JP2004079805A - 配線、配線の形成方法、半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】配線相互間への絶縁膜の埋め込み性を向上させた配線、配線の形成方法、その配線を備えた半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体装置の製造方法は、絶縁膜1上にAl合金配線6a,6bを形成する工程と、このAl合金配線を含む全面上にTi膜又はTiN膜などの導電膜5を堆積する工程と、この導電膜をエッチバックすることにより、Al合金配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜5を残す工程と、絶縁膜1、導電膜5及びAl合金配線の上に、比較的に埋め込み性の低い成膜方法であるプラズマCVD法により層間絶縁膜としてのTEOS酸化膜7を形成する工程と、を具備するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る半導体装置の製造方法は、絶縁膜1上にAl合金配線6a,6bを形成する工程と、このAl合金配線を含む全面上にTi膜又はTiN膜などの導電膜5を堆積する工程と、この導電膜をエッチバックすることにより、Al合金配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜5を残す工程と、絶縁膜1、導電膜5及びAl合金配線の上に、比較的に埋め込み性の低い成膜方法であるプラズマCVD法により層間絶縁膜としてのTEOS酸化膜7を形成する工程と、を具備するものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線、配線の形成方法、半導体装置及びその製造方法に係わり、特に、配線相互間への絶縁膜の埋め込み性を向上させた配線、配線形成方法、その配線を備えた半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6(a),(b)及び図7(c),(d)は、従来の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図6(a)に示すように、シリコン基板(図示せず)の上方に絶縁膜101を形成する。次いで、この絶縁膜101の上にバリアメタルとしてのTiN膜102を堆積し、このTiN膜102の上に第1のAl合金膜103を堆積する。次いで、この第1のAl合金膜103の上にキャップ膜104を形成する。このキャップ膜104は、Ti膜上にTiN膜を形成したものである。
【0003】
次いで、このキャップ膜104、第1のAl合金膜103及びTiN膜102をパターニングすることにより、絶縁膜101の上には第1のAl合金配線106a,106bが形成される。
【0004】
次いで、第1のAl合金配線106a,106bを含む全面上にシリコン酸化膜107aを高密度プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により堆積する。次いで、このシリコン酸化膜107aの上にプラズマCVD法によりTEOS(tetraethylorthosilicate)酸化膜107bを堆積する。
【0005】
次に、図6(b)に示すように、このTEOS酸化膜107bの表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)で研磨することにより、TEOS酸化膜の表面を平坦化する。
【0006】
この後、図7(c)に示すように、このTEOS酸化膜107bの上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TEOS酸化膜107bの上には第1のAl合金配線106aの上方に開口部を有するレジストパターン108が形成される。次いで、このレジストパターン108をマスクとしてTEOS酸化膜107b及びシリコン酸化膜107aをエッチングする。これにより、TEOS酸化膜及びシリコン酸化膜には第1のAl合金配線106a上に位置するビアホール107cが形成される。
【0007】
次に、図7(d)に示すように、レジストパターン108を剥離液により剥離する。この剥離液は、有機剥離液(アミン系)を用いている。次いで、ビアホール107c内及びTEOS酸化膜107b上にTiN膜109を堆積し、このTiN膜上にW膜を堆積する。次いで、このW膜をエッチバックすることにより、TEOS酸化膜107b上に存在するW膜及びTiN膜109を除去する。これにより、ビアホール107c内にWプラグ110が埋め込まれる。
【0008】
次いで、このWプラグ110及びTEOS酸化膜107bの上にバリアメタルとしてのTiN膜111を堆積し、このTiN膜111の上に第2のAl合金膜112を堆積する。次いで、この第2のAl合金膜112の上にキャップ膜113を形成する。このキャップ膜113は、Ti膜上にTiN膜を形成したものである。
【0009】
次いで、このキャップ膜113、第2のAl合金膜112及びTiN膜111をパターニングすることにより、Wプラグ110及びTEOS酸化膜107bの上には第2のAl合金配線114が形成される。第2のAl合金配線114はWプラグ110を介して第1のAl合金配線106aに電気的に接続される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の半導体装置の製造方法では、第1のAl合金配線106a,106bの幅及び配線の間隔それぞれが例えば200〜300nm程度と狭く、Al合金配線の高さが450〜700nmと高い。このため、Al合金配線106a,106bの相互間にシリコン酸化膜107aを埋め込むことが難しくなる。従って、このシリコン酸化膜107aの成膜方法として、埋め込み性の良い高密度プラズマCVD法を用いている。ここでの高密度プラズマCVD法は、反応ガスとしてシラン、アルゴン、酸素などの混合ガスを用い、アルゴンでスパッタリングしながらシリコン酸化膜を成膜するという方法である。このような高密度プラズマCVD法を用いると、埋め込み性が良いためAl合金配線の相互間にボイドなどが発生することはないが、Al合金配線にアルゴンによるスパッタリングのダメージが入りやすい。また、このスパッタリングによるチャージがAl合金配線106a,106bに発生し、この発生したチャージが大きいと、シリコン基板に形成されAl合金配線に電気的に接続されているトランジスタ特性をシフトさせてしまうことがある。
