JP2004070681A - データ転送装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】二つのハードディスク間でデータのコピーを行う場合、一旦ホストを介してから転送することになるために、必要以上に転送に時間がかかってしまう。
【解決手段】データを記憶する2つの記憶部と、当該2つの記憶部におけるデータの入出力を制御するホスト部とを備えた記憶装置内におけるデータ転送を制御するデータ転送装置に、上記ホスト部より発行される命令を認識する命令認識部と、上記命令認識部の認識に基づいて、一方の記憶部から読み出されたデータを上記ホスト部を介さずに、上記他方の記憶部に入力するか、ホスト部を介して行うかを切り替える切替部とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】データを記憶する2つの記憶部と、当該2つの記憶部におけるデータの入出力を制御するホスト部とを備えた記憶装置内におけるデータ転送を制御するデータ転送装置に、上記ホスト部より発行される命令を認識する命令認識部と、上記命令認識部の認識に基づいて、一方の記憶部から読み出されたデータを上記ホスト部を介さずに、上記他方の記憶部に入力するか、ホスト部を介して行うかを切り替える切替部とを備える。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ転送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、データの蓄積装置としてはハードディスク装置がよく用いられる。これには通常二種類のインタフェースがあり、一つはSCSI(Small computer system Interface)であり、もう一つはATA(AT attachment)で定められたインタフェース(以下、「ATAインタフェース」という)である。SCSIを採用したハードディスク装置は高速アクセスができ且つ大容量であるが、ハードディスク装置或いは当該ハードディスク装置を利用するホストにSCSIコントローラが必要となり、ATAインタフェースを採用したハードディスク装置より高価となる。
【0003】
一方、ATAインタフェースを採用したハードディスク装置は、ATAにて定められたバス(以下、「ATAバス」という)を介してCPUに直結できることから、SCSIを採用したハードディスク装置に比べて回路規模が小さくなり、安価である。そのため、コスト重視のシステムにおいては、ATAインタフェースを採用したハードディスク装置が用いられることが多い。
【0004】
ATAバス4には、図10に示すようにATAインタフェースが採用された2つのデバイスM、Sを接続することができ、一方の主導権を持つほうのデバイスMをマスタ、他方の従属的なデバイスSをスレーブと呼ぶが、他方のデバイスSがマスタとなり、一方のデバイスMがスレーブともなり得る。このデバイスM、Sとしては、ハードディスク装置やMOドライブ、CD−ROMドライブ等を採用するこができる。
【0005】
2つのデバイスM、Sにおけるデータの入出力は、ホスト部1によって制御され、ATAバス4上でのデータ転送は、必ず、ホスト部1から発行された命令に基づいて行われる。この命令に基づいて行われるデータ転送は、ホスト部1からデバイスM(またはデバイスS)、或いはデバイスM(またはデバイスS)からホスト部1へのデータ転送である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の命令には、ホスト部1を介さずにデータをデバイスS(またはデバイスM)からデバイスM(またはデバイスS)へ転送するための命令が存在しない。そのため、例えばデバイスMに格納されたコピーデータを、デバイスSにコピーする場合、図11のタイミングチャートに示すように、ホスト部1は、まずデバイスMに読出命令(b)を転送してコピーデータ(c)を読み出し、次いでデバイスSに書込命令(a)を転送して当該コピーデータをデバイスSに書き込む処理を行なわなければならない。
【0007】
デバイスMは読出命令(b)を受信すると、読出許可要求(e)を上記ホスト部1に転送し、ホスト部1は、当該読出許可要求(e)を受信するとデバイスMに読出許可要求(e)に対するアクノリッジ(q)を転送する。
【0008】
上記アクノリッジ(q)を受信すると、デバイスMは、デバイスMに記憶されたコピーデータ(c)をバス3に読み出して、読出用ストローブ信号(h)を出力する。
【0009】
上記読出用ストローブ信号(h)は、上記ホスト部1に入力され、上記ホスト部1は、当該読出用ストローブ信号(h)の立上がり時と立下り時にバス3に読み出されたコピーデータ(c)を読み取り、ホスト部1に備えられたメモリに格納する。
【0010】
コピーデータ(c)をデバイスMから読み出すと、ホスト部1は、書込命令(a)をデバイスSに転送する。デバイスSは書込命令(a)を受信すると、当該書込命令(a)に対する書込許可要求(d)をホスト部1に転送する。ホスト部1は書込許可要求(d)を受信すると、当該書込許可要求(d)に対するアクノリッジ(r)をデバイスSに転送する。
【0011】
当該アクノリッジ(r)をデバイスSに転送すると、ホスト部1は、メモリに記憶したコピーデータ(c)をバス3に読み出し、書込用ストローブ信号(p)をデバイスSに出力する。
【0012】
上記書込用ストローブ信号(p)が入力されると、上記デバイスSは、当該書込用ストローブ信号(p)の立上がり時と立下り時にバス3に読み出されたコピーデータ(c)を読み取り、記憶する。
【0013】
以上のように、デバイスMに格納されたデータをデバイスSにコピーするためには、データをホスト部1に転送する分、コピーに時間がかかってしまうという問題がある。また、一旦ホスト部1にデータを転送するために、当該データを一時的に記憶するためのメモリをホスト部1に備えなければならないという問題もある。
【0014】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたもので、ATAインターフェイスを採用したデバイス間のデータ転送を高速に行うことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のデータ転送装置は、2つの記憶部におけるデータの入出力を制御するホスト部から発行された命令を認識する命令認識部と、当該命令認識部の認識に基づいて一方の記憶部に記憶されたデータを他方の上記記憶部への転送を、上記ホスト部を介して行うか、あるいは上記ホスト部を介さずに行うかを切り替える切替部とを備えている。上記記憶部としては、ハードディスク装置、MOドライブ、CD―ROMドライブ等を用いることができる。
【0016】
