JP2004073450A - X線撮影装置 - Google Patents

X線撮影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004073450A
JP2004073450A JP2002237538A JP2002237538A JP2004073450A JP 2004073450 A JP2004073450 A JP 2004073450A JP 2002237538 A JP2002237538 A JP 2002237538A JP 2002237538 A JP2002237538 A JP 2002237538A JP 2004073450 A JP2004073450 A JP 2004073450A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
afterimage
image
ray
ray detector
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002237538A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Nokita
野北 真
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002237538A priority Critical patent/JP2004073450A/ja
Publication of JP2004073450A publication Critical patent/JP2004073450A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

【課題】画素の飽和による撮影画像の残像の残りを回避した良好な撮影画像を生成するX線撮像装置を実現できるようにする。
【解決手段】X線検出器110から出力された撮影画像において、残像判定手段130で残像の残るものと判断された撮影画像よりも、時間的、順番的に後に撮影された撮影画像に対して、残像処理手段140でその残像を消去するようにして、残像領域を重ねあわせるようにしたときに、連続して撮影したX線画像の残像処理を画素の飽和による残像の残りを回避して漏れなく行なうことができるようにする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続でX線画像を複数枚撮影するX線撮影装置に係り、特に、X線照射強度の違いにより生じるX線検出器の残像を補正するX線撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線撮影において、検診者のX線像を取得するX線センサとして従来から用いられていたのは、カセッテにフィルムと増感紙を挟んだFilm/Screen系(以下F/S)のものやコンピューティッドラジオグラフィーで使用されるカセッテに入ったImaging Plate(以下IP)であった。
【0003】
近年では、X線像をリアルタイムで直接的にデジタル出力に変換できるX線センサが提案されている。例えば、石英ガラスから成る基板上にアモルファス半導体を挟んで、透明導電膜と導電膜とから成る固体光検出素子をマトリクス状に配列した固体光検出器の製作が可能になり、この固体光検出器とX線を可視光に変換するシンチレータとを積層したX線検出器である。
【0004】
このX線検出器を用いた場合のX線デジタル画像の取得過程は、X線検出器に対象物を透過したX線を照射することにより、X線がシンチレータで可視光に変換され、この可視光が固体光検出素子の光電変換部により電気信号として検出される。この検出された電気信号は、各固体光検出素子から所定の読み出し方法により読み出され、この信号をA/D変換し、X線画像信号を得るという過程である。この検出器の詳細は、特開平8−116044公報に記載されている。
【0005】
また、シンチレータを用いずに直接X線を固体光検出器で取得する検出器も多数提案されている。以下では、このようなX線像をリアルタイムで直接的にデジタル出力に変換できるX線センサをX線検出器と呼ぶことにする。
【0006】
X線検出器は、X線強度を電荷量として検出するので、X線信号を正確に蓄積するために画素中の電荷の吐き出し、画素間の電位が安定するためのアイドリング、X線信号を蓄積するための電荷の蓄積、画素中の電荷の読み出しとX線像を取得するために、画素にかける印加電圧を変え、検出器の駆動を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、大強度のX線が照射されると、画素中のX線による信号電荷の蓄積が飽和する。画素が飽和した後、通常の電圧の上げ下げでは完全に電荷を吐き出すことができず、このため画素のX線強度に対する応答が変化してしまう。画素の応答を元の状態に戻すには、一旦検出器にかかる電圧をすべて降下して、大強度のX線が照射される前と同じ状態にすることが必要である。しかし、動画像取得や断層撮影、コーンビームCT等に検出器を応用する場合、短い時間に連続して画像を取得しなくてはならず、上記のように撮影の途中で一部の画素が飽和してしまうと、その後の撮影で一度飽和した画素部分のみX線に対する応答が変わってしまい、その部分が残像として残るという問題がある。
【0008】
