JP2004089373A - 歩行補助装置の減速機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】歩行補助装置の減速機49はモータ48に接続された入力軸Siと出力軸Soとの間に、第1〜第3プラネタリギヤ機構P1 〜P3 を備えており、入力軸Siに接続された第1プラネタリギヤ機構P1 の半径方向外側に第2プラネタリギヤ機構P2 を配置し、第1プラネタリギヤ機構P1 の軸線L方向外側に第3プラネタリギヤ機構P3 を配置するので、入力軸Siの回転を第1〜第3プラネタリギヤ機構P1 〜P3 で3段に減速して出力軸Soに伝達しながら、第1〜第3プラネタリギヤ機構P1 〜P3 の全てを軸線L方向に重なるように配置する場合に比べて減速機49の厚さを減少させることができ、使用者が歩行補助装置を装着したときの体裁を良くすることができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、筋力の衰えた老人や傷病者の歩行、階段の昇降、着座姿勢からの起立、起立姿勢からの着座等をアシストすることで、その運動を促進して筋力低下の抑制や歩容形態の矯正を図るための歩行補助装置に関し、特にその歩行補助装置の減速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる歩行補助装置は、本出願人の出願に係る特願2001−109046号により既に提案されている。この歩行補助装置は、使用者の脚関節(つまり股関節および膝関節)に電気アクチュエータを装着したもので、使用者が背中に背負ったバックパック内の電源から給電することでアクチュエータを作動させ、各関節を伸展・屈曲させる関節トルクを発生させて使用者の歩行等の運動を補助するようになっている。
【0003】
また複数のプラネタリギヤ機構を軸方向に多段に積み重ねることで、小型で大きな減速比を得られるようにした減速機が、特開平8−247225号公報、特開平11−37226号公報により公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記従来の歩行補助装置はモータおよび減速機を一体に組み込んだアクチュエータを備えているが、その減速機は大きな減速比を必要とするためにアクチュエータ全体が大型化してしまう問題があった。その結果、アクチュエータを使用者の衣服の内側に装着することが難しくなり、アクチュエータが衣服の外側に露出するために体裁が良くなかった。
【0005】
複数のプラネタリギヤ機構を軸方向に多段に積み重ねた上記従来の減速機は、大きな減速比を有する点では優れているが、軸方向の寸法が大型化するために歩行補助装置のアクチュエータに使用するには適していない。
【0006】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、歩行補助装置の減速機の減速比を充分に確保しながら、その薄型化を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、使用者の脚関節を伸展・屈曲させて歩行運動を補助すべく、モータにより駆動される入力軸の回転を減速して脚関節に接続された出力軸に伝達する歩行補助装置の減速機であって、軸線上に入力軸、出力軸、第1プラネタリギヤ機構および第2プラネタリギヤ機構を同軸に配置するとともに、第1プラネタリギヤ機構の径方向外側に第2プラネタリギヤ機構を概ね重なるように配置し、入力軸の回転を第1プラネタリギヤ機構および第2プラネタリギヤ機構で減速して出力軸に伝達するようにし、第1プラネタリギヤ機構は、入力軸に設けられた第1サンギヤと、第1サンギヤの外周を囲むように回転自在に配置された第1リングギヤと、第1サンギヤおよび第1リングギヤに同時に噛合する複数個の第1プラネタリギヤと、第1プラネタリギヤを回転自在に支持する第1キャリヤとを備え、第2プラネタリギヤ機構は、第1リングギヤの外周に設けられた第2サンギヤと、第2サンギヤの外周を囲むように配置された第2リングギヤと、第2サンギヤおよび第2リングギヤに同時に噛合する複数個の第2プラネタリギヤと、第2プラネタリギヤを回転自在に支持する第2キャリヤとを備えたことを特徴とする歩行補助装置の減速機が提案される。
