JP2004091162A - ロール紙の破砕処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷物等の製造工程で発生するロール状の不用紙を簡便に破砕処理することができるロール紙の破砕処理装置を提供するものである。
【解決手段】複数のロール紙から不用紙を送り出す給紙装置2と、給紙装置2から送り出される不用紙を破砕する破砕装置1と、給紙装置2から複数の不用紙を一定速度で送出して破砕装置1に送り込むように制御する制御手段とを備えるロール紙の破砕処理装置であり、ロール紙を所定サイズに裁断することなく、簡便に破砕処理することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のロール紙から不用紙を送り出す給紙装置2と、給紙装置2から送り出される不用紙を破砕する破砕装置1と、給紙装置2から複数の不用紙を一定速度で送出して破砕装置1に送り込むように制御する制御手段とを備えるロール紙の破砕処理装置であり、ロール紙を所定サイズに裁断することなく、簡便に破砕処理することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール紙から引き出される不用紙を破砕装置に送り込んで破砕処理する破砕処理装置に関し、例えば、製造工程で発生するロール紙を破砕処理する際に所定サイズに断裁する工程を経ることなく、簡便に破砕処理することができるロール紙の破砕処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃棄文書類等の裁断用紙を破砕処理する破砕装置(シュレッダ)には、裁断用紙を送り込む給紙装置が備えられている。従来のシュレッダの給紙装置の一例としては、図5に示した特開平9−122521号公報がある。図5を参照して、従来の破砕装置を説明する。給紙装置11は、シュレッダ本体10の上部に設けられ、裁断用紙Pが給紙装置11から給紙路13で案内されてシュレッダ本体10の破砕部12に送り込まれている。給紙装置11には、所定サイズの裁断用紙Pを載置する載置台14が設けられ、載置台14の上方にはその幅方向に支持軸15が設けられ、その支持軸15にアーム16が軸支されて、アーム16の先端に給紙コロ17が設けられている。給紙コロ17の後方には、用紙分離手段18が備えられている。最上位の裁断用紙Pは、給紙コロ17を回転させながらプルアウトローラ19から給紙路13の搬送ローラ20を経て裁断部12へと送り込まれて破砕されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の破砕装置は枚葉式が主流であり、破砕する廃棄用紙を所定のサイズに切断したり、折り畳んで載置台に載置して破砕処理を行わねばならない。一方、印刷物等の製造工程で発生する不用紙は、折丁のように所定サイズに裁断されたものばかりだけでなく、巻取り軸にロール状に捲き回された不用紙がある。
【0004】
従来の枚葉式の給紙装置では、このようなロール状の不用紙を破砕処理する場合、ロール状の不用紙を一旦所定のサイズに断裁して破砕処理する必要があった。従って、破砕処理までの手間が掛かり、製造物のコストが高騰する要因となっていた。また、秘密保持を要する製造物では、破棄する際にも秘密保持をするための管理コストが掛かり、不用紙を破砕するまでの処理工数が多くなれば、秘密保持に要する管理コストが無視できないものとなり、製造物のコストの上昇をきたす要因となっていた。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたものであり、印刷物等の製造工程で発生するロール状の不用紙を簡便に破砕処理することができるロール紙の破砕処理装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するためになされ、請求項1の発明は、ロール紙を回転させて不用紙を送り出す給紙手段と、
前記給紙手段から送り出される不用紙を破砕する破砕手段と、
前記給紙手段からの不用紙を一定速度で送出して前記破砕手段に送り込むように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするロール紙の破砕処理装置である。
【0007】
請求項1の発明では、ロール紙を回転させながら不用紙を送り出す給紙手段と、前記給紙手段から送り出される不用紙を破砕する破砕手段と、前記給紙手段から複数の不用紙を一定速度で送り出して前記破砕手段に送り込むように制御する制御手段とを備えることにより、ロール紙を所定サイズに裁断することなく、ロール紙を給紙手段に装着して、簡便に破砕処理することができる。なお、この制御手段では、主に径の異なるロール紙の回転を制御して、不用紙の破砕速度に合わせて、一定の速度で各ロール紙から不用紙が送り出されるように制御している。
【0008】
また、請求項2の発明は、前記給紙手段が、ロール紙の巻取り軸を回転させて不用紙を送り出す送出部と該ロール紙の送り込み速度の変動を検出する検出部とからなることを特徴とする請求項1に記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0009】
請求項2の発明では、給紙手段がロール紙を回転させて送り出す送出部と該不用紙の送り込み速度の変動を検出する検出部とを備えており、前記送出部では制御手段に基づいて、その巻き取られたロール紙の径を考慮してその回転数を可変させて、ロール紙が一定速度で送り出されるように制御しており、検出部ではロール紙の破砕手段への送り込み速度の変動を検出している。検出部が破砕手段へのロール紙の送り込み速度が低下したことを検出した場合、ロール紙が巻き取られた回転軸の回転を停止するように制御することができるし、破砕手段が動作を開始した際にはその動作に連動して巻き取られたロール紙からロール紙の送出を開始するように制御することができるので、破砕処理の自動化が可能となる。
【0010】
また、請求項3の発明は、前記送出部が、前記ロール紙を二つ並べて装着し、互いに逆方向に回転させて、それぞれの不用紙を重ねて送り出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0011】
