JP2004089709A - 蓄光性医療用品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 暗所で医療用品を使用する状態下であっても、容易にその医療用品を視認することができる蓄光性医療用品を提供すること。
【解決手段】 医療用品と、蓄光性顔料とを備えて成ることを特徴とする蓄光性医療用品であり、また、前記医療用品は、医療用液を収容する容器、前記容器の開口部を封止するキャップ、医療用液若しくは体液を導通させるチューブ、医療用液若しくは体液の流れの方向を変換し、若しくは前記流れをオンオフする活栓、注射針器、留置針、カテーテル、又は医療用液若しくは体液を導通するチューブにおけるコネクタである蓄光性医療用品。
【選択図】 図1
【解決手段】 医療用品と、蓄光性顔料とを備えて成ることを特徴とする蓄光性医療用品であり、また、前記医療用品は、医療用液を収容する容器、前記容器の開口部を封止するキャップ、医療用液若しくは体液を導通させるチューブ、医療用液若しくは体液の流れの方向を変換し、若しくは前記流れをオンオフする活栓、注射針器、留置針、カテーテル、又は医療用液若しくは体液を導通するチューブにおけるコネクタである蓄光性医療用品。
【選択図】 図1
Description
本発明は蓄光性医療用品に関し、さらに詳しくは、暗所で医療用品を使用する状態下であっても、容易にその医療用品を視認することができる蓄光性医療用品に関する。
夜間など暗い場所で、治療や病棟の巡回、患者の処置など照明をつけることのできない環境下で医療作業をしなければならなかった。
この場合、照明をつけると、就寝していた患者を起こしてしまったり、患者の精神安定性にも良くなかった。このような理由により暗い場所では懐中電灯を照らして作業をしていた。
また、高齢者を収容する病院及び特別養護老人ホーム等において高齢者がしばしば建物内を徘徊することがあった。
医師、看護師、技師、薬剤師などの医療従事者は、夜間及び周辺が暗くて視界が決して十分とはいえない環境下で、様々な確認、操作、処理などの作業をしなければならい場合がある。例えば、夜間に看護師が病棟巡回で患者の状態を確認すること、また医師や技師が暗室などで確認作業をするには、懐中電灯などの不十分な明かりの中で、黙視や自分自身の経験による感触などに頼らざるを得なかった。
災害又は事故等により停電状態下では、自家発電装置が作動して病院内の照明が確保されるようにもなっているが、自家発電装置の作動時間は数時間程度であるから、時間の経過と共に自家発電装置が作動しなくなった後には、手探り状態で医療業務、点検作業等をせざるを得なくなる。
一方、医師からの指示によって薬剤師、看護師などが多種多様な薬液をボトル又はバッグに充填又は混合する作業においても、ボトル又はバッグには、一見しただけでは確認し難い大まかな目盛り、数字及び文字のうち一以上が入っているにすぎなかった。
さらに、患者が夜間単独で行動するときも、自分自身に接続されている薬液チューブに絡まって転倒すること、また転倒により薬液チューブが閉塞することがあった。
現在、病院では汎用性あるいは互換性を有する各社の製品、及び各種の製品をそれぞれ購入し、用途に応じてその都度医療従事者自身が、これらを適宜組み合わせて臨床使用していることが多い。この場合医療用製品の色が各社ごとに異なることが多く、各種各社の製品に色付けをすることにより経験的に色で医療用製品を識別することが多かった。しかし、夜間等の暗い場所においては色の識別は困難であった。
本発明の目的は、夜間などの暗い場所においても、医療作業が可能となり、また各種の医療上の点検、確認等ができる蓄光性医療用品を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、
(1) 医療用品と、蓄光性顔料とを備えて成ることを特徴とする蓄光性医療用品であり、