【0011】
上述したようなAl合金配線へのダメージやチャージの発生を避けるために、高密度プラズマCVD法によるシリコン酸化膜107aを成膜せず、通常のプラズマCVD法によるTEOS酸化膜107bを第1のAl合金配線106a,106bの上に直接成膜することも考えられる。しかし、このTEOS酸化膜は、ステップカバレージが良くないため、Al合金配線の相互間に十分に埋め込まれず、結果的にAl合金配線の相互間にボイドが発生することがある。従って、TEOS酸化膜をAl合金配線上に直接成膜した場合、十分な信頼性を得ることができない。
【0012】
また、上記従来の半導体装置の製造方法では、上述したようにAl合金配線106aの幅が狭いため、図7(c)に示すように、レジストパターン108の開口部が第1のAl合金配線106aの位置からずれることがある。このレジストパターンをマスクとしてシリコン酸化膜107a及びTEOS酸化膜107bをエッチングしてビアホール107cを形成すると、ビアホール107c内で第1のAl合金配線106aの側壁が露出してしまう。そして、ビアホール内での接続抵抗が上昇して導通不良を起こしたり、ビアホール内での接続の信頼性が低下することがある。
【0013】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、配線相互間への絶縁膜の埋め込み性を向上させた配線、配線の形成方法、その配線を備えた半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る配線は、下地上に形成された配線基体と、
この配線基体の側壁に形成されたサイドウオール形状の導電膜と、
を具備することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る配線においては、上記配線基体は、バリアメタル膜と、このバリアメタル膜上に形成されたAl合金膜と、このAl合金膜上に形成されたキャップ膜と、を有する積層構造からなり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であることが好ましい。
【0016】
本発明に係る配線の形成方法は、下地上に配線基体を形成する工程と、
この配線基体を含む全面上に導電膜を形成する工程と、
この導電膜を加工することにより、配線基体の側壁にサイドウオール形状の導電膜を残す工程と、
を具備することを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る配線の形成方法において、上記配線基体を形成する工程は、下地上にバリアメタル膜を形成し、このバリアメタル膜上にAl合金膜を形成し、このAl合金膜上にキャップ膜を形成し、該キャップ膜、Al合金膜及びバリアメタル膜をパターニングすることにより、下地上に配線基体を形成する工程であり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であり、上記加工はエッチバックによる加工であることが好ましい。
【0018】
本発明に係る半導体装置は、下地上に形成された配線と、
この配線の側壁に形成されたサイドウオール形状の導電膜と、
下地、導電膜及び配線の上に形成された層間絶縁膜と、
を具備することを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る半導体装置において、上記配線は、バリアメタル膜と、このバリアメタル膜上に形成されたAl合金膜と、このAl合金膜上に形成されたキャップ膜と、を有する積層構造からなり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であることが好ましい。
【0020】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、下地上に配線を形成する工程と、
この配線を含む全面上に導電膜を形成する工程と、
この導電膜を加工することにより、配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜を残す工程と、
下地、導電膜及び配線の上に、比較的に埋め込み性の低い成膜方法により層間絶縁膜を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0021】
上記半導体装置の製造方法によれば、配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜を形成している。このため、配線の相互間に層間絶縁膜を埋め込む際、従来技術のような高密度プラズマCVD法による成膜方法(アルゴンでスパッタリングしながら成膜して埋め込み性を良くした方法)を用いる必要がない。従って、高密度プラズマCVD法より埋め込み性が悪い成膜方法を用いても、配線の相互間に十分に埋め込むことができる。
【0022】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法において、上記配線を形成する工程は、下地上にバリアメタル膜を形成し、このバリアメタル膜上にAl合金膜を形成し、このAl合金膜上にキャップ膜を形成し、該キャップ膜、Al合金膜及びバリアメタル膜をパターニングすることにより、下地上に配線を形成する工程であり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であり、上記加工はエッチバックによる加工であることが好ましい。
【0023】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法においては、上記層間絶縁膜を形成する工程の後、該層間絶縁膜を平坦化する工程と、該層間絶縁膜に接続孔を形成する工程と、この接続孔内に金属プラグを埋め込む工程と、この金属プラグ及び層間絶縁膜の上に上層配線を形成する工程と、をさらに含むことも可能である。
【0024】
本発明に係る半導体装置は、請求項7〜9のうちいずれか1項記載の半導体装置の製造方法により製造されたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)〜(c)及び図2(d)〜(f)は、本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【0026】
