JP2004092483A - エアモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】トルク変動が小さく、且つ大きいトルクを得ることができるエアモータを提供する。
【解決手段】同軸上に配置された第1のロータ部材22と第2のロータ部材23とを軸線方向に連結してロータ12を形成し、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、ロータ12の周方向に隣接する一対のベーン27がなす角度の1/2の角度位相だけロータ12の軸線回りに角度位相を設けて、正面視でベーン27を互い違いに配置した。従って、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、軸線を対称中心として対称に位置する空気室に圧縮空気が供給されるタイミングをずらして、これら空気室にオーバーラップして圧縮空気が供給される時間を短縮することでロータ12の回転をより円滑なものとして、トルク変動が小さく、且つ大きいトルクを有するエアモータ7を得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】同軸上に配置された第1のロータ部材22と第2のロータ部材23とを軸線方向に連結してロータ12を形成し、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、ロータ12の周方向に隣接する一対のベーン27がなす角度の1/2の角度位相だけロータ12の軸線回りに角度位相を設けて、正面視でベーン27を互い違いに配置した。従って、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、軸線を対称中心として対称に位置する空気室に圧縮空気が供給されるタイミングをずらして、これら空気室にオーバーラップして圧縮空気が供給される時間を短縮することでロータ12の回転をより円滑なものとして、トルク変動が小さく、且つ大きいトルクを有するエアモータ7を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアモータに関し、特に、軸線の回りに複数枚のベーンを放射状に等配したロータを備えるエアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、軸線回りに複数枚のベーンを放射状に等配したロータをシリンダ内に収容したエアモータが知られている(例えば、特許文献1参照。)。図8は、従来のエアモータの軸断面図である。この図に示されるように、ロータ1はシリンダ2に対して偏心させて配置されている。また、ロータ1には当該ロータ1の軸線回りに複数枚(本従来例では8枚)のベーン3が放射状に等配されており、各ベーン3は、ロータ1に配設された溝部で当該ロータ1の半径方向へ摺動変位可能に支持されて外側端面がシリンダ2の内周面に摺接されている。そして、シリンダ2内に給気ポート5から圧縮空気を供給すると共にシリンダ2内に供給された圧縮空気を排気ポート6から排出することにより、ロータ1は、ベーン3をロータ3の半径方向へ摺動変位させながら、且つベーン3の外側端面とシリンダ2の内周面とを摺接させながら図8における時計回り方向へ回転する。
【0003】
しかしながら、このように構成された構造のエアモータは、隣接するベーン3間の各空気室への圧縮空気の供給が断続的になるためトルク変動が大きくなり、例えば、上記エアモータをインパクトレンチに搭載した場合、振動が大きくなると共にボルト、ナット等を設定されたトルクで正確に締付けすることができずに締付不良を生じる虞がある。そこで、図9に示されるように、シリンダ2の断面を略長丸形に形成してロータ1の両側(図9における上下)に対称に空気室を形成すると共に給気ポート5及び排気ポート6をロータ1の軸線位置を対称点として両側(上下)の各空気室に対称に配設して、トルク変動を軽減したエアモータがある。しかしながら、このエアモータは、スムーズ(連続的)且つ高回転な特性となるが、両側(上下)の各空気室の容量を大きく設定することができないため各空気室に供給される圧縮空気の量が小さく、空気室がロータ1の一側のみに形成されたエアモータと比較して出力が小さくなる。従って、複数の空気室を有するエアモータは、呼び径が小さいボルト、ナット等の締付には適するが、呼び径が比較的大きいナットを締付するにはトルク不足となる。
【0004】
(特許文献1)
特開平11−280401号公報(段落番号0017,0018、第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、トルク変動が小さく、且つ大きいトルクを得ることができるエアモータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、ロータハウジング内に形成されたシリンダと、該シリンダ内に収容されシリンダに対して偏心させて配置されたロータと、該ロータの外周面に設けられロータの軸線回りに放射状に等配された複数の溝部と、各溝部に設けられロータの半径方向へ摺動変位可能な複数枚のベーンと、ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられシリンダに連通する給気ポートと、ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられシリンダに連通する排気ポートと、を具備し、シリンダ内の空気室に圧縮空気を給排してロータを回転させるエアモータであって、ロータを、同軸上に配置された複数個のロータ部材を連結させて多段に形成し、各ロータ部材を収容する各シリンダを、隣接するシリンダ間でロータの軸線回りに所定の角度位相で配設し、また給