JP2004077956A - 学習促進方法および学習促進装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】勉強と遊びとに繋がりをもたせつつもごっちゃにせず、かつ、遊びと学習とをけじめをつけて分けつつもの一体として行なうようにした学習促進方法とその装置を提供する。
【解決手段】出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、初めに電子機器の第一の機能(例えば、ゲーム)の実行を制御し、上記電子機器の出力手段より学習問題を出題する第二の機能を実行する。次いで、この出題された学習問題に対する回答を電子機器の入力手段より受け付け、この回答が正解であることを条件に、電子機器の第一の機能に対する制御を解除して電子機器の第一の機能(すなわち、ゲーム)の実行を可能とし、電子機器を利用した遊びに先立って学習させるようにした。
【選択図】図3
【解決手段】出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、初めに電子機器の第一の機能(例えば、ゲーム)の実行を制御し、上記電子機器の出力手段より学習問題を出題する第二の機能を実行する。次いで、この出題された学習問題に対する回答を電子機器の入力手段より受け付け、この回答が正解であることを条件に、電子機器の第一の機能に対する制御を解除して電子機器の第一の機能(すなわち、ゲーム)の実行を可能とし、電子機器を利用した遊びに先立って学習させるようにした。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子機器を用いたゲームや友人との会話といった遊びの前に、この電子機器を用いて学習を行い、学習を先に行ったことの褒美として、この電子機器を利用した遊びを可能とし、遊ぶために自分から率先して学習を行うようにした学習促進方法および学習促進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器を用いた遊びが増えている。例えば、電子機器として携帯用ゲーム機やパーソナルコンピュータもしくは携帯電話などを用いたゲーム、あるいは、携帯電話やPHSもしくはパーソナルコンピュータなどを用いたおしゃべりまたは電子メールなどの会話が日常的頻繁に行なわれている。
【0003】
このような電子機器を用いた遊びは、遊びのために友人を集めたり、遊ぶための場所へ行ったりする必要が無く、電子機器さえあれば手軽に行えることから、現在ではこのような電子機器を用いた遊びに熱中して溺れ、勉強が疎かになって学力が低下している傾向にある。その一因として、遊びと勉強とが相反するものとして別々に扱われ、一体となっていないことが挙げられる。すなわち、勉強は勉強として独立し、遊びとの繋がりが無く、一方、遊びも遊びとして独立し、勉強との繋がりが無いことにあり、その結果、いけないと判りつつもついつい簡単に行える遊びへと誘われてしまうのである。
【0004】
そこで、勉強と遊びとに繋がりをもたせ、遊びながら勉強をさせようとする手段として、教科書や参考書などの書籍や、ビデオテープやCD−ROMなどの画像に、勉強の案内役としてアニメや動物のキャラクタを用いたり、絵をふんだんに取り入れて漫画風にアレンジしたりすることで、勉強することへの興味心を誘おうとするものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような勉強方法は、確かに勉強と遊びとに繋がりをもたせることが出来るものの、勉強と遊びとがごっちゃになり、勉強することへの集中力や物事のけじめを養うことが出来ない。しかも、アニメや動物のキャラクタを用いたり、漫画風にアレンジしたりした勉強方法では、最初は面白がって興味心を惹くかもしれないが、回数を重ねるうちに飽きてしまう傾向にあることは否めず、勉強にとって非常に大切な同じことを何度も行う反復学習を達成することが出来ないものである。
【0006】
本発明は、上記の事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、勉強と遊びとに繋がりをもたせつつもごっちゃにせず、かつ、遊びと学習とをけじめをつけて分けつつも、一体として行うようにした学習促進方法および学習促進装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、遊びを行うための電子機器を利用して勉強をさせようとするものであるが、単に遊びを行うための電子機器を利用して勉強をさせようとするものではなく、この電子機器の利用のための条件として出題された問題を解き、その褒美としてこの電子機器を利用した遊びを可能とすることで、勉強は勉強としてけじめを持たせて先に行わせ、その後遊びは遊びとして周りの人に負い目無く堂々と行なわせるようにしたものである。
【0008】
すなわち、上述の目的を達成するため、本発明の第一の学習促進方法は、請求項1に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能(動作)の実行を制御して上記電子機器の出力手段より学習問題を出題する第二の機能を実行し、この出題された学習問題に対する回答を上記電子機器の入力手段より受け付け、この回答が正解であることを条件に上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものである。
【0009】
ここで、出力手段と入力手段とを備えた電子機器とは、携帯用ゲーム機や携帯電話またはPHS、携帯情報端末(PDA)及びその他のモバイル、もしくはパーソナルコンピュータのことを言う。また、出力手段とは、ディスプレイやスピーカ、イヤホンなどを言い、一方、入力手段とは、操作ボタンやキーボード、マウス、マイクなどを言う。
【0010】
また、上述した本発明における電子機器の第一の機能とは、ゲーム機や携帯電話などの電子機器が有している本来の機能のことをいい、具体的には、ゲーム機ではゲーム機能、携帯電話では通話機能や電子メール機能のことを言う。一方、本発明における電子機器の第二の機能とは、電子機器の出力手段より学習問題を出題し、電子機器の入力手段よりその回答を受け付ける学習行為(言い換えれば、第一の機能を行うためのエントリーアクション)機能のことを言う。そして、以下に述べる各本発明においても、電子機器の第一の機能と第二の機能は同様の機能のことを意図する。
【0011】
そして、この電子機器の第一の機能の実行の制御は、電子機器を利用する最初になされたり、もしくはある一定時間以上電子機器で第一の機能を実行したりした場合になされたりするようにすることを意味する。
【0012】
これにより、電子機器を利用した遊びの前に、出題された問題を正しく解くという強制的なエントリーアクションとも言える学習行為が必要となり、電子機器を利用して遊びがしたいために真面目に勉強し、学習を促進することが出来ることになる。しかも、勉強したという行為の後に電子機器を利用した遊びが行えるので、電子機器を利用して遊んでいても親や先生などに対して悪いことをしているような後ろめたさや負い目を感じることなく、正々堂々と遊びを楽しむことが出来る。さらに、遊びの前に勉強は勉強として行い、その後で遊びは遊びとして行うものであるので、勉強と遊びとが繋がりをもって一体であるものの、勉強と遊びとがごっちゃにならずけじめをもって学習することが出来ることとなる。
【0013】
また、本発明の第二の学習促進方法は、請求項2に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御し、予め学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルから上記電子機器の出力手段より出題する学習問題を読み出す第二の機能を実行し、出題された学習問題に対する回答を上記電子機器の入力手段より受け付け、この回答を上記学習問題解答データファイルから読み出した解答と照合し、回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものでもある。
【0014】
これにより、電子機器だけを用いるに場合においても、やはり電子機器を利用した遊びの前に出題された問題を正しく解くという学習行為が必要となり、電子機器を利用して遊びがしたいという要求を逆手にとって学習を促進させることが出来ることになる。また、勉強と遊びとがごっちゃにならずけじめをもって学習することが出来、その結果、変な後ろめたさや負い目を感じることなく、正々堂々と遊びを楽しむことが出来る。
【0015】
また、本発明の第三の学習促進方法は、請求項3に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御し、上記電子機器に着脱自在であって学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルを有するカートリッジ式記録媒体から出題する学習問題を受け取って上記電子機器の出力手段より出力する第二の機能を実行し、この学習問題に対する回答を上記入力手段より受け付け上記カートリッジ式記録媒体へ送り、上記カートリッジ式記録媒体より回答の照合結果を受け取って回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものでもある。
【0016】
これにより、カートリッジ式の記録媒体を要する電子機器においても、やはり電子機器を利用した遊びの前に出題された問題を正しく解くという学習行為が必要となり、電子機器を利用して遊びがしたいという要求を逆手にとって学習を促進させることが出来ることになる。また、勉強と遊びとがごっちゃにならずけじめをもって学習することが出来、その結果、変な後ろめたさや負い目を感じることなく、正々堂々と遊びを楽しむことが出来る。
【0017】
また、本発明の第四の学習促進方法は、請求項4に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御し、上記電子機器と回線を通じて接続され学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルを有する学習問題管理装置から出題する学習問題を受け取って上記電子機器の出力手段より出力する第二の機能を実行し、この学習問題に対する回答を上記入力手段より受け付け上記学習問題管理装置へ送り、上記学習問題管理装置より回答の照合結果を受け取って回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器に対する第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものでもある。
【0018】
また、本発明の第五の学習促進方法は、請求項5に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、回線を通じて接続され第一の機能の実行が制御されている上記電子機器からの要求により、第二の機能を実行して上記電子機器の出力手段より出力する学習問題を学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルから読み出して上記電子機器へ送り、送った学習問題に対する回答を上記電子機器より受け取ってこの回答を学習問題解答データファイルから読み出した解答と照合し、その回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器に対する第一の機能の制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする照合結果を上記電子機器へ送る、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものでもある。
【0019】
これにより、電話やインターネットなど有線無線を問うことなく通信回線を通じて接続されたサーバ装置を要する電子機器においても、やはり電子機器を利用した遊びの前に出題された問題を必ず正しく解くという学習行為が必要となり、電子機器を利用して遊びがしたいという欲求を利用して学習を促進させることが出来ることになる。また、勉強と遊びとがごっちゃにならずけじめをもって学習することが出来、その結果、変な後ろめたさを感じることなく、正々堂々と遊びを楽しむことが出来る。
【0020】
また、本発明の第六の学習促進方法は、請求項6に記載のとおり、上述の各発明の学習促進方法に加え、学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与し、このポイントは電子機器に対する第一の機能の実行の制御を解除可能とするものであり、上記電子機器の第一の機能の実行時間に応じて減算されるようにしたものである。
【0021】
これにより、電子機器を利用して学習をした後に必ず遊びを行ったり、電子機器を利用した遊びを行う毎に学習を行ったりする必要なく、学習を行ったときのポイントを貯めておき、好きな時に自由にポイントを使用して遊びを楽しむようにすることが出来る。また、ポイントを貯めることにより、その結果を親などに報告することで、日頃の努力を認めてもらうことも出来る。なお、このポイントは単にこの電子機器を利用した遊びにだけ使用するものとせずに、ポイントをお菓子や玩具などの景品と交換できるように利用することも出来る。そして、その場合のポイントの確認方法として、電子機器の出力手段としてのディスプレイに、景品交換所のレジスターでの読み取りが可能なバーコードなどのような識別を表示させるようにすることも出来る。
【0022】
また、本発明の第七の学習促進方法は、請求項7に記載のとおり、上述の各発明の学習促進方法に加え更に、学習問題が出題される前に、予め上記電子機器の第一の機能の実行の制御が解除される問題正解クリア数を設定するようにしたものでもある。
【0023】
これにより、その日のやる気度に合わせて学習目標を設定し、目的を持って学習を行うことが出来るようになると共に、親としては電子機器を利用した遊びの許諾条件や許諾時間を設定することができる。さらに、反復学習により解答を覚えてしまったとしても、問題正解クリア数を設定することで、早く正確に多くの問題を解く練習を行うことも出来ることとなる。
【0024】
また、上述した本発明の第一の学習促進方法は、請求項8に記載のとおり、以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第一の学習促進装置は、出力部と入力部とを備えた電子機器であって、この電子機器での第一の機能の実行を制御する利用制御部と、予めこの電子機器上で実行(動作)される第一の機能のプログラム及び第二の機能のプログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部と、上記問題解答記録部から出題する学習問題を読み出して上記出力部に出力する問題読み出し部と、出題した学習問題に対する回答を上記入力部より受け付け一時保存する回答受付部と、出題した学習問題に対する解答を上記問題解答記録部から読み出して回答受付部で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部と、回答の正否についての判定結果を上記回答判定部から受ける回答結果連絡部と、入力された回答が正解であった場合に上記回答結果連絡部からの指示を受けて上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除する指示を上記利用制御部へ行う指示連絡部、とからなるものである。
【0025】
また、上述した本発明の第二及び第三の学習促進方法は、請求項9に記載のとおり、何れも以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第二の学習促進装置は、出力部と入力部とを備えた電子機器であって、この電子機器での第一の機能の実行を制御する利用制御部と、この電子機器上で実行(動作)される第一の機能のプログラム及び/または第二の機能のプログラムが記録されたカートリッジ式記録媒体が装着されるカートリッジ装着部と、第二の機能を実行して出題する学習問題を上記カートリッジ式記録媒体から受け取り上記出力部に出力する問題受け取り部と、この出題された学習問題に対する回答を上記入力部より受け付け上記カートリッジ式記録媒体へ送る回答受付部と、受け付けた回答の正否についての照合結果を上記カートリッジ式記録媒体から受け取り、回答が正解であった場合に上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除する指示を上記利用制御部へ連絡する指示連絡部、とからなるものでもある。
【0026】
