JP2004068671A - ガス燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス燃料噴射弁において,導入したガス燃料中のオイルが固定コア及びプランジャの間隙からプランジャ及びガイド筒部の摺動部に侵入することを防いでプランジャの応答性を高める。
【解決手段】ケーシング1に形成されたガイド筒部4に摺動可能に支承されるプランジャ14と,固定コア17からプランジャ14に亙り設けられ,プランジャ14の開閉動作により燃料噴孔13と連通,遮断されるガス燃料通路23とを備えるガス燃料噴射弁において,ガス燃料通路23を,固定コア17に固設した燃料パイプ14と,プランジャ14に穿設した燃料孔25とで構成すると共に,その燃料パイプ14の一端部を,固定コア17及びプランジャ14間を跨いで燃料孔25に挿入した。
【選択図】 図2
【解決手段】ケーシング1に形成されたガイド筒部4に摺動可能に支承されるプランジャ14と,固定コア17からプランジャ14に亙り設けられ,プランジャ14の開閉動作により燃料噴孔13と連通,遮断されるガス燃料通路23とを備えるガス燃料噴射弁において,ガス燃料通路23を,固定コア17に固設した燃料パイプ14と,プランジャ14に穿設した燃料孔25とで構成すると共に,その燃料パイプ14の一端部を,固定コア17及びプランジャ14間を跨いで燃料孔25に挿入した。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,主として内燃機関の燃料供給系に使用されるガス燃料噴射弁に関し,特に,円筒状のケーシングと,弁座及びそれに連なる燃料噴孔を有してケーシングの一端部に固着される弁座部材と,ケーシングの他端に固着される固定コアと,ケーシングの中間部に収容されて固定コアを囲繞するコイルと,コイルに囲繞されるようにケーシングに形成されたガイド筒部に摺動可能に支承され,前記弁座に着座する閉弁位置及び固定コアに吸着される開弁位置間を移動し得るプランジャと,このプランジャを前記閉弁位置に向かって付勢する弁ばねと,固定コアからプランジャに亙り設けられ,プランジャの開閉動作により前記燃料噴孔と連通,遮断されるガス燃料通路とを備えるものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝるガス燃料噴射弁は,例えば特開平8−28360号公報に開示されているように,既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ガス燃料タンクからガス燃料噴射弁に供給されるガス燃料にはオイルが含まれており,そのオイルは,コンプレッサによりガス燃料を燃料タンクに高圧充填する際,コンプレッサに与えられた潤滑用のオイルがガス燃料と共に燃料タンクに充填されたものである。
【0004】
ところで,ガス燃料が燃料タンクからガス燃料噴射弁に供給されたとき,それに含まれたオイルが固定コア及びプランジャの間隙を経てプランジャ及びガイド筒部の摺動部に侵入し,そのオイルの粘性抵抗によりプランジャの円滑な摺動が阻害されることがあり,特に,オイルの粘度が高くなる寒冷時にその傾向が強くなる。
【0005】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,燃料タンクから供給された燃料中のオイルがオイルが固定コア及びプランジャ間の間隙からプランジャ及びガイド筒部の摺動部に侵入することを防いでプランジャの応答性を高め,常に安定した燃料噴射特性を発揮し得るようにした前記ガス燃料噴射弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,円筒状のケーシングと,弁座及びそれに連なる燃料噴孔を有してケーシングの一端部に固着される弁座部材と,ケーシングの他端に固着される固定コアと,ケーシングの中間部に収容されて固定コアを囲繞するコイルと,コイルに囲繞されるようにケーシングに一体に形成されたガイド筒部に摺動可能に支承され,前記弁座に着座する閉弁位置及び固定コアに吸着される開弁位置間を移動し得るプランジャと,このプランジャを前記閉弁位置に向かって付勢する弁ばねと,固定コアからプランジャに亙り設けられ,プランジャの開閉動作により前記燃料噴孔と連通,遮断されるガス燃料通路とを備えるガス燃料噴射弁において,前記ガス燃料通路を,固定コアにその軸線に沿って固設した燃料パイプと,プランジャにその軸線に沿って穿設した燃料孔とで構成すると共に,その燃料パイプを,その一端部が固定コア及びプランジャ間を跨いで燃料孔に挿入されるように配置したことを第1の特徴とする。
【0007】
この第1の特徴によれば,ガス燃料は,固定コアに固設された燃料パイプによりプランジャの燃料孔に受け渡されることになるから,固定コア及びプランジャの間隙へのガス燃料の侵入を燃料パイプにより阻止することができる。したがってガス燃料が固定コア及びプランジャの間隙を経てプランジャ及びガイド筒部の摺動部に侵入することを防ぎ,そのガス燃料に含まれるオイルによるプランジャの摺動抵抗の増加を回避することができ,プランジャの応答性を高め,常に安定した燃料噴射特性を得ることができる。
【0008】
