JP2004075127A - バルク解体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】積載シート40上にマトリックス状に搭載された瓶を一列ずつプッシャ19で搬出コンベア8上に送出すバルク解体装置において、搬出コンベア8が一列の瓶を受取った後そのコンベア面8aを下降させる昇降装置41と、下降したコンベア面8a上の瓶をバルク側の瓶から離隔させる過送りプッシャ22とを備え、搬出コンベア8が一列の瓶を受取った後そのコンベア面8aが垂直に下降し、過送りプッシャ22が下降したコンベア面上の瓶の底部を押動してバルク側の瓶から離隔させた後、搬出コンベア8が走行する。好ましくは搬出コンベア8のコンベア面8aの昇降を当該コンベア面の裏面を案内しているガイドプレート33の昇降動作により行う。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、瓶を梱包しているバルクを解体して、梱包された瓶を一列に送り出す装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
飲料等の充填に使用する瓶は、バルクと呼ばれる包装体にして充填工場に搬入される。充填工場では、バルクを解体して瓶を一列に並べ、充填機で飲料等を充填する。バルクは、パレット上に瓶を立てた状態でマトリックス状(縦横)に並べ、その上に積載シートを置いてその上にまた瓶を縦横に並べるという方法でパレット上に瓶を多層に積載し、最後に頂部にも積載シートを載せ、周囲を透明テープで巻いてバンドで締結した梱包体である。
【0003】
バルクの解体は、締結バンドを切断し、周囲に巻かれている透明テープを剥して上から順に積載シートを取り外し、各層の瓶をコンベア上に送り出すことによって行われる。円断面や正四角形断面の瓶は、各層の瓶を一括してコンベア上に送り出した後、ガイドによって一列に整列させるという方法が採られている。図6は、その方法を模式的に示した図で、バルク1からプッシャ2で整列コンベア3上に送り出された瓶は、幅方向に速度差をつけた複数のベルト3a・・・3fからなる整列コンベア3と整列ガイド4との作用によって、最も速いベルト3aの延長上に一列になって送り出される。この方法は、矩形断面の瓶には、辺の方向を揃えることができないので、使用することができない。
【0004】
図7は、矩形断面の瓶にも採用できる他の方法を示したもので、バルク1からプッシャ2の間欠前進によって各層の瓶を一列ずつコンベア3上へ送り出すものである。この方法は、装置の設置スペースも小さくて済み、バルク上での瓶の整列状態を崩さないで送り出すことができるという特徴があるが、円断面の瓶には採用することができない。その理由は、図5に示すように、円断面の瓶はバルク上で列相互の位置をずらした千鳥状に収容されているためである。千鳥状に並べた瓶は、一列ずつ接線方向に搬出しようとすると、隣の列に食い込んでいる部分が引っ掛かって搬出することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、円断面、正角断面、矩形断面の瓶のいずれをもバルクからコンベア上へと一列にして送り出すことができるバルク解体装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決したこの発明のバルク解体装置は、積載シート40上にマトリックス状(縦横)に搭載された瓶を一列ずつプッシャ19で搬出コンベア8上に送り出すバルク解体装置において、搬出コンベア8が一列の瓶を受取ったあとそのコンベア面8aを下降させる昇降装置41と、下降したコンベア面8a上の瓶をバルク側の瓶から離隔させる過送りプッシャ22とを備え、搬出コンベア8が一列の瓶を受取った後、そのコンベア面8aが垂直に下降し、過送りプッシャ22が下降したコンベア面上の瓶の底部を押動してバルク側の瓶から離隔させた後、搬出コンベア8が走行することを特徴とするものである。
【0007】
また請求項2のバルク解体装置は、上記構成を備えたバルク解体装置において、搬出コンベア8のコンベア面8aの昇降を当該コンベア面の裏面を案内しているガイドプレート33の昇降動作により行うことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1ないし4は、この発明のバルク解体装置の一実施例を示した図である。装置全体の正面、平面及び側面を示す図2、3、4において、5はバルク搬入部、6はバルク解体部、7はシート収納部、8は搬出コンベアである。図1は図4の要部拡大図である。
