JP2004069717A - エンコーダ - Google Patents

エンコーダ Download PDF

Info

Publication number
JP2004069717A
JP2004069717A JP2003350873A JP2003350873A JP2004069717A JP 2004069717 A JP2004069717 A JP 2004069717A JP 2003350873 A JP2003350873 A JP 2003350873A JP 2003350873 A JP2003350873 A JP 2003350873A JP 2004069717 A JP2004069717 A JP 2004069717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
diffraction
measured
diffraction grating
detection system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003350873A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3728310B2 (ja
Inventor
Yutaka Watanabe
渡辺 裕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2003350873A priority Critical patent/JP3728310B2/ja
Publication of JP2004069717A publication Critical patent/JP2004069717A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3728310B2 publication Critical patent/JP3728310B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Transform (AREA)

Abstract

  【課題】 被測定物体の複数の移動情報を同時に検出することができるエンコーダを得ること。
  【解決手段】 第1の回折格子と第2の回折格子を設けた被測定物体に、光源手段から互いに可干渉性のある第1及び第2の光束を前記第1及び第2の回折格子に入射し、
 回折させた複数の回折光のうち、被測定物体が直線運動したときに相対的に位相がずれる2光束を干渉させ、検出系により該被測定物体の直線運動を検出する第1の光学系及び第1の検出系と、
 被測定物体が回転運動するときに相対的に位相がずれる2光束を干渉させ、検出系により該被測定物体の回転運動を検出する第2の光学系及び第2の検出系の2つの移動情報検出系をもつことを特徴とするエンコーダ。
【選択図】 図11

