JP2004094215A - ディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空間光変調素子の個数及び画素数の増加をそれぞれ抑制しつつ、表示画像の高精細化を実現する。
【解決手段】レーザディスプレイ装置100では、DMD50が副走査方向に対して微小な傾き角だけ傾けられ、この傾き角が画像表示面103における主走査方向に沿ったビーム束の走査密度に応じて設定されている。これにより、DMD50に副走査方向及び主走査方向にそれぞれ対応する列方向及び行方向に沿って二次元的配列されたマイクロミラーの配列方向も副走査方向に対して傾き角だけ傾くので、DMD50の各マイクロミラーにより変調されたレーザビームLの集合(ビーム束)が画像表示面103を副走査して表示される画像の画素密度を所要の密度へ増加できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像信号に従って変調された光ビームによりスクリーン、ディスプレイパネル等の画像表示体を走査し、この画像表示体上に画像を表示するディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のレーザディスプレイ装置としては、例えば、下記▲1▼〜▲3▼に記載されているものが知られている。
【0003】
▲1▼ 光変調素子により1本のレーザビームを画像信号に従って変調し、このレーザビームを主走査方向及び副走査方向に沿ってそれぞれ偏向し、このレーザビームによりディスプレイパネル等の画像表示体を走査することで画像を表示するもの。
【0004】
▲2▼ 複数の画素部が直線的に配列された一次元空間光変調素子によりレーザビームを画像信号に従って変調し、これらの直線的に配列されたレーザビームの集合を、その配列方向(主走査方向)と直交する方向(副走査方向)に沿って偏向し、このレーザビームの集合によりスクリーン等の画像表示体を走査することで画像を表示するもの(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
▲3▼ 複数の画素部が二次元的に配列された二次元空間光変調素子によりレーザビームを画像信号に従って変調し、これらの二次元的に配列された多数(=表示画素数)のレーザビームをそれぞれ結像光学系により画像表示体上に結像して画像を表示するもの。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−131838号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記したようなレーザディスプレイ装置では、一般的に、表示画像を高精細化するためには表示画素数を増加することが必要になる。これを具体的に説明すると、例えば、(10000×7500)画素のモノクロ画像を1秒当たり60フレーム描画する場合には、上記▲1▼のレーザディスプレイ装置では、光変調素子の変調周波数が約4.5GHzと非常に高速になるため、1個の光変調素子によりレーザビームを画像信号に従って変調することは事実上、不可能である。
【0008】
また、上記▲2▼のレーザディスプレイ装置では、レーザビームを変調するために必要となる一次元空間光変調素子の画素数が少なくとも7500画素必要となる。一方、一次元空間光変調素子は、その画素数が多くても1000画素程度のものが一般的である。このため、▲2▼のレーザディスプレイ装置では、多数個(8個以上)の一次元空間光変調素子が必要となり、装置を低コストで製造することが困難になり、また一次元空間光変調素子の画素欠陥に起因する画質低下(線状欠陥)が生じやすくなる。
【0009】
また、上記▲3▼のレーザディスプレイ装置でも、レーザビームを変調するために必要となる二次元空間光変調素子の画素数が少なくとも(10000×7500)画素必要になるため、レーザビームを変調するために複数個の二次元空間光変調素子を用いる場合には、▲2▼のレーザディスプレイ装置と基本的に同一問題が生じる。また(10000×7500)画素の二次元空間光変調素子を製造することを考えた場合には、画素欠陥の発生率増加による歩留り低下及びデバイスサイズの増大により、1ウエハーからとれるデバイス(空間光変調素子)の数量が極端に少なくなり、その単価が極めて高いものになるので、このような二次元空間光変調素子を用いたレーザディスプレイ装置の製造コストも高いものになる。
【0010】
次に、上記したようなレーザディスプレイ装置により動画を表示する場合について検討した結果を説明する。例えば、副走査方向に10000画素、主走査方向に7500画素の解像度を有するディスプレイ装置における1画面(フレーム)の画像変調周期を計算すると、一般にちらつき(フリッカー)が知覚されない、滑らかな動画を表示するためにフレームレートとして、少なくとも1秒間に30フレームのフレームレートが必要となり、通常は1秒間に60フレーム程度のフレームレートが要求される。従って、1秒間に60フレームのフレームレートを得るためには、表示画像の変調周期は1秒/60=16.7msとなり、副走査方向の画素数が10000画素である場合には、ガルバノミラー等の走査装置の走査効率を80%と仮定すると、1画素当たりの変調周期は、0.0167×0.8/10000=1.3μsという非常に短い時間になり、一般的な空間光変調素子では、このような短い時間内で画像信号に従って画素を変調することは困難である。
【0011】
本発明の主な目的は、上記事実を考慮して、空間光変調素子の個数及び画素数の増加をそれぞれ抑制しつつ、表示画像の高精細化を容易に実現できる低コストのディスプレイ装置を提供することにある。
【0012】
本発明の副次的な目的は、上記事実を考慮して、表示画像の高精細化を実現しつつ、空間光変調素子が有する固有の画素変調周期により得られるフレームレートよりも高速のフレームレートで画像を表示できるディスプレイ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るディスプレイ装置は、照明用の光ビームを出射する光源手段と、画像信号に応じて光変調状態がそれぞれ変化する複数の画素部が2次元的に配列され、前記光源手段から前記複数の画素部に入射した光ビームを、該画素部毎に変調する空間光変調素子と、前記複数の画素部に対応して複数のビーム縮小部が二次元的に配列され、前記画素部により変調された光ビームのビーム径を、該画素部に対応する前記ビーム縮小部により縮小する画素サイズ調整手段と、前記画素サイズ調整手段によりビーム径が縮小された光ビームの集合を所定の副走査方向に沿って偏向し、該光ビームの集合により画像表示体の被走査面を走査する走査手段と、前記画像表示体の被走査面を走査する光ビームを結像する結像光学系とを有し、前記複数の画素部を前記副走査方向及び該副走査方向と直交する主走査方向にそれぞれ対応する列方向及び行方向に沿って直線的に配列すると共に、前記複数の画素部における配列方向のうち、少なくとも前記列方向を前記副走査方向に対して所定の傾き角θ傾け、前記傾き角θを前記被走査面における前記主走査方向に沿った光ビームの走査密度に応じて設定したことを特徴とする。
【0014】
上記請求項1に係るディスプレイ装置では、空間光変調素子における複数の画素部を副走査方向及び主走査方向にそれぞれ対応する列方向及び行方向に沿って直線的に配列すると共に、前記複数の画素部における配列方向のうち、少なくとも列方向を副走査方向に対して傾き角θ傾け、この傾き角θを被走査面における主走査方向に沿った光ビームの走査密度に応じて設定したことにより、主走査方向に対応する行方向に沿ってj個の画素部が空間光変調素子に配列され、かつ副走査方向に対応する列方向に沿ってk個の画素部が空間光変調素子に配列されているとした場合、副走査方向に対する画素部の列方向の傾き角θの大きさに応じてjのN(Nは正の整数、N≦k)倍、すなわち(j×N)本のレーザビームにより被走査面における同一走査線上のそれぞれ異なる位置を走査できるようになるので、画素部の列方向の傾き角θの大きさを適宜調整することで、画像表示体の表示面に表示される画像(表示画像)の画素密度を所要の密度へ増加できる。
【0015】
この結果、一次元空間光変調素子を用いたディスプレイ装置のように表示画像の走査密度の増加に応じて一次元空間光変調素子の設置個数を増加する必要が無くなり、空間光変調素子(二次元空間光変調素子)の個数及び画素数を増加しなくても、画素部の列方向の傾き角θを所要の画素数に応じて設定するだけで、所要の画素密度を有する画像を表示できる。
【0016】
ここで、空間光変調素子における複数の画素部の列方向を副走査方向に対して所定の傾き角θ傾けることは、空間光変調素子自体を副走査方向に対して傾き角θ傾けることにより実現でき、また空間光変調素子における行方向に沿って配列された複数の画素部を、1行毎に行方向に沿って所定のピッチずつずらして配置する、すなわち画素部を千鳥状に配置することによっても実現できる。
【0017】
また、空間光変調素子(二次元空間光変調素子)としては、画像信号に応じて反射面の角度が変更可能な複数のマイクロミラーが基板上に2次元的に配列されたデジタル・マイクロミラー・デバイス、光源手段から入射する光ビームに対し所定角度を持って配置される一方の電極と、該一方の電極に対向する他方の電極と、一方の電極及び他方の電極間に介装された透明な可撓薄膜とを具備し、一方の電極及び他方の電極間に電圧を印加することで発生したクーロン力により前記可撓薄膜を撓ませ該可撓薄膜を透過する光ビームを変調する干渉型光シャッタが二次元的に配列された光シャッタアレイ等を用いることができる。特に、デジタル・マイクロミラー・デバイスを空間光変調素子として用いた場合には、デジタル・マイクロミラー・デバイスに対する画像信号の転送レートを短縮するために、光源手段から出射された光ビームを前記デジタル・マイクロミラー・デバイスにおける一部のマイクロミラーのみを用いて変調するようにしても良い。
【0018】
また本発明のディスプレイ装置では、画素部の列方向の傾き角θを、複数(N)個の前記画素部が被走査面の同一位置を走査するように設定すれば、主走査方向に沿って同一走査線上の同一の位置(同一画素)を空間光変調素子のそれぞれ異なる列に配置されたN個の画素部により変調されたレーザビームにより画像表示体の被走査面をN回、走査(多重走査)できるので、空間光変調素子の画素部に欠陥が存在する場合でも、この画素部の欠陥により生じる表示画像の画質低下を目立たなくすることができる。
【0019】
また本発明の請求項9に係るディスプレイ装置は、請求項1乃至8の何れか1項記載のディスプレイ装置において、画像表示体の被走査面における前記副走査方向に沿って異なるN個(Nは2以上の整数)の表示領域にそれぞれ対応するN種類の画像信号を生成すると共に、該N種類の画像信号によりN個の前記空間光変調素子の光変調状態をそれぞれ変化させる画像制御手段を有し、前記光源手段から出射された光ビームをN個の前記空間光変調素子にそれぞれ照射し、N個の前記空間光変調素子によりそれぞれ変調されたN本の前記光ビームの集合を前記走査手段により前記副走査方向に沿って偏向し、該N本の前記光ビームの集合により被走査面におけるN個の表示領域をそれぞれ同時に走査することを特徴とする。
【0020】
