JP2004096818A - 漏電遮断器 - Google Patents

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Yuji Tsuchimoto
土本 雄二
Koji Kai
甲斐 孝治
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Abstract

【課題】従来は正負信号を複数回検出しており、異常な地絡電流を高速に地絡として検出できなかった。異常な地絡電流が発生した時高速動作が可能かつノイズ等で不要な動作が少ない漏電遮断器を提供する。
【解決手段】地絡成分信号の正および負信号を判定レベルTH1により複数回検出して地絡を検出する第1の地絡検出回路(7、8、9、10、11、12、13)と、地絡成分信号が正側および負側のレベル判別器14、16の判定レベルTH1よりも大きな判定レベルTH2を越え、正および負側信号幅判別器15、17に達し、正負各々1回検出したとき地絡を検出する第2の地絡検出回路(14、15、16、17、18、19、20)と、第1または第2の地絡検出回路が地絡を検出したとき動作する遮断手段(3、5、6)を備えた。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、交流電路に地絡が発生したとき、その交流電路を遮断する漏電遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は例えば特許第2774377号公報に示された従来の漏電遮断器を示すブロック図、図2は図7の動作波形図である。図において、1は交流電路、2はこの交流電路1に設置された負荷、3は交流電路1に設置された遮断器、4は交流電路1を1次巻線とする地絡検出器例えば零相変流器、5は電磁装置6と直列に接続されたスイッチング素子例えばサイリスタ、6は遮断器3を引き外すように設けられた電磁装置である。遮断器3、電磁装置6およびサイリスタ5は遮断手段を構成している。
【0003】
7は零相変流器4の出力を入力として入力信号波形の正側の大きさが所定の判定レベル+TH1(図2)以上のとき出力信号を出すの正側レベル判別器、9は零相変流器4の出力を入力として入力信号波形の負側の大きさが所定の判定レベル−TH1(図2)以上のとき出力信号を出すの負側レベル判別器、8は正側レベル判別器7の出力信号の時間幅が所定の時間幅td(図2)以上即ちコンデンサ12の充電電圧が所定の電圧+TH3以上かどうかを判別するの正側信号幅判別器、10は負側レベル判別器9の出力信号の時間幅が所定の時間幅td(図2)以上即ちコンデンサ13の充電電圧が所定の電圧TH3以上かどうかを判別する負側信号幅判別器である。
【0004】
11は正側信号幅判別器8および負側信号幅判別器10の各々の出力信号を入力とするパルスカウント回路であり、正側信号ラッチ回路11a、11c、負側信号ラッチ回路11b、11dおよびAND回路11eから構成される。12、13は各々の正側信号幅判別器8、負側信号幅判別器10の入力側に設けられた時間幅設定用コンデンサである。
【0005】
次に、図2に示すタイミングチャートにしたがって地絡検出動作について説明する。
図2において、(a)は交流電路1の地絡成分信号を、(b)は零相変流器4の出力、(c)は正側レベル判別器7の出力、(d)はコンデンサ12の充電電圧、(e)は正側信号幅判別器8の出力、(f)は負側レベル判別器9の出力、(g)はコンデンサ13の充電電圧、(h)は負側信号幅判別器10の出力、(i)、(j)、(k)、(l)は正側信号ラッチ回路11a、11c、負側信号ラッチ回路11b、11dの出力、(m)はAND回路11eの出力を示す。
【0006】