Description

 本発明はエンコーダに関する。本発明は特に移動物体(スケール)に取り付けた回折格子等の微細格子列にレーザ光等の可干渉性光束を入射させ、該回折格子からの所定次数の回折光を互いに干渉させて干渉縞を形成し、該干渉縞の明暗の縞を計数することによって回折格子の移動情報、例えば移動量、移動方向、加速度、そして角加速度等を測定するロータリーエンコーダやリニアエンコーダ等のエンコーダに良好に適用できる。
 従来よりNC工作機械等における回転物体の回転量や回転方向等の回転情報を高精度に、例えばサブミクロンの単位で測定することのできる測定器としてロータリーエンコーダがあり、各方面で使用されている。
 特に高精度でかつ高分解能のロータリーエンコーダとして、レーザ等の可干渉性光束を移動物体に設けた回折格子に入射させ、該回折格子から生ずる所定次数の回折光を互いに干渉させ、該干渉縞の明暗を計数することにより、該移動物体の移動量や移動方向等の移動状態を求めた回折光干渉方式のロータリーエンコーダが良く知られている。
 又、弾性体の弾性変形を測定することによって加速度を検出する加速度計が知られている(例えば特許文献1)。特に高精度な加速度の検出を目的とした加速度計として、回折光干渉方式のエンコーダを利用した加速度検出器が提案されている。又、角加速度を検出する角加速度計として圧電振動子式、光ファイバ式のジャイロスコープ等の角加速度計が提案されている。
 図9は従来の回折光干渉方式のロータリーエンコーダの一部分の要部概略図である。
 同図においては光源101から射出した単色の光束をスケール(ディスク)105a上の回折格子等から成る格子ピッチP(回折格子列の1周の本数がN)の微細格子列105に入射させて複数個の回折光を発生させている。このとき直進する光束の次数を0として、その両脇に±1,±2,±3・・・のような次数の回折光を定義し、更にスケール105aの回転方向を+、逆方向を−の符号を付けて区別することにする。そうするとn次の回折光の波面の位相は0次光の波面に対してスケール105aの回転角度をθ(deg)とすると
   2π・n・N・θ/360
だけずれるという性質がある。
 そこで異なる次数の回折光同士は互いに波面の位相がずれているから適当な光学系によって2つの回折光の光路を重ね合わせて干渉させると、明暗信号が得られる。
 例えば+1次回折光と−1次回折光とをミラー109a、109bとビームスプリッタ103を用いて重ね合わせて干渉させるとスケール105aが微細格子の1ピッチ分(360/N度)だけ回転する間に互いの位相が4πだけずれていくから2周期の明暗の光量変化が生じる。従ってこのときの明暗の光量変化を検出すればスケール105aの回転量を求めることができる。
 図10はスケール105aの回転量だけではなく回転方向も検出するようにした従来の回折光干渉方式のロータリーエンコーダの一部分の要部概略図である。
 同図では図9のロータリーエンコーダに比べて、スケール105aの回転に伴う2つの回折光より得られる明暗信号を少なくとも2種類用意して、それらの互いの明暗のタイミングをずらしてスケール105aの回転方向を検出している。
 即ち、同図では微細格子列105から生ずるn次回折光とm次回折光とを重ね合わせる前に偏光板108a、108b等を利用して両光束の偏光面が互いに直交する直線偏光の光束にしている。そしてミラー109a、109bとビームスプリッタ103aを介して光路を重ね合わせてから1/4波長板107aを透過させて2光束間の位相差で偏光面の方位が決まる直線偏光に変換している。
 更にそれを非偏光ビームスプリッタ103bで2つの光束に分割して、それぞれの光束を互いに検波方位(透過できる直線偏光の方位)がずれるように配置した偏光板(アナライザ)108c、108dを透過させ、2つの光束の干渉による明暗のタイミングのずれた2種類の明暗信号を検出器110a、110bで検出している。
 例えばこの2つの偏光板の検波方位を互いに45°ずらせば明暗のタイミングは位相で表すと90°(π/2)ずれる。同図のロータリーエンコーダはこのときの2つの検出器110a、110bからの信号を用いてスケール105aの回転方向を含めた回転情報を検出している。
特開平4−264264号公報
 従来のエンコーダにおいて被測定物体に関して複数の移動情報、例えば回転情報と直線移動情報とを検出しようとすると、2つの検出系を各々設けなければならないために装置全体が大型化及び複雑化する傾向があった。
 本発明は被測定物体の複数の移動情報、例えば1方向の移動情報と1軸回りの回転情報を同時に独立して高精度に検出することができるエンコーダの提供を第1の目的とする。発明は、更にこれを利用して1方向の加速度と1方向の角加速度も同様に高精度に検出することができるエンコーダの提供を他の目的とする。本発明の更に他の目的は、後述する説明の中で明らかになるであろう。
 請求項1の発明は、第1の回折格子と第2の回折格子を設けた被測定物体に、光源手段から互いに可干渉性のある第1及び第2の光束を前記第1及び第2の回折格子に入射し、
 回折させた複数の回折光のうち、被測定物体が直線運動したときに相対的に位相がずれる2光束を干渉させ、検出系により該被測定物体の直線運動を検出する第1の光学系及び第1の検出系と、
 被測定物体が回転運動するときに相対的に位相がずれる2光束を干渉させ、検出系により該被測定物体の回転運動を検出する第2の光学系及び第2の検出系の2つの移動情報検出系をもつことを特徴としている。
 請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記被測定物体は回転物体より成り、前記第1及び第2の回折格子は該回転物体の回転軸を中心とする放射格子より成っていることを特徴としている。
