JP2004084814A - 可撓管 - Google Patents
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Abstract
【課題】適宜必要な曲率で配管することができ、止水性、作業性及び加工性のいずれにおいても優れた可撓管を提供する。
【解決手段】可撓管1を構成する短管11の一端には外周面側に嵌入凹部12を設け、他端には内周面側に係止凹部14を設ける。隣接する短管11の嵌入凹部12と係止凹部14とを互いに係合して、軸方向に一定範囲で摺動しうるように連結し、連結状態において隣接する短管11の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなすように形成する。また、短管11の嵌入凹部12の先端には止水溝13を形成し、この止水溝13にOリング15を装着する。
【選択図】 図1
【解決手段】可撓管1を構成する短管11の一端には外周面側に嵌入凹部12を設け、他端には内周面側に係止凹部14を設ける。隣接する短管11の嵌入凹部12と係止凹部14とを互いに係合して、軸方向に一定範囲で摺動しうるように連結し、連結状態において隣接する短管11の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなすように形成する。また、短管11の嵌入凹部12の先端には止水溝13を形成し、この止水溝13にOリング15を装着する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に地中に埋設される電気・通信関係のケーブル保護管として使用される可撓管に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中に埋設されるケーブル保護管、電線管などの配管工事において、管路に予期しない障害物があった場合には、その障害物を回避して配管しなければならない。この場合、障害物を避けるべく障害物の大きさに適した曲管が必要となるが、予め種々の曲管を用意しておくことは現実的に不可能であり、障害物の大きさに適した曲管がないことも多い。このようなとき、障害物を必要以上に大きく迂回して配管するしかなく、各種の曲管を要することとなってコストが嵩むとともに、作業性も劣っていた。
【0003】
そこで、本出願人は、曲率を一定範囲内で変化させうるケーブル保護管として、従来より、例えば実開昭53−49697号公報、実開平4−49288号公報に開示された技術を開発し、実用化している。
【0004】
図3は、前者に係る可撓管3を示し、複数個の短管31が摺動可能に連結されてなる。この可撓管3を構成する各短管31は、先端に膨出部32を有する係合片33が一端の周縁部に沿って設けられ、他端の周縁部に前記膨出部32の厚さよりやや狭い挿入口を備えた係合用凹溝部34が設けられている。そして、それぞれの短管31の膨出部32が隣接する短管31の係合用凹溝部34に嵌入されて連結し、可撓管3は軸方向に摺動可能かつ適宜の曲率を得られるように構成されている。
【0005】
また、図4は後者に係る螺旋管4を示している。この螺旋管4は、長尺帯板状の合成樹脂製プロファイル41を螺旋状に巻回して形成されている。このプロファイル41には、両側縁部に嵌合可能な接合部42が設けられている。そして、ひと巻きごとに隣り合った側縁部の接合部42同士を水密的に嵌合して筒状の螺旋管4が形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図3に示した可撓管3は、連結された短管31の係合用凹溝部34が外周面側に拡径して突出した状態で設けられている。このため、管端において他の管体と接続する際には、通常の継手部材を使用することはできず、係合用凹溝部34を切断除去して他の管体と接続するか、専用の継手部材を用意しなければならなず手間がかかっていた。
【0007】
一方、図4の螺旋管4の場合には、隣り合った接合部42の嵌合部分が止水材43によって閉塞されているので、螺旋管4の外周面はほぼ平滑な曲面で構成されている。このため、他の管体との接続に、螺旋管4に専用の継手部材は不要である。しかし、螺旋管4は、切断すると筒状に嵌合されていたプロファイル41がほどけてその形態を維持することができなくなるため、螺旋管4を必要な長さに合わせて現場で切断することができず、加工性の点では劣るものであった。
【0008】
本発明は以上のような問題点を解決するものであり、適宜必要な曲率で配管することができ、止水性、作業性及び加工性のいずれにおいても優れた可撓管を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る可撓管は、複数個の短管が連結されてなり、短管の一端には外周面側に嵌入凹部が設けられるとともに、他端には内周面側に係止凹部が設けられ、隣接する短管の嵌入凹部と係止凹部とが互いに係合して、軸方向に一定範囲で摺動しうるように連結されるとともに、連結状態において隣接する短管の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなすように形成されたことを特徴とする。