まず、図1(a)に示すように、シリコン基板(図示せず)の上方にシリコン酸化膜などの絶縁膜1をCVD法により形成する。次いで、この絶縁膜1の上にバリアメタルとしてのTiN膜2をスパッタリングにより堆積し、このTiN膜2の上に第1のAl合金膜3をスパッタリングにより堆積する。次いで、この第1のAl合金膜3の上にキャップ膜4を形成する。このキャップ膜4は、Al合金配線3上にスパッタリングにより形成されたTi膜と、このTi膜上にスパッタリングにより形成されたTiN膜と、から構成されている。なお、このキャップ膜4は、Ti膜とTiN膜の2膜構造である必要は必ずしもなく、Ti膜又はTiN膜の単膜構造であっても良い。
【0027】
次いで、このキャップ膜4上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、キャップ膜上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとしてキャップ膜4、第1のAl合金膜3及びTiN膜2をエッチングすることにより、絶縁膜1の上には従来の配線より幅が細い第1のAl合金配線6a,6bが形成される。第1のAl合金配線の幅を細く形成する理由は、後述するようにAl合金配線の側壁に導電体のサイドウオールを形成することで、その配線の幅がサイドウオールの幅だけ広がるからである。なお、第1のAl合金配線の幅は従来のそれに比べて10〜30%程度細く形成することが好ましい。
【0028】
この後、図1(b)に示すように、Al合金配線6a,6bを含む全面上にTi膜又はTiN膜などの導電膜をスパッタリングにより厚めに堆積する。ここでの導電膜の厚さは20〜300nm程度が好ましい。次いで、この導電膜をエッチバックすることにより、Al合金配線6a,6bの側壁にサイドウオール形状の導電膜5が残るように加工する。この導電膜5とAl合金配線6a,6bが一体となって配線が構成される。この配線の幅は、従来のそれより10〜30%程度広く形成されていることが好ましい。
【0029】
次に、図1(c)に示すように、Al合金配線6a,6bを含む全面上にプラズマCVD法により層間絶縁膜としてのTEOS酸化膜7を堆積する。このTEOS酸化膜は、従来技術の高密度プラズマCVD法によるシリコン酸化膜と違ってAl合金配線にアルゴンのスパッタリングによるダメージを与えることがない。
【0030】
この後、図2(d)に示すように、このTEOS酸化膜7の表面をCMPで研磨することにより、TEOS酸化膜7の表面を平坦化する。
【0031】
次に、図2(e)に示すように、このTEOS酸化膜7の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TEOS酸化膜7の上には第1のAl合金配線6aの上方に開口部を有するレジストパターン8が形成される。次いで、このレジストパターン8をマスクとしてTEOS酸化膜7をエッチングする。これにより、TEOS酸化膜7には第1のAl合金配線6a上に位置するビアホール7aが形成される。
【0032】
次に、図2(f)に示すように、レジストパターン8を剥離液により剥離する。この剥離液は、有機剥離液(アミン系)を用いている。次いで、ビアホール7a内及びTEOS酸化膜7上にバリアメタルとしてのTiN膜9をスパッタリングにより堆積し、このTiN膜9上にW膜をスパッタリングにより堆積する。次いで、このW膜をエッチバックすることにより、TEOS酸化膜7上に存在するW膜及びTiN膜9を除去する。これにより、ビアホール7a内にWプラグ10が埋め込まれる。
【0033】
次いで、このWプラグ10及びTEOS酸化膜7の上にバリアメタルとしてのTiN膜11をスパッタリングにより堆積し、このTiN膜11の上に第2のAl合金膜12をスパッタリングにより堆積する。次いで、この第2のAl合金膜12の上にキャップ膜13を形成する。このキャップ膜13は、Al合金膜12上にスパッタリングにより形成されたTi膜と、このTi膜上にスパッタリングにより形成されたTiN膜と、から構成されている。
【0034】
次いで、このキャップ膜13の上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、キャップ膜13上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとしてキャップ膜13、第2のAl合金膜12及びTiN膜11をエッチングすることにより、Wプラグ10及びTEOS酸化膜7の上には第2のAl合金配線14が形成される。第2のAl合金配線14はWプラグ10を介して第1のAl合金配線6aに電気的に接続される。
【0035】
上記第1の実施の形態によれば、第1のAl合金配線6a,6bの側壁にサイドウオール形状の導電膜5を形成している。このため、第1のAl合金配線6a,6bの相互間に層間絶縁膜を埋め込む際、従来技術のような高密度プラズマCVD法による成膜方法(アルゴンでスパッタリングしながら成膜して埋め込み性を良くした方法)を用いる必要がない。従って、高密度プラズマCVD法より埋め込み性が悪い成膜方法を用いても、配線の相互間に十分に埋め込むことができ、ボイドなどの発生を抑制することができる。また、スパッタリングによるチャージがAl合金配線6a,6bに発生することを防止でき、シリコン基板に形成されAl合金配線に電気的に接続されているトランジスタ特性をシフトさせてしまうという問題の発生も防止できる。
【0036】
また、本実施の形態では、前述したようにAl合金配線6aの側壁にサイドウオール形状の導電膜5を形成することにより、Al合金配線6aと導電膜5を一体化させて配線の幅を広くすることができる。このため、図2(e)に示すように、レジストパターン8の開口部が第1のAl合金配線6aの位置からずれることがあっても、ビアホール7a内で第1のAl合金配線6aの側壁が露出してしまうことがない。従って、ビアホール内での配線との接続抵抗が上昇する導通不良の発生を抑制でき、ビアホール内での接続の信頼性低下を防止することができる。
【0037】
尚、上記第1の実施の形態では、導電膜としてTi膜又はTiN膜を用いているが、これに限定されるものではなく、配線材料として適しているものであれば他の導電膜を用いることも可能であり、例えばW膜を用いることも可能である。
【0038】
図3(a)〜(c)、図4(d),(e)及び図5(f),(g)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図であり、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0039】