 請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記被測定物体は回転物体より成り、前記第1及び第2の回折格子はスケール面内にあって該回転物体の回転軸に直交する直線に平行の直線格子であることを特徴としている。
 請求項4の発明は、請求項1、2又は3の発明において、前記被測定物体は筐体内に設けた弾性体と筐体とからなり、前記第1の検出系と第2の検出系は該弾性体の筐体に対する変動を検出して、該筐体に加わる加速度及び角加速度を検出していることを特徴としている。
 本発明によれば、被測定物体の移動情報、例えば1方向の移動情報と1軸周りの回転情報を独立して高精度に検出することができる。
 図1は本発明の実施例1の要部概略図である。本実施例は被測定物体(剛体、スケールともいう。)5に2つの反射型の回折格子を設け、該被測定物体の移動情報及び回転情報を検出する場合を示している。
 図1において、1はP偏光とS偏光の両方の可干渉光束を放射する光源(例えば偏光面を45度傾けた半導体レーザ)である。光源1からの光束をコリメータレンズ2によって整形した後、偏光面を光軸に対して45度の角度で配置した第1の偏光ビームスプリッタ3aによって、S偏光LSとP偏光LPに分離している。ここで偏光ビームスプリッタ3aはP偏光を透過し、S偏光を反射するようにしている。
 このうちP偏光LPはミラー4bで反射させ、回折格子(第1の回折格子)5aの領域5aPに入射させている。又S偏光LSはミラー4aで反射させ、回折格子5aの領域5aPに入射させている。このときに回折格子5aに入射させる2つの光の入射角を1次回折角と同一になるように、同一点に2方向から斜入射している。そしてS偏光の+1次回折光S+とP偏光の−1次回折光P−が回折格子5aの面に対して垂直な同一方向に反射回折するようにしている。
 そして1次回折光S+と−1次回折光P−をミラー等の偏向手段6a、6bにより、被測定物体(弾性体)の捩れの回転軸(軸)10について第1の回折格子5aと対称な位置に設けた回折格子(第2の回折格子)5bに垂直入射させている。
 図2はこのときスケール5がA方向に移動したときの概略図、図4は図2の各要素におけるブロック説明図である。
 図2、図4において、第2の回折格子5bで−1次回折したP偏光P−−とS偏光S+−をミラー7bで反射させて偏光ビームスプリッター3bに導光している。又、回折格子5bで+1次回折したP偏光P−+とS偏光S++をミラー7aで反射させて偏光ビームスプリッター3bに導光して、該偏光ビームスプリッター3bでこれらの各偏光を重ね合わせている。
 そしてこれらの光束のうち相対的な位相差が8πあるS偏光S++とP偏光P−−を偏光板13aに導光して第1の光検出器9aで検出し、相対的な位相差が0のS偏光S+1、P偏光P−+を偏光板13bに導光して第2の光検出器9bで検出している。このとき光検出器9aでは移動情報が検出されるが、光検出器9bでは移動情報が検出されない。
 図3は図1においてスケール5がB方向に移動したときの概略図、図5は図2の各要素におけるブロック説明図である。
 図3、図5において、回折格子5bで−1次回折したP偏光P−−とS偏光S+−1をミラー7aで反射させて偏光ビームスプリッター3bに導光している。又、回折格子5bで+1次回折したP偏光P−+とS偏光S++をミラー7bで反射させて偏光ビームスプリッター3bに導光している。そして該偏光ビームスプリッター3bでこれらの各偏光を重ね合わせている。
 そして、これらの光束のうち相対的な位相差が0のP偏光P−+とS偏光S+−を、偏光板13aを介して第1の光検出器9aで検出し、相対的な位相差が8πあるP偏光P−−とS偏光S++を偏光板13bを介して第2の光検出器9bで検出ている。このとき光検出器9bでは移動情報が検出されるが、光検出器9aでは移動情報が検出されない。
 本実施例では光検出器9a、9bからの信号を用いて不図示の信号処理系で移動物体の移動情報を検出しているが、次に本実施例における移動物体の移動情報の検出原理について、図4、図5を参照して説明する。尚、図4、図5ではm次回折光の次数mをm=1としている。
 図6は格子の移動方向と回折次数との関係を示す説明図である。図6に示すように、一定のピッチPのスリットを形成した回折格子51に波長λの可干渉光を入射すると、角度θの方向に、
   Psinθ=mλ(m=0,±1,・・・・)
の回折光が発生する。
 ここで格子の移動方向に回折するm次回折光を+m次回折光と、逆方向に回折するm次回折光を−m次回折光と定義する。回折格子51がX移動すると、移動前後でm次回折光の位相は、
だけ変化する。従って、1次回折光(m=1)では回折格子が1ピッチ移動すると、位相が2π変化する。
 回折光干渉方式のエンコーダでは、スケールに設けた回折格子において、+1次回折を2回した光と−1次回折を2回した光を重ね合わせ、相対的に格子1ピッチについて8π位相がずれるように構成されている。従って、格子1ピッチのスケール移動につき、4周期の位相変化が発生する。
 本実施例において、回折格子より回折される+m次回折光はm次回折光のうち回折格子の移動方向に回折する光であり、−m次回折光はm次回折光のうち回折格子の移動方向と逆方向に回折する光である。
 例えば、回折光干渉方式のロータリーエンコーダでは、放射状の回折格子によるスケールの回転によって、+m次回折を2回した光と−m次回折を2回した光との相対的な位相が回折格子の1ピッチに相当する角度変化に対して8mπ変化する。本実施例では、このときの両者の干渉光を検出することによって、回転物体(回折格子)の回転情報を検出している。
