JP2004095827A - 発光ダイオード - Google Patents

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Ritsushin Kaku
郭 立信
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SHURAI KAGI KOFUN YUGENKOSHI
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Abstract

【課題】良好な温度勾配、信頼性、輝度、及び発光効率を有する発光ダイオードの提供。
【解決手段】化合物半導体で製造された発光ダイオードにおいて、多重量子井戸構造の活性領域より光を発射し、活性領域が上下二層のInGaAlPと上層のクラッド層でサンドイッチ式に被覆され、活性領域の発光効率が発光ダイオード中で光線を増加し電子反射層を強化する。InGaAlPのエピ層は有機金属気相成長法(OMVPE)を用いて薄い厚さのGaAs基板上に形成され、この基板により、良好な温度勾配、信頼性、輝度、及び発光効率が改善される。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一種の半導体発光ダイオードに係り、特に、薄い基板の上に形成された半導体発光ダイオード装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発光ダイオード(LED;Light emitting diode)は異なる領域に広く使用され、光源とされて電源消耗を減らし、高効率で高い信頼性を有する。特に、複合式半導体、例えばGaP(緑色波長)、GaAsP(黄色、橙色或いは赤色波長)及びGaAlAs(赤色波長)は広く可視光波長範囲の発光ダイオードの材料として使用されている。
【0003】
しかし、GaP及びGaAsPの発光効率は間接形の半導体材料とされるため、透明基板を利用して光吸収を除去する影響で、その発光効率は0.5%より低い。その他の方面で、発光効率に影響を与えるのは、短波長範囲の間接遷移状態である。例えば、可視光波長が635nmの時、その発光効率は1%となる。
III−V族複合半導体混晶は窒化物(nitride)を含まず、InGaAlP混合結晶は間接遷移形態の最大エネルギーバンドを表示し、且つその光吸収能力は発光装置の発光波長を0.5から0.6ミクロンとなしうる。特に、発光ダイオードがGaAs基板及びInGaAlP層を有すると、その格子係数はGaAs基板に整合され、この構造により、高輝度下で緑色光から赤色光波長を発射できる。しかし、このタイプの発光ダイオードは、短波長範囲内での光効率が依然として十分でない。
【0004】
図1は伝統的な発光ダイオード100構造の表示図である。図中、発光ダイオード100は、四面体In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P合金システムを有すると共に、n−GaAs基板102上に形成されたダブルヘテロ構造(DH;double hetero−structure)を有する。そのうちn−GaAs基板102の厚さは約350ミクロンである。伝統的な発光ダイオード100中、基板の厚さは考慮しなければならない問題である。一般に、GaAs基板102は直接製造メーカーより購入し、並びに前工程(pre−process)を利用し、GaAs基板102に対して、研磨の方式或いはエッチングでその厚さを発光ダイオード基板に適合する厚さ、例えば180ミクロンとなす。しかし、研磨或いはエッチングのいずれの工程によっても、GaAs基板102の一致性及び前工程の後の基板材料の信頼性が全体の発光ダイオードの形成の後の発光効率に影響を与える。このほか、GaAs基板102の温度も基板102の厚さが厚過ぎるために一致性を得にくく、このためエピ層を基板102に形成する過程で、基板102の上下に温度差が存在し、このため基板102の温度を制御しにくく、発光ダイオード100の発光効率を下げることになる。
【0005】
続いて、同じく図1は、前バイアス(foward bias)のpn接合を具えた発光ダイオード100が、p型クラッド層(p−type cladding layer)104中よりホールを、n型(n−type)クラッド層104中より電子を活性領域に注入する。その活性層の発射する可視光は電子とホールが活性領域中で再結合することによるものである。入射される電子とホールは、少数キャリアが活性領域を通過することと同じで、並びに電子、ホールの再結合は発光再結合或いは非発光再結合である。InGaAlPを主要な材料とする発光ダイオード100の発光波長は活性層中のIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 P合金のアルミニウム成分の量により調整され、且つInGaAlPを主要な材料とする発光ダイオード100は適当なエネルギーバンドを有して特有の発光波長を集める。例えば、赤色光或いは黄色−緑色の短波長は、そのアルミニウム成分の濃度を比較的高くして発光させる必要がある。このほか、低キャリア密度の関係により、活性層106の厚さは活性領域にあって減少しうる。活性領域はキャリア注入及びキャリア再結合に用いられて光を発生し、且つ一般に活性領域の厚さは0.3から0.5ミクロンとされる。比較的高い発光効率を得るため、活性領域の必要とする材料品質が要求される。この要求は活性領域上の不純物の非発光再結合中心の濃度を減少しうる。
【0006】
一般に、In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P活性層106はアンドープ層とされ、且つその電性はn型或いはp型とされ、その不純物濃度は5 1015から1 1017/cm とされる。その他の方面で、活性層106の不純物の程度は活性領域中のアルミニウム成分の含有量の増加に伴い増加する。これは活性領域内の比較的高いアルミニウム濃度が不純物成分の増加を形成するためである。短波長については、アルミニウムの活性領域にあっての濃度の増加と発射光の内部量子効果の減少に関係がある。以上述べたように、比較的高い濃度のアルミニウムは活性領域にあって、深平面の増加により発光層内での非発光再結合の増加を引き起こすため、発光効率を下げる。