まず、図3(a)に示すように、絶縁膜1の上に第1のAl合金配線6a,6bを形成する。この工程は、図1(a)に示す工程と同様である。
【0040】
この後、図3(b)に示すように、第1のAl合金配線6a,6b及び絶縁膜1の上にTi膜又はTiN膜からなるバリアメタル膜15をスパッタリングにより形成する。
【0041】
次に、図3(c)に示すように、バリアメタル膜15の上にW膜などの導電膜をスパッタリングにより厚めに堆積する。ここでの導電膜の厚さは20〜300nm程度が好ましい。次いで、この導電膜をエッチバックすることにより、Al合金配線6a,6bの側壁に、バリアメタル膜15及びサイドウオール形状の導電膜5が残るように加工する。この導電膜5、バリアメタル膜15及びAl合金配線6a,6bが一体となって配線が構成される。この配線の幅は、従来のそれより10〜30%程度広く形成されていることが好ましい。
【0042】
次に、図4(d)に示すように、第1の実施の形態と同様に、Al合金配線6a,6bを含む全面上にプラズマCVD法により層間絶縁膜としてのTEOS酸化膜7を堆積する。
【0043】
この後、図4(e)に示すように、第1の実施の形態と同様に、TEOS酸化膜7の表面を平坦化する。
【0044】
次に、図5(f)に示すように、第1の実施の形態と同様に、レジストパターン8をマスクとしてTEOS酸化膜7をエッチングすることにより、TEOS酸化膜7には第1のAl合金配線6a上に位置するビアホール7aが形成される。
【0045】
次に、図5(g)に示すように、第1の実施の形態と同様に、ビアホール7a内にWプラグ10を埋め込み、Wプラグ10及びTEOS酸化膜7の上に第2のAl合金配線14を形成する。
【0046】
上記第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
すなわち、高密度プラズマCVD法より埋め込み性が悪い成膜方法を用いても、配線の相互間に十分に埋め込むことができ、ボイドなどの発生を抑制することができる。また、スパッタリングによるチャージがAl合金配線6a,6bに発生することを防止でき、シリコン基板に形成されAl合金配線に電気的に接続されているトランジスタ特性をシフトさせてしまうという問題の発生も防止できる。また、ビアホール内での配線との接続抵抗が上昇する導通不良の発生を抑制でき、ビアホール内での接続の信頼性低下を防止することができる。
【0047】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
【0048】
また、上記第1の実施の形態では、第1のAl合金配線6a,6bの上に層間絶縁膜として直接TEOS酸化膜7を形成しているが、第1のAl合金配線の上に、この配線へのダメージが少ない条件(例えば、アルゴンによるスパッタリングのパワーを低くした条件など)で高密度プラズマCVD法によりシリコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜上にTEOS酸化膜を形成することも可能である。配線へのダメージが少ない条件(即ち、埋め込み性のあまり良くない条件)を用いても、Al合金配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜5を形成しているため、配線の相互間にも十分に層間絶縁膜を埋め込むことができ、ボイドの発生を防止できる。また、前記第2の実施の形態においても同様に、第1のAl合金配線の上に上記高密度プラズマCVD法によりシリコン酸化膜を形成し、その上にTEOS酸化膜を形成することも可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜を形成している。したがって、配線相互間への絶縁膜の埋め込み性を向上させた配線、配線の形成方法、その配線を備えた半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図2】(d)〜(f)は、本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示すものであり、図1(c)の次の工程を示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図4】(d),(e)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示すものであり、図3(c)の次の工程を示す断面図である。
【図5】(f),(g)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示すものであり、図4(e)の次の工程を示す断面図である。
【図6】(a),(b)は、従来の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図7】(c),(d)は、従来の半導体装置の製造方法を示すものであり、図6(b)の次の工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1,101…絶縁膜 2,102…TiN膜
3,103…第1のAl合金膜 4,104…キャップ膜
5,105…導電膜
6a,6b,106a,106b…第1のAl合金配線
7,107b…TEOS酸化膜 7a,107c…ビアホール
8,108…レジストパターン 9,109…TiN膜
10,110…Wプラグ 11,111…TiN膜
12,112…第2のAl合金膜 13,113…キャップ膜
14,114…第2のAl合金配線 15…バリアメタル膜
107a…シリコン酸化膜
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線、配線の形成方法、半導体装置及びその製造方法に係わり、特に、配線相互間への絶縁膜の埋め込み性を向上させた配線、配線形成方法、その配線を備えた半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6(a),(b)及び図7(c),(d)は、従来の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図6(a)に示すように、シリコン基板(図示せず)の上方に絶縁膜101を形成する。次いで、この絶縁膜101の上にバリアメタルとしてのTiN膜102を堆積し、このTiN膜102の上に第1のAl合金膜103を堆積する。次いで、この第1のAl合金膜103の上にキャップ膜104を形成する。このキャップ膜104は、Ti膜上にTiN膜を形成したものである。
