JP2004069201A - 製氷装置、冷蔵庫、冷蔵庫の製氷方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水を貯留し側部および底部の周辺から製氷する製氷皿に、水を供給する給水手段から製氷皿へ水を給水する給水経路を設け、製氷皿上面に、製氷皿に貯留された水を主に水平方向に循環させための送風を行い、この送風は氷と水の界面の成分飽和水層を拡散させるような風速にて送風することにより、良好な透明氷を得ることができる。また供給水に微小気泡を含ませ製氷皿に供給することにより簡単に透明氷を得ることができる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍冷蔵庫などに備えて透明な氷を短時間で作る製氷装置に関するものである。また本発明は透明氷を製氷可能な冷蔵庫およびその冷蔵庫の製氷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
家庭用の冷凍冷蔵庫などにおいては、給水装置から供給された水を製氷皿に貯留して製氷し、製氷後に駆動装置で製氷皿を反転して利用する自動製氷装置が普及している。しかし、一般的には白濁した氷が形成される。
【0003】
氷が白濁して見えるのは、氷に光を反射して白く見える部分が形成されるためであるが、これは水中に溶存した物質、特にガス成分が微小な気泡として氷に閉じ込められていくことが、主な原因であると考えられる。一般的に物質が結晶を形成する場合、単一の成分で結晶が形成される。水が凍結して氷になる場合も同様であるため、水中に溶解している不純物は凍結過程で氷―水界面に排出され、氷―水界面では不純物が過飽和状態になっている。そして、過飽和水層の不純物が水中に拡散する速度よりも氷の成長する速度が大きい場合、氷は不純物を取り込みながら成長し氷が白濁する。
【0004】
透明な氷を作るには、気泡などの不純物が水中に拡散する速度よりも遅く氷を成長させるか、水を強制的に攪拌するなどして拡散速度を上げる必要性がある。拡散速度を上げずに透明氷を成長させる場合、一般的には氷成長速度は2〜3[mm/h]以下でなくてはならないと言われており、現在の家庭用冷蔵庫の氷厚みである約20[mm]分の透明氷を作るには、約6.7〜10時間かかることになってしまう。
【0005】
そこで、高速透明氷を作るための方法として、氷−水界面のガス過飽和水の拡散を促進し、余剰のガスを水中、ひいては大気に放出する方法が考えられる。また、このとき、水面全面が凍結してしまうと、余剰ガスの逃げ道がなくなるため、凍結完了時まで大気へガスを放出できる水面が脱気面として残されている必要性がある。
【0006】
このような透明氷の製氷装置として、第1に、特開平8−5211号公報に示される形態のものがある。この方式は、製氷中常に水を流動させるので、氷−水界面に析出する過飽和空気層の拡散が促進される。以下、従来の第1の発明の第1の実施例について図41を参照しながら説明する。11aは、冷蔵庫の冷凍室に設けられた低温製氷部である低温部の製氷皿、11bは低温部製氷皿と分離可能な一体構造で構成された高温貯水部である高温部の製氷皿、33aは凝固した氷の状態を示し、33bは凝固していない水の状態を示す。13は製氷皿11a,11bに製氷用水を供給するための給水管、34は低温部の製氷皿11aと高温部の製氷皿11bを分離するためのソレノイドとバネを組み合わせた離氷駆動部である分離駆動部、35aは低温部製氷皿の上・下部に設けられ、この製氷皿と一体成形された連通部材である低温側連通部、35bは低温側連通部35aと連通接続し、高温部製氷皿の上・下部に設けられ、この製氷皿と一体成形された連通部材である高温側連通部、36は低温部製氷皿11aと高温部製氷皿11bの下部および上部に設けられた連通部、37は高温部製氷皿11bの上部に設けられ、高温側から低温側に向かって水を流す供給ポンプである小型ポンプ、38は高温部製氷皿11bや配管等に設けられた凍結防止用ヒータ、39は高温部製氷皿の上部に、低温部製氷皿の上端より低い位置に、水が流れ出やすいように加工した上部流水口、40は高温部製氷皿の下部に配置した断熱材、41は高温部製氷皿11bより流出した水を導く飲料水管、42は上部流水口35より流れ出て飲料水管37を通過する水の量を計量する検出手段である流量計、43は飲料水を貯水する貯水ボックス、9は冷蔵庫の冷凍室、6は冷蔵庫の冷蔵室である。
【0007】
製氷動作について説明する。電源が入ると、電源からの製氷開始信号、または後述する分離駆動部34からの駆動完了信号、即ち、供給水の開始を制御する高温貯水部の水位に相当する特性値の信号を給水装置(図示せず)が受信した後に、製氷皿11a,11bに給水管13より水道水を自動給水する。互いに連通している低温部製氷皿11aと高温部製氷皿11bとが満水になると、上部流水口35より水が流れ、飲料水管41を通過して、流量計42に達し、この信号、即ち、供給水の停止を制御する高温貯水部の水位に相当する特性値の信号を給水装置が受けて給水管13からの給水を停止させ、製氷過程に入る。製氷皿の温度は、冷凍室9の温度が氷点下のため徐々に下がり、製氷を始める。このとき、高温部製氷皿11bは、断熱材4の断熱効果で、低温部製氷皿11aより、常に高い温度を保つ。また、小型ポンプ37は供給された水道水の低温部製氷皿11aで氷結しなかった水を低温部製氷皿11aと高温部製氷皿11bの間を繰り返し循環させるようにし、わずかな水流を発生させるようにする。このわずかな水流と、高温部製氷皿11bのやや高温の水が低温部製氷皿11aの上部に流れ込むことによって、図41に示すように、低温部製氷皿11aの左下部分から製氷が始まる。
【0008】
製氷過程が進行すると、水から氷に凝固する際に体積が増加するため、上部流水口39より水が流れ出し、飲料水管41を通って流量計42に達する。これは水が氷に変わるとき、氷の体積が水の体積より約9%増えるため、低温部製氷皿11aの体積の9%に相当する水が高温部製氷皿11bよりオーバフローすることになる。このため、この製氷完了を示す供給ポンプの通電電流に相当する特性値である越えた水が、検出手段である流量計42に達したことを契機に、低温部製氷皿11aでの製氷が完了したことを検出し、この検出結果より分離駆動部34が動作し、高温部製氷皿11bを図40の右方向に移動させる。この結果高温部製氷皿11bと低温部製氷皿11aが分離する。この低温部製氷皿11aと高温部製氷皿11bとの分離により、高温部製氷皿11b内の水は高温側連通部34bへ流れ出し、飲料水管41を通って貯水ボックス43に貯水される。
【0009】
また、従来の例として図42を参照しながら説明する。図42は低温部製氷皿11aを−3℃以下の冷凍室9内に、高温部製氷皿11bを0℃以上の冷蔵室6内に配置したもので、それぞれ製氷皿の温度をTL ,TH とすれば、TL ≦−3℃が製氷条件として必要である。なお、30は高温部製氷皿11bから低温部製氷皿11aに製氷用水を送るための送水管、31は上方にある低温部製氷皿11aに、下方の高温部製氷皿11bの製氷用水5bを送る原動力となる送水ポンプである。なお、その他の符号は図41で説明した通りである。
【0010】
次に、動作について説明する。まず、図41の説明と同様に製氷皿11aに給水管13より製氷用水を自動給水した後、製氷過程に入る。低温部製氷皿11aは冷却され、皿内部の水は凝固し始めるが、高温部製氷皿11bの比較的高い温度の製氷用水が図の左方向から流入し、右上方向への流れがあるため、下部から製氷を始める。このとき、水中の溶質濃度は前述のとおり温度の高い液相で高く、温度の低い固相で低くなるため透明な氷11aができる。また、送水ポンプ31により製氷用水を循環させると、一定時間あたり一定流量が流れ、この流量は流量計42によって検出される。図42は流量計42を通過する流量を時間あたりで示したもので、製氷中は凝固による体積増加のため、わずかに標準量より多くなり、製氷が完了すると水量は標準量より少なくなる。この水量が少なくなり始めた時点、即ち製氷完了を示す供給ポンプの通電電流に相当する特性値を検出手段である流量計42が検知すると送水ポンプ31を停止し製氷用水の循環を停止させるが、さらに低温部製氷皿11aを所定時間冷却して製氷を完結させ、離氷する。ここで離氷された氷は、前述の通り、製氷用水が常に動き、溶解していた溶質を排除しながら凝固するため、透明な硬い氷となる。
【0011】
また、他の方式として、特開2001−355946号公報に示される形態のものがある。この方式は、気泡を効率的に浮上させて短時間で脱気できるようにすることで短時間に高品質な透明氷が製氷できるようにした製氷装置及びそれを用いた冷凍冷蔵庫である。以下、この例について図43から46を参照しながら説明する。
【0012】
図43〜45は当該製氷装置44の構成図で、図43は側面図、図44は上面図、図45は正面図である。なお、これらの図において、構成が容易に理解できるように部材の一部を適宜省略し又は簡略化して示されている部分があることを付言する。
【0013】
製氷装置44は、給水タンク12からの水を貯留する製氷皿11、当該製氷皿11に貯留された水に空気を吹付けるブロー機構45、製氷皿11を反転させて当該製氷皿11の氷を貯氷箱21に移す脱氷機構等を有している。
【0014】
このような製氷皿11は、上面が開口して形成された合成樹脂製で、その内側が凹状に形成された複数の製氷ブロック46に区画され、また製氷皿11の両端部(図2では、左右方向)には回動軸14が設けられると共に、左端に給水タンク12からの水が給水される給水口13が設けられている。そして、製氷皿11の裏側に冷却装置から冷凍室に送られてきた冷気が送風されて、当該製氷皿11を底部側から冷却して製氷が行われる。
【0015】
ブロー機構45は、空気を送風するポンプ47、該ポンプ47により送風される空気を製氷皿11の上方まで導く送風ダクト48、該送風ダクト48により導かれた空気を加熱する空気加熱ヒータ22、該空気加熱ヒータ22により加熱されて温風となった空気を各製氷ブロック46に貯留された水に吹き当てるノズル23、該ノズル23から吹出された空気が集り、再度ポンプ47に循環させる帰還ダクト49、製氷皿11の上面近傍の温度を検出する温度検出器18等を有している。ポンプ47は、シロッコファン等からなり、中央部分から吸気し、周囲から吐出すように形成されると共に、ポンプ47、送風ダクト48、ノズル34及び帰還ダクト49がなす空気路は閉回路に形成されて、ポンプ47からの空気は図44に示す矢線に従い送風ダクト48、ノズル23及び帰還ダクト49を循環する。
【0016】
ノズル23は、製氷ブロック46に対応して複数設けられて、空気を整流して製氷皿11に貯留された水に対して所定の吹付角度で吹付けられるように取付けられている。図46は製氷ブロック46に対するノズル23の吹付角度θ(法線となす角度)を模式的に示した図で、図46(a)及び図46(b)は側断面図、図46(c)は上面図を示している。なお、図46(a)は製氷開始時の側断面図であり、図46(b)は製氷中における側断面図を模式的に示している。
