JP2004093587A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

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Ken Murooka
室岡 謙
Takeshi Niimura
新村 健
Hideki Miyazaki
宮崎 秀樹
Takaaki Kawade
川出 隆明
Shinya Noda
野田 晋弥
Yasuzumi Tajo
田場 康純
Tatsuo Hamada
濱田 達雄
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Abstract

【課題】加熱されたシート材から発生した水蒸気が結露してシート材等に落下することを簡易な構成で防止し得る信頼性の高い加熱装置を提供する。また、水滴の落下を防止して、画像不良やシート材のシワ等の発生を抑えるとともに、部品の破損を防止した信頼性の高い画像形成装置を提供する。
【解決手段】ヒータユニットHの側方から下方にかけてを覆う定着カバー部材51の下側端部に、水滴Dの落下を防止する壁51aを設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート材に画像を形成する画像形成装置に関し、特に、このような画像形成装置に用いられて好適な加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像形成装置としては、紙等のシート材(記録材)に画像を形成する複写機,プリンタ,ワードプロセッサ,ファクシミリ装置等の装置が知られている。画像記録方式には、電子写真方式、静電記録方式、インクジェット方式、昇華転写方式等、種々のものが採用されている。このような画像形成装置には、画像形成済みのシート材を加熱し、記録画像を定着させたり、或いは、ラミネート処理などの後加工を施したりする加熱装置が装着されることがある。
【0003】
図6,図7および図8に、従来の画像形成装置の一例を示す。これらは、電子写真方式を採用する画像形成装置であるレーザービームプリンタである。各図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付している。
【0004】
図6〜図8は、それぞれ、給紙手段〜転写手段〜定着手段に至るシート材の搬送経路が異なる3タイプのレーザービームプリンタを示している。図6に示すタイプでは、搬送経路はほぼ水平に設定されている。また、図7のタイプでは斜めに、図8のタイプではほぼ垂直に設定されている。
【0005】
すなわち、図6に示すレーザービームプリンタにおいては、装置の右端側に給紙手段としてシート材を載置する給紙部1と給紙ローラ2、中央に転写手段としての転写ローラ9、左端側に定着手段としての定着器Fが略水平に配置され、シート材搬送面の上方にプロセスカートリッジ7等の画像形成手段やレーザースキャナ5等の光源手段が配置され、シート材Pの給送と顕画像(トナー像)のシート材Pへの転写及びシート材P上の顕画像の加熱定着が順次行われる。
【0006】
プリンタの小型化を行うとプリンタ自体の体積が減少し熱容量が低下するため、発熱体である定着手段の熱で機内温度の上昇が激しくなる。このため小型プリンタにおいては排熱効率が高くなるように熱源である定着手段をプリンタの上部へ配置する構成を採用している製品もある。
【0007】
つまり図7に示すように装置の下側に給紙手段としての給紙部1と給紙ローラ2、中央に転写手段としての転写ローラ9、上側に定着手段としての定着器Fを配置する。そして、定着器Fを覆う外装カバーの上面や側面にルーバー(排気通路)を設けることで定着器Fの発する熱を機外へ効率よく排出できるようにしてある。また、プロセスカートリッジ7等の画像形成手段やレーザースキャナ5等の光学手段は定着手段と同じ高さもしくは下に配置される。
【0008】
このタイプのプリンタでは、シート材Pの給送と顕画像のシート材Pへの転写及びシート材P上の顕画像の加熱定着が順次行われ、定着器Fで画像が定着された後のシート材Pは、湾曲した排出ガイドを通過することで印字面を下にした姿勢となり排紙ローラ対12で排紙トレイ14に排出される。
【0009】
また、さらに小型化やプリンタの高速化、とくに最初の1ページを出力するのに要する時間(ファーストプリントアウトタイム)を速くすることを追求した形態が、図8に示すような構成をもつプリンタである。このタイプでは、給紙手段〜転写手段〜定着手段に至るシート材の搬送経路が垂直に近く、シート材の給紙から排出までの搬送経路を極力短くしている。
【0010】
図8において、1は給紙部であり、該給紙部1内には複数枚のシート材Pが積載されている。このシート材Pは、給紙部1の左側(奥側)に配設された給紙ローラ2によって1枚ずつ分離されて給送され、搬送ローラ3a,3bによって転写部に搬送される。