一方の記憶部から他方の記憶部にデータをコピーまたは移動させる命令がホスト部から発行されたことを上記命令認識部が認識した場合、上記切替部は、データをホスト部を介さずに直接他の記憶部に入力する方法を採用する。これにより、データの転送を高速に行うことができる。また、上記ホスト部を介すことなくデータの転送することから、ホスト部にデータの一時退避用のメモリが不要となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のデータ転送装置100について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の概要を示す機能ブロック図である。バス103はATA規格に対応するバスであり、またデバイスM、SはATAで定められたインタフェースを採用したハードディスク装置、MOドライブ、CD−ROMドライブ等である。なお、ここで用いられるバス103やデバイスM、Sの仕様については、ATA規格の通りであるため説明を省略する。
【0018】
上記ホスト部101は、マイクロプロセッサ(以下、「MPU」という)151からのDMA(Direct Memory Access)転送の指示を受けると、上記デバイスM、Sにおけるデータの入出力を制御する。
【0019】
MPU151からのDMA転送の指示としては、デバイスM或いはSに格納されたデータを読み出す読出指示、MPU151がホスト部101に与えるデータをデバイスM或いはデバイスSに書き込む書込指示、デバイスM(或いはデバイスS)に格納されたデータをデバイスS(或いはデバイスM)へコピーするコピー指示等がある。
【0020】
上記ホスト部101は、例えばデバイスMに格納されたデータをデバイスSにコピーするコピー指示を上記MPU151から転送された場合、コピーの対象となるデータ(以下、「コピーデータ」という)のコピー先となる領域の先頭アドレスと、コピーデータのサイズとをコピー指示から抽出して、バス103を介してデバイスSに転送する。続いて、上記ホスト部101は、コピーデータが格納されているデバイスMの領域の先頭アドレスとコピーデータのサイズとをコピー指示から抽出して、バス103を介してデバイスMに転送する。コピーデータが格納されている領域の先頭アドレスやサイズをデバイスMに転送すると、上記ホスト部101は、バス103を介して図2に示すように書込命令(a)をデバイスSに転送し、バス103を介して読出命令(b)をデバイスMに転送する。なお、ここでは、図2に示すように書込命令(a)を転送してから読出命令(b)を転送しているが、読出命令(b)を転送してから書込命令(a)を転送してもよい。
【0021】
コピーデータのコピー先となる領域の先頭アドレス、コピーデータのサイズ、書込命令(a)は、デバイスSに備えられたアドレスレジスタAR、サイズレジスタSR、コマンドレジスタCRに格納され、コピーデータが格納された領域の先頭アドレス、コピーデータのサイズ、読出命令(b)は、デバイスMに備えられたアドレスレジスタAR、サイズレジスタSR、コマンドレジスタCRに格納される。
【0022】
ところで、上記バス103に流れるデータは、データ転送装置100に備えられた命令認識部110にて監視されている。上記命令認識部110は、上記バス103にデバイスSへの書込命令(a)が流れてから、デバイスMへの読出命令(b)が流れる間に、書込命令(a)に対するアクノリッジが流れない場合、上記ホスト部101がMPU151からコピー指示を受けたと認識する。上記命令認識部110は、ホスト部101がコピー指示を受けたことを認識すると、ホスト部101がデバイスM、Sにコピー指示を発行したと認識する(図3、01→S02→S03)。もちろん、書込命令(a)が流れてから読出命令(b)が流れるまでの間に書込命令(a)に対するアクノリッジが流れた場合、上記命令認識部110は、上記ホスト部101がMPU151から書込指示を受けたと認識する。なお、書込指示を受けたと認識した場合についての処理は後述する。
【0023】
コピー指示が発行されたことを認識すると、上記命令認識部110は、上記切替部111に対して制御信号(j)‘1’を入力する。更に、上記命令認識部110は、上記のように書込命令(a)がデバイスSに、読出命令(b)がデバイスMに流れたことを認識した場合には、制御信号(j)と共に切替指示信号(k)‘1’を切替部111に入力する。なお、仮に書込命令(a)がデバイスMに、読出命令(b)がデバイスSに流れたことを認識した場合には、上記命令認識部110は、制御信号(j)と共に切替指示信号(k)‘0’を上記切替部111に入力する(図3、S04)。
【0024】
上記制御信号(j)‘1’と切替指示信号(k)‘1’が入力されると、上記切替部111は、通常図5のように接続された信号線Ma、Mb、Mc、Sa、Sb、Sc、Ha、Hb、Hcの接続状態を図4に示すような接続状態に切り替える。ここで上記信号線Mcは、デバイスMが、受信した書込命令(a)及び読出命令(b)に対する書込許可要求(d)及び読出許可要求(e)を伝送するための信号線であり、信号線Scは、デバイスScが受信した書込命令(a)及び読出命令(b)に対する書込許可要求(d)及び読出許可要求(e)を伝送するための信号線である。信号線Hcは、信号線Mc、Scにて伝送された書込許可要求(d)及び読出許可要求(e)をホスト部101に伝送するための信号線である。
【0025】
図5に示すように、通常信号線Hcには信号線Mc、Scが接続されているが、上記制御信号(j)‘1’と切替指示信号(k)‘1’が入力されると、上記切替部111は、信号線Scと信号線Hcを切断し、図4に示すように信号線Hcに信号線Mcのみを接続する。このように接続状態を切り替えるのは、上記のようにデバイスMから発せられた読出許可要求(e)と上記のようにデバイスSから発せられた書込許可要求(d)とが同時に信号線Hcに流れることを防ぐためである。よって、図4のように、信号線Hcから信号線Scを切断することで、信号線Hcには、読出許可要求(e)のみが流れることになる。
【0026】
また、上記信号線Ma、Mb、Sa、Sb、Ha、Hbは、上記ホスト部101、デバイスM、Sがデータの読出し及び書込みに用いるストローブ信号を伝送する信号線である。このストローブ信号は2種類あり、1つはホスト部101が記憶するデータをデバイスM、Sに書き込むために上記ホスト部101が出力する書込用ストローブ信号である。当該書込用ストローブ信号は、通常図5に示すように信号線Ha、Mbを介してデバイスMに、信号線Ha、Sbを介してデバイスSに入力される。上記デバイスM、Sは、入力された書込用ストローブ信号の立ち上がり時と立下り時に、ホスト部101によってバス103に読み出されたデータを記憶媒体MEに書き込む。
【0027】