【0007】
n型(104)或いはp型(108)クラッド層は注入キャリアのソースを提供すると共に、活性領域より高いエネルギーレベルを有して注入キャリア及び発光を制限する。このクラッド層104、108は良好な導電性を有すると共に適当な不純物濃度を有していることが必要で、それにより十分な注入キャリアを供給して活性領域に進入させて高い発光効率を得ることができる。In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P層は活性領域のキャリアのクラッド層への逆流を防止するのに十分な厚さを有することが必要であり、In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P層の厚さが不十分であると、全体の発光ダイオード100の発光効率に影響が出る。このため、ほとんどの注入キャリアはクラッド層に溢れて進入し、且つこの溢れたキャリアの非発光性再結合によりリーク電流の現象が発生する。ゆえに、伝統的な発光ダイオード100はダブルヘテロ構造の発光効率は装置の波長が短くなるにつれて下がる。
【0008】
p型クラッド層108の後に、発光効率を分散する電流拡散層(current spreading layer)110が形成される。電流拡散層110は発光波長を活性領域より半導体材料へと透過させる。このほか、ウインドウ層(window layer)112が有効に分散電流を活性層106及びクラッド層に進入させる必要があり、且つウインドウ層112の情報に金属コンタクト114が設けられ、GaAs基板102の下方にも金属コンタクト116が設けられる。
【0009】
以上により、伝統的な発光ダイオード100中にあって、GaAs基板102の厚さは全体の発光ダイオード発光効率に影響を与える主要な原因の一つであることが分かる。また、伝統的なInGaAlP系列の発光ダイオード100中にあっては、高発光効率を有する黄色光及び緑色光を得ることは難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主要な目的は、厚さが薄く斜切角度が<111>A面に向き、その錯切角度が10度角より大きいGaAs基板を提供して基板温度の一致性を維持できるようにすることにある。
【0011】
本発明の別の目的は、全体の発光ダイオード装置の信頼性を改善して装置品質及び発光輝度を増すことにある。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、発光ダイオード装置形成の工程を簡易化することにある。
【0013】
本発明のまた別の目的は、全体のGaAs基板の温度勾配を改善して発光ダイオードの放熱効率を増加することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、発光ダイオードにおいて、該発光ダイオードは、
底部金属コンタクトと、
該底部金属コンタクトの上方に位置し、傾斜角度が10度より大きく並びに<111>A面に向けて斜めに切られた第1導電性のGaAs基板と、
該GaAs基板の上方に位置し第1導電性を具えたバッファ層と、
該バッファ層の上方に位置し第1導電性を具えた光反射層と、
該光反射層の上方に位置し第1導電性を具えた第1クラッド層と、
該第1クラッド層の上方に位置する活性層と、
該活性層の上方に位置し第1導電性と反対の第2導電性を具えた第2クラッド層と、
該第2クラッド層の上方に位置する中間障壁層と、
該中間障壁層の上方に位置する電流阻止層と、
該電流阻止層の上方に位置するウインドウ層と、
該ウインドウ層の上方に位置する上部金属コンタクトと、
を具えたことを特徴とする、発光ダイオードとしている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の傾斜角度が最適角度15度とされたことを特徴とする、発光ダイオードとしている。
請求項3の発明は、請求項1に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の厚さ範囲が150から250ミクロンとされたことを特徴とする、発光ダイオードとしている。
請求項4の発明は、請求項1に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の厚さ範囲が最適厚さ210ミクロンとされたことを特徴とする、発光ダイオードとしている。
請求項5の発明は、請求項1に記載の発光ダイオードにおいて、活性層が、ひずみを有すると共にアンドープのIn (Ga1−x Al )1−y P/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P構造を具えたことを特徴とする、発光ダイオードとしている。
請求項6の発明は、発光ダイオードにおいて、該発光ダイオードは、
底部金属コンタクトと、
該底部金属コンタクトの上方に位置し、第1導電性を有し厚さが150から250ミクロンであり、傾斜角度が10度より大きく並びに<111>A面に向けて斜めに切られたGaAs基板と、
該GaAs基板の上方に位置し第1導電性を具えたバッファ層と、
該バッファ層の上方に位置し第1導電性を具えたブラッグ反射層と、
該ブラッグ反射層の上方に位置し第1導電性を具えた第1クラッド層と、
該第1クラッド層の上方に位置する活性層と、
該活性層の上方に位置しIn (Ga1−x Al )1−y P/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P超格子構造を具えた電子反射層と、
該電子反射層の上方に位置し、厚さが第1クラッド層より厚く且つ第1導電性と反対の第2導電性を具えた第2クラッド層と、
該第2クラッド層の上方に位置する中間障壁層と、
該中間障壁層の上方に位置する電流阻止層と、
