JP2004085987A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】像担持体の表面に接触して回転しながら当該像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材の表面をクリーニングする接離可能なクリーニング部材とを備えた画像形成装置において、クリーニング部材によるクリーニング動作パラメータ(例えば、クリーニング部材によるクリーニング摺擦回数や、クリーニング部材を帯電部材の表面に当接させる際の押付力)をプリントモードに応じて可変する制御手段を備えるように構成して課題を解決した。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式などを採用したフルカラーや白黒の画像等を形成することが可能な複写機やプリンター、あるいはファクシミリ等の画像形成装置に関し、更に詳しくは帯電部材のクリーニングを行うクリーニング動作を改善した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子写真方式などを採用した複写機やプリンターなどの画像形成装置では、感光体ドラムなどの像担持体の表面を、所定の電位に一様に帯電させた上で、画像露光を施すことによって、像担持体の表面に静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーによって現像することにより、静電潜像を可視化して像担持体上にトナー像を形成し、そのトナー像を用紙などの記録媒体に転写し、定着することにより記録媒体上に画像が形成される。
【0003】
さらに、上記複写機やプリンター等の画像形成装置としては、フルカラーの画像を高速に形成可能とするため、感光体ドラム上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)などの所定の色の画像を形成する複数の画像形成ユニットを、互いに並列的に配置し、これら複数の画像形成ユニットで形成された色の異なるトナー像を、中間転写ベルト上に一旦多重に一次転写した後、当該中間転写ベルトから記録媒体上に一括して二次転写するように構成した所謂タンデム型のフルカラー画像形成装置が、種々提案されており、本出願人によって既に製品化されてもいる。
【0004】
このような画像形成装置には、トナー像を担持する像担持体の表面に、一様に電荷を付与することにより、像担持体を帯電させる帯電装置や、中間転写ベルト上に一次転写されたトナー像を記録媒体上に一括して二次転写するために、中間転写ベルトに転写電界を作用させる転写用の帯電装置などが用いられている。これらの帯電装置としては、コロナ放電を利用したスコロトロンやコロトロンなどの非接触帯電方式と、微小ギャップでの放電を利用した帯電ローラーなどによる接触帯電方式の2種類の帯電方式のものが知られている。
【0005】
コロナ放電を利用した帯電装置では、電荷を付与すべき像担持体表面と対向にさせて張架されたワイヤに高電圧を印加することにより、像担持体とワイヤとの間にコロナ放電を発生させ、像担持体に所定の電荷が付与される。この方式の帯電器は、帯電の均一性に優れているものの、オゾン、NOxなどの放電生成物が大量に発生するため、その処理装置が必要となり、画像形成装置の大型化や高コスト化を招きやすいという欠点がある。また、空気中のごみやトナー、放電生成物、フューザオイルなどにより電極ワイヤが汚れ、帯電が不均一となるため画像欠陥を生じる虞れもある。
【0006】
そのため、最近では、コロナ放電方式に代わり、像担持体に帯電部材を直接接触させて帯電する接触帯電方式の帯電装置が広く使用されている。この接触帯電方式では、半導電性を有するローラー状の帯電部材を像担持体表面に接触するように配置し、その帯電部材に電圧を印加して、接触部位の像担持体上の微小空隙において放電を発生させることにより、像担持体に電荷が付与される。この方式では、コロナ放電は利用されないのでオゾン発生量が極めて少ない上、帯電部材が像担持体と接触しているため、装置を小型化、軽量化するのに適している。
【0007】
しかし、このような接触方式の帯電装置は、帯電部材を像担持体に接触させるため、トナー、放電生成物、空気中のほこり、紙粉などの汚れが帯電部材に付着しやすく、このような汚れが付着すると異常放電や不安定な放電が発生し、カブリなどの画質欠陥を招きやすいという問題がある。この汚れ付着による不均一な帯電は、直流電圧を印加する場合に特に顕著となり、不均一な帯電による画質欠陥は、特に高画質用の画像形成装置にとって致命的な問題となりかねない。
【0008】
そこで、上記の問題点を解決し、長期にわたって画質欠陥が発生しない極めて安定した均一な帯電ができるようにした画像形成装置としては、特開平7−128956号公報に開示されているものが、既に提案されている。
【0009】
上記特開平7−128956号公報に係る画像形成装置は、回動する感光体と、該感光体に接触して回動しながらそれを帯電させる帯電部材と、該帯電部材の前記感光体に接触する表面をクリーニングするクリーニング部材とを備えた画像形成装置において、前記クリーニング部材を通常は前記帯電部材の表面から離間した状態に保持し、所定の時間間隔を開けたタイミング毎に前記帯電部材の表面に一定時間だけ接触させるクリーニング部材移動手段を設けるように構成したものである。
【0010】
更に説明すると、上記特開平7−128956号公報に係る画像形成装置は、図22に示すように、支点101を中心にして揺動自在に支持されたアーム100の先端に、フェルト状やブラシ状に形成されたクリーニング部材102を設けるとともに、当該アーム100をソレノイド103及びスプリング104からなる接離機構105によって駆動することにより、アーム100の先端に設けられたクリーニング部材102を、感光体ドラム106の表面を帯電する帯電ローラー107の表面に接離させるように構成したものである。なお、上記接離機構としては、他に、リンク機構やカムなどを組み合わせたものなども考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開平7−128956号公報に係る画像形成装置の場合には、図22に示すように、感光体ドラム206の回転速度や、画像の形成量などに拘わらず、フェルト状やブラシ状に形成されたクリーニング部材102を、接離機構105によって所定のタイミングやクリーニング時間などの一定のクリーニング条件で、帯電ローラー107の表面に当接させることにより、当該帯電ローラー207の表面をクリーニングするものである。そのため、上記画像形成装置の場合には、クリーニング時に、帯電ローラー107を速く回転させ過ぎて、帯電ローラー107の表面を過剰に磨耗したり、傷を付けるという問題点を有していた。
