JP2004093073A - 粉体燃焼装置および粉体燃焼方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、長手方向の一端が閉塞された筒状のケーシングによって画定される副燃焼室内で可燃粉体を燃焼させるバーナを備えた粉体燃焼装置であって、上記ケーシングは、外周壁に形成されたバーナスロートと、該バーナスロートの形成位置よりも開口端側に堰を形成することができる仕切り板とを有し、上記バーナは、可燃粉体が搬送気体と共に導入される第1流路を有し、上記バーナスロートに装着されて、上記可燃粉体を上記ケーシングの内周面に沿った周方向に噴射可能であることを特徴とする粉体燃焼装置を提供して、上記課題を解決するものである。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
可燃粉体、特に廃プラスチック粉末を燃焼するのに好適な粉体燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業廃棄物あるいは一般廃棄物として廃棄される廃プラスチックが増加の一途をたどっている。一方、地球規模での環境保全の大きなテーマとして、炭酸ガス削減への要求が高まっており、廃プラスチックを従来の単純焼却や埋め立てで処理するのではなく、素材あるいは熱源としてリサイクルすることに取り組むケースが増えている。
【0003】
例えば、廃プラスチックを粒径10μm程度以下の微粉末に粉砕して燃料として用いると、既存の炉に用いた場合でも、化石燃料を当該廃プラスチック微粉末で略100%置換することが可能である。この置換率は、廃プラスチック粉末の粒径が300μm以下であれば70%程度、380μm以下であれば33%程度となる。廃プラスチックを化石燃料の代替として使用することによって、実質的に大きな省エネルギー効果が得られる。
【0004】
このため、多くの工業炉で廃プラスチックのサーマル・リサイクルの実用化、あるいは実用化研究がなされ、廃プラスチックを効率的に燃焼させるための燃焼装置または燃焼方法が種々提案されている。
【0005】
例えば特開平7−119922号公報には、粒径が300〜30μm以下の粒子の累積重量が全体の50%以上で、かつ粒径が400〜30μmの粒子の累積重量が全重量の80%以上になるように微粉砕した廃プラスチックの燃焼に好適な燃焼装置が記載されている。
【0006】
しかしながら、廃プラスチックを上記の粒度に粉砕するためには大きな破砕設備が必要であり、経済的に成り立たないという問題があった。
【0007】
特開平8−283051号公報には、廃プラスチック粒子を細束流にして主燃料と共にロータリーキルン内に吹き込んで生石灰・焼ドロマイトを製造する方法が記載されている。この方法では、直径が20mm以下の廃プラスチック粒子を使用することが可能である。
【0008】
しかしながら、上記の方法で使用されるロータリーキルンは炉内温度が1800℃近い超高温に達するものであり、かつ、その長さが数十メートルにも及ぶ大規模なものであるので、当該方法には、炉内温度が相対的に低く、炉の全長も大幅に短い小規模ないし中規模の炉には適用することができないという問題があった。
【0009】
また、特開平10−185115号公報には、廃プラスチックを産業廃棄物焼却炉内で燃焼させるための粉体燃焼用バーナが記載されている。このバーナは、ほぼ円筒状の本体と、廃プラスチック分と一次空気とを混合して本体内の円筒軸方向に直線的に噴射する噴射ノズルと、廃プラスチック分に着火するための着火バーナとを備えている。
【0010】
しかしながら、この粉体燃焼用バーナは、廃プラスチック分を本体内で十分には燃焼させずに産業廃棄物焼却炉内に噴射するものであるので、焼却炉内を傷め易く、産業廃棄物焼却炉以外の焼却炉には適用し難いという問題があった。
【0011】
さらに、特開平10−185162号公報には、金属被覆チップから分離した廃プラスチックを特定構造の粉体バーナを用いて処理する方法が記載されている。この方法で使用される粉体バーナは、ほぼ円筒状の粉体バーナ本体と、廃プラスチック分と一次空気との混合体が粉体バーナ本体内で旋回するようにして当該混合体を産業廃棄物焼却炉側へ噴射する粉体噴射手段と有しており、炉内側に向かって下がるように傾斜して設けられる。
【0012】
