JP2004089916A - 有機物を含む廃水の処理方法 - Google Patents

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大西 宏
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Abstract

【課題】既存の廃水処理システムのほとんどを有効活用しながら余剰汚泥の削減を図ることのできる有機物を含む廃水の処理方法を提供する。
【解決手段】生物処理槽において、廃水中の有機物を、微生物により分解する工程(a)、前記工程(a)で発生した活性汚泥の一部を、余剰汚泥として、分離する工程(b)、前記余剰汚泥を、殺菌処理する工程(c)、および殺菌処理後の汚泥を、前記生物処理槽に戻す工程(d)からなり、前記工程(c)が、前記余剰汚泥中に金属イオンを分散させることにより、前記余剰汚泥中の少なくとも一部の微生物を殺菌する工程からなる、有機物を含む廃水の処理方法。
【選択図】       図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機物を含む廃水の処理方法に関し、生物学的処理過程で生じる余剰汚泥を削減するものである。有機物を含む廃水は、主に、下水処理場、屎尿処理場、食品工場、化学工場等から排出される。
【0002】
【従来の技術】
水中の汚濁物質は、河川や湖沼等の自然界では、沈殿、凝集、酸化、還元等の物理化学的、生物学的な作用を受けて分解され、浄化される。特に有機物を含んだ汚濁は、微生物によって生物学的な作用で浄化され易い。これを利用した有機物を含む廃水の浄化方法として、好気性微生物を含んだ活性汚泥により、廃水を処理する活性汚泥法がある。活性汚泥法は、浄化能力が高く、比較的、処理経費が少なくて済む等の利点があるため、これを利用した種々の方法が提案されており、下水処理や産業廃水処理等において広く一般に使用されている。
【0003】
活性汚泥法では、調整槽等で廃水のpH調整や均一化といった前処理を行なった後、廃水は生物処理槽であるエアレーションタンク(曝気槽)へと導かれる。この曝気槽内では、活性汚泥により、廃水中の有機汚濁成分を分解させて浄化処理する。処理された浄水は、下水道や河川などに放流される。この際、分解した有機汚濁成分のうちの50〜70%は、微生物の維持エネルギーとして消費される。しかし、残りの30〜50%は、微生物の増殖に使用されるので、処理に伴って活性汚泥の量は次第に増加していく。
【0004】
従来、下水処理場などの活性汚泥法による廃水処理施設から排出される余剰汚泥は、濃縮・脱水後、埋立て、または焼却処分されている。しかし、近年、埋立て処分の受入れ要領の問題や焼却時の費用などの問題が生じており、余剰汚泥の削減が求められている。余剰汚泥は、生物難分解性物質等を含み、粘性が高く、取り扱いにくいものである。従って、有機物を含む廃水を活性汚泥法によって浄化処理する場合には、常に余剰汚泥処理の問題がつきまとう。
【0005】
そこで、一般的には、曝気槽で処理された廃水を沈澱槽へと導き、沈殿した活性汚泥の中から廃水の浄化処理に必要な量だけを曝気槽内に戻し、残りの汚泥の少なくとも一部を汚泥削減装置で処理することが提案されている。汚泥削減装置では、汚泥を構成する微生物を基質化させて、生物分解されやすい基質化汚泥に変換する。そして、基質化汚泥が曝気槽に戻される。
【0006】
微生物を基質化する方法として、特開2000−24698号公報や特開2000−51883号公報では、物理的破砕処理方法が提案されている。この方法では、微生物の機械による破砕処理や超音波による破砕処理が提案されている。また、特公昭57−19719号公報や特開平7−88495号公報では、余剰汚泥の一部をオゾンにより処理した後、処理後の汚泥を、再度、曝気槽に導入して、好気的処理を行う方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、微生物の大きさは数μm程度であるため、機械による粉砕は困難である。また、超音波は、基質化能力が比較的低い上、装置が大型になり、これを運転するには多大なエネルギーを必要とする。従って、イニシャルコスト及びランニングコストがかさみ、結果として余剰汚泥の削減によるコストメリットは小さいものとなる。また、余剰汚泥をオゾンにより処理する方法は、オゾンを使用することから、残存オゾンの問題が生じる。