【0012】
また、上記画像形成装置の場合には、高密度の画像を多量に形成したときでも、所定のタイミングで帯電ローラー107表面のクリーニングを行うため、帯電ローラー107のクリーニングが不十分となり、帯電ローラー107表面の汚れに起因して、帯電不良や帯電の不均一に伴う画質の劣化を引き起こすという問題点を有していた。
【0013】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、各色の像担持体に設けられる帯電ローラーの表面がトナーや外添剤等によって汚れる程度に寄与する画像形成条件(プリントモード)に応じて、当該帯電ローラの表面をクリーニングする条件(クリーニング動作パラメータ)を制御することにより、帯電ローラーの表面を過剰に磨耗させたり、傷付けることがなく、しかも帯電ローラーの表面を十分にクリーニングして、帯電不良や帯電の不均一に伴う画質の劣化を引き起こすのを防止することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、本発明は、
(1) 像担持体の表面に接触して回転しながら当該像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材の表面をクリーニングする接離可能なクリーニング部材と、
を備えた画像形成装置において、
前記クリーニング部材によるクリーニング動作パラメータをプリントモードに応じて可変する制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0015】
(2) 前記(1)に記載の画像形成装置において、前記クリーニング動作パラメータが、前記クリーニング部材によるクリーニング摺擦回数であることを特徴とする画像形成装置。
【0016】
(3) 前記(2)に記載の画像形成装置において、白黒画像形成モードにおけるブラック画像形成用帯電部材のクリーニング摺擦回数を、フルカラー画像形成モードにおけるブラック画像形成用帯電部材のクリーニング摺擦回数よりも多く制御することを特徴とする画像形成装置。
【0017】
(4) 前記(2)又は(3)に記載の画像形成装置において、白黒画像形成モードにおけるブラック画像形成用帯電部材のクリーニング摺擦回数を、同モードにおける他のカラー画像形成用帯電部材のクリーニング摺擦回数よりも多く制御することを特徴とする画像形成装置。
【0018】
(5) 前記(1)〜(4)のいずれかに記載の画像形成装置において、前記クリーニング動作パラメータが、前記クリーニング部材を帯電部材の表面に当接させる際の押付力であることを特徴とする画像形成装置。
【0019】
(6) 前記(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成装置において、クリーニング動作を、画像形成プロセス終了直後に実施することを特徴とする画像形成装置。
【0020】
(7) 前記(1)〜(6)のいずれかに記載の画像形成装置において、クリーニング動作を、定期的に実施することを特徴とする画像形成装置。
【0021】
(8) 前記(1)〜(7)に記載の画像形成装置において、像担持体の帯電状態を検知して画像濃度を制御する画像濃度制御サイクルを実施する直前に、クリーニング動作を実施することを特徴とする画像形成装置。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、実質的に同様の機能を有するものには、全図面通して同じ符号を付して説明し、場合によってはその説明を省略することがある。
【0023】
(実施の形態1)
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラープリンターを示すものである。また、図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機を示すものである。
【0024】
図2及び図3において、1はタンデム型のデジタルカラープリンター及び複写機の本体を示すものであり、デジタルカラー複写機の場合には、図3に示すように、本体1の上部に、原稿2を一枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)3と、当該自動原稿搬送装置3によって搬送される原稿2の画像を読み取る原稿読取装置4が配設されている。この原稿読取装置4は、プラテンガラス5上に載置された原稿2を光源6によって照明し、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー7及びハーフレートミラー8、9及び結像レンズ10からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子11上に走査露光して、この画像読取素子11によって原稿2の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
【0025】
上記原稿読取装置4によって読み取られた原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率データとしてIPS(Image Processing System)12に送られ、このIPS12では、原稿2の反射率データに対して、シェーデイング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の所定の画像処理が施される。また、IPS12は、パーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データに対しても、所定の画像処理を行なうようになっている。
【0026】
そして、上記の如くIPS12で所定の画像処理が施された画像データは、同じくIPS12によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(各8ビット)の4色の原稿再現色材階調データに変換され、次に述べるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13KのROS(Raser Output Scanner)14に送られ、この画像露光装置としてのROS14では、所定の色の原稿再現色材階調データに応じてレーザ光LBによる画像露光が行われる。
【0027】
ところで、この実施の形態に係る画像形成装置では、各々色の異なるトナー像を形成する複数の画像形成ユニットを並列的に配置するとともに、前記複数の画像形成ユニットの上部にわたって、当該複数の画像形成ユニットで形成された各色のトナー像が転写されるベルト状の中間転写体を配置し、更に前記複数の画像形成ユニットの下方に、各画像形成ユニットの像担持体に画像の書き込みを行なう画像書込手段を配置するように構成されている。
