JP2004080289A - 通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】テレビ電話において、着信時、ディスプレイの状態にかかわらず、表示を可能とする。
【解決手段】相手から呼び出し信号が送信されてきたとき、その呼び出し信号を検出する検出回路24と、ディスプレイ30を制御するための制御信号を形成する形成回路24とを設ける。検出回路24が呼び出し信号を検出したとき、所定の制御信号を形成回路24により形成してディスプレイ30に出力する。このときの制御信号は、ディスプレイ30の電源がオフのときにはオンに切り換え、その後、ディスプレイ30の入力を、この通信装置から出力される映像信号に切り換える信号とする。
【選択図】 図1
【解決手段】相手から呼び出し信号が送信されてきたとき、その呼び出し信号を検出する検出回路24と、ディスプレイ30を制御するための制御信号を形成する形成回路24とを設ける。検出回路24が呼び出し信号を検出したとき、所定の制御信号を形成回路24により形成してディスプレイ30に出力する。このときの制御信号は、ディスプレイ30の電源がオフのときにはオンに切り換え、その後、ディスプレイ30の入力を、この通信装置から出力される映像信号に切り換える信号とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、通信装置、特にテレビ電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ電話機には、その通信回線が公衆電話回線網に接続されるものと、IP網に接続されるものとがあるが、どちらのテレビ電話機も、通常の電話機に小さい画面のディスプレイ(モニタ)を一体化したタイプと、ディスプレイとして通常のテレビ受像機などを使用するタイプとに大別することができる。
【0003】
しかし、ブロードバンドネットワークが普及しつつあり、また、家庭のテレビ受像機は大画面化およびフラット化が進んでいる。このため、今後のライフスタイルとして、家庭のリビングルームに入った大型フラットテレビ受像機を使用してテレビ電話を行うことが検討されている。つまり、上記の2つのタイプのうち、ディスプレイとしてテレビ受像機などを使用するタイプのテレビ電話機が注目されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ディスプレイとしてテレビ受像機を使用するタイプのテレビ電話機の場合、テレビ電話機本体は、一般のVTRやDVDプレイヤーなどと同様、テレビ受像機の外部映像入力端子に接続するという位置付けで設計されていて、テレビ電話機本体とテレビ受像機との間に、それ以上の動作の連携は考えられていない。このため、以下のような問題を生じてしまう。
【0005】
(1) テレビ受像機により番組を見ている最中に着信があっても、画面には、その着信について何も表示されない。このため、通常の音声電話と同様、ユーザは呼び出し音でしか着信を知ることができず、せっかくのテレビ電話なのに画面を有効に使っているとは言えない。また、大きな音量で番組を見ている場合には、着信音に気がつかないこともある。
【0006】
(2) (1)項で、ユーザが受話器をオフフックして着信に応じても、テレビ受像機にはそれまでユーザが見ていた番組が映っている。したがって、ユーザがテレビ受像機の入力切り換えスイッチを明示的に切り換えないと、テレビ電話の画面に切り換えわらない。同様に、ユーザが発信を行う場合も、ユーザがテレビ受像機の入力切り換えスイッチを明示的に切り換える必要がある。
【0007】
(3) テレビ受像機の電源がオフ(スタンバイ状態を含む。以下同様)のときに着信があり、これにユーザが応じるときも、ユーザがテレビ受像機の電源を明示的にオンにし、さらにテレビ受像機の入力切り換えを行わないと、テレビ電話の画面には切り換わらない。また、ユーザが発信を行う場合も、ユーザが明示的に同様の操作を行う必要がある。
【0008】
(4) 通話を終了して受話器をオンフックするときも、ユーザが明示的に再度入力切り換えないと、テレビ電話の画面がもとのテレビ番組の画面に復帰しない。また、テレビ受像機の電源もオフにならない。
【0009】
この発明は、以上のような問題点を解決しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明においては、例えば、
相手から映像信号が送られてきたとき、その映像信号を受信し、
この受信した映像信号をディスプレイに出力して画像として表示させる通信装置であって、
上記相手から呼び出し信号が送信されてきたとき、その呼び出し信号を検出する検出回路と、
上記ディスプレイを制御するための制御信号を形成する形成回路と
を有し、
上記検出回路が上記呼び出し信号を検出したとき、上記制御信号を上記形成回路により形成して上記ディスプレイに出力するとともに、
このときの上記制御信号が、上記ディスプレイの電源がオフのときにはオンに切り換え、その後、上記ディスプレイの入力を、この通信装置から出力される映像信号に切り換える信号である
ようにした通信装置
とするものである。
したがって、相手から呼び出しがあると、そのときのディスプレイの状態にかかわらず、ディスプレイの表示が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
▲1▼ 全体および各機器の構成
図1は、この発明を、IP電話におけるテレビ電話機に適用した場合の一例を示し、この電話機は、コードレス方式のハンドセット(子機)10と、その親機に対応するテレビ電話機本体20と、ディスプレイとして使用するテレビ受像機30とから構成される。また、符号40はネットワークを示す。なお、以下の説明において、通常の音声のみによる通話およびその通話モードを「音声通話」および「音声通話モード」と呼び、音声に映像を伴う通話およびその通話モードを「映像通話」および「映像通話モード」と呼ぶものとする。
【0012】
▲1▼−1 ハンドセット10
ハンドセット10は、一般のコードレス電話機の子機(ハンドセット)とほぼ同様に構成されているもので、送話器11、受話器12および操作部13を有する。この場合、送話器11は、ユーザの音声を音声信号に変換して後述する処理回路14に供給するものであり、受話器12は処理回路14から得られる相手の音声信号が供給されて相手の音声を出力する。
【0013】
また、操作部13は、押しボタンスイッチにより構成された各種の操作ボタンを有する。すなわち、操作部13のうち、音声ボタンは、音声通話の開始を指示するためのボタンで、発信時、着信時、あるいは映像通話中にこの音声ボタンを押すと、通話相手とは通常の電話のように音声のみで通話することができる(音声通話モード)。さらに、カメラボタンは、映像通話の開始を指示するためのボタンで、発信時、着信時、あるいは音声通話中にこのカメラボタンを押すと、通話相手とはテレビ電話で通話することができる(映像通話モード)。また、音声ボタンおよびカメラボタンはオフフック機能も有するもので、着信時あるいは呼び出し中に、音声ボタンあるいはカメラボタンのどちらを押すと、呼び出しは解除され、音声通話もしくは映像通話によって通話が可能とされる。
【0014】
さらに、操作部13のうち、切ボタンは、映像通話や音声通話を終了することを指示するボタンであり、すなわち、オンフックを行うボタンである。また、ダイヤルボタンは、相手のアドレス(電話番号)を直接入力するためのボタンである。さらに、アドレスボタンは、アドレス帳から目的とする通話相手のアドレス(電話番号)を検索するためのボタンである。なお、このアドレスボタンはジョグダイヤルとすることもできる。そして、これら操作ボタンが押されたとき、操作部13は、その押されたボタンが特定できるようにボタンごとに異なった信号を送出する。
【0015】
さらに、ハンドセット10は、処理回路14、表示部15および通信回路16を有する。この場合、処理回路14は、マイクロコンピュータなどにより構成され、各部の信号を処理するとともに、このハンドセット全体の動作を制御するものである。また、表示部15は、例えばLCDパネルにより構成され、ダイヤル時、着信時、あるいは各種の情報の設定時に、それらの情報を補助的に表示するためのものである。
【0016】
