JP2004087329A - 電子機器用スイッチボタン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】防塵性に優れるとともに、見栄えが良く、しかも不快音の発生がない、高品位な電子機器用スイッチボタン装置を提供する。
【解決手段】ボタン2上部を外部へ突出させる孔1Aを開口したハウジング1と、このハウジング内部の基板6に実装されボタン2の押下動作でオンするスイッチ7と、ボタン2を片持ち支持する支持体3とを備えた電話機のスイッチボタン装置において、ハウジング1とボタン2の隙間に圧接状態でパッキン5を配設した。
【選択図】 図1
【解決手段】ボタン2上部を外部へ突出させる孔1Aを開口したハウジング1と、このハウジング内部の基板6に実装されボタン2の押下動作でオンするスイッチ7と、ボタン2を片持ち支持する支持体3とを備えた電話機のスイッチボタン装置において、ハウジング1とボタン2の隙間に圧接状態でパッキン5を配設した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話機等のような電子機器に設けたボタンを支持する電子機器用スイッチボタン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子機器、例えば電話機には、各種の機能を操作するための操作ボタン(以下、ボタンと略す)が設けられており、このボタンには、例えば図4に示すような支持装置などによって支持された構成のものが知られている。
【0003】
即ち、この支持装置には、ハウジング101の内部において、片側にヒンジ部102Aを有しこのヒンジ部102Aでのねじり作用により上下作動を可能にするボタン102と、このボタン102直下のスイッチ基板105との間で、取付け部104Aを介して支持体103に片持ちされたキーベース104とを備えており、図5に示すように、ボタン102およびキーベース104をハウジング101およびスイッチ基板105で挟み込んで固定するようになっている。なお、キーベース104には、上面及び下面にそれぞれ突起104B及び104Cを突設させており、このうち上面側の突起104Bはボタン102を一点支持している一方、下面側の突起104Cは後述するスイッチ106に当接している。
【0004】
さらに、このようなスイッチボタンの支持装置では、図4及び図5に示すように、ハウジング101の内面から下方へ突設させた圧接用凸部101Bをボタン102のヒンジ部102Aの付近に配置することにより、全部品を組付けて組み込んだ時に、ハウジング101の圧接用凸部101Bを支点にしながら、ボタン102が撓むことで、ボタン102とスイッチ106との間の圧接力を高めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したスイッチボタンの支持装置では、各部品の形状ばらつきや組付けの際のばらつきを吸収する為に、挿通孔101Aにおける遊び(孔クリアランス)S1や上下方向での遊び(上下クリアランス)S2を必要としていた。そのため、ハウジング101の外部からその孔クリアランスS1や上下クリアランスS2を通り抜けて、ゴミや埃等がスイッチ106の接点部に進入し、これが接点不良の原因となることがあった。
【0006】
また、ボタン102とスイッチ106とを圧接するために、図5に示すような位置関係でハウジング101の内面に設けた圧接用凸部101Bの配設位置については、スイッチ106のクリック感は良いが、小ストロークになり易いという欠点がある。
このように、圧接用凸部101Bをスイッチ106近傍に配置した構成の場合には、各部品の組付けばらつきなどによりスイッチ106が誤動作する虞があるので、この圧接用凸部101Bはどうしてもヒンジ102Aの付近に配置が限られている。
【0007】
そのため、図5に示すように、ボタン102が圧接用凸部101Bに押圧され撓んだ状態では、挿通孔101Aからのボタン102の突出量が不均一となり易く、外観品位が損なわれてしまう。しかも、ボタン102とキーベース104は剛体部品のため、キーベース104全体を均一に加圧するのが難しく、微少な隙間が生じると、びびり音の原因にもなっていた。
【0008】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、防塵性に優れるとともに、見栄えが良く、しかも不快音の発生がない、高品位な電子機器用スイッチボタン装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子機器用スイッチボタン装置は、電子機器のハウジング内部に設けた基板に実装したスイッチ及び前記スイッチ近傍の前記ハウジング内部に設けた支持部材と、前記支持部材に片持ち支持され前記ハウジングの開口した挿通孔から上部が外部に突出し前記電子機器の各種操作を行うボタンとを備えた電子機器用スイッチボタン装置であって、
