JP2004080972A - バスバー - Google Patents
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Abstract
【課題】管状のバスバー電流を流す際に、電気抵抗による発熱でバスバーが高温化するのを防ぐ。
【解決手段】バスバー10の胴体部12に、傾斜を有する傾斜部17a、17bを設ける。傾斜部17aの最下部近傍には通風孔18aを設け、最上部近傍には通風孔18bを設ける。同様に、傾斜部17bには通風孔18c、18dを設ける。これにより、最下部近傍の通風孔18a、18dから空気が流入し、最上部近傍の通風孔18b、18cから空気が流出する対流が起こり、バスバー10は内部からも冷却される。
【選択図】 図1
【解決手段】バスバー10の胴体部12に、傾斜を有する傾斜部17a、17bを設ける。傾斜部17aの最下部近傍には通風孔18aを設け、最上部近傍には通風孔18bを設ける。同様に、傾斜部17bには通風孔18c、18dを設ける。これにより、最下部近傍の通風孔18a、18dから空気が流入し、最上部近傍の通風孔18b、18cから空気が流出する対流が起こり、バスバー10は内部からも冷却される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電経路として用いられるバスバー、特にその冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気回路における導電経路として、バスバーと呼ばれる細長い金属片がしばしば用いられる。特に高周波の交流回路に用いられる場合には、電流は表皮効果によって導体表面を流れるため、表面積を大きくとることのできる管状のバスバーが多く用いられる。
【0003】
バスバーは電気回路を備えた様々な機器において広く用いられているが、その一つとして、最近普及しはじめた電気自動車やハイブリッド車が挙げられる。こうした自動車では、原動機としてのモータを駆動するため、電源が供給する電力をIPM(インテリジェントパワーモジュール)を通じてモータに送り、モータを制御する電気回路が設けられている。図3は、この電気回路において、IPMとモータの間を接続するバスバーの従来の構成を示す正面図である。バスバー10は、電気抵抗の小さい導体によって作られており、内部が中空である管状の胴体部12と、その両端の締結部14a、14bとからなる。そして、この締結部14aがIPM20と、締結部14bがモータに繋がる出力ケーブル22と電気的に接続されている。IPM20との接続はボルト24aによってなされ、出力ケーブル22との接続は、その先端の金具22aをボルト24bを用いて固定部24cに固定することで行われる。
【0004】
図4には、バスバー10の先端部の拡大図を示した。外部の端子部と電気的に接続される締結部14aは、胴体部12を押し潰して作られている。この構造のため、バスバー10の内部の空気は、外部と交換されることなく、閉じこめられることになる。
【0005】
バスバー10では、電気抵抗に伴う熱が発生する。熱の発生量は、流れる電流の少ない通常の運転時には比較的少ないが、負荷が大きく大量の電流が流される際には非常に大きくなる。これに対し、バスバー10の外壁からの放射や、外壁付近の空気の対流や、バスバー10と接触した器具への熱伝導によって、冷却がなされる。しかし、熱が大量に発生する際には、冷却の効果が追いつかず、バスバー10は非常に高い温度をもつようになる。
【0006】
実開平2−67509号公報には、このような高温を防ぐ手段が開示されている。図5は、その手段の概略を示した図である。ここでは、バスバー101の上面に孔102a、102b、102cなどからなる孔列が設けられており、下面には上面の孔と互い違いに孔103a、103b、103cなどからなる孔列が設けられている。これにより、バスバー101による加熱を駆動源とする空気は、図中に矢印で模式的に示したような対流を起こす。例えば、下面の孔103aから流入した空気は、その多くが両隣にある上面の孔102aまたは102bから流出することになる。この過程で、バスバー101の内部を冷却するため、温度が低下する。なお、これらの孔は、バスバー101の軸方向に長く、周方向に短い形状をしており、電流が流れる経路を狭くしないように配慮されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、バスバーに前述のような孔を設けると、表面積が減少するため、電流に対する単位長さあたりの抵抗が増大する。したがって、上記実開平2−67509号公報に記載された手段のように、孔を多く設けた場合には、バスバーの内部に空気が流れることによる温度低下効果だけでなく、電気抵抗による温度上昇効果も生じる。本発明の課題は、係る状況を鑑み、バスバー上に多くの孔を設けることなく、温度上昇を抑えることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のバスバーは、内部を中空とする管状の胴体部を有し、電気的に接続されて導電経路に用いられるバスバーであって、バスバーが取り付けられた際に、胴体部は所定の傾斜角をもった傾斜部を有し、傾斜部の最上部近傍と最下部近傍には内部に貫通する換気孔が設けられている。
