JP2004069474A - リード打痕検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置のリードの打痕検査を自動化して行うリード打痕検査装置を提供する。
【解決手段】本発明のリード打痕検査装置は、パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置である。そのリード打痕検査装置において、カメラ軸線上に発光色が異なる複数の照明を有し、前記画像に関する要素を前記画像処理装置にて計測し、その測定値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを自動的に比較し、合否判定を自動的に行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明のリード打痕検査装置は、パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置である。そのリード打痕検査装置において、カメラ軸線上に発光色が異なる複数の照明を有し、前記画像に関する要素を前記画像処理装置にて計測し、その測定値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを自動的に比較し、合否判定を自動的に行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造工程にて発生する半導体装置(デバイス)のリード部の打痕を、製品出荷前に検査する製品検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置のリード部には、異物、傷、又は打痕などのダメージが発生することがある。それらダメージの中でも特に打痕は、製品不良となるものである。
【0003】
図5は、例示の検査対象デバイス2の斜視図である。図6は、そのようなデバイスを検査する、従来のリード打痕検査装置10’の概略の側面図である。図6に示すように、従来のリード打痕検査装置10’では、検査対象デバイス2に対して、上方に赤色LEDを有する落射照明8’が配置される。リード2a表面は、落射照明8’により照光されカメラ4’にて撮像される。この撮像により得られるリード2a表面の濃淡度データを、打痕等のダメージが無いリードの撮像により得られる濃淡度データと比較して、打痕の有無を検査している。
【0004】
ところで、図5の検査対象デバイス2のリード2a表面では、銅素材がそのままで利用されている。よって、検査対象デバイス2の製造工程において、リード2a表面に発生する事象には、打痕のみではなく、加熱による変色や加圧による微少な変形なども含まれる。リード2a表面への加熱による変色や加圧による微小な変形は、カメラ4’で撮像されると打痕と同じように写る。従って、リード2aへの打痕を機械的に検査することは困難であり、結局リード2aへの打痕の検査では人間の目視に依存せざるを得ない。
【0005】
特開平08−210986号は、半導体製品あるいは電子部品等の製造装置と、製品あるいは部品に対して外観検査を行うことが可能な外観検査装置より成る製造工程を開示する。特開平10−198806号は、樹脂封止済みリードフレームの画像を撮像するカメラから画像分析装置に画像データが送信され、その画像データと登録画像データが比較されて不良品であると判断された場合には、画像分析装置から制御部に信号データが送信され制御部により生産システムが制御される樹脂封止済みリードフレーム外観検査装置が開示される。いずれも、発光色が異なる複数の照明、例えば、赤色LED照明と青色LED照明とによって採取される濃淡度データや輝度データを利用する発明ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、半導体装置のリードの打痕検査を自動化して行うリード打痕検査装置を提供することを目的とする。更に、品質分析部位を備えるリード打痕検査装置とすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するためになされたものである。本発明に係る請求項1に記載のリード打痕検査装置は、
パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置である。そのリード打痕検査装置において、
カメラ軸線上に発光色が異なる複数の照明を有し、前記画像に関する要素を前記画像処理装置にて計測し、その測定値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを自動的に比較し、合否判定を自動的に行う。
【0008】
本発明に係る請求項2に記載のリード打痕検査装置は、
複数のリードに対し、前記リードがパッケージから突出する方向と直交する方向に照射する青色照明と、前記リードと前記青色照明を挟むように配設され前記リードを照射する赤色照明とを設け、
前記リードと、前記青色照明および前記赤色照明を挟む位置に、前記カメラが配設されると共に、前記青色照明時の画像と、前記赤色照明時の画像とを前期画像処理装置にて重ね合せ、画像要素の計測を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る請求項3に記載のリード打痕検査装置は、
パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置である。そのリード打痕検査装置において、
前記半導体装置載置部に前記リードの列と平行をなす基準線部を設けると共に、前記リードの先端および前記基準線部を、照射する照明を設け、
前期リードと、前記照明を挟む位置に前記カメラを設け、前記基準線部と、前記リードとの距離を前記画像処理装置が計測し、
その計測値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを前記画像処理装置が自動的に比較し、合否判定を行う。
【0010】
本発明に係る請求項4に記載のリード打痕検査装置は、
パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置である。そのリード打痕検査装置において、