気ポートと排気ポートとを、隣接するシリンダ間で各シリンダの軸線回りに所定の角度位相で配設することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、隣接するロータ部材間のベーンを、ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けて互い違いに配設することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項3に記載の発明は、ロータハウジング内に形成された密閉されたシリンダと、該シリンダ内に収容されシリンダに対して偏心させて配置されたロータと、該ロータの外周面に設けられロータの軸線回りに放射状に等配された複数の溝部と、各溝部に設けられロータの半径方向へ摺動変位可能な複数枚のベーンと、ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられシリンダに連通する給気ポートと、ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられシリンダに連通する排気ポートと、を具備し、シリンダ内の空気室に圧縮空気を給排してロータを回転させるエアモータであって、ロータを、同軸上に配置された複数個のロータ部材を連結させて多段に形成し、隣接するロータ部材間のベーンを、ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けて互い違いに配設することを特徴とする。
【0009】
従って、請求項1に記載の発明では、ロータの1回転について、連結された各ロータ部材を収容する各シリンダに所定の角度位相で圧縮空気が供給されるので、ロータを、マルチシリンダエンジンのようにトルク変動が小さく、且つ大きなトルクで回転させることが可能となる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、隣接するロータ部材間のベーンに角度位相を設けたことで、シリンダへの圧縮空気の供給間隔が短縮されるので、ロータをより小さいトルク変動で回転させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、ロータの1回転について、連結された各ロータ部材を収容する各シリンダに所定の角度位相で圧縮空気が供給されるので、ロータを、マルチシリンダエンジンのようにトルク変動が小さく、且つ大きなトルクで回転させることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図1乃至図7に基づいて説明する。図1に示すのは、本エアモータ7が搭載されたインパクトレンチ8の一部を断面で示した図である。上記インパクトレンチ8は、トリガースイッチ9を操作してエアバルブ10を開くことにより、グリップ33の内部空間に供給された圧縮空気がエアモータ7のシリンダ11内に供給されてロータ12が回転し、該ロータ12の回転力によりスピンドル13が回転駆動される構造になっている。また、上記インパクトレンチ8は、エアモータ7の回転出力がパルス発生部14を介してスピンドル13へ伝達されており、エアモータ7の回転出力がパルス発生部14でパルス状に変換されてスピンドル13へ伝達されている。これにより、上記インパクトレンチ8は、例えばナットを締め付ける場合、ナットに衝撃が連続的に付加され、締付トルクの反力が継続してインパクトレンチ本体15に付加されるのが防止される構造になっている。
【0013】
さらに、上記パルス発生部14とスピンドル13との間にはトルクセンサ16が介設されており、該トルクセンサ16によりスピンドル13に作用する締付トルクの反力が設定トルクに到達したことが検出されるとエアモータ7とスピンドル13との間に介設されたクラッチを断絶して、過大な締付トルクがナットに付加されることを防止した構造になっている。なお、エアモータ7から排出された排気は、所定の排気経路を経由してグリップ33の下端部に設けられたサイレンサ17により消音消圧されて大気中に放出されている。また、図1に示すように、上記エアモータ7は、インパクトレンチ本体15に形成された密閉されたシリンダ11にロータ12が収納されており、該ロータ12は、ロータ軸18,19がインパクトレンチ本体15に配設されたベアリング対20,21で回転自在に支持される。
【0014】
上記ロータ12は、図1〜図3に示すように、同軸上に配置されて外径D1(図2参照)が等しい第1のロータ部材22と第2のロータ部材23とが、ロータ12の軸線方向に連結されて形成されている。また、インパクトレンチ本体15には、上記第1のロータ部材22を収容する第1のシリンダ24と上記第2のロータ部材23を収容する第2のシリンダ25とが配設されている。上記第1のシリンダ24と第2のシリンダ25とは、内径D2(図5参照)がロータ部材22,23の外径D1よりも大きく形成され(D2>D1)、図4及び図5に示すように、第2のシリンダ25は、第1のシリンダ24に対してロータ12の軸線回りに180度の角度位相で形成されており、これにより、第2のシリンダ25は、図4に示すように、第1のシリンダ24に対して水平方向(図4及び図5における左右方向)へ偏心して形成されている。そして、ロータ12は、第1のロータ部材22を、図6に示すように、第1のシリンダ24の内周面の一側(図6における左側)に摺接させると共に、第2のロータ部材23を、図7に示すように、第2のシリンダ25の内周面の他側(図7における右側)に摺接させてシリンダ24,25に収容されている。なお、上記第1のシリンダ24と第2のシリンダ25とは、シール部材により隔離されている。
【0015】
