JP2004069522A - 流量計測制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は流体の流量を測定する流量計測制御装置に関するものであり、圧力脈動流の計測を監視して電池容量を管理するものである。
【解決手段】流体中に音波を送信または受信する送受信器と、前記送受信器間の送受信を複数回行う繰り返し手段と、前記繰り返し手段により計測された音波伝搬時間を計測する計時手段と、前記繰り返し手段による計測を所定時間内に複数回実施して圧力脈動流に対応した計測を行う計測回数設定手段と、前記計時手段のそれぞれの値を積算した値から流量を算出する流量演算手段と、前記計測回数設定手段の作動状態を管理する計測モード監視手段を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスなどの瞬時流量を積算計量してなる流量計測制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の瞬時流量を計測積算してなる流量計測制御装置は、図5に示すように、流体管路1の一部に超音波送受信器2a、2bを備え、計測開始手段3の信号によって流量計測を開始し、超音波送受信器2aから2bまでの伝搬時間を計時手段4で計測する。
【0003】
また、デジタル式では間欠的なサンプリングなので、圧力脈動があった場合、計測タイミングによって流量測定値にバラツキが生じるため正確な流量を求めるために、計測間隔を短くして測定回数を増やし、計測時間を長くして測定値を平均化する計測モードを併用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の流量計測制御装置では、次のような課題があった。
【0005】
すなわちデジタル式では間欠的なサンプリングなので、圧力変動があった場合、正確な流量を求めるには測定回数を増やして測定値を平均化する必要があるため計測間隔を短くして計測時間を長くする必要があった。
【0006】
このため、異常使用時の遮断などの保安機能を兼ねた電池駆動式のガスメーターでは常時圧力脈動に対する計測を行なっていては大きな電池容量を必要とし、検定満期(10年)と圧力脈動の発生頻度を考慮するとガスメーター構成上、経済コスト面が課題となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、流体中に音波を送信または受信する送受信器と、前記送受信器間の送受信を複数回行う繰り返し手段と、前記繰り返し手段により計測された音波伝搬時間を計測する計時手段と、前記繰り返し手段による計測を所定時間内に複数回実施して精細な計測を行う計測回数設定手段と、前記計時手段のそれぞれの値を積算した値から流量を算出する流量演算手段と、前記計測設定手段の作動状態を管理する計測モード監視手段を備えたものである。
【0008】
これによって、計測回数設定手段の作動状況から圧力変動の発生状況が監視できるため、電池の消費状態とメーター管理を迅速に行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、流体中に音波を送信または受信する送受信器と、前記送受信器間の送受信を複数回行う繰り返し手段と、前記繰り返し手段により計測された音波伝搬時間を計測する計時手段と、前記繰り返し手段による計測を所定時間内に複数回実施して精細な計測を行う計測回数設定手段と、前記計時手段のそれぞれの値を積算した値から流量を算出する流量演算手段と、前記計測回数設定の作動回数を管理することにより、圧力脈動の発生頻度を把握することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、計測回数設定手段の作動時間を管理することにより、圧力脈動の発生時間を把握することができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、計測モード監視手段の出力を通信手段によって報知することにより、集中監視センターで圧力脈動発生エリアの情報や発生時間を把握することができる。
【0012】
請求項4記載の発明は、計測モード監視手段の出力をメーター指針値表示器に表示することにより検針員が確認することができる。
【0013】
請求項5記載の発明は、計測モード監視手段の出力を不揮発性メモリ素子へ履歴を記録することにより、電池容量の消費原因情報としてメーター管理を行うことができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0015】
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例を図面にもとづいて説明する。図1において、流体管路5の途中に超音波を発信する第1送受信器6aと受信する第2送受信器6bが流れ方向に配置されている。7は第1送受信器6aへの発信回路、8は第2送受信器6bで受信した信号の増幅回路で、この増幅された信号は基準信号と比較回路9で比較され、基準信号以上の信号が検出されたとき繰り返し回数設定手段10で設定された回数を繰り返し手段11で遅延回路12で信号を遅延させた後、トリガ回路13で超音波信号を繰り返し発信する。繰り返し回数設定手段10で設定された回数が繰り返されたときの時間を計時用クロックのパルスをカウントする計時手段14で求め、マイクロコンピュータ19に内蔵されている記憶手段15に値を記憶させる。このようにして第1送受信器6aから第2送受信器6bへすなわち上流から下流(以下、上流送信という)へ超音波を送信する。
