JP2004095348A - 押釦スイッチ構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な遮光性を有し、表示部の視認性を妨げるような高い金属光沢を抑制した金属調の外観を有する押釦スイッチ構造体を提供する。
【解決手段】押釦スイッチのキートップの外形形状を有する樹脂製キートップ本体の底面を除く外表面に、金属蒸着層を内面に有する金属蒸着フィルムを被覆したキートップ構造体の金属蒸着フィルムのフィルム基材の拡散透過率が5%以上、かつ全光線透過率が50%以上とした。
【選択図】 図1
【解決手段】押釦スイッチのキートップの外形形状を有する樹脂製キートップ本体の底面を除く外表面に、金属蒸着層を内面に有する金属蒸着フィルムを被覆したキートップ構造体の金属蒸着フィルムのフィルム基材の拡散透過率が5%以上、かつ全光線透過率が50%以上とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ポケットベル、携帯電話、PDA等の移動体通信機器やCDプレーヤー、MDプレーヤー、小型テープレコーダー等の小型電気・電子機器、並びに自動車に搭載されるこれら小型電気・電子機器の押釦スイッチに使用されるキートップ構造体に関するものであり、より詳しくは、金属調及びしぼ調の外観を備えた押釦スイッチ構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
押釦スイッチの操作部であるキートップの外表面に金属調を付与する方法としては、樹脂製キートップの外表面に金属メッキを施すことが一般的である。
【0003】
しかしながら、この金属メッキによる場合には、コスト高になるといった問題があるばかりか、暗い場所でキートップの機能がわかるように表示部を照らし出すいわゆる文字照光キーを製作しようとする場合に、表示部のレーザー加工等によるエッチング処理が容易ではないため、一般に2色成形法を採用することになるが、その場合には加工上の問題から表示部の形状や大きさに制約があった。
【0004】
また、金属調を付与する方法として、キートップの外表面にメタリックインキを印刷する方法もあるが、実際の金属と同じような色調とまでは至らず、顧客の望む金属調とは隔たりが大きかった。
【0005】
そこで、最近では、実際の金属と同じような金属調が望める方法として、キートップの外表面に金属蒸着を行う方法が採用されるようになってきた。
【0006】
この金属蒸着を行う方法にあっては、キートップの外表面を覆う金属蒸着層の耐久性が劣るという欠点があるため、金属蒸着層の上に保護層を形成するか、又は、キートップに樹脂フィルムを被覆したいわゆるフィルムキーとして、その樹脂フィルムの内面(キートップ側)に金属蒸着層を設けるといった工夫がなされてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この金属蒸着を行う方法にあっては、キートップの外表面に生じる高い金属光沢により、表示部の視認性を低下させるといった問題があった。そのため、実際には操作時に表示部への依存が少ないファンクションキーに限定して使用されていた。
【0008】
そこで、この発明は、以上のような従来の金属調の押釦スイッチの問題点を解消した、金属調を維持しながらも、表示部の視認性を妨げる程の高い金属光沢を抑制した押釦スイッチ構造体を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成するため、請求項1に記載の発明は、押釦スイッチのキートップの外形形状を有する樹脂製キートップ本体の底面を除く外表面に、金属蒸着層を内面に有する金属蒸着フィルムを被覆したキートップ構造体であって、前記金属蒸着フィルムのフィルム基材の拡散透過率が5%以上、かつ全光線透過率が50%以上であることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加えて、前記樹脂製キートップ本体の天面部に対応する前記金属蒸着層に型抜き状の表示部を有していることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成に加えて、前記金属蒸着フィルムの外表面には、光拡散性を高める微細な凹凸が形成されていることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1つの構成に加えて、前記フィルム基材中にフィラーを添加することにより、光の拡散性を増加させたことを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1つの構成に加えて、前記フィルム基材と金属蒸着層との間又は前記フィルム基材の外側に、光拡散性を有するインク層を設けて、光の拡散性を増加させたことを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1つの構成に加えて、前記金属蒸着面と樹脂製キートップ本体との間に遮光性保護層を形成することにより、該金属蒸着フィルムの全光線透過率を1%未満にしたことを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1つの構成に加えて、前記樹脂製キートップ本体は単体とし、前記金属蒸着フィルムには該単体の樹脂製キートップ本体の底面部から水平方向に延びる鍔部が設けられていることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0017】