【0011】
レジストセンサー4はシート材Pの先端位置と露光光源であるレーザースキャナ5の発光タイミングを同期させるためのものである。これにより、シート材P上の所定位置から画像の描き出しを行う。
【0012】
7はプロセスカートリッジである。このプロセスカートリッジ7は像担持体である感光体ドラム8、現像担持体を含む現像器17、帯電ローラ18、クリーナ19等のプロセス手段を一体化して構成され、プリンタに対して着脱自在にされている。また、9は感光体ドラム8上の顕画像をシート材P上に転写させる転写手段としての転写ローラ、Fはシート材P上の顕画像を加熱定着する定着器である。
【0013】
転写ローラ9を通過した後のシート材Pは前述のようにほぼ鉛直上方向に搬送され、定着器Fに進入する。ここで定着器Fは回転可能に支持された弾性加圧ローラ11と、発熱体(加熱体)を含む加熱部としてのヒータユニットHとを有している。定着器Fは弾性加圧ローラ11にヒータユニットHを所定の加圧力を持って当接させている。弾性加圧ローラ11とヒータユニットHの間をシート材Pが通過すると熱と圧力で表面の画像が定着される。
【0014】
以下にヒータユニットHを含む定着器Fの一例として、平面状の加熱体とシート材との間に薄い耐熱性フィルムを用いた加熱装置(定着装置)を示す。図9は要部の断面図である。
【0015】
ヒータユニットHは、低熱容量平面状の加熱体であるセラミックヒータ100、セラミックヒータ100を溝部21aに嵌め入れて支持する加熱体ホルダー21、円筒状(エンドレス状)の耐熱性の定着フィルム22を有して構成される。また、セラミックヒータ100の裏面側にはサーミスタ70が配設されている。
【0016】
ここで、加熱体ホルダー21に支持させたセラミックヒータ100と弾性加圧ローラ11とを定着フィルム22を挟ませて弾性加圧ローラ11の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させて所定幅の圧接ニップ部(以下、定着ニップ部Nと記す。)を形成させてある。
【0017】
セラミックヒータ100は不図示の給電回路から給電がなされることにより急速昇温する。このセラミックヒータ100の昇温がサーミスタ70により検知され、温度制御回路はサーミスタ70で検知される加熱体温度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持されるように、給電回路からの給電を制御する。すなわちセラミックヒータ100は所定の定着温度に加熱・温調される。
【0018】
なお、ヒータユニットHにおいては、シート材を連続的に通紙させた場合は定着フィルム部が150℃程度まで達することがあることから、その周辺を定着カバー部材51で覆い、ユーザーが触れたり、本加熱装置を含む画像形成装置内の他の部品が加熱されるのを防止している。
【0019】
定着フィルム22を搬送移動させ、またセラミックヒータ100を所定の温度に加熱・温調させた状態において、定着ニップ部Nの定着フィルム22と弾性加圧ローラ11との間に被加熱材としての未定着トナー画像を形成担持させたシート材Pを画像担持面側を定着フィルム22側にして導入する。シート材Pは定着ニップ部Nにおいて定着フィルム22の外面に密着して定着フィルム22と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。
【0020】
そして、顕画像が定着されたシート材Pは、排紙ガイド50の排紙ガイドリブ50aに当接して印字面側に曲げられ、排紙ローラ対12によって外装カバー13と一体に形成された排紙トレイ14上に印字面を下にして排出される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
従来のフィルム加熱方式の加熱装置に代表される急速加熱型の加熱装置は以上のように構成されているので、加熱部近傍の構成部分をはじめとして、加熱装置全体の熱容量を小さくすることによって、急速に加熱部を加熱して所定の温度に至るまでの予備温度調節時間を実質的に要しないものとすることができる。
【0022】
一方、常温から複数枚のシート材を通過して加熱処理する間(装置稼働初期)は、加熱部から離れた外装カバー13、排紙ガイド50、定着カバー部材51のような周辺構成部品は熱的に平衡状態にない、いわゆる非定常状態(冷え状態)にある。
【0023】
このとき、加熱部を通過して加熱されるシート材から発生する水蒸気は、上記の未だ冷え状態にある定着カバー部材51や排紙ガイド50などの周辺構成部品に結露し、その結露水が集まり水滴Dとなって通過中のシート材P上や他の部品上に滴り落ちる現象をみることがある。
【0024】
