JP2004087145A - 電池 - Google Patents

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JP2004087145A
JP2004087145A JP2002242617A JP2002242617A JP2004087145A JP 2004087145 A JP2004087145 A JP 2004087145A JP 2002242617 A JP2002242617 A JP 2002242617A JP 2002242617 A JP2002242617 A JP 2002242617A JP 2004087145 A JP2004087145 A JP 2004087145A
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Masahiro Aoki
青木 正裕
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Sony Corp
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Abstract

【課題】サイクル特性を向上させることができる電池を提供する。
【解決手段】正極21と負極22とがセパレータ23を介して巻回された巻回電極体20を備える。負極22には充電の途中においてリチウム金属が析出するようになっており、負極22の容量は、リチウムの吸蔵・離脱による容量成分とリチウムの析出・溶解による容量成分とを含み、かつその和により表される。セパレータ23には溶媒にリチウム塩が溶解された電解液が含浸されている。電解液には還元電位がリチウム金属よりも卑なカチオンが添加されており、このカチオンが、充電時に負極22の表面に吸着して、溶媒分子の負極22に対する最近接距離を相対的に大きくする。よって、溶媒分子の還元分解反応が抑制される。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正極および負極と共に、溶媒に電解質塩が溶解された電解液を備えた電池に係り、特に、負極の容量が、軽金属の吸蔵および離脱による容量成分と、軽金属の析出および溶解による容量成分とを含み、かつその和により表される電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話,PDA(personal digital assistant;個人用携帯型情報端末機器),カムコーダあるいはノート型パーソナルコンピュータ等の携帯型電子機器が市場に広く普及し、その駆動時間の長時間化が強く望まれている。一般に、携帯型電子機器の多くは、二次電池を駆動電源として用いていることから、二次電池の高容量化および高エネルギー密度化は、携帯型電子機器の製品開発と並んで重要な開発技術と位置づけられている。
【0003】
高エネルギー密度を得ることができる二次電池としては、例えば、リチウムイオン二次電池あるいはリチウム金属二次電池がある。リチウムイオン二次電池は、負極にリチウムをイオン状態で非常に効率よく吸蔵および脱離することができる特殊な黒鉛を用いているため、充放電を繰り返した際の放電容量の劣化が非常に小さいという利点を有している。
【0004】
一方、リチウム金属二次電池は、理論電気化学当量が2054mAh/cm3 と大きく、リチウムイオン二次電池の負極材料である黒鉛の2.5倍ほどの体積容量密度に相当する。よって、リチウム金属二次電池の開発が精力的に進められてきた。しかし、リチウム金属二次電池では、負極にリチウム金属を用いているので、充電時における負極の体積変化が大きく、充放電を繰り返した際の放電容量の劣化が非常に大きいという問題がある。また、充放電に伴いリチウム金属上で電解液が分解するため放電容量が劣化してしまうという問題もある。これらの問題により、リチウム金属二次電池は未だに実用化には至っていない。
【0005】
そこで最近、これらリチウムイオン二次電池およびリチウム金属二次電池の特徴を併せ持つ二次電池が提案されている(国際公開WO 01/22519 A1パンフレット参照)。この二次電池は、負極にリチウムを吸蔵および離脱することが可能な炭素材料を用い、充電の途中において炭素材料の表面にリチウムを析出させるようにしたものであり、負極の容量が、リチウムの吸蔵および離脱による容量成分と、リチウムの析出および溶解による容量成分とを含み、かつその和により表される。この二次電池では、リチウム金属の析出および溶解反応が、比表面積の非常に大きな炭素材料の表面で起こるため、負極の体積変化が最小限に抑えられ、体積変化に伴う充放電サイクルにおいて放電容量が劣化することが抑制される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この二次電池においても、負極上に析出したリチウム金属が電解液と接することには変わりはないので、充放電に伴い、リチウム金属上で電解液が分解し、それに起因した放電容量の劣化が発生してしまうという問題があった。こうした電解液の分解は、主に、電解液を構成している有機溶媒の分解によるものが大きい。例えば、一般的に用いられている炭酸エステル系の有機溶媒は、還元電位が、概ねリチウムの電位よりも貴であるので、リチウム金属が析出する状況下では一定速度にて分解してしまう。よって、この二次電池では、長期的には無視できないほど、電解液が変質してしまう。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、サイクル特性を向上させることができる電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による電池は、正極および負極と共に、溶媒に電解質塩が溶解された電解液を備えたものであって、負極の容量は、軽金属の吸蔵および離脱による容量成分と、軽金属の析出および溶解による容量成分とを含み、かつその和により表され、電解液は、還元電位が軽金属よりも卑なカチオンを含有するものである。
【0009】
本発明による電池では、電解液に還元電位が軽金属よりも卑なカチオンを含有するので、カチオンが充電時に負極表面に吸着し、それにより電解液に含まれる溶媒分子の負極に対する最近接距離が相対的に大きくなる。よって、負極における溶媒分子の還元分解反応が抑制される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施の形態に係る二次電池の断面構造を表すものである。この二次電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、帯状の正極21と負極22とがセパレータ23を介して巻回されたジェリーロール型の巻回電極体20を有している。電池缶11は、例えばニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶11の内部には、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板12,13がそれぞれ配置されている。
【0012】
