JP2004094962A - 数値制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 加減速フィルタ等の設定値のオートチューニングにおいて、アンプ4を介して数値制御装置の駆動制御部3に転送されたモータ電流フィードバックと、駆動制御部3にてモータ名称より確定する最大出力電流とを比較して、モータ電流フィードバックが最大出力電流値を越えないように、加減速時の加減速フィルタ長さを調整することにより、加減速フィルタを最適値にオートチューニングするものである。
【選択図】 図3
Description
図において、パラメータ1には、フィードフォワードゲイン、加減速フィルタの設定値、移動指令のブロック間の減速速度等の設定値が設定されている。このパラメータ1に設定された設定値は、マンマシンインタフェイス部2を介して駆動制御部3に転送され、この設定値に従って駆動制御部3により速度指令が生成され、アンプ4に出力される。この速度指令によりアンプ4に接続されたモータ5を介して、サーボ6軸或いは主軸7の駆動が行われる。そして、サーボ軸6及び主軸7の各々に結合されているエンコーダ8によりモータ5の速度が検出され、検出されたモータ5の速度はアンプ4を介して駆動制御部3に転送され、フィードバック制御等に使用される。
また、アンプ4は、駆動制御部3から入力された速度指令、電流指令、及びエンコーダ8から入力された速度フィードバック、電流フィードバック等を、内蔵のD/A出力チャンネル9から外部機器10に対して出力する。
その後、外部機器10にて採取された速度指令、電流指令、速度フィードバック、電流フィードバック等のデータをもとに、パラメータ1に最適値を設定する際に、設定者が設定値の最適値を確認しながら調整し、再設定を行っていた。
また、従来のNCにおいて、加速度の急激な変化による機械振動を抑制するために、加減速時の速度指令をベル型指令とするように加減速フィルタを用いた加減速フィルタ機能を用いるものがあった。この加減速フィルタの設定値もパラメータ1に設定されている。
そして、この逆に、加工時間を重視する場合には、加減速フィルタの設定値を小さく設定する必要があるが、その分、フィードフォワードゲインの値を下げる必要が生じ、加工精度が低下するという問題があった。
このように加工精度を重視するか、加工時間の短縮を重視するかにより、パラメータ1に設定されたフィードフォワードゲインの値と加減速フィルタの設定値との調整を適正に行う必要があり、この調整は極めて繁雑であり、外部測定機器10により採取したデータを用いて設定者が調整するのは極めて煩わしいものであり、調整のための時間をさらに要する原因となり、作業性が悪いという問題があった。
このため、同期タップ時の主軸の加速度の設定に外部測定機器10が必要となり、多大な作業時間を要し、作業性が悪いという問題があった。また、外部測定機器10を購入設置する必要があるため、コストが嵩むという問題があった。
また、この発明の他の目的は、外部計測機器の購入コストを削減できるNCを得ることにある。
さらに、パラメータに設定される設定値の調整等の作業時間の削減をでき、数回の試運転のみで最適なパラメータの設定を行うことをできるオートチューニング機能を備えた数値制御装置を提供することを目的とする。
また、工作機械の機械振動の発生を抑制でき、加工精度を向上できるオートチューニング機能を備えた数値制御装置を得ることを目的とする。
図1は、この発明によるオートチューニング機能を備えた数値制御装置の実施形態1を示すブロック図であり、駆動制御部の構成を詳細に示したブロック図であり、フィードフォワードゲインをオートチューニングすることを説明するものである。図1において図18と同一または相当箇所は同符号を付して説明を省略する。
なお、図1では、NCの駆動制御部3を示しているが、パラメータ1に設定された設定値は、NCのマンマシンインターフェース2を介して駆動制御部3に転送されており、この構成は図18の従来装置と同様である。
また、駆動制御部3は、速度指令生成部11、モータ最大電流摘出部12、比較/演算制御部13及びブロック停止制御部14を有している。