しかしながら、上記の粉体バーナによって廃プラスチックを完全にガス化するためには、上記の粉体バーナ本体を長尺化するか、粉体バーナ本体内の温度を高温にする必要があり、小型化が困難であるといった問題や、高価な耐火材を用いて粉体バーナ本体を作製しなければならいといった問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、平均粒径が比較的大きな可燃粉体でも良好に燃焼させることが可能で、小型化も容易な粉体燃焼装置を提供することを主目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載するように、長手方向の一端が閉塞された筒状のケーシングによって画定される副燃焼室内で可燃粉体を燃焼させるバーナを備えた粉体燃焼装置であって、上記ケーシングは、外周壁に形成されたバーナスロートと、該バーナスロートの形成位置よりも開口端側の少なくとも下方に堰を形成することができる仕切り板とを有し、上記バーナは、可燃粉体が搬送気体と共に導入される第1流路を有し、上記バーナスロートに装着されて、上記可燃粉体を上記ケーシングの内周面に沿った周方向に噴射可能であることを特徴とする粉体燃焼装置を提供する。
【0015】
本発明によれば、バーナから副燃焼室内に噴射された可燃粉体が、ケーシングの内周面に沿って螺旋状に運動しながら当該副燃焼室の開口端側に向かうものであり、かつ副燃焼室内に堰が形成されているので、可燃粉体の副燃焼室内での滞留時間を長くすることができる。したがって、平均粒径が比較的大きな可燃粉体を用いた場合でも、当該可燃粉体を燃焼させるに十分な滞留時間を容易に確保することができる。また、副燃焼室の長さを短くしても、可燃粉体を燃焼させるに十分な滞留時間を確保することが可能であるので、小型化が容易である。さらに、上記堰は少なくとも下方に設けられていることから、副燃焼室からの可燃粉体の飛び出しを防止することが可能となる。
【0016】
上記請求項1に記載された発明においては、請求項2に記載するように、上記のバーナが、第1流路よりも内周に形成され、ガス燃料または液体燃料が導入される第2流路と、前記第1流路よりも外周に形成され、燃焼用空気が導入される第3流路とを有していることが好ましい。以下、ガス燃料と液体燃料とを単に燃料ともいう。このようなバーナでは、バーナから噴射された可燃粉体を燃料と燃焼用空気とによって挟み込むことができ、これによって可燃粉体、燃料、および燃焼用空気が十分に混合した状態で着火させることが可能になる。その結果として、可燃粉体を更に良好に燃焼させることができる。
【0017】
上記請求項2に記載された発明においては、上記のバーナが、第2流路または第3流路を流れる流体に旋回を与える旋回発生手段を有していることが好ましい。この旋回発生手段を設けることにより、可燃粉体、燃料、および燃焼用空気を積極的に混合することが可能になり、可燃粉体を更に良好に燃焼させることが容易になる。
【0018】
上記請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載された発明においては、上記の堰を形成するために仕切り板が配置された箇所でのケーシングの開口率を45%以下にすることが好ましい。当該開口率を45%以下にすることによって、可燃粉体を良好に燃焼させることが容易になる。
【0019】
上記請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載された発明においては、プラスチックを含む可燃粉体を用いることが好ましい。可燃粉体として例えば廃プラスチックを用いることにより、本発明の粉体燃焼装置の利点を最大限に生かすことができる。
【0020】
本発明はまた、請求項5に記載するように、上記請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の粉体燃焼装置によって、可燃粉体を燃焼させることを特徴とする粉体燃焼方法を提供する。この方法によって、可燃粉体を良好に燃焼させることが可能となり、可燃粉体を化石燃料の代替燃料として利用することが容易になる。
【0021】
上記請求項5に記載された発明においては、上記のバーナから噴出する可燃粉体の流速を4m/秒以上にすることが例示される。可燃粉体の流速をこのように選定することにより、当該可燃粉体を更に良好に燃焼させることが容易になる。
【0022】
上記請求項5に記載された発明においては、請求項6に記載するように、プラスチックを含む可燃粉体を用いることが好ましい。可燃粉体として例えば廃プラスチックを用いることにより、本発明の粉体燃焼方法の利点を最大限に生かすことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の粉体燃焼装置および粉体燃焼方法について、第2流路にガス燃料を導入する場合を説明する。なお、以下の説明では、このように第2流路にガス燃料を導入する場合についてのみ説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2流路に液体燃料が導入される場合をも含むものである。
【0024】
A.粉体燃焼装置
本発明者らは、可燃粉体の基礎的特性を示差熱分析や加熱過程での状態変化の観察等によって解析して、例えば廃プラスチック粉末に含まれるガス化成分は概ね500℃以下でガス化し、当該廃プラスチック粒子を良好に燃焼させるためには燃焼装置内で確実にガス化させることが重要である、との知見を得た。