請求項3の発明では、送出部が、巻き取られたロール紙を二つ並べて装着し、互いに逆方向に回転させて、それぞれのロール紙を重ねて送り出するようにしたことによって、比較的狭いスペースであっても設置できる破砕処理設置とすることができるし、破砕処理効率の観点からも好ましい。なお、略同一径のロール紙が送出部に装着されることによって、そのロール紙の回転制御も容易となる。
【0012】
また、請求項4の発明は、前記給紙手段が前記破砕手段の破砕開始と破砕停止に連動して不用紙の送出開始と送出停止を行うことを特徴とする請求項1,2又は3に記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0013】
請求項4の発明では、前記給紙手段が前記破砕手段の破砕開始と破砕停止に連動して巻き取られたロール紙からのロール紙の送出開始と送出停止を行うようにしており、破砕手段が動作を開始すると、その動作に連動して給紙手段を作動させて、ロール紙からの不用紙の送り込みを開始するように制御し、かつ破砕手段の動作が停止した際にはロール紙の送り込みを停止するように制御することで、破砕手段の操作で給紙手段の運転開始と停止を容易に制御することができ、ロール紙の自動的な破砕処理が可能となる。なお、破砕手段が動作復帰が不可能な状態であれば、ロール紙の供給を完全に停止することもできる。
【0014】
また、請求項5の発明は、前記制御手段が、前記検出部からの信号に基づいて、不用紙の破砕停止を検出して送出部の動作を停止し、かつ前記破砕手段への不用紙の送り込み開始を検出して前記送出部を動作させて不用紙を送り出すように制御することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0015】
請求項5の発明では、前記制御手段が前記検出部からの信号に基づいて、ロール紙から引き出される不用紙の破砕停止を検出して送出部の動作を停止し、かつ不用紙の破砕開始を検出して送出部を動作させて不用紙の送り出しを開始するように制御する手段を備えており、この制御手段では、ロール紙の巻取り軸の回転を可変させて、ロール紙から不用紙が一定速度で送出されるように制御するとともに、その不用紙の破砕手段への送り込みが停止すると、不用紙のテンションに緩みが発生して送出部の段差ローラ部が降下し、段差ローラ部の降下を検出部で検出して、ロール紙の巻取り軸の回転又は巻取り軸との連動機構であるクラッチ機構等を操作してロール紙の回転動作を停止するように制御している。また、ロール紙から送り出される不用紙の破砕手段への送り込みが開始されると、不用紙のテンションが増すので、段差ローラ部が上昇し、検出部は破砕開始を検出して、ロール紙の回転動作を開始することができる。
【0016】
なお、送出部の段差ローラ部は、不用紙の破砕手段への送り速度の変動に応じて位置が上下に移動する。段差ローラ部は、段差ローラ部がある位置より上昇した場合にはロール紙の回転数を上昇させて不用紙の送り出し量を増大したり、段差ローラ部が所定位置より降下した場合には回転数を減らして不用紙の送り出し量を減少させるように制御するために用いる。段差ローラ部は、ロール紙が巻取り軸に一定のテンションで巻き取られているとは限らないので、不用紙の巻き取り時のテンションのバラツキによる送り出し量の変動を吸収することができる。また、不用紙の破砕手段への送り込みが紙詰まり等で停止した場合には、段差ローラ部が所定のレベルまで降下することで、送り出しを停止するように制御することができる。また、送出部からの不用紙の送り出しは、破砕手段からの破砕開始信号、破砕停止信号に連動させて制御してもよい。
【0017】
また、請求項6の発明は、複数のロール紙をそれぞれ回転させながら不用紙を引き出して、前記給紙手段から前記破砕手段へと送り出す過程で、複数の不用紙を同時に噛み込んで前記破砕手段に送り込むことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0018】
請求項6の発明では、複数のロール紙をそれぞれ回転させながら不用紙を引き出して給紙手段から破砕手段へと送り出す過程で、重ねて送り出される複数の不用紙を同時に噛み込んで破砕手段に送り込むようにし、複数枚の不用紙に凹凸等を形成することで、重ねた不用紙のズレが発生するのを解消して、破砕手段に送り込まれるようにしたものであり、確実に破砕処理を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の係るロール紙の破砕処理装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図1(a)は本発明の一実施形態の概略平面図、同図(b)はその概略側面図である。図2は本実施形態の給紙装置の要部を示す側面図である。図3(a)は、本発明の破砕処理装置の他の実施形態の概略平面図、同図(b)はその概略側面図である。図4は、本発明の他の実施形態の概略側面図である。
【0020】
先ず、本発明のロール紙の破砕処理装置の一実施形態について、図1,図2を参照して説明する。本実施形態の破砕処理装置は、複数のロール紙Ra,Rbを回転させながら不用紙Rsを引き出して送り出す給紙装置2と、給紙装置2から送り出された複数の不用紙Rsを破砕する破砕装置1と、破砕装置1による不用紙Rsの破砕速度に合わせて一定速度で送り出するように給紙装置2を制御する制御手段8とを備えている。印刷等の製造工程では、刷り始めの部分で印刷用紙の汚れや印刷ムラ等が発生し易く、所謂ヤレ紙と称される不用紙が生じる。ロール紙Ra,Rbは、このヤレ紙と称される不用紙を巻取り軸4にロール状に巻き取られたものである。図1では、給紙装置2に径の異なる二種類のロール紙Ra,Rbが装着され、同一径同士のロール紙Ra又はRbの不用紙が重ねられて破砕装置1へと送出されている。破砕装置1は、既存の断裁歯等の回転により破砕する機構である。
【0021】
給紙装置2は、送出部3に装着されたロール紙Raから送り出された不用紙Rsを破砕装置1に送り込むまでの部分であり、送出部3が二箇所設けられている。送出部3は、ロール紙Raの巻取り軸4が架脚部材3aの装着部3bに軸支され、この巻取り軸4が回転機構に連動して回転することにより不用紙が送り出される。なお、この回転機構は、巻取り軸4に直接駆動する機構であってもよいし、クラッチ機構を含む連動機構を介して巻取り軸4の回転を操作する機構であってもよい。
【0022】
