JP2004092433A - 微粒子酸化除去方法および内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パティキュレートフィルタに捕集された微粒子を良好に除去する。
【解決手段】パティキュレートフィルタ16に捕集された微粒子を除去するための方法において、パティキュレートフィルタに二酸化硫黄を供給する二酸化硫黄供給工程と、パティキュレートフィルタにおいて微粒子と二酸化硫黄とを反応させることによって微粒子の酸化を促進する微粒子酸化促進工程とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】パティキュレートフィルタ16に捕集された微粒子を除去するための方法において、パティキュレートフィルタに二酸化硫黄を供給する二酸化硫黄供給工程と、パティキュレートフィルタにおいて微粒子と二酸化硫黄とを反応させることによって微粒子の酸化を促進する微粒子酸化促進工程とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関から排出される排気ガス中のNOx(窒素酸化物)および微粒子を浄化するための排気浄化装置が特開2002−21544号公報に開示されている。この排気浄化装置は、NOxを浄化するためのNOx触媒と、微粒子を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、フィルタと称す)とを具備する。この排気浄化装置では、NOx触媒の下流にフィルタが配置されている。
【0003】
ところで、NOx触媒は、そこに流入する排気ガスが酸素過剰な状態にある間は排気ガス中のNOxを蓄積するが、同時に、排気ガス中のSOx(硫黄酸化物)をも蓄積してしまう。ここで、NOx触媒のSOx蓄積量が多くなると、NOx触媒が蓄積可能なNOxの量が少なくなってしまうので、NOx触媒が蓄積可能なNOxの量が許容可能な下限値を下回る前に、NOx触媒に蓄積されているSOxを排除すべきである。一方、フィルタに捕集されている微粒子の量が多くなると、排気ガスに対する流抵抗が大きくなるので、排気ガスに対する流抵抗が許容可能な上限値を超える前に、フィルタに捕集されている微粒子を除去すべきである。
【0004】
ここで、NOx触媒に蓄積されているSOxは、NOx触媒に流入する排気ガスの状態を還元剤過剰な状態とすることによって排除可能である。一方、フィルタに捕集されている微粒子は燃焼によって除去可能である。そこで、上記公報に記載の排気浄化装置では、フィルタに捕集されている微粒子に引火した後に、NOx触媒に還元剤過剰な排気ガスを供給することによって、SOxの排除と微粒子の燃焼除去とを同時に行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、SOxを排除するためにNOx触媒に還元剤過剰な排気ガスを供給すると、NOx触媒下流に配置されているフィルタには、酸素濃度が極めて低い排気ガスが供給されることとなる。したがって、フィルタ内部が酸素不足の状態となるので、フィルタにおいて微粒子は燃焼せず、除去されない。そこで、本発明の目的は、パティキュレートフィルタに捕集された微粒子を良好に除去することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、1番目の発明では、パティキュレートフィルタに捕集された微粒子を酸化除去するための微粒子酸化除去方法において、パティキュレートフィルタに二酸化硫黄を供給する二酸化硫黄供給工程と、パティキュレートフィルタにおいて微粒子と二酸化硫黄とを反応させることによって微粒子の酸化を促進する微粒子酸化促進工程とを具備する。
2番目の発明では、1番目の発明において、上記二酸化硫黄供給工程と微粒子酸化促進工程とが少なくとも部分的に同時に実行される。
3番目の発明では、1または2番目の発明において、パティキュレートフィルタ内部の空燃比をリーン空燃比とする工程をさらに具備する。
4番目の発明では、1〜3番目の発明のいずれか1つにおいて、上記二酸化硫黄供給工程では、内部の空燃比がリーン空燃比であるときに硫黄酸化物を保持し、内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比になり且つ内部温度が予め定められた温度よりも高くなると保持している硫黄酸化物を二酸化硫黄の形で放出するSOx保持材の内部の空燃比をほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比にすると共にSOx保持材の内部温度を上記予め定められた温度よりも高くすることによってSOx保持材から放出される二酸化硫黄がパティキュレートフィルタに供給される。
5番目の発明では、1〜4番目の発明のいずれか1つにおいて、パティキュレートフィルタが通常の微粒子燃焼温度よりも低い温度でもって微粒子を燃焼させるための触媒を担持している。
6番目の発明では、5番目の発明において、上記触媒が白金属元素からなる。
7番目の発明では、6番目の発明において、パティキュレートフィルタはその内部の空燃比がリーン空燃比であるときに窒素酸化物を保持するが内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比になると保持している窒素酸化物を還元するNOx触媒を担持しており、上記白金属元素からなる触媒が該NOx触媒に担持されている。
8番目の発明では、5〜7番目の発明のいずれか1つにおいて、パティキュレートフィルタはその400℃以下の温度であっても微粒子を燃焼可能である。
【0007】
9番目の発明では、内燃機関から排出される排気ガスを浄化するための排気浄化装置であって、内部の空燃比がリーン空燃比であるときには硫黄酸化物を保持するが内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比となり且つ内部の温度が予め定められた温度よりも高くなると保持している硫黄酸化物を二酸化硫黄の形で放出するSOx保持手段と、微粒子を捕集するパティキュレートフィルタとを機関排気通路に具備し、該パティキュレートフィルタがSOx保持手段の下流に配置されている排気浄化装置において、上記SOx保持手段の内部の温度を上記予め定められた温度よりも高くすると共にSOx保持手段の内部の空燃比をほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比としてSOx保持手段から硫黄酸化物を二酸化硫黄の形で放出する二酸化硫黄放出手段と、上記パティキュレートフィルタの内部の空燃比を制御するための空燃比制御手段とを具備し、上記二酸化硫黄放出手段によってSOx保持手段から二酸化硫黄が放出せしめられ、該二酸化硫黄がパティキュレートフィルタに到来したときに、上記空燃比制御手段によって、パティキュレートフィルタの内部の空燃比をリーン空燃比とすることによってパティキュレートフィルタにおいて微粒子と二酸化硫黄とを反応させ、これによって、微粒子を酸化する。
10番目の発明では、9番目の発明において、上記空燃比制御手段がパティキュレートフィルタに酸素を供給する酸素供給装置である。
11番目の発明では、10番目の発明において、上記SOx保持手段の下流に排気ガスの空燃比を検出するための空燃比検出手段を具備し、該空燃比検出手段によって検出される排気ガスの空燃比に基づいて上記酸素供給装置からパティキュレートフィルタに供給する酸素の量を制御する。
12番目の発明では、11番目の発明において、上記空燃比検出手段がSOx保持手段の下流であってパティキュレートフィルタの上流に配置されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を説明する。図1は、本発明の排気浄化装置を備えた内燃機関を示している。図1に示した内燃機関は、圧縮着火式の内燃機関である。図1において、1は機関本体、2は燃焼室、3は燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドである。各燃料噴射弁3は共通のいわゆるコモンレール6に接続されている。コモンレール6は燃料を高圧下で溜めておくためのリザーバとして機能し、各燃料噴射弁3にはこのコモンレール6から燃料が供給される。
【0009】
吸気マニホルド4には吸気管7が接続されている。吸気管7には燃焼室2に吸入される空気を冷却するためのインタークーラ8が取り付けられている。インタークーラ8下流の吸気管7内には、燃焼室2内に吸入される空気の量を制御するためのスロットル弁9が配置されている。また、インタークーラ8上流において、吸気管7は排気ターボチャージャ10のコンプレッサ11の出口部に接続されている。コンプレッサ11の入口部にも吸気管7が接続されている。この吸気管7には、燃焼室2に吸入される空気の量を検出するためのエアフローメータ12が配置されている。
【0010】
排気マニホルド5には排気管13が接続されている。排気管13は排気ターボチャージャ10の排気タービン14の入口部に接続されている。また、排気タービン14の出口部にも排気管13が接続されている。この排気管13内には、排気ガス中のSOx(硫黄酸化物)を捕獲して保持するSOx保持材15が配置されている。
【0011】
SOx保持材15は、内部の空燃比がリーン空燃比であるときにSOxを保持するが、内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比となり且つ内部の温度が予め定められた温度よりも高くなると保持しているSOxをSO2(二酸化硫黄)の形で放出する。