また、図6に示すように、第1のロータ部材22には、当該ロータ部材22を軸線方向(図6における紙面視方向)へ貫通して外周面22aから半径方向へ所定の深さで形成された溝部26が軸線回りに放射状に複数個(本実施の形態では8個)で等配されている。そして、各溝部26には、例えば炭素粉末に金属粉末等の添加物を混入して板状に燒結成形したベーン27が、第1のロータ部材22の半径方向へ摺動変位可能に嵌入されている。同様に、図7に示すように、第2のロータ23には8個の溝部26が軸線回りに放射状に等配され、各溝部26には、例えば炭素粉末に金属粉末等の添加物を混入して板状に燒結成形したベーン27が、第2のロータ部材23の半径方向へ摺動変位可能に嵌入されている。そして、図2並びに図6及び図7に示すように、第1のロータ部材22に形成された溝部26と第2のロータ部材23に形成された溝部26とは、正面視(図6及び図7における紙面視)でロータ12の軸線回りに互い違いに配置されている。これにより、第1のロータ部材22に配設されたベーン27と第2のロータ部材23に配設されたベーン27とは、各ロータ部材22,23の隣り合うベーン27がなす各ロータ部材22,23の軸線回りの角度θ1(本実施の形態では45度、図6及び図7参照)の1/2の角度位相θ2(図7参照)で正面視で互い違いに配設されている。
【0016】
また、インパクトレンチ本体15と一体で形成され内部空間にシリンダ24,25を形成するロータハウジング28には、第1のシリンダ24と連通してロータ12の軸線方向へ同一直線上に配列された給気ポート29並びに排気ポート30、及び第2のシリンダ25と連通する給気ポート31並びに排気ポート32が設けられている。そして、図6に示すように、第1のシリンダ24には、2列の給気ポート29と3列の排気ポート30とが、第1のシリンダ24の軸線回りに所定の角度位相をなして開口し、同様に、図7に示すように、第2のシリンダ25には、2列の給気ポート31と3列の排気ポート32とが、第2のシリンダ25の軸線回りに所定の角度位相をなして開口されている。そして、図6及び図7に示すように、第1のシリンダ24と第2のシリンダ25との間では、給気ポート29及び排気ポート30と給気ポート31及び排気ポート32とが、各シリンダ24,25の軸線回りに180度の角度位相で配設されている。
【0017】
次に、本実施の形態の作用を説明する。インパクトレンチ8のトリガースイッチ9が操作されエアバルブ10が開かれると、圧縮空気はエアモータ7のロータハウジング28に配設された各給気ポート29,31から各シリンダ24,25へ供給される。これにより、各給気ポート29が開口するシリンダ24内の相互に隣接するベーン27間に形成された空間(以下、空気室と称す)に圧縮空気が供給され、上記隣接するベーン27のうち溝部26からより突出した側のベーン27が空気室の外側へ押圧され、第1のロータ部材22が軸線回りに図6における時計回り方向へ回転駆動される。そして、第1のロータ部材22の周方向に形成された各空気室に2列の給気ポート29から順次圧縮空気を供給すると共に各空気室に供給された圧縮空気を3列の排気ポート30から順次排出することで、第1のロータ部材22は、図6に示すように、軸線を中心に放射状に配設されたベーン27を半径方向へ摺動変位させながら当該ベーン27の外側端面を第1のシリンダ24の内周面24aに摺接させて回転する。
【0018】
一方、各給気ポート31からシリンダ25内の空気室に圧縮空気が供給されると、上記第1のロータ部材22と同じ原理で、第2のロータ部材23は軸線回りに図7における時計回り方向へ回転駆動される。そして、第2のロータ部材23の周方向に形成された各空気室に2列の給気ポート31から順次圧縮空気を供給すると共に各空気室に供給された圧縮空気を3列の排気ポート32から順次排出することで、第2のロータ部材23は、図7に示すように、軸線を中心に放射状に配設されたベーン27を半径方向へ摺動変位させながら当該ベーン27の外側端面を第2のシリンダ25の内周面25aに摺接させて回転する。この時、第1のシリンダ24と第2のシリンダ25とをロータ12の軸線回りに180度の角度位相で配設すると共に給気ポート29及び排気30ポートと給気ポート21及び排気ポート32とを各シリンダ24,25の軸線回りに180度の角度位相で配置したことで、ロータ12は軸線回りの角度位相が180度をなす空気室、即ち正面視でロータ12の軸線を対称中心として対称に位置する空気室に、略同時に圧縮空気が供給されることとなる。
【0019】
これにより、本エアモータ7は、ロータ12の1回転(周期)当りに等間隔(180度の角度位相)で2回の給気を行うことが可能となり、空気室がロータ12の一側のみに形成された従来のエアモータ(図8参照)と比較して、ロータ12の回転が円滑となり、トルク変動を大幅に削減することができる。また、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、ロータ12の周方向に隣接する一対のベーン27がなす角度θ1の1/2の角度位相θ2だけロータ12の軸線回りに角度位相を設けて、正面視でベーン27を互い違いに配置した。これにより、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、軸線を対称中心として対称に位置する空気室に圧縮空気が供給されるタイミングをずらして、これら空気室にオーバーラップして圧縮空気が供給される時間を短縮することで、ロータ12の回転がより円滑となり、トルク変動をより削減することができる。
【0020】
この実施の形態では以下の効果を奏する。