もう1種類のストローブ信号は、デバイスM、Sが読み出したデータをホスト部101に転送するためにデバイスM、Sが出力する読出用ストローブ信号(h)である。デバイスMから出力される読出用ストローブ信号(h)は、通常図5に示すように、信号線Ma、Hbを介してホスト部101に入力され、デバイスSから出力される読出用ストローブ信号(h)は、信号線Sa、Hbを介してホスト部101に入力される。上記ホスト部101は、読出用ストローブ信号(h)の立上がり時と立下り時にデバイスM、Sがバス103に読み出したデータを読み取る。
【0028】
上記のように制御信号‘1’と切替指示信号‘1’が入力されると、上記切替部111は、図4に示すように信号線Haを他の信号線と切り離し、上記書込用ストローブ信号を他の信号線に伝えないようにする。また、上記切替部111は、信号線Maを信号線Hbと信号線Sbに接続し、信号線Maを介して伝送される読出用ストローブ信号(h)がデバイスSとホスト部101に入力されるようにする。上記信号線Sbは、通常は書込用ストローブ信号をデバイスSに伝送する信号線であるので、デバイスSは、信号線Sbを介して送られる読出用ストローブ信号(h)を書込用ストローブ信号として認識する。
【0029】
さらに上記切替部111は、信号線Saと信号線Mbとを接続し、信号線Saを介して送られる読出用ストローブ信号(h)がデバイスMに入力されるようにする(図3、S05)。上記信号線Mbは、通常書込用ストローブ信号をデバイスMに伝える信号線であるので、デバイスMは、信号線Mbを介して送られる読出用ストローブ信号(h)を書込用ストローブ信号として認識する。
【0030】
さて、デバイスSは、上記ホスト部101から書込命令(a)が転送されると、当該書込命令(a)に対する書込許可要求(d)を信号線Scを介して、切替部111に伝送する。なお、図2のタイミングチャート上に平行四辺形が並んでいる箇所は、信号‘0’→‘1’あるいは‘1’→‘0’の切り替わりのタイミングにばらつきがあることを示している。
【0031】
一方、デバイスMは、上記読出命令(b)が転送されると、当該読出命令(b)に対する読出許可要求(e)を信号線Mcを介して切替部111に伝達する。図4に示すように信号線Hcと信号線Scは切断されているため、上記読出許可要求(e)のみが信号線Hcを介して上記ホスト部101に伝送される。
【0032】
上記ホスト部101は、読出許可要求(e)を受信すると、図2に示すように書込命令(a)及び読出命令(b)に対するアクノリッジ(f)をバス103を介してデバイスM、Sに転送する(図3、S06)。
【0033】
上記デバイスMは、アクノリッジ(f)を受信すると、コピーデータ(c)を記憶媒体MEからバス103に読み出して、読出用ストローブ信号(h)を信号線Maに出力する。このコピーデータ(c)は、アドレスレジスタAR、サイズレジスタSRに格納された先頭アドレスとサイズに基づいて特定される領域に格納されたデータである。
【0034】
一方、デバイスSは、上記アクノリッジ(f)を受信し、信号線Sbを介して読出用ストローブ信号(h)が伝送されると、当該読出用ストローブ信号(h)を書込用ストローブ信号とみなし、当該読出用ストローブ信号(h)の立上り時と立下り時に、バス103に読み出されたコピーデータ(c)を記憶媒体MEに書き込む(図3、S07)。なお、コピーデータ(c)を書き込む領域は、デバイスSのアドレスレジスタARに格納された先頭アドレスとサイズレジスタSRに格納されたサイズによって特定される領域である。
【0035】
このようにデバイスMから出力される読出用ストローブ信号(h)を書込用ストローブ信号としてデバイスSに入力することで、デバイスMにてバス103に読み出されたコピーデータ(c)は、上記ホスト部101に転送されずに、デバイスSに入力されるようになる。よって、デバイスS、M間でのデータ転送を高速に行うことが可能となる。
【0036】
また、従来では、デバイスM、S間でデータを転送する場合、一旦データをホスト部101に転送するためにホスト部101にデータを一時的に保持するメモリが必要であった。しかし、本発明のデータ転送装置100を用いることで、ホスト部101にメモリを備える必要がなくなる。
【0037】
デバイスS、M間でのデータ転送を高速に行うことが可能となることや、ホスト部101にメモリを備える必要がなくなるという効果は、MPU151からの指示が、コピー指示でなく、一方のデバイスに格納されたデータを他方のデバイスに移動させる移動指示の場合についても得ることができる。なお、本実施の形態におけるコピーとは移動を含む概念である。
【0038】
また、図4に示すように信号線Maと信号線Hbとを接続し、読出用ストローブ信号(h)を上記ホスト部101に入力することで、上記ホスト部101がバス103に読み出されたコピーデータ(c)を読み取ってCRCチェック等を行い、コピーデータ(c)が正常にバス103に読み出されたかどうかを監視することができる。
【0039】
上記デバイスMは、コピーデータ(c)をサイズレジスタSRに格納されたサイズ分読み出すと、割込信号を上記命令認識部110に転送し、読出用ストローブ信号(h)の出力を終了する。同様に、デバイスSは、コピーデータ(c)をサイズレジスタSRに格納されたサイズ分書き込むと、割込信号(i)を命令認識部110に転送する(図3、S08→S09)。
【0040】
上記命令認識部110は、書込命令(a)が転送されたデバイスSから割込信号(i)を受信すると、上記切替部111に制御信号(j)‘0’を入力すると共に、ホスト部101に割込信号(i)を転送する。
【0041】
上記切替部111は、切替指示信号(k)の値に関わらず制御信号(l)‘0’が入力されると、図5に示すように、信号線Haを信号線Mb及び信号線Sbと接続し、信号線Hbを信号線Ma及び信号線Saと接続し、信号線Hcを信号線Mc及び信号線Scに接続して、信号線の接続状態を通常の状態に戻す(図3、S10)。
【0042】
また、上記ホスト部101は、上記命令認識部110から割込信号(i)を受信すると、例えばMPU151にコピー処理の完了を通知し、新たな指示を受け付けることが可能な待ち状態となる(図3、S11)。
【0043】
なお、デバイスMに書込命令(a)が転送され、デバイスSに読出命令(b)が転送された場合は、上記のように命令認識部110は、制御信号(j)‘1’と切替指示信号‘0’を上記切替部111に入力する。上記切替部111は、制御信号(j)‘1’と切替指示信号(k)‘0’とが入力されると、図6に示すに信号線Saを信号線MbとHbに接続し、信号線Maと信号線Sbとを接続し、信号線Hcと信号線Mcとを切断する。これにより、デバイスSから出力される読出用ストローブ信号(h)は、上記ホスト部101とデバイスMとに入力されるようになる。
