JP2004098557A - 水性インキ使用グラビア印刷方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インキパンに高粘度・高濃度の水性インキを貯留し、該水性インキに超音波を与えて、水性インキ中の気泡を脱泡させるとともに高粘度・高濃度の水性インキの性状を高濃度を維持したまま低粘度・高分散・高流動性に変化させて印刷する。インキパンに貯留する高粘度・高濃度の水性インキに所要強さの超音波を与えるように超音波素子をインキパンに備えていて、超音波素子を印刷開始前及び印刷中に作動する。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、高濃度・高濃度の水性インキを使用してOP,CP,OPP,PET,ナイロン等の包装剤用フィルムに、油性インキ使用のグラビア印刷と略同等の印刷適性が得られる水性インキ使用グラビア印刷方法及び装置に関する。
又、本願発明は、オフセット印刷等において適用可能なFMスクリーン(Frequency Modulation Screen)のグラビア版を用いかつ、水性インキを用いて行う、水性インキ使用グラビア印刷方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年は、地球環境に悪影響を及ぼす原因の探究と排除が国際的に大きな問題となっており、油性インキを使用したグラビア印刷を行うことによって、溶剤が大量に揮発し拡散して大気を汚染していることが問題化されてきている。UVインキがその解答の一つであるが、低沸点溶剤を多量に使用するグラビアインキ、特殊グラビアインキの分野では、ビヒクルの水性化が一つの方向となっている。これは同時に、引火性の危険を無くする面、及び臭気が少なく食品包装印刷物に最適であるという大きな利点をもたらす。このため欧米では、油性インキを使用したグラビア印刷から溶剤が大量に揮発拡散することがなく大気汚染を引き起こさない水性インキを使用したグラビア印刷への転換が促進され、急速に伸長している。また、水性インキが油性インキよりも安価なこともあって、OP,CP,OPP,PET,ナイロン等の包装剤用フィルムに水性インキを使用したグラビア印刷を行って高画質が得られる水性インキ使用グラビア印刷方法の開発が印刷業界より強く要望されている。
【0003】
従来、例えばOP,CP,OPP,PET,ナイロン等の包装剤用フィルムは水性インキを使用した高画質のグラビア印刷を行うことができなかった。水性インキを使用したグラビア印刷は、フィルムへのインキの転移が極めて不良であり、インキ中に含まれる水分の蒸散が油性インキにおける溶剤の揮発に比べて円滑に行われないためフィルムに転移したインキの乾燥が不十分であり、インキに流れが生じて画像が著しく壊れることにより、これまでのところ極めて低画質の印刷しかできなかった。スーパーマーケットにおける持ち帰り用のビニール袋や店頭で豆腐や佃煮等を詰める袋にその店舗名を表示する等の場合には、極めて低画質のグラビア印刷であっても差し支えない場合が多く、そのような場合に、水性インキを使用したグラビア印刷が行われているのが現状であり、その外は全て、溶剤の吸着性によりインキの転移が確実に行われて高画質を得られる油性インキ又はUVインキを使用したグラビア印刷が行われている。
【0004】
油性インキは、粘性・流動性・吸着性を付与するためのベンゼン、トルエン、又はキシレンがいずれも極性基を有さないので、ブランケットを侵食する恐れがない一方、フィルムを微量に侵食するので対フィルムへの吸着性が極めて高い。油性インキでは、溶剤の対フィルムへの強い吸着性と油溶性バインダーポリマーの対フィルムへの弱い吸着性とフィルム印刷面に付与された弱い濡れ性との相乗作用によりインキの転移が確実に行われ、しかも、乾燥による溶剤の円滑な揮発が確保されるので高画質が得られ、フィルムに印刷されたインキは容易には離脱しない。
これに対し、水性インキの組成は、顔料、顔料を包み込み乾燥後硬化する水溶性バインダーポリマー(常温乾燥型のエマルション又は水溶性ポリマー等)、50%以上95%位の水、少量の溶剤(アルコール)を主剤として、これに助剤として、延展性を付与するための添加剤、分散性を付与する添加剤等を配合してなる。水性インキは、水溶性ではあるが、乾燥後の印刷面は耐水性となる。水性インキは、油性インキ中の油溶性バインダーポリマーを水溶性若しくはアルカリ可溶性のバインダーポリマー、又はラテックス等に変えるとともに、油性インキ中の低沸点溶剤分を水(又は少量のアルコールを併用)に変えたものであり、従って、臭気が少なくなり、食品包装印刷物に最適である。