【0028】
また、この実施の形態では、前記ベルト状の中間転写体からトナー像が転写される転写媒体を、鉛直方向の下方から上方に向けて搬送し、前記ベルト状の中間転写体から転写媒体上にトナー像を転写する二次転写手段を、当該中間転写ベルトの側方に設けるように構成されている。
【0029】
さらに、この実施の形態では、前記複数の画像形成ユニットのうち、前記ベルト状の中間転写体の移動方向の最下流側に、黒色のトナー像を形成する画像形成ユニットを配置するように構成されている。
【0030】
すなわち、上記タンデム型のデジタルカラープリンター及び複写機本体1の内部には、図1及び図2、図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kが、水平方向に一定の間隔をおいて並列的に配置されている。
【0031】
これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、すべて同様に構成されており、大別して、所定の速度(例えば、200mm/sec)で回転駆動される像担持体としての感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表面を一様に帯電する帯電装置としての帯電ローラー16と、当該感光体ドラム15の表面に所定の色に対応した画像を露光して静電潜像を形成する画像露光手段としてのROS14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像を所定の色のトナーで現像する現像手段としての現像器17と、感光体ドラム15の表面を清掃するクリーニング装置18とから構成されている。これらの感光体ドラム15と周辺に配置される画像形成部材は、一体的にユニット化されており、プリンター及び複写機本体1から個別に交換可能に構成されている。
【0032】
上記ROS14は、図2及び図3に示すように、4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通に構成されており、図示しない4つの半導体レーザを各色の原稿再現色材階調データに応じて変調して、これらの半導体レーザからレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kを階調データに応じて出射するように構成されている。なお、上記ROS14は、複数の画像形成ユニット毎に個別に構成しても勿論よい。上記半導体レーザから出射されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しないf−θレンズを介してポリゴンミラー19に照射され、このポリゴンミラー19によって偏向走査される。上記ポリゴンミラー19によって偏向走査されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しない結像レンズ及び複数枚のミラーを介して、感光体ドラム15上の露光ポイントに、斜め下方から走査露光される。
【0033】
上記ROS14は、図2に示すように、下方から感光体ドラム15上に画像を走査露光するものであるため、このROS14には、上方に位置する4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17などからトナー等が落下して、汚損される虞れを有している。そのため、ROS14は、その周囲が直方体状のフレーム20によって密閉されているとともに、当該フレーム20の上部には、4本のレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kを、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15上に露光するため、シールド部材としての透明なガラス製のウインドウ21Y、21M、21C、21Kが設けられている。
【0034】
上記IPS12からは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通して設けられたROS14に、各色の画像データが順次出力され、このROS14から画像データに応じて出射されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、対応する感光体ドラム15の表面に走査露光され、静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、現像器17Y、17M、17C、17Kによって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0035】
上記各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15上に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの上方にわたって配置された転写ユニット22の中間転写ベルト(ベルト状の中間転写体)25上に、4つの一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kによって多重に転写される。これらの一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kは、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15に対応した中間転写ベルト25の裏面側に配設されている。この実施の形態では、所望の体積抵抗値に調整されたロールを使用している。そして、一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kには、転写バイアス電源(図示しない)が接続されており、所定のトナー極性とは逆極性(本実施の形態では正極性)の転写バイアスが所定のタイミングで印加されるようになっている。
【0036】
また、上記中間転写ベルト25は、図2に示すように、ドライブロール27と、テンションロール24と、バックアップロール28との間に一定のテンションで掛け回されており、図示しない定速性に優れた専用の駆動モーターによって回転駆動されるドライブロール27により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。尚、図1においては、中間転写ベルト25が、ドライブロール27と、テンションロール24aと、バックアップロール28の他に、アイドラロール24bを含む4本のロールによって支持された場合を示している。上記中間転写ベルト25は、例えば、チャージアップを起こさないべルト素材(ゴムまたは樹脂)にて抵抗調整されたものが使用されている。
【0037】
