JP2004081129A - 刈払機用ハンドルの制振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】刈払機の振動するハンドルに装着され、ハンドル振動を満足できる体感レベルまで効果的に制振でき、またハンドルへの装着によってハンドルの外観が煩雑化したり操作性が悪化することのない刈払機用ハンドルの制振装置を提供する。
【解決手段】振動するハンドル20と一体変位する剛性のハウジング30と、ハウジング30に対して振動方向に遊動状態に設けられ、振動時にハウジング30に衝突するマス部材34と、ハウジング30とマス部材34との間に形成され、マス部材34を振動方向に遊動させるための隙間sと、マス部材34の当り面に形成された弾性体36とで制振装置28を構成し且つこれをハンドル20に内蔵状態で取付固定する。
【選択図】 図3
【解決手段】振動するハンドル20と一体変位する剛性のハウジング30と、ハウジング30に対して振動方向に遊動状態に設けられ、振動時にハウジング30に衝突するマス部材34と、ハウジング30とマス部材34との間に形成され、マス部材34を振動方向に遊動させるための隙間sと、マス部材34の当り面に形成された弾性体36とで制振装置28を構成し且つこれをハンドル20に内蔵状態で取付固定する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は刈払機の振動するハンドルに装着されて振動を抑制する刈払機用ハンドルの制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より草刈機等の刈払機において、作業時にハンドルが振動して手に伝わることが問題視されている。
そこで刈払機のグリップ部分をゴムで構成したり、ハンドルとシャフトとの間にゴムを挟み込むなどの対策が講じられているが、振動対策上満足できる効果は得られていない。
【0003】
そこでこの種の刈払機においては、ハンドルの振動を抑制するための様々な手段が提案されている。
例えば特公平6−611752号には、刈払機のシャフトに湾曲部を有する防振竿を基部において固定する一方、先端側の部分とシャフトとの間にばね材を介在させ、ハンドルへの振動の伝達を抑制するようになしたものが提案されている。
しかしながらこの特公平6−611752号に提案のものは、シャフト周りの構造が煩雑化する上、ハンドルの振動防止の点で十分に満足できる効果が得られない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の刈払機用ハンドルの制振装置はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、振動するハンドルと一体変位する剛性の当り部と、該当り部に対して振動方向に遊動状態に設けられ、振動時に該当り部に衝突するマス部材と、該当り部とマス部材との間に形成され、該マス部材を該振動方向に遊動させるための隙間と、それら当り部とマス部材との少なくとも一方の当り面に形成された弾性体とを有し、且つ該マス部材が前記ハンドル内部に内蔵されていることを特徴とする。
【0005】
請求項2のものは、請求項1において、前記制振装置が内部に遊動室を有する剛性のハウジングを有していて該ハウジングが前記当り部を構成しており、該ハウジング内の遊動室内に前記マス部材が遊動状態に収容されていることを特徴とする。
【0006】
請求項3のものは、請求項2において、前記ハウジングが前記ハンドルと別体に構成されていて、該ハウジングが前記マス部材とともに該ハンドル内部に内蔵され、該ハウジングにおいて該ハンドルに固定されていることを特徴とする。
【0007】
請求項4のものは、請求項2において、前記ハンドルのパイプが前記ハウジングを兼ねていることを特徴とする。
【0008】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、振動するハンドルと一体変位する剛性の当り部と、その当り部に対し振動方向に遊動状態に設けられたマス部材と、それらの間に形成された隙間と、更にマス部材と当り部との間に介在する弾性体とを有する制振装置を刈払機のハンドルに装着し、ハンドルの振動を抑制するようになしたものである。
【0009】
この制振装置は次のように働く。
即ちこの制振装置の場合、ハンドルが振動し始めるとこれと一体に当り部が変位し、振動部と同期して振動し始める。
一方マス部材は当り部に対して振動方向に遊動状態にあるため、即ち当り部に対し同方向に独立して自由に移動するため、当り部の振動時にその当り部に衝突し、当り部の振動即ちハンドルの振動を打ち消すように作用する。
【0010】
このとき当り部に衝突したマス部材にはその当り部から逆向きに運動エネルギーが与えられ(従って当り部の振動エネルギーの一部がマス部材の運動エネルギーとして吸収される)、マス部材は逆方向に運動を行う。
