JP2004097718A - 拡張バルーンカテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】消化管等の生体管腔の狭窄部もしくは閉塞部の拡張において術者の負担を軽減できる拡張バルーンカテーテルを提供する。
【解決手段】長さ方向に貫通する一つの主内腔と少なくとも一つの副内腔を有するシャフト2,2′、円筒形状部とその両端の略円錐形状部からなるバルーン及び先端チューブより少なくとも構成される拡張バルーンカテーテルにおいて、前記シャフトを内視鏡17に固定する手段14を具備し、固定する手段がシャフトを保持する保持部、保持部と内視鏡を接続する接続部からなることを特徴とする拡張バルーンカテーテル。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体管腔の狭窄部もしくは閉塞部を拡張する拡張バルーンカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】
拡張バルーンカテーテルは様々な医療処置に使用されており、身体の内腔の閉塞部や狭窄部を拡張するために使用される。例えば、拡張バルーンカテーテルは、動脈硬化症によりくびれた、もしくは狭窄した血管の内腔を拡張する血管形成術において使用されることはもとより、腫瘍や、その切除後の吻合処置に起因する消化管の狭窄の拡張治療にも頻繁に使用されている。
【0003】
消化管の狭窄の拡張に使用される従来の拡張バルーンカテーテルは、その使用方法により、大きく以下の2つに分類される。一つは、ガイドワイヤーに沿わせて、カテーテルのバルーンを狭窄部に配置させるオーバー・ザ・ワイヤー式カテーテルであり、もう一つは、ガイドワイヤーを用いずに、直接カテーテルを押し込むことにより、カテーテルのバルーンを狭窄部に配置させるオン・ザ・ワイヤー式カテーテルである。前者のカテーテルは、例えば、もともと屈曲度合の激しい腸管等の狭窄や、腫瘍切除後の吻合処置により屈曲した位置に生じた狭窄部などを拡張する時に用いられ、一方、後者は比較的直線状の消化管、例えば食道などの狭窄部を拡張する時に用いられる。
【0004】
また、近年では、内視鏡を用いてモニターで観察しながら(以後、直視下という)、バルーンカテーテルによる拡張処置を実施する、いわゆる内視鏡的拡張術が頻繁に実施されている。この場合、バルーンカテーテルを、体外に位置する内視鏡の鉗子口から内視鏡内の通路となる鉗子孔へ挿入していき、体内に位置する内視鏡の鉗子出口から挿通させた状態で拡張処置を行う。バルーンによる狭窄部もしくは閉塞部の拡張完了の目安として、直視下で透明なバルーンの近位側の略円錐形状部を通して狭窄もしくは閉塞状態が解除されたことを観察し、最終的に内視鏡が狭窄部もしくは閉塞部を通過できることを確認した上で、術者は拡張が成功したと判断する。その後、バルーンカテーテルを内視鏡から抜去し、内視鏡下で処置部位を観察し、異常な出血などの問題がないことを確認してから処置は終了となる。
【0005】
オン・ザ・ワイヤー式カテーテル及びオーバー・ザ・ワイヤー式カテーテルのどちらの拡張バルーンカテーテルでも、狭窄部もしくは閉塞部にカテーテルのバルーンを配置後、バルーンを膨張することにより、狭窄部もしくは閉塞部を拡張させる。しかしながら、従来の拡張バルーンカテーテルでは、バルーン膨張時にバルーンが狭窄部もしくは閉塞部から滑り、それらの拡張に失敗するということが頻繁に起きている。バルーンが滑った場合、術者は、バルーンを一旦収縮させてから、狭窄部もしくは閉塞部へ再配置させねばならないが、再収縮させたバルーンは、必ず、最初の収縮状態のバルーンよりも嵩張る。これは、従来の拡張バルーンカテーテルに使用される一般的なバルーンが、ポリエチレンテレフタレートやナイロンなどの高分子材料をブロー成形して作成される、いわゆる賦形バルーンであるため、バルーンの収縮時には必ず放射方向に延在するウイングを形成することが原因であり、最初のバルーンの収縮状態では、業者により嵩張りが最小となるように該ウイングはカテーテルに巻き付けられているが、一旦バルーンを膨張してしまえば、バルーンを再収縮させても、該ウイングはカテーテルに巻き付けられた状態には戻らないからである。狭窄部もしくは閉塞部から滑った場合、それらへのバルーンの再配置が非常に困難となり、最悪の場合、バルーンを再配置できずに拡張処置を実施できないという問題があった。