JP2004082108A - ボールミル装置を用いたセリウム化合物の粉砕方法 - Google Patents

ボールミル装置を用いたセリウム化合物の粉砕方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボールミル装置を用いる酸化セリウム粒子に適した粉砕方法を提供する。
【解決手段】セリウム化合物を粉砕メディアを用いてボールミル装置により粉砕する方法において、円筒状のボールミル容器の半径rと水平に設置された該ボールミル容器中での粉砕メディアの深さHとのH/r比が1.2〜1.9であり、且つセンチメートルで示される半径rから換算されるボールミル容器の臨界回転速度N=299/r1/2の50%以下の回転速度で行うことを特徴とするセリウム化合物の粉砕方法。セリウム化合物の粉砕が湿式又は乾式で行われる。上記方法を用いるセリウム化合物スラリーの製造方法。セリウム化合物が酸化セリウムである上記方法。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、ボールミル装置を用いる酸化セリウム粒子に適した粉砕方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ボールミル粉砕で使用する装置の粉砕効果を支配する物理的要因は、ボールミル容器では大きさ(半径r)及び回転速度rpmがある。ビーズに関しては、ビーズの充填量(ここではビーズの充填量の深さHとボールミル容器の半径r(cm)に対する比H/r、又は容器の内容積に対する割合で示す。)、ビーズの材質、ビーズの径、ビーズの形状(球状、円柱状など)が挙げられる。これら物理的要因のうちビーズの充填量は、H/rが1.0(ビーズの充填量ではボールミル容器の内容積に対して50%)の時、消費動力が最大になり最も粉砕効率が良いと記載されている。
【0003】
しかしビーズの充填量が30%(H/rでは0.6)以下のようにビーズ量が少ない場合、ボールが容器の内壁に沿って滑りはじめると同時に著しく内壁を損傷するため、実際の生産工程では、ビーズ量をボールミル容器の全容積の1/3から1/2(H/rが0.66〜1.0)に保つのが一般的であると記載されている。
【0004】
ボールミル分散ではボールはミルの動きにつれて回転方向に徐々に高く持ち上げられてゆく。やがてボールの下に何も支えがなくなるところまで上昇すると、このボールは多くのボールと共になだれ運動の中に巻き込まれて、あちこちにぶつかりながらボールの表面を滑り転がってミルの下方に落ちていく。(なだれ現象)
さらにミルの回転速度が増加すると、ボールはなだれ現象というよりも蒸気が充満した空間中に滝のように落下するようになる。(滝現象)
またさらに回転速度が増大すると、遠心力のためにボールはミルの内壁に付着したまま回転するようになる。(固着現象/固着状態)
固着状態では全く分散が行われないことは明かである(ボールとミルベースと相対的に全く動かない)。滝現象状態ではボールとミル内壁の損傷が大きく、また分散も不十分である。したがってこれらの現象は望ましくない状態で、なだれ状態の時のみ顔料分散が非常に効果的に行われ、これこそボールミルの分散における理想状態であると記載されている。
容器の回転速度は、rの単位をセンチメートルで表して、なだれが生じる最適回転速度N=(203−0.60r)/r1/2(但し著書では、rの単位をfeetで表しRPM=(37−3.3r)/r1/2と表記されている。)がボールミルの粉砕における理想状態であると記載されている。実際の生産工程ではこれらのビーズ充填量及び容器の回転速度で一般的に行われていることが記載されている。ここでなだれが生じる最適回転速度N=(203−0.60r)/r1/2の式は、臨界回転速度NがN=60g1/2/2πr1/2=299/r1/2で得られ、またN=(0.68−0.002r)N(但し著書では、rの単位をfeetで表しrpm=(0.68−0.06r)rpmと表記されている。)の関係があることから得られることが記載されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
また、ステンレススチール製ミル径が78mm〜199mmのボールミル装置、スチール製ビーズの10.2mm径で水酸化アルミニウム粉末の粉砕が記載されている。この粉砕条件は、ビーズ充填率で20〜80%、回転数で臨界回転速度の0.6〜1.3倍で行った試験結果が報告されている。その結果、ビーズ充填率が40〜80%では臨界回転数の80%で粉砕速度が最大になる、ビーズ径が大きいほど粉砕速度が速い、ビーズ充填率は60%を超えると粉砕速度が低下することが記載されている(例えば、非特許文献2参照)。