(2) 前記医療用品は、医療用液を収容する容器、前記容器の開口部を封止するキャップ、医療用液若しくは体液を導通させるチューブ、医療用液若しくは体液の流れの方向を変換し、若しくは前記流れをオンオフする活栓、注射針器、留置針、カテーテル、又は医療用液若しくは体液を導通するチューブにおけるコネクタである前記(1)に記載の蓄光性医療用品であり、
(3) 前記蓄光性顔料が、前記医療用品に含有されてなる前記(1)又は(2)に記載の蓄光性医療用品であり、
(4) 前記蓄光顔料が、前記医療用品に貼付されるラベルに含まれて成る前記(1)〜(3)のいずれかに記載の蓄光性医療用品であり、
(5) 前記蓄光顔料が、前記医療用品に貼付されるラベルに表示された文字、図形、又は記号に含まれて成る前記(1)〜(3)のいずれかに記載の蓄光性医療用品であり、
(6) 前記ラベルが、前記医療用品に貼付されるその貼付面に、その医療用品に関わる情報が記載されてなる前記(4)又は(5)に記載の蓄光性医療用品であり、
(7) 前記医療用品が、輸液セット又は輸血セットにおける複数のコネクタであり、その複数のコネクタが前記蓄光性顔料で色分けされてなる前記(1)に記載の蓄光性医療用品である。
(1) 医療用品と、蓄光性顔料とを備えて成ることを特徴とする蓄光性医療用品であり、
(2) 前記医療用品は、医療用液を収容する容器、前記容器の開口部を封止するキャップ、医療用液若しくは体液を導通させるチューブ、医療用液若しくは体液の流れの方向を変換し、若しくは前記流れをオンオフする活栓、注射針器、留置針、カテーテル、又は医療用液若しくは体液を導通するチューブにおけるコネクタである前記(1)に記載の蓄光性医療用品であり、
(3) 前記蓄光性顔料が、前記医療用品に含有されてなる前記(1)又は(2)に記載の蓄光性医療用品であり、
(4) 前記蓄光顔料が、前記医療用品に貼付されるラベルに含まれて成る前記(1)〜(3)のいずれかに記載の蓄光性医療用品であり、
(5) 前記蓄光顔料が、前記医療用品に貼付されるラベルに表示された文字、図形、又は記号に含まれて成る前記(1)〜(3)のいずれかに記載の蓄光性医療用品であり、
(6) 前記ラベルが、前記医療用品に貼付されるその貼付面に、その医療用品に関わる情報が記載されてなる前記(4)又は(5)に記載の蓄光性医療用品であり、
(7) 前記医療用品が、輸液セット又は輸血セットにおける複数のコネクタであり、その複数のコネクタが前記蓄光性顔料で色分けされてなる前記(1)に記載の蓄光性医療用品である。
本発明によると、夜間などの暗い場所においても、医療作業が可能となり、また各種の医療上の点検、確認等ができる蓄光性医療用品を提供することができる。
本発明に係る蓄光性医療用品は、医療用品と蓄光性顔料とを備え、その医療用品の存在、その医療用品の本来の目的、使用状態、動作状態、他の部材との接続状態等を、暗所において容易に確認することができる。
本発明における医療用品としては、医療現場で使用されることのできる様々な物品、機械、器具等を挙げることができる。医療用品の具体例としては、医療用液を収容する容器、前記容器の開口部を封止するキャップ、医療用液例えば透析液、若しくは体液例えば血液を導通させるチューブ、医療用液若しくは体液の流れの方向を変換し、若しくは前記流れをオンオフする活栓、注射器、留置針、カテーテル、又は医療用液若しくは体液を導通するチューブにおけるコネクタ等を挙げることができる。
これら医用用品はガラス製であっても、合成樹脂製であってもよく、その材質に特に制限はない。
この発明における医療用品がプラスチック製であれば、そのプラスチックに蓄光性顔料を含有させることにより蓄光性医療用品を構成することができ、またその医療用品がガラス製又はプラスチック製その他の材質で形成されている場合には、医療用品に、蓄光性顔料を有するラベルを、貼付することにより蓄光性医療用品を構成することができる。