複数のリードに対し、前記リードがパッケージから突出する方向と直交する方向に照射する青色照明と、前記リードと前記青色照明を挟むように配設され前記リードを照射する赤色照明とを設け、
前記リードと、前記青色照明および前記赤色照明を挟む位置に、前記カメラが配設されると共に、前記青色照明時の画像と、前記赤色照明時の画像とを前期画像処理装置にて重ね合せ、画像要素の計測を行い、
その測定値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを前記画像処理装置が自動的に比較し、よって、第1の合否判定を行うことができ、
一方で、
前記半導体装置載置部に前記リードの列と平行をなす基準線部を設けると共に、前記リードの先端および前記基準線部を照射する照明を設け、
前期リードと、前記照明を挟む位置に前記カメラを設け、前記基準線部と、前記リードとの距離を前記画像処理装置が計測し、
その計測値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを前記画像処理装置が自動的に比較し、
よって、第2の合否判定を行うことができ、
更に、
一つの半導体装置に関する検査において、第1の合否判定と第2の合否判定とを連続的に行い得、
いずれか先に行われた合否判定において不合格の結果である場合は、検査を停止し、別の半導体装置の検査に自動的に移行することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る請求項5に記載のリード打痕検査装置は、
検査不合格のカテゴリを表示する手段を備えることを特徴とする、
請求項1乃至請求項4のうちのいずれかひとつに記載の半導体装置のリード打痕検査装置である。
【0012】
本発明に係る請求項6に記載のリード打痕検査装置は、
検査済みの累積データに対し品質管理項目を表示する手段を備えることを特徴とする、
請求項5に記載の半導体装置のリード打痕検査装置である。
【0013】
本発明に係る請求項7に記載のリード打痕検査装置は、
累積データの母数設定を可変とすることを特徴とする、
請求項6に記載の半導体装置のリード打痕検査装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る好適な実施の形態を説明する。
【0015】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1のリード打痕検査装置10の概略の側面図である。また、図2は、検査対象デバイス2のリード2a側からの側面検査図である。
【0016】
リード打痕検査装置10は、検査対象デバイス2の水平横方向に設置される第1の撮像用カメラ4a、検査対象デバイス2の垂直上方に設置される第2の撮像用カメラ4b、第1の撮像用カメラ4aの前位置に設置される第1のレンズ6a、第2の撮像用カメラ4bの前位置に設置される第2のレンズ6b、リード側面を水平方向から照射する第1の落射照明14、検査対象デバイス2のリード2a表面から一定距離を保ち該リード2aを垂直上方から照射する第2の落射照明8、その第2の落射照明8よりも検査対象デバイス2に接近した位置に設置されてリード2aを照射するローアングル照明12、検査対象デバイス2が搭載されその搭載面と平行である直線16aが側面にけがかれたガイドレール16、外乱光を遮蔽するカバー20、及び、第1の撮像用カメラ4aと第2の撮像用カメラ4bとに接続する画像処理装置18を、含む。上記の第2の落射照明8は、赤色LEDにより照射を行う。同様にローアングル照明12は、青色LEDにより照射を行う。
【0017】
検査対象デバイス2は、他の搬送装置(図示せず。)により自動搬送される。つまり、検査対象デバイス2は検査ステージ上へ搬送され、検査完了後、次工程へ搬送される。
【0018】
ところで、発生したリード打痕の状態を多数調査した結果、リード及びリード打痕の発生形状が、一定の条件を常に満たすことが判明した。その条件は、
・発生する打痕の面積の最大値に限界があること、及び、
・打痕の面積が上記最大値を越えると、リードは打痕の生じた方向に反ること
である。従って、検査対象デバイス2のリード2a表面の検査方法は、大まかに述べると、次の2段階により構成される。
(1)まず、検査対象デバイス2の側面をカメラ(第1の撮像用カメラ4a)にて撮像し、所定値以上に反っているリードが一つでも存在すれば、該デバイスは打痕のための不良製品である、と判断する。
(2)上記(1)により不良製品とされなかった検査対象デバイス2においては、上方から検査対象デバイス2の位置確認のための撮像を行って検査範囲を確定し、続いて打痕の有無の自動判定のためのリード表面の撮像を行って打痕の有無を自動判定する。
【0019】
本発明に係る実施の形態1のリード打痕検査装置10を用いて、検査対象デバイス2を検査する手順を、次に説明する。
【0020】
(1)側面からの撮像による検査
第1の落射照明14を点灯する時点にて、第1の撮像用カメラ4aによってリード2aの側面を撮像する。
【0021】
撮像後、画像処理装置18にて、ガイドレール16のケガキ線16aからの距離A及び距離B(図2参照)を計測する。ここで、「距離A」は、ケガキ線16aからリード2aの下面までの最小距離、「距離B」は、ケガキ線16aからリード2aの下面までの最大距離を表す。
【0022】
リード2aの傾き(反り)が無い場合のケガキ線16aからリード2aまでの正規の距離を「距離C」とする。この基準たる距離Cと距離Aの差、又は距離Cと距離Bの差が、所定値(例えば、0.2mm)を越える場合、リード打痕のための不良製品(又は、外力による変形のための不良製品)と見做し、一次検査不良とする。このとき以下の打痕検査は実施しない。
【0023】
個々のリード2aの傾き(反り)が所定値以下の場合、以下の打痕検査((2)上方からの撮像による自動判定)を実施する。
【0024】
(2)上方からの撮像による自動判定