また、上述した本発明の第四の学習促進方法は、請求項10に記載のとおり、以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第三の学習促進装置は、出力部と入力部とを備えた電子機器であって、上記電子機器上で実行(動作)される第一の機能のプログラム及び第二の機能のプログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく学習問題管理装置と回線を通じて接続され、上記電子機器での第一の機能の実行を制御する利用制御部と、第二の機能の実行により上記出力部より出題する学習問題を上記学習問題管理装置から受け取る問題受け取り部と、この出題した学習問題に対する回答を上記入力部より受け付け上記学習問題管理装置へ送る回答受付部と、受け付けた回答の正否についての照合結果を上記学習問題管理装置から受け取り、回答が正解であった場合に上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除する指示を上記利用制御部へ連絡する指示連絡部、とからなるものでもある。
【0027】
また、上述した本発明の第四の学習促進システムは、請求項11に記載のとおり、以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第四の学習促進装置は、上述の各発明の学習促進装置に加え、学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与するポイント発行部と、付与されたポイントを加算し、かつ、このポイントを電子機器の(正規)利用時間に応じて減算するポイント管理部を、さらに有するようにしたものでもある。
【0028】
また、上述した本発明の第五の学習促進システムは、請求項12に記載のとおり、以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第六の学習促進装置は、上述の各発明の学習促進装置に加え更に、学習問題が出題される前に学習問題に対する問題正解クリア数を予め設定するクリア条件設定部と、予め設定された条件を満たしているか否かを判断するクリア条件判定部を、さらに有するようにしたものでもある。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態について、図面に基づきそれぞれ説明する。
(第一の実施の形態)
まず、本発明の第一の実施の形態として、電子機器として手で持ってプレイする携帯用の液晶ゲーム機(以下、単に「ゲーム機」という)を用い、このゲーム機だけで本発明を完結する場合について説明する。図1は、本発明の第一の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図であり、図2は、その構成を簡略的に示すブロック図であり、図3は、その流れを示すフローチャート図である。図1に示すように、本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機1は、その上面に出力部としてのLCDパネル2と、入力部としての十字キースイッチ3A、及び2つの押しボタンスイッチ3B,3Cが設けられている。
【0030】
また、ゲーム機1は、図2に示すように、CPU11と、制御プログラムを記憶したROM12と、このゲーム機1での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部13と、予めこのゲーム機1上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部14と、問題解答記録部14から出題する学習問題を読み出してLCDパネル2に出力する問題読み出し部15と、出題した学習問題に対する回答を十字キースイッチ3A、及び押しボタンスイッチ3Bまたは3Cより受け付け一時保存する回答受付部16と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部14から読み出して回答受付部16で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部17と、回答の正否についての判定結果を回答判定部17から受ける回答結果連絡部18と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部18からの指示を受けてゲーム機1の第一の機能に対する制御を解除する指示を利用制御部13へ行う指示連絡部19、を有している。なお、CPU11は、ROM12に記憶された制御プログラムに基づいて動作し、ゲーム機1の利用すなわち実行される機能を選択する。
【0031】
また、十字キースイッチ3Aは、LCDパネル2に表示される第一の機能でのゲームキャラクタなどを移動させるときや、LCDパネル2に表示される第二の機能での問題に対する回答を入力するときに使用するものであり、4つの方向指示部を有して、そのいずれかを押すことで、ゲームキャラクタを上または下もしくは左または右に動かしたり、問題に対する回答の選択を行ったりすることができる。一方、押しボタンスイッチ3Bまたは3Cは、LCDパネル2上に表示されたゲームキャラクタなどに対して何らかの動作を行わせるために操作したり、選択した回答を決定したりするのに用いられる。
【0032】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出して出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件に第一の機能に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させるようにしている。
【0033】
次に、このような構成のゲーム機1における動作の一例を説明する。
図3に示すように、ゲーム機1は、電源スイッチを入れることによりスタートし(S1)、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御して、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル2上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示し、その回答を求める(S2)。次いで、この出題された学習問題に対する回答を、LCDパネル2上に表示された回答例の中から十字キースイッチ3Aを操作することにより選択し、押しボタンスイッチ3Bまたは3Cを押すことで確定する(S3)。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる(S4)。
【0034】
その結果、回答が正解であると判定されると(Y)、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる(S5)。しかしながら、回答が不正解であると判定されると(N)、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S2)。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にゲームの開始を許可するが、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。
【0035】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり(S6)、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される(S7)。
【0036】
(第二の実施の形態)
次に、本発明の第二の実施の形態として、電子機器に同じくゲーム機を用い、ゲーム機だけで本発明を完結する場合であって、更に問題が正解であることを条件にポイントを付与するようにした場合について説明する。このポイントは、電子機器に対する第一の機能の実行の制御を解除するときに使われるとともに、電子機器の第一の機能の実行時間に応じて減算されるものである。なお、前記第一の実施の形態と同じ構成とした箇所は図2での符号と同じ符合を用いることとし、必要以外その説明は省略することとした。そして、第二の実施の形態に続いて述べる他の実施の形態においても同様とする。
【0037】
図4は、本発明の第二の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の構成を簡略的に示すブロック図であり、図5は、その流れを示すフローチャート図である。図示しないが、本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機もまた、その上面に出力部としてのLCDパネルと、入力部としての十字キースイッチ、及び2つの押しボタンスイッチが設けられている。
【0038】
また、ゲーム機は、図4に示すように、CPU11と、制御プログラムを記憶したROM12と、このゲーム機1での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部13と、予めこのゲーム機1上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部14と、問題解答記録部14から出題する学習問題を読み出してLCDパネル2に出力する問題読み出し部15と、出題した学習問題に対する回答を十字キースイッチ、及び押しボタンスイッチより受け付け一時保存する回答受付部16と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部14から読み出して回答受付部16で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部17と、回答の正否についての判定結果を回答判定部17から受ける回答結果連絡部18と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部18からの指示を受けてゲーム機の第一の機能に対する制御を解除する指示を利用制御部13へ行う指示連絡部19とを有し、さらに、学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与するポイント発行部21と、付与されたポイントを加算し、かつ、このポイントを電子機器の第一の機能の利用時間に応じて減算するポイント管理部22を有している。
【0039】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出して出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件にポイントを付与するプロセス、このポイントを管理する(加算及び減算を行う)プロセス、このポイントの使用に基づいて第一の機能に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させ、さらにポイントの有無によって第一の機能の実行可否を選択可能とするようにしている。
【0040】
次に、このような構成のゲーム機における動作の一例を説明する。
図5に示すように、ゲーム機1は、電源スイッチを入れることによりスタートし(S11)、まず、第一の機能であるゲームプログラムの実行を可能とするポイントの表示を行い(S12)、ポイント使用の有無が問われる(S13)。ここで、ポイントを使用しない場合もしくは使用するポイントが無い場合は(N)、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御し、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル2上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示し、その回答を求める(S14)。
【0041】
次いで、この出題された学習問題に対する回答を、LCDパネル2上に表示された回答例の中から十字キースイッチを操作することにより選択し、押しボタンスイッチを押すことで確定する(S15)。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる(S16)。その結果、回答が正解であると判定されると(Y)、ポイントが付与されるとともに(S17)、再度ポイント使用の有無が問われる(S13)。しかしながら、回答が不正解であると判定されると(N)、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S14)。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にポイントが付与されるが(S17)、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。
【0042】
一方、既にポイントが有りこのポイントを使用する場合もしくは取得したポイントを使用する場合は(Y)、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる(S18)。
【0043】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり(S19)、残存ポイントを表示し(S20)、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される(S21)。
なお、ポイントの付与には、時間帯により、あるいは曜日によって重み付けを変えるようにするとよい。例えば、学校から帰宅した直後の時間帯である、午後から夕方にかけて学習を行った場合、また、週末や休日に学習を行った場合は、学習の単位時間あたりのポイントを多く与えるようにするとよい。
【0044】
(第三の実施の形態)
次に、本発明の第三の実施の形態として電子機器に同じくゲーム機を用い、ゲーム機だけで本発明を完結する場合であって、問題が正解であることを条件にポイントが付与され、更に学習問題が出題される前に、予め電子機器の第一の機能の実行の制御が解除される問題正解クリア数を設定するようにした場合について説明する。この問題正解クリア数の設定は、電子機器に対する第一の機能に対する実行の制御を解除するときの条件として使われるものであり、蓄積された残存ポイント数とは別に判断されるものである。
【0045】
図6は、本発明の第三の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の構成を簡略的に示すブロック図であり、図7は、その流れを示すフローチャート図である。図示しないが、本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機もまた、その上面に出力部としてのLCDパネルと、入力部としての十字キースイッチ、及び2つの押しボタンスイッチが設けられている。
【0046】
また、ゲーム機は、図6に示すように、CPU11と、制御プログラムを記憶したROM5と、このゲーム機での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部13と、予めこのゲーム機上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部14と、問題解答記録部14から出題する学習問題を読み出してLCDパネルに出力する問題読み出し部15と、出題した学習問題に対する回答を十字キースイッチ、及び押しボタンスイッチより受け付け一時保存する回答受付部16と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部14から読み出して回答受付部16で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部17と、回答の正否についての判定結果を回答判定部17から受ける回答結果連絡部18と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部18からの指示を受けてゲームの第一の機能に対する制御を解除する指示を利用制御部13へ行う指示連絡部19とを有し、さらに、学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与するポイント発行部21と、付与されたポイントを加算し、かつ、このポイントをゲームの第一の機能の利用時間に応じて減算するポイント管理部22と、習問題が出題される前に学習問題に対する問題正解クリア数を予め設定するクリア条件設定部23と、予め設定された条件を満たしているか否かを判断するクリア条件判定部24を有している。
【0047】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、電子機器の第一の機能に対する制御が解除される問題正解クリア数を予め学習問題が出題される前に設定するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出して出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件にポイントを付与するプロセス、このポイントを管理する(加算及び減算を行う)プロセス、このポイントの使用に基づいて第一の機能に対する制御を解除するプロセス、回答判定部からの指示を受けて予め設定された条件を満たしているか否かを判断するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させ、また、ポイントの有無によって第一の機能の実行可否を選択可能とするようにし、さらに学習目標を設定し、目的を持って学習を行うことが出来るようにしている。
