JP2004096162A - 電子撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、保護ガラスを振動させただけでは除去できない異物が付着した場合、それを容易に検出可能とすることにより、撮影画像へ異物の写り込みが生じたり、保護ガラスに傷や破損が生じるのを未然に防止できるようにした電子撮像装置を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によると、被写体の光学像を電気信号に変換する光電変換素子の前面に配設された防塵フィルタを振動させることによって、上記防塵フィルタの表面に付着した塵埃を除去するようにした防塵機構を有する電子撮像装置において、上記防塵フィルタの振幅値を検出するモニタ手段と、上記防塵フィルタを該防塵フィルタの共振周波数近傍で振動させた際の上記モニタ手段の出力値を予め記憶する記憶手段と、上記防塵フィルタによる塵除去動作の実行中に、上記モニタ手段の出力値と上記記億手段の記億値とを比較し、両者が所定の関係にあるか否かによって、上記防塵フィルタ上に異物が存在するか否かを判定する判定手段とを具備したことを特徴とする電子撮像装置が提供される。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子撮像装置に係り、特に、自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子を有するデジタルカメラ等の電子撮像装置のための防塵機構の異常状態を良好に検出し得るようにした電子撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ等の電子撮像装置においては、本体内に機械的に動作する各種の機構が配置されているため、その機構から発生する塵挨等が撮像素子の光電変換面に付着して撮像画像を劣化させるという問題がある。
【0003】
そこで、電子撮像装置の防塵対策機能に関する技術の一例として、撮像素子を保護する保護ガラス板(防塵ガラス、防塵フィルタともいう)を振動させることによって、その保護ガラス板に付着した塵挨等を払い落とすという技術が提案されている。
【0004】
例えば、本願の出願人は、特願2000−401291号により、そのような技術を提案している。
【0005】
すなわち、この特願2000−401291号には、保護ガラス板を振動させる手段として圧電素子を設け、この圧電素子が印加された周期的な電圧に反応して伸縮することを応用して圧電素子に取り付けられた保護ガラス板を所定の周期で加振する技術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記先行技術に開示された方法の場合、保護ガラスに付着した塵埃の質量が小さい場合には問題無く除去できるが、質量の大きいゴミが付着した場合には保護ガラスを振動させただけでは除去できないことがある。
【0007】
この場合、撮影した画像に付着したゴミが写り込んでしまうという不具合が発生する。
【0008】
また、カメラ本体内に小石や金属片等の硬質の異物が侵入し、保護ガラス上に乗った状態で保護ガラスを振動させた場合、保護ガラス表面に傷がついたり、最悪の場合には保護ガラス自体が破損してしまうおそれもある。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、保護ガラスを振動させただけでは除去できないゴミが付着した場合、それを容易に検出し、撮影画像へのゴミの写り込み、保護ガラスの傷や破損が生じるのを未然に防止することができるようにした電子撮像装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題を解決するために、
(1) 被写体の光学像を電気信号に変換する光電変換素子の前面に配設された防塵フィルタを振動させることによって、上記防塵フィルタの表面に付着した塵埃を除去するようにした防塵機構を有する電子撮像装置において、
上記防塵フィルタの振幅値を検出するモニタ手段と、
上記防塵フィルタを該防塵フィルタの共振周波数近傍で振動させた際の上記モニタ手段の出力値を予め記憶する記憶手段と、
上記防塵フィルタによる塵除去動作の実行中に、上記モニタ手段の出力値と上記記億手段の記億値とを比較し、両者が所定の関係にあるか否かによって、上記防塵フィルタ上に異物が存在するか否かを判定する判定手段と、
を具備したことを特徴とする電子撮像装置が提供される。
【0011】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(2) 上記判定手段は、上記モニタ手段の出力値が上記記憶値に対して極端に小さい場合に、上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定するようにしたことを特徴とする(1)に記載の電子撮像装置が提供される。
【0012】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(3) 上記判定手段は、上記モニタ手段の出力値が上記記憶値に対して所定の比率未満の場合に、上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定するようにしたことを特徴とする(1)に記載の電子撮像装置が提供される。
【0013】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(4) 上記判定手段によって上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定された場合に、警告表示を行う警告手段を具備したことを特徴とする(1)に記載の電子撮像装置が提供される。
【0014】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(5) 上記判定手段によって上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定された場合に、以後の撮影動作を停止させるようにしたことを特徴とする(1)に記載の電子撮像装置が提供される。
【0015】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(6) 被写体の光学像を結像する撮像光学系と、
上記撮像光学系によって結像された上記被写体の光学像を電気信号に変換する光電変換素子と、
上記撮像光学系と上記光電変換素子との間に配設される防塵フィルタと、
上記防塵フィルタの一部に一体的に配設された圧電素子と、
上記圧電素子を振動させる駆動回路と、
上記圧電素子を振動させることによって上記防塵フィルタを振動させるように、上記駆動回路に駆動制御データを供給する制御回路と、
上記圧電素子の振動状態をモニタして、そのモニタ出力を上記制御回路に供給するモニタ回路と、
上記制御回路によって、上記防塵フィルタの振動周波数が順次変化するように上記駆動回路に供給する駆動制御データが順次変更される間の上記モニタ回路のモニタ出力のレベルの変化から上記防塵フィルタを含む防塵機構の共振周波数を検出する共振周波数検出手段と、
上記共振周波数、および、上記共振周波数における上記モニタ回路のモニタ出力値を記億する記億手段と、
撮像動作に関連して、上記防塵フィルタを上記共振周波数情報に基づいて振動させる塵除去手段と、
上記塵除去手段による塵除去動作中に、上記モニタ回路のモニタ出力値と上記記億手段の記憶値とを比較し、両者が所定の関係にあるか否かを判定する判定手段と、
上記判定手段の判定結果に従って、撮像動作を継続するか否かを決定する決定手段と、
を具備したことを特徴とする電子撮像装置が提供される。
【0016】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(7) 上記判定手段は、上記モニタ回路のモニタ出力値が上記記億手段の記憶値よりも小さい場合に、上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定するようにしたことを特徴とする(6)に記載の電子撮像装置が提供される。
【0017】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(8) 上記判定手段は、上記モニタ回路のモニタ出力値が上記記億手段の記憶値に対して所定の比率未満の場合に、上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定するようにしたことを特徴とする(6)に記載の電子撮像装置が提供される。
【0018】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(9) 上記判定手段によって上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定された場合に、警告表示を行う表示回路を具備したことを特徴とする(6)に記載の電子撮像装置が提供される。