この水滴付着がシート材搬送方向上流側の未定着画像上や、感光体ドラム8や転写ローラ9上であれば、画像不良や定着不良を、また定着ニップ部Nよりもシート材搬送方向下流側であればシート材のシワを引き起こす原因となる等の問題があった。また、滴り落ちる水滴の量が多くなった場合には、感光体ドラム8や転写ローラ9等の破損の原因となることもあった。
【0025】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、加熱されたシート材から発生した水蒸気が結露してシート材等に落下することを簡易な構成で防止し得る信頼性の高い加熱装置を提供することにある。
【0026】
また、本発明の他の目的は、加熱されたシート材から発生した水蒸気が結露してシート材や画像形成手段等に落下することを簡易な構成で防止して、画像不良やシート材のシワ等の発生を抑えるとともに、部品の破損を防止した信頼性の高い画像形成装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の加熱装置にあっては、シート材を加熱する加熱部を有する加熱手段と、前記加熱部の少なくとも側方から下方にかけてを覆うカバー部材と、を備え、前記カバー部材に、前記カバー部材に付着した水滴の落下を防止する水滴落下防止部を設けることを特徴とする。
【0028】
前記水滴落下防止部は、前記カバー部材の下側端部から上方に起立する壁であることが好適である。
【0029】
前記水滴落下防止部は、前記カバー部材の下側端部に設けられた溝であることも好適である。
【0030】
前記水滴落下防止部は、前記カバー部材に一体成形されていることが好ましい。
【0031】
前記加熱手段は、前記加熱部に圧接する弾性ローラを有してなり、前記加熱部と前記弾性ローラにより形成される圧接ニップで前記シート材を加熱することが好適である。
【0032】
前記加熱部は、円筒状の耐熱性フィルムと、前記耐熱性フィルムの内側に配設された加熱体とを有してなることが好適である。
【0033】
また、本発明の画像形成装置は、搬送されるシート材に画像を形成する画像形成手段と、画像形成済みの前記シート材を加熱する加熱部を有する加熱手段と、前記加熱部の少なくとも側方から下方にかけてを覆うカバー部材と、を備え、前記カバー部材に、前記カバー部材に付着した水滴の落下を防止する水滴落下防止部を設けることを特徴とする。
【0034】
また、本発明の画像形成装置は、ほぼ垂直上方に搬送されるシート材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段の上方に配置され、画像形成済みの前記シート材を加熱する加熱部を有する加熱手段と、前記加熱部の少なくとも側方から下方にかけてを覆うカバー部材と、を備え、前記カバー部材に、前記カバー部材に付着した水滴の落下を防止する水滴落下防止部を設けることを特徴とする。
【0035】
前記水滴落下防止部は、前記カバー部材の下側端部から上方に起立する壁であることが好適である。
【0036】
前記水滴落下防止部は、前記カバー部材の下側端部に設けられた溝であることも好適である。
【0037】
前記水滴落下防止部は、前記カバー部材に一体成形されていることが好ましい。
【0038】
前記加熱手段は、前記加熱部に圧接する弾性ローラを有してなり、前記加熱部と前記弾性ローラにより形成される圧接ニップで前記シート材を加熱することが好適である。
【0039】
前記加熱部は、円筒状の耐熱性フィルムと、前記耐熱性フィルムの内側に配設された加熱体とを有してなることが好適である。
【0040】
前記加熱手段は、前記シート材に形成された画像を定着させる定着器であることが好適である。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。本実施形態の加熱装置は、レーザビームプリンタ・電子写真複写機・レーザファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置において、シート材に形成されたトナー画像を定着するための定着器に用いられて好適なものである。
【0042】
ただし、本発明の適用範囲は、定着器に限られるものではない。本発明に係る加熱装置は、定着器の他にも、インクジェット方式や昇華転写方式その他の記録方式を採用するプリンタ・複写機・ファクシミリ装置・ワードプロセッサ・プロッタ装置等の種々の画像形成装置において、画像形成済みのシート材を加熱し、ラミネート処理などの特殊加工を施すための後処理装置にも好適に用いることができる。
【0043】
また、以下の実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0044】
図1は、本実施形態に係る加熱装置(定着器)の概略構成を示す断面図である。図中、上記従来例(図8)と同様の構成および機能を有する部材については、同一の符号を付してあるので、以下では重複説明を省略するものとする。