【0006】
【非特許文献1】
TEMPLE.V.PATTON著、植木憲二監訳、「塗料の流動と顔料分散」、共立出版(株)、昭和46年発行、202〜222頁。
【非特許文献2】
加納純也、三尾浩、齋藤文良著、「化学装置」、2001年9月号、50〜54頁。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
酸化セリウム粒子は、シリカを主成分とする基板の研磨剤として広く用いられているが、近年スクラッチなどの表面欠陥がない高品質の研磨面が得られる酸化セリウム研磨剤が強く求められている。一方では、生産性を落とさないために研磨速度を維持することも強く求められている。このためスクラッチ発生の原因となる未粉砕の粗大粒子や、研磨速度低下の原因となる過粉砕された微細粒子の数を極力減らした酸化セリウム粒子にしなければならない。即ち、酸化セリウム粒子の粒度分布をより一層シャープに制御できる製造方法が求められている。
【0008】
酸化セリウム粒子を微細化するため部分安定化酸化ジルコニアビーズやアルミナビーズ等を粉砕メディアにしたボールミル粉砕などが行われるが、酸化セリウムに対してこれらのビーズは非常に硬いので、通常行われている粉砕条件では粉砕が過激すぎるため、酸化セリウム微粒子の粒度分布が非常に広くなってしまう。
【0009】
本願発明はこれを解決し、ボールミル装置を用い、粒度分布の狭い酸化セリウム粒子を得る粉砕方法を提供するものである。本願発明で得られた酸化セリウム粒子の粒度分布は狭いため、研磨剤として研磨速度を低下させることなく高品質の研磨面が得られるので、研磨工程の生産性の向上及び低コスト化が可能である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願発明は第1観点として、セリウム化合物を粉砕メディアを用いてボールミル装置により粉砕する方法において、円筒状のボールミル容器の半径rと水平に設置された該ボールミル容器中での粉砕メディアの深さHとのH/r比が1.2〜1.9であり、且つセンチメートルで示される半径rから換算されるボールミル容器の臨界回転速度N=299/r1/2の50%以下の回転速度で行うことを特徴とするセリウム化合物の粉砕方法、
第2観点として、セリウム化合物の粉砕が湿式又は乾式で行われる第1観点に記載のセリウム化合物の粉砕方法、
第3観点として、セリウム化合物を含有する水性又は有機溶媒の媒体から粉砕メディアを用いてボールミル装置によりセリウム化合物のスラリーを製造する方法において、円筒状のボールミル容器の半径rと水平に設置された該ボールミル容器中での粉砕メディアの深さHとのH/r比が1.2〜1.9であり、且つセンチメートルで表される半径rを用いたボールミル容器の臨界回転速度N=299/r1/2の50%以下の回転速度で行うことを特徴とするセリウム化合物スラリーの製造方法、
第4観点として、セリウム化合物が酸化セリウムである第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載の方法、
第5観点として、ボールミル容器の回転速度がNの10%以上で操作される第1観点乃至第4観点のいずれか一つに記載の方法、
第6観点として、ボールミル容器の半径rが5〜50センチメートルである第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載の方法、
第7観点として、粉砕メディアが、部分安定化ジルコニアのボールである第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載の方法、
第8観点として、粉砕メディアの直径が0.3〜25ミリメートルである第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載の方法、
第9観点として、ジルコニウムを酸化第二セリウムに換算したセリウム化合物に対して100ppm〜10000ppmの割合で含有している第1観点乃至第8観点のいずれか一つに記載の方法、
第10観点として、水溶性アルカリシリケートを添加し、セリウム化合物を含有するスラリーのpHを8〜13に調整した後に湿式粉砕が行われ、非晶質なシリカで被覆されたセリウム化合物が得られるものである第1観点乃至第9観点のいずれか一つに記載の方法、及び