【0017】
ノズル23の吹付角度θ及び吹付位置Pは、製氷ブロック46の大きさ(吹付面の大きさ)、ノズル23から吹出される温風の速度、製氷ブロック46に貯留されている水の量等に対応して設計されるものである。
【0018】
従って、一概に吹付角度θ及び吹付位置Pを規定することができないが、今日市販されている製氷皿11では概ね吹付角度θ=20〜70度の角度がよく、より好ましくは吹付角度θ=45±1度がよい。
【0019】
また、吹付位置Pは、少なくとも製氷ブロック46の水平面中心位置に対して風上側(図45(a)において中心線Kより右側)の位置であることが好ましい。
【0020】
このように吹付位置P及び吹付角度θを設定したノズル23から吹出された温風は、製氷皿11の水に吹き当り、当該水を上下に攪拌する。図46に示す点線矢印はかかる温風の吹付けにより攪拌された水の動きを示している。
【0021】
ノズル23の吹付角度θが、少なくともθ>0であるので、温風により水は図46(a)に示すように鉛直断面で回転するようになる。特に、吹付位置Pが中心線Kより風上側であるので効率的に水を回転させる(攪拌させる)ことができるようになっている。
【0022】
また、図46(c)のようにノズル23は中心線Lの上に設ける。これにより当該中心線Lに対して左右対称に水が回転するようになって攪拌を効率的に行うことができるようになっている。
【0023】
このように製氷ブロック46の水が回転することは、当該水が攪拌されることであるので製氷過程で未結氷中にでてきた気泡も攪拌された水と一緒に動き、水面又は水面近傍まで運ばれるようになるので容易に脱気することが可能になる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の製氷装置においては、貯水部から製氷部へ常に水を流動させなくてはならず、流入口または流出口以外の流路、例えば製氷皿の一部が凍結して流路が閉塞した場合でも、水の流動は停止し、製氷皿の部位によっては水の流動効果が十分に得られず良好な透明氷を得られないという問題点があった。
【0025】
また、気泡が形成されてからその離脱を早めようとしているが、気泡は元々氷面に接するようにして形成されるため、気泡に十分な浮力を与える前に気泡が氷に補足される可能性が高く、また、気泡がどの程度氷に補足されても離脱させることが可能であるのか明確化されていないため、必ずしも良好な透明氷を得られないという問題点があった。
【0026】
また、水の流れが常に一方向であった場合に製氷皿内に一部に死水域が生じ、水の流動効果が得られず良好な透明氷を得られないという問題点があった。また、常時流動を行うことで、水供給ポンプへの通電時間が長くなり、ポンプの耐久性がもたなかったりエネルギーが多く必要になるなどの問題点があった。
【0027】
また、氷−水界面から放出される気体が十分な浮力のある気泡に成長できず氷中に残存し、良好な透明氷が得られないという問題点があった。
【0028】
また、凍結が底面のみでなく側面からも進行するため、底面から脱気面間での距離によっては底面側の氷−水界面から浮上した気泡が側面側の氷―水界面に付着し白濁因子となり、良好な透明氷を得られないという問題点があった。
【0029】
本発明は上記従来の問題点を解消するためになされたものであり、透明度の高い氷を生成する製氷装置、冷蔵庫、製氷方法を提供することを目的としている。本発明は短時間で確実に良好な透明氷が得られる実用的な装置、方法を得ることにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1にかかわる製氷装置は、水を貯留し、側部および底部の周辺から製氷する製氷皿と、製氷皿に供給する水を貯水する給水手段から製氷皿へ水を給水する給水経路と、製氷皿に貯留された水を強制的に主に水平方向に循環させる送風手段と、を備え、送風手段の送風は、氷と水の界面のガス成分飽和水層を拡散させるような風速にて送風するものである。
【0031】
本発明の請求項2にかかわる製氷装置の送風手段は、送風機の吹出風路側に、製氷皿上面の少なくとも一部に、水面の法線方向に対し斜向させた気流を吹き付ける気流ガイド手段を設けたものである。
【0032】
本発明の請求項3にかかわる製氷装置は、送風手段を間欠的に動作させる制御手段を設けたものである。
【0033】
本発明の請求項4にかかわる製氷装置は、製氷皿を所定角度傾けて保持する支持手段を設けたものである。
【0034】
本発明の請求項5にかかわる製氷装置は、水を貯留して製氷する製氷皿と、製氷皿に供給する水を貯水する給水手段と、給水手段から製氷皿へ水を給水する給水経路と、製氷皿に所定の粒径以下の気泡が所定個数以上混入するように給水手段および給水経路のいずれかに設けられ微小気泡を発生する微小気泡発生手段とから構成されている。
【0035】
本発明の請求項6にかかわる製氷装置の微小気泡発生手段は、給水手段もしくは給水経路に空気を取り入れ可能な給気経路を設けたものである。
【0036】
本発明の請求項7にかかわる製氷装置は、給水経路に吸気経路が設けられ、給気経路の設置された位置から給水手段側および製氷皿側に対し所定長さの給水経路を他の部位の給水経路よりも狭い通路にしたものである。
【0037】
本発明の請求項8にかかわる製氷装置は、給水経路の給気経路接続位置よりも下流側に、所定の粒径以上の気泡を前記給水経路外に放出するための大気泡放出部を設けたものである。
【0038】
本発明の請求項9にかかわる製氷装置は、給気経路接続位置よりも下流側に設けられた開閉弁と、開閉弁が閉の際は給気経路の接続口を給水が循環するように設けられた循環手段と、を備え、開閉弁を開にして製氷皿に給水するものである。
【0039】
本発明の請求項10にかかわる製氷装置は、給水路の出口を給水経路の途中よりも狭くしたものである。
【0040】
本発明の請求項11にかかわる製氷装置は、微小気泡は100μm以下の粒径で、かつ微小気泡の個数は製氷皿中に100個以上であるとするものである。
【0041】
本発明の請求項12にかかわる製氷装置は、製氷皿上面に製氷皿に貯留された水を主に水平方向に循環させる送風手段を設け、送風手段の送風は氷と水の界面のガス成分を拡散させるような風速にて送風するものである。
【0042】
本発明の請求項13にかかわる製氷装置は、製氷皿を支持し回転させる軸と、軸によって製氷皿を回動させる駆動装置と、駆動装置により、製氷中に製氷皿を支持軸を中心に製氷皿を揺動させる制御手段とを備えたものである。
【0043】
本発明の請求項14にかかわる製氷装置は、製氷皿に貯留された水が波打つ程度に振動を加える振動発生装置とを備えたものである。
【0044】
本発明の請求項15にかかわる製氷装置の、製氷皿上面の空気温度は2℃よりも高い温度とするものである。
【0045】
本発明の請求項16にかかわる製氷装置は、製氷皿に貯留された水の温度を検出するための温度検出手段と、送風手段の動作を温度検出手段で検出された所定の第1の温度から開始し、所定の第2の温度で停止させるための制御手段とを備えたものである。
【0046】
本発明の請求項17かかわる製氷装置は、製氷皿に貯留された水の温度を検出するための温度検出手段と、温度検出手段で検出された温度が所定の温度となってからの時間を計測する計時手段と、送風手段の動作を所定の温度から開始し計時手段により計測された時間が所定時間以上で停止させる制御手段とを備えたものである。
【0047】
本発明の請求項18記載の製氷装置は、給水手段から製氷皿への給水を短時間ずつ複数回に分けて製氷途中で行うものである。また本発明の製氷装置は、製氷皿上面への風速を1.5m/s以上、または製氷皿水表面の水流速度を15mm/s以上になるように送風手段にて送風するものである。
【0048】
本発明の請求項20の冷蔵庫は、本発明の製氷装置を庫内に設けたものである。また、本発明の請求項21の冷蔵庫は、製氷皿を冷蔵室または野菜室に隣接して配置したものである。
【0049】
本発明の請求項22の冷蔵庫の製氷方法は、庫内に配置され水を貯留する製氷皿の側部および底部の周辺に冷気を供給し製氷皿にて製氷を行うステップと、製氷皿上面の空気温度を冷蔵室内の空気温度に近い温度とするステップと、製氷皿上面の開放された水面に主に水平方向に水を循環させるように所定の風速以上で送風するステップと、を備えたものである。
【0050】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態の例について、図1から図6に従い説明する。
【0051】
図1は本発明に係わる製氷装置の側断面図、図2は本発明にかかる製氷装置が適用された家庭用冷凍冷蔵庫の正面断面図で、正面の扉を除いた場合の状態、図3(a)は製氷皿を上面から見た場合の平面図、(b)は本発明にかかる製氷皿を後述する製氷皿の支持軸のある面から見た場合の側断面図、図4は本発明にかかる製氷皿内の貯留水の水表面および水底面の水流速度、図5は本発明にかかる製氷装置による製氷工程のフローチャートである。
【0052】
1は冷凍冷蔵庫本体で、外箱2、内箱3、および前記外箱2と前記内箱3の間に充填された断熱材4により構成されている。5は冷凍室9と同様に冷凍温度が可能な冷気が噴出される製氷室、6は前記製氷室5の上部に設置された冷蔵室、7は前記製氷室5の下部に設置され冷蔵室6より温度が若干高い野菜室、8は前記冷凍冷蔵庫の図示されていない操作盤により利用者が任意に温度を設定できる切替室、10は各室を区画形成する前記断熱材4を充填した区画壁である。なお製氷室5は冷蔵室6の下部に隣接して配置されている。
【0053】
11は前記製氷室5内に設置された製氷皿であり、上面は開口し、その内側が凹状に形成された複数の製氷ブロックに区画されている。12は前記製氷皿11に給水する水を貯留する給水タンクで冷蔵室6に設置され0゜Cより高い温度、例えば2゜―5゜C程度の温度に保たれている。13は前記給水タンク12から前記製氷皿11に水を流す給水配管で、図示されていないが、この給水配管の製氷皿11への出口には凍結防止のためのヒータが設けられ、制御装置からの指示に基づき給水配管の電磁弁を開閉する。14は前記製氷皿11の支持軸、15はモータおよび減速ギア(図示せず)などを内蔵した駆動装置であり、フレーム16に設置している。前記支持軸14の一端を前記製氷皿11を支持する前記フレーム16に連通し、他端を前記駆動装置15に接続している。17は、離氷時に前記製氷皿11にひねりを加え脱氷を促進するためのストッパーである。18は前記製氷皿11下部に設置されたサーミスタおよび直接サーミスタに冷気があたらないようサーミスタ下部に設けた断熱材からなる温度センサである。19は前記製氷皿上面全体に送風するシロッコファンなどの送風機、20は送風機19の送風量などをあらかじめ記憶された設定値に基づき制御する本体1に設けられた制御部、21は前記製氷装置の下方に備えられ、前記製氷皿11から離氷した氷を受け止め貯氷する貯氷箱である。
