JP2004095128A - 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 - Google Patents
光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004095128A JP2004095128A JP2002258787A JP2002258787A JP2004095128A JP 2004095128 A JP2004095128 A JP 2004095128A JP 2002258787 A JP2002258787 A JP 2002258787A JP 2002258787 A JP2002258787 A JP 2002258787A JP 2004095128 A JP2004095128 A JP 2004095128A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- tilt
- search
- optical pickup
- disk
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
Abstract
【課題】光学式ピックアップよりディスクに対して信号の記録再生動作を行う光ディスク記録再生装置のチルト制御方法を提供する。
【解決手段】対物レンズの傾きを調整するチルト調整用コイル6を備えた光学式ピックアップ2を使用するとともにサーチ機能を備えた光ディスク記録再生装置において、サーチ動作を行うときサーチ位置より所定距離だけ内周側の測定位置及びサーチ位置にて光学式ピックアップ2に組み込まれているフォーカシングコイル4へ供給される駆動信号から直流電圧値を求め、その求められた直流電圧値からディスク1上の位置と直流電圧値との関係を求め、求められた関係に基づいて算出される直流電圧値と前記フォーカシングコイル4へ供給される駆動信号に含まれる交流信号とを加算した信号をチルト調整用コイル6に供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】対物レンズの傾きを調整するチルト調整用コイル6を備えた光学式ピックアップ2を使用するとともにサーチ機能を備えた光ディスク記録再生装置において、サーチ動作を行うときサーチ位置より所定距離だけ内周側の測定位置及びサーチ位置にて光学式ピックアップ2に組み込まれているフォーカシングコイル4へ供給される駆動信号から直流電圧値を求め、その求められた直流電圧値からディスク1上の位置と直流電圧値との関係を求め、求められた関係に基づいて算出される直流電圧値と前記フォーカシングコイル4へ供給される駆動信号に含まれる交流信号とを加算した信号をチルト調整用コイル6に供給する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学式ピックアップより照射されるレーザーによってディスクに信号を記録するとともにレーザーによってディスクに記録されている信号の再生動作を行うように構成された光ディスク記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式ピックアップを用いてディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うディスクプレーヤーが普及しているが、最近では、再生機能に加えて光学式ピックアップより照射されるレーザーによってディスクに信号を記録することが出来るように構成された光ディスク記録再生装置が商品化されている。
【0003】
光ディスク記録再生装置では、光学式ピックアップより照射されるレーザー光をディスク面の信号トラックに対して正確に照射する必要があり、フォーカス制御動作及びトラッキング制御動作が行われる。斯かるフォーカス制御動作は、対物レンズをディスク面方向へ変位させるフォーカシングコイルに駆動電流を供給することにより行われ、トラッキング制御動作は対物レンズをディスクの径方向へ変位させるトラッキングコイルに駆動電流を供給することにより行われる。
【0004】
最近では、ディスクに多くの信号を記録するために信号の高密度化が行われており、高密度化を行うためには、レーザー光を最適な状態にてディスク面に照射する必要がある。斯かる動作を行うために、ディスクと対物レンズとの相対的な角度ズレを補正する動作、即ちチルト調整動作を行うことが出来るように構成された光学式ピックアップが開発されている(例えば、特許文献1参照。) 。
そして、ディスクに対するピックアップの傾きを検出し、その傾きを調整する技術が開発されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
また、光ディスク記録再生装置は、ディスクに記録されている位置情報データを用いて光学式ピックアップを所望の位置に短時間にて移動させて信号の再生動作や記録動作を行うようにしたサーチと呼ばれる機能を備えている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−197698号公報
【特許文献2】
特開2002−208155号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献2に記載の技術は、ピックアップより再生される信号に含まれるジッタ値を測定するようにしているため、構成が複雑になるという問題がある。
【0008】
本発明は、チルト調整動作を行うことが出来る光学式ピックアップを使用し、光ディスク記録再生装置に適した正確な調整動作を行うことが出来るチルト制御方法を提供しようとするものである。
【0009】
【作用】
本発明は、対物レンズの傾きを調整するチルト調整用コイルを備えた光学式ピックアップを使用するとともにディスク上の所望の位置へ光学式ピックアップを移動させることが出来るサーチ機能を備えた光ディスク記録再生装置において、サーチ動作を行うときサーチ位置より所定距離だけ内周側の測定位置及びサーチ位置にて光学式ピックアップに組み込まれているフォーカシングコイルへ供給される駆動信号から直流電圧値を求め、その求められた直流電圧値から位置と直流電圧値との関係を求め、求められた関係に基づいて算出される直流電圧値と前記フォーカシングコイルへ供給される駆動信号に含まれる交流信号とを加算した信号をチルト調整用コイルに供給するように構成されている。
【0010】
【実施例】
図1は本発明に係る光ディスク記録再生装置の一実施例を示すブロック回路、図2は本発明の動作を説明するための図である。
【0011】