【0025】
図1は、廃プラスチック粉末をガス化するのに要する時間(以下、「ガス化時間」という。)と雰囲気温度との関係を廃プラスチック粉末の粒径ごとに示す。
【0026】
図示のデータは、廃プラスチック粉末としてポリプロピレンを用いたものである。まず、常圧、窒素雰囲気のもとで、示差熱天秤を用いて10℃/分程度の速度で廃プラスチックを加熱し、廃プラスチック温度と廃プラスチック粉末の重量減少(ガス化量)との関係を把握した。次に、廃プラスチック粉末を球体であると近似し、一定の雰囲気温度のもとに保持されたとして外表面への放射伝熱による温度上昇を計算し、中心部の温度が500℃に達する時間をガス化時間として見積もった。なお、このとき、ガス化する量は熱天秤による測定結果により決定し、残存する灰分は5%とした。
【0027】
同図から明らかなように、廃プラスチック粉末のガス化時間は、粒径が大きくなるほど長くなり、粒径が同じであれば、雰囲気温度が高くなるほど短くなる。
【0028】
図2は、雰囲気温度を1200℃に固定したときの廃プラスチック粉末のガス化時間と粒径との関係を示す。雰囲気温度以外の測定条件は、図1に示したものと同様の条件とした。
【0029】
同図から明らかなように、雰囲気温度が一定である場合、廃プラスチック粉末のガス化時間は、粒径の増加に伴って略線形に増加する。
【0030】
ところで、燃焼装置のケーシングを比較的安価な耐火物によって作製する場合、その耐熱温度の上限は概ね1200〜1400℃の範囲内となるので、雰囲気温度の上限もこの範囲内となる。
【0031】
したがって、比較的耐熱性の低い耐火材を用いて燃焼装置を作製し、かつ、当該燃焼装置によって粗粒の廃プラスチックを確実にガス化するためには、ガス化に必要な時間を如何にして確保するかが大きな問題となる。
【0032】
例えば、1200℃の雰囲気温度の下で粒径が0.3mmの廃プラスチックをガス化するためには0.25秒という比較的短い時間、副燃焼室内に滞留させればよいわけであるが、粒径が1mmになれば約0.8秒、粒径が2mmになれば約1.7秒、粒径が3mmになれば2.6秒という比較的長い時間、廃プラスチック粉末を副燃焼室内に滞留させることが必要となる。
【0033】
副燃焼室内に廃プラスチック粉末を供給するにあたって、当該廃プラスチック粉末が副燃焼室内を螺旋状に旋回しながら移動するようにするだけでは、上記の滞留時間を確保するために必要となる副燃焼室の全長が長くなり、装置の大型化をまねく。燃焼装置を小型化するためには、何からの工夫が必要である。
【0034】
本発明は上記の知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明の粉体燃焼装置では、燃焼装置を小型化しても上述の滞留時間が確保できるように、可燃粉体を噴射することができるバーナを、可燃粉体がケーシングの内周面に沿って噴射されるように装着し、かつ、副燃焼室内に堰を形成することができる仕切り板を少なくとも下方に設けている。
【0035】
<第1実施形態>
図3(A)は、第1実施形態による本発明の粉体燃焼装置をその長手軸を含む面で切ったときの概略断面図であり、図3(B)は、図3(A)に示したIII−III線断面の概略図である。
【0036】
これらの図に示す粉体燃焼装置20は、ケーシング1によって画定された副燃焼室10内で、廃プラスチック粉末等の可燃粉体をバーナ12によって加熱し、燃焼させるものである。
【0037】
図3(A)に示すケーシング1は円筒状を呈し、その長手方向の一端は側壁2によって閉塞され、他端は解放端3となっている。ケーシング1の外周壁4には、側壁2に近接して、バーナスロート5が形成されている。また、バーナスロート5の形成位置よりも開口端3側に堰を形成するために、開口端3でのケーシング内周面から径方向内側に張り出すようにして、中央に円形の開口部を有する円板状(環状)の仕切り板7が設けられている。
【0038】
バーナ12は、上記のバーナスロート5に装着されている。このバーナ12には、可燃粉体が搬送気体と共に導入される第1流路(図示せず。)が設けられており、第1流路に導入された可燃粉体は、当該バーナ12の先端からケーシング1の内部(副燃焼室10)へ噴射される。
【0039】
必要に応じて、ケーシング1の側壁2にのぞき窓18を設けることができる。なお、のぞき窓18については、便宜上、断面形状ではなく側面視上の形状を図3(A)に示している。
【0040】
図3(B)に示すように、バーナ12が装着されるバーナスロート5は、ケーシング内周面の所望地点Pにおける接線(ケーシング1の長手軸に直交する方向に延在する接線)が当該バーナスロート5の内周面上に位置するように、または当該バーナスロート5の内部空間を通るように形成されている。
【0041】