【0019】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(10) 上記判定手段によって上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定された場合に、撮影動作を停止させるようにしたことを特徴とする(6)に記載の電子撮像装置が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明をデジタルカメラに適用した場合の実施の形態の概略的な構成を示す一部切り欠き斜視図である。
【0022】
すなわち、図1は、カメラ本体の一部を切断して、その内部構成を概略的に示す斜視図である。
【0023】
本実施形態のカメラ1は、それぞれが別体に構成されるカメラ本体部11及びレンズ鏡筒12とからなり、このカメラ本体部11及びレンズ鏡筒12の両者は、互いに着脱自在に構成されてなるものである。
【0024】
そして、レンズ鏡筒12は、複数のレンズやその駆動機構等からなる撮影光学系12aを内部に保持して構成されている。
【0025】
この撮影光学系12aは、被写体からの光束を透過させることによって、当該被写光束により形成される被写体の像を所定の位置(後述する撮像素子の光電変換面上)に結像せしめるように、例えば、複数の光学レンズ等によって構成されるものである。
【0026】
このレンズ鏡筒12は、カメラ本体部11の前面に向けて突出するように配設されている。
【0027】
また、カメラ本体部11は、内部に各種の構成部材等を備えて構成され、かつ撮影光学系12aを保持するレンズ鏡筒12を着脱自在となるように配設するための連結部材である撮影光学系装着部11aをその前面に備えて構成されてなるいわゆる一眼レフレックス方式のカメラである。
【0028】
つまり、カメラ本体部11の前面側の略中央部には、被写体光束を当該カメラ本体部11の内部へと導き得る所定の口径を有する露光用開口が形成されており、この露光用開口の周縁部に撮影光学系装着部11aが形成されている。
【0029】
そして、このカメラ本体部11の外面側には、その前面に上述の撮影光学系装着部11aが配設されているほか、上面部や背面部等の所定の位置にカメラ本体部11を動作させるための各種の操作部材、例えば、撮影動作を開始せしめるための指示信号等を発生させるためのレリーズボタン17等が配設されている。
【0030】
このカメラ本体部11の内部には、各種の構成部材、例えば、いわゆる観察光学系を構成するファインダ装置13と、撮像素子の光電変換面への被写体光束の照射時間等を制御するシャッタ機構等を備えたシャッタ部14と、被写体像に対応した画像信号を得る不図示の撮像素子及びこの撮像素子の光電変換面の前面側の所定の位置に配設され、当該光電変換面への塵挨等の付着を予防する防塵部材である防塵フィルタ(防塵ガラスともいう)21等を含む撮像ユニット15と、電気回路を構成する各種の電気部材が実装される主回路基板16を始めとした複数の回路基板(主回路基板16のみを図示している)等が、それぞれ所定の位置に配設されている。
【0031】
ファインダ装置13は、撮影光学系12aを透過した被写体光束の光軸を折り曲げて観察光学系の側へと導き得るように構成される反射鏡13bと、この反射鏡13bから出射する光束を受けて正立正像を形成するペンタプリズム13aと、このペンタプリズム13aにより形成される像を拡大して観察するのに最適な形態の像を結像させる接眼レンズ13c等によって構成されている。
【0032】
反射鏡13bは、撮影光学系12aの光軸から退避する位置と当該光軸上の所定の位置との間で移動自在に構成され、通常状態においては、撮影光学系12aの光軸上において当該光軸に対して所定の角度、例えば、角度45度を有して配置されている。
【0033】
これにより、撮影光学系12aを透過した被写体光束は、当該カメラ1が通常状態にあるときには、反射鏡13bによってその光軸が折り曲げられて、当該反射鏡13bの上方に配置されるペンタプリズム13aの側へと反射されるようになっている。
【0034】
一方、本カメラ1が撮影動作の実行中においては、当該反射鏡13bは撮影光学系12aの光軸から退避する所定の位置に移動するようになっており、これによって、被写体光束は、撮像素子側へと導かれる。
【0035】
また、シャッタ部14は、例えば、フォーカルプレーン方式のシャッタ機構やその駆動回路等、従来のカメラ等において一般的に利用されているものと同様のものが適用される。
【0036】
図2は、本発明に係わる第1の実施の形態のカメラのシステム構成を示すブロック図である。
【0037】
すなわち、この第1の実施の形態のカメラシステムは、カメラ本体11と、交換レンズとしてのレンズ鏡筒12とから主に構成されており、カメラ本体11の前面に対して所望のレンズ鏡筒12が着脱自在に設定されている。
【0038】
レンズ鏡筒12の制御は、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lucomと称する)205が行う。
【0039】
カメラ本体11の制御は、ボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bucomと称する)150が行う。
【0040】
なお、これらLucom205とBucom150とは、合体時において通信コネクタ206を介して通信可能に電気的接続がなされる。
【0041】
そして、この場合、カメラシステムとしてLucom205がBucom150に従属的に協働しながら稼動するようになっている。
【0042】
また、レンズ鏡筒12内には、撮影光学系12aと、絞り203とが設けられている。
【0043】
この撮影光学系12aは、レンズ駆動機構202内に在る図示しないDCモータによって駆動される。
【0044】
また、絞り203は、絞り駆動機構204内に在る図示しないステッピングモータによって駆動される。
【0045】
Lucom205は、Bucom150からの指令に従って、これらの各モータを制御する。
【0046】
そして、このカメラ本体11内には、次の構成部材が図示のように配設されている。
【0047】
例えば、光学系としての一眼レフレックス方式の構成部材(ペンタプリズム13a、反射鏡13b、接眼レンズ13c、サブミラー114)と、光軸上のフォーカルプレーン式のシャッタ115と、上記サブミラー14からの反射光束を受けて自動測距するためのAFセンサユニット116とが設けられている。
【0048】
また、上記AFセンサユニット116を駆動制御するAFセンサ駆動回路117と、上記反射鏡13bを駆動制御するミラー駆動機構118と、上記シャッタ115の先幕と後幕を駆動するためのばね力をチャージするシャッタチャージ機構119と、それら先幕と後幕の動きを制御するシャッタ制御回路120と、上記ペンタプリズム13aからの光束に基づき測光処理する測光回路121とが設けられている。
【0049】
光軸上には、上記光学系を通過した被写体像を光電変換するための撮像素子27が光電変換素子として設けられている。
【0050】
この場合、この撮像素子27は、該撮像素子27と撮影光学系12aとの間に配設された光学素子としての透明なガラス部材でなる防塵フィルタ21によって保護されている。
【0051】
そして、この防塵フィルタ21を所定の周波数で振動させる加振手段の一部として、例えば、圧電素子22がその防塵フィルタ21の周縁部に取り付けられている。
【0052】
また、圧電素子22は2つの電極を有しており、この圧電素子22が加振手段の一部としての防塵フィルタ駆動回路140によって防塵フィルタ21を振動させ、そのガラス表面に付着していた塵を除去できるように構成されている。
【0053】
なお、撮像素子27の周辺の温度を測定するために、防塵フィルタ21の近傍には、温度測定回路133が設けられている。
【0054】
このカメラシステムには、また、撮像素子27に接続されたインターフェイス回路123と、液晶モニタ124と、記憶領域として設けられたSDRAM125と、FlashROM126及び記録メディア127などを利用して画像処理する画像処理コントローラ128とが設けられ、電子撮像機能と共に電子記録表示機能を提供できるように構成されている。
【0055】
その他の記憶領域としては、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する不揮発性記憶手段として、例えば、EEPROMからなる不揮発性メモリ129が、Bucom150からアクセス可能に設けられている。
【0056】
また、Bucom150には、当該カメラの動作状態を表示出力によってユーザへ告知するための動作表示用LCD151と、カメラ操作スイッチ(SW)152とが設けられている。
【0057】
上記カメラ操作SW152は、例えば、レリーズSW、モード変更SW及びパワーSWなどの、当該カメラを操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群である。
【0058】