該電流阻止層の上方に位置し、該発光ダイオード内に位置する電流を分散させるウインドウ層と、
該ウインドウ層の上方に位置する上部金属コンタクトと、
を具えたことを特徴とする、発光ダイオードとしている。
請求項7の発明は、請求項6に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の傾斜角度が最適角度15度とされたことを特徴とする、発光ダイオードとしている。
請求項8の発明は、請求項6に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の厚さが最適厚さ210ミクロンとされたことを特徴とする、発光ダイオードとしている。
請求項9の発明は、請求項6に記載の発光ダイオードにおいて、活性層が、ひずみを有すると共にアンドープのIn (Ga1−x Al )1−y P/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P多重量子井戸を具えたことを特徴とする、発光ダイオードとしている。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は薄層GaAs基板を具えた発光ダイオード構造を提供する。この構造は、<111>A面に傾いた斜切角度を有する薄いGaAs基板と、GaAs基板の上に位置してGaAs基板表面の平滑性と一致性を改善するためのバッファ層と、バッファ層の上に位置して活性領域から伝導された発射光を反射する分布ブラッグ反射層(DBR;Distributed Bragg Reflector)、分布ブラッグ反射層上に位置しキャリアを活性領域に注入すると共にキャリアを活性領域内に制限する下被覆層(lower cladding layer)を具えている。続いて、多重量子井戸(MQW;multi−quantum wells)層が下クラッド層の上方に位置し、この層が伝統的な活性層の代わりとされると共に短波長の発光範囲内にあって、活性層の効率を増加しアルミニウムの多重量子井戸内の含有量を減少する。このほか、多重量子井戸層が発光ダイオードの発光効率を増加しうる。その後、上クラッド層(upper cladding layer)が多重量子井戸層の上方に位置し、この上クラッド層がキャリアを活性領域に注入すると共にキャリアを該活性領域内に制限し、そのうち下クラッド層と上クラッド層の導電性は反対である。続いて、電流阻止層(current blocking layer)が上層クラッド層の上方に位置し、その機能垂直平面上にあって低い抵抗値の経路を形成してキャリア注入に供することにあり、その後、電流拡散層(current spreading layer)の上方にウインドウ層(window layer)があり、該ウインドウ層が発光ダイオード中で電流拡散に用いられる。その後、ウインドウ層の上方とGaAs基板の下方にそれぞれ金属コンタクトが設けられる。
【0016】
本発明の発光ダイオード構造中、GaAs基板の厚さは薄く、エピタキシー成長の過程で、その温度差は極めて小さく非常に容易に形成温度を制御しやすい。且つその材料の一致性及び信頼性も増加し、これにより発光ダイオードの発光輝度を増加する。このほか、形成される厚さが薄いことにより、研磨或いはエッチングの方式でGaAs基板を発光ダイオード構造に適用される厚さとなす工程を大幅に簡易化できる。
【0017】
【実施例】
本発明の実施例は以下に詳細に説明するとおりである。しかし、ここに説明する以外にも、本発明は広く他の実施例に応用可能であり、且つ本発明の範囲はこれにより制限されるものではなく、特許請求の範囲の記載により定められるものとする。
【0018】
InGaAlPを主要な材料とする発光ダイオードは、その発光色が、In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P合金の活性相内の組成を改変することにより調整され、並びに適当なバンドギャップを具備して特殊な発光波長を集める。活性領域内のIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 P合金の順序構造傾向はバンドギャップ幅(width of the band gap)にあって減少する。活性領域内のアルミニウムは比較的高い含有量を必要とし、それにより同じ発射光波長を達成する。しかし活性領域内にあって高い不純物密度と低い放射効率を形成しうる。順序構造の起源は半導体薄膜内のようであり、原子が順序或いは組成の改変により原子静態移動(static displacement)をもたらし、これにより結晶格子四面体変形中の局部変化を発生する。In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P合金システム中、インジウム(In)はガリウム(Ga)或いはアルミニウム(Al)原子よりも大きな四面体共有結合半径を有する。これにより、四面体共有結合半径の差異性が同類集中を発生しうる。結果として、相対的に結晶構造の局部変形収縮と延長を発生する。スピノーダル(spinodal)分解熱力学(spinodal decomposition thermodynamic)の観点から見ると、位相図(phase diagram)中にあって、ある遷移温度(transition temperature)下で、順序(order)から無順序(disorder)に至る遷移状態を有する。我々の実験から分かることは、In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P薄膜はスピノーダル分解熱力学基本原理どおり、結晶成長温度が660℃から770℃の間である種の異なる程度の順序構造を有する傾向にある。発光ダイオード成長の温度が700℃のエピタキシー成長温度より高い。
【0019】