そのため、バーナ12中の第1流路に搬送気体と共に可燃粉体を導入すると、同図中に矢印Aで示すように、当該可燃粉体はケーシング1の内周面に沿った周方向に噴射される。噴射された可燃粉体は、ケーシング1の内周面に沿って副燃焼室10内を螺旋状に移動し、開口端3へ至る。なお、バーナ12については、便宜上、断面形状ではなく側面視上の形状を図3(B)に示している。
【0042】
上記の構成を有する粉体燃焼装置20では、可燃粉体をケーシング3の内周面に沿って螺旋状に移動させることができるので、側壁2にバーナを設けてケーシング3の長手軸方向に可燃粉体を噴射した場合に比べて、可燃粉体の副燃焼室10内での滞留時間を例えば6倍以上にすることができる。
【0043】
また、仕切り板7を設けることによって副燃焼室10内に堰が形成され、副燃焼室10内を螺旋状に移動してきた可燃粉体が当該堰において円運動するようになったり、当該堰にトラップされたりすることから、堰がない場合に比べて、可燃粉体の副燃焼室10内での滞留時間が例えば4倍以上に増大する。
【0044】
その結果として、副燃焼室10の雰囲気温度を比較的低くしても、可燃粉体を燃焼ないしガス化させるに十分な滞留時間を確保することが容易になる。また、副燃焼室10の長さを短くする、すなわち、副燃焼室10を小型化しても、可燃粉体を燃焼ないしガス化させるに十分な滞留時間を確保することが容易になる。
【0045】
さらに、可燃粉体として廃プラスチック粉末を使用した場合には、上述のように少なくとも下方に設けられた堰によって廃プラスチック粉末をトラップすることができるので、ガス化されないまま副燃焼室10外へ飛び出してしまう廃プラスチック粉末の量を大幅に低減させることができる。
【0046】
このような技術的効果を奏する粉体燃焼装置20は、通常、図3(A)に示すように、燃焼炉等の主燃焼室50と粉体燃焼装置20の副燃焼室10とが連通するようにこれらを並設して、使用される。
【0047】
粉体燃焼装置20を上記の主燃焼室50に並設し、かつ可燃粉体としてたとえ廃プラスチック粉末を使用した場合は、前述のように副燃焼室10外へ飛び出す廃プラスチック粉末の量、すなわち主燃焼室50内へ飛び出す廃プラスチック粉末の量を大幅に低減することができるので、主燃焼室50のケーシング51の損傷や、主燃焼室50からの煤の発生を抑制することができる。
【0048】
粉体燃焼装置20を使用するにあたっては、一般には副燃焼室10を画定しているケーシング1の長手軸が水平となるように、かつ、仕切り板7によって副燃焼室10内に形成される堰が当該副燃焼室10内で鉛直方向下側に形成されるように設置される。
【0049】
<第2実施形態>
図4(A)は、第2実施形態の本発明の粉体燃焼装置をその長手軸を含む面で切ったときの概略断面図であり、図4(B)は、図4(A)に示したIV−IV線断面の概略図である。
【0050】
これらの図に示した粉体燃焼装置30は、図3(A)または図3(B)に示した仕切り板7に代えて、半円形を呈する仕切り板27が形成されている点で、図3(A)および図3(B)に示した第1実施形態の粉体燃焼装置20と異なる。
【0051】
他の構成は粉体燃焼装置20と同様であるので、仕切り板27以外の部材については図3(A)または図3(B)で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0052】
図示の粉体燃焼装置30では、第1実施形態の粉体燃焼装置20における配置と同様の配置でバーナ12が設けられており、かつ、仕切り板27によって副燃焼室10内に堰が形成される。したがって、この粉体燃焼装置30は、第1実施形態の粉体燃焼装置20と同様の技術的効果を奏する。
【0053】
以上、本発明に係る第1実施形態および第2実施形態の粉体燃焼装置について説明したが、本発明の粉体燃焼装置はこれらの実施形態の装置に限定されるものではなく、種々の変更や修飾等が可能である。
【0054】
以下、本発明の粉体燃焼装置を構成する各部材について、図3(A)、図3(B)図4(A)、または図4(B)で用いた参照符号を適宜引用しつつ、詳述する。
【0055】
1.ケーシング
副燃焼室10を画定するケーシング1の形状は、可燃粉体を螺旋状に移動させるうえから、一端が閉塞された筒状とすることが好ましい。具体的は、一端が閉塞された円筒状、または楕円筒状にすることが好ましい。
【0056】
ケーシングの内径は、仕切り板7、27の配設箇所を除き、側壁2から開口端3にかけて一定にすることが好ましいが、側壁2から開口端3にかけて漸次拡大または減少させることも可能である。
【0057】
粉体燃焼装置20を低コストの下に作製するうえからは、比較的耐熱性の低い耐火材、例えば耐熱温度が1200〜1400℃程度の耐火材を用いてケーシング1を作製することが好ましい。
【0058】
ケーシング1の内容積は、目的とする粉体燃焼装置の用途や、求められる処理能力等に応じて、適宜選定可能である。
【0059】