図1において、1はスピンドルモーター(図示せず)によって回転駆動されるターンテーブル(図示せず)に載置されるディスクであり、該ターンテーブルの回転により回転駆動されるように構成されている。また。前記ディスク1には、位置情報データがウォブルと呼ばれる溝によって記録されており、この溝より得られるウォブル信号に基づいて信号の記録再生動作が行われるように構成されている。2はディスク1に光ビームを照射させるレーザーダイオード及び該レーザーダイオードより照射される光をモニターするモニター用ダイオードが組み込まれているとともにディスク1の信号面より反射される光ビームを受ける光検出器3が組み込まれている光学式ピックアップであり、ピックアップ送り用モーター(図示せず)によってディスク1の径方向に移動せしめられるように構成されている。
【0012】
また、前記光学式ピックアップ2には、対物レンズ(図示せず)をディスク面方向へ変位させるフォーカシングコイル4、対物レンズをディスク1の径方向へ変位させるトラッキングコイル5及び対物レンズのディスク1に対する角度を調整するチルト調整用コイル6が組み込まれている。
【0013】
7は前記光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3から得られる信号に基づいて前記光学式ピックアップ2の光ビームをディスク1の信号面に合焦させるフォーカシング制御動作及び該光ビームを前記信号面の信号トラックに追従させるトラッキング制御動作を行うピックアップ制御回路であり、トラッキングエラー信号に基づくトラッキング制御信号及びフォーカスエラー信号に基づくフォーカシング制御信号を出力するように構成されている。
【0014】
8は前記ピックアップ制御回路7より出力されるトラッキング制御信号が入力されるトラッキングコイル駆動回路であり、前記光学式ピックアップ2に組み込まれているトラッキングコイル5に駆動信号を供給するように構成されている。
9は前記ピックアップ制御回路7より出力されるフォーカシング制御信号が入力されるフォーカシングコイル駆動回路であり、前記光学式ピックアップ2に組み込まれているフォーカシングコイル5に駆動信号を供給するように構成されている。
【0015】
図2はディスク1が光学式ピックアップ2に対して傾斜しているとき、ディスク1上の後述するP点、S点及びQ点におけるフォーカシングコイル5に供給される駆動信号を示すものであり、各々直流電圧A、B及びCに対して交流信号が重畳されている。この直流電圧A、B及びCは、対物レンズの位置をディスク1の信号面と光学式ピックアップ2の位置関係に対応して変位させるために作用するものであり、ディスク1の傾斜に応じて相違することになる。また、前記直流電圧に重畳されている交流信号は、ディスク1の信号面の面ぶれに対応して対物レンズを細かくディスク1の信号面に対して垂直方向へ変位させるために作用するものである。
【0016】
10はディスク1より再生される位置情報データに基づいて光学式ピックアップ2の位置を検出する位置検出回路、11は前記フォーカシングコイル駆動回路9より出力される駆動信号の中から直流電圧を検出するとともにチルト制御動作を行うチルト制御回路、12は前記チルト制御回路11によって動作が制御されるメモリー回路である。
【0017】
斯かる構成において、サーチ動作を行う場合、サーチ位置であるS点から所定距離だけ内周側の測定位置であるP点における直流電圧A、そしてサーチ位置であるS点における直流電圧Bを各位置に光学式ピックアップ2を移動させて求め、その値をメモリー回路12に記憶させるとともにその値に基づいてディスク1上の位置と直流電圧との関係を求めるように構成されている。そして、前記チルト制御回路11は前記メモリー回路12に記憶されている直流電圧値A及びBより導きだされる位置と直流電圧との関係に基づいて算出される直流電圧を出力するように構成されている。
【0018】
13は前記チルト制御回路11より出力される信号を増幅する増幅回路、14は前記フォーカシングコイル駆動回路9より出力される駆動信号の中から直流信号をカットするコンデンサ、15は前記コンデンサ14を通過する交流信号が入力されるとともに該信号を増幅する増幅回路である。16は前記増幅回路13にて増幅された直流信号と前記増幅回路15にて増幅された交流信号とを加算する加算回路である。17は前記加算回路16によって加算された信号が入力されるチルトコイル駆動回路であり、前記光学式ピックアップ2に組み込まれているチルト調整用コイル6に駆動信号を供給するように接続されている。
【0019】
以上に説明したように本発明に係る光ディスク記録再生装置は構成されているが、次に動作について説明する。
【0020】
サーチ位置であるS点より再生又は記録動作を行うための操作が行われると、光学式ピックアップ2をディスク1の内周側のP点に位置させた状態において、フォーカシング制御動作を行うことから開始される。斯かるP点への移動動作は、ディスク1に記録されている位置情報データに基づいて位置検出回路10が検出することによって行われるが、S点とP点との間の距離は、例えば10mmのように設定することが出来る。斯かる動作を行うと、光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3より得られる信号に基づいてピックアップ制御回路7からフォーカシング制御信号がフォーカシングコイル駆動回路9に出力される。
【0021】
その結果、前記フォーカシングコイル駆動回路9より図2に示す駆動信号、即ち直流電圧Aに交流信号が重畳された信号がフォーカシングコイル4に供給される。この直流電圧Aによって対物レンズはディスク1に対してフォーカシング動作を行うために最適な位置に変位せしめられ、交流信号によってディスク1の回転に伴って変動するディスク1の信号面に光ビームを合焦させるための変位動作が行われる。
【0022】
前述したようにディスク1のサーチ位置であるS点より内周側の測定位置であるP点におけるフォーカシング制御動作は行われるが、斯かる状態にあるとき前記フォーカシングコイル駆動回路9よりフォーカシングコイル4に供給される駆動信号はチルト制御回路11に入力された状態にある。そして、前記チルト制御回路11は、入力される駆動信号の中から直流電圧Aの値を検出し、その値をメモリー回路12に記憶させる制御動作が行われる。
【0023】
斯かる動作が行われると、次に光学式ピックアップ2をサーチ位置であるS点に移動させる動作が行われるが、斯かる移動動作は、ディスク1に記録されている位置情報データを位置検出回路10によって検出することによって行うことが出来る。光学式ピックアップ2がS点に移動せしめられると、前述したようにフォーカシング制御動作が行われる。斯かるフォーカシング制御動作が行われると、光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3より得られる信号に基づいてピックアップ制御回路7からフォーカシング制御信号がフォーカシングコイル駆動回路9に出力される。
