JP2004076217A - 結び目の解けにくい紐 - Google Patents
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Abstract
【課題】結び目を解けにくくするとともに、フィット感とサポート性を高めた紐やロープを提供するものである。
【解決手段】本発明の紐やロープは、結び目を形成する紐の両端部分は伸縮性を有し、紐の中央部は伸縮性を有さないように構成する。また、伸縮性を有する内層を、耐久性に優れた外層で被覆し、紐の中央部は組み方を緊密にすることで伸縮性を有さないようにする。内層と外層は、各々紐やロープの全長にわたって連続しているので、張力による破断がおきにくい。また、内層と外層は独立しているので、靴紐のハトメのように旋回半径の小さい使い方をしても追従性が良い。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明の紐やロープは、結び目を形成する紐の両端部分は伸縮性を有し、紐の中央部は伸縮性を有さないように構成する。また、伸縮性を有する内層を、耐久性に優れた外層で被覆し、紐の中央部は組み方を緊密にすることで伸縮性を有さないようにする。内層と外層は、各々紐やロープの全長にわたって連続しているので、張力による破断がおきにくい。また、内層と外層は独立しているので、靴紐のハトメのように旋回半径の小さい使い方をしても追従性が良い。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は靴紐や、ウォームアップパンツ等のウエストに挿入される紐に関し、特にフィット性が要求される紐の中央部は伸縮性を有さず、結び目を解けにくくするために、紐の両端の結び目形成部は伸縮性を有するようにしたことを特徴とするものである。
【0002】
【従来の技術】
結び目は紐同士が強く押しつけられて形成され、紐の表面の摩擦力でその状態を維持するので、紐の表面摩擦係数を上げることで結び目を解けにくくすることができる。このため過去にはロウや松ヤニなどの、粘着性のある物質を含浸させた紐が存在した。しかしながら、このような紐は風合いが固く、表面にべとつき感があり、ゴミが付着しやすいという問題点を有していた。
【0003】
そこで次には、紐に伸縮性を付与して結び目を解けにくくすることが考えられた。
例えば、公開実用新案昭和54−14045の実用新案登録請求の範囲には、文字の潰れにより明確に読みとれない部分があるが、「コアスパン糸を組み糸とし、スパンデックス弾性裸糸を芯材として使用し前者より太番手のスパンデックス裸糸を外周を被覆する組糸に経入れし、組組織と交互に長さ方向に交錯させ、スパンデックス弾性裸糸を組組織間に露出させ、凸部を形成した伸縮性のあるひも」が開示されている。また、考案の詳細な説明には、「くつひもの結び目の緩んで解けてくることを防止する目的を持つ」との記載がある。
【0004】
さらに、公開実用新案昭和53−106133の実用新案登録請求の範囲には、「丸打組みひもの太番手のスパンデックス糸又は、ゴム糸等の伸縮糸にウーリーナイロン糸でカバーリングした伸縮糸を数本挿入し、該芯糸の外側を被覆する組糸には芯糸より伸縮性のゆるやかなストレッチ糸を用いた伸縮性くつひも」が開示されている。また、考案の詳細な説明には、「伸縮性がありすぎてもクツヒモのしまりが悪いから一定の伸び以上は伸びないよう伸びの限度を備えるように構成するものである」との記載がある。
【0005】
また、目的に応じて、紐の一部に伸縮性を持たせる技術も公知である。
例えば、公開実用新案昭和51−88442の実施例1には、「本案は本体の一部が伸縮性を持つ伸縮靴紐である」との記載があり、続いて「該靴紐の両端部が伸縮性であると、紐結後柔軟性を欠くきらいがあった。この為適宜な形状とゴム加工による伸縮部を紐結部3の内側に構成し、公知の靴紐に形成した伸縮靴紐1である。」という構成の記載がある。
【0006】