【0045】
加熱装置である定着器Fは、概略、搬送されるシート材を加熱する加熱手段と、その加熱手段から送り出されるシート材を上側から案内する案内部材としての排紙ガイド50と、加熱手段の加熱部をカバーする定着カバー部材51と、を有して構成される。
【0046】
加熱手段は、シート材を加熱する加熱部であるヒータユニットHと、このヒータユニットHに圧接する弾性加圧ローラ11とを有してなり、ヒータユニットHと弾性加圧ローラ11により形成される圧接ニップでシート材を挟持搬送しつつ加熱を行う。
【0047】
ここでは、ヒータユニットHとして、円筒状の薄い耐熱性フィルムの内側に平面状の加熱体を配置し、耐熱性フィルムを介してシート材に熱を加える構成のものを採用している。具体的には、ヒータユニットHは、平面状の加熱体であるセラミックヒータ100と、セラミックヒータ100を支持する加熱体支持部材である加熱体ホルダー21と、この加熱体ホルダー21の外周に被せる耐熱性フィルムである定着フィルム22とを有して構成される。
【0048】
セラミックヒータ100は、低熱容量平面状の加熱体である。セラミックヒータ100としては、たとえば、耐熱性・絶縁性・高熱伝導性のアルミナ基板上に、TaSiO,AgPd,TAN,RuO,ニクロム等の薄膜発熱抵抗部をスクリーン印刷で形成したものを好適に用いることができる。
【0049】
加熱体ホルダー21は例えばLCPやPPS,PEEK,フェノール樹脂等からなる剛性と耐熱性を備えたプラスチック材料から製せられる。加熱体ホルダー21の外周面は、概略円筒状をなし、定着フィルム22の回転を内側からガイドする搬送ガイドの役割を果たす。そして、外周面のうち弾性加圧ローラ11と対向する部分には、セラミックヒータ100を支持するための平面状の支持部が形成されている。セラミックヒータ100は、加熱体ホルダー21の支持部に設けられた溝部21aに嵌め入れることにより、断熱支持される。また、セラミックヒータ100の裏面側にはサーミスタ70が配設されている。
【0050】
定着フィルム22は、耐熱性・トナー離型性・強靭性を有する単層フィルム、あるいは所望の表面処理やラミネート処理をした複合層フィルムよりなる円筒状(エンドレス状)の耐熱性フィルムである。好適には、ポリイミド(PI)フィルムに対して、耐熱処理した50μmの単層フィルム、あるいは、4フッ化エチレン(PTFE)で離型性付与処理した複合層フィルムを用いることができる。
【0051】
本実施形態では、上記構成のヒータユニットHを弾性加圧ローラ11に所定の押圧力をもって圧接させる。つまり、加熱体ホルダー21に支持させたセラミックヒータ100と弾性加圧ローラ11とを、定着フィルム22を間に挟んで、弾性加圧ローラ11の弾性に抗して圧接させることにより、ちょうどセラミックヒータ100の部分に所定幅の圧接ニップ部(以下、定着ニップ部Nと記す。)を形成している。
【0052】
定着フィルム22は、不図示の駆動手段あるいは弾性加圧ローラ11の回転力により、定着ニップ部Nにおいてフィルム内面がセラミックヒータ100の表面に密着摺動しつつ搬送移動される。
【0053】
セラミックヒータ100はACラインに対して不図示のコネクタを介して給電回路から給電がなされることにより急速昇温する。このセラミックヒータ100の昇温がサーミスタ70により検知され、温度制御回路はサーミスタ70で検知される加熱体温度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持されるように、給電回路からの給電を制御する。すなわちセラミックヒータ100は所定の定着温度に加熱・温調される。
【0054】
定着カバー部材51は、定着器FのヒータユニットHを覆うことにより、定着器Fを画像形成装置の他の部品から隔離するためのカバー部材である。定着カバー部材51は、ヒータユニットHの側方と下方とを覆っている。そして、定着カバー部材51の上側端部は、定着器Fの下流側に配設された搬送手段である排紙ローラ対12近傍まで延び、下側端部は、定着ニップ部Nへのシート材の導入を妨げない程度まで延設されている。これにより、定着器Fは、排紙部や画像形成手段とほぼ隔離された状態となる。
【0055】
シート材を連続的に通紙させた場合には、定着フィルム部が150℃程度まで昇温することがある。この場合であっても、本実施形態では定着カバー部材51によりヒータユニットHが隔離されているため、ユーザーがヒータユニットHを触ったり、あるいは画像形成装置内の他の部品が加熱されることが防止されるので、装置の安全性と信頼性を高めることができる。
【0056】