【0024】
その結果、前記フォーカシングコイル駆動回路9より図2に示す駆動信号、即ち直流電圧Bに交流信号が重畳された信号がフォーカシングコイル4に供給される。この直流電圧Bによって対物レンズはディスク1に対してフォーカシング動作を行うために最適な位置に変位せしめられ、交流信号によってディスク1の回転に伴って変動するディスク1の信号面に光ビームを合焦させるための変位動作が行われる。
【0025】
前述したようにディスク1のサーチ位置であるS点におけるフォーカシング制御動作は行われるが、斯かる状態にあるとき前記フォーカシングコイル駆動回路9よりフォーカシングコイル4に供給される駆動信号はチルト制御回路11に入力された状態にある。そして、前記チルト制御回路11は、入力される駆動信号の中から直流電圧Bの値を検出し、その値をメモリー回路12に記憶させる制御動作が行われる。
【0026】
前述したようにサーチ位置より内周の測定位置であるP点における直流電圧値A及びサーチ位置であるS点における直流電圧値Bの検出動作及びメモリー回路12への記憶動作が行われると、直流電圧値A及びBとの差と測定位置とサーチ位置との関係から直流電圧値とディスク1上の位置との関係を求めることが出来る。従って、ディスク1上の各位置に対応した直流電圧値を算出し、その算出された直流電圧値の信号をチルト制御回路11は出力することが出来る。
【0027】
チルト制御回路11から出力される直流信号は、増幅回路13に入力されて増幅された後加算回路16に入力される。一方、フォーカシングコイル駆動回路9より出力される駆動信号は、コンデンサ14を介して増幅回路15に入力されるが、該増幅回路15に入力される信号は直流信号をカットした交流信号、即ちディスク1の面ぶれに対して対物レンズを変位させる信号である。前記増幅回路15によって増幅された交流信号は、加算回路16に入力されるとともに前記増幅回路13より増幅された直流信号に加算された後チルトコイル駆動回路17に入力される。
【0028】
その結果、ディスク1上の各位置に対応した直流信号に交流信号が重畳された信号がチルトコイル駆動回路17より光学式ピックアップ2に組み込まれているチルト調整用コイル6に供給される。従って、チルト調整用コイル6による対物レンズの傾き調整、即ちチルト調整動作が行われることになり、光学式ピックアップ2をディスク1の信号面に対して最適な状態になるように制御することが出来る。
【0029】
光学式ピックアップ2がサーチ位置に移動されると前述したように直流電圧Bの測定動作及びディスク1上の位置と直流電圧との関係を求める処理動作が行われるが、そのサーチ位置より再生の場合には信号の再生動作が、そして記録の場合には記録動作が開始されることになる。そして、そのサーチ位置よりディスク1の外周方向へ向かって再生動作又は記録動作が行われることになるが、前述したチルト調整動作が行われるので、再生動作又は記録動作を正確に行うことが出来る。
【0030】
前述した動作は、測定位置をサーチ位置より内周側に設定した場合であり、次に測定位置をサーチ位置であるS点より外周側であるQ点に設定した場合について説明する。
【0031】
斯かる動作は、サーチのための制御動作が開始されると、まず光学式ピックアップ2をサーチ位置であるS点より外周側の測定位置であるQ点に移動させた状態において、フォーカシング制御動作を行うことから開始される。斯かるQ点への移動動作は、ディスク1に記録されている位置情報データに基づいて位置検出回路10が検出することによって行われるが、S点とQ点との間の距離は、例えば10mmのように設定することが出来る。斯かる動作を行うと、光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3より得られる信号に基づいてピックアップ制御回路7からフォーカシング制御信号がフォーカシングコイル駆動回路9に出力される。
【0032】
その結果、前記フォーカシングコイル駆動回路9より図2に示す駆動信号、即ち直流電圧Cに交流信号が重畳された信号がフォーカシングコイル4に供給される。この直流電圧Cによって対物レンズはディスク1に対してフォーカシング動作を行うために最適な位置に変位せしめられ、交流信号によってディスク1の回転に伴って変動するディスク1の信号面に光ビームを合焦させるための変位動作が行われる。
【0033】
前述したようにディスク1のサーチ位置であるS点より外周側の測定位置であるQ点におけるフォーカシング制御動作は行われるが、斯かる状態にあるとき前記フォーカシングコイル駆動回路9よりフォーカシングコイル4に供給される駆動信号はチルト制御回路11に入力された状態にある。そして、前記チルト制御回路11は、入力される駆動信号の中から直流電圧Cの値を検出し、その値をメモリー回路12に記憶させる制御動作が行われる。
【0034】
斯かる動作が行われると、次に光学式ピックアップ2をサーチ位置であるS点に移動させる動作が行われるが、斯かる移動動作は、ディスク1に記録されている位置情報データを位置検出回路10によって検出することによって行うことが出来る。光学式ピックアップ2がS点に移動せしめられると、前述したようにフォーカシング制御動作が行われる。斯かるフォーカシング制御動作が行われると、光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3より得られる信号に基づいてピックアップ制御回路7からフォーカシング制御信号がフォーカシングコイル駆動回路9に出力される。
【0035】
その結果、前記フォーカシングコイル駆動回路9より図2に示す駆動信号、即ち直流電圧Bに交流信号が重畳された信号がフォーカシングコイル4に供給される。この直流電圧Bによって対物レンズはディスク1に対してフォーカシング動作を行うために最適な位置に変位せしめられ、交流信号によってディスク1の回転に伴って変動するディスク1の信号面に光ビームを合焦させるための変位動作が行われる。
【0036】
前述したようにディスク1のサーチ位置であるS点におけるフォーカシング制御動作は行われるが、斯かる状態にあるとき前記フォーカシングコイル駆動回路9よりフォーカシングコイル4に供給される駆動信号はチルト制御回路11に入力された状態にある。そして、前記チルト制御回路11は、入力される駆動信号の中から直流電圧Bの値を検出し、その値をメモリー回路12に記憶させる制御動作が行われる。
【0037】
前述したようにサーチ位置より外周の測定位置であるQ点における直流電圧値C及びサーチ位置であるS点における直流電圧値Bの検出動作及びメモリー回路12への記憶動作が行われると、直流電圧値C及びBとの差と測定位置とサーチ位置との関係から直流電圧値とディスク1上の位置との関係を求めることが出来る。従って、ディスク1上の各位置に対応した直流電圧値を算出し、その算出された直流電圧値の信号をチルト制御回路11は出力することが出来る。