【0009】
バルク搬入部5の底部には、バルクのパレットを支持してバルク解体部6へと送り込むチェンコンベア9が設けられている。バルク解体部6の底部には、バルク搬入部のチェンコンベア9と連動するチェンコンベア10が設けられており、更にその下方には、このチェンコンベア10を昇降するパンタグラフ式のバルク昇降装置11が設けられている。
【0010】
バルク解体部6とシート収納部7の上部には、両者の間を往復するシートキャリア12及び後述するプッシャ台13を案内するガイド14とラック15とが設けられている。シートキャリア12は、往復動するためのモータ16と、昇降する吸引パッド17と、バルクの上昇位置を検出する検出ロッド18とを備えている。モータ16は、前記ラック15と噛合するピニオンを回転させて、シートキャリア12をバルク解体部6とシート収納部7との間で往復走行させる。
【0011】
検出ロッド18は、シートキャリア12がバルク解体部6の上方で待機している状態で、バルク昇降装置11によりバルクが持ち上げられたときに、その頂部の積載シートによって押し上げられて、その押し上げ位置が所定位置になったときに、信号を出力してバルク昇降装置11を停止させる。バルクに収容された瓶の高さが変化したときは、検出ロッド18の長さを変えるか、あるいは押込まれたときの検出位置を変えることにより、最上層の瓶を載せている積載シートが予め定めた所定高さ(搬出コンベアの高さ)になったときに、バルク昇降装置11を停止させる。その後、吸引パッド17が若干下動して瓶の上に載せられている積載シートを吸着し、シートキャリア12がシート収納部7上に移動して、積載シートを吸引パッド17からシート収納部7に離脱させる。
【0012】
図1及び2は、バルク解体部の頂部と搬出コンベアの詳細を示した正面図及び側面図である。バルク解体部6の上部には、プッシャ台13、このプッシャ台に搭載されたプッシャ19、サイドガイド20、シートクランプ装置21及び過送りプッシャ22が設けられている。また、搬出コンベア8の上方には、瓶の上押え装置23が設けられている。また、搬出コンベア8の反バルク解体部側には、倒れ止めガイド24及びガイドバー25並びにこれらを進退させるエアシリンダ39、42が設けられている。
【0013】
プッシャ台13は、シートキャリア12と同方向に往復走行する。プッシャ19は、昇降シリンダ26を介して搭載されており、下方に向いて出没する。プッシャ台13は、これに搭載されたモータ27で前記ラック15と噛合するピニオンを回転させることにより、バルク解体部6の上部で往復移動する。
【0014】
サイドガイド20は、縦横に並べた瓶を一括してプッシャ19で搬出コンベア8側へ押し出すとき、瓶が側方へ広がるのを防止するガイドで、バルクが昇降するときは、サイドガイド進退シリンダ28で退避している。シートクランプ装置21は、プッシャ19で瓶を押すときに、当該瓶が載っている積載シート40が瓶と共に移動するのを防止するために、当該積載シートの反搬出コンベア側の辺を把持する装置である。搬出コンベア8へと押し出される瓶が載っている積載シートの高さは、検出ロッド18の長さ調整ないし検出高さ調整により、瓶の高さに関わらず一定の高さとなるので、シートクランプ装置21の高さは常に一定である。なお、29は、シートクランプ装置21の水平方向位置を位置決めするシリンダである。
【0015】
搬出コンベア8は、プッシャ19によってバルクから押し出された一列の瓶を受取った後、後述する昇降装置41によりコンベア面が下降する。過送りプッシャ22は、このコンベア面が下降した後、搬出コンベア8上の瓶の底部をバルクから更に離隔させる方向に所定量押動するもので、水平に装架されたバーの両端を過送りシリンダ30で押動する構造である。ガイドバー25は、この過送りプッシャ22の進出と同時に進出して、搬出コンベア8上に押し出された瓶をガイドする。
【0016】
なお、バルクと搬出コンベア8との間には、渡り板31が設けられており、過送りプッシャ22は、この渡り板31の直下に位置している。渡り板31は、バルク解体部に挿入されたバルクと搬出コンベア8との間の間隙を埋めるものである。渡り板31は、同一平面内で歯を組合わせた2枚の櫛歯状の板で構成され、バルクの昇降時にはバルク側の櫛歯板を後退させることができるようになっている。