さらに、電源としての電池154と、この電源の電圧を、当該カメラシステムを構成する各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給する電源回路153が設けられている。
【0059】
次に、上述したように構成されるカメラシステムの動作について説明すると、このカメラシステム各部が次のように稼動する。
【0060】
まず、画像処理コントローラ128は、Bucom150の指令に従ってインターフェイス回路123を制御して撮像素子27から画像データを取り込む。
【0061】
この画像データは,画像処理コントローラ128でビデオ信号に変換され、液晶モニタ124にて出力表示される。
【0062】
ユーザは、この液晶モニタ124の表示画像から、撮影した画像イメージを確認することができる。
【0063】
SDRAM125は、画像データの一時的保管用メモリであり、画像データが変換される際のワークエリアなどに使用される。
【0064】
また、この画像データはJPEGデータに変換された後には記録メディア127に保管されるように設定されている。
【0065】
撮像素子27は、前述したように透明なガラス部材でなる防塵フィルタ21によって保護されている。
【0066】
この防塵フィルタ21の周縁部にはそのガラス面を加振するための圧電素子22が配置されており、この圧電素子22は、後で詳しく説明するように、該圧電素子22の駆動手段としても働く防塵フィルタ駆動回路140によって駆動される。
【0067】
撮像素子27及び圧電素子22は、防塵フィルタ21を一面とし、かつ破線で示すような枠体によって囲まれたケース内に一体的に収納されることが、防塵のためにはより好ましい。
【0068】
通常、温度はガラス製の物材の弾性係数に影響し、その固有振動数を変化させる要因の1つであるため、運用時にその温度を計測してその固有振動数の変化を考慮しなければならない。
【0069】
稼動中に温度上昇が激しい撮像素子27の前面を保護するため設けられた防塵フィルタ21の温度変化を測定して、そのときの固有振動数を予想するようにしたほうがよい。
【0070】
したがって、この例の場合、上記温度測定回路133に接続されたセンサ(不図示)が、撮像素子27の周辺温度を測定するため設けられている。
【0071】
なお、そのセンサの温度測定ポイントは、防塵フィルタ21の振動面の極近傍に設定されるのが好ましい。
【0072】
ミラー駆動機構118は、反射鏡13bをUP位置とPOWN位置へ駆動するための機構であり、この反射鏡13bがDOWN位置にあるとき、撮影光学系12aからの光束はAFセンサユニット116側とペンタプリズム13a側へと分割されて導かれる。
【0073】
AFセンサユニット116内のAFセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路117を介してBucom150へ送信されて周知の測距処理が行われる。
【0074】
また、ペンタプリズム13aに隣接する接眼レンズ13cからはユーザが被写体を目視できる一方、このペンタプリズム13aを通過した光束の一部は測光回路121内のホトセンサ(不図示)へ導かれ、ここで検知された光量に基づき周知の測光処理が行われる。
【0075】
次に、本実施形態のカメラ1における撮像ユニット15の詳細について説明する。
【0076】
図3、図4、図5は、本実施形態のカメラ1における撮像ユニット15の一部を取り出して示す図であって、図3は、当該撮像ユニットを分解して示す要部分解斜視図である。
【0077】
また、図4は、当該撮像ユニット組み立てた状態の一部を切断して示す斜視図であり、図5は、図4の切断面に沿う断面図である。
【0078】
なお、本実施形態のカメラ1の撮像ユニット15は、上述したようにシャッタ部14を含む複数の部材によって構成されるユニットであるが、図3乃至図5においては、その主要部を図示するに留め、シャッタ部14についての図示を省略している。
【0079】
また、各構成部材の位置関係を示すために、図3乃至図5においては、当該撮像ユニット15の近傍に設けられ、撮像素子27が実装されると共に、画像信号処理回路及びワークメモリ等からなる撮像系の電気回路が実装される主回路基板16を合わせて図示している。
【0080】
なお、この主回路基板16、それ自体の詳細については、従来のカメラ等において、一般的に利用されているものが適用されるものとして、その説明は省略する。
【0081】
撮像ユニット15は、CCD等からなり撮影光学系12aを透過し自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子27と、この撮像素子27を固定支持する薄板状の部材からなる撮像素子固定板28と、撮像素子27の光電変換面の側に配設され、撮影光学系12aを透過して照射される被写体光束から高周波成分を取り除くべく形成される光学素子である光学的ローパスフィルタ(Low Pass Filter;以下、光学LPFという)25と、この光学LPF25と撮像素子27との間の周縁部に配置され、略枠形状の弾性部材等によって形成されるローパスフィルタ受け部材26と、撮像素子27を収納し固定保持すると共に光学LPF25(光学素子)をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持し、かつ所定の部位を後述する防塵フィルタ受け部材23に密に接触するように配設される撮像素子収納ケース部材24(以下、CCDケース24という)と、このCCDケース24の前面側に配置され防塵フィルタ21をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持する防塵フィルタ受け部材23と、この防塵フィルタ受け部材23によって支持されて撮像素子27の光電変換面の側であって光学LPF25の前面側において当該光学LPF25の間に所定の間隔を持つ所定の位置に対向配置される防塵部材である防塵フィルタ21と、この防塵フィルター21の周縁部に配設され当該防塵フィルター21に対して所定の振動を与えるための加振用部材であり、例えば、電気機械変換素子等からなる圧電素子22と、防塵フィルタ21を防塵フィルタ受け部材23に対して気密に接合させ固定保持するための弾性体からなる押圧部材20等によって構成されている。
【0082】
撮像素子27は、撮影光学系12aを透過した被写体光束を自己の光電変換面に受けて光電変換処理を行なうことによって、当該光電変換面に形成される被写体像に対応した画像信号を取得するものであって、例えば、電荷結合素子(CCD;Charge Coupled Device)が適用されている。
【0083】
この撮像素子27は、撮像素子固定板28を介して主回路基板16上の所定の位置に実装されている。
【0084】
この主回路基板16には、上述したように画像信号処理回路及びワークメモリ等が共に実装されており、撮像素子27から出力された信号は、これらの回路で処理されるようになっている。
【0085】
撮像素子27の前面側には、ローパスフィルタ受け部材26を挟んで光学LPF25が配設されている。
【0086】
そして、これらの撮像素子27、ローパスフィルタ受け部材26、光学LPF25を覆うようにCCDケース24が配設されている。
【0087】
つまり、CCDケース24には、略中央部分に矩形状からなる開口24cが設けられており、この開口24cには、その後方側から光学LPF25及び撮像素子27が配設されるようになっている。
【0088】
この開口24cの後方側の内周縁部には、図4、図5に示すように断面が略L字形状からなる段部24aが形成されている。
【0089】
上述したように、光学LPF25と撮像素子27との間には、弾性部材等からなるローパスフィルタ受け部材26が配設されている。
【0090】
このローパスフィルタ受け部材26は、撮像素子27の前面側の周縁部においてその光電変換面の有効範囲を避ける位置に配設され、かつ光学LPF25の背面側の周縁部近傍に当接するようになっている。
【0091】
そして、光学LPF25と撮像素子27との間を略気密性が保持されるようにしている。
【0092】
これにより、光学LPF25には、ローパスフィルタ受け部材26による光軸方向への弾性力が働くことになる。
【0093】
そこで、光学LPF25の前面側の周縁部を、CCDケース24の段部24aに対して略気密に接触させるように配置することによって、当該光学LPF25をその光軸方向に変位させようとするローパスフィルタ受け部材26による弾性力に抗して当該光学LPF25の光軸方向における位置を規制するようにしている。
【0094】
換言すれば、CCDケース24の開口24cの内部に背面側より挿入された光学LPF25は、CCDケース24の段部24aによって光軸方向における位置規制がなされている。
【0095】
これにより、当該光学LPF25は、CCDケース24の内部から前面側へ向けて外部に抜け出ないようになっている。
【0096】
このようにして、CCDケース24の開口24cの内部に背面側から光学LPF25が挿入された後、光学LPF25の背面側には、撮像素子27が配設されるようになっている。
【0097】