上記請求項9に係るディスプレイ装置では、光源手段から出射された光ビームをN種類の画像信号に従って光変調状態がそれぞれ変化したN個の空間光変調素子にそれぞれ照射し、これらN個の空間光変調素子によりそれぞれ変調されたN本の光ビーム(実際には、画素部単位で変調された光ビームの集合である光ビーム群)を前記走査手段により副走査方向に沿って偏向し、これらN本の光ビームの集合により被走査面におけるN個の表示領域をそれぞれ同時に走査する。これにより、N個の空間光変調素子のうち、何れか1個の空間光変調素子により変調された光ビームにより走査される表示領域に含まれる副走査方向に沿った表示画素数が、平均的には被走査面に含まれる副走査方向に沿った全表示画素数の1/Nとなり、1個の空間光変調素子における光ビームの変調に使用される画素部に対する単位時間当たりの変調回数(制御回数)が、1個の空間光変調素子のみを用いて被走査面全体に画像を表示する場合と比較して略1/Nになるので、各空間光変調素子の画素部の画素変調周期を、平均的にはそれぞれN倍にすることができる。
【0021】
また本発明の請求項10に係るディスプレイ装置は、請求項1乃至8の何れか1項記載のディスプレイ装置において、画像表示体の被走査面に表示される表示画像を形成する主走査線であって、前記副走査方向に沿って順次配列されるM本(Mは2以上の整数)の主走査線にそれぞれ対応するM種類のライン画像信号を生成すると共に、(前記主走査線の変調周期T×M)の変調周期Tで、M種類の画像信号によりM個の前記空間光変調素子における前記主走査方向に沿って配列された画素部の光変調状態をそれぞれ変化させる画像制御手段を有し、前記光源手段により前記変調周期Tに同期してストロボ発光した光ビームをM個の前記空間光変調素子に順次照射し、M個の前記空間光変調素子により順次変調された前記光ビームの集合を前記走査手段により前記副走査方向に沿って偏向し、該光ビームの集合により画像表示体の被走査面を走査することを特徴とする。
【0022】
上記請求項10に係るディスプレイ装置では、光源手段により主走査線の変調周期でストロボ発光した光ビームをM個の空間光変調素子に順次照射し、M個の空間光変調素子における(T×M)の変調周期Tで光変調状態が変化する主走査方向に沿って配列された画素部により順次変調された光ビームの集合を走査手段により副走査方向に沿って偏向し、この光ビームの集合により画像表示体の被走査面を走査する。これにより、M個の空間光変調素子により変調された光ビームの集合がそれぞれ変調周期Tずつずれた走査タイミングで画像表示体の被走査面を順次走査して画像を表示するので、1個の空間光変調素子のみを用いて被走査面全体に画像を表示する場合と比較し、各空間光変調素子における副走査方向に沿って配列された画素部の画素変調周期を平均的にはM倍にすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
[レーザディスプレイ装置の構成]
図1下〜図3には本発明の第1の実施形態に係るレーザディスプレイ装置が示されている。このレーザディスプレイ装置100は、スクリーン102の画像表示面103をレーザビームLにより直接走査することにより、この画像表示面103上にモノクロ画像を投影表示するプロジェクタ型のものとして構成されている。
【0025】
図1に示すように、レーザディスプレイ装置100には、レーザビームLの光源装置としてファイバアレイ光源66が設けられており、このファイバアレイ光源66から出射されるレーザビームLの光路上には、照明光学系67、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)50、結像光学系146、ガルバノミラー104及びフレネルレンズ106がファイバアレイ光源66側から順に配置されている。
【0026】
レーザディスプレイ装置100は、装置の中央制御部等からの画像信号及び制御信号を受けて画像表示動作を制御するためのコントローラ(図示省略)を備えており、このコントローラによりDMD50及びガルバノミラー104等が制御される。コントローラはデータ処理部とミラー駆動制御部とを備えており、このデータ処理部では、入力された画像データに基づいてDMD50の制御すべき領域内に配置されたマイクロミラー62(図10参照)を駆動制御する制御信号を生成する。なお、制御すべき領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて制御すべき領域内に配置された各マイクロミラー62の反射面の角度を制御する。なお、この反射面の角度の制御に付いては後述する。またコントローラはガルバノ駆動制御部を備えており、このガルバノ駆動制御部は、ガルバノミラー104により走査領域外に反射されたレーザビームLを検出する同期センサ(図示省略)からの信号に同期してガルバノミラー104の駆動を制御する。
【0027】
ファイバアレイ光源66は、例えば、図4(A)に示すように、複数(例えば、6個)のレーザモジュール64を備えており、各レーザモジュール64には、マルチモード光ファイバ30の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ30の他端には、コア径がマルチモード光ファイバ30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ30より小さい光ファイバ31が結合され、図4(C)に示すように、光ファイバ31の出射端部(発光点)が走査方向と直交する方向に沿って1列に配列されてレーザ出射部68が構成されている。なお、図4(D)に示すように、発光点を走査方向に直交する方向に沿って2列に配列することもできる。
【0028】
光ファイバ31の出射端部は、図4(B)に示すように、表面が平坦な2枚の支持板65に挟み込まれて固定されている。また、光ファイバ31の光出射側には、光ファイバ31の端面を保護するために、ガラス等の透明な保護板63が配置されている。保護板63は、光ファイバ31の端面と密着させて配置してもよく、光ファイバ31の端面が密封されるように配置してもよい。光ファイバ31の出射端部は、光密度が高く集塵し易いため劣化し易いが、保護板63を配置することにより端面への塵埃の付着を防止することができると共に劣化を遅らせることができる。
【0029】
図4(B)の例では、クラッド径が小さい光ファイバ31の出射端を隙間無く1列に配列するために、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバ30の間にマルチモード光ファイバ30を積み重ね、積み重ねられたマルチモード光ファイバ30に結合された光ファイバ31の出射端が、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバ30に結合された光ファイバ31の出射端の間に挟まれるように配列されている。
【0030】
このような光ファイバは、例えば、図5に示すように、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバ30のレーザ光出射側の先端部分に、長さ1〜30cmのクラッド径が小さい光ファイバ31を同軸的に結合することにより得ることができる。2本の光ファイバ30、31は、光ファイバ31の入射端面が、マルチモード光ファイバ30の出射端面に、両光ファイバの中心軸が一致するように融着されて結合されている。上述した通り、光ファイバ31のコア31aの径は、マルチモード光ファイバ30のコア30aの径と同じ大きさである。
【0031】
また、長さが短くクラッド径が大きい光ファイバにクラッド径が小さい光ファイバを融着させた短尺光ファイバを、フェルールや光コネクタ等を介してマルチモード光ファイバ30の出射端に結合してもよい。コネクタ等を用いて着脱可能に結合することで、クラッド径が小さい光ファイバが破損した場合等に先端部分の交換が容易になり、ファイバアレイ光源66(光ヘッド)のメンテナンスに要するコストを低減できる。なお、以下では、光ファイバ31を、マルチモード光ファイバ30の出射端部と称する場合がある。
【0032】
マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、及び複合型光ファイバの何れでもよい。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。本実施形態では、マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31は、ステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ30は、クラッド径=125μm、コア径=25μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ31は、クラッド径=60μm、コア径=25μm、NA=0.2である。
【0033】
一般に、赤外領域のレーザ光では、光ファイバのクラッド径を小さくすると伝搬損失が増加する。このため、レーザ光の波長帯域に応じて好適なクラッド径が決定されている。しかしながら、波長が短いほど伝搬損失は少なくなり、GaN系半導体レーザから出射された波長405nmのレーザ光では、クラッドの厚み{(クラッド径−コア径)/2}を800nmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の1/2程度、光通信に用いられる1.5μmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の約1/4にしても、伝搬損失は殆ど増加しない。従って、クラッド径を60μmと小さくすることができる。
【0034】
但し、光ファイバ31のクラッド径は60μmには限定されない。従来のファイバ光源に使用されている光ファイバのクラッド径は125μmであるが、クラッド径が小さくなるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましく、40μm以下が更に好ましい。一方、コア径は少なくとも3〜4μm必要であることから、光ファイバ31のクラッド径は10μm以上が好ましい。
【0035】
レーザモジュール64は、図6に示す合波レーザ光源(ファイバ光源)によって構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック10上に配列固定された複数(例えば、7個)の横マルチモード又はシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,及びLD7と、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ11,12,13,14,15,16,及び17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバ30と、から構成されている。なお、半導体レーザの個数は7個には限定されない。一般に、ディスプレイ用光源としては、十分に高い光出力のものが望まれる。このため、本実施形態に係るファイバアレイ光源66は、容易に高い光出力を得られるので、ディスプレイ用光源として適したものである。
【0036】
GaN系半導体レーザLD1〜LD7は、発振波長が総て共通(例えば、405nm)であり、最大出力も総て共通(例えば、マルチモードレーザでは100mW、シングルモードレーザでは30mW)である。なお、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、350nm〜450nmの波長範囲で、上記の405nm以外の発振波長を備えるレーザを用いてもよい。
【0037】