図2(b)に示すように零相変流器4の出力が正側レベル判別器7の判定レベル+TH1を超えると、正側レベル判別器7内の定電流源出力回路(図示せず)が動作して、図2(c)に示すような出力を発生し、これによりコンデンサ12を充電する。よってコンデンサ12の端子電圧は図2(d)に示すように上昇し、所定の時間td後コンデンサ12の端子電圧は正側信号幅判別器8の判定レベルTH3に達し、正側信号幅判別器8は図2(e)に示すような出力信号を発生する。この信号を入力したパルスカウント回路11内の正側信号ラッチ回路11aが動作して、図2(i)に示すような出力を発生する。
【0007】
同様に、図2(b)に示すように、零相変流器4の出力が負側レベル判別器9の判定レベル−TH1を超えると、負側レベル判別器9内の定電流源出力回路(図示せず)が動作して、図2(f)に示すような出力を発生し、これによりコンデンサ13を充電する。よってコンデンサ13の端子電圧は図2(g)に示すように上昇し、所定の時間td後コンデンサ13の端子電圧は負側信号幅判別器10の判定レベルTH3に達し、負側信号幅判別器10は図2(h)に示すような出力信号を発生する。この信号を入力したパルスカウント回路11内の負側信号ラッチ回路11bが動作して、図2(k)に示すような出力を発生する。
【0008】
このようにして、零相変流器4からの正側信号および負側信号が各々2回検出され、図2(j)に示すような正側信号ラッチ回路11cの出力と図2(l)に示すような出力の負側信号ラッチ回路11dの論理積が成立した時点でAND回路11eの図2(m)に示すような出力にてサイリスタなどのスイッチング素子5を作動させて電磁装置6を介して遮断器3を引き外して、交流電路1を遮断することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の漏電遮断器は正側および負側の地絡電流を2回(複数回)検出し、その論理積により地絡を検出しているので、地絡の検出に最短でも交流の2周期間の時間が必要であった。ところで、異常に大きな地絡電流の発生や、経年的な絶縁劣化を生じている箇所に地絡電流が発生した場合には、2周期分の時間よりも短い時間で地絡を検出し、遮断器3を遮断させたいと言う要求がある。
そこで、正側および負側の地絡電流を1回検出した時点で地絡を検出し高速で地絡を検出する構成も考えられるが、この場合には、サージ、ノイズなどにより地絡を誤検出する頻度が多くなると言った問題が生じる。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、サージやノイズよる地絡の誤検出が少なく、かつ高速に地絡を検出できる漏電遮断器を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る漏電遮断器は、交流電路を1次巻線とする地絡検出器、前記交流電路に設置された遮断器と、前記遮断器を引き外す電磁装置と、前記電磁装置と直列に接続されたスイッチング素子とを有する遮断手段、前記地絡検出器の出力を入力として入力信号波形の大きさが第1の判定レベルTH1以上のとき出力信号を出す第1のレベル判別器と、第1のレベル判別器の出力信号の時間幅が所定の時間幅td以上かどうかを判別する第1の信号幅判別器と、前記第1の信号幅判別器の出力信号を入力し、複数回の入力があったとき前記スイッチング素子にトリガ信号を出力する第1のパルスカウント回路を有する第1の地絡検出回路、および前記地絡検出器の出力を入力として入力信号波形の大きさが前記第1の判定レベルTH1よりも大きい第2の判定レベルTH2以上のとき出力信号を出す第2のレベル判別器と、第2のレベル判別器の出力信号の時間幅が所定の時間幅tf以上かどうかを判別する第2の信号幅判別器と、前記第2の信号幅判別器の出力信号を入力したとき、前記スイッチング素子にトリガ信号を出力する第2のパルスカウント回路を有する第2の地絡検出回路を備えた。
【0012】
また、前記第2のレベル判別器および前記第2の信号幅判別器は、夫々正側および負側の信号を入力し判別する判別器により構成され、前記第2のパルスカウント回路は、前記正側および負側の第2の信号幅判別器から夫々出力信号を入力したとき、前記スイッチング素子にトリガ信号を出力する。