【0017】
搬出コンベア8は、各チェンリンクにコンベア面を形成する面板を取付けたプレートコンベアで、両端のスプロケット32、32の間に上側(載荷側)チェンを案内するガイドプレート33が設けられている。そしてこのガイドプレートを昇降させることにより、搬出コンベアのコンベア面8aを昇降させている。即ち、搬出コンベアのコンベア面8aは、プッシャ19で瓶が押し出されるときは渡り板31と同じ高さに上昇しており、瓶を受取った後、搬出高さまで下降する。この搬出コンベアのコンベア面の下降により、その上に載った瓶の底部が渡り板31の下方の過送りプッシャ22で押動される位置まで下降するのである。
【0018】
上押え装置23は、搬出コンベア8と平行な方向に延びる2本の押えバー34、35を備えている。バルク解体部側の第1押えバーは、第1下動シリンダ36のロッドに固定された取付板37に固定されている。一方、搬出コンベア8の直上に位置する第2押えバー35は、前記取付板37に第2下動シリンダ38を介して取付けられている。プッシャ19で瓶が搬出コンベア8上へ押し出されると、第1下動シリンダ36が動作して押えバー34、35を下動して瓶の頭を押える。このとき、第2下動シリンダ38も下方に付勢され、搬出コンベアのコンベア面8aが下動したとき、第2押えバー35も瓶の下動に伴って下降する。これらの押えバー34、35は、搬出コンベア8上の瓶とこれに隣接する瓶との倒れを予備的に防止するために設けられているものである。
【0019】
倒れ止めガイド24は、プッシャ19で押し出されてくる瓶の最前列のものが前に倒れるのを防止するための帯状のガイドである。倒れ止めガイド24は、瓶がプッシャ19で押動されるときに、エアシリンダ39で最前列の瓶の前面に押し付けられ、プッシャ19との押動力の大小関係により、プッシャ19の前進に伴って後退する。そして、最前列の瓶が搬出コンベア8上に押し出された後、コンベア面8aが下降する前に退避する。
【0020】
以下、上記構造の装置の動作について説明する。
【0021】
バルク搬入部5に搬入されたバルクは、人手により締結ベルトと周囲に巻かれた透明テープを取り外された後、チェンコンベア9、10により、バルク解体部6内へと移送される。このとき、プッシャ台13は、搬出コンベア8側へ移動しており、シートキャリア12がバルク解体部6の上部に移動してきている。この状態でバルク昇降装置11を上昇させ、バルクの頂部の積載シートが検出ロッド18を押し上げ、瓶の高さに合せて設定された所定の位置、即ち最上層の瓶を載置している積載シート40が渡り板31の高さに達したときに、バルク昇降装置11の上昇動作を停止させる。この状態でシートキャリア12の吸引パッド17を下降して、最上層の瓶の上に載っている積載シートを吸着し、吸引パッド17が若干縮退して吸引した積載シートを持ち上げた後、シートキャリア12はシート収納部7の上へと移動する。そして、吸引パッド17の負圧を解くことにより、積載シート40をシート収納部7に落下させる。
【0022】
このシートキャリア12の移動と並行して、プッシャ台13がプッシャ19を上方に縮退した後、シート収納部7側へと移動し、バルクの頂部を超えたところで停止してプッシャ19を下降させる。一方、サイドガイド進退シリンダ28は、サイドガイド20を進出させて、最上層の瓶の側面をガイドし、シートクランプ装置21が前進して閉じて、最上層の瓶が載っている積載シートの反搬出コンベア側の辺をクランプする。また、渡り板31は、バルク側に広がってバルクと搬出コンベア8との間の瓶の案内面を形成する。
【0023】
次に倒れ止めガイド24が前進し、プッシャ19がこれより強い力で前進することにより、最前列の瓶を搬出コンベア8上へと押し出す。最前列の瓶が搬出コンベア8上に押し出されると、プッシャ19が停止し、上押えバー34、35が下降して、最前列と第2列目の瓶の頭を押え、倒れ止めガイド24が退避した後、搬出コンベアのガイドプレート33が下降してコンベア面8aが下降し、その上に押し出された最前列の瓶とその頭を押えている第2押えバー35がこれに伴って下降する。
【0024】
瓶が円断面の瓶であるとき、この状態では最前列の瓶と第2列目の瓶とが未だ互い違いに重なり合った状態となっている。そこで過送りプッシャ22を進出させ、過送りプッシャ22で搬出コンベア8上の瓶を第2列の瓶から離隔させる方向に押動して、第1列の瓶と第2列の瓶との干渉を解く。このとき同時にガイドバー25も前進する。そして搬出コンベア8が駆動されて、その上に押し出された最前列の一列の瓶を送り出す。