上記の合波レーザ光源は、図7及び図8に示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ40内に収納されている。パッケージ40は、その開口を閉じるように作成されたパッケージ蓋41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入し、パッケージ40の開口をパッケージ蓋41で閉じることにより、パッケージ40とパッケージ蓋41とにより形成される密閉空間内に上記合波レーザ光源が気密封止されている。
【0038】
パッケージ40の底面にはベース板42が固定されており、このベース板42の上面には、前記ヒートブロック10と、集光レンズ20を保持する集光レンズホルダー45と、マルチモード光ファイバ30の入射端部を保持するファイバホルダー46とが取り付けられている。マルチモード光ファイバ30の出射端部は、パッケージ40の壁面に形成された開口からパッケージ外に引き出されている。
【0039】
また、ヒートブロック10の側面にはコリメータレンズホルダー44が取り付けられており、コリメータレンズ11〜17が保持されている。パッケージ40の横壁面には開口が形成され、この開口を通してGaN系半導体レーザLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線47がパッケージ外に引き出されている。
【0040】
なお、図8においては、図の煩雑化を避けるために、複数のGaN系半導体レーザのうちGaN系半導体レーザLD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコリメータレンズ17にのみ番号を付している。
【0041】
図9は、上記コリメータレンズ11〜17及びその取付部を正面から見たものである。コリメータレンズ11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメータレンズは、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。コリメータレンズ11〜17は、長さ方向がGaN系半導体レーザLD1〜LD7の発光点の配列方向(図9の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方向に密接配置されている。
【0042】
一方、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば10°、30°の状態で各々レーザビームB1〜B7を発するレーザが用いられている。これらGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
【0043】
従って、各発光点から発せられたレーザビームB1〜B7は、上述のように細長形状の各コリメータレンズ11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。つまり、各コリメータレンズ11〜17の幅が1.1mm、長さが4.6mmであり、それらに入射するレーザビームB1〜B7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメータレンズ11〜17の各々は、焦点距離f=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
【0044】
集光レンズ20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメータレンズ11〜17の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ20は、焦点距離f=23mm、NA=0.2である。この集光レンズ20も、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより形成される。
【0045】
照明光学系67は、図2及び図3に示すように、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を平行光化する1対の組合せレンズ71、平行光化されたレーザ光の光量分布が均一になるように補正する1対の組合せレンズ73、及び光量分布が補正されたレーザビームLをDMD50上に集光する集光レンズ75により構成されている。組合せレンズ71は、レーザ出射端の配列方向に対しては、レンズの光軸に近い部分は光束を広げ且つ光軸から離れた部分は光束を縮め、且つこの配列方向と直交する方向に対しては光をそのまま通過させる機能を備えており、光量分布が均一となるようにレーザビームLを補正する。
【0046】
DMD50は、図10に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、微小ミラー(マイクロミラー)62が支柱により支持されて配置されたものであり、画素部(ピクセル)を構成する多数の(例えば、600個×800個)の微小ミラーを格子状に配列して構成されたミラーデバイスである。各ピクセルには、最上部に支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。このマイクロミラー62の反射率は90%以上である。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジ及びヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシック(一体型)に構成されている。
【0047】
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±10度)の範囲で傾けられる。図11(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図11(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。従って、画像信号に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図10に示すように制御することによって、DMD50に入射された光(レーザビームL)はそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。
【0048】
なお、図10には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオンオフ制御は、DMD50に接続された図示しないコントローラによって行われる。ここで、オン状態のマイクロミラー62により反射されたレーザビームLは走査状態に変調され、DMD50の光出射側に設けられた結像光学系146(図5参照)へ入射する。またオフ状態のマイクロミラー62により反射されたレーザビームLは非走査状態に変調され、光吸収体(図示省略)に入射する。
【0049】
また、DMD50は、その短辺方向(列方向)が、スクリーン102における副走査方向(水平方向)と所定の傾き角θ(例えば、0.1°〜0.5°)を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好ましい。図12(A)はDMD50を傾斜させない場合の各マイクロミラー62によるビームスポットBS及びその走査軌跡を示し、図12(B)はDMD50を傾き角θ傾斜させた場合のビームスポットBS及びその走査軌跡を示している。
【0050】
DMD50には、スクリーン102における主走査方向に対応する長手方向(行方向)(矢印DL方向)に沿ってマイクロミラー62が多数個(例えば、800個)配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に対応する短手方向(列方向)(矢印DR方向)に沿って多数組(例えば、600組)配列されているが、図12(B)に示すように、DMD50を傾斜させることにより、各マイクロミラーによるレーザビームLの走査軌跡(走査線)のピッチPが、DMD50を傾斜させない場合の走査線のピッチPより狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、DMD50の傾斜角は微小であるので、DMD50を傾斜させた場合の走査幅と、DMD50を傾斜させない場合の走査幅とは実質的に同一と見なせる。
【0051】
また、図12(B)に示すように、異なる列に属する複数のマイクロミラー62により同じ主走査線上における略同一の位置(ドット)が重ねて走査(多重走査)されることになる。このように、多重走査されることで、DMD50における何れかのマイクロミラー62に動作不良等の欠陥が存在する場合でも、この欠陥が存在するマイクロミラー62と主走査方向に沿って同一位置にあるマイクロミラー62により変調されたレーザビームLによりスクリーン102上を走査できるので、マイクロミラー62の欠陥により生じる表示画像の画像欠陥を目立たなくすることができ、又は画像欠陥の発生を防止できる。
【0052】
次に、DMD50の傾き角θの大きさの具体的な設定方法の一例につていて説明する。図14には、1個のDMD50によってガルバノミラー104の光反射面105上に得られる二次元像である照光エリア168が模式的に示されている。照光エリア168は、全体として行方向に沿ってビームスポットBSがj個、列方向に沿ってk個配列されて構成され、副走査方向に対応する列方向に沿ってS個のビームスポットBSを含むN個の小領域170に区画されている(図14では一例として、S=4、j=32、N=5としている)。
【0053】
ここで、Nは、主走査方向における同一位置PMを走査するビームスポットBSの個数(多重走査数)と一致する。このとき、DMD50の傾き角θは、下式(1)により算出される。
【0054】
θ=±tan−1(1/S)・・・(1)
なお、空間光変調素子であるDMD50自体を傾斜させる代わりに、図13に示すように、DMD50における行方向(矢印DL方向)に沿って配列された複数のマイクロミラー62(マイクロミラー列)を、1行毎に行方向に沿って所定のピッチPずつずらして配置する、すなわち各マイクロミラー62を千鳥状に配置しても、DMD50を傾斜させた場合と基本的に共通の作用を得られる。
【0055】
次に、DMD50の光反射側に設けられた結像光学系146について説明する。図2及び図3に示されるように、レーザディスプレイ装置100には、DMD50の光反射側にガルバノミラー104の光反射面105上に実像(マイクロミラー62による反射光像)を結像するための結像光学系146が設けられている。結像光学系146には、DMD50の側からガルバノミラー104へ向って順に、一対のレンズ系54,58、マイクロレンズアレイ72、一対のレンズ系80,82が配置されている。
【0056】
ここで、レンズ系54,58は、例えば、所定の光学倍率を有する拡大光学系として構成されており、DMD50の各マイクロミラー62によりそれぞれ反射された複数本のレーザビームLの集合(これを必要に応じて「ビーム群」という。)の断面積を拡大することで、ガルバノミラー104の光反射面105に入射するビーム群の照射面積を所要の大きさに拡大している。
【0057】
マイクロレンズアレイ72は、DMD50の各マイクロミラー62に1対1で対応する複数のマイクロレンズ74が一体的に成形されたものであり、これらのマイクロレンズ74は、それぞれレンズ系54,58を透過したビーム群の光軸上にそれぞれ支持されると共に、レンズ系54,58によりマイクロミラー62の実像が形成される面(共役面)に配置されている。マイクロレンズアレイ72には、複数個のマイクロレンズ74が共役面に形成される各マイクロミラー62の実像のピッチと同一ピッチで2次元的に配列されている。ここで、各マイクロレンズ74は、それぞれ正のレンズパワーを有する集光レンズとして構成されている。