【0009】
また、好ましくは本発明のバスバーは、最上部近傍の換気孔は、胴体部の上面に設けられ、最下部近傍の換気孔は、胴体部の下面に設けられている。
【0010】
また、好ましくは本発明のバスバーは、電気的に接続された少なくとも一つの箇所の近傍に、前記換気孔が設けられている。
【0011】
また、好ましくは本発明のバスバーは、前記換気孔は、胴体部の屈曲部以外の箇所に設けられている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を、図面を用いて説明する。図中、同一部材には、同一符号を付して説明を省略する。
【0013】
図1は、本実施形態の概要を示す、バスバー10の正面図である。ここに示したバスバー10は、従来例で示した図3のバスバー10と同様の形状をしている。すなわち、胴体部12は管の軸方向の曲率が大きな5つの屈曲部16(それぞれを屈曲部16a−16eと呼ぶ)を含み、中央の屈曲部16cを含む鉛直線に対し、ほぼ対称のアーチ状となっている。その傾きは、締結部14aから屈曲部16aまではほぼ水平だが、屈曲部16aから屈曲部16bまでの直線状部分では水平面となす角度は80度を超えて鉛直に近く、屈曲部16bから屈曲部16cまでの直線状部分では水平面となす角度は15度程度とゆるやかである。これにより、屈曲部16aから屈曲部16cにかけて、水平面に対し傾斜した胴体部12をもつ傾斜部17aが形成される。屈曲部16cを挟んだ反対側も同様であり、屈曲部16cから屈曲部16eにかけて傾斜部17bが形成されている。なお、図1においては、管状の胴体部12の断面を円形のように記しているが、この明細書において管状とはその断面が長円型であるものや、多角形であるものも含むものとする。
【0014】
傾斜部17aには、外部から内部に貫通した2つの通風孔18a、18bが設けられている。通風孔18aは傾斜部17aの最下部近傍にあり、胴体部12の軸方向に長く周方向に短い形状をしており、胴体部12の側面に設けられている。また、通風孔18bは傾斜部17aの最上部近傍にあり、やはり胴体部12の軸方向に長く周方向に短い形状をしており、胴体部12の上面に設けられている。同様にして、傾斜部17bには通風孔18c、18dが設けられている。なお、これらの通風孔18a−18dの形状を細長くしているのは、電流が流れる経路を、あまり狭めることなくバスバー10に通風機能をもたせるためである。
【0015】
電流を流す際には、抵抗によって熱が発生する。この熱が、バスバー10の外表面から放射および対流によって奪われる様相は、従来例と基本的に変わらない。しかし、本実施形態においては、バスバー10の内部において加熱された空気は、その密度の軽さのために浮力を受ける。これにより、図中に矢印で示したように、最下部近傍に位置する通風孔18a、18dからは外部の空気が流入し、最上部近傍に位置する通風孔18b、18cからは内部の空気が流出する。内部に流入した空気は、高温の内壁によって加熱され、低密度化することで、浮力を受けるようになる。この過程を繰り返すことで、バスバー10の外表面からだけでなく、内表面からも、対流によって熱エネルギーを奪うことになり、その結果、バスバー10の温度は低下する。
【0016】
ここで、バスバー10内から効率良く熱エネルギーを奪うように、バスバー10内の空気を効率良く流出させるための条件を考える。まず、流れを妨げる圧力のムラをなくすように、傾斜部17は、あまり複雑な形状でないことが望ましい。図1に示した場合のように、実装の都合によっては複数の屈曲部16をもつ必要がでてくるが、障害がない場合には不要な屈曲部16を排し、直線的な構造をもたせることが重要である。また、通風孔18a−18dについては大きい方が良いが、電気抵抗を減らす観点からは、軸方向に長い形状とし、あまり大きすぎない方が好ましく、両者のバランスを勘案する必要がある。
【0017】
また、浮力によって軸方向の運動を効率良く駆動するために、胴体部12に所定の傾斜角αをもつ傾斜部17a、17bをもたせることが重要となる。傾斜角αは、大きな角度をもつ方が大きな浮力を得られるが、大きすぎる場合には、バスバーの全長が長くなる問題を考慮する必要がある。なお、図1に示した場合のように、途中に屈曲部16を有する場合には、最下部近傍の通風孔18a(18d)と最上部近傍の通風孔18b(18c)を結んだ直線が、水平面となす角度αをもって傾斜角に代替すればよい。現在、実際に使用している3種類のバスバーにおいては、このαはそれぞれ26度、29度、42度としている。
