JP2004091370A - 美白効果増強剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】美白関連のビタミン配合剤として、更に強力な美白効果を有する組成物を提供すること。
【解決手段】プロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上と、ビタミンB6類を含むことを特徴とする美白効果増強組成物。
【解決手段】プロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上と、ビタミンB6類を含むことを特徴とする美白効果増強組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚に対して美白効果を発揮する美白組成物に関する。本発明はさらに、美白組成物を配合した食品、化粧品及び医薬品に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚の美白に関しては、既に多くの医薬品、化粧品、食品などが市販されており、その多くがビタミンCを配合する組成となっている。ビタミンC配合の市販組成物に関してはほとんどがプロビタミンB5であるパントテン酸カルシウムを含んでおり、さらにL−システインを含む配合剤も市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの市販品においても必ずしも満足のいく美白作用が得られるわけではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、更に美白効果が期待できる組成物を得るべく、鋭意検討を行った結果、意外なことにプロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上に、ビタミンB6類を添加することにより、更には、プロビタミンB5類、ビタミンC類、システイン及びビタミンB6類を配合することにより、優れた美白効果が得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明はプロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上に、ビタミンB6類を添加することにより美白効果又は抗酸化効果の増強された組成物を提供するものである。
【発明の実施の形態】
【0006】
本発明の美白効果増強剤もしくは抗酸化効果増強剤は、プロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上に、ビタミンB6類を添加することにより得られる。
【0007】
本発明に使用するプロビタミンB5類としては、パンテノール、パントテン酸もしくはその塩、パントテニルエチルエーテル等が挙げられ、これらを1種以上配合してもよく、特にパントテン酸カルシウムが好ましい。ビタミンC類としては、アスコルビン酸もしくはその塩、アスコルビン酸2−グルコシド、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、ジパルミチン酸アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル等が挙げられこれらを1種以上配合してもよく、特にアスコルビン酸が好ましい。ビタミンB6類としては、塩酸ビリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、ジラウリン酸ピリドキシン等が挙げられこれらを1種以上配合してもよく、特に塩酸ピリドキシンが好ましい。
【0008】
本発明では、ビタミンB6類に、ビタミンC類、プロビタミンB6類もしくはL−システインのうちから1種以上を配合することができる。これらの配合割合に特に限定はないが、ビタミンB6類に対して、ビタミンC類は、0.5〜1000重量部が好ましく、2〜700重量部がより好ましく、4〜400重量部が特に好ましく、プロビタミンB6類は、0.01〜15重量部が好ましく、0.1〜10重量部がより好ましく、0.5〜7重量部が特に好ましく、システインは0.1〜100重量部が好ましく、0.5〜80重量部がより好ましく、1〜60重量部が特に好ましい。
【0009】
更に、本発明では本発明の効果を損なわない範囲で、各種の皮膚機能改善成分を添加することができる。これらとしては、体内に吸収された場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、ひきしめ剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。具体的には、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、火棘エキス、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カルカデエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキスバクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0010】
また、他の好まい生理活性成分としては、コラーゲン分解物、エラスチン分解物、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子及びその分解物;エストラジオール、エテニルエストラジオールなどのホルモン;アラニン、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、トリプトファン等のアミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿剤;ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレン等の抗炎症剤;ビタミンA,B2,E、D,Kなどのビタミン類;ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩等のムコ多糖類;グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、及びそれらの塩等のヒドロキシ酸、ビオチン、ニコチン酸アミド、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪酸、α−アミノ−γ−ヒドロキシ酪酸、メバロン酸、N−メチルセリン、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体などの細胞賦活剤;γ−オリザノールなどの血行促進剤;レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤;セファランチン、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル;l−メントール、カンフルなどの清涼剤等が挙げられる。