また、目的に応じて、紐の一部に異なる断面積を持たせる構成も公知である。例えば、特開平10−80305の請求項1には、「中央部分(40)と、前記中央部分(40)に繋がる2の端部分(41,42)とを含む、立ち上がり胴部を有するスポーツ靴用の紐において、前記中央部分(49)は前記2の端部分(41,42)の断面積よりも小さな断面積を有し、かつ糸を連続的に編み上げた単一の部材で製作されることを特徴とするスポーツ用の紐」との記載がある。同請求項2には、「前記中央部分(40)が、より緩やかに編み上げられた端部分(41,42)よりもより緻密に編み上げられたことを特徴とする請求項1によるスポーツ用の紐」との記載がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば靴紐に使用する場合には、公開実用新案昭和54−14045のように紐全体に伸縮性があると、靴の甲皮ハトメ部分に、紐の自然長で使用すると、甲部の緊締が弱く靴の中で足が動き、良好なフィット性を得ることができない。また、紐に張力を残して使用すると、紐の復元力により緊締され、フィット性は改善されるが、張力が常に働くので、安静時においても締め付けられ、痛みや疲労を感じるし、紐の使用長さが伸びて結び目が長くなりすぎ、転倒の原因にもなりうる。
【0008】
また、公開実用新案昭和53−106133は、一定の伸び以上には伸びないように伸縮性を制限しているが、芯糸の外側を被覆する組糸に芯糸より伸縮性のゆるやかなストレッチ糸を用いた構成であるから、紐全体が同一の伸縮率で構成されるという点では前記公開実用新案昭和54−14045と同じであり、フィット性と結び目の解け難さの妥協点を求めているにすぎない。
【0009】
また、公開実用新案昭和51−88442は、「伸縮部を紐結部3の内側に構成し、」とあるように、紐結部は伸縮性を有さないようにしている。つまり、紐両端部付近の結部は伸縮性がなく、中央部付近に伸縮性があるのである。従って、甲部の緊締が弱く靴の中で足が動き、良好なフィット性を得ることができないという問題を有している。さらには、伸縮性を有する中央部分と、伸縮性を有さない両端部は、別々の材料で作り接合して紐を作るので、接合部分で破断が生じやすい。
【0010】
さらに、特開平10−80305は、結び目を形成する端部分は、中央部よりも太く緩やかに組み上げられているので、いくらかの伸長性を有する。しかしながら、「糸を連続的に編み上げた単一の部材で製作されることを特徴とする」と記載されているように、編み目の空隙を利用しているから、紐の端部分の伸長率はわずかであり、しかも復元力はない。すなわち、紐の端部分は伸長性を有するのであり、伸縮性を有するのではないため、結び目を解けにくくする効果はない。
【0011】
本発明は、かかる問題点を考慮してなされ、紐の結び目形成部は伸縮性を有し、靴等を締め付ける部分は伸縮性を有さないようにして、結び目の解けにくさとフィット性を両立する紐を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、紐の両端から10cm以上30cm以下の結び目形成部は伸縮性を有し、前記紐の残りの中央部は伸縮性を有さず、前記結び目形成部は、17.6N荷重時の伸長率が20%以上50%以下である紐である。
【0013】
結び目形成部に伸縮性を持たせると、結び目を解けにくくすることができるが、それは以下の理由による。
【0014】
すなわち、結び目を形成し、紐に張力Tを加えて結び目を固定すると、紐の表面摩擦により、結び目を維持することができる。伸縮性のある紐を用いた場合は、紐の結び目の断面積Bが細い状態で形成され、その後張力Tを解放すると、結び目以外の紐の断面積Aは元の太さに戻る。
【0015】
すると結び目には、結び目を固くする方向に残留張力tが残り、解けにくくなる。さらに結び目を解くために必要な張力は、残留張力tに加え、紐の断面積Aを紐の結び目の断面積Bまで細くするための張力aが必要となり、t+a以上の張力が必要になるので解けにくくなるのである。紐は断面形状が一定ではないが、ここでは紐を円形に見立て、外径を測定しで求められた値とする。
【0016】
ここで、靴ひもや腰ひも等、様々な日用品で測定したところ、結び目を形成するために必要な長さは、紐の両端から10cm以上30cm以下であることがわかった。従って、この部分を結び目形成部とし、伸縮性を有する紐とすると良い。
【0017】
また、結び目を解けにくくするためには、結び目の紐の断面積Bを小さくすることが効果的であると述べた。そこで紐に張力Tを加えて断面積を測定し、その張力Tで結び目を作り、結び目を解くために必要な最大張力kを測定した。