比較/演算制御部13は、アンプ4からの電流フィードバックとモータ5の最大電流とを比較し、モータ5の最大電流値の方が大きければ、アンプ4より円弧補間動作または往復運動動作を行った際の位置フィードバックを入力し、指令値と位置フィードバック値との差が予め設定された目標精度より大きければ、パラメータ1に設定されたフィードフォワードゲインの設定値を加算する。そして、加算されて設定されたフィードフォワードゲインを使用して速度指令生成部11が再び指令速度の生成を行う。
なお、パラメータ1へのフィードフォワードゲインの設定は、駆動制御部3にて認識している現在実行中の移動指令が、早送り指令か切削送り指令かの情報により、パラメータ1の各々のモードに対応したフィードフォワードゲインを更新する。
このような構成により、起動から停止までの間に最適なフィードフォワードゲインにオートチューニングされる。
そして、オートチューニング起動により、数値制御装置のプロセッサは、図2に示す処理を所定周期(速度指令生成周期)毎に実施する。
起動要求を受けた駆動制御部3は、パラメータ1に初期設定されたフィードフォワードゲインを入力し(ステップS201)、速度指令生成部11により速度指令を生成して(ステップS202)、アンプ4に対し出力する(ステップS203)。
初回起動の場合(ステップS204)は、アンプ4よりモータ5の名称を入力し(ステップS205)、モータ最大電流摘出部12において予めモータ5の最大電流が定義されたテーブルより、モータ5の名称に該当する最大電流値を摘出する(ステップS206)。次にアンプ4より電流フィードバックを入力し(ステップS207)、比較/演算制御部13はモータ5の最大電流と電流フィードバックの比較を行う(ステップS208)。
電流フィードバックが最大電流以上の場合、及び指令値と位置フィードバック値との誤差が目標誤差より小さくなった場合は、運転中のプログラムを停止させる(ステップS214)。
なお、プログラム停止した時点で、パラメータ1に設定されたフィードフォワードゲインの設定値が初期設定値より変更がない場合は、初期設定値を小さくして、ステップS201〜212の処理を繰り返す。
このようにして、自動的に最適なフィードフォワードゲインの調整が可能となる。
また、外部計測機器の購入を行う必要がなくなるので、コスト削減を図ることができる。
さらに、早送り用と切削送り用との夫々のフィードフォワードゲインを独立して容易に設定することができ、加工の態様にあわせてフィードフォワードゲインを用いることができ、全体としての工作機械の加工時間を短縮できる。
図3は、この発明によるオートチューニング機能を備えた数値制御装置の実施形態2を示すブロック図であり、駆動制御部の構成を詳細に示したブロック図であり、加減速フィルタの設定値をオートチューニングすることを説明するものである。図3において図18と同一または相当箇所は同符号を付して説明を省略する。加減速フィルタは、加速度の急激な変化による機械振動を抑制するために用いられるものであり、加減速時の速度指令をベル型指令とする機能を有しているものである。また、加減速フィルタの設定値は、加減速フィルタ長さともいう。 なお、図3では、NCの駆動制御部3を示しているが、パラメータ1に設定された設定値は、NCのマンマシンインターフェース2を介して駆動制御部3に転送されており、この構成は図18の従来装置と同様である。
また、駆動制御部3は、速度指令生成部11、モータ最大電流摘出部12、比較/演算制御部13及びブロック停止制御部14を有している。
モータ最大電流摘出部12は、アンプ4から入力されたモータ5の名称より、アンプ4に結合されているモータ5の最大電流を予め定義されたテーブルより摘出し、比較/演算制御部13に対して出力する。
比較/演算制御部13は、アンプ4からの電流フィードバックとモータ5の最大電流とを比較し、モータ5の最大電流値の方が大きければ、パラメータ1に設定された加減速フィルタの設定値を減算する。そして、減算されて設定された加減速フィルタの設定値を使用して、速度指令生成部11は再び指令速度の生成を行う。