また、通信回路16は、テレビ電話機本体20の通信回路26と電波を通じて交信することにより、送話器11および操作部13から出力される信号をテレビ電話機本体20に送信し、逆に、テレビ電話機本体20から送信されてくる音声信号を受信して受話器12に供給する。さらに、通信回路16は、テレビ電話機本体20の通信回路26との間で、各種の情報や制御データの送受信も行う。
【0017】
▲1▼−2 テレビ電話機本体20
テレビ電話機本体20は、ハンドセット10に対する親機として動作するとともに、テレビ受像機30に所定の制御信号を供給して電源や入力などを管理し、また、制御するものである。このため、テレビ電話機本体20は、ビデオカメラ21、ネットワーク制御回路22、処理回路24、通信回路26を有する。
【0018】
この場合、ビデオカメラ21は、テレビ電話を行うとき、ユーザ(送話者)の姿を撮像するためのものであり、CCDやCMOSなどの撮像素子を有して構成され、その撮像出力が処理回路24に送られる。また、ネットワーク制御回路22は、通話相手に送る音声信号、映像信号および制御データをIPパケット化してネットワーク40に送出し、逆に、ネットワーク40を通じて相手から送られてきたIPパケットを受信してもとの音声信号、映像信号および制御データを復号して処理回路24に供給する。
【0019】
また、処理回路24は、マイクロコンピュータなどにより構成され、ビデオカメラ21から供給された映像信号およびハンドセット10から送られてくる音声信号を通話相手に送るためのエンコード処理、およびネットワーク40を通じて相手から送られてくる映像信号および音声信号のデコード処理を実行する。さらに、処理回路24は、この装置全体をテレビ電話機として機能させるための各種の処理を実行する。例えば、テレビ受像機30への映像信号の出力、およびテレビ受像機30との間の制御信号の入出力なども制御する。
【0020】
さらに、処理回路24は、ROM24AおよびRAM24Bを有する。このROM24Aは、処理回路24が実行するプログラム、そのプログラムの実行に必要なデータ、オペレーティングシステムをあらかじめ格納し、必要なときに処理回路24により読み出され、利用される。また、RAM24Bは、そのプログラムの実行時に一時的に必要となる記憶領域として使われる。
【0021】
また、RAM24Bには、テレビ電話機本体20の現在の通話モードが、音声通話モードであるか映像通話モードであるかを示す情報も記憶される。そして、この通話モードが変化した場合には、処理回路24は、RAM24Bに記憶されている通話モードを必ず更新する。さらに、RAM24Bは、テレビ受像機30の現在の動作モードが、テレビ放送の受信モード、BSの入力モード、CSの入力モード、外部入力モードのうちのどれであるかを示す情報も記憶する。そして、必要な場合には、処理回路24は制御信号を利用してテレビ受像機30に動作モードの問い合わせを行い、その結果をRAM24Bに記憶する。
【0022】
さらに、通信回路26は、ハンドセット10の通信回路16と電波を通じて交信することにより、ハンドセット10から送られてくる音声信号を処理回路24に供給し、逆に相手から送られてくる音声信号をハンドセット10に送信する。また、通信回路26は、ハンドセット10の通信回路16との間で、各種の情報や制御データの送受信も行う。
【0023】
▲1▼−3 テレビ受像機30
テレビ受像機30は、テレビ放送の受信系については通常のテレビ受像機とほぼ同様の構成とされているものであるが、それに加えてテレビ電話機本体20からの制御信号にしたがってテレビ電話機のディスプレイとしても動作するように構成されている。このため、テレビ受像機30は、テレビ電話機本体20とはケーブルを通じて接続され、テレビ電話機本体20から出力される映像信号が、そのケーブルを通じて外部入力端子に供給されるとともに、ケーブルを通じて制御信号もやりとりされる。
【0024】
そして、テレビ受像機30は、受信回路31と、映像表示部32と、処理回路34とを有する。この場合、受信回路31は、アンテナにより受信されたテレビ放送の放送波信号から映像信号および音声信号を復調して処理回路34に送る。また、映像表示部32は、ブラウン管あるいは液晶パネルなどの表示手段と、これをドライブする回路などから構成され、処理回路34から送られてくる映像信号を映像として表示する。
【0025】
さらに、処理回路34は、マイクロコンピュータなどにより構成され、これに供給された映像信号を表示部32に供給する、複数の映像入力があるときにはそれを切り換える、OSDとして表示させるためのアイコンを映像に重ねる、現在のテレビ受像機30の動作モードを把握してテレビ電話機本体20に通知するなどのの処理を行う。このため、処理回路34は、ROM34AおよびRAM34Bを有し、ROM34Aには、処理回路34が実行するプログラムと、OSD用のアイコンなどのデータがあらかじめ書き込まれている。
【0026】
▲2▼ 各機器の外観および動作例
図2〜図5は、ハンドセット10、テレビ電話機本体20、テレビ受像機30の外観およびそれぞれの動作状態におけるイメージを示すもので、テレビ電話機本体20と、テレビ受像機30はケーブルで接続されるが、テレビ電話機本体20のビデオカメラ21は、例えばテレビ受像機30の上に配置される。
【0027】
そして、図2は、テレビ受像機30によりテレビ番組を視聴している状態を示す。この状態は、テレビ電話機としては待機モードの状態であるが、通常のテレビ受像機により番組を視聴している状態となんら変わりはない。
【0028】
また、図3は、テレビ番組を視聴している場合(図2の状態)に、着信があって呼び出し中の状態を示す。この状態では、テレビ受像機30の画面の右上に、着信を告げるアイコン3Aが点滅表示され、ハンドセット10のリンガが鳴動する。
【0029】
さらに、図4は、映像通話モードにより通話をしている状態を示し、テレビ受像機30の画面に、相手の映像3Bと自分の映像3Cとが表示される。これは、例えば図3の呼び出し中に、ハンドセット10の操作部13のカメラボタンを押して映像通話を開始した場合などである。なお、通話を終了してハンドセット10の切ボタンを押すと、図2の状態に戻る。
【0030】
図5は、発信のため、あらかじめ登録してあるアドレス帳から、目的とする相手のアドレスを検索している状態を示す。この状態では、テレビ受像機30の画面に、アドレス帳に登録されている相手の名称が一覧表3Dの形式で表示され、ハンドセット10によりその一覧表3Dから目的とする相手を選択すると、対応するアドレスが取り出され、ネットワーク40に送出される。
【0031】
▲3▼ 各機器の動作状態および遷移
図6および図7は、▲1▼項で説明したテレビ電話機における状態遷移図を示す。そして、図6の状態遷移図は、映像通話モードのときだけテレビ電話の画面を表示させる場合である。また、図7は、映像通話モード以外、すなわち、音声通話モードやアドレスの入力中などのときにも、テレビ受像機30に情報を表示させる場合である。
【0032】
そして、まず、図6と図7とに共通する要素について説明すると、楕円は状態を表し、矢印は状態間の遷移を表す。そして、状態(楕円)のうち、「待機モード」状態は、音声通話、映像通話および各種のボタン操作のいずれも行っていない状態である。また、「アドレス入力モード」は、発信を行うときに、その通話相手のアドレスを、アドレス帳から検索するなどして入力する状態、あるいは所期設定やアドレス帳の編集など通話以外の操作を行っている状態である。さらに、「音声通話モード」および「映像通話モード」は▲1▼項で述べたとおりである。
【0033】
なお、これらのモードおよび状態は排他である。また、今の場合、「音声通話モード」および「映像通話モード」から「アドレス入力モード」には戻れない仕様を想定しているので、状態の遷移のすべての場合が、図6あるいは図7に示したものとなる。
【0034】
また、遷移(矢印)のうち、「切り換え」は、テレビ電話機本体20からテレビ受像機30に対して制御信号を出力し、テレビ受像機30の状態を切り換えることである。すなわち、テレビ受像機30の電源がオフであれば、まず、電源オンを指示し、その後、テレビ電話機本体20からの映像信号への入力切り換えを指示する。これによりテレビ受像機30にはテレビ電話の画面が表示される。
【0035】
さらに、「復帰」は、「切り換え」の逆であり、テレビ受像機30を「切り換え」前の元の状態に戻すことである。また、「なし」は、「切り換え」も「復帰」も行わないことである。そして、状態の遷移を生じたときには、テレビ電話機本体20の処理回路24は、RAM24Bに保存されている内容を現在の状態に更新する。
【0036】