本発明は前述の問題点にかんがみてなされたもので、画素の飽和による撮影画像の残像の残りを回避した良好な撮影画像を生成するX線撮像装置を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明のX線撮影装置は、照射されたX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器からの撮影画像を保存する保存手段と、前記撮影画像が時系列に取得された順番、または時間を記憶する撮影時間取得手段と、
前記撮影画像が残像の残るものかどうかを判断する残像判定手段と、残像成分を前記撮影画像から消去する残像処理手段とを有し、前記残像判定手段で判断された撮影画像よりも、時間的、順番的に後に撮影された撮影画像に対して、前記残像処理手段により残像を消去することを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に説明する実施形態は、X線検出器に大強度のX線が照射された場合の残像を除去して、最適なX線画像を撮影できるようにするX線撮影装置の1実施形態である。
【0011】
図1に示す110から160の構成は、本実施形態のX線撮影装置の好適な一例を示す概略構成図である。
図示するように、110はX線検出器、120は撮影時間取得手段、130は残像判定手段、140は残像処理手段、150は画像処理手段、160は表示・保存手段である。
【0012】
まず、撮影を開始するため、撮影者はX線検出器110を撮影できる状態にする。具体的には、X線検出器110に電源が投入された状態で、撮影のために必要なX線検出器110の駆動を開始することを指している。一般的に上述の処理は、撮影者がX線検出器110を操作するOPUから撮影ボタンを押すことで達成される。駆動を開始したX線検出器110は、X線が照射されるまで所定の駆動を行なう。前述の駆動は、電圧をかけた後にX線検出器110を安定させるための駆動と、X線検出器110が照射されたX線信号を蓄積する状態の駆動とを含んでいる。
【0013】
撮影者がX線発生装置の照射ボタンを押すとX線が照射され、被写体を透過してきたX線はX線検出器110に入射し、信号電荷が蓄積する。この信号電荷の蓄積が終了すると、X線検出器110から画像を読み出す。このとき、画像が読み出された時間が撮影時間取得手段120に送信され、読み出された画像は、残像判定手段130と残像処理手段140に送られる。
【0014】
続いて、残像判定手段130により、現画像以降の撮影で残像が出ると判断された画素領域が記憶され、撮影時間取得手段120からの情報をもとに、残像が出ると判定された画像の後に撮影された画像について、残像処理手段140により残像除去処理が行われる。残像が出ると判定された画素領域については、一度X線検出器110にかけられていた電圧が降下して、各画素中の電荷の状態が同じようになると、残像判定手段130から削除される。
【0015】
続いて、残像除去された画像は、画像処理手段150へ送られ、適切な強調処理、階調処理等が行われた後、表示・保存手段160に送られ画像表示されるか、保存される。X線動画像を取得する場合、X線検出器110の蓄積以降が繰り返され、残像が出ると判定された画素領域は、残像判定手段130から削除されない場合、次々と重ね合わされていく。このように残像となる画素領域を特定して、前記画素領域を撮影時間に応じて重ね合わせていくことで、X線検出器110を電圧降下せずに連続して撮影された各々の画像に対して、残像を補正できるという効果がある。
【0016】
図2では、図1で説明したX線検出器110の構成とX線信号を蓄積し、読み出すために必要な駆動を説明する。
X線検出器110は、X線を直接検出するタイプのX線検出器とX線を蛍光体で一度可視光に変換して、可視光を検出するタイプがある。しかしどちらも信号を検出する画素をアレー状に組み合わせて構成されている。これを検出器アレーと呼び、図2に示す200はこの検出器アレーである。
【0017】
201は画素であり、1つのX線または光の信号を検出する信号検出部と、信号の蓄積と読み取りを切り替えるスイッチングTFTから構成されている。PD(1、1)〜(4096)は、信号検出部に対応する光電変換素子である。SW(1、1)〜(4096)は、スイッチングTFTに対応するスイッチである。以下、これらをm行n列の画素に対して、光電変換素子PD(m、n)、スイッチSW(m、n)と記す。G(電極)とD(電極)は、それぞれ光電変換素子PD(m、n)のゲート電極と共通電極であり、それぞれの電極に異なる電圧を印加することにより電荷の蓄積、吐き出しを行なう。
【0018】
光電変換素子PD(m、n)の光電変換部は、絶縁物を挟みゲート電極Gに接続されている。また、光電変換素子PD(m、n)の光電変換部は、半導体を挟み共通電極Dに接続されている。Lcmはm列の列信号線であり、Lrnはn行の行選択線である。Lbはバイアス配線であり、205はバイアス電源である。
【0019】
ゲート電極Gは、対応するスイッチSW(m、n)を介してその列に対する共通の列信号線Lcmに接続し、スイッチSW(m、n)の制御端子は、共通の行選択線Lrnに接続する。すべての光電変換素子PD(1、1)〜(4096)の共通電極Dは、バイアス配線Lbを介してバイアス電源205に接続する。
【0020】