【0058】
マイクロレンズアレイ72における各マイクロレンズ74を透過したレーザビームLは、レンズ系80,82に入射する。このレンズ系80,82から出射されたレーザビームLは、ガルバノミラー104の光反射面105上に結像してビームスポットBSを形成する。本実施形態では、ビームスポットBSがマイクロミラー62の反射光像の実像として結像されるが、光源像(ファーフィールドパターン)がビームスポットBSとして光反射面105上に結像されるように結像光学系146を設計しても良い。
【0059】
図12(B)及び(C)を参照して、結像光学系146におけるマイクロレンズの作用を説明する。レンズ系54,58を含む結像光学系146は、DMD50により反射されるレーザビームLの集合であるビーム群の断面積を拡大することで、光反射面105におけるビーム群の照光エリアを所要の大きさに拡大している。このとき、DMD50の各マイクロミラー62により反射されたレーザビームLも、レンズ系54,58を透過することで、そのビーム径が結像光学系146の光学倍率に応じて拡大される。このことから、例えば、結像光学系146にマイクロレンズ74が配置されていない場合、光反射面105に照射される各ビームスポットBSのスポット径が結像光学系146の光学倍率に応じて大きなものになる。このため、ガルバノミラー104によりビームスポットBSをスクリーン上へ投影して走査しても、スクリーン102上におけるMTF(Modulation Transfer Function)特性が結像光学系146の光学倍率に応じて低いものになる。
【0060】
上記のようなMTF特性の低下を防止するするため、結像光学系146には、レンズ系54,58によりマイクロミラー62の実像が形成される位置(像位置)に複数のマイクロレンズ74がDMD50の各マイクロミラー62に1対1で対応するように2次元的に配置されている。これにより、ガルバノミラー104の光反射面105に結像されるビームスポットBSは、図12(B)及び(C)にて黒点で示されるように縮小され、光反射面105上でビームスポットBS同士が重なり合うことが防止される。この結果、結像光学系146の光学倍率に影響されることなく、スクリーン102上におけるMTF特性を効果的に改善できるので、スクリーン102上に表示される大サイズの画像の画質を大幅に向上できる。
【0061】
なお、本実施形態では、結像光学系146が4個のレンズ系54,58,80,82及びマイクロレンズアレイ72からなる拡大光学系として説明したが、このような結像光学系146を構成するレンズ系等の光学部品の個数は光路長、光学倍率、収差等の仕様に応じて増減可能であり、また結像光学系146をズームレンズ等の可変倍率を有する光学系としても良い。
【0062】
ガルバノミラー104は、図1に示されるように、主走査方向と平行な回転軸108を有しており、この回転軸108を中心として回転可能に支持されている。ガルバノミラー104には磁気駆動部(図示省略)が設けられており、この磁気駆動部は、コントローラにおけるガルバノ制御部からの駆動信号の強度及び極性に対応する大きさ及び方向のトルクを発生し、光反射面105を磁気駆動部による発生トルクに対応する角速度で回転させる。これにより、DMD50により変調されたレーザビームL(ビーム群)は、スクリーン102の方向へ反射されると共に、副走査方向(水平方向)に沿って所定の副走査速度でスクリーン102上を副走査するように偏向され、スクリーン102上には画像が投影表示される。このとき、フレネルレンズ106は、スクリーン102の周辺部で表示画像が歪むことを防止するために、ガルバノミラー104により反射されたレーザビームLをスクリーン102への入射位置に応じて異なる強度で集光すると共に、スクリーン102に入射するビーム群が平行光となるようにレーザビームLを偏向する。
【0063】
一方、スクリーン102の画像表示面103には、405nmのレーザビームLを照射されると、白色光を発光する蛍光体が均一に分散されるか、又は蛍光体が塗布されて発光層が形成されている。この蛍光体としては、例えば、希土類元素で付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット蛍光体等が用いられる。従って、レーザディスプレイ装置100では、GaN系半導体レーザから発光されたレーザビームLにより画像表示面103を走査して画像を表示する際には、画像表示面103にレーザビームLの反射光に加えて蛍光体から発光される白色光により画像が表示されるので、画像コントラストを高めて見易い画像を表示できる。
[レーザディスプレイ装置の動作]
次に、上記のように構成された本実施形態に係るレーザディスプレイ装置100の動作について説明する。
【0064】
レーザディスプレイ装置100において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザビームB1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、図6に示すように、コリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザビームB1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
【0065】
本実施形態では、コリメータレンズ11〜17及び集光レンズ20によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ30とによって合波光学系が構成されている。即ち、集光レンズ20によって上述のように集光されたレーザビームB1〜B7が、このマルチモード光ファイバ30のコア30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、1本のレーザビームBに合波されてマルチモード光ファイバ30の出射端部に結合された光ファイバ31から出射する。
【0066】
各レーザモジュール64において、レーザビームB1〜B7のマルチモード光ファイバ30への結合効率が0.85で、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力が30mWの場合には、図4に示すように、アレイ状に配列された光ファイバ31の各々について、出力180mW(=30mW×0.85×7)の合波レーザビームBを得ることができる。従って、6本の光ファイバ31がアレイ状に配列されたレーザ出射部68での出力は約1W(=180mW×6)である。
【0067】
例えば、半導体レーザと光ファイバを1対1で結合させた従来のファイバ光源では、通常、半導体レーザとしては出力30mW(ミリワット)程度のレーザが使用され、光ファイバとしてはコア径50μm、クラッド径125μm、NA(開口数)0.2のマルチモード光ファイバが使用されているので、約1W(ワット)の出力を得ようとすれば、マルチモード光ファイバを48本(8×6)束ねなければならず、発光領域の面積は0.62mm(0.675mm×0.925mm)であるから、レーザ出射部68での輝度は1.6×10(W/m)、光ファイバ1本当りの輝度は3.2×10(W/m)である。
【0068】
これに対し、本実施の形態では、上述した通り、マルチモード光ファイバ6本で約1Wの出力を得ることができ、レーザ出射部68での発光領域の面積は0.0081mm(0.325mm×0.025mm)であるから、レーザ出射部68での輝度は123×10(W/m)となり、従来に比べ約80倍の高輝度化を図ることができる。また、光ファイバ1本当りの輝度は90×10(W/m)であり、従来に比べ約28倍の高輝度化を図ることができる。これにより、DMD50へ入射する光束の角度が小さくなり、結果として画像表示面103(被走査面)へ入射する光束の角度も小さくなるので、ビームスポットの焦点深度を深くできる。
【0069】
表示パターンに応じた画像データが、DMD50に接続された図示しないコントローラに入力され、コントローラ内のフレームメモリに一旦記憶される。この画像データは、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。
【0070】
コントローラは、画像表示信号を受けると、ファイバアレイ光源66を駆動させると共に、フレームメモリに記憶された画像データを複数ライン分ずつ順次読み出し、この画像データ(ライン画像データ)をデータ処理部へ出力する。データ処理部ではライン画像データに基づいて制御信号を生成する。そして、ミラー駆動制御部により、生成された制御信号に基づいてDMD50のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。このとき、コントローラは、画像データを所定の変調周期毎にフレームメモリからデータ処理部へ出力させ、この変調周期毎にDMD50のレーザビームLに対する変調状態を変化させる。
【0071】
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光が照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザビームL(ビーム束)は、結像光学系146によりガルバノミラー104の光反射面105上に結像される。このとき、ガルバノ駆動制御部は、DMD50の変調周期に対応する角速度でガルバノミラー104を回転させる。これにより、所定の変調周期毎にDMD50により変調されたビーム束がスクリーン102の画像表示面103上を副走査方向に沿って移動(副走査)し、画像表示面103上に画像データに対応する2次元画像が投影表示される。
【0072】
また、図15(A)及び(B)に示すように、本実施形態では、DMD50には、主走査方向にマイクロミラーが800個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に600組配列されているが、本実施の形態では、コントローラにより一部のマイクロミラー列(例えば、800個×100列)だけが駆動されるように制御する。
【0073】
図15(A)に示すように、DMD50の中央部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよく、図15(B)に示すように、DMD50の端部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよい。また、一部のマイクロミラーに欠陥が発生した場合は、欠陥が発生していないマイクロミラー列を使用するなど、状況に応じて使用するマイクロミラー列を適宜変更してもよい。
【0074】
DMD50のデータ処理速度には限界があり、使用する画素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、一部のマイクロミラー列だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。一方、連続的に光ヘッドを被走査面に対して相対移動させる表示方式の場合には、副走査方向の画素を全部使用する必要はない。
【0075】