【0048】
次に、このような構成のゲーム機における動作の一例を説明する。
図7に示すように、ゲーム機は、電源スイッチを入れることによりスタートし(S31)、まず、第一の機能であるゲームプログラムの実行を可能とするポイントの表示を行い(S32)、ポイント使用の有無が問われる(S33)。ここで、ポイントを使用しない場合もしくは使用するポイントが無い場合は(N)、次に、電子機器の第一の機能に対する制御が解除される問題正解クリア数の設定の有無(すなわち、設定するか、しないか)が問われる(S34)。そして、問題正解クリア数の設定を行う場合(Y)は、その条件(すなわち、クリア問題数)を設定し(S39)、一方、問題正解クリア数の設定を行わない場合(N)もしくは問題正解クリア数の設定完了後は、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御して、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示し、その回答を求める(S35)。
【0049】
次いで、この出題された学習問題に対する回答を、LCDパネル上に表示された回答例の中から十字キースイッチを操作することにより選択し、押しボタンスイッチを押すことで確定する(S36)。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる(S37)。その結果、回答が正解であると判定されると(Y)、ポイントが付与されるとともに(S38)、再度ポイント使用の有無が問われる(S33)。しかしながら、回答が不正解であると判定されると(N)、LCDパネル上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S35)。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にポイントが付与されるが(S38)、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。ここでも、前述のように、ポイントの付与には、学習の時間帯、曜日などによって重み付けをしてもよい。
【0050】
ポイントが取得されると、予め設定した問題正解クリア条件を満たしているか否かの判定がなされる(S40)。その結果、条件がクリアされている場合は(Y)、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる(S41)。しかしながら、条件がクリアされていない場合は(N)、LCDパネル上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S35)。その結果、回答が正解し設定条件がクリアされれば、上記同様に第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル上にゲーム画面を表示させゲームを開始させるが(S41)、条件がクリアされていないと判断されれば、条件がクリアされたと判定されるまで、上記動作を繰り返す。
【0051】
一方、ステップS33において、既にポイントが有りこのポイントを使用する場合もしくは取得したポイントを使用する場合は(Yes)、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる(S41)。
【0052】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり(S42)、必要に応じて残ポイントを表示し、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される(S43)。
【0053】
(第四の実施の形態)
次に、本発明の第四の実施の形態として電子機器に同じくゲーム機を用い、ゲーム機だけで本発明を完結する場合であって、出力手段にイヤホン、入力手段にマイクを用いた場合について説明する。
【0054】
図8は、本発明の第四の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機10は、図8に示すように、その上面に出力部としてのLCDパネル2と、入力部としての十字キースイッチ3A、及び2つの押しボタンスイッチ3B,3Cが設けられている他に、出力部としてのイヤホン4と、入力部としてのマイク5が接続されている。
【0055】
また、ゲーム機10は、図示しないが第一の実施の形態と同様に、CPUと、制御プログラムを記憶したROMと、このゲーム機10での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部と、予めこのゲーム機10上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部と、問題解答記録部から出題する学習問題を読み出してLCDパネル2に表示出力するとともに、イヤホン4から音声出力する問題読み出し部と、出題した学習問題に対する回答をマイク5より受け付け一時保存する回答受付部と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部から読み出して回答受付部で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部と、回答の正否についての判定結果を回答判定部から受ける回答結果連絡部と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部からの指示を受けて電子機器10の第一の機能に対する制御を解除する指示を利用制御部へ行う指示連絡部を有している。
【0056】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出してLCDパネル2とイヤホン4よりなる出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、マイク5よりなる入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件に第一の機能に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させるようにし、しかも外国語の発音など音声認識を要する回答を可能としている。
【0057】
次に、このような構成のゲーム機10における動作の一例を説明する。
この動作は図示しないが、第一の実施の形態の動作を示す図3と同様に、ゲーム機10は、電源スイッチを入れることによりスタートし、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御して、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル2上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示するとともに、イヤホン4より学習問題データファイルから読み出した同じ学習問題を音声にて読み上げ、その回答を求める。次いで、この出題された学習問題に対する回答を、マイク5より発音することで確定する。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる。
【0058】
その結果、回答が正解であると判定されると、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる。しかしながら、回答が不正解であると判定されると、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示するとともに、イヤホン4より学習問題データファイルから読み出した同じ学習問題を音声にて読み上げ、その回答を求める。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にゲームの開始を許可するが、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。
【0059】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される。
【0060】
(第五の実施の形態)
次に、本発明の第五の実施の形態として電子機器に同じくゲーム機を用い、さらにゲームプログラムと学習プログラムとを記録したカートリッジ式記録媒体としてカセットを用いた場合について説明する。
【0061】
図9は、本発明の第五の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機20は、図9に示すように、その上面に出力部としてのLCDパネル2と、入力部としての十字キースイッチ3A、及び2つの押しボタンスイッチ3B,3Cが設けられている。また、本実施の形態で用いるゲーム機20は、ゲームプログラム及び学習プログラムを共に収納したカセット6が着脱自在に装着され、カセットを交換することによって異なるゲームを楽しむことができるものである。
【0062】
このゲーム機20は、その前面側に設けられたLCDパネル2の背後に、メモリカートリッジを挿入することができるカートリッジ装着口9が設けられ、そのカートリッジ装着口9には、外部ROMカセット6が着脱自在に装着される。すなわち、カートリッジ装着口9には例えば32ピンコネクタ(図示せず)が設けられ、外部ROMカセット6をカートリッジ装着口9に挿入することによって、外部ROMカセット6に設けられたコネクタ(図示せず)がゲーム機20のカートリッジ装着口9に設けられたコネクタ(図示せず)に嵌合し接続される。このようにして外部ROMカセット6がゲーム機20に着脱自在に装着される。
【0063】
そして、この外部ROMカセット6には外部ROMが内蔵され、この外部ROMには、第一の機能としてのゲームプログラムデータ及び第二の機能としての学習プログラムデータが記録されている。したがって、外部ROMカセット6がゲーム機20に装着されると、ゲームプログラムや学習プログラムが実行され、LCDパネル上にゲームのための画像や出題される学習問題が表示されるとともに、ゲーム等のための音楽が発生される。したがって、このゲーム機20は、カセットが装着されるカセット挿入口、カセット挿入口に形成されたカセットが着脱可能に接続されるコネクタ、コネクタを通してカセットと結合され、カセットからゲームプログラムや学習プログラムを読み出してそれに従ってゲームや学習を処理する。
【0064】
また、ゲーム機20は、図10に示すように、CPU11と、制御プログラムを記憶したROM12と、このゲーム機10での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部13と、予めこのゲーム機10上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録された外部ROMカセット6から第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部14と、問題解答記録部14から出題する学習問題を読み出してLCDパネル2に表示出力するとともに、イヤホン4から音声出力する問題読み出し部15と、出題した学習問題に対する回答をマイク5より受け付け一時保存する回答受付部16と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部14から読み出して回答受付部16で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部17と、回答の正否についての判定結果を回答判定部17から受ける回答結果連絡部18と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部18からの指示を受けてゲーム機20の第一の機能に対する制御を解除する指示を、利用制御部11へ行う指示連絡部13を有している。
【0065】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出して出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件に第一の機能に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させるようにし、しかも、第一の機能としてゲームプログラムと第二の機能として学習プログラムが記録された外部ROMカセットの自由な交換を可能としている。
【0066】
次に、このような構成のゲーム機20における動作の一例を説明する。
この動作は図示しないが、まず初めに、ゲーム機20のカセット挿入口9に外部ROMカセット6を予め装着しておく。その後は、第一の実施の形態の動作を示す図3と同様に、ゲーム機20は、電源スイッチを入れることによりスタートし、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御して、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル2上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示し、その回答を求める。次いで、この出題された学習問題に対する回答を、LCDパネル2上に表示された回答例の中から十字キースイッチ3Aを操作することにより選択し、押しボタンスイッチ3Bまたは3Cを押すことで確定する。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる
【0067】
その結果、回答が正解であると判定されると、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる。しかしながら、回答が不正解であると判定されると、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にゲームの開始を許可するが、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。
【0068】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される。
【0069】
なお、上記第五の実施の形態においては、ゲームプログラムと学習プログラムとを共に一つのカートリッジ式記録媒体に記録した外部ROMカセットを用いたが、これに限らずゲームプログラムと学習プログラムを、別々のカートリッジ式記録媒体にそれぞれ記録した二つの外部ROMカセットを用いるようにしても良い。この場合、いきなりゲームプログラムが記録された外部ROMカセットの利用が出来ないように、例えば、学習プログラムが記録された外部ROMカセットを利用することで、第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部への解除を指示する信号やポイント等を発するようにしたりすると良い。
【0070】
(第六の実施の形態)
次に、本発明の第六の実施の形態として電子機器に携帯電話機を用い、さらにゲームプログラムと学習プログラムとを記録した記録媒体としてインターネットなどの通信回線を通じて接続されたサーバ装置を要する場合であって、更に問題が正解であることを条件にポイントを付与するようにした場合について説明する。このポイントは、前記第二の実施の形態と同様に、電子機器に対する第一の機能の実行の制御を解除するときに使われるとともに、電子機器の第一の機能の実行時間に応じて減算されるものである。
【0071】
図11は、本発明の第六の実施の形態に係る学習促進方法を実施するためのシステムの一例を示す概略図である。図11に示すように、本発明の学習促進システム30は、電子機器としての携帯電話機31と、インターネットなどの通信回線を通じて接続されたサーバ36とにより構成される。携帯電話機31は、その上面に出力部としてのLCDパネル32及びレシーバ34と、入力部としての操作スイッチ33及びマイク35が設けられている。また操作スイッチ33は、中央に設けられた確定ボタン33Aと、その上下左右にそれぞれ設けられた、上移動ボタン33B、下移動ボタン33D、右移動33C、左移動ボタン33Eの4つのボタンからなる移動ボタン群とから構成される。したがって、利用者が移動ボタン群33B,33C,33D,33Eの中のいずれかのボタンを押圧すると、そのボタンに対応する方向に選択表示を移動することができ、確定ボタン33Aを押圧すると、選択内容を確定することが出来る。
【0072】