蓄光性顔料としては、蛍光体の一種であって、暗い場所でも比較的長い時間残光性を有する顔料を挙げることができる。具体的には、蓄光性材料としては、硫化亜鉛に銅などを添加した非酸化物材料、酸化アルミニウムを主成分とするセラミック材料に希土類元素を添加した酸化材料、ケイ酸塩系蓄光顔料例えばM2MgSi2O7(式中、Mは少なくともCa、Sr及びBaのいずれかである。)で示される化合物、並びにSrAl2O4:Eu,Dy、Sr4Al14O25:Eu,Dy及びCaAl2O4:Eu,Dy(ただし、前記三種の無機化合物において、例えば「SrAl2O4」が母体結晶を示し、「:Eu,Dy」が賦活剤であることを示す。)などを好適例として挙げることができる。本発明において、蓄光性を有する素材はこれらに限定されないが、好ましくは8時間以上であっても蓄光性を有する素材が良い。
蓄光性顔料を含むラベルとしては、プラスチック、紙等で形成されたシートの表面に、蓄光性顔料を含む塗料又はインキで記載された文字、図形、記号等を有するラベルを挙げることができる。
前記シートは、その厚さにつき特に限定されず、1mm以下のフィルムといわれているシートも含む。プラスチックシートの製造方法としてはカレンダー成形法、押出成形法、射出成形法、キャスティング成形法などが挙げられる。
本発明における蓄光性顔料を含有するラベルの例である前記プラスチックシートは、前記蓄光性を有する素材を混合して、シートを成形することの他、蓄光性を有する素材を塗料に含有させ、この塗料をシートの全面又は一部に塗布しても良い。
プラスチックの種類も特に限定されるものではなく、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などの硬化型樹脂、あるいは分子内に結晶領域と非晶領域とを持つ熱可塑性エラストマーであってもよい。シート状に成形する場合、軟質又は半硬質であることが、医療用品に貼付しやすく好ましい。また、シートの厚さが0.5mmに満たない薄い場合は、硬質でも良い。
前記蓄光性を有するプラスチックシートを医療用品に貼付する場合、貼付される医療用品の大きさ及び形状にあわせて適宜に切断して使用することができる。必ずしも医療用品全面にシートを貼付する必要はなく、医療用品に部分的に貼付しても良い。例えば、注射器、留置針、チューブ、医療用容器等を形成する本体における円筒部又はその他の表面に、部分的に貼付して、暗い場所での処置を行えるようにすることの他、医療容器である点滴バッグに目盛り、数字及び文字のいずれか一以上が記載された前記プラスチックシートを貼付して、暗い場所でも残量などの確認を容易にすることができる。そのほかカテーテルなどのチューブ状の医療製品に前記プラスチックシートを貼付して、夜間や暗い場所での処置、作業が可能となる。
前記プラスチックシートの医療用品への貼付は、接着剤、粘着剤による貼付方法で行われることの他、シートの裏面に両面テープを貼り付けて貼付すること、あるいはセロファンテープなどの透明な接着テープなどでシートの表面から貼付する方法で行われても良い。いずれの方法であっても、プラスチックシートを医療用品へ貼付する場合、簡単に剥がれなければどのような貼付方法で行っても良い。
また、円筒部を有する医療用品としては、前記の他に、ボトル、点滴筒、各種フィルターなどが挙げられる。円筒部を有する医療用品を用いたこの発明に係る蓄光性医療用品の好適例を図1に示す。図1に示されるように、蓄光性医療用品の一例である蓄光性医療用ボトルは、円筒形状をなす円筒部である医療用ボトル本体1を有し、医療用ボトル本体1の正面側の表面に、医療用液体である内容液の体積を示すための目盛り2が設けられている。この蓄光性医療用ボトルの、前記正面側とは反対側の円筒部表面には、蓄光性顔料を含有するプラスチック製のラベル3(蓄光性顔料含有ラベル)が、貼付されている。このように医療用ボトルの、目盛りの刻まれた表面とは反対側の面に蓄光性顔料含有ラベルが貼付されていると、暗い場所でも目盛りや薬液残量が蓄光顔料の発する光に照らされて一目でわかるようになる。