また、比較/演算制御部13は、アンプ4からの電流フィードバックとモータ5の最大電流とを比較し、モータ5の最大電流値の方が小さければ、ブロック停止制御部14により、連続運転中の指定プログラムを停止させる。
このような構成により、起動から停止までの間に最適な加減速フィルタの設定値にオートチューニングされる。
そして、オートチューニング起動により、数値制御装置のプロセッサは、図4に示す処理を所定周期(速度指令生成周期)毎に実施する。
起動要求を受けた駆動制御部3は、パラメータ1に初期設定された加減速フィルタの設定値を入力し(ステップS401)、速度指令生成部11により速度指令を生成して(ステップS402)、アンプ4に対し出力する(ステップS403)。
初回起動の場合(ステップS404)は、アンプ4よりモータ5の名称を入力し(ステップS405)、モータ最大電流摘出部12において予めモータ5の最大電流が定義されたテーブルより、モータ5の名称に該当する最大電流値を摘出する(ステップS406)。次にアンプ4より電流フィードバックを入力し(ステップS407)、比較/演算制御部13は最大電流と電流フィードバックの比較を行う(ステップS408)。
電流フィードバックが最大電流以上の場合は、運転中のプログラムを停止させる(ステップS410)。
なお、プログラム停止した時点で、パラメータ1に設定された加減速フィルタの設定値が初期設定値より変更がない場合は、初期設定値を大きくして、ステップS401〜410の処理を繰り返す。
このようにして、自動的に最適な加減速フィルタ設定値の調整が可能となる。
また、外部計測機器の購入を行う必要がなくなるので、コスト削減を図ることができる。
図5は、この発明によるオートチューニング機能を備えた数値制御装置の実施形態3を示すブロック図であり、駆動制御部の構成を詳細に示したブロック図であり、移動指令のブロック間の減速速度の設定値をオートチューニングすることを説明するものである。図5において図18と同一または相当箇所は同符号を付して説明を省略する。
なお、図5では、NCの駆動制御部3を示しているが、パラメータ1に設定された設定値は、NCのマンマシンインターフェース2を介して駆動制御部3に転送されており、この構成は図18の従来装置と同様である。
また、駆動制御部3は、速度指令生成部11、比較/演算制御部13及びブロック停止制御部14を有している。
比較/演算制御部13は、アンプ4から位置フィードバックが入力され、指令値と位置フィードバック値とを比較し、その誤差が予め設定された目標精度より大きければ、パラメータ1に設定された減速速度の設定値を減算する。そして、減算されて設定された減速速度を使用して、速度指令生成部11が再び指令速度の生成を行う。
また、比較/演算制御部13は、指令値と位置フィードバック値との誤差が、予め設定された目標精度より小さければ、ブロック停止制御部14により、連続運転中の指定プログラムを停止させる。
このような構成により、起動から停止までの間に最適な減速速度にオートチューニングされる。
そして、オートチューニング起動により、数値制御装置のプロセッサは、図6に示す処理を所定周期(速度指令生成周期)毎に実施する。
起動要求を受けた駆動制御部3は、パラメータ1に初期設定された減速速度を入力し(ステップS601)、速度指令生成部11により速度指令を生成し(ステップS602)、アンプ4に対し出力する(ステップS603)。
比較/演算制御部13は、アンプ4より位置フィードバックが入力され(ステップS604)、指令値と位置フィードバック値とを比較し、その誤差と予め設定された目標精度との比較を行う(ステップS605)。このとき、指令値と位置フィードバック値との誤差が、予め設定された目標精度より大きい場合は、パラメータ1に設定された減速速度を減算し(ステップS606)、指令値と位置フィードバック値との誤差が、目標精度より小さくなるまで、ステップS601からS606の処理を繰り返す。
その後、指令値と位置フィードバック値との誤差が、目標精度より小さくなった場合は、運転中のプログラムを停止させる(ステップS607)。