また、電気エネルギーをオゾン発生エネルギーに変換する際の効率が悪く、処理コストが高くなるという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生物処理槽において、廃水中の有機物を、微生物により分解する工程(a)、前記工程(a)で発生した活性汚泥の一部を、余剰汚泥として、分離する工程(b)、前記余剰汚泥を、殺菌処理する工程(c)、殺菌処理後の汚泥を、前記生物処理槽に戻す工程(d)からなり、前記工程(c)が、前記余剰汚泥中に金属イオンを分散させることにより、前記余剰汚泥中の少なくとも一部の微生物を殺菌する工程からなる、有機物を含む廃水の処理方法に関する。
【0009】
前記工程(c)は、前記余剰汚泥を水に腐食する金属と接触させることにより、前記余剰汚泥中に金属イオンを分散させる工程からなることが好ましい。
あるいは、前記工程(c)は、前記余剰汚泥中に一対または複数対の電極ペアを配置して、前記電極ペアに電圧を印加し、前記電極ペアの陽極から金属イオンを前記余剰汚泥中に溶出させることにより、前記余剰汚泥中に金属イオンを分散させる工程からなる請求項1記載の有機物を含む廃水の処理方法。
【0010】
工程(c)においては、前記余剰汚泥を一定方向に流動させるとともに前記電極ペアの陽極と陰極とを固定し、前記陽極と陰極の互いに対向する面を、それぞれ前記余剰汚泥の流れ方向に対してほぼ平行に配置し、前記陽極の面積を前記陰極の面積よりも大きくすることが好ましい。
【0011】
複数対の電極ペアを用いる場合、前記複数対の電極ペアには、それぞれ異なる金属材料からなる少なくとも2種の陽極を含ませ、前記少なくとも2種の陽極から少なくとも2種の金属イオンを前記余剰汚泥中に溶出させることが好ましい。
【0012】
前記電極ペアを構成する2つの電極が、それぞれ金属材料からなる場合、前記電極ペアの陽極と陰極とを所定時間毎に反転させることにより、前記2つの電極から交互に金属イオンを前記余剰汚泥に溶出させることが好ましい。
【0013】
前記余剰汚泥中に溶出させる前記金属イオンは、ニッケルイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオンおよび鉄イオンよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記電極ペアを構成する2つの電極の少なくとも一方は、アルミニウムを含む亜鉛合金からなることが好ましい。
【0014】
上記のように余剰汚泥に金属イオンを溶出させることにより、汚泥の多くを構成する微生物群が金属イオンを内部に取り込んで死滅・殺菌される。その際、一部の微生物は細胞が破壊されて可溶化し、好気性微生物に分解されやすい物質(基質化汚泥)となる。そして、基質化汚泥は生物処理槽に戻される。生物処理槽内では、有機物を含む廃水によって、基質化汚泥に含まれる金属イオンが希釈されるため、殺菌効果は大きく低減する。従って、生物処理槽内の好気性微生物は、殺菌されることなく、基質化汚泥を餌として利用し、分解する。このように汚泥を改質して循環することにより、系外に排出される余剰汚泥の量を削減もしくは無くすことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の有機物を含む廃水の処理方法では、余剰汚泥の少なくとも一部を金属イオンで殺菌した後、生物処理槽に再度投入する。そのため、余剰汚泥の発生量を格段に減少させることができる。余剰汚泥に複数の金属イオンを溶出させる場合には、殺菌される微生物の種類が増えるため、汚泥の基質化が促進され易くなる。生物処理槽では、新たに導入される廃水によって金属イオンの濃度が十分に薄まるため、外部に放流される水の水質の安全性は確保される。また、本発明の処理方法は、特別に大規模な装置を必要とすることもない。
【0016】
活性汚泥による廃水の生物的処理においては、廃水中の有機物は、活性汚泥中の微生物によって酸化分解される。しかし、微生物自体は、有機物を栄養源として増殖していく。これらの微生物の一部は、活性汚泥中の原生動物によって捕食されて、凝集性および沈降性のよい活性汚泥となり、沈澱するので、活性汚泥の量は次第に増加する。
【0017】
従って、本発明の廃水の処理方法では、先ず、沈澱分離された活性汚泥の一部を余剰汚泥として分離する。次いで、余剰汚泥を構成している微生物を殺菌することによって、微生物や原生動物の格好の餌となるように変換(基質化)する。そして、殺菌処理後の基質化汚泥を生物処理することにより、余剰汚泥の増加の抑制する。