また、蓄光性医療用品の好適例を図2に示す。図2に示される蓄光性医療用品は、経口用イルリガートルであり、この経口用イルリガートル4は、蓄光性プラスチック製容器5と、点滴チューブとが完全に一体化されてなる医療用品である。この蓄光性プラスチック製容器5は、円筒体形状をなす円筒部を有する容器本体7と、この容器本体7の円筒状外周面に貼付されたラベル8とを有する。この容器本体7の円筒部外周面には、図1に示されていたような目盛りが形成されていない。一方、前記ラベル8は、シート状であり、前記容器本体7の円筒部外周面に貼付される面、換言すると、円筒部外周面に接触する表面に、この蓄光性プラスチック製容器5に収容される医療用液例えば点滴液の容積を示すための目盛り9が設けられ、この目盛り9は蓄光性顔料を含有するインクで形成されてなる。このようにラベル8の裏面に蓄光性顔料含有インキでメモり9を形成しておくと、このラベル8を貼付した容器本体7の貼付面とは反対側の面からこの容器本体7を観察すると、蓄光性顔料からの光によって暗所であってもこの経口用イルリガートル4に収容されている点滴液の有様をよく観察することができ、しかも経口用イルリガートル4内に透明内容物が収容されていると凸レンズ効果によって、ラベルに形成された目盛り9が拡大されて視認することができる。拡大されたメモリ9を視認することができ、しかも蓄光性顔料による蛍光に照らされるから、経口用イルリガートル4内に収容されている点滴液等の内容液の残量を正確に読み取ることができる。
なお、図2に示す例では、蛍光用イルリガートル4の円筒状をなす容器本体7にラベル8を貼付する貼付面に、目盛り9の代わりに、又は目盛り9と共に、文字、及び図形等を蓄光性顔料含有インキで形成することもできる。即ち、目盛り、文字、及び図形のうちいずれか一以上を上記ラベルの貼付面に記すと、蛍光用イルリガートルの反対側から内容液を透かして見ることがで、更に前記円筒部を有する医療用品に、薬液を入れるとレンズ効果で細かい前記目盛り、文字及び数字のうちいずれか一以上が拡大されて見ることができ、しかも明るいので、暗い場所でも的確に作業ができる。
図2に示される経口イルリガートルに限らず、円筒形をなす容器本体を有する医療用品と、前記容器本体の外周面に貼付され、かつ蓄光性顔料で文字、図形、記号等を記載したラベルとを有する蓄光性医療用品は、図2に示される経口イルリガートルに限らない。図3に示されるように、蓄光性医療用品として、医療用品である注射器11と、その注射器11における円筒状本体すなわちバレル11aの円筒状外周面に貼付されたラベル12とを有してなる蓄光性医療用注射器10を挙げることができる。このラベル12は、透明なシート又はフィルムの外面、つまりバレル11aの外周面に貼付する面とは反対側の面に、目盛り13を、蓄光性顔料含有インキで形成してなる。
また、蓄光性医療用品の一例である蓄光性注射器10において、ラベル12に形成する目盛り12を、ラベル12のバレル11aに貼付する面に、蓄光性顔料含有インキで形成することもできる。そうすると、ラベル12を貼付したバレル11aの外周面とは反対側の外周面から見ると、バレル11aに薬品が注入されたときには目盛り13が拡大されることとなって、視認性が格段に向上する。
ところで、医療液例えば点滴液を収容する医療用ボトルは、通常、丸底と円筒部とを有する容器である。そして、点滴液を収容した医療用ボトルは、使用直前までは、丸底を下にして配置し、保管する。その医療用ボトルを使用するときには、例えば図1及び図2に示すように、丸底を上にして配置する。このような使用形態を採用する医療用ボトルに関しては、収容されている内容液たとえば点滴液の容積を、使用前及び使用後、さらに使用後における所定時間ごとに、チェックする必要がある。そのような場合、本発明の一例である蓄光性医療用品が、有底円筒状の容器本体と、この容器本体における円筒部外周面に貼付されると共に、円筒部外周面に接する面に、底を下にしたときに読める目盛りと底を上にしたときに読める目盛りとを有し、少なくとも前記二種の目盛りが蓄光性顔料含有インキで表示形成してなるラベルとを備えていると、好都合である。