【0038】
チルト制御回路11から出力される直流信号は、増幅回路13に入力されて増幅された後加算回路16に入力される。一方、フォーカシングコイル駆動回路9より出力される駆動信号は、コンデンサ14を介して増幅回路15に入力されるが、該増幅回路15に入力される信号は直流信号をカットした交流信号、即ちディスク1の面ぶれに対して対物レンズを変位させる信号である。前記増幅回路15によって増幅された交流信号は、加算回路16に入力されるとともに前記増幅回路13より増幅された直流信号に加算された後チルトコイル駆動回路17に入力される。
【0039】
その結果、ディスク1上の各位置に対応した直流信号に交流信号が重畳された信号がチルトコイル駆動回路17より光学式ピックアップ2に組み込まれているチルト調整用コイル6に供給される。従って、チルト調整用コイル6による対物レンズの傾き調整、即ちチルト調整動作が行われることになり、光学式ピックアップ2をディスク1の信号面に対して最適な状態になるように制御することが出来る。
【0040】
光学式ピックアップ2がサーチ位置に移動されると前述したように直流電圧Bの測定動作及びディスク1上の位置と直流電圧との関係を求める処理動作が行われるが、そのサーチ位置より再生の場合には信号の再生動作が、そして記録の場合には記録動作が開始されることになる。そして、そのサーチ位置よりディスク1の外周方向へ向かって再生動作又は記録動作が行われることになるが、前述したチルト調整動作が行われるので、再生動作又は記録動作を正確に行うことが出来る。
【0041】
前述した第1実施例、即ち測定位置がサーチ位置より内周側に設定されている場合では、サーチ位置とディスク1の最内周位置との距離がサーチ位置と測定位置との間の距離よりも短いときには、内周側の測定位置に光学式ピックアップ2を移動させることが出来ないので、この場合には、測定位置をサーチ位置の外周側へ変更する制御動作を行うように構成すれば何等問題が発生することはない。
【0042】
また、前述した第2実施例、即ち測定位置がサーチ位置より外周側に設定されている場合では、サーチ位置とディスク1の最外周位置との距離がサーチ位置と測定位置との間の距離よりも短いときには、外周側の測定位置に光学式ピックアップ2を移動させることが出来ないので、この場合には、測定位置をサーチ位置の内周側へ変更する制御動作を行うように構成すれば何等問題が発生することはない。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、対物レンズの傾きを調整するチルト調整用コイルを備えた光学式ピックアップを使用するとともにディスク上の所望の位置へ光学式ピックアップを移動させることが出来るサーチ機能を備えた光ディスク記録再生装置において、サーチ動作を行うときサーチ位置より所定距離だけ内周側又は外周側の測定位置及びサーチ位置にて光学式ピックアップに組み込まれているフォーカシングコイルへ供給される駆動信号から直流電圧値を求め、その求められた直流電圧値から位置と直流電圧値との関係を求め、求められた関係に基づいて算出される直流電圧値と前記フォーカシングコイルへ供給される駆動信号に含まれる交流信号とを加算した信号をチルト調整用コイルに供給するようにしたので、サーチ位置からの信号の再生動作や記録動作を正確に行うことが出来る。
【0044】
また、本発明は、サーチ位置が最内周位置や最外周位置に近い場合には、測定位置の変更を行うようにしたので、何等問題が発生することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスク記録再生装置の一実施例を示すブロック回路図である。
【図2】本発明の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ディスク
2 光学式ピックアップ
4 フォーカシングコイル
5 トラッキングコイル
6 チルト調整用コイル
7 ピックアップ制御回路
9 フォーカシングコイル駆動回路
10 位置検出回路
11 チルト制御回路
12 メモリー回路
16 加算回路
17 チルトコイル駆動回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学式ピックアップより照射されるレーザーによってディスクに信号を記録するとともにレーザーによってディスクに記録されている信号の再生動作を行うように構成された光ディスク記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式ピックアップを用いてディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うディスクプレーヤーが普及しているが、最近では、再生機能に加えて光学式ピックアップより照射されるレーザーによってディスクに信号を記録することが出来るように構成された光ディスク記録再生装置が商品化されている。
【0003】
光ディスク記録再生装置では、光学式ピックアップより照射されるレーザー光をディスク面の信号トラックに対して正確に照射する必要があり、フォーカス制御動作及びトラッキング制御動作が行われる。斯かるフォーカス制御動作は、対物レンズをディスク面方向へ変位させるフォーカシングコイルに駆動電流を供給することにより行われ、トラッキング制御動作は対物レンズをディスクの径方向へ変位させるトラッキングコイルに駆動電流を供給することにより行われる。
【0004】
最近では、ディスクに多くの信号を記録するために信号の高密度化が行われており、高密度化を行うためには、レーザー光を最適な状態にてディスク面に照射する必要がある。斯かる動作を行うために、ディスクと対物レンズとの相対的な角度ズレを補正する動作、即ちチルト調整動作を行うことが出来るように構成された光学式ピックアップが開発されている(例えば、特許文献1参照。) 。
そして、ディスクに対するピックアップの傾きを検出し、その傾きを調整する技術が開発されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
また、光ディスク記録再生装置は、ディスクに記録されている位置情報データを用いて光学式ピックアップを所望の位置に短時間にて移動させて信号の再生動作や記録動作を行うようにしたサーチと呼ばれる機能を備えている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−197698号公報
【特許文献2】
