JP2004090563A - インクジェット画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑オイルの密閉容器を必要とせず、しかもキャリッジの走査の基準となるスライドガイド軸を回転させることなく、スライドガイド軸のオイル切れを防止する。
【解決手段】記録ヘッドが搭載されたキャリッジ102をスライドガイド軸105に沿って主走査方向に移動することにより記録媒体上に画像を形成するインクジェット画像形成装置において、スライドガイド軸105に、キャリッジ102と連動して移動する筒状の回転部材1を設け、その回転部材1を、キャリッジ外の回転駆動源などによって回転させることにより、スライドガイド軸105の下部の潤滑オイルを上部側に掻き揚げて、スライドガイド軸105のオイル切れを防止する。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドが搭載されたキャリッジをスライドガイド軸に沿って主走査方向に移動することにより記録媒体上に画像を形成するインクジェット画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インクジェット画像形成装置では、連続給紙される記録用紙の表面にインク滴が吐出されて順に画像形成が行われる。この画像形成動作として、記録ヘッド(インクヘッド)がキャリッジに搭載され、このキャリッジを記録用紙の搬送方向に直交する主走査方向に往復移動しながら、記録用紙の表面に記録ヘッドからインク滴を吐出する方式が一般に知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
インクジェット画像形成装置において、キャリッジを走査する機構としては、主走査方向に沿って延びるスライドガイド軸にキャリッジをスライド自在に保持した状態で、キャリッジを、モータ等を駆動源とするタイミングベルトによって主走査方向に往復移動する走査機構が一般に知れている。
【0004】
このようなキャリッジ走査機構では、キャリッジがスムーズに移動できるように、スライドガイド軸の外周面にグリス等の潤滑剤(以下、潤滑オイルという)が塗られている。しかし、潤滑オイルの滴れにより、スライドガイド軸上の潤滑オイルの膜切れ(以下、オイル切れという)が起こることがある。オイル切れが生じると、キャリッジの軸受とスライドガイド軸との間の摺動負荷が一定にならないため、印刷不良(画像不良)や故障が発生する原因となる。
【0005】
スライドガイド軸(往復摺動軸)のオイル切れを防止する方法としては、往復運動をガイドする軸受け部分に潤滑オイルを保持する密閉部を設け、その密閉部の内部にリングを設けて、潤滑オイルがスライドガイド軸の上側にも回るようにする方法がある(例えば、特許文献2、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−198998号公報
【特許文献2】
実開平6−16723号公報
【特許文献3】
実開平6−82435号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来の技術によれば、軸受け部を潤滑オイルが漏れ出さないように密閉容器を構成する必要があるため、軸受け部とスライドガイド軸との間、軸受け部とそれを囲む容器部材などの寸法精度管理が複雑である等の問題がある。
【0008】
また、他の方法として、スライドガイド軸を回転させることで、スライドガイド軸の上側のオイル切れに対処する方法も提案されているが、スライドガイド軸を回転させた場合、ガイドの基準となる線がずれるという新たな問題が発生する可能性がある。
【0009】
本発明はそのような実情に鑑みてなされたもので、潤滑オイルの密閉容器を必要とせず、しかもキャリッジの走査の基準となるスライドガイド軸を回転させることなく、スライドガイド軸のオイル切れを防止することが可能なインクジェット画像形成装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録ヘッドが搭載されたキャリッジをスライドガイド軸に沿って主走査方向に移動することにより記録媒体上に画像を形成するインクジェット画像形成装置において、前記スライドガイド軸に、前記キャリッジと連動して移動する筒状の回転部材が嵌め込まれていることによって特徴づけられる。
【0011】
本発明によれば、回転部材の回転により、スライドガイド軸の下部の潤滑オイルが掻き揚げられて、スライドガイド軸の上部に潤滑オイルが補充されるので、スライドガイド軸のオイル切れを防止することができる。