【0003】
次いで、このキャップ膜104、第1のAl合金膜103及びTiN膜102をパターニングすることにより、絶縁膜101の上には第1のAl合金配線106a,106bが形成される。
【0004】
次いで、第1のAl合金配線106a,106bを含む全面上にシリコン酸化膜107aを高密度プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により堆積する。次いで、このシリコン酸化膜107aの上にプラズマCVD法によりTEOS(tetraethylorthosilicate)酸化膜107bを堆積する。
【0005】
次に、図6(b)に示すように、このTEOS酸化膜107bの表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)で研磨することにより、TEOS酸化膜の表面を平坦化する。
【0006】
この後、図7(c)に示すように、このTEOS酸化膜107bの上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TEOS酸化膜107bの上には第1のAl合金配線106aの上方に開口部を有するレジストパターン108が形成される。次いで、このレジストパターン108をマスクとしてTEOS酸化膜107b及びシリコン酸化膜107aをエッチングする。これにより、TEOS酸化膜及びシリコン酸化膜には第1のAl合金配線106a上に位置するビアホール107cが形成される。
【0007】
次に、図7(d)に示すように、レジストパターン108を剥離液により剥離する。この剥離液は、有機剥離液(アミン系)を用いている。次いで、ビアホール107c内及びTEOS酸化膜107b上にTiN膜109を堆積し、このTiN膜上にW膜を堆積する。次いで、このW膜をエッチバックすることにより、TEOS酸化膜107b上に存在するW膜及びTiN膜109を除去する。これにより、ビアホール107c内にWプラグ110が埋め込まれる。
【0008】
次いで、このWプラグ110及びTEOS酸化膜107bの上にバリアメタルとしてのTiN膜111を堆積し、このTiN膜111の上に第2のAl合金膜112を堆積する。次いで、この第2のAl合金膜112の上にキャップ膜113を形成する。このキャップ膜113は、Ti膜上にTiN膜を形成したものである。
【0009】
次いで、このキャップ膜113、第2のAl合金膜112及びTiN膜111をパターニングすることにより、Wプラグ110及びTEOS酸化膜107bの上には第2のAl合金配線114が形成される。第2のAl合金配線114はWプラグ110を介して第1のAl合金配線106aに電気的に接続される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の半導体装置の製造方法では、第1のAl合金配線106a,106bの幅及び配線の間隔それぞれが例えば200〜300nm程度と狭く、Al合金配線の高さが450〜700nmと高い。このため、Al合金配線106a,106bの相互間にシリコン酸化膜107aを埋め込むことが難しくなる。従って、このシリコン酸化膜107aの成膜方法として、埋め込み性の良い高密度プラズマCVD法を用いている。ここでの高密度プラズマCVD法は、反応ガスとしてシラン、アルゴン、酸素などの混合ガスを用い、アルゴンでスパッタリングしながらシリコン酸化膜を成膜するという方法である。このような高密度プラズマCVD法を用いると、埋め込み性が良いためAl合金配線の相互間にボイドなどが発生することはないが、Al合金配線にアルゴンによるスパッタリングのダメージが入りやすい。また、このスパッタリングによるチャージがAl合金配線106a,106bに発生し、この発生したチャージが大きいと、シリコン基板に形成されAl合金配線に電気的に接続されているトランジスタ特性をシフトさせてしまうことがある。
【0011】
上述したようなAl合金配線へのダメージやチャージの発生を避けるために、高密度プラズマCVD法によるシリコン酸化膜107aを成膜せず、通常のプラズマCVD法によるTEOS酸化膜107bを第1のAl合金配線106a,106bの上に直接成膜することも考えられる。しかし、このTEOS酸化膜は、ステップカバレージが良くないため、Al合金配線の相互間に十分に埋め込まれず、結果的にAl合金配線の相互間にボイドが発生することがある。従って、TEOS酸化膜をAl合金配線上に直接成膜した場合、十分な信頼性を得ることができない。
【0012】
また、上記従来の半導体装置の製造方法では、上述したようにAl合金配線106aの幅が狭いため、図7(c)に示すように、レジストパターン108の開口部が第1のAl合金配線106aの位置からずれることがある。このレジストパターンをマスクとしてシリコン酸化膜107a及びTEOS酸化膜107bをエッチングしてビアホール107cを形成すると、ビアホール107c内で第1のAl合金配線106aの側壁が露出してしまう。そして、ビアホール内での接続抵抗が上昇して導通不良を起こしたり、ビアホール内での接続の信頼性が低下することがある。
【0013】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、配線相互間への絶縁膜の埋め込み性を向上させた配線、配線の形成方法、その配線を備えた半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る配線は、下地上に形成された配線基体と、
この配線基体の側壁に形成されたサイドウオール形状の導電膜と、
を具備することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る配線においては、上記配線基体は、バリアメタル膜と、このバリアメタル膜上に形成されたAl合金膜と、このAl合金膜上に形成されたキャップ膜と、を有する積層構造からなり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であることが好ましい。
【0016】
本発明に係る配線の形成方法は、下地上に配線基体を形成する工程と、
この配線基体を含む全面上に導電膜を形成する工程と、
この導電膜を加工することにより、配線基体の側壁にサイドウオール形状の導電膜を残す工程と、