[発明の実施の形態1]
図1は、この発明に係る押釦スイッチ構造体の実施の形態1を示した要部断面図である。
【0018】
押釦スイッチ構造体1は、押釦スイッチのキートップの外形形状を有するキートップ本体2,2,2,・・・が複数並列に配置され、これら複数のキートップ本体2,2,2,・・・が1枚の金属蒸着フィルム3にて一体化されている。
【0019】
この金属蒸着フィルム3は、フィルム基材Bにポリエチレンテレフタレート等の成形性のよい熱可塑性樹脂が使用され、各キートップ本体2,2,2,・・・の底面部4を除いた天面部5と側面部6を覆い尽くすと共に、隣り合う各キートップ本体2,2,2,・・・を連結する水平部7を有している。
【0020】
キートップ本体2は、ポリカーボネート等の透光性を有する硬質樹脂にて成形され、底面部4の中央部には基板上に設けられている図示しない接点部を押圧するための凸部8を有している。
【0021】
押釦スイッチ構造体1は、予めキートップ本体2の所定の外形形状と配置に合わせた複数の凹部9,9,9,・・・を形成した熱可塑性の金属蒸着フィルム3に、別途成形した複数のキートップ本体2,2,2,・・・を所定の凹部9に埋め込んで両者を成形金型の中で一体に成形することで完成することができる。ここで、フィルム基材Bとしては、ポリエチレンテレフタレート樹脂の他、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル系樹脂等が使用される。フィルム基材Bの厚さは、成形性の問題から従来と同様に50〜200μmであればよい。
【0022】
他の製造方法としては、予めキートップ本体2の外形形状に合わせた複数の凹部9,9,9,・・・を形成した金属蒸着フィルム3に透光性のある液状の光硬化性樹脂(例えば、アクリル系硬化樹脂、メタクリル系硬化樹脂、不飽和ポリエステル系硬化樹脂等)を充填すること、又は熱可塑性樹脂(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチレンテレフタレート等)を溶融状態で射出成形してもよい。この充填された樹脂によってキートップ本体2が完成することとなる。
【0023】
上述したいずれの製造方法を採用する場合であっても、キートップ本体2の凹部9を成形する前に、フィルム基材Bの内面(キートップ本体2に接する側)には、真空蒸着法、イオンプレーティング法又はスパッタリング法等により20〜80nmの厚みを有するアルミニウムやクロム等の金属からなる金属蒸着層10を設けて金属蒸着フィルム3を完成しておくこと必要である。なお、必要に応じて、金属蒸着層10の金属蒸着面にはメジウムインクによる保護層15、若しくは黒、灰色等の暗色インクによる遮光性を有する遮光性保護層16を設けてもよい。
【0024】
金属蒸着層10は、その厚みが20nm未満では金属光沢が得られないので下限値を20nmとし、成形時の絞り加工による亀裂防止と経済性を考慮して上限値を80nm以下に押さえることとした。
【0025】
金属蒸着層10のキートップ本体2の天面部5に接する箇所には、化学エッチング若しくはレーザー加工によるエッチングを施し、型抜き状の表示部11を設けている。なお、レーザー加工によるエッチングは、凹部9成形前のフィルムの状態で施すのが好ましい。
【0026】
金属蒸着フィルム3の外表面に、図2の拡大図で示したような、予めエンボス加工による微細な凹凸12の光拡散性を高める浅い浮き出し或いはくぼみ模様を形成することで、キートップ本体2の天面部5での金属蒸着による過度の反射を防止し、表示部の視認性の低下をおさえた。
【0027】
ここで、フィルム基材Bの拡散透過率は5%以上、かつ全光線透過率が50%以上としている。なぜなら、拡散透過率が5%未満では金属蒸着による過度の反射を防止できず、全光線透過率が50%未満では金属調の質感が得られないからである。
【0028】
[発明の実施の形態2]
図3は、この発明に係る押釦スイッチ構造体の実施の形態2の要部断面図である。
【0029】
実施の形態2では、実施の形態1と異なり、キートップ本体2が別個独立しており、必要に応じてエラストマー等の弾性樹脂やポリエチレンテレフタレート等の軟質樹脂からなるシート部材13に単体のキートップ本体2を接着剤17を介して複数接着することにより、所望の押釦スイッチ構造体1を完成するものである。
【0030】
単独のキートップ本体2には1枚の金属蒸着フィルム3が被覆されており、キートップ本体2の底面部4の外周には水平方向に延びる鍔部14が設けられている。
【0031】