リード表面の打痕の検査を、上方からの撮像により行う。まず、赤色LEDを含む第2の落射照明8が照射され、第2の撮像用カメラ4bによって検査対象デバイス2が撮像される。画像処理装置18は、撮像した画像での検査対象デバイス2の基準位置を確定し、該基準位置からリード検査対象範囲を確定する。
【0025】
次に、赤色LEDの光量を切り換えて、第2の落射照明8が照射され、リード表面の状態が第2の撮像用カメラ4bによって撮像される。この赤色LEDの光量の切り換えは、リード2a上の打痕を抽出可能となるようになされるものであり、光量は予め決定されている。
【0026】
2回目の第2の落射照明8の照射では、リード打痕2b(図3参照)が存在すると、光が拡散反射する。画像処理装置18に取り込まれる画像(A)においては、リード打痕2aに相当する部分は濃淡度が周辺部と異なる。
【0027】
リード2a表面に、加熱による変色部、又は、加圧による微小変形部が存在する場合にも、画像処理装置18の画像(A)における濃淡度が周辺部とは異なる。但し、加熱による変色部の濃淡度は滑らかな変化を示し、濃淡度の異なる部位の面積が非常に大きい。加圧による微小変形部の濃淡度は変化位置にて急激な変化を示し、濃淡度の異なる部位の面積が大きい。これらの画像の濃淡度に係る、打痕、加熱による変色部、及び加圧による微小変形部の特徴は、青色LEDを含むローアングル照明12によってリード表面が照射されると、より顕著となる。
【0028】
よって、続いて赤色LEDを含む第2の落射照明8が消され、青色LEDを含むローアングル照明12がリード2aに照射される。同時に、リード表面の状態が第2の撮像用カメラ4bによって撮像され、画像処理装置18は画像(B)を取り込む。この青色LEDの光量も、リード2a上の打痕を抽出可能となるように予め決定されている。
【0029】
画像処理装置18は、赤色照明による画像(A)と青色照明による画像(B)とを重ね合せ比較する際に、滑らかに濃淡度が変化する部位の面積を計測する。このとき、濃淡度が変化する部位の面積が所与の値より小さいならば、その部位は、加熱による変色部でも加圧による微小変形部でも無く、打痕であると判定することになる。
【0030】
以下に、検査手順をまとめて示す。特に、(手順1)と(手順7)は、図4のフローチャートに示される。図4は、画像処理装置18で行われる判定ロジックを示すフローチャートである。
【0031】
(手順1):側面から撮像した画像から、画像処理装置18はリード2aに所定以上の反りがあるか(否か)を確認する(図4・ステップS02)。あれば、打痕があると判定し(ステップS16)検査は終了する。
【0032】
(手順2):画像処理装置18は、赤色LEDを含む第1の落射照明8を照射して撮像した画像での検査対象デバイス2の基準位置を確定し、該基準位置からリード検査対象範囲を確定する。
【0033】
(手順3):リード2a上の打痕が抽出可能なように赤色LEDの光量が変更されて、第2の撮像用カメラ4bで画像が撮像される。画像処理装置18は、該画像におけるリード検査対象範囲内の、濃淡度と濃淡度の変化を計測する。打痕、及び加熱による変色部や加圧による微小変形部は、黒く見える。
【0034】
(手順4):画像処理装置18は、リード検査対象範囲内の画像の輝度データを基にして打痕候補部位を選定する。その打痕候補部位の各々における濃淡度の変化過程データを、画像処理装置18のメモリに「検査テーブル1」として格納する。
【0035】
(手順5):青色LEDを含むローアングル照明12が照射されて、もう一度第2の撮像用カメラ4bで画像が撮像される。画像処理装置18は、該画像におけるリード検査対象範囲内の、濃淡度と濃淡度の変化を計測する。打痕、及び加熱による変色部や加圧による微小変形部は、白く見える。
【0036】
(手順6):画像処理装置18は、リード検査対象範囲内の画像の輝度データを基にして打痕候補部位を選定する。その打痕候補部位の各々における濃淡度の変化過程データを、画像処理装置18のメモリに「検査テーブル2」として格納する。
【0037】
(手順7):画像処理装置18は、検査テーブル1と検査テーブル2とのデータを基にして、打痕の有無を判定する(図7・ステップS04〜ステップS14)。
≪手順7−1≫:検査テーブル1の画像の輝度のチェックを行い、打痕候補の始まりとして、初期差分しきい値(所定値)以上の輝度差がある部位を探し、次に打痕候補の終わりとして、終端差分しきい値(所定値)以上の輝度差がある部位を探し、更にそれらを両端とする打痕候補の長さを求める(ステップS04)。
【0038】
≪手順7−2≫:上記で求めた打痕候補の長さが設定値に達し、且つ、打痕候補の部位の輝度のMAX差(即ち、最明部と最暗部の差)が設定値に達していれば、そのまま打痕候補とする。但し、打痕候補の部位の輝度のMAX差が設定値以上であっても、最明部と最暗部との長さが、深度到達距離として設定した値より大きいときは、加圧による微小変形部(等)によるものと見做し、打痕候補から外す(ステップS06)。
【0039】
≪手順7−3≫:打痕候補の部位が存在したら、画像を、二値化のしきい値(設定値)により打痕(候補)部と非打痕(候補)部とに分け、打痕(候補)部の面積を求める。
【0040】
≪手順7−4≫:検査テーブル2のデータにおいても、上記検査テーブル1の場合と同様にして、打痕(候補)部を決定する。但し、上記検査テーブル1のデータから打痕(候補)部とされた領域についてのみ、検査テーブル2に係る計算・判定を行う。
【0041】
≪手順7−5≫:赤色LED照明による打痕NG(No Good)候補面積(設定値)より小さく、且つ、打痕最小面積(設定値)より大きい面積の部位が、青色LED照明による検査結果の中にある場合(ステップS08)、「打痕有り」(ステップS16)と判定する。
【0042】
≪手順7−6≫:手順7−5に該当せず、赤色LED照明による打痕NG(No Good)候補面積(設定値)より大きい面積の部位が、青色LED照明による検査結果の中にある場合(ステップS10)、打痕ではなく変色などによるものと判断する。このときは、「再検査」(ステップS14)に進み、再検査を実施する。
【0043】
更に、再検査を所定回数行っても同一結果となるならば、最終的に打痕無しと判定する。
【0044】