送出部3に装着されたロール紙Raから送り出された不用紙Rsは、ガイドローラから転向ローラ5aを経て段差ローラ(レベリングローラ)6に掛け渡され、さらに転向ローラ5bを経てガイドローラで案内されて転向ローラ5cに掛け渡され、フィーダ7を介して破砕装置1の破砕部1aに送り込まれている。段差ローラ6は、不用紙Rsのテンションの変動によって、垂直方向に上下動するように構成され、ロール紙から送り出された不用紙Rsが適度なテンションで段差ローラ6に掛け渡されている。例えば、不用紙Rsの送り出し速度に対して送り込み速度が速く引きが強い(不用紙Rsのテンションが強い)と段差ローラ6は上昇し、引きが弱い(不用紙Rsのテンションが弱い)と降下する。不用紙Rsの送り出し速度の変動は、この段差ローラ6の上下動により検出することができる。通常、段差ローラ6の位置は概ね中間位置bの近傍に位置している。
【0023】
さらに、送出部3には、径の異なるロール紙から送り出される不用紙Rsの送り出し速度が一定となるように制御する制御手段8が備えられている(図2参照)。制御手段8にはCPU(中央処理装置)が設けられて演算処理がなされており、その主な処理機能としては、位置検出手段8aと回転速度制御手段8bとがある。また、ロール紙の巻取り軸4は、モータMの回転運動を伝達する回転機構によって回転するようになされ、モータMは回転速度制御手段8bにより制御されている。回転速度制御手段8bには、不用紙Rsの破砕装置1への送り込み速度が一定となるように制御する手段が備えられ、この回転速度制御手段8bでは、ロール紙の径が不用紙Rsの送り出すに連れて小さくなるので、その径の変化に応じて巻取り軸4の回転速度を早めるようにモータMを制御して、ロール紙からの不用紙Rsの送り出し速度が一定となるようにしている。
【0024】
また、送出部3の段差ローラ6には、不用紙Rsの破砕装置1への送り込み速度の変動を検出する位置検出手段8aが備えられている。位置検出手段8aからの信号が回転速度制御手段8bに入力され、回転速度制御手段8bからの制御信号に基づいて、不用紙Rsの送り出しを停止することができる。位置検出手段8aには、段差ローラ6の位置を検出するセンサDa〜Dcからの信号が入力されている。先に説明したように、段差ローラ6はロール紙から送り出される不用紙Rsのテンションに応じて、垂直方向に上下動する。
【0025】
センサDaは段差ローラ6が上下動する最下部に設けられ、センサDcは最上部に設けられている。センサDaが段差ローラ6を検知すれば、段差ローラ6が最下位の位置aに達したことを、位置検出手段8aは判断して、不用紙Rsの送り込み搬送上に何らかの異常が発生したことを検知することができる。位置検出手段8aは、回転速度制御手段8bを介して、巻取り軸4の回転を停止するか、又は巻取り軸4の回転に連動するクラッチ機構により回転動作を停止するように制御する。一方、センサDcが段差ローラ6を検知すれば、段差ローラ6が最上位の位置cに達すると、位置検出手段8aは、回転速度制御手段8bを介して、モータMの回転速度を早めるように制御して、巻取り軸4の回転数を上げて、ロール紙から送り出される不用紙Rsの送出量を増やすよう制御する。また、給紙装置1の送出部3aが安定した不用紙の送り出しを行っている場合は、段差ローラ6は、センサDbの近傍に位置しており、センサDbの検出信号は、モータMの回転制御に利用することができる。このようにセンサDa〜Dcの検出信号は、位置検出手段8aから回転速度制御手段8bを介してモータMの回転速度の制御に用いられる。
【0026】
なお、段差ローラ6は、ロール紙から送り出される不用紙Rsの送り出し速度の制御が回転速度制御手段8bによって一定速度で送出するように制御されているが、巻取り軸4へのロール紙の巻き取り時のテンションが必ずしも一様ではなく、緩慢な巻き取り部分も存在するので、不用紙Rsの巻き取り時のテンションの誤差を段差ローラ6の上下動で吸収し得るようにしている。
【0027】
また、不用紙の破砕装置1への送り込みが停止して復旧が遅延した場合、巻取り軸4の回転を停止するように制御することができる。また、破砕速度の停止時間が短い場合には、段差ローラ6を降下させることで吸収して、頻繁に巻取り軸4の回転を停止しないように制御することもできる。
【0028】
上記実施形態において、架脚部材3aには、二つのロール紙Raがそれぞれの装着部3bに左右対称に装着されて、それぞれの巻取り軸4は、回転自在に軸支されている。架脚部材3aに略同一径のロール紙Ra又はRbをそれぞれ二つ並べて装着する場合、ロール紙Ra又はRbを互いに逆方向に回転させて、それぞれの不用紙を重ねて送り出するようにして破砕するようにしている。無論、ロール紙Raは、一個のみ装着するようにしてもよいが、破砕処理効率や設置スペースの観点からは、装着部3bを二箇以上所設けて破砕処理する方が好ましい。さらに径の異なるロール紙や径の同一なロール紙を装着する装着部を形成して破砕するようにしてもよい。また、図示していないが、折り畳み状の不用紙を送り込み可能としてもよい。
【0029】
次に、図3を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態では、ロール紙Ra,Rbから送り出された全ての不用紙Rsが重なって破砕装置1に送り込まれており、基本的な機能は上記実施形態と同様である。本実施形態では、フィーダ7が駆動手段7aを備えており、不用紙Rsが破砕装置1の破砕部1aに強制的に送り込まれるように構成されている。破砕部1aは、上記と同様に断裁歯の回転により破砕する機構であり、重なった不用紙Rsを破砕することができる。破砕部1aは、破砕制御手段1bにより制御されている。破砕制御手段1bでは、破砕部1aに過負荷が加わった場合、不用紙Rsの破砕を停止し、断裁歯の回転を逆回転させて不用紙Rsを戻し、再び正回転させて破砕処理するように制御している。
【0030】
破砕制御手段1bは、例えば、破砕部1aが過負荷が加わった際に断裁歯の電動機に流れる過電流等を検出して、破砕部1aの電動機の回転を停止させ、破砕部1aの電動機を逆回転させて負荷状態を解消した後、再び正回転させて、不用紙Rsを破砕処理するように制御している。破砕制御手段1bは、この過負荷による回転停止に対応して過負荷停止信号(破砕停止信号)を出力する。この過負荷停止信号は、フィーダ7の駆動手段7aに入力して、破砕部1aの動作と連動させて、フィーダ7の駆動を停止させる。また、破砕制御手段1bは、逆回転から正回転時に破砕開始信号を出力する。破砕開始信号が、フィーダ7の駆動手段7aに入力されると、駆動手段7aが駆動を開始して不用紙Rsの破砕を行う。