また一方で、<001>GaAsの<110>方向の側表面層にあっての成長は、可変性圧縮と延伸の領域を有する。インジウムはガリウム或いはアルミニウムより大きな四面体共有結合半径を有するため、成長面上の可変性延長と圧縮性は、エネルギー量が適合する核形成位置で、個別のインジウム、ガリウム或いはアルミニウム原子に対して、極めてそれらの成長に適合する。これから暗示されることは、上述の順序と無順序の遷移温度のほかに、順序構造の形成と基板の表面構造が関係することである。我々の実験によると、順序を有する程度は異なる斜め切断角度のGaAs基板を使用することにより改善できる。順序と無順序の遷移温度は基板GaAsの切断角度の増加により下降する。斜めに切断したGaAs基板の表面にあって、周期性延伸と収縮の表面再建領域は、GaAs基板斜め切断角度の増加により改善される。以上の結果から分かるように、GaAs基板の斜め切断角度の増加に伴い、InGaAlP内の原子順序規則程度は顕著に減少する。
【0020】
このほか、発光ダイオード全体の発光効率を増加するため、GaAs基板を<110>Aの表面に成長させるほか、一般には、GaAs基板をメーカーから取得した時の厚さがほぼ350ミクロンであるので、その後、研磨或いはエッチングにより基板を発光ダイオード基板となすに適する厚さ、一般には180ミクロンとなす。しかし、厚さ350ミクロンから180ミクロンにエッチングするには、比較的多くの工程コストがかかる。これにより、本発明の最良の実施例では、使用するGaAs基板の厚さを150から250ミクロン、最も好ましい厚さは210ミクロンとし、この厚さ範囲のGaAs基板を形成する長所は、薄くするのに必要な工程コストを減少でき、同一工程中で比較的多量のGaAs基板を形成できることである。このほか、180ミクロンに研磨する時に使用するエッチング或いは研磨工程を大幅に簡易化でき、極めて速く必要な基板厚さを得ることができる。さらに、エピタキシー成長の方式でこの厚さのGaAs基板を形成する時、その形成温度を良好に制御でき、これにより基板上下の間の温度勾配があまり大きな変化を有さないようにすることができ、良好な信頼性を有する基板を得ることができる。このほか、比較的薄い厚さの基板は、その放熱性も良好であり、これによりその発光効率も増加する。このほか、GaAs基板の上方に薄膜を形成する時に一致性を有する放熱効率を有し、これにより発光ダイオードの放熱作用及び全体の発光ダイオードの発光機能を増加できる。
【0021】
ある成長温度下で、In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P合金システム中の規則構造は量子効率を下げる一つの因子であると見なされる。これにより、In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P活性領域の成分にあって、アルミニウムを増加することにより、特定バンドギャップ幅の量子井戸を獲得でき、これにより、In0.5 (Ga1−x Al )0.5 Pエピ層を斜め切断基板に成長させることにより遷移温度を700℃より低く下げることができる。
【0022】
このほか、アルミニウムを含むIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 P多重量子井戸中の量子効率は基板の斜め切断角度を増加することにより改善される。GaAs基板の斜めの切断を<111>A表面に向けるほど、ますます多くの陽イオン終端階段エッジ(cation terminated step edges)が露出する。吸着不純物の流入は階段状トラップ(step traps)を経由し、並びに成長表面上の吸着不純物と終端ステップ間の結合形状には関係がある。陽イオン終端ステップエッジは単一結合を有すると共に比較的弱い吸着位置を提供する。これによりステップトラップ効果は成長表面の<111>Aの斜め切断角度の増加に伴いその付着効果が減少する。ゆえに活性領域の不純物の加入(例えばけい素或いは酸素)は、切断角度の増加により減少する。このような不純物質は光発射領域の深層及び非発光再結合の中心とされ、並びに発光ダイオードの発射効率に影響を与える。本発明中、GaAsを基板とし且つ斜め切断角度を<111>Aに対して10度角とし、その最良の切断角度を15℃とし、発射する光が良好な効率を具備するようにする。
【0023】
このほか、InGaAlPを主要な材料とする発光ダイオードの薄膜平滑度と品質は、斜めに切断された基板GaAs構造により改善される。過去に半導体の表面平滑度を改善するために応用されたエピタキシー技術、例えば液相成長法(Liquid Phase Epitaxy,LPE)或いは気相成長法(Chemical Vapor Deposition,CVD)は、薄膜の平滑度を改善する。本発明では、InGaAlPを基礎とする発光ダイオードを有機金属気相エピタキシー法(Organometalic Vapor PhaseEpitaxy,OMVPE)を応用して、斜め切断角度が10度より大きい角度でGaAs基板上に成長させることにより、薄膜表面の平滑度を改善する。我々の研究により分かったことは、発光ダイオード構造の平滑度は基板の斜め切断角度の増加により増加し、このような平滑度の改善は、III−V族ミスマッチヘテロ構造、例えばGaP、AlGaPとInGaAlPを基礎とするエピ層をGaAs基板上に成長させる時、特に明らかである。このようなエピ層、例えばGaP、AlGaPとInGaAlP合金と基板の間の格子ミスマッチの程度は約0−3.6%であり、並びに合金の組成と関係がある。
【0024】
ミスマッチ基板上の堆積過程で、薄膜の初期成長は基板上でアイランド状の結晶物を成長させる傾向にあり、このようなアイランドの大きさは薄膜と基板のミスマッチ度の増加に伴い増大する。これにより薄膜上に高密度の転位線(thread dislocation)の形成をもたらし、且つ堆積薄膜の表面の粗さを増加させる。このような高密度の結晶欠陥と粗い薄膜表面は、表面結晶点数を増加し及び結晶核アイランド面積を減少し、及びミスマッチヘテロ構造の格子定数がある勾配変化をなすようにすることで改善される。薄膜結晶格子核点数の増加及びアイランド面積の減少は本発明中にあって請求項中のもう一つの重点である。GaAs基板を10度より大きな角度で切り、且つ一つのInGaAlP中間層を発光ダイオードIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 Pエピ層とウインドウ層の間に挿入して勾配層とすることによりこの効果を達成できる。基板の切断にあって、基板ステップエッジは基板切断角度の増加により増加する。このような階段エッジの提供する低いエネルギー量位置が薄膜堆積の核形成位置となる。これにより密度が比較的高く面積が比較的小さいアイランド結晶核が切断された基板上で薄膜品質の増加をもたらすとともに比較的平滑な程度を達成させ、薄膜品質の改変が発光ダイオードの出力効率を増加する。