【0044】
なお、デバイスSに格納されたコピーデータ(c)をデバイスMに格納する手順は、コピーデータ(c)の書込みと読出しを行うデバイスが異なる以外は、デバイスMに格納されたコピーデータ(c)をデバイスSに格納する手順と全く同じである。
【0045】
上述のようにMPU151からの指示には、コピー指示以外にも読出指示や書込指示がある。MPU151から読出指示や書込指示があった場合、従来と同じようにデータの読出しや書込みをホスト部101が行うことができるように、上記命令認識部110と切替部111は以下のように動作する。
【0046】
例えば、デバイスMに格納されたデータを読み出す読出指示をMPU151から受け取った場合、上記ホスト部101は、図8に示すように読出しの対象となる読出データ(m)が格納された先頭アドレスと、読出データ(m)のサイズとを当該読出指示から抽出してデバイスMに転送し、その後読出命令(b)をデバイスMに転送する(図3、S01→S12)。読出データ(m)が格納された先頭アドレス、読出データ(m)のサイズ、読出命令(b)はデバイスMのアドレスレジスタAR、サイズSR、コマンドレジスタCRに格納される。
【0047】
上記デバイスMは、読出命令(b)が上記ホスト部101から転送されると、当該読出命令(b)に対する読出許可要求(e)を信号線Mc及び信号線Hcを介して上記ホスト部101に転送する。上記ホスト部101は読出許可要求(e)を受信すると、読出許可要求のアクノリッジ(f)をバス103を介して上記デバイスMに転送する(図3、S13)。
【0048】
アクノリッジ(f)が転送されると、上記デバイスMは、アドレスレジスタAR、サイズレジスタSRに格納された先頭アドレスとサイズに基づいて記憶媒体MEに記憶された読出データ(m)をバス103に読み出して、読出用ストローブ信号(h)を出力する(図3、S14)。
【0049】
図5に示すように、読出用ストローブ信号(h)は信号線Ma及びHbを介してホスト部101に入力される。ホスト部101は、読出用ストローブ信号(h)が入力されると、読出用ストローブ信号(h)の立上がり時と立下り時にバス103に読み出された読出データ(m)を読み取る。
【0050】
上記デバイスMは、サイズレジスタSRに格納したサイズ分のデータを読出すと、割込信号(i)を上記命令認識部110に転送する(図3、S15→S16)。上記命令認識部110は割込信号(i)を受信すると、上記切替部111に制御信号(j)‘0’を入力しつづけると共に、上記ホスト部101に当該割込信号(i)を転送する(図3、S17)。
【0051】
割込信号(i)を受信すると、上記ホスト部101は、読出データ(m)をMPU151から指示された記憶媒体等に転送する。
【0052】
また、MPU151から与えられたデータ(書込データ)をデバイスMに格納する書込指示がMPU151から転送された場合、上記ホスト部101は、書込データ(n)を格納する領域の先頭アドレスと、書込データ(n)のサイズとを当該書込指示から抽出してデバイスMに転送し、その後図9に示すように書込命令(a)をデバイスMに転送する。デバイスMに転送された先頭アドレス、書込データ(n)のサイズ、書込命令(a)は、デバイスMのアドレスレジスタAR、サイズレジスタSR、コマンドレジスタCRに格納される。
【0053】
上記命令認識部110は、バス103にデバイスMに書込命令(a)が流れていることを認識すると、当該書込命令(a)に対する書込開始を許可するアクノリッジ(f)がバス103に流れるかどうかを監視する(図3、S01→S02)。
【0054】
デバイスMは、書込命令(a)がホスト部101から転送されると、当該書込命令(a)に対する書込許可要求(d)を信号線Mc及び信号線Hcを介して上記ホスト部101に転送する。上記ホスト部101は書込許可要求(d)を受信すると、書込許可を示すアクノリッジ(f)をバス103を介して上記デバイスMに転送する。
【0055】
上記ホスト部101は、アクノリッジ(f)を転送すると、MPU151から与えられた書込データ(n)をバス103に出力して、書込用ストローブ信号(p)を出力する。書込ストローブ信号(p)は、図5に示すように、信号線HaからMb及びSbを介してデバイスM、Sに入力される。
【0056】
デバイスMは、書込用ストローブ信号(p)が入力されると、当該書込用ストローブ信号(p)の立上がり時と立下り時にホスト部101がバス103に出力した書込データ(n)を読み取って、書込データ(n)をアドレスレジスタASに格納された先頭アドレスとサイズレジスタSRに格納されたサイズにて特定される領域に書き込む(図3、S22)。
【0057】
なお、書込用ストローブ信号(p)はデバイスSにも入力されるが、デバイスSのコマンドレジスタCSには、書込命令(a)が格納されていないため、デバイスSは書込処理を行わない。
【0058】
上記デバイスMは、サイズレジスタSRに格納されたサイズを書き込むと、上記命令認識部110に割込信号(i)を転送する(図3、S23)。
【0059】
上記命令認識部110は割込信号(i)を受信しても、切替部111に制御信号(j)‘0’を転送しつづけると共に、上記ホスト部101に対して当該割込信号(i)を転送する(図3、S24)。
【0060】
割込信号(i)を受信すると、ホスト部101は、MPU151に書込データ(m)の書込処理が完了したことを通知し、MPU151からの指示待ち状態となる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、デバイス間のデータ転送を高速に行うことが可能となる。また、ホストを介すことなくデータ転送できることから、ホスト部にデータの一時退避用のメモリが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ転送装置のブロック図
【図2】コピー処理のタイミングチャート
【図3】コピー処理、書込処理の手順を示すフローチャート
【図4】切替部の詳細を示した図
【図5】切替部の詳細を示した図
【図6】切替部の詳細を示した図
【図7】読出処理の手順を示すフローチャート
【図8】読出処理のタイミングチャート
【図9】書込処理のタイミングチャート
【図10】従来の記憶装置のブロック図
【図11】従来のコピー処理のタイミングチャート
【符号の説明】
100 データ転送装置
101 ホスト部
103 バス
110 命令認識部
111 切替部
M、S デバイス