そして最初の当り面とは逆位置にある当り面に再び衝突してそこで再び当り部、即ちハンドルの振動を打ち消すように作用する。
【0011】
マス部材は以後も同様の運動を当り部とは逆位相ないし異なった位相で繰り返し行い、衝突の度に当り部の振動エネルギーを吸収するとともに、これを自身の運動エネルギーに変換して振動する当り部に衝突し続ける。これによるエネルギー吸収によってハンドルの振動エネルギーが減衰し効果高く制振される。
【0012】
尚、当り部とマス部材との何れもが剛体から成っていると、衝突時に大きな異音(衝突音)が発生してしまう。
しかるに本発明における制振装置では、当り部とマス部材との少なくとも一方の当り面にゴム,樹脂等の弾性体が形成してあるため、衝突時に大きな異音が発生する問題がないとともに、衝突時における滑り摩擦,弾性体の粘性挙動により振動エネルギーが熱に変換・吸収され、即ち弾性体による制振作用が働いて振動部の振動減衰が助長される。
【0013】
尚、振動するハンドルにダイナミックダンパを装着してハンドル振動を抑制するといったことも考えられる。
このダイナミックダンパは、振動部に対しダンパマスをばねを介して付加するもので、それらダンパマスとばねとから成る付加振動系の固有振動数を、主振動系の固有振動数(振動部の固有振動数)に対しチューニングすることで、振動部の共振倍率を低くし制振することができる。
【0014】
しかしながらダイナミックダンパによる制振では、単一の共振周波数の振動に対して効果を発揮するに過ぎず、他の周波数の共振を有効に防止することができない。即ち複数の周波数の共振に対しては有効でない。
しかもダイナミックダンパの場合には共振点の前後に新たに別の共振を生じる問題がある。
加えてばねとしてゴム弾性体を用いたときに、ゴム弾性体のばね定数が温度によって変化するために制振特性の温度依存性が高く、高温時や低温時に制振効率が減少してしまう。
【0015】
更にまたダイナミックダンパではダンパマスとして大きな質量が必要であって(振動部材の10%程度の質量が必要)、装置全体の重量が重くなるとともに、必要な設置スペースも大きく、更にまた制振可能な方向も定まっていて、多方向の振動に対して有効に働かないといった種々の問題が内在している。
【0016】
しかるに本発明における制振装置では、マス部材を独立移動可能に設けておいて、これを制振すべきハンドルの振動部とは逆位相ないし異なった位相で運動させて当り部に衝突させ、振動エネルギーを吸収減衰するものであるため周波数依存性が特になく、広い周波数範囲に亘って振動を抑制することができ、また衝突方向を多方向に取ることが容易且つ簡単であって、多方向の振動を抑制することができ、しかも温度に対する依存性も小さく、高温から低温までの幅広い温度範囲で良好な制振効果を発揮する。
またマス部材の必要な質量も軽量で足り(振動部材の5%程度の質量で足りる)、装置全体の所要スペースも小さくコンパクトであって、尚且つ振動部に対し簡単に装着できるなど種々の特長を有している。
【0017】
因みに図1は本発明における制振装置の一形態例をダイナミックダンパと比較して模式的に表したもので、図中1はその制振装置を、2はダイナミックダンパを表している。
尚、3は制振装置1におけるマス部材、4はマス部材3の外周面即ち当り面に形成した弾性体を、5は当り部を成すハウジングを示しており、また6はダイナミックダンパ2におけるダンパマス、7はばね(ゴム)を、更に8は振動部材を示している。
【0018】
図1(B)は、振動部材8に対して制振装置1を装着したときの制振効果をダイナミックダンパ2を装着した場合及びそれらを装着しない場合との比較において表したものである。
但し図1(B)中cが制振装置1を装着した場合、bがダイナミックダンパ2を装着した場合、aがそれらの何れをも装着しない場合をそれぞれ示している。
【0019】
この図1(B)の制振特性から分るように、図1(A)(イ)のダイナミックダンパ2を装着した場合、特定の周波数領域(ここでは高周波数側の領域)において共振を抑制できるものの、共振点の前後に別の新たな共振を生じており、更に低周波数側での共振に対しては効果を現していないが、図1(A)(ウ)の制振装置1の場合、高周波数側においても低周波数側においても効果を現しており、更にまた共振点の前後に別の新たな共振を生ぜしめるといった現象も生じない。
以上から明らかなように、本発明における制振装置を刈払機の振動するハンドルに装着することでハンドル振動を良好に抑制できることが分る。
【0020】
本発明は、刈払機のハンドル内部に制振装置を内蔵した点、詳しくはマス部材を刈払機のハンドル内部に内蔵した点を1つの特徴としている。
刈払機のハンドルは使用者が手で掴んでこれを操作する部分であり、そのような箇所にハンドルとは別の部材が外部に大きく突き出していると外観上煩雑となったり、或いはハンドル操作の障害となる恐れが生ずる。
しかるに本発明では制振装置をハンドルに内蔵しているため、かかる制振装置を外観上目立たなくすることが可能でハンドル周りの外観をすっきりとしたものとすることができるとともに、ハンドルの操作性も良好に維持できる。