【0012】
なお、SOx保持材15の代わりに、アルカリまたはアルカリ土類金属を含み、流入する排気ガスの空燃比がリーン空燃比であるときには排気ガス中のNOxを吸着または吸収によって保持するが、流入する排気ガスの空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比となると保持しているNOxを排気ガス中の還元剤によって還元浄化するNOx触媒を採用した場合にも、本発明は適用可能である。
【0013】
図2(A)はSOx保持材15の端面図であり、図2(B)はSOx保持材15の縦断面図である。SOx保持材15は、ハニカム構造をなす隔壁30を具備する。これら隔壁30によって互いに平行をなして延びる複数個の通路31が形成されている。隔壁30はコージェライトのような多孔質材料からなり、この隔壁にSOxを保持する材料が担持されている。
【0014】
SOx保持材15下流の排気管13内には、排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタ(以下、単に、フィルタと称す)16が配置されている。なお、後述するように、フィルタ16は貴金属触媒を担持しているので、排気ガス中のHC(未燃炭化水素)やCO(一酸化炭素)をも酸化して浄化する。また、後述するように、フィルタ16は貴金属触媒と活性酸素生成剤とを担持しており、これら貴金属触媒と活性酸素生成剤とによって排気ガス中のNOx(窒素酸化物)が還元浄化されるので、フィルタ16は排気ガス中のNOxを還元して浄化する。
【0015】
図3(A)はフィルタ16の端面図であり、図3(B)はフィルタ16の縦断面図である。フィルタ16はハニカム構造をなす隔壁40を具備する。これら隔壁40によって互いに平行をなして延びる複数個の通路41,42が形成される。これら通路のうち略半数の通路41がその下流端開口を栓43で閉鎖されている。以下、これら通路41を排気流入通路と称す。一方、残りの半数の通路42はその上流端開口を栓44で閉鎖されている。以下、これら通路42を排気流出通路と称す。排気流入通路41には4つの排気流出通路42が隣接する。一方、排気ガス流出通路42には4つの排気流入通路41が隣接する。
【0016】
排気ガスは排気流入通路41に流入する。隔壁40はコージェライトのような多孔質材料からなるので、図3(B)において矢印で示したように、排気流入通路41内の排気ガスは、隔壁40の細孔を通って、隣接する排気流出通路42内に流れ込む。
【0017】
また、フィルタ16は、貴金属触媒と活性酸素生成剤とを担持している。すなわち、本発明では、フィルタ16の隔壁40の両壁面上、および、隔壁40の細孔を画成する壁面上に全面に亘って、例えば、Al2O3、CeO2、または、ZrO2などの複合酸化物からなる担体層が形成され、この担体層上に、貴金属触媒と、活性酸素生成剤とが担持されている。
【0018】
貴金属触媒としては、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)などの白金族元素が用いられる。一方、活性酸素生成剤としては、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、ルビジウム(Rb)のようなアルカリ金属、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)のようなアルカリ土類金属、ランタン(La)、イットリウム(Y)、セリウム(Ce)のような希土類、鉄(Fe)のような遷移金属、およびスズ(Sn)のような炭素族元素から選ばれた少なくとも一つが用いられる。
【0019】
フィルタ16は、貴金属触媒と活性酸素生成剤とによって生成される活性酸素によって、フィルタ16に捕集された微粒子を比較的短時間のうちに酸化除去する。
【0020】
すなわち、排気ガスがフィルタ16に流入すると、図3(A)に示したように、排気ガス中の酸素(O2)がO2 −またはO2−の形で白金45の表面に付着する。排気ガス中のNOはこれらO2 −またはO2−と反応し、NO2となる。斯くして生成されたNO2の一部は、白金45上で酸化されつつ活性酸素生成剤46内に吸収によって保持され、図3(A)に示したように、カリウム(K)と結合しながら硝酸イオン(NO3 −)の形で活性酸素生成剤46内に拡散し、硝酸カリウム(KNO3)を生成する。すなわち、排気ガス中の酸素が硝酸カリウム(KNO3)の形で活性酸素生成剤46内に吸収によって保持される。
【0021】
ここで、図3(B)において47で示したように、微粒子が活性酸素生成剤46の表面上に接触して付着すると、微粒子47と活性酸素生成剤46との接触面では酸素濃度が低下する。すなわち、活性酸素生成剤46の周囲の酸素濃度が低下する。酸素濃度が低下すると酸素濃度の高い活性酸素生成剤46内との間で濃度差が生じ、斯くして、活性酸素生成剤46内の酸素が微粒子47と活性酸素生成剤46との接触面に向けて移動しようとする。その結果、活性酸素生成剤46内に形成されている硝酸カリウム(KNO3)がカリウム(K)と酸素(O)とNOとに分解され、酸素(O)が微粒子と活性酸素生成剤46との接面に向かい、その一方で、NOが活性酸素生成剤46から外部に放出される。
【0022】
ここで、微粒子47と活性酸素生成剤46との接触面に向かう酸素は、硝酸カリウムといった化合物から分解された酸素であるので、不対電子を有し、したがって、極めて高い反応性を有する活性酸素となっている。こうして活性酸素生成剤46は活性酸素を生成する。なお、外部に放出されたNOは下流側の白金45上において酸化され、再び活性酸素生成剤46内に保持される。
【0023】
活性酸素生成剤46によって生成される活性酸素はそこに付着した微粒子47を酸化除去するために消費される。すなわち、フィルタ16に捕集された微粒子47は活性酸素生成剤46によって生成される活性酸素によって酸化除去される。
【0024】
このように、フィルタ16に捕集されている微粒子が反応性の高い活性酸素によって輝炎を発することなく酸化除去されるので、フィルタ16の温度が過剰に高くなることがなく、したがって、フィルタ16が熱劣化することがない。
【0025】
なお、上述したフィルタの代わりに、貴金属触媒も活性酸素生成剤も担持しておらず、単に、図3に示されている構造を有するパティキュレートフィルタを採用した場合にも、本発明は適用可能である。また、上述したフィルタの代わりに、活性酸素生成剤を担持しておらず、図3に示されている構造を有し且つ貴金属触媒のみを担持したパティキュレートフィルタを採用した場合にも、本発明は適用可能である。
【0026】
ところで、SOx保持材15上流の排気管13には、排気ガス中に燃料を噴射するための燃料添加弁17が取り付けられている。また、SOx保持材15下流であってフィルタ16上流の排気管13には、排気ガス中に空気を噴射するための空気添加弁18が取り付けられている。さらに、空気添加弁18下流であってフィルタ16上流の排気管13には、フィルタ16に流入する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ19が取り付けられている。
【0027】
なお、SOx保持材15に関して、排気ガスの空燃比とは、燃料噴射弁3から噴射された燃料の量と燃料添加弁17から噴射された燃料の量との総量に対する燃焼室2内に吸入された空気の量(吸気量)の比である。一方、フィルタ16に関して、排気ガスの空燃比とは、燃料噴射弁3から噴射された燃料の量と燃料添加弁17から噴射された燃料の量との総量に対する吸気量と空気添加弁18から噴射された空気の量との総量の比である。
【0028】
ところで、燃焼室2から排出された排気ガスを燃焼室2に導入するための排気再循環(EGR)通路20が排気マニホルド5から吸気マニホルド4まで延びる。EGR通路20には、排気ガスを冷却するためのEGRクーラ21が取り付けられている。また、EGRクーラ21上流において、EGR通路20内には、排気ガス中のCO(一酸化炭素)およびHC(未燃炭化水素)を酸化除去するための酸化触媒22が配置されている。また、EGRクーラ21下流において、EGR通路20には、燃焼室2に導入される排気ガスの量を制御するためのEGR制御弁23が取り付けられている。
【0029】
ところで、上述したように、フィルタ16に捕集された微粒子は比較的短時間のうちに酸化除去されるが、単位時間当たりに燃焼室2から排出される微粒子の量が多くなると、フィルタ16に一時的に堆積している微粒子の量が多くなる。このように堆積している微粒子の量が多くなると、微粒子がもはや酸化除去されなくなる。したがって、酸化除去されなくなるほどフィルタ16に微粒子が堆積してしまう前に、フィルタ16に堆積している微粒子を酸化除去してしまうべきである。
【0030】
ここで、様々な実験から、フィルタ16の内部雰囲気をリーン雰囲気に維持しつつフィルタ16にSO2を供給すると、フィルタ16における微粒子の酸化が促進されることが判明した。すなわち、フィルタ16の温度TFと微粒子酸化除去率Rpmとの関係を示した図5を参照すると、フィルタ16にSO2を供給せずに、単に、フィルタ16の内部雰囲気をリーン雰囲気に維持した場合、一点鎖線で示したように、微粒子酸化除去率Rpmはフィルタ16の温度TFがほぼ250℃付近から上昇し、フィルタ16の温度が500℃を超えたところから急激に上昇する。