例えば、600組のマイクロミラー列の内、300組だけ使用する場合には、600組全部使用する場合と比較すると1ライン当り2倍速く変調することができる。また、600組のマイクロミラー列の内、200組だけ使用する場合には、600組全部使用する場合と比較すると1ライン当り3倍速く変調することができる。更に、100組だけ使用する場合には、1ライン当り6倍速く変調することができる。
【0076】
使用するマイクロミラー列の数、即ち、副走査方向に配列されたマイクロミラーの個数は、10以上で且つ200以下が好ましく、10以上で且つ100以下がより好ましい。1画素に相当するマイクロミラー1個当りの面積は15μm×15μmであるから、DMD50の使用領域に換算すると、12mm×150μm以上で且つ12mm×3mm以下の領域が好ましく、12mm×150μm以上で且つ12mm×1.5mm以下の領域がより好ましい。
【0077】
使用するマイクロミラー列の数が上記範囲にあれば、図2及び図3に示すように、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザビームを照明光学系67で略平行光化して、DMD50に照射することができる。DMD50によりレーザ光を照射する照射領域は、DMD50の使用領域と一致することが好ましい。照射領域が使用領域よりも広いとレーザ光の利用効率が低下する。
【0078】
以上説明した本実施形態に係るレーザディスプレイ装置100では、DMD50におけるマイクロミラー62の配列方向のうち少なくとも列方向を副走査方向に対して傾き角θ傾け、この傾き角θを画像表示面103における主走査方向に沿ったビーム束の走査密度に応じて設定したことにより、主走査方向に対応する行方向に沿ってj個のマイクロミラー62がDMD50に配列され、かつ副走査方向に対応する列方向に沿ってk個のマイクロミラー62がDMD50に配列されているとした場合、副走査方向に対するマイクロミラー62の列方向の傾き角θの大きさに応じてjのN(Nは正の整数、N≦k)倍、すなわち(j×N)本のレーザビームLにより画像表示面103における同一走査線上のそれぞれ異なる位置を走査できるようになるので、マイクロミラーの列方向の傾き角θの大きさを適宜調整することで、画像表示面103に表示される画像の画素密度を所要の密度へ増加できる。
【0079】
なお、以上の本実施形態に係る記載では、空間光変調素子としてDMDについて説明したが、空間光変調素子の一部の画素部のみを使用し、データ転送速度を高くするという制御方法は、液晶シャッターアレイ、干渉型シャッターアレイ等の構造が異なる他の空間光変調素子にも適用可能であり、装置の仕様等に応じてDMD以外の他の空間光変調素子を用いた場合にも、画素部の一部を用いることでデータ転送速度を向上できる。
【0080】
この結果、GLV等の一次元空間光変調素子を用いたディスプレイ装置のように表示画像の画素数の増加に応じて一次元空間光変調素子の設置個数を増加する必要が無くなり、DMD50の個数及び画素数を増加しなくても、マイクロミラー62の列方向の傾き角θを所要の走査密度に応じて設定するだけで、所要の画素密度を有する画像を表示できるようになる。
【0081】
またレーザディスプレイ装置100では、マイクロミラー62の列方向の傾き角θを、主走査方向に沿って複数N個のマイクロミラー62が同一位置に位置するように設定してあることから、主走査方向に沿って同一走査線上の同一の位置(同一画素)をDMD50のそれぞれ異なる列に配置されたN個のマイクロミラー62により変調されたレーザビームにより画像表示体の被走査面をN回、走査(多重走査)できるので、DMD50の何れかのマイクロミラー62に欠陥が存在する場合でも、このマイクロミラー62の欠陥により生じる表示画像の画質低下を目立たなくすることができる。
【0082】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るレーザディスプレイ装置110について説明する。図16には、本発明の第2の実施形態に係るレーザディスプレイ装置が示されている。このレーザディスプレイ装置110は、スクリーン102の画像表示面137を赤色レーザビームLR,緑色レーザビームLG及び青色レーザビームLBが混合されたカラーレーザビームLMにより直接走査することにより、この画像表示面137上にカラー画像を投影表示するプロジェクタ型のものとして構成されている。なお、第2の実施形態に係るレーザディスプレイ装置110では、第1の実施形態に係るレーザディスプレイ装置100と共通の部分について同一符号を付して説明を省略する。
【0083】
図16に示すように、レーザディスプレイ装置110には、光源装置として、赤色、緑色、青色の各色に応じた出力3Wの紫外光を発するテーパアンプ型の3個のGaN系半導体レーザ(以下、単に「LD」という。)112,114,116が設けられている。これらのLD112,114,116から出射されるレーザビームLR,LG,LBの光路上には、それぞれ照明光学系118,120,122、DMD124,126,128及び結像光学系130,132,134が配置されている。ここで、照明光学系118,120,122、DMD124,126,126及び結像光学系130,132,134は、それぞれレーザビームLR,LG,LB毎に設けられている点を除いては、第1の実施形態に係る照明光学系67、DMD50及び結像光学系146と共通の構成を有している。
【0084】
レーザディスプレイ装置100では、LD112,114,116から出射されたレーザビームLR,LG,LBがそれぞれ照明光学系118,120,122を通してDMD124,126,128へ入射し、DMD124,126,128により赤色、緑色、青色の画像データに基いて変調される。これらの変調された3色のレーザビームLR,LG,LBは、結像光学系130,132,134によりガルバノミラー104の光反射面105上に結像されると共に、光反射面105上で互いに混合される。
【0085】
ガルバノミラー104は、第1の実施形態の場合と同様に、DMD124,126,126の変調周波数に対応する角速度で回転し、レーザビームLR,LG,LBが混合されて生成されたカラーレーザビームLMをスクリーン102の方向へ反射すると共に、レーザビームLMを副走査に沿って偏向する。このレーザビームLMは、フレネルレンズ106を通してスクリーン102の画像表示面137へ投影され、カラー画像を表示する。
【0086】
ここで、スクリーン102の画像表示面137には、カラーレーザビームLMの照射により赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ発光する3種類の蛍光体が表示画素毎に分散配置されている。ここで、赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ発光する3種類の蛍光体としては、例えば、赤色蛍光体としてZnCdS:Ag、緑色蛍光体としてZnS:Cu、青色蛍光体としてZnS:Agが使用される。
【0087】
また、レーザビームLR,LG,LBをそれぞれ変調するDMD124,126,126は、第1の実施形態の場合と同様に、その短辺方向(列方向)が、スクリーン102における副走査方向(水平方向)と所定の傾き角θ(例えば、0.1°〜0.5°)を成すように僅かに傾斜されて配置されている。これにより、各マイクロミラーによるレーザビームLの走査軌跡(走査線)のピッチが、DMD124,126,126を傾斜させない場合の走査線のピッチより狭くなり、解像度を大幅に向上させることができ、また異なる列に属する複数のマイクロミラーにより同じ主走査線上における略同一の位置(ドット)が重ねて走査(多重走査)できるようになるので、DMD124,126,126における何れかのマイクロミラーに動作不良等の欠陥が存在する場合でも、このマイクロミラーの欠陥により生じる表示画像の画像欠陥を目立たなくすることができる。
【0088】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係るレーザディスプレイ装置200について説明する。図20には、本発明の第3の実施形態に係るレーザディスプレイ装置が示されている。このレーザディスプレイ装置200は、3個のDMD208,210,212によりそれぞれ変調されたレーザビームL1,L2,L3(以下、「L1〜L3」と表す。)によりスクリーン102の画像表示面103を直接走査することにより、画像表示面103上に画像を投影表示するプロジェクタ型のものであり、特に動画表示に適したものとして構成されている。なお、第3の実施形態に係るレーザディスプレイ装置200では、第1の実施形態に係るレーザディスプレイ装置100と共通の部分について同一符号を付して説明を省略する。
【0089】
図20に示すように、レーザディスプレイ装置200には、レーザビームL1〜L3の光源装置として3個のファイバアレイ光源202,204,206が設けられており、これらのファイバアレイ光源202,204,206から出射されるレーザビームL1〜L3の光路上には、それぞれ照明光学系67、DMD208,210,212及び結像光学系146が配置されている。ここで、レーザディスプレイ装置200におけるファイバアレイ光源202,204,206及びDMD208,210,212は、レーザビームL1〜L3毎にそれぞれ独立して設けられている点を除いては、第1の実施形態に係るファイバアレイ光源66及びDMD50と共通の構成を有している。なお、光源装置としては、1個のファイバアレイ光源から出射されたレーザビームをハーフミラー等の分光素子により3本のレーザビームL1,L2,L3に分光し、これらのレーザビームL1,L2,L3をそれぞれDMD208,210,212に照射するようにしても良い。
【0090】
レーザディスプレイ装置200では、3個のファイバアレイ光源202,204,206から出射されたレーザビームL1〜L3がそれぞれ照明光学系67を通してDMD208,210,212へ入射し、DMD208,210,212によりそれぞれ変調される。このとき、DMD208,210,212には、それぞれ異なる画像データに対応する制御信号S1,S2,S3が後述するコントローラ214から入力しており、DMD208,210,212は、制御信号S1,S2,S3に従ってレーザビームL1〜L3をそれぞれ異なる状態に変調する。DMD208,210,212により変調されたレーザビームL1〜L3は、それぞれ結像光学系146によりガルバノミラー104の光反射面105上に結像される。
【0091】
ガルバノミラー104は、第1の実施形態の場合と同様に、DMD208,210,212の変調周波数に対応する角速度で回転し、DMD208,210,212により変調されたレーザビームL1〜L3をスクリーン102の方向へ反射すると共に、レーザビームL1〜L3を副走査方向に沿って所定の副走査速度で偏向する。これらのレーザビームL1〜L3は、フレネルレンズ106を通してスクリーン102の画像表示面103におけるそれぞれ異なる表示領域GA1,GA2,GA3へ投影され、これらの表示領域GA1,GA2,GA3に画像を表示する。
【0092】
レーザディスプレイ装置200は、装置の中央制御部等からの画像信号及び制御信号を受けて画像表示動作を制御するためのコントローラ214を備えており、このコントローラ214によりDMD208,210,212及びガルバノミラー104等が制御される。コントローラ214は、データ処理部216とミラー駆動制御部218とを備えている。コントローラ214は、1フレーム分の画像データがフレームメモリに入力すると、この1フレーム分の画像データを表示領域GA1,GA2,GA3にそれぞれ対応する3種類の部分画像データに分割し、この3種類の部分画像データをデータ処理部216に出力する。データ処理部216では、入力した3種類の部分画像データに基づいて3種類の制御信号S1,S2,S3を生成し、ミラー駆動制御部218へ出力する。