【0021】
本発明において、剛性の当り部は鉄,アルミニウム合金等の金属や硬質の樹脂その他の硬質材にて構成することができる。
またマス部材はそれ自体、ゴム,樹脂等の弾性体にて構成することができる。但しこの場合、その内部に金属粉等を混入させて成る高比重ゴム,高比重樹脂等として構成しておくことが望ましい。
尚、マス部材をゴム,樹脂等の弾性体で構成する場合には、マス部材自体によって、剛性の当り部とマス部材との少なくとも一方の当り面に形成されるゴム,樹脂等の弾性体を構成することが可能である。
【0022】
またこのマス部材は、ゴム,樹脂等の弾性体の発泡体として構成することもできる。
但しより効果的な制振をなす上でマス部材は鉄,アルミニウム合金,鉛等の金属でこれを構成しておくことが望ましい。
その場合には、剛性の当り部とマス部材との少なくとも一方の当り面にゴム,樹脂等の弾性体が形成される。
【0023】
本発明において、上記隙間はマス部材を当り部に対し最も効果的に衝突させる上で重要な意味があり、この意味において隙間は0.05〜2.0mmの範囲で形成するのが望ましく、より望ましくは0.2〜1.0mmの範囲である。
【0024】
本発明においては、上記弾性体としてゴム,樹脂を用いることができる。
ここでゴムとしては例えばNR,SBR,BR等のジエン系ゴム,EPDM系ゴム,ウレタン系ゴム,シリコン系ゴム等各種のゴムを用いることができる。
また樹脂としては例えばポリプロピレンやポリアミド等の熱可塑性樹脂,ポリオレフィンやウレタン,ポリエステル系の熱可塑性エラストマその他のものを用いることができる。
【0025】
ここで弾性体はマス部材又は当り部の当り面に加硫接着等によって接着固定しておいても良いし或いはまた非接着状態で当り面に形成しておくこともできる。
【0026】
本発明においては、制振装置に剛性のハウジングを具備させて当り部を構成させ、そのハウジング内の遊動室内にマス部材を遊動状態に収容しておくことができる(請求項2)。
この場合においてそのハウジングを刈払機のハンドルと別体に構成してマス部材とともにハンドル内部に内蔵し、そのハウジングにおいてハンドルに固定するようになすことができる(請求項3)。
このようにすることで容易に制振装置をハンドル内部に内蔵状態で固定することができる。
【0027】
一方において本発明では刈払機のハンドルのパイプにてハウジングを兼用させ、そのパイプ内部に上記マス部材を遊動状態に収容した形態となすことができる(請求項4)。
この場合制振装置における必要な部品点数を少なくできる。
【0028】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図2において、10はエンジン付草刈機(刈払機)であって、12は駆動装置としてのエンジン、14は回転刃であり、16は回転刃14のカバーである。
18はシャフトであり、20はこのシャフト18から二股に分岐する状態で設けられたハンドルである。
【0029】
ハンドル20は略U字状に回曲した金属製のパイプ22を有しており、そのパイプ22が中央部で取付部材23によりシャフト18に取り付けられている。
【0030】
ハンドル20の両端部にはグリップ24が設けられており、そしてそのグリップ24の部分において後述する本例の制振装置28(図3参照)がハンドル20に内蔵されている。
グリップ24は、図3に示しているようにパイプ22の先端側の部分を筒状のゴム弾性体26で被覆して構成してある。
【0031】
図3及び図4において、28はこのグリップ24に内蔵された本例の制振装置で剛性のハウジング30を有している。
ハウジング30は筒状の周壁部30A,底部30B及び図中上端の開放部を閉鎖するキャップ30Cとから成っており、周壁部30Aにおいてパイプ22内部に圧入固定されている。但し接着その他の手段によってパイプ22内に固定することもできる。
【0032】
ここでハウジング30におけるキャップ30Cはまた、ハンドル20のパイプ22の図中上端開放部を閉鎖するキャップの働きもなしている。
【0033】
ハウジング30の内側には遊動室32が形成されており、そこに対応する形状のマス部材34が、その外周面をゴム等の弾性体36で被覆された状態で、ハウジング30との間に所定の隙間sを形成する状態で遊動可能に収容されている。
ここで隙間sは軸直角方向において片側の隙間を表しており、またマス部材34とキャップ30Cとの間の隙間2sは、マス部材34が弾性体36を介しハウジング30の底部30Bに接した状態でのキャップ30Cとマス部材34、詳しくは弾性体36との間の隙間を表している。
【0034】
本例の制振装置28の場合、ハンドル20が振動し始めるとこれと一体にハウジング30が変位し、ハンドル20と同期して振動し始めるが、一方のマス部材34はハウジング30に対して振動方向に遊動状態にあって独立して自由に移動するため、ハウジング30の振動時にマス部材34がハウジング30に対し振動方向に衝突し、ハウジング30の振動即ちハンドル20の振動を打ち消すように作用する。
