JP2004090063A - 鋳造用金型 - Google Patents

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Nobuki Matsuo
松尾 伸樹
Tomotaka Takahashi
高橋 知貴
Masaaki Kurosawa
黒澤 正明
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Abstract

【課題】損傷が発生した部位のみを交換可能にすることにより、部材交換費を抑えるとともに、交換時間を短くすることができる技術を提供する。
【解決手段】鋳造用金型12は、金型ベース30に部分金型32を備え、この部分金型32に溶湯を導くための湯道を備え、部分金型32を、上脚部40、下脚部41、横棒中央部42、横棒左部43及び横棒右部44に分割した構造とし、隣り合う別ピースを分離可能に連結するとともに、これらの上脚部40、下脚部41、横棒中央部42、横棒左部43及び横棒右部44を、熱膨張を逃がし得るように金型ベース30に取り付けたものである。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湯路を部分金型に備え、この部分金型を金型ベースから分離可能に構成した鋳造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋳造用金型として、金型の一部を交換可能とするために分割金型を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8―164441号公報(第2頁、図2)
【0004】
以上の特許文献1を図面を参照の上、詳しく説明する。
図12は従来の鋳造用金型の可動金型を示す正面図である。可動金型100は、中央部に略逆T形の方案部(以下、「部分金型」という)101を設け、部分金型101の両側部にそれぞれ製品部102,103を備える。
【0005】
部分金型101は、上端に注湯用の湯口104を備え、この湯口104に連通する湯溜まり105を備え、この湯溜まり105から下方に延びる主湯道106を備え、主湯道106の底部106aから左右に延びる枝湯道107,108を備え、左右の枝湯道107,108の端部に連通する左右の連通湯道109,110を備える。
【0006】
湯口104に溶湯を注ぐことにより、溶湯は矢印の如く湯口104から湯溜まり105を経て主湯道106に流れ、さらに左右の枝湯道107,108及び左右の連通湯道109,109を経て製品部102,103のキャビティ111,112に流入する。
これらの湯道106〜109に溶湯を流すことにより湯道106〜109に損傷が発生するが、湯道106〜109に損傷が発生した場合には、部分金型101を一対の製品部102,103から外して新たな部分金型101と交換する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、部分金型101は略逆T字形に一体に形成した部材であり、この部分金型101に湯口104、湯溜まり105、主湯道106、左右の枝湯道107,108及び左右の連通湯道109,110を備える。
これらの湯道106〜109のうち、通常は主湯道106の底部106a近傍に損傷が発生し易く、例えば主湯道106の底部106a近傍のみに損傷が発生して、その他の湯道に損傷が発生しない場合でも、部分金型101全体を交換する必要がある。
【0008】
このように、主湯道106の底部106aのみに損傷が発生した場合でも、部分金型101全体を交換しなければならないので、湯道損傷による部材交換費が嵩み、そのことがコストを下げる妨げになっていた。
さらに、部分金型101全体は比較的大型の部材であり、この大型の部分金型101を交換するためには手間がかかり、そのことが鋳造用金型の稼働率を高める妨げになっていた。
【0009】
そこで、本発明の目的は、損傷が発生した部位のみを交換可能にすることにより、部材交換費を抑えるとともに、交換時間を短くすることができる鋳造用金型を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1は、金型ベースに部分金型を備え、この部分金型に溶湯を導くための湯道を備えた鋳造用金型であって、前記部分金型を複数のピースに分割した構造とし、隣り合うピースを分離可能に連結するとともに、これらのピースを、熱膨張を逃がし得るように前記金型ベースに取り付けたことを特徴とする。
【0011】
部分金型を複数のピースに分割し、これらのピースの熱膨張を逃がし得るように各ピースを金型ベースに取り付けた。ピースの熱膨張を逃がすことができるので、隣り合うピースの突き合わせ部の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができる。
これにより、隣り合うピースの突き合わせ部の隙間に溶湯が侵入することを防止できる。このように、各ピースの熱膨張を逃がす構成にすることで、部分金型を複数のピースに分割することを可能にした。
【0012】