単独の押釦スイッチ構造体20は、実施の形態1の押釦スイッチ構造体1の水平部7を切断して製作することができる。このとき、水平部7の一部が鍔部14としてキートップ本体2側に残ることになる。
【0032】
その他の構成は、実施の形態1と同様であり、同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0033】
実施の形態2にあっては、単独の押釦スイッチ構造体20の間隔を自由に設定できる他、単独の押釦スイッチ構造体20を自由に組み合わせることができるので、多様化する顧客ニーズに迅速に対応できることになる。
【0034】
【実施例】
[実施例1]
実施例1として、実施の形態1に対応する押釦スイッチ構造体1を作製した。
【0035】
フィルム基材3として、表面に微細な凹凸12の浅い浮きだし或いはくぼみ模様のエンボス加工が施された厚さ50μm、拡散透過率が8%で全光線透過率が62%のポリエチレンテレフタレートフィルムのエンボス加工していない側の面にアルミニウムを45nmの厚みに蒸着して金属蒸着層10を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が0.3%となった。
【0036】
次に、金属蒸着層10の表面を保護する保護層15(プロール社(ドイツ)製、商品名:HTRメジウム)を印刷・乾燥し、その後、キートップ本体2の天面部4に相当する金属蒸着層10にレーザーを照射し金属蒸着層10に所望の形状の型抜き部を形成して表示部11を設けて、成形前の金属蒸着フィルム3を得た。
【0037】
この成形前の金属蒸着フィルム3を金属蒸着層10の面が内側になるように(金型に接しないように)所定の凹部9形状を有した金型にセットし、1次成形(120℃にて加熱・加圧成形)を行い、キートップ外形形状を有したフィルム成形体を得た。
【0038】
次に、このフィルム成形体を射出成形機の2次成形金型にセットし、キートップ本体2のポリカーボネート樹脂との一体成形を行い、最終的にキートップ本体2に金属調の金属蒸着フィルム3が被覆された押釦スイッチ構造体1が得られた。この押釦スイッチ構造体1の外観は、予め施されたエンボス加工により、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制されたものとして確認できた。
【0039】
この表示部11のある押釦スイッチ構造体1のキートップ本体2の底面部6側から光を当てたところ、表示部11のみが光り、表示部11以外の部分の遮光性と相俟って表示部11の視認性は良好であった。
【0040】
[実施例2]
実施例2として、実施の形態1に対応する押釦スイッチ構造体1を作製した。
【0041】
フィルム基材3として、予めフィラーを混ぜ込んだ厚さ75μm、拡散透過率38%で全光線透過率73%のポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、このフィルム基材3の内側に、アルミニウムを35nmの厚みに蒸着して金属蒸着層10を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が3.8%となった。
【0042】
その他の条件は実施例1と同様としたが、実施例1と同様に、押釦スイッチ構造体1の外観は、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制されて視認され、表示部11の視認性は良好であった。
【0043】
[実施例3]
実施例3として、実施の形態1に対応する押釦スイッチ構造体1を作製した。
【0044】
図4に、実施例3に係る押釦スイッチ構造体の要部断面図を示した。
【0045】
厚さ100μm、拡散透過率28%で全光線透過率89%のポリカーボネートフィルムをフィルム基材3とし、このフィルム基材3の外側に予めフィラーを混ぜ込んだ光拡散性を有するインク層18をコーティングした。フィルム基材3の内側には、アルミニウムを60nmの厚みに蒸着して金属蒸着層10を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が1.2%となった。
【0046】
その他の条件は実施例1と同様としたが、実施例1と同様に、押釦スイッチ構造体1の外観は、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制されて視認され、表示部11の視認性は良好であった。
【0047】
[実施例4]
実施例4として、実施の形態1に対応する押釦スイッチ構造体1を作製した。
【0048】
図5に、実施例4に係る押釦スイッチ構造体の要部断面図を示した。
【0049】
厚さ100μm、拡散透過率28%で全光線透過率89%のポリカーボネートフィルムをフィルム基材3とし、このフィルム基材3の内側に予めフィラーを混ぜ込んだ光拡散性を有するインク層18をコーティングした。そして、インク層18の内側には、アルミニウムを60nmの厚みに蒸着して金属蒸着層10を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が1.2%となった。 さらに、金属蒸着層10と樹脂製キートップ本体2との間に、遮光性を有する遮光性保護層16を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が0.3%となった。