【0031】
一方、フィルタ16の内部雰囲気をリーン雰囲気に維持しつつフィルタ16にSO2を供給した場合、実線で示したように、微粒子酸化除去率Rpmはフィルタ16の温度が200℃付近から上昇し、フィルタ16の温度が400℃に達する手前で急激に上昇する。すなわち、フィルタ16にSO2を供給することによって、フィルタ16における微粒子の酸化作用が促進され、フィルタ16の温度が400℃以下であっても微粒子を燃焼可能となる。
【0032】
そこで、本発明では、酸化除去されなくなるほどフィルタ16に微粒子が堆積してしまう前に、フィルタ16の内部雰囲気をリーン雰囲気に維持しつつフィルタ16にSO2を供給する。これによれば、フィルタ16における微粒子酸化作用が促進されるので、フィルタ16に堆積している微粒子は酸化除去される。
【0033】
ところで、燃料には硫黄成分が含まれていることから、燃焼室2内においてSOxが発生する。したがって、排気ガス中にはSOxが含まれている。そして、上述したように、SOx保持材15はそこに流入する排気ガスの空燃比がリーン空燃比であるときにSOxを保持する。燃焼室2から排出される排気ガスの空燃比は、内燃機関が通常運転せしめられているときには、通常、リーン空燃比であるので、内燃機関が通常運転せしめられている間、SOx保持材15にはSOxが保持される。
【0034】
ここで、SOx保持材15の温度を或る温度よりも高くすると共に、燃料添加弁17から燃料を噴射することによってほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比(以下、ほぼ理論空燃比とリッチ空燃比とをまとめて、単に、リッチ空燃比と称す)の排気ガス(以下、ほぼ理論空燃比の排気ガスとリッチ空燃比の排気ガスとをまとめて、単に、リッチガスと称す)をフィルタ16に供給すれば、SOx保持材15からは、SOxがSO2の形で放出される。
【0035】
そこで、第1実施形態では、酸化除去されなくなるほどフィルタ16に微粒子が堆積してしまう前に、燃料添加弁17から燃料を噴射し、リッチ空燃比の排気ガスをSOx保持材15に供給する。これによれば、SOx保持材15において排気ガス中の燃料が燃焼してSOx保持材15の温度が上昇して予め定められた温度を超え、さらに、SOx保持材15の内部雰囲気がリッチ雰囲気とされるので、SOx保持材15からはSO2が放出される。そして、これと同時に、第1実施形態では、空気添加弁18から空気を噴射し、リーン空燃比の排気ガスをSOx保持材15に供給する。これによれば、フィルタ16の内部雰囲気がリーン雰囲気とされ、しかも、SOx保持材15からはSO2がフィルタ16に供給される。したがって、フィルタ16における微粒子酸化作用が促進され、フィルタ16に堆積している微粒子が酸化除去される。
【0036】
もちろん、SOx保持材15に保持されているSOxをSO2の形でSOx保持材15から放出させることによって、フィルタ16にSO2を供給する以外に、別の方法にて、フィルタ16にSO2を供給するようにしてもよい。
【0037】
ところで、SOx保持材15が保持可能なSOxの量には限界がある。SOx保持材15からのSOxの放出が許可されるときに、SOx保持材15からSOxを放出させるべきである。
【0038】
そこで、本発明では、SOx保持材15が保持しているSOxの量がその許容可能な上限値を超える前であって、SOx保持材15からのSOxの放出が許可されるときに、燃料添加弁17から燃料を噴射し、リッチ空燃比の排気ガスがSOx保持材15に供給される。これによれば、SOx保持材15において排気ガス中の燃量が燃焼してSOx保持材15の温度が上昇して予め定められた温度を超え、さらに、SOx保持材15の内部雰囲気がリッチ雰囲気とされるので、SOx保持材15からはSOxが放出される。
【0039】
ところで、このように放出されるSOxはSO2の形でSOx保持材15から放出される。したがって、このときには、フィルタ16にSO2が流入することになる。ここで、フィルタ16の内部雰囲気がリーン雰囲気であれば、フィルタ16における微粒子の酸化作用が促進され、フィルタ16に堆積している微粒子が酸化除去される。
【0040】
そこで、第2実施形態では、上述したようにSOx保持材15からSOxが放出されているときに、空気添加弁18から空気を噴射し、リーン空燃比の排気ガスをSOx保持材15に供給する。これによれば、フィルタ16の内部雰囲気がリーン雰囲気とされ、しかも、SOx保持材15からはSO2がフィルタ16に供給される。したがって、フィルタ16における微粒子酸化作用が促進され、フィルタ16に堆積している微粒子が酸化除去される。
【0041】
なお、上述した実施形態では、空燃比センサ19によって検出される排気ガスの空燃比に基づいて、フィルタ16に流入する排気ガスの空燃比がリーン空燃比となるように、空気添加弁18から噴射される空気の量が制御される。
【0042】
また、上述した実施形態において、SOx保持材15からSOxが放出されるときには、これと同時に、H2S(硫化水素)もSOx保持材15から放出される。そして、このH2Sによっても、フィルタ16における微粒子の酸化作用が促進される。
【0043】
また、上述した実施形態において、燃料添加弁17から燃料を噴射することによってSOx保持材15にリッチ空燃比の排気ガスを供給する代わりに、内燃機関を駆動するために燃料噴射弁3から燃料が噴射された後の膨張行程または排気行程において、少量の燃料を噴射すること(いわゆる、ポスト噴射)によって燃焼室3からリッチ空燃比の排気ガスを排出させ、これによって、SOx保持材15にリッチ空燃比の排気ガスを供給するようにしてよい。
【0044】
また、上述した実施形態において、燃料添加弁17から燃料を噴射することによってSOx保持材15にリッチガスを供給し且つ空気添加弁18から空気を噴射することによってフィルタ16にリーン空燃比の排気ガスを供給する代わりに、SOx保持材15から流出する排気ガスの平均空燃比がリーン空燃比となるように、空燃比センサ19によって検出される排気ガスの空燃比に基づいて燃料添加弁17からの燃料噴射量を制御しつつ燃料添加弁17から燃料を間欠的に噴射することによって、SOx保持材15にリッチガスを供給し且つフィルタ16にリーン空燃比の排気ガスを供給するようにしてもよい。
【0045】
また、上述した実施形態において、燃料添加弁17から燃料を噴射することによってSOx保持材15にリッチガスを供給し且つ空気添加弁18から空気を噴射することによってフィルタ16にリーン空燃比の排気ガスを供給する代わりに、SOx保持材15から流出する排気ガスの平均空燃比がリーン空燃比となるように、ポスト噴射を行う機関サイクルとポスト噴射を行わない機関サイクルとを織り交ぜることによって、SOx保持材15にリッチガスを供給し且つフィルタ16にリーン空燃比の排気ガスを供給するようにしてもよい。
【0046】
ところで、本発明の内燃機関では、EGR通路20を介して燃焼室2に導入される排気ガス(以下、EGRガスと称す)の量が多くなると燃焼室2内における煤の発生量が徐々に多くなり、やがて、ピークに達する。そして、EGRガス量がさらに多くなると、燃焼室2内における燃料およびその周辺の温度が低下して、燃焼室2内における煤の発生量が少なくなる。
【0047】
図6は、機関低負荷運転時にスロットル弁9の開度およびEGR率を変化させることにより、空燃比A/F(図6の横軸)を変化させたときの出力トルクの変化、およびスモーク、HC,CO,NOxの排出量の変化を示した実験例を表している。図6から分かるように、この実験例では、空燃比A/Fが小さくなるほどEGR率が大きくなり、理論空燃比(≒14.6)以下のときにはEGR率は65パーセント以上となっている。
【0048】
図6に示したように、EGR率を増大することにより空燃比A/Fを小さくしていくと、EGR率が40パーセント付近となり、空燃比A/Fが30程度になったときに、スモークの発生量が増大を開始する。次いで、さらにEGR率を高め、空燃比A/Fを小さくすると、スモークの発生量が急激に増大してピークに達する。次いで、さらにEGR率を高め、空燃比A/Fを小さくすると、今度はスモークが急激に低下し、EGR率を65パーセント以上とし、空燃比A/Fが15.0付近になるとスモークがほぼ零となる。すなわち、煤がほとんど発生しなくなる。このとき機関の出力トルクは若干低下し、また、NOxの発生量がかなり低くなる。一方、このときHC,COの発生量は増大し始める。
【0049】
図6からは次のことが言える。すなわち、第一に、空燃比A/Fが15.0以下でスモークの発生量がほぼ零のときには、図6に示したように、NOxの発生量がかなり低下する。NOxの発生量が低下したということは燃焼室2内の燃焼温度が低下していることを意味しており、したがって、煤がほとんど発生しないときには燃焼室2内の燃焼温度が低くなっていると言える。
【0050】
第2に、スモークの発生量、すなわち、煤の発生量がほぼ零になると、図6に示したように、HCおよびCOの排出量が増大する。このことは炭化水素が煤まで成長せずに排出されることを意味している。すなわち、燃料中に含まれる直鎖状炭化水素や芳香族炭化水素は酸素不足の状態で温度上昇せしめられると、熱分解して煤の前駆体が形成され、次いで主に炭素原子が集合した固体からなる煤が生成される。この場合、実際の煤の生成過程は複雑であり、煤の前駆体がどのような形態をとるかは明確ではないが、いずれにしても、炭化水素は煤の前駆体を経て煤まで成長することになる。したがって、上述したように煤の発生量がほぼ零になると、図6に示したように、HCおよびCOの排出量が増大するが、このときのHCは煤の前駆体またはその前の状態の炭化水素である。