【0093】
ミラー駆動制御部218は、データ処理部216により生成された制御信号S1,S2,S3をそれぞれDMD208,210,212へ出力する。これにより、各DMD208,210,212における制御すべき領域内に配置されたマイクロミラー62(図10参照)がオン状態及びオフ状態の何れかに制御される。このとき、各DMD208,210,212の制御すべき領域は、その副走査方向に沿った幅が第1実施形態に係るDMD50の制御すべき領域と略等しくなっているが、制御信号S1,S2,S3により制御されるマイクロミラー62に対する単位時間当たりの制御回数は、第1実施形態に係るDMD50と比較し、略1/3になる。
【0094】
次に、上記のように構成された第3の実施形態に係るレーザディスプレイ装置200の動作について説明する。
【0095】
コントローラ214は、画像表示信号を受けると、ファイバアレイ光源202,204,206をそれぞれ駆動すると共に、フレームメモリに記憶された3種類の部分画像データからそれぞれ複数ライン分ずつのライン画像データを順次読み出し、このライン画像データをデータ処理部216へ出力する。データ処理部216では3種類のライン画像データに基づいて制御信号を生成し、ミラー駆動制御部218へ出力する。そして、ミラー駆動制御部218により、生成された3種類の制御信号S1,S2,S3に基づいて各DMD208,210,212のマイクロミラー62がそれぞれオン状態又はオフ状態に制御される。
【0096】
スクリーン102に1フレーム分の画像を表示する際には、コントローラ214は、1フレーム分の画像データから表示領域AG1,AG2,AG3にそれぞれ対応する部分画像データを生成し、これらの部分画像データからそれぞれ読み出されたライン画像データを画素変調周期毎にフレームメモリからデータ処理部216へ出力させる。
【0097】
データ処理部216は、画素変調周期毎にライン画像データに基づいて制御信号を生成し、この制御信号をミラー駆動制御部へ出力する。そして、コントローラ218は、ミラー駆動制御部218により3種類の制御信号に基づいて3個のDMD208,210,212における各マイクロミラー62の光変調状態をそれぞれ制御する。これにより、DMD208,210,212によりそれぞれ変調されたレーザビームL1,L2,L3がそれぞれ異なる入射角でガルバノミラー104へ入射し、ガルバノミラー104により表示領域AG1,AG2,AG3へそれぞれ反射されると共に、画素変調周期に対応する副走査速度で表示領域AG1,AG2,AG3上を走査(副走査)するように副走査方向に沿って偏向される。これにより、表示領域AG1,AG2,AG3上には、それぞれ部分画像データに対応する画像が画像変調周期に対応する時間内に同時に表示される。
【0098】
コントローラ214は、上記の制御をスクリーン102に表示される画像が新しいものに更新される周期である画像変調周期毎に繰り返すことにより、DMD208,210,212により変調されたレーザビームL1,L2,L3によりスクリーン102上に動画を表示する。
【0099】
以上説明した本実施形態に係るレーザディスプレイ装置200では、ファイバアレイ光源202,204,206から出射されたレーザビームL1,L2,L3を表示領域AG1,AG2,AG3に対応する3種類の部分画像データに従って光変調状態がそれぞれ変化した3個のDMD208,210,212にそれぞれ照射し、これら3個のDMD208,210,212によりそれぞれ変調された複数のレーザビームL1,L2,L3(実際には、マイクロミラー62単位で変調された光ビームの集合である光ビーム群)をガルバノミラー104により副走査方向に沿って偏向し、これら3本のレーザビームL1,L2,L3によりスクリーン102の画像表示面103における3個の表示領域AG1,AG2,AG3を同時走査する。これにより、3個のDMDのうち、何れか1個のDMD208,210,212子により変調されたレーザビームL1,L2,L3により走査される表示領域AG1,AG2,AG3に含まれる副走査方向に沿った表示画素数が、画像表示面103全体に含まれる副走査方向に沿った全表示画素数の略1/3となるので、1個のDMD208,210,212におけるレーザビームL1〜L3の変調に使用されるマイクロミラーに対する単位時間当たりの変調回数が、第1の実施形態に係るレーザディスプレイ装置100のように1個のDMD50のみを用いてスクリーン102全体に画像を表示する場合と比較して略1/3になるので、各DMD208,210,212のマイクロミラー62の画素変調周期を略3倍にすることができる。
【0100】
この結果、本実施形態に係るレーザディスプレイ装置200によれば、表示画像の高精細化を実現しつつ、各DMD208,210,212が有する固有の画素変調周期により得られる画像変調周期よりも短時間で画像を変調できる、すなわち各DMD208,210,212が有する固有の画素変調周期により得られるフレームレートよりも高速(約3倍)のフレームレートで画像を表示できる。
【0101】
なお、本実施形態に係るレーザディスプレイ装置200では、スクリーン102における画像表示面103を副走査方向に沿って3等分し、分割された領域をそれぞれ表示領域AG1,AG2,AG3としたが、これらの表示領域AG1,AG2,AG3を副走査方向に沿って部分的にオーバラップするように設定しても良い。このように表示領域AG1,AG2,AG3の一部をオーバラップさせることにより、各表示領域AG1,AG2,AG3間の繋ぎ目を目立たたなくすることができ、更に高品質の画像(動画)を得ることができる。
【0102】
また本実施形態に係るレーザディスプレイ装置200では、画像表示面103の分割数を3として3個の表示領域AG1,AG2,AG3を設定したが、画像表示面103の分割数及びこれに等しいDMDの個数は2以上であれば良く、この分割数及びDMDの個数を増加することにより、各DMDの画素変調周期が一定でも、表示画像における副走査方向に沿った画素数(解像度)の増加及びフレームレートの増加にそれぞれ対応可能になるので、表示画像に要求される副走査方向に沿った解像度及びフレームレートに応じて分割数及びDMDの個数を設定すれば良い。
【0103】
また本実施形態に係るレーザディスプレイ装置200は、単一色の光源(GaN系半導体レーザ)を有するモノクロ画像の表示をするものとして説明したが、第2の実施形態に係るディスプレイ装置110のように、3色(赤色,緑色及び青色のレーザビーム毎にN個(例えば、3個ずつ)のDMDを設け、ある色に対応するN個のDMDによりそれぞれ変調されたレーザビームによりN個の表示領域を順次走査するようにすれば、第1の実施形態のディスプレイ装置100ように1個のDMD50のみを用いて画像表示面103全体に画像を表示する場合と比較し、N個のDMDの画素変調周期を略3倍にすることができるので、高精細の表示画像のフルカラー化を実現しつつ、各DMDが有する固有の画素変調周期により得られるフレームレートよりも高速のフレームレートでカラー画像を表示できるようになる。
【0104】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係るレーザディスプレイ装置230について説明する。図21には、本発明の第4の実施形態に係るレーザディスプレイ装置が示されている。このレーザディスプレイ装置230は、第3のレーザディスプレイ装置200と同様に、3個のDMD232,234,236によりそれぞれ変調されたレーザビームLS1,LS2,LS3(以下、「LS1〜LS3」と表す。)によりスクリーン102の画像表示面103を直接走査することにより、画像表示面103上に画像を投影表示するプロジェクタ型のものであり、特に動画表示に適したものとして構成されている。なお、第4の実施形態に係るレーザディスプレイ装置200では、第1の実施形態に係るレーザディスプレイ装置100と共通の部分について同一符号を付して説明を省略する。
【0105】
図21に示すように、レーザディスプレイ装置230には、レーザビームL1〜L3の光源装置として3個のファイバアレイ光源238,240,242が設けられている。これらのファイバアレイ光源238,240,242は、基本的には、第1の実施形態に係るファイバアレイ光源66と共通の構成を備えたレーザ光源であるが、極めて短い所定の発光時間(例えば、1.3μs)内に一定強度の発光(ストロボ発光)が可能とされたストロボ光源として構成されている。これらのファイバアレイ光源238,240,242から出射されるレーザビームLS1〜LS3の光路上には、それぞれ照明光学系67及びDMD232,234,236が配置されている。
【0106】
ここで、DMD232は、レーザビームLS1の光軸が結像光学系146の光軸と一致するようにレーザビームLS1を変調する。またDMD234により変調されたレーザビームLS2は、DMD232と結像光学系146との間で結像光学系146の光軸と直角に交差し、DMD236により変調されたレーザビームLS3は、レーザビームLS2に対して結像光学系146側で結像光学系146の光軸と直角に交差する。
【0107】
レーザディスプレイ装置230には、結像光学系146の光軸とレーザビームLS1の光軸とが交差する位置に第1ハーフミラー244が配置されている。第1ハーフミラー244は、レーザビームLS1を偏向することなく結像光学系146側へ透過させると共に、レーザビームLS2をその光軸が結像光学系146の光軸と一致するように直角に偏向して結像光学系146側へ出射する。
【0108】
またレーザディスプレイ装置230には、結像光学系146の光軸とレーザビームLS3の光軸とが交差する位置に第2ハーフミラー246が配置されている。第2ハーフミラー246は、レーザビームLS1及びレーザビームLS2を偏向することなく結像光学系146側へ透過させると共に、レーザビームLS3をその光軸が結像光学系146の光軸と一致するように直角に偏向して結像光学系146側へ出射する。
【0109】
従って、レーザディスプレイ装置230では、3個のファイバアレイ光源238,240,242から出射されたレーザビームLS1〜LS3がそれぞれ照明光学系67を通してDMD232,234,236へ入射し、これらのDMD232,234,236によりそれぞれ変調されたレーザビームLS1〜LS3が第1ハーフミラー244及び第2ハーフミラー246又は第2ハーフミラー246を経て結像光学系146へ入射する。このとき、DMD232,234,236には、それぞれ異なるライン画像データに対応するライン制御信号R1,R2,R3が後述するコントローラ248から入力しており、DMD232,234,236は、ライン制御信号R1,R2,R3に従ってレーザビームLS1〜LS3をそれぞれ異なる状態に変調する。DMD232,234,236により変調されたレーザビームLS1〜LS3は、それぞれ結像光学系146によりガルバノミラー104の光反射面105上に結像されると共に、反射面105上で1本のレーザビームLに合成される。
【0110】
ガルバノミラー104は、第1の実施形態の場合と同様に、DMD232,234,236の変調周波数に対応する角速度で回転し、レーザビームLをスクリーン102の方向へ反射すると共に、レーザビームL3を副走査方向に沿って所定の副走査速度で偏向する。このレーザビームLは、フレネルレンズ106を通してスクリーン102の画像表示面103へ投影され、画像表示面103上に画像を表示する。