反面、蒸発速度が溶剤より遅く、非吸収性の印刷素材への印刷適正がまた充分でないとの問題がある。アルコールは、少量でありフィルムへの侵食が殆どないので対フィルムへの吸着性が極めて小さい。水性インキでは水溶性バインダーポリマーの対フィルムへの弱い吸着性とフィルム印刷面に付与された弱い濡れ性との相乗作用によりインキの転移が行われるので、インキの転移が不均一・不完全であり、かつ吸着力が弱く、その上、水分の蒸散に必要な熱量が油性インキにおける溶剤の揮発に必要な熱量よりもはるかに大きく必要とするので、乾燥が不十分で重ね刷り印刷が行われて流れた画像になり、フィルムに印刷されたインキはフィルムを手揉みすると容易に離脱し極めて劣等な印刷となる。
グラビア用インキは、粘度が0.5〜1.0センチポイズであり、全てのインキの中で最も低粘度の柔らかな液状であり、中でも、水性インキは油性インキに比べてさらに一段と低粘度の液状である。従って、スクリン線数が175本/インチの汎用の大きさのセルでは、流れた画像になり、スクリン線数が300〜400本/インチのセルが要求される。
【0005】
何故、水性インキを使用したグラビア印刷が高画質を得らず極めて低画質になってしまうのか、その技術的根拠は、
(1)原反ロールのフィルムの濡れ性は低い。原反ロールのフィルムの濡れ性は、油性インキを使用するグラビア印刷には充分であるが、水性インキを使用するグラビア印刷には不十分である。
(2)水性インキは、溶剤が入っていても少量でありしかもトルエン等ではなく水と融和するアルコールが使用され対フィルムへの吸着性が弱く、その上、水性インキ中の樹脂分散剤(界面活性剤)等が、水性インキ中の、水溶性バインダーポリマーの対フィルムへの吸着性を阻害する作用をする。
【0006】
(1)の対策は、コロナ放電処理などにより原反ロールのフィルムの濡れ性を水性インキを使用するグラビア印刷に適合させることである。
(2)の対策は、フィルムへの吸着性が強い水溶性バインダーポリマーを選択すること、及び、水溶性バインダーポリマーのフィルムへの吸着性に対する阻害性が小さい樹脂分散剤(界面活性剤)を選択することである。
【0007】
他方、水性インキ使用グラビア印刷では、ドクターにより版胴のセルにインキを盛ってからウエブに転移させるまでの時間経過内に水とアルコールの蒸発する速度が油性インキのトルエン等に比べて遅いことに起因して顕著な版かぶり(版汚れ)が起こる。
そこで、浅版化することでセルに盛るインキの量を減らしてドクターにより版胴のセルにインキを盛ってからウエブに転移させるまでの時間経過内に水とアルコールの蒸発する速度が間に合うようにして版かぶりを解消しようとする考え方があるが、浅版化するとインキが薄膜になり全体的に濃度が薄くなってしまうので高濃度の水性インキを使用する必要が生じる。
高濃度の水性インキを使用すると、高粘度となり、水とアルコールが溶媒であるため顔料の分散性が悪く、低流動性を示し、ドクターのインキの切れが悪く、版かぶりが起こる不具合があった。
【0008】
特開2001−30611の従来の技術の記載をそっくり引用する。
従来から、グラビア印刷においては一般的に有機溶剤型(油性)インキが使用され、また用いるインキの色合わせは、藍、赤、黄及びこれに墨と白を加えたプロセスカラーによる単独又は重ね刷り以外に、顧客が要求する特別な色(以下「特色」という)をその都度調色(調肉ともいう)するか、大量に調色が必要な場合にはインキメーカーにおいて調色したものを印刷メーカーが購入して使用している。又、版は、一般的に有機溶剤型のインキの持つ特性から、着肉性及び階調性を満足するために、専ら低メッシュ(線数175線前後)で深版(版深18〜30μ)のものを使用している。
【0009】
このため、従来の有機溶剤型グラビアインキを用いるグラビア印刷方法においては、次のような問題がある。
1.インキが有機溶剤型である為、印刷工場としての労働環境の問題、防災上の問題、溶剤の大気放出による地球環境の問題、さらには食品包装用フィルムとして使用した場合には残留溶剤の問題などがある。
2.版は有機溶剤型インキの場合、乾燥が早いこと及び印刷の階調性が狭いことから、上記のとおり、版深が深く、且つメッシュが低メッシュで製版されたものが使用されているため、インキの使用量が多くなり、これが印刷コストの高騰を招く大きな要因となっている。
3.現在のグラビア印刷の場合、上記プロセスカラーインキによる単独又は重ね刷り以外に、特色(顧客特有の色)が多用されているため、色数と版数が増え、印刷までの段取り時間ロス、調色ロスが増え、さらに特色の場合には他に用途が無いことから、残インキ量が増え、コストに影響を及ぼすばかりでなく、顧客の都合によっては廃棄処分となり、省資源の立場からも改善が必要である。
4.最近の市場動向が多品種、小ロット化、短納期化している為、コスト問題がますます厳しく、さらに環境問題、食品衛生問題が大きな社会問題としてクローズアップされるようになって来ているが、有機溶剤型インキを使用すると、これら社会のニーズに応えにくいという問題がある。
【0010】