また、前記第1の判定レベルTH1は、漏電遮断器の定格感度電流と定格不動作電流の間、および前記第2の判定レベルTH2は前記漏電遮断器の定格感度電流よりも大きい。
また、前記第1の判定レベルの設定操作により前記第2の判定レベルも設定される定格感度電流設定部を備えた。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下この発明の実施の形態1について説明する。図1はこの発明の実施の形態1に係る漏電遮断器のブロック構成図である。図2は図1の漏電遮断器における地絡検出動作を説明するタイムチャート、図3は図1の漏電遮断器における高速の地絡検出動作を説明するタイムチャートである。図4は図1の漏電遮断器における漏電(地絡)電流と検出時間の関係を示す図であり、横軸は漏電電流、縦軸は漏電の検出時間を示す。
【0014】
図1において、1は交流電路、3は交流電路1に設置された遮断器、4は交流電路1を1次巻線とする地絡検出器例えば零相変流器、5は電磁装置6と直列に接続されたスイッチング素子例えばサイリスタ、6は遮断器3を引き外すように設けられた電磁装置である。遮断器3、電磁装置6およびサイリスタ5は遮断手段を構成している。
【0015】
7は零相変流器4の出力を入力として入力信号波形の正側の大きさが第1の所定の判定レベル+TH1(図2)以上のとき出力信号を出す第1の正側レベル判別器、9は零相変流器4の出力を入力として入力信号波形の負側の大きさが第1の所定の判定レベル−TH1(図2)以上のとき出力信号を出す第1の負側レベル判別器、8は第1の正側レベル判別器7の出力信号の時間幅が第1の所定の時間幅td(図2)以上即ちコンデンサ12の充電電圧が所定の電圧TH3(図2)以上かどうかを判別する第1の正側信号幅判別器、10は第1の負側レベル判別器9の出力信号の時間幅が第1の所定の時間幅td(図2)以上即ちコンデンサ13の充電電圧が所定の電圧TH3(図2)以上かどうかを判別する第1の負側信号幅判別器である。
【0016】
11は第1の正側信号幅判別器8および第1の負側信号幅判別器10の各々の出力信号を入力とする第1のパルスカウント回路であり、正側信号ラッチ回路11a、11c、負側信号ラッチ回路11b、11d、およびAND回路11eから構成される。12、13は各々第1の正側信号幅判別器8、第1の負側信号幅判別器10の入力側に設けられた時間幅設定用コンデンサである。
第1の正側レベル判別器7、第1の正側信号幅判別器8、第1の負側レベル判別器9、第1の負側信号幅判別器10、コンデンサ12、13および第1のパルスカウント回路11により第1の地絡検出回路を構成する。
【0017】
14は零相変流器4の出力を入力として入力信号波形の正側の大きさ(絶対値)が第1の正側レベル判別器7の判定レベル+TH1より大きい第2の所定の判定レベル+TH2(図3)以上のとき出力信号を出す第2の正側レベル判別器、16は零相変流器4の出力を入力として入力信号波形の負側の大きさ(絶対値)が第1の負側レベル判別器9の判定レベル−TH1より大きい第2の所定の判定レベル−TH2(図3)以上のとき出力信号を出す第2の負側レベル判別器、15は第2の正側レベル判別器14の出力信号の時間幅が第2の所定の時間幅tf(図3)以上即ちコンデンサ19の充電電圧が所定の電圧TH4以上かどうかを判別する第2の正側信号幅判別器、17は第2の負側レベル判別器16の出力信号の時間幅が第2の所定の時間幅tf(図3)以上即ちコンデンサ20の充電電圧が所定の電圧TH4以上かどうかを判別する第2の負側信号幅判別器である。
【0018】
18は第2の正側信号幅判別器15および第2の負側信号幅判別器17の各々の出力信号を入力とする第2のパルスカウント回路であり、正側信号ラッチ回路18a、負側信号ラッチ回路18b、およびAND回路18cから構成される。19、20は各々第2の正側信号幅判別器15、第2の負側信号幅判別器17の入力側に設けられた時間幅設定用コンデンサである。
