JP2004069357A - 3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】少数の磁気センサを配置することで、磁界を正確に検出できる3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサを得る。
【解決手段】磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板平面と約55度のなす角を持つ3つの平面から構成される凹領域が形成され、前記凹領域を構成する3つの平面のそれぞれに磁気センサ素子が配置されており、前記磁気センサ素子の磁気検出方向が互いに、ほぼ直交している3軸磁気センサとする。
【選択図】 図1
【解決手段】磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板平面と約55度のなす角を持つ3つの平面から構成される凹領域が形成され、前記凹領域を構成する3つの平面のそれぞれに磁気センサ素子が配置されており、前記磁気センサ素子の磁気検出方向が互いに、ほぼ直交している3軸磁気センサとする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気センサにより磁石の位置を検出する方式は、例えば、磁気センサとしてホール素子や磁気抵抗素子を用いた場合には、その感度が磁石の有無を検出する程度となる。磁気センサとして、より高感度な磁気インピーダンス素子を3軸の磁気ベクトルを検出する構成として用いた場合、磁石の位置のほか、方向も検出できる。
【0003】
図13は、従来の磁気センサの説明図である。従来の磁気センサの方式では、3角柱の側面にセンサチップを張り付けて側面から電極を取る構成となっている。本発明では、3軸の磁気センサの取り付け構成が、より簡易化され、より小型化が可能な構成となっており、取付不良も発生しにくく、歩留が低下する。
【0004】
前記構成により、例えば磁石を不透明で非磁性な対象、例えば人体などに埋め込んだ場合に、正確に位置を知ることができる。あるいは、磁石をペン型の入力手段(位置のほか、方向も指定できる)として、3Dコンピューターグラフィックの作成、編集などに使用できる。また、人体内部の生体磁気、あるいは生体内の磁性物質による磁場をある程度検出することが出来はじめており、磁石の双極子分布として生体磁気をとらえることで検出し、診断、造影などに活用できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
磁石の形状が棒状の場合は、1個の磁石の3次元座標位置、および磁石の方向、さらには磁石の種類(発生磁場強度、長さ)を検出する必要がある。磁石の形状が任意の形の場合(磁性微粒子、磁性原子等)、大きさと方向を持った磁気双極子の分布を検出する必要がある。
【0006】
前者の場合は、検出する必要のある情報の数に応じて磁気センサを増やす必要がある、情報を正確に求めるためには、さらに磁気センサの数を増やす必要があるが、入力機器は小型であることが求められる。後者の場合は、磁気双極子分布を正確に求めるためには、多数の磁気センサを密度高く配置する必要がある。
【0007】
従って、本発明の目的は、少数の磁気センサを配置することで、磁界を正確に検出できる3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板平面となす角度が約55度である3つの平面から構成される凹領域が形成され、前記凹領域を構成する3つの平面のそれぞれに磁気センサ素子が配置されており、前記磁気センサ素子の磁気検出方向が互いにほぼ直交している3軸磁気センサである。
【0009】
また、本発明は、磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板に、取り付け基板平面と約35度である3つの平面から構成される凸領域が形成され、前記凸領域を構成する3つの平面のそれぞれに磁気センサ素子が配置されており、前記3つの磁気センサ素子の磁気検出方向が互いに、ほぼ直交している3軸磁気センサである。
【0010】
また、本発明は、磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板となす角度が約45度である平面を含む凹領域が形成され、前記凹領域に含まれる前記2つの平面と、基板と平行な面のそれぞれに磁気センサ素子が配置され、3つの磁気センサ素子の磁気検出方向が互いに、ほぼ直交していること3軸磁気センサである。
【0011】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサにおいて、前記各磁気センサ素子は、磁性線の高周波インピーダンス変化を検出する磁気インピーダンスセンサ素子である3軸磁気センサである。