【0031】
さらに、本実施形態の動作を説明すると、破砕装置1を駆動させると、破砕制御手段1bは破砕開始信号を出力して、破砕開始信号が給紙装置2の制御装置8(図2参照)とフィーダ7の駆動手段7aに供給される。フィーダ7が駆動を開始し、給紙装置2が駆動を開始して不用紙Rsが送出され、フィーダ7を介して破砕部1aに不用紙Rsが送り込まれる。不用紙Rsは破砕部1aで破砕される。一方、破砕部1aが過負荷により停止した場合、破砕制御手段1bからは破砕停止信号が給紙装置2の制御装置8へ、過負荷停止信号がフィーダ7の駆動手段7aに送信され、不用紙Rsの送出が停止し、かつフィーダ7の動作が停止する。破砕部1aは過負荷状態を解除すべく逆回転をして、再び正回転して破砕処理を開始し、給紙装置2は破砕開始信号を受けて不用紙Rsの送出を開始するとともに、破砕開始信号がフィーダ7の駆動手段7aに送信されて動作を開始する。なお、給紙装置2及びフィーダ7の動作開始は停止後所定の遅延時間の経過後に復旧させるよう制御してもよい。また、破砕装置1が過負荷状態を繰り返す場合は、緊急停止信号を出力して、破砕処理装置の動作を停止するようにしてもよい。
【0032】
次に、図4を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、図3の実施形態と同様な破砕処理機構であるが、複数のロール紙Ra,Rbを給紙装置2から送り出して破砕装置1へと送り出す過程で、複数の不用紙Rsを噛み込んで形成して搬送するエンボス搬送装置9を設けたものである。エンボス搬送装置9は、重なって送出される不用紙Rsが噛み込みによる凹凸等を形成して滑ることなく、破砕装置1に送り込むことができる装置である。また、エンボス搬送装置9とフィーダ7を兼ねることができる。
【0033】
また、本実施形態では、段差ローラの位置検出としてポテンショメータを用いてもよく、ポテンショメータからの位置信号によって、ロール紙の回転速度を制御するようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
上記記載のように、本発明によれば、複数のロール紙を破砕手段へと送り出す給紙手段を備え、この給紙手段から送り出される複数の不用紙が一定速度で送出されて破砕手段に送り込まれるように制御する制御手段が設けられ、ロール紙を給紙手段に装着するのみで、ロール紙を所定サイズに裁断することなく、ロール紙を簡便に破砕処理することができる。従って、破砕処理コストが安価なものとなり、かつ秘密保持を要する印刷物であっても簡単確実に破砕処理することができる効果を有する。
【0035】
また、本発明によれば、給紙手段が不用紙の送出部と不用紙の送り込み速度の変動を検出する検出部とを備え、送出部では制御手段に基づいて、そのロール紙の直径を考慮してその回転数を可変させて、一定速度で不用紙を送り出すように制御し、また検出部では不用紙の送り込み速度の変動を検出することができ、不用紙の送り込み速度の低下を検出して、ロール紙の回転を停止するように制御することができ、また破砕手段が異常を起こして破砕処理を動作を停止した際には、検出部からの信号によって、ロール紙の供給を停止したり、破砕手段が動作を開始した際にはその動作に連動してロール紙の送出を開始するように制御することができ、不用紙の破砕処理の自動化が可能となる利点がある。
【0036】
また、本発明によれば、給紙手段が破砕手段の不用紙の破砕開始と破砕停止に連動して送出開始と送出停止とを行うことができるようにしたので、破砕手段が異常を生じて破砕処理を停止した場合は、給紙手段も不用紙の供給を停止するようにし、破砕手段が動作を開始した際にはその動作に連動して不用紙の送り出しを開始するように制御することができ、不用紙の破砕処理が自動的に処理することができるので、少ない人員で破砕処理ができる効果を有する。
【0037】
また、本発明によれば、制御手段がロール紙の破砕停止信号に基づいて、送出部の動作を停止し、かつ破砕開始信号に基づいて、送出部を開始して、破砕処理装置が制御されており、破砕手段に連動して動作しており、不用紙の破砕処理が自動的に処理することができ、少ない人員で破砕処理ができる効果を有する。
【0038】
また、本発明によれば、複数の不用紙を給紙手段から破砕手段へと送り出す過程で、複数の不用紙が噛み込まれる凹凸を形成して破砕手段に送り込むようにして、複数の不用紙を重ねて送出したとしてもズレが発生するのを解消することができ、確実に破砕処理を行うことができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態の概略平面図、(b)はその概略側面図である。
【図2】本実施形態の給紙装置の要部を示す側面図である。
【図3】(a)は本発明の破砕処理装置の他の実施形態の概略平面図、(b)はその概略側面図である。
【図4】本発明の他の実施形態の概略側面図である。
【図5】従来の破砕装置の概略側面図である。
【符号の説明】
1 破砕装置(破砕手段)
1a 破砕部
1b 破砕制御手段
2 給紙装置(給紙手段)
3 送出部
4 巻取り軸
5a,5b,5c 転向ローラ
6 段差ローラ
7 フィーダ
7a 駆動手段
8 制御手段
8a 位置検出手段
8b 回転速度制御手段
Da,Db,Dc センサ
Ra,Rb ロール紙
Rs 不用紙
M モータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール紙から引き出される不用紙を破砕装置に送り込んで破砕処理する破砕処理装置に関し、例えば、製造工程で発生するロール紙を破砕処理する際に所定サイズに断裁する工程を経ることなく、簡便に破砕処理することができるロール紙の破砕処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃棄文書類等の裁断用紙を破砕処理する破砕装置(シュレッダ)には、裁断用紙を送り込む給紙装置が備えられている。従来のシュレッダの給紙装置の一例としては、図5に示した特開平9−122521号公報がある。図5を参照して、従来の破砕装置を説明する。給紙装置11は、シュレッダ本体10の上部に設けられ、裁断用紙Pが給紙装置11から給紙路13で案内されてシュレッダ本体10の破砕部12に送り込まれている。給紙装置11には、所定サイズの裁断用紙Pを載置する載置台14が設けられ、載置台14の上方にはその幅方向に支持軸15が設けられ、その支持軸15にアーム16が軸支されて、アーム16の先端に給紙コロ17が設けられている。給紙コロ17の後方には、用紙分離手段18が備えられている。最上位の裁断用紙Pは、給紙コロ17を回転させながらプルアウトローラ19から給紙路13の搬送ローラ20を経て裁断部12へと送り込まれて破砕されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の破砕装置は枚葉式が主流であり、破砕する廃棄用紙を所定のサイズに切断したり、折り畳んで載置台に載置して破砕処理を行わねばならない。一方、印刷物等の製造工程で発生する不用紙は、折丁のように所定サイズに裁断されたものばかりだけでなく、巻取り軸にロール状に捲き回された不用紙がある。
【0004】
従来の枚葉式の給紙装置では、このようなロール状の不用紙を破砕処理する場合、ロール状の不用紙を一旦所定のサイズに断裁して破砕処理する必要があった。従って、破砕処理までの手間が掛かり、製造物のコストが高騰する要因となっていた。また、秘密保持を要する製造物では、破棄する際にも秘密保持をするための管理コストが掛かり、不用紙を破砕するまでの処理工数が多くなれば、秘密保持に要する管理コストが無視できないものとなり、製造物のコストの上昇をきたす要因となっていた。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたものであり、印刷物等の製造工程で発生するロール状の不用紙を簡便に破砕処理することができるロール紙の破砕処理装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するためになされ、請求項1の発明は、ロール紙を回転させて不用紙を送り出す給紙手段と、
前記給紙手段から送り出される不用紙を破砕する破砕手段と、
前記給紙手段からの不用紙を一定速度で送出して前記破砕手段に送り込むように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするロール紙の破砕処理装置である。
【0007】
請求項1の発明では、ロール紙を回転させながら不用紙を送り出す給紙手段と、前記給紙手段から送り出される不用紙を破砕する破砕手段と、前記給紙手段から複数の不用紙を一定速度で送り出して前記破砕手段に送り込むように制御する制御手段とを備えることにより、ロール紙を所定サイズに裁断することなく、ロール紙を給紙手段に装着して、簡便に破砕処理することができる。なお、この制御手段では、主に径の異なるロール紙の回転を制御して、不用紙の破砕速度に合わせて、一定の速度で各ロール紙から不用紙が送り出されるように制御している。
【0008】
また、請求項2の発明は、前記給紙手段が、ロール紙の巻取り軸を回転させて不用紙を送り出す送出部と該ロール紙の送り込み速度の変動を検出する検出部とからなることを特徴とする請求項1に記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0009】
請求項2の発明では、給紙手段がロール紙を回転させて送り出す送出部と該不用紙の送り込み速度の変動を検出する検出部とを備えており、前記送出部では制御手段に基づいて、その巻き取られたロール紙の径を考慮してその回転数を可変させて、ロール紙が一定速度で送り出されるように制御しており、検出部ではロール紙の破砕手段への送り込み速度の変動を検出している。検出部が破砕手段へのロール紙の送り込み速度が低下したことを検出した場合、ロール紙が巻き取られた回転軸の回転を停止するように制御することができるし、破砕手段が動作を開始した際にはその動作に連動して巻き取られたロール紙からロール紙の送出を開始するように制御することができるので、破砕処理の自動化が可能となる。
【0010】
また、請求項3の発明は、前記送出部が、前記ロール紙を二つ並べて装着し、互いに逆方向に回転させて、それぞれの不用紙を重ねて送り出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0011】
請求項3の発明では、送出部が、巻き取られたロール紙を二つ並べて装着し、互いに逆方向に回転させて、それぞれのロール紙を重ねて送り出するようにしたことによって、比較的狭いスペースであっても設置できる破砕処理設置とすることができるし、破砕処理効率の観点からも好ましい。なお、略同一径のロール紙が送出部に装着されることによって、そのロール紙の回転制御も容易となる。
【0012】
また、請求項4の発明は、前記給紙手段が前記破砕手段の破砕開始と破砕停止に連動して不用紙の送出開始と送出停止を行うことを特徴とする請求項1,2又は3に記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0013】
請求項4の発明では、前記給紙手段が前記破砕手段の破砕開始と破砕停止に連動して巻き取られたロール紙からのロール紙の送出開始と送出停止を行うようにしており、破砕手段が動作を開始すると、その動作に連動して給紙手段を作動させて、ロール紙からの不用紙の送り込みを開始するように制御し、かつ破砕手段の動作が停止した際にはロール紙の送り込みを停止するように制御することで、破砕手段の操作で給紙手段の運転開始と停止を容易に制御することができ、ロール紙の自動的な破砕処理が可能となる。なお、破砕手段が動作復帰が不可能な状態であれば、ロール紙の供給を完全に停止することもできる。
【0014】
また、請求項5の発明は、前記制御手段が、前記検出部からの信号に基づいて、不用紙の破砕停止を検出して送出部の動作を停止し、かつ前記破砕手段への不用紙の送り込み開始を検出して前記送出部を動作させて不用紙を送り出すように制御することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0015】
