JP2004089083A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操作部12の右側にはコンバインの左右旋回と刈取装置8の昇降をさせるパワステレバー13を設け、操作部12の左側にはコンバインを前後進させる主変速レバー14を設け、複数の引起装置5は上部を接続しない構成とし、この複数の引起装置5のうち最も右側に位置する引起装置5aを、正面視前記パワステレバー13と主変速レバー14との間に配置したコンバインの構成とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンバインの操作部に設けるパワステレバーと主変速レバー、及び、刈取装置の引起装置の配置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術としては、圃場の植立穀稈を引起す引起装置のうち、最も右側に位置する引起装置は、正面視パワステレバーと主変速レバーとの間に配置されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述のようなコンバインでは、次のような欠点がある。即ち、刈取装置を上昇させたとき、引起装置の上部がパワステレバーや主変速レバーに当接するのを防止するために、刈取装置自体を前方へずらして配置する構成であった。このため、コンバイン全体の全長が長くなるという課題があった。
【0004】
本発明の課題は、前述のような不具合を防止するコンバインを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、走行装置1を有する車台2の上方には脱穀装置3を有し、該脱穀装置3の前方には、多条列の植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、該引起装置5で引き起こした穀稈を刈り取って後方の脱穀装置3へ向けて搬送する刈取装置8を設け、前記脱穀装置3の右側にはこの脱穀装置3で脱穀選別した穀粒を一時貯溜する貯溜部を設け、該貯溜部の前方には操作部12を設けたコンバインにおいて、該操作部12の右側にはコンバインの左右旋回と刈取装置8の昇降をさせるパワステレバー13を設け、操作部12の左側にはコンバインを前後進させる主変速レバー14を設け、前記複数の引起装置5は上部を接続しない構成とし、この複数の引起装置5のうち最も右側に位置する引起装置5aを、正面視前記パワステレバー13と主変速レバー14との間に配置して構成したことを特徴とするコンバインとしたものである。
【0006】
請求項1の作用は、コンバインで圃場内の植立穀稈を刈取ときには、引起装置5,刈取装置8を下方に下げて刈り取りする。穀稈列の終端までコンバインが来ると、刈取装置8を上昇させる。このとき、引起装置5のうち最も右側に位置する引起装置5aはパワステレバー13や主変速レバー14と干渉しない。
【0007】
請求項2記載の発明では、前記刈取装置8を上昇させると、前記引起装置5の上部は、側面視前記パワステレバー13に重なるように構成したことを特徴とする請求項1記載のコンバインとしたものである。
請求項2の作用は、穀稈列の終端までコンバインが来ると、刈取装置8を上昇させるが、このとき、引起装置5のうち最も右側に位置する引起装置5aの上部は、側面視パワステレバー13に重なる。
【0008】
【発明の効果】
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、最も右側に位置する引起装置5aとパワステレバー13との干渉、及び、最も右側に位置する引起装置5aと主変速レバー14との干渉を防止できる。さらに、作業中においてはシートに着座している作業者の視線は、最も右側に位置する引起装置5aの左側方の空間部から容易に未刈り穀稈方向を確認することが可能となる。
【0009】
請求項2記載の発明においては、刈取装置8自体を本機側に対して極限まで接近して構成することができ、したがって、コンバインの全長が短くコンパクトになり、狭い納屋や車庫等に容易に収納可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1,図2及び図3には、本発明の実施の形態を具現化したコンバインが示されている。なお、本明細書における左側、右側は、全て車台2の前進方向に向かって見た状態を基準にして記載する。
