JP2004084080A - 糸条の捲縮加工ノズルおよび糸条の捲縮加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の捲縮加工ノズルは、流体供給部と連通した加熱流体導入孔を有するハウジングと、糸条導入孔を有しハウジングの一端に取り付けられたニードルと、噴出孔を有しハウジングの他端に取り付けられたベンチュリーにより、糸条導入孔、流体供給部および噴射ノズル部を形成した糸条の捲縮加工ノズルであって、前記ニードルがプラス方向に偏心し、かつ、その偏心量H(mm)が下記式(1)を満足することを特徴とするものである。0.02≦H/N≦0.05 ・・・(1)式中、N(mm)は、ベンチュリー噴出孔の最狭隘部分の直径である。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱可塑性繊維糸条に捲縮加工を施す捲縮加工ノズルに関し、さらに詳しくは、糸条の仮撚りを防止することで、高捲縮で品質の安定した捲縮糸を、低繊度まで操業性良好に製造することができる糸条の捲縮加工ノズル、および該捲縮加工ノズルを用いた糸条の捲縮加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンなどの熱可塑性繊維糸条に捲縮加工を施す方法として、加熱流体噴射ノズルにより蒸気や過熱空気などの加熱流体を作用させ繊維糸条に捲縮を付与する方法、すなわち流体処理法、流体押し込み法が知られている。
【0003】
これらの方法により捲縮加工された繊維糸条は、良好な捲縮特性や均一染色性を有し品質が安定しているという利点がある。さらに高速で捲縮加工が可能で生産性に優れているため、カーペット用途などの捲縮糸の製造に幅広く用いられている。
【0004】
これまで用いられてきた捲縮加工ノズルとしては、特公昭58−1214号公報、特開平8−269834号公報、特開平8−269835号公報などに記載のものが知られている。これらはいずれも、流体処理法の場合は、流体供給部と連通した加熱流体導入孔を有するハウジングと、糸条導入孔を有しハウジングの一端に取り付けられるニードルと、噴出孔を有しハウジングの他端に取り付けられるベンチュリーにより、糸条導入孔、流体供給部および噴射ノズル部を形成するものである。流体押し込み法の場合は、さらに糸条の堆積室がベンチュリー後に連接した構成をとる。
【0005】
いずれにせよ噴射ノズル部内に、糸条導入孔から繊維糸条が、また流体供給部から加熱流体が供給され、噴射ノズル部内にて繊維糸条に加熱流体の乱流が作用して捲縮が付与されるものである。このような従来の捲縮加工ノズルにおいてはいまだに解決されていない問題があった。
【0006】
特公昭58−1214号公報に記載の捲縮加工ノズルは、流体処理法に関するものである。該公報では、ベンチュリーの糸条排出側端面を、捲縮加工ノズルから排出された流体と糸条とを衝突させる移動スクリーンに対して、より近づいた二つの高部と、より遠ざかった一つの低部とからなる段差部をもって構成した捲縮加工ノズルを提案している。これによりベンチュリーから排出された流体と糸条の分離がすばやく起こり、糸条が安定して移動スクリーン上を走行するため操業性が向上して捲縮が安定して付与できる効果があった。しかし噴射ノズル部内に、加熱流体の旋回成分が生じて糸条に撚りが生じる現象、すなわち「仮撚り」が生じがちであった。仮撚りが発生した場合、撚りの強弱が繊維の長手方向に生じるため捲縮むらが生じるという問題があった。また多糸条の並列捲縮加工を行う際には、仮撚りが生じている錘と生じていない錘との間で捲縮糸の物性に錘間差が生じてしまうという問題があった。
【0007】
また一般には糸条を捲縮加工する場合、加熱ローラーで予備加熱した後に糸条を捲縮加工ノズルに導くが、仮撚りが生じると、糸条の撚りが上流側の加熱ローラー上にまで波及し、糸条が加熱ローラー上を移動して他の糸条と接触することで絡みつき糸切れしてしまうという操業上の問題があった。
【0008】
さらに仮撚りは、糸条が低繊度の場合に生じやすい傾向があるため、生産可能な糸条の繊度に制限が生じてしまうという問題もあった。
【0009】
