JP2004076361A

JP2004076361A - シリンダ錠

Info

Publication number: JP2004076361A
Application number: JP2002236636A
Authority: JP
Inventors: Shutei Setsuri; 薛李　綉貞
Original assignee: ANTOKURETSU YUGENKOSHI
Current assignee: ANTOKURETSU YUGENKOSHI
Priority date: 2002-08-14
Filing date: 2002-08-14
Publication date: 2004-03-11

Abstract

【課題】ピッキング防止効果の高いシリンダ錠の提供。
【解決手段】ケースとロータに設けられた対応する複数の挿通孔に複合式タンブラセット或いは磁性タンブラセットが交錯するよう配置され、複合式タンブラセットが、アウタータンブラピン、インナータンブラピン、Ｉ形アウタードライブピン、インナードライブピン、インナーバネ、アウターバネを具え、該Ｉ形アウタードライブピン中段に環状に凹溝が設けられ、磁性タンブラセットが、アウタータンブラピン、インナータンブラピン、バネ、ドライブピンを具え、該複合式タンブラセットの組成とＩ形アウタードライブピン中段の環状の凹溝の設計により、二重の盗難防止、施錠機能を有するものとされた。
【選択図】　　　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は一種のシリンダ錠の構造に係り、特に多重施錠機能を具備し、並びに高度の盗難防止効果を有するシリンダ錠の構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に錠は、使用者が施錠するのに便利で、泥棒の侵入を防止する工具の一つとされる。特開２００１−４０９１６に記載されたシリンダ錠は、図４に示されるように、ケースとロータを具え、該ケースの中央にロータが相対回転自在に設置され、ケースからロータの適当な部分まで貫通する挿通孔が設けられ、該挿通孔にタンブラが設置されている。このタンブラは、コイルバネ装置、アウタータンブラピン、インナータンブラピン、アウタードライブピン、インナードライブピンで組成されている。この周知の技術には以下のような欠点がある。
１．アウタードライブピン、インナードライブピンとコイルバネ装置の小径コイル部の組合せが容易でない。
２．コイルバネ装置の寸法を変更しにくい。
３．アウタータンブラピンを移動すると、インナータンブラピンも動かされるため、ピッキングしやすい。
４．盗難防止効果が低い。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
以上を鑑み、本発明は周知のシリンダ錠に容易に形成される数々の使用上の欠点と完全でない部分に対して、良好な使用機能を有し、広範囲の使用者の要求に符合するシリンダ錠を提供することを課題としている。
【０００４】
ゆえに、本発明の主要な目的は、シリンダ錠の構造を改良し、複合式タンブラ装置の設計により、盗難防止効果が極めて高く、実用性が高く、且つ安全性に優れた設計を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
請求項１の発明は、ケースとロータを具え、該ケースの中央にロータが対応設置され、挿通孔がケースからロータの鍵穴まで貫通し、複数の挿通孔が複合式タンブラセットと磁性タンブラセットの設置に供され、該磁性タンブラセットが、アウタータンブラピン、バネ、インナータンブラピン及びドライブピンを具えたシリンダ錠とされ、該シリンダ錠が磁石を具えた鍵と組み合わされて使用され、該鍵のブレードに埋め込まれた磁石が磁性を有するインナータンブラピンを吸引して、インナータンブラピンをケースとロータの挿通孔の境界部分より離脱させて解錠機能を達成する、上記シリンダ錠において、
該複合式タンブラセットが、インナータンブラピン、アウタータンブラピン、インナードライブピン、インナーバネ、Ｉ形アウタードライブピン及びアウターバネを具え、該Ｉ形アウタードライブピンの中段に環状に凹溝が設けられ、該複合式タンブラセットのインナータンブラピン、アウタータンブラピン及びＩ形アウタードライブピン、インナードライブピンの設計により、上が二重の盗難防止、ロックの機能を有し、シリンダ錠の施錠の安全性を高めると共に、Ｉ形アウタードライブピンの中段の凹溝により、こじ開けに遭う時の誤導機能を有してこじ開けの難度を高めたことを特徴とする、シリンダ錠としている。
請求項２の発明は、請求項１に記載のシリンダ錠において、複合式タンブラセット中のインナードライブピン、インナータンブラピン及びＩ形アウタードライブピン、アウタータンブラピンがそれぞれインナーバネ、アウターバネの制御を受け、二組が非一体とされたことにより、異なる錠の需要による寸法の変化が可能とされたことを特徴とする、シリンダ錠としている。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明は一種のシリンダ錠を提供し、それは、ケースとロータで組成され、該ケースの中央が中空貫通状とされて、ロータが設置され、該ケースとロータの一カ所に複数の対応する挿通孔が設けられたシリンダ錠において、該複数の挿通孔に複合式タンブラセット或いは磁性タンブラセットが交錯するよう配置され、複合式タンブラセットが、アウタータンブラピン、インナータンブラピン、Ｉ形アウタードライブピン、インナードライブピン、インナーバネ、アウターバネを具え、該Ｉ形アウタードライブピン中段に環状に凹溝が設けられ、磁性タンブラセットが、アウタータンブラピン、インナータンブラピン、バネ、ドライブピンを具え、該複合式タンブラセットのアウタータンブラピン、インナータンブラピン、Ｉ形アウタードライブピン、インナードライブピン、及びＩ形アウタードライブピン中段の環状の凹溝の組合せ設計により、二重の盗難防止、良好な施錠機能し、錠の安全性が高められ、Ｉ形アウタードライブピン中段の凹溝によりどろぼうがこじ開ける時に誤導の作用を提供し、こじ開けの難度を高めたことを特徴としている。
【０００７】
【実施例】
本発明は一種のシリンダ錠を提供し、それは、錠Ａと鍵Ｂで組成され、該錠Ａはケース１０とロータ２０で組成されている。
【０００８】
該ケース１０は、その中央が中空貫通状とされて、ロータ２０が対応設置され、該ケース１０とロータ２０の一カ所に複数の対応する挿通孔１１、２１が設けられ、該挿通孔１１、２１中に、複合式タンブラセット３０或いは磁性タンブラセット４０が対応設置され、取り付け完成後に、タンブラカバー１２がケース１０を対応被覆する。該ロータ２０の一側に鍵穴２２が開設されて、鍵Ｂの挿入に供される。
【０００９】