【0018】
余剰汚泥に所定の金属イオンを付与すると、汚泥を構成している微生物の細胞壁が分解されたり、あるいはイオンチャンネルが阻害されたりして、微生物が殺菌される。そして、微生物の一部は可溶化して、細胞壁内の多糖類や蛋白質等が周囲に溶出する。その結果、微生物自体が有機汚濁成分となる。このように処理された汚泥(基質化汚泥)を再び生物処理槽に戻して生物的処理を行うと、微生物自体に由来する有機汚濁成分が生物処理槽内の正常な微生物によって酸化分解される。その結果、余剰汚泥の発生量を格段に減少させることが可能となる。もちろん余剰汚泥に含まれる微生物の全てを基質化する必要はなく、一部を基質化することでも余剰汚泥の削減効果が得られる。
【0019】
余剰汚泥に金属イオンを付与する方法としては、汚泥中で所定の金属を腐食させる方法が最も簡単である。例えば、亜鉛、鉄、アルミニウム、銅などの金属は腐食が進みやすい。余剰汚泥中にこれらの金属を埋没させることで、簡易に金属イオンを余剰汚泥に付与できる。しかし、金属イオンの溶出が多すぎると、水質が汚染される可能性が高くなるため、金属の重量を確認をしながら金属イオンの溶出を制御することが好ましい。
【0020】
図1に、本発明の有機物を含む廃水の処理方法を実施するためのシステムの一例を示す。
有機物を含む廃水11は、まず、生物処理槽12に送られる。生物処理槽12には、曝気槽が用いられる。生物処理槽12で処理された廃水13は、沈澱槽14へと導かれる。沈澱槽14では、活性汚泥15と浄水16とが分離される。浄水16は外部へ放流される。沈殿槽14で沈殿した活性汚泥15のうち、必要な量は返送汚泥17として生物処理槽12に戻される。残りの活性汚泥は、余剰汚泥18として汚泥削減装置19に送られる。汚泥削減装置19では、余剰汚泥18を構成する微生物を生物分解されやすい状態まで基質化する。得られた基質化汚泥10は生物処理槽12に戻される。
【0021】
図2に、上記システムで用いるのに好適な汚泥削減装置19の一例の概略断面図を示す。この装置は、余剰汚泥21を貯留するための余剰汚泥貯留槽22、陽極23aと陰極23bからなる電極ペア23、電極ペア23に電圧を印加するための可変印加電圧源24、余剰汚泥21を攪拌するための気泡25を発生させる気泡放出棒26、気泡放出棒26に空気を送り込むポンプ27を具備している。余剰汚泥21は、余剰汚泥供給管28から余剰汚泥貯留槽22に送られ、余剰汚泥貯留槽22で基質化された汚泥は、汚泥排出管29を通って生物処理槽へ戻される。
【0022】
陽極23aと陰極23bのそれぞれ少なくとも一部は、余剰汚泥21に埋没させる。そして、電極ペア23に電圧を印加することにより、陽極23aから金属イオンを余剰汚泥21に溶出させる。余剰汚泥21に含まれる微生物は、溶出した金属イオンで殺菌され、基質化する。殺菌効果が最も高いのは、電極ペア付近であるが、気泡放出棒26から電極ペア付近に無数の気泡25を発生させることにより、余剰汚泥21は攪拌される。
【0023】
攪拌には、スクリューなどの機械的な手段を用いても良いが、上記のように気泡を利用して攪拌する方が好ましい。酸素を含む気体をバブリングすることにより、余剰汚泥貯留槽22の内部でも有機物を酸化分解させることができるからである。また、余剰汚泥21の攪拌は、電極ペアの周辺で行えば十分である。経済的な負担が大きくなるので、余剰汚泥貯留槽22の全体に気泡を発生させる必要はない。特に、電極ペアの周辺の余剰汚泥に上下方向の対流を生じさせることが好ましい。
【0024】
電極ペアを構成する2つの電極には、金属または導電性のセラミックを用いるることができる。ただし、陽極にはイオンを溶出させる金属を用いる。電極の形状に限定はないが、最も簡単な構造の電極ペアは、同じ大きさの一対の平板からなる。しかし、陽極は、金属イオンの溶出により、徐々に小さくなるため、陽極の面積を陰極の面積よりも大きくすることが好ましい。このようにすれば、電極ペアのメンテナンスが簡単になる。しかも、より大きな面積から金属イオンが溶出するので、金属イオンと微生物との接触の機会を増やすことが可能になる。
【0025】
図3に、電極ペアの一例を示す。図3の電極ペア30では、陽極30aに比べて、陰極30bの面積が、かなり小さくなっている。このような電極ペアは安価であり、メンテナンスも容易である。
【0026】