【0012】
本発明において、キャリッジ外の回転駆動源にて回転部材を回転させるという構成を採用すれば、キャリッジ重量の増加を招くことなく、オイル切れを防止することができる。
【0013】
本発明において、回転部材の内周面に、軸方向に沿って延びる凹溝を形成することが好ましい。このように凹溝を設けて回転部材の内周面を凹凸形状としておけば、スライドガイド軸の下部の潤滑オイルをより効率的に上部側に掻き揚げることができる。
【0014】
本発明において、回転部材の最小内径がスライドガイド軸の外径よりも大きい寸法であり、回転部材の内周面がスライドガイド軸の外周面に接触しない状態で回転部材を配置するという構成を採用すれば、スライドガイド軸の下部の潤滑オイルをより効率的に上部側に掻き揚げることができる。しかも、回転部材とスライドガイド軸との摺動抵抗による影響をなくすことができる。
【0015】
本発明において、回転部材の内周面に複数の凹溝を周方向に所定ピッチで形成するとともに、回転部材の軸方向における少なくとも2つの領域間の凹溝、例えば回転部材の左側部分の凹溝と右側部分の凹溝とを位相差をもって配置するようにしてもよい。
【0016】
このような構成を採用すれば、例えば、回転部材の左右のいずれか一方(例えば右側部分)の凹溝が潤滑オイルの掻き揚げに寄与しない場合であっても、他方(左側部分)の凹溝によって潤滑オイルをスライドガイド軸の上部側に補充することができるので、オイル切れをより効果的に防止することができる。
【0017】
本発明において、キャリッジの軸受部が、互いに平行でない2つの軸受摺動面がスライドガイド軸に接触する構造である場合、回転部材の内周面に所定ピッチで形成された複数の凹溝の1ピッチ間の角度θ1(図13参照)を、2つの軸受摺動面がスライドガイド軸の外周面に接触する接触部間の中心角θ0の1/n(n=正の整数)に設定しておけば、2つの軸受摺動面がスライドガイド軸の外周面に接触する接触部に凹溝が対向するようになるので、オイル切れをより効果的に防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
まず、本発明を適用するインクジェット画像形成装置を図1を参照しながら説明する。
【0020】
図1に示すインクジェット画像形成装置100では、複数枚の記録用紙Pを給紙トレイ110上に収容しており、その給紙トレイ110上の各記録用紙Pをピックアップローラ111及び分離板(図示せず)にて1枚ずつ分離してガイド板112上に引き出す。
【0021】
搬送ローラ113及び搬送押えローラ114は、記録用紙Pをガイド板112から受け取り、記録用紙Pを画像形成部101のプラテン104上で副走査方向に搬送する。排出ローラ115及びスターホイール116は、記録用紙Pをプラテン104から受け取って搬送する。さらに、排出ローラ117及びスターホイール118は、記録用紙Pを搬送して排紙トレイ119へと排出する。
【0022】
画像形成部101は、搬送ローラ113から供給される記録用紙Pに対して画像形成(印字)を行うためのものである。画像形成部101は、キャリッジ102とプラテン104を備えている。プラテン104は、記録用紙Pを平坦にし、記録ヘッド103と記録用紙Pとの間の距離を一定に保つための部材である。
【0023】
キャリッジ102は、図2に示すように、主走査方向に沿って延びるスライドガイド軸105に左右一対の軸受121,121を介してスライド移動自在に支持されている。キャリッジ102には、主走査方向に延びるタイミングベルト106の一部が固定されている。タイミングベルト106はキャリッジモータ(図示せず)にて送られ、そのタイミングベルト106の走行に伴ってキャリッジ102がスライドガイド軸105に案内されながら主走査方向に繰り返し往復移動される。
【0024】
キャリッジ102には記録ヘッド103が搭載されている。記録ヘッド103は複数本のインクチューブ132・・132を介して複数のインクタンク131・・131に接続されている。各インクタンク131には、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、黒のインクが収容されており、その各色のインクを各インクタンク131からインクチューブ132を通じて記録ヘッド103に供給される。なお、インクチューブ132は、キャリッジ102とともに往復移動される記録ヘッド103の動きに追従できるようにU字状に曲げられている。
【0025】
記録ヘッド103は、キャリッジ102の移動に伴ってプラテン104の上方で主走査方向に繰り返し往復移動しながら、各色のインク滴を適宜に吐出して、プラテン104上の記録用紙Pに画像を形成する。