一方、図6と図7との違いは以下のとおりである。すなわち、図6は、映像通話モードのときのみ、テレビ受像機30にテレビ電話の画面を表示させる場合であるが、音声通話モードのときには、テレビ受像機30に映し出される映像は、それまで見ていたテレビ番組である。また、それまでテレビ受像機30の電源がオフのときには、音声通話中もやはりオフである。しかし、映像通話モードのときには、テレビ受像機30にテレビ電話の画面が映し出される。そして、このための切り換えは、映像通話モードを開始したときに自動的に行われる。
【0037】
また、アドレス入力モードのときも、音声通話モードのときと同様、テレビ受像機30の画面には、そのアドレス入力に関係する情報は表示されない。このため、アドレス入力に関係する情報は、ハンドセット10の表示部15に表示され、ユーザはその表示部15を見ながら操作することになる。
【0038】
さらに、図7は、どのモードでもテレビ受像機30に情報を表示させる場合であるが、例えばテレビ番組を視聴していた状態から、音声通話や映像通話を開始するとき、テレビ受像機30の入力がテレビ電話の画面に自動的に切り換わる。また、テレビ番組を視聴していた状態で、アドレス入力モードに遷移したときも、テレビ電話の画面に切り換わる。そして、この状態から音声通話モードあるいは映像通話モードへ切り換わったとき、テレビ受像機30の入力切り換えは行われない。
【0039】
なお、このような表示は、ハンドセット10が表示部15を備えていない場合や、音声通話モードであっても、通話相手の名前やアドレスをテレビ受像機30に表示させたり、通話の経過時間を表示させたりする場合に有効である。
【0040】
▲4▼ 各機器の処理の内容
▲2▼項および▲3▼項により説明した動作を実現するため、テレビ電話機本体20およびテレビ受像機30において、例えば図8〜図12に示すルーチン100〜500がそれぞれ実行される。これらのルーチン100〜500の詳細については、以下に詳述するが、図においては、ルーチン100〜500は、この発明に関係する部分だけを抜粋して示している。
【0041】
▲4▼−1 ルーチン100
ルーチン100は、図2に示す待機モードから図3に示す着信の呼び出し状態に遷移し、さらに、図4に示す映像通話モードに遷移する場合について、テレビ電話機本体20の処理回路24が実行するものであり、図6および図7の状態遷移図における「待機モード」で実行される。
【0042】
すなわち、ネットワーク40を通じて信号が送られてくると、処理回路24の処理がルーチン100のステップ101からスタートし、次にステップ102において、その送られてきた信号が着信の呼び出し信号であるかどうかを識別し、呼び出し信号のときには、処理はステップ103に進み、通信回路26がハンドセット10からの信号を受信することにより、ハンドセット10がオフフックされたかどうかを判断する。
【0043】
そして、オフフックされていないときには、処理はステップ104に進み、テレビ受像機30に着信の呼び出し中の表示を指示し、その後、ステップ102に戻る。したがって、相手からの呼び出し信号が続行し、かつ、オンフックが続いている間、テレビ受像機30の表示部32には、図3に示すように、呼び出しを告げるアイコン3Aが点滅表示されている。
【0044】
そして、ハンドセット10において、オフフックのボタン操作が行われると、これがステップ103により判別され、ステップ105に進んでルーチン100を終了し、以後、通話モードとなる。また、オフフックをする前に、相手が呼び出しをやめたときには、呼び出し信号が得られなくなるので、これがステップ102により判別され、ステップ105に進み、以後、再び待機モードとなる。
【0045】
▲4▼−2 ルーチン200
ルーチン200は、ルーチン100に対応してテレビ受像機30の処理回路34により実行される。すなわち、テレビ電話機本体20から所定の制御信号が送られてくると、処理回路24の処理がルーチン200のステップ201からスタートし、次にステップ202において、テレビ電話機本体20によりアイコンの表示が指示されているかどうかを判別し、指示されているときには、ステップ203に進み、ROM34Aのデータを使用して所定のアイコン信号を形成し、図3に示すように、表示部32に着信を告げるアイコン3Aを点滅表示する。
【0046】
続いて、処理はステップ204に進み、テレビ受像機30の音声系(図示せず)を制御して音量を小さくし、さらに、ステップ205に進み、ROM34Aのサウンドデータにより着信を示す着信音信号を形成し、スピーカ(図示せず)から着信音を出力させ、その後、ステップ202に戻る。したがって、テレビ電話機本体20からのアイコン表示の指示が続いている間、すなわち、相手からの呼び出し信号が続行し、かつ、オンフックが続いている間、表示部32には、図3に示すように、呼び出しを告げるアイコン3Aが点滅表示されている。
【0047】
そして、テレビ電話機本体20からのアイコン表示の指示がなくなると、これがステップ202により判別され、ステップ206に進んでルーチン200を終了する。
【0048】
▲4▼−3 ルーチン300
ルーチン300は、図3の状態から図4の状態に移る場合、すなわち、着信の呼び出しに応じて映像通話を行う場合、および図5の状態から図4の状態に移る場合、すなわち、アドレスを検索してから発信を行って映像通話を行う場合など、テレビ受像機30の電源のオンオフや入力切り換えを自動的に行う場合に、テレビ電話機本体20の処理回路24により実行される。
【0049】
このルーチン300が実行されるのは、図6および図7の状態遷移図において、「切り換え」および「復帰」の状態遷移の場合であり、すべての「切り換え」および「復帰」の場合で、処理の流れは同一である。
【0050】
すなわち、着信の呼び出しに応答するとき、発信に先だってアドレスを入力するとき、あるいは音声通話から映像通話に切り換えときなど、ユーザがハンドセット10の操作部13のボタンを押すと、その操作されたボタンを示す信号が通信回路15、25を通じて処理回路24に入力される。
【0051】
すると、処理回路24の処理がルーチン300のステップ301からスタートし、次にステップ302において、接続されているテレビ受像機30の現在の状態を制御信号により問い合わせ、その回答を記憶する。そして、ステップ303において、ステップ302で得られた回答と、入力されたボタン信号とにより、図6あるいは図7の状態変化に該当する場合、これが「切り換え」の状態遷移に該当するかどうかを判断する。すなわち、現在(状態遷移前)のテレビ電話機本体20の状態と、受信した信号により遷移すべき状態とから、ROM24Aに記憶されている図6あるいは図7の状態遷移図に対応するデータを参照することにより、当該状態遷移に該当するかどうかを判断する。これは、映像通話を開始する場合などのように、テレビ受像機30の電源オンオフや入力切り換えを自動的に行う場合である。
【0052】
そして、該当するときは、ステップ303において切り換え処理を行ってからステップ304に進み、該当しないときには、そのままステップ304に進む。なお、ステップ303における切り換え処理の詳細については後述する。
【0053】
続いて、ステップ305において、ステップ303と同様に「復帰」の状態遷移に該当するかどうか判断する。これは、映像通話の終了の場合など、テレビ受像機30の状態をもとに戻す場合である。このため、該当するときは、ステップ306において復帰の処理を行ってからステップ307に進み、該当しないときには、そのままステップ307に進み、このステップ307でルーチン300を終了する。なお、ステップ306における復帰処理の詳細も後述する。
【0054】
▲4▼−4 ルーチン400
ルーチン400は、ステップ304の切り換え処理時にテレビ電話機本体20において、処理回路24により実行される。
【0055】
すなわち、処理回路24は、ステップ402において、ステップ302においてすでに得ている、接続されているテレビ受像機30の現在の状態をRAM24Bに記憶する。次にステップ403において、記憶した回答からテレビ受像機30の電源のオンオフ状態を判断する。そして、電源オフのときには、ステップ404により、テレビ受像機30に電源をオンする制御信号を発信して電源をオンにさせ、その後、ステップ405に進む。また、ステップ403において、電源がオンのときには、そのままステップ405に進む。
【0056】