【0035】
このときマス部材34にはハウジング30から逆向きに運動エネルギーが与えられ、マス部材34は逆方向に運動を行う。そして最初の当り面とは逆位置にある当り面に再び衝突してハンドル20の振動を打ち消すように作用する。
【0036】
マス部材34は以後も同様の運動をハウジング30とは逆位相ないし異なった位相で繰り返し行い、衝突の度にハウジング30、即ちハンドル20の振動エネルギーを吸収するとともに、これを自身の運動エネルギーに変換する。これによりまたその際の滑り摩擦によるエネルギー吸収によって、ハンドル20の振動エネルギーが減衰し効果高く制振される。
【0037】
因みに図5,図6は、制振装置をハンドル20に取り付けた場合の制振効果を、制振装置を取り付けない場合との比較において示したものである。
ここで図5,図6において横軸は周波数を、縦軸は加速度を表している。また図中点線が制振装置を装着しないで測定した結果を、また実線が制振装置を装着した状態で測定した結果を表している。
但しこれら図5,図6の測定結果は、ハンドル20に図7に示す制振装置38,40を取り付け、それぞれに加速度センサ42を取り付けて図2のX方向,Y方向,Z方向の振動加速度を測定した結果を表している。
【0038】
ここで制振装置38は、横断面形状が円形、縦断面形状が四角形状の剛性のハウジング44内の遊動室46内部に、対応する形状のマス部材48を弾性体50で被覆した状態で所定の隙間をもって遊動状態に収容したものであり、また制振装置40は剛性のハウジング52内の遊動室54、詳しくは縦断面形状が円形で横断面形状が四角形状の遊動室54内に、対応する形状のマス部材56を弾性体58で被覆した状態で、所定の隙間をもって遊動状態に収容したものである。
【0039】
図5及び図6に示しているように、制振装置38,40をグリップ24より先端及び下側位置でハンドル20に取り付けることでハンドル20、詳しくはグリップ24に伝わる振動を効果的に抑制できることが分る。
【0040】
また本例の制振装置28は、ダイナミックダンパと異なって周波数依存性が特になく、広い周波数範囲に亘って振動を抑制することができ、また温度に対する依存性も小さく、高温から低温までの幅広い温度範囲で良好な制振効果を発揮する。
またマス部材34の必要な質量も軽量で足りるため、装置全体の所要スペースが小さくコンパクトであるとともに、ハンドル20に対する装着が簡単であるなど種々の特長を有する。
【0041】
特に本例の制振装置28はその全体をハンドル20に内蔵した点を特徴としており、これにより制振装置28をハンドル20に対して外付けした場合に比べて装着した制振装置28を外観上目立たなくすることができ、ハンドル20周りの外観をすっきりとしたものに保持できるとともに、ハンドル20の操作性も良好に維持できる。
【0042】
本例においては、制振装置28にハウジング30を具備してそのハウジング30内の遊動室32内にマス部材34を遊動状態に収容し、そのハウジング30の部分においてハンドル20に固定してあるため、容易に制振装置28をハンドル20に内蔵状態に取付固定することができる。
【0043】
図8は本発明の他の実施例を示している。
この例の制振装置28は、ハンドル20のパイプ22にてハウジング30を兼用させたもの、詳しくは周壁部30Aを兼用させたものである。
他の部分については基本的に図3に示すものと同様である。
この例の場合、制振装置28における必要な部品点数を少なくすることができる。
【0044】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A):本発明における制振装置の一形態例をダイナミックダンパと比較して模式的に示す図である。
(B):(A)の制振装置の効果の説明図である。
【図2】本発明の一実施例の制振装置を草刈機のハンドルに装着した状態で草刈機とともに示す図である。
【図3】同実施例の制振装置をハンドルへの取付状態で拡大して示す図である。
【図4】図3の制振装置を各部材に分解して示す図である。
【図5】同実施例の制振装置の効果を示すグラフである。
【図6】同実施例の制振装置の効果を示すグラフである。
【図7】図5,図6に示す効果を確認するために用いた制振装置をハンドルへの取付状態で示す図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
10 草刈機
20 ハンドル
22 パイプ
28 制振装置
30 ハウジング(当り部)
32 遊動室
34 マス部材
36 弾性体
s 隙間
【発明の属する技術分野】
この発明は刈払機の振動するハンドルに装着されて振動を抑制する刈払機用ハンドルの制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より草刈機等の刈払機において、作業時にハンドルが振動して手に伝わることが問題視されている。