≪手順7−7≫:手順7−5及び手順7−6に該当しない場合は、打痕無しと判定される(ステップS12)。
【0045】
以上で検査手順は終了する。上記手順にて、照度の切り換えや撮像などの動作の指示・制御の内容は、画像処理装置18内にプログラムとして格納されており、該装置18から与えられる。
【0046】
なお、図示していないが、画像処理装置18は、外部の制御装置に接続されており、検査数、良品数、不良数、若しくは不良カテゴリ等を記録することができる。それと同時に、それらデータを上記制御装置に係るモニターに表示することができる。さらに、画像処理装置18においては、上記のような累積データのサンプリング数などの品質管理に必要なデータは、変更できるようになっている。よって、不良数や不良カテゴリ等の品質管理データもフレキシブルに集計・表示することができる。これらの品質管理に係るデータを用いると、検査不合格に対する適切な処置を施すことが可能になる。
【0047】
【発明の効果】
本発明を利用することにより、以下のような効果を得ることができる。
【0048】
本発明に係る請求項1に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、半導体装置のリードに関する検査・判定を、正確且つ停滞無く、行うことができる。
【0049】
本発明に係る請求項2に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、リード打痕に関連する検出しにくい不良などを確実に検出できる。
【0050】
本発明に係る請求項3に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、リードの反りを容易に検出でき、よってリード打痕に関連する不良の一部を確実に検出できる。
【0051】
本発明に係る請求項4に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、半導体装置のリード検査において、無駄な検査を省き検査装置の検査効率を高めることができる。
【0052】
本発明に係る請求項5に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、検査不合格に対する対応を適切に行うことができる。
【0053】
本発明に係る請求項6に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、検査結果に対する品質管理項目が表示されるので、検査結果に対する対策が必要な場合、迅速に対応できる。また、検査データを解析し品質管理項目を眺めるための品質分析装置を別筐体として準備する場合に比べて、装置構成の合理化による装置コストの低減を図ることができる。
【0054】
本発明に係る請求項7に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、品質管理項目の解析のフレキシブル性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デバイスを検査する、本発明に係る実施の形態1のリード打痕検査装置の概略の側面図である。
【図2】検査対象デバイスのリード側からの側面検査図である。
【図3】打痕を伴う検査対象デバイスの斜視図である。
【図4】画像処理装置で行われる判定ロジックを示すフローチャートである。
【図5】例示の検査対象デバイスの斜視図である。
【図6】デバイスを検査する、従来のリード打痕検査装置の概略の側面図である。
【符号の説明】
2 検査対象デバイス、 2a リード、 2b 打痕、 4’ カメラ、 4a 第1の撮像用カメラ、 4b 第2の撮像用カメラ、 6’ レンズ、 6a 第1のレンズ、 6b 第2のレンズ、 8 第2の落射照明、 8’ 落射照明、 10、10’ リード打痕検査装置、 12 ローアングル照明、14 第1の落射照明、 16 ガイドレール、 16a ケガキ線、 18、18’ 画像処理装置、 20、20’ 外乱光遮断カバー
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造工程にて発生する半導体装置(デバイス)のリード部の打痕を、製品出荷前に検査する製品検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置のリード部には、異物、傷、又は打痕などのダメージが発生することがある。それらダメージの中でも特に打痕は、製品不良となるものである。
【0003】
図5は、例示の検査対象デバイス2の斜視図である。図6は、そのようなデバイスを検査する、従来のリード打痕検査装置10’の概略の側面図である。図6に示すように、従来のリード打痕検査装置10’では、検査対象デバイス2に対して、上方に赤色LEDを有する落射照明8’が配置される。リード2a表面は、落射照明8’により照光されカメラ4’にて撮像される。この撮像により得られるリード2a表面の濃淡度データを、打痕等のダメージが無いリードの撮像により得られる濃淡度データと比較して、打痕の有無を検査している。
【0004】
ところで、図5の検査対象デバイス2のリード2a表面では、銅素材がそのままで利用されている。よって、検査対象デバイス2の製造工程において、リード2a表面に発生する事象には、打痕のみではなく、加熱による変色や加圧による微少な変形なども含まれる。リード2a表面への加熱による変色や加圧による微小な変形は、カメラ4’で撮像されると打痕と同じように写る。従って、リード2aへの打痕を機械的に検査することは困難であり、結局リード2aへの打痕の検査では人間の目視に依存せざるを得ない。
【0005】