【0011】
本発明では上記の生理活性成分の中でも、特にアラニン、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、トリプトファン等のアミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分;ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸及びその塩、β−グリチルレチン酸及びその塩、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレン等の抗炎症剤;ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩等のムコ多糖類、グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、及びそれらの塩等のヒドロキシ酸、ビオチン、ニコチン酸アミド、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪酸、α−アミノ−γ−ヒドロキシ酪酸、メバロン酸、N−メチルセリン、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体などの細胞賦活剤;ビタミンA,B2,D,Kからなる生理活性成分の1種以上が好ましく、最も好ましくはアラニン、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、トリプトファンのアミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイの保湿剤;ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸及びその塩、γ−グリチルレチン酸及びその塩、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレンの抗炎症剤;ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩のムコ多糖類、グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、及びそれらの塩等のヒドロキシ酸、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪酸、α−アミノ−γ−ヒドロキシ酪酸、メバロン酸、N−メチルセリン、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体の細胞賦活剤;ビタミンA、ビタミンE、それらの誘導体のビタミン類からなる生理活性成分の1種または2種以上を併用することが好ましい。
【0012】
又、本発明の美白効果増強組成物又は抗酸化効果増強組成物の投与単位形態としては、特に限定されず、適宜選択すれば良く、具体的には、錠剤、被覆錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳剤、食品への練合等、経口投与形態としても良く、軟膏剤、クリーム剤、貼付財投の外用剤の形態、注射剤、坐剤、化粧品などのその他の形態としても良いが、経口投与形態、外用投与形態もしくは化粧品とすることが好ましい。
【0013】
本発明の美白効果増強組成物又は抗酸化効果増強組成物は、上記の有効成分に適当な助剤を添加して任意の形態に製剤化することができる。製剤化に際して、通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤などの稀釈剤または賦形剤を用いることができる。賦形剤としては、例えば蔗糖、乳糖、デンプン、結晶セルロース、マンニット、軽質無水珪酸、アルミン酸マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、合成珪酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カルシウム、カルボキシルメチルセルロースカルシウム等の1種又は2種以上を組み合わせて添加することができる。
【0014】
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、硬化油等を1種または2種以上添加することができる。また、矯味剤及び矯臭剤としては、食塩、サッカリン、糖、マンニット、オレンジ油、カンゾウエキス、クエン酸、ブドウ糖、メントール、ユーカリ油、リンゴ酸等の甘味剤、香料、着色剤、保存料等を含有させても良い。懸濁剤、湿潤剤のような佐剤としては、例えばココナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、乳酸カルシウム、ベニバナ油、大豆リン脂質等を含有させることができる。
【0015】
界面活性剤としては、例えばアルコール、エステル類、ポリエチレングルコール誘導体、ソルビタンの脂肪酸エステル類、硫酸化脂肪アルコール類等の1種又は2種以上を添加することができる。また、有効成分に長時間の保存に耐える安定性及び耐酸性を付与して薬効を完全に持続させるために、更に医薬的に許容し得る被膜を施して製剤化すれば、優れた安定性を有する組成物とすることができる。被膜形成物質としては、例えばセルロース、糖類等の炭水化物誘導体として酢酸フタル酸セルロース(CAP)、またアクリル酸系共重合体、二塩基酸モノエステル類等のポリビニル誘導体としてアクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体が挙げられる。また、上記被膜形成物質をコーティングするに際し、通常使用されるコーティング剤、例えば可塑剤の他、コーティング操作時の薬剤相互の付着防止のための各種添加剤を添加することによって被膜形成剤の性質を改良したり、コーティング操作をより容易にすることができる。