以上の理由から、有機溶剤を用いない水性インキを用いる印刷方法が注目されている。しかし、この水性インキにおいては、上記した有機溶剤使用から派生する問題はなくなるが、一方、水性なるが故の本質的欠点として乾燥不良や水溶媒に対するインキの再溶解性不良及び表面張力による版面へのインキ濡れ不良のために、現在の有機溶剤型インキと同一手法で製版された版では、印刷速度の低下を来すばかりでなく版かぶりや階調不良等の問題が発生し、高品質の印刷物を得られないという欠点がある。(特開2001−30611の引用終わり)
【0011】
従来、実用されているグラビア製版方法は、被製版ロールに感光膜を塗布形成し、レーザー露光により潜像を形成し、現像してレジストマスクを形成し、厚付硫酸銅メッキの露出面をエッチングしてセルを形成しレジスト画像を除去し最後にクロムメッキしてなるフォトリソグラフィー法と、被製版ロールに対して電子彫刻機によりセルを彫刻しクロムメッキしてなる彫刻法がある。
【0012】
そして、フォトリソグラフィー法と彫刻法のいずれも、AMスクリーンであった。
図2は通常のグラビア版のAMスクリーン(Amplitude Modulation Screen)を示す。グラビア版では、階調表現を網点の大小で表し、ドクターでインキをセルに入れ余分なインキを掻き取る必要があるので、最シャドウ部のスクリン線の面積は20%〜30%になる。すなわち、グラビア版では、印刷物のグラデーション0〜100%に対して版のグラデーションは0〜75%前後で表現する版として構成される。
グラビア版は、彫刻法によるセルの形成方法と、感光膜塗布・露光・現像・エッチングによるセルの形成方法(以下、エッチング法という)とがあり、彫刻法によるセルの形成方法は、セルが四角錐に形成されるのでハイライト部におけるインキの転移が良好である。エッチング法は、セルが浅い皿状の凹部に形成されるので、セルが非常に小さいハイライト部においてインキがセル内に詰まってしまうことに起因してインキの転移が彫刻法よりも劣っている一方、最シャドウ部のスクリン線の交差部をインキが流れるように欠いて交差部にインキが確実に転移し得るとともに文字の輪郭をギザギザがないアウトラインとすることが出来るメリットがあり、さらに、最シャドウ部のセルも浅いので水性インキを使用する印刷に適している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図6はオフセット印刷版やフレキソ印刷版のAMスクリーンを、又、図7はオフセット印刷版やフレキソ印刷版のFMスクリーンを示す。
オフセット印刷版等のAMスクリーンも階調表現を網点の大小で表すが、グラビア版とは異なりスクリン線が不要なので、印刷物のグラデーション0〜100%に、版のグラデーションが0〜100%と略正確に対応している。
FMスクリーンも印刷物のグラデーション0〜100%に、版のグラデーションが0〜100%と略正確に対応している。
FMスクリーンは、階調表現を微小網点の個数で表す。FMスクリーン技術は、微細構造表現力が使用される最小描画ドットの解像度を得られるため、低解像度の出力機であるプリンターやオンデマンド印刷機からの出力においても画像品質向上が期待されているが、グラビア印刷ではドクターでインキをセルに入れ余分なインキを掻き取るためのスクリン線がないので全く適用する試みがなかった。
【0014】
以下に、オフセット印刷やフレキソ印刷の分野で適用されているFMスクリーン方式について、日本印刷産業連合会がインターネットに公表しているメリットについて抜粋して列記する。
(1) FMスクリーン(図7)は、AMスクリーン(図6)のように網点形状が規則的に配列されてはいないので、障害となるようなモアレの発生を避けることができる。AMスクリーンでは各版にスクリーン角度を設定して出力モアレが最小になるようにしているが、FMスクリーンでは点が散在しているので出力モアレが生じない。又、FMスクリーンは、ロゼッタパターンが発生しない。AMスクリーンではハイライトから中間にかけて、亀甲模様のパターンが出るが、FMスクリーンではこれが生じない。5色以上の印刷でも線切れが起こらない。
(2) FMスクリーンは、ハイライトからシャドーまでの全階調にわたって、網点サイズを小さくできるので高解像度の印刷再現ができる。スクリーンは概ね30%濃度付近までは最小ドットがくっつかないで分布している。
(3) FMスクリーンは、デンシティージャンプが目立たない。AMスクリーンで50%付近の網点で発生するデンシティージャンプ (濃度の段付き) は、FMスクリーンでは目立たない。これはスクリーンは中間付近における網点では隣の点との接触がランダムになるので、濃度の段付きが少なくなるからである。
(4) FMスクリーンは、色調が鮮やかに表現される。原色に近い色、彩度の高い色がプロセス4色で再現でき、よりリアルな表現効果を発揮できる。