【0016】
次に切換手段16で第1送受信器6aと第2送受信器6bの発信受信を切り換えて、第2送受信器6bから第1送受信器6aへ、すなわち下流から上流(以下、下流送信という)に向かって超音波信号を発信し、この発信を前述のように繰り返し、その時間を計時する。
【0017】
そしてその時間差から管路の大きさや流れの状態を考慮してマイクロコンピュータ19の流量演算手段17で流量値を求める。
【0018】
18は計測回数設定手段で、繰り返し回数設定手段10で設定された計測回数を1つの計測数として何回計測サンプリングを行うかを設定するもので、計測気体に圧力脈動がある場合にこの計測を実施する。
【0019】
図2は圧力脈動がある場合の計測サンプリングの状態を示したもので、時間T1の間は、前述の上流送信を繰り返し回数6回で行いその伝搬時間は計時手段14でカウントされ記憶手段15にその伝搬時間t1を記憶する。
【0020】
次に送受信器6a・6bを切り換えて時間T2の間、下流送信を6回行ないその伝搬時間t2が記憶される。さらに所定時間tb経過後、時間T3の間に上流送信、時間T4の間に下流送信が行われて、伝搬時間t3とt4がそれぞれ記憶される。
【0021】
このように間欠的に上流送信と下流送信が一対で行われ、本実施例では各T40回の計測を行なう。その時の伝搬時間は記憶手段15に蓄えられる。
【0022】
そして記憶手段15のデータは流量演算手段17で演算し流量を算出する。この演算は例えば、上流送信の総和を求め、繰り返し回数の総和から1回あたりの伝搬時間の平均値を算出し、同様に下流送信の1回あたり伝搬時間の平均値を算出し、それぞれの伝搬時間の時間差、または時間の逆数の差から算出する。
【0023】
図3、図4はそれぞれの計測モードを図示したもので、横軸に時間、立軸に流量を表す。通常は図3に示すように計測周期TS時間で上記で説明した上流送信と下流送信を所定の回数実施して流量計測を行ない。計測管路1で圧力脈動が発生した時は図4に示す計測を行なう。すなわち図2で説明した計測モードの流量計測を実行する。
【0024】
これらの計測モード選択は、マイクロコンピュータ19の計測モード選択部20で、例えば、流量演算手段17の演算結果から変動値を判定する。もしくは圧力センサを使用するなどの方法で行なう。
【0025】
計測モード監視手段21は、計測回数設定手段18を駆動した回数をカウントするか、継続時間を測ることにより圧力脈動の発生を管理する。計測モード監視手段21の出力は、22の指針値表示器であるLCDに時間か回数を表示することもできる。
【0026】
また、ガスメーターには遠隔検針を行なう通信手段23が搭載されており、この通信手段によって管理センターへ通報することもできる。
【0027】
そして、マイクロコンピュータ19の外部に設けた不揮発メモリ24に前記計測モード監視手段21の出力を記憶させておくことにより、電池容量の消耗によりマイクロコンピュータ19が停止した場合でも計測モードの履歴を確認することができる。
【0028】
以上の説明から明らかなように本実施例の流量計測制御装置によれば次の効果が得られる。
【0029】
(1)小さな繰り返し回数による計測を複数回計測することによって、圧力脈動流に対して正確な流量計測を行うことができ、計測モードを監視することによって圧力脈動発生状況を管理することができる。
【0030】
(2)計測モードを監視することにより、圧力脈動の発生頻度が少ない圧力脈動流計測モードを全て想定する大きな電池容量を搭載する必要がなく、発生頻度を監視することで経済コストメリットのガスメーターを提供することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上より、本発明は、流体状況を正確把握できると共につコストメリットの出る方法で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の流量計測制御装置のブロック図
【図2】同装置の圧力脈動流計測波形図
【図3】同装置の通常流量計測シーケンス図
【図4】同装置の圧力脈動計測シーケンス図
【図5】従来の流量計測装置のブロック図
【符号の説明】
5 流体管路
6a、6b 送受信器
10 繰り返し回数設定手段
11 繰り返し手段
14 計時手段
17 流量演算手段
18 計測回数設定手段
19 マイクロコンピュータ
21 計測モード監視手段
22 液晶表示器
23 通信手段
24 外部メモリ

Claims (5)

  1. 流体中に音波を送信または受信する送受信器と、前記送受信器間の送受信を複数回行う繰り返し手段と、前記繰り返し手段により計測された音波伝搬時間を計測する計時手段と、前記繰り返し手段による計測を所定時間内に複数回実施して計測を行う計測回数設定手段と、前記計時手段のそれぞれの値を積算した値から流量を算出する流量演算手段と、前記計測回数設定手段の作動回数を管理する計測モード監視手段を備えた流量計測制御装置。
  2. 計測モード監視手段は、計測回数設定手段の作動時間を積算する請求項1記載の流量計測制御装置。
  3. 計測モード監視手段の出力を通信手段によって報知する請求項1記載の流量計測制御装置。
  4. 計測モード監視手段の出力を液晶表示器に表示する請求項1記載の流量計測制御装置。
  5. 計測モード監視手段の出力を不揮発性メモリ素子へ記録する請求項1記載の流量計測制御装置。
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