を具備することを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る配線の形成方法において、上記配線基体を形成する工程は、下地上にバリアメタル膜を形成し、このバリアメタル膜上にAl合金膜を形成し、このAl合金膜上にキャップ膜を形成し、該キャップ膜、Al合金膜及びバリアメタル膜をパターニングすることにより、下地上に配線基体を形成する工程であり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であり、上記加工はエッチバックによる加工であることが好ましい。
【0018】
本発明に係る半導体装置は、下地上に形成された配線と、
この配線の側壁に形成されたサイドウオール形状の導電膜と、
下地、導電膜及び配線の上に形成された層間絶縁膜と、
を具備することを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る半導体装置において、上記配線は、バリアメタル膜と、このバリアメタル膜上に形成されたAl合金膜と、このAl合金膜上に形成されたキャップ膜と、を有する積層構造からなり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であることが好ましい。
【0020】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、下地上に配線を形成する工程と、
この配線を含む全面上に導電膜を形成する工程と、
この導電膜を加工することにより、配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜を残す工程と、
下地、導電膜及び配線の上に、比較的に埋め込み性の低い成膜方法により層間絶縁膜を形成する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0021】
上記半導体装置の製造方法によれば、配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜を形成している。このため、配線の相互間に層間絶縁膜を埋め込む際、従来技術のような高密度プラズマCVD法による成膜方法(アルゴンでスパッタリングしながら成膜して埋め込み性を良くした方法)を用いる必要がない。従って、高密度プラズマCVD法より埋め込み性が悪い成膜方法を用いても、配線の相互間に十分に埋め込むことができる。
【0022】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法において、上記配線を形成する工程は、下地上にバリアメタル膜を形成し、このバリアメタル膜上にAl合金膜を形成し、このAl合金膜上にキャップ膜を形成し、該キャップ膜、Al合金膜及びバリアメタル膜をパターニングすることにより、下地上に配線を形成する工程であり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であり、上記加工はエッチバックによる加工であることが好ましい。
【0023】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法においては、上記層間絶縁膜を形成する工程の後、該層間絶縁膜を平坦化する工程と、該層間絶縁膜に接続孔を形成する工程と、この接続孔内に金属プラグを埋め込む工程と、この金属プラグ及び層間絶縁膜の上に上層配線を形成する工程と、をさらに含むことも可能である。
【0024】
本発明に係る半導体装置は、請求項7〜9のうちいずれか1項記載の半導体装置の製造方法により製造されたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)〜(c)及び図2(d)〜(f)は、本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【0026】
まず、図1(a)に示すように、シリコン基板(図示せず)の上方にシリコン酸化膜などの絶縁膜1をCVD法により形成する。次いで、この絶縁膜1の上にバリアメタルとしてのTiN膜2をスパッタリングにより堆積し、このTiN膜2の上に第1のAl合金膜3をスパッタリングにより堆積する。次いで、この第1のAl合金膜3の上にキャップ膜4を形成する。このキャップ膜4は、Al合金配線3上にスパッタリングにより形成されたTi膜と、このTi膜上にスパッタリングにより形成されたTiN膜と、から構成されている。なお、このキャップ膜4は、Ti膜とTiN膜の2膜構造である必要は必ずしもなく、Ti膜又はTiN膜の単膜構造であっても良い。
【0027】
次いで、このキャップ膜4上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、キャップ膜上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとしてキャップ膜4、第1のAl合金膜3及びTiN膜2をエッチングすることにより、絶縁膜1の上には従来の配線より幅が細い第1のAl合金配線6a,6bが形成される。第1のAl合金配線の幅を細く形成する理由は、後述するようにAl合金配線の側壁に導電体のサイドウオールを形成することで、その配線の幅がサイドウオールの幅だけ広がるからである。なお、第1のAl合金配線の幅は従来のそれに比べて10〜30%程度細く形成することが好ましい。
【0028】
この後、図1(b)に示すように、Al合金配線6a,6bを含む全面上にTi膜又はTiN膜などの導電膜をスパッタリングにより厚めに堆積する。ここでの導電膜の厚さは20〜300nm程度が好ましい。次いで、この導電膜をエッチバックすることにより、Al合金配線6a,6bの側壁にサイドウオール形状の導電膜5が残るように加工する。この導電膜5とAl合金配線6a,6bが一体となって配線が構成される。この配線の幅は、従来のそれより10〜30%程度広く形成されていることが好ましい。
【0029】
次に、図1(c)に示すように、Al合金配線6a,6bを含む全面上にプラズマCVD法により層間絶縁膜としてのTEOS酸化膜7を堆積する。このTEOS酸化膜は、従来技術の高密度プラズマCVD法によるシリコン酸化膜と違ってAl合金配線にアルゴンのスパッタリングによるダメージを与えることがない。
【0030】
この後、図2(d)に示すように、このTEOS酸化膜7の表面をCMPで研磨することにより、TEOS酸化膜7の表面を平坦化する。
【0031】