(5) FMスクリーンは、同じ出力データ容量であればスクリーンよりも高解像にできる。網点同士の間隔を小さくできるから、出力データ容量が同じであればドット径を小さくすることで、AMスクリーンよりも高解像にできる。FMスクリーンは最小描画ドットが物理的な解像度になるので、スクリーンより少ない画像データ(スクリーンの32〜51%)で済むことが期待できる。又、175線のAMスクリーンと同等の解像度を得るにはドット径を大きくできるので、同じ入力データ量から作成するFMスクリーンは相対的に小さな画像データ量で済む。このため、大ドット径のFMスクリーンでスクリーン175線相当の品質が実現できれば、製版・出力工程の処理時間や待ち時間の短縮、生産性向上も期待できる。
(6) FMスクリーンは、最小描画ドットが物理的解像度になりAMスクリーンよりも高解像度を得やすい。階調数は高精細をAMスクリーンで実現するために高スクリーン線数では階調数が低下するが、FMスクリーンはそのようなことがない。
(7) FM印刷物はAM印刷物に比較して中間〜シャドー部の調子が上がり、ハイライト〜中間部はAMとほぼ同等〜低めに出る。シャドー側のコントラストを表わすK値は、全般的にFMは小さい。インキベタ濃度は、小ドット径を使用する高精細用途のFMスクリーンにおいては高スクリーン線数のAMスクリーンと同様に網部分で高濃度が得にくい。
(8)FMスクリーンのハイライト表現力は、高スクリーン線数と同じく、フィルム出力、刷版焼付け、オフセット平版印刷における湿し水などの影響を受けやすく不利である。校正画像の形成では、理論的にはFMスクリーンは高スクリーン線数のAMスクリーンよりも適合手段が多い。
(9)FMスクリーンを高品位印刷の用途で利用するには、品質管理が通常のAMスクリーン175線レベルでは成功せず、管理レベルを厳しく突き詰めてはじめてFMスクリーンによる製版・印刷の品質管理が完成するという。
【0015】
彫刻法では、FMスクリーンを彫刻することは不可能であるが、フォトリソグラフィー法では可能性がある。
そして、前述した特開2001−30611の水性グラビア印刷方法は、AMスクリーンであり浅版でスクリン線数を多くすることにしているが、FMスクリーンのメリットは得られない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、上述した点に鑑み案出したもので、高濃度・高濃度の水性インキを使用してOP,CP,OPP,PET,ナイロン等の包装剤用フィルムに、油性インキ使用のグラビア印刷と略同等の印刷適性が得られる水性インキ使用グラビア印刷方法及び装置を提供することを目的としている。
又、本願発明は、グラビア印刷において適用可能なFMスクリーンを構成することにより、水性グラビア印刷を行った場合に発生する版かぶりや階調不良等の問題を解消することができて、水性インキを使用する印刷に適しているという長所の享受と、ハイライト部から中間調部においてFMスクリーンがAMスクリーンよりも優れているメリットとして、モアレの発生を回避できること、5色以上の印刷でも線切れが起こらないこと、高解像度の印刷再現ができること、デンシティージャンプが目立たないこと等のメリットが享受でき、特に、高品質の水性グラビア印刷物を提供することができる、水性インキ使用グラビア印刷方法及び装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、インキパンに高粘度・高濃度の水性インキを貯留し、該水性インキに超音波を与えて、水性インキ中の気泡を脱泡させるとともに高粘度・高濃度の水性インキの性状を高濃度を維持したまま低粘度・高分散・高流動性に変化させて印刷することを特徴とする水性インキ使用グラビア印刷方法を提供するものである。
請求項2の発明は、エッチング法又は又は電子彫刻機により形成されたAMスクリーンのセルであり、かつ、セルの深さが12μm〜20μmであるか、又はスタイラス角が120〜145度の範囲のセルであって、スクリン線数が175〜400本/インチである浅版の版胴を用いて印刷することを特徴とする[請求項1]に記載の水性インキ使用グラビア印刷方法を提供するものである。
請求項3の発明は、版を形成する前の版情報に対して最少セルがインキの転移が良好に行なわれる所要の大きさであるようにFMスクリーニングを行なって得られるFMスクリーンのデジタル情報とAMスクリーンのグラビア版の最シャドウ部のスクリン線のみのデジタル情報とを重畳させてなるデジタル版情報に基づいてネガマスクを形成して製版された版胴を用いて印刷することを特徴とする[請求項1]に記載の水性インキ使用グラビア印刷方法を提供するものである。
請求項4の発明は、基準網点をセルからインキの転移が良好に行なわれ得る大きさとして、該基準網点をランダムに発生させかつ濃淡階調度に対応して次第に密集させかつときには複数個くっつけて発生させるようにして、ハイライト部及び中間調部の画像の網点変換を行ない、シャドウ部の画像の網点変換については、ドクターの刃を受けるスクリン線が残るように、上記基準網点よりも小さい網点を上記基準網点に付け加えてランダムに折れ曲がっていりくんだ状態の非画線部がその幅を濃淡階調に対応して次第に狭めていきグラデーションが0%〜75%前後ないし0%〜85%前後となる網点変換のFMスクリーニングを行なって得られるデジタル情報に基づいて、ネガマスクを形成して製版された版胴を用いて印刷することを特徴とする[請求項1]に記載の水性インキ使用グラビア印刷方法を提供するものである。