したがって、バルーンの膨張時の滑りは重篤な問題であり、術者は、バルーンが滑らないように工夫をしなければならない。すなわち、バルーンが膨張時にどうしても滑る場合、術者は、少なくともバルーンが狭窄部もしくは閉塞部より肛門側に滑るように調整し、内視鏡を持つ片手とは別の片手でカテーテルを手元で引っ張るように固定し、狭窄部もしくは閉塞部を拡張している約10分間以上の間、この状態を維持しなければならず、術者にとって大変な労力となっていた。バルーンを肛門側に滑るように調整しなければならないのは、バルーンが口側に滑った場合、カテーテルを保持しても、内視鏡自体がたわむため、バルーンの滑りを防止できないからである。
【0006】
従来技術として、カテーテルと人体の体表部とを固定する弾性体を用いた固定手段として、特開昭62―281965号公報、特開平1−308572号公報、特開平8−24344号公報で開示しており、カテーテルと内視鏡との固定手段としての応用も可能である。しかしながら、上記の特開昭62―281965号公報、特開平1−308572号公報に開示されている固定手段では、基本的に弾性体との摩擦だけでカテーテルを固定する構造であるため、固定強度に問題があった。また、特開平8−24344号公報では、弾性体からなる保持部と、保持部を押圧してカテーテルを固定することができるクリップとからなる固定手段を開示しているが、この固定手段はカテーテルから取り外すことができず、クリップを把持して保持部への押圧を解除しても、つねにカテーテルと弾性体である保持部が接触しているため、カテーテルを所望の位置へ移動させる場合、固定手段の保持部から摩擦抵抗を受けるため、操作性が悪い問題があった。さらに、上述した特開昭62―281965号公報、特開平1−308572号公報、特開平8−24344号公報で開示している固定手段により、カテーテルを内視鏡と固定する場合、接続部を有さないため、テープ等が必要になり、やはり操作性に問題があった。
また、特表2002―515305号公報では、ガイドワイヤーまたはカテーテルを硬質部材の開口部にはめ込み、内視鏡とガイドワイヤーまたはカテーテルを固定する手段を開示している。しかしながら、硬質部材との摩擦抵抗だけで、固定する手段であるため、バルーンが狭窄部から滑った場合にカテーテルを保持できるだけの十分な固定強度を得られない問題があった。さらに、カテーテルを硬質部材にはめ込むため、カテーテルがつぶれて、造影剤等の薬剤の流路もしくはバルーン膨張収縮用液体の流路であるカテーテルの内腔を遮断し、性能に影響を及ぼす問題があった。
【0007】
【特許文献1】特開昭62―281965号公報
【特許文献2】特開平1−308572号公報
【特許文献3】特開平8−24344号公報
【特許文献4】特表2002―515305号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、消化管等の生体管腔の狭窄部もしくは閉塞部の拡張において術者の負担を軽減できる拡張バルーンカテーテルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1)長さ方向に貫通する一つの主内腔と少なくとも一つの副内腔を有するシャフト、円筒形状部とその両端の略円錐形状部からなるバルーン及び先端チューブより少なくとも構成される拡張バルーンカテーテルにおいて、前記シャフトを内視鏡に固定する手段を具備し、固定する手段がシャフトを保持する保持部、保持部と内視鏡を接続する接続部からなることを特徴とする拡張バルーンカテーテル、
(2)長さ方向に貫通する少なくとも1つの内腔を有するシャフト、シャフトの一つの内腔に挿通された補強体、円筒形状部とその両端の略円錐形状部からなるバルーン及び先端チップより少なくとも構成される拡張バルーンカテーテルにおいて、前記シャフトを内視鏡に固定する手段を具備し、固定する手段がシャフトを保持する保持部、保持部と内視鏡を接続する接続部からなることを特徴とする拡張バルーンカテーテル、