【0008】
上記構成によれば、歩行補助装置の減速機の軸線上に入力軸、出力軸、第1プラネタリギヤ機構および第2プラネタリギヤ機構を同軸に配置し、かつ第1プラネタリギヤ機構の径方向外側に第2プラネタリギヤ機構を概ね重なるように配置したので、入力軸の回転を第1、第2プラネタリギヤ機構で2段に減速して出力軸に伝達しながら、第1、第2プラネタリギヤ機構を軸線方向に重なるように配置する場合に比べて減速機の軸線方向の厚さを減少させることができ、使用者が歩行補助装置を装着したときの体裁を良くすることができる。
【0009】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、第1プラネタリギヤ機構の第1キャリヤをケーシングに固定し、第2プラネタリギヤ機構の第2リングギヤをケーシングに固定し、第2プラネタリギヤ機構の第2キャリヤを出力軸に接続したことを特徴とする歩行補助装置の減速機が提案される。
【0010】
上記構成によれば、第1プラネタリギヤ機構の第1キャリヤをケーシングに固定することで、第1サンギヤから入力された回転を第1リングギヤから出力し、また第2リングギヤをケーシングに固定することで、第1リングギヤと一体の第2サンギヤに入力された回転を第2キャリヤから出力することができ、入力軸の回転を第1、第2プラネタリギヤ機構で2段に減速して出力軸に伝達することが可能となる。
【0011】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、第1プラネタリギヤ機構および第2プラネタリギヤ機構に対して同軸に、かつ軸線方向に重なるように第3プラネタリギヤ機構を配置し、第3プラネタリギヤ機構は、第2プラネタリギヤ機構の第2キャリヤの中央部外周に設けられた第3サンギヤと、第3サンギヤの外周を囲むように配置されてケーシングに固定された第3リングギヤと、第3サンギヤおよび第3リングギヤに同時に噛合する複数個の第3プラネタリギヤと、第3ラネタリギヤを回転自在に支持して出力軸に接続された第3キャリヤとを備えたことを特徴とする歩行補助装置の減速機が提案される。
【0012】
上記構成によれば、第1、第2プラネタリギヤ機構に対して同軸に、かつ軸線方向に重なるように配置した第3プラネタリギヤ機構の第3リングギヤをケーシングに固定することで、第2キャリヤと一体の第3サンギヤに入力された回転を第3キャリヤに出力することができ、入力軸の回転を第1〜第3プラネタリギヤ機構で3段に減速して出力軸に伝達することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図7は本発明の一実施例を示すもので、図1は歩行補助装置の使用状態を示す図、図2は歩行補助装置の分解斜視図の第1分図、図3は歩行補助装置の分解斜視図の第2分図、図4は歩行補助装置の電気アクチュエータの縦断面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図4の6−6線断面図、図7は歩行補助装置の電気アクチュエータのスケルトン図である。
【0015】
図1〜図3に示すように、本実施例の歩行補助装置は、使用者が背中に背負うバックパック11と、左右の股関節にトルクを付与する左右一対の第1電気アクチュエータ12,12と、左右の膝関節にトルクを付与する左右一対の第2電気アクチュエータ13,13と、使用者の腹部に着脱自在に装着される軟質樹脂製の腹帯14と、使用者の左右の大腿部に着脱自在に装着される前後に2分割された軟質樹脂製の上部脚当て15f,15rと、使用者の左右の脛部に着脱自在に装着される前後に2分割された軟質樹脂製の下部脚当て16f,16rと、腹帯14の前部から使用者の肩を経由して腹帯14の後部に連結される2本の吊りベルト17,17とを備える。尚、図3には左脚用の上部脚当て15f,15rおよび下部脚当て16f,16rが示されいるが、図示せぬ右脚用のものも左右対称な同一構造である。
【0016】