【0012】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサにおいて、前記磁気センサ素子の取り付けられている領域の外側に、コイルが巻き回された3軸磁気センサである。
【0013】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサにおいて、前記磁気センサ素子の取り付けられている領域の上層に、絶縁膜を介して渦巻き状にコイルパターンが形成された3軸磁気センサである。
【0014】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサを直列に並べたアレイ型磁気センサである。
【0015】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサを2次元に並べたアレイ型磁気センサである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態による3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサについて、以下に説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による3軸磁気センサの説明図である。図1の3軸磁気センサは、基板1に、前記基板1の平面となす角度が約55度である3つの平面から構成される凹領域10が形成されていて、前記各々の凹領域10に、単一の磁気センサ素子3が、各1個を配置した構成となっていて、またバイアスコイルが前記3つの凹領域を回周して巻かれており、前記磁気センサ素子の磁気検出方向が、互いに、ほぼ直交した構成である。ここで、磁気センサ素子3は、磁性コア2にて形成されている。
【0018】
また、基板1は、ガラス成型あるいは樹脂成型により傾斜面を形成しており、基板垂直方向を(1,1,1)方向とした場合に、傾斜面は、それぞれ(1,0,0)、(0,1,0)、(0,0,1)を垂直方向とする面となるように形成する。傾斜面3面で基板内に凹となっており、傾斜面と基板との成す角は、ほぼ55度である。
【0019】
ここで、磁気センサ素子は、磁気インピーダンスセンサであって、磁性コア21は、ガラス材などの誘電体ウェハ上に細長いパターンの磁性線をスパッタと、フォトリソグラフィ技術により形成する。具体的には、磁気検出コアのネガパターンでフォトレジストをマスキングし、アモルファス軟磁性膜を形成し、フォトレジストの洗浄を行う。
【0020】
さらに、回転磁場中熱処理を行って磁歪を除去し、その後、静磁場を幅方向に印加して熱処理を行うことで、磁化容易軸を形成することで磁気検出コアが形成される。保磁力は、0.1Oe[0.1×4π/103(A/m)]以下が望ましいが、1Oe[1×4π/103(A/m)]以下であっても、実用に耐える。磁化容易軸方向に磁石などで5Oe[5×4π/103(A/m)]以上、望ましくは100Oe[100×4π/103(A/m)]以上の静磁場を印加した状態でアモルファス軟磁性膜を形成すると、熱処理工程を省くことが出来る。
【0021】
図2は、実施の形態1による3軸磁気センサの磁気センサ素子の説明図である。図2のごとく、磁気センサ素子は、ストライプ状の磁性コア21が、導体膜7によって、直列に接続され、両端部が電極41に接続されている。ここで、検出磁界は、矢印のごとく、磁性コア21と平行する場合が、最大感度を示す。
【0022】
このように、磁性コアを、図2のように複数並列に並べて電気的に直列になるように導体膜で接続することで、信号レベルを上げることが出来る。接続部を非磁性の導体とすることで、磁性コアの磁化の乱れが無くなり、特性が安定する。
【0023】
さらに、アルミ、金、銅などの電極を形成し、電極部を除く領域を、酸化珪素のスパッタ膜や、樹脂フィルムなどにより保護し、図2のように誘電体ウェハを磁性線長手方向が凸頂点となり、磁性線長手方向と成す角が60度であるように切断することで、傾斜基板に実装する際の検出軸ずれがなくなる。誘電体ウェハが、500ミクロン以下100ミクロン以上の薄さであれば、取り付け時の検出軸ずれが少なく望ましい。また、電極が頂点付近にあることで、電極の占める面積が最小限となるため、チップの小型化によるコスト削減が容易となる。
【0024】
傾斜基板の水平面の領域には、磁気インピーダンスセンサチップとワイヤーボンディングなどの手段によって電気的に接続する電極パッドと、内周に磁気バイアス用の渦巻きコイルを形成する。渦巻きコイルは、傾斜面の直近を通電するように三角形のコイルとすることで、磁気インピーダンスセンサチップの磁性線に近接していることが磁気バイアスを加えるための電流効率が向上するため望ましい。
