JP2004093146A - 表面うねり検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被検査試料Wに対して、所定の光源パターンをパターン化光源1より照射し、被検査試料Wに照射された光源パターンをカメラ2により撮像する(S1)。そして、カメラ2により撮像された画素の明るさに基づいて、画像処理装置3は所定の閾値に対する光源パターンの輝度の重心位置を算出(S2)した後、輝度重心位置の画素とその隣接画素に対して重み付けを行い(S3)、重み付けされた画素の画素値に基づいて、スムージング処理を行って(S8)、被検査試料Wの表面のうねり判定を行う(S12)。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検査試料の表面に現れる凹凸のうねりを検査する表面うねり検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、表面うねり検査装置には、例えば、特開平5−288533号公報に示される装置が知られている。この公報に示される装置は、パターン化光源と、被検査試料を間にしてパターン化光源に対向配置され、被検査試料を介してパターン化光源を撮像するカメラと、アナログ的に規則正しい強度変化を示すパターン波形(うねり欠陥がない場合のカメラの出力波形と同一)を発生し、パターン化光源に出力するパターンジェネレータと、カメラから取り込まれた画像データ(カメラの出力波形)とパターンジェネレータの出力波形との差分を演算して、被検査試料の異常を検出するアナログ差分回路とを備える。
【0003】
上記した装置では、パターンジェネレータによりアナログ的に規則正しい強度変化を示す表示パターン波形を発生し、それをパターン化光源にて被検査試料の表面上に照射させる。そして、被検査試料上に照射される光源パターンの撮像したカメラの出力波形が、パターンジェネレータの出力波形と同じであれば、アナログ差分回路によって、うねり欠陥無と判定する。一方、この装置ではうねりが被検査試料上にあると、カメラの出力波形に微妙なひずみが発生するので、これがパターンジェネレータの出力波形と異なると、アナログ差分回路によりうねり欠陥有りと判定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した装置では、被検査試料を撮像したカメラの出力波形とうねり欠陥無(正常)の被検査試料を撮像したカメラの出力波形に相当するパターンジェネレータの出力波形との差分を演算して、その結果によりうねりの有無を検出する為、雰囲気温度によりパターン化光源の明るさが変動したり、被検査試料の位置がずれたりした場合には、正確なうねり検出が行えない。
【0005】
また、製品の外見上の見栄えを良くするため、例えば、製品に対して塗装仕上げを施す場合等の検査においては、製品の表面上に現れるうねりは、製品に塗装が施される前に検出する必要がある。ところが、製品によっては塗装前の部材表面が粗い場合においては、表面の粗さにより、うねりが表面粗さの中にうもれてしまうものとなり、うねり検出が困難となる。具体的に説明すれば、製品(被検査試料)が研磨の粗い仕上げ面では、表面上にうねりがあったとしても、光学パターン(例えば、規則正しい縞パターン)を表面上に照射した場合、照射された光学パターンは表面粗さの影響により整った線分(縞パターン)で現れず、歪んだ状態で不規則にカメラ等の撮像装置により撮像される為、被検査試料のうねりを正確に抽出することができない。
【0006】
それ故に、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、パターン化光源の明るさの変動や、被検査試料の位置ずれに対しても正確に被検査試料のうねりを検出する装置とすること、被検査試料の表面粗さに影響されることなくうねり検出が行える装置とすることを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、被検査試料に対して、所定の光源パターンを照射するパターン化光源と、前記被検査試料に照射された前記光源パターンを撮像する撮像装置と、該撮像装置により撮像された画素の明るさに基づき、所定の閾値に対する前記光源パターンの輝度の重心位置を算出する輝度重心位置算出手段と、該輝度重心位置の画素と該輝度重心位置の画素の隣接画素に対して、重み付けを行う重み付け手段と、重み付けされた画素の画素値に基づき、前記被検査試料の表面のうねり判定を行う判定手段とを備えたことである。
【0008】