【0051】
ところで、煤の前駆体の状態で炭化水素の生成過程が停止するときの燃料およびその周囲の温度、すなわち、上述した或る温度は燃料の種類や空燃比の圧縮比等の種々の要因によって変化するので何度であるかということは言えないが、この或る温度はNOxの発生量と深い関係を有しており、したがって、この或る温度はNOxの発生量から或る程度規定することができる。すなわち、EGR率が増大するほど燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度は低下し、NOxの発生量が低下する。このときNOxの発生量が10p.p.m. 前後またはそれ以下になったときに、煤がほとんど発生しなくなる。したがって、上述の或る温度は、NOxの発生量が10p.p.m. 前後またはそれ以下になったときの温度にほぼ一致する。
【0052】
本発明では、燃焼室2内における煤の発生量がピークとなるEGRガス量よりも多い量のEGRガスを燃焼室2内に導入しつつ燃焼室2にて燃料を燃焼させる燃焼(以下、低温燃焼と称す)と、燃焼室2内における煤の発生量がピークとなるEGRガス量よりも少ない量のEGRガスを燃焼室2内に導入しつつ燃焼室2にて燃焼を燃焼させる燃焼(以下、通常燃焼と称す)とを、機関運転状態に応じて、選択的に行わせるようにしている。
【0053】
詳細には、低温燃焼を行わせる場合、EGRガス量が比較的多いことから、燃焼室2に新たに吸入される空気の量が少ない。したがって、燃焼室2内にて燃焼可能な燃料の量も少ない。このため、低温燃焼が行われているときに内燃機関から出力可能な出力は比較的小さい。したがって、本発明では、機関運転状態が内燃機関に対する要求負荷が比較的小さく且つ機関回転数が比較的小さい状態にあるときには、低温燃焼を行わせるようにしている。ここで、要求負荷が極めて小さいときに低温燃焼を行わせると、燃焼室2内において燃料の燃焼が安定しない。そこで、本発明では、機関運転状態が要求負荷が極めて小さく且つ機関回転数が比較的小さい状態にあるときには、通常燃焼を行わせるようにしている。また、機関運転状態が上述した状態以外の状態にあるとき、すなわち、要求負荷が比較的大きいか、或いは、機関回転数が比較的大きいときには、通常燃焼を行わせるようにしている。
【0054】
すなわち、図7に示したように、本発明では、要求負荷Lが比較的小さく且つ機関回転数Nが比較的小さい領域Iにおいては低温燃焼を行わせ、要求負荷Lが極めて小さく且つ機関回転数Nが比較的小さい領域IIにおいては通常燃焼を行わせるようにしている。
【0055】
なお、図6に示したように、EGR率Rが多くなると燃焼室2内におけるNOxの発生量が少なくなる。したがって、低温燃焼が行われているときには燃焼室2内における煤の発生量もNOxの発生量も少なくなっている。
【0056】
また、低温燃焼を行うと、燃料およびその周囲のガス温度は低くなるが、排気ガスの温度は上昇する。このことについて図8を参照して説明する。図8(A)の実線は、低温燃焼が行われたときの燃焼室内の平均ガス温度Tgとクランク角との関係を示し、図8(A)の破線は、通常の燃焼が行われたときの燃焼室内の平均ガス温度Tgとクランク角との関係を示す。また、図8(B)の実線は、低温燃焼が行われたときの燃料およびその周囲のガス温度Tfとクランク角との関係を示し、図8(B)の破線は、通常の燃焼が行われたときの燃料およびその周囲のガス温度Tfとクランク角との関係を示す。
【0057】
低温燃焼が行われているときには、通常の燃焼が行われているときに比べてEGRガス量が多く、したがって、図8(A)に示したように圧縮上死点前、すなわち、圧縮行程中は実線で示した低温燃焼時における平均ガス温度Tgのほうが破線で示した通常の燃焼時における平均ガス温度Tgよりも高くなっている。なお、このとき図8(B)に示したように燃料およびその周囲のガス温度Tfは平均ガス温度Tgと略等しい温度になっている。
【0058】
次いで、圧縮上死点付近において燃焼が開始されるが、この場合、低温燃焼が行われているときには、図8(B)の実線で示したように、燃料およびその周囲のガス温度Tfはさほど高くならない。これに対して通常の燃焼が行われている場合には、燃料周りに多量の酸素が存在するために、図8(B)の破線で示したように、燃料およびその周囲のガス温度Tfは極めて高くなる。このように通常の燃焼が行われた場合には、燃料およびその周囲のガス温度Tfは低温燃焼が行われている場合に比べてかなり高くなるが、大部分を占めるそれ以外のガスの温度は低温燃焼が行われている場合に比べて通常の燃焼が行われている場合のほうが低くなっており、したがって、図8(A)に示したように、圧縮上死点付近における燃焼室内の平均ガス温度Tgは低温燃焼が行われている場合のほうが通常の燃焼が行われている場合に比べて高くなる。その結果、図8(A)に示したように、燃焼が完了した後の燃焼室内の平均ガス温度は、低温燃焼が行われた場合のほうが通常の燃焼が行われた場合に比べて高くなり、斯くして、低温燃焼を行うと排気ガスの温度が高くなる。
【0059】
そして、本発明では、低温燃焼が行われているときに、ポスト噴射を実行するようにする。低温燃焼が行われているときには、燃焼室2内に導入されるEGRガス量が多いので、非常に少量の燃料で燃焼室2から排出される排気ガスの空燃比をリッチ空燃比とすることができる。また、低温燃焼が行われているときに燃焼室2から排出される排気ガスの温度は比較的高いので、この排気ガスの熱によってSOx保持材の温度が迅速に上記予め定められた温度以上にまで上昇せしめられる。
【0060】
【発明の効果】
1番目の発明によれば、微粒子の酸化が促進されるので、パティキュレートフィルタに捕集された微粒子が良好に除去される。
【0061】
9番目の発明によれば、微粒子が酸化されるので、パティキュレートフィルタに捕集された微粒子が良好に除去される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気浄化装置を備えた内燃機関を示した図である。
【図2】SOx保持材を示した図である。
【図3】パティキュレートフィルタを示した図である。
【図4】パティキュレートフィルタの微粒子酸化作用を説明するための図である。
【図5】パティキュレートフィルタの温度と微粒子酸化率との関係を示した図である。
【図6】EGR率と微粒子発生量などとの関係を示した図である。
【図7】機関回転数と要求負荷とによって機関燃焼モードを決定するためのマップを示した図である。
【図8】低温燃焼における燃焼温度を示した図である。
【符号の説明】
1…機関本体
15…SOx保持材
16…パティキュレートフィルタ
17…燃料添加弁
18…空気添加弁
19…空燃比センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関から排出される排気ガス中のNOx(窒素酸化物)および微粒子を浄化するための排気浄化装置が特開2002−21544号公報に開示されている。この排気浄化装置は、NOxを浄化するためのNOx触媒と、微粒子を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、フィルタと称す)とを具備する。この排気浄化装置では、NOx触媒の下流にフィルタが配置されている。
【0003】
ところで、NOx触媒は、そこに流入する排気ガスが酸素過剰な状態にある間は排気ガス中のNOxを蓄積するが、同時に、排気ガス中のSOx(硫黄酸化物)をも蓄積してしまう。ここで、NOx触媒のSOx蓄積量が多くなると、NOx触媒が蓄積可能なNOxの量が少なくなってしまうので、NOx触媒が蓄積可能なNOxの量が許容可能な下限値を下回る前に、NOx触媒に蓄積されているSOxを排除すべきである。一方、フィルタに捕集されている微粒子の量が多くなると、排気ガスに対する流抵抗が大きくなるので、排気ガスに対する流抵抗が許容可能な上限値を超える前に、フィルタに捕集されている微粒子を除去すべきである。
【0004】
ここで、NOx触媒に蓄積されているSOxは、NOx触媒に流入する排気ガスの状態を還元剤過剰な状態とすることによって排除可能である。一方、フィルタに捕集されている微粒子は燃焼によって除去可能である。そこで、上記公報に記載の排気浄化装置では、フィルタに捕集されている微粒子に引火した後に、NOx触媒に還元剤過剰な排気ガスを供給することによって、SOxの排除と微粒子の燃焼除去とを同時に行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、SOxを排除するためにNOx触媒に還元剤過剰な排気ガスを供給すると、NOx触媒下流に配置されているフィルタには、酸素濃度が極めて低い排気ガスが供給されることとなる。したがって、フィルタ内部が酸素不足の状態となるので、フィルタにおいて微粒子は燃焼せず、除去されない。そこで、本発明の目的は、パティキュレートフィルタに捕集された微粒子を良好に除去することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、1番目の発明では、パティキュレートフィルタに捕集された微粒子を酸化除去するための微粒子酸化除去方法において、パティキュレートフィルタに二酸化硫黄を供給する二酸化硫黄供給工程と、パティキュレートフィルタにおいて微粒子と二酸化硫黄とを反応させることによって微粒子の酸化を促進する微粒子酸化促進工程とを具備する。