第11観点として、水溶性アルカリシリケートが珪酸リチウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、又は水酸化4級アンモニウムシリケートである第10観点に記載の方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本願発明は、セリウム化合物を粉砕メディアを用いてボールミル装置により粉砕する方法において、円筒状のボールミル容器の半径rと水平に設置された該ボールミル容器中での粉砕メディアの深さHとのH/r比が1.2〜1.9であり、且つセンチメートルで示される半径rから換算されるボールミル容器の臨界回転速度N=299/r1/2の50%以下の回転速度で行うことを特徴とするセリウム化合物の粉砕方法である。
【0012】
本願発明は、粉末状のセリウム化合物を乾式で粉砕する方法と、セリウム化合物を含有する水性又は有機溶媒の媒体を湿式で粉砕する方法で行うことができる。
【0013】
即ち湿式法においては、セリウム化合物を含有する水性又は有機溶媒の媒体から粉砕メディアを用いてボールミル装置によりセリウム化合物のスラリーを製造する方法において、円筒状のボールミル容器の半径rと水平に設置された該ボールミル容器中での粉砕メディアの深さHとのH/r比が1.2〜1.9であり、且つセンチメートルで表される半径rを用いたボールミル容器の臨界回転速度Nの50%以下の回転速度で行うことによりセリウム化合物スラリーを製造することができる。
【0014】
本願発明で用いられるセリウム化合物は酸化セリウムを好ましく用いることができる。研磨メディアと共にボールミル容器に入れるこれらの酸化セリウムは、市販の数〜10数μmの六角板状の炭酸セリウムを400〜1200℃で焼成することにより得られる粒子径0.1μm以上、好ましくは0.1〜100μmの範囲の酸化セリウム粒子を使用することができる。また平均粒子径が1μm以下又は数μmの市販の酸化セリウム粉末も使うことができる。
【0015】
また酸化セリウムに限らず、炭酸セリウムなどの非水溶性セリウム化合物を用いることも可能である。
【0016】
ボールミル容器の半径を大きくすると容器の回転によりもち上げられるビーズのポテンシャルが大きくなるため自然落下による衝撃エネルギーが大きくなり過粉砕されて微細粒子が出来やすい。特にセリウム化合物、例えば酸化セリウムの様な比較的柔らかい物質をジルコニア等の比較的堅いメディアで粉砕する際は、この半径rの範囲は重要である。本願発明に用いられるボールミル容器は半径rが5〜25cmの範囲で使用することが好ましい。
【0017】
ビーズの充填量は、ビーズの充填量の深さHとボールミル容器の半径rに対する比H/rが1.2〜1.9(ビーズの充填量では内容積に対して63〜97%)であり、通常のボールミルを用いる粉砕で使用される場合(例えばH/rとして0.63〜1.0、内容積に対して33〜50%)に比べて高い値に設定されている。これにより、通常の粉体の粉砕で理想とされるビーズのなだれ状態が再現される現象を発生しない条件で操作することができる。
【0018】
/rが1.2〜1.9の範囲に設定した場合、粉砕メディアと共にボールミル内に入れる粉砕物(乾式粉砕の場合はセリウム化合物、湿式粉砕の場合はセリウム化合物を含有する水性又は有機溶媒スラリー)は、粉砕メディア:粉砕物の容積比で1:0.5〜1:1.2の範囲で行われる。この割合で粉砕メディアと粉砕物をボールミル容器に入れた場合、両者を合わせた容器内での容積は、全容積に対し65〜99.5%である。また粉砕スラリーは、水性又は有機溶媒中にセリウム化合物を固形分濃度で1〜70重量%含有するものである。
【0019】
またボールミル容器の回転速度も、臨界回転速度の50%以下で、しかも分散が効率的に行われるとされるなだれを生じる最適回転速度N=(203−0.60r)/r1/2の80%以下にすることにより、通常の粉体の粉砕で理想とされるビーズのなだれ状態が再現される現象を発生する条件から外した。
【0020】
本願発明では、臨界回転速度Nの10%から50%の回転速度の範囲で粉砕が行われる。この回転速度は、なだれが生じる最適回転速度N=(203−0.60r)/r1/2では20%から80%の回転速度の範囲に相当する。このように本願発明は、一般的に言われる粉砕効率が最も良いとされる粉砕条件から逸脱した条件を選択することにより、粒度分布の狭いセリウム化合物、特に酸化セリウム粒子が得られる。そして、湿式法を選択することにより、酸化セリウムスラリーを製造することができる。
【0021】
この様に通常の粒子の最適粉砕条件に比べ、本願発明のセリウム化合物の粉砕では、粒径の小さい粉砕メディアを多く用いることと、ボールミルの回転速度を低くすることで粒度分布の狭いセリウム化合物、とりわけ酸化セリウムに粉砕することができる。
【0022】