【0050】
これにより、押釦スイッチ構造体1の外観は、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制されて視認され、表示部11の視認性は良好であった。
【0051】
また、地部を構成する金属蒸着フィルムに高い遮光性が付加されるから、模様部を構成する表示部11がよりはっきりと視認することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、押釦スイッチのキートップの外形形状を有する樹脂製キートップ本体の底面を除く外表面に、金属蒸着層を内面に有する金属蒸着フィルムを被覆したキートップ構造体であって、金属蒸着フィルムのフィルム基材の拡散透過率が5%以上、かつ全光線透過率が50%以上であることので、キートップの外観は金属調を表しつつ金属光沢が抑制されたものとなるから、キートップ本体の天面部に設けた表示部の周りが高い金属光沢を有することがなく、その遮光性も十分なものであり表示部の視認性が良好な押釦スイッチ構造体が得られる。
【0053】
請求項2に記載の発明によれば、樹脂製キートップ本体の天面部に対応する金属蒸着層に型抜き状の表示部を有しているので、請求項1の効果に加え、内部光源から発せられる光が表示部から型抜き状に漏れるから、フィルム基材以外の要素を何ら付加することなく文字照光キーを実現することができる。
【0054】
請求項3に記載の発明によれば、金属蒸着フィルムの外表面には、光拡散性を高める微細な凹凸が形成されているので、請求項1又は2の効果に加え、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制された外観を有する押釦スイッチ構造体が得られる。
【0055】
請求項4に記載の発明によれば、フィルム基材中にフィラーを添加することにより、光の拡散性を増加させたので、請求項1乃至3のいずれか1つの効果に加え、さらに金属蒸着フィルムの外表面の光沢感が抑えられ、表示部の視認性が一層向上する。
【0056】
請求項5に記載の発明によれば、フィルム基材と金属蒸着層との間又はフィルム基材の外側に、光拡散性を有するインク層を設けて、光の拡散性を増加させたので、請求項1乃至3のいずれか1つの効果に加え、さらに金属蒸着フィルムの外表面の光沢感が抑えられ、表示部の視認性が一層向上する。
【0057】
請求項6に記載の発明によれば、金属蒸着面と樹脂製キートップ本体との間に遮光性保護層を形成することにより、該金属蒸着フィルムの全光線透過率を1%未満にしたので、請求項1乃至5のいずれか1つの効果に加え、地部を構成する金属蒸着フィルムの高い遮光性により、模様部を構成する表示部がよりはっきりと視認することができるから、内部光源を有する文字照光キーに最適なものとなる。
【0058】
請求項7に記載の発明は、樹脂製キートップ本体は単体とし、金属蒸着フィルムには該単体の樹脂製キートップ本体の底面部から水平方向に延びる鍔部が設けられているので、シート部材へ単体の押釦スイッチ構造体を複数接着することでキートップ同士の間隔や配置を自由に設定できるため、請求項1乃至6のいずれか1つの構成に加えて、多様化する顧客のニーズに容易に対応できる押釦スイッチ構造体を提供することができる。さらに、仮に単体の押釦スイッチ構造体とシート部材との接着が外れたとしても、キートップの天面部が露出するケース開口部から単体の押釦スイッチ構造体が飛び出すようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る押釦スイッチ構造体の実施の形態1を示した要部断面図である。
【図2】同実施の形態1を示した要部断面の拡大図である。
【図3】同実施の形態2を示した要部断面図である。
【図4】同実施の形態1に対応した実施例3に係る押釦スイッチ構造体の要部断面図である。
【図5】同実施の形態1に対応した実施例4に係る押釦スイッチ構造体の要部断面図である。
【符号の説明】
1、20 押釦スイッチ構造体
2 キートップ本体
3 金属蒸着フィルム
7 水平部
9 凹部
10 金属蒸着層
11 表示部
12 微細な凹凸
13 シート部材
14 鍔部
15 保護層
16 遮光性保護層
18 インク層
B フィルム基材
【発明の属する技術分野】
この発明は、ポケットベル、携帯電話、PDA等の移動体通信機器やCDプレーヤー、MDプレーヤー、小型テープレコーダー等の小型電気・電子機器、並びに自動車に搭載されるこれら小型電気・電子機器の押釦スイッチに使用されるキートップ構造体に関するものであり、より詳しくは、金属調及びしぼ調の外観を備えた押釦スイッチ構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