【0018】
通風孔18a−18dは、傾斜部17a、17b全体の空気を駆動するために、傾斜部17の最下部近傍と最上部近傍とに設けることが望ましい。また、浮力を十分に生かせるように、最下部近傍の通風孔18a、18dは胴体部12の下面に設け、最上部近傍の通風孔18b、18cは胴体部12の上面に設けると良い。図1に示した例では、実装上の都合により、通風孔18a、18dは下面に設けることができなかったが、周囲の風通しに問題がない場合には、図2に示したように、最下部の通風孔を18e、18gの位置にとることが好ましい。これは、電気的接続がなされて発熱量が非常に多い締結部14を冷却する観点からも好都合である。なお、図2では、図1における最上部近傍の通風孔18b、18cの代わりに、最上部の屈曲部16cに通風孔18fを設けている。ただし、このように浮力を有効に生かすことを最優先して通風孔18fを設けることができるのは、屈曲部16cが十分な強度を維持できる場合に限る。一般にバスバー10に外力が加わると、屈曲部16には大きな力が働くため、屈曲部16を避けて通風孔18を設けることが好ましい。
【0019】
なお、本実施形態のバスバーは、自動車の電気回路だけでなく、一般の機器における電気回路中で用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バスバーの形状及び通風孔を示す図である。
【図2】バスバーの形状及び別の通風孔を示す図である。
【図3】従来のバスバーの構成を示す図である。
【図4】バスバーの先端部分を示す図である。
【図5】バスバーの他の従来例を示す図である。
【符号の説明】
10 バスバー、12 胴体部、14 締結部、16 屈曲部、17 傾斜部、18 通気孔。
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電経路として用いられるバスバー、特にその冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気回路における導電経路として、バスバーと呼ばれる細長い金属片がしばしば用いられる。特に高周波の交流回路に用いられる場合には、電流は表皮効果によって導体表面を流れるため、表面積を大きくとることのできる管状のバスバーが多く用いられる。
【0003】
バスバーは電気回路を備えた様々な機器において広く用いられているが、その一つとして、最近普及しはじめた電気自動車やハイブリッド車が挙げられる。こうした自動車では、原動機としてのモータを駆動するため、電源が供給する電力をIPM(インテリジェントパワーモジュール)を通じてモータに送り、モータを制御する電気回路が設けられている。図3は、この電気回路において、IPMとモータの間を接続するバスバーの従来の構成を示す正面図である。バスバー10は、電気抵抗の小さい導体によって作られており、内部が中空である管状の胴体部12と、その両端の締結部14a、14bとからなる。そして、この締結部14aがIPM20と、締結部14bがモータに繋がる出力ケーブル22と電気的に接続されている。IPM20との接続はボルト24aによってなされ、出力ケーブル22との接続は、その先端の金具22aをボルト24bを用いて固定部24cに固定することで行われる。
【0004】
図4には、バスバー10の先端部の拡大図を示した。外部の端子部と電気的に接続される締結部14aは、胴体部12を押し潰して作られている。この構造のため、バスバー10の内部の空気は、外部と交換されることなく、閉じこめられることになる。
【0005】
バスバー10では、電気抵抗に伴う熱が発生する。熱の発生量は、流れる電流の少ない通常の運転時には比較的少ないが、負荷が大きく大量の電流が流される際には非常に大きくなる。これに対し、バスバー10の外壁からの放射や、外壁付近の空気の対流や、バスバー10と接触した器具への熱伝導によって、冷却がなされる。しかし、熱が大量に発生する際には、冷却の効果が追いつかず、バスバー10は非常に高い温度をもつようになる。
【0006】
実開平2−67509号公報には、このような高温を防ぐ手段が開示されている。図5は、その手段の概略を示した図である。ここでは、バスバー101の上面に孔102a、102b、102cなどからなる孔列が設けられており、下面には上面の孔と互い違いに孔103a、103b、103cなどからなる孔列が設けられている。これにより、バスバー101による加熱を駆動源とする空気は、図中に矢印で模式的に示したような対流を起こす。例えば、下面の孔103aから流入した空気は、その多くが両隣にある上面の孔102aまたは102bから流出することになる。この過程で、バスバー101の内部を冷却するため、温度が低下する。