【0016】
注射剤として調製する際には、液剤、乳剤及び懸濁剤を適宜殺菌し、血液と等張にすることが好ましい。稀釈剤としては通常使用できるものが挙げられ、例えば水、エチルアルコール、プロピレングリコール等が使用できる。血液と等張にするために食塩、ブドウ糖などを含有させても良く、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加しても良い。ペースト、クリーム及びゲル等の形態に製剤化することもでき、脂肪、脂肪油、ラノリン、ワセリン、パラフィン、ロウ、樹脂、グリコール類、高級アルコール、グリセリン、水、乳化剤、懸濁剤などを添加剤として使用することができる。
【0017】
【実施例】
以下実施例を挙げ本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により何ら拘束されるものではない。
【0018】
実施例1
塩酸ピリドキシン1重量部に対して、アスコルビン酸1〜200重量部の任意の配合量4試料を作成した(ビタミンC配合試料1〜4)。塩酸ピリドキシン1重量部に対して、パントテン酸カルシウム1〜10重量部の任意の配合量4試料を作成した(プロビタミンB5配合試料1〜4)。塩酸ピリドキシン1重量部に対して、L−システイン1〜100重量部の任意の配合量4試料を作成した(システイン配合試料1〜4)。
【0019】
これらの試料について、塩酸ピリドキシンを除いた他の成分単独との効果を以下の試験で確認した結果、いずれの配合試料も明らかに単独成分よりも優れた効果を示した。
【0020】
1.過酸化脂質生成抑制効果
1)リノレン酸の過酸化に対する抑制効果をTBA法にて測定した。
リノール酸溶液1mLおよび試料溶液0.25mLを取り、よく振り混ぜた後、60℃で18時間加温した。この溶液を氷冷し、0.5%BHTエタノール溶液0.25mLおよび0.4%TBAの0.2Mリン酸塩緩衝溶液(pH3)1mLを加えてよく振り混ぜ、密栓して5℃で30分間放置した。その後よく振り混ぜ、直ちに95℃で60分間加熱した。冷後、水2.5mLを加え、よく振り混ぜてからn−ブタノール・ピリジン混液(150:10)4mLを加え、激しく振り混ぜた。これを遠心分離(3000rpm、20分)し、上澄液の532nmにおける吸光度を測定した。発色の度合いにより、抗酸化力を評価した。
【0021】
2.紫外線紅斑抑制効果
1)モルモット皮膚への紫外線照射による紅斑形成に対する抑制効果を測定した。
モルモットの腹側部を除毛し、試料を局所適用した。常法に従って、適用部位に紫外線を照射し、紅斑の程度を肉眼的に観察して、スコア化した。
【0022】
実施例2
塩酸ピリドキシン1重量部に対して、アスコルビン酸1〜200重量部、パントテン酸カルシウム1〜10重量部及びL−システイン1〜100重量部の任意の配合量4試料を作成した(4成分配合試料1〜4)。
【0023】
実施例2の試料について、塩酸ピリドキシンを除き他の成分は同一配合割合である比較試料との効果を実施例1と同様の試験で確認した結果、実施例2の試料はいずれも明らかに比較試料よりも優れた効果を示した。
【0024】
実施例3
塩酸ピリドキシン1重量部に対して、アスコルビン酸1〜200重量部及びパントテン酸カルシウム1〜10重量部の任意の配合量4試料を作成した(B6−C−B5試料1〜4)。塩酸ピリドキシン1重量部に対して、アスコルビン酸1〜200重量部及びL−システイン1〜100重量部の任意の配合量4試料を作成した(B6−C−Cys試料1〜4)。
【0025】
実施例3の各試料について、塩酸ピリドキシンを除き他の成分は同一配合割合である比較試料との効果を実施例1と同様の試験で確認した結果、実施例3の試料はいずれも明らかに比較試料よりも優れた効果を示した。
【0026】
実施例4
アスコルビン酸、L−システイン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸カルシウムを以下の分量配合し、その他に、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、 ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、精製白糖、乳酸カルシウム、ポリエチレングリコール2000、酸化チタン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを加え、常法に従い、アンダーコーティングを施した1錠320mgの糖衣錠を得た(本発明製剤)。
アスコルビン酸 50mg
L−システイン 40mg
塩酸ピリドキシン 1mg
パントテン酸カルシウム 4mg
【0027】
本発明製剤を、20歳以上の、▲1▼色素沈着症(肝斑、雀卵斑、等)または▲2▼各種炎症性疾患(日光皮膚炎、接触性皮膚炎、等)に伴う色素沈着を有する、患者50名に、1回2錠、1日6錠を毎食後1日3回、4週間経口投与した。
【0028】
症状部位の色素沈着の程度を投与開始時、投与終了(中止)時に、色彩明度スケールを使用した▲1▼近傍正常部位と▲2▼該当症状部位の色彩明度スケール値の差により改善度を評価した結果、27名に改善が認められた。
【0029】
【発明の効果】
上記結果に示すように、本発明の美白効果増強剤及び抗酸化効果増強剤は、従来美白効果を有するビタミン類として知られているビタミンC類、プロビタミンB類、L−システイン単独と比較して、優れた美白機作を示し、且つ、色素沈着の患者に対する臨床効果も優れていた。
【0030】