【0054】
なお、図示されていないが、冷凍冷蔵庫本体1には冷媒を圧縮する圧縮機、冷媒を絞るキャピラリーチューブ、ガス状態の冷媒の熱を庫外に放熱して凝縮させる凝縮器、液状態の冷媒を気化させ得られる冷熱で庫内空気を冷却する冷却器、冷却器を通過し各室へ冷気を運ぶ通気ダクトと送風機、および各室への冷気供給量を調節するダンパなどが収納され、圧縮機の運転により冷媒を冷凍サイクルを循環させ冷却器で庫内空気を冷却し、この冷却した冷気で冷蔵庫本体1の内部に収納する食品を冷凍室ではー18゜C以下で冷凍し、冷蔵室や野菜室では食品が凍らない温度で冷蔵して新鮮さを保ったり、長期間保存を可能にしている。
【0055】
このような構成の製氷装置における透明氷の製氷課程を図5のフローチャートを用いて説明する。
【0056】
まず、使用者によって水を満たされた給水タンク12が冷凍冷蔵庫本体1の冷蔵室の所定位置に設置され、ステップ1で図示されていない弁が開き給水経路13を通り製氷皿11に所定水量、例えば100mlが給水される。
【0057】
次に、製氷工程では、ステップ2で製氷皿11に設置された温度センサ18により検出された温度が、図示されていない制御部に予め設定された温度、例えば0℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が0℃以下になったときステップ3に進み、製氷皿上面に送風する送風機19の運転を開始する。送風機19は、製氷室5内の空気を吸込み、図3(a)に示すように、送風機19から吹出される気流を製氷皿11における上面の一端に斜向して当て、その後製氷皿11内の製氷ブロック端の上面に沿うように長手方向他端まで流れるように吹付けることで、図3(a)、(b)に示すように、製氷皿11の各製氷ブロック内の貯留水に主に水平方向の回転流が竜巻状に生じる。このとき、例えば送風機19は、指向性の強いファン、例えばシロッコファンを用い、製氷皿一端から水平方向に約35mm離れた位置から気流吹出角度を製氷皿11に貯留された水の水面に対する法線方向から約45゜以上、望ましくは約60゜以上であって90゜未満にして送風することで、製氷皿11の上面全面の風速が均一になる。気流を水面に当てたとき、水流はすべりによって気流と同一の方向に発生する。したがって製氷皿の底面のみならず側面での攪拌を確実に行うため水流を主に水平方向に発生させようとした場合、極力水面と平行な気流であることが望ましい。ここで送風機19の例としてあげたシロッコファンとは、一般的に,送風機の羽根の周りにケーシングを備えた構造になっており、送風機の羽根が回転することで気流が羽根の周囲に吹出され、気流ガイド手段としてのケーシングの作用により、一方向に指向性を持たせて送風する構成をもつものである。
【0058】
なお、このとき、図示されていない冷凍装置から直接送風されている冷気は、常に製氷皿11の下部通風路を通るため、製氷皿11の上面に脱気経路がある状態で製氷皿11の底面および周囲側面から製氷皿上面側に向かって氷の成長が進み、氷結晶の成長に伴い氷―水界面に放出される主な白濁因子であるガス成分が未凍結水中放出され、ガス成分の過飽和水層が形成される。
【0059】
このとき、製氷皿内の攪拌が不十分である場合、ガス成分が拡散係数程度の速度でのみ水中に拡散していくので、氷−水界面で形成された気泡が氷に取り込まれ白濁要因となる。製氷皿内の攪拌が十分行われている場合、ガス成分は未凍結水中に急速に拡散し大気中に放出されていくので、気泡が形成されにくくなり、透明な氷が成長していく。
【0060】
なお、前述の攪拌とは、常に氷−水界面の未凍結水が動いている状態であるが、水には当然粘性があるため、製氷皿内の水が主に水平方向に循環している場合、製氷皿内に貯留された水の水流速度は水表面で最速であり水底面に向かって水流速度は小さくなる。透明氷を得るためには製氷皿内の底面近傍の水も流動している必要があり、製氷皿底面、すなわち、水面から約20−25mmの深さにある水を動かすためには、水表面速度は最低でも約15mm/s以上必要である。図4に示すように、水表面の水流速度を約15mm/s以上にするためには、製氷皿11の上面風速は最小でも約1.5m/s以上必要であり、特に約3m/s以上にすると、製氷皿の水表面の水流速度が27mm/s程度となり良好な透明氷が形成される。実験によれば、気流速度に対する製氷皿底面の水流速度の比は約1/300となっている。このように底面側に対しても水をほぼ水平方向に回転させて動かすことにより複数の製氷ブロック内で確実に氷と水の界面のガス成分過飽和水層を拡散することができる。水が氷結する際、水分中のガスがまだ凍っていない水のほうへ放出され続けることで氷との境界域の水にガスを溶け込ませる量が限界状態になり過飽和状態となる。このような領域の水を、水面に加えた吹出し風によりほぼ水平方向の循環流から水の粘度などの影響で上下方向の竜巻流を得て、ブロックの周囲全体で動かして拡散させるので氷の中に不純物としてガスを内蔵させずに透明な氷を生成できる。
【0061】
ステップ4で、温度センサ18により検出された温度が、制御部20に予め設定された温度、例えば−5℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が−5℃より低い場合、製氷皿11の水は完全に製氷完了したものとみなし、ステップ5で送風機19の運転を止める。このとき、氷表面には脱気面としての水面が残っている可能性があるので、任意の時間tend待ち、製氷工程を終了する。
【0062】
次に離氷工程に移る。ステップ6で、駆動装置15に内蔵された図示されていないモータを正転し、製氷皿11を支持軸14を中心として反転し、ストッパー17に製氷皿の一部が当たりプラスチック製の製氷皿11にひねりが加えられ、各製氷ブロック内の氷は貯氷箱22に落下し貯氷される。このとき、モータ正転開始からの時間を積算する。ステップ7で積算時間が図示されていない制御部に予め設定された時間tr1に到達すると、製氷皿は反転動作に移り、ステップ8でモータを逆転させる。このとき、モータ逆転開始からの時間を積算し、ステップ9で積算時間が図示されていない制御部に予め設定された時間tr2に到達すると、製氷皿は元の位置に復帰したものとみなし、ステップ10でモータを停止する。さらに、ステップ11で、貯氷箱22内に貯氷された氷が満杯かどうかを判定し、満杯でない場合はステップ1に戻り前記各工程を繰り返し、満杯の場合はそのまま待機する。
【0063】
製氷工程の際のフレーム16の内部であって製氷皿の上面側の空気は0゜C以上に保たれ製氷皿11内の貯水の凍結が表面には起こらないようにしてガスが抜けるようにしている。実際には上記離氷工程の間、製氷室内の製氷を行う冷凍温度である冷気が製氷皿をねじっている空間からフレーム上部に侵入してきて製氷工程で表面を凍らせる。実験によるとフレーム上部の空間を2゜Cに維持する状態でも水面が氷結して水中のガスを閉じ込め透明氷が得られないケースもあり、製氷皿上面の空気温度は2゜Cを超える温度が良い。望ましくは4゜C程度にするとより効果的に透明な氷を得ることができる。
【0064】
次に、図6に基づき本実施例による実験結果の一例を示す。図中、横軸は製氷皿上面の気流速度、縦軸は氷の透明度である。ここで、氷の透明度とは製氷ブロック1つの氷の体積に対する透明部分の体積である。製氷皿上面の空気温度ごとに製氷皿上面の気流速度と氷透明度の関係を示す。このとき、製氷皿下部を通る冷気の温度および気流速度は一定である。また、製氷皿上面は製氷皿下部よりも遅く凍結する温度および気流速度条件に晒されている。このとき、製氷皿上面の気流速度が一定速度以上であれば製氷ブロック内の水も流動するため、十分な透明度を有する氷を得られる。製氷時間は、製氷皿下部の空気温度と気流から算出される冷却量と、製氷皿上部の空気温度と気流から算出される加熱量との熱収支によって得られる冷熱量により決まる。この冷熱量を一定にとすれば製氷皿上面の気流速度により氷の透明度が左右される。
【0065】
以上のように本実施例によれば、製氷中に製氷皿に貯留された水を主に水平方向に循環させる斜向させた送風手段を設けたことにより、氷結晶の成長に伴い氷―水界面に放出される主な白濁因子であるガス成分が未凍結水中に急速に拡散し、製氷皿の上面から放出されるため、白濁のない透明な氷を作ることができるものである。
【0066】
なお、送風機の運転開始・終了タイミングの温度は、必ずしも本例中記載の値に限定されるものではない。また、給水直後からの積算時間により決定してもよい。また、本実施例では隣接する製氷ブロック同士の縁に沿って主に気流が流れることで、水流を発生させたが、この方式に限定されるものでなく、製氷皿11の両端に沿うようにして、気流が通過するようにしても良い。いずれにしても製氷皿内で主に水平方向に循環する竜巻上の水流が得られる気流であれば良い。
【0067】
また、より透明度の高い氷を得るために給水する水の浄化装置を設けても良い。浄化した水とは、例えば純水、脱イオン水、減圧などにより溶存するガス成分を低減した水などが挙げられる。これらの脱気した水をガス成分が再混入しないようにゆっくり給水することにより低い気流速度でも透明氷が得られ、さらに製氷皿上面側の空気温度を低くし、短い時間で透明氷を得ることが可能になる。
【0068】
また加熱手段22のオンオフは送風機オンオフと同じタイミングで行っても良いが、製氷開始時は送風機オン時に冷気を製氷さらひゅう面に吹き当てないよう、送風機オンより所定時間前に加熱手段22を動作させても良く、更に製氷終了時は送風機19に不要な熱がこもらないように送風機オフより所定時間前に加熱手段をオフしても良い。加熱手段22は、ニクロム線などのヒータが考えられるがこれに限定されるものではなく、例えば冷凍冷蔵庫本体1の排熱導入手段や冷蔵室6または野菜室7の空気導入手段、冷蔵庫本体1の外気導手段などのいかなる加熱方法によってもよい。また、必ずしも送風機19は必ずしも製氷室5内に設置する必要はなく、例えば製氷室5と冷蔵室6の間に設置空間を設けて設置し、送風機19吹出口に吹出気流を水面の法線方向に対し斜向させるガイドによって製氷室5内の製氷皿11の製氷ブロック端の上面へ送風しても良い。また、適宜加熱手段22をオフし、送風のみとしてもよい。
【0069】
以下、本発明のほかの例について、図8乃至図11に従い説明する。なお、本製氷装置が家庭用冷凍冷蔵庫に適用された構成例、製氷工程のフローチャートは先に述べた例と同じであり、図面とその詳細な説明を省略する。
【0070】