第2の正側レベル判別器14、第2の正側信号幅判別器15、第2の負側レベル判別器16、第2の負側信号幅判別器17、コンデンサ19、20および第2のパルスカウント回路18により第2の地絡検出回路を構成する。
21は前記AND回路11eまたはAND回路18cの出力によりスイッチング素子たとえばサイリスタ5にトリガ信号を出力するOR回路である。
【0019】
次に図2に示すタイミングチャートにしたがって地絡検出動作について説明する。
図2において、(a)は交流電路1の地絡成分信号を、(b)は零相変流器4の出力、(c)は第1の正側レベル判別器7の出力、(d)はコンデンサ12の充電電圧、(e)は第1の正側信号幅判別器8の出力、(f)は第1の負側レベル判別器9の出力、(g)はコンデンサ13の充電電圧、(h)は第1の負側信号幅判別器10の出力、(i)、(j)、(k)、(l)は正側信号ラッチ回路11a、11c、負側信号ラッチ回路11b、11dの出力、(m)はAND回路11eの出力を示す。
【0020】
図2(b)に示すように零相変流器4の出力が第1の正側レベル判別器7の判定レベル+TH1を超えると、第1の正側レベル判別器7内の定電流源出力回路(図示せず)が動作して、図2(c)に示すような出力を発生し、これによりコンデンサ12を充電する。よってコンデンサ12の端子電圧は図2(d)に示すように上昇し、所定の時間td後コンデンサ12の端子電圧は第1の正側信号幅判別器8の判定レベルTH3に達し、第1の正側信号幅判別器8の図2(e)に示すような出力信号を発生する。この信号を入力した第1のパルスカウント回路11内の正側信号ラッチ回路11aが動作して、図2(i)に示すような出力を発生する。
正側信号ラッチ回路11aが動作した後、再び図2(b)、(c)、(d)、(e)により地絡を検出すると正側信号ラッチ回路11cが動作して、図2(j)に示すような出力を発生する。
【0021】
同様に、図2(b)に示すように零相変流器4の出力が第1の負側レベル判別器9の判定レベル−TH1を超えると、第1の負側レベル判別器9内の定電流源出力回路(図示せず)が動作して、図2(f)に示すような出力を発生し、これによりコンデンサ13を充電する。よってコンデンサ13の端子電圧は図2(g)に示すように上昇し、所定の時間td後コンデンサ13の端子電圧は第1の負側信号幅判別器10の判定レベルTH3に達し、第1の負側信号幅判別器10は図2(h)に示すような出力信号を発生する。この信号を入力したパルスカウント回路11内の負側信号ラッチ回路11bが動作して、図2(k)に示すような出力を発生する。
負側信号ラッチ回路11bが動作した後、再び図(b)、(f)、(g)、(h)により地絡を検出すると負側信号ラッチ回路11dが動作して、図2(l)に示すような出力を発生する。
【0022】
上述したように、零相変流器4からの正側および負側信号が各々2回検出された場合、パルスカウント回路11のAND回路11eが出力しOR回路21の出力にてサイリスタなどのスイッチング素子5を作動させて電磁装置6を介して遮断器3を引き外して、交流電路1を遮断する。
【0023】
次に図3に示すタイミングチャートにしたがって高速動作の地絡検出動作について説明する。
図3において、(a)は交流電路1の地絡成分信号を、(b)は零相変流器4の出力、(n)は第2の正側レベル判別器14の出力、(o)はコンデンサ19の充電電圧、(p)は第2の正側信号幅判別器15の出力、(q)は第2の負側レベル判別器16の出力、(r)はコンデンサ20の充電電圧、(s)は第2の負側信号幅判別器17の出力、(t)、(u)は正側信号ラッチ回路18a、負側信号ラッチ回路18bの出力、(v)はAND回路18cの出力を示す。
【0024】