なお、プログラム停止した時点で、減速速度の設定値が、初期設定値より変更がない場合は、初期設定値を大きくして、ステップS601〜607の処理を繰り返す。
このようにして、自動的に最適な移動指令のブロック間の減速速度の調整が可能となる。
また、補間指令の切換りで生じていた物理的な精度の劣化を防止でき、精度の向上を望めることになる。
さらに、外部計測機器の購入を行う必要がなくなるので、コスト削減を図ることができる。
図7は、この発明によるオートチューニング機能を備えた数値制御装置の実施形態4を示すブロック図であり、駆動制御部の構成を詳細に示したブロック図であり、フィードフォワードゲインの設定値及び加減速フィルタの設定値をオートチューニングすることを説明するものである。図7において図18と同一または相当箇所は同符号を付して説明を省略する。
加減速フィルタは、加速度の急激な変化による機械振動を抑制するために用いられるものであり、加減速時の速度指令をベル型指令とする機能を有しているものである。また、加減速フィルタの設定値は、加減速フィルタ長さともいう。
なお、図7では、NCの駆動制御部3を示しているが、パラメータ1に設定された設定値は、NCのマンマシンインターフェース2を介して駆動制御部3に転送されており、この構成は図18の従来装置と同様である。
また、駆動制御部3は、速度指令生成部11、モータ最大電流摘出部12、比較/演算制御部13及びブロック停止制御部14を有している。
この時、選択手段により加工精度を重視するか加工時間短縮を重視するかの選択を行い、加工精度を選択した場合はフィードフォワードゲインをでき得る限りの最大値に、加工時間の短縮を選択した場合は加減速フィルタ長さをでき得る限りの最小値にそれぞれ固定し、オートチューニング起動を行う。
モータ最大電流摘出部12は、アンプ4から入力されたモータ5の名称によりアンプ4に結合されているモータ5の最大電流を予め定義されたテーブルより摘出し、比較/演算制御部13に対して出力する。
比較/演算制御部13は、アンプ4からの電流フィードバックとモータ5の最大電流とを比較し、モータの最大電流値の方が大きければ、選択手段により精度重視を選択した場合は、パラメータ1に設定された加減速フィルタ長さ設定値を減算し、選択手段により加工時間の短縮重視を選択した場合は、パラメータ1に設定されたフィードフォワードゲインの設定値を加算する。そして、減算された加減速フィルタ長さ及び加算されたフィードフォワードゲインを使用して速度指令生成部11が再び指令速度の生成を行う。
このような構成により、起動から停止までの間に最適な加減速時のフィルタ長さ、及びフィードフォワードゲインにオートチューニングされる。
そして、オートチューニング起動により、数値制御装置のプロセッサは、図8乃至10に示す処理を所定周期(速度指令生成周期)毎に実施する。
初回起動の場合(ステップS805)は、アンプ4よりモータ5の名称を入力し(ステップS806)、モータ最大電流摘出部12において予めモータ5の最大電流が定義されたテーブルより、モータ5の名称に該当する最大電流値を摘出する(ステップS807)。次にアンプ4より電流フィードバックを入力し(ステップS808)、比較/演算制御部13はモータ5の最大電流と電流フィードバックの比較を行う(ステップS809)。
比較/演算制御部13による初回の比較において、電流フィードバックが最大電流を越えていた場合で、かつパラメータ1に設定された加減速フィルタ長さが最大値の場合(ステップS810)は、フィードフォワードゲインを減算し(ステップS811)、再びステップS802に戻り処理を繰り返す。また、加減速フィルタ長さが最大値でない場合は、加減速フィルタ長さを加算し(ステップS812)、同様にステップS802へ戻り処理を繰り返す。
その後、アンプ4より電流フィードバックを入力し(ステップS817)、比較/演算制御部13は、モータ5の最大電流と電流フィードバックの比較を行う(ステップS818)。
そして、最大電流の方が大きい場合は、パラメータ1に設定された加減速フィルタ長さの設定値を減算し(ステップS820)、電流フィードバックが最大電流よりも大きくならない限り、ステップS814〜S820の処理を繰り返す。 また、電流フィードバックが最大電流以上の場合は、運転中のプログラムを停止させる(ステップS819)。