電池缶11の開放端部には、電池蓋14と、この電池蓋14の内側に設けられた安全弁機構15および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)16とが、ガスケット17を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶11の内部は密閉されている。電池蓋14は、例えば、電池缶11と同様の材料により構成されている。安全弁機構15は、熱感抵抗素子16を介して電池蓋14と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合にディスク板15aが反転して電池蓋14と巻回電極体20との電気的接続を切断するようになっている。熱感抵抗素子16は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものであり、例えば、チタン酸バリウム系半導体セラミックスにより構成されている。ガスケット17は、例えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
【0013】
巻回電極体20は、例えば、センターピン24を中心に巻回されている。巻回電極体20の正極21にはアルミニウム(Al)などよりなる正極リード25が接続されており、負極22にはニッケルなどよりなる負極リード26が接続されている。正極リード25は安全弁機構15に溶接されることにより電池蓋14と電気的に接続されており、負極リード26は電池缶11に溶接され電気的に接続されている。
【0014】
図2は、図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して表すものである。正極21は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体21aの両面に正極合剤層21bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、正極集電体21aの片面のみに正極合剤層21bを設けるようにしてもよい。正極集電体21aは、例えば、厚みが5μm〜50μm程度であり、アルミニウム箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。正極合剤層21bは、例えば、厚みが80μm〜250μmであり、軽金属であるリチウムを吸蔵および離脱することが可能な正極材料を含んで構成されている。なお、正極合剤層21bの厚みは、正極合剤層21bが正極集電体21aの両面に設けられている場合には、その合計の厚みである。
【0015】
リチウムを吸蔵および離脱することが可能な正極材料としては、例えば、リチウム酸化物,リチウム硫化物あるいはリチウムを含む層間化合物などのリチウム含有化合物が適当であり、これらの2種以上を混合して用いてもよい。特に、エネルギー密度を高くするには、一般式Lix MO2 で表されるリチウム複合酸化物あるいはリチウムを含んだ層間化合物が好ましい。なお、Mは1種類以上の遷移金属が好ましく、具体的には、コバルト(Co),ニッケル,マンガン(Mn),鉄,アルミニウム,バナジウム(V)およびチタン(Ti)のうちの少なくとも1種が好ましい。xは、電池の充放電状態によって異なり、通常、0.05≦x≦1.10の範囲内の値である。また、他にも、スピネル型結晶構造を有するLiMn2 4 、あるいはオリビン型結晶構造を有するLiFePO4 なども高いエネルギー密度を得ることができるので好ましい。
【0016】
なお、このような正極材料は、例えば、リチウムの炭酸塩,硝酸塩,酸化物あるいは水酸化物と、遷移金属の炭酸塩,硝酸塩,酸化物あるいは水酸化物とを所望の組成になるように混合し、粉砕した後、酸素雰囲気中において600℃〜1000℃の範囲内の温度で焼成することにより調製される。
【0017】
正極合剤層21bは、また、例えば導電剤を含んでおり、必要に応じて更に結着剤を含んでいてもよい。導電剤としては、例えば、黒鉛,カーボンブラックあるいはケッチェンブラックなどの炭素材料が挙げられ、そのうちの1種または2種以上が混合して用いられる。また、炭素材料の他にも、導電性を有する材料であれば金属材料あるいは導電性高分子材料などを用いるようにしてもよい。結着剤としては、例えば、スチレンブタジエン系ゴム,フッ素系ゴムあるいはエチレンプロピレンジエンゴムなどの合成ゴム、またはポリフッ化ビニリデンなどの高分子材料が挙げられ、そのうちの1種または2種以上が混合して用いられる。
【0018】
負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22aの両面に負極合剤層22bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、負極集電体22aの片面のみに負極合剤層22bを設けるようにしてもよい。負極集電体22aは、例えば、銅箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
【0019】
負極合剤層22bは、軽金属であるリチウムを吸蔵および離脱することが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含んで構成されており、必要に応じて、例えば正極合剤層21bと同様の結着剤を含んでいてもよい。負極合剤層22bの厚みは、例えば、60μm〜250μmである。この厚みは、負極合剤層22bが負極集電体22aの両面に設けられている場合には、その合計の厚みである。
【0020】
なお、本明細書において軽金属の吸蔵・離脱というのは、軽金属イオンがそのイオン性を失うことなく電気化学的に吸蔵・離脱されることを言う。これは、吸蔵された軽金属が完全なイオン状態で存在する場合のみならず、完全なイオン状態とは言えない状態で存在する場合も含む。これらに該当する場合としては、例えば、黒鉛に対する軽金属イオンの電気化学的なインタカレーション反応による吸蔵が挙げられる。また、金属間化合物を含む合金への軽金属の吸蔵、あるいは合金の形成による軽金属の吸蔵も挙げることができる。
【0021】
リチウムを吸蔵および離脱することが可能な負極材料としては、例えば、黒鉛,難黒鉛化性炭素あるいは易黒鉛化性炭素などの炭素材料が挙げられる。これら炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、高い充放電容量を得ることができると共に、良好なサイクル特性を得ることができるので好ましい。特に黒鉛は、電気化学当量が大きく、高いエネルギー密度を得ることができ好ましい。
【0022】
黒鉛としては、例えば、真密度が2.10g/cm3 以上のものが好ましく、2.18g/cm3 以上のものであればより好ましい。なお、このような真密度を得るには、(002)面のC軸結晶子厚みが14.0nm以上であることが必要である。また、(002)面の面間隔は0.340nm未満であることが好ましく、0.335nm以上0.337nm以下の範囲内であればより好ましい。なお、黒鉛は、天然黒鉛でも人造黒鉛でもよい。
【0023】
難黒鉛化性炭素としては、(002)面の面間隔が0.37nm以上、真密度が1.70g/cm3 未満であると共に、空気中での示差熱分析(differentialthermal analysis ;DTA)において700℃以上に発熱ピークを示さないものが好ましい。
【0024】
