JP2004096305A - 設備アダプタ及び設備コントローラ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、住戸内に設置される各住設機器を遠隔から電子メールを用いて制御する設備アダプタ及び設備コントローラに関する。
【解決手段】本発明に係るLモード設備アダプタ13では、通信網から受信した受信データが電子メールであるか否かを判断するデータ分岐部31と、所定の通信規約に従ってデータを送受信するインターフェース部34と、データ分岐部31で電子メールと判断された場合に、更に、この電子メールが住設機器を制御するためのテキスト文が本文に記載された制御用電子メールであるか否かを判断すると共に、制御用電子メールと判断された場合にこの制御用電子メールをインターフェース部34に出力する電子メール判断部32とを備えて構成される。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明に係るLモード設備アダプタ13では、通信網から受信した受信データが電子メールであるか否かを判断するデータ分岐部31と、所定の通信規約に従ってデータを送受信するインターフェース部34と、データ分岐部31で電子メールと判断された場合に、更に、この電子メールが住設機器を制御するためのテキスト文が本文に記載された制御用電子メールであるか否かを判断すると共に、制御用電子メールと判断された場合にこの制御用電子メールをインターフェース部34に出力する電子メール判断部32とを備えて構成される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住戸内に設置される各住設機器を遠隔から電子メールを用いて制御する設備アダプタ及び設備コントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住戸内に設置される各住設機器を遠隔から制御する設備制御装置は、Web技術を用いたシステムが知られている。
【0003】
図8は、従来の遠隔設備制御システムの構成を示す図である。図8において、遠隔設備制御システム200は、住戸内に設置される1又は複数の住設機器111(111−A、111−B、・・・、111−X)と、住設機器111を制御すると共にネットワークに応じたプロトコルにデータを変換して該データをやり取りするネットワークインターフェース112と、ネットワークインターフェース112から送信されたデータを宛先に応じてルーティングするルータ113と、ネットワークインターフェース112にインタネット接続サービスを提供するインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)114と、ブラウザ機能を備えた携帯端末120と、ISP114と携帯端末120との間でデータ通信を提供するインターネット116とを備えて構成されていた。
【0004】
このような従来の遠隔設備制御システム200では、住設機器111からの機器状態をネットワークインターフェース112がHTML(Hyper Text Markup Language)形式で集中管理する。携帯端末120が住設機器111の機器状態を表示する場合には、ネットワークインターフェース112のURL(Uniform Resource Locator)を指定し、ネットワークインターフェース112が集中管理している情報をTCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)やHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)などのプロトコルを用いて送信していた。また、住設機器111の機器状態を変更したい場合には、即ち、住設機器111を遠隔制御したい場合には、携帯端末120が制御データをTCP/IPやHTTPなどのプロトコルを用いてネットワークインターフェース112に送信し、ネットワークインターフェース112の制御用のページを書き換え、この制御用のページの情報に基づいてネットワークインターフェース112が住設機器111に制御信号を送信することによって住設機器を制御していた。
【0005】
また、インターネットを利用した遠隔設備制御システムの先行技術としては、例えば、特開2002−97843号公報がある。この公報には、一定時間毎に雨量や湿度等の気象状況を検出する気象センサの検出出力をインターネット利用して共用情報盤に送信し、共用情報盤がこの検出出力に基づいてローカルネットワークに接続される住設機器を制御する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の遠隔設備制御システムでは、インターネットの接続にISPを利用するので、ISPとの契約費用、ネットワークインターフェースとISPとを繋ぐルータの設備費用及びネットワークインターフェースの設備費用等の種々の大きな費用が掛かっていた。特に、ネットワークインターフェースは、送受信データをTCP/IPやHTTPなどのプロトコルに従って変換しなければならないため、そのためのハードウェアやソフトウェアを搭載する必要があり、高価になりがちであった。また、ネットワークインターフェースとISPの間では、ADSL、ISDN及びCATV等の様々な方式があり、これに対応する必要があった。そして、これに対応したとすれば設置工事の際に調整が必要となる一方信頼性が低下してしまう。さらに、従来の遠隔設備制御システムでは、常時接続することも可能であるが、通常より多くの費用がかかり、一方、遠隔制御の都度ダイヤルアップをする場合では操作性が常時接続よりも劣ってしまう。
【0007】
そこで、TCP/IPなどのプロトコルに従ってインタネット用にデータを変換し、ルータやISPの機能を備えたLモード(東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の商標登録出願商標)を使用することが考えられる。この場合には、ネットワークインターフェースは、Lモード用のプロトコルにのみ対応すればよく、ハードウェアやソフトウェアを簡略することができ得る。また、一つの事業者が住戸とインターネットとの間を接続するため、信頼性に優れ、さらに、従来の方式に較べて低価格で常時接続が可能である。
【0008】
ところが、Lモードを利用しようとすると、受信したデータが通話のPB(プッシュボタン)音なのか否かを弁別する必要が生じる。通話のPB音でない場合でも更に制御用のデータであるか否かを弁別する必要が生じる。また、受信したデータを制御用のデータに変換する必要も生じる。
【0009】
そこで、本発明では、上記事情に鑑みて為された発明であり、電子メールを用いた設備制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1に記載の設備アダプタでは、通信網から受信した受信データが電子メールであるか否かを判断するデータ分岐部と、所定の通信規約に従ってデータを送受信するインターフェース部と、前記データ分岐部で電子メールと判断された場合に、更に、該電子メールが住設機器を制御するためのテキスト文が本文に記載された制御用電子メールであるか否かを判断すると共に、制御用電子メールと判断された場合に該制御用電子メールを前記インターフェース部に出力する電子メール判断部とを備えて構成される。
【0011】
このような構成の設備アダプタは、データ分岐部を有するので、電子メールを受信した場合に確実に電子メールを設備アダプタに取得することができる。そのため、設備アダプタに電話機が接続された場合に、電子メールを受信した場合にこの電話機の呼出音を鳴らすことがない。そして、電子メール判断部を有するので、私信等の一般電子メールと制御用の電子メールとを弁別することができる。
【0012】
そして、請求項2に記載の設備コントローラでは、請求項1に記載の設備アダプタと前記所定の通信規約に従ってデータを送受信するインターフェース部と、住設機器から受信した機器状態に基づいて電子メールの作成の要否を判断する判断処理部と、前記判断処理部で電子メールの作成が必要と判断された場合に、前記機器状態に基づいて電子メールを作成して前記インターフェース部に出力する電子メール作成部とを備えて構成される。
【0013】
このような構成の設備コントローラは、電子メール作成部を有するので、機器状態を報知するための電子メールを作成することができる。そして、インターフェース部を備えるので設備アダプタと通信可能に接続することができ、作成した電子メールを設備アダプタを介して、通信網を介して設備アダプタと通信可能な電子メール受信端末に送信することができる。
【0014】
また、請求項3に記載の設備コントローラでは、前記判断処理部で電子メールの作成が必要ではないと判断された場合に、更に、前記機器状態に基づいて前記機器状態を送信した住設機器を除く他の住設機器を制御する連動処理部を更に備える。
【0015】
このような構成の設備コントローラは、連動処理部を備えるので、一の住設機器の機器状態に応じて他の住設機器の機器状態を制御することができる。そのため、より快適な住環境を提供することができる。
【0016】
さらに、請求項4に記載の設備コントローラでは、計時するタイマー部を更に備え、前記判断処理部は、前記タイマー部を用いて所定の時間が経過した後に、前記機器状態に基づいて住設機器を制御する。
【0017】
このような構成の設備コントローラは、タイマー部を有するので、一定時間経過後に住設機器の機器状態を制御することができる。
【0018】