ビーズをアームやディスクで強制的に回転させる粉砕方式のサンドグラインダーやアトライターなどは、ビーズの充填量の深さHとボールミル容器の半径rに対する比H/rが1.2〜1.9(ビーズの充填量では内容積に対して63〜97%)の粉砕条件で行われている。しかし粉砕メディアを強制回転するため、局所的な過粉砕は避けがたい。そのため微細粒子が多く生成し、粒度分布がシャープな酸化セリウム粒子が得られにくい。
【0023】
ボールミル容器の半径rが50cmより大きくすると、もち上げられるビーズのポテンシャルエネルギーが大きくなり自然落下による衝突エネルギーが大きくなるため、過粉砕が起こり粉砕粒子の粒度分布がブロードになるので好ましくない。また容器の半径rが5cmより小さいと、バッチ当たりの粉砕量が少な過ぎてコストが非常に高くなり好ましくない。このため容器の半径rは、5cm以上50cm以下が好ましく、更に10cm以上40cm以下がより好ましい。
【0024】
ビーズの充填量の深さHとボールミル容器の半径rに対する比H/rが1.9(ビーズの充填量では内容積に対して97%)を越えると粉砕速度が著しく低下するため経済的でない。ビーズの充填量の深さHとボールミル容器の半径rに対する比H/rが1.2〜1.9(ビーズの充填量では内容積に対して63〜97%)が好ましく、更にH/rは1.2〜1.7がより好ましい。
【0025】
ビーズの材質は、酸化セリウムより硬い部分安定化ジルコニア、アルミナ、ムライト、シリカが好ましく、このうちビーズの磨耗が少ない部分安定化ジルコニアが最も好ましい。
【0026】
ビーズの大きさは、0.3〜25mmφが好ましい。ビーズの大きさが0.3mmφより小さくなるとビーズの自重が小さくなりすぎ粉砕効率が著しく低下する。またビーズの大きさが25mmφより大きいとビーズ同士の衝突エネルギーが大きくなり、局所的に過粉砕が起こり微細粒子が生成しやすくなる。
部分安定化ジルコニアビーズを使用した粉砕の場合、粉砕後のセリウム化合物スラリー中にジルコニウム元素が混入してくることは避けられない。上記のセリウム化合物が酸化第二セリウムである場合は、ジルコニウム元素は酸化第二セリウムに対して100ppm〜10000ppm含有しており、その形態はジルコニア微細粒子として存在するため、それ自体も研磨剤として活用することができる。
本願発明のセリウム化合物の粉砕方法、とりわけ酸化セリウム粒子の製造方法においては、湿式粉砕でも乾式粉砕でも適応が可能である。
【0027】
湿式法では粉砕する際に水溶性の分散剤として硝酸、塩酸、酢酸などの酸を使用することができる。しかし、長時間湿式粉砕すると酸性スラリーのpHが上昇し、酸化第二セリウムの等電点pH=5に近づくためスラリーが凝集しやすくなり粉砕性が悪くなる恐れがある。
このため本願発明は湿式粉砕する工程で、シリカを含有する水溶性アルカリの分散剤を添加して酸化第二セリウム粒子を非晶質なシリカで被覆し、しかも酸化第二セリウムの等電点より高いpH8〜13にスラリーを調整することにより、酸化第二セリウム粒子が陰に帯電し、スラリーが常に分散状態を保っているので、均一な湿式粉砕を長時間行うことができる。シリカを含有する水溶性アルカリの分散剤として珪酸リチウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化4級アンモニウムシリケート等の水溶性アルカリシリケート又はシリカゾルが挙げられ、(SiO)/(CeO)の重量比で0.001から1の範囲で添加することができる。
【0028】
本願発明のボールミル容器の材質は、ステンレス、鉄なとの金属、アルミナ、ムライトなどのセラミックス、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エンジニアリングプラスチックスなどの樹脂が挙げられるが、粉砕時の不純物の混入や材質の硬さを考慮すると樹脂製容器が好ましい。
【0029】
本発明で得られるセリウム化合物は、遠心沈降法の測定粒子径で50〜600nmの範囲にあり、従来の粉砕方法よりも400nmを越える粗大粒子の全粒子中に占める割合が少ない。また30nm未満の微細粒子の全粒子中に占める割合も少なく、このような粒度分布が狭いセリウム化合物の粒子を製造することができる。
【0030】
湿式法で粉砕する場合は、セリウム化合物を10〜60重量%で含有するpH3〜11の水性媒体を用いて1〜72時間にわたり粉砕する事により、上記粒子径と粒度分布を有するセリウム化合物を10〜60重量%で含有するpH3〜11の範囲のセリウム化合物スラリーが得られる。特に酸化セリウムを含有する水性媒体から酸化セリウムスラリーを製造するのに有用である。
【0031】
本発明において採用した分析法は下記の通りである。
(1)pH測定
pH計((株)東亜電波工業製、HM−30S)を用いて測定した。
(2)電気伝導度の測定
電気伝導度計((株)東亜電波工業製、CM−30G)を用いて測定した。