リチウムを吸蔵および離脱することが可能な負極材料としては、また、リチウムと合金を形成可能な金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物が挙げられる。これらは高いエネルギー密度を得ることができるので好ましく、特に、炭素材料と共に用いるようにすれば、高いエネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるのでより好ましい。なお、本明細書において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とからなるものも含める。その組織には固溶体,共晶(共融混合物),金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
【0025】
このような金属元素あるいは半金属元素としては、スズ(Sn),鉛(Pb),アルミニウム,インジウム(In),ケイ素(Si),亜鉛(Zn),アンチモン(Sb),ビスマス(Bi),カドミウム(Cd),マグネシウム(Mg),ホウ素(B),ガリウム(Ga),ゲルマニウム(Ge),ヒ素(As),銀(Ag),ジルコニウム(Zr),イットリウム(Y)またはハフニウム(Hf)が挙げられる。これらの合金あるいは化合物としては、例えば、化学式Mas Mbt Liu 、あるいは化学式Map Mcq Mdr で表されるものが挙げられる。これら化学式において、Maはリチウムと合金を形成可能な金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、MbはリチウムおよびMa以外の金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、Mcは非金属元素の少なくとも1種を表し、MdはMa以外の金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表す。また、s、t、u、p、qおよびrの値はそれぞれs>0、t≧0、u≧0、p>0、q>0、r≧0である。
【0026】
中でも、短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物が好ましく、特に好ましいのはケイ素あるいはスズ、またはこれらの合金あるいは化合物である。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
【0027】
このような合金あるいは化合物について具体的に例を挙げれば、LiAl,AlSb,CuMgSb,SiB4 ,SiB6 ,Mg2 Si,Mg2 Sn,Ni2 Si,TiSi2 ,MoSi2 ,CoSi2 ,NiSi2 ,CaSi2 ,CrSi2 ,Cu5 Si,FeSi2 ,MnSi2 ,NbSi2 ,TaSi2 ,VSi2 ,WSi2 ,ZnSi2 ,SiC,Si3 4 ,Si2 2 O,SiOv (0<v≦2),SnOw (0<w≦2),SnSiO3 ,LiSiOあるいはLiSnOなどがある。
【0028】
リチウムを吸蔵および離脱することが可能な負極材料としては、更に、他の金属化合物あるいは高分子材料が挙げられる。他の金属化合物としては、酸化鉄,酸化ルテニウムあるいは酸化モリブデンなどの酸化物や、あるいはLiN3 などが挙げられ、高分子材料としてはポリアセチレン,ポリアニリンあるいはポリピロールなどが挙げられる。
【0029】
この二次電池では、充電の過程において、開回路電圧(すなわち電池電圧)が過充電電圧よりも低い時点で負極22にリチウム金属が析出し始めるようになっている。つまり、開回路電圧が過充電電圧よりも低い状態において負極22にリチウム金属が析出しており、負極22の容量は、リチウムの吸蔵・離脱による容量成分と、リチウム金属の析出・溶解による容量成分とを含み、かつその和で表される。従って、この二次電池では、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料とリチウム金属との両方が負極活物質として機能し、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料はリチウム金属が析出する際の基材となっている。
【0030】
なお、過充電電圧というのは、電池が過充電状態になった時の開回路電圧を指し、例えば、日本蓄電池工業会(電池工業会)の定めた指針の一つである「リチウム二次電池安全性評価基準ガイドライン」(SBA G1101)に記載され定義される「完全充電」された電池の開回路電圧よりも高い電圧を指す。また換言すれば、各電池の公称容量を求める際に用いた充電方法、標準充電方法、もしくは推奨充電方法を用いて充電した後の開回路電圧よりも高い電圧を指す。具体的には、この二次電池では、例えば開回路電圧が4.2Vの時に完全充電となり、開回路電圧が0V以上4.2V以下の範囲内の一部においてリチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料の表面にリチウム金属が析出している。
【0031】
これにより、この二次電池では、高いエネルギー密度を得ることができると共に、サイクル特性および急速充電特性を向上させることができるようになっている。これは、負極22にリチウム金属を析出させるという点では負極にリチウム金属あるいはリチウム合金を用いた従来のリチウム二次電池と同様であるが、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料にリチウム金属を析出させるようにしたことにより、次のような利点が生じるためであると考えられる。
【0032】
第1に、従来のリチウム二次電池ではリチウム金属を均一に析出させることが難しく、それがサイクル特性を劣化させる原因となっていたが、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料は一般的に表面積が大きいので、この二次電池ではリチウム金属を均一に析出させることができることである。第2に、従来のリチウム二次電池ではリチウム金属の析出・溶解に伴う体積変化が大きく、それもサイクル特性を劣化させる原因となっていたが、この二次電池ではリチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料の粒子間の隙間にもリチウム金属が析出するので体積変化が少ないことである。第3に、従来のリチウム二次電池ではリチウム金属の析出・溶解量が多ければ多いほど上記の問題も大きくなるが、この二次電池ではリチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料によるリチウムの吸蔵・離脱も充放電容量に寄与するので、電池容量が大きいわりにはリチウム金属の析出・溶解量が小さいことである。第4に、従来のリチウム二次電池では急速充電を行うとリチウム金属がより不均一に析出してしまうのでサイクル特性が更に劣化してしまうが、この二次電池では充電初期においてはリチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料にリチウムが吸蔵されるので急速充電が可能となることである。
【0033】