また、請求項5に記載の設備コントローラは、請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載の設備コントローラにおいて、機器状態と通信文との対応関係を示すメッセージテーブル、及び、機器状態を送信した住設機器と機器状態と電子メールアドレスとの対応関係を示す電子メールアドレステーブルとを記憶する記憶部を更に備え、前記電子メール作成部は、前記機器状態を受信した住設機器と前記機器状態とに基づいて前記メッセージテーブルと前記電子メールアドレステーブルとを参照して電子メールを作成する。
【0019】
このような構成の設備コントローラは、メッセージテーブルを有するので、機器状態に的確に対応した様々な通信文を報知することができる。そして、電子メールアドレステーブルを有するので、機器状態に的確に対応した個所に通信文を報知することができる。
【0020】
さらに、請求項6に記載の設備アダプタでは、通信網から受信した受信データが電子メールであるか否かを判断するデータ分岐部と、前記データ分岐部で電子メールと判断された場合に、更に、該電子メールが住設機器を制御するためのテキスト文が本文に記載された制御用電子メールであるか否かを判断する電子メール判断部と、前記電子メール判断部で制御用電子メールと判断された場合に、前記テキスト文を制御コードに変換する変換部と、前記制御コードに基づいて住設機器を制御する制御部とを備えて構成される。
【0021】
このような構成の設備アダプタは、請求項1に記載の設備アダプタの作用を有するだけでなく、変換部を有するので、電子メールのテキストデータを制御用のコードデータに変換することができる。そして、制御部を有するので、制御コードに応じて住設機器を制御することができる。
【0022】
また、請求項7に記載の設備アダプタは、請求項1又は請求項6に記載の設備アダプタにおいて、前記電子メール判断部で制御用電子メールではないと判断された場合に、電子メールを表示可能に処理する電子メール処理部と、前記電子メール処理部で処理された電子メールを表示する表示部とを更に備える。
【0023】
このような構成の設備アダプタは、電子メール処理部と表示部とを有するので、制御用電子メールではない場合でも表示処理することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
(実施形態の構成)
図1は、電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。図2は、Lモード設備アダプタの構成及びLモード設備コントローラの構成を示す図である。
【0025】
図1において、電子メール使用設備制御システム100は、通信回線で接続された1又は複数の住設機器11(11−A、11−B、・・・、11−X)と、この通信回線を介して住設機器11を制御するLモード設備コントローラ14と、一般電話機12及びLモード設備コントローラ14とLモードゲートウェイ15との間のインターフェースであるLモード設備アダプタ13と、Lモードゲートウェイ15と、インターネット16と、電子メールを送受信する電子メール送受信端末(e−メール送受信端末)18とを備えて構成される。
【0026】
住設機器11は、住戸10に設置される電気・電子機器であり、例えば、住戸10内の環境を検出する、温度センサ、煙センサ、ガスセンサ及び明暗センサなどのセンサ機器や、住戸10内の環境を調整する、照明器具、エアコンディショナー(エアコン)及び加湿器などの家庭電化製品や、防犯装置や、血圧、体温、心拍等を監視する健康管理装置などである。住設機器11とLモード設備コントローラ14とを接続する通信回線は、例えば、イーサネット(Ethernet、登録商標)であり、これらはローカルエリアネットワークを形成する。
【0027】
電子メール送受信端末18は、電子メールを送受信することができる端末装置であり、例えば、Lモード電話機18−1、電子メールソフト(メーラー)を搭載したパーソナルコンピュータ(PC)18−2、及び、電子メールソフトを搭載した携帯電話やPDAなどのメール携帯端末18−3である。電子メール送受信端末18は、住戸10の住人が携帯したり、住戸10内の住設機器11における機器状態を集中管理する管理センターやガス会社等のエネルギー供給元事業者などに配置される。電子メール送信プロトコルには、例えば、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)が使用され、電子メール受信プロトコルには、例えば、POP3(Post Office Protocol version 3)が使用される。
【0028】
図2において、Lモード設備アダプタ13は、データの種別に応じてLモードゲートウェイ15の接続先を決定するデータ分岐部31と、データ分岐部31から転送された電子メールの種別を判断する電子メール判断部32と、Lモード設備アダプタ13とLモード設備コントローラ14との間で所定のプロトコル(通信規約)に従ってデータの送受信を可能とするインターフェース部34と、Lモードのプロトコルに従って電子メールを送信する電子メール送信部35とを備えて構成される。
【0029】
また、Lモード設備コントローラ14は、Lモード設備アダプタ13とLモード設備コントローラ14との間で所定のプロトコルに従ってデータの送受信を可能とするインターフェース部41と、インターフェース部41から出力された電子メールのテキストデータを制御データに変換するフォーマット変換部48と、フォーマット変換部48からの制御データの内容や各住設機器からの出力データの内容を判断する判断処理部42と、Lモード設備コントローラ14と各住設機器11との間で所定のプロトコルに従ってデータの送受信を可能とするインターフェース部43と、判断処理部42からのデータのフォーマットを変換するフォーマット逆変換部49と、フォーマット逆変換部49の出力に応じてメモリ45内に格納されている電子メールアドレステーブル45−1及びメッセージテーブル45−2を検索して電子メールを作成する電子メール作成部44と、判断処理部42の出力に応じて1又は複数の各住設機器11を連動して動作させる連動処理部46と、判断処理部42の出力に応じて計時を行うタイマー47とを備えて構成される。即ち、Lモード設備コントローラ14は、Lモード設備アダプタ13からの制御用電子メール又は各住設機器11からの検出データに基づいて各住設機器11を制御する機能と、各住設機器11からの検出データに基づいて検出データを電子メール送受信端末18に報知するためのデータを作成する機能とを有する。
【0030】
インターフェース部34、41の所定のプロトコルは、例えば、RS232C規格に基づくプロトコルやUSB規格に基づくプロトコルである。また、インターフェース部43の所定のプロトコルは、例えば、イーサネットのプロトコルである。
(実施形態の動作)
次に、電子メール使用設備制御システム100の動作を説明する。図3は、Lモードゲートウェイからデータを受信した場合におけるLモード設備アダプタの動作を示すフローチャートである。図4は、住設機器からデータを受信した場合におけるLモード設備コントローラ14の動作を示すフローチャートである。
【0031】
住戸10の住人は、住戸10内の住設機器11を遠隔操作しようとする場合に所定のフォーマットに従った住設機器制御用の電子メールを電子メール送受信端末18に入力し、住戸10におけるLモード設備アダプタ13へその電子メールアドレスを指定して送信する。送信された住設機器制御用の電子メールは、インターネット16及びLモードゲートウェイ15を介してLモード設備アダプタ13に到達する。
【0032】
図3において、Lモード設備アダプタ13は、Lモードゲートウェイ15からデータを受信すると(S11)、データ分岐部31にデータの種別を判断させる(S12)。データ分岐部31は、受信データがPB音である場合(No)には通話の音声データであると判断し、Lモードゲートウェイ15と一般電話機12との間を接続する。一方、データ分岐部31は、受信データが電子メールである場合(Yes)には受信データを電子メール判断部32に転送する。
【0033】
電子メール判断部32は、転送された電子メールの所定のデータを参照することにより、電子メールが住設機器11を制御するための住設機器制御用の電子メールか否かを判断する(S13)。この電子メールの種別の判断は、例えば、電子メール送受信端末18が電子メールを送信する際に、所定の位置、例えば、ヘッダ内やボディの先頭などに電子メールの種別を示すフラグを立て、電子メール判断部32は、この所定の位置におけるフラグの内容を参照することによって行う。判断の結果、住設機器制御用の電子メールである場合(Yes)には、電子メール判断部32は、インターフェース部34に転送する。一方、判断の結果、私信などの住設機器制御用の電子メールではない場合(No)には、電子メール判断部32は、電子メールを破棄する。
【0034】
インターフェース部34は、住設機器制御用の電子メールを所定のプロトコルに従って処理してLモード設備コントローラ14へ送信する(S14)。
【0035】
Lモード設備コントローラ14は、インターフェース部41を介して受信した住設機器制御用の電子メールのフォーマットをフォーマット変換部48で制御用のデータのフォーマットに変換する。このフォーマット変換は、例えば、次のようである。
【0036】
フォーマット変換部48には、その内部メモリに、機器名称と機器アドレスとの対応関係を示す名称・アドレス変換テーブルと、機器状態と制御コードとの対応関係を示す状態・コード変換テーブルとを備える。
【0037】
機器名称は、住設機器11の名前であり、機器アドレスは、各住設機器11にユニークに割り当てられた、各住設機器11を識別するための識別子である。名称・アドレス変換テーブルは、Lモード設備アダプタ13を設置する際や住設機器11が増設された際などに設定・更新される。