請求項5の発明は、インキパンに貯留する高粘度・高濃度の水性インキに所要強さの超音波を与えるように超音波素子をインキパンに備えていて、超音波素子を印刷開始前及び印刷中に作動するように構成されていることを特徴とする水性インキ使用グラビア印刷装置を提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本願発明の水性インキ使用グラビア印刷方法の実施の形態を図1を参照して説明する。
図1は、水性インキ使用グラビア印刷装置の要部正面図を示す。符号1はAMスクリーン又はFMスクリーンが浅版形成された版胴、符号2は圧胴、符号3はインキパン、符号4はドクター、符号5はウエブ、符号6は水性インキ、符号7は超音波素子を示す。
【0019】
インキパン3に高粘度・高濃度の水性インキ6を貯留し、超音波素子7を駆動して該水性インキに超音波を与えたところ、水性インキ中の気泡の脱泡が盛んに生じて20分経過時点で脱泡現象が観測できなくなった。
30分経過時点で粘度測定を行なった。#4のザーンカップでインキ全量が盛れ出るまでに要する時間は、超音波を与える前の水性インキ6では57秒であったが、超音波を与えて30分経過時点の水性インキ6は17秒であった。
そこで、水性インキ6の性状を調べたところ、高濃度を維持したままで、低粘度・顔料が高分散状態・高流動性に変化していることが判った。
しかしながら、超音波の付与を休止して10分経過すると、水性インキ6は、気泡は除かれた状態ではあるが粘度が元の値に近い値に戻ってしまい、流動性が低くなることが分った。
【0020】
【実施例1】
図1の印刷装置で、インキパン3に高粘度・高濃度の水性インキ6を貯留し、超音波素子7を駆動して水性インキ6に超音波を与えて30分経過後に印刷を行ない、印刷状況を観察した。
(1)エッチング法により、図2に示すようにAMスクリーンであり、セルの深さが17μm〜20μmでスクリン線数が175本/インチである浅版のグラデーションを形成した版胴を装着して印刷したところ、UVインキ使用グラビア印刷のようにインキ膜厚が大きい高濃度印刷が行なえた。
(2)エッチング法により、図2に示すようにAMスクリーンであり、セルの深さが12μm〜14μmでスクリン線数が400本/インチである浅版のグラデーションを形成した版胴を用いて印刷したところ、通常の油性インキ使用グラビア印刷と略同等のインキ膜厚の必要濃度の印刷が行なえた。
(3)電子彫刻法により、図2に示すようにAMスクリーンであり、セルのスタイラス角が145度で、スクリン線数が175本/インチであるグラデーションの版を形成した版胴を用いて印刷したところ、UVインキ使用グラビア印刷のようにインキ膜厚が大きい高濃度印刷が行なえた。
(4)電子彫刻法により、図2に示すようにAMスクリーンであり、セルのスタイラス角が120度で、スクリン線数が300本/インチであるグラデーションの版を形成した版胴を用いて印刷したところ、通常の油性インキ使用グラビア印刷と略同等のインキ膜厚の必要濃度の印刷が行なえた。
そして、(1)ないし(4)のいずれも、水性インキ6の流動性が高いため水性インキ6に対するドクター4のインキ掻き取り機能が良好であり、ドクター筋や版かぶりの発生が見られなかった。又、ハイライト部において、通常の油性インキ使用グラビア印刷で生ずるインキの中抜け(インキが転移しない)が見られなかった。又、版面及びインキパン内面の洗浄効果も見られた。
【0021】
図1の印刷装置において、超音波素子は、インキパンに貯留する水性インキに浸漬するように設けているが、インキパンのインキを違う色のインキに交換するときに超音波素子に付着しているインキを完全に除去する必要がある。
そこで、インキパンを二重底構造にして二重底部分(下側密閉空間)に超音波素子を配設しかつ水を封入した構成が好ましい。このような構成であっても、超音波素子で水にキャビテーションを生じさせさらに上側に貯留する水性インキにキャビテーションを生じさせることができ、本願発明を実施できる。
超音波素子の駆動は印刷開始前の数十分及び印刷中行なう。超音波素子の出力は、印刷開始前は大きくしてキャビテーションを大きく生じさせて脱泡を短時間に大きく促進し、脱泡終了後は振動が分子間引力を絶ち切れるように小さくして低粘度・高流動性を保てるようにする。印刷中において間欠駆動しても差し支えない。
【0022】
本願発明は、ファニッシャロールを使用することを妨げるものではない。その場合、ファニッシャロールと超音波素子を版胴の両側配置にすると、キャビテーションが版胴に伝わり易く版面の清掃効果面で好ましい。