【0011】
走行装置1を有する車台2の前方には、刈取装置8が設けられている。この刈取装置8には、植立穀稈を分草する分草具4と、植立穀稈を引き起こす引起装置5と、植立穀稈を刈り取る刈刃6と、該刈刃6にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する株元搬送装置7が設けられている。この株元搬送装置7の後方には、この株元搬送装置7から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送する供給搬送装置10が設けられている。
【0012】
前記刈取装置8は、走行伝動装置15の上方の支点を中心にして上下動する刈取装置支持フレーム16にて、その略左右中間部で支持されていて、刈取装置8は刈取装置支持フレーム16と共に上下動する構成である。
車台2の上方には、前記供給搬送装置10から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン9を有する脱穀装置3と、該脱穀装置3の右側方であって、この脱穀装置3で脱穀選別された穀粒を一時貯溜する貯溜部(以下、グレンタンク11という)と、該グレンタンク11の前方の位置していてコンバインの各種操作を実行する操作部12が載置されている。
【0013】
脱穀装置3の後方には、前記フィードチェン9から搬送されてくる排稈を引き継いで搬送する排稈チェン17と、該排稈チェン17の終端部下方には排稈を切断するカッター装置18が設けられている。また、この実施例のカッター装置18の後方には、排稈を結束するノッター等の他の作業機を装着してもよい。
【0014】
前記グレンタンク11内の穀粒量が満杯となると、穀粒排出装置19から穀粒を機外へと排出する。該穀粒排出装置19は、縦オーガ20と横オーガ21とから構成されている。縦オーガ20は電気モータ(図示せず)にて旋回可能に構成され、また、横オーガ21は油圧シリンダ22にて昇降可能に構成されている。そして、横オーガ21は縦オーガ20と一体構成なので、縦オーガ20が旋回すると、横オーガ21も一緒に旋回する構成となっている。
【0015】
このようなコンバインを前進させて刈取作業を実行すると、圃場面に植立している穀稈は、分草具4にて分草され、その後、引起装置5にて引き起こされて刈刃6にて刈り取られる。その後、株元搬送装置7にて後方へ搬送され、供給搬送装置10へ引き継ぎ搬送される。この供給搬送装置10に引き継がれた穀稈は、さらに後方へと搬送されていく。そして、脱穀装置3のフィードチェン9へと引継ぎ搬送されて、穀稈はフィードチェン9で後方へ搬送されながら脱穀装置3にて脱穀選別される。
【0016】
このように脱穀選別された穀粒は、一番揚穀筒23からグレンタンク11内へと搬送されて一時貯留される。該グレンタンク11内に貯留される穀粒量が満杯になると、操作部12の報知手段(ブザーや表示装置)でオペレータに報知される。するとオペレータは刈取作業を中断して、グレンタンク11内の穀粒を機外へと排出する作業を開始する。コンバインを任意の位置(トラック近傍位置)へと移動させ、穀粒排出装置19の横オーガ21をオーガ受け24から離脱させて穀粒排出口25をトラックの荷台等の位置へ移動させる。そして、操作部12に設けている穀粒排出レバー26を入り状態として、グレンタンク11内の穀粒を機外へと排出する。グレンタンク11内の穀粒排出が終了すると、穀粒排出装置19は再びオーガ受け24へと収納されていく。
【0017】
前記複数の引起装置5は、多条列の植立穀稈を前方下位から後方上位にかけて引き起こす構成であり、また、図2に示すように複数の引起装置5は上部を接続しない構成としている。
図2に示すように、前記操作部12右側には、作業者がシート27に着座した状態において右手で操作するパワステレバー13が設けられている。具体的には、シート27前方の操作ポスト28の右側において上方へ突出して設けられており、このパワステレバー13を左右方向へ傾動すると、コンバインは左右方向へ旋回し、前後方向へ傾動すると刈取装置8が昇降する構成である。
【0018】