前記ハウジングと前記ボタンとの間に圧接した状態で介装するパッキンを備えたことを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、ボタンの押下動作の際にもハウジングとボタンとの間の隙間部分は密閉されており、外からの塵埃を内部に取りこまずに済む為、スイッチへの塵埃などが進入することによりスイッチ不良が発生するのを防止することができる。
【0011】
また、本発明の電子機器用スイッチボタン装置は、前記ボタンの下部周縁部にフランジを設けるとともに、
前記ボタンのフランジ上面にパッキンを取付けて前記ハウジングの内面の前記挿通孔周縁部に均一に圧接するように構成したことを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、安定した部品の圧接により、びびり音の発生の原因となる微少な隙間を無くすことが可能になる他、従来のような特定位置(片側)に限定配置された圧接用凸部によるボタンの不均一な(傾斜した)突出状態を均一化させることができる。
【0013】
また、本発明の電子機器用スイッチボタン装置は、前記パッキンに弾性体を用いたことを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、単一のパッキンで多種類のボタン形状に対応可能になるので、各種形状のボタンに合わせてそれ専用の形状のパッキンを形成して用意することが必要がなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の電話機用スイッチボタン装置を示す断面図、図2は図1に示す本発明における電話機用スイッチボタン装置の分解斜視図、図3はその電話機用スイッチボタン装置のボタンを押圧操作したときの状態を示す説明図である。
【0016】
本実施の形態に係る電話機のスイッチボタン装置には、大略構成として、ハウジング1と、スイッチボタン(以下、ボタンと略す)2と、支持部材である支持体3と、キーベース4と、スイッチ7との他に、パッキン5を備えている。なお、図1〜図3において、符号6はスイッチ7を実装させたSW(スイッチ)基板である。
【0017】
ハウジング1は、適宜の樹脂で形成されており、ボタン2の取付け用の挿通孔1Aは、組付けばらつき等を考慮しボタン2よりも大きめのサイズで形成されている。
【0018】
ボタン2は、適宜の樹脂で形成されており、中央部分にはハウジング1の挿通孔1Aの内径よりも小さい外径サイズで厚肉状の本体部2Aを有しており、この本体部2Aは、図1に示すように、ハウジング1外部への突出高さhが全周に亙って一定となるように構成されている。
【0019】
また、このボタン2には、上下方向への押圧動作を可能にするため、片側に薄肉で、かつ、細幅形状のねじりキートップヒンジ2Bと、ハウジング1側からボタン2を見た場合にハウジング1とボタン2との内外径差のためにこれらの間に隙間があいてそこからごみや埃などがハウジング1内部に進入するのを防止するため、挿通孔1Aの内径寸法よりも大きな方形形状であって、ハウジング1内部での上下方向(ボタン2の厚さ方向)でのクリアランス(以下、これを上下クリアランスとよぶ)S2がほぼ同一に設定されるように後述するパッキン5を搭載させるボタン鍔2Cとを設けている。
【0020】
支持体3は、略方形板状に形成されてSW基板6の所定位置に起立した状態で設置されており、この一面(図2では側面部分に相当する)には後述するキーベース4のキーベースヒンジ4Cが固着されている。また、この支持体3の上面には、ボタン2のねじりキートップヒンジ2Bが固着されている。なお、この支持体3は、ボタン2側又はキーベース4側のいずれかと一体成形で形成してもよいし、一体成形が可能であれば、これらボタン2側及びキーベース4側との3体を一体に形成してもよい。
【0021】
キーベース4は、適宜の樹脂で形成されており、スイッチ操作のための上下移動を可能にする為、薄肉で、かつ、細幅形状のキーベースヒンジ4Cが形成されている。また、このキーベース4には、ボタン2の押下動作に従動(連動)してスイッチ7を押下(オン)できるようにするため、ボタン2に対向する上面側には凸部4A(以下、これをボタン側凸部とよぶ)が、また、スイッチ7に対向する下面側には凸部4B(以下、これをSW側凸部とよぶ)がそれぞれ形成されている。
