JP2004077972A - 帯電装置及び該装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

帯電装置及び該装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで、帯電時に発生する振動を抑制し、騒音を低減することができる帯電装置及び該帯電装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】帯電部材としての帯電ローラ2と、この帯電ローラ2と像担持体としての感光体1との間にギャップを形成するギャップ形成部材21a,bと、帯電ローラ2に交流成分を持つ電圧を印加させる電圧印加手段としての図示しない電源とを有し、ギャップ形成部材21a,bを介して帯電ローラ2を感光体1に当接させて帯電を行う帯電装置において、帯電ローラ2を所定の力で感光体1に押圧するための弾性部材としてのスプリング22a,bを備え、帯電ローラ2とスプリング22a,bとからなる振動系の共振周波数をf、電源の交流成分の周波数をftとすると、√2<(2ft/f)の関係を満たす。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等に用いられる帯電装置及び該装置を備えた画像形成装置に係り、詳しくは、帯電部材に交流成分を持つ電圧を印加して像担持体の帯電を行う帯電装置及び該装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の画像形成装置の主な帯電方式としては、接触帯電方式とコロナ帯電方式がある。接触帯電方式はコロナ帯電方式と比較して、印加電圧を低く抑えられ、オゾン発生が少ない点が優れている為に、最近は接触帯電方式が広く用いられている。
【0003】
上記接触帯電方式の場合、印加電圧を直流にすると帯電ムラが生じ易い為、交流成分を加えた電圧を印加している。この接触帯電方式について、図面を参照して説明する。
図2に示すように、感光体ドラム1に帯電ローラ2が当接している。より詳しくは、帯電ローラ2に具備され、感光体ドラム1と帯電ローラ2との間にギャップを設けるためのギャップ形成部材(不図示)が、感光体ドラム1の非画像形成部で接触している。そして、帯電ローラ2には電源8から電圧が印加され、感光体ドラム1への帯電が行われる。その電圧の波形は図3に示すように、直流成分VDCに周波数ft,電圧の交流成分VACが加わったものである。
【0004】
続いて帯電動作時に発生する引力について説明する。
帯電ローラ2と感光体ドラム1の表面に生じる電荷は常に異符号であるため、静電力は引力となり帯電ローラ2と感光体ドラム1とは互いに引き合うが、帯電電圧は交流成分を有する為に、この引力には強弱が生じる。この引力の時間変化を近似式で表すと、次の数4のようになる。
【数4】
Figure 2004077972
(但し、A,B,C,φ,φは定数;ω=2πf)
【0005】
即ち、引力は帯電電圧の周波数(以下「帯電周波数」ともいう)及びその2倍の周波数を有する周期的な力である。この引力により、帯電ローラ2と感光体ドラム1とは、帯電周波数及びその2倍の周波数の振動が生じる。電子写真方式の画像形成装置の場合は、特に帯電周波数の2倍の周波数の振動が大きくなる。そして、帯電ローラ2と感光体ドラム1との振動が周辺の空気に伝播されるので、主な周波数成分が帯電周波数の2倍の騒音が生じる。
【0006】
上記接触帯電方式では、帯電時、上述した騒音が発生するという問題があった。
そこで、接触帯電方式で生じる騒音防止のための技術が、特開平7−199731号公報で開示されている。この公報で開示された技術は、被加振体である感光体ドラムにダイナミックダンパーを設けてドラムの振動を低減し、結果として生じる騒音を低減するものである。
【0007】
また、最近では信号処理技術の発展に伴い、能動騒音制御(Active Noise Control)方式が実現されるようになってきている。この能動騒音制御方式とは、騒音と逆相の音を意図的に出して干渉で消音するものである。例えば、特許第3097926号公報では、能動騒音制御方式を自動車内の消音に適用した技術が開示されている。また、特開平5−142887号公報では、能動騒音制御方式を複写機の消音に適用した技術が開示されている。これらの技術は、いずれもスピーカー等で騒音と逆位相の音を出して、騒音と干渉させ、騒音を打ち消すものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特開平7−199731号公報で開示された技術では、振動の大きい部材へダイナミックダンパーを取付けて制振を行っているが、ダイナミックダンパーのコスト、取付け工程のコストが大きく、コストアップになるという問題があった。また、特開平5−142887号公報で開示された能動騒音制御方式の技術においても、制御回路やスピーカー等の部品コスト、組立工程のコストが大きく、コストアップになるという問題点があった。