2.仕切り板
仕切り板7、27は、ケーシング1と同程度の耐熱性を有する耐火材によって形成することが好ましく、熱膨張率の相違等による不具合の発生を防止するうえからは、ケーシング1の材料と同じ材料によって形成することが好ましい。
【0060】
また、その形状は、少なくともケーシング1の下方に形成されていればその形状は特に限定されるものではなく、図3(A)および図3(B)に示した仕切り板7のように中央に開口部を有する円板状、または図4(A)および図4(B)に示した仕切り板27のように半円形とする以外に、半楕円形や、三日月状(弓形状)等とすることもできる。
【0061】
あるいは、図5(A)に示す粉体燃焼装置40Aにおける仕切り板37Aのように、ケーシング1の径方向内側に位置する縁部が側壁2方向に張り出した形状とすることもできるし、図5(B)に示す粉体燃焼装置40Bにおける仕切り板37Bのように、ケーシング1の内周面から当該ケーシング1の径方向内側に向かうに従って側壁2方向に斜めに張り出した形状とすることもできる。
【0062】
仕切り板の位置は、バーナスロート5の形成位置よりも開口端3側に堰を形成することができる位置であれば、例えば図5(C)に示す粉体燃焼装置40Cにおける仕切り板37Cのように、開口端3から側壁2側へ離隔していてもよいが、開口端3に近づけるほど可燃粉体の滞留時間を長くすることが容易になるので、開口端3に近いほど好ましいといえる。
【0063】
なお、図5(A)〜図5(C)に示した各粉体燃焼装置40A〜40Cの構成は、仕切り板を除いて、図3(A)または図3(B)に示した粉体燃焼装置20の構成と同様であるので、仕切り板以外の構成部材については図3(A)または図3(B)で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。図5(C)中の参照符号38は、仕切り板37Cの中央部に形成されている開口部を示している。
【0064】
仕切り板を最低限1つ配置することによって、所望の技術的効果を奏する粉体燃焼装置を得ることが可能になるのであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、2つ以上の仕切り板をケーシング1内に配置することもできる。
【0065】
可燃粉体を良好に燃焼させるうえには、仕切り板を形成した箇所でのケーシング1での開口比(面積比)が5%〜45%の範囲内、特に15%〜25%の範囲内となるように、当該仕切り板の大きさおよび形状を選定することが好ましい。開口比が大きすぎると、粉末の飛び出しを防止する効果が不十分となり、開口比が小さすぎると、仕切り板を形成した箇所での流速が大きくなり仕切り板が損傷されやすい。
【0066】
3.バーナ
バーナ12は、可燃粉体を噴射することができるものであれば特に限定されるものではないが、通常は、可燃粉体、ガス燃料および燃焼用空気を噴射することができるものが用いられる。
【0067】
バーナ12中においてガス燃料が導入される流路、可燃粉体が導入される流路、および燃焼用空気が導入される流路それぞれの配置は適宜選定可能であるが、これらの流路が同軸状に配置された多重管構造のバーナを用いることが特に好ましい。
【0068】
図6(A)は、三重管構造のバーナの一例をその噴射口側からみた正面図であり、図6(B)は、図6(A)に示したVI−VI線断面の概略図である。
【0069】
これらの図に示すバーナ12Aは、第1流路13と、第1流路13よりも内周に形成された第2流路14と、第1流路13よりも外周に形成された第3流路15とを有している。
【0070】
第1流路13、第2流路14および第3流路15は、バーナ12Aの中心軸と直交する方向に切ったときの断面(以下、「横断面」という。)形状が環形を呈する流路であることが好ましい。
【0071】
気体搬送された可燃粉体を第1流路13に導入し、ガス燃料を第2流路14に導入し、燃焼用空気を第3流路15に導入することにより、バーナ12Aから噴射される可燃粉体をガス燃料と燃焼用空気とによって挟み込ませることができ、これによって、可燃粉体、ガス燃料、および燃焼用空気が十分に混合した状態で着火させることができる。その結果として、可燃粉体を良好に燃焼させること容易になる。
【0072】
第1流路13に導入する可燃粉体としては、例えば廃プラスチック粉末、微粉炭、木屑、紙片、微粉バイオマス等や、これらの混合物を挙げることができる。本発明の粉体燃焼装置の利点を考慮すると、廃プラスチック粉末を用いることが好ましい。
【0073】
廃プラスチック粉末を第1流路13に導入する場合、当該プラスチック粉末の平均粒径(微粉から重量を積算して全重量の50%となる粒径を意味する。以下同じ。)は、0.6mm以上であることが好ましく、特に0.9mm以上であることが好ましい。
【0074】
