JP2004084707A - ころ軸受 - Google Patents

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Kenichi Hashimoto
橋本 健一
Nobutsuna Motohashi
本橋 信綱
Yutaka Shimoda
下田 豊
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/44Needle bearings
    • F16C19/46Needle bearings with one row or needles
    • F16C19/463Needle bearings with one row or needles consisting of needle rollers held in a cage, i.e. subunit without race rings

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Abstract

【課題】針状ころ軸受の構成要素を非分離にしたうえで、組み込み対象の孔への圧入過程で外輪および組み込み対象の孔を変形させにくくする。
【解決手段】シェル形外輪2の軸方向一側に、径方向内向きに屈曲されて保持器リング3の軸方向一方への変位を規制するフランジ2bが設けられている。外輪2の軸方向他側に、保持器リング3の外径R2よりも大きくかつ複数のころ4の外接円径R1よりも小さなころ止め部2cが設けられている。外輪2の外径面において前記軸方向他側の領域に、ころ止め部2c側へ向けて漸次縮径する面取り2dが設けられている。フランジ2bところ止め部2cとで外輪2に対して保持器リング3およびころ4を非分離にしている。また、面取り2dによって組み込み対象12の孔19に対する嵌合代が小さくなるから、外輪2の圧入過程で外輪2に対する押圧力を小さくできる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ころ軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば実開昭60−134879号公報に示す斜板式圧縮機では、ハウジングの中心にラジアルタイプの針状ころ軸受を介して駆動軸を回転自在に支持させており、前記ハウジングの円周3ヶ所に設けているシリンダ内にピストンを収納し、前記駆動軸の長手方向中間に一体に斜板を取り付けている。動作としては、駆動軸の回転に伴う斜板の軸方向振れにより、前記ピストンをシリンダ内で軸方向に往復動作させるようになっている。
【0003】
上記公報に示す針状ころ軸受では、そのシェル形外輪の軸方向両側にフランジを設けていないので、ハウジングの中心孔に対して組み込むときに、針状ころ軸受をばらばらにして組み込む必要があり、取り扱いが面倒である。
【0004】
これに対しては、例えば針状ころ軸受のシェル形外輪の軸方向両側に径方向内向きに延びるフランジをそれぞれ設けることによって、ばらけないようにしたものもあり、この場合、組み込み上の不具合を解消できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した斜板式圧縮機では、外径寸法などが制約される場合に、ハウジングの中心孔と3つのシリンダとの間の厚みを薄くせざるを得ないが、この場合、ハウジングの中心孔に対して針状ころ軸受を圧入することに伴い、シリンダの形状が変形するおそれがあり、ひいてはピストンの動きを阻害することになりかねない。
【0006】
これに対して、本願発明者は、前記ハウジングの中心孔に圧入される針状ころ軸受のシェル形外輪を薄肉化して剛性を低くすることにより、前記シリンダの変形を防止することを考えた。
【0007】
しかしながら、上述したようにシェル形外輪の厚みを薄肉化していると、シェル形外輪のフランジの剛性も低下しているために、針状ころ軸受を前記ハウジングの中心孔に対して圧入する過程で、前記シェル形外輪のフランジが折れ曲がるおそれがある。また、前記ハウジングをアルミニウム合金等の軽合金製としている場合には、鋼製のシェル形外輪を圧入する過程で、ハウジングの中心孔をかじり損傷させるおそれがある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のころ軸受は、金属板をプレス加工して製作されるシェル形の外輪と、この外輪の内周に収納されて円周数ヶ所に径方向内外に貫通するポケットを有する保持器リングと、この保持器リングの各ポケットに収納される複数のころとを含む。前記外輪の軸方向一側に、径方向内向きに屈曲されて前記保持器リングの軸方向一方への変位を規制するフランジが設けられており、また、前記外輪の軸方向他側に、前記保持器リングの外径よりも大きくかつ前記複数のころの外接円径よりも小さなころ止め部が設けられている。前記外輪の外径面において前記軸方向他側の領域に、前記ころ止め部側へ向けて漸次縮径する面取りが設けられている。