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ転送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、データの蓄積装置としてはハードディスク装置がよく用いられる。これには通常二種類のインタフェースがあり、一つはSCSI(Small computer system Interface)であり、もう一つはATA(AT attachment)で定められたインタフェース(以下、「ATAインタフェース」という)である。SCSIを採用したハードディスク装置は高速アクセスができ且つ大容量であるが、ハードディスク装置或いは当該ハードディスク装置を利用するホストにSCSIコントローラが必要となり、ATAインタフェースを採用したハードディスク装置より高価となる。
【0003】
一方、ATAインタフェースを採用したハードディスク装置は、ATAにて定められたバス(以下、「ATAバス」という)を介してCPUに直結できることから、SCSIを採用したハードディスク装置に比べて回路規模が小さくなり、安価である。そのため、コスト重視のシステムにおいては、ATAインタフェースを採用したハードディスク装置が用いられることが多い。
【0004】
ATAバス4には、図10に示すようにATAインタフェースが採用された2つのデバイスM、Sを接続することができ、一方の主導権を持つほうのデバイスMをマスタ、他方の従属的なデバイスSをスレーブと呼ぶが、他方のデバイスSがマスタとなり、一方のデバイスMがスレーブともなり得る。このデバイスM、Sとしては、ハードディスク装置やMOドライブ、CD−ROMドライブ等を採用するこができる。
【0005】
2つのデバイスM、Sにおけるデータの入出力は、ホスト部1によって制御され、ATAバス4上でのデータ転送は、必ず、ホスト部1から発行された命令に基づいて行われる。この命令に基づいて行われるデータ転送は、ホスト部1からデバイスM(またはデバイスS)、或いはデバイスM(またはデバイスS)からホスト部1へのデータ転送である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の命令には、ホスト部1を介さずにデータをデバイスS(またはデバイスM)からデバイスM(またはデバイスS)へ転送するための命令が存在しない。そのため、例えばデバイスMに格納されたコピーデータを、デバイスSにコピーする場合、図11のタイミングチャートに示すように、ホスト部1は、まずデバイスMに読出命令(b)を転送してコピーデータ(c)を読み出し、次いでデバイスSに書込命令(a)を転送して当該コピーデータをデバイスSに書き込む処理を行なわなければならない。
【0007】
デバイスMは読出命令(b)を受信すると、読出許可要求(e)を上記ホスト部1に転送し、ホスト部1は、当該読出許可要求(e)を受信するとデバイスMに読出許可要求(e)に対するアクノリッジ(q)を転送する。
【0008】
上記アクノリッジ(q)を受信すると、デバイスMは、デバイスMに記憶されたコピーデータ(c)をバス3に読み出して、読出用ストローブ信号(h)を出力する。
【0009】
上記読出用ストローブ信号(h)は、上記ホスト部1に入力され、上記ホスト部1は、当該読出用ストローブ信号(h)の立上がり時と立下り時にバス3に読み出されたコピーデータ(c)を読み取り、ホスト部1に備えられたメモリに格納する。
【0010】
コピーデータ(c)をデバイスMから読み出すと、ホスト部1は、書込命令(a)をデバイスSに転送する。デバイスSは書込命令(a)を受信すると、当該書込命令(a)に対する書込許可要求(d)をホスト部1に転送する。ホスト部1は書込許可要求(d)を受信すると、当該書込許可要求(d)に対するアクノリッジ(r)をデバイスSに転送する。
【0011】
当該アクノリッジ(r)をデバイスSに転送すると、ホスト部1は、メモリに記憶したコピーデータ(c)をバス3に読み出し、書込用ストローブ信号(p)をデバイスSに出力する。
【0012】
上記書込用ストローブ信号(p)が入力されると、上記デバイスSは、当該書込用ストローブ信号(p)の立上がり時と立下り時にバス3に読み出されたコピーデータ(c)を読み取り、記憶する。
【0013】
以上のように、デバイスMに格納されたデータをデバイスSにコピーするためには、データをホスト部1に転送する分、コピーに時間がかかってしまうという問題がある。また、一旦ホスト部1にデータを転送するために、当該データを一時的に記憶するためのメモリをホスト部1に備えなければならないという問題もある。
【0014】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたもので、ATAインターフェイスを採用したデバイス間のデータ転送を高速に行うことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のデータ転送装置は、2つの記憶部におけるデータの入出力を制御するホスト部から発行された命令を認識する命令認識部と、当該命令認識部の認識に基づいて一方の記憶部に記憶されたデータを他方の上記記憶部への転送を、上記ホスト部を介して行うか、あるいは上記ホスト部を介さずに行うかを切り替える切替部とを備えている。上記記憶部としては、ハードディスク装置、MOドライブ、CD―ROMドライブ等を用いることができる。
【0016】
一方の記憶部から他方の記憶部にデータをコピーまたは移動させる命令がホスト部から発行されたことを上記命令認識部が認識した場合、上記切替部は、データをホスト部を介さずに直接他の記憶部に入力する方法を採用する。これにより、データの転送を高速に行うことができる。また、上記ホスト部を介すことなくデータの転送することから、ホスト部にデータの一時退避用のメモリが不要となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のデータ転送装置100について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の概要を示す機能ブロック図である。バス103はATA規格に対応するバスであり、またデバイスM、SはATAで定められたインタフェースを採用したハードディスク装置、MOドライブ、CD−ROMドライブ等である。なお、ここで用いられるバス103やデバイスM、Sの仕様については、ATA規格の通りであるため説明を省略する。
【0018】
上記ホスト部101は、マイクロプロセッサ(以下、「MPU」という)151からのDMA(Direct Memory Access)転送の指示を受けると、上記デバイスM、Sにおけるデータの入出力を制御する。
【0019】
MPU151からのDMA転送の指示としては、デバイスM或いはSに格納されたデータを読み出す読出指示、MPU151がホスト部101に与えるデータをデバイスM或いはデバイスSに書き込む書込指示、デバイスM(或いはデバイスS)に格納されたデータをデバイスS(或いはデバイスM)へコピーするコピー指示等がある。