図4に、電極ペアの別の一例を示す。図4の電極ペア40の陰極40bは、攪拌による余剰汚泥の移動が容易になるように、極板全面に貫通孔41を有している。図4では、陽極40aには貫通孔が設けられていないが、陽極40aに貫通孔を設けることもできる。このような電極ペアは、図3の電極ペアに比べて、電界強度の分布が陽極全面にわたって均一になりやすい。従って、金属イオンの溶出が陽極全面で均一となり、電極をより長く使用できるようになる。
【0027】
図5に、電極ペアのさらに別の一例を示す。図5の電極ペア50は、筒状の陽極50aと、そのほぼ中心に位置する陰極50bからなる。このような構造の場合、陽極の全面にわたって完全に均一な電界分布を形成することが可能である。従って、金属イオンの溶出による陽極の目減りも均一となり、図4の電極よりもさらに長い電極寿命を期待できる。また、筒状の陽極50aの中空部に沿って余剰汚泥を移動させれば、余剰汚泥の移動が電極によって妨げられるのを防止できる。
【0028】
余剰汚泥に含まれる微生物を殺菌するのに有効な金属イオンとしては、銀イオン、銅イオン、ニッケルイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、鉛イオン、カドニウムイオン、水銀イオン、パラジウムイオンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。ただし、水質汚染を考慮すると、銀イオン、銅イオン、ニッケルイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、パラジウムイオンなどを用いることが好ましい。なかでも、銀とパラジウムは高価であり、銅は有害化合物を作りやすいことから、ニッケルイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオンおよび鉄イオンから選択することが好ましい。
【0029】
余剰汚泥の殺菌処理で鉄イオンを用いると、微生物の殺菌のみならず、水質に含まれているリンを燐酸鉄として沈降分離することができる。従って、リンの除去機能を付加することもできる。鉄イオンを余剰汚泥に溶出させるために腐食が進みやすい安価な鉄素材を用いる場合には、イオン濃度の制御に注意を払う必要がある。従って、耐食性の鉄合金を用いることが好ましい。
ニッケルイオンは、亜鉛イオン、アルミニウムイオンおよび鉄イオンの1/10程度の少ない濃度でも殺菌効果を期待できる。
【0030】
これらの金属イオンは、余剰汚泥貯留槽では1〜200ppmの濃度になるように制御する。金属イオン濃度が1ppm未満では、殺菌効果が不足し、十分な基質化が行えない。また、200ppmを超えると、浄水の金属イオン濃度を十分に低減させるためには、多くの基質化汚泥を生物処理槽に戻すことができず、汚泥の削減効果が小さくなる。
【0031】
生物処理槽における金属イオン濃度は、水道法で認められている基準値以下(銅は3mg/L、亜鉛は5mg/L、鉄は10mg/L)になるように調整する。できれば、上記基準値の1/10以下の濃度とすることが望ましい。その結果、本発明の処理方法で得られる浄水の水質は、従来一般に行われている活性汚泥法によって処理された浄水に比べて劣ることがなく、しかも、従来のような廃棄焼却処分が必要となる余剰汚泥の発生を抑制できる。
【0032】
生物処理槽で有機物の分解を十分に行うためには、できるだけ生物処理槽内での金属イオン濃度の上昇を抑えることが好ましい。金属イオンが、生物処理槽内の微生物まで殺菌してしまうのを防ぐためである。そのためには、有機物を含む廃水と基質化汚泥とを予め混合してから生物処理槽に戻すか、生物処理槽を2段以上に区切り、生物処理槽内の微生物の全てが一度に基質化汚泥と混合するのを防ぐことが好ましい。
【0033】
電極ペアにおいて、陽極と陰極を固定する場合には、金属イオンを放出しない陰極を用いることができる。陰極には、水溶液に対する耐腐食性の高い材料を用いることが好ましい。例えば、金、白金などの貴金属、白金めっきチタン電極、炭素電極、ボロンをドープした導電性ダイヤモンド薄膜電極、フェライト電極、窒化チタンなどの導電性セラミックを用いることができる。一方、陽極には、前述した金属イオンを溶出する金属、例えば、銀、銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、鉄などを用いることが好ましい。
【0034】