【0010】
すなわちこの可撓管では、複数個の短管を連結して必要な長さに形成するとともに、隣接する短管同士の連結部分を曲げて必要な曲率を得ることができる。また、可撓管は、隣接する短管の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなし、管の表面に凹凸の少ない構成であるため、他の管体との接続には通常の継手を利用できる。
【0011】
また、前記可撓管を構成する各短管の嵌入凹部の先端には止水溝が形成され、この止水溝にOリングが装着されたことを特徴とする。
【0012】
止水溝に装着されたOリングは、止水溝と係止凹部との間を密封し、可撓管を構成する短管を曲げても、この止水溝と係止凹部との間には隙間が生じない。これにより、各短管同士の連結部分は万全に止水され、十分な止水性を確保することができる。
【0013】
さらに、各短管には、嵌入凹部と係止凹部との間における切断可能範囲が表示されてもよい。
【0014】
短管の嵌入凹部と係止凹部との間の中間部分は、外周面及び内周面とも面一に形成されて凹凸がない。したがって、施工現場において可撓管を必要な長さに切断する場合、前記短管の中間部分にて切断されることがより好ましい。そこで、例えば、当該切断可能範囲のみ他の部分と色を変えて形成したり、文字や刻印によって切断可能範囲である旨を表示したりすることによって、作業者が短管の好ましい切断箇所を視認しやすいものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る可撓管の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1及び図2は本発明の実施の形態を示し、図1は可撓管の部分断面図、図2は可撓管を構成している短管を示す片側断面図である。
【0017】
可撓管1は、地中に埋設される電気・通信関係のケーブル等を保護する保護管であり、複数個の短管11が連結されてなる。
【0018】
この可撓管1を構成する各短管11は、例えば塩素化塩化ビニル樹脂などの合成樹脂(望ましくは熱可塑性樹脂)や金属系材料からなる成形部材で、円筒形状に形成されている。この短管11の一端には外周面側に嵌入凹部12が設けられ、他端には内周面側に係止凹部14が設けられている。
【0019】
嵌入凹部12は、短管11の外周面が縮径されて所定幅を有する溝状に形成され、先端部分には接続片121を備えている。接続片121は、先端に向かって縮径するテーパ面を有し、外周面に沿って周方向に形成された止水溝13を備えている。
【0020】
一方、係止凹部14は、短管11の内周面が拡径されて所定幅を有する溝状に形成され、先端には接続片141を備えている。この接続片141には、先端に向かって拡径する逆テーパ面が形成されている。
【0021】
可撓管1は、隣接する短管11の嵌入凹部12と係止凹部14とが互いに係合して、軸方向に一定範囲で摺動しうるように連結されて構成される。すなわち、短管11の嵌入凹部12は、隣接する短管11の係止凹部14に嵌入され、双方の接続片121、141同士が係合して短管11が連結される。このとき、嵌入凹部12及び係止凹部14における溝幅は、係合する接続片141、121分に加えて適当なあそびをもって形成されており、各短管11をこの溝幅の範囲内で軸方向に摺動可能なものとしている。これにより、短管11は隣接する短管11との連結部分において、所定の曲率を得ることができる。
【0022】
また、可撓管1は、隣接する短管11の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなすように形成されている。すなわち、各短管11の嵌入凹部12を除いた範囲の外周面及び、係止凹部14を除いた範囲の内周面は、それぞれ面一に構成されている。さらに、嵌入凹部12及び係止凹部14の溝は、互いに係合する接続片141、121の厚みに相当する深さに形成されている。したがって、可撓管1は、短管11を連結し軸方向に固定したときには、隣接する短管11の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなすものとなる。
【0023】
可撓管1は、主に地中に埋設されて使用されるため、地下水等に対する十分な水密性が要求される。本実施の形態では、前記のように連結される短管11の止水溝13にOリング15が装着されて、可撓管1の止水性を高めている。
【0024】