請求項2は、主湯道の先端を左右に分岐し、分岐したそれぞれの枝湯道で左右の製品キャビティへ溶湯を送る鋳造用金型であり、この鋳造用金型は前記主湯道部及び左右の枝湯道に対応するT字部分を金型ベースから取り外し可能な部分金型とした鋳造用金型において、前記部分金型の各部品の名称をT字横棒部、T字脚部と呼び、T字横棒部を更に横棒中央部とその左右の横棒左・右部と呼ぶときに少なくとも、これら横棒中央部、横棒左・右部、T字脚部は互いに分割可能な別ピースで構成し、横棒中央部とT字脚部とを接合部分で重ね合わせた上でこの重合部をリーマボルトで金型ベースに固定することで、横棒中央部並びにT字脚部を重合部から離れる方向に熱伸縮可能にし、このような横棒中央部に横棒左・右部を連結し、横棒左・右部が前記重合部から離れる方向に熱伸縮可能にしたことを特徴とする。
【0013】
部分金型をT字横棒部及びT字脚部でT字形を構成し、T字脚部及びT字横棒部の横棒中央部の重合部をリーマボルトで金型ベースに固定した。これにより、T字脚部及び横棒中央部をそれぞれ重合部から離れる方向に熱伸縮させることができる。
よって、T字脚部と横棒中央部との突き合わせ部の隙間を一定に保つことができるので、T字脚部と横棒中央部との突き合わせ部に溶湯が侵入することを防止できる。
【0014】
さらに、横棒中央部に連結した横棒左・右部を重合部から離れる方向に熱伸縮可能とすることで、横棒中央部と横棒左部との突き合わせ部や、横棒中央部と横棒右部との突き合わせ部の隙間をそれぞれ一定に保つことができる。
よって、横棒中央部と横棒左部との突き合わせ部や、横棒中央部と横棒右部との突き合わせ部に溶湯が侵入することを防止できる。
このように、それぞれの突き合わせ部に溶湯が侵入することを防止できるので、部分金型を複数のピースに分割することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1〜図10で実施の形態の各部を詳細に示し、図11で本発明の概念を総括的に示す。
図1は本発明に係る鋳造用金型を取り付けた鋳造装置の側面図である。
鋳造装置10は、ベース11に配置した鋳造用金型12と、鋳造用金型12を型締め・型開きする型合せシリンダ21とからなる。
鋳造用金型12は、ベース11に取り付けた固定型15と、ガイドロッド22に沿って移動可能な可動型25とからなり、可動型25を型合せシリンダ21でガイドロッド22に沿って移動して型締め・型開きを行う金型である。
【0016】
固定型15は、ベース11に取り付けた固定金型取付板16と、この固定金型取付板16に取り付けた固定金型17とからなる。
可動型25は、ガイドロッド22に沿って移動可能にベース11に取り付けた可動金型取付板26と、この可動金型取付板26に取り付けた可動金型27とからなる。
これら固定金型17及び可動金型27は製品キャビティ(以下、「キャビティ」という)を境にして分割するように構成した金型である。
【0017】
型合せシリンダ21は、シリンダ21aを支持部材23に取り付け、シリンダロッド21bを可動型25の可動金型取付板26に取り付けたものである。
なお、固定金型17は可動金型27と同一構成部材であり、以下、可動金型27について詳しく説明して固定金型17の説明は省略する。
【0018】
図2は本発明に係る鋳造用金型を構成する可動金型の分解斜視図である。
可動金型27は、可動金型取付板26に取り付けた略矩形状の金型ベース30と、この金型ベース30に中間プレート31を介して取り外し可能に嵌合した略逆T字型の部分金型32とで構成し、この部分金型32に溶湯をキャビティに導くための湯道などを備えたものである。
【0019】
金型ベース30は、略矩形状のブロック状に形成した部材で、固定金型17(図1に示す)に対向する面33(以下、「表面」という)側の中央に上端から下端に延びる中央凹部34を形成し、下端部に下段部35を形成し、中央凹部34及び下段部35に中間プレート31を取り付けたものである。
【0020】
加えて、金型ベース30は、中央凹部34の左右側にキャビティ36・・・のキャビティ壁面36a・・・をそれぞれ形成するとともに、キャビティ壁面36a・・・を金型ベース30の上端に向けて延ばし、キャビティ壁面36a・・・の上端にガス抜き孔37・・・のガス抜き孔壁面37a・・・を形成したものである。
【0021】
中間プレート31は、全体の形状が略逆T字形に形成するとともに、一例として5個の開口を備えた枠体であり、ロックピン38・・・(図4〜図7に示す)で金型ベース30に固定した部材である。
金型ベース30には、例えば冷却路を備えており、金型ベース30に部分金型32を直接取り付ける部位を確保できない場合が考えられる。そこで、金型ベース30に中間プレート31を取り付けて、部分金型32を取り付ける部位を確保するように構成した。
【0022】
部分金型32は、T字横棒部32A及びT字脚部32Bで略逆T字型に形成した部材である。T字脚部32Bは上脚部(ピース)40及び下脚部(ピース)41の別ピースで構成した部材であり、T字横棒部32Aは横棒中央部(ピース)42、横棒左部(ピース)43及び横棒右部(ピース)44の別ピースで構成した部材である。
【0023】
部分金型32は、上述したように複数の別ピース、すなわち上脚部40、下脚部41、横棒中央部42、横棒左部43及び横棒右部44に分割した構造である。