【0025】
このほか、薄膜表面の平滑度が装置製造工程の範囲、例えば、発光ダイオードの金属接点の製造、パッケージ、薄膜の品質、発光体の効率、装置製造の工程空間(process window of device fabrication)を増加し、これは、発光ダイオード成長中にあってIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 P基礎構造を切断角度10度角或いはそれ以上のGaAs基板上に形成することによる。
【0026】
図2は発光ダイオード構造の表示図である。以上に記載した長所に基づき、図2にあって、発光ダイオード10の構造は、少なくとも、光反射層と一つの四面体合金In0.5 (Ga1−x Al )0.5 Pがn型傾斜(n−type misoriented)GaAs基板上面に成長させられている。発光ダイオード10はn型GaAsバッファ層14、n型AlAs/Al Ga1−x As−或いはIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 Pを主要な材料とする分布ブラッグ反射層(DBR;distributed Bragg reflector)16、第1クラッド層のn型In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P下クラッド層18、ひずみ(strain)アンドープIn (Ga1−x Al )1−y P/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P多重量子井戸(MQW;multiple quantumwell)20、第2クラッド層とされるp 型In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P上クラッド層22、薄いIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 P中間障壁層(intermediate barrier layer)24、p 型GaP或いはAlGaAs電流ブロック層26、ウインドウ層28、第1金属層とされる上部金属コンタクト(metal electrode contact)30及び底部金属コンタクト32を具えている。
【0027】
本発明の最良の実施例中にあって、多重量子井戸20が伝統的な活性層106(図1参照)の代わりに利用されている。n型AlAs/Al Ga1−x As−、AlAs/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P−、或いはIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 Pを主要な材料とする分布ブラッグ反射層16の反射層は光を反射し並びにIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 Pを主要な材料とする発光ダイオード10の底層に位置する。このほか、In0.5 (Ga1−x Al )0.5 Pを主要な材料とする障壁層26がp型クラッド層20及びウインドウ層28の間に挿入され、金属コンタクト30がウインドウ層28の上方に位置し、もう一つの金属コンタクト32がGaAs基板12の下方に位置する。
【0028】
図2中の発光ダイオード10は、シリコンドープ傾斜基板上に成長させられた約0.2から0.4ミクロンのシリコンドープGaAsバッファ層14を具えている。GaAsバッファ層14はGaAs基板12の成長表面上の平滑性と均一性を改善するのに用いられる。GaAsバッファ層14の成長は、発光ダイオード10の多重量子井戸ヘテロ接合(hetero−inntefaces)薄膜の良好な品質を得るために必要である。続いて、GaAsバッファ層14の後に、分布ブラッグ反射層16がGaAsバッファ層14の上面に形成されて光線を反射するのに供される。この光線反射層の材料は、エネルギーレベルの禁制帯高度が活性領域に非常に近似である材料より選択して組成する。この分布ブラッグ反射層16の材料の選択には、格子マッチング、バンドギャップ及び反射係数の違い及び個別反射層のドープリミットを考慮する必要がある。一般に言って、10から20の分布ブラッグ反射層16の周期が光線外部量子効率(external quantum efficiency of emitting light)を一般の発光ダイオードのブラッグ反射層を使用しない状況に較べて1.5倍に増加する。AlAs/Al Ga1−x Asブラッグ反射層16の反射波の波長λは個別反射層の厚さにより決定し、その関数関係は、d=λ/4nで、そのうちnはブラッグ反射層16の各層の反射係数である。ブラッグ反射層16の目的は、活性領域から進入した入射光線を反射することにあり、Al Ga1−x Asのバンドギャップは活性領域のバンドギャップより大きくなければならず、これによりいかなる光線の吸収をも防止できる。このほか、ブラッグ反射層16の各層の層と層の反射係数の差はできるだけ大きくしてブラッグ反射層16が良好な再反射効率を獲得できるようにする必要がある。しかし、ブラッグ反射層16はまた必要な高密度(≧2 1017/cm )の伝導キャリアの電流を伝播層に注入する機能も果たす。
【0029】