そして、ステップ405においては、あらかじめROM24Aに記憶されている情報にしたがった制御信号をテレビ受像機30に発信し、テレビ受像機30の入力をテレビ電話機本体20に切り換え、その後、ステップ406によりルーチン400を終了する。したがって、ルーチン400が実行されると、テレビ受像機30は、電源がオフであれば、オンとなり、テレビ電話機本体20に入力が切り換えられ、この結果、テレビ電話機本体20から着信のアイコンの信号やテレビ電話の映像信号が供給されれば、それまでの、テレビ受像機30の状態にかかわらず、着信のアイコンやテレビ電話の画面が表示されることになる。
【0057】
▲4▼−5 ルーチン500
ルーチン500は、ステップ306の復帰処理時にテレビ電話機本体20において、処理回路24により実行される。
【0058】
すなわち、処理回路24は、ステップ502において、RAM24Bに記憶しておいた切り換え前の状態の情報を読み出し、この情報にしたがって復帰のための制御信号をテレビ受像機30に発信する。例えば、入力を受信回路31に戻す制御信号を発信し、その後、電源をオフにする信号を発信するなどである。
【0059】
以上により、テレビ受像機30は、テレビ電話機を使用する前の状態に戻ることになる。
【0060】
▲5▼ まとめ
上述のテレビ電話機によれば、テレビ受像機30をテレビ電話機のディスプレイとして使用することができるが、その場合、テレビ電話の着信時に、ユーザが現在視聴している映像に重ねて着信を告げるアイコンが点滅表示されるので、着信を確実にユーザに通知することができる。また、テレビ電話の着信時には、ユーザはオフフックの操作をするだけで、それまでのテレビ受像機30の状態にかかわらず入力が自動的に切り換えられ、ユーザはテレビ電話の画面を見ながら通話することができる。
【0061】
さらに、音声通話モードによる通話中であっても、ハンドセット10の操作部13を操作するだけで、それまでのテレビ受像機30の状態にかかわらず自動的にテレビ受像機30の入力が切り換えられ、以後、テレビ電話の画面を見ながら通話をすることができる。また、同様に発信する場合も、ハンドセット10の操作部13のボタンを操作して映像通話モードを開始するだけで、自動的にテレビ受像機30の入力が切り換えられる。
【0062】
また、テレビ受像機30の電源がオフであっても、ユーザが着信に応じる、あるいは映像通話モードへ切り換えるだけで、テレビ電話の画面を見ながら通話することができる。さらに、発信する場合も同様に自動的にテレビ受像機30の電源がオンになり、テレビ電話の画面入力に切り換わる。また、通話の終了時、ユーザは通話終了のためのオンフックの操作のみ行えば、テレビ受像機30は通話開始前と同じ状態に戻る。
【0063】
そして、上記のように、(1)〜(4)項のすべてを解決することができるので、テレビ電話機としての使い勝手が向上する。
【0064】
なお、上述においては、例えば着信があったとき、テレビ電話機本体20がテレビ受像機30に、着信アイコンの表示を指示する制御信号を供給し、その結果、テレビ受像機30は着信を示すアイコンを表示する場合であるが、着信があったとき、テレビ電話機本体20がテレビ受像機30に、着信中であることを示す状態信号を供給し、これをテレビ受像機30が判別して着信アイコンを表示することもできる。すなわち、上述においては、テレビ電話機本体20がテレビ受像機30に制御信号を供給すると、テレビ受像機30は、その制御信号にしたがった処理を実行する場合であるが、テレビ電話機本体20が、テレビ電話機としての状態を示す状態信号をテレビ受像機30に供給し、テレビ受像機30が、その状態信号を判別して対応する処理を実行することもできる。
【0065】
そして、そのようにした場合には、テレビ受像機30の機能が機種によって異なっていても、すなわち、例えば、ある機種では、着信アイコンの表示機能しかないが、別の機種では、着信アイコンの表示機能に加えて着信の相手の名前を表示したり、音量を小さくしたりする機能もあるようなとき、それぞれの機種において、それらの機能をフルに発揮することができる。
【0066】
また、上述において、テレビ受像機30が制御信号の受信機能だけを有し、制御信号の発信機能を持たない場合には、テレビ電話機本体20はテレビ受像機30の現在状態を知ることができないので、復帰処理ができなくなるが、切り換え処理に限れば、テレビ電話機本体20からテレビ受像機30の現在状態にかかわらず切り換え信号を送ることにより、なんら問題なく実行することができる。さらに、テレビ電話機本体20とテレビ受像機30とを一体化することもできる。
【0067】
また、ルーチン100、200、300およびそれらの一部のステップは、ポーリング処理により実行してもよく、あるいは割り込み処理により実行してもよい。さらに、上述においては、この発明をIP電話に適用した場合であるが、一般のアナログ回線やISDN回線の電話に適用することもできる。また、テレビ受像機30が例えば赤外線によるリモコン(遠隔操作)の機能がある場合には、テレビ電話機本体20によるテレビ受像機30の制御は、そのリモコン機能を利用することもできる。
【0068】
さらに、テレビ受像機30に外部入力が複数ある場合には、そのうちのどこにテレビ電話機本体20が接続されているかによりテレビ電話機本体20が送出すべき切り換え信号が異なるが、このためにテレビ電話機本体20の初期設定を行うことで、上述と全く同様のことを行うことができる。
【0069】
〔この明細書で使用している略語の一覧〕
BS :Broadcasting Satellite
CCD :Charge Coupled Device
CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor
CS :Communication Satellite
DVD :Digital Versatile Disc
IP :Internet Protocol
ISDN:Integrated Service Digital Network
LCD :Liquid Crystal Display
OSD :On Screen Display
RAM :Random Access Memory
ROM :Read Only Memory
VTR :Video Tape Recorder
【0070】
【発明の効果】
この発明によれば、テレビ受像機をテレビ電話のディスプレイとして使用できるとともに、ディスプレイが一体化されているテレビ電話となんら変わることのなく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一形態を示す系統図である。
【図2】この発明を説明するための図である。
【図3】この発明を説明するための図である。
【図4】この発明を説明するための図である。
【図5】この発明を説明するための図である。
【図6】この発明を説明するための状態遷移図である。
【図7】この発明を説明するための状態遷移図である。
【図8】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【図9】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【図10】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【図11】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【図12】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…ハンドセット、13…操作部、14…処理回路、16…通信回路、20…テレビ電話機本体、21…ビデオカメラ、22…ネットワーク制御回路、24…処理回路、30…テレビ受像機、31…受信回路、32…表示部、34…処理回路、40…ネットワーク
【発明の属する技術分野】
この発明は、通信装置、特にテレビ電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ電話機には、その通信回線が公衆電話回線網に接続されるものと、IP網に接続されるものとがあるが、どちらのテレビ電話機も、通常の電話機に小さい画面のディスプレイ(モニタ)を一体化したタイプと、ディスプレイとして通常のテレビ受像機などを使用するタイプとに大別することができる。
【0003】