この場合において、光学LPF25と撮像素子27との間には、周縁部においてローパスフィルタ受け部材26が挟持されるようになっている。
【0098】
また、撮像素子27は、上述したように撮像素子固定板28を挟んで主回路基板16に実装されている。
【0099】
そして、撮像素子固定板28は、CCDケース24の背面側からネジ孔24eに対してネジ28bによってスペーサ28aを介して固定されている。
【0100】
また、撮像素子固定板28には、主回路基板16がスペーサ16cを介してネジ16dによって固定されている。
【0101】
CCDケース24の前面側には、防塵フィルタ受け部材23がCCDケース24のネジ孔24bに対してネジ23bによって固定されている。
【0102】
この場合において、CCDケース24の周縁側であって前面側の所定の位置には、図4、図5において詳細に示すように、周溝24dが略環状に形成されている。
【0103】
その一方で、防塵フィルター受け部材23の周縁側であって背面側の所定の位置には、CCDケース24の周溝24dに対応させた環状凸部23d(図3には図示できず)が全周にわたって略環状に形成されている。
【0104】
したがって、環状凸部23dと周溝24dとが嵌合することによりCCDケース24と防塵フィルタ受け部材23とは、環状の領域、すなわち、周溝24dと環状凸部23dとが形成される領域において相互に略気密に嵌合するようになっている。
【0105】
防塵フィルタ21は、全体として円形乃至多角形の板状をなし、少なくとも自己の中心から放射方向に所定の広がりを持つ領域が透明部をなしており、この透明部が光学LPF25の前面側に所定の間隔をもって対向配置されているものである。
【0106】
また、防塵フィルタ21の一方の面(本実施形態では背面側)の周縁部には、当該防塵フィルタ21対して振動を与えるための所定の加振用部材であり、電気機械変換素子等によって形成される圧電素子22が一体となるように、例えば、接着剤による貼着等の手段により配設されている。
【0107】
この圧電素子22は、外部から所定の駆動電圧を印加することによって防塵フィルタ21に所定の振動を発生させることができるように構成されている。
【0108】
そして、防塵フィルタ21は、防塵フィルタ受け部材23に対して気密に接合するように、板ばね等の弾性体からなる押圧部材20によって固定保持されている。
【0109】
防塵フィルタ受け部材23の略中央部近傍には、円形状又は多角形状からなる開口23fが設けられている。
【0110】
この開口23fは、撮影光学系12aを透過した被写体光束を通過させて、当該光束が、その後方に配置される撮像素子27の光電変換面を照射するのに充分な大きさとなるように設定されてい。
【0111】
この開口23fの周縁部には、前面側に突出する壁部23e(図4、図5参照)が略環状に形成されており、この壁部23eの先端側には、さらに前面側に向けて突出するように、受け部23cが形成されている。
【0112】
一方、防塵フィルター受け部材23の前面側の外周縁部近傍には、所定の位置に複数(本実施形態では3箇所)の突状部23aが前面側に向けて突出するように形成されている。
【0113】
この突状部23aは、防塵フィルタ21を固定保持する押圧部材20を固設するために形成される部位であって、当該押圧部材20は、突状部23aの先端部に対してねじ20a等の締結手段により固設されている。
【0114】
押圧部材20は、上述したように板ばね等の弾性体によって形成される部材であって、その基端部が突状部23a固定され、自由端部が防塵フィルタ21の外周縁部に当接することによって、当該防塵フィルタ21を防塵フィルタ受け部材23の側、すなわち、光軸方向に向けて押圧するようになっている。
【0115】
この場合において、防塵フィルタ21の背面側の外周縁部に配設される圧電素子22の所定の部位が、受け部23cに当接することによって、防塵フィルタ21及び圧電素子22の光軸方向における位置が規制されるようになっている。
【0116】
したがって、これにより、防塵フィルタ21は、圧電素子22を介して防塵フィルタ受け部材23に対して気密に接合するように固定保持されている。
【0117】
換言すれば、防塵フィルタ受け部材23は、押圧部材20による付勢力によって防塵フィルタ21と圧電素子22を介して気密に接合するように構成されている。
【0118】
ところで、上述したように防塵フィルタ受け部材23とCCDケース24とは、周溝24dと環状凸部23d(図4、図5参照)とが相互に略気密に嵌合するようになっているのと同時に、防塵フィルタ受け部材23と防塵フィルタ21とは、押圧部材20の付勢力により圧電素子22を介して気密に接合するようになっている。
【0119】
また、CCDケース24に配設される光学LPF25は、当該光学LPF25の前面側の周縁部とCCDケース24の段部24aとの間で略気密となるように配設されている。
【0120】
さらに、光学LPF25の背面側には、撮像素子27がローパスフィルタ受け部材26を介して配設されており、光学LPF25と撮像素子27との間においても、略気密性が保持されるようになっている。
【0121】
したがって、これにより、光学LPF25と防塵フィルタ21とが対向する間の空間には、所定の空隙部51aが形成されている。
【0122】
また、光学LPF25の周縁側、すなわち、CCDケース24と、防塵フィルタ受け部材23と、防塵フィルタ21とによって、空間部51bが形成されている。
【0123】
この空間部51bは、光学LPF25の外側に張り出すようにして形成されている封止された空間である(図4、図5参照)。
【0124】
また、この空間部51bは、空隙部51aよりも広い空間となるように設定されている。
【0125】
そして、空隙部51aと空間部51bとからなる空間は、上述した如くCCDケース24と防塵フィルタ受け部材23と防塵フィルタ21と光学LPF25とによって、略気密に封止される封止空間51となっている。
【0126】
このように、本実施形態のカメラにおける撮像ユニット15では、光学LPF25及び防塵フィルタ21の周縁に形成され空隙部51aを含む略密閉された封止空間51を形成する封止構造部が構成されている。
【0127】
そして、この封止構造部は、光学LPF25の周縁乃至その近傍から外側の位置に設けられるようになっている。
【0128】
さらに、本実施形態においては、防塵フィルタ21をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持する第1の部材である防塵フィルタ受け部材23と、光学LPF25をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持すると共に、自己の所定部位で防塵フィルタ受け部材23と密に接触するように配設される第2の部材であるCCDケース24等によって、封止構造部が構成されている。
【0129】
上述のように構成された本実施形態のカメラにおいては、撮像素子27の前面側の所定の位置に防塵フィルタ21を対向配置し、撮像素子27の光電変換面と防塵フィルタ21との周縁に形成される封止空間51を封止するように構成したことによって、撮像素子27の光電変換面に塵挨等が付着するのを未然に予防している。
【0130】
そして、この場合においては、防塵フィルタ21の前面側の露出面に付着する塵挨等については、当該防塵フィルタ21の周縁部に一体となるように配設される圧電素子22に周期電圧を印加して防塵フィルタ21に対して所定の振動を与えることによって、除去することができるようになっている。
【0131】
図6は、本カメラ1における撮像ユニット15のうち防塵フィルタ21及びこれに一体に設けられる圧電素子22のみを取り出して示す正面図である。
【0132】
また、図7、図8は、図6の圧電素子22に対して駆動電圧を印加した際の防塵フィルタ21及び圧電素子22の状態変化を示し、図7は図6のA−A線に沿う断面図、図8は図6のB−B線に沿う断面図である。
【0133】
ここで、例えば、圧電素子22に負(マイナス;一)電圧を印加した場合には、防塵フィルタ21は、図7、図8において実線で示すように変形する一方、圧電素子22に正(プラス;+)電圧を印加した場合には、防塵フィルタ21は、同図において点線で示すように変形することになる。
【0134】
この場合において、図6乃至図8の参照符号21aで示すような振動の節の位置では、実質的に振幅は零になることから、この節21aに対応する部位に防塵フィルタ受け部材23の受け部23cを当接させるように設定する。
【0135】
これにより、防塵フィルタ21の振動を阻害することなく、防塵フィルタ21を効率的に支持し得ることになる。
【0136】
そして、この状態において、所定のときに防塵フィルタ駆動部48を制御して、圧電素子22に対して周期的な電圧を印加することによって、防塵フィルタ21が振動し、当該防塵フィルタ21の表面に付着した塵挨等は除去される。
【0137】
なお、このときの共振周波数は、防塵フィルタ21の形状や板厚・材質等により決まるものである。
【0138】