特開2002−208155号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献2に記載の技術は、ピックアップより再生される信号に含まれるジッタ値を測定するようにしているため、構成が複雑になるという問題がある。
【0008】
本発明は、チルト調整動作を行うことが出来る光学式ピックアップを使用し、光ディスク記録再生装置に適した正確な調整動作を行うことが出来るチルト制御方法を提供しようとするものである。
【0009】
【作用】
本発明は、対物レンズの傾きを調整するチルト調整用コイルを備えた光学式ピックアップを使用するとともにディスク上の所望の位置へ光学式ピックアップを移動させることが出来るサーチ機能を備えた光ディスク記録再生装置において、サーチ動作を行うときサーチ位置より所定距離だけ内周側の測定位置及びサーチ位置にて光学式ピックアップに組み込まれているフォーカシングコイルへ供給される駆動信号から直流電圧値を求め、その求められた直流電圧値から位置と直流電圧値との関係を求め、求められた関係に基づいて算出される直流電圧値と前記フォーカシングコイルへ供給される駆動信号に含まれる交流信号とを加算した信号をチルト調整用コイルに供給するように構成されている。
【0010】
【実施例】
図1は本発明に係る光ディスク記録再生装置の一実施例を示すブロック回路、図2は本発明の動作を説明するための図である。
【0011】
図1において、1はスピンドルモーター(図示せず)によって回転駆動されるターンテーブル(図示せず)に載置されるディスクであり、該ターンテーブルの回転により回転駆動されるように構成されている。また。前記ディスク1には、位置情報データがウォブルと呼ばれる溝によって記録されており、この溝より得られるウォブル信号に基づいて信号の記録再生動作が行われるように構成されている。2はディスク1に光ビームを照射させるレーザーダイオード及び該レーザーダイオードより照射される光をモニターするモニター用ダイオードが組み込まれているとともにディスク1の信号面より反射される光ビームを受ける光検出器3が組み込まれている光学式ピックアップであり、ピックアップ送り用モーター(図示せず)によってディスク1の径方向に移動せしめられるように構成されている。
【0012】
また、前記光学式ピックアップ2には、対物レンズ(図示せず)をディスク面方向へ変位させるフォーカシングコイル4、対物レンズをディスク1の径方向へ変位させるトラッキングコイル5及び対物レンズのディスク1に対する角度を調整するチルト調整用コイル6が組み込まれている。
【0013】
7は前記光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3から得られる信号に基づいて前記光学式ピックアップ2の光ビームをディスク1の信号面に合焦させるフォーカシング制御動作及び該光ビームを前記信号面の信号トラックに追従させるトラッキング制御動作を行うピックアップ制御回路であり、トラッキングエラー信号に基づくトラッキング制御信号及びフォーカスエラー信号に基づくフォーカシング制御信号を出力するように構成されている。
【0014】
8は前記ピックアップ制御回路7より出力されるトラッキング制御信号が入力されるトラッキングコイル駆動回路であり、前記光学式ピックアップ2に組み込まれているトラッキングコイル5に駆動信号を供給するように構成されている。
9は前記ピックアップ制御回路7より出力されるフォーカシング制御信号が入力されるフォーカシングコイル駆動回路であり、前記光学式ピックアップ2に組み込まれているフォーカシングコイル5に駆動信号を供給するように構成されている。
【0015】
図2はディスク1が光学式ピックアップ2に対して傾斜しているとき、ディスク1上の後述するP点、S点及びQ点におけるフォーカシングコイル5に供給される駆動信号を示すものであり、各々直流電圧A、B及びCに対して交流信号が重畳されている。この直流電圧A、B及びCは、対物レンズの位置をディスク1の信号面と光学式ピックアップ2の位置関係に対応して変位させるために作用するものであり、ディスク1の傾斜に応じて相違することになる。また、前記直流電圧に重畳されている交流信号は、ディスク1の信号面の面ぶれに対応して対物レンズを細かくディスク1の信号面に対して垂直方向へ変位させるために作用するものである。
【0016】
10はディスク1より再生される位置情報データに基づいて光学式ピックアップ2の位置を検出する位置検出回路、11は前記フォーカシングコイル駆動回路9より出力される駆動信号の中から直流電圧を検出するとともにチルト制御動作を行うチルト制御回路、12は前記チルト制御回路11によって動作が制御されるメモリー回路である。
【0017】
斯かる構成において、サーチ動作を行う場合、サーチ位置であるS点から所定距離だけ内周側の測定位置であるP点における直流電圧A、そしてサーチ位置であるS点における直流電圧Bを各位置に光学式ピックアップ2を移動させて求め、その値をメモリー回路12に記憶させるとともにその値に基づいてディスク1上の位置と直流電圧との関係を求めるように構成されている。そして、前記チルト制御回路11は前記メモリー回路12に記憶されている直流電圧値A及びBより導きだされる位置と直流電圧との関係に基づいて算出される直流電圧を出力するように構成されている。
【0018】
13は前記チルト制御回路11より出力される信号を増幅する増幅回路、14は前記フォーカシングコイル駆動回路9より出力される駆動信号の中から直流信号をカットするコンデンサ、15は前記コンデンサ14を通過する交流信号が入力されるとともに該信号を増幅する増幅回路である。16は前記増幅回路13にて増幅された直流信号と前記増幅回路15にて増幅された交流信号とを加算する加算回路である。17は前記加算回路16によって加算された信号が入力されるチルトコイル駆動回路であり、前記光学式ピックアップ2に組み込まれているチルト調整用コイル6に駆動信号を供給するように接続されている。
【0019】
以上に説明したように本発明に係る光ディスク記録再生装置は構成されているが、次に動作について説明する。
【0020】
サーチ位置であるS点より再生又は記録動作を行うための操作が行われると、光学式ピックアップ2をディスク1の内周側のP点に位置させた状態において、フォーカシング制御動作を行うことから開始される。斯かるP点への移動動作は、ディスク1に記録されている位置情報データに基づいて位置検出回路10が検出することによって行われるが、S点とP点との間の距離は、例えば10mmのように設定することが出来る。斯かる動作を行うと、光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3より得られる信号に基づいてピックアップ制御回路7からフォーカシング制御信号がフォーカシングコイル駆動回路9に出力される。