【0025】
一列の瓶が送り出されると、倒れ止めガイド24が再び前進し、搬出コンベアのコンベア面8aが上動し、上押えバー34、35が上方に退避した状態で、プッシャ19が一列分前進して次の列の瓶を搬出コンベア8上に送り出す。この動作を繰り返すことによって、最上層の瓶がバルクから送り出されると、シートキャリア12が再びバルク解体部6の上部へと移動してきて、その状態でバルク昇降装置11が次の層の瓶が搬出高さにくるまでバルクを上昇させる。
【0026】
以上の動作を繰り返すことにより、パレット上に多層になって収容された瓶が一列ずつ搬出コンベア8から送り出されることになる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したこの発明のバルク解体装置によれば、搬出コンベアのコンベア面の上下動と、コンベア面が下降したときに当該コンベア上の瓶を次の列の瓶から離隔させる方向に押動させる過送り装置22とを設けたことにより、円断面の瓶などがバルクに千鳥に配置されて収容されている場合でも、瓶を一列毎に分離して円滑に搬出することができる。そして、搬出コンベアのコンベア面の上下動を、コンベア全体を上下させるのではなく、一定高さにあるスプロケット間でコンベア上面を案内しているガイドプレートを昇降させることにより行う構造としたので、機構が簡単になり、装置の保守性や耐久性の改善が得られる。即ち、この発明の装置により、1個の装置で円断面、正多角断面、矩形断面などの種々の形状の瓶をバルクから一列ずつ取り出して搬出することが可能な経済的な装置を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例装置の要部の側面図
【図2】図1の装置の全体正面図
【図3】図1の装置の全体平面図
【図4】図1の装置の全体側面図
【図5】千鳥に配置された円断面瓶の列相互間の干渉を説明する模式図
【図6】従来例を模式的に表した図
【図7】他の従来例を模式的に表した図
【符号の説明】
8 搬出コンベア
8a コンベア面
19 プッシャ
22 過送りプッシャ
33 ガイドプレート
40 積載シート
41 昇降装置
Claims (2)
- 積載シート(40)上にマトリックス状に搭載された瓶を一列ずつプッシャ(19)で搬出コンベア(8)上に送り出すバルク解体装置において、搬出コンベア(8)が一列の瓶を受取ったあとそのコンベア面(8a)を下降させる昇降装置(41)と、下降したコンベア面(8a)上の瓶をバルク側の瓶から離隔させる過送りプッシャ(22)とを備え、搬出コンベア(8)が一列の瓶を受取った後、そのコンベア面(8a)が垂直に下降し、過送りプッシャ(22)が下降したコンベア面上の瓶の底部を押動してバルク側の瓶から離隔させた後、搬出コンベア(8)が走行することを特徴とする、バルク解体装置。
- 搬出コンベア(8)のコンベア面(8a)の昇降を当該コンベア面の裏面を案内しているガイドプレート(33)の昇降動作により行うことを特徴とする、請求項1記載のバルク解体装置。
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JP2002238348A JP4242124B2 (ja) | 2002-08-19 | 2002-08-19 | バルク解体装置 |
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JP2010006555A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Shibuya Kogyo Co Ltd | 容器送出装置 |
JP2013220870A (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-28 | Nihon Yamamura Glass Co Ltd | 切り出しコンベア、および切り出し搬送方法 |
CN115675990A (zh) * | 2022-12-30 | 2023-02-03 | 成都乾坤动物药业股份有限公司 | 一种注射液包装填装装置 |
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