しかし、ブロードバンドネットワークが普及しつつあり、また、家庭のテレビ受像機は大画面化およびフラット化が進んでいる。このため、今後のライフスタイルとして、家庭のリビングルームに入った大型フラットテレビ受像機を使用してテレビ電話を行うことが検討されている。つまり、上記の2つのタイプのうち、ディスプレイとしてテレビ受像機などを使用するタイプのテレビ電話機が注目されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ディスプレイとしてテレビ受像機を使用するタイプのテレビ電話機の場合、テレビ電話機本体は、一般のVTRやDVDプレイヤーなどと同様、テレビ受像機の外部映像入力端子に接続するという位置付けで設計されていて、テレビ電話機本体とテレビ受像機との間に、それ以上の動作の連携は考えられていない。このため、以下のような問題を生じてしまう。
【0005】
(1) テレビ受像機により番組を見ている最中に着信があっても、画面には、その着信について何も表示されない。このため、通常の音声電話と同様、ユーザは呼び出し音でしか着信を知ることができず、せっかくのテレビ電話なのに画面を有効に使っているとは言えない。また、大きな音量で番組を見ている場合には、着信音に気がつかないこともある。
【0006】
(2) (1)項で、ユーザが受話器をオフフックして着信に応じても、テレビ受像機にはそれまでユーザが見ていた番組が映っている。したがって、ユーザがテレビ受像機の入力切り換えスイッチを明示的に切り換えないと、テレビ電話の画面に切り換えわらない。同様に、ユーザが発信を行う場合も、ユーザがテレビ受像機の入力切り換えスイッチを明示的に切り換える必要がある。
【0007】
(3) テレビ受像機の電源がオフ(スタンバイ状態を含む。以下同様)のときに着信があり、これにユーザが応じるときも、ユーザがテレビ受像機の電源を明示的にオンにし、さらにテレビ受像機の入力切り換えを行わないと、テレビ電話の画面には切り換わらない。また、ユーザが発信を行う場合も、ユーザが明示的に同様の操作を行う必要がある。
【0008】
(4) 通話を終了して受話器をオンフックするときも、ユーザが明示的に再度入力切り換えないと、テレビ電話の画面がもとのテレビ番組の画面に復帰しない。また、テレビ受像機の電源もオフにならない。
【0009】
この発明は、以上のような問題点を解決しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明においては、例えば、
相手から映像信号が送られてきたとき、その映像信号を受信し、
この受信した映像信号をディスプレイに出力して画像として表示させる通信装置であって、
上記相手から呼び出し信号が送信されてきたとき、その呼び出し信号を検出する検出回路と、
上記ディスプレイを制御するための制御信号を形成する形成回路と
を有し、
上記検出回路が上記呼び出し信号を検出したとき、上記制御信号を上記形成回路により形成して上記ディスプレイに出力するとともに、
このときの上記制御信号が、上記ディスプレイの電源がオフのときにはオンに切り換え、その後、上記ディスプレイの入力を、この通信装置から出力される映像信号に切り換える信号である
ようにした通信装置
とするものである。
したがって、相手から呼び出しがあると、そのときのディスプレイの状態にかかわらず、ディスプレイの表示が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
▲1▼ 全体および各機器の構成
図1は、この発明を、IP電話におけるテレビ電話機に適用した場合の一例を示し、この電話機は、コードレス方式のハンドセット(子機)10と、その親機に対応するテレビ電話機本体20と、ディスプレイとして使用するテレビ受像機30とから構成される。また、符号40はネットワークを示す。なお、以下の説明において、通常の音声のみによる通話およびその通話モードを「音声通話」および「音声通話モード」と呼び、音声に映像を伴う通話およびその通話モードを「映像通話」および「映像通話モード」と呼ぶものとする。
【0012】
▲1▼−1 ハンドセット10
ハンドセット10は、一般のコードレス電話機の子機(ハンドセット)とほぼ同様に構成されているもので、送話器11、受話器12および操作部13を有する。この場合、送話器11は、ユーザの音声を音声信号に変換して後述する処理回路14に供給するものであり、受話器12は処理回路14から得られる相手の音声信号が供給されて相手の音声を出力する。
【0013】
また、操作部13は、押しボタンスイッチにより構成された各種の操作ボタンを有する。すなわち、操作部13のうち、音声ボタンは、音声通話の開始を指示するためのボタンで、発信時、着信時、あるいは映像通話中にこの音声ボタンを押すと、通話相手とは通常の電話のように音声のみで通話することができる(音声通話モード)。さらに、カメラボタンは、映像通話の開始を指示するためのボタンで、発信時、着信時、あるいは音声通話中にこのカメラボタンを押すと、通話相手とはテレビ電話で通話することができる(映像通話モード)。また、音声ボタンおよびカメラボタンはオフフック機能も有するもので、着信時あるいは呼び出し中に、音声ボタンあるいはカメラボタンのどちらを押すと、呼び出しは解除され、音声通話もしくは映像通話によって通話が可能とされる。
【0014】
さらに、操作部13のうち、切ボタンは、映像通話や音声通話を終了することを指示するボタンであり、すなわち、オンフックを行うボタンである。また、ダイヤルボタンは、相手のアドレス(電話番号)を直接入力するためのボタンである。さらに、アドレスボタンは、アドレス帳から目的とする通話相手のアドレス(電話番号)を検索するためのボタンである。なお、このアドレスボタンはジョグダイヤルとすることもできる。そして、これら操作ボタンが押されたとき、操作部13は、その押されたボタンが特定できるようにボタンごとに異なった信号を送出する。
【0015】
さらに、ハンドセット10は、処理回路14、表示部15および通信回路16を有する。この場合、処理回路14は、マイクロコンピュータなどにより構成され、各部の信号を処理するとともに、このハンドセット全体の動作を制御するものである。また、表示部15は、例えばLCDパネルにより構成され、ダイヤル時、着信時、あるいは各種の情報の設定時に、それらの情報を補助的に表示するためのものである。
【0016】
また、通信回路16は、テレビ電話機本体20の通信回路26と電波を通じて交信することにより、送話器11および操作部13から出力される信号をテレビ電話機本体20に送信し、逆に、テレビ電話機本体20から送信されてくる音声信号を受信して受話器12に供給する。さらに、通信回路16は、テレビ電話機本体20の通信回路26との間で、各種の情報や制御データの送受信も行う。
【0017】
▲1▼−2 テレビ電話機本体20
テレビ電話機本体20は、ハンドセット10に対する親機として動作するとともに、テレビ受像機30に所定の制御信号を供給して電源や入力などを管理し、また、制御するものである。このため、テレビ電話機本体20は、ビデオカメラ21、ネットワーク制御回路22、処理回路24、通信回路26を有する。
【0018】
この場合、ビデオカメラ21は、テレビ電話を行うとき、ユーザ(送話者)の姿を撮像するためのものであり、CCDやCMOSなどの撮像素子を有して構成され、その撮像出力が処理回路24に送られる。また、ネットワーク制御回路22は、通話相手に送る音声信号、映像信号および制御データをIPパケット化してネットワーク40に送出し、逆に、ネットワーク40を通じて相手から送られてきたIPパケットを受信してもとの音声信号、映像信号および制御データを復号して処理回路24に供給する。
【0019】
また、処理回路24は、マイクロコンピュータなどにより構成され、ビデオカメラ21から供給された映像信号およびハンドセット10から送られてくる音声信号を通話相手に送るためのエンコード処理、およびネットワーク40を通じて相手から送られてくる映像信号および音声信号のデコード処理を実行する。さらに、処理回路24は、この装置全体をテレビ電話機として機能させるための各種の処理を実行する。例えば、テレビ受像機30への映像信号の出力、およびテレビ受像機30との間の制御信号の入出力なども制御する。
【0020】
さらに、処理回路24は、ROM24AおよびRAM24Bを有する。このROM24Aは、処理回路24が実行するプログラム、そのプログラムの実行に必要なデータ、オペレーティングシステムをあらかじめ格納し、必要なときに処理回路24により読み出され、利用される。また、RAM24Bは、そのプログラムの実行時に一時的に必要となる記憶領域として使われる。