図8は本発明にかかるほかの製氷装置の側断面図、図9は製氷皿を上面から見た場合の平面図である。なお、各図で第1の実施例と同一の機構については、その説明を省略する。23は、送風機19から送風される気流を縮流し、製氷皿11の一部に斜向して吹付ける吹出ノズルである。製氷皿11には、給水時に給水タンク12よりタンク給水配管13を経て製氷皿11のある任意の製氷ブロックに落とし込まれる水が各製氷ブロックへ均等に配分されるように、各製氷ブロックには隣接する製氷ブロックとの間に水が移動する切り欠き溝が設けてある。吹出ノズル23より吹出された気流により、気流吹付け位置の製氷ブロックの水はこの切り欠き溝を通り隣接する製氷ブロック流れる。各製氷ブロックで同様の水流が発生するので、切り欠き溝を通じて製氷皿全体を循環する水流が発生する。また、このとき各製氷ブロックごとに主に水平方向の回転流も竜巻状に生じる。
【0071】
次に、図10に本発明実施結果の一例を示す。図中、横軸は製氷皿11上面の吹出ノズル23から吹出す気流速度、縦軸は氷の透明度である。ここで、氷の透明度とは製氷ブロック1つの氷の体積に対する透明部分の体積である。ノズル吹出温度ごとにノズル吹出気流速度と氷透明度の関係を示す。このとき、製氷皿下部を通る冷気の気流速度は一定である。
【0072】
水面での水流動向は溝のある部分を主体に行われるが各ブロック内部の底面側まで水平方向の動きが伝わりブロック内部の底部や側部に生成される氷と水の境界部分に放出されたガス成分は拡散されて水中より上面側に抜けることができる。製氷皿上面は製氷皿下部よりも遅く凍結する温度および気流速度条件に晒されている。ノズル吹出気流速度が一定速度以上であれば製氷皿全体および製氷ブロック内を水が流動するため、十分な透明度を有する氷を得られる。
【0073】
以上のように本例によれば、製氷中に製氷皿に貯留された水を製氷皿全体および各製氷ブロックごとに主に水平方向に循環させる斜向させた送風手段を設けたことにより、氷結晶の成長に伴い氷―水界面に放出される主な白濁因子であるガス成分が未凍結水中に急速に拡散し、製氷皿の上面から放出されるため、白濁のない透明な氷を作ることができるものである。
【0074】
なお、送風機の運転開始・終了タイミングの温度は、必ずしも本実施例中記載の値に限定されるものではない。また、給水直後からの積算時間により決定してもよい。
【0075】
また、より透明度の高い氷を得るために給水する水の浄化装置を設けても良い。浄化した水とは、例えば純水、脱イオン水、減圧などにより溶存するガス成分を低減した水などが挙げられる。
【0076】
また、製氷皿内に複数ブロックに分ける切り欠き溝のない仕切板を配置し、その仕切板を製氷皿高さよりも低い高さとし、製氷皿内に主に水平方向の水流循環が発生しするように仕切り板高さよりも多く水を供給するように、例えば給水したときの水の高さ20mmとした場合仕切り板高さを19mmとして設けてもよい。
【0077】
また加熱手段22のオンオフは送風機オンオフと同じタイミングで行っても良いが、製氷開始時は送風機オン時に冷気を製氷さらひゅう面に吹き当てないよう、送風機オンより所定時間前に加熱手段22を動作させても良く、更に製氷終了時は送風機19に不要な熱がこもらないように送風機オフより所定時間前に加熱手段をオフしても良い。加熱手段22は、ニクロム線などのヒータが考えられるがこれに限定されるものではなく、例えば冷凍冷蔵庫本体1の排熱導入手段や冷蔵室6または野菜室7の空気導入手段、冷蔵庫本体1の外気導手段などのいかなる加熱方法によってもよい。また、送風機19は必ずしも製氷室5内に設置する必要はなく、例えば製氷室5と冷蔵室6の間に設置空間を設けて設置し、送風機19吹出口に吹出気流を水面の法線方向に対し斜向させるガイドによって製氷室5内の製氷皿11の製氷ブロック端の上面へ送風しても良い。また、適宜加熱手段22をオフし、送風のみとしてもよい。
【0078】
以下、本発明のほかの構成例について、図12および13に従い説明する。なお、本製氷装置、および本製氷装置が家庭用冷凍冷蔵庫に適用された例は先に述べたものと同じであり、図面とその詳細な説明を省略する。
【0079】
図12は製氷皿の支持軸側から見た側断面図、図13は本発明にかかる製氷装置による製氷工程のフローチャートである。なお、上記説明の例と同一の動作については、その詳細な説明を省略する。
【0080】
給水工程に続く製氷工程では、ステップ2で温度センサ18により検出された温度が0℃以下になったときステップ12に進み、制御部20に予め設定された所定の時間tonだけ、製氷皿上面に送風する送風機19の運転をオンにする。この動作時、製氷皿11の各製氷ブロック内の貯留水に主に水平方向の回転流が竜巻状に生じる。また、水が流動しても製氷皿11は当然静止しているため、図12に示すように、水平方向の水流速度は製氷皿底部に近づくにつれ急激に小さくなる。このため、製氷皿中央部および底部に底面がやや広がった形の柱状に水流速度が極めて小さい領域が形成される。このまま製氷を進めると、氷中央に白濁部が柱状に形成される可能性がある。
【0081】
そこで、ステップ13で、制御部20に予め設定された所定の時間toffだけ、製氷皿上面に送風する送風機19の運転をオフにする。これにより一定方向に水流を回転させる力がなくなるので、水はランダムに動き、ステップ12で形成された製氷皿中央部および底部に形成された水流速度が極めて小さい柱状領域にも水流が発生する。
【0082】
このように、ステップ14で製氷完了とみなす温度−5℃が温度センサ18により検出されるまで、ステップ12およびステップ13の動作を繰り返すことにより、氷結晶の成長に伴い氷―水界面に放出される主な白濁因子であるガス成分は未凍結水中に満遍なく拡散し、製氷皿11の上面から放出され、透明な氷が成長していく。
【0083】
次に、図14に本発明実施結果の一例を示す。図中、横軸は送風機19オン/オフ1サイクルあたりのオフ時間、縦軸は氷の透明度である。ここで、氷の透明度とは製氷ブロック1つの氷の体積に対する透明部分の体積である。
【0084】
連続送風の場合、製氷ブロック中央に死水域が形成され、氷の透明度が例えば90%であったとき、送風機19を所定時間、例えば10秒オンし、10秒オフする。これを繰り返すことで連続オン時に死水域であった箇所も水が流動し氷透明度が高くなる。ただし、一定時間以上にオフ時間が長くなると、水の流動が全く止まってしまい、十分な水流動効果が得られず白濁部が形成される。
【0085】
以上のように本実施例によれば、製氷中に送風手段を間欠的に動作させることにより、氷結晶の成長に伴い氷―水界面に放出される主な白濁因子であるガス成分が未凍結水中に急速に満遍なく拡散し、製氷皿の上面から放出されるため、白濁のない透明な氷を作ることができるものである。
【0086】
なお、送風機の運転開始・終了タイミングの温度は、必ずしも本実施例中記載の値に限定されるものではない。また、給水直後からの積算時間により決定してもよい。
【0087】
また、より透明度の高い氷を得るために給水する水の浄化装置を設けても良い。浄化した水とは、例えば純水、脱イオン水、減圧などにより溶存するガス成分を低減した水などが挙げられる。
【0088】
また加熱手段22のオンオフは送風機オンオフと同じタイミングで行っても良いが、製氷開始時は送風機オン時に冷気を製氷さらひゅう面に吹き当てないよう、送風機オンより所定時間前に加熱手段22を動作させても良く、更に製氷終了時は送風機19に不要な熱がこもらないように送風機オフより所定時間前に加熱手段をオフしても良い。加熱手段22は、ニクロム線などのヒータが考えられるがこれに限定されるものではなく、例えば冷凍冷蔵庫本体1の排熱導入手段や冷蔵室6または野菜室7の空気導入手段、冷蔵庫本体1の外気導手段などのいかなる加熱方法によってもよい。また、必ずしも送風機19は必ずしも製氷室5内に設置する必要はなく、例えば製氷室5と冷蔵室6の間に設置空間を設けて設置し、送風機19吹出口に吹出気流を水面の法線方向に対し斜向させるガイドによって製氷室5内の製氷皿11の製氷ブロック端の上面へ送風しても良い。また、適宜加熱手段22をオフし、送風のみとしてもよい。
【0089】
以下、本発明のほかの構成例について、図15および16に従い説明する。なお、製氷装置が家庭用冷凍冷蔵庫に適用された例、本発明による製氷工程のフローチャートは先に述べた例と同じであり、図面とその詳細な説明を省略する。
【0090】
図15は本発明にかかる製氷装置の側断面図である。なお、先に述べた例と同一の機構については、その詳細な説明を省略する。
【0091】
製氷皿11は、製氷皿長手方向中央のA点を支点とし、送風機19に近い一端を製氷皿11から水がこぼれない程度、例えば水平位置より15°下側に傾けて設置されている。
【0092】
給水工程に続く製氷工程では、図13のステップ12で、制御部20に予め設定された所定の時間tonだけ、製氷皿11上面に送風する送風機19の運転をオンにする。この動作時、製氷皿11の各製氷ブロック内の貯留水に主に水平方向の回転流が竜巻状に生じるとともに、製氷皿11の切り欠き溝を通じて水が長手方向に製氷皿11が上向きに傾いている方向へ押しやられる。
【0093】
さらに、ステップ13で、制御部20に予め設定された所定の時間toffだけ、製氷皿11上面に送風する送風機19の運転をオフにすることにより製氷ブロック内で水はランダムに動き、ステップ12で形成された製氷皿中央部および底部の水流速度が極めて小さい柱状領域にも水流が発生するとともに、製氷皿11の切り欠き溝を通じて水が長手方向に製氷皿11が下向きに傾いている方向へ戻ってくる。
【0094】
このように、ステップ14で製氷完了とみなす温度−5℃が温度センサ18により検出されるまで、ステップ12およびステップ13の動作を繰り返すことにより、氷結晶の成長に伴い氷―水界面に放出される主な白濁因子であるガス成分はが未凍結水中に満遍なく拡散し、製氷皿11の上面から放出され、透明な氷が成長していく。
【0095】
次に、図16に本発明実施結果の一例を示す。図中、横軸は水平位置からの製氷皿11の傾き、縦軸は氷の透明度である。ここで、氷の透明度とは製氷ブロック1つの氷の体積に対する透明部分の体積である。
【0096】
製氷皿11が水平で設置されている場合、例えば氷の透明度が例えば80%である弱い風量で、あっても、製氷皿が傾いていることで、送風機19がオンしているときは風力で送風気流下流に押しやられていた水が送風機19をオフしたときに送風気流上流に戻ってくる。従って、主に製氷ブロック内で水平方向に循環していた水が、製氷皿の切り欠き溝を通り製氷皿11の長手方向に流動を繰り返し、氷透明度が高くなる。ただし、一定角度、例えば水平方向から15°以上傾けると水が送風気流下流に動かなくなり、水の流動が小さくなり、十分な水流動効果が得られず白濁部が形成される。
【0097】
以上のように本実施例によれば、製氷中に送風手段を間欠的に動作させることにより、氷結晶の成長に伴い氷―水界面に放出される主な白濁因子であるガス成分が未凍結水中に急速に満遍なく拡散し、製氷皿の上面から放出されるため、白濁のない透明な氷を作ることができるものである。
【0098】