この平均粒径が上記範囲より低い場合は、副燃焼室内の温度が上昇しすぎる傾向にあり、またこのような廃プラスチック粉末を得るためのコストが高くなる等の問題があることから好ましくない。
【0075】
廃プラスチック粉末の粒径が大きくなると、副燃焼室の温度低下が大きくなり、副燃焼室での滞留量が増加して、ガス化や燃焼が阻害されるので、ガス燃料の入熱割合を大きくする必要がある。例えば、平均粒径が4.0mmより大きくなると、ガス燃料の入熱割合を30%より大きくする必要がある。したがって、廃プラスチック粉末の平均粒径の上限は、4.0mm以下、特に2.0mm以下とすることが好ましい。
【0076】
なお、ガス燃料の入熱割合とは、全入熱すなわち可燃粉体の入熱量(A)と燃料の入熱量(B)との合計入熱量に対する燃料の入熱量の割合(B/(A+B))をいう。また、入熱割合を燃焼比率ともいう。
【0077】
また、例えば、図7に示すように、0.1〜0.5の粒度分布を有する廃プラスチック粉末の場合には、平均粒径は0.29mmとされる。
【0078】
廃プラスチック粉末を搬送するための気体は、可燃粉体の燃焼を妨げないものであればよく、例えば可燃性を有していてもよいが、一般的には、コスト面から空気を使用することが好ましい。
【0079】
必要に応じて、第2流路14内または第3流路15内に、当該第2流路14または当該第3流路15を流れる流体に旋回を与える旋回発生手段16を設けることができる。図示の例では、第3流路15内に旋回発生手段16が設けられている。この旋回発生手段16を設けることによって、第2流路14および第3流路15から噴射される流体と第1流路13から噴射される可燃粉体とを積極的に混合することが容易になるので、可燃粉体を更に良好に燃焼させることが可能になる。
【0080】
旋回発生手段16は、流路内を流れる流体に対して旋回を与えることができる手段であれば特に限定されるものではない。例えば図6(B)に示すように、旋回羽根、すなわち流体を旋回に導く誘導羽根を、旋回発生手段16として用いることができる。
【0081】
B.粉体燃焼方法
次に、本発明の粉体燃焼方法について説明する。本発明の粉体燃焼方法は、上述した本発明の粉体燃焼装置によって、可燃粉体を燃焼させるものである。
【0082】
この方法によれば、既に説明した本発明の粉体燃焼装置の利点を生かして、可燃粉体を燃焼させることができる。
【0083】
その際、粉体燃焼装置を構成しているバーナからは、可燃粉体を一般的には4m/秒以上の流速(初速度)で噴射することが好ましく、特に10m/秒以上の流速で噴射することが好ましい。可燃粉体の流速をこのように設定することにより、たとえ可燃粉体として廃プラスチック粉末を用いた場合でも、当該廃プラスチック粉末を良好に燃焼ないしガス化させることが可能になる。
【0084】
また、本発明においては、粉体の燃焼を開始する前に副燃焼室の温度を上げる必要があるが、この場合は、まずガス燃料および燃焼用空気を燃焼させることにより副燃焼室の温度を上昇させることが好ましい。
【0085】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述の実施形態は例示であり、本明細書の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一の構成を有し、同様の効果を奏するものは、如何なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0086】
例えば、上記実施形態の説明では、第2流路にガス燃料を導入する場合を示したが、第2流路に液体燃料を導入する場合には、例えば、図6に示す三重管の場合には、液体燃料を噴霧するオイルガンなどの噴霧発生手段を第2流路に取り付けたバーナを用い、副燃焼室に噴射すればよい。
【0087】
また、本発明に用いられるガス燃料としては、コークス炉ガス、LNG、LPGおよび各種副性ガスが例示され、液体燃料ととしては、灯油、重油などの石油系燃料あるいはメタノールが例示される。
【0088】
【実施例】
以下、実施例を例示して、本発明を更に具体的に説明する。
【0089】
[実施例1]
まず、図3(A)および図3(B)に示した粉体燃焼装置20と同様の構造を有する粉体燃焼装置を用意した。
【0090】
この粉体燃焼装置におけるケーシングの内径(直径)は800mm、長さ(内寸)は1000mmであり、仕切り板の中央部には直径400mmの円形の開口部が形成されている。バーナスロートには、図6に示したバーナ12Aと同様の三重管構造のバーナを装着した。バーナを構成している第1流路13には、空気搬送された廃プラスチック粉末(主成分はポリエステル)を導入し、第2流路14には燃料ガスとしてのコークス炉ガスを導入し、第3流路15には燃焼用空気を導入した。
【0091】
また、上記の粉体燃焼装置で燃焼させる可燃粉体として、平均粒径が0.9mm、1.2mm、1.7mm、2.0mmと異なる4種類の廃プラスチック粉末を準備した。