特開平8−269834号公報に記載の捲縮加工ノズルは、流体押し込み法に関するものである。該公報では、噴射ノズル部と糸条堆積室との間の糸条通路の少なくとも一部を傾斜させた捲縮加工ノズルを提案している。これにより糸条堆積室内に堆積する糸条の折り畳み性が向上し、糸条のからみつきが少なく安定に流体押し込み加工できるという効果があった。しかし仮撚りを防止する効果は全くなく、やはり捲縮むら、多糸条の並列捲縮加工を行う際の錘間物性差、加熱ローラーへの巻き付き糸切れ、安定に捲縮加工可能な繊度の制限などの問題は依然として残ったままであった。
【0010】
特開平8−269835号公報に記載の捲縮加工ノズルは、流体処理法、流体押し込み法に関するものである。該公報では、ニードルの糸条導入孔の一部を、異形断面状に構成した捲縮加工ノズルが提案されている。これにより、糸条がニードル内において異形断面の角部分に位置した場合には、確かにある程度の仮撚り抑制効果があった。しかし捲縮加工の際にニードル内の糸条の位置は常に一定ではないため、現実には完全に仮撚りを防止できるものではなかった。
【0011】
以上のように、糸条の仮撚りを防止することで、高捲縮で品質の安定した捲縮糸を、低繊度まで操業性良好に製造することができる糸条の捲縮加工ノズルはこれまで得られていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術の背景に鑑み、糸条の仮撚りを防止することで、高捲縮で品質の安定した捲縮糸を、低繊度まで操業性良好に製造することができる糸条の捲縮加工ノズル、および該捲縮加工ノズルを用いた糸条の捲縮加工方法を提供せんとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の捲縮加工ノズルは、流体供給部と連通した加熱流体導入孔を有するハウジングと、糸条導入孔を有しハウジングの一端に取り付けられたニードルと、噴出孔を有しハウジングの他端に取り付けられたベンチュリーにより、糸条導入孔、流体供給部および噴射ノズル部を形成した糸条の捲縮加工ノズルであって、ベンチュリー側の先端における前記ニードルの糸条導入孔の直径が1mm以上2mm以下であり、また前記ニードルとベンチュリーが偏心しており、ベンチュリー噴出孔の中心線を基準として、捲縮加工ノズルから排出される糸条を進行させる方向をプラス方向の偏心と定義した場合に、前記ニードルがプラス方向に偏心し、かつ、その偏心量H(mm)が下記式(1)を満足することを特徴とするものである。
【0014】
0.02≦H/N≦0.05 ・・・(1)
式中、N(mm)は、ベンチュリー噴出孔の最狭隘部分の直径である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、前記課題、つまり糸条の仮撚りを防止することで、高捲縮で品質の安定した捲縮糸を、低繊度まで操業性良好に製造することができる糸条の捲縮加工ノズルについて鋭意検討し、ニードルとベンチュリーの偏心量を特定範囲とすることで、かかる課題を解決することを究明したものである。
【0016】
図1に本発明の捲縮加工ノズルの一例を示す。図1において捲縮加工ノズルは、流体供給部7と連通した加熱流体導入孔2を有するハウジング1と、糸条導入孔3を有してハウジング1の一端に取り付けられるニードル4と、噴出孔5を有しハウジング1の他端に取り付けられるベンチュリー6とから構成されている。ここでハウジング1単体では中空部を有しており、ニードル4、ベンチュリー6と組み合わせることで図1に記載の捲縮加工ノズルの構成となる。
【0017】
そして、ハウジング1とニードル4との間には流体供給部7が、またニードル4とベンチュリー6との間には噴射ノズル部8が形成されている。またニードル4の内面に形成された糸条導入孔3は糸条導入部として機能している。
【0018】
ここで従来の捲縮加工ノズルにおいては、通常ニードル4とベンチュリー6を偏心させてきた。ベンチュリー噴出孔の中心線10を基準とすると、移動スクリーン14に乗って、捲縮加工ノズルから排出される糸条13を進行させる方向11に、ニードルの中心線9は偏心量12だけ偏心した構成になっている。
【0019】