232はどの行の画素101の信号電荷を読み出すかを選択するラインセレクタであり、行選択線Lr1〜4096が接続されている。234は検出器制御手段120からの制御信号を解読し、どのラインの光電変換素子PD(m、n)の信号電荷を読み出すべきかを決定するアドレスデコーダである。236はアドレスデコーダ234の出力に従って開閉されるスイッチ素子である。ラインセレクタ232は、アドレスデコーダ234と、4096個のスイッチ素子236−1〜4096から構成されている。
【0021】
240は画素201の信号電荷を読み出す信号読み出し回路である。241は光電変換素子PD(m、n)の蓄積電荷をリセットするリセット基準電位であり、その電圧はVbである。242はリセット用スイッチであり、246は列信号線Lcmからの信号電位を増幅するプリアンプである。248はプリアンプ246の出力をサンプルホールドするサンプルホールド回路である。250はサンプルホールド回路248の出力を時間軸で多重化するアナログ・マルチプレクサである。252はアナログ・マルチプレクサ250のアナログ出力をデジタル化するA/D変換器である。262は実際にX線検出器110の駆動をする駆動器である。
【0022】
以下に光電変換素子のリフレッシュ(蓄積された電荷を吐き出すこと)、電荷の蓄積、電荷の読み出し、空読み出し等のX線検出器110における最も基本的な駆動を説明する。ここでリフレッシュには、光電変換素子の構造により必要である場合と必要でない場合がある。例えば、リフレッシュが必要な光電変換素子の構造の1つにMIS構造がある。
【0023】
まず、光電変換素子のリフレッシュについて説明する。
駆動器262は、バイアス電源205に電圧をかけることにより、バイアス配線に接続されたすべての共通電極Dの電位をリフレッシュ電位Vrに設定する。また駆動器262は、すべてのリセット用スイッチ242をONにして、すべての列信号線Lc1〜4096をリセット基準電位241Vbtに接続する。さらに駆動器262は、すべての行選択線Lr1〜4096に電位Vghをかけることにより、すべてのスイッチSW(1、1)〜(4096、4096)をONすることで、すべてのゲート電極Gの電位をVbtに設定する。すると、ゲート電極Gの電位Vbtと共通電極Dの電位Vrの電位差Vbt−Vrにより、光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)の余分な電荷が共通電極Dから吐き出され、リフレッシュされる。
【0024】
しかし、画素が飽和状態になると前記リフレッシュでも電荷を吐き出して電荷の蓄積前の状態に戻せない状況が起きる。これを回避するには、一度X線検出器110への印加電圧を降下して、画素の電荷保留状態を元に戻すことが必要である。
【0025】
次に電荷の蓄積について説明する。
駆動器262は、バイアス電源205の電圧を変更することにより、バイアス配線に接続されたすべての共通電極Dの電位を光電変換時のバイアス電位Vsに設定する。また駆動器262は、すべてのリセット用スイッチ242をOFFにして、すべての列信号線Lc1〜4096をリセット基準電位241Vbtから開放する。さらに駆動器262は、すべての行選択線Lr1〜4096に電位Vg1をかけることにより、すべてのスイッチSW(1、1)〜(4096、4096)をOFFにする。
【0026】
ゲート電極Gと光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)は絶縁され、共通電極Dと光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)は半導通であるので、ゲート電極Gの電位と共通電極D の電位Vsの大小をリフレッシュ時の逆にすることにより、光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)は光電変換による電荷を蓄積できる状態になる。
【0027】
ここでX線がX線検出器110に照射されるとX線量に比例した電荷が、光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)に蓄積される。光電変換素子PD(m、n)には、X線信号以外に温度によって励起され流れる暗電流があり、この暗電流による電荷もX線量に比例する電荷と共に蓄積する。
【0028】
次に電荷の読み出しについて説明する。
すべての共通電極Dの電位を光電変換時のバイアス電位Vsに設定した状態で、駆動器262は、すべてのリセット用スイッチ242をONにして、すべての列信号線Lc1〜4096をリセット基準電位241Vbtにする。その状態のまま駆動器262は、すべてのリセット用スイッチ242をOFFにする。さらに駆動器262は、行選択線Lr1に電位Vghをかけることにより、スイッチSW(1、1)〜(1、4096)をONする。
【0029】
これにより電位Vbtの列信号線Lc1〜4096とゲート電極Gが接続されるが、光電変換素子PD(m、n)に電荷が蓄積されているので、その電荷に誘導されて、列信号線Lc1〜4096の電位がVbtよりもずれてVbt’となる。そのずれ量Vbt−Vbt’は、蓄積電荷量に比例しているので、そのずれ量Vbt−Vbt’をプリアンプ246で増幅する。
【0030】
プリアンプ246からの出力をサンプルホールド回路248でサンプルホールドして、サンプルホールド回路248の出力をアナログ・マルチプレクサ250にて時間軸で多重化して、さらに、アナログ・マルチプレクサ250のアナログ出力をA/D変換器252でデジタル化して読み出す。この動作をすべての1〜4096行まで繰り返して行なうことにより、全画素の蓄積電荷を読み出す。このとき共通電極Dのバイアス電位Vsとゲート電極の電位Vbt、Vbt’の大小関係は、電荷の蓄積時と同じである。