【0021】
また、RAM24Bには、テレビ電話機本体20の現在の通話モードが、音声通話モードであるか映像通話モードであるかを示す情報も記憶される。そして、この通話モードが変化した場合には、処理回路24は、RAM24Bに記憶されている通話モードを必ず更新する。さらに、RAM24Bは、テレビ受像機30の現在の動作モードが、テレビ放送の受信モード、BSの入力モード、CSの入力モード、外部入力モードのうちのどれであるかを示す情報も記憶する。そして、必要な場合には、処理回路24は制御信号を利用してテレビ受像機30に動作モードの問い合わせを行い、その結果をRAM24Bに記憶する。
【0022】
さらに、通信回路26は、ハンドセット10の通信回路16と電波を通じて交信することにより、ハンドセット10から送られてくる音声信号を処理回路24に供給し、逆に相手から送られてくる音声信号をハンドセット10に送信する。また、通信回路26は、ハンドセット10の通信回路16との間で、各種の情報や制御データの送受信も行う。
【0023】
▲1▼−3 テレビ受像機30
テレビ受像機30は、テレビ放送の受信系については通常のテレビ受像機とほぼ同様の構成とされているものであるが、それに加えてテレビ電話機本体20からの制御信号にしたがってテレビ電話機のディスプレイとしても動作するように構成されている。このため、テレビ受像機30は、テレビ電話機本体20とはケーブルを通じて接続され、テレビ電話機本体20から出力される映像信号が、そのケーブルを通じて外部入力端子に供給されるとともに、ケーブルを通じて制御信号もやりとりされる。
【0024】
そして、テレビ受像機30は、受信回路31と、映像表示部32と、処理回路34とを有する。この場合、受信回路31は、アンテナにより受信されたテレビ放送の放送波信号から映像信号および音声信号を復調して処理回路34に送る。また、映像表示部32は、ブラウン管あるいは液晶パネルなどの表示手段と、これをドライブする回路などから構成され、処理回路34から送られてくる映像信号を映像として表示する。
【0025】
さらに、処理回路34は、マイクロコンピュータなどにより構成され、これに供給された映像信号を表示部32に供給する、複数の映像入力があるときにはそれを切り換える、OSDとして表示させるためのアイコンを映像に重ねる、現在のテレビ受像機30の動作モードを把握してテレビ電話機本体20に通知するなどのの処理を行う。このため、処理回路34は、ROM34AおよびRAM34Bを有し、ROM34Aには、処理回路34が実行するプログラムと、OSD用のアイコンなどのデータがあらかじめ書き込まれている。
【0026】
▲2▼ 各機器の外観および動作例
図2〜図5は、ハンドセット10、テレビ電話機本体20、テレビ受像機30の外観およびそれぞれの動作状態におけるイメージを示すもので、テレビ電話機本体20と、テレビ受像機30はケーブルで接続されるが、テレビ電話機本体20のビデオカメラ21は、例えばテレビ受像機30の上に配置される。
【0027】
そして、図2は、テレビ受像機30によりテレビ番組を視聴している状態を示す。この状態は、テレビ電話機としては待機モードの状態であるが、通常のテレビ受像機により番組を視聴している状態となんら変わりはない。
【0028】
また、図3は、テレビ番組を視聴している場合(図2の状態)に、着信があって呼び出し中の状態を示す。この状態では、テレビ受像機30の画面の右上に、着信を告げるアイコン3Aが点滅表示され、ハンドセット10のリンガが鳴動する。
【0029】
さらに、図4は、映像通話モードにより通話をしている状態を示し、テレビ受像機30の画面に、相手の映像3Bと自分の映像3Cとが表示される。これは、例えば図3の呼び出し中に、ハンドセット10の操作部13のカメラボタンを押して映像通話を開始した場合などである。なお、通話を終了してハンドセット10の切ボタンを押すと、図2の状態に戻る。
【0030】
図5は、発信のため、あらかじめ登録してあるアドレス帳から、目的とする相手のアドレスを検索している状態を示す。この状態では、テレビ受像機30の画面に、アドレス帳に登録されている相手の名称が一覧表3Dの形式で表示され、ハンドセット10によりその一覧表3Dから目的とする相手を選択すると、対応するアドレスが取り出され、ネットワーク40に送出される。
【0031】
▲3▼ 各機器の動作状態および遷移
図6および図7は、▲1▼項で説明したテレビ電話機における状態遷移図を示す。そして、図6の状態遷移図は、映像通話モードのときだけテレビ電話の画面を表示させる場合である。また、図7は、映像通話モード以外、すなわち、音声通話モードやアドレスの入力中などのときにも、テレビ受像機30に情報を表示させる場合である。
【0032】
そして、まず、図6と図7とに共通する要素について説明すると、楕円は状態を表し、矢印は状態間の遷移を表す。そして、状態(楕円)のうち、「待機モード」状態は、音声通話、映像通話および各種のボタン操作のいずれも行っていない状態である。また、「アドレス入力モード」は、発信を行うときに、その通話相手のアドレスを、アドレス帳から検索するなどして入力する状態、あるいは所期設定やアドレス帳の編集など通話以外の操作を行っている状態である。さらに、「音声通話モード」および「映像通話モード」は▲1▼項で述べたとおりである。
【0033】
なお、これらのモードおよび状態は排他である。また、今の場合、「音声通話モード」および「映像通話モード」から「アドレス入力モード」には戻れない仕様を想定しているので、状態の遷移のすべての場合が、図6あるいは図7に示したものとなる。
【0034】
また、遷移(矢印)のうち、「切り換え」は、テレビ電話機本体20からテレビ受像機30に対して制御信号を出力し、テレビ受像機30の状態を切り換えることである。すなわち、テレビ受像機30の電源がオフであれば、まず、電源オンを指示し、その後、テレビ電話機本体20からの映像信号への入力切り換えを指示する。これによりテレビ受像機30にはテレビ電話の画面が表示される。
【0035】
さらに、「復帰」は、「切り換え」の逆であり、テレビ受像機30を「切り換え」前の元の状態に戻すことである。また、「なし」は、「切り換え」も「復帰」も行わないことである。そして、状態の遷移を生じたときには、テレビ電話機本体20の処理回路24は、RAM24Bに保存されている内容を現在の状態に更新する。
【0036】
一方、図6と図7との違いは以下のとおりである。すなわち、図6は、映像通話モードのときのみ、テレビ受像機30にテレビ電話の画面を表示させる場合であるが、音声通話モードのときには、テレビ受像機30に映し出される映像は、それまで見ていたテレビ番組である。また、それまでテレビ受像機30の電源がオフのときには、音声通話中もやはりオフである。しかし、映像通話モードのときには、テレビ受像機30にテレビ電話の画面が映し出される。そして、このための切り換えは、映像通話モードを開始したときに自動的に行われる。
【0037】
また、アドレス入力モードのときも、音声通話モードのときと同様、テレビ受像機30の画面には、そのアドレス入力に関係する情報は表示されない。このため、アドレス入力に関係する情報は、ハンドセット10の表示部15に表示され、ユーザはその表示部15を見ながら操作することになる。
【0038】
さらに、図7は、どのモードでもテレビ受像機30に情報を表示させる場合であるが、例えばテレビ番組を視聴していた状態から、音声通話や映像通話を開始するとき、テレビ受像機30の入力がテレビ電話の画面に自動的に切り換わる。また、テレビ番組を視聴していた状態で、アドレス入力モードに遷移したときも、テレビ電話の画面に切り換わる。そして、この状態から音声通話モードあるいは映像通話モードへ切り換わったとき、テレビ受像機30の入力切り換えは行われない。
【0039】
なお、このような表示は、ハンドセット10が表示部15を備えていない場合や、音声通話モードであっても、通話相手の名前やアドレスをテレビ受像機30に表示させたり、通話の経過時間を表示させたりする場合に有効である。
【0040】
▲4▼ 各機器の処理の内容
▲2▼項および▲3▼項により説明した動作を実現するため、テレビ電話機本体20およびテレビ受像機30において、例えば図8〜図12に示すルーチン100〜500がそれぞれ実行される。これらのルーチン100〜500の詳細については、以下に詳述するが、図においては、ルーチン100〜500は、この発明に関係する部分だけを抜粋して示している。