ニードルとベンチュリーがこのように偏心している場合は、ベンチュリー噴出孔内を進行する加熱流体が偏流する。つまりベンチュリーの中心に対してニードルが偏心した側では流体の流れが少なく、それと反対側では流体の流れが多くなる。この結果、糸条にはニードルが偏心した方向に押しつけられる力が作用し、糸条の排出方向15と加熱流体が排出される方向16が分離するため移動スクリーンにスムーズに糸条が乗って糸条走行が安定化する。なお図1の例では、移動スクリーン14は回転方向17の向きに回転している。
【0020】
そして我々は、仮撚りを防止する検討を行い、ニードルとベンチュリーの偏心をゼロに近づけるにつれ、仮撚りが抑制されることを見いだした。ニードルとベンチュリーが偏心している場合、上述のとおり加熱流体はベンチュリー内を偏流する。この時、ベンチュリーの噴出孔内面は断面が円形であるため、偏流した加熱流体が内部を旋回しやすく仮撚りが発生していたのである。
【0021】
一方、偏心をゼロとした場合、加熱流体は偏流せず、ベンチュリー噴出孔の中心軸を中心として点対称に均一に流れるために旋回流が生じず仮撚りが発生しないのである。
【0022】
しかし偏心をゼロにすると、仮撚りは防止できるが、別の問題が生じてしまう。まず第一に、付与される捲縮レベルが低下して高捲縮が得られないという問題がある。偏心している場合には、前述のとおりベンチュリー噴出孔内部で糸条と加熱流体が分離する。このため糸条が減速して、加熱流体による作用が強まるために高捲縮が実現できるのである。一方、偏心がゼロの場合には、糸条と加熱流体が分離しないため、糸条に減速効果が働かず捲縮レベルが低下してしまう。
【0023】
第二に、糸条の排出方向15と加熱流体が排出される方向16とが分離せず同一になるため、捲縮加工ノズルからの糸条排出が不安定であり移動フィルター上を糸条が安定に走行せず、操業性が悪化してしまう問題がある。
【0024】
なお従来の捲縮加工ノズルにおいては、ニードルとベンチュリーの偏心量H(mm)は、ベンチュリー噴出孔の最狭隘部分21の直径をN(mm)とすると、
0.1≦H/N≦0.15
程度と比較的大きいものであった。
【0025】
ここで図1に示したベンチュリーでは、ニードルに近い側から、ニードルと対向するすり鉢状の部分、細くくびれた部分、ラッパ状に再び拡がる部分によりベンチュリー噴出孔が構成されている。従ってベンチュリー噴出孔の最狭隘部分は細くくびれた部分に該当する。ベンチュリー噴出孔は必ずしも図1に記載のようにラッパ状に拡大するものではないが、図1に記載のようにラッパ上に拡大する事が好ましい。
【0026】
このようにニードルとベンチュリーを偏心させた場合も、偏心させなかった場合もいずれも問題があったのである。ここで我々は偏心量について詳細に検討したところ、ニードルとベンチュリーの偏心をある一定範囲の微少量とすることで、従来の偏心を有する捲縮加工ノズルにおける仮撚りの問題、偏心をゼロとした捲縮加工ノズルにおける捲縮レベルの低下、操業性悪化の問題をいずれも解決できることを見いだしたのである。
【0027】
本発明の捲縮加工ノズルは、流体供給部と連通した加熱流体導入孔を有するハウジングと、糸条導入孔を有しハウジングの一端に取り付けられたニードルと、噴出孔を有しハウジングの他端に取り付けられたベンチュリーにより、糸条導入孔、流体供給部および噴射ノズル部を形成した糸条の捲縮加工ノズルであって、ベンチュリー側の先端における前記ニードルの糸条導入孔の直径が1mm以上2mm以下であり、また前記ニードルとベンチュリーが偏心しており、ベンチュリー噴出孔の中心線を基準として、捲縮加工ノズルから排出される糸条を進行させる方向をプラス方向の偏心と定義した場合に、前記ニードルがプラス方向に偏心し、かつ、その偏心量H(mm)が下記式(1)を満足することが必要である。
【0028】
0.02≦H/N≦0.05 ・・・(1)
式中、N(mm)は、ベンチュリー噴出孔の最狭隘部分の直径である。
【0029】
糸条導入孔の直径が1mm未満の場合は、糸条通過性が悪化して糸切れが多発するものとなってしまう。また糸条導入孔の直径が2mmを超える場合は、糸条導入孔から漏れ出る流体の量が大きいため捲縮加工ノズルに入射する糸条の張力が低下して糸切れが多発してしまう。好ましくは糸条導入孔の直径は1.2mm以上1.8mm以下である。ここで糸条導入孔の断面形状は円形であることが好ましい。
【0030】