【0038】
また、機器状態は、住設機器11が備える各機能の状況であり、例えば、住設機器11がエアコンである場合には、機器状態として電源のオン・オフ、風量、温度、湿度などであり、住設機器11がガスセンサである場合には、機器状態として電源のオン・オフ、ガス検出の有無などであり、住設機器11が電気錠である場合には、機器状態として電源のオン・オフ、施錠の有無などである。制御コードは、各機器状態にユニークに割り当てられた、状態を識別するための識別子である。状態・コード変換テーブルは、住設機器11に対して固定的に規格化され、Lモード設備アダプタ13に製造段階などで予め組み込まれる。
【0039】
一方、住設機器制御用の電子メールにおける本文のフォーマットは、例えば、機器名称、スペース、機器状態、改行の順に記載するように規定される。そして、制御データのフォーマットは、例えば、制御機器数に続けて機器アドレスと機器状態との組が制御機器数分だけ続くように規定される。
【0040】
これら各テーブル、電子メール及び制御データの一例を示す。図5は、各テーブル、電子メール及び制御データの一例を示す図であり、図5(a)は、名称・アドレス変換テーブルの一例を示し、図5(b)は、状態・コード変換テーブルの一例を示し、図5(c)は、電子メールの一例を示し、図5(d)は、制御データの一例を示す。図5(a)に示す名称・アドレス変換テーブル60において、機器名称61の照明には機器アドレス62に00が割り当てられ、機器名称61のエアコンには機器アドレス62に01が割り当てられ、機器名称61の電気錠には機器アドレス62に02が割り当てられ、機器名称61の防犯センサには機器アドレス62に01が割り当てられ、・・・、機器名称61のガスセンサには機器アドレス62に0Fが割り当てられる。図5(b)に示す状態・コード変換テーブル63において、機器状態64のオン(ON)には制御コード65に00が割り当てられ、機器状態64のオフ(OFF)には制御コード65に01が割り当てられ、機器状態64の施錠には制御コード65に02が割り当てられ、機器状態64の開錠には制御コード65に03が割り当てられ、・・・、機器状態64の正常には制御コード65に09が割り当てられ、機器状態64の発報には制御コード65に0Aが割り当てられる。なお、機器アドレスも制御コードも図5では、16進数で表示している。
【0041】
図5(c)に示す住設機器制御用の電子メールは、その本文に、
照明 ON
エアコン ON
と記載され、フォーマット変換部33で変換されると、図5(c)に相互に対応する制御データは、図5(d)に示すように0200000100となる。
【0042】
図5(a)、(b)の名称・アドレス変換テーブル60及び状態・コード変換テーブル63の下において、図5(c)に示す電子メールをフォーマット変換部48に入力されると、フォーマット変換部48は、図5(d)に示す制御データに変換する。
【0043】
フォーマット変換された制御データは、判断処理部42で処理される。判断処理部42は、制御データのその内容に従って住設機器11を制御すべくインターフェース部43を介して制御信号を住設機器11に送信する。そして、住設機器11は、受信した制御信号に基づいて当該住設機器11の種別に応じた機能を制御したり、制御結果やセンサの検出結果などをLモード設備コントローラ14に送信したりする。
【0044】
例えば、図5に示すフォーマットの場合には、判断処理部42は、先頭の所定バイト数のデータから受信した制御データが何個分の住設機器11の制御データであるかを判断し、続くデータから機器アドレス62と制御コード65とを判断する。即ち、図5(d)に示す例では、判断処理部42は、0200000100を受信すると、最初の2バイトのデータから受信した制御データが2個分の住設機器11のデータであると判断し、次の各2バイトのデータから機器アドレス62と制御コード65とを判断し、当該機器アドレス00の住設機器11へ制御コード00を制御信号として送信する。さらに、判断処理部42は、次の各2バイトのデータから機器アドレス62と制御コード65とを判断し、当該機器アドレス01の住設機器11へ制御コード00を制御信号として送信する。
【0045】
機器アドレス00の住設機器11は、制御コード“00”を受信すると、住設機器11に実装されている制御コードと機器状態との対応関係を示すテーブルを参照して、制御コード“00”に従った制御を行う。また、機器アドレス01の住設機器11は、制御コード“00”を受信すると、住設機器11に実装されている制御コードと機器状態との対応関係を示すテーブルを参照して、制御コード“00”に従った制御を行う。
【0046】
一方、住設機器11が自己の機器状態をインターフェース部43を介して判断処理部42に送信すると、図4において、判断処理部42は、このデータを受信し(S21)、データの内容から電子メールの作成が必要か否かを判断する(S22)。この電子メール作成の要否は、例えば、住設機器11がデータを送信する際に、所定の位置に電子メール作成の要否を示すフラグを立て、判断処理部42は、この所定の位置におけるデータの内容を参照することによって行う。
【0047】
判断の結果、電子メールの作成が必要な場合には、受信データをフォーマット逆変換部49に転送し、電子メールの作成が必要ではない場合には、受信データを連動処理部46に転送する。
【0048】
フォーマット逆変換部49は、受信データのフォーマットを電子メール作成部44のフォーマットに変換し、受信データを電子メール作成部44に転送する(S23)。電子メール作成部44は、受信データの内容に基づいてメッセージテーブル45−2を参照し、メッセージの内容を選択する。電子メール作成部44は、受信データの内容に基づいて電子メールアドレステーブル44−1を参照し、メールアドレスを選択する。そして、電子メール作成部44は、送信先に選択したメールアドレスを設定すると共に本文に選択したメッセージ内容を組み込んだ電子メールを作成する(S24)。
【0049】
ここで、メモリ45に格納される電子メールアドレステーブル45−1とメッセージテーブル45−2とについて説明する。
【0050】
電子メールアドレステーブル45−1は、報知内容と電子メールアドレスとの対応関係を示すテーブルである。電子メールアドレステーブル45−1は、例えば、機器状態を送信した住設機器11と送信先電子メールアドレスとの対応関係を示すテーブルとして作成され、送信元の住設機器11がガスセンサである場合にはガス会社の電子メールアドレスと住戸10の住人の電子メールアドレスとが登録され、送信元の住設機器11が防犯装置である場合には警察や警備会社等の電子メールアドレスと住戸10の住人の電子メールアドレスとが登録される。報知内容に応じた関係者に漏れなく送信する観点から、送信先電子メールアドレスは、このように複数でもよい。
【0051】
メッセージテーブル45−2は、機器状態とメッセージとの対応関係を示すテーブルである。メッセージテーブル45−2は、例えば、送信元の住設機器11と機器状態とメッセージとの対応関係を示すテーブルとして作成され、送信元の住設機器11がガスセンサであってガスを検出した場合には、「ガスを検知しました」のメッセージが登録され、送信元の住設機器11が防犯装置であって人を検出した場合には、「住戸に誰かが侵入しました」のメッセージが登録される。
【0052】
そして、電子メール作成部44は、作成した電子メールをインターフェース41及びインターフェース部34を介して、Lモード設備アダプタ13に送信する(S25)。
【0053】
Lモード設備アダプタ13は、この電子メールのデータを受信すると、電子メール送信部35を用いて、Lモードのプロトコルに従ったデータに変換して、データ分岐部31を介してLモードゲートウェイ15に送出する。Lモードゲートウェイ15は、この電子メールのデータを受信すると、インターネット16に電子メールを送信することができるようにインターネット16用のプロトコル、例えば、TCP/IP及びSMTP等に従ってデータを変換して、インターネット16に送出する。送出された電子メールは、その電子メールアドレスを持つ電子メール送受信端末18に受信される。電子メール送受信端末18を扱う者は、電子メールを閲覧することによって、遠隔から住戸10の状況を略リアルタイムで知ることが可能である。
【0054】
一方、S26において、連動処理部46は、受信データが連動処理が必要か否かを判断する。判断の結果、連動処理部46は、連動が必要な場合にはS27の連動制御を行い、連動が必要ではない場合にはS28の単独制御を行う。
【0055】
連動制御は、例えば、連動処理部46が温度センサから受信した温度データが第1閾値以上であって第1閾値より大きく第2閾値未満の場合には、換気扇を回し、第2閾値以上である場合にはエアコンを始動させる制御である。このように或る住設機器11の状態に応じて他の住設機器11の状態を変化させる制御が連動制御である。
【0056】
単独制御は、例えば、連動処理部46がエアコンから始動した旨の状態データを受信した場合にタイマー47で計時を行って一定時間後にエアコンを停止させる制御である。このように或る住設機器11の状態に応じて当該住設機器11を次の状態に変化させる制御が単独制御である。
【0057】
このような連動制御や単独制御をLモード設備コントローラ14が行うことにより、快適な住環境が実現される。
【0058】
タイマー47は、一定時間後に住設機器11を始動させる始動タイマー、一定時間後に住設機器11を停止させる停止タイマー、及び、或るレベルから他のレベルに変更する場合の切換タイマーなどとして働く。