すなわち、部分金型32は、中間プレート31の上端側に上脚部40を備え、この上脚部40の下端側に下脚部41を備え、この下脚部41の下端側に横棒中央部42を備え、この横棒中央部42の左右端側にそれぞれ横棒左部43及び横棒右部44を備える。
【0024】
上脚部40の上端に一対の取付孔45,45を備え、これらの取付孔45,45に差し込んだ段付ボルト46,46(一方のみ図示する)を中間プレート31の取付ねじ孔31a,31a(一方のみを図示する)に取り付ける。
また、上脚部40の下端には内側段部48を備え、下脚部41の上端には外側段部49を備える。
【0025】
内側段部48に外側段部49を重ね合わせて重合部として、内側段部48の取付孔48a,48aと外側段部49の取付孔49a,49aとを同軸上に配置し、それぞれの取付孔48a,49aにブッシュ50,50(一方のみを図示する)を圧入する。
ブッシュ50,50に段付ボルト51,51(一方のみを図示する)を差し込み、差し込んだ段付ボルト51,51を中間プレート31の取付ねじ孔31a,31a(一方のみを図示する)に取り付ける。
【0026】
下脚部41の中央に一対の取付孔52,52を備え、これらの取付孔52,52に差し込んだ段付ボルト46、46(一方のみを図示する)を中間プレート31の取付ねじ孔31a,31a(一方のみを図示する)に取り付ける。
また、下脚部41の下端には内側段部53を備え、横棒中央部42の上端には外側段部54を備える。
【0027】
内側段部53に外側段部54を重ね合わせて重合部59として、内側段部53の取付孔53a,53a、外側段部54の取付孔54a,54a及び中間プレート31の取付孔31b,31b(一方のみを図示する)とを同軸上に配置し、これらの取付孔53a,53a,54a,54a,31a,31bに、一例として一対のリーマボルト55,55(一方のみを図示する)をきつく差し込み、リーマボルト55,55を金型ベース30の取付ねじ孔56,56(図4に1個のみ図示する)に取り付ける。
【0028】
なお、取付孔53a,53a,54a,54a,31a,31bにきつく差し込むボルトとしてリーマボルト55を使用する例について説明するが、リーマボルト55以外のボルトを使用することも可能である。要は、取付孔53a,53a,54a,54a,31a,31bにきつく差し込み可能なボルトであれば使用することが可能である。
【0029】
横棒中央部42の左端には外側段部57を備え、横棒左部43の右端には内側段部58を備える。
内側段部58に外側段部57を重ね合わせて重合部とし、外側段部57の取付孔57a,57aと内側段部58の取付孔58a,58aとを同軸上に配置し、これらの取付孔57a,57a,58a,58aにそれぞれブッシュ50,50(一方のみを図示する)を圧入するとともに、ブッシュ50,50にそれぞれ段付ボルト51,51(一方のみを図示する)を差し込み、この段付ボルト51,51を中間プレート31の取付ねじ孔31a,31aにねじ結合する。
【0030】
横棒左部43の左端に一対の取付孔43a,43aを備え、これらの取付孔43a,43aに差し込んだ一対の段付ボルト46,46(一方のみを図示する)を中間プレート31の取付ねじ孔31a,31a(図示しない)に取り付ける。
【0031】
横棒中央部42の右端には外側段部61を備え、横棒右部44の左端には内側段部62を備える。
内側段部62に外側段部61を重ね合わせて重合部とし、外側段部61の取付孔61a,61aと内側段部62の取付孔62a,62a(図示しない)とを同軸上に配置し、これらの取付孔61a,61a,62a,62aにブッシュ50,50(一方のみを図示する)を圧入するとともに、ブッシュ50,50にそれぞれ段付ボルト51,51(一方のみを図示する)を差し込み、段付ボルト51,51を中間プレート31の取付ねじ孔31a,31a(一方のみを図示する)にねじ結合する。
【0032】
横棒右部44の右端に一対の取付孔44a,44aを備え、これらの取付孔44a,44aに差し込んだ段付ボルト46,46(一方のみを図示する)を中間プレート31の取付ねじ孔31a,31aにねじ結合する。
横棒中央部42の下端中央に取付孔42aを備え、この取付孔42aに差し込んだ段付ボルト46を中間プレート31の取付ねじ孔31aにねじ結合する。
【0033】
これにより、部分金型32を構成する上脚部40、下脚部41、横棒中央部42、横棒左部43及び横棒右部44の5部材を分離可能に一体に連結するとともに、上脚部40、下脚部41、横棒中央部42、横棒左部43及び横棒右部44の5部材を中間プレート31に着脱自在に取り付けることができる。
【0034】
中間プレート13を、複数のロックピン38・・・(図4〜図7に示す)で金型ベース30に固定している。よって、部分金型32を構成する別ピース、すなわち上脚部40、下脚部41、横棒中央部42、横棒左部43及び横棒右部44の5部材を中間プレート13を介して一体的に金型ベース30に取り付けることができる。
【0035】