そこで刈払機のグリップ部分をゴムで構成したり、ハンドルとシャフトとの間にゴムを挟み込むなどの対策が講じられているが、振動対策上満足できる効果は得られていない。
【0003】
そこでこの種の刈払機においては、ハンドルの振動を抑制するための様々な手段が提案されている。
例えば特公平6−611752号には、刈払機のシャフトに湾曲部を有する防振竿を基部において固定する一方、先端側の部分とシャフトとの間にばね材を介在させ、ハンドルへの振動の伝達を抑制するようになしたものが提案されている。
しかしながらこの特公平6−611752号に提案のものは、シャフト周りの構造が煩雑化する上、ハンドルの振動防止の点で十分に満足できる効果が得られない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の刈払機用ハンドルの制振装置はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、振動するハンドルと一体変位する剛性の当り部と、該当り部に対して振動方向に遊動状態に設けられ、振動時に該当り部に衝突するマス部材と、該当り部とマス部材との間に形成され、該マス部材を該振動方向に遊動させるための隙間と、それら当り部とマス部材との少なくとも一方の当り面に形成された弾性体とを有し、且つ該マス部材が前記ハンドル内部に内蔵されていることを特徴とする。
【0005】
請求項2のものは、請求項1において、前記制振装置が内部に遊動室を有する剛性のハウジングを有していて該ハウジングが前記当り部を構成しており、該ハウジング内の遊動室内に前記マス部材が遊動状態に収容されていることを特徴とする。
【0006】
請求項3のものは、請求項2において、前記ハウジングが前記ハンドルと別体に構成されていて、該ハウジングが前記マス部材とともに該ハンドル内部に内蔵され、該ハウジングにおいて該ハンドルに固定されていることを特徴とする。
【0007】
請求項4のものは、請求項2において、前記ハンドルのパイプが前記ハウジングを兼ねていることを特徴とする。
【0008】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、振動するハンドルと一体変位する剛性の当り部と、その当り部に対し振動方向に遊動状態に設けられたマス部材と、それらの間に形成された隙間と、更にマス部材と当り部との間に介在する弾性体とを有する制振装置を刈払機のハンドルに装着し、ハンドルの振動を抑制するようになしたものである。
【0009】
この制振装置は次のように働く。
即ちこの制振装置の場合、ハンドルが振動し始めるとこれと一体に当り部が変位し、振動部と同期して振動し始める。
一方マス部材は当り部に対して振動方向に遊動状態にあるため、即ち当り部に対し同方向に独立して自由に移動するため、当り部の振動時にその当り部に衝突し、当り部の振動即ちハンドルの振動を打ち消すように作用する。
【0010】
このとき当り部に衝突したマス部材にはその当り部から逆向きに運動エネルギーが与えられ(従って当り部の振動エネルギーの一部がマス部材の運動エネルギーとして吸収される)、マス部材は逆方向に運動を行う。
そして最初の当り面とは逆位置にある当り面に再び衝突してそこで再び当り部、即ちハンドルの振動を打ち消すように作用する。
【0011】
マス部材は以後も同様の運動を当り部とは逆位相ないし異なった位相で繰り返し行い、衝突の度に当り部の振動エネルギーを吸収するとともに、これを自身の運動エネルギーに変換して振動する当り部に衝突し続ける。これによるエネルギー吸収によってハンドルの振動エネルギーが減衰し効果高く制振される。
【0012】
尚、当り部とマス部材との何れもが剛体から成っていると、衝突時に大きな異音(衝突音)が発生してしまう。
しかるに本発明における制振装置では、当り部とマス部材との少なくとも一方の当り面にゴム,樹脂等の弾性体が形成してあるため、衝突時に大きな異音が発生する問題がないとともに、衝突時における滑り摩擦,弾性体の粘性挙動により振動エネルギーが熱に変換・吸収され、即ち弾性体による制振作用が働いて振動部の振動減衰が助長される。
【0013】
尚、振動するハンドルにダイナミックダンパを装着してハンドル振動を抑制するといったことも考えられる。
このダイナミックダンパは、振動部に対しダンパマスをばねを介して付加するもので、それらダンパマスとばねとから成る付加振動系の固有振動数を、主振動系の固有振動数(振動部の固有振動数)に対しチューニングすることで、振動部の共振倍率を低くし制振することができる。
【0014】
しかしながらダイナミックダンパによる制振では、単一の共振周波数の振動に対して効果を発揮するに過ぎず、他の周波数の共振を有効に防止することができない。即ち複数の周波数の共振に対しては有効でない。
しかもダイナミックダンパの場合には共振点の前後に新たに別の共振を生じる問題がある。