また、この携帯電話機31は、図12に示すように、インターネットなどの通信回線を通じてサーバ36との接続を可能とする通信部37と、CPU41と、制御プログラムを記憶したROM42と、この携帯電話機31での第一の機能として通話やゲームの実行を制御する利用制御部43と、サーバ36からの指示を受けて携帯電話機31の第一の機能に対する制御を解除する指示を、利用制御部43へ行う指示連絡部49を有している。
【0073】
一方、サーバ36には、ユーザーデータベースと、第一の機能としてのゲームプログラムデータ及び第二の機能としての学習プログラムデータが記録されており、また、学習プログラムの実行に伴って学習問題を出題し、その回答を受け付けて正否を判断し、結果を報告する問題解答記録装置39を有している。
【0074】
ユーザーデータベースには、接続を求めたユーザの認証を行うための個人データが記録されており、携帯電話機31がサーバ36に接続されると、ユーザーデータベースより接続人の照合を行う。そして、照合完了後は、学習プログラムが実行されてLCDパネル32及びレシーバ34より出題する学習問題が配信され、この学習問題に対して操作スイッチ33もしくはマイク35より回答し、正解するという所定の学習を行うことにより、携帯電話機31で通話やゲームの実施が許可される。
【0075】
一方、サーバ36内に設けられた問題解答記録装置39には、図12に示すように、第二の機能としての学習プログラムデータが記録されており、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部44と、問題解答記録部44から出題する学習問題を読み出してLCDパネル32に表示出力するとともに、レシーバ34から音声出力する問題読み出し部45と、出題した学習問題に対する回答を操作スイッチ33もしくはマイク35より受け付け一時保存する回答受付部46と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部44から読み出して回答受付部46で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部47と、回答の正否についての判定結果を回答判定部47から受け、指示連絡部49へ連絡する回答結果連絡部18を有している。
【0076】
また、携帯電話機31の制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、第二の機能を実行して出題する学習問題を回線を通じて接続された学習問題管理装置(サーバ)へ要求するプロセス、学習問題管理装置(サーバ)から送られた学習問題を出力部より出力させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を学習問題管理装置(サーバ)へ送るプロセス、学習問題管理装置(サーバ)より回答の照合結果を受け取るプロセス、受け取った照合結果が正解であることを条件に第一の機能の実行に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムが記憶されている。なお、第一の機能の実行を制御する手段は、サーバ側で行うようにしても良い。
【0077】
一方、サーバ側には、回線を通じて接続され第一の機能の実行が制御されている携帯電話機からの要求に応じて第二の機能を実行し、携帯電話機の出力手段から出力する学習問題を、学習問題管理装置の学習問題データファイルから読み出して携帯電話機へ送るプロセス、送った学習問題に対する回答を携帯電話機より受け取るプロセス、出題した学習問題に対する解答を読み出して受け取った回答と正否を照合するプロセス、回答の照合結果を携帯電話機へ送り返すプロセス、をコンピュータに実行させるプログラムが記憶されている。なお、第一の機能の実行を制御するプロセスは、サーバ側で行うようにしても良い。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させるようにしている。
【0078】
次に、このような構成の学習促進システム30における携帯電話側及びサーバ側での動作の一例を説明する。
まず、携帯電話側では、図13に示すように、携帯電話機のスイッチを入れ(S51)、任意の番号にダイヤルしてコールする(S52)。次いで、コールした番号が特定の番号であるか否かが判定される(S53)。ここで、特定の番号とは、「110」や「119」、自宅の番号といった緊急を要する電話番号のことである。そして、判定の結果、特定の番号であると判断されれば(Y)、そのまま通話を許可し(S54)、特定の番号以外の場合は(N)、所定のサーバ36へアクセス(接続要求)Aし、以降サーバ側での動作に従う。
【0079】
一方、サーバ側では、図14に示すように、携帯電話からのアクセス(接続要求)Aを待ってスタートし、IDやパスワードとった所定の認証事項が入力されることで、ユーザーデータベースと照合して正当なアクセスであるか否かを判定する(S61)。その結果、アクセスが正当であると判定されると(Y)、第二の機能としての学習プログラムを含むゲームや会話など、携帯電話機によって実施される第一の機能としてのプログラムであるエントリーソフトのリストが携帯電話機に配信され(S62)、アクセスが不当であると判定されると(N)、再度正当なアクセスを求め、その判定がなされる(S61)。
【0080】
次いで、配信されたエントリーソフトの中から第一の機能として実行するソフト(すなわち第一機能プログラム)の選択を求め、適正に選択されたか否か判定をする(S63)。その結果、選択が適正にされたと判定されると(Y)、選択されたエントリーソフト(すなわち、選択された第一機能プログラムと所定の第二機能プログラム)を携帯電話機に配信し(S64)、選択が適正にされていないと判定されると(N)、再度エントリーソフトの選択を求め、その判定が繰り返される(S63)。
【0081】
選択されたエントリーソフトの配信がなされると、続いて第二の機能である学習プログラムを実行させて、問題解答記録部の学習問題データファイルから学習問題を選択して読み出し配信する(S65)。次いで、この出題された学習問題に対する回答を求め(S66)、回答がなされると(Y)、その判定がなされ(S67)、回答がなされないと(N)、再度その回答を求める(S66)。
【0082】
その結果、回答が正解であると判定されると(Y)、ポイントを付与し、回答が不正解であると判定されると(N)、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S66)。その結果、回答が正解であると判定されれば(S67)、上記同様にポイントが付与されるが(S68)、回答が不正解であると判定される限り、上記動作を繰り返す。なお、再度配信される問題は、前の問題と同レベルで異なった問題が望ましい。ポイントの付与には、前述のように、学習の時間帯、曜日などによって重み付けをしてもよい。
【0083】
続いて、ポイントが取得されると、予め設定した問題正解クリア条件を満たしているか否かの判定がなされる(S69)。その結果、条件がクリアされている場合は(Y)、第一の機能の実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、選択されたエントリーソフトの第一の機能を実行して、携帯電話側でダイヤルされた任意の番号にコールし、任意の相手との携帯電話機での通話を許可する(S70)。
【0084】
しかしながら、未だ条件がクリアされていない場合は(N)、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し(S65)、その回答を求める(S66)。その結果、回答が正解し設定条件がクリアされれば、上記同様に第一の機能である通話の実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、携帯電話機での通話を許可するが(S70)、条件がクリアされていないと判断されれば、条件がクリアされたと判定されるまで、上記動作を繰り返す。
【0085】
次いで、携帯電話機での通話が許可されると、取得したポイントを利用して通話中であるか否か確認が求められ(S71)、通話中である場合は(Y)、通話時間に応じてポイントを減算し(S72)、通話中でない場合は(N)、再度通話中であるか否か確認が求められる(S71)。また、通話中である場合は、続いてポイントの残存有無が確認され(S73)、ポイントの残りがあれば(Y)、通話を継続して許可し、通話時間に応じてポイントを減算し(S72)、ポイントの残りが無くなれば(N)、通話を遮断する(S74)。そして、サーバとの接続を切ることで一連の動作が終了する(S75)。
【0086】
なお、上記第六の実施の形態は、第一の機能として携帯電話機での会話(通話)プログラムをエントリーソフトとして選択したが、携帯電話機でゲームをしたければ、第一の機能としてゲームプログラムをエントリーソフトとして選択すれば良い。
【0087】
また、上記各実施の形態においては、電子機器としてゲーム機や携帯電話機を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、電子機器をパーソナルコンピュータや携帯情報端末(PDA)などとした場合に用いるようにすることも出来るものである。
【0088】
本発明によって行うことができる学習内容としては、あらゆる種類の練習問題やテストを行うことができる。また、図8に示すように、電子機器にイヤホンとマイクロフォンを接続したものにおいては、語学のヒヤリング練習およびヒヤリングテスト、発音練習などを行うことができる。日本人にとっては、英語の発音が苦手であり、特に「L」と「R」の発音の違いがわからない。そこで、例えばイヤホンから「L」と「R」の発音を含んだ英単語を流し、どっちの発音であったかをゲーム機の操作ボタンで選択させるとよい。ゲーム機には左と右を指定するボタンがついているのが普通であるから、このボタンによって「L」または「R」を選択させるとよい。また、英語の発音に関しては、「s」と「th」の違い、「b」と「v」の違い、「s」と「sh」の違いなどがわかりにくいので、これらのヒヤリングテスト、発音練習を行うようにするとよい。
【0089】
【発明の効果】
以上本発明によれば、大好きなゲーム機や携帯電話機といった電子機器を用いて先に学習を行うこととしたので、ゲームや携帯電話でのおしゃべりといった遊びがしたいがために進んで勉強をするようになり、学力を向上させることが出来る。しかも、勉強と遊びとに繋がりをもたせつつもごっちゃにせず、かつ、遊びと学習とをけじめをつけて分けつつもの一体として行えるものとなる。
【0090】
また、勉強をしてからゲームや携帯電話でのおしゃべりといった遊びが行なえることとしたので、勉強する前に遊んでしまうことの後ろめたさが無くなり、堂々と遊ぶことが出来る。また、どれくらい勉強したか遊び時間やポイント数で確認できるので、親と子供または子供同士のコミュニケーションが促進される。さらに、有効にゲームを楽しむことで今まで勉強を阻害する一因とされていたゲームの開発者が、誇りを持ってゲームの開発を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態に係る学習促進装置の構成を簡略的に示すブロック図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態に係る流れを示すフローチャート図である。
【図4】本発明の第二の実施の形態に係る学習促進装置の構成を簡略的に示すブロック図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態に係る流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態に係る学習促進装置の構成を簡略的に示すブロック図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態に係る流れを示すフローチャート図である。
【図8】本発明の第四の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。
【図9】本発明の第五の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。
【図10】本発明の第五の実施の形態に係る学習促進装置の構成を簡略的に示すブロック図である。
【図11】本発明の第六の実施の形態に係る学習促進方法を実施するためのシステムの一例を示す概略図である。
【図12】本発明の第六の実施の形態に係る学習促進システムの構成を簡略的に示すブロック図である。
【図13】本発明の第六の実施の形態に係る携帯電話機側での流れを示すフローチャート図である。
【図14】本発明の第六の実施の形態に係るサーバ側での流れを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1,10,20・・・ゲーム機(電子機器)、2・・・LCDパネル(出力部)、
3A・・・十字キースイッチ(入力部)、
3B,3C・・・押しボタンスイッチ(入力部)、
4・・・イヤホン(出力部)、5・・・マイク(入力部)、
6(6A,6B)・・・外部ROMカセット(カートリッジ式記録媒体)、9・・・カートリッジ装着口、11・・・CPU、12・・・ROM、
13・・・利用制御部、14・・・問題解答記録部、5・・・問題読み出し部、
16・・・回答受付部、17・・・回答判定部、18・・・回答結果連絡部、
19・・・指示連絡部、21・・・ポイント発行部、22・・・ポイント管理部、
23・・・クリア条件設定部、24・・・クリア条件判定部、
31・・・携帯電話機(電子機器)、32・・・LCDパネル(出力部)、
33・・・操作スイッチ、33A・・・確定ボタン、
33B,33C,33D,33E・・・移動ボタン、
34・・・レシーバ、35・・・マイク、36・・・サーバ、
39・・・問題解答記録装置。
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子機器を用いたゲームや友人との会話といった遊びの前に、この電子機器を用いて学習を行い、学習を先に行ったことの褒美として、この電子機器を利用した遊びを可能とし、遊ぶために自分から率先して学習を行うようにした学習促進方法および学習促進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器を用いた遊びが増えている。例えば、電子機器として携帯用ゲーム機やパーソナルコンピュータもしくは携帯電話などを用いたゲーム、あるいは、携帯電話やPHSもしくはパーソナルコンピュータなどを用いたおしゃべりまたは電子メールなどの会話が日常的頻繁に行なわれている。
【0003】
このような電子機器を用いた遊びは、遊びのために友人を集めたり、遊ぶための場所へ行ったりする必要が無く、電子機器さえあれば手軽に行えることから、現在ではこのような電子機器を用いた遊びに熱中して溺れ、勉強が疎かになって学力が低下している傾向にある。その一因として、遊びと勉強とが相反するものとして別々に扱われ、一体となっていないことが挙げられる。すなわち、勉強は勉強として独立し、遊びとの繋がりが無く、一方、遊びも遊びとして独立し、勉強との繋がりが無いことにあり、その結果、いけないと判りつつもついつい簡単に行える遊びへと誘われてしまうのである。
【0004】
そこで、勉強と遊びとに繋がりをもたせ、遊びながら勉強をさせようとする手段として、教科書や参考書などの書籍や、ビデオテープやCD−ROMなどの画像に、勉強の案内役としてアニメや動物のキャラクタを用いたり、絵をふんだんに取り入れて漫画風にアレンジしたりすることで、勉強することへの興味心を誘おうとするものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような勉強方法は、確かに勉強と遊びとに繋がりをもたせることが出来るものの、勉強と遊びとがごっちゃになり、勉強することへの集中力や物事のけじめを養うことが出来ない。しかも、アニメや動物のキャラクタを用いたり、漫画風にアレンジしたりした勉強方法では、最初は面白がって興味心を惹くかもしれないが、回数を重ねるうちに飽きてしまう傾向にあることは否めず、勉強にとって非常に大切な同じことを何度も行う反復学習を達成することが出来ないものである。
【0006】
本発明は、上記の事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、勉強と遊びとに繋がりをもたせつつもごっちゃにせず、かつ、遊びと学習とをけじめをつけて分けつつも、一体として行うようにした学習促進方法および学習促進装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、遊びを行うための電子機器を利用して勉強をさせようとするものであるが、単に遊びを行うための電子機器を利用して勉強をさせようとするものではなく、この電子機器の利用のための条件として出題された問題を解き、その褒美としてこの電子機器を利用した遊びを可能とすることで、勉強は勉強としてけじめを持たせて先に行わせ、その後遊びは遊びとして周りの人に負い目無く堂々と行なわせるようにしたものである。