【0111】
レーザディスプレイ装置230は、装置の中央制御部等からの画像信号及び制御信号を受けて画像表示動作を制御するためのコントローラ248を備えており、このコントローラ248によりファイバアレイ光源238,240,242、DMD232,234,236及びガルバノミラー104等が制御される。コントローラ248は、データ処理部250とミラー駆動制御部252とを備えている。コントローラ248は、1フレーム分の画像データがフレームメモリに入力すると、この1フレーム分の画像データをライン領域AL1,AL2,AL3にそれぞれ対応する3種類のライン画像データに分割し、この3種類のライン画像データをデータ処理部250に出力する。データ処理部250では、入力した3種類のライン画像データに基づいて3種類のライン制御信号R1,R2,R3を生成し、ミラー駆動制御部252へ出力する。
【0112】
ミラー駆動制御部252は、データ処理部250により生成されたライン制御信号R1,R2,R3をそれぞれ所定の変調周期TでDMD232,234,236へ出力する。ここで、変調周期Tは、表示画像を構成する任意の各主走査線のライン変調周期T、二次元空間光変調素子であるDMD232,234,236の個数をM(=3)とした場合に、(T×M)により算出される時間である。これにより、各DMD232,234,236における制御すべき領域内に配置されたマイクロミラー62(図10参照)のうち、主走査方向に沿って配列された複数個のマイクロミラー62がオン状態及びオフ状態の何れかに制御され、この光変調状態が変調周期Tで変化することになる。このとき、ライン制御信号R1,R2,R3により光変調状態が変化するマイクロミラー62は、主走査方向に沿って1列に配列されたものに限定されず、1本の主走査線を複数個のマイクロミラー62により多重走査する場合には、多重走査数と等しい数の列に含まれるマイクロミラー62の光変調状態がライン制御信号R1,R2,R3により同時に変化する。
【0113】
次に、上記のように構成された第4の実施形態に係るレーザディスプレイ装置230の動作について説明する。
【0114】
コントローラ248は、画像表示信号を受けると、ファイバアレイ光源238,240,242をそれぞれ変調周期Tでライン変調周期Tと略等しい時間又はライン変調周期Tよりも僅かに短い時間だけ順次発光するように駆動すると共に、フレームメモリに記憶された3種類のライン画像データからそれぞれ1ライン分ずつのライン画像データを順次読み出し、このライン画像データをデータ処理部250へ出力する。データ処理部250では3種類のライン画像データに基づいてライン制御信号を生成し、ミラー駆動制御部252へ出力する。
【0115】
そして、図22のタイミングチャートに示すように、ミラー駆動制御部252により、生成された3種類のライン制御信号R1,R2,R3に基づいて各DMD232,234,236の主走査方向に沿って配列されたマイクロミラー62がそれぞれオン状態又はオフ状態に制御される。図22のタイミングチャートに示すように、ライン制御信号R1,R2,R3は、それぞれ変調周期Tでデータ内容が更新され、このデータ内容の更新に同期して各DMD232,234,236の主走査方向に沿って配列されたマイクロミラー62の光変調状態も更新される。
【0116】
また、各ファイバアレイ光源238,240,242は、図22に示すように変調周期Tでライン変調周期Tと略等しい時間だけ順次発光する。これにより、DMD232,234,236には、変調周期Tでライン変調周期Tと略等しい時間だけレーザビームLS1〜LS3が順次照射される。従って、ファイバアレイ光源238,240,242を1個の光源装置と考えると、この光源装置は、ファイバアレイ光源238,240,242によりライン変調周期Tに同期してレーザビームLS1〜LS3を順次発光する。各DMD232,234,236は、それぞれライン制御信号R1,R2,R3に従ってレーザビームLS1〜LS3を変調する。これらのDMD232,234,236により変調されたレーザビームLS1〜LS3は、ライン変調周期Tだけずれたタイミングで順次、ガルバノミラー104に入射し、反射面105上でレーザビームLに合成されると共に、このレーザビームLがガルバノミラー104により偏向されることによりスクリーン102の画像表示面103上を走査(副走査)し、1フレームの画像データに対応する画像を表示する。
【0117】
コントローラ248は、1フレームの画像の表示完了後、上記の制御をスクリーン102に表示される画像が新しいものに更新される周期である画像変調周期毎に繰り返すことにより、DMD232,234,236により変調されたレーザビームL1,L2,L3によりスクリーン102上に動画を表示する。
【0118】
以上説明した本実施形態に係るレーザディスプレイ装置230では、ファイバアレイ光源238,240,242によりライン変調周期Tに同期してストロボ発行したレーザビームLS1〜LS3を3個のDMD232,234,236に順次照射し、3個のDMD232,234,236における変調周期Tで光変調状態が変化する主走査方向に沿って配列されたマイクロミラー62により順次変調されたレーザビームLS1〜LS3をガルバノミラー104により1本のレーザビームLに合成し、このレーザビームLを副走査方向に沿って偏向し、このレーザビームLによりスクリーン102上を走査する。これにより、3個のDMD232,234,236により変調されたレーザビームLS1〜LS3が1本のレーザビームLに合成され、スクリーン102上を走査(投影)して画像を表示するので、第1の実施形態のように1個のDMD50のみを用いてスクリーン102全体に画像を表示する場合と比較し、各DMD232,234,236における1本の主走査線に対応する副走査方向に沿って配列されたマイクロミラー62の画素変調周期を3倍にすることができる。
【0119】
この結果、本実施形態に係るレーザディスプレイ装置230によれば、表示画像の高精細化を実現しつつ、各DMD232,234,236が有する固有の画素変調周期により得られる画像変調周期よりも短時間で画像を変調できる、すなわち各DMD232,234,236が有する固有の画素変調周期により得られるフレームレートよりも高速(約3倍)のフレームレートで画像を表示できる。
【0120】
なお、本実施形態に係るレーザディスプレイ装置230では、スクリーン102における画像表示面103を副走査方向に3個のライン領域AL1,AL2,AL3を設定し、これらの3個のライン領域AL1,AL2,AL3にそれぞれ対応するように3個のDMD232,234,236を用いて画像を表示したが、ライン領域の設定数及びこれに等しいDMDの個数は2以上であれば良く、このライン領域の設定数及びDMDの個数を増加することにより、各DMDの画素変調周期が一定でも、表示画像における副走査方向に沿った画素数(解像度)の増加及びフレームレートの増加にそれぞれ対応可能になるので、表示画像に要求される副走査方向に沿った解像度及びフレームレートに応じて分割数を設定すれば良い。
【0121】
なお、以上説明した第1乃至第4の実施形態に係るレーザディスプレイ装置では、二次元空間光変調素子としてDMDを用いた場合のみを説明したが、例えば、干渉型の空間変調素子を二次元的に配列した光シャッターアレイや液晶シャッターアレイを用いることもできる。ここで、干渉型の空間変調素子としては、ファブリペロー干渉を利用した光変調素子(干渉型光シャッタ)が挙げられる。
【0122】
この干渉型光シャッタを、図17〜図19を参照して説明する。図17及び図18に示すように、干渉型光シャッタは、入射光に対し所定角度を持って配置される一方の電極303と、一方の電極303に少なくとも空隙を挟んで対向する他方の電極304と、一方の電極303及び他方の電極間304に介装されて透明な可撓薄膜307とを具備し、一方の電極303及び他方の電極304間に電圧を印加することで発生したクーロン力によって可撓薄膜307を撓ませ該可撓薄膜307を透過する光を変調して出射するものである。
【0123】
即ち、一方の電極303は透明基板301に組み込まれて構成され、該一方の電極303の上側には誘電体多層膜ミラー305が設けられている。また透明基板301上には左右に支柱302が設けられており、該支柱302の上端面には可撓薄膜307が設けられている。可撓薄膜307の誘電体多層膜ミラー305に対向する下面にはもう1つの誘電体多層膜ミラー306が設けられている。従って、上下2つの誘電体多層膜ミラー305、306間には空隙309が形成されている。さらに可撓薄膜307の上面には一方の電極303と対向するように他方の電極304が設けられている。
【0124】
このように構成される干渉型光シャッタでは、図19(A)の状態に示すように、一方の電極303と他方の電極304との間の電源電圧Vgsの供給をOFFとしたとき、上下2つの誘電体多層膜ミラー305、306間の空隙309の間隔はtoffとなる。また、図19(B)の状態に示すように、一方の電極303と他方の電極304と間の電源電圧Vgsの供給をONとしたとき、上下2つの誘電体多層膜ミラー305,306間の空隙309の間隔はtonとなる。即ち、各電極303、304間に電圧Vgsを印加すると、発生したクーロン力によって可撓薄膜307が変形して空隙309の間隔が狭くなる。
【0125】
ここで、toffは可撓薄膜307の成膜時に調整可能であり、またtonの制御は、印加される電圧Vgsと可撓薄膜307が変形したときに発生する復元力のバランスで可能となる。尚、より安定な制御を行うには、変位が一定となるように電極303と可撓薄膜307との間にスペーサを形成してもよい。このスペーサを絶縁体とした場合には、その比誘電率(1以上)により印加電圧を低減する効果があり、また導電性とした場合には、さらにこの効果は大きくなる。また、電極303、304とスペーサとを同一材料で形成してもよい。
【0126】
また、図18に示すように、光シャッタの面法線と入射光のなす角がθiのとき、干渉型光シャッタの光強度透過率Itは次式で与えられる。ここにおいて、Rは誘電体多層膜ミラー305、306の光強度反射率、nは空隙309の屈折率(空気の場合に1)、tは誘電体多層膜ミラー305、306間の空隙309の間隔、λは光の波長である。
【0127】
【数1】
Figure 2004094215
【0128】
ここで、ton、toffを下記のように設定する(m=1)。ton=1/2×λ[nm]、toff=3/4×λ[nm]、λ=405nmである。また、誘電体多層膜ミラー305、306の光強度反射率R=0.9とし、入射角θi=0[deg]とし、空隙309を空気又は希ガスとして屈折率n=1とする。このときの干渉型光シャッタにおける光強度透過率の波長に対する特性は、電圧Vgsを印加しないとき(toffのとき)は光を全く透過せず、電圧Vgsを印加したとき(tonのとき)には半導体レーザ光の波長405[nm]を中心とした光を透過するようになる。
【0129】
干渉型光シャッタでは、一方の電極303及び他方の電極304との間に電圧Vgsを印加することで発生したクーロン力によって可撓薄膜307を撓ませ、多層膜干渉効果を発生することにより可撓薄膜307を透過する光を光変調することができる。尚、干渉の条件を満たせば、空隙309の間隔t、屈折率n、誘電体多層膜ミラー305、306の光強度反射率R等は何れの組み合わせであってもよい。また、電圧Vgsの値により間隔tを連続的に変化させると、透過スペクトルの中心波長を任意に変化させることが可能である。これにより透過光量を連続的に制御することも可能である。即ち、印加電圧による階調制御が可能となる。