【0018】
図4は、結び目効率と面積比の関係を示すグラフである。結び目効率とは、張力kとTの比(k/T)である。結び目の断面積や結び目効率は、紐の表面摩擦係数や伸長率に影響を受けるので、値は変動するものの、同様の傾向を示す。
【0019】
この結果、結び目の紐の断面積Bが紐の断面積Aに対する断面積比(B/A)が、0.6より大きくなると、結び目を解けにくくする効果が落ちることが解った。伸長率と断面積はほぼ反比例の関係にあるから、成人男子の結び目を形成する最小張力24.5Nで前記断面積比を0.6以下にするには、紐の伸長率は67%以上が必要となる。これは、17.6N荷重時に換算すると、伸長率20%以上に相当する。
【0020】
また、伸長率が大きすぎると、結び目を形成しにくくなるといった問題が起こるので、伸長率は使用時に150%以下に抑えることが望ましい。成人男子を対象に、結び目を形成するときの張力を測定したところ、24.5N乃至29.4Nであった。29.4Nで伸長率を150%以下のするためには、17.6N荷重時に換算すると、伸長率50%以下に抑える必要がある。
【0021】
紐の伸長率を17.6N荷重時に換算するのは、JIS−L1096に記載の6.14.1 A法に基づき計測するためである。ここで、伸長率20%とは紐に17.6Nの荷重をかけ、伸びた状態での長さが荷重をかける前の自然長に比べ20%長くなることと定義する。
【0022】
請求項2にかかる発明は、紐の伸縮性を有さない部分の径は、紐の結び目形成部の径の0.5倍乃至0.75倍であり、かつ伸縮性を有する内層と、前記内層を保護する組み糸でなる外層で構成される紐である。
【0023】
紐の中央部は、伸縮性を有する結び目形成部よりも前記外層の組み方を緻密にするとともに、前記外層の径を小さくし、組み糸の空隙を少なくすることで、伸縮性を抑えることができる。しかし、より効果的に伸縮性をなくすために、前記伸縮性を有する内層に張力を加えた状態で外層を組み上げると良い。
【0024】
また、伸縮性を有する内層は、紐の結び目形成部に伸縮性を持たせる役割も担う。前記外層は、この内層を保護する役割も担う。紐は使用時には張力を受けるので、外層、内層とも紐の全長にわたって連続して構成すると、伸縮率の異なる材料を繋ぎ合わせるより強度的に有利となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、請求項1の実施形態に係わる紐の構成を示す。紐(1)は、Filament Twist Yarn(ポリウレタン繊維にナイロンやポリエステルを巻いた繊維)、コンジュゲート繊維や高捲縮繊維等の伸縮性材料で構成される。
【0026】
紐の結び目形成部(2)は前記材料により、伸縮性を有する。多くの紐は、解れ防止のために、その両端にチップ部(3)を設けるが、この部分は結び目を作るための要素ではないから、結び目形成部(2)からは除外される。
【0027】
紐の中央部が伸縮性を有さないようにするためには、選択した素材の融点以下に加熱する方法が採られる。特にコンジュケート繊維や高捲縮繊維で作られた紐に、張力を付加して伸ばした状態で加熱することで、効果的に伸縮性をなくすことができる。
【0028】
例えば靴紐では、紐の中央部は甲皮と足のフィット感をよくするため伸縮性はない方がよい。しかし、現実には伸長率をゼロにすることは困難であるし、伸縮性を有さない紐の中央部は伸長率が8%以下であれば、実用上の差し支えはない。
【0029】
図2は、請求項2の実施形態に係わる紐の構成を示す。紐の内層(5)は、Filament Twist Yarn(ポリウレタン繊維にナイロンやポリエステルを巻いた繊維)、コンジュゲート繊維や高捲縮繊維等の伸縮性材料で構成される。
【0030】
前記紐の外層(4)は、ポリエステル等の糸を用いて、内層(5)の材料に張力を付加した状態で、内層(5)を被覆するように、紐(1)の全体にわたって連続して組み上げられている。紐の中央部は、伸縮性を有する結び目形成部(2)よりも前記外層(4)の組み方を緻密にするとともに、前記外層(4)の径を小さくし、組み糸の空隙を少なくすることで、伸縮性を抑えるようにしている。伸縮性を8%以下に抑えるためには、断面積比が0.5倍乃至0.75倍であることが望ましい。紐の中央部と結び目形成部(2)の間にあるテーパー部は、伸縮率が変化するので結び目形成部には含まれない。