又、本願発明は、彫刻製版等により作られる版胴を使用し高粘度・高濃度の水性インキを使用してグラビア印刷する場合に、超音波素子で水性インキの性状を高濃度を維持したまま低粘度・高分散・高流動性に変化させて印刷するいかなる場合にも適用される。特に、彫刻製版等により作られる浅版の版胴を使用し場合には一層好ましく適用される。
【0023】
水性インキは、藍、赤、黄及びこれに墨と白を加えた5色から成るプロセスカラーインキを用いて単独又は重ね刷りを行い、目的とする色彩と色調を出すことが基本である。この5種類のプロセスカラーインキは水性インキ用樹脂を主成分とし、これに顔料さらに任意の添加剤を加え、水又は水とアルコール等からなる溶剤に混合して調整されたものである。
【0024】
水性インキを用いるグラビア印刷方法においては、油性インキを用いる場合に比べて、製版技術が一層重要である。例えば、インキが水性化されたとしても、従来の版(線数175線前後の低メッシュ、版深18〜30μの深版)では、印刷時に、版詰り、圧胴汚れ、ドクター線、版かぶり、階調不良等が多発し、工業的に満足するには至らない。
請求項1に記載の発明はAMスクリーンとFMスクリーンを含んでいる。
インクジェットプリンタ装置により、又はフォトリソグラフィー法により版を形成する前の版情報に対して最少セルがインキの転移が良好に行なわれる所要の大きさであるようにFMスクリーニングを行なって得られるFMスクリーンのデジタル情報とAMスクリーンのグラビア版の最シャドウ部のスクリン線のみのデジタル情報とを重畳させてなるデジタル版情報に基づいてネガマスクを形成して製版された版胴を用いるとともに、水性インキに超音波を与えると、高粘度・高濃度の水性インキの性状を高濃度を維持したまま低粘度・高分散・高流動性に変化させて印刷することができ、上記の問題点を解消できる。
【0025】
図3と図4に示すFMスクリーンは、版を形成する前の版情報に対して最少セルがインキの転移が良好に行なわれる所要の大きさであるようにFMスクリーニングを行なって得られるFMスクリーンのデジタル情報とAMスクリーンのグラビア版の最シャドウ部のスクリン線のみのデジタル情報とを重畳させてなるデジタル版情報に基づいてネガマスクを形成して製版されている。
図3において、A1は、版を形成する前の版情報として0%〜100%のグラデーションを用意してこれをFMスクリーニングプログラムによりFMスクリーニングを行なって得られるFMスクリーンのデジタル情報が表示されており、B1は、版を形成する前の版情報にかかわらない、AMスクリーンのグラビア版の最シャドウ部のスクリン線のみのデジタル情報が表示されており、C2は、A1に示すFMスクリーンのデジタル情報と、B1に示すAMスクリーンのスクリン線のみのデジタル情報とを重畳させてなるデジタル版情報が表示されている。
図4において、A2は、版を形成する前の版情報として0%〜100%のグラデーションを用意してこれを実施例2とは別のFMスクリーニングプログラムによりFMスクリーニングを行なって得られるFMスクリーンのデジタル情報が表示されており、B2は、版を形成する前の版情報にかかわらない、AMスクリーンのグラビア版の最シャドウ部のスクリン線のみのデジタル情報が表示されており、C2は、A2に示すFMスクリーンのデジタル情報と、B2に示すAMスクリーンのスクリン線のみのデジタル情報とを重畳させたデジタル版情報が表示されている。
Y,M,Cの三色の、図3のC1に示すデジタル版情報と図4のC2に示すデジタル版情報をついて作成した。
この場合、最少セルがインキの転移が良好に行なわれる所要の大きさとして、カナダのクレオサイテックス社製のレーザ露光装置により、7μm角のレーザビームを縦方向及び横方向に四つずつ並べて一辺を28μmとした正方形のセルを形成するレーザビームを単位出力できるようにして、かつ、これに対応させて、最少セルが正方形であり一辺が28μmとなるように、FMスクリーニングプログラムに必要な数値入力を行なって版を形成する前の版情報に対してFMスクリーニングを行なってFMスクリーンのデジタル情報を得た。
そして、一色のデジタル版情報に基づいて、ポジ型の感光膜を形成した被版形成面を露光してアルカリ現像し、次いで、露出した金属面(銅メッキ面)を塩化第二銅の溶液によりエッチングし次いで強アルカリ液によりレジスト剥離し次いで硬質クロムメッキを設けてなるグラビア版を三色について作成し、グラビア輪転印刷機に取付けて重ね刷り印刷を行ったところ、50%前後の濃度においてデンシティージャンプが目立たなかった。高解像度の印刷再現ができた。乾燥負荷が小さく乾燥が円滑に行なわれた。文字の輪郭をギザギザがないアウトラインとすることができた。
【0026】
本願発明の水性インキ使用グラビア印刷方法の実施に用いられる版胴は、フォトリソグラフィー法でグラビア用FMスクリーンのネガマスクを形成しエッチングしてセルを形成する方法を採択でき、又、フォトリソグラフィー法に替えてインクジェットでエッチング液に耐性を有しかつ密着性が高いインキを噴射してFMスクリーンのネガマスクを直接形成しエッチングしてセルを形成する方法を採択できる。