これらの利点をより効果的に得るためには、例えば、開回路電圧が過充電電圧になる前の最大電圧時において負極22に析出するリチウム金属の最大析出容量は、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料の充電容量能力の0.05倍以上3.0倍以下であることが好ましい。リチウム金属の析出量が多過ぎると従来のリチウム二次電池と同様の問題が生じてしまい、少な過ぎると充放電容量を十分に大きくすることができないからである。また、例えば、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料の放電容量能力は、150mAh/g以上であることが好ましい。リチウムの吸蔵・離脱能力が大きいほどリチウム金属の析出量は相対的に少なくなるからである。なお、負極材料の充電容量能力は、例えば、リチウム金属を対極として、この負極材料を負極活物質とした負極について0Vまで定電流・定電圧法で充電した時の電気量から求められる。負極材料の放電容量能力は、例えば、これに引き続き、定電流法で10時間以上かけて2.5Vまで放電した時の電気量から求められる。
【0034】
セパレータ23は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン,ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどの合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック製の多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。中でも、ポリオレフィン製の多孔質膜はショート防止効果に優れ、かつシャットダウン効果による電池の安全性向上を図ることができるので好ましい。特に、ポリエチレンは、100℃以上160℃以下の範囲内においてシャットダウン効果を得ることができ、かつ電気化学的安定性にも優れているので、セパレータ23を構成する材料として好ましい。また、ポリプロピレンも好ましく、他にも化学的安定性を備えた樹脂であればポリエチレンあるいはポリプロピレンと共重合させたり、またはブレンド化することで用いることができる。
【0035】
セパレータ23には、液状の電解質である電解液が含浸されている。この電解液は、溶媒と、この溶媒に溶解された電解質塩であるリチウム塩とを含んで構成されている。なお、電解液としては、25℃における固有粘度が10.0mPa・s以下のものが好ましい。高い導電率を得ることができるからである。
【0036】
溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート,ビニレンカーボネート,ビニルエチレンカーボネート,モノフルオロエチレンカーボネート,エチレンサルファイト,プロピレンカーボネート,ブチレンカーボネート,ジフルオロエチレンカーボネート,トリフルオロエチレンカーボネート,トリフルオロプロピレンカーボネート,モノクロロエチレンカーボネートあるいはエチレンサルファイトの誘導体などの環状の炭酸エステル、または、ジエチルカーボネート,ジメチルカーボネートあるいはエチルメチルカーボネートなどの直鎖状の炭酸エステル、または、プロピオン酸メチルあるいは酪酸メチルなどのカルボン酸エステル、または、γ−ブチロラクトン,スルホラン,2−メチルテトラヒドロフランあるいはテトラヒドロピランなどのエーテル類が挙げられ、これらのうちのいずれか1種または2種以上が混合して用いられる。
【0037】
中でも、低粘度溶媒である直鎖状の炭酸エステルを多く含んでいるものが好ましい。高い電池容量を得ることができるからである。特に、優れたサイクル特性を得る観点からはジメチルカーボネートを含んでいることが好ましい。直鎖状の炭酸エステルの含有量は、具体的には、60体積%以上100体積%以下であることが好ましい。
【0038】
リチウム塩としては、例えば、LiAsF6 ,LiPF6 ,LiBF4 ,LiClO4 ,LiB(C6 5 4 ,LiCH3 SO3 ,LiCF3 SO3 ,LiN(CF3 SO2 2 ,LiN(C2 5 SO2 2 ,LiN(C4 9 SO2 )(CF3 SO2 ),LiC(CF3 SO2 3 ,LiAlCl4 ,LiSiF6 ,LiClあるいはLiBrが挙げられ、これらのいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。
【0039】
これらリチウム塩の含有量(濃度)は溶媒に対して0.5mol/kg以上3.0mol/kg以下の範囲内であることが好ましい。この範囲外ではイオン伝導度の極端な低下により十分な電池特性が得られなくなる虞があるからである。
【0040】
この電解液は、また、添加剤として還元電位がリチウム金属よりも卑なカチオンを含有している。このカチオンは、充電時に負極22の表面に吸着し、溶媒分子の負極22に対する最近接距離を相対的に大きくして、負極22における溶媒分子の還元分解反応を抑制すると考えられる。よって、この二次電池では、充放電サイクルに伴う放電容量の劣化を抑制することができるようになっている。
【0041】
上記カチオンとしては、例えば、アンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンあるいはスルホニウムカチオンが挙げられる。なお、アンモニウムカチオンとは、化学式R4 + (Rは水素または炭化水素基を表す。)で表されるカチオンを意味し、また、ホスホニウムカチオンとは、化学式PR4  + (Rは水素または炭化水素基を表す。)で表されるカチオンを意味し、また、スルホニウムカチオンとは、化学式R3 + (Rは水素または炭化水素基を表す。)で表されるカチオンを意味する。
【0042】
アンモニウムカチオンとしては、例えば、テトラメチルアンモニウム,トリメチルエチルアンモニウム,テトラエチルアンモニウム,テトラメチルヘキシルアンモニウム,テトラプロピルアンモニウム,テトラメチルドデシルアンモニウム,テトラブチルアンモニウム,トリエチルドデシルアンモニウムあるいはテトラペンチルアンモニウムなどの第4級アンモニウムカチオンが好ましい。
【0043】
ホスホニウムカチオンとしては、例えば、テトラメチルホスホニウム,テトラエチルホスホニウム,テトラプロピルホスホニウム,テトラブチルホスホニウム,トリエチルドデシルホスホニウムあるいはテトラペンチルホスホニウムなどの第4級ホスホニウムカチオンが好ましい。
【0044】
スルホニウムカチオンとしては、例えば、トリメチルスルホニウム,トリエチルスルホニウムあるいはトリブチルスルホニウムなどの第3級スルホニウムカチオンが好ましい。
【0045】
これらアンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンおよびスルホニウムカチオンの中でも、不飽和結合を持たず、耐還元性の高いアルキル基を有するものが望ましい。アルキル基としては、本質的に直鎖状、分岐状、環状等を問わず、カチオンに含まれる窒素(N)原子、リン(P)原子、硫黄(S)原子に結合する炭素数の合計が、3個〜16個のものであること好ましく、特に、アンモニウムカチオンおよびホスホニウムカチオンの場合、4個〜16個のものであることが好ましい。炭素数が多すぎると、電解液に溶解しにくいからである。
【0046】
よって、アンモニウムカチオンとしては、例えば、テトラメチルアンモニウム,トリメチルエチルアンモニウム,テトラエチルアンモニウム,テトラメチルヘキシルアンモニウム,テトラプロピルアンモニウム,テトラメチルドデシルアンモニウムあるいはテトラブチルアンモニウムが好ましく、ホスホニウムカチオンとしては、例えば、テトラメチルホスホニウム,テトラエチルホスホニウム,テトラプロピルホスホニウムあるいはテトラブチルホスホニウムが好ましく、スルホニウムカチオンとしては、例えば、トリメチルスルホニウム,トリエチルスルホニウムあるいはトリブチルスルホニウムが好ましい。