【0021】
その結果、前記フォーカシングコイル駆動回路9より図2に示す駆動信号、即ち直流電圧Aに交流信号が重畳された信号がフォーカシングコイル4に供給される。この直流電圧Aによって対物レンズはディスク1に対してフォーカシング動作を行うために最適な位置に変位せしめられ、交流信号によってディスク1の回転に伴って変動するディスク1の信号面に光ビームを合焦させるための変位動作が行われる。
【0022】
前述したようにディスク1のサーチ位置であるS点より内周側の測定位置であるP点におけるフォーカシング制御動作は行われるが、斯かる状態にあるとき前記フォーカシングコイル駆動回路9よりフォーカシングコイル4に供給される駆動信号はチルト制御回路11に入力された状態にある。そして、前記チルト制御回路11は、入力される駆動信号の中から直流電圧Aの値を検出し、その値をメモリー回路12に記憶させる制御動作が行われる。
【0023】
斯かる動作が行われると、次に光学式ピックアップ2をサーチ位置であるS点に移動させる動作が行われるが、斯かる移動動作は、ディスク1に記録されている位置情報データを位置検出回路10によって検出することによって行うことが出来る。光学式ピックアップ2がS点に移動せしめられると、前述したようにフォーカシング制御動作が行われる。斯かるフォーカシング制御動作が行われると、光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3より得られる信号に基づいてピックアップ制御回路7からフォーカシング制御信号がフォーカシングコイル駆動回路9に出力される。
【0024】
その結果、前記フォーカシングコイル駆動回路9より図2に示す駆動信号、即ち直流電圧Bに交流信号が重畳された信号がフォーカシングコイル4に供給される。この直流電圧Bによって対物レンズはディスク1に対してフォーカシング動作を行うために最適な位置に変位せしめられ、交流信号によってディスク1の回転に伴って変動するディスク1の信号面に光ビームを合焦させるための変位動作が行われる。
【0025】
前述したようにディスク1のサーチ位置であるS点におけるフォーカシング制御動作は行われるが、斯かる状態にあるとき前記フォーカシングコイル駆動回路9よりフォーカシングコイル4に供給される駆動信号はチルト制御回路11に入力された状態にある。そして、前記チルト制御回路11は、入力される駆動信号の中から直流電圧Bの値を検出し、その値をメモリー回路12に記憶させる制御動作が行われる。
【0026】
前述したようにサーチ位置より内周の測定位置であるP点における直流電圧値A及びサーチ位置であるS点における直流電圧値Bの検出動作及びメモリー回路12への記憶動作が行われると、直流電圧値A及びBとの差と測定位置とサーチ位置との関係から直流電圧値とディスク1上の位置との関係を求めることが出来る。従って、ディスク1上の各位置に対応した直流電圧値を算出し、その算出された直流電圧値の信号をチルト制御回路11は出力することが出来る。
【0027】
チルト制御回路11から出力される直流信号は、増幅回路13に入力されて増幅された後加算回路16に入力される。一方、フォーカシングコイル駆動回路9より出力される駆動信号は、コンデンサ14を介して増幅回路15に入力されるが、該増幅回路15に入力される信号は直流信号をカットした交流信号、即ちディスク1の面ぶれに対して対物レンズを変位させる信号である。前記増幅回路15によって増幅された交流信号は、加算回路16に入力されるとともに前記増幅回路13より増幅された直流信号に加算された後チルトコイル駆動回路17に入力される。
【0028】
その結果、ディスク1上の各位置に対応した直流信号に交流信号が重畳された信号がチルトコイル駆動回路17より光学式ピックアップ2に組み込まれているチルト調整用コイル6に供給される。従って、チルト調整用コイル6による対物レンズの傾き調整、即ちチルト調整動作が行われることになり、光学式ピックアップ2をディスク1の信号面に対して最適な状態になるように制御することが出来る。
【0029】
光学式ピックアップ2がサーチ位置に移動されると前述したように直流電圧Bの測定動作及びディスク1上の位置と直流電圧との関係を求める処理動作が行われるが、そのサーチ位置より再生の場合には信号の再生動作が、そして記録の場合には記録動作が開始されることになる。そして、そのサーチ位置よりディスク1の外周方向へ向かって再生動作又は記録動作が行われることになるが、前述したチルト調整動作が行われるので、再生動作又は記録動作を正確に行うことが出来る。
【0030】
前述した動作は、測定位置をサーチ位置より内周側に設定した場合であり、次に測定位置をサーチ位置であるS点より外周側であるQ点に設定した場合について説明する。
【0031】
斯かる動作は、サーチのための制御動作が開始されると、まず光学式ピックアップ2をサーチ位置であるS点より外周側の測定位置であるQ点に移動させた状態において、フォーカシング制御動作を行うことから開始される。斯かるQ点への移動動作は、ディスク1に記録されている位置情報データに基づいて位置検出回路10が検出することによって行われるが、S点とQ点との間の距離は、例えば10mmのように設定することが出来る。斯かる動作を行うと、光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3より得られる信号に基づいてピックアップ制御回路7からフォーカシング制御信号がフォーカシングコイル駆動回路9に出力される。
【0032】
その結果、前記フォーカシングコイル駆動回路9より図2に示す駆動信号、即ち直流電圧Cに交流信号が重畳された信号がフォーカシングコイル4に供給される。この直流電圧Cによって対物レンズはディスク1に対してフォーカシング動作を行うために最適な位置に変位せしめられ、交流信号によってディスク1の回転に伴って変動するディスク1の信号面に光ビームを合焦させるための変位動作が行われる。
【0033】
前述したようにディスク1のサーチ位置であるS点より外周側の測定位置であるQ点におけるフォーカシング制御動作は行われるが、斯かる状態にあるとき前記フォーカシングコイル駆動回路9よりフォーカシングコイル4に供給される駆動信号はチルト制御回路11に入力された状態にある。そして、前記チルト制御回路11は、入力される駆動信号の中から直流電圧Cの値を検出し、その値をメモリー回路12に記憶させる制御動作が行われる。
【0034】
斯かる動作が行われると、次に光学式ピックアップ2をサーチ位置であるS点に移動させる動作が行われるが、斯かる移動動作は、ディスク1に記録されている位置情報データを位置検出回路10によって検出することによって行うことが出来る。光学式ピックアップ2がS点に移動せしめられると、前述したようにフォーカシング制御動作が行われる。斯かるフォーカシング制御動作が行われると、光学式ピックアップ2に組み込まれている光検出器3より得られる信号に基づいてピックアップ制御回路7からフォーカシング制御信号がフォーカシングコイル駆動回路9に出力される。