【0009】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、低コストで、帯電時に発生する振動を抑制し、騒音を低減することができる帯電装置及び該帯電装置を備えた画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、帯電部材と、該帯電部材と像担持体との間にギャップを形成するギャップ形成部材と、該帯電部材に交流成分を持つ電圧を印加させる電圧印加手段とを有し、該ギャップ形成部材を介して該帯電部材を該像担持体に当接させて帯電を行う帯電装置において、上記帯電部材を所定の力で上記像担持体に押圧するための弾性部材を備え、該帯電部材と弾性部材とからなる振動系の共振周波数をf、上記電圧印加手段の交流成分の周波数をftとすると、上記数1の関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記帯電部材の共振周波数が、上記電圧印加手段の交流成分の周波数の2倍の周波数と一致せず、かつ、近傍に存在しないように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の帯電装置において、上記帯電部材の反共振の周波数と、上記電圧印加手段の交流成分の周波数を2倍した周波数とが略一致していることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の帯電装置において、上記弾性部材を支持する支持部材と、該支持部材を弾性支持する弾性支持部材とを有し、該支持部材と弾性支持部材とからなる振動系の共振周波数と、上記帯電部材と弾性部材とからなる振動系の共振周波数とが略一致していることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の帯電装置において、上記ギャップ形成部材を、振動減衰性を有する弾性体を用いて構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の帯電装置において、駆動源の駆動力をギヤを用いて上記帯電部材に伝達する駆動伝達手段を有し、該ギヤの噛合い周波数をfk、該帯電部材の共振周波数をfrとすると、上記数2又は数3のうちいずれか一方の関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、表面に潜像を形成する像担持体と、該像担持体表面を帯電させる帯電手段と、該潜像をトナーの付着によりトナー像として可視像化する現像手段と、該像担持体上に形成された該トナー像を転写材上に転写する転写手段と、該転写材上に転写された該トナー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置において、上記帯電手段として、請求項1、2、3、4、5又は6に記載の帯電装置を用いることを特徴とするものである。
請求項1乃至6の帯電装置においては、図4のグラフから判るように、{加振周波数/共振周波数}が√2より大きい場合には、振動増幅率が1より小さくなるため、振動は減衰していく。画像形成装置の帯電装置では、一般に交流成分の周波数の2倍の周波数が加振周波数となる。よって、上記数1の関係を満たすように構成することで、交流成分を持つ電圧の印加で生じる帯電部材の振動を減衰させることができる。これにより、帯電装置の騒音を低コストで抑えることができる。
また、請求項7の画像形成装置によれば、上記帯電手段として、請求項1、2、3、4、5又は6に記載の帯電装置を用いるので、帯電プロセスで発生する振動を抑制して低コストで騒音を低減させることができる。また、帯電ムラによる画像劣化の防止を図ることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真複写機(以下単に「複写機」という)に適用した一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る複写機の概略構成図である。
この複写機は、周知の電子写真方式を用い内部に記録媒体である感光体ドラム1を備えている。感光体ドラム1の周囲には矢印で示す回転方向に沿って、電子写真複写工程を実施する帯電手段としての帯電ローラ2、露光装置3、現像手段としての現像装置4が配置されている。また、転写手段としての転写装置5、クリーニング装置6および定着手段としての定着装置7が配置されている。