図3は本発明に係る鋳造用金型を構成する可動金型の正面図であり、上脚部40の上端を段付ボルト46,46で中間プレート31(図2参照)に取り付け、上脚部40の下端及び下脚部41の上端を重ね合わせた接合部を段付ボルト51,51で中間プレート31に取り付け、下脚部41の中央を段付ボルト46,46で中間プレート31に取り付け、下脚部41の下端及び横棒中央部42の上端を重ね合わせた重合部59をリーマボルト55,55で金型ベース30に取り付けた状態を示す。
【0036】
さらに、この図は、横棒中央部42の左端及び横棒左部43の右端を重ね合わせた接合部を段付ボルト51,51で中間プレート31に取り付け、横棒左部43の左端を段付ボルト46,46で中間プレート31に取り付け、横棒中央部42の右端及び横棒右部44の左端を重ね合わせた接合部を段付ボルト51,51で中間プレート31に取り付け、横棒右部44の右端を段付ボルト46,46で中間プレート31に取り付け、横棒中央部42の下端を段付ボルト46で中間プレート31に取り付けた状態を示す。
【0037】
上脚部40と下脚部41とを分割可能に連結し、下脚部41と横棒中央部42とを分割可能に連結し、横棒中央部42と横棒左部43とを分割可能に連結し、横棒中央部42と横棒右部44とを分割可能に連結することができる。
すなわち上記構成から、部分金型32は、隣り合う別ピース同士が分離可能に連結することができる。
【0038】
また、上脚部40の下端と下脚部41の上端との突き合わせ部75の隙間を、溶湯が侵入しないように微少に設定し、下脚部41の下端と横棒中央部42の上端との突き合わせ部76の隙間を、溶湯が侵入しないように微少に設定した。
さらに、横棒中央部42の左端と横棒左部43の右端との突き合わせ部77の隙間を、溶湯が侵入しないように微少に設定し、横棒中央部42の右端と横棒右部44の左端との突き合わせ部78の隙間を、溶湯が侵入しないように微少に設定した。
加えて、横棒左部43の上端と金型ベース30との突き合わせ部79の隙間を、溶湯が侵入しないように微少に設定し、横棒右部44の上端と金型ベース30との突き合わせ部80の隙間を、溶湯が侵入しないように微少に設定した。
【0039】
上脚部40は、固定金型17(図1に示す)に対向する面63に、湯口64を形成する湯口壁面64aを備えるとともに、湯口壁面64aに連通する主湯道壁面65aの上端部を備える。
湯口壁面64aは湯口64を形成する壁面の一部であり、主湯道壁面65aは主湯道65を形成する壁面の一部である。
【0040】
下脚部41は、固定金型17(図1に示す)に対向する面66に、主湯道壁面65aの主な部位を備える。
横棒中央部42は、固定金型17(図1に示す)に対向する面67に、主湯道壁面65aの底部(先端)65bを備え、加えて底部65bから左方向に分岐した左右の枝湯道壁面68aの一部を備えるとともに底部65bから右方向に分岐した枝湯道壁面69aの一部を備える。
左右の枝湯道壁面68a,69aは、それぞれ左右の枝湯道68,69を形成する壁面の一部である。
【0041】
横棒左部43は、固定金型17(図1に示す)に対向する面71に、左枝湯道壁面68aの残りを備えるとともに、左枝湯道壁面68aから上方に延びる左連通湯道壁面72a・・・を備える。
【0042】
下右分割部は、固定金型17(図1に示す)に対向する面73に、右枝湯道壁面69aの残りを備えるとともに、右枝湯道壁面69aから上方に延びる右連通湯道壁面74a・・・を備える。
左右の連通湯道壁面72a・・・,74a・・・は、それぞれ左右の連通湯道72・・・,74・・・を形成する壁面の一部である。
左右の枝湯道壁面68a,69aの途中にはそれぞれフィルター82,82が備えられている。
【0043】
これらの湯口壁面64a、主湯道壁面65a、左右の枝湯道壁面68a,69a及び左右の連通湯道壁面72a・・・,74a・・・を互いに連通することができ、左右の連通湯道壁面72a・・・,74a・・・を左右のキャビティ壁面36a・・・に連通することができる。
【0044】
以上説明したように、横棒中央部42とT字脚部32B(下脚部41)とを接合部分で重ね合わせた上でこの重合部59をリーマボルト55,55で金型ベース30に固定することで、横棒中央部42並びにT字脚部32B(下脚部41)を重合部59から離れる方向に熱伸縮可能とすることができる。
加えて、横棒中央部42に横棒左・右部43,44を連結することで、横棒左・右部43,44を重合部59から離れる方向に熱伸縮可能とすることができる。
【0045】
図4は図3の4−4線断面図であり、金型ベース30の差込孔30aと中間プレート31の差込孔31cにロックピン38を圧入することにより、金型ベース30に中間プレート31をロックピン38で固定する。
下脚部41の内側段部53に横棒中央部42の外側段部54を重ね合わせて、外側段部54の取付孔54a、内側段部53の取付孔53a及び中間プレート31の取付孔31bを同軸上に配置し、これらの取付孔54a,53a,31bにリーマボルト55を差し込むとともに、このリーマボルト55のねじ部55aを金型ベース30のねじ孔56にねじ結合する。
【0046】
ここで、リーマボルト55の円柱部55bを外側段部54の取付孔54a、内側段部53の取付孔53a、中間プレート31の取付孔31bにきつく嵌め込むことにより、外側段部54、内側段部54及び中間プレート31を金型ベース30に拘束することができる。