【0026】
なお、この実施形態では、キャリッジ102にインクタンクを搭載していないことから、キャリッジ102が軽量であり、キャリッジ102の加速応答性が優れ、画像の品位を高めることができる。
【0027】
以上の構成のインクジェット画像形成装置100は、次のような動作によって画像形成(印字)を行う。
【0028】
まず、ホストコンピュータ(図示せず)から画像データに基づく印字要求がインクジェット画像形成装置100に送信される。画像データを受信したインクジェット画像形成装置100は、給紙トレイ110上の記録用紙Pを、ピックアップローラ111によって搬出する。次に、搬出された記録用紙Pは、ガイド板112を通過した後、搬送ローラ113によって記録用紙Pを画像形成部101へと送られる。
【0029】
画像形成部101では、記録ヘッド103の複数のノズルからプラテン104上の記録用紙Pにインク滴が吹き付けられる(吐出される)。このとき、記録用紙Pはプラテン104上で一旦停止されている。インク滴を吹き付けながら、キャリッジ102がスライドガイド軸105に案内されて、主走査方向に1ライン分走査される。それが終了すると、記録用紙Pは、プラテン104上で副走査方向に一定の幅だけ移動する。このような処理が画像形成部101において継続して実施されることにより、記録用紙Pの全面に画像が形成される。
【0030】
以上のようにして画像形成が行われた記録用紙Pは、排出ローラ115,117及びスターホイール116,118によって排紙トレイ119に排出される。これにより、記録用紙Pは印刷物としてユーザに提供されることになる。
【0031】
また、インクジェット画像形成装置100には、図1に示すように、キャリッジ102の走査方向における一方の端部(待機位置)に、記録ヘッド103をメンテナンスするメンテナンスユニット107が設けられている。
【0032】
メンテナンスユニット107では、画像形成動作が停止または休止している状態のときに、記録ヘッド103のノズルにおいてインク滴が乾燥して凝固することがあるため、停止状態となるときに記録ヘッド103のクリーニングが、また休止状態(数秒以上)となるときに記録ヘッド103のフラッシングがそれぞれ行われるようになっている。このため画像形成動作の停止または休止の際には、キャリッジ102が待機位置に移動して、記録ヘッド103をメンテナンスユニット107に臨ませるようになされている。
【0033】
メンテナンスユニット107は、キャップ108と、このヘッドキャップ108を進退(上下動)させるキャップ移動機構(図示せず)と、回収した廃インクを貯留する廃インクタンク(図示せず)などを備えている。
【0034】
キャップ108は、図3及び図4に示すように、キャリッジ102が待機位置まで移動したときに上昇して、記録ヘッド103を覆うように構成されている。また、キャップ108にて記録ヘッド103を密閉した状態で、真空ポンプ(図示せず)によってキャップ108内側の空気を吸引チューブ181を通じて吸引することにより、記録ヘッド103下面に付着した汚れを除去するクリーニングを行う。
【0035】
次に、本発明の実施形態を図3〜図13を参照しながら説明する。
【0036】
<実施形態1>
図3は本発明の実施形態の要部構造を示す斜視図である。図4及び図5はそれぞれ本発明の実施形態の要部構造を模式的に示す図である。
【0037】
この実施形態では、キャリッジ102の左右一対の軸受121,121間に円筒状の回転部材1を設けている。回転部材1はスライドガイド軸105の外周に嵌められており、スライドガイド軸105に対して回転自在となっている。回転部材1はキャリッジ102の移動に連動して主走査方向に移動する。
【0038】
回転部材1の中央部には平歯車(ピニオンギア)2が設けられており、その平歯車2にかみ合うラック3がキャリッジ102に設けられている。ラック3は上下動が可能な状態でキャリッジ102に保持されており、このラック3の上昇/下降に伴って回転部材1が回転する。
【0039】
一方、前記したメンテナンスユニット107のキャップ108には、図4及び図5に示すように押上部材4が一体的に設けられている。このキャップ108の押上部材4の押上面4aと、キャリッジ102側のラック3の下端面3aとは、キャリッジ102が待機位置に移動したときに、互いに対向するようになっている。
【0040】
次に、この実施形態の作用を動作とともに説明する。
【0041】