【0012】
上記露光装置3は、スキャナー31で読みとったデータ及び、図示しないPC等外部より送られた画像信号を変換する。そして、ポリゴンモータ32でレーザ光をスキャンさせミラー33を介して、画像信号を基に感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。この感光体ドラム1はアモルファスシリコンを用いて構成することができる。
感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4によってトナー画像が形成され、そのトナー画像が転写材の貯蔵されている転写材バンク101、106から給紙ローラ102、107で給紙され給紙コロ103、108で給送される。コロ104は感光体上トナー像と同期を取って転写材を搬送する為のレジストコロであり、転写材は転写装置5に送られ転写される。トナー像が載った転写材は、転写ベルト53で定着装置7に搬送され、ハロゲンランプ等のヒータ74を有する定着ローラ71と圧接される加圧ローラ72とにより定着された後、排紙コロ105により機外へ排出される。
一方、未転写部や汚れの付着した感光体ドラム1はクリーニング装置6によりクリーニングされ次の作像ステップに入る。
【0013】
〔実施例1〕
次に、本実施形態の特徴部である帯電ローラ2の実施例について説明する。
図2に示すように、帯電ローラ2には電源8により電圧が印加され感光体ドラム1へ帯電が行われる。このとき帯電ローラ2に印加される電圧は、図3に示すように、直流成分VDCに周波数ft[Hz]の交流成分VACが加わったものである。帯電ローラ2と感光体ドラム1の表面に生じる電荷は常に異符号であるため、静電力は引力となり帯電ローラ2と感光体ドラム1は互いに引き合うが、帯電電圧は交流成分を有する為に、この引力には強弱が生じる。この引力の時間変化は、上記数4のようになる。複写機の場合は、特に帯電の印加周波数ft[Hz]の2倍の周波数で感光体ドラム1を加振することになる。この加振により感光体ドラム1が振動し、音響放射面として騒音が発生する。
【0014】
図4は、減衰比が0.01の場合の、振動伝達率と{加振周波数/共振周波数}との関係を示すグラフである。
図4において、{加振周波数/共振周波数}が1になったとき、すなわち共振周波数と加振周波数が一致したとき、振動増幅率は最大となり、振動が大きくなる。一方、{加振周波数/共振周波数}が√2より大きい範囲では、振動の増幅率は1より小さくなり、振動が低減される。
【0015】
図5は、帯電ローラ2を感光体ドラム1に一対のギャップ形成部材21a、bで接触させる際に、一対のスプリング22a、bを有する支持部材としての支持プレート23を介して押し当てる概略構成図である。図5中の一対のスプリング22a、bは、図中の上下方向に働く構成となっている。
この一対のスプリング22a、bと帯電ローラ2とから成る振動系で、次の2つの振動モードが発生する。一つめの振動モードは、帯電ローラ2が感光体ドラム1と平行に共振周波数fhで振動する振動モードであり、この振動モードの模式図を図6に示した。二つめの振動モードは、帯電ローラ2の両端が図中の上下方向に互いに逆方向に共振周波数fvで振動する振動モードであり、この振動モードの模式図を図7に示した。
【0016】
帯電ローラ2は、上述したように、多くの場合、印加する電圧の周波数ftの2倍の周波数で加振力を発生する。このため、周波数ftの2倍の周波数と、帯電ローラ2と一対のスプリング22a、bとから成る振動系の共振周波数が一致又は近傍に存在する場合、共振を起こし大きく振動する。このことにより、帯電ムラが発生して画像劣化を引き起こすだけでなく、感光体ドラム1への加振力も増幅され結果として騒音が発生する。
【0017】
そこで、図6の模式図で示した、帯電ローラ2が感光体ドラム1と平行に共振周波数fhで振動する振動モードにおいて、次の数5の関係を満たすように構成した。
【数5】
Figure 2004077972
【0018】
上記数5の関係を満たすように構成することで、図4のグラフに関して述べたように、{加振周波数/共振周波数}が√2より大きく、振動増幅率が1より小さい振動低減領域での加振となるため、振動が減衰される。これにより、感光体ドラム1への加振力増幅による騒音の低減を低コストで図ることができる。さらに、帯電ムラによる画像劣化の防止を図ることもできる。
なお、上記共振周波数fhは、帯電ローラ2の質量や一対のスプリング22a、bのバネ定数を変化させることで適宜設定することができる。