【0025】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2による3軸磁気センサの説明図である。図3の実施の形態2による3軸磁気センサは、磁気インピーダンスセンサチップの一部が傾斜領域に固定されている構成とすることで、磁気バイアスを加えるための電流効率が向上し、形状もより小型となる。ここで、磁気インピーダンスセンサチップの電極は、傾斜領域上にあるようにする。しかし、磁気インピーダンスセンサチップへの衝撃による破損の可能性があるため、上部へのカバーか、もしくは樹脂による保護が必要となる。
【0026】
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3による3軸磁気センサの説明図である。図4の実施の形態3による3軸磁気センサは、磁気検出軸が通常の座標系の基板面内2軸と、垂直方向1軸の構成と異なっているが、座標変換によるか、あるいは、センサ自体を検出軸のうち一つが垂直方向1軸と同じ方向となるように検出用の基準面と約55度傾かせることで合わせた3軸磁気センサである。
【0027】
図5は、図4の本発明の実施の形態3による3軸磁気センサの特性図であり、コイルの磁気バイアス効率に関する特性図である。ここで、コイルパターン幅、ギャップ共に、数十ミクロン、通電電流は数十mAとしている。
【0028】
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4による3軸磁気センサの説明図である。図6の実施の形態4による3軸磁気センサは、基板1cはシリコンの異方性エッチングにより傾斜面を形成しており、傾斜面は3面で基板に対して凸になっており、基板1cの垂直方向を(1,1,1)方向とした場合に、傾斜面は、それぞれ(1,0,0)、(0,1,0)、(0,0,1)を垂直方向とする面となる。傾斜面と基板面との成す角は、約35度となっている。
【0029】
磁気インピーダンス効果を示す磁性コアは、各傾斜面に形成し、導体電極も直接形成する。導体膜のバイアスコイルは、絶縁膜を介して形成しいる。図7は、図6の本発明の実施の形態4による3軸磁気センサの特性図である。ここで、図7の磁気バイアス効率は、図5の実施の形態3の3軸磁気センサよりも高い構成となっている。また、加工精度の面でも、より改善されている。
【0030】
(実施の形態5)
図8は、本発明の実施の形態5による3軸磁気センサの説明図である。図8の実施の形態5の3軸磁気センサは、基板1dはシリコンの異方性エッチングにより傾斜面を形成しており、傾斜面は2面で基板に対して凹になっており、基板に対する垂直方向を(0,0,1)方向とした場合に、傾斜面は、それぞれ(1,0,0)、(0,1,0)を垂直方向とする面となる。傾斜面と基板面との成す各は、約45度となっている。実施の形態1と同様に、磁気インピーダンス効果を示す磁性コアは、各傾斜面に形成し、導体電極も直接形成する。導体膜のバイアスコイルは、絶縁膜を介して形成しており、磁気バイアス効率は、実施の形態4の図7と同様の結果となっている。
【0031】
(実施の形態6)
図9は、本発明の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの説明図である。図9の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの構成において、直線上に、ほぼ等間隔で磁気センサを形成している。図11は、図9の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの応用例の説明図である。図11に示すように、磁石の発生磁場によって、各磁気センサは、図中の矢印のように磁場を検出する。
【0032】
図12は、図11の応用例の説明図を直角方向から見た説明図である。図12にて、磁気センサ配置直線に垂直な面での磁石の発生磁場分布である。このように、磁石の位置、方向、長さについては、各磁気センサにて検出される磁気ベクトルの方向および相対強度から求めることができる。
【0033】
(実施の形態7)
図10は、本発明の実施の形態7によるアレイ型磁気センサの説明図である。図10の実施の形態7によるアレイ型磁気センサは、二次元に配置された構成である。
【0034】
【発明の効果】
従って、本発明によれば、少数の磁気センサを配置することで、磁界を正確に検出できる3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による3軸磁気センサの説明図。
【図2】本発明の実施の形態1による3軸磁気センサの磁気センサ素子の説明図。
【図3】本発明の実施の形態2による3軸磁気センサの説明図。
【図4】本発明の実施の形態3による3軸磁気センサの説明図。