【0022】
パッキン5は、弾性体、例えばこの実施の形態ではスポンジ(これ以外に、例えばゴム等でもよい)で形成されており、その厚みは、ボタン2が上下動した際にも密閉状態が確実に保持されるよう、ボタン2が押下された場合の上下クリアランスS2よりも若干大きく、かつ、挿通孔1Aを完全に塞ぐことができるよう、挿通孔1Aの内径寸法よりも大きな外径寸法に設定されている。
【0023】
また、本実施の形態のパッキン5は、主に円環(リング)状に形成してあるが、ボタン2の本体部2Aの形状が例えば楕円等の形状である場合には、その本体部2Aを挿入させるパッキン5の孔5Aもそれに合わせた同一大きさ、同一形状に形成すれば、ボタンの本体部2Aの間に隙間が大きく形成されずにすみ、好ましい。
ただし、このパッキン5は、多少変形可能な収縮材料で形成されているので、ボタン2の本体部2Aに対して多少サイズに差異があっても、これを吸収してボタン本体2Aの周縁に隙間なく取付けることが可能となっている。
【0024】
このスイッチ7は、電気部品スイッチであり、SW基板6の所定位置に実装されている。このスイッチ7は、ゴムキー等のキー構造のものと比較してストロークは短いがクリック感が良く、幅広い電気製品に使用されているものである。なお、このスイッチ7は、このスイッチ7以外のスイッチボタン装置を構成する各部品を取付けた後、ハウジング1側とSW基板6とで挟み込んだ状態で、溶着又はねじ止め等によりSW基板6に実装するようになっている。
【0025】
次に、本実施の形態に係る電話機のスイッチボタン装置の作用について説明する。
図1に示すボタン2を押下していない状態では、パッキン5がつぶされた状態となっており、そのパッキン5の弾性力にてボタン2、キーベース4、スイッチ7が圧接されている。しかも、このパッキン5自身の有する弾性力がボタン2の周縁全体に亙って均一に加圧されるため、挿通孔1Aから外部へボタン2の突出量を全周に亙って均一に保持したまま、スイッチボタン装置を構成する全ての部品(但し、支持体3及びスイッチ7などは除く)の固定を可能にしている。
【0026】
次に、ボタン2を押下すると、図3に示すように、ボタン2はねじりキートップヒンジ2Bを支点にして弾性力を増加させながらスイッチ7側に向けて下降する方向に撓む。すると、キーベース4は、ボタン側凸部4Aを通じてボタン2からの上下方向の荷重を受けるので、キーベースヒンジ部4Cもスイッチ7に向けて下方へ撓むことにより、SW側凸部4Bを介してスイッチ7を、ボタン2の上下動作に連動して押下することができる。
なお、この場合にも、上下クリアランスS2には、パッキン7が隙間ない状態で圧接・配設されており、ハウジング1内部での密閉状態を保持するような状態が設定・保持されている。また、この場合のパッキン2の弾性力はスイッチ7の復帰力より小さくなくてはいけない。
【0027】
以上のように、本発明の実施の形態によれば、パッキン5をスポンジ等の弾性体にて形成し、このパッキン5の厚みは、図3のようにボタン2が上下動した際にも密閉が保持されるのに十分な寸法に形成されている。
【0028】
また、このパッキン5の形状は主に円形状であるが、ボタン2の形状が例えば楕円等の形状のように、形状やサイズに多少差異があっても、パッキン5自身が伸縮性を有するスポンジなどで形成されているので、ボタン2の周縁に外挿可能な形状に多少変形することにより、ボタン2が上下動作する際にも内部の密閉状態が保持される。これにより、埃やゴミ等の進入を防止できるので、スイッチ7としての信頼性を向上させることができる。
【0029】
また、ボタン2の周縁に均一な荷重が作用することにより、挿通孔1Aから外部へのボタン2の突出量が均一化されるばかりか、安定した圧接状態によるビビリ音の少ない高品位の製品が実現可能となる。また、パッキン5にスポンジ等の弾性体を使用することにより、ボタン2の多種類の形状に対し、単一形状のパッキン5にて対応することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明は、電子機器のハウジング内部のスイッチ基板に取付けたスイッチ及びスイッチ近傍に設けた支持部材と、支持部材に片持ち支持されハウジングの開口した挿通孔から上部が外部に突出し電子機器の各種操作を行うボタンとを備えた電子機器用スイッチボタン装置であって、ハウジングとボタンとの間に圧接した状態で介装するパッキンを備えたものであり、ハウジングとボタンとの間の隙間をこのパッキンにより塞ぐ格好となっているため、防塵性に優れるとともに、信頼性が向上した高品位な電話機のスイッチボタンの支持機構を提供できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電話機のスイッチボタン装置の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態における電話機のスイッチボタン装置の分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態における電話機のスイッチボタン装置の動作説明のための断面図である。