特開平08−210986号は、半導体製品あるいは電子部品等の製造装置と、製品あるいは部品に対して外観検査を行うことが可能な外観検査装置より成る製造工程を開示する。特開平10−198806号は、樹脂封止済みリードフレームの画像を撮像するカメラから画像分析装置に画像データが送信され、その画像データと登録画像データが比較されて不良品であると判断された場合には、画像分析装置から制御部に信号データが送信され制御部により生産システムが制御される樹脂封止済みリードフレーム外観検査装置が開示される。いずれも、発光色が異なる複数の照明、例えば、赤色LED照明と青色LED照明とによって採取される濃淡度データや輝度データを利用する発明ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、半導体装置のリードの打痕検査を自動化して行うリード打痕検査装置を提供することを目的とする。更に、品質分析部位を備えるリード打痕検査装置とすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するためになされたものである。本発明に係る請求項1に記載のリード打痕検査装置は、
パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置である。そのリード打痕検査装置において、
カメラ軸線上に発光色が異なる複数の照明を有し、前記画像に関する要素を前記画像処理装置にて計測し、その測定値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを自動的に比較し、合否判定を自動的に行う。
【0008】
本発明に係る請求項2に記載のリード打痕検査装置は、
複数のリードに対し、前記リードがパッケージから突出する方向と直交する方向に照射する青色照明と、前記リードと前記青色照明を挟むように配設され前記リードを照射する赤色照明とを設け、
前記リードと、前記青色照明および前記赤色照明を挟む位置に、前記カメラが配設されると共に、前記青色照明時の画像と、前記赤色照明時の画像とを前期画像処理装置にて重ね合せ、画像要素の計測を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る請求項3に記載のリード打痕検査装置は、
パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置である。そのリード打痕検査装置において、
前記半導体装置載置部に前記リードの列と平行をなす基準線部を設けると共に、前記リードの先端および前記基準線部を、照射する照明を設け、
前期リードと、前記照明を挟む位置に前記カメラを設け、前記基準線部と、前記リードとの距離を前記画像処理装置が計測し、
その計測値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを前記画像処理装置が自動的に比較し、合否判定を行う。
【0010】
本発明に係る請求項4に記載のリード打痕検査装置は、
パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置である。そのリード打痕検査装置において、
複数のリードに対し、前記リードがパッケージから突出する方向と直交する方向に照射する青色照明と、前記リードと前記青色照明を挟むように配設され前記リードを照射する赤色照明とを設け、
前記リードと、前記青色照明および前記赤色照明を挟む位置に、前記カメラが配設されると共に、前記青色照明時の画像と、前記赤色照明時の画像とを前期画像処理装置にて重ね合せ、画像要素の計測を行い、
その測定値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを前記画像処理装置が自動的に比較し、よって、第1の合否判定を行うことができ、
一方で、
前記半導体装置載置部に前記リードの列と平行をなす基準線部を設けると共に、前記リードの先端および前記基準線部を照射する照明を設け、
前期リードと、前記照明を挟む位置に前記カメラを設け、前記基準線部と、前記リードとの距離を前記画像処理装置が計測し、
その計測値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを前記画像処理装置が自動的に比較し、
よって、第2の合否判定を行うことができ、
更に、
一つの半導体装置に関する検査において、第1の合否判定と第2の合否判定とを連続的に行い得、
いずれか先に行われた合否判定において不合格の結果である場合は、検査を停止し、別の半導体装置の検査に自動的に移行することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る請求項5に記載のリード打痕検査装置は、
検査不合格のカテゴリを表示する手段を備えることを特徴とする、
請求項1乃至請求項4のうちのいずれかひとつに記載の半導体装置のリード打痕検査装置である。
【0012】
本発明に係る請求項6に記載のリード打痕検査装置は、
検査済みの累積データに対し品質管理項目を表示する手段を備えることを特徴とする、
請求項5に記載の半導体装置のリード打痕検査装置である。
【0013】
本発明に係る請求項7に記載のリード打痕検査装置は、
累積データの母数設定を可変とすることを特徴とする、
請求項6に記載の半導体装置のリード打痕検査装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る好適な実施の形態を説明する。
【0015】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1のリード打痕検査装置10の概略の側面図である。また、図2は、検査対象デバイス2のリード2a側からの側面検査図である。
【0016】
リード打痕検査装置10は、検査対象デバイス2の水平横方向に設置される第1の撮像用カメラ4a、検査対象デバイス2の垂直上方に設置される第2の撮像用カメラ4b、第1の撮像用カメラ4aの前位置に設置される第1のレンズ6a、第2の撮像用カメラ4bの前位置に設置される第2のレンズ6b、リード側面を水平方向から照射する第1の落射照明14、検査対象デバイス2のリード2a表面から一定距離を保ち該リード2aを垂直上方から照射する第2の落射照明8、その第2の落射照明8よりも検査対象デバイス2に接近した位置に設置されてリード2aを照射するローアングル照明12、検査対象デバイス2が搭載されその搭載面と平行である直線16aが側面にけがかれたガイドレール16、外乱光を遮蔽するカバー20、及び、第1の撮像用カメラ4aと第2の撮像用カメラ4bとに接続する画像処理装置18を、含む。上記の第2の落射照明8は、赤色LEDにより照射を行う。同様にローアングル照明12は、青色LEDにより照射を行う。