【0027】
グラビア用FMスクリーンは、版を形成する前の版情報に対して最少セルがインキの転移が良好に行なわれる所要の大きさであるようにFMスクリーニングを行なって得られるFMスクリーンのデジタル情報とAMスクリーンのグラビア版の最シャドウ部のスクリン線のみのデジタル情報とを重畳させてなるデジタル版情報に基づいて、ネガマスクを塗布形成するものである。
インキの転移が良好に行なわれる最少セルの大きさとは、具体的には、20μm角位である。
【0028】
水性インキは、藍、赤、黄及びこれに墨と白を加えた5色から成るプロセスカラーインキを用いて単独又は重ね刷りを行い、目的とする色彩と色調を出すことが基本である。この5種類のプロセスカラーインキは水性インキ用樹脂を主成分とし、これに顔料さらに任意の添加剤を加え、水又は水とアルコール等からなる溶剤に混合して調整されたものである。
【0029】
本願発明は、版を形成する前の版情報に対して、改良されたFMスクリーニングプログラムによりFMスクリーニングを行なう。
図5は、改良されたFMスクリーニングプログラムによって作られたFMスクリーンを示す。
改良されたFMスクリーニングプログラムは、デジタル版情報をY,M,Cの三色に色分解してさらに、印刷物のグラデーション0%ないし100%に対して版のグラデーションが0%〜75%ないし0%〜85%となるように改良されている。改良されたFMスクリーニングプログラムは、基準網点が版形成において対応するセルからインキの転移が良好に行なわれ得る所要の大きさとなるように網点変換するものとする。セルからインキの転移が良好に行なわれ得る所要の大きさとは、大体20μmφ前後である。
そして、該基準網点をランダムに発生させかつ濃淡階調度に対応して次第に密集させかつときには複数個くっつけて発生させるようにして、ハイライト部及び中間調部の画像の網点変換を行なう。
シャドウ部の画像の網点変換については、ドクターの刃を受けるスクリン線が残るように、上記基準網点よりも小さい網点を上記基準網点に付け加えてランダムに折れ曲がっていりくんだ状態の非画線部がその幅を濃淡階調に対応して次第に狭めていくように網点変換を行なう。スクリン線が次第に細くなるように改良するために、基準網点よりも小さい網点を上記基準網点に付け加えた形状の異形網点を発生させる。
そして、非画線部は、例えば5〜10μm幅でランダムに折れ曲がっていりくんだ状態に残るようにする。
グラビア版を三色について作成し、グラビア輪転印刷機に取付けて重ね刷り印刷を行ったところ、50%前後の濃度においてデンシティージャンプが目立たなかった。高解像度の印刷再現ができた。
【0030】
【発明の効果】
[請求項1]乃至[請求項5]に記載の水性インキ使用グラビア印刷方法及び装置によれば、
高粘度・高濃度の水性インキを使用して気泡が少なくて振動で分子間引力が絶って高分散状態にしてインキを低粘度化させ流動性を高めて印刷することができ、ハイライト部におけるインキの中抜け転移減少を回避でき、ドクターによるインキの切れが良好になり版かぶりの発生、ドクター筋の発生を抑えられ、又、ファニッシャロールによるインキパン内のインキの撹拌機能に比べて遥かに良好な撹拌機能を有し、版面及びインキパン内面の洗浄効果が有る。
【0031】
[請求項3]及び[請求項4]に記載の水性インキ使用グラビア印刷方法及び装置によれば、
以上の説明で明らかなように、本発明によると、グラビア印刷に対応した独自のFMスクリーンを形成して、AMスクリーンより優れた印刷が可能である。例えば、モアレの発生を回避できること、5色以上の印刷でも線切れが起こらないこと、高解像度の印刷再現ができること、デンシティージャンプが目立たないこと等のメリットが享受できる。
最少のセルは、インキの転移が良好に行なわれる所要の大きさであるので、エッチング法により形成されるグラビア版のAMスクリーンの、セルが非常に小さいハイライト部においてインキがセル内に詰まってしまうことに起因するインキの転移が不良であるという従来の欠点を克服できる。
最シャドウ部のAMスクリン線の交差部をインキが流れるように欠いたフリーフローセルとすることができ、交差部にインキが確実に転移し得るとともに文字の輪郭をギザギザがないアウトラインとすることが出来ること、最シャドウ部のセルも浅いので水性インキを使用する印刷に適しているという従来の長所を引き続いて享受できる。その他、オフセット印刷等で享受できたスクリーンのメリットをグラビア版でも享受できる。
ハイライト部から中間調部においてFMスクリーンがAMスクリーンよりも優れているメリットとして、モアレの発生を回避できること、5色以上の印刷でも線切れが起こらないこと、高解像度の印刷再現ができること、デンシティージャンプが目立たないこと等のメリットが享受できる。