【図4】従来の電話機のスイッチボタン装置を示す分解斜視図である。
【図5】従来の電話機のスイッチボタン装置の欠点を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
1A 挿通孔
2 ボタン
2A 本体部
2B ねじりキートップヒンジ
2C ボタン鍔
3 支持体(支持部材)
4 キーベース
4A ボタン側凸部
4B SW側凸部
4C キーベースヒンジ部
5 パッキン
5A 孔
6 SW基板
7 スイッチ
S1 孔クリアランス
S2 上下クリアランス
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話機等のような電子機器に設けたボタンを支持する電子機器用スイッチボタン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子機器、例えば電話機には、各種の機能を操作するための操作ボタン(以下、ボタンと略す)が設けられており、このボタンには、例えば図4に示すような支持装置などによって支持された構成のものが知られている。
【0003】
即ち、この支持装置には、ハウジング101の内部において、片側にヒンジ部102Aを有しこのヒンジ部102Aでのねじり作用により上下作動を可能にするボタン102と、このボタン102直下のスイッチ基板105との間で、取付け部104Aを介して支持体103に片持ちされたキーベース104とを備えており、図5に示すように、ボタン102およびキーベース104をハウジング101およびスイッチ基板105で挟み込んで固定するようになっている。なお、キーベース104には、上面及び下面にそれぞれ突起104B及び104Cを突設させており、このうち上面側の突起104Bはボタン102を一点支持している一方、下面側の突起104Cは後述するスイッチ106に当接している。
【0004】
さらに、このようなスイッチボタンの支持装置では、図4及び図5に示すように、ハウジング101の内面から下方へ突設させた圧接用凸部101Bをボタン102のヒンジ部102Aの付近に配置することにより、全部品を組付けて組み込んだ時に、ハウジング101の圧接用凸部101Bを支点にしながら、ボタン102が撓むことで、ボタン102とスイッチ106との間の圧接力を高めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したスイッチボタンの支持装置では、各部品の形状ばらつきや組付けの際のばらつきを吸収する為に、挿通孔101Aにおける遊び(孔クリアランス)S1や上下方向での遊び(上下クリアランス)S2を必要としていた。そのため、ハウジング101の外部からその孔クリアランスS1や上下クリアランスS2を通り抜けて、ゴミや埃等がスイッチ106の接点部に進入し、これが接点不良の原因となることがあった。
【0006】
また、ボタン102とスイッチ106とを圧接するために、図5に示すような位置関係でハウジング101の内面に設けた圧接用凸部101Bの配設位置については、スイッチ106のクリック感は良いが、小ストロークになり易いという欠点がある。
このように、圧接用凸部101Bをスイッチ106近傍に配置した構成の場合には、各部品の組付けばらつきなどによりスイッチ106が誤動作する虞があるので、この圧接用凸部101Bはどうしてもヒンジ102Aの付近に配置が限られている。
【0007】
そのため、図5に示すように、ボタン102が圧接用凸部101Bに押圧され撓んだ状態では、挿通孔101Aからのボタン102の突出量が不均一となり易く、外観品位が損なわれてしまう。しかも、ボタン102とキーベース104は剛体部品のため、キーベース104全体を均一に加圧するのが難しく、微少な隙間が生じると、びびり音の原因にもなっていた。