【0031】
また、前記外層(4)を高捲縮材料で組むと、延びのない材料で組むよりも表面摩擦係数が大きくなるので結び目がいっそう解けにくくなる。また、前記外層(4)の伸長率が大きくなるので、結び目の断面積Bを小さくすることができ、いっそう結び目が解けにくくなる。
【0032】
図3は、図2の紐の断面を示す図である。図3−aは、図2のa−a’断面であり、図3−bは図2のb−b’断面である。外層(4)と内層(5)は、完全に独立した層で構成されるので、屈曲性に富み、靴紐のハトメのように旋回半径の小さい使い方をしても追従性が良い。また、b−b’の外層(4)の組み方を緻密にしたので、a−a’よりも外層(4)の径が小さくなっている。
【0033】
請求項2の紐と従来品を用いて、結び目効率の比較実験を行った。実験に用いた本発明の紐は、結び目形成部(2)の外直径は4mm、内層の径は3mmである。外層(4)にはポリエステル、内層(5)にはポリウレタンをナイロンで被覆したFilamentTwist Yarnを用いた。
【0034】
比較用の紐は、結び目形成部の外直径は4mmで本発明の紐と同じとした。外層にはポリエステルを用い、内層は存在しない。比較用の紐の17.6N荷重時の伸長率は、実測で1.7%であった。
【0035】
前記本発明の紐と、前記比較用の紐に蝶結びを形成した後、27.4N(2.8kgf)で紐の両端を引っ張り、次にその結び目が解ける時の最大張力を、紐の端にばねばかりを接続して測定した。
【0036】
比較用の紐では7.6N乃至9.8Nであり、本発明の紐では17.1N乃至19.6Nであった。これにより結び目効率では0.28乃至0.36から、0.62乃至0.72に改善されていることを確認した。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、紐の結び目形成部には伸縮性を持たせたので、結び目が解けにくい紐を提供することができる。また、結び目形成部を除く紐の中央部分は8%を超える伸縮性を有さないようにしたので、フィット感を向上させることができる。また、伸縮性を有する内層を、耐久性に優れる外層でカバーをして、各々を連続した組織で紐を形成しているので、屈折や張力に対する耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明請求項1の実施例
【図2】本発明請求項2の実施例
【図3】図3−aは図2の紐のa−a’断面、図3−b 図2の紐のb−b’断面
【図4】結び目効率と断面積比の関係を示すグラフ
【発明の属する技術分野】
本発明は靴紐や、ウォームアップパンツ等のウエストに挿入される紐に関し、特にフィット性が要求される紐の中央部は伸縮性を有さず、結び目を解けにくくするために、紐の両端の結び目形成部は伸縮性を有するようにしたことを特徴とするものである。
【0002】
【従来の技術】
結び目は紐同士が強く押しつけられて形成され、紐の表面の摩擦力でその状態を維持するので、紐の表面摩擦係数を上げることで結び目を解けにくくすることができる。このため過去にはロウや松ヤニなどの、粘着性のある物質を含浸させた紐が存在した。しかしながら、このような紐は風合いが固く、表面にべとつき感があり、ゴミが付着しやすいという問題点を有していた。
【0003】
そこで次には、紐に伸縮性を付与して結び目を解けにくくすることが考えられた。
例えば、公開実用新案昭和54−14045の実用新案登録請求の範囲には、文字の潰れにより明確に読みとれない部分があるが、「コアスパン糸を組み糸とし、スパンデックス弾性裸糸を芯材として使用し前者より太番手のスパンデックス裸糸を外周を被覆する組糸に経入れし、組組織と交互に長さ方向に交錯させ、スパンデックス弾性裸糸を組組織間に露出させ、凸部を形成した伸縮性のあるひも」が開示されている。また、考案の詳細な説明には、「くつひもの結び目の緩んで解けてくることを防止する目的を持つ」との記載がある。
【0004】
さらに、公開実用新案昭和53−106133の実用新案登録請求の範囲には、「丸打組みひもの太番手のスパンデックス糸又は、ゴム糸等の伸縮糸にウーリーナイロン糸でカバーリングした伸縮糸を数本挿入し、該芯糸の外側を被覆する組糸には芯糸より伸縮性のゆるやかなストレッチ糸を用いた伸縮性くつひも」が開示されている。また、考案の詳細な説明には、「伸縮性がありすぎてもクツヒモのしまりが悪いから一定の伸び以上は伸びないよう伸びの限度を備えるように構成するものである」との記載がある。