【0041】
▲4▼−1 ルーチン100
ルーチン100は、図2に示す待機モードから図3に示す着信の呼び出し状態に遷移し、さらに、図4に示す映像通話モードに遷移する場合について、テレビ電話機本体20の処理回路24が実行するものであり、図6および図7の状態遷移図における「待機モード」で実行される。
【0042】
すなわち、ネットワーク40を通じて信号が送られてくると、処理回路24の処理がルーチン100のステップ101からスタートし、次にステップ102において、その送られてきた信号が着信の呼び出し信号であるかどうかを識別し、呼び出し信号のときには、処理はステップ103に進み、通信回路26がハンドセット10からの信号を受信することにより、ハンドセット10がオフフックされたかどうかを判断する。
【0043】
そして、オフフックされていないときには、処理はステップ104に進み、テレビ受像機30に着信の呼び出し中の表示を指示し、その後、ステップ102に戻る。したがって、相手からの呼び出し信号が続行し、かつ、オンフックが続いている間、テレビ受像機30の表示部32には、図3に示すように、呼び出しを告げるアイコン3Aが点滅表示されている。
【0044】
そして、ハンドセット10において、オフフックのボタン操作が行われると、これがステップ103により判別され、ステップ105に進んでルーチン100を終了し、以後、通話モードとなる。また、オフフックをする前に、相手が呼び出しをやめたときには、呼び出し信号が得られなくなるので、これがステップ102により判別され、ステップ105に進み、以後、再び待機モードとなる。
【0045】
▲4▼−2 ルーチン200
ルーチン200は、ルーチン100に対応してテレビ受像機30の処理回路34により実行される。すなわち、テレビ電話機本体20から所定の制御信号が送られてくると、処理回路24の処理がルーチン200のステップ201からスタートし、次にステップ202において、テレビ電話機本体20によりアイコンの表示が指示されているかどうかを判別し、指示されているときには、ステップ203に進み、ROM34Aのデータを使用して所定のアイコン信号を形成し、図3に示すように、表示部32に着信を告げるアイコン3Aを点滅表示する。
【0046】
続いて、処理はステップ204に進み、テレビ受像機30の音声系(図示せず)を制御して音量を小さくし、さらに、ステップ205に進み、ROM34Aのサウンドデータにより着信を示す着信音信号を形成し、スピーカ(図示せず)から着信音を出力させ、その後、ステップ202に戻る。したがって、テレビ電話機本体20からのアイコン表示の指示が続いている間、すなわち、相手からの呼び出し信号が続行し、かつ、オンフックが続いている間、表示部32には、図3に示すように、呼び出しを告げるアイコン3Aが点滅表示されている。
【0047】
そして、テレビ電話機本体20からのアイコン表示の指示がなくなると、これがステップ202により判別され、ステップ206に進んでルーチン200を終了する。
【0048】
▲4▼−3 ルーチン300
ルーチン300は、図3の状態から図4の状態に移る場合、すなわち、着信の呼び出しに応じて映像通話を行う場合、および図5の状態から図4の状態に移る場合、すなわち、アドレスを検索してから発信を行って映像通話を行う場合など、テレビ受像機30の電源のオンオフや入力切り換えを自動的に行う場合に、テレビ電話機本体20の処理回路24により実行される。
【0049】
このルーチン300が実行されるのは、図6および図7の状態遷移図において、「切り換え」および「復帰」の状態遷移の場合であり、すべての「切り換え」および「復帰」の場合で、処理の流れは同一である。
【0050】
すなわち、着信の呼び出しに応答するとき、発信に先だってアドレスを入力するとき、あるいは音声通話から映像通話に切り換えときなど、ユーザがハンドセット10の操作部13のボタンを押すと、その操作されたボタンを示す信号が通信回路15、25を通じて処理回路24に入力される。
【0051】
すると、処理回路24の処理がルーチン300のステップ301からスタートし、次にステップ302において、接続されているテレビ受像機30の現在の状態を制御信号により問い合わせ、その回答を記憶する。そして、ステップ303において、ステップ302で得られた回答と、入力されたボタン信号とにより、図6あるいは図7の状態変化に該当する場合、これが「切り換え」の状態遷移に該当するかどうかを判断する。すなわち、現在(状態遷移前)のテレビ電話機本体20の状態と、受信した信号により遷移すべき状態とから、ROM24Aに記憶されている図6あるいは図7の状態遷移図に対応するデータを参照することにより、当該状態遷移に該当するかどうかを判断する。これは、映像通話を開始する場合などのように、テレビ受像機30の電源オンオフや入力切り換えを自動的に行う場合である。
【0052】
そして、該当するときは、ステップ303において切り換え処理を行ってからステップ304に進み、該当しないときには、そのままステップ304に進む。なお、ステップ303における切り換え処理の詳細については後述する。
【0053】
続いて、ステップ305において、ステップ303と同様に「復帰」の状態遷移に該当するかどうか判断する。これは、映像通話の終了の場合など、テレビ受像機30の状態をもとに戻す場合である。このため、該当するときは、ステップ306において復帰の処理を行ってからステップ307に進み、該当しないときには、そのままステップ307に進み、このステップ307でルーチン300を終了する。なお、ステップ306における復帰処理の詳細も後述する。
【0054】
▲4▼−4 ルーチン400
ルーチン400は、ステップ304の切り換え処理時にテレビ電話機本体20において、処理回路24により実行される。
【0055】
すなわち、処理回路24は、ステップ402において、ステップ302においてすでに得ている、接続されているテレビ受像機30の現在の状態をRAM24Bに記憶する。次にステップ403において、記憶した回答からテレビ受像機30の電源のオンオフ状態を判断する。そして、電源オフのときには、ステップ404により、テレビ受像機30に電源をオンする制御信号を発信して電源をオンにさせ、その後、ステップ405に進む。また、ステップ403において、電源がオンのときには、そのままステップ405に進む。
【0056】
そして、ステップ405においては、あらかじめROM24Aに記憶されている情報にしたがった制御信号をテレビ受像機30に発信し、テレビ受像機30の入力をテレビ電話機本体20に切り換え、その後、ステップ406によりルーチン400を終了する。したがって、ルーチン400が実行されると、テレビ受像機30は、電源がオフであれば、オンとなり、テレビ電話機本体20に入力が切り換えられ、この結果、テレビ電話機本体20から着信のアイコンの信号やテレビ電話の映像信号が供給されれば、それまでの、テレビ受像機30の状態にかかわらず、着信のアイコンやテレビ電話の画面が表示されることになる。
【0057】
▲4▼−5 ルーチン500
ルーチン500は、ステップ306の復帰処理時にテレビ電話機本体20において、処理回路24により実行される。
【0058】
すなわち、処理回路24は、ステップ502において、RAM24Bに記憶しておいた切り換え前の状態の情報を読み出し、この情報にしたがって復帰のための制御信号をテレビ受像機30に発信する。例えば、入力を受信回路31に戻す制御信号を発信し、その後、電源をオフにする信号を発信するなどである。
【0059】
以上により、テレビ受像機30は、テレビ電話機を使用する前の状態に戻ることになる。
【0060】
▲5▼ まとめ
上述のテレビ電話機によれば、テレビ受像機30をテレビ電話機のディスプレイとして使用することができるが、その場合、テレビ電話の着信時に、ユーザが現在視聴している映像に重ねて着信を告げるアイコンが点滅表示されるので、着信を確実にユーザに通知することができる。また、テレビ電話の着信時には、ユーザはオフフックの操作をするだけで、それまでのテレビ受像機30の状態にかかわらず入力が自動的に切り換えられ、ユーザはテレビ電話の画面を見ながら通話することができる。
【0061】
さらに、音声通話モードによる通話中であっても、ハンドセット10の操作部13を操作するだけで、それまでのテレビ受像機30の状態にかかわらず自動的にテレビ受像機30の入力が切り換えられ、以後、テレビ電話の画面を見ながら通話をすることができる。また、同様に発信する場合も、ハンドセット10の操作部13のボタンを操作して映像通話モードを開始するだけで、自動的にテレビ受像機30の入力が切り換えられる。