【図5】図4の本発明の実施の形態3による3軸磁気センサの特性図。
【図6】本発明の実施の形態4による3軸磁気センサの説明図。
【図7】図6の本発明の実施の形態4による3軸磁気センサの特性図。
【図8】本発明の実施の形態5による3軸磁気センサの説明図。
【図9】本発明の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの説明図。
【図10】本発明の実施の形態7によるアレイ型磁気センサの説明図。
【図11】図9の本発明の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの応用例の説明図。
【図12】図11の応用例の説明図を直角方向から見た説明図。
【図13】従来の磁気センサの説明図。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d 基板
2,2a,2b,2c,2d 磁性コア
3,3a,3b,3c,3d 磁気センサ素子
4,4a,4b,4c,4d 電極
5,5a,5b,5c,5d バイアスコイル
6,6a,6b,6c,6d ボンデイングワイヤ
10,10a,10b,13 凹領域
11 凸領域
21 磁性コア
41 電極
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気センサにより磁石の位置を検出する方式は、例えば、磁気センサとしてホール素子や磁気抵抗素子を用いた場合には、その感度が磁石の有無を検出する程度となる。磁気センサとして、より高感度な磁気インピーダンス素子を3軸の磁気ベクトルを検出する構成として用いた場合、磁石の位置のほか、方向も検出できる。
【0003】
図13は、従来の磁気センサの説明図である。従来の磁気センサの方式では、3角柱の側面にセンサチップを張り付けて側面から電極を取る構成となっている。本発明では、3軸の磁気センサの取り付け構成が、より簡易化され、より小型化が可能な構成となっており、取付不良も発生しにくく、歩留が低下する。
【0004】
前記構成により、例えば磁石を不透明で非磁性な対象、例えば人体などに埋め込んだ場合に、正確に位置を知ることができる。あるいは、磁石をペン型の入力手段(位置のほか、方向も指定できる)として、3Dコンピューターグラフィックの作成、編集などに使用できる。また、人体内部の生体磁気、あるいは生体内の磁性物質による磁場をある程度検出することが出来はじめており、磁石の双極子分布として生体磁気をとらえることで検出し、診断、造影などに活用できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
磁石の形状が棒状の場合は、1個の磁石の3次元座標位置、および磁石の方向、さらには磁石の種類(発生磁場強度、長さ)を検出する必要がある。磁石の形状が任意の形の場合(磁性微粒子、磁性原子等)、大きさと方向を持った磁気双極子の分布を検出する必要がある。
【0006】
前者の場合は、検出する必要のある情報の数に応じて磁気センサを増やす必要がある、情報を正確に求めるためには、さらに磁気センサの数を増やす必要があるが、入力機器は小型であることが求められる。後者の場合は、磁気双極子分布を正確に求めるためには、多数の磁気センサを密度高く配置する必要がある。
【0007】
従って、本発明の目的は、少数の磁気センサを配置することで、磁界を正確に検出できる3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板平面となす角度が約55度である3つの平面から構成される凹領域が形成され、前記凹領域を構成する3つの平面のそれぞれに磁気センサ素子が配置されており、前記磁気センサ素子の磁気検出方向が互いにほぼ直交している3軸磁気センサである。
【0009】
また、本発明は、磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板に、取り付け基板平面と約35度である3つの平面から構成される凸領域が形成され、前記凸領域を構成する3つの平面のそれぞれに磁気センサ素子が配置されており、前記3つの磁気センサ素子の磁気検出方向が互いに、ほぼ直交している3軸磁気センサである。
【0010】
また、本発明は、磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板となす角度が約45度である平面を含む凹領域が形成され、前記凹領域に含まれる前記2つの平面と、基板と平行な面のそれぞれに磁気センサ素子が配置され、3つの磁気センサ素子の磁気検出方向が互いに、ほぼ直交していること3軸磁気センサである。
【0011】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサにおいて、前記各磁気センサ素子は、磁性線の高周波インピーダンス変化を検出する磁気インピーダンスセンサ素子である3軸磁気センサである。