2番目の発明では、1番目の発明において、上記二酸化硫黄供給工程と微粒子酸化促進工程とが少なくとも部分的に同時に実行される。
3番目の発明では、1または2番目の発明において、パティキュレートフィルタ内部の空燃比をリーン空燃比とする工程をさらに具備する。
4番目の発明では、1〜3番目の発明のいずれか1つにおいて、上記二酸化硫黄供給工程では、内部の空燃比がリーン空燃比であるときに硫黄酸化物を保持し、内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比になり且つ内部温度が予め定められた温度よりも高くなると保持している硫黄酸化物を二酸化硫黄の形で放出するSOx保持材の内部の空燃比をほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比にすると共にSOx保持材の内部温度を上記予め定められた温度よりも高くすることによってSOx保持材から放出される二酸化硫黄がパティキュレートフィルタに供給される。
5番目の発明では、1〜4番目の発明のいずれか1つにおいて、パティキュレートフィルタが通常の微粒子燃焼温度よりも低い温度でもって微粒子を燃焼させるための触媒を担持している。
6番目の発明では、5番目の発明において、上記触媒が白金属元素からなる。
7番目の発明では、6番目の発明において、パティキュレートフィルタはその内部の空燃比がリーン空燃比であるときに窒素酸化物を保持するが内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比になると保持している窒素酸化物を還元するNOx触媒を担持しており、上記白金属元素からなる触媒が該NOx触媒に担持されている。
8番目の発明では、5〜7番目の発明のいずれか1つにおいて、パティキュレートフィルタはその400℃以下の温度であっても微粒子を燃焼可能である。
【0007】
9番目の発明では、内燃機関から排出される排気ガスを浄化するための排気浄化装置であって、内部の空燃比がリーン空燃比であるときには硫黄酸化物を保持するが内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比となり且つ内部の温度が予め定められた温度よりも高くなると保持している硫黄酸化物を二酸化硫黄の形で放出するSOx保持手段と、微粒子を捕集するパティキュレートフィルタとを機関排気通路に具備し、該パティキュレートフィルタがSOx保持手段の下流に配置されている排気浄化装置において、上記SOx保持手段の内部の温度を上記予め定められた温度よりも高くすると共にSOx保持手段の内部の空燃比をほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比としてSOx保持手段から硫黄酸化物を二酸化硫黄の形で放出する二酸化硫黄放出手段と、上記パティキュレートフィルタの内部の空燃比を制御するための空燃比制御手段とを具備し、上記二酸化硫黄放出手段によってSOx保持手段から二酸化硫黄が放出せしめられ、該二酸化硫黄がパティキュレートフィルタに到来したときに、上記空燃比制御手段によって、パティキュレートフィルタの内部の空燃比をリーン空燃比とすることによってパティキュレートフィルタにおいて微粒子と二酸化硫黄とを反応させ、これによって、微粒子を酸化する。
10番目の発明では、9番目の発明において、上記空燃比制御手段がパティキュレートフィルタに酸素を供給する酸素供給装置である。
11番目の発明では、10番目の発明において、上記SOx保持手段の下流に排気ガスの空燃比を検出するための空燃比検出手段を具備し、該空燃比検出手段によって検出される排気ガスの空燃比に基づいて上記酸素供給装置からパティキュレートフィルタに供給する酸素の量を制御する。
12番目の発明では、11番目の発明において、上記空燃比検出手段がSOx保持手段の下流であってパティキュレートフィルタの上流に配置されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を説明する。図1は、本発明の排気浄化装置を備えた内燃機関を示している。図1に示した内燃機関は、圧縮着火式の内燃機関である。図1において、1は機関本体、2は燃焼室、3は燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドである。各燃料噴射弁3は共通のいわゆるコモンレール6に接続されている。コモンレール6は燃料を高圧下で溜めておくためのリザーバとして機能し、各燃料噴射弁3にはこのコモンレール6から燃料が供給される。
【0009】
吸気マニホルド4には吸気管7が接続されている。吸気管7には燃焼室2に吸入される空気を冷却するためのインタークーラ8が取り付けられている。インタークーラ8下流の吸気管7内には、燃焼室2内に吸入される空気の量を制御するためのスロットル弁9が配置されている。また、インタークーラ8上流において、吸気管7は排気ターボチャージャ10のコンプレッサ11の出口部に接続されている。コンプレッサ11の入口部にも吸気管7が接続されている。この吸気管7には、燃焼室2に吸入される空気の量を検出するためのエアフローメータ12が配置されている。
【0010】
排気マニホルド5には排気管13が接続されている。排気管13は排気ターボチャージャ10の排気タービン14の入口部に接続されている。また、排気タービン14の出口部にも排気管13が接続されている。この排気管13内には、排気ガス中のSOx(硫黄酸化物)を捕獲して保持するSOx保持材15が配置されている。
【0011】
SOx保持材15は、内部の空燃比がリーン空燃比であるときにSOxを保持するが、内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比となり且つ内部の温度が予め定められた温度よりも高くなると保持しているSOxをSO2(二酸化硫黄)の形で放出する。
【0012】
なお、SOx保持材15の代わりに、アルカリまたはアルカリ土類金属を含み、流入する排気ガスの空燃比がリーン空燃比であるときには排気ガス中のNOxを吸着または吸収によって保持するが、流入する排気ガスの空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比となると保持しているNOxを排気ガス中の還元剤によって還元浄化するNOx触媒を採用した場合にも、本発明は適用可能である。
【0013】
図2(A)はSOx保持材15の端面図であり、図2(B)はSOx保持材15の縦断面図である。SOx保持材15は、ハニカム構造をなす隔壁30を具備する。これら隔壁30によって互いに平行をなして延びる複数個の通路31が形成されている。隔壁30はコージェライトのような多孔質材料からなり、この隔壁にSOxを保持する材料が担持されている。
【0014】
SOx保持材15下流の排気管13内には、排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタ(以下、単に、フィルタと称す)16が配置されている。なお、後述するように、フィルタ16は貴金属触媒を担持しているので、排気ガス中のHC(未燃炭化水素)やCO(一酸化炭素)をも酸化して浄化する。また、後述するように、フィルタ16は貴金属触媒と活性酸素生成剤とを担持しており、これら貴金属触媒と活性酸素生成剤とによって排気ガス中のNOx(窒素酸化物)が還元浄化されるので、フィルタ16は排気ガス中のNOxを還元して浄化する。
【0015】
図3(A)はフィルタ16の端面図であり、図3(B)はフィルタ16の縦断面図である。フィルタ16はハニカム構造をなす隔壁40を具備する。これら隔壁40によって互いに平行をなして延びる複数個の通路41,42が形成される。これら通路のうち略半数の通路41がその下流端開口を栓43で閉鎖されている。以下、これら通路41を排気流入通路と称す。一方、残りの半数の通路42はその上流端開口を栓44で閉鎖されている。以下、これら通路42を排気流出通路と称す。排気流入通路41には4つの排気流出通路42が隣接する。一方、排気ガス流出通路42には4つの排気流入通路41が隣接する。
【0016】
排気ガスは排気流入通路41に流入する。隔壁40はコージェライトのような多孔質材料からなるので、図3(B)において矢印で示したように、排気流入通路41内の排気ガスは、隔壁40の細孔を通って、隣接する排気流出通路42内に流れ込む。
【0017】
また、フィルタ16は、貴金属触媒と活性酸素生成剤とを担持している。すなわち、本発明では、フィルタ16の隔壁40の両壁面上、および、隔壁40の細孔を画成する壁面上に全面に亘って、例えば、Al2O3、CeO2、または、ZrO2などの複合酸化物からなる担体層が形成され、この担体層上に、貴金属触媒と、活性酸素生成剤とが担持されている。
【0018】