【0062】
また、テレビ受像機30の電源がオフであっても、ユーザが着信に応じる、あるいは映像通話モードへ切り換えるだけで、テレビ電話の画面を見ながら通話することができる。さらに、発信する場合も同様に自動的にテレビ受像機30の電源がオンになり、テレビ電話の画面入力に切り換わる。また、通話の終了時、ユーザは通話終了のためのオンフックの操作のみ行えば、テレビ受像機30は通話開始前と同じ状態に戻る。
【0063】
そして、上記のように、(1)〜(4)項のすべてを解決することができるので、テレビ電話機としての使い勝手が向上する。
【0064】
なお、上述においては、例えば着信があったとき、テレビ電話機本体20がテレビ受像機30に、着信アイコンの表示を指示する制御信号を供給し、その結果、テレビ受像機30は着信を示すアイコンを表示する場合であるが、着信があったとき、テレビ電話機本体20がテレビ受像機30に、着信中であることを示す状態信号を供給し、これをテレビ受像機30が判別して着信アイコンを表示することもできる。すなわち、上述においては、テレビ電話機本体20がテレビ受像機30に制御信号を供給すると、テレビ受像機30は、その制御信号にしたがった処理を実行する場合であるが、テレビ電話機本体20が、テレビ電話機としての状態を示す状態信号をテレビ受像機30に供給し、テレビ受像機30が、その状態信号を判別して対応する処理を実行することもできる。
【0065】
そして、そのようにした場合には、テレビ受像機30の機能が機種によって異なっていても、すなわち、例えば、ある機種では、着信アイコンの表示機能しかないが、別の機種では、着信アイコンの表示機能に加えて着信の相手の名前を表示したり、音量を小さくしたりする機能もあるようなとき、それぞれの機種において、それらの機能をフルに発揮することができる。
【0066】
また、上述において、テレビ受像機30が制御信号の受信機能だけを有し、制御信号の発信機能を持たない場合には、テレビ電話機本体20はテレビ受像機30の現在状態を知ることができないので、復帰処理ができなくなるが、切り換え処理に限れば、テレビ電話機本体20からテレビ受像機30の現在状態にかかわらず切り換え信号を送ることにより、なんら問題なく実行することができる。さらに、テレビ電話機本体20とテレビ受像機30とを一体化することもできる。
【0067】
また、ルーチン100、200、300およびそれらの一部のステップは、ポーリング処理により実行してもよく、あるいは割り込み処理により実行してもよい。さらに、上述においては、この発明をIP電話に適用した場合であるが、一般のアナログ回線やISDN回線の電話に適用することもできる。また、テレビ受像機30が例えば赤外線によるリモコン(遠隔操作)の機能がある場合には、テレビ電話機本体20によるテレビ受像機30の制御は、そのリモコン機能を利用することもできる。
【0068】
さらに、テレビ受像機30に外部入力が複数ある場合には、そのうちのどこにテレビ電話機本体20が接続されているかによりテレビ電話機本体20が送出すべき切り換え信号が異なるが、このためにテレビ電話機本体20の初期設定を行うことで、上述と全く同様のことを行うことができる。
【0069】
〔この明細書で使用している略語の一覧〕
BS :Broadcasting Satellite
CCD :Charge Coupled Device
CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor
CS :Communication Satellite
DVD :Digital Versatile Disc
IP :Internet Protocol
ISDN:Integrated Service Digital Network
LCD :Liquid Crystal Display
OSD :On Screen Display
RAM :Random Access Memory
ROM :Read Only Memory
VTR :Video Tape Recorder
【0070】
【発明の効果】
この発明によれば、テレビ受像機をテレビ電話のディスプレイとして使用できるとともに、ディスプレイが一体化されているテレビ電話となんら変わることのなく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一形態を示す系統図である。
【図2】この発明を説明するための図である。
【図3】この発明を説明するための図である。
【図4】この発明を説明するための図である。
【図5】この発明を説明するための図である。
【図6】この発明を説明するための状態遷移図である。
【図7】この発明を説明するための状態遷移図である。
【図8】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【図9】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【図10】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【図11】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【図12】この発明の一形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…ハンドセット、13…操作部、14…処理回路、16…通信回路、20…テレビ電話機本体、21…ビデオカメラ、22…ネットワーク制御回路、24…処理回路、30…テレビ受像機、31…受信回路、32…表示部、34…処理回路、40…ネットワーク
Claims (6)
- 相手から映像信号が送られてきたとき、その映像信号を受信し、
この受信した映像信号をディスプレイに出力して画像として表示させる通信装置であって、
上記相手から呼び出し信号が送信されてきたとき、その呼び出し信号を検出する検出回路と、
上記ディスプレイを制御するための制御信号を形成する形成回路と
を有し、
上記検出回路が上記呼び出し信号を検出したとき、上記制御信号を上記形成回路により形成して上記ディスプレイに出力するとともに、
このときの上記制御信号が、上記ディスプレイの電源がオフ(スタンバイ状態を含む)のときにはオンに切り換え、その後、上記ディスプレイの入力を、この通信装置から出力される映像信号に切り換える信号である
ようにした通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置において、
上記ディスプレイが別体である
ようにした通信装置。 - 請求項1あるいは請求項2に記載の通信装置において、
呼び出しを示す画像として表示される映像信号を形成する第2の形成回路を有し、
上記検出回路が上記呼び出し信号を検出したとき、上記呼び出しを示す画像として表示される映像信号を上記第2の形成回路により形成して上記ディスプレイに出力する
ようにした通信装置。 - 請求項3に記載の通信装置において、
上記ディスプレイに、そのときの状態を示す情報の送信を要求する回路と、
上記ディスプレイの状態を示す情報を記憶する記憶手段と
を有し、
上記検出回路が上記呼び出し信号を検出したとき、上記要求する回路により上記ディスプレイに、上記状態を示す情報の送信を要求し、
上記ディスプレイから上記情報が送られてきたとき、その送られてきた情報を上記記憶手段に記憶するとともに、
上記呼び出しを示す画像として表示される映像信号を上記第2の形成回路により形成して上記ディスプレイに出力する
ようにした通信装置。 - 請求項3あるいは請求項4に記載の通信装置において、
上記呼び出し信号による呼び出しに応じたとき、上記相手から映像信号が送られてきた映像信号を上記ディスプレイに供給して画像として表示させる
ようにした通信装置。 - 請求項5に記載の通信装置において、
上記相手から送られてくる映像信号の画像の表示を終了したとき、上記記憶手段から上記情報を取り出し、
この取り出した情報にしたがって、上記ディスプレイを上記検出回路が上記呼び出し信号を検出する直前の状態に復帰させる制御信号を、上記ディスプレイに送る
ようにした通信装置。
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