陰極として、陽極と同一の材料を用いることもできる。この場合、陰極に金属が析出しても、同一素材であるため、陽極として再利用できる。このとき、陽極だけが消耗されるため、電極ペアのメンテナンスが必要となるが、2つの電極の消耗が同じように進むように、印加する電圧を所定時間で反転させることにより、メンテナンスを低減することができる。
【0035】
陽極に用いる金属が一種だけの場合、ある特定の微生物を殺菌できても、他の殆どの微生物を効率よく殺菌することは難しい。従って、陽極には、複数の種類の金属を用い、複数の種類の金属イオンを余剰汚泥に溶出させることが好ましい。
従って、それぞれ異なる金属材料からなる少なくとも2種の陽極を含む複数対の電極ペアを用い、少なくとも2種の陽極から少なくとも2種の金属イオンを余剰汚泥中に溶出させることが好ましい。
【0036】
電極ペアを構成する2つの電極が、それぞれ金属材料からなる場合、電極ペアの陽極と陰極とを所定時間毎に反転させることにより、前記2つの電極から交互に金属イオンを余剰汚泥に溶出させることができる。この場合、電極ペアを構成する2つの電極を同じ金属材料で作製してもよいが、それぞれ異なる金属材料で作製することが好ましい。そのようにすれば、陽極と陰極とが反転する毎に、溶出する金属イオンの種類を変えることができるからである。また、複数の電極ペアを配置するスペースがない場合でも、電極ペアを一対だけ配置すれば良く、設置費用を削減できる。
【0037】
金属イオンに亜鉛イオンを用いる場合、亜鉛板をそのまま用いると溶解度が大きく、溶出するイオン量の制御が困難となる。また、イオンの溶出が激しいために応力われなどが生じやすい。そこで、アルミニウムを20重量%以上含む耐食性の亜鉛合金を用いることが好ましい。このような亜鉛合金板からは、余剰汚泥に漬けただけではイオンが溶出しにくい。好ましくは、例えば、日曹金属化学(株)製のZA27、SPZなどを用いることができる。
【0038】
可変印加電圧源による電極ペアへの電圧の印加は、目的とする金属イオンが溶出されるように制御する。印加する電圧は、陽極に使用する電極材料の酸化還元電位よりも1〜5V程度高いことが好ましい。これ以上の電圧を加えて金属イオンの溶出速度をさらに上げることもできる。しかし、通電効果で余剰汚泥が加熱されすぎたり、臭気が発生したり、大量の水素ガスが瞬時に発生したりすることがあるため、注意を要する。例えば、亜鉛(酸化還元電位が0.763V)を陽極に用い、銅などの貴金属類を陰極に用いる場合には、電極ペアに1〜6Vの電圧を印加することが望ましい。実際には、金属材料の種類や電極構造によって酸化還元電位が微妙に異なるため、陰極近傍から気体の発生を確認できる程度の電圧に調整するのが便利である。
【0039】
電流を流しやすくするために余剰汚泥に含まれる水のpHを約5〜6.5または7.5〜9に保持することが好ましい。この際に使用するpH調整剤として硝酸を用いれば、嫌気的雰囲気下において硝酸呼吸性微生物を含む活性汚泥で基質化汚泥を処理する際に、硝酸イオンの添加を省くことができる。また、有機物を含む廃水に塩素が含まれている場合には、陰極側から若干の塩素が発生するため、塩素による殺菌効果を期待できる。
【0040】
金属イオン濃度は直接測定されることが望ましいが、イオン濃度測定装置は高価であり、連続測定も困難である。従って、例えば、電圧の印加により流れる電流が、全て金属イオンの溶出によるものと仮定して、溶出した金属イオン量を計算する。そして、その金属イオン量を対象となる余剰汚泥の量で除算した値を、金属イオン濃度として採用するのが便利である。そのためには可変印加電圧源が電流計を備えることが望ましい。
【0041】
微生物は負に帯電しやすいので、余剰汚泥貯留槽の陽極側に堆積しやすい。堆積物によって金属イオンの溶出が不安定になるのを避けるためには、電極ペアに電圧を印加し続けて連続的に金属イオンを余剰汚泥中に溶出させるよりも、定期的に電極ペアへの電圧の印加を休止したり、電圧を低くしたり、陽極と陰極を反転させたり、交流電圧で制御したりすることが好ましい。交流電圧を採用する場合には、電極ペアを構成する2つの電極がそれぞれ金属イオンを溶出する材料からなることが好ましい。
【0042】