従って、本発明の美白効果増強剤又は抗酸化効果増強剤は、従来のビタミン配合剤と比較して色素沈着等に優れた改善効果を示し、美白の需要にこたえうるものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚に対して美白効果を発揮する美白組成物に関する。本発明はさらに、美白組成物を配合した食品、化粧品及び医薬品に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚の美白に関しては、既に多くの医薬品、化粧品、食品などが市販されており、その多くがビタミンCを配合する組成となっている。ビタミンC配合の市販組成物に関してはほとんどがプロビタミンB5であるパントテン酸カルシウムを含んでおり、さらにL−システインを含む配合剤も市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの市販品においても必ずしも満足のいく美白作用が得られるわけではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、更に美白効果が期待できる組成物を得るべく、鋭意検討を行った結果、意外なことにプロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上に、ビタミンB6類を添加することにより、更には、プロビタミンB5類、ビタミンC類、システイン及びビタミンB6類を配合することにより、優れた美白効果が得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明はプロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上に、ビタミンB6類を添加することにより美白効果又は抗酸化効果の増強された組成物を提供するものである。
【発明の実施の形態】
【0006】
本発明の美白効果増強剤もしくは抗酸化効果増強剤は、プロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上に、ビタミンB6類を添加することにより得られる。
【0007】
本発明に使用するプロビタミンB5類としては、パンテノール、パントテン酸もしくはその塩、パントテニルエチルエーテル等が挙げられ、これらを1種以上配合してもよく、特にパントテン酸カルシウムが好ましい。ビタミンC類としては、アスコルビン酸もしくはその塩、アスコルビン酸2−グルコシド、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、ジパルミチン酸アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル等が挙げられこれらを1種以上配合してもよく、特にアスコルビン酸が好ましい。ビタミンB6類としては、塩酸ビリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、ジラウリン酸ピリドキシン等が挙げられこれらを1種以上配合してもよく、特に塩酸ピリドキシンが好ましい。
【0008】
本発明では、ビタミンB6類に、ビタミンC類、プロビタミンB6類もしくはL−システインのうちから1種以上を配合することができる。これらの配合割合に特に限定はないが、ビタミンB6類に対して、ビタミンC類は、0.5〜1000重量部が好ましく、2〜700重量部がより好ましく、4〜400重量部が特に好ましく、プロビタミンB6類は、0.01〜15重量部が好ましく、0.1〜10重量部がより好ましく、0.5〜7重量部が特に好ましく、システインは0.1〜100重量部が好ましく、0.5〜80重量部がより好ましく、1〜60重量部が特に好ましい。
【0009】
更に、本発明では本発明の効果を損なわない範囲で、各種の皮膚機能改善成分を添加することができる。これらとしては、体内に吸収された場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、ひきしめ剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。具体的には、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、火棘エキス、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カルカデエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキスバクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0010】
また、他の好まい生理活性成分としては、コラーゲン分解物、エラスチン分解物、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子及びその分解物;エストラジオール、エテニルエストラジオールなどのホルモン;アラニン、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、トリプトファン等のアミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿剤;ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレン等の抗炎症剤;ビタミンA,B2,E、D,Kなどのビタミン類;ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩等のムコ多糖類;グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、及びそれらの塩等のヒドロキシ酸、ビオチン、ニコチン酸アミド、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪酸、α−アミノ−γ−ヒドロキシ酪酸、メバロン酸、N−メチルセリン、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体などの細胞賦活剤;γ−オリザノールなどの血行促進剤;レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤;セファランチン、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル;l−メントール、カンフルなどの清涼剤等が挙げられる。
【0011】