【0047】
これらアンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンおよびスルホニウムカチオンの電解液における含有量は、合計で、0.001mol/dm3 以上0.1mol/dm3 以下の範囲内であることが好ましい。0.001mol/dm3 未満であると十分な効果が得られず、0.1mol/dm3 よりも多いとカチオンが電解液に溶解しきれず、電池を作製する上で支障を来すと共に、電池容量が低下する虞があるからである。
【0048】
なお、アンモニウムカチオン,ホスホニウムイオンおよびスルホニウムイオンは、例えば、アニオンとして六フッ化リン酸イオン(PF6  − ),四フッ化ホウ酸イオン(BF4  − )あるいはハロゲンイオンを含むアンモニウム塩,ホスホニウム塩およびスルホニウム塩として添加される。
【0049】
アンモニウム塩としては、具体的には、六フッ化リン酸テトラメチルアンモニウム,六フッ化リン酸トリメチルエチルアンモニウム,六フッ化リン酸テトラエチルアンモニウム,六フッ化リン酸テトラメチルヘキシルアンモニウム,六フッ化リン酸テトラプロピルアンモニウム,六フッ化リン酸テトラメチルドデシルアンモニウム,六フッ化リン酸テトラブチルアンモニウム,六フッ化リン酸トリエチルドデシルアンモニウム,六フッ化リン酸テトラペンチルアンモニウム,四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウム,四フッ化ホウ酸トリメチルエチルアンモニウム,四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウム、四フッ化ホウ酸テトラメチルヘキシルアンモニウム,四フッ化ホウ酸テトラプロピルアンモニウム,四フッ化ホウ酸テトラメチルドデシルアンモニウム,四フッ化ホウ酸テトラブチルアンモニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラエチルアンモニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドトリメチルエチルアンモニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラエチルアンモニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラメチルヘキシルアンモニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラプロピルアンモニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラメチルドデシルアンモニウムあるいはビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラブチルアンモニウムなどの第4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0050】
また、ホスホニウム塩としては、具体的には、六フッ化リン酸テトラメチルホスホニウム,六フッ化リン酸テトラエチルホスホニウム,六フッ化リン酸テトラプロピルホスホニウム,六フッ化リン酸テトラブチルホスホニウム,六フッ化リン酸トリエチルドデシルホスホニウム,六フッ化リン酸テトラペンチルホスホニウム,四フッ化ホウ酸テトラメチルホスホニウム,四フッ化ホウ酸テトラエチルホスホニウム,四フッ化ホウ酸テトラプロピルホスホニウム,四フッ化ホウ酸テトラブチルホスホニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラメチルホスホニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラエチルホスホニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラプロピルホスホニウムあるいはビストリフルオロメタンスルホンイミドテトラブチルホスホニウムなどの第4級ホスホニウム塩が挙げられる。
【0051】
更に、スルホニウム塩としては、具体的には、六フッ化リン酸トリメチルスルホニウム,六フッ化リン酸トリエチルスルホニウム,六フッ化リン酸トリブチルスルホニウム,四フッ化ホウ酸トリメチルスルホニウム,四フッ化ホウ酸トリエチルスルホニウム,四フッ化ホウ酸トリブチルスルホニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドトリメチルスルホニウム,ビストリフルオロメタンスルホンイミドトリエチルスルホニウムあるいはビストリフルオロメタンスルホンイミドトリブチルスルホニウムなどの第3級スルホニウム塩が挙げられる。
【0052】
なお、電解液に代えて、高分子化合物または無機化合物よりなる保持体に電解液を保持させた電解質を用いてもよい。電解液(すなわち溶媒,電解質塩および添加剤)については上述のとおりである。高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンとポリヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレンあるいはポリカーボネートが挙げられる。特に、電気化学的安定性の点からは、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレンあるいはポリエチレンオキサイドの構造を持つ高分子化合物を用いることが望ましい。電解液に対する高分子化合物の添加量は、両者の相溶性によっても異なるが、通常、電解液の5質量%〜50質量%に相当する高分子化合物を添加することが好ましい。無機化合物としては、例えば、窒化リチウム,ヨウ化リチウムあるいは水酸化リチウムの多結晶が挙げられる。
【0053】
なお、アンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンおよびスルホニウムカチオンの含有量とリチウム塩の含有量とは、電解液の場合と同様である。
【0054】
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
【0055】
まず、例えば、リチウムを吸蔵・離脱可能な正極材料と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチルピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーとする。次いで、この正極合剤スラリーを正極集電体21aに塗布し溶剤を乾燥させたのち、ロールプレス機などにより圧縮成型して正極合剤層21bを形成し、正極21を作製する。
【0056】
次いで、例えば、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料と、結着剤とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤をN−メチルピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の負極合剤スラリーとする。次いで、この負極合剤スラリーを負極集電体22aに塗布し溶剤を乾燥させたのち、ロールプレス機などにより圧縮成型して負極合剤層22bを形成し、負極22を作製する。
【0057】