【0008】
すなわち、上述の目的を達成するため、本発明の第一の学習促進方法は、請求項1に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能(動作)の実行を制御して上記電子機器の出力手段より学習問題を出題する第二の機能を実行し、この出題された学習問題に対する回答を上記電子機器の入力手段より受け付け、この回答が正解であることを条件に上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものである。
【0009】
ここで、出力手段と入力手段とを備えた電子機器とは、携帯用ゲーム機や携帯電話またはPHS、携帯情報端末(PDA)及びその他のモバイル、もしくはパーソナルコンピュータのことを言う。また、出力手段とは、ディスプレイやスピーカ、イヤホンなどを言い、一方、入力手段とは、操作ボタンやキーボード、マウス、マイクなどを言う。
【0010】
また、上述した本発明における電子機器の第一の機能とは、ゲーム機や携帯電話などの電子機器が有している本来の機能のことをいい、具体的には、ゲーム機ではゲーム機能、携帯電話では通話機能や電子メール機能のことを言う。一方、本発明における電子機器の第二の機能とは、電子機器の出力手段より学習問題を出題し、電子機器の入力手段よりその回答を受け付ける学習行為(言い換えれば、第一の機能を行うためのエントリーアクション)機能のことを言う。そして、以下に述べる各本発明においても、電子機器の第一の機能と第二の機能は同様の機能のことを意図する。
【0011】
そして、この電子機器の第一の機能の実行の制御は、電子機器を利用する最初になされたり、もしくはある一定時間以上電子機器で第一の機能を実行したりした場合になされたりするようにすることを意味する。
【0012】
これにより、電子機器を利用した遊びの前に、出題された問題を正しく解くという強制的なエントリーアクションとも言える学習行為が必要となり、電子機器を利用して遊びがしたいために真面目に勉強し、学習を促進することが出来ることになる。しかも、勉強したという行為の後に電子機器を利用した遊びが行えるので、電子機器を利用して遊んでいても親や先生などに対して悪いことをしているような後ろめたさや負い目を感じることなく、正々堂々と遊びを楽しむことが出来る。さらに、遊びの前に勉強は勉強として行い、その後で遊びは遊びとして行うものであるので、勉強と遊びとが繋がりをもって一体であるものの、勉強と遊びとがごっちゃにならずけじめをもって学習することが出来ることとなる。
【0013】
また、本発明の第二の学習促進方法は、請求項2に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御し、予め学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルから上記電子機器の出力手段より出題する学習問題を読み出す第二の機能を実行し、出題された学習問題に対する回答を上記電子機器の入力手段より受け付け、この回答を上記学習問題解答データファイルから読み出した解答と照合し、回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものでもある。
【0014】
これにより、電子機器だけを用いるに場合においても、やはり電子機器を利用した遊びの前に出題された問題を正しく解くという学習行為が必要となり、電子機器を利用して遊びがしたいという要求を逆手にとって学習を促進させることが出来ることになる。また、勉強と遊びとがごっちゃにならずけじめをもって学習することが出来、その結果、変な後ろめたさや負い目を感じることなく、正々堂々と遊びを楽しむことが出来る。
【0015】
また、本発明の第三の学習促進方法は、請求項3に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御し、上記電子機器に着脱自在であって学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルを有するカートリッジ式記録媒体から出題する学習問題を受け取って上記電子機器の出力手段より出力する第二の機能を実行し、この学習問題に対する回答を上記入力手段より受け付け上記カートリッジ式記録媒体へ送り、上記カートリッジ式記録媒体より回答の照合結果を受け取って回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものでもある。
【0016】
これにより、カートリッジ式の記録媒体を要する電子機器においても、やはり電子機器を利用した遊びの前に出題された問題を正しく解くという学習行為が必要となり、電子機器を利用して遊びがしたいという要求を逆手にとって学習を促進させることが出来ることになる。また、勉強と遊びとがごっちゃにならずけじめをもって学習することが出来、その結果、変な後ろめたさや負い目を感じることなく、正々堂々と遊びを楽しむことが出来る。
【0017】
また、本発明の第四の学習促進方法は、請求項4に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御し、上記電子機器と回線を通じて接続され学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルを有する学習問題管理装置から出題する学習問題を受け取って上記電子機器の出力手段より出力する第二の機能を実行し、この学習問題に対する回答を上記入力手段より受け付け上記学習問題管理装置へ送り、上記学習問題管理装置より回答の照合結果を受け取って回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器に対する第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものでもある。
【0018】
また、本発明の第五の学習促進方法は、請求項5に記載のとおり、出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、回線を通じて接続され第一の機能の実行が制御されている上記電子機器からの要求により、第二の機能を実行して上記電子機器の出力手段より出力する学習問題を学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルから読み出して上記電子機器へ送り、送った学習問題に対する回答を上記電子機器より受け取ってこの回答を学習問題解答データファイルから読み出した解答と照合し、その回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器に対する第一の機能の制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする照合結果を上記電子機器へ送る、上記電子機器の利用に先立って学習させるようにしたものでもある。
【0019】
これにより、電話やインターネットなど有線無線を問うことなく通信回線を通じて接続されたサーバ装置を要する電子機器においても、やはり電子機器を利用した遊びの前に出題された問題を必ず正しく解くという学習行為が必要となり、電子機器を利用して遊びがしたいという欲求を利用して学習を促進させることが出来ることになる。また、勉強と遊びとがごっちゃにならずけじめをもって学習することが出来、その結果、変な後ろめたさを感じることなく、正々堂々と遊びを楽しむことが出来る。
【0020】
また、本発明の第六の学習促進方法は、請求項6に記載のとおり、上述の各発明の学習促進方法に加え、学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与し、このポイントは電子機器に対する第一の機能の実行の制御を解除可能とするものであり、上記電子機器の第一の機能の実行時間に応じて減算されるようにしたものである。
【0021】
これにより、電子機器を利用して学習をした後に必ず遊びを行ったり、電子機器を利用した遊びを行う毎に学習を行ったりする必要なく、学習を行ったときのポイントを貯めておき、好きな時に自由にポイントを使用して遊びを楽しむようにすることが出来る。また、ポイントを貯めることにより、その結果を親などに報告することで、日頃の努力を認めてもらうことも出来る。なお、このポイントは単にこの電子機器を利用した遊びにだけ使用するものとせずに、ポイントをお菓子や玩具などの景品と交換できるように利用することも出来る。そして、その場合のポイントの確認方法として、電子機器の出力手段としてのディスプレイに、景品交換所のレジスターでの読み取りが可能なバーコードなどのような識別を表示させるようにすることも出来る。
【0022】
また、本発明の第七の学習促進方法は、請求項7に記載のとおり、上述の各発明の学習促進方法に加え更に、学習問題が出題される前に、予め上記電子機器の第一の機能の実行の制御が解除される問題正解クリア数を設定するようにしたものでもある。
【0023】
これにより、その日のやる気度に合わせて学習目標を設定し、目的を持って学習を行うことが出来るようになると共に、親としては電子機器を利用した遊びの許諾条件や許諾時間を設定することができる。さらに、反復学習により解答を覚えてしまったとしても、問題正解クリア数を設定することで、早く正確に多くの問題を解く練習を行うことも出来ることとなる。
【0024】
また、上述した本発明の第一の学習促進方法は、請求項8に記載のとおり、以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第一の学習促進装置は、出力部と入力部とを備えた電子機器であって、この電子機器での第一の機能の実行を制御する利用制御部と、予めこの電子機器上で実行(動作)される第一の機能のプログラム及び第二の機能のプログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部と、上記問題解答記録部から出題する学習問題を読み出して上記出力部に出力する問題読み出し部と、出題した学習問題に対する回答を上記入力部より受け付け一時保存する回答受付部と、出題した学習問題に対する解答を上記問題解答記録部から読み出して回答受付部で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部と、回答の正否についての判定結果を上記回答判定部から受ける回答結果連絡部と、入力された回答が正解であった場合に上記回答結果連絡部からの指示を受けて上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除する指示を上記利用制御部へ行う指示連絡部、とからなるものである。
【0025】
また、上述した本発明の第二及び第三の学習促進方法は、請求項9に記載のとおり、何れも以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第二の学習促進装置は、出力部と入力部とを備えた電子機器であって、この電子機器での第一の機能の実行を制御する利用制御部と、この電子機器上で実行(動作)される第一の機能のプログラム及び/または第二の機能のプログラムが記録されたカートリッジ式記録媒体が装着されるカートリッジ装着部と、第二の機能を実行して出題する学習問題を上記カートリッジ式記録媒体から受け取り上記出力部に出力する問題受け取り部と、この出題された学習問題に対する回答を上記入力部より受け付け上記カートリッジ式記録媒体へ送る回答受付部と、受け付けた回答の正否についての照合結果を上記カートリッジ式記録媒体から受け取り、回答が正解であった場合に上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除する指示を上記利用制御部へ連絡する指示連絡部、とからなるものでもある。
【0026】
また、上述した本発明の第四の学習促進方法は、請求項10に記載のとおり、以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第三の学習促進装置は、出力部と入力部とを備えた電子機器であって、上記電子機器上で実行(動作)される第一の機能のプログラム及び第二の機能のプログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく学習問題管理装置と回線を通じて接続され、上記電子機器での第一の機能の実行を制御する利用制御部と、第二の機能の実行により上記出力部より出題する学習問題を上記学習問題管理装置から受け取る問題受け取り部と、この出題した学習問題に対する回答を上記入力部より受け付け上記学習問題管理装置へ送る回答受付部と、受け付けた回答の正否についての照合結果を上記学習問題管理装置から受け取り、回答が正解であった場合に上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除する指示を上記利用制御部へ連絡する指示連絡部、とからなるものでもある。
【0027】
また、上述した本発明の第四の学習促進システムは、請求項11に記載のとおり、以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第四の学習促進装置は、上述の各発明の学習促進装置に加え、学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与するポイント発行部と、付与されたポイントを加算し、かつ、このポイントを電子機器の(正規)利用時間に応じて減算するポイント管理部を、さらに有するようにしたものでもある。
【0028】
また、上述した本発明の第五の学習促進システムは、請求項12に記載のとおり、以下に記載の装置によって達成することができる。すなわち、本発明の第六の学習促進装置は、上述の各発明の学習促進装置に加え更に、学習問題が出題される前に学習問題に対する問題正解クリア数を予め設定するクリア条件設定部と、予め設定された条件を満たしているか否かを判断するクリア条件判定部を、さらに有するようにしたものでもある。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態について、図面に基づきそれぞれ説明する。
(第一の実施の形態)
まず、本発明の第一の実施の形態として、電子機器として手で持ってプレイする携帯用の液晶ゲーム機(以下、単に「ゲーム機」という)を用い、このゲーム機だけで本発明を完結する場合について説明する。図1は、本発明の第一の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図であり、図2は、その構成を簡略的に示すブロック図であり、図3は、その流れを示すフローチャート図である。図1に示すように、本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機1は、その上面に出力部としてのLCDパネル2と、入力部としての十字キースイッチ3A、及び2つの押しボタンスイッチ3B,3Cが設けられている。
【0030】
また、ゲーム機1は、図2に示すように、CPU11と、制御プログラムを記憶したROM12と、このゲーム機1での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部13と、予めこのゲーム機1上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部14と、問題解答記録部14から出題する学習問題を読み出してLCDパネル2に出力する問題読み出し部15と、出題した学習問題に対する回答を十字キースイッチ3A、及び押しボタンスイッチ3Bまたは3Cより受け付け一時保存する回答受付部16と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部14から読み出して回答受付部16で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部17と、回答の正否についての判定結果を回答判定部17から受ける回答結果連絡部18と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部18からの指示を受けてゲーム機1の第一の機能に対する制御を解除する指示を利用制御部13へ行う指示連絡部19、を有している。なお、CPU11は、ROM12に記憶された制御プログラムに基づいて動作し、ゲーム機1の利用すなわち実行される機能を選択する。
【0031】
また、十字キースイッチ3Aは、LCDパネル2に表示される第一の機能でのゲームキャラクタなどを移動させるときや、LCDパネル2に表示される第二の機能での問題に対する回答を入力するときに使用するものであり、4つの方向指示部を有して、そのいずれかを押すことで、ゲームキャラクタを上または下もしくは左または右に動かしたり、問題に対する回答の選択を行ったりすることができる。一方、押しボタンスイッチ3Bまたは3Cは、LCDパネル2上に表示されたゲームキャラクタなどに対して何らかの動作を行わせるために操作したり、選択した回答を決定したりするのに用いられる。