図1では、沈澱槽14で沈殿させた活性汚泥の一部を余剰汚泥18として取り出すシステムを示したが、本発明の処理方法を実施するためのシステムは、これに限定されない。例えば、沈澱槽を設けない回分式の活性汚泥法を採用する場合には、活性汚泥を含む廃水の一部を生物処理槽内から取り出して、これを余剰汚泥と見なして上記と同様の基質化を行ってもよい。すなわち、現状の廃水処理システムには種々の形態があるが、どのシステムを採用する場合にも、廃水の処理フローに大きな変更を加える必要はない。余剰汚泥中に金属イオンを分散させ、余剰汚泥中の少なくとも一部の微生物を殺菌する工程を既存のシステムに組み込むだけでよい。
【0043】
本発明においては、余剰汚泥中に金属イオンを分散させて余剰汚泥中の少なくとも一部の微生物を殺菌する工程と、例えば余剰汚泥を超音波により基質化する超音波処理工程とを併用することができる。超音波発生機により超音波を発生させる場合の出力は、0.1〜10kW程度である。また、超音波で余剰汚泥を処理する時間は1〜30分間、温度は20℃〜100℃であることが好ましい。また、超音波処理工程を行う際には、余剰汚泥に含まれる水のpHを3〜10に調整することが好ましい。
【0044】
その他、余剰汚泥をオゾンやUV照射で処理する工程や、機械的に微生物を破壊させる工程を併用することもできる。UV照射処理を行う際には、光酸化触媒を余剰汚泥に添加することが好ましい。また、次亜塩素酸ナトリウムを余剰汚泥に添加することもできる。先に挙げた金属イオンを触媒として、酸化剤による余剰汚泥の酸化分解を行ってもよい。
【0045】
上記の処理工程で使用するpH調整剤として硝酸イオンおよび/または亜硝酸イオンを用いる場合、これらのイオンを発生する水溶性化合物を用いることが好ましい。そのような水溶性化合物としては、例えば、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸アンモニウム等の硝酸塩や、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸アンモニウム等の亜硝酸塩が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。アンモニア含有廃水の硝化液等も使用することができる。経済性を考慮すると、廃硝酸を用いることが好ましい。廃硝酸とは、鉄鋼・鋼材製造業におけるステンレスの硝酸洗浄工程で生じる廃水、有機合成化学工場において有機合成のニトロ化工程で生じる濾過廃水、これらの廃水を中和処理して得られる硝酸塩を含む廃水等をいう。本発明においては、廃硝酸のなかでも、特に、中和処理されているものを用いることが好ましい。
【0046】
余剰汚泥に溶解させる硝酸塩の量は、電離で生じるイオン種(硝酸イオン、亜硝酸イオン)により異なるが、汚泥中の全有機物質量に対して、通常、0.2〜50重量%程度であることが好ましい。ただし、汚泥中の有機汚濁成分の状態に応じて硝酸塩の添加量を適宜に調整することが好ましい。
【0047】
図2では、金属イオンを溶出させる電極ペアが余剰汚泥貯留槽内に配置されているが、図6に示すような構造を用いることもできる。図6では、余剰汚泥移動経路の一部となる配管61の中空部に、余剰汚泥の移動方向に対して垂直に、陽極62aおよび陰極62bからなる一対の電極ペア62が設けられている。電極ペア62には可変印加電圧源63から電圧が印加される。余剰汚泥64は、この配管を通過する際に、金属イオンを含んだ余剰汚泥65となる。陽極62aおよび陰極62bは、例えば、それぞれメッシュ構造を有する。また、陽極62aおよび陰極62bの配置を逆にしてもよい。
【0048】
図6の配管によれば、例えば、余剰汚泥貯留槽等に余剰汚泥を搬送する経路上で、金属イオンを余剰汚泥に分散させることができる。この場合、余剰汚泥貯留槽に電極ペアを配置する必要がなくなり、しかも、ほとんど全ての余剰汚泥に金属イオンと接触する機会が与えられる。従って、殺菌が不均一になるのを避けることができる。
【0049】
【実施例】
次に、本発明について、実施例および比較例を挙げて更に詳細に説明する。
《実施例1》
図1に示したのと同様の廃水処理システムを採用して有機物を含む廃水の浄化と余剰汚泥の処理を行った。建設したパイロットプラントは、100リットル/日の規模を有する。汚泥削減装置19には、余剰汚泥貯留槽、電極ペア、可変印加電圧源、余剰汚泥を攪拌するための気泡を発生させる気泡放出棒、および気泡放出棒に空気を送り込むポンプを具備する図2に示した汚泥削減装置と類似の装置を用いた。
【0050】