本発明では上記の生理活性成分の中でも、特にアラニン、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、トリプトファン等のアミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分;ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸及びその塩、β−グリチルレチン酸及びその塩、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレン等の抗炎症剤;ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩等のムコ多糖類、グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、及びそれらの塩等のヒドロキシ酸、ビオチン、ニコチン酸アミド、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪酸、α−アミノ−γ−ヒドロキシ酪酸、メバロン酸、N−メチルセリン、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体などの細胞賦活剤;ビタミンA,B2,D,Kからなる生理活性成分の1種以上が好ましく、最も好ましくはアラニン、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、メチオニン、トリプトファンのアミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイの保湿剤;ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸及びその塩、γ−グリチルレチン酸及びその塩、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレンの抗炎症剤;ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸及びその塩のムコ多糖類、グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、及びそれらの塩等のヒドロキシ酸、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪酸、α−アミノ−γ−ヒドロキシ酪酸、メバロン酸、N−メチルセリン、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体の細胞賦活剤;ビタミンA、ビタミンE、それらの誘導体のビタミン類からなる生理活性成分の1種または2種以上を併用することが好ましい。
【0012】
又、本発明の美白効果増強組成物又は抗酸化効果増強組成物の投与単位形態としては、特に限定されず、適宜選択すれば良く、具体的には、錠剤、被覆錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳剤、食品への練合等、経口投与形態としても良く、軟膏剤、クリーム剤、貼付財投の外用剤の形態、注射剤、坐剤、化粧品などのその他の形態としても良いが、経口投与形態、外用投与形態もしくは化粧品とすることが好ましい。
【0013】
本発明の美白効果増強組成物又は抗酸化効果増強組成物は、上記の有効成分に適当な助剤を添加して任意の形態に製剤化することができる。製剤化に際して、通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤などの稀釈剤または賦形剤を用いることができる。賦形剤としては、例えば蔗糖、乳糖、デンプン、結晶セルロース、マンニット、軽質無水珪酸、アルミン酸マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、合成珪酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カルシウム、カルボキシルメチルセルロースカルシウム等の1種又は2種以上を組み合わせて添加することができる。
【0014】
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、硬化油等を1種または2種以上添加することができる。また、矯味剤及び矯臭剤としては、食塩、サッカリン、糖、マンニット、オレンジ油、カンゾウエキス、クエン酸、ブドウ糖、メントール、ユーカリ油、リンゴ酸等の甘味剤、香料、着色剤、保存料等を含有させても良い。懸濁剤、湿潤剤のような佐剤としては、例えばココナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、落花生油、乳酸カルシウム、ベニバナ油、大豆リン脂質等を含有させることができる。
【0015】
界面活性剤としては、例えばアルコール、エステル類、ポリエチレングルコール誘導体、ソルビタンの脂肪酸エステル類、硫酸化脂肪アルコール類等の1種又は2種以上を添加することができる。また、有効成分に長時間の保存に耐える安定性及び耐酸性を付与して薬効を完全に持続させるために、更に医薬的に許容し得る被膜を施して製剤化すれば、優れた安定性を有する組成物とすることができる。被膜形成物質としては、例えばセルロース、糖類等の炭水化物誘導体として酢酸フタル酸セルロース(CAP)、またアクリル酸系共重合体、二塩基酸モノエステル類等のポリビニル誘導体としてアクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体が挙げられる。また、上記被膜形成物質をコーティングするに際し、通常使用されるコーティング剤、例えば可塑剤の他、コーティング操作時の薬剤相互の付着防止のための各種添加剤を添加することによって被膜形成剤の性質を改良したり、コーティング操作をより容易にすることができる。
【0016】
注射剤として調製する際には、液剤、乳剤及び懸濁剤を適宜殺菌し、血液と等張にすることが好ましい。稀釈剤としては通常使用できるものが挙げられ、例えば水、エチルアルコール、プロピレングリコール等が使用できる。血液と等張にするために食塩、ブドウ糖などを含有させても良く、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加しても良い。ペースト、クリーム及びゲル等の形態に製剤化することもでき、脂肪、脂肪油、ラノリン、ワセリン、パラフィン、ロウ、樹脂、グリコール類、高級アルコール、グリセリン、水、乳化剤、懸濁剤などを添加剤として使用することができる。