 又スケール上の互いに平行な2ヶ所の回折格子が共に格子と垂直な方向に同じ量だけ移動している状態において、m次回折光に注目し、第1の回折格子に可干渉の光源からの光線を入射し、その+m次回折光Lmと−m次回折光L−mをレンズ、プリズム、ミラー、光ファイバ等の光伝送手段で伝送し、第2の回折格子に入射させる。このとき第2の回折格子によって、+m次回折光の+m次回折光Lm、m、+m次回折光の−m次回折光Lm、−m、−m次回折光の+m次回折光L−m、m、−m次回折光の−m次回折光L−m、−m、以上4通りのm次回折光が得られる。
 スケール5がA方向に移動しているときは、図2、図4(参照)に示すように+m次回折光の+m次回折光Lm、と−m次回折光の−m次回折光L−m、−mとを干渉させる。これらの間の位相は、回折格子の1ピッチ分の移動につき相対的に8mπずれるため、干渉光をフォトダイオードやCCDのようなデバイス(光検出器)を有する第1の検出系によって検出して、回折格子の移動情報を検出している。
 又、+m次回折光の−m次回折光Lm,−mと−m次回折光の+m次回折光L−m、mについても、第1の検出系と同様な第2の検出系によって検出する。2つの回折格子が共に格子と垂直な方向に移動しているとき、第2の検出系に達する2つの2回回折光Lm、−m、L−m、mは、同位相であるため干渉信号は変化しない。このため移動情報は得られない。
 次に、スケール5がB方向に変動しているとき、即ち2つの回折格子が格子と垂直な方向で一方の回折格子は上記と同方向、他方の回折格子が上記の方向とは逆方向に移動する場合(格子と垂直方向に互いに逆方向に移動する場合)を考える(図3、図5参照)。
 これはスケールが面内で回転する状態に相当する。このとき前述の第1の検出系に達する2つの回折光Lm、−m、L−m、mの間には位相差が生じない。しかしながら第2の検出系に達する2つの回折光Lm、m、L−m、−mは、前述の格子が同方向に移動している場合と同様に、第1の回折格子と第2の回折格子において、回折格子の移動量の差が2ピッチ分のとき相対的に8mπの位相差をもつ。
 例えば、2つの回折格子が同一の剛体(被測定物)上に2ヶ所の照射点を結ぶ方向に平行に設けられていれば、第1の検出系の信号は2か所の回折格子の照射点の中点の回折格子面上で、格子と垂直な方向の移動に対する信号となる。又、上記剛体が回折格子を含む面内で回転する場合を考える。回転角が微小であれば、それぞれの回折格子は反対方向に直線移動していると見做すことができ、第2の検出系において2つの格子を含む面内の回転角を検出することができる。
 又、2ヶ所の回折格子を従来の回折光干渉方式のロータリーエンコーダと同様、放射状回折格子とすることにより、回転方向の検出範囲を広げることができる。このとき直線移動に伴い格子の方向が変化するため、直線変位の検出範囲は平行な回折格子よりも小さくなる。
 本実施例では以上の検出原理を利用して移動物体の移動情報を求めている。次に、本実施例の具体的な検出方法について説明する。
 まず、図2に示すように、2つの回折格子が共に矢印Aの方向に変位する場合(回折格子スケールが格子と直交する方向に直線移動する状態)。
 このとき偏光ビームスプリッター3bを通過し、偏光板13aを介し、光検出器9a(第1の検出系)に到達する光は−1次回折を2回したP偏光P−−と+1次回折を2回したS偏光S++であり、それぞれの相対的な位相は格子1ピッチの変位につき8πとなる。これらの光は偏光軸をそれぞれの直線偏光に対し45度に設定した偏光板(不図示)を通過することにより、偏光軸で規定された直線偏光となり、光検出器9aにおいて格子の移動に伴なう干渉縞の移動として検出している。そして光検出器9aからの信号を用いて演算手段(不図示)により、格子の移動情報、即ち弾性体の捩じれの軸10の移動情報を求めている。
 一方、偏光ビームスプリッター3bで反射し、偏光板13bを介し光検出器9b(第2の検出系)に到達する光は、−1次回折と+1次回折をしたP偏光P−+と+1次回折と−1次回折をしたS偏光S+−である。このとき格子の移動による位相差は生じない。このため光検出器9bでは干渉状態の変化はなく、信号は得られない。
 図3に示すように、2つの回折格子が矢印Bの方向に回転する場合(格子を設けたスケールが回転する状態)。
 即ち、被測定物体が回転軸10を中心に回転している場合、このとき偏光ビームスプリッター3bを通過し、偏光板13aを介し光検出器9aに到達する光は、−1次回折と+1次回折をしたP偏光P−+と+1次回折と−1次回折をしたS偏光S+−であり、格子の回転による位相差は生じない。このため回転情報を得ることができない。
 又、偏光ビームスプリッター3bで反射し、偏光板13bを介し光検出器9bに到達する光は、−1次回折を2回したP偏光P−−と+1次回折を2回したS偏光S++であり、格子を含む面内の1ピッチ分の回転により相対的な位相差は8πとなる。このP、S偏光をP、S偏光に対し45度に偏光軸を傾けた偏光板(不図示)により偏光軸で規定された直線偏光となり光検出器9bによって干渉縞の移動を検出し、これにより格子の面内の回転情報を検出している。
 本実施例においては、図2の光検出器9aでは格子のA方向のずれに対応する信号を得ており、図3の光検出器9bでは格子の面内回転に対応する信号を得ている。特に光検出器9a、9bからの検出信号により、回折格子を設けた梁(転)10のたわみ、捩れを同時に検出することにより、梁10に加わる加速度や角加速度を検出している。変位や角変位から加速度や角加速度を検出する方法は周知なので説明省略する。
 図1の構成においては、面内回転に伴い格子の傾きがずれ、偏光方向がずれるため、回転角度は微小量に限られるが、本構成によれば回転の中心は光の2つの入射点に限定されずにスケールの回転角度を測定することができる。