上述の図6乃至図8に示す例では、1次の振動を発生させた場合を示しているが、これに限らず、高次の振動を発生させるようにしてもよい。
【0139】
次に、図9に示す防塵フィルタ駆動回路140の回路図と、図10のタイムチャートに基づいて、この第1の実施の形態における防塵機能付きカメラの防塵フィルタ21の駆動及びその動作と制御について説明する。
【0140】
ここに例示した防塵フィルタ駆動回路140は、図9に示すような回路構成を有し、その各部において、図10のタイムチャートで表わす波形信号(Sig1〜Sig6)が生成され、それらの信号に基づいて、次のように制御される。
【0141】
すなわち、防塵フィルタ駆動回路140は、図9に例示するように、N進カウンタ41、1/2分周回路42、インバータ43、複数のMOSトランジスタ(Q00、Q01、Q02)44a、44b、44c、トランス45、抵抗(R00)46、A/Dコンバータ60、圧電素子22の第1の電極Aとこれに並ぶ第2の電極B61、ダイオード(D00)62、抵抗(R01、R02)63、64、及びコンデンサ(C00)65から構成されている。
【0142】
上記トランス45の1次側に接続されたトランジスタ(Q01)44b及びトランジスタ(Q02)44cのON/OFF切替え動作によって、そのトランス45の2次側に所定周期の信号(Sig4が発生するように構成されており、この所定周期の信号に基づき2つの電極A,Bを有した圧電素子22を種々の形態によって駆動させながら、効率的な共振周波数を探し出して防塵フィルタ21を効果的に共振させるようになっている(詳細後述)。
【0143】
Bucom150は、制御ポートとして設けられた2つのIOポートP PwCont及びIOポートD NCntと、このBucom150内部に存在するクロックジェネレータ55を介して防塵フィルタ駆動回路140を次のように制御する。
【0144】
クロックジェネレータ55は、圧電素子22へ印加する信号周波数よりも充分に高い周波数を有するパルス信号(基本クロック信号)をN進カウンタ41へ出力する。
【0145】
このクロックジェネレータ55からの出力信号が、図10の(a)のタイムチャートに表わされる波形の信号Sig1である。
【0146】
そして、このクロックジェネレータ55からの基本クロック信号は、N進カウンタ41へ入力される。
【0147】
N進カウンタ41は、当該パルス信号をカウントし所定の値“N”に達する毎にカウント終了パルス信号を出力する。
【0148】
すなわち、N進カウンタ41は、クロックジェネレータ55からの基本クロック信号を1/Nに分周することになる。
【0149】
このN進カウンタ41からの出力信号が図10の(b)のタイムチャートに表わされる波形の信号Sig2である。
【0150】
このN進カウンタ41によって分周されたパルス信号は、HighとLowのデューティ比が1:1ではない。
【0151】
そこで、N進カウンタ41によって分周されたパルス信号は、1/2分周回路42を通してデューティ比を1:1へ変換される。
【0152】
なお、この1/2分周回路42によって変換されたパルス信号は、図10の(c)のタイムチャートに表わされる波形の信号Sig3に対応する。
【0153】
この1/2分周回路42によって変換されたパルス信号のHigh状態において、この信号が入力されたMOSトランジスタ(Q01)44bがONする。
【0154】
一方、トランジスタ(Q02)44cへはインバータ43を経由して、このパルス信号が印加される。
【0155】
したがって、1/2分周回路42によって変換されたパルス信号のLow状態において、この信号が入力されたトランジスタ(Q02)4cがONする。
【0156】
トランス45の1次側に接続されたトランジスタ(Q01)44bとトランジスタ(Q02)44cとが交互にONすると、トランス45の2次側には図10の(d)i表される波形の信号Sig4のような周期の信号が発生する。
【0157】
トランス45の巻き線比は、電源回路ユニット153の出力電圧と圧電素子22の駆動に必要な電圧から決定される。
【0158】
なお、抵抗(R00)46は、トランス45に過大な電流が流れることを制限するために設けられている。
【0159】
圧電素子22を駆動するに際しては、トランジスタ(Q00)44aがON状態にあり、電源回路ユニット153からトランス45のセンタータップに電圧が印加されていなければならない。
【0160】
図9中トランジスタ(Q00)44aのON/OFF制御は、IOポートのP_PwContを介して行われる。
【0161】
また、N進カウンタ41の設定値“N”は、IOポートD_NCntから設定することができるようになされている。
【0162】
すなわち、Bucom150は、N進カウンタ41の設定値“N”を適宜に制御することによって、圧電素子22の駆動周波数を任意に変更することが可能となる。
【0163】
このとき、圧電素子22の駆動周波数は、次の式(1)によって算出することが可能である。
【0164】
fdrv=fpls/2N                  …(1)
ここで、N:カウンタヘの設定値、
fpls:クロックジェネレータの出力パルスの周波数、
fdrv:圧電素子へ印加される信号の周波数。
【0165】
なお、この式に基づいた演算は、Bucom150のCPU(制御手段)で行われる。
【0166】
前述した圧電素子22の電極B61は、ガラス板の振動状態を検出するための電極である。
【0167】
この電極B61から、そのガラス板の振動状態に応じた交流電圧(モニタ信号)が発生する。
【0168】
このモニタ信号が、図10の(e)のタイムチャートに表される波形のSig5である。
【0169】
そして、この圧電素子22の電極B61に接続されているダイオード(D00)62は、そのモニタ信号を半波整流するために設けられている。
【0170】
また、このダイオード(D00)62に続く抵抗(R01、R02)63、64及びコンデンサ(C00)65によって、そのモニタ信号の包絡線が形成される。
【0171】
これら抵抗(R01、R02)63、64及びコンデンサ(C00)65からなる検出回路によって決定される時定数は、ガラスの振動周波数によって最適値が異なる。
【0172】
そして、このモニタ信号は、抵抗(R01、R02)63、64によってA/Dコンバータ60へ入力可能なレベルまで減圧される。
【0173】
この減圧されたモニタ信号が、図10の(f)のタイムチャートに表される波形のSig6である。
【0174】
この減圧されたモニタ信号はA/Dコンバータ60によってデジタルデータに変換され、Bucom150のIOポートD_ADCinから読み取られる。
【0175】
Bucom150は、モニタ信号が最大レベルになるようにN進カウンタ41に設定する値を決定すればよい。
【0176】
最大レベルを示すN進カウンタ41の値(共振周波数)で圧電素子22のガラスを駆動するとき、効率よく塵を払うことができる。
【0177】
次に、図11を参照して上述のカメラボディ制御用マイクロコンピュータ(BUcom)150が行う制御について具体的に説明する。
【0178】
図11は、Bucom150で稼動する制御プログラムのメインルーチンを例示するフローチャートである。
【0179】
まず、カメラの電源SW(不図示)がONされると、Bucpm150は稼動を開始し、ステップ#000では、カメラシステムを起動するための処理が実行される。
【0180】
すなわち、このステップ#000では、電源回路153を制御して、このカメラシステムを構成する各回路ユニットへ電力を供給すると共に、各回路の初期設定が行われる。
【0181】
次に、ステップ#001では、サブルーチン「共振点検出動作」がコールされ実行される。
【0182】
このサブルーチン「共振点検出動作」では、防塵フィルタ21を効率よく振動させるために適した駆動周波数(共振周波数)を検出する(詳細後述)。
【0183】
この周波数データは、Bucom150の所定アドレスのメモリ領域に記憶される。
【0184】
次に、ステップ#002では、サブルーチン「塵除去動作」がコールされ実行される。
【0185】
このサブルーチン「塵除去動作」中では、上記ステップ#001で検出された共振周波数で防塵フィルタ21を加振し、圧電素子22のガラス面に付着した塵を振り払うことによって、このカメラを撮影に使用しない期間に、ユーザが意図せずに付着した塵を除去できるようになっている。
【0186】
次のステップ#003は、周期的に実行されるステップであり、Bucom150がLucom205と通信動作を行うことによって、レンズ鏡筒12の状態を検出するための動作ステップである。
【0187】
そして、ステップ#004にて、レンズ鏡筒12がカメラ本体11に装着されたことを検出すると、ステップ#007へ移行する。
【0188】
一方、レンズ鏡筒12がカメラ本体11から外されたことを検出したときには、ステップ#005からステップ#006へ移行して制御フラグFLensをリセットした後、ステップ#010に移行する。
【0189】
次に、ステップ#004にて、レンズ鏡筒12がカメラ本体11に装着されたことが検出されない場合には、ステップ#007で、制御フラグF_Lensをセットする。