【0017】
【実施例】
以下実施例を挙げ本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により何ら拘束されるものではない。
【0018】
実施例1
塩酸ピリドキシン1重量部に対して、アスコルビン酸1〜200重量部の任意の配合量4試料を作成した(ビタミンC配合試料1〜4)。塩酸ピリドキシン1重量部に対して、パントテン酸カルシウム1〜10重量部の任意の配合量4試料を作成した(プロビタミンB5配合試料1〜4)。塩酸ピリドキシン1重量部に対して、L−システイン1〜100重量部の任意の配合量4試料を作成した(システイン配合試料1〜4)。
【0019】
これらの試料について、塩酸ピリドキシンを除いた他の成分単独との効果を以下の試験で確認した結果、いずれの配合試料も明らかに単独成分よりも優れた効果を示した。
【0020】
1.過酸化脂質生成抑制効果
1)リノレン酸の過酸化に対する抑制効果をTBA法にて測定した。
リノール酸溶液1mLおよび試料溶液0.25mLを取り、よく振り混ぜた後、60℃で18時間加温した。この溶液を氷冷し、0.5%BHTエタノール溶液0.25mLおよび0.4%TBAの0.2Mリン酸塩緩衝溶液(pH3)1mLを加えてよく振り混ぜ、密栓して5℃で30分間放置した。その後よく振り混ぜ、直ちに95℃で60分間加熱した。冷後、水2.5mLを加え、よく振り混ぜてからn−ブタノール・ピリジン混液(150:10)4mLを加え、激しく振り混ぜた。これを遠心分離(3000rpm、20分)し、上澄液の532nmにおける吸光度を測定した。発色の度合いにより、抗酸化力を評価した。
【0021】
2.紫外線紅斑抑制効果
1)モルモット皮膚への紫外線照射による紅斑形成に対する抑制効果を測定した。
モルモットの腹側部を除毛し、試料を局所適用した。常法に従って、適用部位に紫外線を照射し、紅斑の程度を肉眼的に観察して、スコア化した。
【0022】
実施例2
塩酸ピリドキシン1重量部に対して、アスコルビン酸1〜200重量部、パントテン酸カルシウム1〜10重量部及びL−システイン1〜100重量部の任意の配合量4試料を作成した(4成分配合試料1〜4)。
【0023】
実施例2の試料について、塩酸ピリドキシンを除き他の成分は同一配合割合である比較試料との効果を実施例1と同様の試験で確認した結果、実施例2の試料はいずれも明らかに比較試料よりも優れた効果を示した。
【0024】
実施例3
塩酸ピリドキシン1重量部に対して、アスコルビン酸1〜200重量部及びパントテン酸カルシウム1〜10重量部の任意の配合量4試料を作成した(B6−C−B5試料1〜4)。塩酸ピリドキシン1重量部に対して、アスコルビン酸1〜200重量部及びL−システイン1〜100重量部の任意の配合量4試料を作成した(B6−C−Cys試料1〜4)。
【0025】
実施例3の各試料について、塩酸ピリドキシンを除き他の成分は同一配合割合である比較試料との効果を実施例1と同様の試験で確認した結果、実施例3の試料はいずれも明らかに比較試料よりも優れた効果を示した。
【0026】
実施例4
アスコルビン酸、L−システイン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸カルシウムを以下の分量配合し、その他に、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、 ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、精製白糖、乳酸カルシウム、ポリエチレングリコール2000、酸化チタン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを加え、常法に従い、アンダーコーティングを施した1錠320mgの糖衣錠を得た(本発明製剤)。
アスコルビン酸 50mg
L−システイン 40mg
塩酸ピリドキシン 1mg
パントテン酸カルシウム 4mg
【0027】
本発明製剤を、20歳以上の、▲1▼色素沈着症(肝斑、雀卵斑、等)または▲2▼各種炎症性疾患(日光皮膚炎、接触性皮膚炎、等)に伴う色素沈着を有する、患者50名に、1回2錠、1日6錠を毎食後1日3回、4週間経口投与した。
【0028】
症状部位の色素沈着の程度を投与開始時、投与終了(中止)時に、色彩明度スケールを使用した▲1▼近傍正常部位と▲2▼該当症状部位の色彩明度スケール値の差により改善度を評価した結果、27名に改善が認められた。
【0029】
【発明の効果】
上記結果に示すように、本発明の美白効果増強剤及び抗酸化効果増強剤は、従来美白効果を有するビタミン類として知られているビタミンC類、プロビタミンB類、L−システイン単独と比較して、優れた美白機作を示し、且つ、色素沈着の患者に対する臨床効果も優れていた。
【0030】
従って、本発明の美白効果増強剤又は抗酸化効果増強剤は、従来のビタミン配合剤と比較して色素沈着等に優れた改善効果を示し、美白の需要にこたえうるものである。
Claims (6)
- プロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上と、ビタミンB6類を含むことを特徴とする美白効果増強組成物。
- プロビタミンB5類、ビタミンC類、システイン及びビタミンB6類を含むことを特徴とする請求項1の美白効果増強組成物。
- プロビタミンB5類がパントテン酸及びその医薬として使用しうる塩であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2記載の美白効果増強組成物。
- ビタミンC類がアルコスビン酸であることを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の美白効果増強組成物。
- ビタミンB6類が塩酸ピリドキシンであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の美白効果増強組成物。
- プロビタミンB5類、ビタミンC類もしくはシステインから選ばれる1種以上と、ビタミンB6類を含むことを特徴とする抗酸化効果増強組成物。
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