また、操作部12の左側には、作業者がシート27に着座した状態において左手で操作する主変速レバー14が設けられている。具体的には、操作ポスト28の左側から後方向に向けて構成される操作フレーム29に上方へ突出して設けられており、この主変速レバー14を前後方向へ傾動すると、コンバインが前後進して加速する構成である。
【0019】
さらに、前記複数の引起装置5のうち最も右側に位置する引起装置5aを、正面視前記パワステレバー13と主変速レバー14との間に配置する構成とする。これにより、最も右側に位置する引起装置5aとパワステレバー13との干渉、及び、最も右側に位置する引起装置5aと主変速レバー14との干渉を防止できる。また、図3に示すように、最も右側に位置する引起装置5aの左側方は空間部30に構成されており、刈取作業中においてはシート27に着座している作業者の視線31は、前記空間部30から容易に未刈り穀稈方向を確認することが可能となる。
【0020】
本実施例におけるコンバインは、図2と図3に示すように3条刈りの構成であるが、前述のように、最も右側に位置する引起装置5aが正面視前記パワステレバー13と主変速レバー14との間に配置される構成であれば、何条刈りのコンバインであってもよく、同様の効果を得られる。
【0021】
次に、図4について説明する。
この図は、刈取装置8を最大位置まで上昇させた位置を示している。そして、刈取装置8が上昇すると、引起装置5の上部はパワステレバー13に重なる位置関係に構成している。しかも、最も右側に位置する引起装置5aは、正面視前記パワステレバー13と主変速レバー14との間に配置される構成なので、引起装置5aの上部はパワステレバー13や主変速レバー14と当接することなく、しかも、刈取装置8自体を本機側に対して極限まで接近して構成することができる。
【0022】
したがって、コンバインの全長が短くコンパクトになり、狭い納屋や車庫等に容易に収納可能となる。
また、図4においては、主変速レバー14を前進方向へ最も傾動させた位置を記載している。このような場合においても、引起装置5の上部と主変速レバー14とは、側面視において重なるような位置関係に構成している。これにより、刈取装置8自体を操作部12側に対して極限まで接近させることができ、したがって、コンバインの全長が短くコンパクトにり、狭い納屋や車庫等に容易に収納可能となる。
【0023】
次に、図5〜図7について説明する。
パワステレバー13の上面13aにおいて、上面13aの左側にスイッチ32を設け,上面13aの右側にスイッチ33を設ける構成としている。また、操作部12には切換スイッチ34を設ける構成としている。図7は、該切換スイッチ34の拡大図である。この切換スイッチ34を切り換えることにより、前記スイッチ32とスイッチ33の機能を変えようとする構成である。
【0024】
前記切換スイッチ34を車体水平位置にセットした場合について説明する。先ず、図7と図8に基づいて車体水平装置の構成について説明する。図7と図8は右側の走行装置を示しているが、左側も対称で同様の構成であるので、図示は省略する。図7における走行装置1は、通常の水平位置を示している。車台2の前部には走行伝動装置15が設けられていて、この走行伝動装置15の下部側に左右の走行装置1を駆動する駆動軸35が構成され、この駆動軸35の端部にはスプロケット36が構成され、このスプロケット36にクローラ1aが巻き回いされている構成である。
【0025】
車台2の後部には油圧シリンダ37が遊嵌して設けられている。一方、車台2の下方に補強車台2aが固着して設けられていて、この補強車台2aから下方に向かって前部フット38と後部フット39が固着している構成である。そして、前部フット38にはアーム40とアーム41が支点42を軸芯として回動可能に設けられていて、アーム40は上方へ突出し、アーム41は後方へ突出している。後部フット39にはアーム43とアーム44が支点45を軸芯として回動可能に設けられていて、アーム43は上方へ突出し、アーム44は後方へ突出している。前記アーム40とアーム43の上端部にはロッド46が遊嵌され、さらに、アーム43の上端部には前記油圧シリンダ37のピストンロッド37aが遊嵌している構成である。
【0026】