【0031】
X線量に比例する蓄積電荷のみを読み出すためには、暗電流による電荷を同じ時間でもう一度蓄積して読み出し、差し引けば良い。
【0032】
以上、図2を用いて説明したように、X線検出器110がX線画像を取得するためには、X線信号の蓄積、読み出し等の駆動が必要であり、駆動制御は画素へかかる電圧の制御によりなされる。しかし、X線検出器110の蓄積状態時に、大強度のX線照射により画素中の電荷分布状態が変化し、この変化した電荷分布を通常の駆動制御で行なう電圧の制御では元には戻せない。
【0033】
電荷分布状態が違うと、上記電荷の読み出し等の説明から分かるように、X線に対する応答も変化し、前記応答の違いが残像となってX線画像に現れてくる。これを回避するには、一度X線検出器110にかかる印加電圧を降下して、前記電荷分布を元の状態に戻す必要があるが、これは数秒〜数十秒の時間がかかるので、連続して画像を取得する撮影、例えば動画撮影、断層撮影、ステレオ撮影、コーンビームCT等の撮影では適用できない。そこで、図1に説明したような残像補正が必要となる。
【0034】
図3は、実際の残像補正処理のフローチャートである。
310は、撮影された一連の画像がどの順番もしくは時間で撮影されたかを記憶する撮影順序または撮影時間取得モジュールである。315は、撮影された画像に、それ以降の撮影で残像となる領域を判定する残像判定モジュールである。320は、残像判定モジュール315で判定された領域を、撮影された時間または順番で重ね合わせて、時系列に残像領域を記憶しておく残像領域記憶モジュールである。325は、撮影時間または順序をもとに、残像領域記憶320の残像領域情報を用いて、X線画像の残像を除去する残像処理モジュールである。330は画像表示モジュールであり、335は画像表示した画像から操作者が判断して追加の残像処理をする追加残像処理モジュールである。
【0035】
以下X線画像の残像を除去する流れを説明する。
X線検出器110により、X線画像が取得されると、撮影順序または撮影時間取得モジュール310でX線画像のIDに撮影された時間または順番が割り当てられる。これは、図3の入力1に対応している。このIDは、例えばX線画像ファイルのファイル名である。このIDと撮影時間の組情報を、撮影順序または撮影時間取得モジュール310により撮影時間取得手段120に保存する。
【0036】
続いて、入力2に対応するX線画像が残像判定モジュール315に入力され、入力されたX線画像に残像があるかどうかを判定する。判定方法について、まずX線検出器110の全面に大強度のX線を照射し、全画素を飽和させた画像をあらかじめ取得しておく。
【0037】
続いて、残像判定モジュール315において、入力4に示すあらかじめ取得しておいた飽和画像と入力2に示すX線画像とを比較する。具体的例としては、飽和画像の累積ヒストグラムの分布とほぼ同様な画素値をもつ領域を、X線画像の累積ヒストグラム中の分布から広く抜き出し、抜き出した領域内に必ず飽和領域が含まれるようにする。この抜き出した領域の画素値を飽和画像の画素値と比較し、飽和領域と不飽和領域の境界を判別する。
【0038】
ここで解析されたX線画像の飽和領域が決定し、前記X線画像以降に撮影された画像に対して、飽和領域は残像領域となる。残像領域記憶モジュール320は、残像判定モジュール315において決定された残像領域を記憶する。その記憶方法は、残像領域が判定されたX線画像のIDに対応している撮影順序または撮影時間と、残像領域を組にして記憶しておく。
【0039】
ここで重要なのは、実際の残像補正の際に使用される残像領域は、残像補正されるX線画像(入力3に対応)よりも前に撮影されたX線画像より決定された残像領域をすべて重ねあわされて残像領域画像を作り上げることである。しかし、一旦X線検出器110への印加電圧が降下された場合は、これら記憶された残像領域は消去され、リセットされる。
【0040】
残像処理モジュール325では、重ね合わされて作られた残像領域画像を元に残像補正が行われる。残像領域画像は、以前に残像判定がされなければ存在しない。また、残像判定が一回のみであれば1つの残像領域で残像領域画像が作成される。補正方法としては、画素のX線量に対する応答を均一にするやり方である。
【0041】
X線検出器110では個々の画素において、X線に対する応答(以下ゲイン)のばらつきがある。個々の画素のゲインが均一にするために、あらかじめ補正画像を取得しておく。補正画像の平均値を1に正規化し、X線画像を割ることにより個々の画素のゲインばらつきを補正することができる。これを以下ゲイン補正と呼ぶことにする。
【0042】
一部の画素が飽和すると、補正画像取得時のゲインが変化してしまうので、飽和した画素領域部分は飽和してない画素に対してゲイン補正ができていない。そこで、補正画像を2画像用意する。1枚は1度X線検出器110の全面の画素を飽和させて、X線検出器110の印加電圧を降下せずに連続して取得した補正画像1であり、もう1枚は画素を飽和させる前に取得した補正画像2である。
【0043】