加えてばねとしてゴム弾性体を用いたときに、ゴム弾性体のばね定数が温度によって変化するために制振特性の温度依存性が高く、高温時や低温時に制振効率が減少してしまう。
【0015】
更にまたダイナミックダンパではダンパマスとして大きな質量が必要であって(振動部材の10%程度の質量が必要)、装置全体の重量が重くなるとともに、必要な設置スペースも大きく、更にまた制振可能な方向も定まっていて、多方向の振動に対して有効に働かないといった種々の問題が内在している。
【0016】
しかるに本発明における制振装置では、マス部材を独立移動可能に設けておいて、これを制振すべきハンドルの振動部とは逆位相ないし異なった位相で運動させて当り部に衝突させ、振動エネルギーを吸収減衰するものであるため周波数依存性が特になく、広い周波数範囲に亘って振動を抑制することができ、また衝突方向を多方向に取ることが容易且つ簡単であって、多方向の振動を抑制することができ、しかも温度に対する依存性も小さく、高温から低温までの幅広い温度範囲で良好な制振効果を発揮する。
またマス部材の必要な質量も軽量で足り(振動部材の5%程度の質量で足りる)、装置全体の所要スペースも小さくコンパクトであって、尚且つ振動部に対し簡単に装着できるなど種々の特長を有している。
【0017】
因みに図1は本発明における制振装置の一形態例をダイナミックダンパと比較して模式的に表したもので、図中1はその制振装置を、2はダイナミックダンパを表している。
尚、3は制振装置1におけるマス部材、4はマス部材3の外周面即ち当り面に形成した弾性体を、5は当り部を成すハウジングを示しており、また6はダイナミックダンパ2におけるダンパマス、7はばね(ゴム)を、更に8は振動部材を示している。
【0018】
図1(B)は、振動部材8に対して制振装置1を装着したときの制振効果をダイナミックダンパ2を装着した場合及びそれらを装着しない場合との比較において表したものである。
但し図1(B)中cが制振装置1を装着した場合、bがダイナミックダンパ2を装着した場合、aがそれらの何れをも装着しない場合をそれぞれ示している。
【0019】
この図1(B)の制振特性から分るように、図1(A)(イ)のダイナミックダンパ2を装着した場合、特定の周波数領域(ここでは高周波数側の領域)において共振を抑制できるものの、共振点の前後に別の新たな共振を生じており、更に低周波数側での共振に対しては効果を現していないが、図1(A)(ウ)の制振装置1の場合、高周波数側においても低周波数側においても効果を現しており、更にまた共振点の前後に別の新たな共振を生ぜしめるといった現象も生じない。
以上から明らかなように、本発明における制振装置を刈払機の振動するハンドルに装着することでハンドル振動を良好に抑制できることが分る。
【0020】
本発明は、刈払機のハンドル内部に制振装置を内蔵した点、詳しくはマス部材を刈払機のハンドル内部に内蔵した点を1つの特徴としている。
刈払機のハンドルは使用者が手で掴んでこれを操作する部分であり、そのような箇所にハンドルとは別の部材が外部に大きく突き出していると外観上煩雑となったり、或いはハンドル操作の障害となる恐れが生ずる。
しかるに本発明では制振装置をハンドルに内蔵しているため、かかる制振装置を外観上目立たなくすることが可能でハンドル周りの外観をすっきりとしたものとすることができるとともに、ハンドルの操作性も良好に維持できる。
【0021】
本発明において、剛性の当り部は鉄,アルミニウム合金等の金属や硬質の樹脂その他の硬質材にて構成することができる。
またマス部材はそれ自体、ゴム,樹脂等の弾性体にて構成することができる。但しこの場合、その内部に金属粉等を混入させて成る高比重ゴム,高比重樹脂等として構成しておくことが望ましい。
尚、マス部材をゴム,樹脂等の弾性体で構成する場合には、マス部材自体によって、剛性の当り部とマス部材との少なくとも一方の当り面に形成されるゴム,樹脂等の弾性体を構成することが可能である。
【0022】
またこのマス部材は、ゴム,樹脂等の弾性体の発泡体として構成することもできる。
但しより効果的な制振をなす上でマス部材は鉄,アルミニウム合金,鉛等の金属でこれを構成しておくことが望ましい。
その場合には、剛性の当り部とマス部材との少なくとも一方の当り面にゴム,樹脂等の弾性体が形成される。
【0023】
本発明において、上記隙間はマス部材を当り部に対し最も効果的に衝突させる上で重要な意味があり、この意味において隙間は0.05〜2.0mmの範囲で形成するのが望ましく、より望ましくは0.2〜1.0mmの範囲である。
【0024】
本発明においては、上記弾性体としてゴム,樹脂を用いることができる。
ここでゴムとしては例えばNR,SBR,BR等のジエン系ゴム,EPDM系ゴム,ウレタン系ゴム,シリコン系ゴム等各種のゴムを用いることができる。
また樹脂としては例えばポリプロピレンやポリアミド等の熱可塑性樹脂,ポリオレフィンやウレタン,ポリエステル系の熱可塑性エラストマその他のものを用いることができる。