続いて、正極集電体21aに正極リード25を溶接などにより取り付けると共に、負極集電体22aに負極リード26を溶接などにより取り付ける。そののち、正極21と負極22とをセパレータ23を介して巻回し、正極リード25の先端部を安全弁機構15に溶接すると共に、負極リード26の先端部を電池缶11に溶接して、巻回した正極21および負極22を一対の絶縁板12,13で挟み電池缶11の内部に収納する。正極21および負極22を電池缶11の内部に収納したのち、電解液を電池缶11の内部に注入し、セパレータ23に含浸させる。そののち、電池缶11の開口端部に電池蓋14,安全弁機構15および熱感抵抗素子16をガスケット17を介してかしめることにより固定する。これにより、図1に示した二次電池が完成する。
【0058】
この二次電池は次のように作用する。
【0059】
この二次電池では、充電を行うと、正極合剤層21bからリチウムイオンが離脱し、セパレータ23に含浸された電解液を介して、まず、負極合剤層22bに含まれるリチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料に吸蔵される。更に充電を続けると、開回路電圧が過充電電圧よりも低い状態において、充電容量がリチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料の充電容量能力を超え、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料の表面にリチウム金属が析出し始める。そののち、充電を終了するまで負極22にはリチウム金属が析出し続ける。これにより、負極合剤層22bの外観は、例えばリチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料として黒鉛を用いる場合、黒色から黄金色、更には白銀色へと変化する。
【0060】
次いで、放電を行うと、まず、負極22に析出したリチウム金属がイオンとなって溶出し、セパレータ23に含浸された電解液を介して、正極合剤層21bに吸蔵される。更に放電を続けると、負極合剤層22b中のリチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料に吸蔵されたリチウムイオンが離脱し、電解液を介して正極合剤層21bに吸蔵される。よって、この二次電池では、従来のいわゆるリチウム二次電池およびリチウムイオン二次電池の両方の特性、すなわち高いエネルギー密度および良好なサイクル特性が得られる。
【0061】
特に本実施の形態では、電解液に、アンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンあるいはスルホニウムカチオンなどの還元電位がリチウム金属よりも卑なカチオンを含有しているので、このカチオンが、充電時に負極22の表面に吸着して、溶媒分子の負極22に対する最近接距離を相対的に大きくする。よって、溶媒分子の還元分解反応が抑制される。
【0062】
このように本実施の形態によれば、電解液に、アンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンあるいはスルホニウムカチオンなどの還元電位がリチウム金属よりも卑なカチオンを含有するようにしたので、充電時に負極22の表面にカチオンを吸着させて、溶媒分子の負極22に対する最近接距離を相対的に大きくすることができる。よって、負極22における溶媒分子の還元分解反応を抑制することができ、サイクル特性を向上させることができる。
【0063】
特に、電解液に溶解しやすい、炭素数が3以上16以下のアンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンあるいはスルホニウムカチオンを含むようにする、または、アンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンおよびスルホニウムカチオンを、電解液において合計で0.001mol/dm3 以上0.1mol/dm3 以下の範囲内の含有量で含むようにする、または直鎖状の炭酸エステルを60体積%以上含有する溶媒を含むようにすれば、高い容量を保持しつつ、サイクル特性を向上させることができる。
【0064】
【実施例】
更に、本発明の具体的な実施例について、図1および図2を参照して詳細に説明する。
【0065】
(実施例1〜18)
まず、正極材料であるコバルト酸リチウム(LiCoO2 )の粉末95質量%と、炭酸リチウム(Li2 CO3 )の粉末5質量%とを混合し、この混合物94質量%と導電剤であるケッチェンブラック3質量%と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン3質量%と混合して正極合剤を調整した。続いて、この正極合剤をN−メチルピロリドンに分散させてペースト状の正極合剤スラリーとしたのち、厚み20μmの帯状のアルミニウム箔よりなる正極集電体21aの両面に均一に塗布して乾燥させ、圧縮成型して正極合剤層21bを形成し、総厚み174μmの帯状の正極21を作製した。そののち、正極集電体21aの一端にアルミニウム製の正極リード25を取り付けた。
【0066】
また、負極材料である粒状人造黒鉛の粉末90質量%と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン10質量%とを混合して負極合剤を調整した。続いて、この負極合剤をN−メチルピロリドンに分散させてペースト状の負極合剤スラリーとしたのち、厚み15μmの帯状銅箔よりなる負極集電体22aの両面に均一に塗布して乾燥させ、圧縮成型して負極合剤層22bを形成し、総厚み130μmの帯状の負極22を作製した。そののち、負極集電体22aの一端にニッケル製の負極リード26を取り付けた。なお、正極21および負極22を作製する際には、正極21の容量が負極22の容量の1.3倍となるように設定することにより、負極22の容量がリチウムの吸蔵・離脱による容量成分と、リチウムの析出・溶解による容量成分とを含み、かつその和で表されるようにした。
【0067】
正極21および負極22をそれぞれ作製したのち、厚み25μmの微多孔性ポリエチレン延伸フィルムよりなるセパレータ23を用意し、負極22,セパレータ23,正極21,セパレータ23の順に積層してこの積層体を多数回巻回し、外径12.5mmのジェリーロール型の巻回電極体20を作製した。
【0068】
巻回電極体20を作製したのち、巻回電極体20を一対の絶縁板12,13で挟み、負極リード26を電池缶11に溶接すると共に、正極リード25を安全弁機構15に溶接して、巻回電極体20をニッケルめっきした鉄製の電池缶11の内部に収納した。そののち、電池缶11の内部に電解液を注入した。電解液には、エチレンカーボネート30体積%とジメチルカーボネート70体積%とを混合した溶媒に、電解質塩としてLiPF6 を1.3mol/kgの含有量で溶解させたものに、第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンまたは第3級スルホニウムカチオンとして、第4級アンモニウム塩,第4級ホスホニウム塩または第3級スルホニウム塩を添加したものを用いた。その際、第4級アンモニウム塩,第4級ホスホニウム塩または第3級スルホニウム塩の種類を、実施例1〜18で表1〜3に示したように変化させることにより、第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンまたは第3級スルホニウムカチオンの種類を、実施例1〜18で表1〜3に示したように変化させた。第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンおよび第3級スルホニウムカチオンの電解液における含有量は0.01mol/dm3 とした。