【0017】
検査対象デバイス2は、他の搬送装置(図示せず。)により自動搬送される。つまり、検査対象デバイス2は検査ステージ上へ搬送され、検査完了後、次工程へ搬送される。
【0018】
ところで、発生したリード打痕の状態を多数調査した結果、リード及びリード打痕の発生形状が、一定の条件を常に満たすことが判明した。その条件は、
・発生する打痕の面積の最大値に限界があること、及び、
・打痕の面積が上記最大値を越えると、リードは打痕の生じた方向に反ること
である。従って、検査対象デバイス2のリード2a表面の検査方法は、大まかに述べると、次の2段階により構成される。
(1)まず、検査対象デバイス2の側面をカメラ(第1の撮像用カメラ4a)にて撮像し、所定値以上に反っているリードが一つでも存在すれば、該デバイスは打痕のための不良製品である、と判断する。
(2)上記(1)により不良製品とされなかった検査対象デバイス2においては、上方から検査対象デバイス2の位置確認のための撮像を行って検査範囲を確定し、続いて打痕の有無の自動判定のためのリード表面の撮像を行って打痕の有無を自動判定する。
【0019】
本発明に係る実施の形態1のリード打痕検査装置10を用いて、検査対象デバイス2を検査する手順を、次に説明する。
【0020】
(1)側面からの撮像による検査
第1の落射照明14を点灯する時点にて、第1の撮像用カメラ4aによってリード2aの側面を撮像する。
【0021】
撮像後、画像処理装置18にて、ガイドレール16のケガキ線16aからの距離A及び距離B(図2参照)を計測する。ここで、「距離A」は、ケガキ線16aからリード2aの下面までの最小距離、「距離B」は、ケガキ線16aからリード2aの下面までの最大距離を表す。
【0022】
リード2aの傾き(反り)が無い場合のケガキ線16aからリード2aまでの正規の距離を「距離C」とする。この基準たる距離Cと距離Aの差、又は距離Cと距離Bの差が、所定値(例えば、0.2mm)を越える場合、リード打痕のための不良製品(又は、外力による変形のための不良製品)と見做し、一次検査不良とする。このとき以下の打痕検査は実施しない。
【0023】
個々のリード2aの傾き(反り)が所定値以下の場合、以下の打痕検査((2)上方からの撮像による自動判定)を実施する。
【0024】
(2)上方からの撮像による自動判定
リード表面の打痕の検査を、上方からの撮像により行う。まず、赤色LEDを含む第2の落射照明8が照射され、第2の撮像用カメラ4bによって検査対象デバイス2が撮像される。画像処理装置18は、撮像した画像での検査対象デバイス2の基準位置を確定し、該基準位置からリード検査対象範囲を確定する。
【0025】
次に、赤色LEDの光量を切り換えて、第2の落射照明8が照射され、リード表面の状態が第2の撮像用カメラ4bによって撮像される。この赤色LEDの光量の切り換えは、リード2a上の打痕を抽出可能となるようになされるものであり、光量は予め決定されている。
【0026】
2回目の第2の落射照明8の照射では、リード打痕2b(図3参照)が存在すると、光が拡散反射する。画像処理装置18に取り込まれる画像(A)においては、リード打痕2aに相当する部分は濃淡度が周辺部と異なる。
【0027】
リード2a表面に、加熱による変色部、又は、加圧による微小変形部が存在する場合にも、画像処理装置18の画像(A)における濃淡度が周辺部とは異なる。但し、加熱による変色部の濃淡度は滑らかな変化を示し、濃淡度の異なる部位の面積が非常に大きい。加圧による微小変形部の濃淡度は変化位置にて急激な変化を示し、濃淡度の異なる部位の面積が大きい。これらの画像の濃淡度に係る、打痕、加熱による変色部、及び加圧による微小変形部の特徴は、青色LEDを含むローアングル照明12によってリード表面が照射されると、より顕著となる。
【0028】
よって、続いて赤色LEDを含む第2の落射照明8が消され、青色LEDを含むローアングル照明12がリード2aに照射される。同時に、リード表面の状態が第2の撮像用カメラ4bによって撮像され、画像処理装置18は画像(B)を取り込む。この青色LEDの光量も、リード2a上の打痕を抽出可能となるように予め決定されている。
【0029】
画像処理装置18は、赤色照明による画像(A)と青色照明による画像(B)とを重ね合せ比較する際に、滑らかに濃淡度が変化する部位の面積を計測する。このとき、濃淡度が変化する部位の面積が所与の値より小さいならば、その部位は、加熱による変色部でも加圧による微小変形部でも無く、打痕であると判定することになる。
【0030】
以下に、検査手順をまとめて示す。特に、(手順1)と(手順7)は、図4のフローチャートに示される。図4は、画像処理装置18で行われる判定ロジックを示すフローチャートである。
【0031】
(手順1):側面から撮像した画像から、画像処理装置18はリード2aに所定以上の反りがあるか(否か)を確認する(図4・ステップS02)。あれば、打痕があると判定し(ステップS16)検査は終了する。
【0032】
(手順2):画像処理装置18は、赤色LEDを含む第1の落射照明8を照射して撮像した画像での検査対象デバイス2の基準位置を確定し、該基準位置からリード検査対象範囲を確定する。
【0033】
(手順3):リード2a上の打痕が抽出可能なように赤色LEDの光量が変更されて、第2の撮像用カメラ4bで画像が撮像される。画像処理装置18は、該画像におけるリード検査対象範囲内の、濃淡度と濃淡度の変化を計測する。打痕、及び加熱による変色部や加圧による微小変形部は、黒く見える。
【0034】
(手順4):画像処理装置18は、リード検査対象範囲内の画像の輝度データを基にして打痕候補部位を選定する。その打痕候補部位の各々における濃淡度の変化過程データを、画像処理装置18のメモリに「検査テーブル1」として格納する。
【0035】