上記した手段によれば、被検査試料に対して、所定の光源パターンをパターン化光源より照射し、被検査試料に照射された光源パターンを撮像装置により撮像する。そして、撮像装置により撮像された画素の明るさに基づいて、所定の閾値に対する光源パターンの輝度の重心位置を算出した後、輝度重心位置の画素とその隣接画素に対して重み付けを行い、重み付けされた画素の画素値に基づいて、被検査試料の表面のうねり判定を行うことが可能である。これは、光源パターンの明暗を撮像装置により撮像し、画素の明るさに基づく輝度重心位置に着目して、輝度重心位置を含む画素およびそれに隣接する隣接画素に対して重み付けを行う事によって、輝度重心位置近傍での平滑化が行え、平滑化された状態がうねり具合を表わす縞の密度(輝度重心密度)に対応した画素値を表わすので、うねりを検出することが可能である。また、輝度重心位置を使うので、パターン化光源の明るさ変動の影響が小さくなり、装置の信頼性が向上する。
【0009】
尚、輝度重心密度とは、うねり具合を単位面積当たりの縞の集積度(粗密Z)で表わしたものであり、例えば、凹状のうねりは集積度が低く(粗)、凸状のうねりは集積度が高く(密)なる。
【0010】
この場合、撮像手段は被検査試料を介してのパターン化光源にピントが合わさっていれば、被検査試料が粗い場合、被検査試料の表面の粗さは正確にとらえることなく光学的にピントをぼかした状態の中で、被検査試料の表面のうねり検出を行える。よって、被検査試料の表面が粗れていても、うねり検出が行えることから、より装置の信頼性が向上する。
【0011】
つまり、一般的に被検査試料面での分解能を上げる為には、撮像装置の絞りを小さくして結像光束を極力細くして焦点深度を大きくする方法が取られるが、この方法では、被検査試料があれている場合には、表面の細かな凹凸をも撮像装置によって撮像される為に、実際、検出したい微小なうねりが被検査試料の粗さの中にうもれてしまうものとなるので、うねりを検出することができなくなってしまう。そこで、ピントは被検査試料を介してパターン化光源に合う様(例えば、撮像装置と被検査試料間の距離+被検査試料とパターン化光源間の距離)に設定し、撮像装置の絞りを調整して結像光束を広げ、焦点深度を小さくなる様にすれば、被検査試料の表面の細かな凹凸を光学的に平滑化して、被検査試料の表面上の微小なうねりを検出することが可能となる。
【0012】
また、判定手段は、重み付けが成された前回の重み付け値と、光源パターンを所定画素だけシフトした状態で、前記撮像装置に撮像された像に対して、同様な重み付けがなされた今回の重み付け値とを加算してうねり判定を行えば、うねりのなりマスター画像(基準画像)は不要となるので、被検査試料との位置ずれに対してもうねりを正確に検出でき、うねり検出の信頼性が更に向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
図1に表面うねり検査装置(以下、本装置と称す)10の全体の構成図を示す。本装置10は、被検査試料W(図1では曲面状のワーク)の表面上の凹凸状のうねり(表面上の歪とも言う)が有るか否か、及び、うねりがあった場合にうねりの位置を検出する装置である。本装置10は、液晶から成るパターン化光源1と、撮像装置(カメラ)2と、カメラ2で撮像された画像を処理する画像画像処理装置3と、光源パターンを作るパターンジェネレータ4と、パターン化光源1を駆動する液晶ドライバ5とを備える。
【0015】
パターン化光源1は、図1の左下に示す如く、等間隔の縞状(輝度分布は正弦波状に変化)の光学パターンをワークWに対して照射する。このパターン化光源1は、液晶9と液晶9を発光させる複数のLEDが列状に並んだ発光部7と、発光部7から発せられた光を液晶9に対して拡散させる拡散板8とを備える。液晶9は、白黒の等間隔で明暗となった縞状の光学パターンを表示し、それをワークWに対して照射する機能を有する。本実施形態に示す液晶9は、図7に示す如く、光学パターンの配列方向(X方向)において、0〜639ドット、光学パターンの延在方向(Y方向)において、0〜479ドットに複数の画素が区分されている。ここでは、液晶9に表示される光学パターンの各パターン幅(黒および白)は、4ドットとした。また、本実施形態では縦縞の光学パターンを用いるが、これに限定されるものではなく、横縞の光学パターンを用いても良い。
【0016】
発光部7は、液晶9および所定位置に載置されたワークWに向けて光を照射するものであり、液晶9の背面に設けられる。一方、拡散板8は、発光部7から発せられた光を、液晶9に対して均一に照射させるものであり、液晶9と発光部7との間に配置される。
【0017】
カメラ2は、レンズ6と本体11とを有しており、ワークWに対して照射された光学パターンを撮像する様、ワークWに向けられて配置され、パターン化光源1から発せられた光学パターンを、ワークWを介して撮像し、白黒の明暗となった縞状の光学パターンを画像として撮像する。この場合、カメラ2のレンズ6内には絞りが内蔵されており、その絞りは、パターン化光源1とワークWの両方にピントが合った状態よりも、若干、開放状態に設定され、ワーク表面が粗く滑らかでない場合であっても、その表面粗さを平滑化する様な設定になっている。具体的には、カメラ2のピントは、カメラ2とワークWとの距離とワークWとパターン化光源1との距離の和となり、ワークWを介してパターン化光源1の液晶9に対して合わせられる。カメラ2で撮像された画像は、アナログ信号として検出され、画像処理装置3に送られる。パターンジェネレータ4は、液晶9に表示するため、一光学パターンである液晶表示パターンを生成し、それを液晶ドライバ5に対して指令を与える。液晶ドライバ5は、パターンジェネレータ4にて生成された液晶表示パターンを液晶9に表示させる。また、パターンジェネレータ4及び液晶ドライバ5は、画像処理装置3からの命令により、図7に示す如く、液晶9に表示する液晶表示パターンをパターン幅一定の状態で、1ドットづつx方向にシフトしながら平行移動させる機能を有する。尚、本実施形態においては、パターンジェネレータ4及び液晶ドライバ5は画像処理装置3と別体でも、画像処理装置3に内蔵しても良い。
【0018】
次に、画像処理装置3におけるうねり検出の処理について、図2を参照して説明する。尚、以下に示すプログラムの説明では、画像処理装置3にて行われるプログラム処理のステップを、単に、「S」として簡略化して説明する。
【0019】
画像処理装置3は、ワークWの表面上のうねり検出を行う場合、ワークWに対してパターン化光源1からパターンジェネレータ4で生成された所定の光学パターン(縞パターン)を照射し、カメラ2によってワークWに照射された像を撮像し、S1にてパターン縞を取得し、その明るさ分布をカメラ内部のCCD素子にて検出する。この場合、カメラ2は内部またはカメラ2と電気的に接続される外部に、カメラ2によって撮像された画像を記憶する画像メモリ12をもっている。この画像メモリ12は、図3に示す如く、横軸(i軸)において0〜512画素に区分されていると共に、縦軸(j軸)において0〜479画素に区分されている。画像メモリ12内に取り込まれるワーク上に照射された画像は、白黒パターンが交互に配列された縞状の光学パターンとなる。(延在方向:j方向、配列方向:i方向)。
【0020】
例えば、図3に示す所定ライン(j=250の画素であるラインA)上の明るさに対する分布を見てみると、白と黒のパターンが交互になっており、ラインAでは明るさが、図4の如く、周期的に繰り返されるものとなる。この周期的な明るさ分布において、図5に示す様に、所定の閾値(例えば、明るさのピーク値とボトム値とによって求まる閾値、もしくは、所定の明るさによって決まる閾値)を基にして所定の閾値を設定し、各画素の明るさ(輝度)がその閾値以上の領域(領域A,C)、または、閾値以下の領域(領域B)をそれぞれ求める。尚、ラインAでは明るさが周期的に繰り返されるものとなるが、図5においては、後述する加重平均の考えを説明する上、一例として3つの領域のみを取り上げて説明する。
【0021】
そして、S2ではその各領域(領域A,B,C)での各画素における明るさを加算して平均化処理することによって、以下に示す〔数1〕に基づき、加重平均を求める。尚、この場合各領域の重心位置を画素分解能の10倍の分解能で算出する。
【0022】
【数1】
尚、上式では、n:加重平均値、i:画素、ki:画素iにおける輝度とする。
【0023】
例えば、この加重平均値を求める際、閾値によって区画された3つの領域だけを抽出した図5の説明図を用いて具体的に説明すると、領域Aではi=53〜57、領域Bではi=57〜61、領域Cではi=61〜65の範囲で明るさが変化することから、これらの各領域内での重心を画像処理装置3により算出する。そして、算出されたi成分(小数点以下1桁まで計算)を、明るさの輝度重心位置(単に、重心位置と称す)と定義する。この様にして、領域A,B,Cに対して重心位置を求めると、領域Aではi=54.8、領域Bではi=58.7、領域Cではi=62.5となる。
【0024】
そして、次のS3では、求められた重心位置を含むinとその画素の次の画素(隣接画素)in+1に対して、重心位置の重み付け処理を行う。この重み付け処理は、算出された重心位置の小数点以下1桁目の数により決定される。つまり、重心位置の小数点以下1桁の数を「b:正の整数」とすると、画素inには10−bの値が入り、画素inの次の画素in+1にはbが入る様、重み付けを行う。この様な重み付けによって、領域Aでは重心位置が54.8であるので、図6の如く、54番目の画素に2を入れ、55番目の画素に8を各画素に入れて振り分ける。また、領域Bでは重心位置が58.7であるので、58番目の画素に3を入れ、59番目の画素に7を入れる。更に、領域Cでは重心位置が62.5であるので、62番目の画素に5を入れ、63番目の画素に5を入れて各画素に振り分ける。
【0025】
画像処理装置3は、図2に示すプログラムが開始されると、パターンを1ビット毎にシフトする回数カウンタNの値が「1」から開始される。よって、回数カウンタN=1である場合には、S3において重み付け画像の加算を行う。最初ここの処理(S3)を通過する時点では、前の状態の重み付け画像は記憶されていない(クリアされている)為、S4の重心画像加算処理においては、今回に得られたの重み付け画像がそのまま加算画像となる(図9を参照)。
【0026】
そして、S5では、回数カウンタが基準値よりも小さいかが判定される。この基準値は、本実施形態においては、液晶9に表示される光学パターンのパターン幅の画素数に見合った定数が決まっており、ここでは白黒のパターン幅が4画素であることから、基準値は「4」に設定されており、S5において、回数カウンタNが基準値よりも小さい場合には、プログラムはS6に進み、基準値以上の場合には、プログラムはS8に進む。今回は、最初にこの処理を通過するので、回数カウンタNは「1」であることから、S6に進む。
【0027】
次のS6では、図7に示す如く、液晶9に表示する光学パターンをパターン幅を一定にしたまま、x方向へ1ドットシフト(平行移動)させる。具体的には、画像処理装置3がパターンジェネレータ4に対して、光学パターンを1ビットシフトさせる命令を出力すると、それに基づいてパターンジェネレータ4が1ビットシフトさせた光学パターンを生成する。そして、液晶ドライバ5によって駆動され、その光学パターンを液晶9に表示させワークWに対して照射する。そして、回数カウンタをインクリメント(N←N+1)して、回数カウンタを「2」の状態にしてから、S1へと戻る。
【0028】
そして、1画素だけ平行移動した光学パターンをパターン化光源1によりワークWに照射し、その画像をカメラ2から取り込んで、再び、S1〜S3の処理を行うが、このS1〜S3については、N=1の場合と同じあることから、その説明は省略する。
【0029】
N=2でのS3においては、前回(即ち、N=1のとき)の重み付け画像に、今回(N=2のとき)の重み付け画像を加算する。具体的に言うと、図9に示す様に、今回の重み付け画像の各画素に振り分けられた重み付け値と、前回の重み付け画像における対応する画素に振り分けられた重み付け値を加算する。そして、S5において、前回と同様に、回数カウンタNの値が基準値と比較されるが、今回はN=2であることから、基準値(=4)よりも小さいのでS6に進み、S6にて液晶9への光学パターンを、上記と同様、x方向へ1ドット(1画素)シフトして平行移動させた後、S7にて回数カウンタをインクリメントして、回数カウンタNをN=3として、S1に戻る。
【0030】
N=3では、S1で1ドット変化させた光学パターンに相当する画像を、再びカメラ2から取り込んで、S1〜S3の上記と同様な処理を行う。この場合もS1〜S3についての処理は、N=1の時と同じである。そして、S4において、前回(即ち、N=2のとき)の重み付け画像に、今回(N=3のとき)の重み付け画像を加算する(図9を参照)。そして、S5において、前回(N=2のとき)と同様に、回数カウンタNの値が基準値(=4)と比較されるが、今回も基準値よりも小さい為、再び、S6にて液晶9に表示させる光学パターンをx方向へ1ドットシフトして平行移動させた後、S7にて回数カウンタNをインクリメントして、N=4として、S1に戻る。
【0031】
N=4では、S1で1ドット変化させた光学パターンに相当する画像を、再びカメラ2から取り込んで、S1〜S3の上記と同様な処理を行う。この場合も、S1〜S3については、フラグN=1のときと同じである。そして、S4において、前回(即ち、N=3のとき)の重み付け画像に、今回(N=4のとき)の重み付け画像を加算する(図9を参照)。そして、S5において、回数カウンタNが基準値と比較される。しかし、この場合、今回では回数カウンタNの値は「4」であるので、基準値以上となり、プログラムはS8に進むものとなる。つまり、上記した様に、回数カウンタNが光学パターンの縞パターン幅の画素分だけ、回数カウンタNを1づつインクリメントしてゆき、光学パターンを1ドット毎に平行移動させて、回数カウンタの値が基準値として設定される「4」になるまで、S1〜S7の処理を繰り返して、順番に重心画像を加算する。
【0032】
そして、今回(N=4)の状態になると、S8にて上記した重心画像の加算処理によって加算された重み付け画像が、より正確に縞の密度(輝度重心密度)を表わす様にスムージング処理を行う。
【0033】
そこで、スムージング処理について説明を行うと、スムージング処理は、図8に示す如く、各画素の重み付け加算値をa0とする。そして、a0の画素の周辺の8つの画素の重み付け加算値an(n=1〜8)を平均化し、その平均値をa0とする。
【0034】
S8にてスムージング処理が行なわれた後、S9において、重み付け加算値a0が予め設定された上限閾値(上限レベル)以上の画素を抽出すると同時に、S10において、重み付け加算値a0が予め設定された下限閾値(下限レベル)以下の画素を画像処理装置3は抽出する。そして、S9およびS10にて上限/下限閾値の中に入っている重み付け加算値およびその中に入っていない重み付け加算値を元にして、S11でそれらを合成し、S12で合成処理の結果に基づいて、ワークWの表面上においてのうねりの有無を判定すると共に、うねりが有る場合にはうねりの位置を検出する。
【0035】
つまり、S11の合成画像において、重み付け加算値a0が上限閾値以上の画素と、重み付け加算値a0が下限閾値以下の画素には「1」を設定し、重み付け加算値a0が上限閾値と下限閾値との間にある画素には、「0」を設定して合成画像を作る。この様に作られた合成画像(0:白、1:黒で表わした画像、若しくは、0:黒、1:白で表わした画像)によって、合成画像内に「1」である画素が存在すれば、合成画像を見て、ワークWの表面にうねり有りと画像処理装置3は判定し、その「1」となった画素(黒または白で表わされている部位)をうねりの位置として、視覚的に検出することができる。この場合、「1」である全ての画素情報に基づいて、うねりが有る場合にはうねりの面積等を算出する事もできる。尚、本実施形態では、画像処理装置3は、輝度重心位置を算出する輝度重心位置算出手段と、うねりを判定する判定手段となる。
【0036】
また、本実施形態においては、画像を合成してうねり検出を行う様にしたが、これに限定されるものではなく、例えば、重み付け加算値a0が上限閾値以上の画素及び重み付け加算値a0が下限閾値以下の画素を合成せずに、そのままうねりの判定を行っても良い。
【0037】
本実施形態においては、パターンジェネレータ4が液晶9に表示する光学パターンを生成し、液晶ドライバ5が液晶9にその光学パターンを表示させる。そして、カメラ2よりワークWを介して液晶9に表示された液晶パターンを撮像し、その画像データを画像メモリ12に取り込む。画像メモリ12に取り込まれた画像は、ワークWの表面に凸状欠陥が存在していれば、画像メモリ12のデータ(縞状パターン)の隣り合う重心同志は互いに接近して見える。一方、ワークWの表面に凹状欠陥が存在していれば、画像メモリ12内の画像データの隣り合う領域の重心同志は互いに離れて見える。
【0038】
この現象を人が目視してうねりの有無を検査すれば良いが、この場合、目視では小さなうねりを検出することが困難であり、うねりを検出できたとしても、検査精度が良くはない。また、検査する人によってうねりの判定がばらつく恐れがあるが故に、上記した構成および処理動作を行う本装置1を用いて、画像処理により自動的にうねり検査をすることもできる。
【0039】
以上、説明した様に、本実施形態では、ワークWに照射される光学パターンを撮像するカメラ2のピントはワークWではなく、ワークWを介してパターン化光源1の液晶9に表示される液晶表示パターンに設定されている。この事から、カメラ2により撮像した画像は、ワーク表面上の粗さは検出されず、光学的ボカシを取り入れた、ワーク表面の細かな凹凸を平滑化した画像となる。
【0040】
そして、その画像の明るさ情報に基づき、輝度重心位置を画素の分解能の10倍の分解能まで(小数点以下1桁まで)求める。そして、この小数点以下1桁の数字に基づいて、輝度重心位置の画素および隣接画素に対して、重み付けを行って、その重み付け値に基づき、うねりの有無を判定できる。このため、表面の凹凸にうもれた表面うねりを信頼性高く検出することができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、被検査試料に対して、所定の光源パターンをパターン化光源より照射し、被検査試料に照射された光源パターンを撮像装置により撮像し、撮像装置により撮像された画素の明るさに基づいて、所定の閾値に対する光源パターンの輝度の重心位置を算出する。その後、輝度重心位置の画素とその隣接画素に対して重み付けを行い、重み付けされた画素の画素値に基づいて、被検査試料の表面のうねり判定を行うことができる。これは、光源パターンの明暗を撮像装置により撮像し、輝度重心位置を含む画素およびそれに隣接する隣接画素に対して重み付けを行う事によって、輝度重心位置近傍での平滑化が行え、平滑化された状態がうねり具合を表わす縞の密度(輝度重心密度)に対応した画素値を表わすので、うねりを正確に検出することができる。また、輝度重心位置を使うので、パターン化光源の明るさの変動の影響が小さくなり、装置の信頼性が向上する。
【0042】
この場合、撮像手段は被検査試料を介してのパターン化光源にピントが合わせ、被検査試料面ではピントが甘くなる様に絞りを設定すれば、被検査試料が粗い場合であっても、表面の粗さは光学的ぼかした状態で、被検査試料のうねり検出を行うことができるので、装置の信頼性が向上する。
【0043】
また、判定手段は、重み付けが成された前回の重み付け値と、光源パターンを所定画素だけシフトした状態で、前記撮像装置に撮像された像に対して、同様な重み付けがなされた今回の重み付け値とを加算してうねり判定を行えば、うねりのないマスター画像は不要になり、被検査試料との位置ずれに対しても、うねりを正確に検出でき、うねり検出の信頼性を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における表面うねり検査装置の全体構成図である。
【図2】図1に示す画像処理装置の処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態における表面うねり検査装置の画像メモリ内の画像データを示す説明図である。
【図4】図3に示すラインAでの明るさ分布を示すグラフである。
【図5】図3に示すラインAでの各画素における明るさ分布から加重平均値を求めたグラフである。
【図6】図5に示す加重平均からの重み付け処理を説明する説明図である。
【図7】図1に示す液晶表示パターンを1ドット毎に平行移動した状態説明図である。
【図8】本発明の一実施形態における表面うねり検査装置で行う画素のスムージング処理の説明図である。
【図9】図2に示す重心画像の加算処理の説明図である。
【符号の説明】
1 パターン化光源
2 カメラ(撮像装置)
3 画像処理装置(輝度重心位置算出手段、判定手段)
4 パターンジェネレータ
5 液晶ドライバ
6 レンズ
7 LED発光部
8 拡散板
9 液晶
10 表面うねり検査装置
12 画像メモリ
in 輝度重心位置の画素
in+1 隣接画素
W ワーク(被検査試料)
Claims (3)
- 被検査試料に対して、所定の光源パターンを照射するパターン化光源と、
前記被検査試料に照射された前記光源パターンを撮像する撮像装置と、
該撮像装置により撮像された画素の明るさに基づき、所定の閾値に対する前記光源パターンの輝度の重心位置を算出する輝度重心位置算出手段と、
該輝度重心位置の画素と該画素の隣接画素に対して、重み付けを行う重み付け手段と、
重み付けされた画素の画素値に基づき、前記被検査試料の表面のうねり判定を行う判定手段とを備えたことを特徴とする表面うねり検査装置。 - 前記撮像手段は、前記被検査試料を介しての前記パターン化光源にピントが合わさっていることを特徴とする請求項1に記載の表面うねり検査装置。
- 前記判定手段は、前記重み付けが成された前回の重み付け値と、前記光源パターンを所定画素だけシフトした状態で、前記撮像装置に撮像された像に対して、同様な重み付けがなされた今回の重み付け値とを加算してうねり判定を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面うねり検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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- 2002-08-29 JP JP2002250684A patent/JP2004093146A/ja active Pending
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