次に、図2(e)に示すように、このTEOS酸化膜7の上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、TEOS酸化膜7の上には第1のAl合金配線6aの上方に開口部を有するレジストパターン8が形成される。次いで、このレジストパターン8をマスクとしてTEOS酸化膜7をエッチングする。これにより、TEOS酸化膜7には第1のAl合金配線6a上に位置するビアホール7aが形成される。
【0032】
次に、図2(f)に示すように、レジストパターン8を剥離液により剥離する。この剥離液は、有機剥離液(アミン系)を用いている。次いで、ビアホール7a内及びTEOS酸化膜7上にバリアメタルとしてのTiN膜9をスパッタリングにより堆積し、このTiN膜9上にW膜をスパッタリングにより堆積する。次いで、このW膜をエッチバックすることにより、TEOS酸化膜7上に存在するW膜及びTiN膜9を除去する。これにより、ビアホール7a内にWプラグ10が埋め込まれる。
【0033】
次いで、このWプラグ10及びTEOS酸化膜7の上にバリアメタルとしてのTiN膜11をスパッタリングにより堆積し、このTiN膜11の上に第2のAl合金膜12をスパッタリングにより堆積する。次いで、この第2のAl合金膜12の上にキャップ膜13を形成する。このキャップ膜13は、Al合金膜12上にスパッタリングにより形成されたTi膜と、このTi膜上にスパッタリングにより形成されたTiN膜と、から構成されている。
【0034】
次いで、このキャップ膜13の上にフォトレジスト膜(図示せず)を塗布し、このフォトレジスト膜を露光、現像することにより、キャップ膜13上にはレジストパターンが形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとしてキャップ膜13、第2のAl合金膜12及びTiN膜11をエッチングすることにより、Wプラグ10及びTEOS酸化膜7の上には第2のAl合金配線14が形成される。第2のAl合金配線14はWプラグ10を介して第1のAl合金配線6aに電気的に接続される。
【0035】
上記第1の実施の形態によれば、第1のAl合金配線6a,6bの側壁にサイドウオール形状の導電膜5を形成している。このため、第1のAl合金配線6a,6bの相互間に層間絶縁膜を埋め込む際、従来技術のような高密度プラズマCVD法による成膜方法(アルゴンでスパッタリングしながら成膜して埋め込み性を良くした方法)を用いる必要がない。従って、高密度プラズマCVD法より埋め込み性が悪い成膜方法を用いても、配線の相互間に十分に埋め込むことができ、ボイドなどの発生を抑制することができる。また、スパッタリングによるチャージがAl合金配線6a,6bに発生することを防止でき、シリコン基板に形成されAl合金配線に電気的に接続されているトランジスタ特性をシフトさせてしまうという問題の発生も防止できる。
【0036】
また、本実施の形態では、前述したようにAl合金配線6aの側壁にサイドウオール形状の導電膜5を形成することにより、Al合金配線6aと導電膜5を一体化させて配線の幅を広くすることができる。このため、図2(e)に示すように、レジストパターン8の開口部が第1のAl合金配線6aの位置からずれることがあっても、ビアホール7a内で第1のAl合金配線6aの側壁が露出してしまうことがない。従って、ビアホール内での配線との接続抵抗が上昇する導通不良の発生を抑制でき、ビアホール内での接続の信頼性低下を防止することができる。
【0037】
尚、上記第1の実施の形態では、導電膜としてTi膜又はTiN膜を用いているが、これに限定されるものではなく、配線材料として適しているものであれば他の導電膜を用いることも可能であり、例えばW膜を用いることも可能である。
【0038】
図3(a)〜(c)、図4(d),(e)及び図5(f),(g)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図であり、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0039】
まず、図3(a)に示すように、絶縁膜1の上に第1のAl合金配線6a,6bを形成する。この工程は、図1(a)に示す工程と同様である。
【0040】
この後、図3(b)に示すように、第1のAl合金配線6a,6b及び絶縁膜1の上にTi膜又はTiN膜からなるバリアメタル膜15をスパッタリングにより形成する。
【0041】
次に、図3(c)に示すように、バリアメタル膜15の上にW膜などの導電膜をスパッタリングにより厚めに堆積する。ここでの導電膜の厚さは20〜300nm程度が好ましい。次いで、この導電膜をエッチバックすることにより、Al合金配線6a,6bの側壁に、バリアメタル膜15及びサイドウオール形状の導電膜5が残るように加工する。この導電膜5、バリアメタル膜15及びAl合金配線6a,6bが一体となって配線が構成される。この配線の幅は、従来のそれより10〜30%程度広く形成されていることが好ましい。
【0042】
次に、図4(d)に示すように、第1の実施の形態と同様に、Al合金配線6a,6bを含む全面上にプラズマCVD法により層間絶縁膜としてのTEOS酸化膜7を堆積する。
【0043】
この後、図4(e)に示すように、第1の実施の形態と同様に、TEOS酸化膜7の表面を平坦化する。
【0044】
次に、図5(f)に示すように、第1の実施の形態と同様に、レジストパターン8をマスクとしてTEOS酸化膜7をエッチングすることにより、TEOS酸化膜7には第1のAl合金配線6a上に位置するビアホール7aが形成される。
【0045】
次に、図5(g)に示すように、第1の実施の形態と同様に、ビアホール7a内にWプラグ10を埋め込み、Wプラグ10及びTEOS酸化膜7の上に第2のAl合金配線14を形成する。
【0046】
上記第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
すなわち、高密度プラズマCVD法より埋め込み性が悪い成膜方法を用いても、配線の相互間に十分に埋め込むことができ、ボイドなどの発生を抑制することができる。また、スパッタリングによるチャージがAl合金配線6a,6bに発生することを防止でき、シリコン基板に形成されAl合金配線に電気的に接続されているトランジスタ特性をシフトさせてしまうという問題の発生も防止できる。また、ビアホール内での配線との接続抵抗が上昇する導通不良の発生を抑制でき、ビアホール内での接続の信頼性低下を防止することができる。