AlAs−基板のブラッグ反射層16中n 型ドープ濃度の本質制限(intrinsic limitation)により、ブラッグ反射層16の制限は低い順方向作業バイアスを達成し並びにブラッグ反射層16中の反射率を90−95%に等しいか或いはそれ以上の効率となしうる。一般には、InGaAlP−を基礎とするブラッグ反射層16の周期は10から20の間である。別のブラッグ反射層16の材料はIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 P−基板合金とされ、それはAlAs/AlGaAs−基板のブラッグ反射層16基板に較べて更に高い導電度を達成しうるが、しかし、それは却ってGaAs基板12上に成長させられる結晶格子マッチングの制御性が打ち消される。
【0030】
図2にあって、n 型下クラッド層18はキャリアを活性領域に注入し並びにキャリアを活性領域に制限する。n 型下クラッド層18中のアルミニウムの分子組成は0.7から1の間とされ、且つ活性領域の放射波長と関係がある。n 型下クラッド層18の厚さはキャリアの拡散長度に較べて厚くなければならず、これによりキャリアが活性領域より拡散してn型下クラッド層18に至るのを防止する。
【0031】
In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P内のn型或いはp型のドープ濃度範囲にあって活性領域内で効率的な電子とホールの発光性再結合が形成されることが必要である。いかなる個別注入キャリアの溢流でも、pn接合の位置の偏離とドープ分子の活性領域にあっての内部拡散により非発射再結合(non−radiative reconbinasion)中心を発生して、放射光の効率の減少を形成しうる。
【0032】
続いてn型下クラッド層18の後、ひずんだIn (Ga1−x Al )1−y P/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P多重量子井戸20をn型下クラッド層18とp型上クラッド層22の中間に挿入して活性層となす。本発明中最良の実施例では、InGaAlPを超格子(superlattice)の多重量子井戸20として活性層の効率を増加すると共に量子井戸中のアルミニウムの含有量を減少するのに用いる。発光ダイオード10中の量子井戸構造は光放射の効率を増加できる。量子井戸は狭いバンドギャップの井戸と比較的高いバンドギャップの障壁(barrier with a higher band gap)で形成される。結果的に、電子とホールのエネルギーは量子化(制限)され且つ電流入射方向にあって自由移動不能となる。しかし入射電流の垂直平面上では自由に移動し且つ再度結合できる。多重量子井戸In (Ga1−x Al )1−y P/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P20中、伝導帯中にあってエネルギーレベル向上を催促し、価電子帯に局限されるキャリアが価電子帯エネルギーレベルダウンを催促する。多重量子井戸20は放射光の有効波長を比較的短い波長までシフトさせられる。これにより、活性領域中のアルミニウムの含有量は大量に減少し、特定放射光源波長に対して、発光ダイオード10の多重量子井戸構造が非輻射再結合の生命期を増加し、且つ光線放射が吸収されるのを減らす。
【0033】
これにより、多重量子井戸構造20はアルミニウム含有量を減らし、輻射再結合のキャリア生命期を短縮する。これにより、多重量子井戸20活性領域を具えた発光ダイオード10はその量子効率が大量に増加する。多重量子井戸20中の合金のアルミニウムの組成は0から0.3の間で、対応する波長は赤色から緑−黄色の間とされ、それは量子井戸の厚さと量子井戸の数により調整される。多重量子井戸20中のアルミニウムは直接バンドギャップの合金In0.5 (Ga1−x Al )0.5 Pを組成し、多重量子井戸20の発射光波長と井戸の厚さには極めて大きな関連性がある。
【0034】
多重量子井戸20の厚さが減少する時、その伝導帯量子化キャリアは有効サブバンド(sub−band)を押し上げ、且つ共有結合の帯の量子化キャリアが有効にサブバンドを押し下げる。多重量子井戸20の量子化帯構造は井戸の厚さが1から10ミクロンで相当に敏感となる。その結果、エネルギー準位構造の量子化により、電子とホール再結合時の波長が短くなる。In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P合金の一般の総厚度は1から10ミクロンで、最も好ましい発光効率周期は10から50である。一方で、発光の内部量子効率も井戸対障壁厚さ比に関係がある。一般に効率的なキャリア再結合時に、井戸と障壁の比の値は0.75から1.25の間である。
【0035】
図3は多重量子井戸障壁を有する発光ダイオード50の構造を示す。本発明のある実施例中にあって、発光ダイオード50はn 型傾斜GaAs基板52の上に位置するGaAsバッファ層54、GaAsバッファ層54の上方に位置する分布ブラッグ反射層56、分布ブラッグ反射層56の上方に位置するn型下クラッド層58、n型下クラッド層58の上に位置するひずみ多重量子井戸60、ひずみ多重量子井戸60の上方に位置する電子反射層62、電子反射層62の上方に位置するp型上クラッド層64、p型上クラッド層64の上方に位置する薄いひずみ中間障壁層In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P 66、中間障壁層66の上方に位置するp型GaP或いはp型AlGaAs電流阻止層68、電流阻止層68の上方に位置するウインドウ層70、発光ダイオード50の上方に位置する上部金属コンタクト72及びGaAs基板52の下方に位置する下部金属コンタクト74で構成されている。
【0036】