押釦スイッチの操作部であるキートップの外表面に金属調を付与する方法としては、樹脂製キートップの外表面に金属メッキを施すことが一般的である。
【0003】
しかしながら、この金属メッキによる場合には、コスト高になるといった問題があるばかりか、暗い場所でキートップの機能がわかるように表示部を照らし出すいわゆる文字照光キーを製作しようとする場合に、表示部のレーザー加工等によるエッチング処理が容易ではないため、一般に2色成形法を採用することになるが、その場合には加工上の問題から表示部の形状や大きさに制約があった。
【0004】
また、金属調を付与する方法として、キートップの外表面にメタリックインキを印刷する方法もあるが、実際の金属と同じような色調とまでは至らず、顧客の望む金属調とは隔たりが大きかった。
【0005】
そこで、最近では、実際の金属と同じような金属調が望める方法として、キートップの外表面に金属蒸着を行う方法が採用されるようになってきた。
【0006】
この金属蒸着を行う方法にあっては、キートップの外表面を覆う金属蒸着層の耐久性が劣るという欠点があるため、金属蒸着層の上に保護層を形成するか、又は、キートップに樹脂フィルムを被覆したいわゆるフィルムキーとして、その樹脂フィルムの内面(キートップ側)に金属蒸着層を設けるといった工夫がなされてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この金属蒸着を行う方法にあっては、キートップの外表面に生じる高い金属光沢により、表示部の視認性を低下させるといった問題があった。そのため、実際には操作時に表示部への依存が少ないファンクションキーに限定して使用されていた。
【0008】
そこで、この発明は、以上のような従来の金属調の押釦スイッチの問題点を解消した、金属調を維持しながらも、表示部の視認性を妨げる程の高い金属光沢を抑制した押釦スイッチ構造体を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成するため、請求項1に記載の発明は、押釦スイッチのキートップの外形形状を有する樹脂製キートップ本体の底面を除く外表面に、金属蒸着層を内面に有する金属蒸着フィルムを被覆したキートップ構造体であって、前記金属蒸着フィルムのフィルム基材の拡散透過率が5%以上、かつ全光線透過率が50%以上であることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加えて、前記樹脂製キートップ本体の天面部に対応する前記金属蒸着層に型抜き状の表示部を有していることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成に加えて、前記金属蒸着フィルムの外表面には、光拡散性を高める微細な凹凸が形成されていることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1つの構成に加えて、前記フィルム基材中にフィラーを添加することにより、光の拡散性を増加させたことを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1つの構成に加えて、前記フィルム基材と金属蒸着層との間又は前記フィルム基材の外側に、光拡散性を有するインク層を設けて、光の拡散性を増加させたことを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1つの構成に加えて、前記金属蒸着面と樹脂製キートップ本体との間に遮光性保護層を形成することにより、該金属蒸着フィルムの全光線透過率を1%未満にしたことを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1つの構成に加えて、前記樹脂製キートップ本体は単体とし、前記金属蒸着フィルムには該単体の樹脂製キートップ本体の底面部から水平方向に延びる鍔部が設けられていることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0017】
[発明の実施の形態1]
図1は、この発明に係る押釦スイッチ構造体の実施の形態1を示した要部断面図である。
【0018】
押釦スイッチ構造体1は、押釦スイッチのキートップの外形形状を有するキートップ本体2,2,2,・・・が複数並列に配置され、これら複数のキートップ本体2,2,2,・・・が1枚の金属蒸着フィルム3にて一体化されている。
【0019】
この金属蒸着フィルム3は、フィルム基材Bにポリエチレンテレフタレート等の成形性のよい熱可塑性樹脂が使用され、各キートップ本体2,2,2,・・・の底面部4を除いた天面部5と側面部6を覆い尽くすと共に、隣り合う各キートップ本体2,2,2,・・・を連結する水平部7を有している。
【0020】
キートップ本体2は、ポリカーボネート等の透光性を有する硬質樹脂にて成形され、底面部4の中央部には基板上に設けられている図示しない接点部を押圧するための凸部8を有している。
【0021】