図7を参照しながら、ここで用いた電極ペアについて説明する。陽極71aには、厚さ3mmの亜鉛合金(78Zn−22Al)板を用いた。陰極71bには、厚さ1mmのアルミニウム板を用いた。陽極71aと陰極71bからなる電極ペア71を2対準備した。2対の電極ペアは、それぞれ陽極71aと陰極71bとを対向させて、電極治具72に固定した。このような治具を用いれば、大きな面積の電極を必要とせず、メンテナンスも容易である。治具72には、木材にポリプロピレンをバインダとして配合した人口木材(ミサワホーム(株)製のミサワウッド(商品名))を用いた。陽極71aと陰極71bとの間隔は5cmとした。
【0051】
可変印加電圧源には、直流の電圧源を用い、1〜5Vの電圧を3対の電極ペアにそれぞれ印加した。陽極の亜鉛合金板から余剰汚泥中に溶出させる亜鉛イオンの濃度が1〜500mg/Lとなるように、印加電圧を調整した。どの印加電圧でも、水素の発生により、通電を確認できた。
【0052】
有機物を含む廃水11には、食品工場から排出される廃水を用いた。この廃水のBOD(biochemical oxygen demand)は1000mg/L、SS(SuspendedSolid:浮遊物質量)は1000mg/L、ノルマルヘキサン抽出物質は400mg/Lであった。pHは約4であった。生物処理槽12で浄化された浄水16のBODは15、SSは200、ノルマルヘキサンは3.5であった。また、浄水16には窒素成分(硝酸)が多く含まれており、pHは5.5と酸性であった。したがって、pH調整剤は用いなかった。
【0053】
余剰汚泥貯留槽内の余剰汚泥中の亜鉛濃度が1mg/Lでは、BOD等を上記にまで低減した浄水16を得るためには、殺菌に5日を要した。2日未満で殺菌を完了するには、余剰汚泥中の亜鉛濃度を3mg/L以上に設定することが必要であった。また、亜鉛イオンが500mg/Lの場合、殺菌後の基質化汚泥を、その10倍量の廃水と混合しても、生物処理槽12の生物分解能力が半減することがあった。これは、残留亜鉛イオンにより、生物処理槽12での生物分解に必要な微生物の一部が殺菌されてしまったためと考える。
【0054】
基質化汚泥を、その3倍量の廃水と混合してから生物処理槽12に戻す場合、生物処理槽12の生物分解能力を低減させないためには、余剰汚泥貯留槽内の亜鉛イオン濃度を30mg/L以下に抑えることが必要であった。また、余剰汚泥貯留槽内の亜鉛イオン濃度を3〜15mg/Lの濃度に制御することで、下水道法の基準(5mg/L)に合致する浄水を得ることができた。このことから、本発明によれば、水質を低下させずに、余剰汚泥量を低減することができることが確認できた。
【0055】
余剰汚泥貯留槽内の亜鉛イオン濃度を、3〜15mg/Lに制御して、下水道法の基準に合致する浄水が得られる状態で、廃水処理システムを連続的に運転した。しかし、30日経過後も余剰汚泥の増加はほとんど確認されなかった。一方、余剰汚泥貯留槽内で、亜鉛イオンによる余剰汚泥の殺菌処理を行わないこと以外、上記と同様の条件で廃水処理システムを連続的に運転したところ、余剰汚泥が徐々に増加した。従って、少しずつ余剰汚泥を除去しなければならなかった。また、電極ペアの陰極に銅を用いた場合にも同様の結果が得られた。
【0056】
《実施例2》
次に、電極ペアと電圧の印加方法を変更したこと以外、実施例1と同様の条件で廃水処理システムを連続的に運転した。具体的には、上記と同様の厚さ3mmの亜鉛合金(78Zn−22Al)板の電極と、厚さ3mmの鉄板の電極からなる電極ペアを用いた。また、最高電圧5Vで周波数60Hzの交流電源により、電極ペアに電圧を印加した。
【0057】
余剰汚泥貯留槽中の亜鉛イオン濃度は、10mg/L程度となるように印加電圧を調整した。交流電源を用いているため、亜鉛イオンの溶出速度は実施例1の場合の約半部になり、亜鉛イオン濃度が上がるまでには時間を要した。ただし、もう一方の電極からは鉄イオンが溶出しているので、実施例1と同じ通電時間で、汚泥貯留槽中の鉄イオン濃度は8mg/L程度となった。従って、殺菌効果は実施例1と殆ど同様であった。しかも、余剰汚泥にはリンが30mg/L程度含まれていたが、リンが鉄イオンによって燐酸鉄として沈殿したため、リン濃度を25mg/L以下に低減することができた。沈殿した燐酸鉄は余剰汚泥貯留槽から除去した。従って、生物処理槽12に蓄積されるリンの量を削減することができた。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、BOD負荷量の増加を招くことなく、余剰汚泥の削減を行なうことができ、しかも生物処理槽を有する既存の廃水処理システムのほとんどを有効活用することができる。また、最終的に外部に放流される処理水(浄水)の水質も良好である。本発明の好ましい態様によれば、最終的には余剰汚泥の発生を無くすことも可能であり、また、大型の装置を要さず、残存オゾンの問題もなく、低コストである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機物を含む廃水の処理方法を実施するために用いるシステムの一例を示す工程図である。