そのような蓄光性医療用品の一例を図4に示す。
図4に示す蓄光性医療用ボトル14は蓄光性医療用品の一例であり、有底円筒体15と開口部16とを有する円筒状ボトル本体17と、蓄光性顔料を有するラベル18とを備える。このラベル18は、図4に示されるように、有底円筒体15の外周面に貼付される。このラベル18は、この円筒状ボトル本体17を、その底を下にして立設したときに読める目盛り19と、この円筒状ボトル本体17を、その底を上にして立設したときに読める目盛り20とを合わせ有し、これら目盛り19,20が蓄光性顔料含有インキで形成されてなる。
このように、互いに上下逆さまの目盛り19,20を有するラベル18が円筒状ボトル本体17に貼付されていると、しかもその目盛り19,20における数字が円筒状ボトル本体17内の内容物例えば点滴液の容積を示すようになっていると、未使用状態におけるこの蓄光性医療用ボトル14における内容物の確認をすることも、倒立状態になった使用状態においてもその内容物の確認をすることもできる。
なお、このラベル18には、目盛り19,20に限らず、内容物の名称、種類、注意事項等の各種情報を表す文字情報が、蓄光性顔料含有インクで形成されることも、好ましい態様である。
蓄光性顔料を有するラベルを貼付するのは、前記医療用ボトルに限らず、医療用品であるアンプル瓶にも当てはまる。図6に示すように、蓄光性アンプル瓶43は、アンプル瓶42の円筒部に、アンプル瓶42内の液体の残量を示す目盛り及び数値を蓄光性顔料含有インクでその表面に形成してなるプラスチックシート41を、目盛り及び数値とが記された面を貼付面として貼付してなる。このようにしておくと、貼付面の反対側からアンプルの薬品の残量などを確実に読みとることができる。特に劇薬指定されているモルヒネなどを一時に1アンプル全部使わないときは、残量を管理する必要があり、このように目盛り及び数値とを記しておけば、残量も簡単に測定することができる。
本発明においては、蓄光性顔料によっては種々の色に発光することを利用して有用な医療用品とすることができる。例えば、この発明に係る蓄光性医療用品として蓄光性医療用活栓を挙げることができる。
蓄光活栓は、流体流路例えばチューブの途中に介装され、該チューブを流通する流体例えば体液、及び薬液等を他のチューブにその流れを変更し、又はチューブを流通する流体の流れをオンオフする機能を有する。
このような機能を有する蓄光性医療用活栓の一例を図5に示す。図5に示すように、蓄光性医療用活栓21は、チューブ22の途中に介装され、チューブ22を流通する流体の流れを他のチューブ23に切り替えるための栓体(図示されず。)と、この栓体に結合されたノブ24とを有する。このノブ24は、チューブ22と同じ方向に延在する第1腕部25と第2腕部26と他のチューブ23と同じ方向に延在する第3腕部27とを備える。
この蓄光性医療用活栓1の一つの態様として、同じ色を発する蓄光性顔料を含有してなる第1腕部25及び第2腕部26と、前記蓄光性顔料とは異なる色を発する蓄光性顔料を含有してなる第2腕部27とを備えて成るノブ24を有する蓄光性医療用活栓を挙げることができる。このような蓄光性医療用活栓1については、チューブ22に蓄光性顔料を含有させてなる蓄光性チューブを組み合わせるのが好ましい。つまり、図5に示すように、第1腕部25側に結合するチューブ22を蓄光性チューブとし、この蓄光性チューブであるチューブ22に含有される蓄光性顔料を第1腕部25における発光色と同じ色に発光する蓄光性顔料とする。第2腕部26側に結合するチューブ22についても、第2腕部26側に結合するチューブ22を蓄光性チューブとし、この蓄光性チューブであるチューブ22に含有される蓄光性顔料を第2腕部26における発光色と同じ色に発光する蓄光性顔料とし、第3腕部27側に結合するチューブ23についても、第3腕部27側に結合するチューブ23を蓄光性チューブとし、この蓄光性チューブであるチューブ23に含有される蓄光性顔料を第3腕部27における発光色と同じ色に発光する蓄光性顔料とする。