該複合式タンブラセット３０は、アウタータンブラピン３１、インナータンブラピン３２、インナードライブピン３３、インナーバネ３４、Ｉ形アウタードライブピン３５、及びアウターピン３で組成され、そのうち、該Ｉ形アウタードライブピン３５の中段に環状に凹溝３５１が設けられている。
【００１０】
該磁性タンブラセット４０は、アウタータンブラピン４１、バネ４２、インナータンブラピン４３、ドライブピン４４を具えている。
【００１１】
該鍵Ｂのブレード５０がロータ２０の鍵穴２２中に挿入される時、ブレード５０のケース１０及びローラ２０の挿通孔１１、２１に対応する部分に、深さの異なるコード用ディンプル５１と埋め込まれた磁石５２が設けられている。
【００１２】
続いて図２の本発明の組合せ断面図に示されるように、組立時には、まず、ロータ２０をケース１０の内径中に対応設置し、並びにケース１０とロータ２０の挿通孔１１、２１を連通状態となし、このとき、複合式タンブラセット３０或いは磁性タンブラセット４０を交錯する形態を以て挿通孔１１、２１に設置する。そのうち、該複合式タンブラセット３０のアウタータンブラピン３１の中心にインナータンブラピン３２を収容し、Ｉ形アウタードライブピン３５の中心に、インナードライブピン３３を収容し、インナーバネ３４、アウターバネ３６はインナードライブピン３３、Ｉ形アウタードライブピン３５の上縁に設置する。該磁性タンブラセット４０のインナータンブラピン４３にバネ４２を套設した後、アウタータンブラピン４１の中心に挿入し、該ドライブピン４４はケース１０の挿通孔１１の末端部分に固設し、インナータンブラピン４３に当接させる。複合式タンブラセット３０及び磁性タンブラセット４０を挿通孔１１、２１に設置した後、タンブラカバー１２で閉じれば、錠Ａの組立が完成する。
【００１３】
一般の状態で、錠Ａ中、複合式タンブラセット３０中のインナータンブラピン３２、アウタータンブラピン３１は長さの異なる設計とされ、これにより、インナードライブピン３３、Ｉ形アウタードライブピン３５の挿通孔１１、２１内に位置する高さが異なり、並びにケース１０とロータ２０の隣接部分に挿入されて施錠の効果を達成する。
【００１４】
解錠状態の時、図３の本発明の錠の解錠状態動作表示図に示されるように、使用者が鍵Ｂをロータ２０の鍵穴２２に挿入すると、磁性タンブラセット４０中のインナータンブラピン４３が鍵Ｂの磁石５２の吸引を受けて下向きにバネ４２をアウタータンブラピン４１内に圧縮し、これによりインナータンブラピン４３が二つの挿通孔１１、２１の境界部分より離脱し、且つブレード５０のコード用ディンプル５１が複合式タンブラセット３０のインナータンブラピン３２、アウタータンブラピン３１を下向きに滑り落ちさせ、並びにインナードライブピン３３、Ｉ形アウタードライブピン３５を駆動して下向きに移動させ、インナーバネ３４、アウターバネ３６がこれにより下向きに施力し、インナータンブラピン３２、アウタータンブラピン３１の上面が二つの挿通孔１１、２１の境界部分に移動し、解錠の機能が達成される。
【００１５】
反対に、もし泥棒がピッキング工具を使用して錠Ａをこじ開けようとし、もし該複合式タンブラセット３０中のインナードライブピン３３、インナータンブラピン３２を圧迫しても、わずかにインナーバネ３４が圧縮されるだけで、Ｉ形アウタードライブピン３５、アウタータンブラピン３１は移動しないため、泥棒は鍵をこじ開けることができない。また、複合式タンブラセット３０中のＩ形アウタードライブピン３５、アウタータンブラピン３１が圧迫される時、アウターバネは圧縮されるが、Ｉ形アウタードライブピン３５中段に凹溝３５１が設けられており、凹溝３５１がちょうど二つの挿通孔１１、２１の境界部分に至る時、ケース１０とロータ２０に微小な移動を発生させることができ、一種の誤導の効果を発生して、こじ開けの難度を高める。
【００１６】
また、泥棒が任意の鍵で本発明の錠を解錠しようとして、複合式タンブラセット３０のインナータンブラピン３２、アウタータンブラピン３１をケース１０とロータ２０の挿通孔１１、２１の境界部分に移動させても、本発明には磁性タンブラセット４０が設けられており、そのインナータンブラピン４３が同様に挿通孔１１、２１の境界部分に嵌合するため、ケース１０及びロータ２０を対応回転させて解錠することはできず、このように本発明は多重の保護機能を有するシリンダ錠の設計とされる。
【００１７】
【発明の効果】
本発明は以下のような優れた点を有している。
１．本発明のシリンダ錠は、複合式タンブラセットがインナータンブラピン、アウタータンブラピン及びＩ形アウタードライブピン、インナードライブピンを主要な要件とし、二重の盗難防止、施錠機能を有し、錠のロックの安全性を高めている。
２．本発明のシリンダ錠は、複合式タンブラセット中のＩ形アウタードライブピンの中段に環状に凹溝が設けられたことにより、泥棒がこじ開ける時の誤導の効果を形成し、錠のこじ開けの難度を高める。
３．本発明のシリンダ錠は、複合式タンブラセット中のインナータンブラピン、アウタータンブラピン、インナードライブピン、Ｉ形アウタードライブピンがそれぞれインナーバネ、アウターバネの制御を受け、ゆえに異なる錠の要求に応じた寸法の変化が可能である。
４．本発明のシリンダ錠は、磁性タンブラセットの設計により、良好な施錠効果、盗難防止効果を達成する。
５．本発明のシリンダ錠は、複合式タンブラセット及び該磁性タンブラセットが交錯する形態を以て挿通孔中に設置され、多重施錠方式の発明とされる。
【００１８】
総合すると、本発明の実施例は確実に予期された使用効果を達成し、またその記載する具体的構造は、いまだ同類の製品中にみられず、またその出願前に公開されておらず、完全に特許の要件に符合する。なお、以上の実施例は本発明の実施範囲を限定するものではなく、本発明に基づきなしうる細部の修飾或いは改変は、いずれも本発明の請求範囲に属するものとする。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のシリンダ錠の分解斜視図である。
【図２】本発明のシリンダ錠の組合せ断面図である。
【図３】本発明のシリンダ錠の解錠状態動作表示図である。
【図４】周知のシリンダ錠の分解斜視図である。
【符号の説明】
Ａ　錠　　　　　　　１０　ケース
１１　挿通孔　　　　１２　タンブラカバー
２０　ロータ　　　　２１　挿通孔
２２　鍵穴　　　　　３０　複合式タンブラセット
３１　アウタータンブラピン　　　３２　インナータンブラピン
３３　インナードライブピン　　　３４　インナーバネ
３５　Ｉ形アウタードライブピン　３５１　凹溝
３６　アウターバネ　　　　　　　４０　磁性タンブラセット
４１　アウタータンブラピン　　　４２　バネ
４３　インナータンブラピン　　　４４　ドライブピン
Ｂ　鍵　　　　　　　　　　　　　５０　ブレード
５１　コード用ディンプル　　　　５２　磁石