である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を用いて、本発明を詳細に説明する。図1は本発明の一実施例となるオーバー・ザ・ワイヤー式の拡張バルーンカテーテルの概略を示し、また、図2は本発明の他の実施例となるオン・ザ・ワイヤー式の拡張バルーンカテーテルの概略を示す。さらに、図3は図1のシャフトの断面図を示し、図4は図2のシャフトの断面図を示す。図5は本発明の一実施例となる、拡張バルーンカテーテルに具備される固定手段の5面図(同一な側面図は省略)を示し、図6は固定手段により、内視鏡と拡張バルーンカテーテルとを固定した状態を示す。
【0011】
図1のオーバー・ザ・ワイヤー式の拡張バルーンカテーテルにおいて、バルーン(1)は、カテーテルチューブ上の2つの部分において気密的に接合されている。カテーテルチューブは軸方向に貫通する一つの主内腔(7)と、少なくとも一つの副内腔(6)を有するシャフト(2)と、軸方向に貫通する1つの内腔を有する先端チューブ(3)から形成されている。バルーン(1)の近位接合部(9)は、シャフト(2)の遠位端部付近に付設されており、また、遠位接合部(10)は、先端チューブ(3)に付設されている。シャフト(2)と先端チューブ(3)の接合部はバルーン(1)内にあり、シャフト(2)の副内腔(6)を通じて、バルーン内に膨張用流体を送ることができる。シャフト(2)の主内腔(7)は、先端が開口した先端チューブ(3)の内腔と連通しており、この連通した内腔にガイドワイヤーを挿通したり、造影剤を注入することができる。
本発明によるオーバー・ザ・ワイヤー式の拡張バルーンカテーテルのカテーテルチューブの構造は上記に限定せず、例えば、内管と外管よりなるコアキシャルタイプの構造を有していてもよい。また、X線透視下でバルーン(1)の位置を容易に知ることを目的に、バルーン(1)内の先端チューブ(3)上の適切な位置に、タンタル、金、白金などのX線不透過性の金属からなるリングなどを付設してもよい。
【0012】
また、図2のオン・ザ・ワイヤー式拡張バルーンカテーテルにおいて、バルーン(1’)は、シャフト(2’)と先端チップ(4)上の2つの部分において気密的に接合されている。シャフト(2’)は、軸方向に貫通する一つの内腔(8)を有し、該内腔(8)に、補強体(5)が挿通されているコアキシャルタイプの構造を有している。補強体(5)は、ガイドワイヤーを用いずにカテーテル単体での操作性を向上させるためのものであり、バルーン(1’)内部でシャフト(2’)の内腔(8)から延在し、補強体(5)の先端には先端チップ(4)が付設されている。バルーン(1’)の近位接合部(9’)はシャフト(2’)の遠位端部に付設されており、また、遠位接合部(10’)は先端チップ(4)に付設されており、シャフト(2’)の内腔(8)はバルーン(1’)内で開口しているので、該内腔(8)を通じて、バルーン(1’)内に膨張用流体を送ることができる。
本発明によるオン・ザ・ワイヤー式拡張バルーンカテーテルのカテーテルチューブの構造は上記に限定せず、例えば、主内腔と副内腔の2つの内腔を有する2軸タイプの構造を有していてもよい。この場合、どちらか1つの内腔に補強体を挿通し、また、少なくとも別の1つの内腔をバルーン内に開口させることで、バルーン内に膨張用流体を送ることができる。
【0013】
本発明によれば、図5に示すようにオン・ザ・ワイヤー式カテーテル及びオーバー・ザ・ワイヤー式カテーテルのどちらの拡張バルーンカテーテルおいても、シャフト(2、2’)と内視鏡(17)とを固定する固定手段(14)を有する。固定手段(14)は、シャフト(2、2’)を保持する保持部(15)、保持部(15)と内視鏡(17)とを接続する接続部(16)からなる。このため、バルーンが膨張時に狭窄部もしくは閉塞部から滑った場合でも、図6に示すように、術者は固定手段(14)を使用して、シャフト(2、2’)と内視鏡(17)とを容易かつ確実に固定でき、バルーンで狭窄部もしくは閉塞部を拡張している間、術者がバルーンが滑らないようにカテーテルを手元で保持する必要がなくなり、術者の負担を著しく軽減することができる。
【0014】
固定手段(14)の保持部(15)の材質は、シリコーンゴム、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン樹脂等のエラストマーであることが好ましく、また、接続部(16)の材質は、ステンレス鋼等の金属や、硬質塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂等の硬質プラスチックであることが好ましい。固定手段(14)の大きさは、術者の取り扱い性を考慮して、全長で2〜5cmが好ましく、これより小さい、または大きいと術者の操作性が悪くなるため、好ましくない。