【0069】
【表1】
Figure 2004087145
【0070】
【表2】
Figure 2004087145
【0071】
【表3】
Figure 2004087145
【0072】
電池缶11の内部に電解液を減圧方式で注入したのち、表面にアスファルトを塗布したガスケット17を介して電池蓋14を電池缶11にかしめることにより、実施例1〜18について直径14mm、高さ65mmの円筒型二次電池を得た。
【0073】
得られた実施例1〜18の二次電池について、充放電試験を行い、定格放電容量,200サイクル目の放電容量およびサイクル劣化率を求めた。その際、充電は、400mAの定電流で電池電圧が4.2Vに達するまで行ったのち、4.2Vの定電圧で充電時間の総計が4時間に達するまで行った。充電終了直前の正極21と負極22との間の電圧は4.2V、電流値は5mA以下であった。一方、放電は、400mAの定電流で電池電圧が2.75Vに達するまで行った。ちなみに、ここに示した条件で充放電を行えば、完全充電状態および完全放電状態となる。なお、定格放電容量は2サイクル目の放電容量とし、サイクル劣化率は、数1に示したように、200サイクル目までの1サイクル毎の容量劣化として算出した。得られた結果を表1〜3に示す。
【0074】
【数1】
Figure 2004087145
【0075】
実施例1〜18に対する比較例1として、第4級アンモニウム塩,第4級ホスホニウム塩および第3級スルホニウム塩を添加しないことを除き、他は実施例1〜18と同様にして二次電池を作製した。また、実施例1〜18に対する比較例2,3として、正極の容量が負極の容量の0.9倍となるように設定し、実施例1〜18と同様にして二次電池を作製した。すなわち、負極の容量がリチウムの吸蔵・離脱による容量成分により表されるリチウムイオン二次電池を作製した。その際、比較例2では第4級アンモニウム塩として六フッ化リン酸テトラメチルアンモニウムを0.01mol/dm3 の含有量で添加し、比較例3では、第4級アンモニウム塩,第4級ホスホニウム塩および第3級スルホニウム塩を添加しなかった。
【0076】
比較例1〜3の二次電池についても、実施例1〜18と同様にして充放電試験を行い、定格放電容量、200サイクル目の放電容量およびサイクル劣化率を調べた。得られた結果を表1〜3に合わせて示す。
【0077】
表1〜3から分かるように、第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンまたは第3級スルホニウムカチオンを含む実施例1〜18は、サイクル劣化率について比較例1よりも優れており、中でも、第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンまたは第3級スルホニウムカチオンの炭素数が3以上16以下の実施例1〜7、実施例10〜13および実施例16〜18は、定格放電容量も1040mAh以上と優れていた。これに対してリチウムイオン二次電池である比較例2,3では、テトラメチルアンモニウムを含む比較例2も、それを含まない比較例3も、サイクル劣化率について差がなかった。この要因としては、リチウムイオン二次電池の場合、リチウムイオンが負極材料に吸蔵あるいは離脱する電位が、リチウムの電位よりも数十mV貴であるために、溶媒の分解反応速度が相対的に小さいこと、および、初回充電時に負極の表面上に溶媒の分解により反応生成物の保護被膜が形成されて、リチウムイオンは通過させるが有機溶媒は通過できない状況が現出され、負極内に吸蔵されているリチウムイオン、あるいは負極材料そのものが、直接かつ継続的に電解液に触れ続けることがなく、一定量以上の有機溶媒の分解が抑制されていることが考えられる。
【0078】
すなわち、電解液に第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンまたは第3級スルホニウムカチオンを含むようにすれば、負極22の容量が、リチウムの吸蔵および離脱による容量成分と、リチウムの析出および溶解による容量成分とを含み、かつその和により表される二次電池においてサイクル特性を向上でき、炭素数が3以上16以下の第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンまたは第3級スルホニウムカチオンを含むようにすれば、高い容量を保持しつつ、サイクル特性を向上できることが分かった。
【0079】
(実施例19〜32)
実施例19〜24として、電解液におけるテトラエチルアンモニウムの含有量を表4に示したように変えたことを除き、他は実施例3と同様にして二次電池を作製した。また、実施例25〜30として、電解液におけるテトラエチルホスホニウムの含有量を表5に示したように変えたことを除き、他は実施例11と同様にして二次電池を作製した。更に、実施例31,32として、電解液におけるトリエチルスルホニウムの含有量を表6に示したように変えたことを除き、他は実施例17と同様にして二次電池を作製した。
【0080】
【表4】
Figure 2004087145
【0081】
【表5】
Figure 2004087145
【0082】
【表6】
Figure 2004087145
【0083】
実施例19〜32の二次電池についても、実施例1〜18と同様にして、充放電試験を行い、定格放電容量、200サイクル目の放電容量およびサイクル劣化率を調べた。得られた結果を実施例3,実施例11,実施例17および比較例1の結果と共に表4〜6に示す。
【0084】
表4〜6から分かるように、電解液にテトラエチルアンモニウム,テトラエチルホスホニウムまたはトリエチルスルホニウムを含む実施例19〜32は、サイクル劣化率が0.090%以下と優れており、中でも、それらの電解液における含有量が0.001mol/dm3 以上0.1mol/dm3 以下の実施例3,21,22、実施例11,27,28および実施例17,31,32は、定格放電容量も1040mAh以上と優れていた。
【0085】
すなわち、電解液にテトラエチルアンモニウム,テトラエチルスルホニウムまたはトリエチルスルホニウムを含むようにすれば、サイクル特性を向上させることができ、溶媒におけるテトラエチルアンモニウム,テトラエチルスルホニウムまたはトリエチルスルホニウムの含有量を0.001mol/dm3 以上0.1mol/dm3 以下とすれば、高い容量を保持しつつ、サイクル特性を向上できることが分かった。
【0086】
(実施例33〜52)
実施例33〜40として、溶媒の組成を変えたことを除き、他は実施例3と同様にして二次電池を作製した。また、実施例41〜48として、溶媒の組成を変えたことを除き、他は実施例11と同様にして二次電池を作製した。更に、実施例49〜52として、溶媒の組成を変えたことを除き、他は実施例17と同様にして二次電池を作製した。その際、溶媒としては、直鎖状の炭酸エステルであるジメチルカーボネート,ジエチルカーボネートまたはエチルメチルカーボネートと、環状の炭酸エステルであるエチレンカーボネートとを混合したものを用い、それらの含有量を実施例33〜52で表7〜9に示したように変化させた。