前記アーム41とアーム44の後端部にはトラックローラフレーム46が遊嵌されている。このトラックローラフレーム46の後部にはアイドルローラ47が設けられ、また、トラックローラフレーム46の中間部には複数の転輪48が遊嵌して設けられている。前記スプロケット36に巻き回いされているクローラ1aは、アイドルローラ47と複数の転輪48に巻き回いされている構成である。
【0027】
図8は右側のクローラ1aの接地面が下方へ下がった状態を示している。前記左側のスイッチ32を操作(押す状態)すると、油圧シリンダ37のピストンロッド37aは後方へと移動し、ロッド46も後方へと移動する。すると、アーム40とアーム41、及び、アーム43とアーム44はそれぞれ支点42と支点45を中心として反時計周りに回転するので、アーム41とアーム44におけるトラックローラフレーム46の取り付け部分が下方へと下がり、トラックローラフレーム46が下方へと下がる。すると、複数の転輪48も下方へと下がるのでクローラ1aの接地面が下方へと下がっていく。
【0028】
このように、走行装置1の右側のクローラ1aの接地面が下方へと下がるので、コンバインの車体が左傾斜となる。また、右側のスイッチ33を操作(押す状態)すると、走行装置1の左側のクローラ1bの接地面が下方へと下がるので、コンバインの車体が右傾斜となる。
【0029】
即ち、コンバインが湿田を走行中において、走行装置1の右側のクローラ1aが沈没すると、この状態を修正して車台2を略水平状態にするために前記左側のスイッチ32を操作(押す状態)する。すると、走行装置1の右側のクローラ1aの接地面が下方へと下がるので、車台2の右側が上昇して車台2が略水平状態となる。
【0030】
このように、切換スイッチ34を車体水平位置へ切り換えると、パワステレバー13の上面13aの左側のスイッチ32と右側のスイッチ33を操作することにより、手動操作で容易に車体水平が可能となる。
切換スイッチ34を扱深さ位置へセット状態にあっては、パワステレバー13の上面13aの左側のスイッチ32と右側のスイッチ33を操作することにより、穀稈の扱ぎ深さが手動で操作可能となる構成である。即ち、脱穀装置3のフィードチェン9へ穀稈を引き継ぎ搬送する際、穀稈の穂先部分の位置が脱穀装置3の奥側に入り込みすぎていると深扱ぎ状態となって藁屑が多く発生してしまう。また、穀稈の穂先部分の位置がフィードチェン9側に寄りすぎていると浅扱ぎ状態となって扱ぎ残しが多く発生してしまう。
【0031】
そこで、穀稈の穂先部分を適正な位置にして脱穀装置3の扱胴で脱穀を行うようにする。パワステレバー13の上面13aの左側のスイッチ32を操作(押す)すると、供給搬送装置10の始端側が上昇して穀稈の穂先側が挾持されるので、フィードチェン9へ引き継ぐと穀稈の穂先部分はフィードチェン9側寄りに位置した状態で引き継がれる。また、パワステレバー13の上面13aの右側のスイッチ33を操作(押す)すると、供給搬送装置10の始端側が下降して穀稈の株元側が挾持されるので、フィードチェン9へ引き継ぐと穀稈の穂先部分はフィードチェン9から離れる方向に位置した状態で引き継がれる。
【0032】
このように、切換スイッチ34を扱深さ位置へ切り換えると、パワステレバー13の上面13aの左側のスイッチ32と右側のスイッチ33を操作することにより、手動操作で容易に扱ぎ深さ調節が可能となる。
切換スイッチ34を方向修正位置へセット状態にあっては、パワステレバー13の上面13aの左側のスイッチ32と右側のスイッチ33を操作することにより、コンバインの進行方向が修正される構成である。即ち、図11に示すように、刈取装置8の分草具4は圃場内の植立穀稈49の各列の間を通過しなければならない。しかしながら、刈取走行中においては圃場面の状況によってコンバインの向きが変わってしまう。分草具4が右側にずれた場合には、前記パワステレバー13の上面13aの左側のスイッチ32を操作(押す)すると、コンバインの左側のクローラ1bの駆動が断たれる(ブレーキを所定量作動させてもよい)。すると、コンバインの進行方向は左側に変化する。同様に、分草具4が左側にずれた場合には、前記パワステレバー13の上面13aの右側のスイッチ33を操作(押す)すると、コンバインの右側のクローラ1aの駆動が断たれる(ブレーキを所定量作動させてもよい)。すると、コンバインの進行方向は右側に変化する。 