【0032】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出して出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件に第一の機能に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させるようにしている。
【0033】
次に、このような構成のゲーム機1における動作の一例を説明する。
図3に示すように、ゲーム機1は、電源スイッチを入れることによりスタートし(S1)、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御して、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル2上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示し、その回答を求める(S2)。次いで、この出題された学習問題に対する回答を、LCDパネル2上に表示された回答例の中から十字キースイッチ3Aを操作することにより選択し、押しボタンスイッチ3Bまたは3Cを押すことで確定する(S3)。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる(S4)。
【0034】
その結果、回答が正解であると判定されると(Y)、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる(S5)。しかしながら、回答が不正解であると判定されると(N)、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S2)。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にゲームの開始を許可するが、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。
【0035】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり(S6)、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される(S7)。
【0036】
(第二の実施の形態)
次に、本発明の第二の実施の形態として、電子機器に同じくゲーム機を用い、ゲーム機だけで本発明を完結する場合であって、更に問題が正解であることを条件にポイントを付与するようにした場合について説明する。このポイントは、電子機器に対する第一の機能の実行の制御を解除するときに使われるとともに、電子機器の第一の機能の実行時間に応じて減算されるものである。なお、前記第一の実施の形態と同じ構成とした箇所は図2での符号と同じ符合を用いることとし、必要以外その説明は省略することとした。そして、第二の実施の形態に続いて述べる他の実施の形態においても同様とする。
【0037】
図4は、本発明の第二の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の構成を簡略的に示すブロック図であり、図5は、その流れを示すフローチャート図である。図示しないが、本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機もまた、その上面に出力部としてのLCDパネルと、入力部としての十字キースイッチ、及び2つの押しボタンスイッチが設けられている。
【0038】
また、ゲーム機は、図4に示すように、CPU11と、制御プログラムを記憶したROM12と、このゲーム機1での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部13と、予めこのゲーム機1上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部14と、問題解答記録部14から出題する学習問題を読み出してLCDパネル2に出力する問題読み出し部15と、出題した学習問題に対する回答を十字キースイッチ、及び押しボタンスイッチより受け付け一時保存する回答受付部16と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部14から読み出して回答受付部16で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部17と、回答の正否についての判定結果を回答判定部17から受ける回答結果連絡部18と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部18からの指示を受けてゲーム機の第一の機能に対する制御を解除する指示を利用制御部13へ行う指示連絡部19とを有し、さらに、学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与するポイント発行部21と、付与されたポイントを加算し、かつ、このポイントを電子機器の第一の機能の利用時間に応じて減算するポイント管理部22を有している。
【0039】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出して出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件にポイントを付与するプロセス、このポイントを管理する(加算及び減算を行う)プロセス、このポイントの使用に基づいて第一の機能に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させ、さらにポイントの有無によって第一の機能の実行可否を選択可能とするようにしている。
【0040】
次に、このような構成のゲーム機における動作の一例を説明する。
図5に示すように、ゲーム機1は、電源スイッチを入れることによりスタートし(S11)、まず、第一の機能であるゲームプログラムの実行を可能とするポイントの表示を行い(S12)、ポイント使用の有無が問われる(S13)。ここで、ポイントを使用しない場合もしくは使用するポイントが無い場合は(N)、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御し、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル2上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示し、その回答を求める(S14)。
【0041】
次いで、この出題された学習問題に対する回答を、LCDパネル2上に表示された回答例の中から十字キースイッチを操作することにより選択し、押しボタンスイッチを押すことで確定する(S15)。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる(S16)。その結果、回答が正解であると判定されると(Y)、ポイントが付与されるとともに(S17)、再度ポイント使用の有無が問われる(S13)。しかしながら、回答が不正解であると判定されると(N)、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S14)。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にポイントが付与されるが(S17)、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。
【0042】
一方、既にポイントが有りこのポイントを使用する場合もしくは取得したポイントを使用する場合は(Y)、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる(S18)。
【0043】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり(S19)、残存ポイントを表示し(S20)、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される(S21)。
なお、ポイントの付与には、時間帯により、あるいは曜日によって重み付けを変えるようにするとよい。例えば、学校から帰宅した直後の時間帯である、午後から夕方にかけて学習を行った場合、また、週末や休日に学習を行った場合は、学習の単位時間あたりのポイントを多く与えるようにするとよい。
【0044】
(第三の実施の形態)
次に、本発明の第三の実施の形態として電子機器に同じくゲーム機を用い、ゲーム機だけで本発明を完結する場合であって、問題が正解であることを条件にポイントが付与され、更に学習問題が出題される前に、予め電子機器の第一の機能の実行の制御が解除される問題正解クリア数を設定するようにした場合について説明する。この問題正解クリア数の設定は、電子機器に対する第一の機能に対する実行の制御を解除するときの条件として使われるものであり、蓄積された残存ポイント数とは別に判断されるものである。
【0045】
図6は、本発明の第三の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の構成を簡略的に示すブロック図であり、図7は、その流れを示すフローチャート図である。図示しないが、本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機もまた、その上面に出力部としてのLCDパネルと、入力部としての十字キースイッチ、及び2つの押しボタンスイッチが設けられている。
【0046】
また、ゲーム機は、図6に示すように、CPU11と、制御プログラムを記憶したROM5と、このゲーム機での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部13と、予めこのゲーム機上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部14と、問題解答記録部14から出題する学習問題を読み出してLCDパネルに出力する問題読み出し部15と、出題した学習問題に対する回答を十字キースイッチ、及び押しボタンスイッチより受け付け一時保存する回答受付部16と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部14から読み出して回答受付部16で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部17と、回答の正否についての判定結果を回答判定部17から受ける回答結果連絡部18と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部18からの指示を受けてゲームの第一の機能に対する制御を解除する指示を利用制御部13へ行う指示連絡部19とを有し、さらに、学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与するポイント発行部21と、付与されたポイントを加算し、かつ、このポイントをゲームの第一の機能の利用時間に応じて減算するポイント管理部22と、習問題が出題される前に学習問題に対する問題正解クリア数を予め設定するクリア条件設定部23と、予め設定された条件を満たしているか否かを判断するクリア条件判定部24を有している。
【0047】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、電子機器の第一の機能に対する制御が解除される問題正解クリア数を予め学習問題が出題される前に設定するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出して出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件にポイントを付与するプロセス、このポイントを管理する(加算及び減算を行う)プロセス、このポイントの使用に基づいて第一の機能に対する制御を解除するプロセス、回答判定部からの指示を受けて予め設定された条件を満たしているか否かを判断するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させ、また、ポイントの有無によって第一の機能の実行可否を選択可能とするようにし、さらに学習目標を設定し、目的を持って学習を行うことが出来るようにしている。
【0048】
次に、このような構成のゲーム機における動作の一例を説明する。
図7に示すように、ゲーム機は、電源スイッチを入れることによりスタートし(S31)、まず、第一の機能であるゲームプログラムの実行を可能とするポイントの表示を行い(S32)、ポイント使用の有無が問われる(S33)。ここで、ポイントを使用しない場合もしくは使用するポイントが無い場合は(N)、次に、電子機器の第一の機能に対する制御が解除される問題正解クリア数の設定の有無(すなわち、設定するか、しないか)が問われる(S34)。そして、問題正解クリア数の設定を行う場合(Y)は、その条件(すなわち、クリア問題数)を設定し(S39)、一方、問題正解クリア数の設定を行わない場合(N)もしくは問題正解クリア数の設定完了後は、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御して、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示し、その回答を求める(S35)。
【0049】
次いで、この出題された学習問題に対する回答を、LCDパネル上に表示された回答例の中から十字キースイッチを操作することにより選択し、押しボタンスイッチを押すことで確定する(S36)。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる(S37)。その結果、回答が正解であると判定されると(Y)、ポイントが付与されるとともに(S38)、再度ポイント使用の有無が問われる(S33)。しかしながら、回答が不正解であると判定されると(N)、LCDパネル上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S35)。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にポイントが付与されるが(S38)、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。ここでも、前述のように、ポイントの付与には、学習の時間帯、曜日などによって重み付けをしてもよい。
【0050】
ポイントが取得されると、予め設定した問題正解クリア条件を満たしているか否かの判定がなされる(S40)。その結果、条件がクリアされている場合は(Y)、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる(S41)。しかしながら、条件がクリアされていない場合は(N)、LCDパネル上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S35)。その結果、回答が正解し設定条件がクリアされれば、上記同様に第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル上にゲーム画面を表示させゲームを開始させるが(S41)、条件がクリアされていないと判断されれば、条件がクリアされたと判定されるまで、上記動作を繰り返す。
【0051】
一方、ステップS33において、既にポイントが有りこのポイントを使用する場合もしくは取得したポイントを使用する場合は(Yes)、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる(S41)。
【0052】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり(S42)、必要に応じて残ポイントを表示し、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される(S43)。
【0053】
(第四の実施の形態)
次に、本発明の第四の実施の形態として電子機器に同じくゲーム機を用い、ゲーム機だけで本発明を完結する場合であって、出力手段にイヤホン、入力手段にマイクを用いた場合について説明する。
【0054】
図8は、本発明の第四の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機10は、図8に示すように、その上面に出力部としてのLCDパネル2と、入力部としての十字キースイッチ3A、及び2つの押しボタンスイッチ3B,3Cが設けられている他に、出力部としてのイヤホン4と、入力部としてのマイク5が接続されている。