 尚、本実施例では光の偏向及び伝送手段としてミラーを使用しているが、これは光の進行方向を偏向する手段であれば、例えば屈折を利用したプリズム、光ファイバ、光導波路等でも同様の構成が可能である。又、本実施例では第1の回折格子5aと第2の回折格子5bとの間のS偏光とP偏光との光路を同一にするために、第1の回折格子5aへの入射角をそれより生じる1次回折角と同一にしているが、他の角度で入射して別の光路で伝送する構成も可能である。
 更に、運動の方向を検出する場合には、干渉縞の移動方向を検出する必要がある。このとき回折光干渉方式のエンコーダで実現されている方法として、干渉光の光束内の干渉縞を0本に近づける。このとき干渉光はスケールの移動に伴なう明暗の繰り返しパターンとなるが、図7に示すような光学系を図1のλ/4板8a(8b)と光検出器9a(9b)と交換しても良い。
 図7において、8cはP偏光とS偏光に対して45度に進相軸を設定したλ/4波長板であり、P偏光とS偏光を互いに回転方向の対向する円偏光としている。そして、その干渉光はスケールの移動に伴い、回転する直線偏光となっている。これを非偏光ビームスプリッタ12で2つに分割し、それぞれの回転する直線偏光を互いに45度偏光方向が異なる偏光板13a及び13bによって、光検出器9c及び9dで互いに90度位相の異なる正弦波状の光の明暗として検出している。
 そして光検出器9c、9dで互いに90度位相のずれた2相の光の明暗を検出して、これより被測定物の移動方向の情報を求めている。尚、被測定物が、例えば図1において、矢印A方向と矢印B方向の双方の変位を同時にすれば光検出器9a、9bから各々移動情報が得られる。
 図8は本発明の実施例2の要部概略図である。本実施例は図1の実施例1に比べて反射型の回折格子の代わりに透過型の回折格子を用いていること、光源1からの光束を第1の回折格子に垂直入射させており、また所定次数の回折光を第2の回折格子に斜入射させていること等が異なっており、その他の構成は同じである。
 図8において、光源1を出射しコリメーターレンズ2で整形された光束を第1の回折格子5aに垂直入射させている。そして回折格子5aで回折した+1次回折光と−1次回折光をミラー6a、6bとミラー6c、6dを介して第2の回折格子5bに1次回折角と同一の角度で入射させている。そして回折格子5bで回折した1次回折光と−1次回折光を重ね合わせて、光検出器9a及びミラー7a、7b、ハーフミラー11を介して光検出器9bで各々検出している。
 2つの回折格子が共に図8の矢印Aの方向に移動する場合。
 このとき図2と同様に、光検出器9aには+1次回折を2回した光と−1次回折を2回した光とが重なった状態で入射する。この結果、上記実施例1と同様に回折格子が1ピッチ分の移動をすると、それぞれの回折光の位相が相対的に8πずれる。
 本実施例では、このずれに基づく干渉縞を計数することによって回折格子の変位情報を検出している。又、光検出器9bで検出される光には回折格子の移動による位相差は生じないために、光検出器9bで得られる信号には干渉状態の変化はなく、このため移動信号は得られない。
 2つの回折格子が図8の矢印Bの方向に回転する場合。
 即ち、図3と同様に2つの回折格子が回転軸(不図示)を中心に回転する場合、このとき回折格子5bで回折し、ミラー7a、7bで反射し、ビームスプリッタ11によって重ね合わされ、光検出器9bには+1次回折を2回した光と−1次回折を2回した光との干渉光となり、このとき光検出器9bで得られる信号より2つの光の重ね合わせに基づく干渉縞を計数することにより、回折格子の回転情報を検出している。
 このとき光検出器9aで検出される光は位相差が生じないために、光検出器9aでは回転情報に関する信号は得られない。
 尚、本発明の2方向の移動情報を検出可能なエンコーダを、例えば筐体と弾性体の一部に設けた回折格子に対して適用し、弾性体の角加速度による捻じれをスケールの回転として検出すれば角加速度を検出することが可能である。同時に、弾性体のたわみをスケールの平行移動として検出すれば、加速度を検出することが可能である。これにより加速度と角加速度を同一の光学系で同時に測定することができるようになる。
 図11は本発明の変形実施例の要部概略図である。既述の実施例では、1光束をまず片方の格子に入射していたが、本変形例では2光束をそれぞれの格子に独立して入射、回折させて、図で点線により示された光伝送手段により合波しても同様の検出が可能である。図中、LGは光伝送手段、HMは光分割手段を示す。尚、添字は回折次数の正負を示す。又、
のうちXはLの入射する格子がLの入射する格子と同方向に動く場合(直線運動)、Yは逆方向に動く場合(回転運動)である。
 互いに可干渉性をもつ2光束L1,L2を測定対象上に設けた格子の2箇所に入射し、それぞれの+m次回折光と−m次回折光を得る。この4光束を図のように2光束ずつ重ね合わせ、それぞれについて既述実施例のように干渉信号の検出系を構成すれば、格子を設けた剛体の回転運動と直線運動を独立に検出することができる。
本発明の実施例1の要部概略図 図1でスケールがA方向に変動したときの要部概略図 図1でスケールがB方向に変動したときの要部概略図 図1でスケールがA方向に変動したときのブロック説明図 図1でスケールがB方向に変動したときのブロック説明図 本発明に係る回折格子の移動方向と回折光との関係を示す説明図 図1の一部分を変更したときの説明図 本発明の実施例2の要部概略図 従来のロータリーエンコーダの一部分の要部概略図 従来のロータリーエンコーダの一部分の要部概略図 本発明の変形例の要部概略図
符号の説明
  1  光源
  2  コリメーターレンズ
  3a,3b,11  偏光ビームスプリッター
  4a,4b,6a,6b,6c,6d,7a,7b  ミラー
  5a,5b  回折格子
  8a,8b  λ/4
  9a,9b  光検出器
  10  回転軸