【0047】
また、外側段部54に形成した座ぐり54bの座面54cとリーマボルト55の頭部55cとの間にクリアランスC1を設けた。このクリアランスC1は、部分金型32(図3に示す)の型温が最大値のときに、好ましくはゼロになるように隙間が設定されている。
【0048】
一例として、部分金型32の材質を銅とし、部分金型32の型温が40〜160℃、外側段部54及び内側段部53を合わせた厚さtを50mmとする。銅の線膨張は18×10−6であるから、型温が最大値(160℃)まで上昇した際に、外側段部54及び内側段部53を合わせた厚さtは、
t=50{1+(160−40)×18×10−6
=50.11mm
となる。
よって、クリアランスC1を0.11mmとすることで、部分金型32の型温が最大値(160℃)のときにクリアランスC1をゼロにすることができる。
【0049】
これにより、下脚部41及び横棒中央部42の厚さ方向の熱膨張を逃がすことができるので、下脚部41及び横棒中央部42の突き合わせ部76の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができる。
したがって、下脚部41及び横棒中央部42の突き合わせ部76の隙間に溶湯が侵入することを防止できる。
なお、図4で説明した内容と同様の効果を、もう一つのリーマボルト55においても得ることができる。
【0050】
図5は図3の5−5線断面図であり、図5と同様に金型ベース30に中間プレート31をロックピン38で固定した状態を示す。
横棒左部43の内側段部58に横棒中央部42の外側段部57を重ね合わせて、内側段部58の取付孔58a及び外側段部57の取付孔57aにブッシュ50を差し込むことにより、内側段部58及び外側段部57を一体に連結する。
このブッシュ50に段付ボルト51を差し込むとともに、この段付ボルト51のねじ部51aを中間プレート31の取付ねじ孔31aにねじ結合する。
【0051】
ここで、段付ボルト51の円柱部51bとブッシュ50との間にクリアランスC2を設けることができるように、円柱部51bの外径及びブッシュ50の内径を設定した。
このクリアランスC2は、部分金型32(図3に示す)の型温が最大値のときに、好ましくはゼロになるように隙間が設定されている。
【0052】
また、ブッシュ50の端部50aと段付ボルト51の頭部51cとの間に、図4と同様にクリアランスC1を設けた。このクリアランスC1は、部分金型32(図3に示す)の型温が最大値のときに、好ましくはゼロになるように隙間が設定されている。
【0053】
横棒左部43及び横棒中央部42の表面に沿った方向(すなわち、矢印▲1▼の方向)の熱膨張と、横棒左部43及び横棒中央部42の厚さ方向の熱膨張を逃がすことができる。
よって、横棒左部43及び横棒中央部42の突き合わせ部77の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができる。これにより、横棒左部43及び横棒中央部42の突き合わせ部77の隙間に溶湯が侵入することを防止できる。
なお、図5で説明した内容と同様の効果を、横棒中央部42の四隅に使用した段付ボルト51においても得ることができる。
【0054】
図6は図3の6−6線断面図であり、図5と同様に金型ベース30に中間プレート31をロックピン38で固定した状態を示す。
横棒右部44の右端の取付孔43aに段付ボルト46を差し込むとともに、この段付ボルト46のねじ部46aを中間プレート31の取付ねじ孔31aにねじ結合する。
【0055】
ここで、段付ボルト46の円柱部46bと取付孔43aとの間にクリアランスC3を設けることができるように、円柱部46bの外径及び取付孔43aの孔径を設定した。
このクリアランスC3は、部分金型32(図3に示す)の型温が最大値のときに、好ましくはゼロになるように隙間が設定されている。
【0056】
また、横棒右部44に形成した座ぐり44bの座面44cと段付ボルト46の頭部46cとの間にクリアランスC1を設けた。このクリアランスC1は、部分金型32(図3に示す)の型温が最大値のときに、好ましくはゼロになるように隙間が設定されている。
【0057】
横棒右部44の表面に沿った方向(すなわち、矢印▲1▼の方向)の熱膨張と、横棒右部44の厚さ方向の熱膨張を逃がすことができる。
よって、横棒右部44及び横棒中央部42の突き合わせ部78の隙間や、横棒右部44及び金型ベース30の突き合わせ部80(図3に示す)の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができるので、突き合わせ部78,80の隙間に溶湯が侵入することを防止できる。
なお、図6で説明した内容と同様の効果を、その他の部位に使用した段付ボルト46においても得ることができる。
【0058】
図7は図3の7−7線断面図であり、図5と同様に金型ベース30に中間プレート31をロックピン38で固定した状態を示す。
下脚部41の内側段部48に上脚部40の外側段部49を重ね合わせて、内側段部48の取付孔48a及び外側段部49の取付孔49aにブッシュ50を差し込むことにより、内側段部48及び外側段部49を一体に連結する。