【0055】
また、ゲーム機10は、図示しないが第一の実施の形態と同様に、CPUと、制御プログラムを記憶したROMと、このゲーム機10での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部と、予めこのゲーム機10上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部と、問題解答記録部から出題する学習問題を読み出してLCDパネル2に表示出力するとともに、イヤホン4から音声出力する問題読み出し部と、出題した学習問題に対する回答をマイク5より受け付け一時保存する回答受付部と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部から読み出して回答受付部で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部と、回答の正否についての判定結果を回答判定部から受ける回答結果連絡部と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部からの指示を受けて電子機器10の第一の機能に対する制御を解除する指示を利用制御部へ行う指示連絡部を有している。
【0056】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出してLCDパネル2とイヤホン4よりなる出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、マイク5よりなる入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件に第一の機能に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させるようにし、しかも外国語の発音など音声認識を要する回答を可能としている。
【0057】
次に、このような構成のゲーム機10における動作の一例を説明する。
この動作は図示しないが、第一の実施の形態の動作を示す図3と同様に、ゲーム機10は、電源スイッチを入れることによりスタートし、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御して、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル2上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示するとともに、イヤホン4より学習問題データファイルから読み出した同じ学習問題を音声にて読み上げ、その回答を求める。次いで、この出題された学習問題に対する回答を、マイク5より発音することで確定する。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる。
【0058】
その結果、回答が正解であると判定されると、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる。しかしながら、回答が不正解であると判定されると、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示するとともに、イヤホン4より学習問題データファイルから読み出した同じ学習問題を音声にて読み上げ、その回答を求める。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にゲームの開始を許可するが、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。
【0059】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される。
【0060】
(第五の実施の形態)
次に、本発明の第五の実施の形態として電子機器に同じくゲーム機を用い、さらにゲームプログラムと学習プログラムとを記録したカートリッジ式記録媒体としてカセットを用いた場合について説明する。
【0061】
図9は、本発明の第五の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。本実施の形態で用いる電子機器であるゲーム機20は、図9に示すように、その上面に出力部としてのLCDパネル2と、入力部としての十字キースイッチ3A、及び2つの押しボタンスイッチ3B,3Cが設けられている。また、本実施の形態で用いるゲーム機20は、ゲームプログラム及び学習プログラムを共に収納したカセット6が着脱自在に装着され、カセットを交換することによって異なるゲームを楽しむことができるものである。
【0062】
このゲーム機20は、その前面側に設けられたLCDパネル2の背後に、メモリカートリッジを挿入することができるカートリッジ装着口9が設けられ、そのカートリッジ装着口9には、外部ROMカセット6が着脱自在に装着される。すなわち、カートリッジ装着口9には例えば32ピンコネクタ(図示せず)が設けられ、外部ROMカセット6をカートリッジ装着口9に挿入することによって、外部ROMカセット6に設けられたコネクタ(図示せず)がゲーム機20のカートリッジ装着口9に設けられたコネクタ(図示せず)に嵌合し接続される。このようにして外部ROMカセット6がゲーム機20に着脱自在に装着される。
【0063】
そして、この外部ROMカセット6には外部ROMが内蔵され、この外部ROMには、第一の機能としてのゲームプログラムデータ及び第二の機能としての学習プログラムデータが記録されている。したがって、外部ROMカセット6がゲーム機20に装着されると、ゲームプログラムや学習プログラムが実行され、LCDパネル上にゲームのための画像や出題される学習問題が表示されるとともに、ゲーム等のための音楽が発生される。したがって、このゲーム機20は、カセットが装着されるカセット挿入口、カセット挿入口に形成されたカセットが着脱可能に接続されるコネクタ、コネクタを通してカセットと結合され、カセットからゲームプログラムや学習プログラムを読み出してそれに従ってゲームや学習を処理する。
【0064】
また、ゲーム機20は、図10に示すように、CPU11と、制御プログラムを記憶したROM12と、このゲーム機10での第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部13と、予めこのゲーム機10上で実行(動作)される第一の機能としてゲームプログラム及び第二の機能として学習プログラムが記録された外部ROMカセット6から第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部14と、問題解答記録部14から出題する学習問題を読み出してLCDパネル2に表示出力するとともに、イヤホン4から音声出力する問題読み出し部15と、出題した学習問題に対する回答をマイク5より受け付け一時保存する回答受付部16と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部14から読み出して回答受付部16で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部17と、回答の正否についての判定結果を回答判定部17から受ける回答結果連絡部18と、入力された回答が正解であった場合に回答結果連絡部18からの指示を受けてゲーム機20の第一の機能に対する制御を解除する指示を、利用制御部11へ行う指示連絡部13を有している。
【0065】
また、制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、予め学習問題とその解答を記録した学習問題データファイルから出題する学習問題を読み出して出力部より出力させる第二の機能を実行させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を一時保存するプロセス、上記学習問題データファイルから出題した学習問題に対する解答を読み出して上記一時保存された回答と正否を照合するプロセス、この照合結果において回答が正解であることを条件に第一の機能に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムも記憶されている。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させるようにし、しかも、第一の機能としてゲームプログラムと第二の機能として学習プログラムが記録された外部ROMカセットの自由な交換を可能としている。
【0066】
次に、このような構成のゲーム機20における動作の一例を説明する。
この動作は図示しないが、まず初めに、ゲーム機20のカセット挿入口9に外部ROMカセット6を予め装着しておく。その後は、第一の実施の形態の動作を示す図3と同様に、ゲーム機20は、電源スイッチを入れることによりスタートし、制御プログラムが動作して第一の機能であるゲームプログラムの実行を制御して、第二の機能である学習プログラムを実行させてLCDパネル2上に学習問題データファイルから読み出した学習問題を表示し、その回答を求める。次いで、この出題された学習問題に対する回答を、LCDパネル2上に表示された回答例の中から十字キースイッチ3Aを操作することにより選択し、押しボタンスイッチ3Bまたは3Cを押すことで確定する。そして、この選択された回答が正解であるか否かの判定がなされる
【0067】
その結果、回答が正解であると判定されると、第一の機能であるゲームプログラムの実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、LCDパネル2上にゲーム画面を表示させゲームを開始させる。しかしながら、回答が不正解であると判定されると、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める。その結果、回答が正解であると判定されれば上記同様にゲームの開始を許可するが、回答が不正解であると判定されるかぎり、上記動作を繰り返す。
【0068】
そして、ゲームを楽しんだ後、ゲーム終了操作をし、第一の機能であるゲームプログラムの実行を解除させることでゲーム終了となり、電源スイッチを切ることでゲーム機の使用が終了される。
【0069】
なお、上記第五の実施の形態においては、ゲームプログラムと学習プログラムとを共に一つのカートリッジ式記録媒体に記録した外部ROMカセットを用いたが、これに限らずゲームプログラムと学習プログラムを、別々のカートリッジ式記録媒体にそれぞれ記録した二つの外部ROMカセットを用いるようにしても良い。この場合、いきなりゲームプログラムが記録された外部ROMカセットの利用が出来ないように、例えば、学習プログラムが記録された外部ROMカセットを利用することで、第一の機能としてゲームの実行を制御する利用制御部への解除を指示する信号やポイント等を発するようにしたりすると良い。
【0070】
(第六の実施の形態)
次に、本発明の第六の実施の形態として電子機器に携帯電話機を用い、さらにゲームプログラムと学習プログラムとを記録した記録媒体としてインターネットなどの通信回線を通じて接続されたサーバ装置を要する場合であって、更に問題が正解であることを条件にポイントを付与するようにした場合について説明する。このポイントは、前記第二の実施の形態と同様に、電子機器に対する第一の機能の実行の制御を解除するときに使われるとともに、電子機器の第一の機能の実行時間に応じて減算されるものである。
【0071】
図11は、本発明の第六の実施の形態に係る学習促進方法を実施するためのシステムの一例を示す概略図である。図11に示すように、本発明の学習促進システム30は、電子機器としての携帯電話機31と、インターネットなどの通信回線を通じて接続されたサーバ36とにより構成される。携帯電話機31は、その上面に出力部としてのLCDパネル32及びレシーバ34と、入力部としての操作スイッチ33及びマイク35が設けられている。また操作スイッチ33は、中央に設けられた確定ボタン33Aと、その上下左右にそれぞれ設けられた、上移動ボタン33B、下移動ボタン33D、右移動33C、左移動ボタン33Eの4つのボタンからなる移動ボタン群とから構成される。したがって、利用者が移動ボタン群33B,33C,33D,33Eの中のいずれかのボタンを押圧すると、そのボタンに対応する方向に選択表示を移動することができ、確定ボタン33Aを押圧すると、選択内容を確定することが出来る。
【0072】
また、この携帯電話機31は、図12に示すように、インターネットなどの通信回線を通じてサーバ36との接続を可能とする通信部37と、CPU41と、制御プログラムを記憶したROM42と、この携帯電話機31での第一の機能として通話やゲームの実行を制御する利用制御部43と、サーバ36からの指示を受けて携帯電話機31の第一の機能に対する制御を解除する指示を、利用制御部43へ行う指示連絡部49を有している。
【0073】
一方、サーバ36には、ユーザーデータベースと、第一の機能としてのゲームプログラムデータ及び第二の機能としての学習プログラムデータが記録されており、また、学習プログラムの実行に伴って学習問題を出題し、その回答を受け付けて正否を判断し、結果を報告する問題解答記録装置39を有している。
【0074】
ユーザーデータベースには、接続を求めたユーザの認証を行うための個人データが記録されており、携帯電話機31がサーバ36に接続されると、ユーザーデータベースより接続人の照合を行う。そして、照合完了後は、学習プログラムが実行されてLCDパネル32及びレシーバ34より出題する学習問題が配信され、この学習問題に対して操作スイッチ33もしくはマイク35より回答し、正解するという所定の学習を行うことにより、携帯電話機31で通話やゲームの実施が許可される。
【0075】
一方、サーバ36内に設けられた問題解答記録装置39には、図12に示すように、第二の機能としての学習プログラムデータが記録されており、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部44と、問題解答記録部44から出題する学習問題を読み出してLCDパネル32に表示出力するとともに、レシーバ34から音声出力する問題読み出し部45と、出題した学習問題に対する回答を操作スイッチ33もしくはマイク35より受け付け一時保存する回答受付部46と、出題した学習問題に対する解答を問題解答記録部44から読み出して回答受付部46で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部47と、回答の正否についての判定結果を回答判定部47から受け、指示連絡部49へ連絡する回答結果連絡部18を有している。
【0076】
また、携帯電話機31の制御プログラムには、第一の機能の実行を制御するプロセス、第二の機能を実行して出題する学習問題を回線を通じて接続された学習問題管理装置(サーバ)へ要求するプロセス、学習問題管理装置(サーバ)から送られた学習問題を出力部より出力させるプロセス、入力部より受け付けた上記出題された学習問題に対する回答を学習問題管理装置(サーバ)へ送るプロセス、学習問題管理装置(サーバ)より回答の照合結果を受け取るプロセス、受け取った照合結果が正解であることを条件に第一の機能の実行に対する制御を解除するプロセス、をコンピュータに実行させる学習促進のためのプログラムが記憶されている。なお、第一の機能の実行を制御する手段は、サーバ側で行うようにしても良い。
【0077】
一方、サーバ側には、回線を通じて接続され第一の機能の実行が制御されている携帯電話機からの要求に応じて第二の機能を実行し、携帯電話機の出力手段から出力する学習問題を、学習問題管理装置の学習問題データファイルから読み出して携帯電話機へ送るプロセス、送った学習問題に対する回答を携帯電話機より受け取るプロセス、出題した学習問題に対する解答を読み出して受け取った回答と正否を照合するプロセス、回答の照合結果を携帯電話機へ送り返すプロセス、をコンピュータに実行させるプログラムが記憶されている。なお、第一の機能の実行を制御するプロセスは、サーバ側で行うようにしても良い。これにより、第一の機能の実行に先立って第二の機能によって学習させるようにしている。
【0078】
次に、このような構成の学習促進システム30における携帯電話側及びサーバ側での動作の一例を説明する。
まず、携帯電話側では、図13に示すように、携帯電話機のスイッチを入れ(S51)、任意の番号にダイヤルしてコールする(S52)。次いで、コールした番号が特定の番号であるか否かが判定される(S53)。ここで、特定の番号とは、「110」や「119」、自宅の番号といった緊急を要する電話番号のことである。そして、判定の結果、特定の番号であると判断されれば(Y)、そのまま通話を許可し(S54)、特定の番号以外の場合は(N)、所定のサーバ36へアクセス(接続要求)Aし、以降サーバ側での動作に従う。