貴金属触媒としては、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)などの白金族元素が用いられる。一方、活性酸素生成剤としては、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、ルビジウム(Rb)のようなアルカリ金属、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)のようなアルカリ土類金属、ランタン(La)、イットリウム(Y)、セリウム(Ce)のような希土類、鉄(Fe)のような遷移金属、およびスズ(Sn)のような炭素族元素から選ばれた少なくとも一つが用いられる。
【0019】
フィルタ16は、貴金属触媒と活性酸素生成剤とによって生成される活性酸素によって、フィルタ16に捕集された微粒子を比較的短時間のうちに酸化除去する。
【0020】
すなわち、排気ガスがフィルタ16に流入すると、図3(A)に示したように、排気ガス中の酸素(O2)がO2 −またはO2−の形で白金45の表面に付着する。排気ガス中のNOはこれらO2 −またはO2−と反応し、NO2となる。斯くして生成されたNO2の一部は、白金45上で酸化されつつ活性酸素生成剤46内に吸収によって保持され、図3(A)に示したように、カリウム(K)と結合しながら硝酸イオン(NO3 −)の形で活性酸素生成剤46内に拡散し、硝酸カリウム(KNO3)を生成する。すなわち、排気ガス中の酸素が硝酸カリウム(KNO3)の形で活性酸素生成剤46内に吸収によって保持される。
【0021】
ここで、図3(B)において47で示したように、微粒子が活性酸素生成剤46の表面上に接触して付着すると、微粒子47と活性酸素生成剤46との接触面では酸素濃度が低下する。すなわち、活性酸素生成剤46の周囲の酸素濃度が低下する。酸素濃度が低下すると酸素濃度の高い活性酸素生成剤46内との間で濃度差が生じ、斯くして、活性酸素生成剤46内の酸素が微粒子47と活性酸素生成剤46との接触面に向けて移動しようとする。その結果、活性酸素生成剤46内に形成されている硝酸カリウム(KNO3)がカリウム(K)と酸素(O)とNOとに分解され、酸素(O)が微粒子と活性酸素生成剤46との接面に向かい、その一方で、NOが活性酸素生成剤46から外部に放出される。
【0022】
ここで、微粒子47と活性酸素生成剤46との接触面に向かう酸素は、硝酸カリウムといった化合物から分解された酸素であるので、不対電子を有し、したがって、極めて高い反応性を有する活性酸素となっている。こうして活性酸素生成剤46は活性酸素を生成する。なお、外部に放出されたNOは下流側の白金45上において酸化され、再び活性酸素生成剤46内に保持される。
【0023】
活性酸素生成剤46によって生成される活性酸素はそこに付着した微粒子47を酸化除去するために消費される。すなわち、フィルタ16に捕集された微粒子47は活性酸素生成剤46によって生成される活性酸素によって酸化除去される。
【0024】
このように、フィルタ16に捕集されている微粒子が反応性の高い活性酸素によって輝炎を発することなく酸化除去されるので、フィルタ16の温度が過剰に高くなることがなく、したがって、フィルタ16が熱劣化することがない。
【0025】
なお、上述したフィルタの代わりに、貴金属触媒も活性酸素生成剤も担持しておらず、単に、図3に示されている構造を有するパティキュレートフィルタを採用した場合にも、本発明は適用可能である。また、上述したフィルタの代わりに、活性酸素生成剤を担持しておらず、図3に示されている構造を有し且つ貴金属触媒のみを担持したパティキュレートフィルタを採用した場合にも、本発明は適用可能である。
【0026】
ところで、SOx保持材15上流の排気管13には、排気ガス中に燃料を噴射するための燃料添加弁17が取り付けられている。また、SOx保持材15下流であってフィルタ16上流の排気管13には、排気ガス中に空気を噴射するための空気添加弁18が取り付けられている。さらに、空気添加弁18下流であってフィルタ16上流の排気管13には、フィルタ16に流入する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ19が取り付けられている。
【0027】
なお、SOx保持材15に関して、排気ガスの空燃比とは、燃料噴射弁3から噴射された燃料の量と燃料添加弁17から噴射された燃料の量との総量に対する燃焼室2内に吸入された空気の量(吸気量)の比である。一方、フィルタ16に関して、排気ガスの空燃比とは、燃料噴射弁3から噴射された燃料の量と燃料添加弁17から噴射された燃料の量との総量に対する吸気量と空気添加弁18から噴射された空気の量との総量の比である。
【0028】
ところで、燃焼室2から排出された排気ガスを燃焼室2に導入するための排気再循環(EGR)通路20が排気マニホルド5から吸気マニホルド4まで延びる。EGR通路20には、排気ガスを冷却するためのEGRクーラ21が取り付けられている。また、EGRクーラ21上流において、EGR通路20内には、排気ガス中のCO(一酸化炭素)およびHC(未燃炭化水素)を酸化除去するための酸化触媒22が配置されている。また、EGRクーラ21下流において、EGR通路20には、燃焼室2に導入される排気ガスの量を制御するためのEGR制御弁23が取り付けられている。
【0029】
ところで、上述したように、フィルタ16に捕集された微粒子は比較的短時間のうちに酸化除去されるが、単位時間当たりに燃焼室2から排出される微粒子の量が多くなると、フィルタ16に一時的に堆積している微粒子の量が多くなる。このように堆積している微粒子の量が多くなると、微粒子がもはや酸化除去されなくなる。したがって、酸化除去されなくなるほどフィルタ16に微粒子が堆積してしまう前に、フィルタ16に堆積している微粒子を酸化除去してしまうべきである。
【0030】
ここで、様々な実験から、フィルタ16の内部雰囲気をリーン雰囲気に維持しつつフィルタ16にSO2を供給すると、フィルタ16における微粒子の酸化が促進されることが判明した。すなわち、フィルタ16の温度TFと微粒子酸化除去率Rpmとの関係を示した図5を参照すると、フィルタ16にSO2を供給せずに、単に、フィルタ16の内部雰囲気をリーン雰囲気に維持した場合、一点鎖線で示したように、微粒子酸化除去率Rpmはフィルタ16の温度TFがほぼ250℃付近から上昇し、フィルタ16の温度が500℃を超えたところから急激に上昇する。
【0031】
一方、フィルタ16の内部雰囲気をリーン雰囲気に維持しつつフィルタ16にSO2を供給した場合、実線で示したように、微粒子酸化除去率Rpmはフィルタ16の温度が200℃付近から上昇し、フィルタ16の温度が400℃に達する手前で急激に上昇する。すなわち、フィルタ16にSO2を供給することによって、フィルタ16における微粒子の酸化作用が促進され、フィルタ16の温度が400℃以下であっても微粒子を燃焼可能となる。
【0032】
そこで、本発明では、酸化除去されなくなるほどフィルタ16に微粒子が堆積してしまう前に、フィルタ16の内部雰囲気をリーン雰囲気に維持しつつフィルタ16にSO2を供給する。これによれば、フィルタ16における微粒子酸化作用が促進されるので、フィルタ16に堆積している微粒子は酸化除去される。
【0033】
ところで、燃料には硫黄成分が含まれていることから、燃焼室2内においてSOxが発生する。したがって、排気ガス中にはSOxが含まれている。そして、上述したように、SOx保持材15はそこに流入する排気ガスの空燃比がリーン空燃比であるときにSOxを保持する。燃焼室2から排出される排気ガスの空燃比は、内燃機関が通常運転せしめられているときには、通常、リーン空燃比であるので、内燃機関が通常運転せしめられている間、SOx保持材15にはSOxが保持される。
【0034】
ここで、SOx保持材15の温度を或る温度よりも高くすると共に、燃料添加弁17から燃料を噴射することによってほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比(以下、ほぼ理論空燃比とリッチ空燃比とをまとめて、単に、リッチ空燃比と称す)の排気ガス(以下、ほぼ理論空燃比の排気ガスとリッチ空燃比の排気ガスとをまとめて、単に、リッチガスと称す)をフィルタ16に供給すれば、SOx保持材15からは、SOxがSO2の形で放出される。
【0035】
そこで、第1実施形態では、酸化除去されなくなるほどフィルタ16に微粒子が堆積してしまう前に、燃料添加弁17から燃料を噴射し、リッチ空燃比の排気ガスをSOx保持材15に供給する。これによれば、SOx保持材15において排気ガス中の燃料が燃焼してSOx保持材15の温度が上昇して予め定められた温度を超え、さらに、SOx保持材15の内部雰囲気がリッチ雰囲気とされるので、SOx保持材15からはSO2が放出される。そして、これと同時に、第1実施形態では、空気添加弁18から空気を噴射し、リーン空燃比の排気ガスをSOx保持材15に供給する。これによれば、フィルタ16の内部雰囲気がリーン雰囲気とされ、しかも、SOx保持材15からはSO2がフィルタ16に供給される。したがって、フィルタ16における微粒子酸化作用が促進され、フィルタ16に堆積している微粒子が酸化除去される。
【0036】
もちろん、SOx保持材15に保持されているSOxをSO2の形でSOx保持材15から放出させることによって、フィルタ16にSO2を供給する以外に、別の方法にて、フィルタ16にSO2を供給するようにしてもよい。
【0037】
ところで、SOx保持材15が保持可能なSOxの量には限界がある。SOx保持材15からのSOxの放出が許可されるときに、SOx保持材15からSOxを放出させるべきである。
