JP2004068887A - 振動吸収ホース - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧冷媒の内圧による蛇腹部の膨潤を防止して、蛇腹状を維持することによって、スラスト方向の振動を吸収できる振動吸収ホースを提供すること。
【解決手段】蛇腹部15の山部111と谷部112とに補強部材114,115を埋設してヒンジ部として伸縮可能にし、単一の腹部の左片部11A(右片部)において、谷部112の肉厚T1より、左片部11A(右片部)の中央部の最大肉厚部の厚みT2を、谷部112の肉厚T1の1.5倍以上の広幅に形成することによって、内圧に対抗できる形状にする。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍サイクルを構成する装置の冷媒輸送用ホースに関し、さらに詳しくは、エンジンや圧縮機から発生する振動を吸収可能な振動吸収ホースに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、冷凍サイクル装置の冷媒輸送用ホース、特に車輌用に使用される冷媒輸送用ホースは、車両の各部から発生する振動が大きいことから、振動を吸収できるようにホースを長めに配置させて撓みを持たせるように取り付けている。つまり、従来においては、図9に示すように、例えば、圧縮機1からコンデンサ3に接続するホース30、あるいは圧縮機3から車室内エアコンユニットに接続するホース31等は、円弧状の曲げ部311,312を有して配管するようにしている。これによって、振動が発生した場合、円弧状の曲げ部311・312で振動を吸収して、圧縮機1やコンデンサ3に振動の伝達を防止するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のように、円弧状の曲げ部311・312を有してホース30・31を配管することは、ホース30・31の長さを長く形成しなければならないことから、配管上のスペースを広くとることとなって、車輌の省スペース化を推進する傾向から後退することとなっていた。例えば、冷凍サイクルをエンジンルーム内へ搭載する場合、ホースの両端部に接続する装置が接近して配置されている状態では、配管するホースが他部品に干渉することとなって、ホースの他部品への干渉を配慮して設計することが困難な状態になっている。
【0004】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、近接した冷凍サイクル装置との間を配管するホースを短尺に形成するとともに、短尺なホースであっても強度を備えて振動を吸収できる振動吸収ホースを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る振動吸収ホースは、上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、補強部材を備えた谷部又は山部を有する単一腹部を連続的に形成することによって、軸方向に伸縮可能な蛇腹状に形成して振動を吸収しやすいように構成している。このホースの谷部又は山部に補強部材を設けるとともに、単一腹部の片肉部において、前記谷部の肉厚部に対する前記山部と前記谷部との連接部における最大肉厚部を1.5以上に形成することによって、短尺でかつ直線的に形成しても強度を向上して振動を吸収するホースを提供することができる。
【0006】
つまり、通常、蛇腹状のホースは、高圧の冷媒が通過する際に個々の腹部に内圧がかかると、個々の腹部がスラスト方向及びラジアル方向に膨潤し、隣接する腹部同士で接触することとなって伸縮できないことから、スラスト方向において振動が吸収できずに伝達してしまうことがあった。
【0007】
しかし、本発明のホースでは、谷部又は山部において補強部材を備えて伸縮可能に形成するとともに、谷部の肉厚部に対する、前記山部と前記谷部との連接部における最大肉厚部を、1.5以上に形成していることから、ホース内に高圧の冷媒が通過する際に、各腹部に内圧がかかっても、個々の腹部が補強されて内圧に対抗できる強度を保持することができ、個々の腹部の膨潤を防止することとなる。
【0008】
従って、短尺で直線状に形成しても個々の腹部における膨潤がないことから伸縮させることができて振動を吸収することが可能となり、省スペース化を達成することができる。
【0009】
又、請求項2記載の発明では、補強部材を備えた谷部又は山部を有する単一腹部を連続的に形成することによって、軸方向に伸縮可能な蛇腹状に形成して振動を吸収しやすいように構成している。そして、単一腹部の軸線位置に対する谷部の中心軸線位置から山部の回動中心位置を結ぶ直線の傾斜角度より、谷部の中心軸線位置から山部と谷部との連接部の中心軸線を結ぶ直線の傾斜角度を小さく形成することによって、短尺でかつ直線的に形成しても強度を向上して振動を吸収するホースを提供することができる。