【0079】
一方、サーバ側では、図14に示すように、携帯電話からのアクセス(接続要求)Aを待ってスタートし、IDやパスワードとった所定の認証事項が入力されることで、ユーザーデータベースと照合して正当なアクセスであるか否かを判定する(S61)。その結果、アクセスが正当であると判定されると(Y)、第二の機能としての学習プログラムを含むゲームや会話など、携帯電話機によって実施される第一の機能としてのプログラムであるエントリーソフトのリストが携帯電話機に配信され(S62)、アクセスが不当であると判定されると(N)、再度正当なアクセスを求め、その判定がなされる(S61)。
【0080】
次いで、配信されたエントリーソフトの中から第一の機能として実行するソフト(すなわち第一機能プログラム)の選択を求め、適正に選択されたか否か判定をする(S63)。その結果、選択が適正にされたと判定されると(Y)、選択されたエントリーソフト(すなわち、選択された第一機能プログラムと所定の第二機能プログラム)を携帯電話機に配信し(S64)、選択が適正にされていないと判定されると(N)、再度エントリーソフトの選択を求め、その判定が繰り返される(S63)。
【0081】
選択されたエントリーソフトの配信がなされると、続いて第二の機能である学習プログラムを実行させて、問題解答記録部の学習問題データファイルから学習問題を選択して読み出し配信する(S65)。次いで、この出題された学習問題に対する回答を求め(S66)、回答がなされると(Y)、その判定がなされ(S67)、回答がなされないと(N)、再度その回答を求める(S66)。
【0082】
その結果、回答が正解であると判定されると(Y)、ポイントを付与し、回答が不正解であると判定されると(N)、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し、その回答を求める(S66)。その結果、回答が正解であると判定されれば(S67)、上記同様にポイントが付与されるが(S68)、回答が不正解であると判定される限り、上記動作を繰り返す。なお、再度配信される問題は、前の問題と同レベルで異なった問題が望ましい。ポイントの付与には、前述のように、学習の時間帯、曜日などによって重み付けをしてもよい。
【0083】
続いて、ポイントが取得されると、予め設定した問題正解クリア条件を満たしているか否かの判定がなされる(S69)。その結果、条件がクリアされている場合は(Y)、第一の機能の実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、選択されたエントリーソフトの第一の機能を実行して、携帯電話側でダイヤルされた任意の番号にコールし、任意の相手との携帯電話機での通話を許可する(S70)。
【0084】
しかしながら、未だ条件がクリアされていない場合は(N)、LCDパネル2上に再度学習問題データファイルから読み出した他の学習問題を表示し(S65)、その回答を求める(S66)。その結果、回答が正解し設定条件がクリアされれば、上記同様に第一の機能である通話の実行に対する制御を解除するとともに、第二の機能である学習プログラムの実行を制御し、携帯電話機での通話を許可するが(S70)、条件がクリアされていないと判断されれば、条件がクリアされたと判定されるまで、上記動作を繰り返す。
【0085】
次いで、携帯電話機での通話が許可されると、取得したポイントを利用して通話中であるか否か確認が求められ(S71)、通話中である場合は(Y)、通話時間に応じてポイントを減算し(S72)、通話中でない場合は(N)、再度通話中であるか否か確認が求められる(S71)。また、通話中である場合は、続いてポイントの残存有無が確認され(S73)、ポイントの残りがあれば(Y)、通話を継続して許可し、通話時間に応じてポイントを減算し(S72)、ポイントの残りが無くなれば(N)、通話を遮断する(S74)。そして、サーバとの接続を切ることで一連の動作が終了する(S75)。
【0086】
なお、上記第六の実施の形態は、第一の機能として携帯電話機での会話(通話)プログラムをエントリーソフトとして選択したが、携帯電話機でゲームをしたければ、第一の機能としてゲームプログラムをエントリーソフトとして選択すれば良い。
【0087】
また、上記各実施の形態においては、電子機器としてゲーム機や携帯電話機を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、電子機器をパーソナルコンピュータや携帯情報端末(PDA)などとした場合に用いるようにすることも出来るものである。
【0088】
本発明によって行うことができる学習内容としては、あらゆる種類の練習問題やテストを行うことができる。また、図8に示すように、電子機器にイヤホンとマイクロフォンを接続したものにおいては、語学のヒヤリング練習およびヒヤリングテスト、発音練習などを行うことができる。日本人にとっては、英語の発音が苦手であり、特に「L」と「R」の発音の違いがわからない。そこで、例えばイヤホンから「L」と「R」の発音を含んだ英単語を流し、どっちの発音であったかをゲーム機の操作ボタンで選択させるとよい。ゲーム機には左と右を指定するボタンがついているのが普通であるから、このボタンによって「L」または「R」を選択させるとよい。また、英語の発音に関しては、「s」と「th」の違い、「b」と「v」の違い、「s」と「sh」の違いなどがわかりにくいので、これらのヒヤリングテスト、発音練習を行うようにするとよい。
【0089】
【発明の効果】
以上本発明によれば、大好きなゲーム機や携帯電話機といった電子機器を用いて先に学習を行うこととしたので、ゲームや携帯電話でのおしゃべりといった遊びがしたいがために進んで勉強をするようになり、学力を向上させることが出来る。しかも、勉強と遊びとに繋がりをもたせつつもごっちゃにせず、かつ、遊びと学習とをけじめをつけて分けつつもの一体として行えるものとなる。
【0090】
また、勉強をしてからゲームや携帯電話でのおしゃべりといった遊びが行なえることとしたので、勉強する前に遊んでしまうことの後ろめたさが無くなり、堂々と遊ぶことが出来る。また、どれくらい勉強したか遊び時間やポイント数で確認できるので、親と子供または子供同士のコミュニケーションが促進される。さらに、有効にゲームを楽しむことで今まで勉強を阻害する一因とされていたゲームの開発者が、誇りを持ってゲームの開発を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態に係る学習促進装置の構成を簡略的に示すブロック図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態に係る流れを示すフローチャート図である。
【図4】本発明の第二の実施の形態に係る学習促進装置の構成を簡略的に示すブロック図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態に係る流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態に係る学習促進装置の構成を簡略的に示すブロック図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態に係る流れを示すフローチャート図である。
【図8】本発明の第四の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。
【図9】本発明の第五の実施の形態に係る学習促進方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。
【図10】本発明の第五の実施の形態に係る学習促進装置の構成を簡略的に示すブロック図である。
【図11】本発明の第六の実施の形態に係る学習促進方法を実施するためのシステムの一例を示す概略図である。
【図12】本発明の第六の実施の形態に係る学習促進システムの構成を簡略的に示すブロック図である。
【図13】本発明の第六の実施の形態に係る携帯電話機側での流れを示すフローチャート図である。
【図14】本発明の第六の実施の形態に係るサーバ側での流れを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1,10,20・・・ゲーム機(電子機器)、2・・・LCDパネル(出力部)、
3A・・・十字キースイッチ(入力部)、
3B,3C・・・押しボタンスイッチ(入力部)、
4・・・イヤホン(出力部)、5・・・マイク(入力部)、
6(6A,6B)・・・外部ROMカセット(カートリッジ式記録媒体)、9・・・カートリッジ装着口、11・・・CPU、12・・・ROM、
13・・・利用制御部、14・・・問題解答記録部、5・・・問題読み出し部、
16・・・回答受付部、17・・・回答判定部、18・・・回答結果連絡部、
19・・・指示連絡部、21・・・ポイント発行部、22・・・ポイント管理部、
23・・・クリア条件設定部、24・・・クリア条件判定部、
31・・・携帯電話機(電子機器)、32・・・LCDパネル(出力部)、
33・・・操作スイッチ、33A・・・確定ボタン、
33B,33C,33D,33E・・・移動ボタン、
34・・・レシーバ、35・・・マイク、36・・・サーバ、
39・・・問題解答記録装置。
Claims (12)
- 出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御して上記電子機器の出力手段より学習問題を出題する第二の機能を実行し、この出題された学習問題に対する回答を上記電子機器の入力手段より受け付け、この回答が正解であることを条件に上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させることを特徴とする学習促進方法。
- 出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御し、予め学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルから上記電子機器の出力手段より出題する学習問題を読み出す第二の機能を実行し、出題された学習問題に対する回答を上記電子機器の入力手段より受け付け、この回答を上記学習問題解答データファイルから読み出した解答と照合し、回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させることを特徴とする学習促進方法。
- 出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御し、上記電子機器に着脱自在であって学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルを有するカートリッジ式記録媒体から出題する学習問題を受け取って上記電子機器の出力手段より出力する第二の機能を実行し、この学習問題に対する回答を上記入力手段より受け付け上記カートリッジ式記録媒体へ送り、上記カートリッジ式記録媒体より回答の照合結果を受け取って回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させることを特徴とする学習促進方法。
- 出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、上記電子機器の第一の機能の実行を制御し、上記電子機器と回線を通じて接続され学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルを有する学習問題管理装置から出題する学習問題を受け取って上記電子機器の出力手段より出力する第二の機能を実行し、この学習問題に対する回答を上記入力手段より受け付け上記学習問題管理装置へ送り、上記学習問題管理装置より回答の照合結果を受け取って回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器に対する第一の機能に対する制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする、上記電子機器の利用に先立って学習させることを特徴とする学習促進方法。
- 出力手段と入力手段とを備えた電子機器の利用において、回線を通じて接続され第一の機能の実行が制御されている上記電子機器からの要求により、第二の機能を実行して上記電子機器の出力手段より出力する学習問題を学習問題とその回答が記録された学習問題解答データファイルから読み出して上記電子機器へ送り、送った学習問題に対する回答を上記電子機器より受け取ってこの回答を学習問題解答データファイルから読み出した解答と照合し、その回答が正解であることを条件に学習問題を出題する第二の機能を制御し、上記電子機器に対する第一の機能の制御を解除して上記電子機器の第一の機能の実行を可能とする照合結果を上記電子機器へ送る、上記電子機器の利用に先立って学習させることを特徴とする学習促進方法。
- 前記学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与し、このポイントは上記電子機器に対する第一の機能の実行の制御を解除可能とするものであり、上記電子機器の第一の機能の実行時間に応じて減算されるものであることを特徴とする請求項1から5の何れか一項記載の学習促進方法。
- 前記学習問題が出題される前に、予め上記電子機器の第一の機能の実行の制御が解除される問題正解クリア数を設定することを特徴とする請求項1から6の何れか一項記載の学習促進方法。
- 出力部と入力部とを備えた電子機器であって、この電子機器での第一の機能の実行を制御する利用制御部と、予めこの電子機器上で実行される第一の機能のプログラム及び第二の機能のプログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく問題解答記録部と、上記問題解答記録部から出題する学習問題を読み出して上記出力部に出力する問題読み出し部と、出題した学習問題に対する回答を上記入力部より受け付け一時保存する回答受付部と、出題した学習問題に対する解答を上記問題解答記録部から読み出して回答受付部で受け付けた回答と照合して正否を判断する回答判定部と、回答の正否についての判定結果を上記回答判定部から受ける回答結果連絡部と、入力された回答が正解であった場合に上記回答結果連絡部からの指示を受けて上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除する指示を上記利用制御部へ行う指示連絡部、とからなることを特徴とする学習促進装置。
- 出力部と入力部とを備えた電子機器であって、この電子機器での第一の機能の実行を制御する利用制御部と、この電子機器上で実行される第一の機能のプログラム及び/または第二の機能のプログラムが記録されたカートリッジ式記録媒体が装着されるカートリッジ装着部と、第二の機能を実行して出題する学習問題を上記カートリッジ式記録媒体から受け取り上記出力部に出力する問題受け取り部と、この出題された学習問題に対する回答を上記入力部より受け付け上記カートリッジ式記録媒体へ送る回答受付部と、受け付けた回答の正否についての照合結果を上記カートリッジ式記録媒体から受け取り、回答が正解であった場合に上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除する指示を上記利用制御部へ連絡する指示連絡部、とからなることを特徴とする学習促進装置。
- 出力部と入力部とを備えた電子機器であって、上記電子機器上で実行される第一の機能のプログラム及び第二の機能のプログラムが記録され、第二の機能を実行して出題する学習問題とその解答を記録しておく学習問題管理装置と回線を通じて接続され、上記電子機器での第一の機能の実行を制御する利用制御部と、第二の機能の実行により上記出力部より出題する学習問題を上記学習問題管理装置から受け取る問題受け取り部と、この出題した学習問題に対する回答を上記入力部より受け付け上記学習問題管理装置へ送る回答受付部と、受け付けた回答の正否についての照合結果を上記学習問題管理装置から受け取り、回答が正解であった場合に上記電子機器の第一の機能に対する制御を解除する指示を上記利用制御部へ連絡する指示連絡部、とからなることを特徴とする学習促進装置。
- 前記学習問題に対する回答が正解であることを条件にポイントを付与するポイント発行部と、付与されたポイントを加算し、かつ、このポイントを電子機器の利用時間に応じて減算するポイント管理部を、さらに有することを特徴とする請求項8から請求項10の何れかに記載の学習促進機能付き装置。
- 前記学習問題が出題される前に学習問題に対する問題正解クリア数を予め設定するクリア条件設定部と、予め設定された条件を満たしているか否かを判断するクリア条件判定部を、さらに有することを特徴とする請求項8から請求項11の何れかに記載の学習促進装置。
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