Claims

ケースとロータを具え、該ケースの中央にロータが対応設置され、挿通孔がケースからロータの鍵穴まで貫通し、複数の挿通孔が複合式タンブラセットと磁性タンブラセットの設置に供され、該磁性タンブラセットが、アウタータンブラピン、バネ、インナータンブラピン及びドライブピンを具えたシリンダ錠とされ、該シリンダ錠が磁石を具えた鍵と組み合わされて使用され、該鍵のブレードに埋め込まれた磁石が磁性を有するインナータンブラピンを吸引して、インナータンブラピンをケースとロータの挿通孔の境界部分より離脱させて解錠機能を達成する、上記シリンダ錠において、
該複合式タンブラセットが、インナータンブラピン、アウタータンブラピン、インナードライブピン、インナーバネ、Ｉ形アウタードライブピン及びアウターバネを具え、該Ｉ形アウタードライブピンの中段に環状に凹溝が設けられ、該複合式タンブラセットのインナータンブラピン、アウタータンブラピン及びＩ形アウタードライブピン、インナードライブピンの設計により、上が二重の盗難防止、ロックの機能を有し、シリンダ錠の施錠の安全性を高めると共に、Ｉ形アウタードライブピンの中段の凹溝により、こじ開けに遭う時の誤導機能を有してこじ開けの難度を高めたことを特徴とする、シリンダ錠。
請求項１に記載のシリンダ錠において、複合式タンブラセット中のインナードライブピン、インナータンブラピン及びＩ形アウタードライブピン、アウタータンブラピンがそれぞれインナーバネ、アウターバネの制御を受け、二組が非一体とされたことにより、異なる錠の需要による寸法の変化が可能とされたことを特徴とする、シリンダ錠。