押釦スイッチ構造体1は、予めキートップ本体2の所定の外形形状と配置に合わせた複数の凹部9,9,9,・・・を形成した熱可塑性の金属蒸着フィルム3に、別途成形した複数のキートップ本体2,2,2,・・・を所定の凹部9に埋め込んで両者を成形金型の中で一体に成形することで完成することができる。ここで、フィルム基材Bとしては、ポリエチレンテレフタレート樹脂の他、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル系樹脂等が使用される。フィルム基材Bの厚さは、成形性の問題から従来と同様に50〜200μmであればよい。
【0022】
他の製造方法としては、予めキートップ本体2の外形形状に合わせた複数の凹部9,9,9,・・・を形成した金属蒸着フィルム3に透光性のある液状の光硬化性樹脂(例えば、アクリル系硬化樹脂、メタクリル系硬化樹脂、不飽和ポリエステル系硬化樹脂等)を充填すること、又は熱可塑性樹脂(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチレンテレフタレート等)を溶融状態で射出成形してもよい。この充填された樹脂によってキートップ本体2が完成することとなる。
【0023】
上述したいずれの製造方法を採用する場合であっても、キートップ本体2の凹部9を成形する前に、フィルム基材Bの内面(キートップ本体2に接する側)には、真空蒸着法、イオンプレーティング法又はスパッタリング法等により20〜80nmの厚みを有するアルミニウムやクロム等の金属からなる金属蒸着層10を設けて金属蒸着フィルム3を完成しておくこと必要である。なお、必要に応じて、金属蒸着層10の金属蒸着面にはメジウムインクによる保護層15、若しくは黒、灰色等の暗色インクによる遮光性を有する遮光性保護層16を設けてもよい。
【0024】
金属蒸着層10は、その厚みが20nm未満では金属光沢が得られないので下限値を20nmとし、成形時の絞り加工による亀裂防止と経済性を考慮して上限値を80nm以下に押さえることとした。
【0025】
金属蒸着層10のキートップ本体2の天面部5に接する箇所には、化学エッチング若しくはレーザー加工によるエッチングを施し、型抜き状の表示部11を設けている。なお、レーザー加工によるエッチングは、凹部9成形前のフィルムの状態で施すのが好ましい。
【0026】
金属蒸着フィルム3の外表面に、図2の拡大図で示したような、予めエンボス加工による微細な凹凸12の光拡散性を高める浅い浮き出し或いはくぼみ模様を形成することで、キートップ本体2の天面部5での金属蒸着による過度の反射を防止し、表示部の視認性の低下をおさえた。
【0027】
ここで、フィルム基材Bの拡散透過率は5%以上、かつ全光線透過率が50%以上としている。なぜなら、拡散透過率が5%未満では金属蒸着による過度の反射を防止できず、全光線透過率が50%未満では金属調の質感が得られないからである。
【0028】
[発明の実施の形態2]
図3は、この発明に係る押釦スイッチ構造体の実施の形態2の要部断面図である。
【0029】
実施の形態2では、実施の形態1と異なり、キートップ本体2が別個独立しており、必要に応じてエラストマー等の弾性樹脂やポリエチレンテレフタレート等の軟質樹脂からなるシート部材13に単体のキートップ本体2を接着剤17を介して複数接着することにより、所望の押釦スイッチ構造体1を完成するものである。
【0030】
単独のキートップ本体2には1枚の金属蒸着フィルム3が被覆されており、キートップ本体2の底面部4の外周には水平方向に延びる鍔部14が設けられている。
【0031】
単独の押釦スイッチ構造体20は、実施の形態1の押釦スイッチ構造体1の水平部7を切断して製作することができる。このとき、水平部7の一部が鍔部14としてキートップ本体2側に残ることになる。
【0032】
その他の構成は、実施の形態1と同様であり、同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0033】
実施の形態2にあっては、単独の押釦スイッチ構造体20の間隔を自由に設定できる他、単独の押釦スイッチ構造体20を自由に組み合わせることができるので、多様化する顧客ニーズに迅速に対応できることになる。
【0034】
【実施例】
[実施例1]
実施例1として、実施の形態1に対応する押釦スイッチ構造体1を作製した。
【0035】
フィルム基材3として、表面に微細な凹凸12の浅い浮きだし或いはくぼみ模様のエンボス加工が施された厚さ50μm、拡散透過率が8%で全光線透過率が62%のポリエチレンテレフタレートフィルムのエンボス加工していない側の面にアルミニウムを45nmの厚みに蒸着して金属蒸着層10を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が0.3%となった。
【0036】
次に、金属蒸着層10の表面を保護する保護層15(プロール社(ドイツ)製、商品名:HTRメジウム)を印刷・乾燥し、その後、キートップ本体2の天面部4に相当する金属蒸着層10にレーザーを照射し金属蒸着層10に所望の形状の型抜き部を形成して表示部11を設けて、成形前の金属蒸着フィルム3を得た。
【0037】