【0047】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
【0048】
また、上記第1の実施の形態では、第1のAl合金配線6a,6bの上に層間絶縁膜として直接TEOS酸化膜7を形成しているが、第1のAl合金配線の上に、この配線へのダメージが少ない条件(例えば、アルゴンによるスパッタリングのパワーを低くした条件など)で高密度プラズマCVD法によりシリコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜上にTEOS酸化膜を形成することも可能である。配線へのダメージが少ない条件(即ち、埋め込み性のあまり良くない条件)を用いても、Al合金配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜5を形成しているため、配線の相互間にも十分に層間絶縁膜を埋め込むことができ、ボイドの発生を防止できる。また、前記第2の実施の形態においても同様に、第1のAl合金配線の上に上記高密度プラズマCVD法によりシリコン酸化膜を形成し、その上にTEOS酸化膜を形成することも可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜を形成している。したがって、配線相互間への絶縁膜の埋め込み性を向上させた配線、配線の形成方法、その配線を備えた半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図2】(d)〜(f)は、本発明に係る第1の実施の形態による半導体装置の製造方法を示すものであり、図1(c)の次の工程を示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図4】(d),(e)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示すものであり、図3(c)の次の工程を示す断面図である。
【図5】(f),(g)は、本発明に係る第2の実施の形態による半導体装置の製造方法を示すものであり、図4(e)の次の工程を示す断面図である。
【図6】(a),(b)は、従来の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図7】(c),(d)は、従来の半導体装置の製造方法を示すものであり、図6(b)の次の工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1,101…絶縁膜 2,102…TiN膜
3,103…第1のAl合金膜 4,104…キャップ膜
5,105…導電膜
6a,6b,106a,106b…第1のAl合金配線
7,107b…TEOS酸化膜 7a,107c…ビアホール
8,108…レジストパターン 9,109…TiN膜
10,110…Wプラグ 11,111…TiN膜
12,112…第2のAl合金膜 13,113…キャップ膜
14,114…第2のAl合金配線 15…バリアメタル膜
107a…シリコン酸化膜
Claims (10)
- 下地上に形成された配線基体と、
この配線基体の側壁に形成されたサイドウオール形状の導電膜と、
を具備することを特徴とする配線。 - 上記配線基体は、バリアメタル膜と、このバリアメタル膜上に形成されたAl合金膜と、このAl合金膜上に形成されたキャップ膜と、を有する積層構造からなり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であることを特徴とする請求項1に記載の配線。
- 下地上に配線基体を形成する工程と、
この配線基体を含む全面上に導電膜を形成する工程と、
この導電膜を加工することにより、配線基体の側壁にサイドウオール形状の導電膜を残す工程と、
を具備することを特徴とする配線の形成方法。 - 上記配線基体を形成する工程は、下地上にバリアメタル膜を形成し、このバリアメタル膜上にAl合金膜を形成し、このAl合金膜上にキャップ膜を形成し、該キャップ膜、Al合金膜及びバリアメタル膜をパターニングすることにより、下地上に配線基体を形成する工程であり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であり、上記加工はエッチバックによる加工であることを特徴とする請求項3に記載の配線の形成方法。
- 下地上に形成された配線と、
この配線の側壁に形成されたサイドウオール形状の導電膜と、
下地、導電膜及び配線の上に形成された層間絶縁膜と、
を具備することを特徴とする半導体装置。 - 上記配線は、バリアメタル膜と、このバリアメタル膜上に形成されたAl合金膜と、このAl合金膜上に形成されたキャップ膜と、を有する積層構造からなり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
- 下地上に配線を形成する工程と、
この配線を含む全面上に導電膜を形成する工程と、
この導電膜を加工することにより、配線の側壁にサイドウオール形状の導電膜を残す工程と、
下地、導電膜及び配線の上に、比較的に埋め込み性の低い成膜方法により層間絶縁膜を形成する工程と、
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 上記配線を形成する工程は、下地上にバリアメタル膜を形成し、このバリアメタル膜上にAl合金膜を形成し、このAl合金膜上にキャップ膜を形成し、該キャップ膜、Al合金膜及びバリアメタル膜をパターニングすることにより、下地上に配線を形成する工程であり、上記導電膜は、Ti膜、TiN膜及びW膜の群から選ばれた一又は複数の膜であり、上記加工はエッチバックによる加工であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 上記層間絶縁膜を形成する工程の後、該層間絶縁膜を平坦化する工程と、該層間絶縁膜に接続孔を形成する工程と、この接続孔内に金属プラグを埋め込む工程と、この金属プラグ及び層間絶縁膜の上に上層配線を形成する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
- 請求項7〜9のうちいずれか1項記載の半導体装置の製造方法により製造された半導体装置。
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-
2002
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