【0008】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、防塵性に優れるとともに、見栄えが良く、しかも不快音の発生がない、高品位な電子機器用スイッチボタン装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子機器用スイッチボタン装置は、電子機器のハウジング内部に設けた基板に実装したスイッチ及び前記スイッチ近傍の前記ハウジング内部に設けた支持部材と、前記支持部材に片持ち支持され前記ハウジングの開口した挿通孔から上部が外部に突出し前記電子機器の各種操作を行うボタンとを備えた電子機器用スイッチボタン装置であって、
前記ハウジングと前記ボタンとの間に圧接した状態で介装するパッキンを備えたことを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、ボタンの押下動作の際にもハウジングとボタンとの間の隙間部分は密閉されており、外からの塵埃を内部に取りこまずに済む為、スイッチへの塵埃などが進入することによりスイッチ不良が発生するのを防止することができる。
【0011】
また、本発明の電子機器用スイッチボタン装置は、前記ボタンの下部周縁部にフランジを設けるとともに、
前記ボタンのフランジ上面にパッキンを取付けて前記ハウジングの内面の前記挿通孔周縁部に均一に圧接するように構成したことを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、安定した部品の圧接により、びびり音の発生の原因となる微少な隙間を無くすことが可能になる他、従来のような特定位置(片側)に限定配置された圧接用凸部によるボタンの不均一な(傾斜した)突出状態を均一化させることができる。
【0013】
また、本発明の電子機器用スイッチボタン装置は、前記パッキンに弾性体を用いたことを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、単一のパッキンで多種類のボタン形状に対応可能になるので、各種形状のボタンに合わせてそれ専用の形状のパッキンを形成して用意することが必要がなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の電話機用スイッチボタン装置を示す断面図、図2は図1に示す本発明における電話機用スイッチボタン装置の分解斜視図、図3はその電話機用スイッチボタン装置のボタンを押圧操作したときの状態を示す説明図である。
【0016】
本実施の形態に係る電話機のスイッチボタン装置には、大略構成として、ハウジング1と、スイッチボタン(以下、ボタンと略す)2と、支持部材である支持体3と、キーベース4と、スイッチ7との他に、パッキン5を備えている。なお、図1〜図3において、符号6はスイッチ7を実装させたSW(スイッチ)基板である。
【0017】
ハウジング1は、適宜の樹脂で形成されており、ボタン2の取付け用の挿通孔1Aは、組付けばらつき等を考慮しボタン2よりも大きめのサイズで形成されている。
【0018】
ボタン2は、適宜の樹脂で形成されており、中央部分にはハウジング1の挿通孔1Aの内径よりも小さい外径サイズで厚肉状の本体部2Aを有しており、この本体部2Aは、図1に示すように、ハウジング1外部への突出高さhが全周に亙って一定となるように構成されている。
【0019】
また、このボタン2には、上下方向への押圧動作を可能にするため、片側に薄肉で、かつ、細幅形状のねじりキートップヒンジ2Bと、ハウジング1側からボタン2を見た場合にハウジング1とボタン2との内外径差のためにこれらの間に隙間があいてそこからごみや埃などがハウジング1内部に進入するのを防止するため、挿通孔1Aの内径寸法よりも大きな方形形状であって、ハウジング1内部での上下方向(ボタン2の厚さ方向)でのクリアランス(以下、これを上下クリアランスとよぶ)S2がほぼ同一に設定されるように後述するパッキン5を搭載させるボタン鍔2Cとを設けている。
【0020】
支持体3は、略方形板状に形成されてSW基板6の所定位置に起立した状態で設置されており、この一面(図2では側面部分に相当する)には後述するキーベース4のキーベースヒンジ4Cが固着されている。また、この支持体3の上面には、ボタン2のねじりキートップヒンジ2Bが固着されている。なお、この支持体3は、ボタン2側又はキーベース4側のいずれかと一体成形で形成してもよいし、一体成形が可能であれば、これらボタン2側及びキーベース4側との3体を一体に形成してもよい。
【0021】