(手順5):青色LEDを含むローアングル照明12が照射されて、もう一度第2の撮像用カメラ4bで画像が撮像される。画像処理装置18は、該画像におけるリード検査対象範囲内の、濃淡度と濃淡度の変化を計測する。打痕、及び加熱による変色部や加圧による微小変形部は、白く見える。
【0036】
(手順6):画像処理装置18は、リード検査対象範囲内の画像の輝度データを基にして打痕候補部位を選定する。その打痕候補部位の各々における濃淡度の変化過程データを、画像処理装置18のメモリに「検査テーブル2」として格納する。
【0037】
(手順7):画像処理装置18は、検査テーブル1と検査テーブル2とのデータを基にして、打痕の有無を判定する(図7・ステップS04〜ステップS14)。
≪手順7−1≫:検査テーブル1の画像の輝度のチェックを行い、打痕候補の始まりとして、初期差分しきい値(所定値)以上の輝度差がある部位を探し、次に打痕候補の終わりとして、終端差分しきい値(所定値)以上の輝度差がある部位を探し、更にそれらを両端とする打痕候補の長さを求める(ステップS04)。
【0038】
≪手順7−2≫:上記で求めた打痕候補の長さが設定値に達し、且つ、打痕候補の部位の輝度のMAX差(即ち、最明部と最暗部の差)が設定値に達していれば、そのまま打痕候補とする。但し、打痕候補の部位の輝度のMAX差が設定値以上であっても、最明部と最暗部との長さが、深度到達距離として設定した値より大きいときは、加圧による微小変形部(等)によるものと見做し、打痕候補から外す(ステップS06)。
【0039】
≪手順7−3≫:打痕候補の部位が存在したら、画像を、二値化のしきい値(設定値)により打痕(候補)部と非打痕(候補)部とに分け、打痕(候補)部の面積を求める。
【0040】
≪手順7−4≫:検査テーブル2のデータにおいても、上記検査テーブル1の場合と同様にして、打痕(候補)部を決定する。但し、上記検査テーブル1のデータから打痕(候補)部とされた領域についてのみ、検査テーブル2に係る計算・判定を行う。
【0041】
≪手順7−5≫:赤色LED照明による打痕NG(No Good)候補面積(設定値)より小さく、且つ、打痕最小面積(設定値)より大きい面積の部位が、青色LED照明による検査結果の中にある場合(ステップS08)、「打痕有り」(ステップS16)と判定する。
【0042】
≪手順7−6≫:手順7−5に該当せず、赤色LED照明による打痕NG(No Good)候補面積(設定値)より大きい面積の部位が、青色LED照明による検査結果の中にある場合(ステップS10)、打痕ではなく変色などによるものと判断する。このときは、「再検査」(ステップS14)に進み、再検査を実施する。
【0043】
更に、再検査を所定回数行っても同一結果となるならば、最終的に打痕無しと判定する。
【0044】
≪手順7−7≫:手順7−5及び手順7−6に該当しない場合は、打痕無しと判定される(ステップS12)。
【0045】
以上で検査手順は終了する。上記手順にて、照度の切り換えや撮像などの動作の指示・制御の内容は、画像処理装置18内にプログラムとして格納されており、該装置18から与えられる。
【0046】
なお、図示していないが、画像処理装置18は、外部の制御装置に接続されており、検査数、良品数、不良数、若しくは不良カテゴリ等を記録することができる。それと同時に、それらデータを上記制御装置に係るモニターに表示することができる。さらに、画像処理装置18においては、上記のような累積データのサンプリング数などの品質管理に必要なデータは、変更できるようになっている。よって、不良数や不良カテゴリ等の品質管理データもフレキシブルに集計・表示することができる。これらの品質管理に係るデータを用いると、検査不合格に対する適切な処置を施すことが可能になる。
【0047】
【発明の効果】
本発明を利用することにより、以下のような効果を得ることができる。
【0048】
本発明に係る請求項1に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、半導体装置のリードに関する検査・判定を、正確且つ停滞無く、行うことができる。
【0049】
本発明に係る請求項2に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、リード打痕に関連する検出しにくい不良などを確実に検出できる。
【0050】
本発明に係る請求項3に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、リードの反りを容易に検出でき、よってリード打痕に関連する不良の一部を確実に検出できる。
【0051】
本発明に係る請求項4に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、半導体装置のリード検査において、無駄な検査を省き検査装置の検査効率を高めることができる。
【0052】
本発明に係る請求項5に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、検査不合格に対する対応を適切に行うことができる。
【0053】
本発明に係る請求項6に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、検査結果に対する品質管理項目が表示されるので、検査結果に対する対策が必要な場合、迅速に対応できる。また、検査データを解析し品質管理項目を眺めるための品質分析装置を別筐体として準備する場合に比べて、装置構成の合理化による装置コストの低減を図ることができる。
【0054】
本発明に係る請求項7に記載のリード打痕検査装置を利用することにより、品質管理項目の解析のフレキシブル性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デバイスを検査する、本発明に係る実施の形態1のリード打痕検査装置の概略の側面図である。
【図2】検査対象デバイスのリード側からの側面検査図である。
【図3】打痕を伴う検査対象デバイスの斜視図である。
【図4】画像処理装置で行われる判定ロジックを示すフローチャートである。
【図5】例示の検査対象デバイスの斜視図である。
【図6】デバイスを検査する、従来のリード打痕検査装置の概略の側面図である。