H/Nが0.02未満の場合には、仮撚りは生じないものの、捲縮レベルが低下して高捲縮が得られないのと同時に、移動スクリーン上のプラグ走行安定性が低下して操業性が悪化してしまう。一方、H/Nが0.05を越える場合には、高捲縮が得られ、移動スクリーン上のプラグ安定性は良好なものの、仮撚りが発生して上述のような各種の問題が生じてしまうのである。
【0031】
本発明の捲縮加工ノズルは、捲縮加工ノズルから排出される糸条を進行させる方向に対して、その反対側のベンチュリー噴出孔の端面部に、ベンチュリー噴出孔の一部を塞ぐ閉塞部材を設けることが好ましい。この場合、閉塞部材18によりベンチュリーの噴出孔から排出されようとする加熱流体の一部が進行を妨げられる。このため、捲縮加工ノズルから排出される糸条を進行させる方向11への、加熱流体の成分がより一層強まる。そして捲縮ノズルから排出される糸条の進行方向11に、糸条を押しつける効果がより発現する。この結果、移動スクリーン上のプラグ走行安定性がより高まるので好ましいのである。閉塞部材はベンチュリー糸条排出側の端面において、噴出孔のうち、糸条を進行させる方向と反対側の一部を閉塞するものであれば形状は任意である。しかし糸条が進行する方向に対して対称になっていることが好ましい。
【0032】
閉塞部材による具体的な閉塞例を図2、図3に示す。図2の例では、ベンチュリー噴出孔の端面部19は、閉塞部材18により半月状に閉塞されている。図3の例では、ベンチュリー噴出孔の端面部19は閉塞部材18により三日月状に閉塞されている。
【0033】
また本発明の捲縮ノズルは、ベンチュリー噴出孔の端面部において、閉塞部材により塞がれる部分の噴出孔の面積S1(mm2)が、下記式(2)を満足することが好ましい。
【0034】
0.05≦S1/S2≦0.30 ・・・(2)
式中、S2(mm2)は、ベンチュリー噴出孔の端面部における噴出孔の断面積である。
【0035】
S1/S2が式(2)の範囲内にあるとき、移動スクリーン上を走行する糸条の安定性を向上させる効果が十分であり、また閉塞量が多すぎて糸条の通過性が悪化する懸念が生じず好ましいのである。
【0036】
また本発明の捲縮加工ノズルにおいては、捲縮加工ノズルから排出される糸条が、糸幅を規制する部材によって、規制されることも好ましい。糸幅を規制する部材によって捲縮加工ノズルから排出される糸条の糸幅を規制した場合、糸条の走行安定性が増すので好ましいのである。
【0037】
図4に糸条の糸幅を規制する部材22を、ベンチュリー噴出孔の一部を閉塞する閉塞部材18に取り付けた状態の一例の斜視図を示す。
【0038】
また本発明においては、糸条の糸幅を規制する部材22と、ベンチュリー噴出孔の一部を閉塞する閉塞部材18とを組み合わせて一体の部材にすることも好ましい。
【0039】
特にアダプターの糸条通過孔の中心とベンチュリーの噴出孔の中心とを一致させるのではなく、ベンチュリーの噴出孔の中心に対してオフセットさせた場合は、閉塞部材を別に設けることなく、ベンチュリーの噴出孔の一部を閉塞することができ、アダプターに閉塞部材としての効果を持たせることができるので好ましいのである。図5に糸幅を規制する部材と、閉塞部材とを組み合わせて一体とした部材、すなわち上記アダプターの一例の斜視図を示す。
【0040】
また本発明の捲縮加工ノズルは、ベンチュリー噴出孔から排出される糸条が、押し込み堆積されるように、前記ベンチュリーに次いで糸条の堆積室を連接し、流体押し込み式に構成されることも好ましい。流体押し込み法においては、押し込み堆積により糸条速度がほぼゼロになった状態で捲縮加工装置から排出される。したがって閉塞部材を設けない場合でも移動スクリーン上の糸条の走行安定性が向上するので好ましいのである。
【0041】
図6に糸条の堆積室を連接させて、流体押し込み式に構成した捲縮ノズルの一例を示す。図6の捲縮加工ノズルでは、堆積室23と連通した流体吸引孔24を有する堆積室ハウジング25がベンチュリー6の下部に設けられている。堆積室ハウジング25内には、ドーナツ状のスリット板26とスペーサー27とが交互に多数積層されて設置されている。
【0042】