同軸上に配置された第1のロータ部材22と第2のロータ部材23とを軸線方向に連結してロータ12を形成し、第1のロータ部材22を収容する第1のシリンダ24と第2のロータ部材23を収容する第2のシリンダ25とを、ロータ12の軸線回りに180度の角度位相で配設すると共に、第1のシリンダ24に配設される給気ポート29及び排気ポート30と第2のシリンダ25に配設される給気ポート31及び排気ポート32とを各シリンダ24,25の軸線回りに180度の角度位相で配置したので、ロータ12は軸線回りの角度位相が180度をなす空気室、即ち正面視でロータ12の軸線を対称中心として対称に位置する空気室に、略同時に圧縮空気が供給されることとなる。これにより、ロータ12の1回転(周期)当りに等間隔(180度の角度位相)で2回の給気を行うことが可能となり、空気室がロータ12の一側のみに形成された従来のエアモータと比較して、ロータ12の回転が円滑となり、トルク変動を大幅に削減することができる。従って、このようなエアモータ7をインパクトレンチ8に搭載することで、トルク変動が小さく、且つ十分な締付トルクを備えたインパクトレンチ8を提供することができる。
また、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、ロータ12の周方向に隣接する一対のベーン27がなす角度θ1の1/2の角度位相θ2だけロータ12の軸線回りに角度位相を設けて、正面視でベーン27を互い違いに配置したので、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、軸線を対称中心として対称に位置する空気室に圧縮空気が供給されるタイミングをずらして、これら空気室にオーバーラップして圧縮空気が供給される時間を短縮することで、ロータ12の回転をより円滑なものとすることが可能となり、トルク変動をより削減することができる。従って、このようなエアモータ7をインパクトレンチ8に搭載することで、トルク変動が極めて小さく、且つ十分な締付トルクを備えたインパクトレンチ8を提供することができる。
【0021】
なお、実施の形態は上記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
本実施の形態では、第1のロータ部材22を収容する第1のシリンダ24と第2のロータ部材23を収容する第2のシリンダ25とをロータ12の軸線回りに180度の角度位相で配設すると共に第1のシリンダ24に配設される給気ポート29及び排気ポート30と第2のシリンダ25に配設される給気ポート31及び排気ポート32とを各シリンダ24,25の軸線回りに180度の角度位相で配置し、さらに、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間でロータ12の周方向に隣接する一対のベーン27がなす角度θ1の1/2の角度位相θ2だけロータ12の軸線回りに角度位相を設けて正面視でベーン27を互い違いに配置したが、どちらか一方のみでエアモータ7を構成してもよい。
また、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との外径D1を異なる径で形成すると共に、これに対応させて第1のシリンダ24と第2のシリンダ25との内径D2を異なる径で形成してもよい。この場合、多様なトルク特性のインパクトレンチ8を提供することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、トルク変動が小さく、且つ大きいトルクを得ることができるエアモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の説明図で、本エアモータを搭載したインパクトレンチの一部を断面で示した図である。
【図2】本実施の形態の説明図で、ロータ単体の斜視図である。
【図3】本実施の形態の説明図で、図1においてエアモータの部分を拡大して示した図である。
【図4】本実施の形態の説明図で、2つのシリンダの位置関係を示すためのロータハウジングの正面図である。
【図5】本実施の形態の説明図で、図4におけるA−A断面図である。
【図6】本実施の形態の説明図で、図3におけるB−B断面図である。
【図7】本実施の形態の説明図で、図3におけるC−C断面図である。
【図8】従来のエアモータの説明図である。
【図9】従来のエアモータの説明図で、特に、空気室がロータの上下に形成されたエアモータを示す図である。
【符号の説明】
7 エアモータ
11 シリンダ
12 ロータ
22 第1のロータ部材
23 第2のロータ部材
24 第1のシリンダ
25 第2のシリンダ
26 溝部
27 ベーン
28 ロータハウジング
29,31 給気ポート
30,32 排気ポート
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアモータに関し、特に、軸線の回りに複数枚のベーンを放射状に等配したロータを備えるエアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、軸線回りに複数枚のベーンを放射状に等配したロータをシリンダ内に収容したエアモータが知られている(例えば、特許文献1参照。)。図8は、従来のエアモータの軸断面図である。この図に示されるように、ロータ1はシリンダ2に対して偏心させて配置されている。また、ロータ1には当該ロータ1の軸線回りに複数枚(本従来例では8枚)のベーン3が放射状に等配されており、各ベーン3は、ロータ1に配設された溝部で当該ロータ1の半径方向へ摺動変位可能に支持されて外側端面がシリンダ2の内周面に摺接されている。そして、シリンダ2内に給気ポート5から圧縮空気を供給すると共にシリンダ2内に供給された圧縮空気を排気ポート6から排出することにより、ロータ1は、ベーン3をロータ3の半径方向へ摺動変位させながら、且つベーン3の外側端面とシリンダ2の内周面とを摺接させながら図8における時計回り方向へ回転する。
【0003】