請求項5の発明では、前記制御手段が前記検出部からの信号に基づいて、ロール紙から引き出される不用紙の破砕停止を検出して送出部の動作を停止し、かつ不用紙の破砕開始を検出して送出部を動作させて不用紙の送り出しを開始するように制御する手段を備えており、この制御手段では、ロール紙の巻取り軸の回転を可変させて、ロール紙から不用紙が一定速度で送出されるように制御するとともに、その不用紙の破砕手段への送り込みが停止すると、不用紙のテンションに緩みが発生して送出部の段差ローラ部が降下し、段差ローラ部の降下を検出部で検出して、ロール紙の巻取り軸の回転又は巻取り軸との連動機構であるクラッチ機構等を操作してロール紙の回転動作を停止するように制御している。また、ロール紙から送り出される不用紙の破砕手段への送り込みが開始されると、不用紙のテンションが増すので、段差ローラ部が上昇し、検出部は破砕開始を検出して、ロール紙の回転動作を開始することができる。
【0016】
なお、送出部の段差ローラ部は、不用紙の破砕手段への送り速度の変動に応じて位置が上下に移動する。段差ローラ部は、段差ローラ部がある位置より上昇した場合にはロール紙の回転数を上昇させて不用紙の送り出し量を増大したり、段差ローラ部が所定位置より降下した場合には回転数を減らして不用紙の送り出し量を減少させるように制御するために用いる。段差ローラ部は、ロール紙が巻取り軸に一定のテンションで巻き取られているとは限らないので、不用紙の巻き取り時のテンションのバラツキによる送り出し量の変動を吸収することができる。また、不用紙の破砕手段への送り込みが紙詰まり等で停止した場合には、段差ローラ部が所定のレベルまで降下することで、送り出しを停止するように制御することができる。また、送出部からの不用紙の送り出しは、破砕手段からの破砕開始信号、破砕停止信号に連動させて制御してもよい。
【0017】
また、請求項6の発明は、複数のロール紙をそれぞれ回転させながら不用紙を引き出して、前記給紙手段から前記破砕手段へと送り出す過程で、複数の不用紙を同時に噛み込んで前記破砕手段に送り込むことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のロール紙の破砕処理装置である。
【0018】
請求項6の発明では、複数のロール紙をそれぞれ回転させながら不用紙を引き出して給紙手段から破砕手段へと送り出す過程で、重ねて送り出される複数の不用紙を同時に噛み込んで破砕手段に送り込むようにし、複数枚の不用紙に凹凸等を形成することで、重ねた不用紙のズレが発生するのを解消して、破砕手段に送り込まれるようにしたものであり、確実に破砕処理を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の係るロール紙の破砕処理装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図1(a)は本発明の一実施形態の概略平面図、同図(b)はその概略側面図である。図2は本実施形態の給紙装置の要部を示す側面図である。図3(a)は、本発明の破砕処理装置の他の実施形態の概略平面図、同図(b)はその概略側面図である。図4は、本発明の他の実施形態の概略側面図である。
【0020】
先ず、本発明のロール紙の破砕処理装置の一実施形態について、図1,図2を参照して説明する。本実施形態の破砕処理装置は、複数のロール紙Ra,Rbを回転させながら不用紙Rsを引き出して送り出す給紙装置2と、給紙装置2から送り出された複数の不用紙Rsを破砕する破砕装置1と、破砕装置1による不用紙Rsの破砕速度に合わせて一定速度で送り出するように給紙装置2を制御する制御手段8とを備えている。印刷等の製造工程では、刷り始めの部分で印刷用紙の汚れや印刷ムラ等が発生し易く、所謂ヤレ紙と称される不用紙が生じる。ロール紙Ra,Rbは、このヤレ紙と称される不用紙を巻取り軸4にロール状に巻き取られたものである。図1では、給紙装置2に径の異なる二種類のロール紙Ra,Rbが装着され、同一径同士のロール紙Ra又はRbの不用紙が重ねられて破砕装置1へと送出されている。破砕装置1は、既存の断裁歯等の回転により破砕する機構である。
【0021】
給紙装置2は、送出部3に装着されたロール紙Raから送り出された不用紙Rsを破砕装置1に送り込むまでの部分であり、送出部3が二箇所設けられている。送出部3は、ロール紙Raの巻取り軸4が架脚部材3aの装着部3bに軸支され、この巻取り軸4が回転機構に連動して回転することにより不用紙が送り出される。なお、この回転機構は、巻取り軸4に直接駆動する機構であってもよいし、クラッチ機構を含む連動機構を介して巻取り軸4の回転を操作する機構であってもよい。
【0022】
送出部3に装着されたロール紙Raから送り出された不用紙Rsは、ガイドローラから転向ローラ5aを経て段差ローラ(レベリングローラ)6に掛け渡され、さらに転向ローラ5bを経てガイドローラで案内されて転向ローラ5cに掛け渡され、フィーダ7を介して破砕装置1の破砕部1aに送り込まれている。段差ローラ6は、不用紙Rsのテンションの変動によって、垂直方向に上下動するように構成され、ロール紙から送り出された不用紙Rsが適度なテンションで段差ローラ6に掛け渡されている。例えば、不用紙Rsの送り出し速度に対して送り込み速度が速く引きが強い(不用紙Rsのテンションが強い)と段差ローラ6は上昇し、引きが弱い(不用紙Rsのテンションが弱い)と降下する。不用紙Rsの送り出し速度の変動は、この段差ローラ6の上下動により検出することができる。通常、段差ローラ6の位置は概ね中間位置bの近傍に位置している。
【0023】
さらに、送出部3には、径の異なるロール紙から送り出される不用紙Rsの送り出し速度が一定となるように制御する制御手段8が備えられている(図2参照)。制御手段8にはCPU(中央処理装置)が設けられて演算処理がなされており、その主な処理機能としては、位置検出手段8aと回転速度制御手段8bとがある。また、ロール紙の巻取り軸4は、モータMの回転運動を伝達する回転機構によって回転するようになされ、モータMは回転速度制御手段8bにより制御されている。回転速度制御手段8bには、不用紙Rsの破砕装置1への送り込み速度が一定となるように制御する手段が備えられ、この回転速度制御手段8bでは、ロール紙の径が不用紙Rsの送り出すに連れて小さくなるので、その径の変化に応じて巻取り軸4の回転速度を早めるようにモータMを制御して、ロール紙からの不用紙Rsの送り出し速度が一定となるようにしている。
【0024】