【0010】
つまり、単一腹部の軸線位置に対する谷部の中心軸線位置から山部の回動中心位置を結ぶ直線の傾斜角度より、谷部の中心軸線位置から山部と谷部との連接部の中心軸線を結ぶ直線の傾斜角度が小さく形成することによって、腹部の片肉部における分割された左右いずれかの一片を、内部に向かう凸状の逆L字状又はL字状を形成することになるから、ホース内に冷媒が通過して内圧がかかることになっても、内圧を逆L字状又はL字状の形状で受けることとなって、腹部の膨潤を発生しにくくなる。従って、短尺で直線状に形成しても個々の腹部を伸縮させることができて振動を吸収することが可能となり、省スペース化を達成することができる。
【0011】
又、請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明の構成を有することに加えて、腹部の中央部で補強部材を備えていることから、腹部を膨潤させるような内圧に対してさらに強度を増加することとなって、腹部の膨潤を防止することができ、それによって腹部を伸縮させて振動を吸収することができる。
【0012】
又、請求項4記載の発明では、請求項1又は2記載の発明の構成を有して、さらに、単一腹部の外周面に補強シートを設けていることから、請求項1又は2記載の発明と同様に、腹部の膨潤を防止することができ、腹部を伸縮させて振動を吸収することができる。
【0013】
さらに、請求項5記載の発明では、請求項1乃至4記載の発明の構成を有して、さらに、ホース自体に耐透過性樹脂層及びゴム層の少なくとも2層で形成していることから、耐透過性樹脂層によって冷媒の外部への漏れを防止するとともにゴム層の弾性によって蛇腹部を伸縮しやすいように形成することとなる。
【0014】
又、請求項6記載の発明では、請求項1又は2記載の発明の構成に加えて、さらに、蛇腹部が繊維編組層を有することによって、強度を向上して腹部の膨潤を防止するとともに、ゴム層の弾性によって蛇腹状のホースを伸縮しやすいように形成することとなる。
【0015】
又、請求項7記載の発明では、請求項1乃至6記載の発明の構成に加えて、さらに、蛇腹部が、ヤング率6MPa以上のゴム材料を備えて形成されていることから、ヤング率6MPa以上のゴム材料が、後述の実験データに示すように、各単一腹部の膨潤を防止できることとなって蛇腹部を伸縮可能に保持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
実施形態の振動吸収ホース(以下、ホースという)は、図1に示すように、冷凍サイクルを構成する装置(図例においては、圧縮機1とコンデンサ3)を接合するものにおいて説明するものとする。
【0018】
圧縮機1とコンデンサ3は配管部材5・6、ホース10を介して近接な位置に配置され、ホース10は圧縮機1から配管された配管部材5とコンデンサ3に配管された配管部材6との間で、短尺で直線状に形成されている。
【0019】
ホース10は、図2〜3に示すように、両側にスリーブ8・8、ニップル9・9を介して接続するとともに複数の腹部11を連続的に形成して蛇腹部15を形成している。単一の腹部11は、山部111と、山部111から両側に下傾する谷部112とを有して山形状に形成されている。谷部112は隣接する腹部11の谷部112と連接し、単一の腹部11を谷部112で連接して連続的に形成することによって前述の蛇腹部15を形成することとなる。
【0020】
又、山部111には、内周面から山部111に向かって山部111の頂点に達しない位置までスリット部113が形成され、スリット部113が形成されていない肉厚部において金属製の鋼線や硬質樹脂製の棒状材等で形成された補強部材114を単一腹部11の円周方向に沿ってリング状に埋設してヒンジ機構を構成している。従って山部111においては、補強部材114を中心にして両側の肉厚部が回動することとなって軸方向に伸縮可能に構成されることとなる。そして、山部111は谷部112に向かって徐々に幅広に形成しながら下傾して形成される。
【0021】
一方、谷部112は、隣接する腹部11の谷部112との連接部において金属製の鋼線や硬質樹脂製の棒状材等で形成された補強部材115を腹部11の円周方向に沿ってリング状に埋設してヒンジ機構を構成している。従って谷部112においては、補強部材115を中心にして両側の肉厚部が回動することとなって軸方向に伸縮可能に構成されることとなる。
【0022】
これによって、単一腹部11を連続的に配置した蛇腹部15が、各山部111の補強部材114及び各谷部112の補強部材115を中心にして軸方向に伸縮可能に構成されることとなる。
【0023】