しかしながら、このように構成された構造のエアモータは、隣接するベーン3間の各空気室への圧縮空気の供給が断続的になるためトルク変動が大きくなり、例えば、上記エアモータをインパクトレンチに搭載した場合、振動が大きくなると共にボルト、ナット等を設定されたトルクで正確に締付けすることができずに締付不良を生じる虞がある。そこで、図9に示されるように、シリンダ2の断面を略長丸形に形成してロータ1の両側(図9における上下)に対称に空気室を形成すると共に給気ポート5及び排気ポート6をロータ1の軸線位置を対称点として両側(上下)の各空気室に対称に配設して、トルク変動を軽減したエアモータがある。しかしながら、このエアモータは、スムーズ(連続的)且つ高回転な特性となるが、両側(上下)の各空気室の容量を大きく設定することができないため各空気室に供給される圧縮空気の量が小さく、空気室がロータ1の一側のみに形成されたエアモータと比較して出力が小さくなる。従って、複数の空気室を有するエアモータは、呼び径が小さいボルト、ナット等の締付には適するが、呼び径が比較的大きいナットを締付するにはトルク不足となる。
【0004】
(特許文献1)
特開平11−280401号公報(段落番号0017,0018、第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、トルク変動が小さく、且つ大きいトルクを得ることができるエアモータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、ロータハウジング内に形成されたシリンダと、該シリンダ内に収容されシリンダに対して偏心させて配置されたロータと、該ロータの外周面に設けられロータの軸線回りに放射状に等配された複数の溝部と、各溝部に設けられロータの半径方向へ摺動変位可能な複数枚のベーンと、ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられシリンダに連通する給気ポートと、ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられシリンダに連通する排気ポートと、を具備し、シリンダ内の空気室に圧縮空気を給排してロータを回転させるエアモータであって、ロータを、同軸上に配置された複数個のロータ部材を連結させて多段に形成し、各ロータ部材を収容する各シリンダを、隣接するシリンダ間でロータの軸線回りに所定の角度位相で配設し、また給気ポートと排気ポートとを、隣接するシリンダ間で各シリンダの軸線回りに所定の角度位相で配設することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、隣接するロータ部材間のベーンを、ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けて互い違いに配設することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項3に記載の発明は、ロータハウジング内に形成された密閉されたシリンダと、該シリンダ内に収容されシリンダに対して偏心させて配置されたロータと、該ロータの外周面に設けられロータの軸線回りに放射状に等配された複数の溝部と、各溝部に設けられロータの半径方向へ摺動変位可能な複数枚のベーンと、ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられシリンダに連通する給気ポートと、ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられシリンダに連通する排気ポートと、を具備し、シリンダ内の空気室に圧縮空気を給排してロータを回転させるエアモータであって、ロータを、同軸上に配置された複数個のロータ部材を連結させて多段に形成し、隣接するロータ部材間のベーンを、ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けて互い違いに配設することを特徴とする。
【0009】
従って、請求項1に記載の発明では、ロータの1回転について、連結された各ロータ部材を収容する各シリンダに所定の角度位相で圧縮空気が供給されるので、ロータを、マルチシリンダエンジンのようにトルク変動が小さく、且つ大きなトルクで回転させることが可能となる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、隣接するロータ部材間のベーンに角度位相を設けたことで、シリンダへの圧縮空気の供給間隔が短縮されるので、ロータをより小さいトルク変動で回転させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、ロータの1回転について、連結された各ロータ部材を収容する各シリンダに所定の角度位相で圧縮空気が供給されるので、ロータを、マルチシリンダエンジンのようにトルク変動が小さく、且つ大きなトルクで回転させることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図1乃至図7に基づいて説明する。図1に示すのは、本エアモータ7が搭載されたインパクトレンチ8の一部を断面で示した図である。上記インパクトレンチ8は、トリガースイッチ9を操作してエアバルブ10を開くことにより、グリップ33の内部空間に供給された圧縮空気がエアモータ7のシリンダ11内に供給されてロータ12が回転し、該ロータ12の回転力によりスピンドル13が回転駆動される構造になっている。また、上記インパクトレンチ8は、エアモータ7の回転出力がパルス発生部14を介してスピンドル13へ伝達されており、エアモータ7の回転出力がパルス発生部14でパルス状に変換されてスピンドル13へ伝達されている。これにより、上記インパクトレンチ8は、例えばナットを締め付ける場合、ナットに衝撃が連続的に付加され、締付トルクの反力が継続してインパクトレンチ本体15に付加されるのが防止される構造になっている。