【0059】
以上のように本実施形態における電子メール使用設備制御システム100は、電子メールを使用することにより、遠隔から住設機器11を制御することができる。そして、電子メールを使用することにより、一度に複数の住設機器11の制御を指示する電子メールを簡単に作成することができ、手軽に複数の住設機器11を制御することができる。
【0060】
また、本実施形態における電子メール使用設備制御システム100は、電子メールを使用することにより、住設機器11の状態を住戸10の住人、住戸10を集中管理する管理センター、或いは、ガス会社等のエネルギー供給元事業者などに電子メール送受信端末18によって報知することができる。このため、住戸10の状況を遠隔から略リアルタイムで知ることが可能である。特に、ガス漏れ発生、火災発生、不法侵入者有りなどの災害を迅速に知ることができ、早急にこれら災害に対応することができる。
【0061】
さらに、Lモードを活用するので、安価、簡便にインターネット16に常時接続が可能となり、しかも、Lモードゲートウェイ15がデータをTCP/IPなどのインターネット用のプロトコルに変換するので、Lモード設備アダプタやLモード設備コントローラがこのようなプロトコル変換するハードウェアやソフトウェアを実装する必要がないので、これら機器を安価、簡易に製造することができる。
【0062】
なお、本実施形態における電子メール使用設備制御システム100は、一般電話機にLモード設備アダプタ13とLモード設備コントローラ14によって住戸10内のシステムを構築したが、図2に破線で示すように、Lモード電話機21にデータ分岐部31、電子メール判断部32、インターフェース部34及び電子メール送信部35を組み込んでもよい。
【0063】
図6は、Lモード電話機を利用した電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。図6において、このような電子メール使用設備制御システム100’は、1又は複数の住設機器11(11−A、11−B、・・・、11−X)と、住設機器11を制御するLモード設備コントローラ14と、Lモード設備コントローラ14とLモードゲートウェイ15との間のインターフェース機能を兼ね備えたLモード電話機21と、Lモードゲートウェイ15と、インターネット16と、電子メールを送受信する電子メール送受信端末18とを備えて構成される。
【0064】
このようにLモード電話機21を利用する場合には、Lモード電話機にこれら各部を組み込むことによりLモード設備アダプタ機能をより安価に実現することができる。そして、図2に破線で示すように、Lモード電話機21のメーラーなどの電子メール処理部51やLCDや有機ELなどの表示部52を利用することができるので、図3のS13で私信などの住設機器制御用の電子メールではない場合(No)に上述の実施形態のように電子メールを廃棄することなく、電子メールを表示することができる。
【0065】
さらに、本実施形態におけるLモード設備アダプタ13とLモード設備コントローラ14の代わりに、図2に一点鎖線で示すように、両機能を併せ持ったアダプタ付きLモード設備コントローラ22によって電子メール使用設備制御システムを構築してもよい。
【0066】
図7は、アダプタ付きLモード設備コントローラを用いた電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。図7において、このような電子メール使用設備制御システム100”は、1又は複数の住設機器11(11−A、11−B、・・・、11−X)と、住設機器11を制御すると共に、一般電話機12及び住設機器11とLモードゲートウェイ15との間のインターフェースであるアダプタ付きLモード設備コントローラ22と、Lモードゲートウェイ15と、インターネット16と、電子メールを送受信する電子メール送受信端末18とを備えて構成される。
【0067】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の設備アダプタは、データ分岐部を有するので、電子メールを受信した場合に確実に電子メールを設備アダプタに取得することができる。そのため、設備アダプタに電話機が接続された場合に、電子メールを受信した場合にこの電話機の呼出音を鳴らすことがない。そして、電子メール判断部を有するので、私信等の一般電子メールと制御用の電子メールとを弁別することができる。
【0068】
そして、請求項2に記載の設備コントローラは、電子メール作成部を有するので、機器状態を報知するための電子メールを作成することができる。そして、インターフェース部を備えるので設備アダプタと通信可能に接続することができ、作成した電子メールを設備アダプタを介して、通信網を介して設備アダプタと通信可能な電子メール受信端末に送信することができる。
【0069】
また、請求項3に記載の設備コントローラは、連動処理部を備えるので、一の住設機器の機器状態に応じて他の住設機器の機器状態を制御することができる。そのため、より快適な住環境を提供することができる。
【0070】
さらに、請求項4に記載の設備コントローラは、タイマー部を有するので、一定時間経過後に住設機器の機器状態を制御することができる。
【0071】
また、請求項5に記載の設備コントローラは、メッセージテーブルを有するので、機器状態に的確に対応した様々な通信文を報知することができる。そして、電子メールアドレステーブルを有するので、機器状態に的確に対応した個所に通信文を報知することができる。
【0072】
さらに、請求項6に記載の設備アダプタは、請求項1に記載の設備アダプタの作用を有するだけでなく、変換部を有するので、電子メールのテキストデータを制御用のコードデータに変換することができる。さらに、制御部を有するので、制御コードに応じて住設機器を制御することができる。
【0073】
また、請求項7に記載の設備アダプタは、電子メール処理部と表示部とを有するので、制御用電子メールではない場合でも表示処理することができる。
【0074】
特に、設備アダプタの接続先にLモードを利用することによって、安価、簡便にインターネットに常時接続が可能となり、しかも、LモードゲートウェイがデータをTCP/IPなどのインターネット用のプロトコルに変換するので、設備アダプタや設備コントローラがこのようなプロトコル変換するハードウェアやソフトウェアを実装する必要がないので、これら機器を安価、簡易に製造することができる。そして、Lモードは、単一の事業者が提供するサービスなので、従来のように様々なインターネット接続機器を介すること無く、インターネットに接続可能となるので、設備アダプタや設備コントローラの信頼性がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。
【図2】Lモード設備アダプタの構成及びLモード設備コントローラの構成を示す図である。
【図3】Lモードゲートウェイからデータを受信した場合におけるLモード設備アダプタの動作を示すフローチャートである。
【図4】住設機器からデータを受信した場合におけるLモード設備コントローラ14の動作を示すフローチャートである。
【図5】各テーブル、電子メール及び制御データの一例を示す図である。
【図6】Lモード電話機を利用した電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。
【図7】アダプタ付きLモード設備コントローラを用いた電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。
【図8】従来のブラウザを用いた遠隔設備制御システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
11 住設機器
13 Lモード設備アダプタ
14 Lモード設備コントローラ
15 Lモードゲートウェイ
18 電子メール送受信端末
21 Lモード電話機
22 アダプタ付きLモード設備コントローラ
31 データ分岐部
32 電子メール判断部
34、41、43 インターフェース部
35 電子メール送信部
42 判断処理部
44 電子メール作成部
45 メモリ
45−1 電子メールアドレステーブル
45−2 メッセージテーブル
46 連動制御部
47 タイマー
48 フォーマット変換部
49 フォーマット逆変換部
51 電子メール処理部
52 表示部
60 アドレス変換テーブル
61 機器名称
62 機器アドレス
63 状態・コード変換テーブル
64 機器状態
65 制御コード
【発明の属する技術分野】
本発明は、住戸内に設置される各住設機器を遠隔から電子メールを用いて制御する設備アダプタ及び設備コントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住戸内に設置される各住設機器を遠隔から制御する設備制御装置は、Web技術を用いたシステムが知られている。
【0003】
図8は、従来の遠隔設備制御システムの構成を示す図である。図8において、遠隔設備制御システム200は、住戸内に設置される1又は複数の住設機器111(111−A、111−B、・・・、111−X)と、住設機器111を制御すると共にネットワークに応じたプロトコルにデータを変換して該データをやり取りするネットワークインターフェース112と、ネットワークインターフェース112から送信されたデータを宛先に応じてルーティングするルータ113と、ネットワークインターフェース112にインタネット接続サービスを提供するインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)114と、ブラウザ機能を備えた携帯端末120と、ISP114と携帯端末120との間でデータ通信を提供するインターネット116とを備えて構成されていた。