図3(b)に示すように零相変流器4の出力が第2の正側レベル判別器14の判定レベル+TH2を超えると、第2の正側レベル判別器14内の定電流源出力回路(図示せず)が動作して、図3(n)に示すような出力を発生し、これによりコンデンサ19を充電する。よってコンデンサ19の端子電圧は図3(o)に示すように上昇し、所定の時間tf後コンデンサ19の端子電圧は第2の正側信号幅判別器15の判定レベルTH4(TH3と同じ値でも良い)に達し、第2の正側信号幅判別器15は図3(p)に示すような出力信号を発生する。この信号を入力した第2のパルスカウント回路18内の正側信号ラッチ回路18aが動作して、図3(t)に示すような出力を発生する。
【0025】
同様に、図3(b)に示すように零相変流器4の出力が第2の負側レベル判別器16の判定レベル−TH2を超えると、負側レベル判別器16内の定電流源出力回路(図示せず)が動作して、図3(q)に示すような出力を発生し、これによりコンデンサ20を充電する。よってコンデンサ20の端子電圧は図3(r)に示すように上昇し、所定の時間tf後コンデンサ20の端子電圧は第2の負側信号幅判別器17の判定レベルTH4に達し、負側信号幅判別器17は図3(s)に示すような出力信号を発生する。この信号を入力した第2のパルスカウント回路18内の負側信号ラッチ回路18bが動作して、図3(u)に示すような出力を発生する。
【0026】
上述したように、地絡電流(漏電電流)が判定レベルTH2以上のように大きい場合、零相変流器4からの正側および負側信号を各々1回検出した場合、パルスカウント回路18のAND回路18cが出力(図3(v))し、OR回路21の出力にてサイリスタなどのスイッチング素子5を作動させて電磁装置6を介して遮断器3を引き外して、交流電路1を遮断する。つまり、第2の正側および負側レベル判別器14、16の判定レベル+TH2、−TH2を第1の正側および負側レベル判別器7、9の判定レベル+TH1、−TH1より大きくすることで異常に大きな地絡電流の時、高速動作が可能となり、サージやノイズに対しても不要に動作しない漏電遮断器を提供できる。
【0027】
ここで、図4を参照して、第1の判定レベルTH1と第2の判定レベルTH2の具体例を説明する。第1の判定レベルTH1は、定格感度電流以下定格不動作電流以上の値であり、図4の場合には定格感度電流I以下定格不動作電流I以上の間の電流Iの例を示している。他方、第2の判定レベルTH2は電流Iの例を示しており、異常に大きな地絡電流を検出できるように定格感度電流Iの数倍(3〜5倍)とする。定格感度電流とは、漏電遮断器がこの電流以上では必ず漏電を検出し遮断動作をする電流(例えば30mA)を言い、また、定格不動作電流とは、漏電遮断器がこの電流未満は漏電を検出せず遮断動作をしない電流(例えば15mA)を言う。つまり、漏電遮断器は、定格感度電流以下定格不動作電流以上の間で、図4の場合には電流I以上で漏電検出をするように構成されている。
【0028】
図4の場合には、電流I以上電流I未満の地絡電流が発生すると、図2に示すタイミングチャートにしたがって、図2(c)により地絡電流の第一波を検出後、図2(m)によりトリガ信号が発生するまでの時間ta(例えば100msec)後に地絡を検出し、遮断動作をすることとなる。
他方、電流I以上の地絡電流が発生すると、図3に示すタイミングチャートにしたがって、図3(n)により地絡電流の第一波を検出後、図2(v)によりトリガ信号が発生するまでの時間tb(例えば40msec)後に地絡を検出し、遮断動作をすることとなる。
【0029】
なお、上述の実施の形態1では、第1の地絡検出回路および第2の地絡検出回路は、夫々正側および負側の両方のラッチ信号が発生したときに、サイリスタ5にトリガ信号を出力する例について説明したが、正側または負側の一方のみでサイリスタ5にトリガ信号を出力するものであってもよい。だたし、第2の地絡検出回路は、正側と負側のいずれかに偏って発生することの多いサージやノイズに対して誤検出をさけるため、実施の形態1のように、正側および負側の両方のラッチ信号が発生したときに、サイリスタ5にトリガ信号を出力する構成が好ましい。
【0030】
実施の形態2.