【0092】
上述の粉体燃焼装置をケーシングの長手軸が水平となるように設置し、コークス炉ガスの入熱量が全入熱量の10%となるように調節しながら、上記4種類の廃プラスチック粉末それぞれについて燃焼試験を行った。
【0093】
この燃焼試験を行うにあたっては、副燃焼室内の雰囲気温度が1000℃に達するまではコークス炉ガスの燃焼比率を高くして燃焼を行い、副燃焼室の雰囲気温度が1000℃を超えた後は、コークス炉ガスの入熱量が上記の値となるよう調節した。
【0094】
また、バーナから噴出する廃プラスチック粉末の流速(初速度)は、いずれの種類の廃プラスチック粉末についても、8m/秒とし、各廃プラスチック粉末は、それぞれ別個に、1時間当たり20kgの割合で燃焼させた。
【0095】
燃焼試験の結果を表1にまとめる。平均粒径が0.9mmの廃プラスチック粉末の場合は、粉末のまま、すなわちガス化されることなく副燃焼室から飛び出るものは極めて少なく、副燃焼室内で極めて良好に燃焼した。他の平均粒径の廃プラスチック粉末の場合にも、ガス化されることなく副燃焼室から飛び出るものは少なく、副燃焼室内で良好に燃焼した。
【0096】
廃プラスチック粉末のガス化の度合いは、平均粒径が0.9mmのものよりも平均粒径が2.0mmのものの方がやや悪いが、副燃焼室の温度は、平均粒径0.9mmの廃プラスチック粉末を燃焼させたときには1300℃と比較的高温であったのに対し、平均粒径2.0mmの廃プラスチック粉末を燃焼させたときには1230℃と比較的低温であった。
【0097】
【表1】
【0098】
[実施例2]
粉体燃焼装置におけるケーシングの内径(直径)を400mm、長さ(内寸)を600mmに変更すると共に、仕切り板の中央部に形成されている円形開口部の直径を150mmに変更した以外は実施例1と同様にして、廃プラスチック粉末の燃焼試験を行った。
【0099】
燃焼試験の結果を表2にまとめる。粉体燃焼装置の小型化に伴って廃プラスチック粉末の副燃焼室での滞留時間が短くなったため、いずれの平均粒径を有する廃プラスチック粉末もガス化の度合いが若干低下したものの、実用上十分に燃焼させることができた。廃プラスチック粉末のガス化の度合いの低下に伴い、副燃焼室の温度も低下した。
【0100】
【表2】
【0101】
[実施例3および比較例1]
平均粒径が1.7mmの廃プラスチック粉末を用い、仕切り板を形成した箇所でのケーシングの開口比を45%、25%、または15%に変更した以外は実施例1と同様の条件の下に燃焼試験を行った。
【0102】
また、比較例1として、仕切り板を形成した箇所でのケーシングの開口比を100%、すなわち、仕切り板を設けなかった以外は実施例3と同様の条件の下に燃焼試験を行った。
【0103】
燃焼試験の結果を表3にまとめる。上記の開口比を変化させることによって廃プラスチック粉末のガス化の度合いも変化する。廃プラスチック粉末を実用上十分に燃焼させるうえからは、上記の開口比を45%以下とすることが好ましく、特に25%以下とすることが好ましい。
【0104】
【表3】
【0105】
[実施例4]
仕切り板の形状が半円形である点を除いて実施例1で用いた粉体燃焼装置と同じ構造、および同じ大きさを有する粉体燃焼装置を用意し、この粉体燃焼装置を用いて、ガス燃料(コークス炉ガス)の入熱割合(ただし、副燃焼室内の温度が1000℃を超えた後での入熱割合を意味する。)を70%、50%、40%、30%、20%、10%、0%と種々種変化させた以外は実施例1の燃焼試験と同条件の下に、平均粒径が0.9mmの廃プラスチック粉末の燃焼試験を行った。
【0106】
燃焼試験の結果を表4にまとめる。コークス炉ガスの入熱割合が10%以上のときには、廃プラスチック粉末を極めて良好に燃焼させることができた。また、コークス炉ガスの入熱割合が0%であっても、廃プラスチック粉末を良好に燃焼させることができた。廃プラスチック粉末を専焼させることが可能である。
【0107】
【表4】
【0108】
[実施例5]
ガス燃料(コークス炉ガス)の入熱割合を10%で固定する一方で、ノズル中の各流路の断面積を変更することによって廃プラスチック粉末の流速(初速度)を種々変更し、他の条件は実施例4での条件と同一にして燃焼試験を行った。
【0109】
その結果、廃プラスチック粉末の流速が4〜10m/秒のときには当該廃プラスチック粉末が良好に燃焼し、流速が10m/秒を超えると極めて良好に燃焼した。廃プラスチック粉末の流速以外の条件が一定であれば、当該流速を速くする程、廃プラスチック粉末の燃焼状態が良好になる傾向が認められた。
【0110】
[比較例2]
実施例1で用いたバーナに代えて、廃プラスチック粉末を搬送気体と共に噴射することができるノズルを、副燃焼室を画定しているケーシングの外周壁に設けると共に、当該ケーシングの長手軸に沿ってガス燃料および燃焼用空気を噴射することができるバーナをケーシングの側壁に設け、他の条件は実施例1での条件と同じにして、廃プラスチック粉末の燃焼試験を行った。