【0038】
そこで、本発明では、SOx保持材15が保持しているSOxの量がその許容可能な上限値を超える前であって、SOx保持材15からのSOxの放出が許可されるときに、燃料添加弁17から燃料を噴射し、リッチ空燃比の排気ガスがSOx保持材15に供給される。これによれば、SOx保持材15において排気ガス中の燃量が燃焼してSOx保持材15の温度が上昇して予め定められた温度を超え、さらに、SOx保持材15の内部雰囲気がリッチ雰囲気とされるので、SOx保持材15からはSOxが放出される。
【0039】
ところで、このように放出されるSOxはSO2の形でSOx保持材15から放出される。したがって、このときには、フィルタ16にSO2が流入することになる。ここで、フィルタ16の内部雰囲気がリーン雰囲気であれば、フィルタ16における微粒子の酸化作用が促進され、フィルタ16に堆積している微粒子が酸化除去される。
【0040】
そこで、第2実施形態では、上述したようにSOx保持材15からSOxが放出されているときに、空気添加弁18から空気を噴射し、リーン空燃比の排気ガスをSOx保持材15に供給する。これによれば、フィルタ16の内部雰囲気がリーン雰囲気とされ、しかも、SOx保持材15からはSO2がフィルタ16に供給される。したがって、フィルタ16における微粒子酸化作用が促進され、フィルタ16に堆積している微粒子が酸化除去される。
【0041】
なお、上述した実施形態では、空燃比センサ19によって検出される排気ガスの空燃比に基づいて、フィルタ16に流入する排気ガスの空燃比がリーン空燃比となるように、空気添加弁18から噴射される空気の量が制御される。
【0042】
また、上述した実施形態において、SOx保持材15からSOxが放出されるときには、これと同時に、H2S(硫化水素)もSOx保持材15から放出される。そして、このH2Sによっても、フィルタ16における微粒子の酸化作用が促進される。
【0043】
また、上述した実施形態において、燃料添加弁17から燃料を噴射することによってSOx保持材15にリッチ空燃比の排気ガスを供給する代わりに、内燃機関を駆動するために燃料噴射弁3から燃料が噴射された後の膨張行程または排気行程において、少量の燃料を噴射すること(いわゆる、ポスト噴射)によって燃焼室3からリッチ空燃比の排気ガスを排出させ、これによって、SOx保持材15にリッチ空燃比の排気ガスを供給するようにしてよい。
【0044】
また、上述した実施形態において、燃料添加弁17から燃料を噴射することによってSOx保持材15にリッチガスを供給し且つ空気添加弁18から空気を噴射することによってフィルタ16にリーン空燃比の排気ガスを供給する代わりに、SOx保持材15から流出する排気ガスの平均空燃比がリーン空燃比となるように、空燃比センサ19によって検出される排気ガスの空燃比に基づいて燃料添加弁17からの燃料噴射量を制御しつつ燃料添加弁17から燃料を間欠的に噴射することによって、SOx保持材15にリッチガスを供給し且つフィルタ16にリーン空燃比の排気ガスを供給するようにしてもよい。
【0045】
また、上述した実施形態において、燃料添加弁17から燃料を噴射することによってSOx保持材15にリッチガスを供給し且つ空気添加弁18から空気を噴射することによってフィルタ16にリーン空燃比の排気ガスを供給する代わりに、SOx保持材15から流出する排気ガスの平均空燃比がリーン空燃比となるように、ポスト噴射を行う機関サイクルとポスト噴射を行わない機関サイクルとを織り交ぜることによって、SOx保持材15にリッチガスを供給し且つフィルタ16にリーン空燃比の排気ガスを供給するようにしてもよい。
【0046】
ところで、本発明の内燃機関では、EGR通路20を介して燃焼室2に導入される排気ガス(以下、EGRガスと称す)の量が多くなると燃焼室2内における煤の発生量が徐々に多くなり、やがて、ピークに達する。そして、EGRガス量がさらに多くなると、燃焼室2内における燃料およびその周辺の温度が低下して、燃焼室2内における煤の発生量が少なくなる。
【0047】
図6は、機関低負荷運転時にスロットル弁9の開度およびEGR率を変化させることにより、空燃比A/F(図6の横軸)を変化させたときの出力トルクの変化、およびスモーク、HC,CO,NOxの排出量の変化を示した実験例を表している。図6から分かるように、この実験例では、空燃比A/Fが小さくなるほどEGR率が大きくなり、理論空燃比(≒14.6)以下のときにはEGR率は65パーセント以上となっている。
【0048】
図6に示したように、EGR率を増大することにより空燃比A/Fを小さくしていくと、EGR率が40パーセント付近となり、空燃比A/Fが30程度になったときに、スモークの発生量が増大を開始する。次いで、さらにEGR率を高め、空燃比A/Fを小さくすると、スモークの発生量が急激に増大してピークに達する。次いで、さらにEGR率を高め、空燃比A/Fを小さくすると、今度はスモークが急激に低下し、EGR率を65パーセント以上とし、空燃比A/Fが15.0付近になるとスモークがほぼ零となる。すなわち、煤がほとんど発生しなくなる。このとき機関の出力トルクは若干低下し、また、NOxの発生量がかなり低くなる。一方、このときHC,COの発生量は増大し始める。
【0049】
図6からは次のことが言える。すなわち、第一に、空燃比A/Fが15.0以下でスモークの発生量がほぼ零のときには、図6に示したように、NOxの発生量がかなり低下する。NOxの発生量が低下したということは燃焼室2内の燃焼温度が低下していることを意味しており、したがって、煤がほとんど発生しないときには燃焼室2内の燃焼温度が低くなっていると言える。
【0050】
第2に、スモークの発生量、すなわち、煤の発生量がほぼ零になると、図6に示したように、HCおよびCOの排出量が増大する。このことは炭化水素が煤まで成長せずに排出されることを意味している。すなわち、燃料中に含まれる直鎖状炭化水素や芳香族炭化水素は酸素不足の状態で温度上昇せしめられると、熱分解して煤の前駆体が形成され、次いで主に炭素原子が集合した固体からなる煤が生成される。この場合、実際の煤の生成過程は複雑であり、煤の前駆体がどのような形態をとるかは明確ではないが、いずれにしても、炭化水素は煤の前駆体を経て煤まで成長することになる。したがって、上述したように煤の発生量がほぼ零になると、図6に示したように、HCおよびCOの排出量が増大するが、このときのHCは煤の前駆体またはその前の状態の炭化水素である。
【0051】
ところで、煤の前駆体の状態で炭化水素の生成過程が停止するときの燃料およびその周囲の温度、すなわち、上述した或る温度は燃料の種類や空燃比の圧縮比等の種々の要因によって変化するので何度であるかということは言えないが、この或る温度はNOxの発生量と深い関係を有しており、したがって、この或る温度はNOxの発生量から或る程度規定することができる。すなわち、EGR率が増大するほど燃焼時の燃料およびその周囲のガス温度は低下し、NOxの発生量が低下する。このときNOxの発生量が10p.p.m. 前後またはそれ以下になったときに、煤がほとんど発生しなくなる。したがって、上述の或る温度は、NOxの発生量が10p.p.m. 前後またはそれ以下になったときの温度にほぼ一致する。
【0052】
本発明では、燃焼室2内における煤の発生量がピークとなるEGRガス量よりも多い量のEGRガスを燃焼室2内に導入しつつ燃焼室2にて燃料を燃焼させる燃焼(以下、低温燃焼と称す)と、燃焼室2内における煤の発生量がピークとなるEGRガス量よりも少ない量のEGRガスを燃焼室2内に導入しつつ燃焼室2にて燃焼を燃焼させる燃焼(以下、通常燃焼と称す)とを、機関運転状態に応じて、選択的に行わせるようにしている。
【0053】
詳細には、低温燃焼を行わせる場合、EGRガス量が比較的多いことから、燃焼室2に新たに吸入される空気の量が少ない。したがって、燃焼室2内にて燃焼可能な燃料の量も少ない。このため、低温燃焼が行われているときに内燃機関から出力可能な出力は比較的小さい。したがって、本発明では、機関運転状態が内燃機関に対する要求負荷が比較的小さく且つ機関回転数が比較的小さい状態にあるときには、低温燃焼を行わせるようにしている。ここで、要求負荷が極めて小さいときに低温燃焼を行わせると、燃焼室2内において燃料の燃焼が安定しない。そこで、本発明では、機関運転状態が要求負荷が極めて小さく且つ機関回転数が比較的小さい状態にあるときには、通常燃焼を行わせるようにしている。また、機関運転状態が上述した状態以外の状態にあるとき、すなわち、要求負荷が比較的大きいか、或いは、機関回転数が比較的大きいときには、通常燃焼を行わせるようにしている。
【0054】
すなわち、図7に示したように、本発明では、要求負荷Lが比較的小さく且つ機関回転数Nが比較的小さい領域Iにおいては低温燃焼を行わせ、要求負荷Lが極めて小さく且つ機関回転数Nが比較的小さい領域IIにおいては通常燃焼を行わせるようにしている。
【0055】
なお、図6に示したように、EGR率Rが多くなると燃焼室2内におけるNOxの発生量が少なくなる。したがって、低温燃焼が行われているときには燃焼室2内における煤の発生量もNOxの発生量も少なくなっている。
【0056】