また、製氷皿11は、給水および離氷工程では水平位置にあり、製氷工程開始とともに所定の角度傾けることができるよう、図17に示すように製氷皿支持軸14の一端に制御部20からの指示に基づき上下駆動スイッチ24を設置してもよい。
【0099】
また、本実施例では製氷皿11は、送風機19近傍の製氷皿11一端を水平位置より下側に傾けたがこれに限定するものではなく、送風機19近傍の製氷皿11一端が水平位置より上部にくるように傾けるなど、任意の方向に製氷皿11を傾けてもよい。すなわち送風機が送風しているときと送風を停止しているときで傾きが変わるものであれば全体に透明な氷が得やすいということである。
【0100】
また、気流は本実施例では気流は製氷皿全面に当たるよう構成しているが、製氷皿の一部にスポットであててもよいことは今までの説明に記載されたごとくである。
【0101】
なお、送風機の運転開始・終了タイミングの温度は、必ずしも本実施例中記載の値に限定されるものではない。また、給水直後からの積算時間により決定してもよい。
【0102】
また、より透明度の高い氷を得るために給水する水の浄化装置を設けても良い。浄化した水とは、例えば純水、脱イオン水、減圧などにより溶存するガス成分を低減した水などが挙げられる。
【0103】
また加熱手段22のオンオフは送風機オンオフと同じタイミングで行っても良いが、製氷開始時は送風機オン時に冷気を製氷さらひゅう面に吹き当てないよう、送風機オンより所定時間前に加熱手段22を動作させても良く、更に製氷終了時は送風機19に不要な熱がこもらないように送風機オフより所定時間前に加熱手段をオフしても良い。加熱手段22は、ニクロム線などのヒータが考えられるがこれに限定されるものではなく、例えば冷凍冷蔵庫本体1の排熱導入手段や冷蔵室6または野菜室7の空気導入手段、冷蔵庫本体1の外気導手段などのいかなる加熱方法によってもよい。また、必ずしも送風機19は必ずしも製氷室5内に設置する必要はなく、例えば製氷室5と冷蔵室6の間に設置空間を設けて設置し、送風機19吹出口に吹出気流を水面の法線方向に対し斜向させるガイドによって製氷室5内の製氷皿11上面へ送風しても良い。また、適宜加熱手段22をオフし、送風のみとしてもよい。なお以上の説明で送風機19はシロッコファンとして説明したが、これに限定されるものでなくプロペラファンを用いても良い。これは図40に示すようにプロペラファン50の吹出し側に仕切り板51を設けてけーしんぐ52により吹出し部以外の周囲を囲う構造にする。この吹出し部が製氷皿の一端から任意の距離は慣れていても良いし、製氷更に密接していても良い。このとき吹出し角度は送風機設置位置により設定しなおすと良い。また気流ガイド手段の一例として吹出しノズル23を挙げたが、この構造に限定されるものでなく、整流板など気流を所定の方向に導ける構造であれば良い。
【0104】
実施の形態2.
以下、本発明の第2の実施の形態の例について、図19および20に従い説明する。なお、製氷装置が家庭用冷凍冷蔵庫に適用された構成、動作例は第1の実施の形態の例と同じであり、図面とその詳細な説明を省略する。図19は本発明にかかる製氷装置の側断面図である。なお、実施の形態の例1と同一の機構と効果についてはその詳細な説明を省略する。
【0105】
25は、下方を給水配管13に接続し、上方を冷蔵室6に曝露したキャピラリーチューブなどの空気取入れ配管である。
【0106】
この製氷装置では、まず給水工程で図示しない弁が一定時間開き、製氷皿11に所定の水量が供給される。この弁は通常の電磁弁でよくタンクからの給水の出し入れを制御する。このとき、NEDO平成9年度新規産業創造型提案公募事業プロジェクト成果報告書『高効率液相化学反応器の研究開発の概要』によれば、流速2.4m/s以上で多量の微小気泡が発生するとある。本発明の方式で、この流速で水を流したところ、その動圧で空気取入れ配管23から空気が引き込まれ、水流中に直径100μm以下の微小気泡が、1回の給水時に100個以上発生する。図示しない冷凍装置から供給される冷気は製氷皿11の下部を流通し、氷結する氷は製氷皿周囲下部から進み、脱気面が製氷皿上面にある状態で製氷が進む。氷の成長に伴い氷−水界面に放出された空気は水中に浮遊する微小気泡に取り込まれ、気泡は成長し、浮力が大きくなり製氷皿11の上面にある脱気面から放出される。
【0107】
次に、図20に本発明実施結果の一例を示す。図中、横軸は製氷皿に貯留する水に含まれる微小気泡量、縦軸は氷の透明度である。ここで、氷の透明度とは製氷ブロック1つの氷の体積に対する透明部分の体積である。微小気泡が一定量以下の場合は、氷―水界面に析出するガス成分を集積するための核となる気泡が少ないので、微小気泡を混入しない通常水と氷透明度は殆ど変わらない。微小気泡が一定量以上になると、氷―水界面に析出するガス成分を集積するための核となる気泡が十分に存在するので、氷透明度は急速に高くなり、さらに微小気泡量が増えると漸近的に氷透明度は100%に近づいていく。
【0108】
以上のように本例によれば、微小気泡発生手段として空気取り入れ配管25を給水経路である給水配管13の上部に開放面を設けて接続したので、製氷皿に所定の大きさ以下の微小気泡を所定量以上含む水を給水できることにより、氷結晶の成長に伴い氷―水界面に放出される主な白濁因子であるガス成分の集積が促進され、製氷皿の上面から放出されるため、白濁のない透明な氷を作ることができるものである。
【0109】
空気取り入れ配管25が上部に接続されている給水配管13には給水が勢いよく流れているのでこの接続部の開放面は水が上方に吹出さない程度の小径とする。このとき給水の流れ方向の圧力により空気が引き込まれると考えられ、所定の流速以上にすると多量の微小気泡が給水中に発生する。なお、本例では空気取入れ配管25を1本として説明したが、複数本設置してもよい。これにより微小な気泡を核として氷結時に境界面に吐き出されるガス成分が吸着して大きな気泡となり水中から早くガスが抜けることができる。
【0110】
また、給水量が少なく給水配管が大きすぎるなど給水量と給水経路13の関係によっては微小気泡を得るために十分な流速が得られない可能性がある。かかる場合には、図21に示すように、給水配管13に空気取入れ配管25を接続した位置から、給水タンク12側および製氷皿11側へ10mmづつ、直径3mmの配管にした水流加速部26を設けることで、水量を大幅に増加することなく空気取入れ配管25から空気を引き込む動圧相当の水流速度を得るようにしても良い。すなわちこの水流加速部26の配管内径を他の部分より小さくし狭くすることによりこの給気経路である空気取り入れ配管25と給水配管13との接続部の開放面での給水の流速を大きくしている。
【0111】
また、多量の微小気泡の他に例えば直径1〜2mmの大きな気泡が発生した場合、製氷前にこの大きな気泡が核となって微小気泡を巻き込んで大気に放出し、微小気泡の数を低減させる恐れがある。かかる場合には、図22に示すように空気取入れ配管25接続位置よりも下流側に気泡放出部27を設けたことで、例えば直径1〜2mmの大きな気泡が排除され、微小気泡のみを製氷皿11に供給できる。気泡放出部27は直径1〜2mmの大きな気泡は浮力の大きいのでこの気泡が早く空気中に抜けられるように、例えば10mmの径の開放面を設けたものである。
【0112】
また、給水量と給水経路13の関係によっては微小気泡を所定個数得るために十分な流速が得られない可能性がある。かかる場合には、図23に示すように、空気取入れ配管25の接続部を複数回通るように、所定時間tcは循環経路63側に水が流れ、所定時間tc経過後は製氷皿11側に水が流れるよう三方弁などで流路が切り替えられるようにしておいてもよい。なお、図24に示すように、循環経路63を給水配管13と別置きとして給水タンク12に設けても同様の効果が得られる。さらに、図25に示すように、給水配管13の出口に給水配管13よりも狭い径、例えば直径3mm程度のノズル28を設け、製氷皿11に水を噴霧し、製氷皿11内に貯留されていく液面に衝撃を与え微小気泡が混入するように構成してもよい。
【0113】
図23,24の構成では循環経路63に給水ポンプ62を配置し、製氷皿側に開閉弁61を設けている。開閉弁61を開放しているときは給水は給水管13を通して製氷皿11に給水することができる。しかしこの開閉弁61を閉じて、かつ、給水ポンプ62を運転すれば循環経路63を通して希望の流速の流れを得ることができ給気経路である空気取り入れ配管25と接続される開放面から微小な気泡を給水中に得ることができる。この開閉弁61は給水管の動作を行う電磁弁と兼用させても良い。このように水流中に寿命の長い直径100μm以下の微小気泡を、1回の給水時に100個以上発生させ製氷皿の各ブロックの底部や側部にいたるまで氷結時まですぐに抜けて消滅しない微小な気泡を満たすことができこれにより確実に氷と水の境界面に氷結時に放出されるガスを取り除くことができる。また、本構成例では給水工程での給水は電磁弁などの開閉によるものとしたが、それに限定されるものではなく、給水をオンオフできる給水ポンプを設置してもよい。
【0114】
図25の構成のように循環経路63と給水ポンプ62を設ければ微小気泡発生手段は給水回路だけに設置が限定されず給水装置側に設けることができることは以上の説明から明らかである。また、本実施例では空気取入れ配管25は冷蔵室6から空気を取り込んでいるが、これに限定されるものではなく、製氷室5など、冷凍冷蔵庫本体1のいずれの室の空気または冷凍冷蔵庫本体1の外気でもよい。
【0115】
以下、本発明の別の構成例について、図26および27に従い説明する。なお、製氷装置の側断面図、製氷装置が家庭用冷凍冷蔵庫に適用された構成例は第1の実施の形態の例と同じであり、図面とその詳細な説明を省略する。図26は、製氷工程のフローチャートであり、第1の実施の形態の例と同様のステップについては詳細な説明を省略する。
【0116】
給水工程で微小気泡を含む水を供給し、ステップ2で製氷皿11に設置された温度センサ18により検出された温度が、制御部20に予め設定された温度、例えば0℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が0℃以下になったときステップ14で、予め設定された単位回転時間Δtだけ駆動装置15を駆動し、製氷皿11を、所定角度θstep(例えば7度)正転させ、駆動装置15からみて製氷皿11の左側が水平位置より所定角度θstep上側にした位置に達するようにする。次にステップ15で、予め設定された単位回転時間2Δtだけ駆動装置15を駆動し、製氷皿11を、所定角度2θstep(例えば14度)逆転させ、駆動装置15からみて製氷皿11の左側が水平位置より所定角度θstep下側にした位置に達するようにする。さらにステップ16で予め設定された単位回転時間Δtだけ駆動装置15を駆動し、製氷皿11を、所定角度θstep(例えば7度)正転させ、駆動装置15からみて製氷皿11の左側が水平位置に達するようにする。