初回起動の場合(ステップS824)は、アンプ4よりモータ5の名称を入力し(ステップS825)、モータ最大電流摘出部12において予めモータ5の最大電流が定義されたテーブルより、モータ5の名称に該当する最大電流値を摘出する(ステップS826)。次にアンプ4より電流フィードバックを入力し(ステップS827)、比較/演算制御部13は最大電流と電流フィードバックの比較を行う(ステップS828)。
比較/演算制御部13による初回の比較において、電流フィードバックが最大電流を越えた場合で、かつパラメータ1に設定されたフィードフォワードゲインが最小値の場合(ステップS829)は、加減速フィルタ長さを加算し(ステップS830)、再びステップS821に戻り処理を繰り返す。また、フィードフォワードゲインが最小値でない場合は、フィードフォワードゲインを減算し(ステップS831)、同様にステップS821へ戻る。
その後、アンプ4より電流フィードバックを入力して(ステップS836)、比較/演算制御部13はモータ5の最大電流と電流フィードバックの比較を行う(ステップS837)。
そして、最大電流の方が大きい場合は、パラメータ1に設定されたフィードフォワードゲインの設定値を加算し(ステップS839)、電流フィードバックが最大電流よりも大きくならない限り、ステップS833〜S839の処理を繰り返す。
また、電流フィードバックが最大電流以上の場合は、運転中のプログラムを停止させる(ステップS838)。
このようにして、自動的に最適なフィードフォワードゲイン及び加速度フィルタの設定値の調整が可能となる。
また、外部計測機器の購入を行う必要がなくなるので、コスト削減を図ることができる。
図11は、NCを用いて工作機械を制御した際の速度波形図を示し、プログラムにより指令された移動指令に基づき工作機械が往復運動を行うとき、即ち往復運動により移動指令の連続する指令ブロック間の移動方向が反転する時の速度及び加速度を示す波形図である。
なお、図11では、加速度変化が許容された加速度となるように、移動指令の指令ブロックを制御していない状態を示している。
そして、起動により、NCのプロセッサは、図12に示す処理を所定周期(速度指令生成周期)毎に実施する。
このようにして、往復運動における移動方向反転時の最適な速度生成が可能となる。
また、過度の加速度になることがなく、工作機械の機械振動の発生を抑制することができ、加工精度の向上が図れる。
図13は、この発明の実施形態6の構成を示すブロック図であり、同期タップ時の主軸の加速度のオートチューニング機能を備えた数値制御装置の駆動制御部の構成を詳細に示したブロック図であり、図13において図18と同一または相当箇所は同符号を付して説明を省略する。
なお、図13では、NCの駆動制御部3を示しているが、パラメータ1に設定された設定値は、NCのマンマシンインターフェース2を介して駆動制御部3に転送されており、この構成は図18の従来装置と同様である。
また、駆動制御部3は、速度指令生成部11、主軸位置指令生成部15、同期誤差量計算部16及びブロック停止制御部14を有している。
また、生成された速度指令をもとに、主軸位置指令生成部15にて位置ループ制御によって主軸の位置指令を生成し、サーボ軸、即ちタップ軸の速度指令と共に主軸の位置指令をアンプ4に出力する。
ここで、A、Bを約分した整数とすると、
RNG/PIT=A/B ・・・(1)
となる。
そして、タップ軸の速度フィードバックを主軸の移動パルス相当に換算した値Vpは、検出器1回転当たりのパルス数をPとすると、上述の(1)式より求められた整数Bを使用して以下の計算式(2)により求められる。
Vp=(V*PIT*P)/(F*RNG*PCI*B) ・・・(2)
そして、加算して設定された加速度を使用して、速度指令生成部11は再びタップ軸の速度指令を生成する。
また、(2)式により求められたパルス数とアンプ4より入力された主軸の速度フィードバックを比較して、予め指定された許容誤差よりも誤差が大きい場合は、ブロック停止制御部14により、連続運転中の指定プログラムを停止させることになる。