なお、これらの孔は、バスバー101の軸方向に長く、周方向に短い形状をしており、電流が流れる経路を狭くしないように配慮されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、バスバーに前述のような孔を設けると、表面積が減少するため、電流に対する単位長さあたりの抵抗が増大する。したがって、上記実開平2−67509号公報に記載された手段のように、孔を多く設けた場合には、バスバーの内部に空気が流れることによる温度低下効果だけでなく、電気抵抗による温度上昇効果も生じる。本発明の課題は、係る状況を鑑み、バスバー上に多くの孔を設けることなく、温度上昇を抑えることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のバスバーは、内部を中空とする管状の胴体部を有し、電気的に接続されて導電経路に用いられるバスバーであって、バスバーが取り付けられた際に、胴体部は所定の傾斜角をもった傾斜部を有し、傾斜部の最上部近傍と最下部近傍には内部に貫通する換気孔が設けられている。
【0009】
また、好ましくは本発明のバスバーは、最上部近傍の換気孔は、胴体部の上面に設けられ、最下部近傍の換気孔は、胴体部の下面に設けられている。
【0010】
また、好ましくは本発明のバスバーは、電気的に接続された少なくとも一つの箇所の近傍に、前記換気孔が設けられている。
【0011】
また、好ましくは本発明のバスバーは、前記換気孔は、胴体部の屈曲部以外の箇所に設けられている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を、図面を用いて説明する。図中、同一部材には、同一符号を付して説明を省略する。
【0013】
図1は、本実施形態の概要を示す、バスバー10の正面図である。ここに示したバスバー10は、従来例で示した図3のバスバー10と同様の形状をしている。すなわち、胴体部12は管の軸方向の曲率が大きな5つの屈曲部16(それぞれを屈曲部16a−16eと呼ぶ)を含み、中央の屈曲部16cを含む鉛直線に対し、ほぼ対称のアーチ状となっている。その傾きは、締結部14aから屈曲部16aまではほぼ水平だが、屈曲部16aから屈曲部16bまでの直線状部分では水平面となす角度は80度を超えて鉛直に近く、屈曲部16bから屈曲部16cまでの直線状部分では水平面となす角度は15度程度とゆるやかである。これにより、屈曲部16aから屈曲部16cにかけて、水平面に対し傾斜した胴体部12をもつ傾斜部17aが形成される。屈曲部16cを挟んだ反対側も同様であり、屈曲部16cから屈曲部16eにかけて傾斜部17bが形成されている。なお、図1においては、管状の胴体部12の断面を円形のように記しているが、この明細書において管状とはその断面が長円型であるものや、多角形であるものも含むものとする。
【0014】
傾斜部17aには、外部から内部に貫通した2つの通風孔18a、18bが設けられている。通風孔18aは傾斜部17aの最下部近傍にあり、胴体部12の軸方向に長く周方向に短い形状をしており、胴体部12の側面に設けられている。また、通風孔18bは傾斜部17aの最上部近傍にあり、やはり胴体部12の軸方向に長く周方向に短い形状をしており、胴体部12の上面に設けられている。同様にして、傾斜部17bには通風孔18c、18dが設けられている。なお、これらの通風孔18a−18dの形状を細長くしているのは、電流が流れる経路を、あまり狭めることなくバスバー10に通風機能をもたせるためである。
【0015】
電流を流す際には、抵抗によって熱が発生する。この熱が、バスバー10の外表面から放射および対流によって奪われる様相は、従来例と基本的に変わらない。しかし、本実施形態においては、バスバー10の内部において加熱された空気は、その密度の軽さのために浮力を受ける。これにより、図中に矢印で示したように、最下部近傍に位置する通風孔18a、18dからは外部の空気が流入し、最上部近傍に位置する通風孔18b、18cからは内部の空気が流出する。内部に流入した空気は、高温の内壁によって加熱され、低密度化することで、浮力を受けるようになる。この過程を繰り返すことで、バスバー10の外表面からだけでなく、内表面からも、対流によって熱エネルギーを奪うことになり、その結果、バスバー10の温度は低下する。
【0016】
ここで、バスバー10内から効率良く熱エネルギーを奪うように、バスバー10内の空気を効率良く流出させるための条件を考える。まず、流れを妨げる圧力のムラをなくすように、傾斜部17は、あまり複雑な形状でないことが望ましい。図1に示した場合のように、実装の都合によっては複数の屈曲部16をもつ必要がでてくるが、障害がない場合には不要な屈曲部16を排し、直線的な構造をもたせることが重要である。また、通風孔18a−18dについては大きい方が良いが、電気抵抗を減らす観点からは、軸方向に長い形状とし、あまり大きすぎない方が好ましく、両者のバランスを勘案する必要がある。