【0005】
また、目的に応じて、紐の一部に伸縮性を持たせる技術も公知である。
例えば、公開実用新案昭和51−88442の実施例1には、「本案は本体の一部が伸縮性を持つ伸縮靴紐である」との記載があり、続いて「該靴紐の両端部が伸縮性であると、紐結後柔軟性を欠くきらいがあった。この為適宜な形状とゴム加工による伸縮部を紐結部3の内側に構成し、公知の靴紐に形成した伸縮靴紐1である。」という構成の記載がある。
【0006】
また、目的に応じて、紐の一部に異なる断面積を持たせる構成も公知である。例えば、特開平10−80305の請求項1には、「中央部分(40)と、前記中央部分(40)に繋がる2の端部分(41,42)とを含む、立ち上がり胴部を有するスポーツ靴用の紐において、前記中央部分(49)は前記2の端部分(41,42)の断面積よりも小さな断面積を有し、かつ糸を連続的に編み上げた単一の部材で製作されることを特徴とするスポーツ用の紐」との記載がある。同請求項2には、「前記中央部分(40)が、より緩やかに編み上げられた端部分(41,42)よりもより緻密に編み上げられたことを特徴とする請求項1によるスポーツ用の紐」との記載がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば靴紐に使用する場合には、公開実用新案昭和54−14045のように紐全体に伸縮性があると、靴の甲皮ハトメ部分に、紐の自然長で使用すると、甲部の緊締が弱く靴の中で足が動き、良好なフィット性を得ることができない。また、紐に張力を残して使用すると、紐の復元力により緊締され、フィット性は改善されるが、張力が常に働くので、安静時においても締め付けられ、痛みや疲労を感じるし、紐の使用長さが伸びて結び目が長くなりすぎ、転倒の原因にもなりうる。
【0008】
また、公開実用新案昭和53−106133は、一定の伸び以上には伸びないように伸縮性を制限しているが、芯糸の外側を被覆する組糸に芯糸より伸縮性のゆるやかなストレッチ糸を用いた構成であるから、紐全体が同一の伸縮率で構成されるという点では前記公開実用新案昭和54−14045と同じであり、フィット性と結び目の解け難さの妥協点を求めているにすぎない。
【0009】
また、公開実用新案昭和51−88442は、「伸縮部を紐結部3の内側に構成し、」とあるように、紐結部は伸縮性を有さないようにしている。つまり、紐両端部付近の結部は伸縮性がなく、中央部付近に伸縮性があるのである。従って、甲部の緊締が弱く靴の中で足が動き、良好なフィット性を得ることができないという問題を有している。さらには、伸縮性を有する中央部分と、伸縮性を有さない両端部は、別々の材料で作り接合して紐を作るので、接合部分で破断が生じやすい。
【0010】
さらに、特開平10−80305は、結び目を形成する端部分は、中央部よりも太く緩やかに組み上げられているので、いくらかの伸長性を有する。しかしながら、「糸を連続的に編み上げた単一の部材で製作されることを特徴とする」と記載されているように、編み目の空隙を利用しているから、紐の端部分の伸長率はわずかであり、しかも復元力はない。すなわち、紐の端部分は伸長性を有するのであり、伸縮性を有するのではないため、結び目を解けにくくする効果はない。
【0011】
本発明は、かかる問題点を考慮してなされ、紐の結び目形成部は伸縮性を有し、靴等を締め付ける部分は伸縮性を有さないようにして、結び目の解けにくさとフィット性を両立する紐を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、紐の両端から10cm以上30cm以下の結び目形成部は伸縮性を有し、前記紐の残りの中央部は伸縮性を有さず、前記結び目形成部は、17.6N荷重時の伸長率が20%以上50%以下である紐である。
【0013】
結び目形成部に伸縮性を持たせると、結び目を解けにくくすることができるが、それは以下の理由による。
【0014】