第1リンク18および補強部材19が、腹帯14の左右両側部のそれぞれの外面および内面を挟むようにボルト締めされる。第1リンク18の下端に第1電気アクチュエータ12を介して屈曲自在に連結された第2リンク20が、後側の上部脚当て15rの外側にボルト締めされる。このとき、第1リンク18および第2リンク20の枢支部、つまり第1電気アクチュエータ12は使用者の股関節の外側に位置している。
【0017】
後側の上部脚当て15rの外側および内側にそれぞれ外側第3リンク21および内側第3リンク22がボルト締めされるとともに、後側の下部脚当て16rの外側および内側にそれぞれ外側第4リンク23および内側第4リンク24がボルト締めされる。外側第3リンク21の下端および外側第4リンク23の上端が第2電気アクチュエータ13を介して屈曲自在に連結され、内側第3リンク22の下端および内側第4リンク24の上端がヒンジ25を介して屈曲自在に連結される。このとき、両第3リンク21,22および両第4リンク23,24の枢支部、つまり第2電気アクチュエータ13およびヒンジ25は使用者の膝関節の外側および内側に位置している。
【0018】
吊りベルト17,17に着脱自在に装着されるバックパック11の内部には、第1電気アクチュエータ12,12および第2電気アクチュエータ13,13の作動を制御する電子制御ユニット26と、前記各アクチュエータ12,12;13,13が発生しているトルクの状態を示すインジケータ27と、前記各アクチュエータ12,12;13,13のモータを駆動するモータドライバー28と、そのモータや電子制御ユニット26に電力を供給する電源29(例えばNi−Znバッテリ)とが収納される。
【0019】
第1電気アクチュエータ12,12および第2電気アクチュエータ13,13は共通の構造を有するもので、直流モータと減速機とから構成されており、そのケーシングが第1リンク18の下端にボルト締めされるとともに、その出力軸がボルト30で第2リンク20の上端に結合される。従って、第1電気アクチュエータ12を駆動することで、第1リンク18および第2リンク20を相対回転させるトルクを発生し、使用者の股関節を伸展・屈曲させることができる。また第2電気アクチュエータ13は、そのケーシングが外側第3リンク21の下端にボルト締めされるとともに、その出力軸がボルト30で外側第4リンク23の上端に結合される。従って、第2電気アクチュエータ13を駆動することで、外側第3リンク21および外側第4リンク23を相対回転させるトルクを発生し、使用者の膝関節を伸展・屈曲させることができる。
【0020】
次に、図4〜図7に基づいて第1電気アクチュエータ12の構造を説明する。尚、第2電気アクチュエータ13の構造は第1電気アクチュエータ12の構造と同一である。
【0021】
第1電気アクチュエータ12のケーシング41は、軸線Lを中心とする有底円筒状に形成される。ケーシング41は、第1支持リング42、第2支持リング43、支持プレート44、モータハウジング45およびモータカバー46を積層して複数本のボルト47…で一体に締結してなり、モータハウジング45およびモータカバー46の内部にモータ48が収納され、また第1支持リング42および第2支持リング43の内部に減速機49が収納される。支持プレート44およびモータハウジング45にボールベアリング50,51を介して減速機49の入力軸Siが支持されており、モータ48のロータ52が入力軸Siに固定され、ロータ52の外周を取り囲むステータ53がモータハウジング45に固定される。ロータ52およびステータ53にはそれぞれ永久磁石52aおよびコイル53aが設けられており、コイル53aに通電すると、ロータ52と共に入力軸Siが回転する。
【0022】
減速機49は、第2支持リング43の内側に収納された第1プラネタリギヤ機構P1 および第2プラネタリギヤ機構P2 と、第1支持リング42の内側に収納された第3プラネタリギヤ機構P3 とを備える。第1プラネタリギヤ機構P1 は第2プラネタリギヤ機構P2 の半径方向内側に配置され、第3プラネタリギヤ機構P3 は第1、第2プラネタリギヤ機構P1 ,P2 の軸線L方向外側に配置される。
【0023】