従来の大きいセルも複数の最少のセルに分割して形成することになるので、インキの膜厚が小さくなり乾燥負荷が小さくなり、より高速な印刷が可能になる。又、水性インキを用いることにより、印刷工場の労働問題、防災上の問題、有機溶剤の大気放出による環境問題、食品包装フィルムの残留溶剤の問題等も解決できる。よって、本発明によると、特にプラスチックフィルムを基材とする食品包装分野等においてそのメリットは大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の水性インキ使用グラビア製版方法を実施するための印刷装置の基本的な概略正面図。
【図2】従来及び本願発明にかかるグラビア版の通常のAMスクリーンを示す図。
【図3】本願発明の水性インキ使用グラビア製版方法に係り、FMスクリーンのデジタル情報A1とグラビア版のAMスクリーンのスクリン線のみのデジタル情報B1とを重畳させてデジタル版情報C1を得ることを説明するための図。
【図4】本願発明の水性インキ使用グラビア製版方法に係り、FMスクリーンのデジタル情報A2とグラビア版のAMスクリーンのスクリン線のみのデジタル情報B2とを重畳させてデジタル版情報C2を得ることを説明するための図。
【図5】本願発明のグラビア製版方法に係るグラビア版用のFMスクリーンの0%〜75%まで連続したグラデーションのサンプルを示す。
【図6】従来のオフセット印刷等に用いられる通常のAMスクリーンを示す図。
【図7】従来のオフセット印刷等に用いられるFMスクリーンを示す図。
【符号の説明】1・・・AMスクリーン又はFMスクリーンが浅版形成された版胴、2・・・圧胴、3・・・インキパン、4・・・ドクター、5・・・ウエブ、6・・・水性インキ、7・・・超音波素子
Claims (5)
- インキパンに高粘度・高濃度の水性インキを貯留し、該水性インキに超音波を与えて、水性インキ中の気泡を脱泡させるとともに高粘度・高濃度の水性インキの性状を高濃度を維持したまま低粘度・高分散・高流動性に変化させて印刷することを特徴とする水性インキ使用グラビア印刷方法。
- エッチング法又は又は電子彫刻機により形成されたAMスクリーンのセルであり、かつ、セルの深さが12μm〜20μmであるか、又はスタイラス角が120〜145度の範囲のセルであって、スクリン線数が175〜400本/インチである浅版の版胴を用いて印刷することを特徴とする[請求項1]に記載の水性インキ使用グラビア印刷方法。
- 版を形成する前の版情報に対して最少セルがインキの転移が良好に行なわれる所要の大きさであるようにFMスクリーニングを行なって得られるFMスクリーンのデジタル情報とAMスクリーンのグラビア版の最シャドウ部のスクリン線のみのデジタル情報とを重畳させてなるデジタル版情報に基づいてネガマスクを形成して製版された版胴を用いて印刷することを特徴とする[請求項1]に記載の水性インキ使用グラビア印刷方法。
- 基準網点をセルからインキの転移が良好に行なわれ得る大きさとして、該基準網点をランダムに発生させかつ濃淡階調度に対応して次第に密集させかつときには複数個くっつけて発生させるようにして、ハイライト部及び中間調部の画像の網点変換を行ない、シャドウ部の画像の網点変換については、ドクターの刃を受けるスクリン線が残るように、上記基準網点よりも小さい網点を上記基準網点に付け加えてランダムに折れ曲がっていりくんだ状態の非画線部がその幅を濃淡階調に対応して次第に狭めていきグラデーションが0%〜75%前後ないし0%〜85%前後となる網点変換のFMスクリーニングを行なって得られるデジタル情報に基づいて、ネガマスクを形成して製版された版胴を用いて印刷することを特徴とする[請求項1]に記載の水性インキ使用グラビア印刷方法。
- インキパンに貯留する高粘度・高濃度の水性インキに所要強さの超音波を与えるように超音波素子をインキパンに備えていて、超音波素子を印刷開始前及び印刷中に作動するように構成されていることを特徴とする水性インキ使用グラビア印刷装置。
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JP2007001084A (ja) * | 2005-06-22 | 2007-01-11 | Nakamoto Pakkusu Kk | 水性グラビア印刷用版胴及び水性グラビア印刷方法 |
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CN112706532A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-27 | 东莞市正新包装制品有限公司 | 一种收缩膜的水性墨印刷方法和收缩膜 |
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2002
- 2002-09-11 JP JP2002265555A patent/JP2004098557A/ja active Pending
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