キーベース4は、適宜の樹脂で形成されており、スイッチ操作のための上下移動を可能にする為、薄肉で、かつ、細幅形状のキーベースヒンジ4Cが形成されている。また、このキーベース4には、ボタン2の押下動作に従動(連動)してスイッチ7を押下(オン)できるようにするため、ボタン2に対向する上面側には凸部4A(以下、これをボタン側凸部とよぶ)が、また、スイッチ7に対向する下面側には凸部4B(以下、これをSW側凸部とよぶ)がそれぞれ形成されている。
【0022】
パッキン5は、弾性体、例えばこの実施の形態ではスポンジ(これ以外に、例えばゴム等でもよい)で形成されており、その厚みは、ボタン2が上下動した際にも密閉状態が確実に保持されるよう、ボタン2が押下された場合の上下クリアランスS2よりも若干大きく、かつ、挿通孔1Aを完全に塞ぐことができるよう、挿通孔1Aの内径寸法よりも大きな外径寸法に設定されている。
【0023】
また、本実施の形態のパッキン5は、主に円環(リング)状に形成してあるが、ボタン2の本体部2Aの形状が例えば楕円等の形状である場合には、その本体部2Aを挿入させるパッキン5の孔5Aもそれに合わせた同一大きさ、同一形状に形成すれば、ボタンの本体部2Aの間に隙間が大きく形成されずにすみ、好ましい。
ただし、このパッキン5は、多少変形可能な収縮材料で形成されているので、ボタン2の本体部2Aに対して多少サイズに差異があっても、これを吸収してボタン本体2Aの周縁に隙間なく取付けることが可能となっている。
【0024】
このスイッチ7は、電気部品スイッチであり、SW基板6の所定位置に実装されている。このスイッチ7は、ゴムキー等のキー構造のものと比較してストロークは短いがクリック感が良く、幅広い電気製品に使用されているものである。なお、このスイッチ7は、このスイッチ7以外のスイッチボタン装置を構成する各部品を取付けた後、ハウジング1側とSW基板6とで挟み込んだ状態で、溶着又はねじ止め等によりSW基板6に実装するようになっている。
【0025】
次に、本実施の形態に係る電話機のスイッチボタン装置の作用について説明する。
図1に示すボタン2を押下していない状態では、パッキン5がつぶされた状態となっており、そのパッキン5の弾性力にてボタン2、キーベース4、スイッチ7が圧接されている。しかも、このパッキン5自身の有する弾性力がボタン2の周縁全体に亙って均一に加圧されるため、挿通孔1Aから外部へボタン2の突出量を全周に亙って均一に保持したまま、スイッチボタン装置を構成する全ての部品(但し、支持体3及びスイッチ7などは除く)の固定を可能にしている。
【0026】
次に、ボタン2を押下すると、図3に示すように、ボタン2はねじりキートップヒンジ2Bを支点にして弾性力を増加させながらスイッチ7側に向けて下降する方向に撓む。すると、キーベース4は、ボタン側凸部4Aを通じてボタン2からの上下方向の荷重を受けるので、キーベースヒンジ部4Cもスイッチ7に向けて下方へ撓むことにより、SW側凸部4Bを介してスイッチ7を、ボタン2の上下動作に連動して押下することができる。
なお、この場合にも、上下クリアランスS2には、パッキン7が隙間ない状態で圧接・配設されており、ハウジング1内部での密閉状態を保持するような状態が設定・保持されている。また、この場合のパッキン2の弾性力はスイッチ7の復帰力より小さくなくてはいけない。
【0027】
以上のように、本発明の実施の形態によれば、パッキン5をスポンジ等の弾性体にて形成し、このパッキン5の厚みは、図3のようにボタン2が上下動した際にも密閉が保持されるのに十分な寸法に形成されている。
【0028】
また、このパッキン5の形状は主に円形状であるが、ボタン2の形状が例えば楕円等の形状のように、形状やサイズに多少差異があっても、パッキン5自身が伸縮性を有するスポンジなどで形成されているので、ボタン2の周縁に外挿可能な形状に多少変形することにより、ボタン2が上下動作する際にも内部の密閉状態が保持される。これにより、埃やゴミ等の進入を防止できるので、スイッチ7としての信頼性を向上させることができる。
【0029】
また、ボタン2の周縁に均一な荷重が作用することにより、挿通孔1Aから外部へのボタン2の突出量が均一化されるばかりか、安定した圧接状態によるビビリ音の少ない高品位の製品が実現可能となる。