残像領域記憶モジュール320より得た残像領域画像により、残像領域を補正画像1でゲイン補正して、他の残像領域でない領域を補正画像2で補正することにより、個々の画素のゲインばらつきと、画素の飽和から生じるゲインの違いの両方を補正することができる。以上のようにして残像処理モジュール325により、残像除去画像1が出力される。
【0044】
ここまでが自動で行われる残像処理であるが、残像領域の抽出が完全に上手くいかない場合があるので、画像表示モジュール330で残像処理後のX線画像を操作者が見られるようにする。操作者は、残像処理後のX線画像に違和感を感じたら、追加残像処理モジュール335により追加の残像処理をする。具体的には、残像領域と残像のない領域の境界が画像上で確認できるようであれば、境界の補間処理等を行なう。残像領域画像作成では、残像領域を時系列に重ね合わせていたが、時間経過により残像の効果が減弱する場合がある。この場合は重ね合わせの場合に時間に依存する係数をかけて重ねあわせればよい。
【0045】
以上のように残像領域を重ねあわせることで残像補正を行なうことにより、連続して撮影したX線画像の残像処理を漏れなく行なうことができ、良好なX線画像を提供することができる。さらに、画素の蓄積電荷が飽和する前の補正画像と飽和した後の補正画像の2つを保持しておくことにより、適切な残像処理ならびにゲイン補正を行なうことができる。また、画像表示して操作者が確認して追加残像処理を行なうことで、残像処理の違和感をX線画像からなくすことができる。
【0046】
本発明のX線撮影装置によれば、このように残像となる画素領域を特定して、前記画素領域を撮影時間に応じて重ね合わせていくことで、X線検出器110を電圧降下せずに連続して撮影された各々の画像に対して、残像を補正できるという効果がある。
【0047】
【発明の効果】
本発明のX線撮影装置によれば、残像判定手段で判断された撮影画像よりも、時間的、順番的に後に撮影された撮影画像に対して、残像を消去するようにしたので、残像領域を重ねあわせるようにすることで、連続して撮影したX線画像の残像処理を画素の飽和による残像の残りを回避して漏れなく行なうことができる。また、画像表示により操作者が確認をして追加残像処理を行なえるようにすることで、残像処理をより良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるX線撮影装置の概略構成図である。
【図2】図1で説明したX線検出器の構成図である。
【図3】残像処理のフローチャートである。
【符号の説明】
110 X線検出器
120 撮影時間取得手段
130 残像判定手段
140 残像処理手段
150 画像処理手段
160 表示・保存手段
200 検出器アレー
201 画素
205 バイアス電源
232 ラインセレクタ
234 アドレスデコーダ
236 スイッチ素子
240 信号読み出し回路
241 リセット基準電位
246 プリアンプ
248 サンプルホールド回路
252 A/D変換器
262 駆動器
310 撮影順序または撮影時間取得モジュール
315 残像判定モジュール
320 残像領域記憶モジュール
325 残像処理モジュール
330 画像表示モジュール
335 追加残像処理モジュール

Claims (4)

  1. 照射されたX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器からの撮影画像を保存する保存手段と、
    前記撮影画像が時系列に取得された順番、または時間を記憶する撮影時間取得手段と、
    前記撮影画像が残像の残るものかどうかを判断する残像判定手段と、
    残像成分を前記撮影画像から消去する残像処理手段とを有し、
    前記残像判定手段で判断された撮影画像よりも、時間的、順番的に後に撮影された撮影画像に対して、前記残像処理手段により残像を消去することを特徴とするX線撮影装置。
  2. 前記残像処理手段は、前記残像判定手段により判断された撮影画像が複数ある場合に、前記残像判定手段の結果をもとに複数の該撮影画像に係数を掛けて加算して前記残像成分を生成することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  3. 前記残像処理手段は、画像表示により操作者の判断で追加できる残像領域境界の補間処理を含むことを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  4. 前記残像判定手段は、前記X線検出器の全面の飽和画像を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
JP2002237538A 2002-08-16 2002-08-16 X線撮影装置 Pending JP2004073450A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002237538A JP2004073450A (ja) 2002-08-16 2002-08-16 X線撮影装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002237538A JP2004073450A (ja) 2002-08-16 2002-08-16 X線撮影装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004073450A true JP2004073450A (ja) 2004-03-11

Family