すなわち、結び目を形成し、紐に張力Tを加えて結び目を固定すると、紐の表面摩擦により、結び目を維持することができる。伸縮性のある紐を用いた場合は、紐の結び目の断面積Bが細い状態で形成され、その後張力Tを解放すると、結び目以外の紐の断面積Aは元の太さに戻る。
【0015】
すると結び目には、結び目を固くする方向に残留張力tが残り、解けにくくなる。さらに結び目を解くために必要な張力は、残留張力tに加え、紐の断面積Aを紐の結び目の断面積Bまで細くするための張力aが必要となり、t+a以上の張力が必要になるので解けにくくなるのである。紐は断面形状が一定ではないが、ここでは紐を円形に見立て、外径を測定しで求められた値とする。
【0016】
ここで、靴ひもや腰ひも等、様々な日用品で測定したところ、結び目を形成するために必要な長さは、紐の両端から10cm以上30cm以下であることがわかった。従って、この部分を結び目形成部とし、伸縮性を有する紐とすると良い。
【0017】
また、結び目を解けにくくするためには、結び目の紐の断面積Bを小さくすることが効果的であると述べた。そこで紐に張力Tを加えて断面積を測定し、その張力Tで結び目を作り、結び目を解くために必要な最大張力kを測定した。
【0018】
図4は、結び目効率と面積比の関係を示すグラフである。結び目効率とは、張力kとTの比(k/T)である。結び目の断面積や結び目効率は、紐の表面摩擦係数や伸長率に影響を受けるので、値は変動するものの、同様の傾向を示す。
【0019】
この結果、結び目の紐の断面積Bが紐の断面積Aに対する断面積比(B/A)が、0.6より大きくなると、結び目を解けにくくする効果が落ちることが解った。伸長率と断面積はほぼ反比例の関係にあるから、成人男子の結び目を形成する最小張力24.5Nで前記断面積比を0.6以下にするには、紐の伸長率は67%以上が必要となる。これは、17.6N荷重時に換算すると、伸長率20%以上に相当する。
【0020】
また、伸長率が大きすぎると、結び目を形成しにくくなるといった問題が起こるので、伸長率は使用時に150%以下に抑えることが望ましい。成人男子を対象に、結び目を形成するときの張力を測定したところ、24.5N乃至29.4Nであった。29.4Nで伸長率を150%以下のするためには、17.6N荷重時に換算すると、伸長率50%以下に抑える必要がある。
【0021】
紐の伸長率を17.6N荷重時に換算するのは、JIS−L1096に記載の6.14.1 A法に基づき計測するためである。ここで、伸長率20%とは紐に17.6Nの荷重をかけ、伸びた状態での長さが荷重をかける前の自然長に比べ20%長くなることと定義する。
【0022】
請求項2にかかる発明は、紐の伸縮性を有さない部分の径は、紐の結び目形成部の径の0.5倍乃至0.75倍であり、かつ伸縮性を有する内層と、前記内層を保護する組み糸でなる外層で構成される紐である。
【0023】
紐の中央部は、伸縮性を有する結び目形成部よりも前記外層の組み方を緻密にするとともに、前記外層の径を小さくし、組み糸の空隙を少なくすることで、伸縮性を抑えることができる。しかし、より効果的に伸縮性をなくすために、前記伸縮性を有する内層に張力を加えた状態で外層を組み上げると良い。
【0024】
また、伸縮性を有する内層は、紐の結び目形成部に伸縮性を持たせる役割も担う。前記外層は、この内層を保護する役割も担う。紐は使用時には張力を受けるので、外層、内層とも紐の全長にわたって連続して構成すると、伸縮率の異なる材料を繋ぎ合わせるより強度的に有利となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、請求項1の実施形態に係わる紐の構成を示す。紐(1)は、Filament Twist Yarn(ポリウレタン繊維にナイロンやポリエステルを巻いた繊維)、コンジュゲート繊維や高捲縮繊維等の伸縮性材料で構成される。
【0026】
紐の結び目形成部(2)は前記材料により、伸縮性を有する。多くの紐は、解れ防止のために、その両端にチップ部(3)を設けるが、この部分は結び目を作るための要素ではないから、結び目形成部(2)からは除外される。
【0027】
紐の中央部が伸縮性を有さないようにするためには、選択した素材の融点以下に加熱する方法が採られる。特にコンジュケート繊維や高捲縮繊維で作られた紐に、張力を付加して伸ばした状態で加熱することで、効果的に伸縮性をなくすことができる。
【0028】