上記中間転写ベルト25上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、当該中間転写ベルト25の側面に配置されたバックアップロール28に圧接する二次転写ロール29によって、圧接力及び電界で記録媒体としての記録用紙30上に二次転写され、これらの各色のトナー像が転写された記録用紙30は、上方に位置する定着器31へと搬送される。上記二次転写ロール29は、バックアップロール28の側方に圧接しており、鉛直方向の下方から上方に搬送される記録用紙30上に、各色のトナー像を二次転写するようになっている。そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙30は、定着器31によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、排出ロール32によって本体1の上部に設けられた排出トレイ33上に排出される。
【0038】
上記記録用紙30は、図2及び図3に示すように、装置本体1の内部に配設された給紙装置34から、所定のサイズのものが、ナジャーロール35及び用紙分離搬送用のフィードロール36により、1枚ずつ分離された状態で用紙搬送路37に設けられたレジストロール38まで一旦搬送され、停止される。給紙された記録用紙30の搬送経路37は、鉛直方向上向きとなっている。上記給紙装置34から供給された記録用紙30は、所定のタイミングで回転するレジストロール38によって中間転写ベルト35の二次転写位置へ送出される。
【0039】
なお、上記デジタルカラープリンター及び複写機において、フルカラー等の両面コピーをとる場合には、片面に画像が定着された記録用紙30を、排出ロール32によって排出トレイ33上にそのまま排出せずに、図示しない切替ゲートによって搬送方向を切り替え、用紙搬送用のローラ対39を介して両面用搬送ユニット40へと搬送する。そして、この両面用搬送ユニット40では、搬送径路41に沿って設けられた図示しない搬送用のローラ対により、記録用紙30の表裏が反転された状態で、再度レジストロール38へと搬送され、今度は、当該記録用紙30の裏面に画像が転写・定着された後、排出トレイ33上に排出される。
【0040】
図2及び図3中、44Y、44M、44C,44Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像器17に、所定の色のトナーを供給するトナーカートリッジをそれぞれ示している。
【0041】
図4は上記デジタルカラープリンター及び複写機の各画像形成ユニットを示すものである。
【0042】
上記イエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、図4に示すように、すべてが同様に構成されており、これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kでは、上述したように、それぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色のトナー像が所定のタイミングで順次形成されるように構成されている。上記各色の画像形成ユニット13Y、13M,13C、13Kは、上述したように、感光体ドラム15を備えており、これらの感光体ドラム15の表面は、帯電用の帯電ローラー16によって一様に帯電される。その後、上記感光体ドラム15の表面は、ROS14から画像データに応じて出射される画像形成用のレーザ光LBが走査露光されて、各色に対応した静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15上に走査露光されるレーザ光LBは、当該感光体ドラム15の直下よりやや右側寄りの斜め下方から露光されるように設定されている。上記感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17の現像ロール17aによってそれぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色の各色のトナーにより現像されて可視トナー像となり、これらの可視トナー像は、一次転写ロール26の帯電によって中間転写ベルト25上に順次多重に転写される。
【0043】
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム15の表面は、クリーニング装置18によって残留トナー等が除去されて、次の画像形成プロセスに備える。上記クリーニング装置18は、クリーニングブレード42を備えており、このクリーニングブレード42によって、感光体ドラム15上の残留トナー等を除去するようになっている。また、トナー像の転写工程が終了した後の中間転写ベルト25の表面は、図2及び図3に示すように、クリーニング装置43によって残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成プロセスに備える。上記クリーニング装置43は、クリーニングブラシ43a及びクリーニングブレード43bを備えており、これらのクリーニングブラシ43a及びブレード42によって、中間転写ベルト25上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。
【0044】
ところで、この実施の形態では、像担持体の表面に接触して回転しながら当該像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材の表面をクリーニングする接離可能なクリーニング部材とを備えた画像形成装置において、クリーニング部材によるクリーニング動作パラメータとしてクリーニング部材によるクリーニング種擦回数を、プリントモードに応じて可変する制御手段を備えるよう構成されている。
【0045】
すなわち、この実施の形態に係る帯電装置50は、図5に示すように、感光体ドラム15の表面に接触して、当該感光体ドラム15の表面を所定の電位に帯電する帯電ローラー16と、この帯電ローラー16の一側面と下側の端面をほぼ覆うハウジング部材51とを備えている。このハウジング部材51は、図6に示すように、帯電ローラー16の一側面を覆う側壁部52と、この側壁部52の長手方向の両端部に一体的に設けられ、帯電ローラー16の金属製の軸部材16aを回転自在に支持する軸受け部53と、帯電ローラー16の下端面を覆う底壁部を兼ねるクリーニング部材54とから構成されている。なお、上記軸受け部53には、帯電ローラー16の金属製の軸部材16aを回転自在に支持する軸受け部材55が、感光体ドラム15と接離する方向に移動自在に取り付けられている。また、上記軸受け部材55は、軸受け部53に取り付けられたコイルスプリング56によって、感光体ドラム15と接近する方向に付勢されている。
【0046】