ID=32021251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002237538A Pending JP2004073450A (ja) 2002-08-16 2002-08-16 X線撮影装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004073450A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008048817A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Hitachi Medical Corp X線画像診断装置
US7872218B2 (en) 2004-05-18 2011-01-18 Canon Kabushiki Kaisha Radiation image pickup apparatus and its control method
JP2016158808A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラム
US11330210B2 (en) 2020-03-11 2022-05-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Methods and apparatuses for processing moving images

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7872218B2 (en) 2004-05-18 2011-01-18 Canon Kabushiki Kaisha Radiation image pickup apparatus and its control method
JP2008048817A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Hitachi Medical Corp X線画像診断装置
JP2016158808A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及びプログラム
US11330210B2 (en) 2020-03-11 2022-05-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Methods and apparatuses for processing moving images
JP7455620B2 (ja) 2020-03-11 2024-03-26 三星電子株式会社 動画像処理装置及び動画像処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6990986B2 (ja) 放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法及びプログラム
RU2527076C2 (ru) Устройство формирования изображений, система формирования изображений, способ управления устройством и системой и программа
JP5539139B2 (ja) 撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法
JP2004344249A (ja) 放射線撮影装置、放射線撮影方法、放射線撮影プログラム及び記録媒体
JP2008036405A (ja) 放射線撮影装置、その駆動方法及び放射線撮影システム
JP2010263369A (ja) 撮像装置及び撮像システム、それらの制御方法及びそのプログラム
JP2004041718A (ja) アモルファスシリコンフラットパネル検出器の複数のオフセット修正を収集し且つ格納する方法及び装置
JP4258832B2 (ja) X線画像診断装置
JPH11311673A (ja) 放射線撮像装置
JP3556029B2 (ja) X線撮像装置
EP1489435B1 (en) Radiographic apparatus and radiographic method
JP2005007086A (ja) X線撮影システム
JP2006304213A (ja) 撮像装置
JP5311995B2 (ja) 撮影装置、撮影方法
JP4411132B2 (ja) 放射線撮影装置及び放射線撮影方法
JP2006325631A (ja) 撮像装置
JP2004073450A (ja) X線撮影装置
US7415097B2 (en) Method for recording correction frames for high energy images
JP2007054484A (ja) 放射線像撮像装置
JP4500101B2 (ja) X線ct装置
JP2006192150A (ja) X線撮影装置
JP2004080514A (ja) X線検出器及びx線診断装置
JP4146113B2 (ja) X線診断装置
JP2010233886A (ja) 画像処理方法および放射線画像撮影装置
JP5355726B2 (ja) 撮影装置、画像処理装置、撮影システム、放射線撮影装置および画像処理方法