【0190】
この制御フラグF_Lensは、カメラ本体11にレンズ鏡筒12が装着されている期間は“1”を示し、レンズ鏡筒12が外されている期間は“0”を示している。
【0191】
そして、ステップ#008にて、上述と同様にサブルーチン「共振点検出動作」がコールされ実行され、その直後のステップ#009においては上述と同様に、防塵フィルタ21の塵を除去するためのサブルーチン「塵除去動作」がコールされ実行される。
【0192】
通常、カメラ本体であるカメラ本体11にレンズ鏡筒12が装着されていない期間において、防塵フィルタ21等に塵が付着する可能性が高い。
【0193】
したがって、レンズ鏡筒12の装着を検出したタイミングで塵を払う動作を実行することが望ましい。
【0194】
また、レンズ交換が行われると、カメラの内部に外部の空気が循環してカメラ内部の温度が変化し、この温度変化によって圧電素子22のガラスの共振周波数も変化する。
【0195】
そこで、上記ステップ#008では、新しい駆動周波数(共振周波数)を決定するため上記サブルーチン「共振点検出動作」が実行される。
【0196】
続いて、その直後のステップ#009にて、ステップ#008で決定された周波数でサブルーチン「塵除去動作」が実行されるようになっている。
【0197】
次に、ステップ#010では、カメラ操作SW152の状態を検出し、カメラ操作SW152の1つであるCleanUP−SW(不図示)の状態変化が次のステップ#110で検出されると、ステップ#012へ移行する。
【0198】
次に、ステップ#012で共振点を検出するための動作が実行された後、ステップ#013で防塵フィルタ21の塵を除去するための動作が実行される。
【0199】
この場合、ステップ#012の動作に連動して、ステップ#013にてCCD(撮像素子)の画素欠陥情報の取込み動作が実行される。
【0200】
この欠陥画素の情報は、FlashRom126に記憶され、画像データの補正に用いられるが、塵が付着していると正確な欠陥情報を入手することができない。
【0201】
そこで、ステップ#0131の動作の前に、ステップ#012、ステップ#013の一連の動作が上述したと同様に実行される。
【0202】
次に、ステップ#014では、カメラ操作SWの1つである1st.レリーズSW(不図示)が操作されたか否かを判定する。
【0203】
もし、1st.レリーズSWがONしているならばステップ#015へ移行し、OFFならば上記ステップ#003へ再び移行する。
【0204】
次に、ステップ#015では、測光回路121から被写体の輝度情報を入手すると、この輝度情報から撮像素子27の露光時間(Tv値)と撮影レンズ1の絞り設定値(AV値)を算出する。
【0205】
次に、ステップ#016では、AFセンサ駆動回路117を経由してAFセンサユニット116の検知データを入手すると、この検知データに基づきピントのズレ量を算出する。
【0206】
ここで、ステップ#017にて、制御フラグF Lensの状態を判定し、それが”0”ならばレンズ鏡筒12が存在しないことを意味するので、次のステップ#018以降の撮影動作を実行することができないので、この場合には上記ステップ#003へ再び移行する。
【0207】
次に、ステップ#018では、Lucom205に対してピントのズレ量を送信して、このズレ量に基づく撮影光学系12aの駆動を指令する。
【0208】
次に、ステップ#019では、カメラ操作SW152の1つである2nd.レリーズSW(不図示)が操作されたか否かを判定する。
【0209】
ここで、この2nd.レリーズSWがONしているときには、ステップ#0190へ移行して所定の撮影動作を行うが、OFFのときには上記#ステップ003へ再び移行する。
【0210】
また、次のステップ#0190では、撮影動作に先立って塵を除くため「塵除去動作」ルーチンが実行される。
【0211】
ただし、この塵除去動作の実行によってタイムラグが発生することを避けるため、ここでは「共振点検出動作」ルーチンは実行されない。
【0212】
なお、確実に塵を払うには、これら2つのルーチンによる動作を併せてて行うことが望ましいが、共振周波数が変化する可能性が無ければ、「共振点検出動作」ルーチンは省略してもかまわない。
【0213】
ただし、カメラシステムの電源起動時、レンズ交換時、CCD(撮像素子)の画素欠陥検出動作時においては、この限りではない。
【0214】
次に、ステップ#0191では、撮影動作禁止フラグが1にセットされたか否かを判定する。
【0215】
この「塵除去動作」ルーチンにおいて、撮影動作禁止フラグが1にセットされている場合には、防塵フィルタ21に塵よりも大きい異物が付着していることが検出されているので、以後はステップ#003に戻る。これにより、撮影動作が禁止される。なお、撮影動作禁止フラグのセットについては、後述する。
【0216】
次のステップ#020では、まずLucom205へAv値を送信し、絞り203の駆動を指令し、ステップ#021にて反射鏡(ミラー)13bをUP位置へ移動する。
【0217】
次に、ステップ#022にて、シャッタ14の先幕走行を開始させた後、ステップ#023にて、画像処理コントローラ128に対して撮像動作の実行を指令する。
【0218】
そして、Tv値で示される時間、撮像素子27への露光が終了すると、ステップ#024において、シャッタ14の後幕走行を開始させた後、ステップ#025にて、反射鏡13bをDown位置へ駆動すると共に、これと並行してシャッタ14のチャージ動作を行う。
【0219】
そして、ステップ#026では、Lucom205に対して絞り203を開放位置へ復帰させるように指令し、ステップ#027では、画像処理コントローラ128に対して、撮影した画像データを記録メディア127へ記録するように指令し、その画像データの記録が終了すると、再び上記ステップ#003へ移行する。
【0220】
次に、図12に示すフローチャートを参照して、上記サブルーチン「共振点検出動作の詳細について説明する。
【0221】
通常、防塵フィルタ21の共振周波数は、ガラス板の形状、材質、支持方法、及び振動モード(振動形態)によって異なる。
【0222】
また、保護ガラスとして量産すれば、加工精度のばらつきによって共振周波数もばらつくことになる。
【0223】
したがって、個々の防塵フィルタ21の共振周波数を測定して、圧電素子22へ電圧を印加する発振器の周波数を運用時に適宜調整すれば、そのばらつきを相殺することができる。
【0224】
このサブルーチンにおいては、防塵動作を行う際の共振周波数(共振点)を検出するための動作を実行する。
【0225】
また、このサブルーチン「共振点検出動作」においては、防塵フィルタ21を含む防塵機構の異常状態を検出することも可能である。
【0226】
まず、ステップ#101にて、圧電素子22の駆動周波数を順次変えながら、つまり、N進カウンタ41に設定するプリセット値を図18にテーブル形式として示す最小値の493から最大値の507まで所定時間ずつ変更しながら、それぞれの駆動周波数におけるモニタ信号Mout(図10の(f)のタイムチャート上のSig6)をA/Dコンバータ60にて検出し、そのデータを所定のメモリ領域に順番に格納する。
【0227】
なお、便宜上、図18にテーブル形式として示す最小値のプリセット値493に対応する駆動周波数40.57HzをF1、最大値のプリセット値507に対応する駆動周波数39.45HzをF2と呼ぶ。
【0228】
次に、ステップ#102にて、所定のメモリ領域に格納されているモニタ信号のデータの最大値を検出して記憶する(この記憶値をMmemとする)。
【0229】
一般に、防塵機構に何の問題も無い場合には、防塵フィルタ21の共振周波数近傍にてモニタ信号がピークになるはずであるが、防塵機構のどこかに異常がある場合には、駆動周波数をF1からF2まで順次シフトさせてもその間にピークを見つけられないことがある。
【0230】
例えば、横軸に駆動周波数、縦軸にモニタ出力信号のレベルをとったグラフにおいて、図14に示すような単調増加パターンとなる場合や、図15に示すような単調減少パターンとなる場合がそれに相当する。
【0231】
したがって、ステップ#102にて、各駆動周波数におけるモニタ出力信号のレベルを比較した際に、全体的に見て単調増加傾向や単調減少傾向を示している場合には、防塵機構に異常があると判断することができる。
【0232】
次に、ステップ#103においては、モニタ出力信号のレベルが単調増加であるか否かを判断し、単調増加であればステップ#109以降の異常時処理へと進む。
【0233】
また、ステップ#104においては、モニタ出力信号のレベルが単調減少であるか否かを判断し、単調減少であれば上記と同様にステップ#109以降の異常時処理へと進む。
【0234】
そして、モニタ出力信号レベルが単調増加もしくは単調減少でない場合、つまり、上記周波数F1とF2の中間にモニタ出力信号のピーク(共振点)がある場合には、ステップ#105に進んで最大のモニタ出力信号Moutの記憶値Mmemのレベルを判定する。