Oリング15は、隣接する短管11同士の連結部分であれば、例えば嵌入凹部12や係止凹部14の溝内に装着されていてもよい。しかしながら、これらの箇所にOリング15を装着した場合、必要な曲率を得るべく短管11が曲げられたとき、嵌入凹部12と係止凹部14との間に隙間ができたり、Oリング15がずれたりするおそれがある。
【0025】
そこで、本実施の形態においては、嵌入凹部12の先端に止水溝13を設け、この止水溝13にOリング15を装着する。短管11が連結されたとき、Oリング15は止水溝13に納まったまま変形して、止水溝13と係止凹部14との間を密封する。したがって、図1に示されるように、短管11を曲げても、Oリング15を装着した止水溝13と係止凹部14との間には隙間を生じることはない。これにより、各短管11同士の連結部分を万全に止水することができる。
【0026】
また、可撓管1は、連結された短管11と隣接する短管11との連結部分を適宜曲げることによって、必要な曲率で配管することが可能となる。この際、曲率は、各短管11の連結部分を全て均等に曲げて可撓管1の全体で一定の曲率とするだけでなく、部分的に異なる曲率とすることもできる。
【0027】
すなわち、連結される短管11に長さの異なるものを用いたり、短管11の嵌入凹部12又は係止凹部14の溝幅の異なるものを用いることで、部分的に異なる曲率を得ることができる。
【0028】
このように連結された可撓管1は、各短管11の嵌入凹部12と係止凹部14との係合によって固定されて一定の曲率以上には曲がることはない。したがって、管内に収容された電気・通信ケーブル等を極度の曲げから保護することができる。
【0029】
また、可撓管1は施工現場において適宜必要な長さに切断して使用されることがある。この場合、可撓管1を構成している短管11は、いずれの箇所にて切断されてもよいが、嵌入凹部12と係止凹部部14との間の中間部分では外周面及び内周面のいずれも面一であるので、この中間部分で切断されることが好ましい。
【0030】
そこで、本実施の形態に係る可撓管1では、図2に示すように、短管11の嵌入凹部12と係止凹部14との間を切断可能範囲Aとして表示している。切断可能範囲Aの表示方法は、作業者が視認しやすいように、例えば、この切断可能箇所Aのみを短管11の他の部分と色を変えて形成したり、文字や刻印によって切断可能範囲Aである旨を表示したりする方法が挙げられる。
【0031】
以上のように、可撓管1は、複数個の短管11を軸方向に摺動しうるように連結して形成されるので、その施工条件に応じて短管11を複数個連結して必要な長さにすることができる。また、短管11は連結された状態で曲率を一定範囲内で変化させうるので、配管に必要な曲率を容易に得ることができる。さらに、可撓管1は他の管体との接続に、専用の継手部材や、管端の切断等の手間を要しないので、接続作業は容易であり、ケーブル保護管として必要な箇所に部分的に使用することもできる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る可撓管は、隣接する短管の嵌入凹部と係止凹部とが互いに係合して、軸方向に一定範囲で摺動しうるように連結して形成される。これにより、複数個の短管を連結して必要な長さに形成し、隣接する短管同士の連結部分を曲げて適宜必要な曲率で配管することができる。
【0033】
また、可撓管は、連結状態において隣接する短管の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなし、管の表面には凹凸が極めて少ないため、他の管体との接続には通常の継手を利用することができるとともに、必要な長さに応じて施工現場での切断が可能であって、作業性、加工性ともに高められる。
【0034】
また、各短管の嵌入凹部の先端に形成された止水溝にOリングが装着されることにより、止水溝と係止凹部との間が密封されて、隣接する短管同士の連結部分を万全に止水することができる。
【0035】
さらに、各短管に、嵌入凹部と係止凹部との間における切断可能範囲を表示した場合には、作業者に好ましい切断箇所を示して作業性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可撓管の部分断面図である。
【図2】本発明に係る可撓管を構成する短管を示す片側断面図である。
【図3】従来の可撓管を示す部分断面図である。
【図4】従来の螺旋管を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 可撓管
11 短管
12 嵌入凹部
121 接続片
13 止水溝
14 係止凹部
141 接続片
15 Oリング
A 切断可能範囲