また、本実施形態では、定着カバー部材51に、定着カバー部材51の内壁(ヒータユニットH側の面)に付着した水滴Dの落下を防止する水滴落下防止部を設けてある。具体的には、図1に示すように、定着カバー部材51の下側端部のエッジ付近にほぼ上方へ起立する返し状の壁(水滴落下防止部)51aを設け、この壁51aにより水滴が定着カバー部材51の下側端部から溢れることを防いでいる。
【0057】
この壁51aは、定着カバー部材51に一体成形されている。したがって、部品点数の増加やコストアップを招くことなく、極めて簡易な構成で水滴の落下防止を図ることができる。
【0058】
排紙ガイド50は、低熱容量の耐熱プラスチックよりなり、定着ニップ部Nのシート材搬送方向下流側直後、かつ、シート材搬送経路の上側に配置されている。排紙ガイド50は、ほぼ垂直上方に搬送されてくるシート材を上側から案内し、シート材の搬送経路をほぼ水平方向に曲げて排紙ローラ対12に導く作用を奏する。したがって、排紙ガイド50は、シート材の搬送経路の上方を覆うように配されている。
【0059】
本実施形態の排紙ガイド50の具体的構成を図2に示す(図2は、排紙ガイド50を下面側からみた図である。)。排紙ガイド50には、シート材搬送方向と平行に、シート材を案内する複数の排紙ガイドリブ50aが設けられている。顕画像が定着され、定着ニップ部Nから送り出されたシート材の先端は、排紙ガイドリブ50aに当接し、印字面が下になるように搬送方向を曲げられ、排紙ローラ対12まで案内される。そして、排紙ローラ対12によって外装カバー13と一体に形成された排紙トレイ14上に印字面を下にして排出される。
【0060】
本実施形態の排紙ガイド50には、気体を上方へ逃がす逃がし通路が設けられている。具体的には、複数の排紙ガイドリブ50aの間に、逃がし通路としてのの孔50bが形成されている。孔50bは、ほぼ垂直方向に貫通する貫通孔であり、シート材が通過する領域全体にわたって複数開けられている。これにより、加熱されたシート材から発生する水蒸気や、加熱手段により温められた内部空気が孔50bを通過して排紙ガイド50の上方へと逃がされる。なお、逃がし通路は排紙ガイドリブ50aの間に設けられているので、排紙ガイド50の本来の機能(シート材のガイド)を阻害することはない。
【0061】
また、画像形成装置の外装カバー13のうち排紙ガイド50のほぼ上方に位置する部分には、装置内部の気体を装置外部へ排出するためのルーバー(排気通路)13aが配置されている。これにより、排紙ガイド50の孔50bを通過した水蒸気や内部空気を効率良く、画像形成装置外に排出できるようになっている。
【0062】
次に、図3を参照して、画像形成装置の動作について説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【0063】
画像形成動作が開始されると、給紙部1内に積載された複数枚のシート束から、給紙ローラ2によってシート材Pが1枚ずつ分離給送される。シート材Pは、レジストセンサー4によりレーザースキャナ5の発光タイミングと同期をとられた後、搬送ローラ3a,3bによってほぼ垂直に形成された搬送路内に導入される。
【0064】
ほぼ垂直上方に搬送されるシート材Pは、画像形成手段であるプロセスカートリッジ7と転写ローラ9によってトナー画像が形成された後、画像形成手段の上方に配置された定着器Fへと導入される。
【0065】
不図示の駆動伝達手段によってモーター16の駆動力を受け、弾性加圧ローラ11が回転すると、定着フィルム22も従動回転する。そして、セラミックヒータ100が所定の温度(たとえば150℃以上)に昇温した状態において、未定着トナー画像を担持したシート材Pを定着ニップ部Nに導入する。導入されたシート材Pは、定着フィルム22の外面に密着しながら定着ニップ部Nを移動する。そして、定着フィルム22を介してセラミックヒータ100から受ける熱によりシート材P上のトナー画像が軟化溶融して、定着が行われる。
【0066】
上記の画像定着の際にシート材Pおよびトナーの中に含まれる水分は、定着ニップ部Nで加熱されて水蒸気となる。ここで、高温の水蒸気は主に定着器Fの上方向、及び横方向に拡散しようとする。
【0067】
定着器Fの上方向に拡散した高温の水蒸気のほとんどは、画像形成装置本体内に発生する自然対流により上昇する。本実施形態では、排紙ガイド50に逃がし通路である孔50bを設けるとともに、外装カバー13にルーバー13aを設けているので、水蒸気は孔50bおよびルーバー13aを通過して画像形成装置外にすみやかに排出される。したがって、排紙ガイド50でシート材Pの搬送経路上方を覆うような構成を採りながらも、排紙ガイド50が水蒸気の上昇を阻害することがない。そして、水蒸気の排出を効率良く行うことができるので、水蒸気が装置内で滞留して周辺構成部品へ結露することを効果的に抑制することが可能となる。
【0068】