【0020】
上記ホスト部101は、例えばデバイスMに格納されたデータをデバイスSにコピーするコピー指示を上記MPU151から転送された場合、コピーの対象となるデータ(以下、「コピーデータ」という)のコピー先となる領域の先頭アドレスと、コピーデータのサイズとをコピー指示から抽出して、バス103を介してデバイスSに転送する。続いて、上記ホスト部101は、コピーデータが格納されているデバイスMの領域の先頭アドレスとコピーデータのサイズとをコピー指示から抽出して、バス103を介してデバイスMに転送する。コピーデータが格納されている領域の先頭アドレスやサイズをデバイスMに転送すると、上記ホスト部101は、バス103を介して図2に示すように書込命令(a)をデバイスSに転送し、バス103を介して読出命令(b)をデバイスMに転送する。なお、ここでは、図2に示すように書込命令(a)を転送してから読出命令(b)を転送しているが、読出命令(b)を転送してから書込命令(a)を転送してもよい。
【0021】
コピーデータのコピー先となる領域の先頭アドレス、コピーデータのサイズ、書込命令(a)は、デバイスSに備えられたアドレスレジスタAR、サイズレジスタSR、コマンドレジスタCRに格納され、コピーデータが格納された領域の先頭アドレス、コピーデータのサイズ、読出命令(b)は、デバイスMに備えられたアドレスレジスタAR、サイズレジスタSR、コマンドレジスタCRに格納される。
【0022】
ところで、上記バス103に流れるデータは、データ転送装置100に備えられた命令認識部110にて監視されている。上記命令認識部110は、上記バス103にデバイスSへの書込命令(a)が流れてから、デバイスMへの読出命令(b)が流れる間に、書込命令(a)に対するアクノリッジが流れない場合、上記ホスト部101がMPU151からコピー指示を受けたと認識する。上記命令認識部110は、ホスト部101がコピー指示を受けたことを認識すると、ホスト部101がデバイスM、Sにコピー指示を発行したと認識する(図3、01→S02→S03)。もちろん、書込命令(a)が流れてから読出命令(b)が流れるまでの間に書込命令(a)に対するアクノリッジが流れた場合、上記命令認識部110は、上記ホスト部101がMPU151から書込指示を受けたと認識する。なお、書込指示を受けたと認識した場合についての処理は後述する。
【0023】
コピー指示が発行されたことを認識すると、上記命令認識部110は、上記切替部111に対して制御信号(j)‘1’を入力する。更に、上記命令認識部110は、上記のように書込命令(a)がデバイスSに、読出命令(b)がデバイスMに流れたことを認識した場合には、制御信号(j)と共に切替指示信号(k)‘1’を切替部111に入力する。なお、仮に書込命令(a)がデバイスMに、読出命令(b)がデバイスSに流れたことを認識した場合には、上記命令認識部110は、制御信号(j)と共に切替指示信号(k)‘0’を上記切替部111に入力する(図3、S04)。
【0024】
上記制御信号(j)‘1’と切替指示信号(k)‘1’が入力されると、上記切替部111は、通常図5のように接続された信号線Ma、Mb、Mc、Sa、Sb、Sc、Ha、Hb、Hcの接続状態を図4に示すような接続状態に切り替える。ここで上記信号線Mcは、デバイスMが、受信した書込命令(a)及び読出命令(b)に対する書込許可要求(d)及び読出許可要求(e)を伝送するための信号線であり、信号線Scは、デバイスScが受信した書込命令(a)及び読出命令(b)に対する書込許可要求(d)及び読出許可要求(e)を伝送するための信号線である。信号線Hcは、信号線Mc、Scにて伝送された書込許可要求(d)及び読出許可要求(e)をホスト部101に伝送するための信号線である。
【0025】
図5に示すように、通常信号線Hcには信号線Mc、Scが接続されているが、上記制御信号(j)‘1’と切替指示信号(k)‘1’が入力されると、上記切替部111は、信号線Scと信号線Hcを切断し、図4に示すように信号線Hcに信号線Mcのみを接続する。このように接続状態を切り替えるのは、上記のようにデバイスMから発せられた読出許可要求(e)と上記のようにデバイスSから発せられた書込許可要求(d)とが同時に信号線Hcに流れることを防ぐためである。よって、図4のように、信号線Hcから信号線Scを切断することで、信号線Hcには、読出許可要求(e)のみが流れることになる。
【0026】
また、上記信号線Ma、Mb、Sa、Sb、Ha、Hbは、上記ホスト部101、デバイスM、Sがデータの読出し及び書込みに用いるストローブ信号を伝送する信号線である。このストローブ信号は2種類あり、1つはホスト部101が記憶するデータをデバイスM、Sに書き込むために上記ホスト部101が出力する書込用ストローブ信号である。当該書込用ストローブ信号は、通常図5に示すように信号線Ha、Mbを介してデバイスMに、信号線Ha、Sbを介してデバイスSに入力される。上記デバイスM、Sは、入力された書込用ストローブ信号の立ち上がり時と立下り時に、ホスト部101によってバス103に読み出されたデータを記憶媒体MEに書き込む。
【0027】
もう1種類のストローブ信号は、デバイスM、Sが読み出したデータをホスト部101に転送するためにデバイスM、Sが出力する読出用ストローブ信号(h)である。デバイスMから出力される読出用ストローブ信号(h)は、通常図5に示すように、信号線Ma、Hbを介してホスト部101に入力され、デバイスSから出力される読出用ストローブ信号(h)は、信号線Sa、Hbを介してホスト部101に入力される。上記ホスト部101は、読出用ストローブ信号(h)の立上がり時と立下り時にデバイスM、Sがバス103に読み出したデータを読み取る。
【0028】
上記のように制御信号‘1’と切替指示信号‘1’が入力されると、上記切替部111は、図4に示すように信号線Haを他の信号線と切り離し、上記書込用ストローブ信号を他の信号線に伝えないようにする。また、上記切替部111は、信号線Maを信号線Hbと信号線Sbに接続し、信号線Maを介して伝送される読出用ストローブ信号(h)がデバイスSとホスト部101に入力されるようにする。上記信号線Sbは、通常は書込用ストローブ信号をデバイスSに伝送する信号線であるので、デバイスSは、信号線Sbを介して送られる読出用ストローブ信号(h)を書込用ストローブ信号として認識する。
【0029】
さらに上記切替部111は、信号線Saと信号線Mbとを接続し、信号線Saを介して送られる読出用ストローブ信号(h)がデバイスMに入力されるようにする(図3、S05)。上記信号線Mbは、通常書込用ストローブ信号をデバイスMに伝える信号線であるので、デバイスMは、信号線Mbを介して送られる読出用ストローブ信号(h)を書込用ストローブ信号として認識する。