また、送出部3の段差ローラ6には、不用紙Rsの破砕装置1への送り込み速度の変動を検出する位置検出手段8aが備えられている。位置検出手段8aからの信号が回転速度制御手段8bに入力され、回転速度制御手段8bからの制御信号に基づいて、不用紙Rsの送り出しを停止することができる。位置検出手段8aには、段差ローラ6の位置を検出するセンサDa〜Dcからの信号が入力されている。先に説明したように、段差ローラ6はロール紙から送り出される不用紙Rsのテンションに応じて、垂直方向に上下動する。
【0025】
センサDaは段差ローラ6が上下動する最下部に設けられ、センサDcは最上部に設けられている。センサDaが段差ローラ6を検知すれば、段差ローラ6が最下位の位置aに達したことを、位置検出手段8aは判断して、不用紙Rsの送り込み搬送上に何らかの異常が発生したことを検知することができる。位置検出手段8aは、回転速度制御手段8bを介して、巻取り軸4の回転を停止するか、又は巻取り軸4の回転に連動するクラッチ機構により回転動作を停止するように制御する。一方、センサDcが段差ローラ6を検知すれば、段差ローラ6が最上位の位置cに達すると、位置検出手段8aは、回転速度制御手段8bを介して、モータMの回転速度を早めるように制御して、巻取り軸4の回転数を上げて、ロール紙から送り出される不用紙Rsの送出量を増やすよう制御する。また、給紙装置1の送出部3aが安定した不用紙の送り出しを行っている場合は、段差ローラ6は、センサDbの近傍に位置しており、センサDbの検出信号は、モータMの回転制御に利用することができる。このようにセンサDa〜Dcの検出信号は、位置検出手段8aから回転速度制御手段8bを介してモータMの回転速度の制御に用いられる。
【0026】
なお、段差ローラ6は、ロール紙から送り出される不用紙Rsの送り出し速度の制御が回転速度制御手段8bによって一定速度で送出するように制御されているが、巻取り軸4へのロール紙の巻き取り時のテンションが必ずしも一様ではなく、緩慢な巻き取り部分も存在するので、不用紙Rsの巻き取り時のテンションの誤差を段差ローラ6の上下動で吸収し得るようにしている。
【0027】
また、不用紙の破砕装置1への送り込みが停止して復旧が遅延した場合、巻取り軸4の回転を停止するように制御することができる。また、破砕速度の停止時間が短い場合には、段差ローラ6を降下させることで吸収して、頻繁に巻取り軸4の回転を停止しないように制御することもできる。
【0028】
上記実施形態において、架脚部材3aには、二つのロール紙Raがそれぞれの装着部3bに左右対称に装着されて、それぞれの巻取り軸4は、回転自在に軸支されている。架脚部材3aに略同一径のロール紙Ra又はRbをそれぞれ二つ並べて装着する場合、ロール紙Ra又はRbを互いに逆方向に回転させて、それぞれの不用紙を重ねて送り出するようにして破砕するようにしている。無論、ロール紙Raは、一個のみ装着するようにしてもよいが、破砕処理効率や設置スペースの観点からは、装着部3bを二箇以上所設けて破砕処理する方が好ましい。さらに径の異なるロール紙や径の同一なロール紙を装着する装着部を形成して破砕するようにしてもよい。また、図示していないが、折り畳み状の不用紙を送り込み可能としてもよい。
【0029】
次に、図3を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態では、ロール紙Ra,Rbから送り出された全ての不用紙Rsが重なって破砕装置1に送り込まれており、基本的な機能は上記実施形態と同様である。本実施形態では、フィーダ7が駆動手段7aを備えており、不用紙Rsが破砕装置1の破砕部1aに強制的に送り込まれるように構成されている。破砕部1aは、上記と同様に断裁歯の回転により破砕する機構であり、重なった不用紙Rsを破砕することができる。破砕部1aは、破砕制御手段1bにより制御されている。破砕制御手段1bでは、破砕部1aに過負荷が加わった場合、不用紙Rsの破砕を停止し、断裁歯の回転を逆回転させて不用紙Rsを戻し、再び正回転させて破砕処理するように制御している。
【0030】
破砕制御手段1bは、例えば、破砕部1aが過負荷が加わった際に断裁歯の電動機に流れる過電流等を検出して、破砕部1aの電動機の回転を停止させ、破砕部1aの電動機を逆回転させて負荷状態を解消した後、再び正回転させて、不用紙Rsを破砕処理するように制御している。破砕制御手段1bは、この過負荷による回転停止に対応して過負荷停止信号(破砕停止信号)を出力する。この過負荷停止信号は、フィーダ7の駆動手段7aに入力して、破砕部1aの動作と連動させて、フィーダ7の駆動を停止させる。また、破砕制御手段1bは、逆回転から正回転時に破砕開始信号を出力する。破砕開始信号が、フィーダ7の駆動手段7aに入力されると、駆動手段7aが駆動を開始して不用紙Rsの破砕を行う。
【0031】
さらに、本実施形態の動作を説明すると、破砕装置1を駆動させると、破砕制御手段1bは破砕開始信号を出力して、破砕開始信号が給紙装置2の制御装置8(図2参照)とフィーダ7の駆動手段7aに供給される。フィーダ7が駆動を開始し、給紙装置2が駆動を開始して不用紙Rsが送出され、フィーダ7を介して破砕部1aに不用紙Rsが送り込まれる。不用紙Rsは破砕部1aで破砕される。一方、破砕部1aが過負荷により停止した場合、破砕制御手段1bからは破砕停止信号が給紙装置2の制御装置8へ、過負荷停止信号がフィーダ7の駆動手段7aに送信され、不用紙Rsの送出が停止し、かつフィーダ7の動作が停止する。破砕部1aは過負荷状態を解除すべく逆回転をして、再び正回転して破砕処理を開始し、給紙装置2は破砕開始信号を受けて不用紙Rsの送出を開始するとともに、破砕開始信号がフィーダ7の駆動手段7aに送信されて動作を開始する。なお、給紙装置2及びフィーダ7の動作開始は停止後所定の遅延時間の経過後に復旧させるよう制御してもよい。また、破砕装置1が過負荷状態を繰り返す場合は、緊急停止信号を出力して、破砕処理装置の動作を停止するようにしてもよい。
【0032】
次に、図4を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、図3の実施形態と同様な破砕処理機構であるが、複数のロール紙Ra,Rbを給紙装置2から送り出して破砕装置1へと送り出す過程で、複数の不用紙Rsを噛み込んで形成して搬送するエンボス搬送装置9を設けたものである。エンボス搬送装置9は、重なって送出される不用紙Rsが噛み込みによる凹凸等を形成して滑ることなく、破砕装置1に送り込むことができる装置である。また、エンボス搬送装置9とフィーダ7を兼ねることができる。