なお、プログラム停止した時点で、同期タップ時の主軸の加速度の設定値が初期設定値より変更がない場合は、初期設定値を小さくして再度オートチューニング起動を行えばよい。
また、外部計測機器の購入を行う必要がなくなるので、コスト削減を図ることができる。
図14は、この発明の実施形態7を示すブロック図であり、ロストモーション補正量、即ち象限切換時における突起補正量のオートチューニング機能を備えた数値制御装置の構成を示すブロック図である。突起補正量は、モータ回転方向反転時に、モータの摩擦、捻れ等による不感帯が原因で発生する突起に対して、反転時の加速を早めて、突起を除去するロストモーション補正の補正量を示している。図14において、図18の従来装置と同一または相当部分には同符号を付して説明を省略する。
なお、図1では、NCの駆動制御部14を中心に示しているが、パラメータ1に設定された設定値は、NCのマンマシンインターフェース2を介して駆動制御部3に転送されており、この構成は図18の従来装置と同様である。
アンプ4から出力された速度指令により稼働させられるNC工作機械17にはダブルボールバー(DBB)測定器16が取付けられ、この測定器16の測定結果は解析部19において解析される。
解析部19は、軸の移動方向が変化する箇所を求める変化点測定器20、方向変化を認識する許容誤差量が記憶された誤差量21、象限切換時に発生する突起補正量が記憶された補正量22、パラメータ1に設定された突起補正量を増加させる補正量加算器23により構成される。
誤差量21の値を0として(ステップS1301)、速度指令により制御される工作機械17から入力される円弧補間動作における一周円内の位置フィードバック信号から、DBB測定器16の測定結果に基づき、変化点測定器20が方向反転回数を求める。
方向変化点が2個以外の場合(ステップS1302)は、誤差量21を増やし、同様の処理を繰り返す(ステップS1304)。
まず、パラメータ1に設定された象限突起補正量が0における方向変化点を求め(ステップS1305)、方向変化点が2個の場合(ステップS1306)、設定された象限突起補正量を補正量22に記憶し(ステップS1307)、補正量加算器23によりパラメータ1の象限突起補正量を増加させる(ステップS1308)。
そして、方向変化点が2個を越えるまで同様の処理を繰り返す(ステップS1309)。方向変化点が2個を越えて、図16の状態2に示すように、食い込みが発生した時点で、補正量22に記憶させておいた、象限突起補正量をパラメータ1に設定された象限突起補正量に設定する(ステップS1310)。
このようにして、自動的に最適な象限切換時における突起補正量の調整が可能となる。
Claims (7)
- パラメータに設定された加減速時の速度指令をベル型指令とする加減速フィルタの設定値が入力され、プログラムにより指令された移動指令から速度指令を生成しアンプへ出力する速度指令生成手段と、
上記アンプに接続されたモータを特定する情報が上記アンプから入力され、上記モータに対応した最大出力電流値を摘出し出力するモータ最大電流摘出手段と、
上記アンプより入力されたモータ電流フィードバックと上記モータ最大電流摘出手段が出力した最大出力電流値とを比較し、上記モータ電流フィードバックが上記最大出力電流値を越えないように上記パラメータに設定された加減速フィルタの設定値を減算する比較/演算制御手段と、
を備えたことを特徴とするオートチューニング機能を備えた数値制御装置。 - パラメータに設定された移動指令のブロック間の減速速度の設定値が入力され、プログラムにより指令された移動指令から速度指令を生成しアンプへ出力する速度指令生成手段と、
位置フィードバック値と指令値とを比較して上記指令値と上記位置フィードバックとの誤差が予め設定された目標精度より大きい場合、上記目標精度に到達するまで上記パラメータに設定された減速速度の設定値を減算する比較/演算制御手段と、
を備えたことを特徴とするオートチューニング機能を備えた数値制御装置。 - 加工精度重視または加工時間の短縮重視かのいずれかを選択する選択手段と、