【0009】
この場合、シェル形外輪に対して保持器リングところとを組み込んだ状態で互いに非分離となるようになっており、取り扱いに優れている。そのようにしたうえで、シェル形外輪の外径面に面取りを設けることによって、当該面取りを設けていないシェル形外輪に比べて組み込み相手に対する圧入代を少なくしているので、シェル形外輪の圧入過程での押圧力を小さくすることができる。これにより、仮に、シェル形外輪を低剛性化する目的から薄肉とするような場合でも、上記針状ころ軸受の圧入過程において、シェル形外輪の軸方向一側に設けてあるフランジが折れ曲がりにくくなる。さらに、組み込み相手を軽合金製とする場合にも、当該組み込み相手がかじり損傷することを抑制できるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1から図4に本発明の一実施形態を示している。図中、1はラジアルタイプの針状ころ軸受である。この針状ころ軸受1は、シェル形の外輪2と、保持器リング3と、複数のころ4とを含む。
【0011】
外輪2は、金属板をプレス加工して製作されるもので、円筒部2aの軸方向一側に、径方向内向きに屈曲されて保持器リング3の軸方向一方への変位を規制するフランジ2bが設けられており、また、円筒部2aの軸方向他側に、ころ止め部としての輪状爪2cが設けられている。この輪状爪2cの内径R1は、保持器リング3の外径R2よりも大きく、かつ複数のころ4の中心を保持器リング3のポケット3a中心と一致させた状態で各ころ4の外接円径R3、つまり外輪2の円筒部2aの内径寸法よりも小さく設定されている。
【0012】
また、上記外輪2の外径面において前記軸方向他側の領域には、輪状爪2c側へ向けて漸次縮径する面取り2dが設けられている。この面取り2dの傾き角度θは、0度<θ<5度の範囲、好ましくは3度に設定される。また、この面取り2dの形成範囲Xは、外輪2の輪状爪2cの外端面からころ4の端面に至るまでの範囲に設定されている。つまり、外輪2の外径面に設ける面取り2dは、外輪2の内周面においてころ転走面つまりころ4の有効軌道面に対応する領域から外れて設けられており、これにより、外輪2の内周面のころ転走面を平坦にしている。
【0013】
保持器リング3は、例えば、ガラス繊維などで強化したポリアミド等の樹脂でもって形成されるが、適宜の金属材で形成することができる。この保持器リング3の円周数ヶ所には、径方向内外に貫通するころ収納用のポケット3aが設けられている。このポケット3aの外径側開口と内径側開口の両方には、周方向に突出するころ止め3b,3c…が設けられており、それによってポケット3aの外径側開口の周方向幅寸法W1と、内径側開口の周方向幅寸法W2が、共にころ4の直径rよりも小さく設定されている。つまり、保持器リング3のポケット3a内にころ4が径方向内外に抜け出さないようになっている。この場合、ポケット3aに対するころ4の収納は、無理嵌めとなる。
【0014】
このような構成の針状ころ軸受1では、それを適宜の場所に組み込んで使用する場合において、好適なので、以下で具体的に説明する。
【0015】
上述した針状ころ軸受1の組み込み対象として、例えば図5に示す斜板式圧縮機が挙げられる。図中、10は斜板式圧縮機の全体、11はハウジング、12はシリンダブロック、13,14はシリンダヘッド、15は駆動軸、16は斜板、17はピストン、18は斜板支持用のスラストころ軸受である。
【0016】
ハウジング11に内装されるシリンダプロック12の中心には、軸方向に貫通する中心孔19が設けられており、この中心孔19に対して駆動軸15が回転自在に支持されている。この駆動軸15の軸方向両端を支持するために、上記針状ころ軸受1が用いられている。この駆動軸15に斜板16が例えばキーなどを用いて一体に取り付けられており、この斜板16が駆動軸15の回転に伴い軸方向に振れ動くようになっている。
【0017】
また、図6に示すように、シリンダブロック12の円周3ヶ所には、軸方向に貫通するシリンダ20が設けられており、このシリンダ20それぞれにピストン17が収納されている。このピストン17は、駆動軸15の回転に伴い軸方向に振れ動く斜板16によってシリンダ20内で往復動作されるようになっており、このピストン17の往復動作に伴いシリンダ20のフロント部とリア部を圧縮、膨張させるようになっている。