【0035】
その結果、前記フォーカシングコイル駆動回路9より図2に示す駆動信号、即ち直流電圧Bに交流信号が重畳された信号がフォーカシングコイル4に供給される。この直流電圧Bによって対物レンズはディスク1に対してフォーカシング動作を行うために最適な位置に変位せしめられ、交流信号によってディスク1の回転に伴って変動するディスク1の信号面に光ビームを合焦させるための変位動作が行われる。
【0036】
前述したようにディスク1のサーチ位置であるS点におけるフォーカシング制御動作は行われるが、斯かる状態にあるとき前記フォーカシングコイル駆動回路9よりフォーカシングコイル4に供給される駆動信号はチルト制御回路11に入力された状態にある。そして、前記チルト制御回路11は、入力される駆動信号の中から直流電圧Bの値を検出し、その値をメモリー回路12に記憶させる制御動作が行われる。
【0037】
前述したようにサーチ位置より外周の測定位置であるQ点における直流電圧値C及びサーチ位置であるS点における直流電圧値Bの検出動作及びメモリー回路12への記憶動作が行われると、直流電圧値C及びBとの差と測定位置とサーチ位置との関係から直流電圧値とディスク1上の位置との関係を求めることが出来る。従って、ディスク1上の各位置に対応した直流電圧値を算出し、その算出された直流電圧値の信号をチルト制御回路11は出力することが出来る。
【0038】
チルト制御回路11から出力される直流信号は、増幅回路13に入力されて増幅された後加算回路16に入力される。一方、フォーカシングコイル駆動回路9より出力される駆動信号は、コンデンサ14を介して増幅回路15に入力されるが、該増幅回路15に入力される信号は直流信号をカットした交流信号、即ちディスク1の面ぶれに対して対物レンズを変位させる信号である。前記増幅回路15によって増幅された交流信号は、加算回路16に入力されるとともに前記増幅回路13より増幅された直流信号に加算された後チルトコイル駆動回路17に入力される。
【0039】
その結果、ディスク1上の各位置に対応した直流信号に交流信号が重畳された信号がチルトコイル駆動回路17より光学式ピックアップ2に組み込まれているチルト調整用コイル6に供給される。従って、チルト調整用コイル6による対物レンズの傾き調整、即ちチルト調整動作が行われることになり、光学式ピックアップ2をディスク1の信号面に対して最適な状態になるように制御することが出来る。
【0040】
光学式ピックアップ2がサーチ位置に移動されると前述したように直流電圧Bの測定動作及びディスク1上の位置と直流電圧との関係を求める処理動作が行われるが、そのサーチ位置より再生の場合には信号の再生動作が、そして記録の場合には記録動作が開始されることになる。そして、そのサーチ位置よりディスク1の外周方向へ向かって再生動作又は記録動作が行われることになるが、前述したチルト調整動作が行われるので、再生動作又は記録動作を正確に行うことが出来る。
【0041】
前述した第1実施例、即ち測定位置がサーチ位置より内周側に設定されている場合では、サーチ位置とディスク1の最内周位置との距離がサーチ位置と測定位置との間の距離よりも短いときには、内周側の測定位置に光学式ピックアップ2を移動させることが出来ないので、この場合には、測定位置をサーチ位置の外周側へ変更する制御動作を行うように構成すれば何等問題が発生することはない。
【0042】
また、前述した第2実施例、即ち測定位置がサーチ位置より外周側に設定されている場合では、サーチ位置とディスク1の最外周位置との距離がサーチ位置と測定位置との間の距離よりも短いときには、外周側の測定位置に光学式ピックアップ2を移動させることが出来ないので、この場合には、測定位置をサーチ位置の内周側へ変更する制御動作を行うように構成すれば何等問題が発生することはない。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、対物レンズの傾きを調整するチルト調整用コイルを備えた光学式ピックアップを使用するとともにディスク上の所望の位置へ光学式ピックアップを移動させることが出来るサーチ機能を備えた光ディスク記録再生装置において、サーチ動作を行うときサーチ位置より所定距離だけ内周側又は外周側の測定位置及びサーチ位置にて光学式ピックアップに組み込まれているフォーカシングコイルへ供給される駆動信号から直流電圧値を求め、その求められた直流電圧値から位置と直流電圧値との関係を求め、求められた関係に基づいて算出される直流電圧値と前記フォーカシングコイルへ供給される駆動信号に含まれる交流信号とを加算した信号をチルト調整用コイルに供給するようにしたので、サーチ位置からの信号の再生動作や記録動作を正確に行うことが出来る。
【0044】
また、本発明は、サーチ位置が最内周位置や最外周位置に近い場合には、測定位置の変更を行うようにしたので、何等問題が発生することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスク記録再生装置の一実施例を示すブロック回路図である。
【図2】本発明の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ディスク
2 光学式ピックアップ
4 フォーカシングコイル
5 トラッキングコイル
6 チルト調整用コイル
7 ピックアップ制御回路
9 フォーカシングコイル駆動回路
10 位置検出回路
11 チルト制御回路
12 メモリー回路
16 加算回路
17 チルトコイル駆動回路
Claims (4)
- 対物レンズの傾きを調整するチルト調整用コイルを備えた光学式ピックアップを使用するとともにディスク上の所望の位置へ光学式ピックアップを移動させることが出来るサーチ機能を備えた光ディスク記録再生装置において、サーチ動作を行うときサーチ位置より所定距離だけ内周側の測定位置及びサーチ位置にて光学式ピックアップに組み込まれているフォーカシングコイルへ供給される駆動信号から直流電圧値を求め、その求められた直流電圧値から位置と直流電圧値との関係を求め、求められた関係に基づいて算出される直流電圧値と前記フォーカシングコイルへ供給される駆動信号に含まれる交流信号とを加算した信号をチルト調整用コイルに供給するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置のチルト制御方法。
- サーチ位置とディスクの最内周位置との間の距離が前記所定距離より短い場合には、測定位置をサーチ位置より外周側の位置に変更するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のチルト制御方法。