【0013】
さらに、上記パルス発生部14とスピンドル13との間にはトルクセンサ16が介設されており、該トルクセンサ16によりスピンドル13に作用する締付トルクの反力が設定トルクに到達したことが検出されるとエアモータ7とスピンドル13との間に介設されたクラッチを断絶して、過大な締付トルクがナットに付加されることを防止した構造になっている。なお、エアモータ7から排出された排気は、所定の排気経路を経由してグリップ33の下端部に設けられたサイレンサ17により消音消圧されて大気中に放出されている。また、図1に示すように、上記エアモータ7は、インパクトレンチ本体15に形成された密閉されたシリンダ11にロータ12が収納されており、該ロータ12は、ロータ軸18,19がインパクトレンチ本体15に配設されたベアリング対20,21で回転自在に支持される。
【0014】
上記ロータ12は、図1〜図3に示すように、同軸上に配置されて外径D1(図2参照)が等しい第1のロータ部材22と第2のロータ部材23とが、ロータ12の軸線方向に連結されて形成されている。また、インパクトレンチ本体15には、上記第1のロータ部材22を収容する第1のシリンダ24と上記第2のロータ部材23を収容する第2のシリンダ25とが配設されている。上記第1のシリンダ24と第2のシリンダ25とは、内径D2(図5参照)がロータ部材22,23の外径D1よりも大きく形成され(D2>D1)、図4及び図5に示すように、第2のシリンダ25は、第1のシリンダ24に対してロータ12の軸線回りに180度の角度位相で形成されており、これにより、第2のシリンダ25は、図4に示すように、第1のシリンダ24に対して水平方向(図4及び図5における左右方向)へ偏心して形成されている。そして、ロータ12は、第1のロータ部材22を、図6に示すように、第1のシリンダ24の内周面の一側(図6における左側)に摺接させると共に、第2のロータ部材23を、図7に示すように、第2のシリンダ25の内周面の他側(図7における右側)に摺接させてシリンダ24,25に収容されている。なお、上記第1のシリンダ24と第2のシリンダ25とは、シール部材により隔離されている。
【0015】
また、図6に示すように、第1のロータ部材22には、当該ロータ部材22を軸線方向(図6における紙面視方向)へ貫通して外周面22aから半径方向へ所定の深さで形成された溝部26が軸線回りに放射状に複数個(本実施の形態では8個)で等配されている。そして、各溝部26には、例えば炭素粉末に金属粉末等の添加物を混入して板状に燒結成形したベーン27が、第1のロータ部材22の半径方向へ摺動変位可能に嵌入されている。同様に、図7に示すように、第2のロータ23には8個の溝部26が軸線回りに放射状に等配され、各溝部26には、例えば炭素粉末に金属粉末等の添加物を混入して板状に燒結成形したベーン27が、第2のロータ部材23の半径方向へ摺動変位可能に嵌入されている。そして、図2並びに図6及び図7に示すように、第1のロータ部材22に形成された溝部26と第2のロータ部材23に形成された溝部26とは、正面視(図6及び図7における紙面視)でロータ12の軸線回りに互い違いに配置されている。これにより、第1のロータ部材22に配設されたベーン27と第2のロータ部材23に配設されたベーン27とは、各ロータ部材22,23の隣り合うベーン27がなす各ロータ部材22,23の軸線回りの角度θ1(本実施の形態では45度、図6及び図7参照)の1/2の角度位相θ2(図7参照)で正面視で互い違いに配設されている。
【0016】
また、インパクトレンチ本体15と一体で形成され内部空間にシリンダ24,25を形成するロータハウジング28には、第1のシリンダ24と連通してロータ12の軸線方向へ同一直線上に配列された給気ポート29並びに排気ポート30、及び第2のシリンダ25と連通する給気ポート31並びに排気ポート32が設けられている。そして、図6に示すように、第1のシリンダ24には、2列の給気ポート29と3列の排気ポート30とが、第1のシリンダ24の軸線回りに所定の角度位相をなして開口し、同様に、図7に示すように、第2のシリンダ25には、2列の給気ポート31と3列の排気ポート32とが、第2のシリンダ25の軸線回りに所定の角度位相をなして開口されている。そして、図6及び図7に示すように、第1のシリンダ24と第2のシリンダ25との間では、給気ポート29及び排気ポート30と給気ポート31及び排気ポート32とが、各シリンダ24,25の軸線回りに180度の角度位相で配設されている。
【0017】
次に、本実施の形態の作用を説明する。インパクトレンチ8のトリガースイッチ9が操作されエアバルブ10が開かれると、圧縮空気はエアモータ7のロータハウジング28に配設された各給気ポート29,31から各シリンダ24,25へ供給される。これにより、各給気ポート29が開口するシリンダ24内の相互に隣接するベーン27間に形成された空間(以下、空気室と称す)に圧縮空気が供給され、上記隣接するベーン27のうち溝部26からより突出した側のベーン27が空気室の外側へ押圧され、第1のロータ部材22が軸線回りに図6における時計回り方向へ回転駆動される。そして、第1のロータ部材22の周方向に形成された各空気室に2列の給気ポート29から順次圧縮空気を供給すると共に各空気室に供給された圧縮空気を3列の排気ポート30から順次排出することで、第1のロータ部材22は、図6に示すように、軸線を中心に放射状に配設されたベーン27を半径方向へ摺動変位させながら当該ベーン27の外側端面を第1のシリンダ24の内周面24aに摺接させて回転する。
【0018】