【0111】
その結果、廃プラスチック粉末の燃焼状態が悪化した。これは、(1)本比較例で用いた粉体燃焼装置では、実施例1で用いた粉体燃焼装置に比べてガス燃料(コークス炉ガス)による火炎と廃プラスチック粉末流との接触が遅れること、および(2)ケーシングの長手軸方向に流れるガス燃料および燃焼用空気によって、ガス化される前に副燃焼室外へ噴射される廃プラスチック粉末が増加したこと、によるものと考えられる。
【0112】
[実験例]
平均粒径が0.3〜0.5mmの廃プラスチック粉末を用いた以外は実施例1と同条件の下に燃焼試験を行った。
【0113】
その結果、廃プラスチック粉末は極めて良好に燃焼したが、副燃焼室内の温度が1350℃を超える温度にまで上昇した。
【0114】
副燃焼室を画定しているケーシングの耐久性を勘案すると、平均粒径が0.6mm以上の廃プラスチック粉末を燃焼させることが好ましい。
【0115】
【発明の効果】
本発明の粉体燃焼装置では、可燃粉体がバーナから噴射され、かつ、その噴射方向が副燃焼室の内周面に沿った周方向となっているので、副燃焼室の長手軸方向に可燃粉体を噴射した場合に比べて、当該可燃粉体の副燃焼室内での滞留時間を長くすることができる。さらに、副燃焼室内に堰を形成することができる仕切り板が形成されているので、当該仕切り板が形成されていない場合に比べて、可燃粉体の副燃焼室内での滞留時間を長くすることができる。
【0116】
これらの結果として、平均粒径が比較的大きな可燃粉体であっても良好に燃焼させることが可能である。また、本発明の粉体燃焼装置は、比較的耐熱性の低い耐火材を用いて作製することができると共に、小型化も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】廃プラスチック粉末をガス化するのに要する時間と雰囲気温度との関係を廃プラスチック粉末の粒径ごとに示すグラフである。
【図2】雰囲気温度を1200℃に固定したときの廃プラスチック粉末のガス化時間と粒径との関係を示すグラフである。
【図3】図3(A)は、第1実施形態による粉体燃焼装置をその長手軸を含む面で切ったときの概略断面図であり、図3(B)は、図3(A)に示したIII−III線断面の概略図である。
【図4】図4(A)は、第2実施形態の粉体燃焼装置をその長手軸を含む面で切ったときの概略断面図であり、図4(B)は、図4(A)に示したIV−IV線断面の概略図である。
【図5】図5(A)、図5(B)、および図5(C)は、それぞれ、副燃焼室内に堰を形成するための仕切り板の例を示す概略断面図である。
【図6】図6(A)は、三重管構造のバーナの一例をその噴射口側からみた正面図であり、図6(B)は、図6(A)に示したVI−VI線断面の概略図である。
【図7】0.1〜0.5の粒度分布を有する廃プラスチック粉末の平均粒径を説明するグラフである。
【符号の説明】
1 … ケーシング
4 … 外周壁
6 … バーナスロート
7 … 仕切り板
10 … 副燃焼室
12 … バーナ
13 … 第1流路
14 … 第2流路
15 … 第3流路
16 … 旋回発生手段
Claims (6)
- 長手方向の一端が閉塞された筒状のケーシングによって画定される副燃焼室内で可燃粉体を燃焼させるバーナを備えた粉体燃焼装置であって、
前記ケーシングは、外周壁に形成されたバーナスロートと、該バーナスロートの形成位置よりも開口端側の少なくとも下方に堰を形成することができる仕切り板とを有し、
前記バーナは、可燃粉体が搬送気体と共に導入される第1流路を有し、前記バーナスロートに装着されて、前記可燃粉体を前記ケーシングの内周面に沿った周方向に噴射可能であることを特徴とする粉体燃焼装置。 - 前記バーナが、前記第1流路よりも内周に形成され、ガス燃料または液体燃料が導入される第2流路と、前記第1流路よりも外周に形成され、燃焼用空気が導入される第3流路とを有することを特徴とする請求項1に記載の粉体燃焼装置。
- 前記バーナが、前記第2流路または前記第3流路を流れる流体に旋回を与える旋回発生手段を有することを特徴とする請求項2に記載の粉体燃焼装置。
- 前記仕切り板が配置された箇所での前記ケーシングの開口率が45%以下であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の粉体燃焼装置。
- 前記請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の粉体燃焼装置によって、可燃粉体を燃焼させることを特徴とする粉体燃焼方法。
- 前記可燃粉体として、プラスチックを含む可燃粉体を用いることを特徴とする請求項5に記載の粉体燃焼方法。
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