【0235】
この最大のモニタ出力信号Moutの記憶値Mmemのレベルが、所定範囲に入っていない場合には、防塵機構に異常であると考えられる。
【0236】
図16に示すa,b,cの3つのカーブを例にすると、aとcの最大値(ピーク値)はMmin〜Mmaxの範囲に無いので、防塵機構に何らかの異常が発生していると判断することができる。
【0237】
したがって、ステップ#105にて、モニタ出力信号Moutの最大記憶値MmemがMmin未満であると判定された場合には、#109以降の異常時処理へと進む。
【0238】
また、ステップ#106にて、モニタ出力信号Moutの最大記憶値MmemがMmaxより大きいと判定された場合にも、上記と同様にステップ#109以降の異常時処理へと進む。
【0239】
また、ステップ#105、ステップ#106で最大のモニタ出力信号Moutの記憶値Mmemのレベルが所定の範囲に存在すると判定された場合には、ステップ#107に進んでモニタ出力信号が最大値を示す駆動周波数を共振周波数Fであると設定する。
【0240】
なお、たとえ、駆動周波数F1〜F2の間に最大値があったとしても、その値が設計値から大幅にずれていた場合には、防塵機構に何らかの異常が発生しており、正しい振動を与えることができない虞がある。
【0241】
そこで、そのような虞を未然に無くすために、ステップ#108にて共振周波数Fのさらなる検証を行う。
【0242】
図17に示すeとfの2つのカーブを例にすると、eのカーブは正常な特性を示しているが、fのカーブはピーク位置が極端にF1に偏っており、何らかの異常があると予想できる。
【0243】
したがって、ステップ#108においては、ピーク位置の周波数(共振周波数)が所定の範囲(Fref1〜Fref2)に無い場合、防塵機構に異常があると判断してステップ#109以降の異常時処理へと進むようにしている。
【0244】
なお、上述のモニタ出力信号の判定範囲Mmin〜Mmaxと共振周波数の判定範囲Fref1〜Fref2は、防塵フィルタ21の形状、材質、支持方法、振動形態等に応じて設計時に演算された値である。
【0245】
そして、異常が発見されなかった場合には、共振周波数Fが設定されてメインルーチンに復帰するが、何らかの異常が発見された場合には、ステップ#109にてユーザに対して警告のために、不図示の発音部材やLED等を用いてエラー表示を行う。
【0246】
この後、ステップ#110にて以後の防塵動作を禁止させるための動作禁止フラグをEEPROM129に書き込み設定し、メインルーチンへ復帰する。
【0247】
なお、この動作禁止フラグがEEPROM129に書き込まれた場合には、以後サービスセンタ等で修理を行わない限り防塵動作は行われない。
【0248】
このようにしておくことにより、異常な状態で防塵機構を駆動してしまい、防塵機構のみならずカメラ自体を破壊してしまうような事故を未然に防止することができる。
【0249】
次に、図13に示すフローチャートを参照して、上記サブルーチン「塵除去動作」の詳細について説明する。
【0250】
このサブルーチン「塵除去動作」では、防塵フィルタ21が共振されるように圧電素子22を駆動する。
【0251】
まず、ステップ#200で後述するように、EEPROM129内に動作禁止フラグがセットされているか否かを判定する。
【0252】
この動作禁止フラグは、前述の図12の共振点検出動作において、適正な共振点が検出されない場合、つまり、防塵機構に何らかの異常があると判断された場合に、セットされる。
【0253】
そして、この動作禁止フラグセットされている場合には、防塵動作を実行せず、そのままメインルーチンヘリターンする。
【0254】
しかるに、動作禁止フラグがセットされていない場合には、ステップ#201で、圧電素子22を駆動するための準備動作が行われる。
【0255】
これは、IOポートのP PwContを制御して、トランジスタQ00をON状態にすると共に、クロックジェネレータ55からパルス信号の出力を開始させる動作である。
【0256】
次に、ステップ#202では、前述の図11のステップ#001の共振点検出動作で検出された防塵フィルタ21の共振周波数に関するプリセット値(N)を読み出す。
【0257】
この読み出された値が、N進カウンタ41ヘセットされることにより、防塵フィルタ駆動回路140は、防塵フィルタ21をその共振周波数で駆動する。
【0258】
次に、ステップ#203では、タイマカウンタ1へ100mSに相当するデータを設定し、カウント動作を開始する。
【0259】
次に、ステップ#204では、モニタ出力信号(Mout)を検出する。ここで、前述の図12で示した「共振点検出動作」によって決定された共振周波数Fで防塵フィルタ21を共振させた場合、モニタ出力信号(Mout)の値は、共振点検出動作で記憶された記憶値(Mmem)と一致する筈である。
【0260】
しかし、防塵フィルタ21の表面に、「塵除去動作」では除去できない程に大きな異物が付着していた場合には、モニタ出力信号(Mout)は極端に小さくなる。
【0261】
したがって、次のステップ#205では、最新のモニタ出力信号(Mout)と最大のモニタ出力信号の記憶値(Mmem)とを比較し、モニタ出力信号(Mout)の値が記憶値(Mmem)の1/2未満である場合には、異物が付着していると判断し、ステップ#208にて圧電素子22の駆動を停止させた後、ステップ#2081にて撮影動作禁止フラグを1にセットする。
【0262】
その後、ステップ#209にて、警告表示を行なった後、メインルーチンヘリターンする。
【0263】
一方、ステップ#205にて、モニタ出力信号(Mout)の値と記憶値(Mmem)にあまり差がない場合には、次のステップ#206にて、タイマカウンタ1のカウント動作が終了するまでステップ#204移行の動作を繰り返し、タイマカウンタ1のカウント動作が終了したら、次のステップ#207にて、駆動動作を停止する処理が行われることにより、トランジスタQ00をOFF状態にし、クロックジェネレータ55の動作を止め、その後、ステップ#2071にて撮影動作禁止フラグをクリアしてから、メインルーチンヘリターンする。
【0264】
なお、モニタ出力信号(Mout)の値が記憶値(Mmem)の1/2未満である場合には、異物が付着していると判断したが、これは防塵フィルタ21を含む防塵機構の特性により変化するものであり、その防塵機構の特性に応じて適宜設定すれば良い。
【0265】
なお、上述した実施の形態では、圧電素子22の振動状態をモニタするモニタ回路を設けたが、共振周波数の検出動作を行わない簡易なシステムの場合、モニタ回路を省略することもある。
【0266】
そのような簡易なシステムの場合には、圧電素子22に印加する電流値を検出するように構成すれば良い。
【0267】
その際、例えば、図9に示す抵抗R00とトランス45の接続点の電圧を上述したモニタ出力信号の代わりに検出すれば良い。
【0268】
また、上述した実施の形態では、最新のモニタ出力信号(Mout)の値が最大の記憶値(Mmem)の1/2未満である場合には、異物が付着していると判断したが、最新のモニタ出力信号(Mout)の値と前回のモニタ出力信号(Mout)の値とが極端に差がある場合に異物が付着していると判断するようにしても良い。
【0269】
【発明の効果】
従って、以上説明したように、本発明によれば、撮像素子の前面に設けられた防塵フィルタを振動させることによって、その防塵フィルタに付着した塵挨等を払い落とすようにした防塵機構を有する電子撮像装置において、防塵フィルタに除去できない程のゴミが付着したことを容易に検出できるようにしたので、塵除去動作では除去できない程の異物が付着した場合でも無駄な撮影動作が行なわれたり、異物によって防塵フィルタに傷を付けたり破壊等のダメージが加わることを防止することができる電子撮像装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明をデジタルカメラに適用した場合の実施の形態の概略的な構成を示す一部切り欠き斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態によるカメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態によるカメラ1における撮像ユニット15の一部を取り出して示す図であって、当該撮像ユニットを分解して示す要部分解斜視図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態によるカメラ1における撮像ユニット15の一部を取り出して示す図であって、当該撮像ユニット組み立てた状態の一部を切断して示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態によるカメラ1における撮像ユニット15の一部を取り出して示す図であって、図4の切断面に沿う断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態によるカメラ1における撮像ユニット15のうち防塵フィルタ21及びこれに一体に設けられる圧電素子22のみを取り出して示す正面図である。