【0019】
また、同様に図7に示した、帯電ローラ2の両端が図中の上下方向に互いに逆方向に共振周波数fvで振動する振動モードにおいて、次の数6の関係を満たすように構成した。
【数6】
Figure 2004077972
【0020】
上記数6の関係を満たすように構成することで、上記数5の関係を満たす場合と同様に、感光体ドラム1への加振力増幅による騒音の低減や、帯電ムラによる画像劣化の防止を図ることができる。
なお、上記共振周波数fvは、帯電ローラ2の質量や一対のスプリング22a、bのバネ定数を変化させることで適宜設定することができる。
【0021】
なお、帯電ローラ2と一対のスプリング22a、bとからなる振動系で、感光体ドラム1と平行に振動する成分と、両端部が互いに逆方向に振動する成分とを区別せず、まとめて共振周波数をfとすれば、次の数7で表すこともできる。
【数7】
Figure 2004077972
【0022】
〔実施例2〕
また、帯電ローラ2と一対のスプリング22a、bとからなる振動系で振動増幅が起こらない場合であっても、帯電ローラ2自身の共振が、感光体ドラム1への加振力を増幅させる要因となる。即ち、上記一対のスプリング22a、bによる振動増幅がない場合でも、帯電ローラ2自身が共振することで、感光体ドラム1への加振力が大きくなり騒音が増幅される。
【0023】
そこで、本発明者は、帯電ローラ2に印加する電圧を一定にした状態で、印加する周波数ftを変化させ、印加する周波数ftの2倍の周波数近傍に帯電ローラ2の共振周波数frが存在する場合と存在しない場合との比較実験を行った。
図8は、印加する周波数ftを1667Hzとして、印加する周波数ftの2倍の周波数近傍に帯電ローラ2の共振周波数frが存在する場合の周波数と速度振動レベルとの関係を示すグラフである。一方、図9は、印加する周波数ftを1206Hzとして、印加する周波数ftの2倍の周波数近傍に帯電ローラ2の共振周波数frが存在しない場合の周波数と速度振動レベルとの関係を示すグラフである。
【0024】
図8のグラフは、帯電ローラ2の共振の影響を受ける場合であり、印加周波数ftの2倍の周波数(3334Hz)で速度振動レベルが最大で約0.125mm/sとなっている。これに対して、図9のグラフは、帯電ローラ2の共振の影響を受けない場合であり、印加周波数ftの4倍の周波数(4824Hz)で速度振動レベルが最大約0.009mm/sとなっている。図8と図9のグラフの比較から判るように、帯電ローラ2自身の共振の影響を受ける場合には、影響を受けない場合に比べて、速度振動レベルが約14倍も大きい。また、共振の影響を受ける場合には、影響を受けない場合に比べて、騒音が約20dbも大きくなっていた。
この比較実験から、帯電ローラ2の共振周波数frが帯電ローラ2に印加する周波数ftの2倍の周波数と一致しない又は近傍に存在しないように構成することが望ましい。これにより、帯電ローラ2自身の振動増幅が回避され、低騒音となる帯電の印加周波数を決定することができる。
【0025】
〔実施例3〕
また、帯電ローラ2の反共振の周波数に、帯電ローラ2に印加する電圧の周波数ftの2倍の周波数を略一致させておくことにより、大きな振動低減効果が得られる。即ち、帯電ローラ2の振動特性から振動増幅が小さい周波数帯域が選択可能となり、その周波数による帯電の印加が可能となることから、更なる帯電ムラや加振力低減による騒音の低減効果が得られる。なお、帯電ローラ2の反共振の周波数は、インパクトハンマー及び加速度ピックアップなどを用いた振動試験より得られる周波数応答関数から容易に知ることができる。
図10は、帯電ローラ2の周波数応答関数を示すグラフである。図10から判るように、この帯電ローラ2の場合、1050〜1100Hz近辺に反共振の周波数を有している。よって、帯電ローラ2に電圧を印加する周波数ftの2倍の周波数がこの反共振の周波数となるように設定しておけば、振動増幅率が低く、帯電ムラや騒音の低減に効果がある。
【0026】
〔実施例4〕
上記各実施例では、一対のスプリング22a、bを支持する支持プレート23は装置筺体等に固定しておく構成であったが、この支持プレート23と装置筺体との間にスプリング等の弾性体を設けて支持する構成とすることができる。
図11は、本実施例に係る構成の概略模式図である。本実施例では、一対のスプリング22a、bを支持する支持プレート23にスプリング24を設け、このスプリング24の他端を装置筺体に固定した。このように、支持プレート23とスプリング24とからなる振動系(以下、「制振振動系」という)を設けた。