【0087】
【表7】
Figure 2004087145
【0088】
【表8】
Figure 2004087145
【0089】
【表9】
Figure 2004087145
【0090】
実施例33〜52の二次電池についても、実施例1〜18と同様にして、充放電試験を行い、定格放電容量、200サイクル目の放電容量およびサイクル劣化率を調べた。得られた結果を実施例3,実施例11,実施例17および比較例1の結果と共に表7〜9に示す。
【0091】
表7〜9から分かるように、実施例33〜52は、比較例1よりもサイクル劣化率が優れており、中でも、溶媒における直鎖状の炭酸エステルの含有量が60体積%以上の実施例3,35〜40、実施例11,43,44および実施例17,51,52は、定格放電容量も1040mAh以上と優れていた。
【0092】
すなわち、第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンまたは第3級スルホニウムカチオンを含み、かつ直鎖状の炭酸エステルを溶媒において60体積%以上含むようにすれば、容量およびサイクル特性について非常に優れた二次電池を得られることが分かった。
【0093】
なお、上記実施例では、第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンおよび第3級スルホニウムカチオンについて具体的に例を挙げて説明したが、上述した結果は、第4級アンモニウムカチオン,第4級ホスホニウムカチオンおよび第3級スルホニウムカチオンの還元電位がリチウムよりも卑であることに起因すると考えられる。よって、他のアンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンまたはスルホニウムカチオンを用いても同様の結果を得ることができる。また、アンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンまたはスルホニウムカチオン以外でも、リチウムよりも還元電位が卑なカチオンを用いれば同様の結果を得ることができる。また、上記実施例では、電解液を用いる場合について説明したが、高分子化合物または無機化合物よりなる保持体に電解液を保持させた電解質を用いても同様の結果を得ることができる。
【0094】
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態および実施例では、軽金属としてリチウムを用いる場合について説明したが、ナトリウム(Na)あるいはカリウム(K)などの他のアルカリ金属、またはマグネシウムあるいはカルシウム(Ca)などのアルカリ土類金属、またはアルミニウムなどの他の軽金属、またはリチウムあるいはこれらの合金を用いる場合についても、本発明を適用することができ、同様の効果を得ることができる。その際、軽金属を吸蔵および離脱することが可能な負極材料、正極材料、溶媒、あるいは電解質塩などは、その軽金属に応じて選択される。但し、軽金属としてリチウムまたはリチウムを含む合金を用いるようにすれば、現在実用化されているリチウムイオン二次電池との電圧互換性が高いので好ましい。なお、軽金属としてリチウムを含む合金を用いる場合には、電解液中にリチウムと合金を形成可能な物質が存在し、析出の際に合金を形成してもよく、また、負極にリチウムと合金を形成可能な物質が存在し、析出の際に合金を形成してもよい。
【0095】
更に、上記実施の形態および実施例では、巻回構造を有する円筒型の二次電池について説明したが、本発明は、巻回構造を有する楕円型あるいは多角形型の二次電池、または正極および負極を折り畳んだりあるいは積み重ねた構造を有する二次電池についても同様に適用することができる。加えて、いわゆるコイン型,ボタン型あるいは角型などの二次電池についても適用することができる。また、二次電池に限らず、一次電池についても適用することができる。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の電池によれば、電解液に、還元電位が軽金属よりも卑なカチオンを含有するようにしたので、充電時に負極の表面にカチオンを吸着させて、電解液を構成する溶媒分子の負極に対する最近接距離を相対的に大きくすることができる。よって、負極における溶媒分子の還元分解反応を抑制することができ、サイクル特性を向上させることができる。
【0097】
特に、請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の電池によれば、炭素数が3以上16以下のアンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンあるいはスルホニウムカチオンを含有するように、またはアンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンおよびスルホニウムカチオンを、電解液において合計で0.001mol/dm3 以上0.1mol/dm3 以下の範囲内の含有量で含むように、または直鎖状の炭酸エステルを60体積%以上含有する溶媒を含むようにしたので、高い容量を保持しつつ、サイクル特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る二次電池の構成を表す断面図である。
【図2】図1に示した二次電池における巻回電極体の一部を拡大して表す断面図である。
【符号の説明】
11…電池缶、12,13…絶縁板、14…電池蓋、15…安全弁機構、15a…ディスク板、16…熱感抵抗素子、17…ガスケット、20…巻回電極体、21…正極、21a…正極集電体、21b…正極合剤層、22…負極、22a…負極集電体、22b…負極合剤層、23…セパレータ、24…センターピン、25…正極リード、26…負極リード

Claims (6)

  1. 正極および負極と共に、溶媒に電解質塩が溶解された電解液を備えた電池であって、
    前記負極の容量は、軽金属の吸蔵および離脱による容量成分と、軽金属の析出および溶解による容量成分とを含み、かつその和により表され、
    前記電解液は、還元電位が前記軽金属よりも卑なカチオンを含有する
    ことを特徴とする電池。
  2. 前記軽金属はリチウム(Li)を含むことを特徴とする請求項1記載の電池。
  3. 前記電解液は、アンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンおよびスルホニウムカチオンからなる群のうちの少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1記載の電池。
  4. 前記アンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンおよびスルホニウムカチオンの炭素数は、それぞれ3以上16以下であることを特徴とする請求項3記載の電池。
  5. 前記アンモニウムカチオン,ホスホニウムカチオンおよびスルホニウムカチオンの電解液における含有量は、合計で0.001mol/dm3 以上0.1mol/dm3 以下の範囲内であることを特徴とする請求項3記載の電池。
  6. 前記溶媒は、直鎖状の炭酸エステルを60体積%以上含有することを特徴とする請求項1記載の電池。
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