【0018】
次に、上記シリンダブロック12の中心孔19に対して針状ころ軸受1を組み込むときには、図7に示すように、針状ころ軸受1の外輪2の輪状爪2c側を、シリンダブロック12の中心孔19に向けた状態にして、外輪2のフランジ2b側を押圧することにより圧入する。
【0019】
この圧入過程において、外輪2の外周面に面取り2dを設けているので、中心孔19内への外輪2の案内が円滑に行われるとともに、中心孔19に対する外輪2の圧入代が短くなる。これにより、外輪2の押圧力を従来例のように外輪外径を均一にしている場合に比べて小さくすることができる。このことは、次のような場合に有利となる。
【0020】
つまり、仮にシリンダブロック12において中心孔19と3つのシリンダ20との間の肉厚が薄い条件のときに、中心孔19に対する外輪2の圧入によってシリンダ20の形状が変形することを防止する目的で、外輪2の厚みを薄肉として低剛性化するような場合があるが、そのような場合でも上記外輪2の圧入過程において、外輪2の軸方向一端側に設けてあるフランジ2bが折れ曲がりにくくなる。ちなみに、外輪2の厚みは、通常、0.8mm以上に設定しているが、上記目的で薄肉化する場合には例えば0.7mm以下に設定される。
【0021】
しかも、シリンダブロック12をアルミニウム合金等の軽合金製とする場合があるが、そのような場合でも、上述した外輪2の圧入過程において、シリンダブロック12の中心孔19がかじり損傷することを抑制できるようになる。このように、シリンダブロック12を軽合金製とする場合においては、その中心孔19に対する金属製の外輪2の嵌合しめしろについて、両者の線膨張係数の差を考慮して、熱膨張時におけるクリープを防止するように設定するのが好ましい。
【0022】
なお、本発明の針状ころ軸受1の使用対象としては、上記カークーラーなどの斜板式圧縮機10以外に、ステアリングコラム等、各種部位に適用できる。
【0023】
また、上記実施形態では、針状ころ軸受1について説明しているが、ころ軸受として本発明を適用することができる。但し、ころ軸受とする場合でも、プレス製のシェル形外輪を有するものに限る。
【0024】
【発明の効果】
本発明の針状ころ軸受では、組み込み対象の孔内に嵌合する場合において、当該孔への外輪の案内が円滑に行われるとともに、前記孔に対する外輪の圧入代が短くなるので、外輪の押圧力を従来例のように外輪外径を均一にしている場合に比べて小さくすることができる。
【0025】
これにより、仮に、前記孔に対する外輪の圧入によって当該孔が必要以上に拡径することを防止する目的で、外輪の厚みを薄肉として低剛性化するような場合でも、外輪の軸方向一端側に設けてあるフランジを押圧して組み込み対象の孔に対して圧入する過程で前記フランジが折れ曲がりにくくなる。しかも、組み込み対象をアルミニウム合金等の軽合金製とする場合でも、外輪の圧入過程において、組み込み対象の孔がかじり損傷することを抑制できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る針状ころ軸受を示す断面図
【図2】図1の(2)−(2)線断面の矢視図
【図3】針状ころと保持器リングとの組立体をシェル形外輪に対して組み込むときの様子を示す説明図
【図4】針状ころと保持器リングとの組立体がシェル形外輪に対して軸方向に変位したときの様子を示す説明図
【図5】図1の針状ころ軸受を組み込んだ斜板式圧縮機を示す断面図
【図6】図5の(6)−(6)線断面の矢視図
【図7】図5の斜板式圧縮機に針状ころ軸受を組み込むときの様子を示す説明図
【符号の説明】
1  スラストころ軸受
2  外輪
2a 外輪の円筒部
2b 外輪のフランジ
2c 外輪の輪状爪
2d 外輪の面取り
3  保持器リング
4  ころ

Claims (1)

  1. 金属板をプレス加工して製作されるシェル形の外輪と、この外輪の内周に収納されて円周数ヶ所に径方向内外に貫通するポケットを有する保持器リングと、この保持器リングの各ポケットに収納される複数のころとを含み、
    前記外輪の軸方向一側に、径方向内向きに屈曲されて前記保持器リングの軸方向一方への変位を規制するフランジが設けられており、また、前記外輪の軸方向他側に、前記保持器リングの外径よりも大きくかつ前記複数のころの外接円径よりも小さなころ止め部が設けられており、
    前記外輪の外径面において前記軸方向他側の領域に、前記ころ止め部側へ向けて漸次縮径する面取りが設けられている、ころ軸受。
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