上記クリーニング部材54は、図7に示すように、帯電ローラー16の下側に位置する平板部57と、当該平板部57の左端から上方に短く起立した側壁部58とから構成されており、平板部57の略山形に形成された上面57aには、図8に示すように、クリーニングブラシ59が両面テープによる接着等の手段で固着されている。また、このクリーニング部材54は、図6及び図8に示すように、ハウジング部材51の軸受け部53に、軸部60を中心にして回動自在に取り付けられているとともに、当該クリーニング部材54は、その一部に設けられたストッパー60aが、軸受け部53と係合することによって、図6に示すように、側壁部52と略直交した状態で停止するように構成されている。さらに、上記クリーニング部材54は、図9に示すように、反時計回り方向に回動した状態で、その幅方向の先端部54aが、側壁部52内面の下端部に設けられたストッパー61に当接することによって、停止するようになっている。
【0047】
さらに、上記タンデム型のデジタルカラープリンター及び複写機本体1には、図1及び図10に示すように、クリーニング部材54を回動し、当該クリーニング部材54に設けられ、クリーニング部材54の一部を構成するクリーニングブラシ59を、所定のタイミングで、帯電ローラー16の表面に当接又は離間させる接離手段62が設けられている。
【0048】
この接離手段62は、図1及び図12に示すように、イエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色の各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kにおいて、帯電装置50のハウジング部材51の下方に配置され、クリーニング部材54を帯電ローラー16の表面に接離させる方向に駆動するカム状部材63を備えている。このカム状部材63は、図13に示すように、断面略円形状の細長い棒状に形成された軸部64と、この軸部64の上面に長手方向に沿って一体的に形成された幅の狭い平板部65と、この平板部65上に両面テープによる接着等によって固着された弾性部材としての薄い合成樹脂製のフィルム状部材であるマイラーフィルム(商品名)66とから構成されている。このマイラーフィルム(商品名)66としては、例えば、厚さ125μmのものが用いられる。なお、マイラーフィルム(商品名)66は、その厚さの異なるものを使用することにより、また、自由端の長さを変えることにより、当該マイラーフィルム66が弾性変形することによって、クリーニングブラシ59を帯電ローラー16の表面に当接させる押圧力を調節することができる。
【0049】
上記カム状部材63は、図14及び図15に示すように、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの下方に配設される合成樹脂製のフレーム部材67に、軸部64の両端を中心にして回動自在に取り付けられており、当該カム状部材63の軸方向の一端部に設けられたアーム部68により、矢印方向に沿って回動されるように構成されている。そして、このカム状部材63は、図11に示すように、後述するように、当該カム状部材63をアーム部68によって回動することにより、マイラーフィルム66によって、クリーニング部材54の背面を押し上げ、クリーニング部材54を図11中反時計回り方向に回動することで、クリーニング部材54に設けられたクリーニングブラシ59を帯電ローラー16の表面に当接させるようになっている。なお、上記マイラーフィルム66は、クリーニング部材54を回動させる際に、弾性変形しやすく(特に長手方向の中央部が)、当該クリーニング部材54の回動が不十分となるのを防止するため、クリーニング部材54の背面中央部には、図11に示すように、リブ69が複数本突設されている。
【0050】
また、上記デジタルカラープリンター及び複写機本体1には、図12、図14乃至図16に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに、画像露光装置(ROS14)の光路を開閉するシャッター部材70が設けられている。このシャッター部材70は、図15に示すように、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの下方に配設される合成樹脂製のフレーム部材67に、図14に示す軸部71を中心にして回動自在に取り付けられており、その軸方向の一端部に設けられた合成樹脂製の板状弾性部材等からなるアーム部材72により、矢印方向に沿って開閉駆動されるように構成されている。また、上記シャッター部材70は、通常、図12等に示すように、コイルスプリング等からなる付勢部材73によって、時計回り方向(閉じる方向)に付勢されており、当該シャッター部材70の先端に取り付けられたフィルム状部材74が、現像器17のハウジングに当接した状態で、画像露光装置14の光路を遮蔽し、上方から落下するトナー等の粉塵が画像露光装置14に付着するのを防止するようになっている。
【0051】
さらに、上記デジタルカラープリンター及び複写機本体1には、図1、図11及び図12に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに、そのフロント側に接離手段62の駆動機構74が配設されている。
【0052】
上記駆動機構74は、図1、図11及び図12に示すように、画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kのフロント側であって、黒色の画像形成ユニット13Kの側方に、駆動源としてのパルスモーター等からなる駆動モーター75を備えている。この駆動モーター75の駆動ギア76には、2段の減速ギア77、78を介して、アーム部材79の下端部に一体的に設けられた扇型のギア80が噛み合わされている。そして、上記アーム部材79は、駆動モーター75を所定量だけ回転駆動することによって、矢印方向に沿って揺動可能となっている。
【0053】
また、上記アーム部材79の先端部には、図12等に示すように、所定の形状に折り曲げた状態に形成された板金からなる作動ロッド81が連結されている。この作動ロッド81は、図16及び図17に示すように、アーム部材79に第1の切り欠き部82によって連結された水平板部83と、当該水平板部83から斜め下方に傾斜した状態で設けられた短い傾斜板部84と、当該傾斜板部84の端部に水平に設けられた連結板部85と、当該連結板部85から斜め上方に傾斜した状態で設けられた短い作動板部86とを1つのセットとして、他の3つの画像形成ユニットにわたって連設して形成されている。さらに、上記作動ロッド81の各水平板部83には、シャッター部材70を駆動するための第2の切り欠き部87が所定の位置に穿設されている。なお、上記アーム部材79は、図1等に示すように、黒(K)の画像形成ユニット13Kに設けられたカム状部材63のアーム部68を、突起79aによって直接押動するように構成されている。