次に、単一腹部11を、山部111を中心に左右対称に分割して左片11A及び右片11Bとし、さらに詳細に説明する。
【0024】
以下の説明においては左片11Aを中心にして説明するものとし、図4に示すように、左片11Aの断面形状はブーメラン状に形成され、谷部112の片肉部における肉厚T1から上傾するとともに徐々に広幅に形成され、山部111から徐々に広幅となって下傾された連接部位(山部111と谷部112との略中央位置)116で最大肉厚部(厚みT2)を形成することとなる。
【0025】
つまり、腹部11の中央位置における最大肉厚部の厚みT2は、山部111の外周面における下傾した最下位位置と谷部112の外周面における上傾した最上位位置との連接位置117と、山部111の内周面における下傾した最下位位置と谷部112の内周面における上傾した最上位位置との連接位置118とを結ぶ厚みで形成されることとなる。そして、実施形態では、T2を、T2≧1.5T1となるように形成する。
【0026】
なお、谷部111の肉厚T1と、山部111における頂点部における肉厚T3、つまり、山部111の頂点からスリット113の最上端部との厚みは、略同一寸法で形成されている。従って腹部11の最大肉厚部T2は、山部111の肉厚T3の1.5以上に形成されるとも言える。
【0027】
又、谷部112の肉厚T1のヒンジ中心位置(補助部材115の中心位置)をP1とし、山部111のヒンジ中心位置(補強部材114の中心位置)の中心位置をP2、腹部11の中央位置における最大肉厚部の厚みT2の中心位置をP3とすると、腹部11の軸心線Cに対するP1とP2とを結ぶ直線L1の傾斜角度θ1より、腹部11の軸心線Cに対するP1とP3とを結ぶ直線L2の傾斜角度θ2が小さくなるように形成されている。これによって、左片11Aの外周面は凹状に形成され、左片11Aの内周面は凸状に形成してブーメラン状に形成することとなり、左片11A自体は、ホース10内に向かって突出するように形成されることとなる。従って、ホース10内を通る冷媒が高圧の状態で内圧がかかっても、左片11Aを外方に膨潤させる圧力に対抗できる形状となる。
【0028】
さらに、図5に示すように、腹部11の内部に山部111又は谷部112に埋設するものと同様の補強部材119(実線で示す)を埋設するか、あるいは、腹部11の外周面の凹部に補強部材120(二点鎖線で示す)を貼着すれば、さらに補強されて、左片11Aを外方に膨潤させる圧力にさらに対抗できる。
【0029】
又、蛇腹部15(腹部11)を構成する材料は、高圧冷媒の内圧に対して対抗できる材料、例えば、強度を向上する繊維網組層と伸縮しやすい弾性状のゴム層との少なくとも2層で形成することもできる。繊維網組層は、ゴム層に編み状にした繊維を埋設した状態で形成し、繊維網組したゴム層を大気側に配置し繊維網組をしていないゴム層を冷媒の通路側に配置することによって構成する。ゴム層は、ブチルゴムで形成されるものが望ましい。
【0030】
なお、ゴム層は、ヤング率6MPa以上のブチルゴムを使用することが望ましい。ヤング率は、表1に示す実験データに基づいて設定されている。これは、本出願人が、高圧冷媒による蛇腹部の腹部への膨潤を防止するために、ブチルゴムに所定量の補強充填材(例えば、カーボン等)を添着した各種の材料を使用して蛇腹の形状保持性を求める実験を行ったものであり、これによると、腹部11の最大肉厚部の厚みT2が谷部の肉厚T1に対して1.5に形成されているものにおいて、ヤング率6MPa以上のゴム材が、内圧3.6MPa時では、腹部11への膨潤のないことが明白に示されている。
【0031】
【表1】
Figure 2004068887
※肉厚比1.5の場合
又、冷媒は、従来のフロンに代わって炭酸ガスや、アンモニアガス等が使用されるようになってきており、この場合、冷媒ガスが大気に漏れることを防止できる材料を使用してもよい。図6に示すように、腹部11の大気側にはゴム層12で形成し、冷媒通路側にはガスバリア性に優れた耐透過性樹脂層(例えば、アルミラミネートの片面又は両面に貼着したナイロン樹脂)13の2層で形成することもできる。
【0032】
なお、上記のように、腹部11を、ゴム層を間にして冷媒通路側に耐透過性樹脂層、大気側に繊維網組層の3層で形成すれば、高圧冷媒ガスの内圧に対抗できる材料で形成できるとともに、冷媒ガスの大気側への漏れも防止することが可能となる。
【0033】
次に上記のように構成されたホース10の作用について説明する。冷凍サイクルにおいては、図示しない蒸発機によって蒸発された冷媒ガスは、圧縮機1に供給されると圧縮されて高圧ガスとなって、ホース10を通ってコンデンサ3に導入される。
【0034】