この成形前の金属蒸着フィルム3を金属蒸着層10の面が内側になるように(金型に接しないように)所定の凹部9形状を有した金型にセットし、1次成形(120℃にて加熱・加圧成形)を行い、キートップ外形形状を有したフィルム成形体を得た。
【0038】
次に、このフィルム成形体を射出成形機の2次成形金型にセットし、キートップ本体2のポリカーボネート樹脂との一体成形を行い、最終的にキートップ本体2に金属調の金属蒸着フィルム3が被覆された押釦スイッチ構造体1が得られた。この押釦スイッチ構造体1の外観は、予め施されたエンボス加工により、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制されたものとして確認できた。
【0039】
この表示部11のある押釦スイッチ構造体1のキートップ本体2の底面部6側から光を当てたところ、表示部11のみが光り、表示部11以外の部分の遮光性と相俟って表示部11の視認性は良好であった。
【0040】
[実施例2]
実施例2として、実施の形態1に対応する押釦スイッチ構造体1を作製した。
【0041】
フィルム基材3として、予めフィラーを混ぜ込んだ厚さ75μm、拡散透過率38%で全光線透過率73%のポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、このフィルム基材3の内側に、アルミニウムを35nmの厚みに蒸着して金属蒸着層10を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が3.8%となった。
【0042】
その他の条件は実施例1と同様としたが、実施例1と同様に、押釦スイッチ構造体1の外観は、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制されて視認され、表示部11の視認性は良好であった。
【0043】
[実施例3]
実施例3として、実施の形態1に対応する押釦スイッチ構造体1を作製した。
【0044】
図4に、実施例3に係る押釦スイッチ構造体の要部断面図を示した。
【0045】
厚さ100μm、拡散透過率28%で全光線透過率89%のポリカーボネートフィルムをフィルム基材3とし、このフィルム基材3の外側に予めフィラーを混ぜ込んだ光拡散性を有するインク層18をコーティングした。フィルム基材3の内側には、アルミニウムを60nmの厚みに蒸着して金属蒸着層10を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が1.2%となった。
【0046】
その他の条件は実施例1と同様としたが、実施例1と同様に、押釦スイッチ構造体1の外観は、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制されて視認され、表示部11の視認性は良好であった。
【0047】
[実施例4]
実施例4として、実施の形態1に対応する押釦スイッチ構造体1を作製した。
【0048】
図5に、実施例4に係る押釦スイッチ構造体の要部断面図を示した。
【0049】
厚さ100μm、拡散透過率28%で全光線透過率89%のポリカーボネートフィルムをフィルム基材3とし、このフィルム基材3の内側に予めフィラーを混ぜ込んだ光拡散性を有するインク層18をコーティングした。そして、インク層18の内側には、アルミニウムを60nmの厚みに蒸着して金属蒸着層10を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が1.2%となった。 さらに、金属蒸着層10と樹脂製キートップ本体2との間に、遮光性を有する遮光性保護層16を形成した。その結果、金属蒸着フィルム3全体で全光線透過率が0.3%となった。
【0050】
これにより、押釦スイッチ構造体1の外観は、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制されて視認され、表示部11の視認性は良好であった。
【0051】
また、地部を構成する金属蒸着フィルムに高い遮光性が付加されるから、模様部を構成する表示部11がよりはっきりと視認することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、押釦スイッチのキートップの外形形状を有する樹脂製キートップ本体の底面を除く外表面に、金属蒸着層を内面に有する金属蒸着フィルムを被覆したキートップ構造体であって、金属蒸着フィルムのフィルム基材の拡散透過率が5%以上、かつ全光線透過率が50%以上であることので、キートップの外観は金属調を表しつつ金属光沢が抑制されたものとなるから、キートップ本体の天面部に設けた表示部の周りが高い金属光沢を有することがなく、その遮光性も十分なものであり表示部の視認性が良好な押釦スイッチ構造体が得られる。
【0053】
請求項2に記載の発明によれば、樹脂製キートップ本体の天面部に対応する金属蒸着層に型抜き状の表示部を有しているので、請求項1の効果に加え、内部光源から発せられる光が表示部から型抜き状に漏れるから、フィルム基材以外の要素を何ら付加することなく文字照光キーを実現することができる。