【0015】
保持部(15)には、シャフト(2、2’)の外径と同等以下の内径を有する孔が設けてあり、さらに、その孔と連通するようにスリットが設けられている。また、接続部(16)は、内視鏡(17)との接続部位、及び保持部(15)との接続部位を有する。保持部(15)との接続部位において、保持部の孔は接続部位により締め付けられ、縮径された状態で接続することができる。したがって、固定手段(14)は、保持部(15)の摩擦抵抗と接続部(16)による物理的な締め付けにより、十分な固定強度を得ることができ、かつ保持部(15)が弾性体であるため、シャフト(2、2’)がつぶれてバルーン膨張等の性能を損なう恐れが極めて少ない。したがって、術者は、固定手段(14)の保持部(15)に設けられたスリットを介して、片手でシャフト(2、2’)を所望の位置で容易に保持部(15)から取り外すことができ、シャフト(2、2’)の内視鏡(17)への固定および解除の操作性が優れている。
【0016】
接続部(16)の内視鏡(17)との接続部位は、肛門側、および口側のどちらの方向に対しても十分な固定強度を有し、かつ接続が簡便な構造であればよく、例えば、U字形状を設けて、内視鏡(17)本体と鉗子栓(18)との間に挟みこめる構造としてもよい。この場合、シャフト(2、2’)の取り外し方向と、U字形状の開口方向とが垂直方向にすることが好ましく、シャフト(2、2’)の取り外し時にかかる力で、接続部(16)の内視鏡(17)との接続部位が外れにくくなり、操作性をさらに向上させることができる。したがって、本発明による固定手段(14)は、予め接続部(16)により、内視鏡(17)と保持部(16)を接続しているため、保持部(15)をテープ等を使用して内視鏡(17)に固定する手間がなく操作性が優れており、また、肛門側、および口側のどちらの方向に対しても十分な固定強度を有するので、バルーンが口側に滑った場合でも、シャフト(2、2’)を保持していた片手が自由になるため、その片手で内視鏡(17)を抑えることで内視鏡(17)のたわみを防止でき、バルーンの滑りを肛門側に調整する必要がなくなり、術者の負担を著しく軽減することができる。
【0017】
バルーン(1、1’)の外径は、好ましくは4mm〜24mm、より好ましくは10mm〜18mmである。狭窄部もしくは閉塞部を拡張させる時の適切なバルーン(1、1’)外径は、一般に狭窄もしくは閉塞前の生体管腔の内径とされているが、4mmより小さいか、または24mmより大きい内径の生体管腔はほとんどない。また、バルーン(1、1’)の拡張に有効な円筒形状部の長さは、好ましくは20mm〜80mm、より好ましくは40mm〜60mmである。20mmより短いと、狭窄部もしくは閉塞部へのバルーンの配置が困難になるため好ましくなく、また、80mmより長い直線状の生体管腔はほとんどなく、実用性の面からも好ましくない。
【0018】
シャフト(2、2’)、先端チューブ(3)は、例えば、ナイロン複合材料やポリウレタン複合材料、またはポリエチレン複合材料を押出成形により作成することができ、シャフト(2、2’)に造影性を具備させることを目的に、例えば、酸化ビスマスや次炭酸ビスマスなどの造影性物質を複合させることもできる。
シャフト(2、2’)の外径は、内視鏡の鉗子口への挿入性、およびバルーン膨張用の流体が無理なく通ることができる程度の内腔(6、8)を保つために、1.5〜3mmが好ましい。また、シャフト(2、2’)の長さは、内視鏡の鉗子孔に挿入して手技を実施できるように、鉗子孔の長さより大きいことが必要であるが、長すぎるとカテーテルの操作性が悪くなるため、150〜200cmが好ましい。
【0019】
本発明によるオーバー・ザ・ワイヤー式拡張バルーンカテーテルに用いられる先端チューブ(3)の外径は一般的にシャフト(2)の外径より小さく、ガイドワイヤーを無理なく挿通出来る内腔を確保できればよい。先端チューブ(3)の先端形状は狭窄部もしくは閉塞部への挿通性を向上させるためにテーパー加工されていることが好ましい。
【0020】