そして、この制振振動系の共振周波数を、帯電ローラ2と一対のスプリング22a、bとからなる振動系の共振周波数と略一致するように設定した。これにより、制振振動系が吸振器としての役割を果たし、帯電ローラ2で発生する振動エネルギーを消散し、感光体ドラム1への加振エネルギーを低減させることができる。
【0027】
例えば、帯電ローラ2が感光体ドラム1と平行に振動する場合には、次の数8の関係を満たすことで帯電ローラ2の振動を抑え、感光体ドラム1への加振エネルギーを低減することができる。
【数8】
Figure 2004077972
ただし、帯電ローラ2と一対のスプリング22a、bとからなる振動系の共振周波数をfh、制振振動系のスプリング24のバネ定数をk、支持プレート23の質量をmとする。
【0028】
具体的には、帯電ローラ2と一対のスプリング22a、bからなる振動系の共振周波数fhが500Hzの場合、制振振動系のスプリングのバネ定数kを9.87e5[N/m]、支持プレート23の質量mを0.1[kg]と設定する。
【0029】
また、感光体ドラム1に対して帯電ローラ2の両端部が互いに逆方向に振動する場合には、次の数9の関係を満たすことで帯電ローラ2の振動を抑え、感光体ドラム1への加振エネルギーを低減することができる。
【数9】
Figure 2004077972
ただし、帯電ローラ2と一対のスプリング22a、bとからなる振動系の共振周波数をfv、制振振動系のスプリング24のバネ定数をk、支持プレート23の質量をmとする。
【0030】
〔実施例5〕
感光体ドラム1と帯電ローラ2との間のギャップを維持するための一対のギャップ形成部材21a、bを振動減衰性を有する弾性体で構成することができる。
図12(a)は一対のギャップ形成部材21a、bと帯電ローラ2の分解図、(b)は一対のギャップ形成部材21a、bを帯電ローラ2の溝に組み込んだ組立図である。一対のギャップ形成部材21a、bはその外径が帯電ローラ2の外径よりも大きく構成されており、感光体ドラム1の非画像部に直接接触することで、感光体ドラム1と帯電ローラ2との間に50〜100μmのギャップが形成される。この一対のギャップ形成部材21a、bを振動減衰性を有する弾性体で構成することで、帯電ローラ2で生じた加振力が一対のギャップ形成部材21a、bで減衰され、感光体ドラム1に伝わる加振エネルギーを低減することができる。これにより、帯電プロセスにおける騒音の低減を図ることができる。
なお、図12(a)、(b)に示した構成は一例であり、ギャップを設けるための部材が振動減衰性を持つ弾性体であれば、他の構成でもよいことはもちろんである。
【0031】
上記振動減衰性は、一対のギャップ形成部材21a、bの材質を適宜選択することで変化させることが可能である。例えば、振動減衰性を大きくする場合にはウレタンゴム等のバネ定数の小さい材質を選択し、振動減衰性を小さくする場合には樹脂等のバネ定数の大きい材質を選択する。また、振動減衰性は、一対のギャップ形成部材21a、bのリング部の厚さで変化させることも可能である。図13は、一対のギャップ形成部材21a、bの振動減衰性が大きい場合と小さい場合とにおける、感光体ドラム1への振動伝達率の違いの一例を示すグラフである。振動減衰性が大きい材質としてウレタンゴムを用い、振動減衰性が小さい材質として樹脂を用いた。
【0032】
なお、一対のギャップ形成部材21a、bが弾性体の場合、その材質によっては帯電ローラ2の感光体ドラム1側への押圧力で大きく変形してしまう。すると帯電ローラ2と感光体ドラム1との非接触部分である画像形成部で、ギャップが一定に保たれなくなったり、帯電ローラ2が感光体ドラム1に接触したりしてしまうことがある。その結果、帯電ムラが発生したり、ギャップ部以外で感光体ドラム1へ振動が伝達してしまうことになり、騒音が増大したりしてしまう。したがって、一対のギャップ形成部材21a、bの弾性変形で帯電ローラ2と感光体ドラム1とが接触しないように、一対のギャップ形成部材のバネ定数、リング部の厚み、及び帯電ローラ2の押圧力を適宜設定する必要がある。また、できるだけギャップが一定となるように構成することが必要である。
【0033】
〔実施例6〕
また、帯電ローラ2から感光体ドラム1へ伝達する加振力に影響を及ぼす振動として、帯電ローラ駆動のための駆動系のギア列で発生する噛み合い周波数fkの加振がある。そこで、帯電ローラ2の共振周波数をfrとすると、次の数10又は数11の関係を満たすことで、駆動系のギア列で発生する噛み合い周波数fkの加振を抑えることができる。
【数10】
Figure 2004077972
【数11】
Figure 2004077972
【0034】