一方、各給気ポート31からシリンダ25内の空気室に圧縮空気が供給されると、上記第1のロータ部材22と同じ原理で、第2のロータ部材23は軸線回りに図7における時計回り方向へ回転駆動される。そして、第2のロータ部材23の周方向に形成された各空気室に2列の給気ポート31から順次圧縮空気を供給すると共に各空気室に供給された圧縮空気を3列の排気ポート32から順次排出することで、第2のロータ部材23は、図7に示すように、軸線を中心に放射状に配設されたベーン27を半径方向へ摺動変位させながら当該ベーン27の外側端面を第2のシリンダ25の内周面25aに摺接させて回転する。この時、第1のシリンダ24と第2のシリンダ25とをロータ12の軸線回りに180度の角度位相で配設すると共に給気ポート29及び排気30ポートと給気ポート21及び排気ポート32とを各シリンダ24,25の軸線回りに180度の角度位相で配置したことで、ロータ12は軸線回りの角度位相が180度をなす空気室、即ち正面視でロータ12の軸線を対称中心として対称に位置する空気室に、略同時に圧縮空気が供給されることとなる。
【0019】
これにより、本エアモータ7は、ロータ12の1回転(周期)当りに等間隔(180度の角度位相)で2回の給気を行うことが可能となり、空気室がロータ12の一側のみに形成された従来のエアモータ(図8参照)と比較して、ロータ12の回転が円滑となり、トルク変動を大幅に削減することができる。また、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、ロータ12の周方向に隣接する一対のベーン27がなす角度θ1の1/2の角度位相θ2だけロータ12の軸線回りに角度位相を設けて、正面視でベーン27を互い違いに配置した。これにより、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、軸線を対称中心として対称に位置する空気室に圧縮空気が供給されるタイミングをずらして、これら空気室にオーバーラップして圧縮空気が供給される時間を短縮することで、ロータ12の回転がより円滑となり、トルク変動をより削減することができる。
【0020】
この実施の形態では以下の効果を奏する。
同軸上に配置された第1のロータ部材22と第2のロータ部材23とを軸線方向に連結してロータ12を形成し、第1のロータ部材22を収容する第1のシリンダ24と第2のロータ部材23を収容する第2のシリンダ25とを、ロータ12の軸線回りに180度の角度位相で配設すると共に、第1のシリンダ24に配設される給気ポート29及び排気ポート30と第2のシリンダ25に配設される給気ポート31及び排気ポート32とを各シリンダ24,25の軸線回りに180度の角度位相で配置したので、ロータ12は軸線回りの角度位相が180度をなす空気室、即ち正面視でロータ12の軸線を対称中心として対称に位置する空気室に、略同時に圧縮空気が供給されることとなる。これにより、ロータ12の1回転(周期)当りに等間隔(180度の角度位相)で2回の給気を行うことが可能となり、空気室がロータ12の一側のみに形成された従来のエアモータと比較して、ロータ12の回転が円滑となり、トルク変動を大幅に削減することができる。従って、このようなエアモータ7をインパクトレンチ8に搭載することで、トルク変動が小さく、且つ十分な締付トルクを備えたインパクトレンチ8を提供することができる。
また、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、ロータ12の周方向に隣接する一対のベーン27がなす角度θ1の1/2の角度位相θ2だけロータ12の軸線回りに角度位相を設けて、正面視でベーン27を互い違いに配置したので、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間で、軸線を対称中心として対称に位置する空気室に圧縮空気が供給されるタイミングをずらして、これら空気室にオーバーラップして圧縮空気が供給される時間を短縮することで、ロータ12の回転をより円滑なものとすることが可能となり、トルク変動をより削減することができる。従って、このようなエアモータ7をインパクトレンチ8に搭載することで、トルク変動が極めて小さく、且つ十分な締付トルクを備えたインパクトレンチ8を提供することができる。
【0021】
なお、実施の形態は上記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
本実施の形態では、第1のロータ部材22を収容する第1のシリンダ24と第2のロータ部材23を収容する第2のシリンダ25とをロータ12の軸線回りに180度の角度位相で配設すると共に第1のシリンダ24に配設される給気ポート29及び排気ポート30と第2のシリンダ25に配設される給気ポート31及び排気ポート32とを各シリンダ24,25の軸線回りに180度の角度位相で配置し、さらに、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との間でロータ12の周方向に隣接する一対のベーン27がなす角度θ1の1/2の角度位相θ2だけロータ12の軸線回りに角度位相を設けて正面視でベーン27を互い違いに配置したが、どちらか一方のみでエアモータ7を構成してもよい。
また、第1のロータ部材22と第2のロータ部材23との外径D1を異なる径で形成すると共に、これに対応させて第1のシリンダ24と第2のシリンダ25との内径D2を異なる径で形成してもよい。この場合、多様なトルク特性のインパクトレンチ8を提供することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、トルク変動が小さく、且つ大きいトルクを得ることができるエアモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の説明図で、本エアモータを搭載したインパクトレンチの一部を断面で示した図である。