まず、図4に示すように、キャリッジ102が待機位置に移動した時点で、キャップ108が上昇を開始し、そのキャップ108の上昇過程において、押上部材4の押上面4aがキャリッジ102のラック3の下端面3aに当たった時点から回転部材1が回転する(図5)。この回転部材1の回転により、スライドガイド軸105の下部の潤滑オイルが掻き揚げられて、スライドガイド軸105の上部に潤滑オイルが補充されるので、スライドガイド軸105のオイル切れを防止することができる。
【0042】
そして、キャップ108が上昇端まで移動した時点で、記録ヘッド103がキャップ108にて閉鎖されるとともに、回転部材1の回転が停止する。この後、次の印字動作等が開始されるときに、まずはキャップ108が下降し、次いでキャリッジ102が主走査方向に移動する。なお、キャップ108が下降した際には、ラック3が自重により下降し、これに伴って回転部材1が回転して図4の状態に戻る。
【0043】
この実施形態によれば、キャップ108の上下動を利用して回転部材1を回転するように構成しているので、回転部材1を回転させるための回転駆動源を別途に設ける必要がない。また、キャリッジ102外の機構の駆動により回転部材1を回転させるので、キャリッジ102の重量が重たくならずに済み、キャリッジ102の良好な加速応答性を維持できる。
【0044】
なお、以上の実施形態では、回転部材1のアクチュエータとしてのラック3が上昇及び下降するときに回転部材1が回転する構造となっているが、これに限られることなく、回転部材1を回転するアクチュエータが上昇したときのみに、回転部材1が回転するような構造としてもよい。
【0045】
例えば、アクチュエータが上昇するときに回転部材1の平歯車2にかみ合い、下降するときには平歯車2にかみ合わない構造の送りつめを設けたラチェット式のアクチュエータを用いることにより、回転部材1を1方向のみに回転させることができる。
【0046】
<実施形態2>
図6及び図7はそれぞれ本発明の他の実施形態の要部構造を模式的に示す正面図である。
【0047】
この実施形態では、紙送りモータ201を回転部材11の回転駆動源に兼用する点に特徴がある。その具体的な構成を以下に説明する。
【0048】
回転部材11は、図3の実施形態と同様に円筒状の部材で、キャリッジ102の左右一対の軸受121,121の間に設けられている。回転部材11の端部(図6,図7の右側の端部)に平歯車12が設けられている。
【0049】
一方、紙送りモータ201の近傍に伝達機構13が配置されている。伝達機構13は、紙送りモータ201の出力軸に固着された平歯車202にかみ合う平歯車13bと、回転部材11の平歯車12にかみ合う平歯車13aを備えている。この2つの平歯車13a,13bは互いに固定されており、装置フレーム210に設けられた支持軸13cに回転自在に支持されている。
【0050】
そして、この実施形態では、キャリッジ102が紙送り時の退避位置(ホームポジション)に移動したときに、図7に示すように、回転部材11の平歯車12と伝達機構13の平歯車13aが互いにかみ合い、紙送りモータ201の回転力によって回転部材11が回転する。この回転部材11の回転により、スライドガイド軸105の下部の潤滑オイルが掻き揚げられて、スライドガイド軸105の上部に潤滑オイルが補充されるので、スライドガイド軸105のオイル切れを防止することができる。
【0051】
この実施形態によれば、紙送りモータ201の回転力を利用して回転部材11を回転しているので、回転部材11を回転させるための回転駆動源を別途に設ける必要がない。また、キャリッジ102外の機構の駆動により回転部材11を回転させるので、キャリッジ102の重量が重たくならずに済み、キャリッジ102の良好な加速応答性を維持できる。
【0052】
<実施形態3>
図8は本発明の別の実施形態の要部構造を模式的に示す正面図(A)及び側面図(B)である。
【0053】
この実施形態では、タイミングベルト106の移動を回転部材21の回転駆動源に利用する点に特徴がある。その具体的な構成を以下に説明する。
【0054】
回転部材21は、図3の実施形態と同様に円筒状の部材で、キャリッジ102の左右一対の軸受121,121の間に設けられている。回転部材21の端部の近傍(図8の左側の端部近傍)にウォームホイール22が設けられており、このウォームホイール22とタイミングベルト106との間に伝達機構23が設けられている。
【0055】
伝達機構23は、タイミングベルト106にかみ合う歯付ベルト車23aと、歯付ベルト車23aの回転力を90度変換して伝達する一対のかさ歯車23b,23cと、回転部材21のウォームホイール22にかみ合うウォーム23dを備えている。ウォーム23dとかさ歯車23cとは連結軸23eにて相互に連結されている。