【0004】
このような従来の遠隔設備制御システム200では、住設機器111からの機器状態をネットワークインターフェース112がHTML(Hyper Text Markup Language)形式で集中管理する。携帯端末120が住設機器111の機器状態を表示する場合には、ネットワークインターフェース112のURL(Uniform Resource Locator)を指定し、ネットワークインターフェース112が集中管理している情報をTCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)やHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)などのプロトコルを用いて送信していた。また、住設機器111の機器状態を変更したい場合には、即ち、住設機器111を遠隔制御したい場合には、携帯端末120が制御データをTCP/IPやHTTPなどのプロトコルを用いてネットワークインターフェース112に送信し、ネットワークインターフェース112の制御用のページを書き換え、この制御用のページの情報に基づいてネットワークインターフェース112が住設機器111に制御信号を送信することによって住設機器を制御していた。
【0005】
また、インターネットを利用した遠隔設備制御システムの先行技術としては、例えば、特開2002−97843号公報がある。この公報には、一定時間毎に雨量や湿度等の気象状況を検出する気象センサの検出出力をインターネット利用して共用情報盤に送信し、共用情報盤がこの検出出力に基づいてローカルネットワークに接続される住設機器を制御する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の遠隔設備制御システムでは、インターネットの接続にISPを利用するので、ISPとの契約費用、ネットワークインターフェースとISPとを繋ぐルータの設備費用及びネットワークインターフェースの設備費用等の種々の大きな費用が掛かっていた。特に、ネットワークインターフェースは、送受信データをTCP/IPやHTTPなどのプロトコルに従って変換しなければならないため、そのためのハードウェアやソフトウェアを搭載する必要があり、高価になりがちであった。また、ネットワークインターフェースとISPの間では、ADSL、ISDN及びCATV等の様々な方式があり、これに対応する必要があった。そして、これに対応したとすれば設置工事の際に調整が必要となる一方信頼性が低下してしまう。さらに、従来の遠隔設備制御システムでは、常時接続することも可能であるが、通常より多くの費用がかかり、一方、遠隔制御の都度ダイヤルアップをする場合では操作性が常時接続よりも劣ってしまう。
【0007】
そこで、TCP/IPなどのプロトコルに従ってインタネット用にデータを変換し、ルータやISPの機能を備えたLモード(東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の商標登録出願商標)を使用することが考えられる。この場合には、ネットワークインターフェースは、Lモード用のプロトコルにのみ対応すればよく、ハードウェアやソフトウェアを簡略することができ得る。また、一つの事業者が住戸とインターネットとの間を接続するため、信頼性に優れ、さらに、従来の方式に較べて低価格で常時接続が可能である。
【0008】
ところが、Lモードを利用しようとすると、受信したデータが通話のPB(プッシュボタン)音なのか否かを弁別する必要が生じる。通話のPB音でない場合でも更に制御用のデータであるか否かを弁別する必要が生じる。また、受信したデータを制御用のデータに変換する必要も生じる。
【0009】
そこで、本発明では、上記事情に鑑みて為された発明であり、電子メールを用いた設備制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1に記載の設備アダプタでは、通信網から受信した受信データが電子メールであるか否かを判断するデータ分岐部と、所定の通信規約に従ってデータを送受信するインターフェース部と、前記データ分岐部で電子メールと判断された場合に、更に、該電子メールが住設機器を制御するためのテキスト文が本文に記載された制御用電子メールであるか否かを判断すると共に、制御用電子メールと判断された場合に該制御用電子メールを前記インターフェース部に出力する電子メール判断部とを備えて構成される。
【0011】
このような構成の設備アダプタは、データ分岐部を有するので、電子メールを受信した場合に確実に電子メールを設備アダプタに取得することができる。そのため、設備アダプタに電話機が接続された場合に、電子メールを受信した場合にこの電話機の呼出音を鳴らすことがない。そして、電子メール判断部を有するので、私信等の一般電子メールと制御用の電子メールとを弁別することができる。
【0012】
そして、請求項2に記載の設備コントローラでは、請求項1に記載の設備アダプタと前記所定の通信規約に従ってデータを送受信するインターフェース部と、住設機器から受信した機器状態に基づいて電子メールの作成の要否を判断する判断処理部と、前記判断処理部で電子メールの作成が必要と判断された場合に、前記機器状態に基づいて電子メールを作成して前記インターフェース部に出力する電子メール作成部とを備えて構成される。
【0013】
このような構成の設備コントローラは、電子メール作成部を有するので、機器状態を報知するための電子メールを作成することができる。そして、インターフェース部を備えるので設備アダプタと通信可能に接続することができ、作成した電子メールを設備アダプタを介して、通信網を介して設備アダプタと通信可能な電子メール受信端末に送信することができる。
【0014】
また、請求項3に記載の設備コントローラでは、前記判断処理部で電子メールの作成が必要ではないと判断された場合に、更に、前記機器状態に基づいて前記機器状態を送信した住設機器を除く他の住設機器を制御する連動処理部を更に備える。
【0015】
このような構成の設備コントローラは、連動処理部を備えるので、一の住設機器の機器状態に応じて他の住設機器の機器状態を制御することができる。そのため、より快適な住環境を提供することができる。
【0016】
さらに、請求項4に記載の設備コントローラでは、計時するタイマー部を更に備え、前記判断処理部は、前記タイマー部を用いて所定の時間が経過した後に、前記機器状態に基づいて住設機器を制御する。
【0017】
このような構成の設備コントローラは、タイマー部を有するので、一定時間経過後に住設機器の機器状態を制御することができる。
【0018】
また、請求項5に記載の設備コントローラは、請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載の設備コントローラにおいて、機器状態と通信文との対応関係を示すメッセージテーブル、及び、機器状態を送信した住設機器と機器状態と電子メールアドレスとの対応関係を示す電子メールアドレステーブルとを記憶する記憶部を更に備え、前記電子メール作成部は、前記機器状態を受信した住設機器と前記機器状態とに基づいて前記メッセージテーブルと前記電子メールアドレステーブルとを参照して電子メールを作成する。
【0019】
このような構成の設備コントローラは、メッセージテーブルを有するので、機器状態に的確に対応した様々な通信文を報知することができる。そして、電子メールアドレステーブルを有するので、機器状態に的確に対応した個所に通信文を報知することができる。
【0020】
さらに、請求項6に記載の設備アダプタでは、通信網から受信した受信データが電子メールであるか否かを判断するデータ分岐部と、前記データ分岐部で電子メールと判断された場合に、更に、該電子メールが住設機器を制御するためのテキスト文が本文に記載された制御用電子メールであるか否かを判断する電子メール判断部と、前記電子メール判断部で制御用電子メールと判断された場合に、前記テキスト文を制御コードに変換する変換部と、前記制御コードに基づいて住設機器を制御する制御部とを備えて構成される。
【0021】
このような構成の設備アダプタは、請求項1に記載の設備アダプタの作用を有するだけでなく、変換部を有するので、電子メールのテキストデータを制御用のコードデータに変換することができる。そして、制御部を有するので、制御コードに応じて住設機器を制御することができる。
【0022】
また、請求項7に記載の設備アダプタは、請求項1又は請求項6に記載の設備アダプタにおいて、前記電子メール判断部で制御用電子メールではないと判断された場合に、電子メールを表示可能に処理する電子メール処理部と、前記電子メール処理部で処理された電子メールを表示する表示部とを更に備える。
【0023】
このような構成の設備アダプタは、電子メール処理部と表示部とを有するので、制御用電子メールではない場合でも表示処理することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
(実施形態の構成)
図1は、電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。図2は、Lモード設備アダプタの構成及びLモード設備コントローラの構成を示す図である。
【0025】