【0012】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサにおいて、前記磁気センサ素子の取り付けられている領域の外側に、コイルが巻き回された3軸磁気センサである。
【0013】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサにおいて、前記磁気センサ素子の取り付けられている領域の上層に、絶縁膜を介して渦巻き状にコイルパターンが形成された3軸磁気センサである。
【0014】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサを直列に並べたアレイ型磁気センサである。
【0015】
また、本発明は、前記の3軸磁気センサを2次元に並べたアレイ型磁気センサである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態による3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサについて、以下に説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による3軸磁気センサの説明図である。図1の3軸磁気センサは、基板1に、前記基板1の平面となす角度が約55度である3つの平面から構成される凹領域10が形成されていて、前記各々の凹領域10に、単一の磁気センサ素子3が、各1個を配置した構成となっていて、またバイアスコイルが前記3つの凹領域を回周して巻かれており、前記磁気センサ素子の磁気検出方向が、互いに、ほぼ直交した構成である。ここで、磁気センサ素子3は、磁性コア2にて形成されている。
【0018】
また、基板1は、ガラス成型あるいは樹脂成型により傾斜面を形成しており、基板垂直方向を(1,1,1)方向とした場合に、傾斜面は、それぞれ(1,0,0)、(0,1,0)、(0,0,1)を垂直方向とする面となるように形成する。傾斜面3面で基板内に凹となっており、傾斜面と基板との成す角は、ほぼ55度である。
【0019】
ここで、磁気センサ素子は、磁気インピーダンスセンサであって、磁性コア21は、ガラス材などの誘電体ウェハ上に細長いパターンの磁性線をスパッタと、フォトリソグラフィ技術により形成する。具体的には、磁気検出コアのネガパターンでフォトレジストをマスキングし、アモルファス軟磁性膜を形成し、フォトレジストの洗浄を行う。
【0020】
さらに、回転磁場中熱処理を行って磁歪を除去し、その後、静磁場を幅方向に印加して熱処理を行うことで、磁化容易軸を形成することで磁気検出コアが形成される。保磁力は、0.1Oe[0.1×4π/103(A/m)]以下が望ましいが、1Oe[1×4π/103(A/m)]以下であっても、実用に耐える。磁化容易軸方向に磁石などで5Oe[5×4π/103(A/m)]以上、望ましくは100Oe[100×4π/103(A/m)]以上の静磁場を印加した状態でアモルファス軟磁性膜を形成すると、熱処理工程を省くことが出来る。
【0021】
図2は、実施の形態1による3軸磁気センサの磁気センサ素子の説明図である。図2のごとく、磁気センサ素子は、ストライプ状の磁性コア21が、導体膜7によって、直列に接続され、両端部が電極41に接続されている。ここで、検出磁界は、矢印のごとく、磁性コア21と平行する場合が、最大感度を示す。
【0022】
このように、磁性コアを、図2のように複数並列に並べて電気的に直列になるように導体膜で接続することで、信号レベルを上げることが出来る。接続部を非磁性の導体とすることで、磁性コアの磁化の乱れが無くなり、特性が安定する。
【0023】
さらに、アルミ、金、銅などの電極を形成し、電極部を除く領域を、酸化珪素のスパッタ膜や、樹脂フィルムなどにより保護し、図2のように誘電体ウェハを磁性線長手方向が凸頂点となり、磁性線長手方向と成す角が60度であるように切断することで、傾斜基板に実装する際の検出軸ずれがなくなる。誘電体ウェハが、500ミクロン以下100ミクロン以上の薄さであれば、取り付け時の検出軸ずれが少なく望ましい。また、電極が頂点付近にあることで、電極の占める面積が最小限となるため、チップの小型化によるコスト削減が容易となる。
【0024】
傾斜基板の水平面の領域には、磁気インピーダンスセンサチップとワイヤーボンディングなどの手段によって電気的に接続する電極パッドと、内周に磁気バイアス用の渦巻きコイルを形成する。渦巻きコイルは、傾斜面の直近を通電するように三角形のコイルとすることで、磁気インピーダンスセンサチップの磁性線に近接していることが磁気バイアスを加えるための電流効率が向上するため望ましい。