このブッシュ50に段付ボルト51を差し込むとともに、この段付ボルト51のねじ部51aを中間プレート31の取付ねじ孔31aにねじ結合する。
【0059】
ここで、図5と同様に段付ボルト51の円柱部51bとブッシュ50との間にクリアランスC4を設けることができるように、円柱部51bの外径及びブッシュ50の内径を設定した。
このクリアランスC4は、部分金型32(図3に示す)の型温が最大値のときに、好ましくはゼロになるように隙間が設定されている。
【0060】
また、ブッシュ50の端部50aと段付ボルト51の頭部51cとの間に、図4と同様にクリアランスC1を設けた。このクリアランスC1は、部分金型32(図3に示す)の型温が最大値のときに、好ましくはゼロになるように隙間が設定されている。
【0061】
これにより、下脚部41及び上脚部40の表面に沿った方向(すなわち、矢印▲2▼の方向)の熱膨張と、下脚部41及び上脚部40の厚さ方向の熱膨張を逃がすことができる。よって、下脚部41及び上脚部40の突き合わせ部75の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができる。
これにより、下脚部41及び上脚部40の突き合わせ部75の隙間に溶湯が侵入することを防止できる。
なお、図7で説明した内容と同様の効果を、隣接するもう一つの段付ボルト51においても得ることができる。
【0062】
次に、鋳造用金型の作用を図8に基づいて説明する。
図8(a),(b)は本発明に係る鋳造用金型の作用を示す第1説明図である。
(a)において、型合せシリンダ21のシリンダロッド21bを前進させることにより、可動型25を矢印▲3▼の如く移動して鋳造用金型12を型締めする。
(b)において、湯口64に溶湯を矢印▲4▼の如く供給する。
【0063】
図9は本発明に係る鋳造用金型の作用を示す第2説明図であり、図8(b)の9−9線断面で溶湯の流れを示す。
湯口64に矢印▲4▼の如く供給した溶湯は、主湯道65を経て矢印の如く左右の枝湯道68,69に流入し、左右の枝湯道68,69に流入した溶湯は、左右の枝湯道68,69を経て左右の連通湯道72,74に流入する。
左右の連通湯道72,74に流入した溶湯は、左右の連通湯道72,74を経て矢印の如く左右のキャビティ36・・・に流入する。
【0064】
このように、溶湯を湯口64→主湯道65→左右の枝湯道68,69→左右の連通湯道72,74→左右のキャビティ36・・・に流すことにより、部分金型32の型温が上昇する。
ここで、部分金型32の下脚部41の下端及び横棒中央部42の上端、すなわち重合部59をリーマボルト55,55で金型ベース30に固定し、その他の部位を金型ベース30に対してフリーに構成した。
よって、部分金型32の型温が上昇した際に、部分金型32は重合部59から離れる方向に熱膨張する。
【0065】
具体的には、下脚部41の熱膨張を重合部59から離れる方向に矢印▲5▼の如く逃がすことができ、かつ横棒中央部42の熱膨張を重合部59から離れる方向に矢印▲6▼の如く逃がすことができる。
これにより、下脚部41及び横棒中央部42の突き合わせ部76の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができる。
【0066】
さらに、下脚部41に連結した上脚部40の熱膨張を重合部59から離れる方向に矢印▲7▼の如く逃がすことができる。これにより、下脚部41及び上脚部40の突き合わせ部75の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができる。
【0067】
加えて、横棒中央部42に連結した横棒左部43の熱膨張を重合部59から離れる方向に矢印▲8▼の如く逃がすことができる。これにより、横棒中央部42及び横棒左部43の突き合わせ部77の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができる。
【0068】
ここで、横棒中央部42の熱膨張を矢印▲6▼の如く逃がす際に、横棒左部43が矢印▲6▼の方向(金型ベース30から離れる方向)に移動する。しかしながら、横棒左部43の熱膨張が横棒左部43の移動を相殺して、横棒左部43及び金型ベース30の突き合わせ部79の隙間を常時一定に保つことができる。
【0069】
さらに、横棒中央部42に連結した横棒右部44の熱膨張を重合部59から離れる方向に矢印▲9▼の如く逃がすことができる。これにより、横棒中央部42及び横棒右部44の突き合わせ部78の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができる。
【0070】
ここで、横棒中央部42の熱膨張を矢印▲6▼の如く逃がす際に、横棒右部44が矢印▲6▼の方向(金型ベース30から離れる方向)に移動する。しかしながら、横棒右部44の熱膨張が横棒右部44の移動を相殺して、横棒右部44及び金型ベース30の突き合わせ部80の隙間を常時一定に保つことができる。
【0071】
このように、それぞれの突き合わせ部75〜80の隙間を常時一定に保つことができるので、突き合わせ部75〜80の隙間に溶湯が侵入することが防ぐことができる。
【0072】
図10は本発明に係る鋳造用金型の作用を示す第3説明図であり、横棒中央部42を交換する例を説明する。
例えば、主湯道壁面65aを構成する底部65bの近傍が破損した場合、先ず横棒中央部42の上端からリーマボルト55,55を取り外すとともに、横棒中央部42の下端から段付ボルト46を取り外す。
【0073】
次に、横棒中央部42の四隅からボルト51・・・及びブッシュ50・・・を取り外すことにより、金型ベース30から横棒中央部42を取り外す。
横棒中央部42を取り外した後、新たな横棒中央部42を取り付けることにより、横棒中央部42の交換が完了する。
このように、湯道のうちで主湯道壁面65aを構成する底部65bの近傍のみが破損した場合には、損傷が発生した横棒中央部42のみを交換することができるので、部材交換費を抑えるとともに、交換時間を短くすることができる。
【0074】
図11(a)〜(c)は本発明に係る鋳造用金型の概念を説明する原理図である。
(a)は本発明に係る部分金型32の概念図を示す。部分金型32をT字横棒部32A及びT字脚部32BでT字形に形成し、各部32A,32Bの境界32C(部分金型32の略中央)のみリーマボルト55,55で金型ベース30(図2参照)に固定し、その他の部位は金型ベース30に対してフリーとした。
【0075】
これにより、T字脚部32Bを矢印aの如く境界32Cから離れる方向に熱膨張させるとともに、T字横棒32Aの中央部を矢印bの如く境界32Cから離れる方向に熱膨張させることができる。
加えて、T字横棒32Aの左・右側部をそれぞれ矢印c、矢印dの如く境界32Cから離れる方向に熱膨張させることができる。
【0076】
(b)は実施の形態と同様に部分金型32を分割した状態を示す。具体的には、部分金型32をT字横棒部32AとT字脚部32Bとの2ピースに分割し、T字脚部32Bを上脚部40と下脚部41とに分割した。また、T字横棒部32Aを横棒中央部42と横棒左・右部43,44との3ピースに分割した。
【0077】
T字横棒部32AとT字脚部32Bとの重合部59をリーマボルト55,55で金型ベース30に固定し、その他のピース40〜44同士の接合部をブッシュ50,50で連結することで、各接合部を金型ベース30に対してフリーとした。
よって、T字横棒部32A及びT字脚部32Bのそれぞれの熱膨張を、(a)で説明したように重合部59から離れる方向に逃がすことができる。
【0078】
これにより、部分金型32が熱膨張した際に、下脚部41と横棒中央部42との突き合わせ部76の隙間を一定に保つことができ、下脚部41と上脚部40との突き合わせ部75の隙間を一定に保つことができる。
また、横棒中央部42と横棒左部43との突き合わせ部77の隙間を一定に保つことができ、横棒中央部42と横棒右部44との突き合わせ部78の隙間を一定に保つことができる。
よって、各ピース40〜44の突き合わせ部75〜78に溶湯が侵入することを防ぐことができる。
【0079】
(c)部分金型32を各ピース40〜44に分割した状態を示す。下脚部41と横棒中央部42との重合部59((b)参照)からリーマボルト55,55を外し、上脚部40と下脚部41との接合部から段付ボルト51,51及びブッシュ50,50を外し、横棒中央部2と横棒左部43との接合部から段付ボルト51,51及びブッシュ50,50を外し、横棒中央部42と横棒右部44との接合部から段付ボルト51,51及びブッシュ50,50を外すことにより、各ピース40〜44を金型ベース30から個別に取り外すことができる。
よって、各ピース40〜44のうちから所望のピースのみを交換することができるので、部材交換費を抑えるとともに、交換時間を短くすることができる。
【0080】
なお、前記実施形態では、横棒中央部42を交換する例について説明したが、例えば、部分金型32のうち、その他の部位が破損した場合には、上述した例と同様に、損傷が発生した別ピース、すなわち上脚部40、下脚部41、横棒左部43、横棒右部44のうちの1個のみを交換することができる。
これにより、横棒中央部42を交換する場合と同様に、部材交換費を抑えるとともに、交換時間を短くすることができる。
【0081】
また、前記実施形態では、金型ベース30に中間プレート31を取り付けて、部分金型32の取り付け部位を確保した例について説明したが、金型ベース30に部分金型32の取り付け部位を確保することができる場合には、中間プレート31を除去することも可能である。
【0082】
さらに、前記実施形態では、部分金型を、上脚部40、下脚部41、横棒中央部42、横棒左部43及び横棒右部44に5分割した例について説明したが、分割する個数は5分割に限らないで適宜決めることができる。
【0083】
また、前記実施形態では、図4〜図7においてボルトの頭部と座面との各間隔を同じクリアランスC1とした例について説明したが、クリアランスC1はそれぞれの部位で適宜変えることができる。
要は型温が最大値のときに、それぞれの部位において好ましくはクリアランスC1がゼロになるように隙間を設定することができればよい。
【0084】
さらに、前記実施形態では、本発明の構成を可動金型27に採用した例について説明したが、本発明の構成を固定金型17に採用することも可能である。また、可動金型27又は固定金型17の何れか一方の金型に採用することも可能である。