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に地中に埋設される電気・通信関係のケーブル保護管として使用される可撓管に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中に埋設されるケーブル保護管、電線管などの配管工事において、管路に予期しない障害物があった場合には、その障害物を回避して配管しなければならない。この場合、障害物を避けるべく障害物の大きさに適した曲管が必要となるが、予め種々の曲管を用意しておくことは現実的に不可能であり、障害物の大きさに適した曲管がないことも多い。このようなとき、障害物を必要以上に大きく迂回して配管するしかなく、各種の曲管を要することとなってコストが嵩むとともに、作業性も劣っていた。
【0003】
そこで、本出願人は、曲率を一定範囲内で変化させうるケーブル保護管として、従来より、例えば実開昭53−49697号公報、実開平4−49288号公報に開示された技術を開発し、実用化している。
【0004】
図3は、前者に係る可撓管3を示し、複数個の短管31が摺動可能に連結されてなる。この可撓管3を構成する各短管31は、先端に膨出部32を有する係合片33が一端の周縁部に沿って設けられ、他端の周縁部に前記膨出部32の厚さよりやや狭い挿入口を備えた係合用凹溝部34が設けられている。そして、それぞれの短管31の膨出部32が隣接する短管31の係合用凹溝部34に嵌入されて連結し、可撓管3は軸方向に摺動可能かつ適宜の曲率を得られるように構成されている。
【0005】
また、図4は後者に係る螺旋管4を示している。この螺旋管4は、長尺帯板状の合成樹脂製プロファイル41を螺旋状に巻回して形成されている。このプロファイル41には、両側縁部に嵌合可能な接合部42が設けられている。そして、ひと巻きごとに隣り合った側縁部の接合部42同士を水密的に嵌合して筒状の螺旋管4が形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図3に示した可撓管3は、連結された短管31の係合用凹溝部34が外周面側に拡径して突出した状態で設けられている。このため、管端において他の管体と接続する際には、通常の継手部材を使用することはできず、係合用凹溝部34を切断除去して他の管体と接続するか、専用の継手部材を用意しなければならなず手間がかかっていた。
【0007】
一方、図4の螺旋管4の場合には、隣り合った接合部42の嵌合部分が止水材43によって閉塞されているので、螺旋管4の外周面はほぼ平滑な曲面で構成されている。このため、他の管体との接続に、螺旋管4に専用の継手部材は不要である。しかし、螺旋管4は、切断すると筒状に嵌合されていたプロファイル41がほどけてその形態を維持することができなくなるため、螺旋管4を必要な長さに合わせて現場で切断することができず、加工性の点では劣るものであった。
【0008】
本発明は以上のような問題点を解決するものであり、適宜必要な曲率で配管することができ、止水性、作業性及び加工性のいずれにおいても優れた可撓管を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る可撓管は、複数個の短管が連結されてなり、短管の一端には外周面側に嵌入凹部が設けられるとともに、他端には内周面側に係止凹部が設けられ、隣接する短管の嵌入凹部と係止凹部とが互いに係合して、軸方向に一定範囲で摺動しうるように連結されるとともに、連結状態において隣接する短管の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなすように形成されたことを特徴とする。
【0010】
すなわちこの可撓管では、複数個の短管を連結して必要な長さに形成するとともに、隣接する短管同士の連結部分を曲げて必要な曲率を得ることができる。また、可撓管は、隣接する短管の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなし、管の表面に凹凸の少ない構成であるため、他の管体との接続には通常の継手を利用できる。
【0011】
また、前記可撓管を構成する各短管の嵌入凹部の先端には止水溝が形成され、この止水溝にOリングが装着されたことを特徴とする。
【0012】
止水溝に装着されたOリングは、止水溝と係止凹部との間を密封し、可撓管を構成する短管を曲げても、この止水溝と係止凹部との間には隙間が生じない。これにより、各短管同士の連結部分は万全に止水され、十分な止水性を確保することができる。
【0013】
さらに、各短管には、嵌入凹部と係止凹部との間における切断可能範囲が表示されてもよい。
【0014】