第1プラネタリギヤ機構P1 は、第1サンギヤZS1 と、第1リングギヤZR1 と、複数の第1プラネタリギヤZP1 …と、第1キャリヤC1 とを備える。第1サンギヤZS1 は入力軸Siの軸端に電磁クラッチ54を介して接続される。第1リングギヤZR1 は軸線L回りに回転自在に配置されたリング部材55の内周に一体に形成される。第1サンギヤZS1 および第1リングギヤZR1 に同時に噛合する第1プラネタリギヤZP1 …を回転自在に支持する第1キャリヤC1 は、支持プレート44の一部として構成される。従って、第1プラネタリギヤ機構P1 は、第1キャリヤC1 が固定されて第1リングギヤZR1 が回転可能なスター型であり、入力軸Siに電磁クラッチ54を介して結合された第1サンギヤZS1 が回転すると、その回転は減速され、かつ逆回転となって第1リングギヤZR1 (つまりリング部材55)に出力される。
【0024】
第1サンギヤZS1 の入力回転数をns1 とし、第1リングギヤZR1 の出力回転数nr1 とすると、スター型の第1プラネタリギヤ機構P1 の減速比はnr1 /ns1 で定義される。第1サンギヤZS1 、第1リングギヤZR1 および第1プラネタリギヤZP1 の歯数を、それぞれzs1 ,zr1 ,zp1 で表すと、減速比nr1 /ns1 は、
nr1 /ns1 =−zs1 /zr1 …(1)
で与えられる。尚、(1)式の右辺の負号は、第1サンギヤZS1 の回転方向に対して第1リングギヤZR1 の回転方向が逆であることを示している。
【0025】
第2プラネタリギヤ機構P2 は、第2サンギヤZS2 と、第2リングギヤZR2 と、複数の第2プラネタリギヤZP2 …と、第2キャリヤC2 とを備える。第2サンギヤZS2 は内周に第1リングギヤZR1 が形成されたリング部材55の外周に形成される。第2リングギヤZR2 はケーシング41に固定された第2支持リング43の内周に一体に形成される。第2サンギヤZS2 および第2リングギヤZR2 に同時に噛合する第2プラネタリギヤZP2 …を回転自在に支持する第2キャリヤC2 は、第2支持リング43の内周にボールベアリング56を介して回転自在に支持される。従って、第2プラネタリギヤ機構P2 は、第2リングギヤZR2 が固定されて第2キャリヤC2 が回転可能なプラネタリ型であり、入力部材となる第2サンギヤZS2 が回転すると、その回転は減速され、かつ同回転のまま第2キャリヤC2 に出力される。
【0026】
第2サンギヤZS2 の入力回転数をns2 とし、第2キャリヤC2 の出力回転数nc2 とすると、プラネタリ型の第2プラネタリギヤ機構P2 の減速比はnc2 /ns2 で定義される。第2サンギヤZS2 、第2リングギヤZR2 および第2プラネタリギヤZP2 の歯数を、それぞれzs2 ,zr2 ,zp2 で表すと、減速比nc2 /ns2 は、
nc2 /ns2 =zs2 /(zs2 +zr2 ) …(2)
で与えられる。
【0027】
第3プラネタリギヤ機構P3 は、第3サンギヤZS3 と、第3リングギヤZR3 と、複数の第3プラネタリギヤZP3 …と、第3キャリヤC3 とを備える。第3サンギヤZS3 は、第2プラネタリギヤ機構P2 の第2キャリヤC2 の中央部外周に一体に形成される。第3リングギヤZR3 はケーシング41に固定された第1支持リング42の内周に一体に形成される。第3サンギヤZS3 および第3リングギヤZR3 に同時に噛合する第3プラネタリギヤZP3 …を回転自在に支持する第3キャリヤC3 は、第1支持リング42の内周にボールベアリング57を介して回転自在に支持される。従って、第3プラネタリギヤ機構P3 は、第3リングギヤZR3 が固定されて第3キャリヤC3 が回転可能なプラネタリ型であり、入力部材となる第3サンギヤZS3 が回転すると、その回転は減速され、かつ同回転のまま第3キャリヤC3 と一体の出力軸Soに出力される。
【0028】
第3サンギヤZS3 の入力回転数をns3 とし、第3キャリヤC3 の出力回転数nc3 とすると、プラネタリ型の第3プラネタリギヤ機構P3 の減速比はnc3 /ns3 で定義される。第3サンギヤZS3 、第3リングギヤZR3 および第3プラネタリギヤZP3 の歯数を、それぞれzs3 ,zr3 ,zp3 で表すと、減速比nc3 /ns3 は、
nc3 /ns3 =zs3 /(zs3 +zr3 ) …(3)
で与えられる。
【0029】