【0030】
さて、デバイスSは、上記ホスト部101から書込命令(a)が転送されると、当該書込命令(a)に対する書込許可要求(d)を信号線Scを介して、切替部111に伝送する。なお、図2のタイミングチャート上に平行四辺形が並んでいる箇所は、信号‘0’→‘1’あるいは‘1’→‘0’の切り替わりのタイミングにばらつきがあることを示している。
【0031】
一方、デバイスMは、上記読出命令(b)が転送されると、当該読出命令(b)に対する読出許可要求(e)を信号線Mcを介して切替部111に伝達する。図4に示すように信号線Hcと信号線Scは切断されているため、上記読出許可要求(e)のみが信号線Hcを介して上記ホスト部101に伝送される。
【0032】
上記ホスト部101は、読出許可要求(e)を受信すると、図2に示すように書込命令(a)及び読出命令(b)に対するアクノリッジ(f)をバス103を介してデバイスM、Sに転送する(図3、S06)。
【0033】
上記デバイスMは、アクノリッジ(f)を受信すると、コピーデータ(c)を記憶媒体MEからバス103に読み出して、読出用ストローブ信号(h)を信号線Maに出力する。このコピーデータ(c)は、アドレスレジスタAR、サイズレジスタSRに格納された先頭アドレスとサイズに基づいて特定される領域に格納されたデータである。
【0034】
一方、デバイスSは、上記アクノリッジ(f)を受信し、信号線Sbを介して読出用ストローブ信号(h)が伝送されると、当該読出用ストローブ信号(h)を書込用ストローブ信号とみなし、当該読出用ストローブ信号(h)の立上り時と立下り時に、バス103に読み出されたコピーデータ(c)を記憶媒体MEに書き込む(図3、S07)。なお、コピーデータ(c)を書き込む領域は、デバイスSのアドレスレジスタARに格納された先頭アドレスとサイズレジスタSRに格納されたサイズによって特定される領域である。
【0035】
このようにデバイスMから出力される読出用ストローブ信号(h)を書込用ストローブ信号としてデバイスSに入力することで、デバイスMにてバス103に読み出されたコピーデータ(c)は、上記ホスト部101に転送されずに、デバイスSに入力されるようになる。よって、デバイスS、M間でのデータ転送を高速に行うことが可能となる。
【0036】
また、従来では、デバイスM、S間でデータを転送する場合、一旦データをホスト部101に転送するためにホスト部101にデータを一時的に保持するメモリが必要であった。しかし、本発明のデータ転送装置100を用いることで、ホスト部101にメモリを備える必要がなくなる。
【0037】
デバイスS、M間でのデータ転送を高速に行うことが可能となることや、ホスト部101にメモリを備える必要がなくなるという効果は、MPU151からの指示が、コピー指示でなく、一方のデバイスに格納されたデータを他方のデバイスに移動させる移動指示の場合についても得ることができる。なお、本実施の形態におけるコピーとは移動を含む概念である。
【0038】
また、図4に示すように信号線Maと信号線Hbとを接続し、読出用ストローブ信号(h)を上記ホスト部101に入力することで、上記ホスト部101がバス103に読み出されたコピーデータ(c)を読み取ってCRCチェック等を行い、コピーデータ(c)が正常にバス103に読み出されたかどうかを監視することができる。
【0039】
上記デバイスMは、コピーデータ(c)をサイズレジスタSRに格納されたサイズ分読み出すと、割込信号を上記命令認識部110に転送し、読出用ストローブ信号(h)の出力を終了する。同様に、デバイスSは、コピーデータ(c)をサイズレジスタSRに格納されたサイズ分書き込むと、割込信号(i)を命令認識部110に転送する(図3、S08→S09)。
【0040】
上記命令認識部110は、書込命令(a)が転送されたデバイスSから割込信号(i)を受信すると、上記切替部111に制御信号(j)‘0’を入力すると共に、ホスト部101に割込信号(i)を転送する。
【0041】
上記切替部111は、切替指示信号(k)の値に関わらず制御信号(l)‘0’が入力されると、図5に示すように、信号線Haを信号線Mb及び信号線Sbと接続し、信号線Hbを信号線Ma及び信号線Saと接続し、信号線Hcを信号線Mc及び信号線Scに接続して、信号線の接続状態を通常の状態に戻す(図3、S10)。
【0042】
また、上記ホスト部101は、上記命令認識部110から割込信号(i)を受信すると、例えばMPU151にコピー処理の完了を通知し、新たな指示を受け付けることが可能な待ち状態となる(図3、S11)。
【0043】
なお、デバイスMに書込命令(a)が転送され、デバイスSに読出命令(b)が転送された場合は、上記のように命令認識部110は、制御信号(j)‘1’と切替指示信号‘0’を上記切替部111に入力する。上記切替部111は、制御信号(j)‘1’と切替指示信号(k)‘0’とが入力されると、図6に示すに信号線Saを信号線MbとHbに接続し、信号線Maと信号線Sbとを接続し、信号線Hcと信号線Mcとを切断する。これにより、デバイスSから出力される読出用ストローブ信号(h)は、上記ホスト部101とデバイスMとに入力されるようになる。
【0044】
なお、デバイスSに格納されたコピーデータ(c)をデバイスMに格納する手順は、コピーデータ(c)の書込みと読出しを行うデバイスが異なる以外は、デバイスMに格納されたコピーデータ(c)をデバイスSに格納する手順と全く同じである。
【0045】
上述のようにMPU151からの指示には、コピー指示以外にも読出指示や書込指示がある。MPU151から読出指示や書込指示があった場合、従来と同じようにデータの読出しや書込みをホスト部101が行うことができるように、上記命令認識部110と切替部111は以下のように動作する。
【0046】
例えば、デバイスMに格納されたデータを読み出す読出指示をMPU151から受け取った場合、上記ホスト部101は、図8に示すように読出しの対象となる読出データ(m)が格納された先頭アドレスと、読出データ(m)のサイズとを当該読出指示から抽出してデバイスMに転送し、その後読出命令(b)をデバイスMに転送する(図3、S01→S12)。読出データ(m)が格納された先頭アドレス、読出データ(m)のサイズ、読出命令(b)はデバイスMのアドレスレジスタAR、サイズSR、コマンドレジスタCRに格納される。
【0047】
上記デバイスMは、読出命令(b)が上記ホスト部101から転送されると、当該読出命令(b)に対する読出許可要求(e)を信号線Mc及び信号線Hcを介して上記ホスト部101に転送する。上記ホスト部101は読出許可要求(e)を受信すると、読出許可要求のアクノリッジ(f)をバス103を介して上記デバイスMに転送する(図3、S13)。
【0048】