【0056】
以上の構造において、タイミングベルト106が移動すると、伝達機構23の歯付ベルト車23aが回転し、この回転力が一対のかさ歯車23b,23c及びウォーム23dを介して回転部材21のウォームホイール22に伝達されて回転部材21が回転する。この回転部材21の回転により、スライドガイド軸105の下部の潤滑オイルが掻き揚げられて、スライドガイド軸105の上部に潤滑オイルが補充されるので、スライドガイド軸105のオイル切れを防止することができる。
【0057】
この実施形態によれば、タイミングベルト106の移動を利用して回転部材21を回転しているので、回転部材21を回転させるための回転駆動源を別途に設ける必要がない。また、キャリッジ102外の機構の駆動により回転部材21を回転させるので、キャリッジ102の重量が重たくならずに済み、キャリッジ102の良好な加速応答性を維持できる。さらに、タイミングベルト106が移動しているときには、常に回転部材21が回転して潤滑オイルが掻き揚げられるので、スライドガイド軸105と軸受121との間のオイル切れを、より効果的に防止することができる。
【0058】
<実施形態4>
まず、回転部材の具体的な構成を説明する。
【0059】
本発明に用いる円筒状の回転部材の内周面は平滑な面であってもよいが、図9に示すように、回転部材31の内周面に、軸方向に沿って延びる複数の凹溝31a・・31aを周方向に一定のピッチで形成しておいてもよい。このように凹溝31aを設けて回転部材31の内周面を凹凸形状としておけば、スライドガイド軸105の下部の潤滑オイルをより効率的に上部側に掻き揚げることができる。
【0060】
なお、凹溝31aの深さDは、オイルの掻き揚げ性などを考慮すると、0.5〜1.0mm程度が適当である。また、回転部材31の最小内径(凸部31bの形成部分の内径)はスライドガイド軸105の外径よりも大きい寸法とし、凸部31bとスライドガイド軸105との間に、回転部材31とスライドガイド軸105との摺動抵抗による影響をなくすために、0.1〜0.2mm程度のクリアランスCを設けておくことが好ましい。
【0061】
図10は本発明の更に別の実施形態の要部構造を示す正面図である。
【0062】
この実施形態では、回転部材31の内周面に前記した凹溝31aが形成されているとともに、その凹溝31aの形態が左右において異なる点に特徴がある。すなわち、図11及び図12の断面図に示すように、回転部材31の左側部分31Lの凹溝31aと右側部分31Rの凹溝31aとは断面形状及びピッチは同じであるが、左側部分31Lの凹溝31aと右側部分31Rの凹溝31aとが位相差をもって配置されている。
【0063】
このように左側部分31Lの凹溝31aと右側部分31Rの凹溝31aとを位相差をもたせて配置すると、回転部材31の左右のいずれか一方(例えば右側部分31R)の凹溝31aが潤滑オイルの掻き揚げに寄与しない場合であっても、他方(左側部分31L)の凹溝31aにて潤滑オイルをスライドガイド軸105の上部側に補充することができるので、スライドガイド軸105と軸受121との間のオイル切れを、より効果的に防止することができる。
【0064】
なお、図10の実施形態では、回転部材31の両端部がそれぞれ軸受121、121に設けられた軸受凹部122,122にて回転自在に支持されており、図9に示したような、スライドガイド軸105と回転部材31とのクリアランスCが確保されている。
【0065】
ここで、インクジェット画像形成装置において、スライドガイド軸によるキャリッジの支持構造としては、図2に示した軸受(円筒軸受)121を用いた構造のほか、図13に示すように、キャリッジの軸受部220に、互いに平行でない2つの軸受摺動面221,222を形成し、その2つの軸受摺動面221,222の間にスライドガイド軸105を挟持し、ばね(図示せず)の弾性力によって軸受摺動面221,222をスライドガイド軸105の外周面に押圧する構造がある。
【0066】