しかして、第1プラネタリギヤ機構P1 の出力部材である第1リングギヤZR1 の出力回転数nr1 は、第2プラネタリギヤ機構P2 の入力部材である第2サンギヤZS2 の入力回転数ns2 に等しく、また第2プラネタリギヤ機構P2 の出力部材である第2キャリヤC2 の出力回転数nc2 は、第3プラネタリギヤ機構P3 の入力部材である第3サンギヤZS3 の入力回転数ns3 に等しいため、(1)式に示す第1プラネタリギヤ機構P1 の減速比nr1 /ns1 と、(2)式に示す第2プラネタリギヤ機構P2 の減速比nc2 /ns2 と、(3)式に示す第3プラネタリギヤ機構P3 の減速比nc3 /ns3 の積は、減速機49の入力部材である第1プラネタリギヤ機構P1 の第1サンギヤZS1 の回転数ns1 に対する、減速機49の出力部材である第3プラネタリギヤ機構P3 の第3キャリヤC3 の回転数nc3 の比nc3 /ns1 で与えられる。
【0030】
(nr1 /ns1 )×(nc2 /ns2 )×(nc3 /ns3 )=nc3 /ns1 …(4)
(1)式〜(3)式から、減速機49の減速比nc3 /ns1 は、
nc3 /ns1 =(−zs1 /zr1 )×{zs2 /(zs2 +zr2 )}×{zs3 /(zs3 +zr3 )} …(5)
で与えられ、実施例では、各ギヤの歯数が、
zs1 =18 zp1 =27 zr1 =72
zs2 =96 zp2 =24 zr2 =144
zs3 =36 zp3 =54 zr3 =144
に設定されているため、上記歯数を(5)式に代入することで得られる減速機49の減速比nc3 /ns1 は、1/50となる。つまり、減速機49の入力軸Siが50回転すると出力軸Soが逆方向に1回転することになる。
【0031】
以上のように、第1〜第3プラネタリギヤ機構P1 〜P3 を連結して減速機49を構成したので、充分な減速比を確保してモータ48のトルクを増加させることができる。また第1プラネタリギヤ機構P1 の半径方向外側に第2プラネタリギヤ機構P2 を重ねて配置したので、第1〜第3プラネタリギヤ機構P1 〜P3 の全てを軸線L方向に重ねて配置する場合に比べて、減速機49の軸線L方向の厚さを減少させることができる。つまり、プラネタリギヤ機構3個分の減速比を確保しながら、減速機49の厚さをプラネタリギヤ機構2個分の厚さに抑え、第1電気アクチュエータ12,12および第2電気アクチュエータ13,13を小型化して使用者の衣服の内側に体裁良く収めることが可能になる。
【0032】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0033】
例えば、実施例の減速機49は第1〜第3プラネタリギヤ機構P1 〜P3 を備えているが、第3プラネタリギヤ機構P3 を廃止して第1、第2プラネタリギヤ機構P1 ,P2 だけを備えるものでも良い。
【0034】
また実施例では電磁クラッチ54を入力軸Siと第1サンギヤZS1 との間に配置しているが、入力軸Siおよび出力軸So間の任意の位置に電磁クラッチ54を設けることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、歩行補助装置の減速機の軸線上に入力軸、出力軸、第1プラネタリギヤ機構および第2プラネタリギヤ機構を同軸に配置し、かつ第1プラネタリギヤ機構の径方向外側に第2プラネタリギヤ機構を概ね重なるように配置したので、入力軸の回転を第1、第2プラネタリギヤ機構で2段に減速して出力軸に伝達しながら、第1、第2プラネタリギヤ機構を軸線方向に重なるように配置する場合に比べて減速機の軸線方向の厚さを減少させることができ、使用者が歩行補助装置を装着したときの体裁を良くすることができる。
【0036】
また請求項2に記載された発明によれば、第1プラネタリギヤ機構の第1キャリヤをケーシングに固定することで、第1サンギヤから入力された回転を第1リングギヤから出力し、また第2リングギヤをケーシングに固定することで、第1リングギヤと一体の第2サンギヤに入力された回転を第2キャリヤから出力することができ、入力軸の回転を第1、第2プラネタリギヤ機構で2段に減速して出力軸に伝達することが可能となる。
【0037】