【符号の説明】
2 検査対象デバイス、 2a リード、 2b 打痕、 4’ カメラ、 4a 第1の撮像用カメラ、 4b 第2の撮像用カメラ、 6’ レンズ、 6a 第1のレンズ、 6b 第2のレンズ、 8 第2の落射照明、 8’ 落射照明、 10、10’ リード打痕検査装置、 12 ローアングル照明、14 第1の落射照明、 16 ガイドレール、 16a ケガキ線、 18、18’ 画像処理装置、 20、20’ 外乱光遮断カバー
Claims (7)
- パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置において、
カメラ軸線上に発光色が異なる複数の照明を有し、前記画像に関する要素を前記画像処理装置にて計測し、その測定値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを自動的に比較し、合否判定を自動的に行う半導体装置のリード打痕検査装置。 - 複数のリードに対し、前記リードがパッケージから突出する方向と直交する方向に照射する青色照明と、前記リードと前記青色照明を挟むように配設され前記リードを照射する赤色照明とを設け、
前記リードと、前記青色照明および前記赤色照明を挟む位置に、前記カメラが配設されると共に、前記青色照明時の画像と、前記赤色照明時の画像とを前期画像処理装置にて重ね合せ、画像要素の計測を行うことを特徴とする、
請求項1に記載の半導体装置のリード打痕検査装置。 - パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置において、
前記半導体装置載置部に前記リードの列と平行をなす基準線部を設けると共に、前記リードの先端および前記基準線部を、照射する照明を設け、
前期リードと、前記照明を挟む位置に前記カメラを設け、前記基準線部と、前記リードとの距離を前記画像処理装置が計測し、
その計測値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを前記画像処理装置が自動的に比較し、合否判定を行う半導体装置のリード打痕検査装置。 - パッケージから突出し列をなす複数のリードを有する半導体装置を暗室の半導体装置載置部に載置し、前記リードに照明光を照射した状態で、前記リードをカメラで撮像すると共に、その撮像信号を画像処理装置で画像化する半導体装置のリード打痕検査装置において、
複数のリードに対し、前記リードがパッケージから突出する方向と直交する方向に照射する青色照明と、前記リードと前記青色照明を挟むように配設され前記リードを照射する赤色照明とを設け、
前記リードと、前記青色照明および前記赤色照明を挟む位置に、前記カメラが配設されると共に、前記青色照明時の画像と、前記赤色照明時の画像とを前期画像処理装置にて重ね合せ、画像要素の計測を行い、
その測定値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを前記画像処理装置が自動的に比較し、よって、第1の合否判定を行うことができ、
一方で、
前記半導体装置載置部に前記リードの列と平行をなす基準線部を設けると共に、前記リードの先端および前記基準線部を照射する照明を設け、
前期リードと、前記照明を挟む位置に前記カメラを設け、前記基準線部と、前記リードとの距離を前記画像処理装置が計測し、
その計測値と、予め前記画像処理装置に記憶させた基準値とを前記画像処理装置が自動的に比較し、
よって、第2の合否判定を行うことができ、
更に、
一つの半導体装置に関する検査において、第1の合否判定と第2の合否判定とを連続的に行い得、
いずれか先に行われた合否判定において不合格の結果である場合は、検査を停止し、別の半導体装置の検査に自動的に移行することを特徴とする、
半導体装置のリード打痕検査装置。 - 検査不合格のカテゴリを表示する手段を備えることを特徴とする、
請求項1乃至請求項4のうちのいずれかひとつに記載の半導体装置のリード打痕検査装置。 - 検査済みの累積データに対し品質管理項目を表示する手段を備えることを特徴とする、
請求項5に記載の半導体装置のリード打痕検査装置。 - 累積データの母数設定を可変とすることを特徴とする、
請求項6に記載の半導体装置のリード打痕検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002228593A JP2004069474A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | リード打痕検査装置 |
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JP2002228593A JP2004069474A (ja) | 2002-08-06 | 2002-08-06 | リード打痕検査装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010210373A (ja) * | 2009-03-10 | 2010-09-24 | Kyushu Nogeden:Kk | 外観検査装置 |
WO2023210313A1 (ja) * | 2022-04-28 | 2023-11-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 測定方法、測定システム、および情報処理方法 |
-
2002
- 2002-08-06 JP JP2002228593A patent/JP2004069474A/ja active Pending
Cited By (2)
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WO2023210313A1 (ja) * | 2022-04-28 | 2023-11-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 測定方法、測定システム、および情報処理方法 |
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