図1において、電子メール使用設備制御システム100は、通信回線で接続された1又は複数の住設機器11(11−A、11−B、・・・、11−X)と、この通信回線を介して住設機器11を制御するLモード設備コントローラ14と、一般電話機12及びLモード設備コントローラ14とLモードゲートウェイ15との間のインターフェースであるLモード設備アダプタ13と、Lモードゲートウェイ15と、インターネット16と、電子メールを送受信する電子メール送受信端末(e−メール送受信端末)18とを備えて構成される。
【0026】
住設機器11は、住戸10に設置される電気・電子機器であり、例えば、住戸10内の環境を検出する、温度センサ、煙センサ、ガスセンサ及び明暗センサなどのセンサ機器や、住戸10内の環境を調整する、照明器具、エアコンディショナー(エアコン)及び加湿器などの家庭電化製品や、防犯装置や、血圧、体温、心拍等を監視する健康管理装置などである。住設機器11とLモード設備コントローラ14とを接続する通信回線は、例えば、イーサネット(Ethernet、登録商標)であり、これらはローカルエリアネットワークを形成する。
【0027】
電子メール送受信端末18は、電子メールを送受信することができる端末装置であり、例えば、Lモード電話機18−1、電子メールソフト(メーラー)を搭載したパーソナルコンピュータ(PC)18−2、及び、電子メールソフトを搭載した携帯電話やPDAなどのメール携帯端末18−3である。電子メール送受信端末18は、住戸10の住人が携帯したり、住戸10内の住設機器11における機器状態を集中管理する管理センターやガス会社等のエネルギー供給元事業者などに配置される。電子メール送信プロトコルには、例えば、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)が使用され、電子メール受信プロトコルには、例えば、POP3(Post Office Protocol version 3)が使用される。
【0028】
図2において、Lモード設備アダプタ13は、データの種別に応じてLモードゲートウェイ15の接続先を決定するデータ分岐部31と、データ分岐部31から転送された電子メールの種別を判断する電子メール判断部32と、Lモード設備アダプタ13とLモード設備コントローラ14との間で所定のプロトコル(通信規約)に従ってデータの送受信を可能とするインターフェース部34と、Lモードのプロトコルに従って電子メールを送信する電子メール送信部35とを備えて構成される。
【0029】
また、Lモード設備コントローラ14は、Lモード設備アダプタ13とLモード設備コントローラ14との間で所定のプロトコルに従ってデータの送受信を可能とするインターフェース部41と、インターフェース部41から出力された電子メールのテキストデータを制御データに変換するフォーマット変換部48と、フォーマット変換部48からの制御データの内容や各住設機器からの出力データの内容を判断する判断処理部42と、Lモード設備コントローラ14と各住設機器11との間で所定のプロトコルに従ってデータの送受信を可能とするインターフェース部43と、判断処理部42からのデータのフォーマットを変換するフォーマット逆変換部49と、フォーマット逆変換部49の出力に応じてメモリ45内に格納されている電子メールアドレステーブル45−1及びメッセージテーブル45−2を検索して電子メールを作成する電子メール作成部44と、判断処理部42の出力に応じて1又は複数の各住設機器11を連動して動作させる連動処理部46と、判断処理部42の出力に応じて計時を行うタイマー47とを備えて構成される。即ち、Lモード設備コントローラ14は、Lモード設備アダプタ13からの制御用電子メール又は各住設機器11からの検出データに基づいて各住設機器11を制御する機能と、各住設機器11からの検出データに基づいて検出データを電子メール送受信端末18に報知するためのデータを作成する機能とを有する。
【0030】
インターフェース部34、41の所定のプロトコルは、例えば、RS232C規格に基づくプロトコルやUSB規格に基づくプロトコルである。また、インターフェース部43の所定のプロトコルは、例えば、イーサネットのプロトコルである。
(実施形態の動作)
次に、電子メール使用設備制御システム100の動作を説明する。図3は、Lモードゲートウェイからデータを受信した場合におけるLモード設備アダプタの動作を示すフローチャートである。図4は、住設機器からデータを受信した場合におけるLモード設備コントローラ14の動作を示すフローチャートである。
【0031】
住戸10の住人は、住戸10内の住設機器11を遠隔操作しようとする場合に所定のフォーマットに従った住設機器制御用の電子メールを電子メール送受信端末18に入力し、住戸10におけるLモード設備アダプタ13へその電子メールアドレスを指定して送信する。送信された住設機器制御用の電子メールは、インターネット16及びLモードゲートウェイ15を介してLモード設備アダプタ13に到達する。
【0032】
図3において、Lモード設備アダプタ13は、Lモードゲートウェイ15からデータを受信すると(S11)、データ分岐部31にデータの種別を判断させる(S12)。データ分岐部31は、受信データがPB音である場合(No)には通話の音声データであると判断し、Lモードゲートウェイ15と一般電話機12との間を接続する。一方、データ分岐部31は、受信データが電子メールである場合(Yes)には受信データを電子メール判断部32に転送する。
【0033】
電子メール判断部32は、転送された電子メールの所定のデータを参照することにより、電子メールが住設機器11を制御するための住設機器制御用の電子メールか否かを判断する(S13)。この電子メールの種別の判断は、例えば、電子メール送受信端末18が電子メールを送信する際に、所定の位置、例えば、ヘッダ内やボディの先頭などに電子メールの種別を示すフラグを立て、電子メール判断部32は、この所定の位置におけるフラグの内容を参照することによって行う。判断の結果、住設機器制御用の電子メールである場合(Yes)には、電子メール判断部32は、インターフェース部34に転送する。一方、判断の結果、私信などの住設機器制御用の電子メールではない場合(No)には、電子メール判断部32は、電子メールを破棄する。
【0034】
インターフェース部34は、住設機器制御用の電子メールを所定のプロトコルに従って処理してLモード設備コントローラ14へ送信する(S14)。
【0035】
Lモード設備コントローラ14は、インターフェース部41を介して受信した住設機器制御用の電子メールのフォーマットをフォーマット変換部48で制御用のデータのフォーマットに変換する。このフォーマット変換は、例えば、次のようである。
【0036】
フォーマット変換部48には、その内部メモリに、機器名称と機器アドレスとの対応関係を示す名称・アドレス変換テーブルと、機器状態と制御コードとの対応関係を示す状態・コード変換テーブルとを備える。
【0037】
機器名称は、住設機器11の名前であり、機器アドレスは、各住設機器11にユニークに割り当てられた、各住設機器11を識別するための識別子である。名称・アドレス変換テーブルは、Lモード設備アダプタ13を設置する際や住設機器11が増設された際などに設定・更新される。
【0038】
また、機器状態は、住設機器11が備える各機能の状況であり、例えば、住設機器11がエアコンである場合には、機器状態として電源のオン・オフ、風量、温度、湿度などであり、住設機器11がガスセンサである場合には、機器状態として電源のオン・オフ、ガス検出の有無などであり、住設機器11が電気錠である場合には、機器状態として電源のオン・オフ、施錠の有無などである。制御コードは、各機器状態にユニークに割り当てられた、状態を識別するための識別子である。状態・コード変換テーブルは、住設機器11に対して固定的に規格化され、Lモード設備アダプタ13に製造段階などで予め組み込まれる。
【0039】
一方、住設機器制御用の電子メールにおける本文のフォーマットは、例えば、機器名称、スペース、機器状態、改行の順に記載するように規定される。そして、制御データのフォーマットは、例えば、制御機器数に続けて機器アドレスと機器状態との組が制御機器数分だけ続くように規定される。
【0040】
これら各テーブル、電子メール及び制御データの一例を示す。図5は、各テーブル、電子メール及び制御データの一例を示す図であり、図5(a)は、名称・アドレス変換テーブルの一例を示し、図5(b)は、状態・コード変換テーブルの一例を示し、図5(c)は、電子メールの一例を示し、図5(d)は、制御データの一例を示す。図5(a)に示す名称・アドレス変換テーブル60において、機器名称61の照明には機器アドレス62に00が割り当てられ、機器名称61のエアコンには機器アドレス62に01が割り当てられ、機器名称61の電気錠には機器アドレス62に02が割り当てられ、機器名称61の防犯センサには機器アドレス62に01が割り当てられ、・・・、機器名称61のガスセンサには機器アドレス62に0Fが割り当てられる。図5(b)に示す状態・コード変換テーブル63において、機器状態64のオン(ON)には制御コード65に00が割り当てられ、機器状態64のオフ(OFF)には制御コード65に01が割り当てられ、機器状態64の施錠には制御コード65に02が割り当てられ、機器状態64の開錠には制御コード65に03が割り当てられ、・・・、機器状態64の正常には制御コード65に09が割り当てられ、機器状態64の発報には制御コード65に0Aが割り当てられる。なお、機器アドレスも制御コードも図5では、16進数で表示している。
【0041】
図5(c)に示す住設機器制御用の電子メールは、その本文に、
照明 ON
エアコン ON
と記載され、フォーマット変換部33で変換されると、図5(c)に相互に対応する制御データは、図5(d)に示すように0200000100となる。