【0054】
請求項3に記載の発明によれば、金属蒸着フィルムの外表面には、光拡散性を高める微細な凹凸が形成されているので、請求項1又は2の効果に加え、金属調及びしぼ調を有し金属光沢が適度に抑制された外観を有する押釦スイッチ構造体が得られる。
【0055】
請求項4に記載の発明によれば、フィルム基材中にフィラーを添加することにより、光の拡散性を増加させたので、請求項1乃至3のいずれか1つの効果に加え、さらに金属蒸着フィルムの外表面の光沢感が抑えられ、表示部の視認性が一層向上する。
【0056】
請求項5に記載の発明によれば、フィルム基材と金属蒸着層との間又はフィルム基材の外側に、光拡散性を有するインク層を設けて、光の拡散性を増加させたので、請求項1乃至3のいずれか1つの効果に加え、さらに金属蒸着フィルムの外表面の光沢感が抑えられ、表示部の視認性が一層向上する。
【0057】
請求項6に記載の発明によれば、金属蒸着面と樹脂製キートップ本体との間に遮光性保護層を形成することにより、該金属蒸着フィルムの全光線透過率を1%未満にしたので、請求項1乃至5のいずれか1つの効果に加え、地部を構成する金属蒸着フィルムの高い遮光性により、模様部を構成する表示部がよりはっきりと視認することができるから、内部光源を有する文字照光キーに最適なものとなる。
【0058】
請求項7に記載の発明は、樹脂製キートップ本体は単体とし、金属蒸着フィルムには該単体の樹脂製キートップ本体の底面部から水平方向に延びる鍔部が設けられているので、シート部材へ単体の押釦スイッチ構造体を複数接着することでキートップ同士の間隔や配置を自由に設定できるため、請求項1乃至6のいずれか1つの構成に加えて、多様化する顧客のニーズに容易に対応できる押釦スイッチ構造体を提供することができる。さらに、仮に単体の押釦スイッチ構造体とシート部材との接着が外れたとしても、キートップの天面部が露出するケース開口部から単体の押釦スイッチ構造体が飛び出すようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る押釦スイッチ構造体の実施の形態1を示した要部断面図である。
【図2】同実施の形態1を示した要部断面の拡大図である。
【図3】同実施の形態2を示した要部断面図である。
【図4】同実施の形態1に対応した実施例3に係る押釦スイッチ構造体の要部断面図である。
【図5】同実施の形態1に対応した実施例4に係る押釦スイッチ構造体の要部断面図である。
【符号の説明】
1、20 押釦スイッチ構造体
2 キートップ本体
3 金属蒸着フィルム
7 水平部
9 凹部
10 金属蒸着層
11 表示部
12 微細な凹凸
13 シート部材
14 鍔部
15 保護層
16 遮光性保護層
18 インク層
B フィルム基材
Claims (7)
- 押釦スイッチのキートップの外形形状を有する樹脂製キートップ本体の底面を除く外表面に、金属蒸着層を内面に有する金属蒸着フィルムを被覆したキートップ構造体であって、前記金属蒸着フィルムのフィルム基材の拡散透過率が5%以上、かつ全光線透過率が50%以上であることを特徴とする押釦スイッチ構造体。
- 前記樹脂製キートップ本体の天面部に対応する前記金属蒸着層に型抜き状の表示部を有していることを特徴とする請求項1に記載の押釦スイッチ構造体。
- 前記金属蒸着フィルムの外表面には、光拡散性を高める微細な凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の押釦スイッチ構造体。
- 前記フィルム基材中にフィラーを添加することにより、光の拡散性を増加させたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の押釦スイッチ構造体。
- 前記フィルム基材と金属蒸着層との間又は前記フィルム基材の外側に、光拡散性を有するインク層を設けて、光の拡散性を増加させたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の押釦スイッチ構造体。
- 前記金属蒸着面と樹脂製キートップ本体との間に遮光性保護層を形成することにより、該金属蒸着フィルムの全光線透過率を1%未満にしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の押釦スイッチ構造体。
- 前記樹脂製キートップ本体は単体とし、前記金属蒸着フィルムには該単体の樹脂製キートップ本体の底面部から水平方向に延びる鍔部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の押釦スイッチ構造体。
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- 2002-08-30 JP JP2002255083A patent/JP2004095348A/ja active Pending
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