【0085】
また、前記実施形態では、鋳造用金型12を固定型15及び可動型25で構成した例について説明したが、固定型15及び可動型25の2分割である必要はなく、例えば4分割など(固定型、可動型及び摺動型)の構成であってもよい。
【0086】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、部分金型を複数のピースに分割し、これらのピースの熱膨張を逃がし得るように各ピースを金型ベースに取り付けた。ピースの熱膨張を逃がすことができるので、隣り合うピースの突き合わせ部の隙間を熱膨張に影響されずに常時一定に保つことができる。
これにより、隣り合うピースの突き合わせ部の隙間に溶湯が侵入することを防止できる。
【0087】
このように、各ピースの熱膨張を逃がす構成にすることで、部分金型を複数のピースに分割することを可能にした。したがって、、湯道に損傷が発生した場合に、損傷が発生したピースのみを交換することができるので、部材交換費を抑えるとともに、交換時間を短くすることができる。
【0088】
請求項2は、部分金型をT字横棒部及びT字脚部で構成するT字形とし、T字脚部及びT字横棒部の横棒中央部の重合部をリーマボルトで金型ベースに固定した。これにより、T字脚部及び横棒中央部をそれぞれ重合部から離れる方向に熱伸縮させることができる。
よって、T字脚部と横棒中央部との突き合わせ部の隙間を一定に保つことができるので、T字脚部と横棒中央部との突き合わせ部に溶湯が侵入することを防止できる。
【0089】
さらに、横棒中央部に連結した横棒左・右部を重合部から離れる方向に熱伸縮可能とすることで、横棒中央部と横棒左部との突き合わせ部や、横棒中央部と横棒右部との突き合わせ部の隙間をそれぞれ一定に保つことができる。
よって、横棒中央部と横棒左部との突き合わせ部や、横棒中央部と横棒右部との突き合わせ部に溶湯が侵入することを防止できる。
【0090】
このように、各突き合わせ部への溶湯の侵入を防止することで、部分金型を複数のピースに分割することができる。したがって、、主湯道部及び左右の枝湯道に損傷が発生した場合に、損傷が発生したピースのみを交換することができるので、部材交換費を抑えるとともに、交換時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鋳造用金型を取り付けた鋳造装置の側面図
【図2】本発明に係る鋳造用金型を構成する可動金型の分解斜視図
【図3】本発明に係る鋳造用金型を構成する可動金型の正面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図3の5−5線断面図
【図6】図3の6−6線断面図
【図7】図3の7−7線断面図
【図8】本発明に係る鋳造用金型の作用を示す第1説明図
【図9】本発明に係る鋳造用金型の作用を示す第2説明図
【図10】本発明に係る鋳造用金型の作用を示す第3説明図
【図11】本発明に係る鋳造用金型の概念を説明する原理図
【図12】従来の鋳造用金型の可動金型を示す正面図
【符号の説明】
12…鋳造用金型、30…金型ベース、31…中間プレート、32…部分金型、32A…T字横棒部、32B…T字脚部、40…上脚部(ピース)、41…下脚部(ピース)、42…横棒中央部(ピース)、43…横棒左部(ピース)、44…横棒右部(ピース)、55…リーマボルト、59…重合部、64…湯口、64a…湯口壁面、65…主湯道、65a…主湯道壁面、68…左枝湯道、68a…左枝湯道壁面、69…右枝湯道、69a…右枝湯道壁面、72…左連通湯道、72a…左連通湯道壁面、74…右連通湯道、74a…右連通湯道壁面。

Claims (2)

  1. 金型ベースに部分金型を備え、この部分金型に溶湯を導くための湯道を備えた鋳造用金型であって、
    前記部分金型を複数のピースに分割した構造とし、隣り合うピースを分離可能に連結するとともに、これらのピースを、熱膨張を逃がし得るように前記金型ベースに取り付けたことを特徴とする鋳造用金型。
  2. 主湯道の先端を左右に分岐し、分岐したそれぞれの枝湯道で左右の製品キャビティへ溶湯を送る鋳造用金型であり、この鋳造用金型は前記主湯道部及び左右の枝湯道に対応するT字部分を金型ベースから取り外し可能な部分金型とした鋳造用金型において、
    前記部分金型の各部品の名称をT字横棒部、T字脚部と呼び、T字横棒部を更に横棒中央部とその左右の横棒左・右部と呼ぶときに少なくとも、これら横棒中央部、横棒左・右部、T字脚部は互いに分割可能な別ピースで構成し、横棒中央部とT字脚部とを接合部分で重ね合わせた上でこの重合部をリーマボルトで金型ベースに固定することで、横棒中央部並びにT字脚部を重合部から離れる方向に熱伸縮可能にし、このような横棒中央部に横棒左・右部を連結し、横棒左・右部が前記重合部から離れる方向に熱伸縮可能にしたことを特徴とする鋳造用金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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