- 対物レンズの傾きを調整するチルト調整用コイルを備えた光学式ピックアップを使用するとともにディスク上の所望の位置へ光学式ピックアップを移動させることが出来るサーチ機能を備えた光ディスク記録再生装置において、サーチ動作を行うときサーチ位置より所定距離だけ外周側の測定位置及びサーチ位置にて光学式ピックアップに組み込まれているフォーカシングコイルへ供給される駆動信号から直流電圧値を求め、その求められた直流電圧値から位置と直流電圧値との関係を求め、求められた関係に基づいて算出される直流電圧値と前記フォーカシングコイルへ供給される駆動信号に含まれる交流信号とを加算した信号をチルト調整用コイルに供給するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置のチルト制御方法。
- サーチ位置とディスクの最外周位置との間の距離が前記所定距離より短い場合には、測定位置をサーチ位置より内周側の位置に変更するようにしたことを特徴とする請求項3に記載のチルト制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002258787A JP2004095128A (ja) | 2002-09-04 | 2002-09-04 | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002258787A JP2004095128A (ja) | 2002-09-04 | 2002-09-04 | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004095128A true JP2004095128A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32063325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002258787A Pending JP2004095128A (ja) | 2002-09-04 | 2002-09-04 | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004095128A (ja) |
-
2002
- 2002-09-04 JP JP2002258787A patent/JP2004095128A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7164639B2 (en) | Tilt control for optical disc recording and playback apparatus | |
JP2004095044A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP3831659B2 (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト調整方法 | |
US20050147001A1 (en) | Method or recording information, computer program, computer readable storage medium, and optical disk apparatus that stably record information on optical disk with high recording quality | |
JP2004095128A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2004095129A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2004192754A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
US7577069B2 (en) | Tilt control method and apparatus for optical disc recording and playback apparatus | |
JP2004110990A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2004348919A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2004118909A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005243137A (ja) | 光ディスク記録再生装置の記録制御方法 | |
JP2005018888A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005166191A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005174387A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2004118892A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2003030878A (ja) | 光ディスク記録再生装置のウォブル信号検出回路 | |
JP2004152325A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005158206A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005158138A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2004348918A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005004873A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005166192A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005004875A (ja) | 光ディスク再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005158137A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 |