上記数10の関係を満たすことで、図4における{加振周波数/共振周波数}が{1/√2}より小さく、即ち振動伝達率がピーク値の反値幅より小さくなり、振幅が大きく増幅されることはないレベルとなる。これにより、噛み合い周波数fkが加振源となる帯電ローラ2の共振を回避することが可能となり、共振により感光体ドラム1へ与える加振力が減少するため、騒音の低減を図ることができる。
また、上記数11の関係を満たすことで、図4における{加振周波数/共振周波数}が√2より大きくなるため、振動の増幅率が1より小さくなり、振動が低減される。よって同様に、騒音の低減を図ることができる。
【0035】
以上説明したように、帯電部材としての帯電ローラと、該帯電部材としての帯電ローラと像担持体としての感光体ドラムとの間にギャップを形成するギャップ形成部材と、該帯電部材としての帯電ローラに交流成分を持つ電圧を印加させる電圧印加手段としての電源とを有し、該ギャップ形成部材を介して該帯電部材としての帯電ローラを該像担持体としての感光体ドラムに当接させて帯電を行う帯電装置において、上記帯電部材としての帯電ローラを所定の力で上記像担持体としての感光体ドラムに押圧するための弾性部材としての一対のスプリングを備え、該帯電部材としての帯電ローラと弾性部材としての一対のスプリングとからなる振動系の共振周波数をf、上記電圧印加手段としての電源の交流成分の周波数をftとすると、上記数1の関係を満たす。
また、上記帯電装置において、上記帯電部材としての帯電ローラの共振周波数が、上記電圧印加手段としての電源の交流成分の周波数の2倍の周波数と一致せず、かつ、近傍に存在しないように構成した。よって、交流成分を持つ電圧の印加に起因する帯電ローラの共振はなく、大きな振動や騒音が生じることはない。
また、上記帯電装置において、上記帯電部材としての帯電ローラの反共振の周波数と、上記電圧印加手段としての電源の交流成分の周波数を2倍した周波数とが略一致している。よって、交流成分を持つ電圧の印加で生じる振動の振動増幅を抑えることができ、帯電ローラの振動を抑えて騒音を低減することができる。また、帯電ローラの振動特性から最も振動増幅が小さい周波数帯域で帯電の印加が可能となり、更なる振動の低減による騒音の低減を図ることができる。
また、上記帯電装置において、上記弾性部材としての一対のスプリングを支持する支持部材としての支持プレートと、該支持部材としての支持プレートを弾性支持する弾性支持部材としてのスプリングとを有し、該支持部材としての支持プレートと弾性支持部材としてのスプリングとからなる振動系の共振周波数と、上記帯電部材としての帯電ローラと弾性部材としての一対のスプリングとからなる振動系の共振周波数とが略一致している。よって、支持プレートとスプリングとからなる制振振動系が吸振器としての役割を果たし、帯電ローラで発生する振動エネルギーを消散し、感光体ドラムへの加振エネルギーを低減させることができる。
また、上記帯電装置において、上記ギャップ形成部材を、振動減衰性を有する弾性体を用いて構成した。よって、帯電ローラで生じた振動がギャップ形成部材で減衰され、感光体ドラムに伝わる振動を低減することができる。これにより、音響放射面である感光体ドラムの振動も低減され低騒音化が可能となる。
また、上記帯電装置において、駆動源の駆動力をギヤを用いて上記帯電部材としての帯電ローラに伝達する駆動伝達手段を有し、該ギヤの噛合い周波数をfk、該帯電部材としての帯電ローラの共振周波数をfrとすると、上記数10又は数11のうちいずれか一方の関係を満たす。上記数10の関係を満たすことで、振動伝達率がピーク値の反値幅より小さくなり、振幅が大きく増幅されることはないレベルとなる。これにより、噛み合い周波数fkが加振源となる帯電ローラの共振を回避することが可能となり、共振により感光体ドラムへ与える加振力が減少するため、騒音の低減を図ることができる。また、上記数11の関係を満たすことで、振動の増幅率が1より小さくなり、振動が低減される。よって同様に、騒音の低減を図ることができる。
また、表面に潜像を形成する像担持体としての感光体ドラムと、該像担持体としての感光体ドラム表面を帯電させる帯電手段と、該潜像をトナーの付着によりトナー像として可視像化する現像手段としての現像装置と、該像担持体としての感光体ドラム上に形成された該トナー像を転写材上に転写する転写手段としての転写装置と、該転写材上に転写された該トナー像を定着する定着手段としての定着装置とを有する画像形成装置としての複写機において、上記帯電手段として、上記帯電装置を用いる。
【0036】
【発明の効果】
請求項1及び7の発明によれば、低コストで、帯電時に発生する振動を抑制し、騒音を低減することができるという優れた効果がある。