【図7】図7は、図6の圧電素子22に対して駆動電圧を印加した際の防塵フィルタ21及び圧電素子22の状態変化を示すために、図6のA−A線に沿う断面図である。
【図8】図8は、図6の圧電素子22に対して駆動電圧を印加した際の防塵フィルタ21及び圧電素子22の状態変化を示すために、図6のB−B線に沿う断面図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態によるカメラ1における防塵フィルタ駆動回路140の回路構成図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態による防塵機能付きカメラの防塵フィルタ21の駆動及びその動作と制御について説明するために示すタイムチャートである。
【図11】図11は、本発明の実施形態によるカメラ1におけるBucom150で稼動する制御プログラムのメインルーチンを例示するフローチャートである。
【図12】図12は、図11のサブルーチン「共振点検出動作」を説明するために示すフローチャートである。
【図13】図13は、図11のサブルーチン「塵除去動作」を説明するためにに示すフローチャートである。
【図14】図14は、本発明の実施形態によるカメラ1において、横軸に駆動周波数、縦軸にモニタ出力信号のレベルをとったグラフにおいて単調増加パターンとなる場合を示す図である。
【図15】図14は、本発明の実施形態によるカメラ1において、横軸に駆動周波数、縦軸にモニタ出力信号のレベルをとったグラフにおいて減少パターンとなる場合を示す図である。
【図16】図16は、本発明の実施形態によるカメラ1において、モニタ出力信号レベルが、所定範囲に入っていない場合に、防塵機構に何らかの異常が発生していると判断することができる場合を例示する図である。
【図17】図17は、本発明の実施形態によるカメラ1において、防塵機構に何らかの異常が発生しており、正しい振動を与えることができなくなる虞があるのを未然に無くすために行う検証を例示する図である。
【図18】図18は、本発明の実施形態によるカメラ1におけるN進カウンタ41に設定するプリセット値をテーブル形式として示す図である。
【符号の説明】
1…カメラ、
11…カメラ本体部、
11a…撮影光学系装着部、
12…レンズ鏡筒、
12a…撮影光学系、
13…ファインダ装置、
13a…ペンタプリズム、
13b…反射鏡、
13c…接眼レンズ、
14…シャッタ部、
15…撮像ユニット、
16…主回路基板、
16c…スペーサ、
16d…ネジ、
17…レリーズボタン、
21…防塵フィルタ(防塵ガラス)、
150…ボディ制御用マイクロコンピュータ(Bucom)、
205…レンズ制御用マイクロコンピュータ(Lucom)、
206…コネクタ、
202…レンズ駆動機構、
203…絞り、
204…絞り駆動機構、
114…サブミラー、
115…シャッタ、
116…AFセンサユニット、
117…AFセンサ駆動回路、
118…ミラー駆動機構、
119…シャッタチャージ機構、
120…シャッタ制御回路、
121…測光回路、
27…撮像素子、
22…圧電素子、
140…防塵フィルタ駆動回路、
133…温度測定回路、
123…インターフェイス回路、
124…液晶モニタ、
125…SDRAM、
126…FlashROM、
127…記録メディア、
128…画像処理コントローラ、
129…不揮発性メモリ(EEPROM)、
151…動作表示用LCD、
152…カメラ操作スイッチ(SW)、
154…電源としての電池、
153…電源回路、
20…押圧部材、
20a…ねじ、
28…撮像素子固定板、
28a…スペーサ、
28b…ネジ、
25…光学的ローパスフィルタ(光学LPF)、
26…ローパスフィルタ受け部材、
23…防塵フィルタ受け部材、
23a…突状部、
23b…ネジ、
23c…受け部、
23d…環状凸部、
23e…壁部、
23f…開口、
24…撮像素子収納ケース部材(CCDケース)、
24a…段部、
24b…ネジ孔、24c…開口、
24e…ネジ孔、
24d…周溝、
20…押圧部材、
51a…空隙部、
51b…空間部、
51…封止空間、
21a…振動の節、
48…防塵フィルタ駆動部、
41…N進カウンタ、
42…1/2分周回路、
43…インバータ、
44a、44b、44c…MOSトランジスタ(Q00、Q01、Q02)、
45…トランス、
46…抵抗(R00)、
60…A/Dコンバータ、
61…圧電素子22の第2の電極(B)、
62…ダイオード(D00)、
63、64…抵抗(R01、R02)、
65…コンデンサ(C00)。

Claims (10)

  1. 被写体の光学像を電気信号に変換する光電変換素子の前面に配設された防塵フィルタを振動させることによって、上記防塵フィルタの表面に付着した塵埃を除去するようにした防塵機構を有する電子撮像装置において、
    上記防塵フィルタの振幅値を検出するモニタ手段と、
    上記防塵フィルタを該防塵フィルタの共振周波数近傍で振動させた際の上記モニタ手段の出力値を予め記憶する記憶手段と、
    上記防塵フィルタによる塵除去動作の実行中に、上記モニタ手段の出力値と上記記億手段の記億値とを比較し、両者が所定の関係にあるか否かによって、上記防塵フィルタ上に異物が存在するか否かを判定する判定手段と、
    を具備したことを特徴とする電子撮像装置。
  2. 上記判定手段は、上記モニタ手段の出力値が上記記憶値に対して極端に小さい場合に、上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電子撮像装置。
  3. 上記判定手段は、上記モニタ手段の出力値が上記記憶値に対して所定の比率未満の場合に、上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電子撮像装置。
  4. 上記判定手段によって上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定された場合に、警告表示を行う警告手段を具備したことを特徴とする請求項1に記載の電子撮像装置。
  5. 上記判定手段によって上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定された場合に、以後の撮影動作を停止させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電子撮像装置。
  6. 被写体の光学像を結像する撮像光学系と、
    上記撮像光学系によって結像された上記被写体の光学像を電気信号に変換する光電変換素子と、
    上記撮像光学系と上記光電変換素子との間に配設される防塵フィルタと、
    上記防塵フィルタの一部に一体的に配設された圧電素子と、
    上記圧電素子を振動させる駆動回路と、
    上記圧電素子を振動させることによって上記防塵フィルタを振動させるように、上記駆動回路に駆動制御データを供給する制御回路と、
    上記圧電素子の振動状態をモニタして、そのモニタ出力を上記制御回路に供給するモニタ回路と、
    上記制御回路によって、上記防塵フィルタの振動周波数が順次変化するように上記駆動回路に供給する駆動制御データが順次変更される間の上記モニタ回路のモニタ出力のレベルの変化から上記防塵フィルタを含む防塵機構の共振周波数を検出する共振周波数検出手段と、
    上記共振周波数、および、上記共振周波数における上記モニタ回路のモニタ出力値を記億する記億手段と、
    撮像動作に関連して、上記防塵フィルタを上記共振周波数情報に基づいて振動させる塵除去手段と、
    上記塵除去手段による塵除去動作中に、上記モニタ回路のモニタ出力値と上記記億手段の記憶値とを比較し、両者が所定の関係にあるか否かを判定する判定手段と、
    上記判定手段の判定結果に従って、撮像動作を継続するか否かを決定する決定手段と、
    を具備したことを特徴とする電子撮像装置。
  7. 上記判定手段は、上記モニタ回路のモニタ出力値が上記記億手段の記憶値よりも小さい場合に、上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の電子撮像装置。
  8. 上記判定手段は、上記モニタ回路のモニタ出力値が上記記億手段の記憶値に対して所定の比率未満の場合に、上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の電子撮像装置。
  9. 上記判定手段によって上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定された場合に、警告表示を行う表示回路を具備したことを特徴とする請求項6に記載の電子撮像装置。
  10. 上記判定手段によって上記防塵フィルタ上に異物が存在していると判定された場合に、撮影動作を停止させるようにしたことを特徴とする請求項6に記載の電子撮像装置。
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