【0130】
すなわち、上記のような干渉型光シャッタが主走査方向及び副走査方向にそれぞれ対応する行方向及び列方向に沿って二次元的に配列された光シャッタアレイにおいて、干渉型光シャッタの配列方向のうち少なくとも列方向を副走査方向に対して所定の傾き角θだけ傾けることにより、第1及び第2の実施形態の場合と同様に、解像度を大幅に向上させることができ、かつ何れかの干渉型光シャッタに欠陥が存在する場合でも、この干渉型光シャッタの欠陥により生じる表示画像の画像欠陥を目立たなくすることができる、という効果を得られる。
【0131】
また、第1乃至第4の実施形態に係るレーザディスプレイ装置は、スクリーン102,136の画像表示面103,137にレーザビームL、LMを照射して、画像表示面103,137から反射光及び蛍光体からの発光により画像を表示するものであったが、ディスプレイパネルの画像表示面の裏面にレーザビームL,LMを照射し、ディスプレイパネルを透過した光により画像を表示する背面投影型のレーザディスプレイ装置に、本発明の構成を適用しても、第1乃至第4の実施形態に係るレーザディスプレイ装置の場合と同様の効果を得られることは言うまでもない。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のディスプレイ装置によれば、空間光変調素子の個数及び画素数の増加をそれぞれ抑制しつつ、表示画像の高精細化を容易に実現でき、かつ装置の製造コストを抑制でき、また表示画像の高精細化を実現しつつ、空間光変調素子が有する固有の画素変調周期により得られるフレームレートよりも高速のフレームレートで画像を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るレーザディスプレイ装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るレーザディスプレイ装置の構成を示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るレーザディスプレイ装置の構成を示す側面図である。
【図4】(A)は図1に示す光ヘッドの構成を示す側面図、(B)及び(C)は光ヘッドによる走査エリアの平面図である。
【図5】マルチモード光ファイバの構成を示す断面図である。
【図6】合波レーザ光源の構成を示す平面図である。
【図7】レーザモジュールの構成を示す平面図である。
【図8】図7に示すレーザモジュールの構成を示す側面図である。
【図9】図7に示すレーザモジュールの構成を示す部分側面図である。
【図10】デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図である。
【図11】(A)及び(B)はDMDの動作を説明するための説明図である。
【図12】(A)及び(B)は、DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合とで、光ビームの配置及び走査線を比較して示す平面図である。
【図13】DMDにおけるマイクロミラーを千鳥状に配置した場合の光ビームの配置を示す平面図である。
【図14】DMDにより変調された光ビームによりガルバノミラー上に得られる照光エリアの模式図である。
【図15】(A)及び(B)は、DMDの使用領域の例を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係るレーザディスプレイ装置の構成を示す斜視図である。
【図17】干渉型の空間変調素子の例を示す平面図である。
【図18】図17のA−A断面図である。
【図19】(A)は干渉型光シャッタのオフ状態、(B)は干渉型光シャッタのオン状態を示す断面図である。
【図20】本発明の第3の実施形態に係るレーザディスプレイ装置の構成を示す斜視図である。
【図21】本発明の第4の実施形態に係るレーザディスプレイ装置の構成を示す斜視図である。
【図22】図21に示すレーザディスプレイ装置におけるライン制御信号とファイバアレイ光源の発光タイミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
50   DMD(空間光変調素子)
62   マイクロミラー
66   ファイバアレイ光源(光源手段)
72   マイクロレンズアレイ(画素サイズ調整手段)
74   マイクロレンズ
100  レーザディスプレイ装置
102  スクリーン
103  画像表示面
104  ガルバノミラー(偏向手段)
105  光反射面
110  レーザディスプレイ装置
124,126,128  DMD(空間光変調素子)
136  スクリーン
137  画像表示面
146  結像光学系
130,132,134  結像光学系
200  レーザディスプレイ装置
202、204、206  ファイバアレイ光源
208、210、212  DMD(空間光変調素子)
214  コントローラ(画像制御手段)
230  レーザディスプレイ装置
232、234、236  DMD(空間光変調素子)
238、240、242  ファイバアレイ光源
248  コントローラ(画像制御手段)

Claims (10)

  1. 照明用の光ビームを出射する光源手段と、
    画像信号に応じて光変調状態がそれぞれ変化する複数の画素部が2次元的に配列され、前記光源手段から前記複数の画素部に入射した光ビームを、該画素部毎に変調する空間光変調素子と、
    前記複数の画素部に対応して複数のビーム縮小部が二次元的に配列され、前記画素部により変調された光ビームのビーム径を、該画素部に対応する前記ビーム縮小部により縮小する画素サイズ調整手段と、
    前記画素サイズ調整手段によりビーム径が縮小された光ビームの集合を所定の副走査方向に沿って偏向し、該光ビームの集合により画像表示体の被走査面を走査する走査手段と、
    前記画像表示体の被走査面を走査する光ビームを結像する結像光学系とを有し、
    前記複数の画素部を前記副走査方向及び該副走査方向と直交する主走査方向にそれぞれ対応する列方向及び行方向に沿って直線的に配列すると共に、前記複数の画素部における配列方向のうち、少なくとも前記列方向を前記副走査方向に対して所定の傾き角θ傾け、
    前記傾き角θを前記被走査面における前記主走査方向に沿った光ビームの走査密度に応じて設定したことを特徴とするディスプレイ装置。
  2. 前記傾き角θを、複数の前記画素部が前記被走査面上の同一位置を走査するように設定したことを特徴とする請求項1記載のディスプレイ装置。
  3. 前記光源手段を、赤色レーザビームを出射する赤色レーザ光源装置と、緑色レーザビームを出射する緑色レーザ光源装置と、青色レーザビームを出射する青色レーザ光源装置とにより構成し、
    前記赤色レーザ光源装置、前記緑色レーザ光源装置及び前記青色レーザ光源装置から出射される赤色レーザビーム、緑色レーザビーム及び青色レーザビームをそれぞれ変調する複数の前記空間光変調素子を有することことを特徴とする請求項1又は2記載のディスプレイ装置。
  4. 前記光源手段を、400nm帯のレーザビームを出射するGaN半導体レーザーを光源とするレーザ光源装置により構成すると共に、
    画像表示体として、400nm帯のレーザビームの照射により蛍光体が白色光を発光して画像を表示する発光型スクリーンを用いたことを特徴とする請求項1又は2記載のディスプレイ装置。
  5. 前記光源手段を、400nm帯のレーザビームを出射するGaN半導体レーザーを光源とするレーザ光源装置により構成すると共に、
    画像表示体として、400nm帯のレーザビームの照射により赤色光を発光する赤色蛍光体、前記レーザビームの照射により緑色光を発光する緑色蛍光体及び前記レーザビームの照射により青色光を発光する青色蛍光体を各表示画素毎に備える蛍光体スクリーンを用いたことを特徴とする請求項1又は2記載のディスプレイ装置。
  6. 前記空間光変調素子を、それぞれ光ビームを変調可能とされた複数の画素部が二次元的に配列された二次元空間光変調素子により構成し、
    前記光源手段から出射された光ビームを、前記複数の画素部における一部の画素部のみを用いて変調することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載のディスプレイ装置。
  7. 前記空間光変調素子を、画像信号に応じて反射面の角度が変更可能な複数のマイクロミラーが基板上に2次元的に配列されたデジタル・マイクロミラー・デバイスにより構成し、
    前記光源手段から出射された光ビームを前記デジタル・マイクロミラー・デバイスにおける一部の前記マイクロミラーのみを用いて変調することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載のディスプレイ装置。
  8. 前記空間光変調素子を、前記光源手段から入射する光ビームに対し所定角度を持って配置される一方の電極と、該一方の電極に対向する他方の電極と、一方の電極及び他方の電極間に介装された透明な可撓薄膜とを具備し、一方の電極及び他方の電極間に電圧を印加することで発生したクーロン力により前記可撓薄膜を撓ませ、該可撓薄膜により光ビームを透過又は反射することで光ビームを変調する干渉型光シャッタが二次元的に配列された光シャッタアレイにより構成したことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載のディスプレイ装置。
  9. 画像表示体の被走査面における前記副走査方向に沿って異なるN個(Nは2以上の整数)の表示領域にそれぞれ対応するN種類の画像信号を生成すると共に、該N種類の画像信号によりN個の前記空間光変調素子の光変調状態をそれぞれ変化させる画像制御手段を有し、
    前記光源手段から出射された光ビームをN個の前記空間光変調素子にそれぞれ照射し、
    N個の前記空間光変調素子によりそれぞれ変調されたN本の前記光ビームの集合を前記走査手段により前記副走査方向に沿って偏向し、該N本の前記光ビームの集合により被走査面におけるN個の表示領域をそれぞれ同時に走査することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項記載のディスプレイ装置。
  10. 画像表示体の被走査面に表示される表示画像を形成する主走査線であって、前記副走査方向に沿って順次配列されるM本(Mは2以上の整数)の主走査線にそれぞれ対応するM種類のライン画像信号を生成すると共に、(前記主走査線の変調周期T×M)の変調周期Tで、M種類の画像信号によりM個の前記空間光変調素子における前記主走査方向に沿って配列された画素部の光変調状態をそれぞれ変化させる画像制御手段を有し、
    前記光源手段により前記変調周期Tに同期してストロボ発光した光ビームをM個の前記空間光変調素子に順次照射し、
    M個の前記空間光変調素子により順次変調された前記光ビームの集合を前記走査手段により前記副走査方向に沿って偏向し、該光ビームの集合により画像表示体の被走査面を走査することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項記載のディスプレイ装置。
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