【図2】本実施の形態の説明図で、ロータ単体の斜視図である。
【図3】本実施の形態の説明図で、図1においてエアモータの部分を拡大して示した図である。
【図4】本実施の形態の説明図で、2つのシリンダの位置関係を示すためのロータハウジングの正面図である。
【図5】本実施の形態の説明図で、図4におけるA−A断面図である。
【図6】本実施の形態の説明図で、図3におけるB−B断面図である。
【図7】本実施の形態の説明図で、図3におけるC−C断面図である。
【図8】従来のエアモータの説明図である。
【図9】従来のエアモータの説明図で、特に、空気室がロータの上下に形成されたエアモータを示す図である。
【符号の説明】
7 エアモータ
11 シリンダ
12 ロータ
22 第1のロータ部材
23 第2のロータ部材
24 第1のシリンダ
25 第2のシリンダ
26 溝部
27 ベーン
28 ロータハウジング
29,31 給気ポート
30,32 排気ポート
Claims (3)
- ロータハウジング内に形成されたシリンダと、該シリンダ内に収容され前記シリンダに対して偏心させて配置されたロータと、該ロータの外周面に設けられ前記ロータの軸線回りに放射状に等配された複数の溝部と、各溝部に設けられ前記ロータの半径方向へ摺動変位可能な複数枚のベーンと、前記ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられ前記シリンダに連通する給気ポートと、前記ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられ前記シリンダに連通する排気ポートと、を具備し、前記シリンダ内の空気室に圧縮空気を給排して前記ロータを回転させるエアモータであって、前記ロータを、同軸上に配置された複数個のロータ部材を連結させて多段に形成し、各ロータ部材を収容する各シリンダを、隣接するシリンダ間で前記ロータの軸線回りに所定の角度位相で配設し、また前記給気ポートと前記排気ポートとを、隣接するシリンダ間で各シリンダの軸線回りに所定の角度位相で配設することを特徴とするエアモータ。
- 隣接するロータ部材間の前記ベーンを、前記ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けて互い違いに配設することを特徴とする請求項1に記載のエアモータ。
- ロータハウジング内に形成された密閉されたシリンダと、該シリンダ内に収容され前記シリンダに対して偏心させて配置されたロータと、該ロータの外周面に設けられ前記ロータの軸線回りに放射状に等配された複数の溝部と、各溝部に設けられ前記ロータの半径方向へ摺動変位可能な複数枚のベーンと、前記ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられ前記シリンダに連通する給気ポートと、前記ロータに該ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けられ前記シリンダに連通する排気ポートと、を具備し、前記シリンダ内の空気室に圧縮空気を給排して前記ロータを回転させるエアモータであって、前記ロータを、同軸上に配置された複数個のロータ部材を連結させて多段に形成し、隣接するロータ部材間の前記ベーンを、前記ロータの軸線回りに所定の角度位相で設けて互い違いに配設することを特徴とするエアモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002253537A JP2004092483A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | エアモータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002253537A JP2004092483A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | エアモータ |
Publications (1)
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JP2002253537A Pending JP2004092483A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | エアモータ |
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JP (1) | JP2004092483A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008530413A (ja) * | 2005-02-08 | 2008-08-07 | ペラネル ゲゼルシャフト ビュルガリッヒェン レヒツ ペロフ,アンドレーフ ウント ディットマール | ロータ・ピストン内燃機関 |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002253537A patent/JP2004092483A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008530413A (ja) * | 2005-02-08 | 2008-08-07 | ペラネル ゲゼルシャフト ビュルガリッヒェン レヒツ ペロフ,アンドレーフ ウント ディットマール | ロータ・ピストン内燃機関 |
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