【0025】
ここで弾性体はマス部材又は当り部の当り面に加硫接着等によって接着固定しておいても良いし或いはまた非接着状態で当り面に形成しておくこともできる。
【0026】
本発明においては、制振装置に剛性のハウジングを具備させて当り部を構成させ、そのハウジング内の遊動室内にマス部材を遊動状態に収容しておくことができる(請求項2)。
この場合においてそのハウジングを刈払機のハンドルと別体に構成してマス部材とともにハンドル内部に内蔵し、そのハウジングにおいてハンドルに固定するようになすことができる(請求項3)。
このようにすることで容易に制振装置をハンドル内部に内蔵状態で固定することができる。
【0027】
一方において本発明では刈払機のハンドルのパイプにてハウジングを兼用させ、そのパイプ内部に上記マス部材を遊動状態に収容した形態となすことができる(請求項4)。
この場合制振装置における必要な部品点数を少なくできる。
【0028】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図2において、10はエンジン付草刈機(刈払機)であって、12は駆動装置としてのエンジン、14は回転刃であり、16は回転刃14のカバーである。
18はシャフトであり、20はこのシャフト18から二股に分岐する状態で設けられたハンドルである。
【0029】
ハンドル20は略U字状に回曲した金属製のパイプ22を有しており、そのパイプ22が中央部で取付部材23によりシャフト18に取り付けられている。
【0030】
ハンドル20の両端部にはグリップ24が設けられており、そしてそのグリップ24の部分において後述する本例の制振装置28(図3参照)がハンドル20に内蔵されている。
グリップ24は、図3に示しているようにパイプ22の先端側の部分を筒状のゴム弾性体26で被覆して構成してある。
【0031】
図3及び図4において、28はこのグリップ24に内蔵された本例の制振装置で剛性のハウジング30を有している。
ハウジング30は筒状の周壁部30A,底部30B及び図中上端の開放部を閉鎖するキャップ30Cとから成っており、周壁部30Aにおいてパイプ22内部に圧入固定されている。但し接着その他の手段によってパイプ22内に固定することもできる。
【0032】
ここでハウジング30におけるキャップ30Cはまた、ハンドル20のパイプ22の図中上端開放部を閉鎖するキャップの働きもなしている。
【0033】
ハウジング30の内側には遊動室32が形成されており、そこに対応する形状のマス部材34が、その外周面をゴム等の弾性体36で被覆された状態で、ハウジング30との間に所定の隙間sを形成する状態で遊動可能に収容されている。
ここで隙間sは軸直角方向において片側の隙間を表しており、またマス部材34とキャップ30Cとの間の隙間2sは、マス部材34が弾性体36を介しハウジング30の底部30Bに接した状態でのキャップ30Cとマス部材34、詳しくは弾性体36との間の隙間を表している。
【0034】
本例の制振装置28の場合、ハンドル20が振動し始めるとこれと一体にハウジング30が変位し、ハンドル20と同期して振動し始めるが、一方のマス部材34はハウジング30に対して振動方向に遊動状態にあって独立して自由に移動するため、ハウジング30の振動時にマス部材34がハウジング30に対し振動方向に衝突し、ハウジング30の振動即ちハンドル20の振動を打ち消すように作用する。
【0035】
このときマス部材34にはハウジング30から逆向きに運動エネルギーが与えられ、マス部材34は逆方向に運動を行う。そして最初の当り面とは逆位置にある当り面に再び衝突してハンドル20の振動を打ち消すように作用する。
【0036】
マス部材34は以後も同様の運動をハウジング30とは逆位相ないし異なった位相で繰り返し行い、衝突の度にハウジング30、即ちハンドル20の振動エネルギーを吸収するとともに、これを自身の運動エネルギーに変換する。これによりまたその際の滑り摩擦によるエネルギー吸収によって、ハンドル20の振動エネルギーが減衰し効果高く制振される。
【0037】
因みに図5,図6は、制振装置をハンドル20に取り付けた場合の制振効果を、制振装置を取り付けない場合との比較において示したものである。
ここで図5,図6において横軸は周波数を、縦軸は加速度を表している。また図中点線が制振装置を装着しないで測定した結果を、また実線が制振装置を装着した状態で測定した結果を表している。
但しこれら図5,図6の測定結果は、ハンドル20に図7に示す制振装置38,40を取り付け、それぞれに加速度センサ42を取り付けて図2のX方向,Y方向,Z方向の振動加速度を測定した結果を表している。
【0038】