【0117】
この製氷工程では、図示しない冷凍装置で冷却された冷気が製氷皿11の下部を通り、製氷皿11の底部から上部に向かって製氷が進んでいくので、製氷皿11の上面は製氷完了まで脱気面となり白濁要因であるガス成分を放出し続ける。
【0118】
このステップ14から16の動作を、ステップ4で、温度センサ18により検出された温度が、制御部20に予め設定された温度、例えば−5℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が−5℃より高い、すなわち製氷皿11の水は完全に製氷していない状態である間連続して行う。
【0119】
次に、図27に本発明実施結果の一例を示す。図中、横軸は製氷皿に貯留する水に含まれる微小気泡量、縦軸は氷の透明度である。ここで、氷の透明度とは製氷ブロック1つの氷の体積に対する透明部分の体積である。微小気泡が一定量以下の場合は、氷―水界面に析出するガス成分を集積するための核となる気泡が少ないので、微小気泡を混入しない通常水と氷透明度は殆ど変わらない。微小気泡が一定量以上になると、氷―水界面に析出するガス成分を集積するための核となる気泡が十分に存在するので、氷透明度は急速に高くなり、さらに微小気泡量が増えると漸近的に氷透明度は100%に近づいていく。このとき、製氷皿を揺動することで、氷―水界面に析出するガス成分の未凍結水中への拡散および微小気泡を核にした集積を促進するので、微小気泡のみの場合よりも微小気泡量が少ない場合でも氷透明度を高くすることができる。
【0120】
以上のように本例によれば、製氷皿に所定の大きさ以下の微小気泡を所定量以上含む水を給水しかつ製氷皿の揺動により、氷結晶の成長に伴い氷―水界面に放出される主な白濁因子であるガス成分の集積が促進され、製氷皿の上面から放出されるため、白濁のない透明な氷を作ることができるものである。
【0121】
なお、図28に示すように製氷皿11下面に振動子29を密着させ、制御部20により図29に示すようにステップ2で製氷皿11に設置された温度センサ18により検出された温度が、制御部20に予め設定された温度、例えば0℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が0℃以下になったときステップ17で、振動子をオンし、ステップ4で、温度センサ18により検出された温度が、制御部20に予め設定された温度、例えば−5℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が−5℃より高い、すなわち製氷皿11の水は完全に製氷していない状態である間連続して行うようにし、−5゜Cより低い温度になればステップ18のごとく振動子の動作を停止させ製氷工程を終了させてすでに述べたような離氷行為に入ることで、同様の効果が得られる。
【0122】
また、図30に示すように、製氷皿11の上方に送風機19を設け、送風機19から吹出される気流を製氷皿11における上面の一端に斜向して当て、その後製氷皿11の上面に沿うように長手方向他端まで流れるように吹付け、製氷皿11内に貯留された水に主に水平流となる循環する水流を発生させるようにしてもすなわち実施の形態1で述べた構成、動作により氷と水の境界面へ働く拡散動作が重畳されてより短時間でより透明度の高い製氷が可能になるなど同様の効果が得られる。
【0123】
以下、本発明の別の構成例について、図31および32に従い説明する。なお、製氷装置の側断面図、製氷装置が家庭用冷凍冷蔵庫に適用された例は第1の実施の形態の例と同じであり、図面とその詳細な説明を省略する。図31は、製氷工程のフローチャートであり、第1の実施の形態の例と同様のステップについては詳細な説明を省略する。
【0124】
給水工程で微小気泡を含む水を供給し、ステップ2で製氷皿11に設置された温度センサ18により検出された温度が、制御部20に予め設定された温度、例えば0℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が0℃以下になったとき製氷工程に移る。ステップ19で、給水回数すなわち電磁弁を開放し給水を行う回数をカウントする。次にステップ20で1回の給水ごとに給水開始からの時間をカウントする。ステップ21で、積算時間があらかじめ制御部20に記憶された積算時間tsを超えた場合、ステップ22に進み、給水回数があらかじめ制御部20に記憶された積算回数n以下であれば、ステップ23に進み再度給水し、製氷を続ける。ステップ22で、積算回数がnを超えた場合、ステップ4に進み、温度センサ18により検出された温度が、制御部20に予め設定された温度、例えば−5℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が−5℃より低くなったら離氷工程に移る。なお事前にこの積算回数と1回の時間当たりの給水量とによって、この回数分によってちょうど製氷皿から水があふれないように給水されるように設定しておくと良い。このように製氷皿に必要な給水が行われたと判断している。
【0125】
次に、図32に本発明実施結果の一例を示す。図32(a)に示すのは、横軸は製氷皿に貯留する水に含まれる微小気泡量、縦軸は氷の透明度である。ここで、氷の透明度とは製氷ブロック1つの氷の体積に対する透明部分の体積である。微小気泡が一定量以下の場合は、氷―水界面に析出するガス成分を集積するための核となる気泡が少ないので、微小気泡を混入しない通常水と氷透明度は殆ど変わらない。微小気泡が一定量以上になると、氷―水界面に析出するガス成分を集積するための核となる気泡が十分に存在するので、氷透明度は急速に高くなり、さらに微小気泡量が増えると漸近的に氷透明度は100%に近づいていく。このとき、給水を複数回に分けて行うことで、1回ごとの給水量が少なくなるのでそのときの製氷では氷―水界面から脱気面までの距離を短くでき、かつ微小気泡を新たに追加できるため、給水回数を1回にするよりも微小気泡を核にした集積効果を長時間維持できるため、微小気泡のみの場合よりも微小気泡量が少ない場合でも氷透明度を高くすることができる。もちろん送風機19による送風を組み合わせて使用する場合は水面に循環流がおこるときから開始すればよいことは当然である。
【0126】
また、図32(b)に示すように、凍結率、すなわち製氷皿11に貯水された水が氷になる割合によって定められる最適な給水タイミングがある。これは、ある給水タイミングから次の給水タイミングまでの積算時間tsによって定めることができる。凍結率から製氷皿内の水が氷になる重量を次の式から算出し積算時間tsを得ることができる。
Wicen=(1−α){Σ(1−α)n−1Wwatern−1+Wwatern}
ts=Q/{Wicen*Cpwater*(0−Tr)}
ただし、α:凍結率、Cpwater:水比熱J/kg*K、n:給水回数=積算回数、Tr:製氷室内温度゜C、ts:積算時間sec、Q:冷熱量W、Wwater:凍結率αでの製氷皿内の未凍結水重量kg、Wice:凍結率αでの製氷皿内の氷重量kg
【0127】
以上のように本実施例によれば、底面側の氷―水界面から脱気面間での距離を短くできるため、底面側の氷−水界面から浮上した気泡が側面側の氷―水界面に取り込まれることなく製氷が進むため、透明な氷が得られる。
【0128】
なお、本実施例では全ての給水タイミングを、前回の給水ステップから積算時間tsで同一としたが、各ステップにおいて任意に設定時間を設定してもよい。本説明では微小気泡発生手段と短時間繰り返し給水の組み合わせを説明したが実施の形態1の構成、送風による水面への循環流を得る,すなわち強制流水することなどと組み合わせても透明氷を短時間で確実に得られることは同様である。
【0129】
実施の形態3.
以下、本発明の第3の実施の形態の例について、図33乃至35に従い説明する。なお、製氷装置が家庭用冷凍冷蔵庫に適用された実施の形態の例は第2の実施の形態の例と同じであり、図面とその詳細な説明を省略する。図33は製氷装置の側断面図、図34は製氷工程のフローチャートであり、第2の実施の形態の例と同様のステップについては詳細な説明を省略する。
【0130】
30は製氷皿11に貯留された水を給水タンク12へ戻す復水経路、31は復水の原動力となる送水ポンプである。
【0131】
次に、動作について説明する。給水工程で微小気泡を含む水を供給し、ステップ2で製氷皿11に設置された温度センサ18により検出された温度が、制御部20に予め設定された温度、例えば0℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が0℃以下になったとき製氷工程に移る。
【0132】
ステップ24で、給水経路13に設置された図示されていない電磁弁開け、送水ポンプ41を動作させる。電磁弁により給水が行われ、この給水から所定時間後に復水経路30に設けられた送水ポンプ31が動作する。これにより、氷結が行われながらまだ氷にならないわずかの量の水が復水経路から戻され、給水経路13の途中に設置された空気取入れ配管24により発生した微小気泡が常に製氷皿11に供給され続ける。ステップ4に進み、温度センサ18により検出された温度が、制御部20に予め設定された温度、例えば−5℃に到達したかどうかを判定し、検出された温度が−5℃より低くなったら電磁ポンプおよび送水ポンプが停止され所定時間経過後に離氷工程に移る。
【0133】
次に、図35に本発明実施結果の一例を示す。図中、横軸は製氷皿を流れる水の水流速度、縦軸は氷の透明度である。ここで、氷の透明度とは製氷ブロック1つの氷の体積に対する透明部分の体積である。微小気泡を流水に混入することで、氷―水界面に析出するガス成分を集積するための核が得られ、より低い水流速度でも氷透明度を高くすることができる。また、流路が凍結し、流路が閉塞した後も貯留水中に残存する微小気泡により氷―水界面に析出するガス成分を集積し、大気中に放出し氷の透明度を上げることができる。なお強制流水に対しては実施の形態1で、微小気泡発生については実施の形態2で説明済みでありここでは省略する。
【0134】
なお、図36に示すように、給水経路13および復水経路30において、製氷皿11近傍など凍結の恐れがある箇所に加熱手段22を設置しても良い。その際、加熱手段22の熱で製氷皿11両端の凍結遅れがないよう、流水だまり32を設置しても良い。
【0135】
また、給水経路13のみが製氷皿11より離れて設けられているが、図37に示すように、復水経路30も製氷皿から離れた位置に設置してあっても良い。このとき、復水の水は製氷皿11の端から製氷皿下部に位置する復水経路30にあふれて落下し、送水ポンプ31で給水タンク12に戻る。
【0136】
また、図38に示すように、給水・製氷時は(図38a)に示すように製氷皿11に給水経路13および復水経路30を密着させ、離氷時には(図38b)に示すように製氷皿11から給水経路13および復水経路を30を離脱させる経路着脱装置32を設けても良い.