また、低温燃焼を行うと、燃料およびその周囲のガス温度は低くなるが、排気ガスの温度は上昇する。このことについて図8を参照して説明する。図8(A)の実線は、低温燃焼が行われたときの燃焼室内の平均ガス温度Tgとクランク角との関係を示し、図8(A)の破線は、通常の燃焼が行われたときの燃焼室内の平均ガス温度Tgとクランク角との関係を示す。また、図8(B)の実線は、低温燃焼が行われたときの燃料およびその周囲のガス温度Tfとクランク角との関係を示し、図8(B)の破線は、通常の燃焼が行われたときの燃料およびその周囲のガス温度Tfとクランク角との関係を示す。
【0057】
低温燃焼が行われているときには、通常の燃焼が行われているときに比べてEGRガス量が多く、したがって、図8(A)に示したように圧縮上死点前、すなわち、圧縮行程中は実線で示した低温燃焼時における平均ガス温度Tgのほうが破線で示した通常の燃焼時における平均ガス温度Tgよりも高くなっている。なお、このとき図8(B)に示したように燃料およびその周囲のガス温度Tfは平均ガス温度Tgと略等しい温度になっている。
【0058】
次いで、圧縮上死点付近において燃焼が開始されるが、この場合、低温燃焼が行われているときには、図8(B)の実線で示したように、燃料およびその周囲のガス温度Tfはさほど高くならない。これに対して通常の燃焼が行われている場合には、燃料周りに多量の酸素が存在するために、図8(B)の破線で示したように、燃料およびその周囲のガス温度Tfは極めて高くなる。このように通常の燃焼が行われた場合には、燃料およびその周囲のガス温度Tfは低温燃焼が行われている場合に比べてかなり高くなるが、大部分を占めるそれ以外のガスの温度は低温燃焼が行われている場合に比べて通常の燃焼が行われている場合のほうが低くなっており、したがって、図8(A)に示したように、圧縮上死点付近における燃焼室内の平均ガス温度Tgは低温燃焼が行われている場合のほうが通常の燃焼が行われている場合に比べて高くなる。その結果、図8(A)に示したように、燃焼が完了した後の燃焼室内の平均ガス温度は、低温燃焼が行われた場合のほうが通常の燃焼が行われた場合に比べて高くなり、斯くして、低温燃焼を行うと排気ガスの温度が高くなる。
【0059】
そして、本発明では、低温燃焼が行われているときに、ポスト噴射を実行するようにする。低温燃焼が行われているときには、燃焼室2内に導入されるEGRガス量が多いので、非常に少量の燃料で燃焼室2から排出される排気ガスの空燃比をリッチ空燃比とすることができる。また、低温燃焼が行われているときに燃焼室2から排出される排気ガスの温度は比較的高いので、この排気ガスの熱によってSOx保持材の温度が迅速に上記予め定められた温度以上にまで上昇せしめられる。
【0060】
【発明の効果】
1番目の発明によれば、微粒子の酸化が促進されるので、パティキュレートフィルタに捕集された微粒子が良好に除去される。
【0061】
9番目の発明によれば、微粒子が酸化されるので、パティキュレートフィルタに捕集された微粒子が良好に除去される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気浄化装置を備えた内燃機関を示した図である。
【図2】SOx保持材を示した図である。
【図3】パティキュレートフィルタを示した図である。
【図4】パティキュレートフィルタの微粒子酸化作用を説明するための図である。
【図5】パティキュレートフィルタの温度と微粒子酸化率との関係を示した図である。
【図6】EGR率と微粒子発生量などとの関係を示した図である。
【図7】機関回転数と要求負荷とによって機関燃焼モードを決定するためのマップを示した図である。
【図8】低温燃焼における燃焼温度を示した図である。
【符号の説明】
1…機関本体
15…SOx保持材
16…パティキュレートフィルタ
17…燃料添加弁
18…空気添加弁
19…空燃比センサ
Claims (12)
- パティキュレートフィルタに捕集された微粒子を酸化除去するための微粒子酸化除去方法において、パティキュレートフィルタに二酸化硫黄を供給する二酸化硫黄供給工程と、パティキュレートフィルタにおいて微粒子と二酸化硫黄とを反応させることによって微粒子の酸化を促進する微粒子酸化促進工程とを具備することを特徴とする微粒子酸化除去方法。
- 上記二酸化硫黄供給工程と微粒子酸化促進工程とが少なくとも部分的に同時に実行されることを特徴とする請求項1に記載の微粒子酸化除去方法。
- パティキュレートフィルタ内部の空燃比をリーン空燃比とする工程をさらに具備することを特徴とする請求項1または2に記載の微粒子酸化除去方法。
- 上記二酸化硫黄供給工程では、内部の空燃比がリーン空燃比であるときに硫黄酸化物を保持し、内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比になり且つ内部温度が予め定められた温度よりも高くなると保持している硫黄酸化物を二酸化硫黄の形で放出するSOx保持材の内部の空燃比をほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比にすると共にSOx保持材の内部温度を上記予め定められた温度よりも高くすることによってSOx保持材から放出される二酸化硫黄がパティキュレートフィルタに供給されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の微粒子酸化除去方法。
- パティキュレートフィルタが通常の微粒子燃焼温度よりも低い温度でもって微粒子を燃焼させるための触媒を担持していることを特徴とする請求項1〜4に記載の微粒子酸化除去方法。
- 上記触媒が白金属元素からなることを特徴とする請求項5に記載の微粒子酸化除去方法。
- パティキュレートフィルタはその内部の空燃比がリーン空燃比であるときに窒素酸化物を保持するが内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比になると保持している窒素酸化物を還元するNOx触媒を担持しており、上記白金属元素からなる触媒が該NOx触媒に担持されていることを特徴とする請求項6に記載の微粒子酸化除去方法。
- パティキュレートフィルタはその400℃以下の温度であっても微粒子を燃焼可能であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の微粒子酸化除去方法。
- 内燃機関から排出される排気ガスを浄化するための排気浄化装置であって、内部の空燃比がリーン空燃比であるときには硫黄酸化物を保持するが内部の空燃比がほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比となり且つ内部の温度が予め定められた温度よりも高くなると保持している硫黄酸化物を二酸化硫黄の形で放出するSOx保持手段と、微粒子を捕集するパティキュレートフィルタとを機関排気通路に具備し、該パティキュレートフィルタがSOx保持手段の下流に配置されている排気浄化装置において、上記SOx保持手段の内部の温度を上記予め定められた温度よりも高くすると共にSOx保持手段の内部の空燃比をほぼ理論空燃比またはリッチ空燃比としてSOx保持手段から硫黄酸化物を二酸化硫黄の形で放出する二酸化硫黄放出手段と、上記パティキュレートフィルタの内部の空燃比を制御するための空燃比制御手段とを具備し、上記二酸化硫黄放出手段によってSOx保持手段から二酸化硫黄が放出せしめられ、該二酸化硫黄がパティキュレートフィルタに到来したときに、上記空燃比制御手段によって、パティキュレートフィルタの内部の空燃比をリーン空燃比とすることによってパティキュレートフィルタにおいて微粒子と二酸化硫黄とを反応させ、これによって、微粒子を酸化する内燃機関の排気浄化装置。
- 上記空燃比制御手段がパティキュレートフィルタに酸素を供給する酸素供給装置であることを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 上記SOx保持手段の下流に排気ガスの空燃比を検出するための空燃比検出手段を具備し、該空燃比検出手段によって検出される排気ガスの空燃比に基づいて上記酸素供給装置からパティキュレートフィルタに供給する酸素の量を制御することを特徴とする請求項10に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 上記空燃比検出手段がSOx保持手段の下流であってパティキュレートフィルタの上流に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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JP2002251949A JP2004092433A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | 微粒子酸化除去方法および内燃機関の排気浄化装置 |
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JP2005329318A (ja) * | 2004-05-19 | 2005-12-02 | Mazda Motor Corp | ディーゼルパティキュレートフィルタ |
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2002
- 2002-08-29 JP JP2002251949A patent/JP2004092433A/ja active Pending
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