本発明によるオン・ザ・ワイヤー式拡張バルーンカテーテルに用いられる先端チップ(4)の材料としては、ある程度の柔軟性および耐キンク性を有するものが好ましく、例えば、ナイロンエラストマーやポリウレタンエラストマーなどが挙げられるが、本発明はこれに限定しない。先端チップ(4)の先端形状は、消化管の穿孔防止のため、丸みがあることが好ましい。
また、補強体(5)の材料としては、プッシャビリティー、およびコストの点から金属が好ましく、また、バネ用高張力ステンレス鋼などのステンレス鋼がさらに好ましいが、本発明は材質をこれに限定しない。耐キンク性の向上を目的に、例えば、ニチノール(ニッケル−チタン合金)のような超弾性金属を用いても良い。また、補強体の形状としては単線が好ましいが、本発明はこれに限定せず、例えば、縒り線であっても良い。補強体の形状が縒り線の場合、超弾性金属を用いることなく、耐キンク性を向上させることが可能である。
【0021】
以下、本発明の固定手段の具体的実施例を説明する。
固定手段の保持部として、シリコーンゴム(信越化学工業株式会社製、商品名KE−1950−60)を使用し、また、接続部として厚み0.5mmのステンレス鋼SUS304板を使用した。保持部には、内径1.8mmの孔を開け、孔と連通する約30度のスリットを設けた。保持部と接続部の接続部位において、保持部のスリットがほぼ閉じるように保持部を締め付けた。接続部のU字形状に加工した内視鏡との接続部位を、内視鏡本体と鉗子栓の間に挟みこんで、固定手段を内視鏡に接続した。ポリウレタン(武田バーディシェウレタン工業株式会社製、商品名エラストラン)からなる外径2.0mmのシャフトを保持部に取り付けて、シャフトと内視鏡とを固定し、肛門側および口側へ方向に対するシャフトと内視鏡との固定強度をデジタルフォースゲージ(日本電産シンポ株式会社製)で測定した。測定条件は、体液等の接触を考慮して、測定の度に固定手段の保持部を純水で濡らし、両方向で各3回実施した。その結果は、表1に示す通りであった。
【0022】
【表1】
Figure 2004097718
【0023】
【発明の効果】
以上より明らかなように、本発明による拡張バルーンカテーテルは、消化管等の生体管腔の狭窄部もしくは閉塞部の拡張において、術者の負担を軽減できる医療用具としてきわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となるオーバー・ザ・ワイヤー式の拡張バルーンカテーテルの概略を示す。
【図2】本発明の他の実施例となるオン・ザ・ワイヤー式の拡張バルーンカテーテルの概略を示す。
【図3】本発明の一実施例となるオーバー・ザ・ワイヤー式の拡張バルーンカテーテルのシャフトの断面図を示す。
【図4】本発明の他の実施例となるオン・ザ・ワイヤー式の拡張バルーンカテーテルのシャフトの断面図を示す。
【図5】本発明の一実施例となる拡張バルーンカテーテルに具備される固定手段の5面図(同一な側面図は省略)を示す。
【図6】本発明の固定手段により、内視鏡と拡張バルーンカテーテルとを固定した状態を示す。
【符号の説明】
1、1’ バルーン
2、2’ シャフト
3 先端チューブ
4 先端チップ
5 補強体
6 副内腔
7 主内腔
8 内腔
9、9’ 近位接合部
10、10’ 遠位接合部
11 円筒形状部
12 近位側の略円錐形状部
13 遠位側の略円錐形状部
14 固定手段
15 保持部
16 接続部
17 内視鏡
18 鉗子栓

Claims (2)

  1. 長さ方向に貫通する一つの主内腔と少なくとも一つの副内腔を有するシャフト、円筒形状部とその両端の略円錐形状部からなるバルーン及び先端チューブより少なくとも構成される拡張バルーンカテーテルにおいて、前記シャフトを内視鏡に固定する手段を具備し、固定する手段がシャフトを保持する保持部、保持部と内視鏡を接続する接続部からなることを特徴とする拡張バルーンカテーテル。
  2. 長さ方向に貫通する少なくとも1つの内腔を有するシャフト、シャフトの一つの内腔に挿通された補強体、円筒形状部とその両端の略円錐形状部からなるバルーン及び先端チップより少なくとも構成される拡張バルーンカテーテルにおいて、前記シャフトを内視鏡に固定する手段を具備し、固定する手段がシャフトを保持する保持部、保持部と内視鏡を接続する接続部からなることを特徴とする拡張バルーンカテーテル。
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