また請求項3に記載された発明によれば、第1、第2プラネタリギヤ機構に対して同軸に、かつ軸線方向に重なるように配置した第3プラネタリギヤ機構の第3リングギヤをケーシングに固定することで、第2キャリヤと一体の第3サンギヤに入力された回転を第3キャリヤに出力することができ、入力軸の回転を第1〜第3プラネタリギヤ機構で3段に減速して出力軸に伝達することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歩行補助装置の使用状態を示す図
【図2】歩行補助装置の分解斜視図の第1分図
【図3】歩行補助装置の分解斜視図の第2分図
【図4】歩行補助装置の電気アクチュエータの縦断面図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】歩行補助装置の電気アクチュエータのスケルトン図
【符号の説明】
41 ケーシング
48 モータ
C1 第1キャリヤ
C2 第2キャリヤ
C3 第3キャリヤ
L 軸線
P1 第1プラネタリギヤ機構
P2 第2プラネタリギヤ機構
P3 第3プラネタリギヤ機構
Si 入力軸
So 出力軸
ZP1 第1プラネタリギヤ
ZP2 第2プラネタリギヤ
ZP3 第3プラネタリギヤ
ZR1 第1リングギヤ
ZR2 第2リングギヤ
ZR3 第3リングギヤ
ZS1 第1サンギヤ
ZS2 第2サンギヤ
ZS3 第3サンギヤ
Claims (3)
- 使用者の脚関節を伸展・屈曲させて歩行運動を補助すべく、モータ(48)により駆動される入力軸(Si)の回転を減速して脚関節に接続された出力軸(So)に伝達する歩行補助装置の減速機であって、
軸線(L)上に入力軸(Si)、出力軸(So)、第1プラネタリギヤ機構(P1 )および第2プラネタリギヤ機構(P2 )を同軸に配置するとともに、第1プラネタリギヤ機構(P1 )の径方向外側に第2プラネタリギヤ機構(P2 )を概ね重なるように配置し、入力軸(Si)の回転を第1プラネタリギヤ機構(P1 )および第2プラネタリギヤ機構(P2 )で減速して出力軸(So)に伝達するようにし、
第1プラネタリギヤ機構(P1 )は、入力軸(Si)に設けられた第1サンギヤ(ZS1 )と、第1サンギヤ(ZS1 )の外周を囲むように回転自在に配置された第1リングギヤ(ZR1 )と、第1サンギヤ(ZS1 )および第1リングギヤ(ZR1 )に同時に噛合する複数個の第1プラネタリギヤ(ZP1 )と、第1プラネタリギヤ(ZP1 )を回転自在に支持する第1キャリヤ(C1 )とを備え、
第2プラネタリギヤ機構(P2 )は、第1リングギヤ(ZR1 )の外周に設けられた第2サンギヤ(ZS2 )と、第2サンギヤ(ZS2 )の外周を囲むように配置された第2リングギヤ(ZR2 )と、第2サンギヤ(ZS2 )および第2リングギヤ(ZR2 )に同時に噛合する複数個の第2プラネタリギヤ(ZP2 )と、第2プラネタリギヤ(ZP2 )を回転自在に支持する第2キャリヤ(C2 )とを備えたことを特徴とする歩行補助装置の減速機。 - 第1プラネタリギヤ機構(P1 )の第1キャリヤ(C1 )をケーシング(41)に固定し、第2プラネタリギヤ機構(P2 )の第2リングギヤ(ZR2 )をケーシング(41)に固定し、第2プラネタリギヤ機構(P2 )の第2キャリヤ(C2 )を出力軸(So)に接続したことを特徴とする、請求項1に記載の歩行補助装置の減速機。
- 第1プラネタリギヤ機構(P1 )および第2プラネタリギヤ機構(P2 )に対して同軸に、かつ軸線(L)方向に重なるように第3プラネタリギヤ機構(P3 )を配置し、第3プラネタリギヤ機構(P3 )は、第2プラネタリギヤ機構(P2 )の第2キャリヤ(C2 )の中央部外周に設けられた第3サンギヤ(ZS3 )と、第3サンギヤ(ZS3 )の外周を囲むように配置されてケーシングに固定された第3リングギヤ(ZR3 )と、第3サンギヤ(ZS3 )および第3リングギヤ(ZR3 )に同時に噛合する複数個の第3プラネタリギヤ(ZP3 )と、第3ラネタリギヤ(ZP3 )を回転自在に支持して出力軸(So)に接続された第3キャリヤ(C3 )とを備えたことを特徴とする、請求項2に記載の歩行補助装置の減速機。
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