【0025】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2による3軸磁気センサの説明図である。図3の実施の形態2による3軸磁気センサは、磁気インピーダンスセンサチップの一部が傾斜領域に固定されている構成とすることで、磁気バイアスを加えるための電流効率が向上し、形状もより小型となる。ここで、磁気インピーダンスセンサチップの電極は、傾斜領域上にあるようにする。しかし、磁気インピーダンスセンサチップへの衝撃による破損の可能性があるため、上部へのカバーか、もしくは樹脂による保護が必要となる。
【0026】
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3による3軸磁気センサの説明図である。図4の実施の形態3による3軸磁気センサは、磁気検出軸が通常の座標系の基板面内2軸と、垂直方向1軸の構成と異なっているが、座標変換によるか、あるいは、センサ自体を検出軸のうち一つが垂直方向1軸と同じ方向となるように検出用の基準面と約55度傾かせることで合わせた3軸磁気センサである。
【0027】
図5は、図4の本発明の実施の形態3による3軸磁気センサの特性図であり、コイルの磁気バイアス効率に関する特性図である。ここで、コイルパターン幅、ギャップ共に、数十ミクロン、通電電流は数十mAとしている。
【0028】
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4による3軸磁気センサの説明図である。図6の実施の形態4による3軸磁気センサは、基板1cはシリコンの異方性エッチングにより傾斜面を形成しており、傾斜面は3面で基板に対して凸になっており、基板1cの垂直方向を(1,1,1)方向とした場合に、傾斜面は、それぞれ(1,0,0)、(0,1,0)、(0,0,1)を垂直方向とする面となる。傾斜面と基板面との成す角は、約35度となっている。
【0029】
磁気インピーダンス効果を示す磁性コアは、各傾斜面に形成し、導体電極も直接形成する。導体膜のバイアスコイルは、絶縁膜を介して形成しいる。図7は、図6の本発明の実施の形態4による3軸磁気センサの特性図である。ここで、図7の磁気バイアス効率は、図5の実施の形態3の3軸磁気センサよりも高い構成となっている。また、加工精度の面でも、より改善されている。
【0030】
(実施の形態5)
図8は、本発明の実施の形態5による3軸磁気センサの説明図である。図8の実施の形態5の3軸磁気センサは、基板1dはシリコンの異方性エッチングにより傾斜面を形成しており、傾斜面は2面で基板に対して凹になっており、基板に対する垂直方向を(0,0,1)方向とした場合に、傾斜面は、それぞれ(1,0,0)、(0,1,0)を垂直方向とする面となる。傾斜面と基板面との成す各は、約45度となっている。実施の形態1と同様に、磁気インピーダンス効果を示す磁性コアは、各傾斜面に形成し、導体電極も直接形成する。導体膜のバイアスコイルは、絶縁膜を介して形成しており、磁気バイアス効率は、実施の形態4の図7と同様の結果となっている。
【0031】
(実施の形態6)
図9は、本発明の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの説明図である。図9の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの構成において、直線上に、ほぼ等間隔で磁気センサを形成している。図11は、図9の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの応用例の説明図である。図11に示すように、磁石の発生磁場によって、各磁気センサは、図中の矢印のように磁場を検出する。
【0032】
図12は、図11の応用例の説明図を直角方向から見た説明図である。図12にて、磁気センサ配置直線に垂直な面での磁石の発生磁場分布である。このように、磁石の位置、方向、長さについては、各磁気センサにて検出される磁気ベクトルの方向および相対強度から求めることができる。
【0033】
(実施の形態7)
図10は、本発明の実施の形態7によるアレイ型磁気センサの説明図である。図10の実施の形態7によるアレイ型磁気センサは、二次元に配置された構成である。
【0034】
【発明の効果】
従って、本発明によれば、少数の磁気センサを配置することで、磁界を正確に検出できる3軸磁気センサおよびアレイ型磁気センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による3軸磁気センサの説明図。
【図2】本発明の実施の形態1による3軸磁気センサの磁気センサ素子の説明図。
【図3】本発明の実施の形態2による3軸磁気センサの説明図。
【図4】本発明の実施の形態3による3軸磁気センサの説明図。