【0054】
上記作動ロッド81は、図16等に示すように、当該作動ロッド81が図中左方向に所定量だけ移動した状態で、各水平板部83に設けられた第2の切り欠き部87のエッジによって、シャッター部材70の端部に設けられた作動用の板状部材72を介して、当該シャッター部材70が反時計回り方向に回動され、露光部を開放するようになっている。また、上記作動ロッド81は、図16等に示すように、当該作動ロッド81が図中右方向に所定量だけ移動すると、各水平板部83に設けられた第2の切り欠き部87のエッジによって、シャッター部材70の端部に設けられた作動用の板状部材72の係止状態が開放され、当該シャッター部材70は、スプリング73の付勢力によって時計回り方向に回動され、露光部を閉じるようになっている。
【0055】
さらに、上記作動ロッド81は、図16等に示すように、当該作動ロッド81が図中右方向に更に所定量だけ移動すると、作動板部86がカム状部材63の軸方向の端部に設けられたアーム部68を押動し、カム状部材63を反時計回り方向に所定量だけ回動させるように構成されている。そのため、上記カム状部材63のマイラーフィルム66によって、図1に示すように、帯電ローラー16のクリーニング部材54が回動され、当該クリーニング部材54に設けられたクリーニングブラシ59が帯電ローラー16の表面に当接するようになっている。
【0056】
ところで、この実施の形態では、上述したように、クリーニング部材によるクリーニング動作パラメータとしてクリーニング部材によるクリーニング種擦回数を、プリントモードに応じて可変する制御手段を備えるよう構成されている。
【0057】
図1は実施の形態1に係るプリンター及び複写機の制御部を画像形成部と共に示すブロック図である。
【0058】
図1において、600は画像形成装置の動作等を制御するCPU等からなる制御手段としての制御回路、630は所定のタイミングで、クリーニング部材45を駆動する駆動モーター75を動作させ、プリントモードに応じて前記帯電ローラー16の表面に所定の時間だけ接触するようにクリーニング部材54を接離させる接離回路、620はプリントモードに応じてプロセススピードを可変するプロセススピード可変回路をそれぞれ示すものである。
【0059】
以上の構成において、この実施の形態に係るタンデム型のデジタルカラープリンター及び複写機の場合には、次のようにして、帯電ローラーの表面がトナーや外添剤等によって汚れる程度に寄与する画像形成条件に応じて、当該帯電ローラーの表面をクリーニングする条件を制御することにより、帯電ローラーの表面を過剰に磨耗させたり、傷付けることがなく、しかも帯電ローラーの表面を十分にクリーニングして、帯電不良や帯電の不均一に伴う画質の劣化を引き起こすのを防止することが可能となっている。
【0060】
すなわち、この実施の形態に係るタンデム型のデジタルカラープリンター及び複写機の場合には、図2乃至図4に示すように、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kによって、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像が、画像データに応じて順次形成され、これら各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kで形成されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、中間転写ベルト35上に多重に一次転写された後、記録用紙30上に二次転写されて、当該記録用紙30上に各色のトナー像が定着され、フルカラーあるいは単色の画像などが形成される。
【0061】
その際、上記画像形成装置においては、下記表1に示すように、画像形成プロセスのプリントモード(FC:フルカラー画像形成モード、BW:白黒画像形成モード)に応じて、クリーニング動作パラメータとして、クリーニング部材54によるクリーニング摺擦回数を設定する。ここで、本明細書において「摺擦回数」とは、クリーニング部材が表面に当接している間の帯電ローラー16周回数のことを示す。
【0062】
【表1】
【0063】
表1に示すように、実施の形態1では、フルカラー画像を形成する場合(フルカラー画像モード)には、例えば、実施形態1−1のとき、感光体ドラム15(Y、M、C、K)をプロセススピード165mm/secで回転駆動するとともに、帯電ローラー16(Y、M、C、K)を感光体ドラム15の表面に当接させた状態で従動回転させ、所定のタイミング(例えばプリント枚数及び感光体ドラム周回数で決定される。)で、クリーニング部材54のクリーニングブラシ59を帯電ローラー16の表面に3.8sec間当接させ、当該帯電ローラー16表面のクリーニングを、摺擦回数を14回で行なう。その際、上記クリーニングブラシ59は、図18に示すように、シャッター部材70が閉じた状態で、駆動モーター75を更に閉じる方向に回転させることによって、帯電ローラー16の表面に当接させる。
【0064】
一方、白黒の単色画像を形成する場合(白黒画像形成モード)には、例えば、実施形態1−4のとき、感光体ドラム15Kをプロセススピード165mm/secで、感光体ドラム15(Y、M、C)をプロセススピード52mm/secで回転駆動するとともに、帯電ローラー16(Y、M、C、K)を感光体ドラム15の表面に当接させた状態で従動回転させ、所定のタイミングで、クリーニング部材54のクリーニングブラシ59を帯電ローラー16(Y、M、C、K)の表面に8sec間当接させ、当該帯電ローラー16表面のクリーニングを行なう。その際、クリーニング部材によるクリーニング摺擦回数は、感光体ドラム15Kよりも感光体ドラム15(Y、M、C)のプロセススピードを遅くしているので、帯電ローラー16Kは30回、帯電ローラー16(Y、M、C)は9.4回となる。
【0065】
なお、表1に示す実施形態1−2、1−3、1−5も同様にクリーニング動作が行なわれる。
【0066】
すなわち、上記画像形成装置においては、フルカラー画像モードの場合、プロセススピード可変回路640により、全ての感光体ドラム(Y、M、C、K)のプロセススピードを同じにすることで、全ての帯電ローラー16(Y、M、C、K)の回転速度も同じにして、クリーニング摺擦回数を同じにする。一方、白黒画像形成モードの場合には、プロセススピード可変回路640によって、感光体ドラム15Kよりも、感光体ドラム15(Y、M、C)のプロセススピードを遅くすることで、帯電ローラー16Kのクリーニング摺擦回数を、帯電ローラー16(Y、M、C)よりも多くしている。
【0067】