【0137】
ところで、これまでの全実施例中における説明では、冷蔵庫断熱は全て同一材質であるように記載してあるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば野菜室と製氷室、冷凍室と外界など、一部を高断熱化部材(例えば真空断熱部材)などで構成されていてもよい。
【0138】
また、冷熱源を冷凍サイクルとしたが、冷凍サイクルを用いない、例えばペルチェ素子などで構成されていても良い。
【0139】
また、製氷室周りの室構成は、必ずしも実施例記載の構成である必要はなく、製氷室の下面に冷凍室、製氷室の上面に冷凍室、など任意の室または外界条件に面していても良い。
【0140】
また、製氷室が冷凍室と一体であっても良い。
【0141】
また、製氷が製氷皿底面から進むよう、冷気通路が製氷皿下部にあるものとしたが、製氷皿底面に一定の温度(例えば−25℃)にした冷却板や蓄冷板を設置してもよい。
【0142】
また、給水タンクは冷蔵室にあるように記載したが、これに限定するものではなく、給水タンクの水を0℃以上に維持できる室、例えば野菜室にあっても良い。
【0143】
また、製氷皿は合成樹脂製としたがこれに限定するものではなく、金属、例えばアルミなど、他の材質を用いても良い。
【0144】
また、製氷皿は各製氷ブロックに分断されているものとしたが、必ずしも区画されていなくても良い。このとき、貯氷箱に落下した衝撃で氷が適当な形に割れるまたは離氷時にニクロム線などのヒータで切るなどして、氷を適当な大きさに分割するようにしても良い。
【0145】
また、給水タンクを製氷室上部にあるものとして記載したが、これに限定されるものではなく、製氷室の下部または隣室にあっても良い。このとき、ポンプで給水する。
【0146】
また、利用者が氷が白濁してもよい場合またはすぐに氷がほしい場合に、高速製氷を選択し、透明氷がほしい場合には透明製氷を選択できるよう、操作部を設けてあっても良い。この場合例えば製氷皿上面の空気温度を冷凍温度にするか冷蔵温度にするかなどで区分けすることができる。
【0147】
また、脱気面を確実に確保するために、例えば実施の形態例1の構成に図39に示すように、製氷皿上面に加熱手段22を設けても良い。加熱手段22は、所定の一定の熱量(例えば10W)を供給する面状発熱体などが考えられるがこれに限定されるものではなく、例えば冷凍冷蔵庫本体1の排熱導入手段や冷蔵室6または野菜室7の空気導入手段、冷蔵庫本体1の外気導入手段などのいかなる加熱方法によってもよい。また、図39には加熱手段22を離氷時に製氷皿が回動する軌跡より外側に固定設置する方式を示したがこれに限定されるものではなく、製氷中は製氷皿11上面近傍に、製氷完了後は製氷皿11が回動する軌跡より外側に移動する機構を設けても良い。
【0148】
また、製氷皿上面の全面に気流を吹き付ける吹出口を設けることにより、製氷皿の各製氷ブロック内で水を流動させ、かつ製氷皿上面に脱気面として製氷皿底面から製氷を進められるので、氷−水界面に析出するガス成分の拡散および集積を促進し、良好な透明氷を得ることができる。
【0149】
また、製氷皿上面の一部に気流を吹き付ける吹出口を設けることにより、製氷皿の各製氷ブロック内で水を流動させ、かつ製氷皿上面に脱気面として製氷皿底面から製氷を進められるので、氷−水界面に析出するガス成分の拡散および集積を促進し、良好な透明氷を得ることができる。
【0150】
また、送風手段を間欠的に動作させる制御手段を設けることにより、水の流れを一方向に限定しないことで製氷皿内に死水域が生ぜず、氷−水界面に析出するガス成分の拡散および集積を促進し、良好な透明氷を得ることができる。
【0151】
また、製氷皿を所定角度傾けて保持する支持手段を設けることにより、水の流れを一方向に限定しないことで製氷皿内に死水域が生ぜず、氷−水界面に析出するガス成分の拡散および集積を促進し、良好な透明氷を得ることができる。
【0152】
また、水を貯留して製氷する製氷皿と、製氷皿に供給する水を貯水する給水手段と、給水手段から製氷皿へ水を給水する給水経路と、製氷完了後は製氷皿を反転させて離氷する駆動装置を設けた製氷装置において、製氷皿に所定の粒径以下の気泡が所定個数以上混入した水を給水する微小気泡発生手段を前記給水経路に設けることにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0153】
また、微小気泡発生手段として、給水経路の途中に給気経路を設けることにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0154】
また、給気経路の設置された位置から給水手段側および製氷皿側に対し所定長さの給水経路を他の部位の給水経路の内径よりも細い径にして設けることにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0155】
また。給気経路を設けた給水経路を通過した後、所定の粒径以上の気泡を給水経路外に放出する大気泡放出部をることにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0156】
また、給気経路を設けた給水経路を複数回通過する循環経路を設けることにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0157】
また、給水経路よりも細い出口を設けることにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0158】
また、製氷皿を支持し回転させる軸と、軸によって製氷皿を回動させる駆動装置と、駆動装置により、製氷中に製氷皿を支持軸を中心に製氷皿を揺動させる制御手段を設けることにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0159】
また、製氷皿に貯留された水が波打つ程度に振動を加える振動発生装置を設けることにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0160】
また、製氷中に製氷皿上面に製氷皿に貯留された水を主に水平方向に循環させる斜向させた送風手段を設け、送風手段の送風は、氷と水の界面のガス成分飽和水層を拡散させるような風速にて送風することにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0161】
また、給水手段から給水経路を通り複数回に分けて製氷皿に給水する制御手段を設けることにより、底面側の氷−水界面と脱気面との距離を短くしたので、氷―水界面で発生・拡散したガス成分を容易に大気中に放出できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0162】
また、製氷皿から給水手段へ水を還流させる復水経路を設けることにより、氷−水界面から放出される気体を十分な浮力のある気泡に成長させる核となる微小気泡を製氷皿の貯留水に供給でき、かつ製氷皿の各製氷ブロック内で水を流動させ、かつ製氷皿上面に脱気面として製氷皿底面から製氷を進められるので、氷−水界面に析出するガス成分の拡散および集積を促進し、良好な透明氷を得ることができる。
【0163】
また、製氷皿の上面を0℃より高い温度に維持するようにしたので、氷―水界面で発生・拡散したガス成分を大気中に放出する脱気面が確実に確保できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0164】
また、製氷皿に貯留された水の温度を検出するための温度検出手段と、送風手段を温度検出手段で検出された所定の温度で停止させるための制御手段を設けたので、氷―水界面で発生・拡散したガス成分を大気中に放出する脱気面を製氷中のみ確保できるので、良好な透明氷が得られ得ることができる。
【0165】
【発明の効果】
以上のように本発明は、水を貯留し、側部および底部の周辺から製氷する製氷皿と、製氷皿に水を供給する給水手段から製氷皿へ水を給水する給水経路と、製氷皿上面に、製氷皿に貯留された水を主に水平方向に循環させる送風手段と、を備え、送風手段の送風は氷と水の界面の成分飽和水層を拡散させるような風速にて送風するので、良好な透明氷を得ることができる。
【0166】
本発明の請求項2にかかわる製氷装置の送風手段は、送風機の吹出風路側に、製氷皿上面の少なくとも一部に、水面の法線方向に対し斜向させた気流を吹き付ける気流ガイド手段を設けたので、製氷皿の底まで確実に拡散を起こすことができ透明な氷を得やすい。
【0167】
本発明の請求項3にかかわる製氷装置は、送風手段を間欠的に動作させる制御手段を設けたので、製氷皿全体にわたり透明な氷を生成できる。
【0168】
本発明の請求項4にかかわる製氷装置は、製氷皿を所定角度傾けて保持する支持手段を設けたので、簡単な構造で透明な氷が確実に得られる。
【0169】
本発明の請求項5にかかわる製氷装置は、水を貯留して製氷する製氷皿と、製氷皿に供給する水を貯水する給水手段と、給水手段から製氷皿へ水を給水する給水経路と、製氷皿に所定の粒径以下の気泡が所定個数以上混入するように給水手段および給水経路のいずれかに設けられ微小気泡を発生する微小気泡発生手段とから構成されているので、透明氷が短時間で得られ実用的な装置が得られる。
【0170】
本発明の請求項6にかかわる製氷装置の微小気泡発生手段は、給水手段もしくは給水経路に空気を取り入れ可能な給気経路を設けたので、簡単な構造で透明氷が得られる。
【0171】
本発明の請求項7にかかわる製氷装置は、給水経路に吸気経路が設けられ、給気経路の設置された位置から給水手段側および製氷皿側に対し所定長さの給水経路を他の部位の給水経路よりも狭い通路にしたので、確実に透明氷が得られる。
【0172】
本発明の請求項8にかかわる製氷装置は、給水経路の給気経路接続位置よりも下流側に、所定の粒径以上の気泡を前記給水経路外に放出するための大気泡放出部を設けたので、寿命の短い気泡を除き確実な装置が得られる。
【0173】
本発明の請求項9にかかわる製氷装置は、給気経路接続位置よりも下流側に設けられた開閉弁と、開閉弁が閉の際は給気経路の接続口を給水が循環するように設けられた循環手段と、を備え、開閉弁を開にして製氷皿に給水するので、確実に透明氷が得られる装置となる。
【0174】
本発明の請求項10にかかわる製氷装置は、給水路の出口を給水経路の途中よりも狭くしたので、信頼性の高い装置とすることができる。
【0175】
本発明の請求項11にかかわる製氷装置は、微小気泡は100μm以下の粒径で、かつ微小気泡の個数は製氷皿中に100個以上であるので、有効な装置が得られる。
【0176】
本発明の請求項12にかかわる製氷装置は、製氷皿上面に製氷皿に貯留された水を主に水平方向に循環させる送風手段を設け、送風手段の送風は氷と水の界面のガス成分を拡散させるような風速にて送風するので、良好な透明氷が得られる。
【0177】
本発明の請求項13にかかわる製氷装置は、製氷皿を支持し回転させる軸と、軸によって製氷皿を回動させる駆動装置と、駆動装置により、製氷中に製氷皿を支持軸を中心に製氷皿を揺動させる制御手段とを備えたので、早く良好な透明氷が得られる。
【0178】
本発明の請求項14にかかわる製氷装置は、製氷皿に貯留された水が波打つ程度に振動を加える振動発生装置とを備えたので、早く良好な透明氷が得られる。
【0179】
本発明の請求項15にかかわる製氷装置の、製氷皿上面の空気温度は2℃よりも高い温度とするので、品質の良い透明氷が得られる。
【0180】
本発明の請求項16にかかわる製氷装置は、製氷皿に貯留された水の温度を検出するための温度検出手段と、送風手段の動作を温度検出手段で検出された所定の第1の温度から開始し、所定の第2の温度で停止させるための制御手段とを備えたので、無駄な運転を防げる。
【0181】
本発明の請求項17かかわる製氷装置は、製氷皿に貯留された水の温度を検出するための温度検出手段と、温度検出手段で検出された温度が所定の温度となってからの時間を計測する計時手段と、送風手段の動作を所定の温度から開始し計時手段により計測された時間が所定時間以上で停止させる制御手段とを備えたので、無駄な運転を防げる。
【0182】
本発明の請求項18記載の製氷装置は、給水手段から製氷皿への給水を短時間ずつ複数回に分けて製氷途中で行うので、早く確実に透明氷が得られる。また本発明の製氷装置は、製氷皿上面への風速を1.5m/s以上、または製氷皿水表面の水流速度を15mm/s以上になるように送風手段にて送風するので確実に透明氷が得られる。
【0183】