パラメータに設定された移動指令のフィードフォワードゲイン及び加減速時の速度指令をベル型指令とする加減速フィルタの設定値が入力され、プログラムにより指令された移動指令から速度指令を生成しアンプへ出力する速度指令生成手段と、
上記アンプに接続されたモータを特定する情報が上記アンプから入力され、上記モータに対応した最大出力電流値を摘出し出力するモータ最大電流摘出手段と、
上記アンプより入力されたモータ電流フィードバックと上記モータ最大電流摘出手段が出力した最大出力電流値とを比較し、上記選択手段により加工精度重視を選択した場合は、上記パラメータに設定されたフィードフォワードゲインを許容最大値に設定し、上記モータ電流フィードバックが上記最大出力電流値を越えないように上記パラメータに設定された加減速フィルタの設定値を減算し、上記選択手段が加工時間の短縮重視を選択した場合は、上記パラメータに設定された加減速フィルタの設定値を許容最小値に設定し、上記モータ電流フィードバックが上記最大出力電流値を越えないように上記パラメータに設定されたフィードフォワードゲインを加算する比較/演算制御手段と、
を備えたことを特徴とするオートチューニング機能を備えた数値制御装置。 - パラメータに移動指令が移動方向を反転する際に許容される加速度及びプログラムにより指令された上記移動指令から速度指令の生成を遅延させる時定数を設定する設定手段と、
上記プログラムにより指令された上記移動指令から速度指令を生成しアンプへ出力する速度指令生成手段と、
上記プログラムにより指令された上記移動指令の移動方向を反転する前後の移動指令のプログラム指令速度に基づく加速度と上記設定手段により設定された上記許容される加速度とを比較し、上記プログラム指令速度に基づく加速度が上記許容される加速度を越えない場合は、上記速度指令生成手段に上記移動指令の反転後のプログラム指令速度に基づく速度指令を生成出力させ、越える場合は、上記速度指令生成手段に上記移動指令の反転後のプログラム指令速度に基づく速度指令を上記設定手段により設定された上記時定数により生成出力を遅延させる比較/演算制御手段と、
を備えたことを特徴とするオートチューニング機能を備えた数値制御装置。 - パラメータに設定された同期タップ時の主軸の加速度が入力され、プログラムにより指令された移動指令からサーボ軸の速度指令を生成しアンプへ出力する速度指令生成手段と、
上記速度指令生成手段が生成出力した速度指令に基づき、位置ループ制御により上記主軸の主軸位置指令を上記アンプへ生成出力する主軸位置生成手段と、
上記アンプより上記主軸と上記サーボ軸の速度フィードバックが入力され、上記サーボ軸の速度フィードバックを上記主軸の回転数パルスに換算して上記主軸の速度フィードバックと比較し、タップの呼び径毎に許容される同期誤差パルスを越えないように上記パラメータに設定された上記主軸の加減速時の加速度を加算する同期誤差量計算手段と、
を備えたことを特徴とするオートチューニング機能を備えた数値制御装置。 - 同期誤差量計算手段によりサーボ軸の速度フィードバックを主軸の回転数パルスに換算するには、パラメータに予め設定されたボールネジピッチ、位置検出器分解能及びサーボギア比を用いて換算することを特徴とする請求項6記載のオートチューニング機能を備えた数値制御装置。
- パラメータに設定されたモータ回転方向反転時に発生する突起に対して反転時の加速を早めて上記突起を除去する象限突起補正量が入力され、プログラムにより指令された移動指令から速度指令を生成しアンプへ出力する速度指令生成手段と、
上記速度指令により制御される工作機械から入力される円弧補間動作における一周円内の位置フィードバック信号から方向反転回数を測定する変化点測定手段と、
上記変化点測定手段が測定した方向反転回数が入力され、上記方向反転回数が各軸につき3回以上とならないように上記パラメータに設定された象限突起補正量を加算する補正量加算手段と、
を備えたことを特徴とするオートチューニング機能を備えた数値制御装置。
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