このように、蓄光性チューブに含まれる蓄光性顔料の発光色と、この蓄光性チューブと同じ方向に延在する腕部に含まれる蓄光性顔料の発光色とが同一であると、チューブと腕部との一致を、暗所であっても、容易に確認することができると共に、例えば第2腕部26がチューブ23側に延在していることがあれば、そのような状態を異常状態とすると、異常状態の発見を容易に行うことができる。
蓄光性医療用活栓は、図5に示すような三方活栓であるに限られず、ロータリーバルブであっても、また流体の流通をオンオフする開閉活栓であってもよい。
さらに、蓄光性医療用活栓における蓄光性顔料は、活栓の形状を形作る材料例えば合成樹脂に含まれているのもよいが、蓄光性顔料を含有する塗料すなわち蓄光性顔料含有塗料を、蓄光性医療用活栓における腕部の表面に所定の塗布形状となるように塗布してもよい。
発光色の異なる蓄光顔料を、注射器のハブ部分、カテーテルのハブ部分、点滴ボトルのラベル及び三方活栓などの医療用品に用いることにより、夜間等暗い場所でも色の確認ができ、従って色で医療製品を識別することができる。
また、本発明に係る蓄光性医療用品が医療用チューブと蓄光性顔料とを有して成る蓄光性医療用チューブである場合、その医療用チューブとしては、カテーテル、点滴用チューブ、輸血用チューブなど医療の分野で使用される中空のチューブが挙げられる。蓄光性顔料は、これらのチューブに含有されていてもよく、また、チューブの表面に蓄光性顔料含有塗料により塗布されてなる塗膜中に含有されていてもよい。チューブは性質上軟質素材のプラスチック、ゴム又は熱可塑性エラストマーなどが使用できる。前記蓄光性医療用チューブにおける医療用チューブはその中を流れる液体が表面から透視できるように、透明又は半透明であることが好ましい。このチューブは、蓄光性を有しているので、患者が点滴中にトイレなどに夜に行っても、従来のように自分の病室に戻ってきたときに、チューブが見えなくて絡まったり、つまずいたりすることが少なくなる。
本発明における医療用品は、容器と蓋とを有する瓶例えば、ガラスボトル、プラスチック容器であってもよく、蓋には様々な色で着色されている。これも前記蓄光性医療用活栓と同様に、夜間や暗い場所でも蓋が蓄光性を有するので色によって識別している。従って暗い場所でも色が識別でき、夜間や暗い場所での作業が可能となる。
また、注射針のハブ及びカテーテルのハブとに蓄光性を有する前記プラスチックシートを貼付することができる。この場合もハブを着色し暗い場所でも識別できるようになる。更に実際に注射するときも周りが暗くても前記シートを貼付することにより、的確に作業を行うことができる。また、プラスチックシートを貼付する代わりに、ハブ等の医療用品に、蓄光性を有するプラスチック部品を埋め込んでもよい。
更に、注射針のハブ及びカテーテルのハブ等のそれ自体を、蓄光性を有するプラスチックで形成してもよい。
また、輸液又は輸血セットのコネクター先端部を薄い青色、薄い赤色及び薄い緑色の蓄光性を有するプラスチックで形成することにより、暗い場所でもコネクター先端部が蓄光性を有しているので、的確に接続できる。
医薬品及び輸血の容器に前記プラスチックシートで形成されたラベルを貼付することも可能である。ラベルを蓄光性とすることにより暗い場所でもラベルに記載されている情報を読みとることができる。
同様に、連結管の先端部が蓄光性を有するプラスチックで形成することも可能で、連結管同士を暗い場所でも簡単に的確に接合させることができる。連結管先端が蓄光性を有しているので、接続が暗い場所でも容易に行える。