ホース10内を通過する冷媒ガスは、圧縮機1で圧縮されて高圧となっていることからホース10には内圧がかかっている。ホース10に内圧がかかることによって蛇腹部15の各腹部11には、各腹部11をスラスト方向及びラジアル方向に膨潤させる力が働く。
【0035】
一方、蛇腹部15の各腹部11は、断面形状がホース10内に向かって突出するブーメラン状に形成されるとともに、中央部の肉厚が谷部の肉厚より広幅状に形成され、腹部11の略中央内部又は外周面に補強部材あるいは補強シートを設けていることから、内圧に対して対抗できる形状及び強度を備えることとなって膨潤を防止し蛇腹形状を維持することとなる。
【0036】
この状態で、冷凍サイクルを構成する各装置から発生するホース10に振動が伝達されると、ホース10では、各腹部11の山部111のヒンジ部114及び谷部112のヒンジ部115を中心に腹部11が回動して伸縮することによってスラスト方向の振動を吸収する。この際、山部111、谷部112のヒンジ部には補強部材114,115が埋設されていることから、蛇腹部15の伸縮による疲労を防止する。
【0037】
上述のように、実施形態のホース10によれば以下のような効果を達成することができる。
【0038】
第1に、実施形態のホース10では、補強部材114、115を備えた山部111又は谷部112を有する単一腹部11を連続的に形成することによって、軸方向に伸縮可能な蛇腹部15を形成して振動を吸収しやすいように構成している。このホース10の山部111又は谷部112に補強部材114、115を設けるとともに、単一腹部11の片肉部において、谷部112の肉厚T1に対する山部111と谷部112との連接部における最大肉厚部の厚みT2を1.5以上に形成することによって、短尺でかつ直線的に形成しても強度を向上して振動を吸収するホース10を提供することができる。
【0039】
従って、ホース10内に高圧冷媒が通過する際に、各腹部11に内圧がかかっても、個々の腹部11が補強されて内圧に対抗できる強度を保持することができ、個々の腹部11の膨潤を防止することとなって、ホース10を短尺で直線状に形成しても蛇腹部15を伸縮させることができて振動を吸収することが可能となり、省スペース化を達成することができる。
【0040】
第2に、単一腹部11の中心線Cに対する谷部112の中心軸線位置P1から山部112の補強部材114の中心位置P2を結ぶ直線L1の傾斜角度θ1より、谷部112の中心軸線位置P1から中央部位116の中心位置P3を結ぶ直線L2の傾斜角度θ2を小さく形成することによって、短尺でかつ直線的に形成しても強度を向上して振動を吸収するホース10を提供することができる。
【0041】
つまり、単一腹部11の片肉部における分割された左右いずれかの一片(左片11A又は右片11B)を、内部に向かう凸状の逆L字状又はL字状を形成することになるから、ホース内10に冷媒が通過して内圧がかかることになっても、内圧を逆L字状又はL字状の形状で受けることとなって、腹部11の膨潤を発生しにくくなる。
【0042】
従って、前述と同様に、ホース10内に高圧冷媒が通過する際に、各腹部11に内圧がかかっても、個々の腹部11が補強されて内圧に対抗できる強度を保持することができ、個々の腹部11の膨潤を防止することとなって、ホース10を短尺で直線状に形成しても蛇腹部15を伸縮させることができて振動を吸収することが可能となり、省スペース化を達成することができる。
【0043】
第3に、腹部11内に金属製又は硬質樹脂製の補強部材119を埋設するか、腹部11の外周面に補強部材120を貼着することによって、さらに蛇腹部15を補強することができ、ホース10を短尺で直線状に配置しても蛇腹部15の伸縮を可能として、振動を吸収することができ、省スペース化を達成することができる。
【0044】
第4に、腹部11をゴム層と繊維網組層との2層で形成しても、同様の効果を達することができる。
【0045】
第5に、腹部11を大気側に配置するゴム層12と冷媒通路側に配置する耐透過性樹脂層13との2層で形成すれば、二酸化炭素やアンモニア等の高圧冷媒による内圧がかかっても、冷媒を大気に漏れることなく振動吸収可能なホース10を提供することができる。
【0046】
なお、本発明の振動吸収ホースは、上記の形態に限定するものではない。例えば、図7に示す振動吸収ホース20において、蛇腹部21の断面形状は、単一の腹部22の左片22A・右片22Bの中央部が両側に突出するように形成され、内部に複数の補強部材23を埋設しているものであってもよい。つまり、左片22A(右片22B)の外周面が、山部221と谷部222とを結ぶ直線より外方に突出し、内周面が山部221と谷部222とを結ぶ直線より内方に突出して断面菱形状に形成している。山部221には補強部材223が埋設され、谷部222には補強部材224が埋設されている。さらに、腹部22の中央部及び、中央部と山部221、谷部222との間の3箇所に補強部材23が埋設されている。