以下この発明の実施の形態2について説明する。図5はこの発明の実施の形態2の漏電遮断器の上面図、図6は正側の定格感度電流の設定を説明する図である。なお、負側の定格感度電流も図6と同様にして変更するものとし、その説明を省略する。
【0031】
図5において、30は漏電遮断器の電源側の端子、32は漏電遮断器の負荷側の端子、34は遮断器3(図1)を手動で開閉する起倒型の操作ハンドル、36は定格感度電流設定部であり、設定つまみ36aを回転させることにより、第1の判定レベルTH1(図2:第1の判定レベルTH1と定格感度電流が等しいときは定格感度電流)を設定するとともに第2の判定レベルTH2(図3)を設定する。38は漏電遮断器の筐体上に例えばラベルの貼付により表示された定格感度電流である。実施の形態2の場合には、定格感度電流が50mAに設定されており、30mA或いは100mAに変更可能となっている。
【0032】
図6において、36b1、36b2は、定格感度電流設定部36を構成し連動して移動する一対のスイッチで、設定する定格感度電流の大きさに応じて、接点A1とB1、接点A2とB2または接点A3とB3のいずれかに電気的に接続される。70は第1の正側レベル判別器7の一部を構成する第1の判定レベル設定部であり、異なる抵抗値のオペアンプの参照抵抗70r1、70r2、70r3が接続されている。140は第2の正側レベル判別器14の一部を構成する第2の判定レベル設定部であり、異なる抵抗値のオペアンプの参照抵抗140r1、140r2、140r3が接続されている。
【0033】
次に、定格感度電流の設定動作について説明する。
設定つまみ36aを回転させることにより、一対のスイッチ36b1、36b2が連動して移動し、接点A1とB1、接点A2とB2または接点A3とB3のいずれかに電気的に接続する。したがって、第1の判定レベルTH1と第2の判定レベルTH2を同時に変更することができ、設定変更者が第2の判定レベルTH2の設定を誤ること、および忘れることを防止できる。
なお、負側の定格感度電流を正側の感度電流の設定と連動させると、設定誤りや設定忘れを防止する観点から好ましい。
【0034】
【発明の効果】
この発明に係る漏電遮断器は、交流電路を1次巻線とする地絡検出器、前記交流電路に設置された遮断器と、前記遮断器を引き外す電磁装置と、前記電磁装置と直列に接続されたスイッチング素子とを有する遮断手段、前記地絡検出器の出力を入力として入力信号波形の大きさが第1の判定レベルTH1以上のとき出力信号を出す第1のレベル判別器と、第1のレベル判別器の出力信号の時間幅が所定の時間幅TH3以上かどうかを判別する第1の信号幅判別器と、前記第1の信号幅判別器の出力信号を入力し、複数回の入力があったとき前記スイッチング素子にトリガ信号を出力する第1のパルスカウント回路を有する第1の地絡検出回路、および前記地絡検出器の出力を入力として入力信号波形の大きさが前記第1の判定レベルTH1よりも大きい第2の判定レベルTH2以上のとき出力信号を出す第2のレベル判別器と、第2のレベル判別器の出力信号の時間幅が所定の時間幅TH4以上かどうかを判別する第2の信号幅判別器と、前記第2の信号幅判別器の出力信号を入力したとき、前記スイッチング素子にトリガ信号を出力する第2のパルスカウント回路を有する第2の地絡検出回路を備えたので、サージやノイズよる地絡の誤検出が少なく、かつ高速に地絡を検出できる。
【0035】
また、前記第2のレベル判別器および前記第2の信号幅判別器は、夫々正側および負側の信号を入力し判別する判別器により構成され、前記第2のパルスカウント回路は、前記正側および負側の第2の信号幅判別器から夫々出力信号を入力したとき、前記スイッチング素子にトリガ信号を出力するので、大きな地絡電流の検出精度が高い。
【0036】
また、前記第1の判定レベルTH1は、漏電遮断器の定格感度電流と定格不動作電流の間、および前記第2の判定レベルTH2は前記漏電遮断器の定格感度電流よりも大きいので、前記定格感度電流よりも大きな地絡電流を高速に検出できる。
【0037】