このような支持構造において、前記した凹溝付きの回転部材31を適用する場合、回転部材31の凹溝31aの1ピッチ間の角度θ1が、2つの軸受摺動面221,222がスライドガイド軸105の外周面に接触する接触部(接触点)P1,P2間の中心角θ0に対して1/n(n=正の整数、図13では1/2)になるように、凹溝31aを形成することが好ましい。このような配置で凹溝31aを形成すると、2つの軸受摺動面221,222がスライドガイド軸105の外周面に接触する接触部P1,P2に凹溝31aが対向するようになるので、スライドガイド軸105と軸受121との間のオイル切れを、より効果的に防止することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のインクジェット画像形成装置によれば、スライドガイド軸に、キャリッジと連動して移動する筒状の回転部材を設け、その回転部材の回転により、スライドガイド軸の下部の潤滑オイルが上部側に掻き揚げられるようにしているので、スライドガイド軸の上部に潤滑オイルを補充することができ、スライドガイド軸のオイル切れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するインクジェット画像形成装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1のインクジェット画像形成装置の要部構造を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態の要部構造を模式的に示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態の要部構造を模式的に示す正面図(A)及び側面図(B)である。
【図5】同じく実施形態の要部構造を模式的に示す正面図(A)及び側面図(B)である。
【図6】本発明の他の実施形態の要部構造を模式的に示す正面図である。
【図7】同じく他の実施形態の要部構造を模式的に示す正面図である。
【図8】本発明の別の実施形態の要部構造を模式的に示す正面図(A)及び側面図(B)である。
【図9】本発明に用いる回転部材の一例を示す断面図である。
【図10】本発明の更に別の実施形態の要部構造を模式的に示す正面図である。
【図11】図10のX−X断面図である。
【図12】図10のY−Y断面図である。
【図13】本発明の更に別の実施形態の要部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 回転部材
2 平歯車
3 ラック
3a ラックの下端面
4 押上部材
4a 押上面
11 回転部材
12 平歯車
13 伝達機構
13a,13b 平歯車
21 回転部材
22 ウォームホイール
23 伝達機構
23a 歯付ベルト車
23b,23c 一対のかさ歯車
23d ウォーム
31 回転部材
31a 凹溝
100 インクジェット画像形成装置
101 画像形成部
102 キャリッジ
121 軸受
103 記録ヘッド
104 プラテン
105 スライドガイド軸
106 タイミングベルト
107 メンテナンスユニット
108 キャップ
201 紙送りモータ
221,222 軸受摺動面

Claims (6)

  1. 記録ヘッドが搭載されたキャリッジをスライドガイド軸に沿って主走査方向に移動することにより記録媒体上に画像を形成するインクジェット画像形成装置において、前記スライドガイド軸に、前記キャリッジと連動して移動する筒状の回転部材が嵌め込まれていることを特徴とするインクジェット画像形成装置。
  2. 前記回転部材は、キャリッジ外に配置された機構の駆動によって回転するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット画像形成装置。
  3. 前記回転部材の内周面に、軸方向に沿って延びる凹溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット画像形成装置。
  4. 前記回転部材の最小内径がスライドガイド軸の外径よりも大きい寸法であり、前記回転部材の内周面がスライドガイド軸の外周面に接触しない状態で回転部材が配置されていることを特徴とする請求項3記載のインクジェット画像形成装置。
  5. 前記回転部材の内周面に複数の凹溝が周方向に所定ピッチで形成されているとともに、前記回転部材の軸方向における少なくとも2つの領域間において、前記凹溝が位相差をもって配置されていることを特徴とする請求項3記載のインクジェット画像形成装置。
  6. 前記キャリッジの軸受部は、互いに平行でない2つの軸受摺動面が前記スライドガイド軸に接触する構造であり、かつ、前記回転部材の内周面に複数の凹溝が周方向に所定ピッチで形成されているとともに、その凹溝の1ピッチ間の角度が、前記2つの軸受摺動面がスライドガイド軸の外周面に接触する接触部間の中心角の1/n(n=正の整数)に設定されていることを特徴とする請求項3記載のインクジェット画像形成装置。
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