アクノリッジ(f)が転送されると、上記デバイスMは、アドレスレジスタAR、サイズレジスタSRに格納された先頭アドレスとサイズに基づいて記憶媒体MEに記憶された読出データ(m)をバス103に読み出して、読出用ストローブ信号(h)を出力する(図3、S14)。
【0049】
図5に示すように、読出用ストローブ信号(h)は信号線Ma及びHbを介してホスト部101に入力される。ホスト部101は、読出用ストローブ信号(h)が入力されると、読出用ストローブ信号(h)の立上がり時と立下り時にバス103に読み出された読出データ(m)を読み取る。
【0050】
上記デバイスMは、サイズレジスタSRに格納したサイズ分のデータを読出すと、割込信号(i)を上記命令認識部110に転送する(図3、S15→S16)。上記命令認識部110は割込信号(i)を受信すると、上記切替部111に制御信号(j)‘0’を入力しつづけると共に、上記ホスト部101に当該割込信号(i)を転送する(図3、S17)。
【0051】
割込信号(i)を受信すると、上記ホスト部101は、読出データ(m)をMPU151から指示された記憶媒体等に転送する。
【0052】
また、MPU151から与えられたデータ(書込データ)をデバイスMに格納する書込指示がMPU151から転送された場合、上記ホスト部101は、書込データ(n)を格納する領域の先頭アドレスと、書込データ(n)のサイズとを当該書込指示から抽出してデバイスMに転送し、その後図9に示すように書込命令(a)をデバイスMに転送する。デバイスMに転送された先頭アドレス、書込データ(n)のサイズ、書込命令(a)は、デバイスMのアドレスレジスタAR、サイズレジスタSR、コマンドレジスタCRに格納される。
【0053】
上記命令認識部110は、バス103にデバイスMに書込命令(a)が流れていることを認識すると、当該書込命令(a)に対する書込開始を許可するアクノリッジ(f)がバス103に流れるかどうかを監視する(図3、S01→S02)。
【0054】
デバイスMは、書込命令(a)がホスト部101から転送されると、当該書込命令(a)に対する書込許可要求(d)を信号線Mc及び信号線Hcを介して上記ホスト部101に転送する。上記ホスト部101は書込許可要求(d)を受信すると、書込許可を示すアクノリッジ(f)をバス103を介して上記デバイスMに転送する。
【0055】
上記ホスト部101は、アクノリッジ(f)を転送すると、MPU151から与えられた書込データ(n)をバス103に出力して、書込用ストローブ信号(p)を出力する。書込ストローブ信号(p)は、図5に示すように、信号線HaからMb及びSbを介してデバイスM、Sに入力される。
【0056】
デバイスMは、書込用ストローブ信号(p)が入力されると、当該書込用ストローブ信号(p)の立上がり時と立下り時にホスト部101がバス103に出力した書込データ(n)を読み取って、書込データ(n)をアドレスレジスタASに格納された先頭アドレスとサイズレジスタSRに格納されたサイズにて特定される領域に書き込む(図3、S22)。
【0057】
なお、書込用ストローブ信号(p)はデバイスSにも入力されるが、デバイスSのコマンドレジスタCSには、書込命令(a)が格納されていないため、デバイスSは書込処理を行わない。
【0058】
上記デバイスMは、サイズレジスタSRに格納されたサイズを書き込むと、上記命令認識部110に割込信号(i)を転送する(図3、S23)。
【0059】
上記命令認識部110は割込信号(i)を受信しても、切替部111に制御信号(j)‘0’を転送しつづけると共に、上記ホスト部101に対して当該割込信号(i)を転送する(図3、S24)。
【0060】
割込信号(i)を受信すると、ホスト部101は、MPU151に書込データ(m)の書込処理が完了したことを通知し、MPU151からの指示待ち状態となる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、デバイス間のデータ転送を高速に行うことが可能となる。また、ホストを介すことなくデータ転送できることから、ホスト部にデータの一時退避用のメモリが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ転送装置のブロック図
【図2】コピー処理のタイミングチャート
【図3】コピー処理、書込処理の手順を示すフローチャート
【図4】切替部の詳細を示した図
【図5】切替部の詳細を示した図
【図6】切替部の詳細を示した図
【図7】読出処理の手順を示すフローチャート
【図8】読出処理のタイミングチャート
【図9】書込処理のタイミングチャート
【図10】従来の記憶装置のブロック図
【図11】従来のコピー処理のタイミングチャート
【符号の説明】
100 データ転送装置
101 ホスト部
103 バス
110 命令認識部
111 切替部
M、S デバイス
Claims (5)
- データを記憶する2つの記憶部と、当該2つの記憶部におけるデータの入出力を制御するホスト部とを備えた記憶装置内におけるデータ転送を制御するデータ転送装置において、
上記ホスト部より発行される命令を認識する命令認識部と、
上記命令認識部の認識に基づいて上記一方の記憶部と上記他方の記憶部とで直接データの入出力をするか、あるいは上記ホスト部を介してデータの入出力をするかを切り替える切替部とを備えたことを特徴とするデータ転送装置。 - 上記切替部は、一方の上記記憶部に記憶されたデータを他方の上記記憶部にコピーするコピー命令が上記ホスト部より発行されたことを上記命令認識部が認識すると、データの転送を上記一方の記憶部と上記他方の記憶部とで直接データの入出力をするに切り替える請求項1に記載のデータ転送装置。
- 上記命令認識部は、上記ホスト部よりデータの書込命令、データの読出命令の順で命令が発行され、当該書込命令、読出命令が発行される間に、当該書込命令に対する書込開始を許可する命令が上記ホスト部より発行されない場合、上記ホスト部からコピー命令が発行されたと認識する請求項2に記載のデータ転送装置。
- 上記記憶部は、ATA(AT attachment)にて定められたインタフェースを持つデバイスである請求項1に記載のデータ転送装置。
- データを記憶する2つの記憶部と、当該2つの記憶部におけるデータの入出力を制御するホスト部とを備えたデータ転送装置におけるデータ転送方法において、
上記ホスト部より発行される命令を認識し、
上記認識された命令が、一方の上記記憶部に記憶されたデータを他方の上記記憶部にコピーするコピー指示である場合、上記一方の記憶部から読み出されたデータを上記ホスト部を介さずに、上記他方の記憶部に入力することを特徴とするデータ転送方法。
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