例えば靴紐では、紐の中央部は甲皮と足のフィット感をよくするため伸縮性はない方がよい。しかし、現実には伸長率をゼロにすることは困難であるし、伸縮性を有さない紐の中央部は伸長率が8%以下であれば、実用上の差し支えはない。
【0029】
図2は、請求項2の実施形態に係わる紐の構成を示す。紐の内層(5)は、Filament Twist Yarn(ポリウレタン繊維にナイロンやポリエステルを巻いた繊維)、コンジュゲート繊維や高捲縮繊維等の伸縮性材料で構成される。
【0030】
前記紐の外層(4)は、ポリエステル等の糸を用いて、内層(5)の材料に張力を付加した状態で、内層(5)を被覆するように、紐(1)の全体にわたって連続して組み上げられている。紐の中央部は、伸縮性を有する結び目形成部(2)よりも前記外層(4)の組み方を緻密にするとともに、前記外層(4)の径を小さくし、組み糸の空隙を少なくすることで、伸縮性を抑えるようにしている。伸縮性を8%以下に抑えるためには、断面積比が0.5倍乃至0.75倍であることが望ましい。紐の中央部と結び目形成部(2)の間にあるテーパー部は、伸縮率が変化するので結び目形成部には含まれない。
【0031】
また、前記外層(4)を高捲縮材料で組むと、延びのない材料で組むよりも表面摩擦係数が大きくなるので結び目がいっそう解けにくくなる。また、前記外層(4)の伸長率が大きくなるので、結び目の断面積Bを小さくすることができ、いっそう結び目が解けにくくなる。
【0032】
図3は、図2の紐の断面を示す図である。図3−aは、図2のa−a’断面であり、図3−bは図2のb−b’断面である。外層(4)と内層(5)は、完全に独立した層で構成されるので、屈曲性に富み、靴紐のハトメのように旋回半径の小さい使い方をしても追従性が良い。また、b−b’の外層(4)の組み方を緻密にしたので、a−a’よりも外層(4)の径が小さくなっている。
【0033】
請求項2の紐と従来品を用いて、結び目効率の比較実験を行った。実験に用いた本発明の紐は、結び目形成部(2)の外直径は4mm、内層の径は3mmである。外層(4)にはポリエステル、内層(5)にはポリウレタンをナイロンで被覆したFilamentTwist Yarnを用いた。
【0034】
比較用の紐は、結び目形成部の外直径は4mmで本発明の紐と同じとした。外層にはポリエステルを用い、内層は存在しない。比較用の紐の17.6N荷重時の伸長率は、実測で1.7%であった。
【0035】
前記本発明の紐と、前記比較用の紐に蝶結びを形成した後、27.4N(2.8kgf)で紐の両端を引っ張り、次にその結び目が解ける時の最大張力を、紐の端にばねばかりを接続して測定した。
【0036】
比較用の紐では7.6N乃至9.8Nであり、本発明の紐では17.1N乃至19.6Nであった。これにより結び目効率では0.28乃至0.36から、0.62乃至0.72に改善されていることを確認した。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、紐の結び目形成部には伸縮性を持たせたので、結び目が解けにくい紐を提供することができる。また、結び目形成部を除く紐の中央部分は8%を超える伸縮性を有さないようにしたので、フィット感を向上させることができる。また、伸縮性を有する内層を、耐久性に優れる外層でカバーをして、各々を連続した組織で紐を形成しているので、屈折や張力に対する耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明請求項1の実施例
【図2】本発明請求項2の実施例
【図3】図3−aは図2の紐のa−a’断面、図3−b 図2の紐のb−b’断面
【図4】結び目効率と断面積比の関係を示すグラフ
Claims (2)
- 紐の両端から10cm以上30cm以下の結び目形成部(2)は伸縮性を有し、前記紐の残りの中央部は伸縮性を有さず、前記結び目形成部(2)は、17.6N荷重時の伸長率が20%以上50%以下である紐。
- 請求項1の紐であって、前記伸縮性を有さない部分の径は、前記結び目形成部(2)の径の0.5倍乃至0.75倍であり、かつ伸縮性を有する内層(5)と、前記内層を保護する組み糸でなる外層(4)で構成される紐。
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