また、接離回路620により、クリーニング部材54のクリーニングブラシ59を帯電ローラー16の表面に当接させる時間(クリーニング動作時間)を、フルカラー画像モードに比べ白黒画像形成モードが長くなるように可変することで、白黒画像形成モードおける帯電ローラー16Kのクリーニング摺擦回数を、フルカラー画像モードにおける帯電ローラー16Kのクリーニング摺擦回数よりも多くしている。
【0068】
このように、実施の形態1では、クリーニング部材54によるクリーニング動作パラメータとしてクリーニング摺擦回数をプリントモードに応じて可変、即ち、汚れ方が多い白黒画像形成モードにおける帯電ローラー16Kのクリーニング摺擦回数を、汚れ方が少ないフルカラー画像形成モードにおける帯電ローラー16Kよりも多くし、同時に白黒画像形成モードにおけるカラー用の帯電ローラー16(Y、M、C)のクリーニング摺擦回数も変更前より多くすることで、プリントモードが異なることによる帯電ローラー16の汚れ方の違いに対応し、帯電ローラーの表面を過剰に磨耗させたり、傷付けることがなく、しかも帯電ローラーの表面を十分にクリーニングして、帯電不良や帯電の不均一に伴う画質の劣化を引き起こすのを防止することが可能なとなる。
【0069】
また、実施の形態1では、汚れ方がほぼ同じなフルカラー画像モードにおいては、帯電ローラー16(Y、M、C、K)は同じクリーニング摺擦回数でクリーニングを行なうのに対し、汚れ方が異なる白黒画像形成モードにおいては、帯電ローラ16Kのクリーニング摺擦回数を帯電ローラ16(Y、M、C)よるも多くすることで、汚れが少ない帯電ローラー16(Y、M、C)が過剰にクリーニングされて、表面の磨耗が促進されたり、傷等が発生するのを防止し、汚れ方が多い帯電ローラー16Kの表面を十分にクリーニングされ、帯電不良や帯電の不均一に伴う画質の劣化を引き起こすのを防止することができる。
【0070】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1と同様な構成において、クリーニング動作パラメータとしてクリーニング部材を帯電部材の表面に当接させる際の押付力を、プリントモードに応じて可変とするように構成されている。
【0071】
すなわち、この実施の形態2では、クリーニング部材54を帯電ローラ16の表面に当接させる際の押付力を、例えば、プリントモードが、フルカラー画像形成モードのときは650gfに、白黒画像形成モード(単色画像形成モード)のときは950gfというように、プリントモードに応じて可変とするように構成されている。
【0072】
このように、実施の形態2では、クリーニング部材を帯電部材の表面に当接させる際の押付力を、プリントモードに応じて可変可能、即ち、帯電ローラー16のクリーニング性が低下する白黒画像形成モード時の当該押付力を、フルカラー画像形成モード時の当該押付力より強く設定することで、プリントモードが異なることによる帯電ローラー16の汚れ方の違いに対応し、帯電ローラーの表面を過剰に磨耗させたり、傷付けることがなく、しかも帯電ローラーの表面を十分にクリーニングして、帯電不良や帯電の不均一に伴う画質の劣化を引き起こすのを防止することが可能なとなる。
【0073】
なお、クリーニング部材545を帯電ローラー16の表面に当接させる際の押付力を可変する手段としては、クリーニング部材54を駆動する駆動モーター75の駆動時間を制御することによって、マイラーフィルム66の弾性変形量を変化させる手段が挙げられる。
【0074】
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1において、図19に示すように、クリーニング動作を、画像形成プロセス終了直後に実施するものである。
【0075】
すなわち、この実施の形態3では、例えば、画像形成プロセスが実施された後、画像形成プロセスのプロセススピードを変更せずそのままの状態で、クリーニング動作に移行させる。
【0076】
このように、実施の形態3では、帯電ローラー16が汚れた状態で放置された後のクリーニング性が汚れた直後のクリーニング性よりも劣るため、画像形成プロセス終了直後に実施することで、クリーニング動作前に、帯電ローラー16表面に汚れが付着した状態で放置される時間を極力短くして、良好なクリーニング性を維持させる。
【0077】
また、クリーニング動作を、画像形成プロセスのプロセススピードを変更せずに実施することで、画像形成プロセスの動作を一旦停止することなく効率良くクリーニングすることができる。
なお、通常、フルカラー画像形成モードのときは、全ての感光体ドラム15(Y、M、C、K)のプロセススピードは同じであり、一方、白黒画像形成モードのときは、感光ドラム15Kのプロセススピードは、感光体ドラム15(Y、M、C)よりも速いため、画像形成プロセスのプロセススピードを変更せずそのままの状態で、クリーニング動作に移行させると、実施の形態1同様に帯電ローラー1のクリーニング動作が行なわれる。
【0078】
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態1において、図20に示すように、クリーニング動作を定期的に実施するものである。
【0079】
すなわち、この実施の形態4では、例えば、装置内のタイマーなどを利用して、ノンブラメモリ(NVM)などに、1日毎や、1週間毎など定期的にクリーニング動作が実施されるように設定する。
【0080】
このように、実施の形態4では、実施の形態3同様に帯電ローラー16が汚れた状態で放置された後のクリーニング性が汚れた直後のクリーニング性よりも劣るため、クリーニング動作を定期的に実施することで、帯電ローラー16表面に汚れが付着した状態が長期間放置されるのを防止し、クリーニング性を維持させる。
【0081】
(実施の形態5)
実施の形態5は、実施の形態1において、図21に示すように、像担持体の帯電状態を検知して画像濃度を制御する画像濃度制御サイクル(プロセスコントロールサイクル)を実施する直前に、クリーニング動作を実施するものである。
【0082】
すなわち、この実施の形態5では、通常のプロセスコントロールサイクルが実施されるタイミングで、クリーニング動作を先に行ない、引き続きプロセスコントロールサイクルへ移行する。なお、プロセスコントロールサイクルは、公知の構成で実施可能である。
【0083】
このように、実施の形態5では、帯電ローラー16の汚れの状態によって感光ドラム15の帯電電位が変動するため、感光体15の帯電状態を検知して画像濃度を制御するプロセスコントロールサイクルを実施する直前に、クリーニング動作を実施することで、帯電ローラー16の帯電性能に対するノイズを取り除き、画像濃度の安定化を図る。
【0084】