Claims (4)

  1. 第1の回折格子と第2の回折格子を設けた被測定物体に、光源手段から互いに可干渉性のある第1及び第2の光束を前記第1及び第2の回折格子に入射し、
     回折させた複数の回折光のうち、被測定物体が直線運動したときに相対的に位相がずれる2光束を干渉させ、検出系により該被測定物体の直線運動を検出する第1の光学系及び第1の検出系と、
     被測定物体が回転運動するときに相対的に位相がずれる2光束を干渉させ、検出系により該被測定物体の回転運動を検出する第2の光学系及び第2の検出系の2つの移動情報検出系をもつことを特徴とするエンコーダ。
  2. 前記被測定物体は回転物体より成り、前記第1及び第2の回折格子は該回転物体の回転軸を中心とする放射格子より成っていることを特徴とする請求項1のエンコーダ。
  3. 前記被測定物体は回転物体より成り、前記第1及び第2の回折格子はスケール面内にあって該回転物体の回転軸に直交する直線に平行の直線格子であることを特徴とする請求項1又は2のエンコーダ。
  4. 前記被測定物体は筐体内に設けた弾性体と筐体とからなり、前記第1の検出系と第2の検出系は該弾性体の筐体に対する変動を検出して、該筐体に加わる加速度及び角加速度を検出していることを特徴とする請求項1、2又は3のエンコーダ。
JP2003350873A 2003-10-09 2003-10-09 エンコーダ Expired - Fee Related JP3728310B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003350873A JP3728310B2 (ja) 2003-10-09 2003-10-09 エンコーダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003350873A JP3728310B2 (ja) 2003-10-09 2003-10-09 エンコーダ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12452794A Division JP3495783B2 (ja) 1994-05-13 1994-05-13 エンコーダ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004069717A true JP2004069717A (ja) 2004-03-04
JP3728310B2 JP3728310B2 (ja) 2005-12-21