【0047】
これによって、腹部22の左片22Aまたは右片22Bにおいて、その中央部が広幅を形成することとなって、補強部材23を含めて、蛇腹部21の強度を向上させてさらに内圧に対して対抗でき、各腹部22の膨潤を防止して蛇腹状を維持することができる。
【0048】
さらに、図8に示すように、腹部22の外周面に、蛇腹部21の全外周面に沿って補強シート部材25を貼着してもよい。この場合、補強シート部材としては、ナイロン繊維やポリエステル繊維等が上げられる。従って、ホース20の外周面に沿って補強シート25を設けていることから、腹部22の膨潤を防止することができ、蛇腹部21を伸縮させて振動を吸収することができる。
【0049】
なお、補強部材114・115・119・120・223・224・23は、繊維糸、例えば、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、アラミド等で形成するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態による振動吸収ホースを接続した状態を示す斜視図である。
【図2】図1におけるホースを示す正面図である。
【図3】図2におけるホースの断面を示す一部正面断面図である。
【図4】図3におけるホースの腹部を左片部で示す説明図である。
【図5】図4におけるホースの腹部に補強部材を設けた形態を示す断面図である。
【図6】図4におけるホースの腹部を2層に形成した形態を示す断面図である。
【図7】別の形態によるホースを示す一部断面図である。
【図8】図7のホースに補強シートを貼着した形態を示す一部断面図である。
【図9】従来のホースの配管状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ホース
11 腹部
11A 左片
11B 右片
111 山部
112 谷部
114 補強部材
115 補強部材
15 蛇腹部
C 腹部の中心線
T1 谷部肉厚
T2 最大肉厚部の厚み
P1 谷部の中心位置
P2 山部の中心位置
P3 中央部位の中心位置
L1 P1とP2を結ぶ直線
L2 P1とP2を結ぶ直線
θ1 直線L1の傾斜角度
θ2 直線L2の傾斜角度

Claims (7)

  1. 山部と谷部とを有して単一腹部を形成し、複数の前記腹部を連続して配置することによって蛇腹部を形成する振動吸収ホースであって、
    前記単一腹部の谷部又は山部のいずれか、あるいは両方に補強部材を備えて軸方向に伸縮可能に形成されるとともに、前記単一腹部の片肉部において、前記谷部の肉厚部に対する、前記山部と前記谷部との連接部における最大肉厚部が1.5以上に形成されていることを特徴とする振動吸収ホース。
  2. 山部と谷部とを有して単一腹部を形成し、複数の前記腹部を連続して配置することによって蛇腹部を形成する振動吸収ホースであって、
    前記単一腹部の谷部又は山部のいずれか、あるいは両方に補強部材を備えて軸方向に伸縮可能に形成されるとともに、前記単一腹部の片肉部において、前記単一腹部の軸心に対する前記谷部の片肉部における中心軸線位置から前記山部の回動中心位置を結ぶ直線の傾斜角度より、前記谷部の中心軸線位置から前記山部と前記谷部との連接部の中心軸線を結ぶ直線の傾斜角度が小さく形成されていることを特徴とする振動吸収ホース。
  3. 前記単一腹部の内部又は外周面に少なくとも1本以上の補強部材を設けることを特徴とする請求項1又は2記載の振動吸収ホース。
  4. 前記単一腹部の外周面に補強シートを設けることを特徴とする請求項1又は2記載の振動吸収ホース。
  5. 前記単一腹部が、耐透過性樹脂層及びゴム層の少なくとも2層で形成されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の振動吸収ホース。
  6. 前記単一腹部が、繊維編組層及びゴム層の少なくとも2層で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の振動吸収ホース。
  7. 前記蛇腹部が、ヤング率6MPa以上のゴム材料を備えて形成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の振動吸収ホース。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008101709A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Nichirin Co Ltd 車両用エアコンホース
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