本発明の請求項20の冷蔵庫は、本発明の製氷装置を庫内に設けたので、便利な冷蔵庫が得られる。また、本発明の請求項21の冷蔵庫は、製氷皿を冷蔵室または野菜室に隣接して配置したので、効率的な冷蔵庫が得られる。
【0184】
本発明の請求項22の冷蔵庫の製氷方法は、庫内に配置され水を貯留する製氷皿の側部および底部の周辺に冷気を供給し製氷皿にて製氷を行うステップと、製氷皿上面の空気温度を冷蔵室内の空気温度に近い温度とするステップと、製氷皿上面の開放された水面に主に水平方向に水を循環させるように所定の風速以上で送風するステップと、を備えたので、簡単に透明氷が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における製氷装置の側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1における製氷装置が適用された冷凍冷蔵庫の正面断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1における製氷皿を上面から見た場合の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態1における製氷皿内の水流速度説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1における製氷工程のフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1における実験結果の一例を説明する特性図である。
【図7】本発明の実施の形態1における他の構成の製氷装置の側断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1における製氷装置の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態1における製氷皿を上面から見た場合の平面図である。
【図10】本発明の実施の形態1における実験結果の一例を説明する特性図である。
【図11】本発明の実施実施の形態1における他の構成の製氷装置の側断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1における製氷皿の支持軸のある面から見た場合の側断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1における製氷工程のフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態1における実験結果の一例を説明する特性図である。
【図15】本発明の実施の形態1における製氷装置の断面図である。
【図16】本発明の実施の形態1における実験結果の一例を説明する特性図である。
【図17】本発明の実施の形態1の他の構成の製氷装置の側断面図である。
【図18】本発明の実施の形態1の他の構成の製氷装置の側断面図である。
【図19】本発明の実施の形態2の製氷装置の断面図である。
【図20】本発明の実施の形態2の実験結果の一例を説明する特性図である。
【図21】本発明の実施の形態2の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図22】本発明の実施の形態2の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図23】本発明の実施の形態2の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図24】本発明の実施の形態2の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図25】本発明の実施の形態2の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図26】本発明の実施の形態2の製氷工程の制御フローチャートである。
【図27】本発明の実施の形態2の実験結果の一例を説明する特性図である。
【図28】本発明の実施の形態2の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図29】本発明の実施の形態2の他の製氷工程の制御フローチャートである。
【図30】本発明の実施の形態2の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図31】本発明の実施の形態2の製氷工程の制御フローチャートである。
【図32】本発明の実施の形態2の実験結果の一例を説明する特性図である。
【図33】本発明の実施の形態3の製氷装置を示す側断面図である。
【図34】本発明の実施の形態3の製氷工程の制御フローチャートである。
【図35】本発明の実施の形態3の実験結果の一例を説明する特性図である。
【図36】本発明の実施の形態3の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図37】本発明の実施の形態3の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図38】本発明の実施の形態3の他の構成の製氷装置を示す側断面図である。
【図39】本発明の実施の形態3の加熱手段設置方法の一例を示す説明図である。
【図40】本発明の実施の形態1におけるほかの構成の製氷装置の側断面図である。
【図41】従来例の製氷装置における断面図である。
【図42】従来例の製氷装置における断面図である。
【図43】従来例の製氷装置における構成図である。
【図44】従来例の製氷装置における構成図である。
【図45】従来例の製氷装置における構成図である。
【図46】従来例の製氷装置における模式図である。
【符号の説明】
1 冷凍冷蔵庫本体、 2 外箱、 3 内箱、 4 断熱材、 5 製氷室、 6 冷蔵室、 7 野菜室、 8 切替室、 9 冷凍室、 10区画壁、11 製氷皿、 12 給水タンク、 13 給水配管、 14 支持軸、 15 駆動装置、 16 フレーム、 17 ストッパー、 18 温度センサ、 19 送風機、 20 制御部、 21 貯氷箱、 22 加熱手段、 23 吹出し空気、 24 上下駆動スイッチ、 25 空気取入れ配管、 26水流加速部、 27 気泡放出部、 28 ノズル、 29 振動子、 30覆水経路、 31 送水ポンプ、 32 流水だまり、 33a 氷の状態、33b 水の状態、 34 分離駆動部、 38 凍結防止用ヒーター、 41 飲料水管、 42 流量計、 43 貯水ボックス、 45 ブロー機構、46 製氷ブロック、 47 ポンプ、 48 送風ダクト、 49 帰還ダクト、 61 開閉弁、 62 循環ポンプ、 63 循環経路、 64 経路着脱装置。
Claims (22)
- 水を貯留し、側部および底部の周辺から製氷する製氷皿と、前記製氷皿に水を供給する給水手段から前記製氷皿へ水を給水する給水経路と、前記製氷皿上面に、前記製氷皿に貯留された水を強制的に主に水平方向に循環させる送風手段と、を備え、前記送風手段の送風は、氷と水の界面のガス成分過飽和水層を拡散させるような風速にて送風することを特徴とする製氷装置。
- 前記送風手段とは、送風機の吹出風路側に、前記製氷皿上面の少なくとも一部に、水面の法線方向に対し斜向させた気流を吹き付ける気流ガイド手段を設けたものであることを特徴とする請求項1記載の製氷装置。
- 前記送風手段を間欠的に動作させる制御手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の製氷装置。
- 前記製氷皿を所定角度傾けて保持する支持手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の製氷装置。
- 水を貯留して製氷する製氷皿と、前記製氷皿に供給する水を貯水する給水手段と、前記給水手段から前記製氷皿へ水を給水する給水経路と、前記製氷皿に所定の粒径以下の気泡が所定個数以上混入するように前記給水手段および前記給水経路のいずれかに設けられ微小気泡を発生する微小気泡発生手段と、を備えたことを特徴とする製氷装置。
- 前記微小気泡発生手段は、前記給水手段もしくは前記給水経路に空気を取り入れ可能な給気経路を設けたものであることを特徴とする請求項5記載の製氷装置。
- 前記給水経路に前記給気経路が設けられ、前記給気経路の設置された位置から給水手段側および製氷皿側に対し所定長さの給水経路を他の部位の給水経路よりも狭い通路にしたことを特徴とする請求項6記載の製氷装置。
- 前記給水経路の前記給気経路接続位置よりも下流側に、所定の粒径以上の気泡を前記給水経路外に放出するための大気泡放出部を設けたことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の製氷装置。
- 前記給気経路接続位置よりも下流側に設けられた開閉弁と、前記開閉弁が閉の際は前記給気経路の接続口を前記給水が循環するように設けられた循環手段と、を備え、前記開閉弁を開にして前記製氷皿に給水することを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の製氷装置。
- 前記給水経路の出口を前記給水経路の途中よりも狭くしたことを特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載の製氷装置。
- 前記微小気泡は、100μm以下の粒径で、かつ前記微小気泡の個数は製氷皿中に100個以上であることを特徴とする請求項5乃至10のいずれかに記載の製氷装置。
- 前記製氷皿上面に前記製氷皿に貯留された水を主に水平方向に循環させる送風手段を設け、前記送風手段の送風は、氷と水の界面のガス成分を拡散させるような風速にて送風することを特徴とする請求項5乃至11のいずれかに記載の製氷装置。
- 前記製氷皿を支持し回転させる軸と、前記軸によって前記製氷皿を回動させる駆動装置と、前記駆動装置により、製氷中に前記製氷皿を前記支持軸を中心に製氷皿を揺動させる制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の製氷装置。
- 前記製氷皿に貯留された水が波打つ程度に振動を加える振動発生装置と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の製氷装置。
- 前記製氷皿の上面の空気温度は2゜Cよりも高い温度とすることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の製氷装置。
- 前記製氷皿に貯留された水の温度を検出するための温度検出手段と、前記送風手段の動作を前記温度検出手段で検出された所定の第1の温度から開始し、所定の第2の温度で停止させるための制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1または3または12に記載の製氷装置。
- 前記製氷皿に貯留された水の温度を検出するための温度検出手段と、前記温度検出手段で検出された温度が所定の温度となってからの時間を計測する計時手段と、前記送風手段の動作を前記所定の温度から開始し前記計時手段により計測された時間が所定時間以上で停止させる制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1または3または12に記載の製氷装置。
- 前記給水手段から前記製氷皿への給水を短時間ずつ複数回に分けて製氷途中で行うことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の製氷装置。
- 前記製氷皿上面への風速を1.5m/s以上、または前記製氷皿水表面の水流速度を15mm/s以上になるように送風手段にて送風することを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の製氷装置。
- 請求項1乃至19のいずれかに記載の製氷装置を庫内に設けたことを特徴とする冷蔵庫。
- 前記製氷皿を冷蔵室または野菜室に隣接して配置したことを特徴とする請求項20記載の冷蔵庫。
- 庫内に配置され水を貯留する製氷皿の側部および底部の周辺に冷気を供給し前記製氷皿にて製氷を行うステップと、前記製氷皿上面の空気温度を冷蔵室内の空気温度に近い温度とするステップと、前記製氷皿上面の開放された水面に主に水平方向に水を循環させるように所定の風速以上で送風するステップと、を備えたことを特徴とする冷蔵庫の製氷方法。
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