なお、排紙ガイド50が冷え状態にあるとき、画像形成装置外に排出されなかった水蒸気の一部は排紙ガイド50に付着することもあるが、この排紙ガイド50は定着器Fの直上にあり、かつ高温に熱せられたシート材Pが近傍を通過するため、短時間に昇温し、排紙ガイド50に付着した水滴は容易に気化し消滅する。
【0069】
また、定着フィルム22の真横近傍には、定着カバー部材51の内壁があるが、定着器Fにより加熱されたシート材Pから発生した水蒸気のうち横方向に拡散したものは、定着カバー部材51の内壁に到達し、定着カバー部材51が冷え状態にあるときには、水蒸気は凝集し水滴Dとなって定着カバー部材51の内壁に付着する。
【0070】
定着カバー部材51の内壁は排紙ガイド50と比較すると、体積も大きく、熱容量も大きいので、定着カバー部材51の内壁が昇温して一度付着した水滴Dが再び気化して消滅するには時間を要する。それゆえ、シート材Pに内包される水分が多い場合は、定着カバー部材51の内壁に水滴Dが付着し、さらに付着した水滴Dが定着カバー部材51の内壁を伝わって下方に滴り落ちるおそれがある。
【0071】
しかしながら、本実施形態の定着カバー部材51の最下部のエッジ付近には壁51aが設けられているので、定着カバー部材51の内壁から滴り落ちようとしている水滴Dはこの壁51aによってせき止められる。したがって、定着ニップ部Nを通過中のシート材P上または、それより下方にある画像形成装置内の他部品(画像形成手段など)への結露水滴Dの落下付着を防止できる。
【0072】
すなわち、通過中のシート材P上に水滴が付着することに起因する画像不良、定着不良、シート材Pのシワ等の不都合を生じることがない。また、プロセスカートリッジ7、感光体ドラム8、転写ローラ9に水滴が付着することに起因する画像不良、定着不良、シート材のシワ等の不都合、またはそれらの部品の破損を防止することが可能となる。したがって、本実施形態の画像形成装置によれば、高品質な画像形成を長期にわたって実現することができる。
【0073】
以上、本発明の好適な一実施の形態を例示的に説明したが、本発明の範囲は上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で想到し得る種々の変形例を含むものである。
【0074】
たとえば、上記実施形態では、排紙ガイド50の排紙ガイドリブ50aの間に、ほぼ垂直方向に貫通する孔50bを複数設ける構成(図2)としたが、図4に示すように、排紙ガイドリブ50aを櫛歯状に残すようにほぼ垂直方向に溝50cを設けて、この溝50cを水蒸気の逃がし通路としても、上記実施形態と同様に効率良く水蒸気を逃がすことが可能である。
【0075】
また、上記実施形態では、水滴Dが定着カバー部材51から落下することを防止するために定着カバー部材51下部のエッジ付近に壁51aを設けたが、図5に示すように、定着カバー部材51の下側端部に水滴Dを留める溝51bを設けてもよい。かかる構成によっても、定着カバー部材51からの水滴落下が防止されるので、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0076】
また、上記実施形態では、セラミックヒータ100と定着フィルム22の組み合わせからなる加熱部を用いたが、それ以外にも、たとえば電磁加熱部材と磁性を持つ金属スリーブ、または、薄肉のアルミパイプとハロゲンランプ等を用いた急峻加熱が可能な加熱部などを用いた加熱装置にも、本発明を好適に適用することが可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、加熱されたシート材から発生した水蒸気が結露しやすいカバー部材に、水滴落下防止部を設けたので、水滴がシート材等に落下することを簡易な構成で確実に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る加熱装置(定着器)の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る排紙ガイドの斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図4】排紙ガイドの変形例を示す斜視図である。
【図5】定着カバー部材の変形例を示す断面図である。
【図6】従来の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図7】従来の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】従来の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図9】従来の加熱装置(定着器)の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 給紙部