Family

ID=32025880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003350873A Expired - Fee Related JP3728310B2 (ja) 2003-10-09 2003-10-09 エンコーダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3728310B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103608645A (zh) * 2011-05-02 2014-02-26 施肯拉公司 位置检测器和光偏转设备

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103608645A (zh) * 2011-05-02 2014-02-26 施肯拉公司 位置检测器和光偏转设备
JP2014513800A (ja) * 2011-05-02 2014-06-05 スキャンラボ アーゲー 位置検出器及び光偏向装置
KR101511344B1 (ko) 2011-05-02 2015-04-10 스캔랩 아게 위치 탐지기 및 광 편향 장치
US9285214B2 (en) 2011-05-02 2016-03-15 Scanlab Ag Position detector and light deflection apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP3728310B2 (ja) 2005-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101876816B1 (ko) 변위 검출 장치
JP2603305B2 (ja) 変位測定装置
JP2586120B2 (ja) エンコーダー
EP1435510A1 (en) Grating interference type optical encoder
JP3495783B2 (ja) エンコーダ
JP5882673B2 (ja) 光学式位置測定装置
JP4077637B2 (ja) 格子干渉型変位測定装置
US6958469B2 (en) Diffraction grating interference system encoder for detecting displacement information
EP1037019A2 (en) Interference measuring apparatus
JPH074993A (ja) エンコーダ装置
JPH0778433B2 (ja) ロータリーエンコーダ
JP3218657B2 (ja) ロータリーエンコーダ
JP2683117B2 (ja) エンコーダー
JP2586122B2 (ja) ロータリーエンコーダ
JPS63277926A (ja) 測長装置
JP3728310B2 (ja) エンコーダ
JP3247791B2 (ja) エンコーダ装置
JP2650645B2 (ja) 光学装置
JP2000018917A (ja) 光学式変位測定装置
JP2683098B2 (ja) エンコーダー
JP2003097975A (ja) ロータリーエンコーダの原点検出装置および回転情報測定装置
JP2020051782A (ja) 光学式角度センサ
JP2675317B2 (ja) 移動量測定方法及び移動量測定装置
JPH07117426B2 (ja) 光学式エンコーダー
JP2600888B2 (ja) エンコーダ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050628

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20050824

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050930

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101007

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101007

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111007

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111007

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121007

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131007

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees