JP2004090202A - 位置調整可能な固定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一方向にのみ調整可能な二つのスライド機構を重層する態様で組み合わせることで、二つの部材の相互の固定位置を互いの異なる軸方向に任意に且つ簡単に調整可能とする位置調整可能な固定装置を提供する。
【解決手段】固定装置1のスライド部材3は、ベース部材2に対して、X軸方向に形成されている第1ガイド溝23に摺動案内されることでスライド可能である。取付け部材4は、スライド部材3に対して、Y軸方向に形成されている第2ガイド溝33に摺動案内されることでスライド可能である。ベース部材2と取付け部材4との間で、スライド部材3とガイド溝23,33とを用いたスライド構造によって、第2部材8は、第1部材6に対してX軸とY軸とのいずれの方向にも任意の位置に調整可能に固定することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】固定装置1のスライド部材3は、ベース部材2に対して、X軸方向に形成されている第1ガイド溝23に摺動案内されることでスライド可能である。取付け部材4は、スライド部材3に対して、Y軸方向に形成されている第2ガイド溝33に摺動案内されることでスライド可能である。ベース部材2と取付け部材4との間で、スライド部材3とガイド溝23,33とを用いたスライド構造によって、第2部材8は、第1部材6に対してX軸とY軸とのいずれの方向にも任意の位置に調整可能に固定することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、二つの部分に分割されているフレーム同士、又は各種機器及び基台や機台のような、固定すべき二つの部材を互いの相対位置が調整可能に固定することを可能にする位置調整可能な固定装置に関する。
【0002】
例えば、半導体や各種ディスプレイ素子の製造装置においては、不良品の発生を防止し、製造装置の正常な作動を確保するには、製造装置を構成する各機器を搭載又は内蔵するフレーム同士、又は各種の機器を基台や機台に固定するに際して、固定位置を少なくとも平面内の2軸の方向(X,Y)に任意に調整可能とする必要がある。また、必要であれば、その平面に直交するZ方向を含む3軸方向にも調整可能とすることが好ましい。
【0003】
従来、このような、取付け位置を調整可能な取付け装置の一例として、紫外線照射を行う光源としての紫外線発生ランプの位置を、その紫外線発生ランプを支持するスライドテーブルごと、X,Y,Zの直交する3軸方向に移動させることによって調整可能とした位置調節装置がある(特許文献1参照)。この位置調節装置は、各軸の調整毎に操作部と、その操作部に駆動力を付与するねじを備えており、ねじを回動させることにより、スライドテーブルがその操作方向に位置調節可能である。また、心材としてのフレームを方形の支持枠の四隅において、調整ボルトで摺動可能に位置調整される傾斜面を備える固定ブロックと可動ブロックとから成る圧着手段を備えたワークテーブル用ベースが提案されている(特許文献2参照)。このワークテーブル用ベースによれば、圧着手段の調整によって、高い精度を持たないフレームであっても、支持枠に対して所定の面内位置に調整可能である。
【0004】
しかしながら、互いに直交する3軸について位置を調整すべき設備や装置の規模が比較的大きい場合に、それに応じて調整装置を大がかりにするのはスペースの制約もあって実用的ではない。そうした場合には、調整装置を小型化して例えばその四隅に配置することが望ましい。また、四隅等の複数の位置に調整装置を配置する場合、各調整装置において3軸の各軸毎に調整部が個別に配けられるときには、調整のために操作する操作部(例えばねじ)の数が多くなり、調整操作が複雑化し、最適な調整位置に到達するまでの調整作業に長い時間を要する。四隅に調整装置を設ける場合であっても、それぞれが3軸に調整することができない場合には、面内調整に留まることになる。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−88063号公報(第2〜3頁、図3)
【特許文献2】
特開平10−315079号公報(第2〜3頁、図1〜3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、二つに分割されているフレーム同士、又は機器及び機台のように、固定状態で互いに所定の位置関係を占めるように、あるいは状況に応じて互いに固定位置を変更可能であるように二つの部材を固定する場合に、それぞれ一方向にのみ調整可能な二つのスライド機構を重層させる態様で組み合わせることで、一方の部材を他方の部材に対して少なくとも固定平面内の二つの軸方向に固定位置を任意に調整可能とする点で解決すべき課題がある。
【0007】
この発明の目的は、コンパクトな構造を持ち、且つフレーム同士、又は機台への機器の固定位置を互いに異なる軸方向に任意に且つ簡単に位置調整可能な固定装置を提供することである。
【0008】
上記課題を解決するため、この発明による位置調整可能な固定装置は、第1部材に取り付けられるベース部材、前記ベース部材に対して第1方向にスライド可能なスライド部材、及び第2部材に取り付けられ且つ前記スライド部材に対して前記第1方向と交差する前記第2方向にスライド可能な取付け部材を有し、前記第2部材を前記第1部材に対して固定位置を前記第1方向と前記第2方向とに調整可能に固定する固定装置において、前記スライド部材は、前記ベース部材に形成されている前記第1方向と平行に延びる第1ガイド溝に摺動案内されることによって前記ベース部材に対してスライド可能であり、前記取付け部材は、前記スライド部材に形成されている前記第2方向と平行に延びる第2ガイド溝に摺動案内されることによって前記スライド部材に対してスライド可能であることから成っている。
【0009】
この位置調整可能な固定装置によれば、スライド部材は、ベース部材に第1方向と平行に形成されている第1ガイド溝に摺動案内されることでベース部材に対して第1方向にスライド可能である。また、取付け部材は、スライド部材に第2方向と平行に形成されている第2ガイド溝に摺動案内されることでスライド部材に対して第2方向にスライド可能である。このようにベース部材と取付け部材との間で、スライド部材を介してのガイド溝を用いた重層するスライド構造によって、第2部材は、第1部材に対して第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とのいずれの方向にも任意の位置調整可能に固定することができる。
【0010】
この位置調整可能な固定装置において、前記スライド部材は前記ベース部材を貫いて前記第1ガイド溝内に進出する第1締付け具によって前記ベース部材に対して固定可能であり、前記取付け部材は前記スライド部材を貫いて前記第2ガイド溝内に進出する第2締付け具によって前記スライド部材に対して固定可能であるという構成にすることができる。即ち、固定位置の初期調整又は再調整をする場合等には、第1及び第2の締付け具をそれぞれ第1及び第2のガイド溝から後退させることによって、スライド部材はベース部材に対して第1方向に沿ってスライド可能となり、取付け部材はスライド部材に対して第2方向に沿ってスライド可能となる。固定装置を調整位置で不動に定めるには、第1及び第2の締付け具をそれぞれ第1及び第2のガイド溝内に進出させることによって、スライド部材をベース部材に対して固定させ、取付け部材をスライド部材に対して固定させる。なお、第1及び第2の締付け具については、ベース部材又はスライド部材に、その外部から操作して、第1ガイド溝又は第2ガイド溝内に進出し、第1ガイド溝又は一対の第2ガイド溝に摺動係合するスライド部材又は取付け部材に押圧する形態が、少ない個数で且つ効果的に固定させる上で好ましい。
【0011】
この位置調整可能な固定装置において、前記スライド部材は前記第1方向と直交する方向の両側に第1ガイド係合部分を持ち、前記第1ガイド溝は前記各第1ガイド係合部分がそれぞれ嵌入可能な対に構成され、前記取付け部材は前記第2方向と直交する方向の両側に第2ガイド係合部分を持ち、前記第2ガイド溝は前記各第2ガイド係合部分がそれぞれ嵌入可能な対に構成することができる。スライド部材は、その第1方向と直交する方向の各側に持つ第1ガイド係合部分を一対の第1ガイド溝のそれぞれに嵌入させることによって安定して摺動する。また、取付け部材も、その第2方向と直交する方向の各側に持つ第2ガイド係合部分を一対の第2ガイド溝のそれぞれに嵌入させることによって安定して摺動することができる。
【0012】
ガイド係合部分をガイド溝に嵌入させた位置調整可能な固定装置において、前記ベース部材は前記スライド部材をスライド可能に載置するベース載置面を有し、一対の前記第1ガイド溝を定める溝壁面の一部が前記ベース載置面の延長面上に形成されており、前記スライド部材は前記ベース載置面と平行で且つ前記取付け部材をスライド可能に載置するスライド載置面を有し、一対の前記第2ガイド溝を定める溝壁面の一部が前記スライド載置面の延長面上に形成されているとの成にすることができる。第1ガイド溝及び第2ガイド溝を定める溝壁面の一部をベース載置面又はスライド載置面の延長面上に形成することによって、スライド部材及び取付け部材の高さを可及的に低くすることができ、ひいては固定装置の高さを低く抑えることができる。また、溝壁面の一部を上記のように形成することによって、第1ガイド溝の溝壁面とベース載置面との面加工と、第2ガイド溝の溝壁面とスライド載置面との面加工とを、それぞれ共通して行うことが可能となり、加工工程を簡素化することができる。また、スライド部材と取付け部材とについても、ベース載置面又はスライド載置面にスライド可能に載置される各スライド面と、第1ガイド溝又は第2ガイド溝の溝壁面に摺動係合する部分の摺動面とが面一に加工可能となり、やはり、加工工程を簡素化することができる。
【0013】
この位置調整可能な固定装置において、前記取付け部材には前記第2部材を取り付けるための取付け具が係合されており、前記スライド部材には前記第2方向と平行な方向に延びて前記取付け具が嵌入可能な長孔が形成されており、前記ベース部材には前記第1方向及び前記第2方向に広がる矩形孔が形成されているとの構成にすることができる。第2部材を取付け部材に取り付けるための取付け具の好ましい例としては、取付けねじが挙げられる。取付けねじは、取付け面に直交する方向に形成されたねじ孔に螺合することで取付け部材に係合される。取付けねじの一部がねじ孔から突出状態となり、スライド部材やベース部材と干渉する虞があるが、スライド部材には第2方向と平行な方向に延びる長孔を形成し、ベース部材には第1方向及び第2方向に広がる矩形孔を形成することで、取付けねじとスライド部材及びベース部材との干渉を回避することができる。
【0014】
この位置調整可能な固定装置において、前記第2部材は、前記取付け具によって前記第2部材と前記取付け部材との間の距離を調整することにより、前記第1部材に対して前記第1方向と前記第2方向とにそれぞれ直交する第3方向に固定位置が調整可能であるとの構成にすることができる。取付け部材と第2部材とを、例えば、取付けねじとそれに螺合する雌ねじ部又はナット部材によって取り付け、取付けねじと雌ねじ部又はナット部材との取付け位置を調整して、取付け部材と第2部材との間の距離を変更することにより、第1部材に対する第2部材の固定位置を第3方向に調整可能とすることができる。
【0015】
この位置調整可能な固定装置についは、前記第2部材を前記第1部材に固定するために、前記第2部材の四隅のそれぞれにおいて前記第1部材との間に適用することができる。重量がある装置をフレームや機台に固定するには、安定上、四隅においてそれぞれ固定することが好ましいが、この発明による固定装置は、そうした場合も装置の四隅に適用することができる。
【0016】
この位置調整可能な固定装置において、前記ベース部材は、前記第1ガイド溝が形成されたスライド本体を備えており、前記スライド本体は第2部材に対して直接取り付けられるか、又は第2部材に取り付けられる取付け板部から起立部を介して接続されている。固定装置については、第1ガイド溝が形成されたスライド本体を第2部材に対して直接取り付けることで、背の低い構造とすることができる。また、ベース部材を、第1ガイド溝が形成されたスライド本体と、第2部材に取り付けられる取付け板部とを起立部で接続することで、高架式の固定装置に構成することもできる。
【0017】
この位置調整可能な固定装置において、前記第1部材は垂直壁であり、前記ベース部材に取り付けられる水平ベース部と、前記垂直壁に取り付けられる起立ベース部とを備えた取付けアダプタを介して、前記第1部材に対して適用されている。本発明による固定装置は、垂直壁を第1部材とする場合でも、ベース部材に取り付けられる水平ベース部と、水平ベース部に対して起立した起立ベース部とから成る取付けアダプタを介在させることで、垂直壁と第2部材との間に適用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面に基づいて、この発明による位置調整可能な固定装置の実施例を説明する。図1はこの発明による位置調整可能な固定装置の一実施例を示す斜視図、図2は図1に示す位置調整可能な固定装置の分解斜視図である。
【0019】
図1及び図2に示すように、位置調整可能な固定装置(以下、簡単のために「固定装置」と略称する)1は、第1部材(第1フレーム)6に取り付けられるベース部材2と、ベース部材2に対して平面の第1方向としてのX軸方向にスライド自在なスライド部材3と、スライド面内においてスライド部材3に対してX軸と直交する第2方向としてのY軸方向にスライド自在な取付け部材4とを備えている。取付け部材4に第2部材8(第2フレーム)を取り付けることにより、第2部材8は第1部材6に対して固定装置1を介してX軸方向及びY軸方向に固定位置が調整可能に固定される。
【0020】
ベース部材2は、取付け板部10と、取付け板部10から一体的に垂直に接続した起立部11と、起立部11に一体的に接続され且つ取付け板部10と平行なスライド本体12とを備えている。取付け板部10において、各端に一対の伸長部分13,13が平行に延びており、両伸長部分13,13間にはX軸方向に延び且つ外側に開いた取付け溝14が形成されている。各取付け溝14には第1取付けボルト15(一方のみ示す)が挿通可能であり、第1取付けボルト15を第1部材6に形成された取付け孔7にねじ込むか、又は取付け孔7に挿通してナット(55、図3(b)参照)を締め付けて、第1取付けボルト15のボルト頭15aとナット55との間に第1部材6と伸長部分13,13とを挟み込むことによって、ベース部材2を第1部材6に取り付けることができる。取付け板部10の中央部には、取付け部材4に第2部材8を取り付けるための取付け具(第2取付けボルト50、詳細は後述)が挿通可能な挿通孔16が形成されている。起立部11は、この例では、取付け板部10と平行な平面で見てL字形を有しており、強度が高められている。
【0021】
ベース部材2において、ベース本体12は取付け板部10と平行な板部であり、上面であるベース載置面21によってスライド部材3をX軸方向にスライド可能に載置している。ベース本体12には、Y軸方向の両側端部分において断面L字形をした一対のガイドアーム22,22がそれぞれ互いに平行に延びる態様で一体的に形成されており、ベース本体12とガイドアーム22,22とによってX軸方向に延びる第1ガイド溝23,23が形成されている。第1ガイド溝23,23を定める溝壁面の一部23a,23aはベース載置面21の延長面上に形成されている。ベース本体12の中央部には、取付け板部10に形成されている挿通孔16に対応した位置で且つ同じ大きさの矩形孔25が形成されている。少なくとも一方(両方であってもよい)のガイドアーム22には、外方から第1ガイド溝23に貫通する複数(この例では2個)のねじ孔26が形成されている。
【0022】
スライド部材3は、Y軸方向の両端に設けられている凸状の第1ガイド係合部分34,34が第1ガイド溝23,23に嵌合することでX軸方向にスライド案内される。スライド部材3をX軸方向にスライドしてその調整位置が定まったときに、第1締付け具としての止めねじ27をねじ孔26にねじ込み、止めねじ27の先端部をガイドアーム22を貫いて第1ガイド溝23内に進出させる。第1ガイド溝23内に進出した止めねじ27の先端部間でスライド部材3を挟み付けるか又は止めねじ27の先端部と第1ガイド溝23との間でスライド部材3を挟み付けることにより、スライド部材3をその調整位置に固定することができる。
【0023】
スライド部材3は、ベース部材2の特にベース本体12と類似した構造を有している。即ち、スライド部材3は、スライド本体30の上面であるスライド載置面31によって取付け部材4をY軸方向にスライド可能に載置する。一対のガイドアーム32,32が、それぞれスライド部材3のX軸方向の両側端部分において互いに平行に一体的に形成されており、スライド本体30とガイドアーム32,32とによってY軸方向に延びる第2ガイド溝33,33が形成されている。第2ガイド溝33,33を定める溝壁面の一部33a,33aはスライド載置面31の延長面上に形成されている。スライド本体30の中央部には、Y軸方向に長く且つ矩形孔25とY軸方向の範囲で整合した長孔35が形成されている。少なくとも一方(両方であってもよい)のガイドアーム32には、外方から第2ガイド溝33に通じる複数(この例では2個)のねじ孔36が形成されている。
【0024】
取付け部材4は、平面で矩形形状を有する取付け本体40と、X軸方向両側の段差構造を有する第2ガイド係合部分41,41とからなっている。取付け部材4は、X軸方向の両端に設けられている凸状の第2ガイド係合部分41,41を第2ガイド溝33,33に嵌合することでY方向にスライド案内される。取付け部材4をY軸方向にスライドして調整位置が定まったときに、第2締付け具としての止めねじ37をねじ孔36にねじ込み、止めねじ37の先端部をガイドアーム32を貫いて第2ガイド溝33内に進出させる。第2ガイド溝33内に進出した止めねじ37の先端部間で取付け部材4を挟み付けるか又は止めねじ37の先端部と第2ガイド溝33との間で取付け部材4を挟み付けることにより、取付け部材4をその調整位置に固定することができる。
【0025】
取付け部材4の取付け本体40には、その中央位置において、第2取付けボルト50が螺合する雌ねじ部42が形成されている。第2取付けボルト50は、第2部材8を取り付けるための取付け具である。第2取付けボルト50は、挿通孔16、矩形孔25及び長孔35を挿通した後、取付け部材4に螺合され、更に、第2部材8に対して直接に螺合されるか又はナットとの協働によって第2部材8に係合される。
【0026】
上記の実施例は、第1部材6側の構造が挿通孔が予め形成されていない平板のような場合に、取付け板部10から起立部11を介してベース本体12を形成した高架式の固定装置である。上記の固定装置1を用いて、第2部材8を第1部材6に対して固定位置を調整可能とする固定態様について説明する。位置調整は、例えば、予め第2部材8側において第2取付けボルト50によって取付け部材4と第2部材8とを直接に螺合させるか又はナットとの協働によって取り付けた状態で行うことができる。即ち、止めねじ27,37を弛めておけば、スライド部材3はベース部材2と取付け部材4とのいずれに対してもスライド面内においてX軸方向又はY軸方向にスライド可能である。また、ベース部材2も第1取付けボルト15を弛めておくことによって第1部材6に対して変位可能である。この状態で、ベース部材2を第1部材6に対して位置決めしようとするとき、ベース部材2と取付け部材4とはスライド部材3を介してスライド面内の任意の方向に相対的に位置を変えることができるので、ベース部材2の第1部材6に対する任意の位置での位置決めが許容される。ベース部材2の第1部材6に対する取付け位置が決まると、それに応じてスライド部材3の位置が決まり、止めねじ27,37をねじ込むことによって、スライド部材3はベース部材2と取付け部材4とに対して固定される。また、その状態で第1取付けボルト15を締め付けることにより、ベース部材2を第1部材6に取り付けることができる。
【0027】
上記の態様は、先に第2部材8側において取付け部材4を固定したものであったが、先に第1部材6側においてベース部材2を第1取付けボルト15によって固定し、取付け部材4を位置調整の後に、取付け部材4に予め組み込んだ第2取付けボルト50によって第2部材8に固定する場合も同様である。即ち、第2部材8への取付けと第1部材6への取付けとの取付け位置誤差は、スライド部材3をスライド面内でベース部材2と取付け部材4とに対して変位させることで、吸収可能である。X軸及びY軸方向の調整が終了したとき、第2取付けボルト50への第2部材8の取付け高さを調整することによって、Z軸方向に固定位置を調整することができる。
【0028】
固定装置1については、第1部材6と第2部材8との間で複数の箇所、例えば、3箇所又は4箇所に配置することができる。図3は、複数の固定装置1を用いた第2部材8の第1部材6への固定状態を示す平面図であり、(a)は同じ構造の固定装置1a〜1dを四隅に配置した例を示す平面図、(b)は(a)の側面図である。第2部材8と第1部材6とは固定位置を予め定めた上で設計・製作されるが、実際の固定位置については製作誤差が生じるのは避けられない。そこで、図3に示す例では、第2部材8は、第2部材8の四隅の内、一つの隅部60aが、固定装置1aによって基準隅部として位置が固定され、残る3つの隅部60b〜60dにおいて、それぞれ固定装置1b〜1dを配置して固定位置が調整可能とされる。固定装置1a〜1dにおいて、ベース部材2の取付け板部10は、挿通する第1取付けボルト15の頭部15aとナット55とによって第1部材6と共に挟み付けられることによって、第1部材6に取り付けられる。固定装置1a〜1dにおいて、X軸方向及びY軸方向に位置調整することによって、第2部材8の第1部材6に対する面内位置(X軸方向及びY軸方向の位置と、X−Y面内の回転位置)が調整される。更に、第2取付けボルト50のねじ係合によるZ軸方向の位置調整によって、第2部材8の全体の高さ位置を調整することが可能である。なお、第2部材8の四隅のうち、一つの隅部(例えば、60a)での固定位置が予め決められている場合には、その隅部については固定装置1aを配置する必要がなく、第2部材8の固定位置を残る三隅60b〜60dにおいて調整することができることは、言うまでもない。この場合には、Z軸方向の位置調整によって基点となる隅部60aに対する傾斜を調整することができる。
【0029】
図4は、この発明による別の固定装置を用いた固定例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。図4に示す固定例では、第1部材78は予め第2取付けボルト50を挿通するための矩形孔79が形成された構造であり、それに対応して、固定装置70は、ベース部材72は取付け板部10や起立部11を備えておらず、ベース本体73とガイドアーム74,74とを有する簡単な構造から成っている。ベース本体73から直接に延びる伸長部分13,13間に形成されている取付け溝14に第1取付けボルト15を挿通させてナット55を締め付けることにより、ベース部材72は第1部材78に取り付けられる。第2取付けボルト50は、その頭部がベース部材72の矩形孔25内に完全に嵌まり込む大きさである場合に予め取付け部材4に螺合させることができるが、それ以外は、第1部材78の矩形孔79からベース部材72の矩形孔25及びスライド部材3の長孔35を挿通した後、取付け部材4に螺合される。固定装置70のスライド部材3や取付け部材4等を含むその他の構造、及び複数の固定装置70を用いた第2部材8の位置調整については、図1及び図2に示す実施例と同様であるので、その実施例に用いられた符号と同じ符号を付すことにより、更なる説明を省略する。
【0030】
図5は、この発明による固定装置を用いた他の固定例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。図5に示す固定例では、複数の固定装置80のうち二つの固定装置80による取付け部分が示されている。固定装置80は、第2部材8を第1部材としての垂直壁88に固定することができる構造を有している。ベース部材82は、一体構造とされた水平ベース部84と起立ベース部85とを備えた取付けアダプタ83を介して垂直壁88に固定されている。水平ベース部84は、取付け位置を3軸方向に調整可能とするためにスライド部材3や取付け部材4が組み込まれる。起立ベース部85は、ボルト86等の適宜の手段によって垂直壁88に取り付けられる。取付けアダプタ83を用いることにより、第2部材8を垂直壁88に対しても固定位置が3軸方向に調整可能に固定することができる。図5に示す固定装置80では、取付けアダプタ83を用いていたが、ベース部材82と取付けアダプタ83とを溶接等の手段によって予め一体化しておくことも可能である。
【0031】
この発明による位置調整可能な固定装置の適用例として、有機EL素子の蒸着装置における真空チャンバの装置フレームへの固定が挙げられる。有機EL素子等の成膜装置においては、薄膜層としては、有機エレクトロルミネセンス(以下、「有機EL」と略す)発光材料から成る薄膜状の発光層や、半導体層、電極材料からなる薄膜状の電極層等が成膜される。これらの薄膜表示素子や薄膜半導体素子の製造は、真空チャンバのような真空雰囲気の中で基板上に措定の材料から成る薄膜を線状或いは点状のパターンに成形することにより行われている。特に、有機EL素子の製造については、有機EL素子の材料となる有機原料が高温に耐えられず、高温工程を含む製造工程を採用することができないので、薄膜製造の当初段階から基板上にマスクを用いて所定のパターンとなるように薄膜層が成膜される。搬送装置によって次々に真空チャンバ内に搬送されてくる基板を所定の微細なパターンで開口するマスクで密着させて覆い、真空チャンバ内で蒸発させた有機原料をマスクの微細な開口部を通して基板上の部分に蒸着することにより、有機EL素子が製造される。
【0032】
この種の真空成膜装置については、真空チャンバを製造ライン上に設置する必要があるが、真空チャンバは相当の重量を有しており、製造ラインの前後の洗浄工程、成膜の種類に応じた各成膜工程、及び搬送装置との間で整合を取った所定位置に調整しつつ設置することは非常に困難な作業である。本発明による位置調整可能な固定装置によれば、使用に際して要求される操作は、基本的に、位置の割り出しのためのスライド部材のスライドと、決定された位置での固定という簡単な操作だけであるので、重量のある真空チャンバのフレームを製造ラインのラインフレームに対して所定位置に簡単に且つ確実に設置することができる。なお、上記の各実施例では、互いに固定すべき二つの部材をフレームとしたが、固定すべき二つの部材を、一方をフレームとし、他方を各種機器のケーシングやハウジングとすることも可能である。また、この発明による位置調整可能な固定装置は、機台に対する機器、あるいは機器同士の位置調整可能な固定にも使用できることは明らかである。
【0033】
【発明の効果】
この発明による位置調整可能な固定装置は、上記のように、スライド部材がベース部材と取付け部材に対してスライド可能としており、それぞれ一方向にのみ調整可能な二つのスライド機構が重層された態様で組み合わされているので、第2部材の第1部材への固定において、第1部材に対して少なくとも固定平面内の2軸方向に第2部材の固定位置を任意に調整可能である。また、第2部材を取付け部材に対してスライド面に直交する方向にも位置調整可能とすることにより、3軸方向に任意に位置調整可能とすることもできる。その結果、本固定装置によれば、構造がコンパクトでありながら、第2部材の第1部材への固定位置を互いに異なる軸方向に任意に且つ簡単に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による位置調整可能な固定装置の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す位置調整可能な固定装置の分解斜視図である。
【図3】この発明による位置調整可能な固定装置を用いた第2部材の第1部材への固定状態を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図4】この発明による別の位置調整可能な固定装置を用いた第2部材の固定例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図5】この発明による他の位置調整可能な固定装置を用いた第2部材の他の固定例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【符号の説明】
1,1a〜1d,70,80 固定装置 2 ベース部材
3 スライド部材 4 取付け部材
6 第1部材 8 第2部材
10 取付け板部 11 起立部
12 スライド本体 15 第1取付けボルト
21 ベース載置面 23 第1ガイド溝
25,79 矩形孔 27 第1締付け具
31 スライド載置面 33 第2ガイド溝
34 第1ガイド係合部分 35 長孔
37 第2締付け具 41 第2ガイド係合部分
50 第2取付けボルト(取付け具) 60a〜60d 四隅
83 取付けアダプタ 84 水平ベース部
85 起立ベース部 88 垂直壁
X軸 第1方向
Y軸 第2方向
Z軸 第3方向
【発明の属する技術分野】
この発明は、二つの部分に分割されているフレーム同士、又は各種機器及び基台や機台のような、固定すべき二つの部材を互いの相対位置が調整可能に固定することを可能にする位置調整可能な固定装置に関する。
【0002】
例えば、半導体や各種ディスプレイ素子の製造装置においては、不良品の発生を防止し、製造装置の正常な作動を確保するには、製造装置を構成する各機器を搭載又は内蔵するフレーム同士、又は各種の機器を基台や機台に固定するに際して、固定位置を少なくとも平面内の2軸の方向(X,Y)に任意に調整可能とする必要がある。また、必要であれば、その平面に直交するZ方向を含む3軸方向にも調整可能とすることが好ましい。
【0003】
従来、このような、取付け位置を調整可能な取付け装置の一例として、紫外線照射を行う光源としての紫外線発生ランプの位置を、その紫外線発生ランプを支持するスライドテーブルごと、X,Y,Zの直交する3軸方向に移動させることによって調整可能とした位置調節装置がある(特許文献1参照)。この位置調節装置は、各軸の調整毎に操作部と、その操作部に駆動力を付与するねじを備えており、ねじを回動させることにより、スライドテーブルがその操作方向に位置調節可能である。また、心材としてのフレームを方形の支持枠の四隅において、調整ボルトで摺動可能に位置調整される傾斜面を備える固定ブロックと可動ブロックとから成る圧着手段を備えたワークテーブル用ベースが提案されている(特許文献2参照)。このワークテーブル用ベースによれば、圧着手段の調整によって、高い精度を持たないフレームであっても、支持枠に対して所定の面内位置に調整可能である。
【0004】
しかしながら、互いに直交する3軸について位置を調整すべき設備や装置の規模が比較的大きい場合に、それに応じて調整装置を大がかりにするのはスペースの制約もあって実用的ではない。そうした場合には、調整装置を小型化して例えばその四隅に配置することが望ましい。また、四隅等の複数の位置に調整装置を配置する場合、各調整装置において3軸の各軸毎に調整部が個別に配けられるときには、調整のために操作する操作部(例えばねじ)の数が多くなり、調整操作が複雑化し、最適な調整位置に到達するまでの調整作業に長い時間を要する。四隅に調整装置を設ける場合であっても、それぞれが3軸に調整することができない場合には、面内調整に留まることになる。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−88063号公報(第2〜3頁、図3)
【特許文献2】
特開平10−315079号公報(第2〜3頁、図1〜3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、二つに分割されているフレーム同士、又は機器及び機台のように、固定状態で互いに所定の位置関係を占めるように、あるいは状況に応じて互いに固定位置を変更可能であるように二つの部材を固定する場合に、それぞれ一方向にのみ調整可能な二つのスライド機構を重層させる態様で組み合わせることで、一方の部材を他方の部材に対して少なくとも固定平面内の二つの軸方向に固定位置を任意に調整可能とする点で解決すべき課題がある。
【0007】
この発明の目的は、コンパクトな構造を持ち、且つフレーム同士、又は機台への機器の固定位置を互いに異なる軸方向に任意に且つ簡単に位置調整可能な固定装置を提供することである。
【0008】
上記課題を解決するため、この発明による位置調整可能な固定装置は、第1部材に取り付けられるベース部材、前記ベース部材に対して第1方向にスライド可能なスライド部材、及び第2部材に取り付けられ且つ前記スライド部材に対して前記第1方向と交差する前記第2方向にスライド可能な取付け部材を有し、前記第2部材を前記第1部材に対して固定位置を前記第1方向と前記第2方向とに調整可能に固定する固定装置において、前記スライド部材は、前記ベース部材に形成されている前記第1方向と平行に延びる第1ガイド溝に摺動案内されることによって前記ベース部材に対してスライド可能であり、前記取付け部材は、前記スライド部材に形成されている前記第2方向と平行に延びる第2ガイド溝に摺動案内されることによって前記スライド部材に対してスライド可能であることから成っている。
【0009】
この位置調整可能な固定装置によれば、スライド部材は、ベース部材に第1方向と平行に形成されている第1ガイド溝に摺動案内されることでベース部材に対して第1方向にスライド可能である。また、取付け部材は、スライド部材に第2方向と平行に形成されている第2ガイド溝に摺動案内されることでスライド部材に対して第2方向にスライド可能である。このようにベース部材と取付け部材との間で、スライド部材を介してのガイド溝を用いた重層するスライド構造によって、第2部材は、第1部材に対して第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とのいずれの方向にも任意の位置調整可能に固定することができる。
【0010】
この位置調整可能な固定装置において、前記スライド部材は前記ベース部材を貫いて前記第1ガイド溝内に進出する第1締付け具によって前記ベース部材に対して固定可能であり、前記取付け部材は前記スライド部材を貫いて前記第2ガイド溝内に進出する第2締付け具によって前記スライド部材に対して固定可能であるという構成にすることができる。即ち、固定位置の初期調整又は再調整をする場合等には、第1及び第2の締付け具をそれぞれ第1及び第2のガイド溝から後退させることによって、スライド部材はベース部材に対して第1方向に沿ってスライド可能となり、取付け部材はスライド部材に対して第2方向に沿ってスライド可能となる。固定装置を調整位置で不動に定めるには、第1及び第2の締付け具をそれぞれ第1及び第2のガイド溝内に進出させることによって、スライド部材をベース部材に対して固定させ、取付け部材をスライド部材に対して固定させる。なお、第1及び第2の締付け具については、ベース部材又はスライド部材に、その外部から操作して、第1ガイド溝又は第2ガイド溝内に進出し、第1ガイド溝又は一対の第2ガイド溝に摺動係合するスライド部材又は取付け部材に押圧する形態が、少ない個数で且つ効果的に固定させる上で好ましい。
【0011】
この位置調整可能な固定装置において、前記スライド部材は前記第1方向と直交する方向の両側に第1ガイド係合部分を持ち、前記第1ガイド溝は前記各第1ガイド係合部分がそれぞれ嵌入可能な対に構成され、前記取付け部材は前記第2方向と直交する方向の両側に第2ガイド係合部分を持ち、前記第2ガイド溝は前記各第2ガイド係合部分がそれぞれ嵌入可能な対に構成することができる。スライド部材は、その第1方向と直交する方向の各側に持つ第1ガイド係合部分を一対の第1ガイド溝のそれぞれに嵌入させることによって安定して摺動する。また、取付け部材も、その第2方向と直交する方向の各側に持つ第2ガイド係合部分を一対の第2ガイド溝のそれぞれに嵌入させることによって安定して摺動することができる。
【0012】
ガイド係合部分をガイド溝に嵌入させた位置調整可能な固定装置において、前記ベース部材は前記スライド部材をスライド可能に載置するベース載置面を有し、一対の前記第1ガイド溝を定める溝壁面の一部が前記ベース載置面の延長面上に形成されており、前記スライド部材は前記ベース載置面と平行で且つ前記取付け部材をスライド可能に載置するスライド載置面を有し、一対の前記第2ガイド溝を定める溝壁面の一部が前記スライド載置面の延長面上に形成されているとの成にすることができる。第1ガイド溝及び第2ガイド溝を定める溝壁面の一部をベース載置面又はスライド載置面の延長面上に形成することによって、スライド部材及び取付け部材の高さを可及的に低くすることができ、ひいては固定装置の高さを低く抑えることができる。また、溝壁面の一部を上記のように形成することによって、第1ガイド溝の溝壁面とベース載置面との面加工と、第2ガイド溝の溝壁面とスライド載置面との面加工とを、それぞれ共通して行うことが可能となり、加工工程を簡素化することができる。また、スライド部材と取付け部材とについても、ベース載置面又はスライド載置面にスライド可能に載置される各スライド面と、第1ガイド溝又は第2ガイド溝の溝壁面に摺動係合する部分の摺動面とが面一に加工可能となり、やはり、加工工程を簡素化することができる。
【0013】
この位置調整可能な固定装置において、前記取付け部材には前記第2部材を取り付けるための取付け具が係合されており、前記スライド部材には前記第2方向と平行な方向に延びて前記取付け具が嵌入可能な長孔が形成されており、前記ベース部材には前記第1方向及び前記第2方向に広がる矩形孔が形成されているとの構成にすることができる。第2部材を取付け部材に取り付けるための取付け具の好ましい例としては、取付けねじが挙げられる。取付けねじは、取付け面に直交する方向に形成されたねじ孔に螺合することで取付け部材に係合される。取付けねじの一部がねじ孔から突出状態となり、スライド部材やベース部材と干渉する虞があるが、スライド部材には第2方向と平行な方向に延びる長孔を形成し、ベース部材には第1方向及び第2方向に広がる矩形孔を形成することで、取付けねじとスライド部材及びベース部材との干渉を回避することができる。
【0014】
この位置調整可能な固定装置において、前記第2部材は、前記取付け具によって前記第2部材と前記取付け部材との間の距離を調整することにより、前記第1部材に対して前記第1方向と前記第2方向とにそれぞれ直交する第3方向に固定位置が調整可能であるとの構成にすることができる。取付け部材と第2部材とを、例えば、取付けねじとそれに螺合する雌ねじ部又はナット部材によって取り付け、取付けねじと雌ねじ部又はナット部材との取付け位置を調整して、取付け部材と第2部材との間の距離を変更することにより、第1部材に対する第2部材の固定位置を第3方向に調整可能とすることができる。
【0015】
この位置調整可能な固定装置についは、前記第2部材を前記第1部材に固定するために、前記第2部材の四隅のそれぞれにおいて前記第1部材との間に適用することができる。重量がある装置をフレームや機台に固定するには、安定上、四隅においてそれぞれ固定することが好ましいが、この発明による固定装置は、そうした場合も装置の四隅に適用することができる。
【0016】
この位置調整可能な固定装置において、前記ベース部材は、前記第1ガイド溝が形成されたスライド本体を備えており、前記スライド本体は第2部材に対して直接取り付けられるか、又は第2部材に取り付けられる取付け板部から起立部を介して接続されている。固定装置については、第1ガイド溝が形成されたスライド本体を第2部材に対して直接取り付けることで、背の低い構造とすることができる。また、ベース部材を、第1ガイド溝が形成されたスライド本体と、第2部材に取り付けられる取付け板部とを起立部で接続することで、高架式の固定装置に構成することもできる。
【0017】
この位置調整可能な固定装置において、前記第1部材は垂直壁であり、前記ベース部材に取り付けられる水平ベース部と、前記垂直壁に取り付けられる起立ベース部とを備えた取付けアダプタを介して、前記第1部材に対して適用されている。本発明による固定装置は、垂直壁を第1部材とする場合でも、ベース部材に取り付けられる水平ベース部と、水平ベース部に対して起立した起立ベース部とから成る取付けアダプタを介在させることで、垂直壁と第2部材との間に適用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面に基づいて、この発明による位置調整可能な固定装置の実施例を説明する。図1はこの発明による位置調整可能な固定装置の一実施例を示す斜視図、図2は図1に示す位置調整可能な固定装置の分解斜視図である。
【0019】
図1及び図2に示すように、位置調整可能な固定装置(以下、簡単のために「固定装置」と略称する)1は、第1部材(第1フレーム)6に取り付けられるベース部材2と、ベース部材2に対して平面の第1方向としてのX軸方向にスライド自在なスライド部材3と、スライド面内においてスライド部材3に対してX軸と直交する第2方向としてのY軸方向にスライド自在な取付け部材4とを備えている。取付け部材4に第2部材8(第2フレーム)を取り付けることにより、第2部材8は第1部材6に対して固定装置1を介してX軸方向及びY軸方向に固定位置が調整可能に固定される。
【0020】
ベース部材2は、取付け板部10と、取付け板部10から一体的に垂直に接続した起立部11と、起立部11に一体的に接続され且つ取付け板部10と平行なスライド本体12とを備えている。取付け板部10において、各端に一対の伸長部分13,13が平行に延びており、両伸長部分13,13間にはX軸方向に延び且つ外側に開いた取付け溝14が形成されている。各取付け溝14には第1取付けボルト15(一方のみ示す)が挿通可能であり、第1取付けボルト15を第1部材6に形成された取付け孔7にねじ込むか、又は取付け孔7に挿通してナット(55、図3(b)参照)を締め付けて、第1取付けボルト15のボルト頭15aとナット55との間に第1部材6と伸長部分13,13とを挟み込むことによって、ベース部材2を第1部材6に取り付けることができる。取付け板部10の中央部には、取付け部材4に第2部材8を取り付けるための取付け具(第2取付けボルト50、詳細は後述)が挿通可能な挿通孔16が形成されている。起立部11は、この例では、取付け板部10と平行な平面で見てL字形を有しており、強度が高められている。
【0021】
ベース部材2において、ベース本体12は取付け板部10と平行な板部であり、上面であるベース載置面21によってスライド部材3をX軸方向にスライド可能に載置している。ベース本体12には、Y軸方向の両側端部分において断面L字形をした一対のガイドアーム22,22がそれぞれ互いに平行に延びる態様で一体的に形成されており、ベース本体12とガイドアーム22,22とによってX軸方向に延びる第1ガイド溝23,23が形成されている。第1ガイド溝23,23を定める溝壁面の一部23a,23aはベース載置面21の延長面上に形成されている。ベース本体12の中央部には、取付け板部10に形成されている挿通孔16に対応した位置で且つ同じ大きさの矩形孔25が形成されている。少なくとも一方(両方であってもよい)のガイドアーム22には、外方から第1ガイド溝23に貫通する複数(この例では2個)のねじ孔26が形成されている。
【0022】
スライド部材3は、Y軸方向の両端に設けられている凸状の第1ガイド係合部分34,34が第1ガイド溝23,23に嵌合することでX軸方向にスライド案内される。スライド部材3をX軸方向にスライドしてその調整位置が定まったときに、第1締付け具としての止めねじ27をねじ孔26にねじ込み、止めねじ27の先端部をガイドアーム22を貫いて第1ガイド溝23内に進出させる。第1ガイド溝23内に進出した止めねじ27の先端部間でスライド部材3を挟み付けるか又は止めねじ27の先端部と第1ガイド溝23との間でスライド部材3を挟み付けることにより、スライド部材3をその調整位置に固定することができる。
【0023】
スライド部材3は、ベース部材2の特にベース本体12と類似した構造を有している。即ち、スライド部材3は、スライド本体30の上面であるスライド載置面31によって取付け部材4をY軸方向にスライド可能に載置する。一対のガイドアーム32,32が、それぞれスライド部材3のX軸方向の両側端部分において互いに平行に一体的に形成されており、スライド本体30とガイドアーム32,32とによってY軸方向に延びる第2ガイド溝33,33が形成されている。第2ガイド溝33,33を定める溝壁面の一部33a,33aはスライド載置面31の延長面上に形成されている。スライド本体30の中央部には、Y軸方向に長く且つ矩形孔25とY軸方向の範囲で整合した長孔35が形成されている。少なくとも一方(両方であってもよい)のガイドアーム32には、外方から第2ガイド溝33に通じる複数(この例では2個)のねじ孔36が形成されている。
【0024】
取付け部材4は、平面で矩形形状を有する取付け本体40と、X軸方向両側の段差構造を有する第2ガイド係合部分41,41とからなっている。取付け部材4は、X軸方向の両端に設けられている凸状の第2ガイド係合部分41,41を第2ガイド溝33,33に嵌合することでY方向にスライド案内される。取付け部材4をY軸方向にスライドして調整位置が定まったときに、第2締付け具としての止めねじ37をねじ孔36にねじ込み、止めねじ37の先端部をガイドアーム32を貫いて第2ガイド溝33内に進出させる。第2ガイド溝33内に進出した止めねじ37の先端部間で取付け部材4を挟み付けるか又は止めねじ37の先端部と第2ガイド溝33との間で取付け部材4を挟み付けることにより、取付け部材4をその調整位置に固定することができる。
【0025】
取付け部材4の取付け本体40には、その中央位置において、第2取付けボルト50が螺合する雌ねじ部42が形成されている。第2取付けボルト50は、第2部材8を取り付けるための取付け具である。第2取付けボルト50は、挿通孔16、矩形孔25及び長孔35を挿通した後、取付け部材4に螺合され、更に、第2部材8に対して直接に螺合されるか又はナットとの協働によって第2部材8に係合される。
【0026】
上記の実施例は、第1部材6側の構造が挿通孔が予め形成されていない平板のような場合に、取付け板部10から起立部11を介してベース本体12を形成した高架式の固定装置である。上記の固定装置1を用いて、第2部材8を第1部材6に対して固定位置を調整可能とする固定態様について説明する。位置調整は、例えば、予め第2部材8側において第2取付けボルト50によって取付け部材4と第2部材8とを直接に螺合させるか又はナットとの協働によって取り付けた状態で行うことができる。即ち、止めねじ27,37を弛めておけば、スライド部材3はベース部材2と取付け部材4とのいずれに対してもスライド面内においてX軸方向又はY軸方向にスライド可能である。また、ベース部材2も第1取付けボルト15を弛めておくことによって第1部材6に対して変位可能である。この状態で、ベース部材2を第1部材6に対して位置決めしようとするとき、ベース部材2と取付け部材4とはスライド部材3を介してスライド面内の任意の方向に相対的に位置を変えることができるので、ベース部材2の第1部材6に対する任意の位置での位置決めが許容される。ベース部材2の第1部材6に対する取付け位置が決まると、それに応じてスライド部材3の位置が決まり、止めねじ27,37をねじ込むことによって、スライド部材3はベース部材2と取付け部材4とに対して固定される。また、その状態で第1取付けボルト15を締め付けることにより、ベース部材2を第1部材6に取り付けることができる。
【0027】
上記の態様は、先に第2部材8側において取付け部材4を固定したものであったが、先に第1部材6側においてベース部材2を第1取付けボルト15によって固定し、取付け部材4を位置調整の後に、取付け部材4に予め組み込んだ第2取付けボルト50によって第2部材8に固定する場合も同様である。即ち、第2部材8への取付けと第1部材6への取付けとの取付け位置誤差は、スライド部材3をスライド面内でベース部材2と取付け部材4とに対して変位させることで、吸収可能である。X軸及びY軸方向の調整が終了したとき、第2取付けボルト50への第2部材8の取付け高さを調整することによって、Z軸方向に固定位置を調整することができる。
【0028】
固定装置1については、第1部材6と第2部材8との間で複数の箇所、例えば、3箇所又は4箇所に配置することができる。図3は、複数の固定装置1を用いた第2部材8の第1部材6への固定状態を示す平面図であり、(a)は同じ構造の固定装置1a〜1dを四隅に配置した例を示す平面図、(b)は(a)の側面図である。第2部材8と第1部材6とは固定位置を予め定めた上で設計・製作されるが、実際の固定位置については製作誤差が生じるのは避けられない。そこで、図3に示す例では、第2部材8は、第2部材8の四隅の内、一つの隅部60aが、固定装置1aによって基準隅部として位置が固定され、残る3つの隅部60b〜60dにおいて、それぞれ固定装置1b〜1dを配置して固定位置が調整可能とされる。固定装置1a〜1dにおいて、ベース部材2の取付け板部10は、挿通する第1取付けボルト15の頭部15aとナット55とによって第1部材6と共に挟み付けられることによって、第1部材6に取り付けられる。固定装置1a〜1dにおいて、X軸方向及びY軸方向に位置調整することによって、第2部材8の第1部材6に対する面内位置(X軸方向及びY軸方向の位置と、X−Y面内の回転位置)が調整される。更に、第2取付けボルト50のねじ係合によるZ軸方向の位置調整によって、第2部材8の全体の高さ位置を調整することが可能である。なお、第2部材8の四隅のうち、一つの隅部(例えば、60a)での固定位置が予め決められている場合には、その隅部については固定装置1aを配置する必要がなく、第2部材8の固定位置を残る三隅60b〜60dにおいて調整することができることは、言うまでもない。この場合には、Z軸方向の位置調整によって基点となる隅部60aに対する傾斜を調整することができる。
【0029】
図4は、この発明による別の固定装置を用いた固定例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。図4に示す固定例では、第1部材78は予め第2取付けボルト50を挿通するための矩形孔79が形成された構造であり、それに対応して、固定装置70は、ベース部材72は取付け板部10や起立部11を備えておらず、ベース本体73とガイドアーム74,74とを有する簡単な構造から成っている。ベース本体73から直接に延びる伸長部分13,13間に形成されている取付け溝14に第1取付けボルト15を挿通させてナット55を締め付けることにより、ベース部材72は第1部材78に取り付けられる。第2取付けボルト50は、その頭部がベース部材72の矩形孔25内に完全に嵌まり込む大きさである場合に予め取付け部材4に螺合させることができるが、それ以外は、第1部材78の矩形孔79からベース部材72の矩形孔25及びスライド部材3の長孔35を挿通した後、取付け部材4に螺合される。固定装置70のスライド部材3や取付け部材4等を含むその他の構造、及び複数の固定装置70を用いた第2部材8の位置調整については、図1及び図2に示す実施例と同様であるので、その実施例に用いられた符号と同じ符号を付すことにより、更なる説明を省略する。
【0030】
図5は、この発明による固定装置を用いた他の固定例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。図5に示す固定例では、複数の固定装置80のうち二つの固定装置80による取付け部分が示されている。固定装置80は、第2部材8を第1部材としての垂直壁88に固定することができる構造を有している。ベース部材82は、一体構造とされた水平ベース部84と起立ベース部85とを備えた取付けアダプタ83を介して垂直壁88に固定されている。水平ベース部84は、取付け位置を3軸方向に調整可能とするためにスライド部材3や取付け部材4が組み込まれる。起立ベース部85は、ボルト86等の適宜の手段によって垂直壁88に取り付けられる。取付けアダプタ83を用いることにより、第2部材8を垂直壁88に対しても固定位置が3軸方向に調整可能に固定することができる。図5に示す固定装置80では、取付けアダプタ83を用いていたが、ベース部材82と取付けアダプタ83とを溶接等の手段によって予め一体化しておくことも可能である。
【0031】
この発明による位置調整可能な固定装置の適用例として、有機EL素子の蒸着装置における真空チャンバの装置フレームへの固定が挙げられる。有機EL素子等の成膜装置においては、薄膜層としては、有機エレクトロルミネセンス(以下、「有機EL」と略す)発光材料から成る薄膜状の発光層や、半導体層、電極材料からなる薄膜状の電極層等が成膜される。これらの薄膜表示素子や薄膜半導体素子の製造は、真空チャンバのような真空雰囲気の中で基板上に措定の材料から成る薄膜を線状或いは点状のパターンに成形することにより行われている。特に、有機EL素子の製造については、有機EL素子の材料となる有機原料が高温に耐えられず、高温工程を含む製造工程を採用することができないので、薄膜製造の当初段階から基板上にマスクを用いて所定のパターンとなるように薄膜層が成膜される。搬送装置によって次々に真空チャンバ内に搬送されてくる基板を所定の微細なパターンで開口するマスクで密着させて覆い、真空チャンバ内で蒸発させた有機原料をマスクの微細な開口部を通して基板上の部分に蒸着することにより、有機EL素子が製造される。