2 給紙ローラ
3a,3b 搬送ローラ
4 レジストセンサー
5 レーザースキャナ
7 プロセスカートリッジ(画像形成手段)
8 感光体ドラム
9 転写ローラ
11 弾性加圧ローラ(弾性ローラ)
12 排紙ローラ対
13 外装カバー
13a ルーバー(排気通路)
14 排紙トレイ
16 モーター
17 現像器
18 帯電ローラ
19 クリーナ
21 加熱体ホルダー
21a 溝部
22 定着フィルム(耐熱性フィルム)
50 排紙ガイド(案内部材)
50a 排紙ガイドリブ
50b 孔(逃がし通路)
50c 溝(逃がし通路)
51 定着カバー部材(カバー部材)
51a 壁(水滴落下防止部)
51b 溝(水滴落下防止部)
70 サーミスタ
100 セラミックヒータ(加熱体)
D 水滴
F 定着器
H ヒータユニット(加熱部)
N 定着ニップ部(圧接ニップ)
P シート材

Claims (14)

  1. シート材を加熱する加熱部を有する加熱手段と、
    前記加熱部の少なくとも側方から下方にかけてを覆うカバー部材と、を備え、
    前記カバー部材に、前記カバー部材に付着した水滴の落下を防止する水滴落下防止部を設けることを特徴とする加熱装置。
  2. 前記水滴落下防止部は、前記カバー部材の下側端部から上方に起立する壁であることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記水滴落下防止部は、前記カバー部材の下側端部に設けられた溝であることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  4. 前記水滴落下防止部は、前記カバー部材に一体成形されていることを特徴とする請求項1,2または3に記載の加熱装置。
  5. 前記加熱手段は、前記加熱部に圧接する弾性ローラを有してなり、前記加熱部と前記弾性ローラにより形成される圧接ニップで前記シート材を加熱することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の加熱装置。
  6. 前記加熱部は、円筒状の耐熱性フィルムと、前記耐熱性フィルムの内側に配設された加熱体とを有してなることを特徴とする請求項5に記載の加熱装置。
  7. 搬送されるシート材に画像を形成する画像形成手段と、
    画像形成済みの前記シート材を加熱する加熱部を有する加熱手段と、
    前記加熱部の少なくとも側方から下方にかけてを覆うカバー部材と、を備え、
    前記カバー部材に、前記カバー部材に付着した水滴の落下を防止する水滴落下防止部を設けることを特徴とする画像形成装置。
  8. ほぼ垂直上方に搬送されるシート材に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段の上方に配置され、画像形成済みの前記シート材を加熱する加熱部を有する加熱手段と、
    前記加熱部の少なくとも側方から下方にかけてを覆うカバー部材と、を備え、
    前記カバー部材に、前記カバー部材に付着した水滴の落下を防止する水滴落下防止部を設けることを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記水滴落下防止部は、前記カバー部材の下側端部から上方に起立する壁であることを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
  10. 前記水滴落下防止部は、前記カバー部材の下側端部に設けられた溝であることを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
  11. 前記水滴落下防止部は、前記カバー部材に一体成形されていることを特徴とする請求項7〜10のうちいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記加熱手段は、前記加熱部に圧接する弾性ローラを有してなり、前記加熱部と前記弾性ローラにより形成される圧接ニップで前記シート材を加熱することを特徴とする請求項7〜11のうちいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記加熱部は、円筒状の耐熱性フィルムと、前記耐熱性フィルムの内側に配設された加熱体とを有してなることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記加熱手段は、前記シート材に形成された画像を定着させる定着器であることを特徴とする請求項7〜13のうちいずれか1項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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