このように、切換スイッチ34を方向修正位置へ切り換えると、パワステレバー13の上面13aの左側のスイッチ32と右側のスイッチ33を操作することにより、手動操作(スイッチを押す操作)で容易にコンバインの方向修正が可能となる。また、切換スイッチ34の機能として、前述の車体水平,扱深さ,方向修正以外の内容に変更してもよいし、さらに別の機能を追加してもよい。例えば、車台2に対して刈取装置8を左右方向にスライドさせる刈取スライドや、車台2の左側方に設けているナローガイドの張出し収納機能に変更したり追加してもよい。これにより、パワステレバー13を操作しながら容易に刈取スライドさせたり、ナローガイドの張出し収納が実行可能となる。
【0033】
次に、図12について説明する。
コンバインの油圧構成において、油圧で作動させる部分を刈取装置8の昇降部分50,車体水平部分51,旋回方向部分52及び油圧式無段変速装置53とから構成する。同一のオイルタンク54のオイルでこれら全てを駆動する構成とする。しかし、オイルタンク54からオイルを吸うポンプにあっては、第一ポンプ55と第二ポンプ56の二つのポンプが設けられ、第一ポンプ55から吸われたオイルは、油路57から車体水平部分51へ送油され、その後、油路58から旋回方向部分52へ送油され、油路59からオイルタンク54へと戻る油圧回路の構成となっている。
【0034】
この第一ポンプ55から吸われた油圧系について説明する。車体水平部分51には切換弁60が設けられ、切換弁60の切り換えによって左右の車体水平を実行する油圧シリンダ37へ送油される構成である。本実施例では、油圧シリンダ37は一個のみ設ける構成であり、グレンタンク11側に設けている。これは、コンバインが湿田圃場を作業走行中においては、グレンタンク11内に穀粒が貯溜されて、この重量によってグレンタンク11側下方のクローラ1aの沈下を修正するためである。これにより、廉価の車体水平が可能となる。
【0035】
前記油圧シリンダ37の作動は、車台2に設けている左右の傾斜センサ(図示せず)からの信号に基づいて行う構成であり、左右の傾斜センサが右側への傾斜、即ち、グレンタンク11側のクローラ1aが沈下したことを検出すると、切換弁60は右部60bに切り換えられて油圧シリンダ37に送油され、ピストンロッド37aが矢印A方向に移動し、トラックローラフレーム46が下方に下がって、車台2が略水平状態となる構成である。コンバインが湿田状態から脱出すると、車台2は左傾斜になっているので、この状態を水平に戻すために切換弁60を左部60aに切り換えて油圧シリンダ37に送油し、ピストンロッド37aを矢印B方向に移動させてトラックローラフレーム46を元の位置に戻す構成である。74と75は逆止弁である。
【0036】
前記切換弁60がニュートラル状態で油路58から旋回方向部分52へ送油される構成である。旋回方向部分52には切換弁61が設けられ、切換弁61の切り換えによって左右方向への旋回が実施される構成である。即ち、パワステレバー13が左方向へ傾動されると切換弁61が右部61b側に切り変わるとともに、バルブ13aからの油路59へ流れる量が減り、油路64に背圧が立ってシリンダ62のピストン62aが押される構成である。このピストン62aが移動することによって左側の走行装置1のクラッチが切れ、さらに、パワステレバー13を左方向へ傾動させると、バルブ13aからの背圧が高くなってピストン62aが押圧されて左側の走行装置1にブレーキがかかる構成である。
【0037】
パワステレバー13が右方向に傾動されると切換弁61が左部61a側に切り変わるとともに、バルブ13aからの油路59へ流れる量が減り、油路64に背圧が立ってシリンダ63のピストン63aが押される構成である。このピストン63aが移動することによって右側の走行装置1のクラッチが切れ、さらに、パワステレバー13を右方向へ傾動させると、バルブ13aからの背圧が高くなってピストン63aが押圧されて右側の走行装置1にブレーキがかかる構成である。65はリリーフバルブである。
【0038】