【0032】
この種の真空成膜装置については、真空チャンバを製造ライン上に設置する必要があるが、真空チャンバは相当の重量を有しており、製造ラインの前後の洗浄工程、成膜の種類に応じた各成膜工程、及び搬送装置との間で整合を取った所定位置に調整しつつ設置することは非常に困難な作業である。本発明による位置調整可能な固定装置によれば、使用に際して要求される操作は、基本的に、位置の割り出しのためのスライド部材のスライドと、決定された位置での固定という簡単な操作だけであるので、重量のある真空チャンバのフレームを製造ラインのラインフレームに対して所定位置に簡単に且つ確実に設置することができる。なお、上記の各実施例では、互いに固定すべき二つの部材をフレームとしたが、固定すべき二つの部材を、一方をフレームとし、他方を各種機器のケーシングやハウジングとすることも可能である。また、この発明による位置調整可能な固定装置は、機台に対する機器、あるいは機器同士の位置調整可能な固定にも使用できることは明らかである。
【0033】
【発明の効果】
この発明による位置調整可能な固定装置は、上記のように、スライド部材がベース部材と取付け部材に対してスライド可能としており、それぞれ一方向にのみ調整可能な二つのスライド機構が重層された態様で組み合わされているので、第2部材の第1部材への固定において、第1部材に対して少なくとも固定平面内の2軸方向に第2部材の固定位置を任意に調整可能である。また、第2部材を取付け部材に対してスライド面に直交する方向にも位置調整可能とすることにより、3軸方向に任意に位置調整可能とすることもできる。その結果、本固定装置によれば、構造がコンパクトでありながら、第2部材の第1部材への固定位置を互いに異なる軸方向に任意に且つ簡単に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による位置調整可能な固定装置の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す位置調整可能な固定装置の分解斜視図である。
【図3】この発明による位置調整可能な固定装置を用いた第2部材の第1部材への固定状態を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図4】この発明による別の位置調整可能な固定装置を用いた第2部材の固定例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【図5】この発明による他の位置調整可能な固定装置を用いた第2部材の他の固定例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【符号の説明】
1,1a〜1d,70,80 固定装置 2 ベース部材
3 スライド部材 4 取付け部材
6 第1部材 8 第2部材
10 取付け板部 11 起立部
12 スライド本体 15 第1取付けボルト
21 ベース載置面 23 第1ガイド溝
25,79 矩形孔 27 第1締付け具
31 スライド載置面 33 第2ガイド溝
34 第1ガイド係合部分 35 長孔
37 第2締付け具 41 第2ガイド係合部分
50 第2取付けボルト(取付け具) 60a〜60d 四隅
83 取付けアダプタ 84 水平ベース部
85 起立ベース部 88 垂直壁
X軸 第1方向
Y軸 第2方向
Z軸 第3方向
Claims (9)
- 第1部材に取り付けられるベース部材、前記ベース部材に対して第1方向にスライド可能なスライド部材、及び第2部材に取り付けられ且つ前記スライド部材に対して前記第1方向と交差する前記第2方向にスライド可能な取付け部材を有し、前記第2部材を前記第1部材に対して固定位置を前記第1方向と前記第2方向とに調整可能に固定する固定装置において、前記スライド部材は、前記ベース部材に形成されている前記第1方向と平行に延びる第1ガイド溝に摺動案内されることによって前記ベース部材に対してスライド可能であり、前記取付け部材は、前記スライド部材に形成されている前記第2方向と平行に延びる第2ガイド溝に摺動案内されることによって前記スライド部材に対してスライド可能であることから成る位置調整可能な固定装置。
- 前記スライド部材は前記ベース部材を貫いて前記第1ガイド溝内に進出する第1締付け具によって前記ベース部材に対して固定可能であり、前記取付け部材は前記スライド部材を貫いて前記第2ガイド溝内に進出する第2締付け具によって前記スライド部材に対して固定可能であることから成る請求項1に記載の位置調整可能な固定装置。
- 前記スライド部材は前記第1方向と直交する方向の両側に第1ガイド係合部分を持ち、前記第1ガイド溝は前記各第1ガイド係合部分がそれぞれ嵌入可能な対に構成され、前記取付け部材は前記第2方向と直交する方向の両側に第2ガイド係合部分を持ち、前記第2ガイド溝は前記各第2ガイド係合部分がそれぞれ嵌入可能な対に構成されていることから成る請求項1に記載の位置調整可能な固定装置。
- 前記ベース部材は前記スライド部材をスライド可能に載置するベース載置面を有し、一対の前記第1ガイド溝を定める溝壁面の一部が前記ベース載置面の延長面上に形成されており、前記スライド部材は前記ベース載置面と平行で且つ前記取付け部材をスライド可能に載置するスライド載置面を有し、一対の前記第2ガイド溝を定める溝壁面の一部が前記スライド載置面の延長面上に形成されていることから成る請求項3に記載の位置調整可能な固定装置。
- 前記取付け部材には前記第2部材を取り付けるための取付け具が係合されており、前記スライド部材には前記第2方向と平行な方向に延びて前記取付け具が嵌入可能な長孔が形成されており、前記ベース部材には前記第1方向及び前記第2方向に広がる矩形孔が形成されていることから成る請求項1に記載の位置調整可能な固定装置。
- 前記第2部材は、前記取付け具によって前記第2部材と前記取付け部材との間の距離を調整することにより、前記第1部材に対して前記第1方向と前記第2方向とにそれぞれ直交する第3方向に固定位置が調整可能であることから成る請求項5に記載の位置調整可能な固定装置。
- 前記第2部材を前記第1部材に固定するために、前記第2部材の四隅のそれぞれにおいて前記第1部材との間に適用されていることから成る請求項1に記載の位置調整可能な固定装置。
- 前記ベース部材は、前記第1ガイド溝が形成されたスライド本体を備えており、前記スライド本体は第2部材に対して直接取り付けられるか、又は第2部材に取り付けられる取付け板部から起立部を介して接続されていることから成る請求項1に記載の位置調整可能な固定装置。
- 前記第1部材は垂直壁であり、前記ベース部材に取り付けられる水平ベース部と、前記垂直壁に取り付けられる起立ベース部とを備えた取付けアダプタを介して、前記第1部材に対して適用されていることから成る請求項1に記載の位置調整可能な固定装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-09-03 JP JP2002258320A patent/JP2004090202A/ja active Pending
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