また、特に請求項7の発明によれば、帯電ムラを防いで高品質な画像を形成することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機の要部概略構成図。
【図2】帯電装置の概略構成図。
【図3】帯電ローラに印加する印加電圧の波形を示す図。
【図4】減衰比が0.01の場合の、振動伝達率と{加振周波数/共振周波数}との関係を示すグラフ。
【図5】帯電ローラの支持構造を示す概略構成図。
【図6】帯電ローラが感光体ドラムと平行に共振周波数fhで振動する振動モードの模式図。
【図7】帯電ローラの両端が図中の上下方向に互いに逆方向に共振周波数fvで振動する振動モードの模式図。
【図8】帯電ローラが共振する場合の、速度振動レベルと周波数の関係を示すグラフ。
【図9】帯電ローラが共振しない場合の、速度振動レベルと周波数の関係を示すグラフ。
【図10】帯電ローラの周波数応答関数を示すグラフ。
【図11】支持プレートと装置筺体との間にスプリング等の弾性体を設けて支持する概略構成図。
【図12】(a)は一対のギャップ形成部材と帯電ローラの分解図。
(b)は一対のギャップ形成部材を帯電ローラの溝に組み込んだ組立図。
【図13】一対のギャップ形成部材の振動減衰性が大きい場合と小さい場合とにおける、感光体ドラムへの振動伝達率の違いの一例を示すグラフ。
【符号の説明】
1   感光体ドラム
2   帯電ローラ
3   露光装置
4   現像装置
5   転写装置
6   クリーニング装置
7   定着装置
8   帯電電圧印加用の電源
21a、b   一対のギャップ形成部材
22a、b   一対のスプリング
23  支持プレート
24  スプリング

Claims (7)

  1. 帯電部材と、
    該帯電部材と像担持体との間にギャップを形成するギャップ形成部材と、
    該帯電部材に交流成分を持つ電圧を印加させる電圧印加手段とを有し、
    該ギャップ形成部材を介して該帯電部材を該像担持体に当接させて帯電を行う帯電装置において、
    上記帯電部材を所定の力で上記像担持体に押圧するための弾性部材を備え、
    該帯電部材と弾性部材とからなる振動系の共振周波数をf、上記電圧印加手段の交流成分の周波数をftとすると、次の数1の関係を満たすことを特徴とする帯電装置。
    Figure 2004077972
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記帯電部材の共振周波数が、上記電圧印加手段の交流成分の周波数の2倍の周波数と一致せず、かつ、近傍に存在しないように構成したことを特徴とする帯電装置。
  3. 請求項1又は2の帯電装置において、
    上記帯電部材の反共振の周波数と、上記電圧印加手段の交流成分の周波数を2倍した周波数とが略一致していることを特徴とする帯電装置。
  4. 請求項1、2又は3の帯電装置において、
    上記弾性部材を支持する支持部材と、該支持部材を弾性支持する弾性支持部材とを有し、
    該支持部材と弾性支持部材とからなる振動系の共振周波数と、上記帯電部材と弾性部材とからなる振動系の共振周波数とが略一致していることを特徴とする帯電装置。
  5. 請求項1、2、3又は4の帯電装置において、
    上記ギャップ形成部材を、振動減衰性を有する弾性体を用いて構成したことを特徴とする帯電装置。
  6. 請求項1、2、3、4又は5の帯電装置において、
    駆動源の駆動力をギヤを用いて上記帯電部材に伝達する駆動伝達手段を有し、
    該ギヤの噛合い周波数をfk、該帯電部材の共振周波数をfrとすると、次の数2又は数3のうちいずれか一方の関係を満たすことを特徴とする帯電装置。
    Figure 2004077972
    Figure 2004077972
  7. 表面に潜像を形成する像担持体と、
    該像担持体表面を帯電させる帯電手段と、
    該潜像をトナーの付着によりトナー像として可視像化する現像手段と、
    該像担持体上に形成された該トナー像を転写材上に転写する転写手段と、
    該転写材上に転写された該トナー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置において、
    上記帯電手段として、請求項1、2、3、4、5又は6に記載の帯電装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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