(3)遠心沈降法による粒子径の測定
遠心沈降法粒子径測定装置((株)島津製作所製、CP−3)を用いてD50の平均粒子径を測定し、遠心沈降法による粒子径とした。
(4)レーザー回折法による粒子径の測定
レーザー回折法粒子径測定装置((MARVERN社製、MASTERSIZER2000)を用いてD50の平均粒子径を測定し、レーザー回折法による平均粒子径とした。
(5)ガス吸着法による比表面積から換算した粒子径
水性酸化セリウムスラリーを所定の条件で乾燥した試料を窒素吸着法比表面積計(QUANTACHROME社製、MONOSORB MS−16型)を用いて比表面積Sw(m/g)を測定し、球体粒子として換算して粒子径(BET法換算粒子径)を求めた。
(6)小粒子量の測定方法
純水で固形分17重量%に希釈した粉砕スラリー37gを50mlの遠心管に仕込み3000rpm(G=1000)で10分間遠心分離した後、上澄み液を22.5g採取し、110℃で乾燥して得られた粉末の重量を遠心前のスラリー中の固形分で割り、小粒子量を求めた。この小粒子は、透過型電子顕微鏡観察で30nmより小さい粒子であった。
(7)大粒子のBET法粒子径の測定方法
純水で固形分15重量%に希釈した粉砕スラリー115gを100mlのガラス製沈降管に仕込み、1日後、低部から2mlのスラリーを回収した。回収したスラリーを所定の条件で乾燥した後、(4)と同様に比表面積値を測定しBET法粒子径を求め、大粒子のBET法換算粒子径とした。
(8)走査型電子顕微鏡による観察
試料を走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製、FE−SEM S−4100)にて、その観察試料の電子顕微鏡写真を撮影して観察した。
(9)粉末X線回折の測定
X線回折装置(日本電子(株)製、JEOL JDX−8200T)を用いて測定した。
(10)酸化第二セリウムの等電点の測定
酸化第二セリウムとして1重量%のスラリーを調整し、ゼーターサイザーHS3000(MARVERN社製)で等電点の測定した。
(11)熱酸化膜の研磨速度の測定
熱酸化膜の研磨前後の膜厚を膜厚計NANOSPEC(NANOMETORICS社製)で測定し、研磨速度を計算した。
【0032】
【実施例】
実施例1
走査型電子顕微鏡観察で0.2〜3μmの棒状粒子を有し、レーザー回折法の平均粒子径が3.2μm、BET法での比表面積が128m/gの市販の酸化セリウム150kgを1mガス焼成炉で1100℃で5時間焼成し、黄白色の粉末を得られた。得られた粉体を、X線回折装置で測定したところ回折角度2θ=28.6°、47.5°及び56.4°に主ピークを有し、ASTMカード34−394に記載の立方晶系の結晶性酸化セリウムの特性ピークと一致した。走査型電子顕微鏡で観察したところこの酸化セリウム焼成粉は、150〜300nmの一次粒子径を有する凝集粒子であった。また比表面積は2.8m/gであった。
【0033】
半径15cm×長さ34cmのポリエチレン製容器に1mmφの部分安定化ジルコニアビーズ59kgを仕込み(この時H/r=1.4であり、ビーズ充填量は71%であった。)、更に1100℃焼成で得られた酸化セリウム粉末5.9kg、純水11.8kg及び10%硝酸47gを仕込んだ。この容器の臨界回転速度N=77rpmの39%に相当する回転速度である30rpmで18時間粉砕した。これにより、固形分濃度33重量%、pH5.9、電気伝導度318μm/Sの水性酸化第二セリウムスラリーを得た。このスラリーを300℃で乾燥した粉の比表面積は7.1m/gであるためBET法換算粒子径は117nmであった。また走査型電子顕微鏡観察での粒子径が100〜300nmであり、遠心沈降法での平均粒子径が260nmである。また30nmより小さい小粒子の割合が1.5%で、大粒子のBET法換算粒子径は140nmであった。レーザー回折法での平均粒子径の±30%以内の粒子径に含まれる粒子が全粒子中に占める割合(%)が66%であった。またジルコニウム元素は、酸化第二セリウムに対して1300ppm含有していた。
【0034】
実施例2
半径15cm×長さ73cmのポリエチレンライニングのボールミル容器に1mmφのジルコニアビーズ135kg仕込み(この時H/r=1.4であり、ビーズ充填量は70%であった。)、更に実施例1の1100℃焼成で得られた酸化セリウム粉末13.5kg、純水27.0kg及び10%硝酸107gを仕込んだ。この容器の臨界回転速度N=77rpmの45%に相当する35rpmで16時間粉砕した。これにより、固形分濃度33重量%、pH5.8、電気伝導度350μm/Sの水性酸化第二セリウムスラリーを得た。このスラリーを300℃で乾燥した粉の比表面積は7.3m/gで、BET法換算粒子径は114nmであった。また走査型電子顕微鏡観察での粒子径が100〜300nmであり、遠心沈降法での平均粒子径が280nmであった。また30nmより小さい小粒子の割合が1.3%で、大粒子のBET法換算粒子径は138nmであった。レーザー回折法での平均粒子径の±30%以内の粒子径に含まれる粒子が全粒子中に占める割合(%)が63%であった。またジルコニウム元素は、酸化第二セリウムに対して1200ppm含有していた。
【0035】
実施例3
市販の純度99.9%の炭酸セリウム粉末(レーザー回折法の平均粒子径が38μm)1600gを電気炉で350℃で5時間焼成した後、そのまま900℃まで昇温し、900℃で15時間焼成し、黄白色の粉末800gが得られた。得られた粉体を、X線回折装置で測定したところ回折角度2θ=28.6°、47.5°及び56.4°に主ピークを有し、ASTMカード34−394に記載の立方晶系の結晶性酸化セリウムの特性ピークと一致した。走査型電子顕微鏡で観察したところこの酸化セリウム焼成粉は、100〜200nmの一次粒子径を有する凝集粒子であった。また比表面積は4.6m/gであった。この酸化第二セリウムの等電点はpH=5であった。
【0036】
市販の25%の水酸化テトラメチルアンモニウム20gと純水165gを混合した水溶液にディスパーで撹拌しながら95%テトラエトキシシラン21gを添加し、pH12.8、、電気伝導度8110μm/S、SiO濃度が2.9重量%の珪酸アルカリである水酸化テトラメチルアンモニウムシリケート水溶液を作成した。
半径6.5cm×長さ23cmのポリエチレン製容器に1mmφの部分安定化ジルコニアビーズ6kgを仕込み(この時H/r=1.2であり、ビーズ充填量は60%であった。)、得られた酸化セリウム粉末578g、純水372g及び(SiO)/(CeO)の重量比で0.01に相当する水酸化テトラメチルアンモニウムシリケート水溶液206gを仕込んだ。この容器の臨界回転速度N=120rpmの50%に相当する回転速度である60rpmで32時間粉砕した。粉砕後、純水を用いビーズ分離を行い、固形分濃度20重量%、pH11.9、電気伝導度1734μm/Sの水性酸化第二セリウムスラリー(A−1)を得た。ここで得られた酸化第二セリウムの等電点はpH3.8であった。このスラリーを300℃で乾燥した粉の比表面積は15.2m/gであるためBET法換算粒子径は55nmであった。また走査型電子顕微鏡観観察での粒子径が100〜200nmであり、レーザー回折法での平均粒子径が113nmであった。またレーザー回折法での平均粒子径の±30%以内の粒子径に含まれる粒子が全粒子中に占める割合(%)が59%であった。30nmより小さい小粒子の割合が7.9%で、大粒子のBET法換算粒子径は70nmであった。またジルコニウム元素は、酸化第二セリウムに対して2760ppm含有していた。
【0037】
比較例1
半径15cm×長さ34cmのポリエチレン製容器に1mmφのジルコニアビーズ25.1kg仕込み(この時H/r=0.66であり、ビーズ充填量は30%であった。)、更に実施例1で得られた酸化セリウム粉末2.5kg、純水5.0kg及び10%硝酸20gを仕込み、この容器の臨界回転速度N=77rpmの39%に相当する30rpmで12時間粉砕することにより、固形分濃度33重量%、pH5.9、電気伝導度318μm/Sの水性酸化第二セリウムスラリーを得た。このスラリーを300℃で乾燥した粉の比表面積は7.4m/gで、BET法換算粒子径は113nmあった。また走査型電子顕微鏡観察での一次粒子径が30〜300nmであり、遠心沈降法での平均粒子径が290nmであった。また30nmより小さい小粒子の割合は2.5%で,大粒子のBET法換算粒子径は163nmであった。レーザー回折法での平均粒子径の±30%以内の粒子径に含まれる粒子が全粒子中に占める割合(%)が41%であった。
【0038】
比較例2
半径37cm×長さ73cmのナイロン製容器に1mmφのジルコニアビーズ169kgを仕込み(この時H/r=0.42であり、ビーズ充填量は15%であった。)、更に実施例1で得られた酸化セリウム粉末16.7kg、純水33.8kg及び10%硝酸134gを仕込み、この容器の臨界回転速度N=49rpmの25%に相当する12rpmで13時間粉砕することにより、固形分濃度33重量%、pH5.5、電気伝導度248μm/Sの水性酸化第二セリウムスラリーを得た。このスラリーを300℃で乾燥した粉の比表面積は7.2m/gで、BET法換算粒子径は116nmであった。また走査型電子顕微鏡観察での粒子径が25〜300nmであり、遠心沈降法での平均粒子径が290nmであった。また30nmより小さい小粒子の割合は3.0%で、大粒子のBET法換算粒子径は168nmであった。レーザー回折法での平均粒子径の±30%以内の粒子径に含まれる粒子が全粒子中に占める割合(%)が39%であった。
【0039】
比較例3
半径15cm×長さ73cmのナイロン製容器に1mmφのジルコニアビーズ135kgを仕込み(この時H/r=1.4であり、ビーズ充填量は70%であった。)、更に実施例1で得られた酸化セリウム粉末13.5kg、純水27.0kg及び10%硝酸107gを仕込み、この容器の臨界回転速度N=77rpmの58%に相当する45rpmで12時間粉砕することにより、固形分濃度33重量%、pH6.3、電気伝導度92μm/Sの水性酸化第二セリウムスラリーを得た。このスラリーを300℃で乾燥した粉の比表面積は7.2m/gで、BET法換算粒子径は116nmであった。また走査型電子顕微鏡観察での粒子径が30〜300nmであり、遠心沈降法での平均粒子径が340nmであった。また30nmより小さい小粒子の割合は2.3%で、大粒子のBET法換算粒子径は160nmであった。レーザー回折法での平均粒子径の±30%以内の粒子径に含まれる粒子が全粒子中に占める割合(%)が45%であった。
比較例4
半径6.5cm×長さ23cmのポリエチレン製容器に1mmφの部分安定化ジルコニアビーズ6kgを仕込み(この時H/r=1.2であり、ビーズ充填量は60%であった。)、実施例3と同じ条件で焼成して得られた酸化セリウム粉末578g、純水372g及び(SiO)/(CeO)の重量比で0.01に相当する実施例4で作成した水酸化テトラメチルアンモニウムシリケート水溶液206gを仕込んだ。この容器の臨界回転速度N=120rpmの75%に相当する回転速度である90rpmで16時間粉砕した。粉砕後、純水を用いビーズ分離を行い、固形分濃度20重量%、pH11.3、電気伝導度1725μm/Sの水性酸化第二セリウムスラリー(B−1)を得た。このスラリーを300℃で乾燥した粉の比表面積は15.0m/gであるためBET法換算粒子径は56nmであった。また走査型電子顕微鏡観察での粒子径が30〜300nmであり、レーザー回折法での平均粒子径が113nmであった。またレーザー回折法での平均粒子径の±30%以内の粒子径に含まれる粒子が全粒子中に占める割合(%)が43%であった。また30nmより小さい小粒子の割合が8.8%で、大粒子のBET法換算粒子径は74nmであった。またジルコニウム元素は、酸化第二セリウムに対して2900ppm含有していた。
【0040】
【表1】
Figure 2004082108
表1中で項目(I)はボールミル容器の半径(cm)、項目(II)はH/r比、項目(III)は回転速度(rpm)、項目(IV)は水性酸化セリウムスラリーのBET法換算粒子径(nm)、項目(V)は全粒子中に占める30nmより小さい小粒子の割合(%)、項目(VI)は大粒子のBET法換算粒子径、(VII)は平均粒子径の±30%以内の粒子径範囲に含まれる粒子の全粒子中に占める割合(%)である。
実施例3及び比較例4で得られた水性ゾル(A−1,B−1)にポリアクリル酸アンモニウムを酸化第二セリウムに対して100重量%添加後、酸化第二セリウムの固形分が1重量%になるように純水で希釈して研磨用組成物(a−1、b−1)を調整した。
【0041】
調整した研磨用組成物の研磨は下記のように行った。
【0042】
研磨機:テクノライズ(株)製、
研磨布:独立発泡ポリウレタン樹脂製研磨布IC−1000(ロデールニッタ(株)製)、
被研磨物:4インチシリコンウェハー上の熱酸化膜、
回転数:60rpm、
研磨圧力:500g/cm
研磨時間:2分間で行った。
【0043】
表1中で研磨面の評価は、光学顕微鏡観察によって行い、微小な欠陥が観察された時は(△)印を記載し、欠陥が全くない時は(◎)印を記載した。
【0044】
【表2】
Figure 2004082108
第1表で示した実施例1〜2と比較例1〜3の水性酸化セリウムスラリーのBET法換算粒子径は、いずれも113〜117nmの範囲にあり、ほぼ同等といえる。しかし、実施例1、2と比較例1、2を比較すると、ビーズの充填量の深さHとボールミル容器の半径rに対する比H/rが小さい(ビーズの充填率が小さい)比較例1及び2は、全粒子中に占める30nmより小さい小粒子の割合が多いこと、及び大粒子のBET法換算粒子径が大きく粗大粒子が多く存在することから、実施例1及び実施例2よりも粒度分布が広いことがわかる。
【0045】
また、ボールミル容器の回転速度を速くした比較例3も、全粒子中に占める30nmより小さい小粒子の割合が多く、しかも大粒子のBET法換算粒子径が大きいことから粒度分布が広いことがわかる。
【0046】
分散剤として水酸化テトラメチルアンモニウムシリケート水溶液を添加した実施例3は、ボールミル容器の回転速度を速くした比較例4よりもレーザー回折法での平均粒子径の±30%以内の粒子径に含まれる粒子が全粒子中に占める割合(%)が多く、粒度分布が狭いことがわかる。また全粒子中に占める30nmより小さい小粒子の割合が少なく、しかも大粒子のBET法換算粒子径が小さいことからも粒度分布が狭いことがわかる。また表2に示すように実施例3と比較例4の研磨特性すると、実施例3の方が研磨速度が速く、研磨面の面質が良いことが分かる。
【0047】
研磨速度と研磨面の平滑性との関係は一般に相反する関係にあるが、本願発明で得られるセリウム化合物スラリー中の粒子は、30nm以下の小粒子が全粒子中に占める割合を10%以下としている。またレーザー回折法での平均粒子径の±30%以内の粒子径に含まれる粒子が全粒子中に占める割合(%)が50%以上とすることで高い研磨速度と良好な平滑性が得られる。
【0048】
【発明の効果】
本願発明は酸化第二セリウム粒子の粉砕方法に関するものである。また本願発明の酸化セリウム粒子は、微細粒子と粗大粒子が少ない粒度分布のシャープなものが得られるためシリカを主成分とする基板、例えば水晶、フォトマスク用石英ガラス、ガラス製ハードディスク、半導体デバイスの酸化膜の研磨剤として、研磨測度が速く、スクラッチの少ない高精度に平滑な研磨表面が効率的に得ることができた。
【0049】
更に本願発明の非晶質なシリカで被覆された酸化第二セリウム粒子を含有する水性ゾルは、特にシリカを主成分とする基板、例えば水晶、フォトマスク用石英ガラス、ガラス製ハードディスク、半導体デバイスの酸化膜の研磨において残留物が残りにくく良好な研磨表面を得ることができた。

Claims (11)

  1. セリウム化合物を粉砕メディアを用いてボールミル装置により粉砕する方法において、円筒状のボールミル容器の半径rと水平に設置された該ボールミル容器中での粉砕メディアの深さHとのH/r比が1.2〜1.9であり、且つセンチメートルで示される半径rから換算されるボールミル容器の臨界回転速度N=299/r1/2の50%以下の回転速度で行うことを特徴とするセリウム化合物の粉砕方法。
  2. セリウム化合物の粉砕が湿式又は乾式で行われる請求項1に記載のセリウム化合物の粉砕方法。
  3. セリウム化合物を含有する水性又は有機溶媒の媒体から粉砕メディアを用いてボールミル装置によりセリウム化合物のスラリーを製造する方法において、円筒状のボールミル容器の半径rと水平に設置された該ボールミル容器中での粉砕メディアの深さHとのH/r比が1.2〜1.9であり、且つセンチメートルで表される半径rを用いたボールミル容器の臨界回転速度N=299/r1/2の50%以下の回転速度で行うことを特徴とするセリウム化合物スラリーの製造方法。
  4. セリウム化合物が酸化セリウムである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. ボールミル容器の回転速度がNの10%以上で操作される請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ボールミル容器の半径rが5〜50センチメートルである請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 粉砕メディアが、部分安定化ジルコニアのボールである請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 粉砕メディアの直径が0.3〜25ミリメートルである請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. ジルコニウムを酸化第二セリウムに換算したセリウム化合物に対して100ppm〜10000ppmの割合で含有している請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 水溶性アルカリシリケートを添加し、セリウム化合物を含有するスラリーのpHを8〜13に調整した後に湿式粉砕が行われ、非晶質なシリカで被覆されたセリウム化合物が得られるものである請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 水溶性アルカリシリケートが珪酸リチウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、又は水酸化4級アンモニウムシリケートである請求項10に記載の方法。
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