また、この発明に係る蓄光性医療用品として、モニター部を有する医療用機器本体と、そのモニター部における透明部材に含有されてなる蓄光性顔料とを組み合わせて成る医療用機器、及び、患者の腕に装着するベルト本体と、そのベルト本体に設けられたところの、患者識別のための蓄光性顔料との組み合わせて成る医療用ベルト等を挙げることができる。前記医療用機器は、モニター部に蓄光性顔料を含有し、又は蓄光性顔料を有する透明シートが貼付されているので、暗闇の中でもモニター部が光るので、深夜或いは薄暗闇の中でも容易にモニター部における表示を視認することができる。前記医療用ベルトは、そのベルト本体に蓄光性顔料が塗布され、又は蓄光性顔料で例えば患者のIDを記載したラベル等を貼付してあるので、その医療用ベルトを腕及び足等の身体又は衣服に装着しておくと、その医療用ベルトを装着する患者又は高齢者等が深夜に徘徊しても、その蓄光性ラベルが発光しているので、容易にその徘徊する人を発見することができる。
1・・・医療用ボトル本体、2・・・目盛り、3・・・ラベル、4・・・経口用イルリガートル、5・・・蓄光性プラスチック製容器、6・・・点滴チューブ、7・・・容器本体、8・・・ラベル、9・・・目盛り、10・・・蓄光性医療用注射器、11・・・注射器、11a・・・バレル、12・・・ラベル、13・・・目盛り、14・・・蓄光性医療用ボトル、15・・・有底円筒体、16・・・開口部、17・・・円筒状ボトル本体、18・・・ラベル、19・・・目盛り、20・・・目盛り、21・・・蓄光性医療用活栓、22・・・チューブ、23・・・チューブ、24・・・ノブ、25・・・第1腕部、26・・・第2腕部、27・・・第3腕部
Claims (7)
- 医療用品と、この医療用品に備えられた蓄光性顔料とを備えて成ることを特徴とする蓄光性医療用品。
- 前記医療用品は、医療用液を収容する容器、前記容器の開口部を封止するキャップ、医療用液若しくは体液を導通させるチューブ、医療用液若しくは体液の流れの方向を変換し、若しくは前記流れをオンオフする活栓、注射針器、留置針、カテーテル、又は医療用液若しくは体液を導通するチューブにおけるコネクタである前記請求項1に記載の蓄光性医療用品。
- 前記蓄光性顔料が、前記医療用品に含有されてなる前記請求項1又は2に記載の蓄光性医療用品。
- 前記蓄光顔料が、前記医療用品に貼付されるラベルに含まれて成る前記請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄光性医療用品。
- 前記蓄光顔料が、前記医療用品に貼付されるラベルに表示された文字、図形、又は記号に含まれて成る前記請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄光性医療用品。
- 前記ラベルが、前記医療用品に貼付されるその貼付面に、その医療用品に関わる情報が記載されてなる前記請求項4又は5に記載の蓄光性医療用品。
- 前記医療用品が、輸液セット又は輸血セットにおける複数のコネクタであり、その複数のコネクタが前記蓄光性顔料で色分けされてなる前記請求項1に記載の蓄光性医療用品。
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JP2007190128A (ja) * | 2006-01-18 | 2007-08-02 | Nipro Corp | 医療容器及び医療容器用ラベル。 |
JP2011008106A (ja) * | 2009-06-26 | 2011-01-13 | Ricoh Co Ltd | 充填容器、現像剤充填容器、その現像剤充填容器を備えた画像形成装置、並びに、現像剤充填容器の製造方法 |
JP3216127U (ja) * | 2018-02-19 | 2018-05-17 | 祐久 小松 | 点滴用容器及び、点滴液容器の被覆体 |
-
2003
- 2003-08-12 JP JP2003292191A patent/JP2004089709A/ja active Pending
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