【0042】
図5(a)、(b)の名称・アドレス変換テーブル60及び状態・コード変換テーブル63の下において、図5(c)に示す電子メールをフォーマット変換部48に入力されると、フォーマット変換部48は、図5(d)に示す制御データに変換する。
【0043】
フォーマット変換された制御データは、判断処理部42で処理される。判断処理部42は、制御データのその内容に従って住設機器11を制御すべくインターフェース部43を介して制御信号を住設機器11に送信する。そして、住設機器11は、受信した制御信号に基づいて当該住設機器11の種別に応じた機能を制御したり、制御結果やセンサの検出結果などをLモード設備コントローラ14に送信したりする。
【0044】
例えば、図5に示すフォーマットの場合には、判断処理部42は、先頭の所定バイト数のデータから受信した制御データが何個分の住設機器11の制御データであるかを判断し、続くデータから機器アドレス62と制御コード65とを判断する。即ち、図5(d)に示す例では、判断処理部42は、0200000100を受信すると、最初の2バイトのデータから受信した制御データが2個分の住設機器11のデータであると判断し、次の各2バイトのデータから機器アドレス62と制御コード65とを判断し、当該機器アドレス00の住設機器11へ制御コード00を制御信号として送信する。さらに、判断処理部42は、次の各2バイトのデータから機器アドレス62と制御コード65とを判断し、当該機器アドレス01の住設機器11へ制御コード00を制御信号として送信する。
【0045】
機器アドレス00の住設機器11は、制御コード“00”を受信すると、住設機器11に実装されている制御コードと機器状態との対応関係を示すテーブルを参照して、制御コード“00”に従った制御を行う。また、機器アドレス01の住設機器11は、制御コード“00”を受信すると、住設機器11に実装されている制御コードと機器状態との対応関係を示すテーブルを参照して、制御コード“00”に従った制御を行う。
【0046】
一方、住設機器11が自己の機器状態をインターフェース部43を介して判断処理部42に送信すると、図4において、判断処理部42は、このデータを受信し(S21)、データの内容から電子メールの作成が必要か否かを判断する(S22)。この電子メール作成の要否は、例えば、住設機器11がデータを送信する際に、所定の位置に電子メール作成の要否を示すフラグを立て、判断処理部42は、この所定の位置におけるデータの内容を参照することによって行う。
【0047】
判断の結果、電子メールの作成が必要な場合には、受信データをフォーマット逆変換部49に転送し、電子メールの作成が必要ではない場合には、受信データを連動処理部46に転送する。
【0048】
フォーマット逆変換部49は、受信データのフォーマットを電子メール作成部44のフォーマットに変換し、受信データを電子メール作成部44に転送する(S23)。電子メール作成部44は、受信データの内容に基づいてメッセージテーブル45−2を参照し、メッセージの内容を選択する。電子メール作成部44は、受信データの内容に基づいて電子メールアドレステーブル44−1を参照し、メールアドレスを選択する。そして、電子メール作成部44は、送信先に選択したメールアドレスを設定すると共に本文に選択したメッセージ内容を組み込んだ電子メールを作成する(S24)。
【0049】
ここで、メモリ45に格納される電子メールアドレステーブル45−1とメッセージテーブル45−2とについて説明する。
【0050】
電子メールアドレステーブル45−1は、報知内容と電子メールアドレスとの対応関係を示すテーブルである。電子メールアドレステーブル45−1は、例えば、機器状態を送信した住設機器11と送信先電子メールアドレスとの対応関係を示すテーブルとして作成され、送信元の住設機器11がガスセンサである場合にはガス会社の電子メールアドレスと住戸10の住人の電子メールアドレスとが登録され、送信元の住設機器11が防犯装置である場合には警察や警備会社等の電子メールアドレスと住戸10の住人の電子メールアドレスとが登録される。報知内容に応じた関係者に漏れなく送信する観点から、送信先電子メールアドレスは、このように複数でもよい。
【0051】
メッセージテーブル45−2は、機器状態とメッセージとの対応関係を示すテーブルである。メッセージテーブル45−2は、例えば、送信元の住設機器11と機器状態とメッセージとの対応関係を示すテーブルとして作成され、送信元の住設機器11がガスセンサであってガスを検出した場合には、「ガスを検知しました」のメッセージが登録され、送信元の住設機器11が防犯装置であって人を検出した場合には、「住戸に誰かが侵入しました」のメッセージが登録される。
【0052】
そして、電子メール作成部44は、作成した電子メールをインターフェース41及びインターフェース部34を介して、Lモード設備アダプタ13に送信する(S25)。
【0053】
Lモード設備アダプタ13は、この電子メールのデータを受信すると、電子メール送信部35を用いて、Lモードのプロトコルに従ったデータに変換して、データ分岐部31を介してLモードゲートウェイ15に送出する。Lモードゲートウェイ15は、この電子メールのデータを受信すると、インターネット16に電子メールを送信することができるようにインターネット16用のプロトコル、例えば、TCP/IP及びSMTP等に従ってデータを変換して、インターネット16に送出する。送出された電子メールは、その電子メールアドレスを持つ電子メール送受信端末18に受信される。電子メール送受信端末18を扱う者は、電子メールを閲覧することによって、遠隔から住戸10の状況を略リアルタイムで知ることが可能である。
【0054】
一方、S26において、連動処理部46は、受信データが連動処理が必要か否かを判断する。判断の結果、連動処理部46は、連動が必要な場合にはS27の連動制御を行い、連動が必要ではない場合にはS28の単独制御を行う。
【0055】
連動制御は、例えば、連動処理部46が温度センサから受信した温度データが第1閾値以上であって第1閾値より大きく第2閾値未満の場合には、換気扇を回し、第2閾値以上である場合にはエアコンを始動させる制御である。このように或る住設機器11の状態に応じて他の住設機器11の状態を変化させる制御が連動制御である。
【0056】
単独制御は、例えば、連動処理部46がエアコンから始動した旨の状態データを受信した場合にタイマー47で計時を行って一定時間後にエアコンを停止させる制御である。このように或る住設機器11の状態に応じて当該住設機器11を次の状態に変化させる制御が単独制御である。
【0057】
このような連動制御や単独制御をLモード設備コントローラ14が行うことにより、快適な住環境が実現される。
【0058】
タイマー47は、一定時間後に住設機器11を始動させる始動タイマー、一定時間後に住設機器11を停止させる停止タイマー、及び、或るレベルから他のレベルに変更する場合の切換タイマーなどとして働く。
【0059】
以上のように本実施形態における電子メール使用設備制御システム100は、電子メールを使用することにより、遠隔から住設機器11を制御することができる。そして、電子メールを使用することにより、一度に複数の住設機器11の制御を指示する電子メールを簡単に作成することができ、手軽に複数の住設機器11を制御することができる。
【0060】
また、本実施形態における電子メール使用設備制御システム100は、電子メールを使用することにより、住設機器11の状態を住戸10の住人、住戸10を集中管理する管理センター、或いは、ガス会社等のエネルギー供給元事業者などに電子メール送受信端末18によって報知することができる。このため、住戸10の状況を遠隔から略リアルタイムで知ることが可能である。特に、ガス漏れ発生、火災発生、不法侵入者有りなどの災害を迅速に知ることができ、早急にこれら災害に対応することができる。
【0061】
さらに、Lモードを活用するので、安価、簡便にインターネット16に常時接続が可能となり、しかも、Lモードゲートウェイ15がデータをTCP/IPなどのインターネット用のプロトコルに変換するので、Lモード設備アダプタやLモード設備コントローラがこのようなプロトコル変換するハードウェアやソフトウェアを実装する必要がないので、これら機器を安価、簡易に製造することができる。
【0062】
なお、本実施形態における電子メール使用設備制御システム100は、一般電話機にLモード設備アダプタ13とLモード設備コントローラ14によって住戸10内のシステムを構築したが、図2に破線で示すように、Lモード電話機21にデータ分岐部31、電子メール判断部32、インターフェース部34及び電子メール送信部35を組み込んでもよい。
【0063】
図6は、Lモード電話機を利用した電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。図6において、このような電子メール使用設備制御システム100’は、1又は複数の住設機器11(11−A、11−B、・・・、11−X)と、住設機器11を制御するLモード設備コントローラ14と、Lモード設備コントローラ14とLモードゲートウェイ15との間のインターフェース機能を兼ね備えたLモード電話機21と、Lモードゲートウェイ15と、インターネット16と、電子メールを送受信する電子メール送受信端末18とを備えて構成される。
【0064】