【図5】図4の本発明の実施の形態3による3軸磁気センサの特性図。
【図6】本発明の実施の形態4による3軸磁気センサの説明図。
【図7】図6の本発明の実施の形態4による3軸磁気センサの特性図。
【図8】本発明の実施の形態5による3軸磁気センサの説明図。
【図9】本発明の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの説明図。
【図10】本発明の実施の形態7によるアレイ型磁気センサの説明図。
【図11】図9の本発明の実施の形態6によるアレイ型磁気センサの応用例の説明図。
【図12】図11の応用例の説明図を直角方向から見た説明図。
【図13】従来の磁気センサの説明図。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d 基板
2,2a,2b,2c,2d 磁性コア
3,3a,3b,3c,3d 磁気センサ素子
4,4a,4b,4c,4d 電極
5,5a,5b,5c,5d バイアスコイル
6,6a,6b,6c,6d ボンデイングワイヤ
10,10a,10b,13 凹領域
11 凸領域
21 磁性コア
41 電極
Claims (8)
- 磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し、磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板平面となす角度が約55度である3つの平面から構成される凹領域が形成され、前記凹領域を構成する3つの平面のそれぞれに磁気センサ素子が配置されており、前記磁気センサ素子の磁気検出方向が互いにほぼ直交していることを特徴とする3軸磁気センサ。
- 磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し、磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板に、取り付け基板平面となす角度が約35度である3つの平面から構成される凸領域が形成され、前記凸領域を構成する3つの平面のそれぞれに磁気センサ素子が配置されており、前記3つの磁気センサ素子の磁気検出方向が互いにほぼ直交していることを特徴とする3軸磁気センサ。
- 磁気センサ素子を、取り付け基板面にほぼ垂直方向に配置し、磁気を検出する3軸磁気センサにおいて、前記取り付け基板となす角度が約45度である2つの平面を含む凹領域が形成され、前記凹領域に含まれる前記2つの平面と、基板と平行な面のそれぞれに磁気センサ素子が配置され、3つの磁気センサ素子の磁気検出方向が互いにほぼ直交していることを特徴とする3軸磁気センサ。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の3軸磁気センサにおいて、前記各磁気センサ素子は、磁気インピーダンスセンサ素子であることを特徴とする3軸磁気センサ。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の3軸磁気センサにおいて、前記磁気センサ素子の取り付けられている領域の外側に、コイルが巻き回されたことを特徴とする3軸磁気センサ。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の3軸磁気センサにおいて、前記磁気センサ素子の取り付けられている領域の上層に、絶縁膜を介して渦巻き状にコイルパターンが形成されたことを特徴とする3軸磁気センサ。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の3軸磁気センサを、単一基板内にて、直列に配置されたことを特徴とするアレイ型磁気センサ。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の3軸磁気センサを、単一基板内にて、2次元に配置されたことを特徴とするアレイ型磁気センサ。
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CN100346492C (zh) * | 2005-05-20 | 2007-10-31 | 中国科学院合肥物质科学研究院 | 磁敏传感器阵列及其制造方法 |
JP2019066460A (ja) * | 2017-08-07 | 2019-04-25 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | 大表面用磁界センサアレイ |
-
2002
- 2002-08-02 JP JP2002226003A patent/JP2004069357A/ja active Pending
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