ここで制振装置38は、横断面形状が円形、縦断面形状が四角形状の剛性のハウジング44内の遊動室46内部に、対応する形状のマス部材48を弾性体50で被覆した状態で所定の隙間をもって遊動状態に収容したものであり、また制振装置40は剛性のハウジング52内の遊動室54、詳しくは縦断面形状が円形で横断面形状が四角形状の遊動室54内に、対応する形状のマス部材56を弾性体58で被覆した状態で、所定の隙間をもって遊動状態に収容したものである。
【0039】
図5及び図6に示しているように、制振装置38,40をグリップ24より先端及び下側位置でハンドル20に取り付けることでハンドル20、詳しくはグリップ24に伝わる振動を効果的に抑制できることが分る。
【0040】
また本例の制振装置28は、ダイナミックダンパと異なって周波数依存性が特になく、広い周波数範囲に亘って振動を抑制することができ、また温度に対する依存性も小さく、高温から低温までの幅広い温度範囲で良好な制振効果を発揮する。
またマス部材34の必要な質量も軽量で足りるため、装置全体の所要スペースが小さくコンパクトであるとともに、ハンドル20に対する装着が簡単であるなど種々の特長を有する。
【0041】
特に本例の制振装置28はその全体をハンドル20に内蔵した点を特徴としており、これにより制振装置28をハンドル20に対して外付けした場合に比べて装着した制振装置28を外観上目立たなくすることができ、ハンドル20周りの外観をすっきりとしたものに保持できるとともに、ハンドル20の操作性も良好に維持できる。
【0042】
本例においては、制振装置28にハウジング30を具備してそのハウジング30内の遊動室32内にマス部材34を遊動状態に収容し、そのハウジング30の部分においてハンドル20に固定してあるため、容易に制振装置28をハンドル20に内蔵状態に取付固定することができる。
【0043】
図8は本発明の他の実施例を示している。
この例の制振装置28は、ハンドル20のパイプ22にてハウジング30を兼用させたもの、詳しくは周壁部30Aを兼用させたものである。
他の部分については基本的に図3に示すものと同様である。
この例の場合、制振装置28における必要な部品点数を少なくすることができる。
【0044】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A):本発明における制振装置の一形態例をダイナミックダンパと比較して模式的に示す図である。
(B):(A)の制振装置の効果の説明図である。
【図2】本発明の一実施例の制振装置を草刈機のハンドルに装着した状態で草刈機とともに示す図である。
【図3】同実施例の制振装置をハンドルへの取付状態で拡大して示す図である。
【図4】図3の制振装置を各部材に分解して示す図である。
【図5】同実施例の制振装置の効果を示すグラフである。
【図6】同実施例の制振装置の効果を示すグラフである。
【図7】図5,図6に示す効果を確認するために用いた制振装置をハンドルへの取付状態で示す図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
10 草刈機
20 ハンドル
22 パイプ
28 制振装置
30 ハウジング(当り部)
32 遊動室
34 マス部材
36 弾性体
s 隙間
Claims (4)
- 振動するハンドルと一体変位する剛性の当り部と、該当り部に対して振動方向に遊動状態に設けられ、振動時に該当り部に衝突するマス部材と、該当り部とマス部材との間に形成され、該マス部材を該振動方向に遊動させるための隙間と、それら当り部とマス部材との少なくとも一方の当り面に形成された弾性体とを有し、且つ該マス部材が前記ハンドル内部に内蔵されていることを特徴とする刈払機用ハンドルの制振装置。
- 請求項1において、前記制振装置が内部に遊動室を有する剛性のハウジングを有していて該ハウジングが前記当り部を構成しており、該ハウジング内の遊動室内に前記マス部材が遊動状態に収容されていることを特徴とする刈払機用ハンドルの制振装置。
- 請求項2において、前記ハウジングが前記ハンドルと別体に構成されていて、該ハウジングが前記マス部材とともに該ハンドル内部に内蔵され、該ハウジングにおいて該ハンドルに固定されていることを特徴とする刈払機用ハンドルの制振装置。
- 請求項2において、前記ハンドルのパイプが前記ハウジングを兼ねていることを特徴とする刈払機用ハンドルの制振装置。
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JP2007198535A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Tokai Rubber Ind Ltd | 制振装置 |
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2002
- 2002-08-28 JP JP2002248212A patent/JP2004081129A/ja not_active Withdrawn
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