流体吸引孔24は、大気圧よりも減圧された回路に接続される。そしてベンチュリー6から排出された加熱流体の一部は、流体吸引孔24を通じて捲縮加工ノズル外に排出される。その結果、ベンチュリー6から排出された直後の糸条は、かなりの速度を持っているが、次第にその速度を失っていく。そして堆積室23内に設けられた、ドーナツ状のスリット板26とスペーサー27とが交互に積層して形成された、堆積空間28に押し込み堆積するのである。押し込み堆積した糸条の塊は、次第に押し出されて移動し、最終的に、加熱流体の一部とともに堆積室出口29を通って捲縮加工ノズル外に排出される。
【0043】
図7はドーナツ状のスリット板26とスペーサー27とを交互に積層させる一例を示す斜視図である。図7の例では軸棒30に、スリット板26とスペーサー27を交互に積層させている。なお図7はわかりやすくするために、スリット板26とスペーサー27は1層のみであるが実際には交互に多数段組み合わせて積層する。
【0044】
本発明においては、延伸された糸条を加熱ローラーにて予熱し、次いで本発明の捲縮加工ノズルにて捲縮付与し、更に引き取りローラーとストレッチローラーとの間で糸条にストレッチを施し、最終的にワインダーにて巻き取るに際して、引き取りローラーの手前で、かつ、捲縮加工ノズルの直後に設けた移動スクリーンにて糸条を冷却することが好ましい。
【0045】
移動スクリーンは表面に多数の孔が穿孔されており、また移動スクリーンの内部は減圧排気される。このため捲縮加工ノズルから排出された糸条は、移動スクリーン表面に貼り付き、回転する移動スクリーン上で冷却される。そして冷却された糸条は引き取りローラーに引き取られて移動スクリーンを離れていく。
【0046】
捲縮加工ノズルから排出された糸条を、直接引き取りローラーに引き取ることも可能である。しかし捲縮加工を施された糸条を、十分冷却して捲縮を固定化することができるので、移動スクリーンにて捲縮加工された糸条を冷却する方法が好ましいのである。
【0047】
次に本発明の捲縮加工ノズルを用いた捲縮糸の代表的な製造方法の一例としてカーペット用のポリアミド捲縮糸の製造方法を例示する。
【0048】
本発明の捲縮加工ノズルは、公知の捲縮糸の製造方法に組み入れられる。すなわち溶融ポリマーを口金より押し出して紡糸し、引き続き冷却、給油、延伸、捲縮付与する通常の捲縮糸の製造方法に適用される。
【0049】
溶融紡糸装置は、エクストルーダー型紡糸機およびプレッシャー型紡糸機のいずれも使用可能であるが、製品の均一性および製糸工程における収率の点から前者が好ましい。特に原着ポリマーを用いる場合はエクストルーダー型紡糸機が有利である。
【0050】
糸条は丸断面、Y型などの異形断面など各種の口金を用いて紡糸される。吐出量、冷却条件、引取り速度などの紡糸条件を考慮して、口金吐出孔のスリット比などの形状が選択される。
【0051】
溶融紡糸された糸条は、冷風により冷却固化された後に、給油され500〜1500m/分程度で引き取られる。引き取られた糸条は引き続いて延伸が施される。延伸に際しては、補助的に延伸点を固定するなどの目的でスチーム処理装置などを併用してもよい。高捲縮を付与するためには、ある程度の配向と結晶化が必要であるので、2〜5倍の延伸を行うことが好ましい。
【0052】
延伸糸は加熱ローラーにて150〜220℃に予熱された後に、本発明の捲縮加工ノズルに導かれて捲縮が付与される。捲縮加工ノズルは流体処理法、流体押し込み法いずれのものであっても良い。捲縮の潜在化が必要な場合は流体押し込み法を用いることが好ましい。
【0053】
捲縮が付与された糸条は次いで特開平3−137234号公報、特開平3−137235号公報、特開平8−284040号公報等に記載の移動フィルター(ロータリーフィルター)等の冷却装置によって冷却され捲縮が固定される。
【0054】
冷却され捲縮が固定された糸条は弛みを消去するためにストレッチが施される。また続いて後工程の通過性改善などのため、必要に応じて交絡を付与することができる。交絡は公知の方法で付与が可能である。交絡が施された糸条は続いてワインダーにてパッケージに巻き取られる。
【0055】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0056】
上述の説明中、および以下に述べる実施例における各物性値は、具体的には下記の方法で測定した値である。
[硫酸相対粘度]
ポリマー試料を98%硫酸に1重量%の濃度で溶解し、オストワルド粘度計を用いて25℃で測定した。
[総繊度]
JIS L 1090により測定した。
[沸騰水処理後の捲縮伸長率]
室温(25〜35℃)、相対湿度50〜75%の雰囲気中に20時間以上放置されていたパッケージから解舒した捲縮糸を、無荷重状態で30分間沸騰水で浸漬処理した後、平衡水分率まで乾燥し、これを沸騰水処理した捲縮糸の試料とする。この試料糸に表示dtex×0.0176mN(1.8mg/dtex)の張力を与える初荷重をかけ30秒経過した後に、試料長50cm(L1)にマーキングをする。次いで、同試料に表示dtex×0.882mN(90mg/dtex)の張力を与える定荷重をかけて30秒経過後に、伸びた試料長(L2)を測定する。次いで、下記式により、捲縮伸長率(%)を求める。
【0057】
捲縮伸長率(%)=[(L2−L1)/L1]×100
なお、沸騰水処理前に糸条を放置する際の雰囲気条件は、実際のカーペット製造工程において使用される時の捲縮糸状態、つまり吸湿により捲縮特性が平衡状態に達した状態とするためのものであり、平衡状態に達するのに時間がかかり過ぎず、かつ結露を生じないという点から選定したものである。
[変形度]
Y型断面の捲縮糸について断面写真を拡大し、単糸の外接円と内接円の各半径の比を変形度とした。単糸5本の測定の平均値として算出した。
[仮撚り程度]
同一の構成の捲縮ノズルを20穴分用意して、N=20の捲縮加工を行った。その内で仮撚りが発生せず加熱ローラー上の糸道が移動しなかった孔の数を勘定して、仮撚りの発生しない「成功率」を百分率で示した。
【0058】
そして成功率を評価の高い順に、◎、○、△、×、××の5段階評価した。△以上が合格である。
【0059】
◎ :成功率95%以上
○ :成功率90%以上95%未満
△ :成功率80%以上90%未満
× :成功率60%以上80%未満
××:成功率60%未満
[操業性]
1000kgの捲縮加工を行った際の、糸切れの発生割合をトン当たりの回数で算出し、◎、○、△、×、××の5段階評価した。△以上が合格である。
【0060】
◎ :操業性は極めて良好。(糸切れ1.0回/t未満)
○ :操業性は良好。 (糸切れ1.0回/t以上3.0回/t未満)
△ :操業性は普通。 (糸切れ3.0回/t以上6.0回/t未満)
× :操業性は不良。 (糸切れ6.0回/t以上20.0回/t未満)
××:操業性は極めて不良。(糸切れ20.0回/t以上)
[総合評価]
捲縮加工ノズルとしての適合性を相対的に◎、○、△、×、××の5段階評価した。△以上が合格である。
【0061】
[実施例1]
硫酸相対粘度2.8のナイロン6のチップを、エクストルーダータイプの紡糸機により溶融紡糸しY型断面フィラメントを得た。
【0062】
紡出された糸条は冷却固化後直ちに引き揃えられ、給油された後に引き取られた。引き取られた糸条は続いて延伸が施され、引き続き巻き取ることなく、図5に記載と同様のアダプターがベンチュリーに連接された本発明の流体処理ノズルを用いて捲縮が付与された。
【0063】
ここでニードルの糸条導入孔直径は1.5mm、ニードルとベンチュリーの偏心量Hを0.08mm、ベンチュリー噴出孔の最狭隘部の直径Nを2.5mm、ベンチュリー噴出孔の閉塞される面積S1を0.0mm2、ベンチュリー噴出孔の面積S2を19.6mm2 とした。
【0064】
なお捲縮加工ノズル前の加熱ローラーの予熱温度を185℃、加熱流体は加熱蒸気を使用した。また加熱蒸気の圧力を0.8MPa、温度を220℃とした。
【0065】
捲縮加工ノズルにて捲縮が付与された糸条は、次いで特開平8−284040号公報に記載の移動フィルターにて引き取られ、冷却された。続いて糸条に対してストレッチを施した後に、交絡付与装置にて交絡が付与され、最終的にワインダーにて巻き取った。
【0066】
こうして総繊度1170dtex、54ホール、変形度3.0、捲縮伸長率19.0%の捲縮糸を得た。
【0067】
仮撚り程度は、成功率95%と良好(◎)であった。また操業性は、普通(△)であった。表1にまとめた結果を示す。
【0068】
[実施例2]
アダプターの糸条通過孔の中心をベンチュリー噴出孔の中心に対してオフセットすることで、ベンチュリー噴出孔の閉塞される面積S1を4.0mm2 とした以外は実施例1と同様にして、総繊度1170dtex、54ホール、変形度3.0、捲縮伸長率19.0%の捲縮糸を得た。
【0069】
仮撚り程度は、成功率95%と良好(◎)であった。また操業性は、極めて良好(◎)であった。表1にまとめた結果を示す。
【0070】
[実施例3]
アダプターの糸条通過孔の中心をベンチュリーの噴出孔の中心に対してオフセットすることで、ベンチュリー噴出孔の閉塞される面積S1を7.0mm2 とした以外は実施例1と同様にして、総繊度1170dtex、54ホール、変形度3.0、捲縮伸長率18.5%の捲縮糸を得た。
【0071】
仮撚り程度は、成功率95%と良好(◎)であった。また操業性は、良好(○)であった。表1にまとめた結果を示す。
【0072】
[実施例4]
ベンチュリーにアダプターを連接せず、糸条堆積部をベンチュリーに連接して流体押し込み法とした図6に記載の捲縮加工ノズルを使用した以外は実施例1と同様にして、総繊度1170dtex、54ホール、変形度3.0、捲縮伸長率19.0%の捲縮糸を得た。
【0073】
仮撚り程度は、成功率95%と良好(◎)であった。また操業性は、極めて良好(◎)であった。表1にまとめた結果を示す。
【0074】
[実施例5]
移動スクリーンにて引き取るのではなく、直接ローラーにて引き取った以外は実施例2と同様にして、総繊度1170dtex、54ホール、変形度3.0、捲縮伸長率18.0%の捲縮糸を得た。
【0075】
仮撚り程度は、成功率95%と良好(◎)であった。また操業性は、普通(△)であった。表1にまとめた結果を示す。
【0076】
[実施例6]
紡出での吐出量を下げて、最終的に得られる糸条の繊度を700dtexとした以外は実施例2と同様にして、総繊度1170dtex、54ホール、変形度3.0、捲縮伸長率19.0%の捲縮糸を得た。
【0077】
仮撚り程度は、成功率90%と良好(○)であった。また操業性は、良好(○)であった。表1にまとめた結果を示す。
【0078】
[実施例7]
紡出での吐出量を下げて、最終的に得られる糸条の繊度を400dtexとした以外は実施例2と同様にして、総繊度1170dtex、54ホール、変形度3.0、捲縮伸長率19.0%の捲縮糸を得た。
【0079】
仮撚り程度は、成功率85%とまあまあ良好(△)であった。また操業性は、良好(○)であった。表1にまとめた結果を示す。
【0080】
表1の結果から明らかなように、本発明の実施例においては、いずれも仮撚り程度、操業性、捲縮レベル(捲縮伸長率)ともに満足できるレベルであった。
【0081】
[比較例1〜5]
実施例1において、ニードルの糸条導入孔の直径を0.9mmとした場合を比較例1、偏心量Hを0.00mmとした場合を比較例2、偏心量Hを0.25mmとした場合を比較例3、比較例3にて紡出での吐出量を下げて、最終的に得られる糸条の繊度を700dtexとした場合を比較例4、比較例3にて紡出での吐出量を下げて、最終的に得られる糸条の繊度を400dtexとした場合を比較例5とした。
【0082】
これらそれぞれの仮撚り程度、操業性、捲縮伸長率などを表2にまとめた。
【0083】
比較例1においては、ニードルの糸条導入孔の直径がゼロで小さ過ぎるためにニードルの糸条通過性が悪化して操業性が不可であった。比較例2においては、偏心量が小さすぎるため、仮撚り程度は良好であったが、操業性が不可であり、また捲縮伸長率が大幅に低下して高捲縮が得られず不可であった。比較例3においては、偏心量が大きすぎるため、仮撚りが頻発して仮撚り程度が不可であり、同時に操業性も許容範囲ではあるが低下した。比較例4,5においては、捲縮加工する糸条繊度が小さいため、比較例3と比べてさらに仮撚り程度が悪化して不可であった。
【0084】
なお比較例4,5を、実施例6,7と比較することで、本発明の捲縮ノズルでは細繊度まで安定に捲縮加工できることが明白となる。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、糸条の仮撚りを防止することで、高捲縮で品質の安定した捲縮糸を、低繊度まで操業性良好に製造することができる糸条の捲縮加工ノズル、および該捲縮加工ノズルを用いた糸条の捲縮加工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、流体処理法の本発明の捲縮加工ノズルの一例を示す縦断面図である。
【図2】この図は、閉塞部材によるベンチュリーの噴出孔の閉塞の様子を具体的に示した一例の図である。
【図3】この図は、閉塞部材によるベンチュリーの噴出孔の閉塞の様子を具体的に示した一例の図である。
【図4】この図は、糸条の糸幅を規制する部材を、ベンチュリー噴出孔の一部を閉塞する閉塞部材18に取り付けた様子を具体的に示した一例の斜視図である。
【図5】この図は、糸幅を規制する部材と、閉塞部材とを組み合わせて一体とした部材、すなわちアダプターの一例を具体的に示した斜視図である。
【図6】この図は、糸条の堆積室を連接させて、流体押し込み式に構成した本発明の捲縮加工ノズルの一例を示す縦断面図である。
【図7】この図は、ドーナツ状のスリット板26とスペーサー27とを交互に積層させる一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:ハウジング
2:加熱流体導入孔
3:糸条導入孔
4:ニードル
5:噴出孔
6:ベンチュリー
7:流体供給部
8:噴射ノズル部
9:ニードルの中心線
10:ベンチュリー噴出孔の中心線
11:捲縮ノズルから排出される糸条を進行させる方向
12:偏心量
13:糸条
14:移動スクリーン
15:糸条の排出方向
16:加熱流体が排出される方向
17:移動スクリーンの回転方向
18:閉塞部材
19:ベンチュリー噴出孔の端面部
20:閉塞部材の端部
21:ベンチュリー噴出孔の最狭隘部
22:糸幅を規制する部材
23:堆積室
24:流体吸引孔
25:堆積室ハウジング
26:スリット板
27:スペーサー
28:堆積空間
29:堆積室出口
30:軸棒
Claims (6)
- 流体供給部と連通した加熱流体導入孔を有するハウジングと、糸条導入孔を有しハウジングの一端に取り付けられたニードルと、噴出孔を有しハウジングの他端に取り付けられたベンチュリーにより、糸条導入孔、流体供給部および噴射ノズル部を形成した糸条の捲縮加工ノズルであって、ベンチュリー側の先端における前記ニードルの糸条導入孔の直径が1mm以上2mm以下であり、また前記ニードルとベンチュリーが偏心しており、ベンチュリー噴出孔の中心線を基準として、捲縮加工ノズルから排出される糸条を進行させる方向をプラス方向の偏心と定義した場合に、前記ニードルがプラス方向に偏心し、かつ、その偏心量H(mm)が下記式(1)を満足することを特徴とする糸条の捲縮加工ノズル。
0.02≦H/N≦0.05 ・・・(1)
式中、N(mm)は、ベンチュリー噴出孔の最狭隘部分の直径である。 - 前記捲縮加工ノズルから排出される糸条を進行させる方向に対して、その反対側のベンチュリー噴出孔の端面部に、ベンチュリー噴出孔の一部を塞ぐ閉塞部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の捲縮加工ノズル。
- 前記ベンチュリー噴出孔の端面部において、閉塞部材により塞がれる部分の噴出孔の面積S1(mm2)が、下記式(2)を満足することを特徴とする請求項2に記載の捲縮加工ノズル。
0.05≦S1/S2≦0.30 ・・・(2)
式中、S2(mm2)は、ベンチュリー噴出孔の端面部における噴出孔の断面積である。 - 前記捲縮加工ノズルから排出される糸条が、糸幅を規制する部材によって、規制されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の捲縮加工ノズル。
- 前記ベンチュリー噴出孔から排出される糸条が、押し込み堆積されるように、前記ベンチュリーに次いで糸条の堆積室を連接し、流体押し込み式に構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の捲縮加工ノズル。
- 延伸された糸条を加熱ローラーにて予熱し、次いで請求項1から5のいずれかに記載の捲縮加工ノズルにて捲縮付与し、更に引き取りローラーとストレッチローラーとの間で糸条にストレッチを施し、最終的にワインダーにて巻き取るに際して、引き取りローラーの手前で、かつ、捲縮加工ノズルの直後に設けた移動スクリーンにて糸条を冷却することを特徴とする糸条の捲縮加工方法。
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