本発明の最も好ましい実施例にあって、薄いひずみ中間障壁層66がp 型上クラッド層64の上方に挿入されてp型上クラッド層64の障壁高度を増加する。電子反射層62も同様に有機金属気相エピタキシー法で成長させられ、並びに非常に正確な接合対比、層の厚さと組成の制御が必要である。このほか、薄いひずみ中間障壁層66はエネルギー準位を具え、その大きさはp型上クラッド層64のエネルギー準位と等しいかそれより大きく、並びに活性層60に接近する領域に位置してキャリアが活性領域より溢れてp型上クラッド層64に進入するのを防止し、これにより発光ダイオード50の発光効率を改善する。p 型In0.5 Al0.5 P電子反射層62はひずんでおり、その位置は活性領域に接近し、相当な厚さと応力を具えて活性領域の発生する電子のトンネル効果を防止する。In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P/In0.5 Al0.5 P超格子の周期の増加により、活性領域の光射出効率も増加する時、これは電子反射層62の反射率の増加が原因である。
【0037】
しかし、このような現象は個別の電子反射層62の厚さが2から5ミリメ−トルの範囲内にある時、勾配性(gradient)或いは段階性(step)の厚さ増加時に特に明らかであり、多層電子反射層62のIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 Pの厚さ変化(gradient)は活性領域より射入される異なる高エネルギー量の電子の反射エネルギー量を示し、これにより、キャリアが勾配或いは階段状領域に制限され並びに高い電子入射エネルギー量が得られ、電子反射層62の多様性は層の厚さの勾配性変化により獲得される。最も好ましい実施例にあって、電子反射層62はひずみ障壁層を具え、続いて活性層60のIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 P/In0.5 Al0.5 P超格子構造層を有して活性領域からの溢流キャリアを反射する。
【0038】
続いて、多重量子井戸60と電子反射層62の上方に、p 型上クラッド層64がある。このp 型上クラッド層64はキャリアを活性領域に注入し、並びにキャリアを活性領域に局限し留めるのに用いられる。p 型上クラッド層64の厚さは注入キャリアの拡散長度より大きくなければならず、これにより活性領域のキャリアのp型上クラッド層64への進入を防止する。このほか、p型上クラッド層64はn型下クラッド層58より厚くなければならず、その原因は、発光ダイオード50の成長過程中の、p型ドープ元素例えばZn原子或いはMg原子の拡散性の関係にある。典型的なp 型上クラッド層64の厚さは0.5から1.5ミクロンの間である。
【0039】
続いて、p 型上クラッド層64の上方が一層の不純物密度がp 型上クラッド層64より大きいIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 P中間ひずみ層66とされる。この中間ひずみ層66は注入キャリアの透過と分散を確保するのに用いられ、並びにこの中間ひずみ層66の高い伝導性を確保して電流がその注入方向に垂直な平面上で効率的に分散するように、薄い中間ひずみ層66中のアルミニウムの組成(約0.1から0.5の間)の比率をp型上クラッド層64より小さくする必要があり、並びにp型上クラッド層64と格子がマッチングすることが必要である。厚さは約50から100nmで、不純物密度はp 型導電層より高い中間電流阻止層68により注入電流垂直平面の低抵抗チャネルが発生する。このほか、薄い中間ひずみ層66は活性領域より大きなバンドギャップを有し、これにより活性領域の発射する光線を吸着する。
【0040】
この薄い中間ひずみ層66の厚さは非常に薄く且つp 型上クラッド層64に較べて高くウインドウ層70より低い不純物濃度を有し、電流の、成長方向の障壁層及び電流入射成長方向の垂直平面における低抵抗チャネルとされる。以上により、発光ダイオード50の光線発射効率が高められ、p型上クラッド層64と活性領域内での電流分散効果がIn0.5 (Ga1−x Al )0.5 P障壁層の厚さ、組成、不純物程度により定められる。
【0041】
続いて、本発明の重要な特徴の一つは、In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P発光ダイオード50に最大の機能を発揮させるためにp型In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P層の上に一層のウインドウ層70を加えたことである。GaP、AlGaP或いはAlGaAsでウインドウ層70を形成すると、GaP或いはGaAsPが発光ダイオード50の活性領域の放射した光に対して対応する透光可能なバンドギャップを有する。本発明では有機金属気相エピタキシー法により斜め方向<111>角度のGaAs基板52上に成長させた発光ダイオード50が、p型GaP、AlGaP或いはAlGaAsウインドウ層70を有する。エピタキシー堆積させたAlGaAs、GaP或いはその他の族の半導体表面は、液相気相エピタキシー法或いは化学気相堆積エピタキシー法により堆積薄膜の平滑性を改善することができる。本発明中、III−V族化合物例えばGaP、Al Ga1−x Asは、そのうちxが0.1より小さく、また、Al Ga1−y Asはそのうちのyが1より小さく0.5より大きく、GaP及びAl Ga1−x Pはいずれも発光ダイオード放射波長が650から565nm範囲内にありウインドウ層70に使用されて注入電流を分散し、これはGaP、Al Ga1−x Pが放射波長650から565nmに対して透明であることによる。
【0042】
このほか、発光効率はウインドウ層70の厚さにも関係がある。ウインドウ層の厚さが増加する時、電流分散面積及び発光ダイオード側面から放散される光がいずれも増加し、発光ダイオードの出力も増加する。
【0043】
これにより、我々は、厚さが比較的薄く傾斜角度が<111>A面に向き、その切断角度が10度より大きいGaAs基板を発光ダイオードの基板となすことにより、製造コストの節約を行うことができた。このほか、基板形成時の温度勾配を最小とし極めて容易にエピタキシー成長時の温度を制御できた。さらに、その発光効率及び放熱度も伝統的なGaAs基板より良好とすることができた。
【0044】