【0033】
また、本実施形態では、段差ローラの位置検出としてポテンショメータを用いてもよく、ポテンショメータからの位置信号によって、ロール紙の回転速度を制御するようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
上記記載のように、本発明によれば、複数のロール紙を破砕手段へと送り出す給紙手段を備え、この給紙手段から送り出される複数の不用紙が一定速度で送出されて破砕手段に送り込まれるように制御する制御手段が設けられ、ロール紙を給紙手段に装着するのみで、ロール紙を所定サイズに裁断することなく、ロール紙を簡便に破砕処理することができる。従って、破砕処理コストが安価なものとなり、かつ秘密保持を要する印刷物であっても簡単確実に破砕処理することができる効果を有する。
【0035】
また、本発明によれば、給紙手段が不用紙の送出部と不用紙の送り込み速度の変動を検出する検出部とを備え、送出部では制御手段に基づいて、そのロール紙の直径を考慮してその回転数を可変させて、一定速度で不用紙を送り出すように制御し、また検出部では不用紙の送り込み速度の変動を検出することができ、不用紙の送り込み速度の低下を検出して、ロール紙の回転を停止するように制御することができ、また破砕手段が異常を起こして破砕処理を動作を停止した際には、検出部からの信号によって、ロール紙の供給を停止したり、破砕手段が動作を開始した際にはその動作に連動してロール紙の送出を開始するように制御することができ、不用紙の破砕処理の自動化が可能となる利点がある。
【0036】
また、本発明によれば、給紙手段が破砕手段の不用紙の破砕開始と破砕停止に連動して送出開始と送出停止とを行うことができるようにしたので、破砕手段が異常を生じて破砕処理を停止した場合は、給紙手段も不用紙の供給を停止するようにし、破砕手段が動作を開始した際にはその動作に連動して不用紙の送り出しを開始するように制御することができ、不用紙の破砕処理が自動的に処理することができるので、少ない人員で破砕処理ができる効果を有する。
【0037】
また、本発明によれば、制御手段がロール紙の破砕停止信号に基づいて、送出部の動作を停止し、かつ破砕開始信号に基づいて、送出部を開始して、破砕処理装置が制御されており、破砕手段に連動して動作しており、不用紙の破砕処理が自動的に処理することができ、少ない人員で破砕処理ができる効果を有する。
【0038】
また、本発明によれば、複数の不用紙を給紙手段から破砕手段へと送り出す過程で、複数の不用紙が噛み込まれる凹凸を形成して破砕手段に送り込むようにして、複数の不用紙を重ねて送出したとしてもズレが発生するのを解消することができ、確実に破砕処理を行うことができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態の概略平面図、(b)はその概略側面図である。
【図2】本実施形態の給紙装置の要部を示す側面図である。
【図3】(a)は本発明の破砕処理装置の他の実施形態の概略平面図、(b)はその概略側面図である。
【図4】本発明の他の実施形態の概略側面図である。
【図5】従来の破砕装置の概略側面図である。
【符号の説明】
1 破砕装置(破砕手段)
1a 破砕部
1b 破砕制御手段
2 給紙装置(給紙手段)
3 送出部
4 巻取り軸
5a,5b,5c 転向ローラ
6 段差ローラ
7 フィーダ
7a 駆動手段
8 制御手段
8a 位置検出手段
8b 回転速度制御手段
Da,Db,Dc センサ
Ra,Rb ロール紙
Rs 不用紙
M モータ
Claims (6)
- ロール紙を回転させて不用紙を送り出す給紙手段と、
前記給紙手段から送り出される不用紙を破砕する破砕手段と、
前記給紙手段からの不用紙を一定速度で送出して前記破砕手段に送り込むように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするロール紙の破砕処理装置。 - 前記給紙手段が、ロール紙の巻取り軸を回転させて不用紙を送り出す送出部と該ロール紙の送り込み速度の変動を検出する検出部とからなることを特徴とする請求項1に記載のロール紙の破砕処理装置。
- 前記送出部が、前記ロール紙を二つ並べて装着し、互いに逆方向に回転させて、それぞれの不用紙を重ねて送り出するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のロール紙の破砕処理装置。
- 前記給紙手段が前記破砕手段の破砕開始と破砕停止に連動して不用紙の送出開始と送出停止を行うことを特徴とする請求項1,2又は3に記載のロール紙の破砕処理装置。
- 前記制御手段が、前記検出部からの信号に基づいて、不用紙の破砕停止を検出して送出部の動作を停止し、かつ前記破砕手段への不用紙の送り込み開始を検出して前記送出部を動作させて不用紙を送り出すように制御することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のロール紙の破砕処理装置。
- 複数のロール紙をそれぞれ回転させながら不用紙を引き出して、前記給紙手段から前記破砕手段へと送り出す過程で、複数の不用紙を同時に噛み込んで前記破砕手段に送り込むことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のロール紙の破砕処理装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8348185B2 (en) | 2009-12-17 | 2013-01-08 | Identisys, Inc. | Shredder feeder |
US9003625B2 (en) | 2009-12-17 | 2015-04-14 | Identisys, Inc. | Shredder feeder |
CN104512749A (zh) * | 2014-12-06 | 2015-04-15 | 佛山市南海区德昌誉机械制造有限公司 | 一种用于双工位退卷机上的退卷结构 |
-
2002
- 2002-09-02 JP JP2002256451A patent/JP2004091162A/ja active Pending
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