また、前記第1の判定レベルの設定操作により前記第2の判定レベルも設定される定格感度電流設定部を備えたので、第2の判定レベルの誤設定を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る漏電遮断器を説明するための図である。
【図2】図1の地絡検出動作を説明するためのタイムチャートである。
【図3】図1の高速な地絡検出動作を説明するためのタイムチャートである。
【図4】図4は図1の漏電遮断器における漏電電流と検出時間の関係を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2の漏電遮断器の上面図である。
【図6】正側の定格感度電流の設定を説明する図である。
【図7】従来の漏電遮断器を説明するための図である。
【符号の説明】
1 交流電路、  3 遮断器、  4 零相変流器、  5 サイリスタ、  6 電磁装置、  7 第1の正側レベル判別器、  8 第1の正側信号幅判別器、  9 第1の負側レベル判別器、  10 第1の負側信号幅判別器、  11 第1のパルスカウント回路、  11a、11c 正側信号ラッチ回路、  11b、11d 負側信号ラッチ回路、  11e AND回路、  12 正側時間幅設定用コンデンサ、  13  負側時間幅設定用コンデンサ、  14 第2の正側レベル判別器、  15 第2の正側信号幅判別器、  16 第2の負側レベル判別器、  17 第2の負側信号幅判別器、18 第2のパルスカウント回路、  18a、18c 正側信号ラッチ回路、  18b、18d 負側信号ラッチ回路、  18c AND回路、  19 正側時間幅設定用コンデンサ、  20  負側時間幅設定用コンデンサ、  21 OR回路、  36 定格感度電流設定部、  36a 設定つまみ、  38 定格感度電流

Claims (4)

  1. 交流電路を1次巻線とする地絡検出器、
    前記交流電路に設置された遮断器と、前記遮断器を引き外す電磁装置と、前記電磁装置と直列に接続されたスイッチング素子とを有する遮断手段、
    前記地絡検出器の出力を入力として入力信号波形の大きさが第1の判定レベルTH1以上のとき出力信号を出す第1のレベル判別器と、第1のレベル判別器の出力信号の時間幅が所定の時間幅td以上かどうかを判別する第1の信号幅判別器と、前記第1の信号幅判別器の出力信号を入力し、複数回の入力があったとき前記スイッチング素子にトリガ信号を出力する第1のパルスカウント回路を有する第1の地絡検出回路、および
    前記地絡検出器の出力を入力として入力信号波形の大きさが前記第1の判定レベルTH1よりも大きい第2の判定レベルTH2以上のとき出力信号を出す第2のレベル判別器と、第2のレベル判別器の出力信号の時間幅が所定の時間幅th以上かどうかを判別する第2の信号幅判別器と、前記第2の信号幅判別器の出力信号を入力したとき、前記スイッチング素子にトリガ信号を出力する第2のパルスカウント回路を有する第2の地絡検出回路
    を備えたことを特徴とする漏電遮断器。
  2. 前記第2のレベル判別器および前記第2の信号幅判別器は、夫々正側および負側の信号を入力し判別する判別器により構成され、前記第2のパルスカウント回路は、前記正側および負側の第2の信号幅判別器から夫々出力信号を入力したとき、前記スイッチング素子にトリガ信号を出力するものであることを特徴とする請求項1記載の漏電遮断器。
  3. 前記第1の判定レベルTH1は、漏電遮断器の定格感度電流以下と定格不動作電流以上の間、および前記第2の判定レベルTH2は前記漏電遮断器の定格感度電流よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の漏電遮断器。
  4. 前記第1の判定レベルの設定操作により前記第2の判定レベルも設定される定格感度電流設定部を備えたことを特徴とする請求項1記載の漏電遮断器。
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