以上は本発明の好ましい実施例の説明であって、本発明の実施範囲を制限するものではなく、本発明に基づきなしうる細部の修飾或いは改変は、いずれも本発明の請求範囲に属するものとする。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、化合物半導体で製造された発光ダイオードにおいて、多重量子井戸構造の活性領域より光を発射し、活性領域が上下二層のInGaAlPと上層のクラッド層でサンドイッチ式に被覆され、活性領域の発光効率が発光ダイオード中で光線を増加し電子反射層を強化する。InGaAlPのエピ層は有機金属気相成長法(OMVPE)を用いて薄い厚さのGaAs基板上に形成し、この基板により、良好な温度勾配、信頼性、輝度、及び発光効率を改善する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術による発光ダイオード構造の表示図である。
【図2】本発明による発光ダイオード構造の断面表示図である。
【図3】本発明による発光ダイオード構造の断面表示図である。
【符号の説明】
10 発光ダイオード
12 GaAs基板
14 バッファ層
16 分布ブラッグ反射層
18 n型下クラッド層
20 多重量子井戸
22 p型上クラッド層
24 中間障壁層
26 電流阻止層
28 ウインドウ層
30 金属コンタクト
32 金属コンタクト
50 発光ダイオード
52 GaAs基板
54 バッファ層
56 分布ブラッグ反射層
58 n型下クラッド層
60 ひずみ多重量子井戸
62 電子反射層
64 p型上クラッド層
66 中間ひずみ障壁層
68 電流阻止層
70 ウインドウ層
72 金属コンタクト
74 金属コンタクト
100 発光ダイオード
102 GaAs基板
104 n型下クラッド層
106 活性層
108 p型上クラッド層
110 電流拡散層
112 ウインドウ層
114 金属コンタクト
116 金属コンタクト

Claims (9)

  1. 発光ダイオードにおいて、該発光ダイオードは、
    底部金属コンタクトと、
    該底部金属コンタクトの上方に位置し、傾斜角度が10度より大きく並びに<111>A面に向けて斜めに切られた第1導電性のGaAs基板と、
    該GaAs基板の上方に位置し第1導電性を具えたバッファ層と、
    該バッファ層の上方に位置し第1導電性を具えた光反射層と、
    該光反射層の上方に位置し第1導電性を具えた第1クラッド層と、
    該第1クラッド層の上方に位置する活性層と、
    該活性層の上方に位置し第1導電性と反対の第2導電性を具えた第2クラッド層と、
    該第2クラッド層の上方に位置する中間障壁層と、
    該中間障壁層の上方に位置する電流阻止層と、
    該電流阻止層の上方に位置するウインドウ層と、
    該ウインドウ層の上方に位置する上部金属コンタクトと、
    を具えたことを特徴とする、発光ダイオード。
  2. 請求項1に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の傾斜角度が最適角度15度とされたことを特徴とする、発光ダイオード。
  3. 請求項1に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の厚さ範囲が150から250ミクロンとされたことを特徴とする、発光ダイオード。
  4. 請求項1に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の厚さ範囲が最適厚さ210ミクロンとされたことを特徴とする、発光ダイオード。
  5. 請求項1に記載の発光ダイオードにおいて、活性層が、ひずみを有すると共にアンドープのIn (Ga1−x Al )1−y P/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P構造を具えたことを特徴とする、発光ダイオード。
  6. 発光ダイオードにおいて、該発光ダイオードは、
    底部金属コンタクトと、
    該底部金属コンタクトの上方に位置し、第1導電性を有し厚さが150から250ミクロンであり、傾斜角度が10度より大きく並びに<111>A面に向けて斜めに切られたGaAs基板と、
    該GaAs基板の上方に位置し第1導電性を具えたバッファ層と、
    該バッファ層の上方に位置し第1導電性を具えたブラッグ反射層と、
    該ブラッグ反射層の上方に位置し第1導電性を具えた第1クラッド層と、
    該第1クラッド層の上方に位置する活性層と、
    該活性層の上方に位置しIn (Ga1−x Al )1−y P/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P超格子構造を具えた電子反射層と、
    該電子反射層の上方に位置し、厚さが第1クラッド層より厚く且つ第1導電性と反対の第2導電性を具えた第2クラッド層と、
    該第2クラッド層の上方に位置する中間障壁層と、
    該中間障壁層の上方に位置する電流阻止層と、
    該電流阻止層の上方に位置し、該発光ダイオード内に位置する電流を分散させるウインドウ層と、
    該ウインドウ層の上方に位置する上部金属コンタクトと、
    を具えたことを特徴とする、発光ダイオード。
  7. 請求項6に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の傾斜角度が最適角度15度とされたことを特徴とする、発光ダイオード。
  8. 請求項6に記載の発光ダイオードにおいて、GaAs基板の厚さが最適厚さ210ミクロンとされたことを特徴とする、発光ダイオード。
  9. 請求項6に記載の発光ダイオードにおいて、活性層が、ひずみを有すると共にアンドープのIn (Ga1−x Al )1−y P/In0.5 (Ga1−x Al )0.5 P多重量子井戸を具えたことを特徴とする、発光ダイオード。
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