短管の嵌入凹部と係止凹部との間の中間部分は、外周面及び内周面とも面一に形成されて凹凸がない。したがって、施工現場において可撓管を必要な長さに切断する場合、前記短管の中間部分にて切断されることがより好ましい。そこで、例えば、当該切断可能範囲のみ他の部分と色を変えて形成したり、文字や刻印によって切断可能範囲である旨を表示したりすることによって、作業者が短管の好ましい切断箇所を視認しやすいものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る可撓管の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1及び図2は本発明の実施の形態を示し、図1は可撓管の部分断面図、図2は可撓管を構成している短管を示す片側断面図である。
【0017】
可撓管1は、地中に埋設される電気・通信関係のケーブル等を保護する保護管であり、複数個の短管11が連結されてなる。
【0018】
この可撓管1を構成する各短管11は、例えば塩素化塩化ビニル樹脂などの合成樹脂(望ましくは熱可塑性樹脂)や金属系材料からなる成形部材で、円筒形状に形成されている。この短管11の一端には外周面側に嵌入凹部12が設けられ、他端には内周面側に係止凹部14が設けられている。
【0019】
嵌入凹部12は、短管11の外周面が縮径されて所定幅を有する溝状に形成され、先端部分には接続片121を備えている。接続片121は、先端に向かって縮径するテーパ面を有し、外周面に沿って周方向に形成された止水溝13を備えている。
【0020】
一方、係止凹部14は、短管11の内周面が拡径されて所定幅を有する溝状に形成され、先端には接続片141を備えている。この接続片141には、先端に向かって拡径する逆テーパ面が形成されている。
【0021】
可撓管1は、隣接する短管11の嵌入凹部12と係止凹部14とが互いに係合して、軸方向に一定範囲で摺動しうるように連結されて構成される。すなわち、短管11の嵌入凹部12は、隣接する短管11の係止凹部14に嵌入され、双方の接続片121、141同士が係合して短管11が連結される。このとき、嵌入凹部12及び係止凹部14における溝幅は、係合する接続片141、121分に加えて適当なあそびをもって形成されており、各短管11をこの溝幅の範囲内で軸方向に摺動可能なものとしている。これにより、短管11は隣接する短管11との連結部分において、所定の曲率を得ることができる。
【0022】
また、可撓管1は、隣接する短管11の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなすように形成されている。すなわち、各短管11の嵌入凹部12を除いた範囲の外周面及び、係止凹部14を除いた範囲の内周面は、それぞれ面一に構成されている。さらに、嵌入凹部12及び係止凹部14の溝は、互いに係合する接続片141、121の厚みに相当する深さに形成されている。したがって、可撓管1は、短管11を連結し軸方向に固定したときには、隣接する短管11の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなすものとなる。
【0023】
可撓管1は、主に地中に埋設されて使用されるため、地下水等に対する十分な水密性が要求される。本実施の形態では、前記のように連結される短管11の止水溝13にOリング15が装着されて、可撓管1の止水性を高めている。
【0024】
Oリング15は、隣接する短管11同士の連結部分であれば、例えば嵌入凹部12や係止凹部14の溝内に装着されていてもよい。しかしながら、これらの箇所にOリング15を装着した場合、必要な曲率を得るべく短管11が曲げられたとき、嵌入凹部12と係止凹部14との間に隙間ができたり、Oリング15がずれたりするおそれがある。
【0025】
そこで、本実施の形態においては、嵌入凹部12の先端に止水溝13を設け、この止水溝13にOリング15を装着する。短管11が連結されたとき、Oリング15は止水溝13に納まったまま変形して、止水溝13と係止凹部14との間を密封する。したがって、図1に示されるように、短管11を曲げても、Oリング15を装着した止水溝13と係止凹部14との間には隙間を生じることはない。これにより、各短管11同士の連結部分を万全に止水することができる。
【0026】
また、可撓管1は、連結された短管11と隣接する短管11との連結部分を適宜曲げることによって、必要な曲率で配管することが可能となる。この際、曲率は、各短管11の連結部分を全て均等に曲げて可撓管1の全体で一定の曲率とするだけでなく、部分的に異なる曲率とすることもできる。
【0027】
すなわち、連結される短管11に長さの異なるものを用いたり、短管11の嵌入凹部12又は係止凹部14の溝幅の異なるものを用いることで、部分的に異なる曲率を得ることができる。
【0028】
このように連結された可撓管1は、各短管11の嵌入凹部12と係止凹部14との係合によって固定されて一定の曲率以上には曲がることはない。したがって、管内に収容された電気・通信ケーブル等を極度の曲げから保護することができる。
【0029】