このようにLモード電話機21を利用する場合には、Lモード電話機にこれら各部を組み込むことによりLモード設備アダプタ機能をより安価に実現することができる。そして、図2に破線で示すように、Lモード電話機21のメーラーなどの電子メール処理部51やLCDや有機ELなどの表示部52を利用することができるので、図3のS13で私信などの住設機器制御用の電子メールではない場合(No)に上述の実施形態のように電子メールを廃棄することなく、電子メールを表示することができる。
【0065】
さらに、本実施形態におけるLモード設備アダプタ13とLモード設備コントローラ14の代わりに、図2に一点鎖線で示すように、両機能を併せ持ったアダプタ付きLモード設備コントローラ22によって電子メール使用設備制御システムを構築してもよい。
【0066】
図7は、アダプタ付きLモード設備コントローラを用いた電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。図7において、このような電子メール使用設備制御システム100”は、1又は複数の住設機器11(11−A、11−B、・・・、11−X)と、住設機器11を制御すると共に、一般電話機12及び住設機器11とLモードゲートウェイ15との間のインターフェースであるアダプタ付きLモード設備コントローラ22と、Lモードゲートウェイ15と、インターネット16と、電子メールを送受信する電子メール送受信端末18とを備えて構成される。
【0067】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の設備アダプタは、データ分岐部を有するので、電子メールを受信した場合に確実に電子メールを設備アダプタに取得することができる。そのため、設備アダプタに電話機が接続された場合に、電子メールを受信した場合にこの電話機の呼出音を鳴らすことがない。そして、電子メール判断部を有するので、私信等の一般電子メールと制御用の電子メールとを弁別することができる。
【0068】
そして、請求項2に記載の設備コントローラは、電子メール作成部を有するので、機器状態を報知するための電子メールを作成することができる。そして、インターフェース部を備えるので設備アダプタと通信可能に接続することができ、作成した電子メールを設備アダプタを介して、通信網を介して設備アダプタと通信可能な電子メール受信端末に送信することができる。
【0069】
また、請求項3に記載の設備コントローラは、連動処理部を備えるので、一の住設機器の機器状態に応じて他の住設機器の機器状態を制御することができる。そのため、より快適な住環境を提供することができる。
【0070】
さらに、請求項4に記載の設備コントローラは、タイマー部を有するので、一定時間経過後に住設機器の機器状態を制御することができる。
【0071】
また、請求項5に記載の設備コントローラは、メッセージテーブルを有するので、機器状態に的確に対応した様々な通信文を報知することができる。そして、電子メールアドレステーブルを有するので、機器状態に的確に対応した個所に通信文を報知することができる。
【0072】
さらに、請求項6に記載の設備アダプタは、請求項1に記載の設備アダプタの作用を有するだけでなく、変換部を有するので、電子メールのテキストデータを制御用のコードデータに変換することができる。さらに、制御部を有するので、制御コードに応じて住設機器を制御することができる。
【0073】
また、請求項7に記載の設備アダプタは、電子メール処理部と表示部とを有するので、制御用電子メールではない場合でも表示処理することができる。
【0074】
特に、設備アダプタの接続先にLモードを利用することによって、安価、簡便にインターネットに常時接続が可能となり、しかも、LモードゲートウェイがデータをTCP/IPなどのインターネット用のプロトコルに変換するので、設備アダプタや設備コントローラがこのようなプロトコル変換するハードウェアやソフトウェアを実装する必要がないので、これら機器を安価、簡易に製造することができる。そして、Lモードは、単一の事業者が提供するサービスなので、従来のように様々なインターネット接続機器を介すること無く、インターネットに接続可能となるので、設備アダプタや設備コントローラの信頼性がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。
【図2】Lモード設備アダプタの構成及びLモード設備コントローラの構成を示す図である。
【図3】Lモードゲートウェイからデータを受信した場合におけるLモード設備アダプタの動作を示すフローチャートである。
【図4】住設機器からデータを受信した場合におけるLモード設備コントローラ14の動作を示すフローチャートである。
【図5】各テーブル、電子メール及び制御データの一例を示す図である。
【図6】Lモード電話機を利用した電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。
【図7】アダプタ付きLモード設備コントローラを用いた電子メール使用設備制御システムの構成を示す図である。
【図8】従来のブラウザを用いた遠隔設備制御システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
11 住設機器
13 Lモード設備アダプタ
14 Lモード設備コントローラ
15 Lモードゲートウェイ
18 電子メール送受信端末
21 Lモード電話機
22 アダプタ付きLモード設備コントローラ
31 データ分岐部
32 電子メール判断部
34、41、43 インターフェース部
35 電子メール送信部
42 判断処理部
44 電子メール作成部
45 メモリ
45−1 電子メールアドレステーブル
45−2 メッセージテーブル
46 連動制御部
47 タイマー
48 フォーマット変換部
49 フォーマット逆変換部
51 電子メール処理部
52 表示部
60 アドレス変換テーブル
61 機器名称
62 機器アドレス
63 状態・コード変換テーブル
64 機器状態
65 制御コード
Claims (7)
- 通信網から受信した受信データが電子メールであるか否かを判断するデータ分岐部と、
所定の通信規約に従ってデータを送受信するインターフェース部と、
前記データ分岐部で電子メールと判断された場合に、更に、該電子メールが住設機器を制御するためのテキスト文が本文に記載された制御用電子メールであるか否かを判断すると共に、制御用電子メールと判断された場合に該制御用電子メールを前記インターフェース部に出力する電子メール判断部と
を備えることを特徴とする設備アダプタ。 - 請求項1に記載の設備アダプタと前記所定の通信規約に従ってデータを送受信するインターフェース部と、
住設機器から受信した機器状態に基づいて電子メールの作成の要否を判断する判断処理部と、
前記判断処理部で電子メールの作成が必要と判断された場合に、前記機器状態に基づいて電子メールを作成して前記インターフェース部に出力する電子メール作成部と
を備えることを特徴とする設備コントローラ。 - 前記判断処理部で電子メールの作成が必要ではないと判断された場合に、更に、前記機器状態に基づいて前記機器状態を送信した住設機器を除く他の住設機器を制御する連動処理部を更に備えること
を特徴とする請求項2に記載の設備コントローラ。 - 計時するタイマー部を更に備え、
前記判断処理部は、前記タイマー部を用いて所定の時間が経過した後に、前記機器状態に基づいて住設機器を制御すること
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の設備コントローラ。 - 機器状態と通信文との対応関係を示すメッセージテーブル、及び、機器状態を送信した住設機器と機器状態と電子メールアドレスとの対応関係を示す電子メールアドレステーブルとを記憶する記憶部を更に備え、
前記電子メール作成部は、前記機器状態を受信した住設機器と前記機器状態とに基づいて前記メッセージテーブルと前記電子メールアドレステーブルとを参照して電子メールを作成すること
を特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載の設備コントローラ。 - 通信網から受信した受信データが電子メールであるか否かを判断するデータ分岐部と、
前記データ分岐部で電子メールと判断された場合に、更に、該電子メールが住設機器を制御するためのテキスト文が本文に記載された制御用電子メールであるか否かを判断する電子メール判断部と、
前記電子メール判断部で制御用電子メールと判断された場合に、前記テキスト文を制御コードに変換する変換部と、
前記制御コードに基づいて住設機器を制御する制御部と
を備えることを特徴とする設備アダプタ。 - 前記電子メール判断部で制御用電子メールではないと判断された場合に、電子メールを表示可能に処理する電子メール処理部と、
前記電子メール処理部で処理された電子メールを表示する表示部とを更に備えること
を特徴とする請求項1又は請求項6に記載の設備アダプタ。
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JP2008085467A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Mitsubishi Electric Corp | 遠隔監視制御装置、及びそれを備えた空気調和システム、照明システム、ホームセキュリティシステム、家庭用電化機器 |
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2002
- 2002-08-30 JP JP2002253050A patent/JP2004096305A/ja not_active Withdrawn
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