一方、第二ポンプ56から吸われたオイルは、油路66から切換弁67を通過し、油路68から走行伝動装置15の前後進を実行する油圧式無段変速装置のチャージ回路53へと流れていき、その後、余ったオイルはオイルタンク54へと戻る構成である。パワステレバー13を作業者側に傾動させると、切換弁67は左部67aへと切り変わってシリンダ69のピストン69aが押されて刈取装置8が上昇する構成である。また、パワステレバー13を刈取装置8側に傾動させると、切換弁67は右部67bへと切り変わってシリンダ69内のオイルは絞り70を通過して油路71からオイルタンク54へと戻り、刈取装置8はゆっくりと下降する構成である。72はリリーフバルブである。
【0039】
前述のごとく、刈取装置8の昇降部分50と油圧式無段変速装置53のチャージ回路においては、別の第二ポンプ56でオイルを送油する構成としていることにより、第一ポンプ55から送油されるオイルは、車体水平部分51の切換弁60と旋回方向部分52の切換弁61の二個の切換弁を通過し、第二ポンプ56から送油されるオイルは、刈取装置8の昇降部分50の一個の切換弁を通過する構成であるので、オイルが切換弁を通過するときの圧損を少なくすることができ、油圧回路の耐久性が向上するようになる。
【0040】
また、オイルが切換弁を通過するときには多くの圧損が発生するので、仮に一個のポンプで3個以上の切換弁を通過させる場合にはポンプの能力を向上させる必要がある。すると、油圧回路には大きな圧力が作用することとなり、油圧シリンダを作動させると、急に作動するという不具合が発生していたが、2個のポンプで回路を別の構成にすることにより、このような不具合が防止できる。
【0041】
次に、図13について説明する。
この油圧回路にあっては、刈取装置8の昇降部分50,車体水平部分51,旋回方向部分52及び油圧式無段変速装置53に送油するにあたり、ポンプはポンプ76の一個のみから構成する。そして、ポンプ76の下手側に分流弁77を設ける構成とする。即ち、エンジンが始動されるとポンプ76が回転して分流弁77に送油され、制御流が車体水平部分51と旋回方向部分52へ送油され、余剰流が刈取装置8の昇降部分50と油圧式無段変速装置53のチャージ回路へと送油される構成である。
【0042】
このように、分流弁77によって油圧系を二系統に構成しているので、オイルが切換弁を通過するときの圧損を少なくすることができ、油圧回路の耐久性が向上するようになる。また、切換弁の数が少ないことにより油圧回路の回路圧を必要以上に高くする必要がなくなるので、油圧シリンダが急に作動するような不具合を防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの左側面図
【図2】コンバインの正面図
【図3】コンバインの平面図
【図4】コンバインの左側面図
【図5】平面図
【図6】平面図
【図7】平面図
【図8】右側面図
【図9】右側面図
【図10】左側面図
【図11】コンバインの平面図
【図12】油圧回路図
【図13】油圧回路図
【符号の説明】
1…走行装置、2…車台、3…脱穀装置、5…引起装置、8…刈取装置、12…操作部、13…パワステレバー、14…主変速レバー。
Claims (2)
- 走行装置1を有する車台2の上方には脱穀装置3を有し、該脱穀装置3の前方には、多条列の植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、該引起装置5で引き起こした穀稈を刈り取って後方の脱穀装置3へ向けて搬送する刈取装置8を設け、前記脱穀装置3の右側にはこの脱穀装置3で脱穀選別した穀粒を一時貯溜する貯溜部を設け、該貯溜部の前方には操作部12を設けたコンバインにおいて、該操作部12の右側にはコンバインの左右旋回と刈取装置8の昇降をさせるパワステレバー13を設け、操作部12の左側にはコンバインを前後進させる主変速レバー14を設け、前記複数の引起装置5は上部を接続しない構成とし、この複数の引起装置5のうち最も右側に位置する引起装置5aを、正面視前記パワステレバー13と主変速レバー14との間に配置して構成したことを特徴とするコンバイン。
- 前記刈取装置8を上昇させると、前記引起装置5の上部は、側面視前記パワステレバー13に重なるように構成したことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
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