また、可撓管1は施工現場において適宜必要な長さに切断して使用されることがある。この場合、可撓管1を構成している短管11は、いずれの箇所にて切断されてもよいが、嵌入凹部12と係止凹部部14との間の中間部分では外周面及び内周面のいずれも面一であるので、この中間部分で切断されることが好ましい。
【0030】
そこで、本実施の形態に係る可撓管1では、図2に示すように、短管11の嵌入凹部12と係止凹部14との間を切断可能範囲Aとして表示している。切断可能範囲Aの表示方法は、作業者が視認しやすいように、例えば、この切断可能箇所Aのみを短管11の他の部分と色を変えて形成したり、文字や刻印によって切断可能範囲Aである旨を表示したりする方法が挙げられる。
【0031】
以上のように、可撓管1は、複数個の短管11を軸方向に摺動しうるように連結して形成されるので、その施工条件に応じて短管11を複数個連結して必要な長さにすることができる。また、短管11は連結された状態で曲率を一定範囲内で変化させうるので、配管に必要な曲率を容易に得ることができる。さらに、可撓管1は他の管体との接続に、専用の継手部材や、管端の切断等の手間を要しないので、接続作業は容易であり、ケーブル保護管として必要な箇所に部分的に使用することもできる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る可撓管は、隣接する短管の嵌入凹部と係止凹部とが互いに係合して、軸方向に一定範囲で摺動しうるように連結して形成される。これにより、複数個の短管を連結して必要な長さに形成し、隣接する短管同士の連結部分を曲げて適宜必要な曲率で配管することができる。
【0033】
また、可撓管は、連結状態において隣接する短管の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなし、管の表面には凹凸が極めて少ないため、他の管体との接続には通常の継手を利用することができるとともに、必要な長さに応じて施工現場での切断が可能であって、作業性、加工性ともに高められる。
【0034】
また、各短管の嵌入凹部の先端に形成された止水溝にOリングが装着されることにより、止水溝と係止凹部との間が密封されて、隣接する短管同士の連結部分を万全に止水することができる。
【0035】
さらに、各短管に、嵌入凹部と係止凹部との間における切断可能範囲を表示した場合には、作業者に好ましい切断箇所を示して作業性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可撓管の部分断面図である。
【図2】本発明に係る可撓管を構成する短管を示す片側断面図である。
【図3】従来の可撓管を示す部分断面図である。
【図4】従来の螺旋管を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 可撓管
11 短管
12 嵌入凹部
121 接続片
13 止水溝
14 係止凹部
141 接続片
15 Oリング
A 切断可能範囲
Claims (3)
- 複数個の短管を連結してなる可撓管であって、
短管の一端には外周面側に嵌入凹部が設けられるとともに、他端には内周面側に係止凹部が設けられ、
隣接する短管の嵌入凹部と係止凹部とが互いに係合して、軸方向に一定範囲で摺動しうるように連結されるとともに、連結状態において隣接する短管の外周面同士及び内周面同士がそれぞれ同一の円筒面をなすように形成されたことを特徴とする可撓管。 - 短管の嵌入凹部の先端には止水溝が形成され、この止水溝にOリングが装着されたことを特徴とする請求項1に記載の可撓管。
- 各短管には嵌入凹部と係止凹部との間における切断可能範囲が表示されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の可撓管。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101265441B1 (ko) | 2010-11-30 | 2013-05-16 | 유안-헝 웬 | 도선 보호튜브 |
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-
2002
- 2002-08-27 JP JP2002247465A patent/JP2004084814A/ja not_active Withdrawn
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A621 | Written request for application examination |
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A761 | Written withdrawal of application |
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