【図2】本発明の有機物を含む廃水の処理方法を実施するために用いる汚泥削減装置の一例の概略構成図である。
【図3】本発明の有機物を含む廃水の処理方法を実施するために用いる電極ペアの一例を示す概略図である。
【図4】本発明の有機物を含む廃水の処理方法を実施するために用いる電極ペアの別の一例を示す概略図である。
【図5】本発明の有機物を含む廃水の処理方法を実施するために用いる電極ペアのさらに別の一例を示す概略図である。
【図6】本発明の有機物を含む廃水の処理方法を実施するために用いる金属イオンを溶出させるための電極ペアを配置した配管の一例の概略構成図である。
【図7】本発明の実施例で用いた電極ペアを固定した治具の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 基質化汚泥
11 有機物を含む廃水
12 生物処理槽
13 生物処理槽で処理された廃水
14 沈澱槽
15 活性汚泥
16 浄水
17 返送汚泥
18、21、64 余剰汚泥
19 汚泥削減装置
22 余剰汚泥貯留槽
23、30、40、50、62、71 電極ペア
23a、30a、40a、50a、62a、71a 陽極
23b、30b、40b、50b、62b、71b 陰極
24、63 可変印加電圧源
25 気泡
26 気泡放出棒
27 ポンプ
28 余剰汚泥供給管
29 汚泥排出管
41 貫通孔
61 配管
65 金属イオンを含んだ余剰汚泥
72 治具

Claims (8)

  1. 生物処理槽において、廃水中の有機物を、微生物により分解する工程(a)、前記工程(a)で発生した活性汚泥の一部を、余剰汚泥として、分離する工程(b)、前記余剰汚泥を、殺菌処理する工程(c)、および殺菌処理後の汚泥を、前記生物処理槽に戻す工程(d)からなり、
    前記工程(c)が、前記余剰汚泥中に金属イオンを分散させることにより、前記余剰汚泥中の少なくとも一部の微生物を殺菌する工程からなる、有機物を含む廃水の処理方法。
  2. 前記工程(c)が、前記余剰汚泥を水に腐食する金属と接触させることにより、前記余剰汚泥中に金属イオンを分散させる工程からなる請求項1記載の有機物を含む廃水の処理方法。
  3. 前記工程(c)が、前記余剰汚泥中に一対または複数対の電極ペアを配置して、前記電極ペアに電圧を印加し、前記電極ペアの陽極から金属イオンを前記余剰汚泥中に溶出させることにより、前記余剰汚泥中に金属イオンを分散させる工程からなる請求項1記載の有機物を含む廃水の処理方法。
  4. 前記余剰汚泥を一定方向に流動させるとともに前記電極ペアの陽極と陰極とを固定し、前記陽極と陰極の互いに対向する面を、それぞれ前記余剰汚泥の流れ方向に対してほぼ平行に配置し、前記陽極の面積を前記陰極の面積よりも大きくした請求項3記載の有機物を含む廃水の処理方法。
  5. 前記複数対の電極ペアが、それぞれ異なる金属材料からなる少なくとも2種の陽極を含み、前記少なくとも2種の陽極から少なくとも2種の金属イオンを前記余剰汚泥中に溶出させる請求項3記載の有機物を含む廃水の処理方法。
  6. 前記電極ペアを構成する2つの電極が、それぞれ金属材料からなり、前記電極ペアの陽極と陰極とを所定時間毎に反転させることにより、前記2つの電極から交互に金属イオンを前記余剰汚泥に溶出させる請求項3記載の有機物を含む廃水の処理方法。
  7. 前記金属イオンが、ニッケルイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオンおよび鉄イオンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の有機物を含む廃水の処理方法。
  8. 前記電極ペアを構成する2つの電極の少なくとも一方が、アルミニウムを含む亜鉛合金からなる請求項3記載の有機物を含む廃水の処理方法。
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