また、パッキン5にスポンジ等の弾性体を使用することにより、ボタン2の多種類の形状に対し、単一形状のパッキン5にて対応することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明は、電子機器のハウジング内部のスイッチ基板に取付けたスイッチ及びスイッチ近傍に設けた支持部材と、支持部材に片持ち支持されハウジングの開口した挿通孔から上部が外部に突出し電子機器の各種操作を行うボタンとを備えた電子機器用スイッチボタン装置であって、ハウジングとボタンとの間に圧接した状態で介装するパッキンを備えたものであり、ハウジングとボタンとの間の隙間をこのパッキンにより塞ぐ格好となっているため、防塵性に優れるとともに、信頼性が向上した高品位な電話機のスイッチボタンの支持機構を提供できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電話機のスイッチボタン装置の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態における電話機のスイッチボタン装置の分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態における電話機のスイッチボタン装置の動作説明のための断面図である。
【図4】従来の電話機のスイッチボタン装置を示す分解斜視図である。
【図5】従来の電話機のスイッチボタン装置の欠点を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
1A 挿通孔
2 ボタン
2A 本体部
2B ねじりキートップヒンジ
2C ボタン鍔
3 支持体(支持部材)
4 キーベース
4A ボタン側凸部
4B SW側凸部
4C キーベースヒンジ部
5 パッキン
5A 孔
6 SW基板
7 スイッチ
S1 孔クリアランス
S2 上下クリアランス
Claims (3)
- 電子機器のハウジング内部に設けた基板に実装したスイッチ及び前記スイッチ近傍の前記ハウジング内部に設けた支持部材と、前記支持部材に片持ち支持され前記ハウジングの開口した挿通孔から上部が外部に突出し前記電子機器の各種操作を行うボタンとを備えた電子機器用スイッチボタン装置であって、
前記ハウジングと前記ボタンとの間に圧接した状態で介装するパッキンを備えたことを特徴とする電子機器用スイッチボタン装置。 - 前記ボタンの下部周縁部にフランジを設けるとともに、前記ボタンのフランジ上面に前記パッキンを取付け、
前記パッキンを前記ハウジング内面の前記挿通孔周縁部全周に亙って均一に圧接するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電子機器用スイッチボタン装置。 - 前記パッキンに弾性体を用いたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器用スイッチボタン装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002247528A JP2004087329A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | 電子機器用スイッチボタン装置 |
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JP2002247528A JP2004087329A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | 電子機器用スイッチボタン装置 |
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ID=32055148
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2004087329A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102856102A (zh) * | 2012-08-31 | 2013-01-02 | 东莞市凯华电子有限公司 | 可切换有声/无声的微动开关 |
TWI397092B (zh) * | 2010-05-07 | 2013-05-21 | P Two Ind Inc | 多方向開關 |
JP2014135179A (ja) * | 2013-01-09 | 2014-07-24 | Sharp Corp | 携帯端末 |
JP2019069695A (ja) * | 2017-10-10 | 2019-05-09 | 株式会社東海理化電機製作所 | スイッチ装置 |
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2002
- 2002-08-27 JP JP2002247528A patent/JP2004087329A/ja active Pending
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