なお、上記何れの実施の形態に係る本発明の画像形成装置においても、限定的に解釈されるものではなく、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能であることは、言うまでもない。
【0085】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、帯電ローラーの表面がトナーや外添剤等によって汚れる程度に寄与する画像形成条件(プリントモード)に応じて、当該帯電ローラーの表面をクリーニングする条件(クリーニング動作パラメータ)を制御することにより、帯電ローラーの表面を過剰に磨耗させたり、傷付けることがなく、しかも帯電ローラーの表面を十分にクリーニングして、帯電不良や帯電の不均一に伴う画質の劣化を引き起こすのを防止することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのデジタルカラープリンター及び複写機の要部を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのデジタルカラープリンターを示す構成図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る給紙装置を適用した画像形成装置としてのデジタルカラー複写機を示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の帯電ローラーを示す斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の帯電ローラーのハウジングを示す斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置のクリーニング部材を示す斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置のクリーニング部材を示す斜視図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の帯電ローラーのハウジングを示す斜視図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示す斜視図である。
【図11】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示す正面図である。
【図12】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示す斜視図である。
【図13】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置のカム状部材を示す斜視図である。
【図14】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示す斜視図である。
【図15】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示す斜視図である。
【図16】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示す斜視図である。
【図17】作動ロッドを示す斜視図である。
【図18】この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図19】この発明の実施の形態3に係る画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図20】この発明の実施の形態4に係る画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図21】この発明の実施の形態5に係る画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図22】従来の画像形成装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1:デジタルカラープリンター本体、13Y、13M、13C、13K:イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット、14:ROS、15:感光体ドラム、16:帯電ローラー、54:クリーニング部材、59:クリーニングブラシ、62:接離手段、63:カム状部材、66:弾性部材としての薄い合成樹脂製のフィルム状部材、600:制御回路、630:接離回路、640:プロセススピード可変回路。
Claims (8)
- 像担持体の表面に接触して回転しながら当該像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材の表面をクリーニングする接離可能なクリーニング部材と、
を備えた画像形成装置において、
前記クリーニング部材によるクリーニング動作パラメータをプリントモードに応じて可変する制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、前記クリーニング動作パラメータが、前記クリーニング部材によるクリーニング摺擦回数であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項2に記載の画像形成装置において、白黒画像形成モードにおけるブラック画像形成用帯電部材のクリーニング摺擦回数を、フルカラー画像形成モードにおけるブラック画像形成用帯電部材のクリーニング摺擦回数よりも多く制御することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項2又は3に記載の画像形成装置において、白黒画像形成モードにおけるブラック画像形成用帯電部材のクリーニング摺擦回数を、同モードにおける他のカラー画像形成用帯電部材のクリーニング摺擦回数よりも多く制御することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記クリーニング動作パラメータが、前記クリーニング部材を帯電部材の表面に当接させる際の押付力であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置において、クリーニング動作を、画像形成プロセス終了直後に実施することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置において、クリーニング動作を、定期的に実施することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置において、像担持体の帯電状態を検知して画像濃度を制御する画像濃度制御サイクルを実施する直前に、クリーニング動作を実施することを特徴とする画像形成装置。
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