【0017】
また、浮力によって軸方向の運動を効率良く駆動するために、胴体部12に所定の傾斜角αをもつ傾斜部17a、17bをもたせることが重要となる。傾斜角αは、大きな角度をもつ方が大きな浮力を得られるが、大きすぎる場合には、バスバーの全長が長くなる問題を考慮する必要がある。なお、図1に示した場合のように、途中に屈曲部16を有する場合には、最下部近傍の通風孔18a(18d)と最上部近傍の通風孔18b(18c)を結んだ直線が、水平面となす角度αをもって傾斜角に代替すればよい。現在、実際に使用している3種類のバスバーにおいては、このαはそれぞれ26度、29度、42度としている。
【0018】
通風孔18a−18dは、傾斜部17a、17b全体の空気を駆動するために、傾斜部17の最下部近傍と最上部近傍とに設けることが望ましい。また、浮力を十分に生かせるように、最下部近傍の通風孔18a、18dは胴体部12の下面に設け、最上部近傍の通風孔18b、18cは胴体部12の上面に設けると良い。図1に示した例では、実装上の都合により、通風孔18a、18dは下面に設けることができなかったが、周囲の風通しに問題がない場合には、図2に示したように、最下部の通風孔を18e、18gの位置にとることが好ましい。これは、電気的接続がなされて発熱量が非常に多い締結部14を冷却する観点からも好都合である。なお、図2では、図1における最上部近傍の通風孔18b、18cの代わりに、最上部の屈曲部16cに通風孔18fを設けている。ただし、このように浮力を有効に生かすことを最優先して通風孔18fを設けることができるのは、屈曲部16cが十分な強度を維持できる場合に限る。一般にバスバー10に外力が加わると、屈曲部16には大きな力が働くため、屈曲部16を避けて通風孔18を設けることが好ましい。
【0019】
なお、本実施形態のバスバーは、自動車の電気回路だけでなく、一般の機器における電気回路中で用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バスバーの形状及び通風孔を示す図である。
【図2】バスバーの形状及び別の通風孔を示す図である。
【図3】従来のバスバーの構成を示す図である。
【図4】バスバーの先端部分を示す図である。
【図5】バスバーの他の従来例を示す図である。
【符号の説明】
10 バスバー、12 胴体部、14 締結部、16 屈曲部、17 傾斜部、18 通気孔。
Claims (4)
- 内部を中空とする管状の胴体部を有し、電気的に接続されて導電経路に用いられるバスバーであって、
バスバーが取り付けられた際に、胴体部は所定の傾斜角をもった傾斜部を有し、
傾斜部の最上部近傍と最下部近傍には内部に貫通する換気孔が設けられているバスバー。 - 請求項1記載のバスバーであって、
最上部近傍の換気孔は、胴体部の上面に設けられ、
最下部近傍の換気孔は、胴体部の下面に設けられているバスバー。 - 請求項1または2記載のバスバーであって、
電気的に接続された少なくとも一つの箇所の近傍に、前記換気孔が設けられているバスバー。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバスバーであって、
前記換気孔は、胴体部の屈曲部以外の箇所に設けられているバスバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002241511A JP2004080972A (ja) | 2002-08-22 | 2002-08-22 | バスバー |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002241511A JP2004080972A (ja) | 2002-08-22 | 2002-08-22 | バスバー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004080972A true JP2004080972A (ja) | 2004-03-11 |
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ID=32023970
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JP2002241511A Pending JP2004080972A (ja) | 2002-08-22 | 2002-08-22 | バスバー |
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2002
- 2002-08-22 JP JP2002241511A patent/JP2004080972A/ja active Pending
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