また本発明は,第1の特徴に加えて,固定コア及びプランジャの対向端面に,燃料パイプを囲む環状凹部を形成し,これら環状凹部に弁ばねを,これが燃料パイプを囲繞するように配置したことを第2の特徴とする。
【0009】
この第2の特徴によれば,燃料パイプにより弁ばねがの座屈を防ぐことができ,したがって弁ばねの安定した戻し作用によりプランジャの閉弁応答性を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0011】
図1は本発明の第1実施例に係る内燃機関用ガス燃料噴射弁の縦断面図,図2は図1の2部拡大図,図3は本発明の第2実施例を示す,図2に対応した断面図である。
【0012】
先ず,図1及び図2に示す本発明の第1実施例の説明から始める。
【0013】
図1において,内燃機関用ガス燃料噴射弁Iのケーシング1は,有底円筒状の大径収容部2と,この大径収容部2の底部から軸方向外方に突出した小径収容部3と,大径収容部2の底部から軸方向内方に突出して大径収容部2に囲繞されるガイド筒部4とからなっており,大径収容部2には,ボビン5にコイル6を巻装してなるコイル組立体7がOリング8を介して嵌装され,小径収容部3には弁座部材10がOリング11を介して嵌装,固定される。弁座部材10は,その内端面に弁座12が形成され,中心部には弁座12に連なる燃料噴孔13が穿設されている。
【0014】
ガイド筒部4にはプランジャ14が摺動可能に支承される。このプランジャ14の一端面には,前記弁座12に着座可能なゴム製の弁部15が焼き付けられている。このプランジャ14の他端面に,その作動間隙15(図2参照)を存して対向する固定コア17がコイル組立体7の内周面にOリング20を介して嵌装されると共に,この固定コア17に一体に連設されたフランジ部18が大径収容部2の開放端部に嵌合,固定される。固定コア17の,プランジャ14との対向端面には,残留磁気によるプランジャ14の吸着を防ぐべくシリコーンゴムの層22が形成される。またプランジャ14の外周面には,PTFE(フッ素系樹脂)又はDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)よりなる低摩擦被膜32が形成され,これによってプランジャ14及びガイド筒部4間の摺動抵抗の低減が図られる。
【0015】
固定コア17には,フランジ部18の外端面中心部から軸方向外方に突出する管状の燃料導入部19が一体に形成されており,この燃料導入部19の根元の外周面に,合成樹脂製のカプラ28がモールド結合され,このカプラ28内には,前記コイル6に連なる接続端子29が配設される。また燃料導入部19には燃料フィルタ21が装着される。
【0016】
図2に示すように,燃料導入部19から前記弁座12に至るガス燃料通路23が固定コア17からプランジャ14に亙り形成される。このガス燃料通路23は,固定コア17にその中心部を貫通するように挿入,固定された燃料パイプ24と,プランジャ14の固定コア17との対向端面に一端を開口するようプランジャ14の中心部に穿設された縦方向燃料孔25と,この縦方向燃料孔25の他端から放射状に延びる複数の横方向燃料孔26とから構成され,その際,燃料パイプ24は,その一端部が固定コア17及びプランジャ14間を跨いで縦方向燃料孔25に挿入されるように配置される。また縦方向燃料孔25には,燃料パイプ24の端面に支承されてプランジャ14を弁座12側に付勢するコイル状の弁ばね27が収容される。
【0017】
再び図1において,燃料導入部19には,高圧のガス燃料を充填した燃料タンクTが減圧弁Rを介して接続され,燃料タンクT内の高圧のガス燃料が所定圧力まで減圧されて供給されるようになっている。
【0018】
次に,この第1実施例の作用について説明する。
【0019】
コイル6を消磁した状態では,プランジャ14が弁ばね27の付勢力をもって弁部15を弁座12に着座するので,ガス燃料通路23及び燃料噴孔13間を遮断している。燃料タンクTから減圧弁Rを通して燃料導入部19に供給されたガス燃料は,ガス燃料通路23に待機させられる。
【0020】
コイル6を通電により励磁すると,固定コア17に生ずる磁力によりプランジャ14が弁部15を弁座12から離座させるので,ガス燃料通路23及び燃料噴孔13間を導通させ,ガス燃料通路23内のガス燃料は,燃料噴孔13から図示しない内燃機関の吸気ポートに向けて噴射される。
【0021】
ところで,上記ガス燃料通路23は,固定コア17に圧入された燃料パイプ24と,プランジャ14の固定コア17との対向端面に開口するようプランジャ14に穿設された縦方向燃料孔25とを備え,上記燃料パイプ24の一端部が固定コア17及びプランジャ14間を通過して縦方向燃料孔25に相対摺動可能に挿入されているので,燃料導入部19に供給されたガス燃料は,固定コア17に固設された燃料パイプ24によりプランジャ14の縦方向燃料孔25に受け渡されることになるから,固定コア17及びプランジャ14の間隙15へのガス燃料の侵入を燃料パイプ24により阻止することができる。かくして,ガス燃料が固定コア17及びプランジャ14の間隙15を経てプランジャ14及びガイド筒部4の摺動部に侵入することを防ぎ,そのガス燃料に含まれるオイルによるプランジャ14の摺動抵抗の増加を回避することができるので,プランジャ14の応答性を高め,常に安定した燃料噴射特性を得ることができる。
【0022】
次に,図3に示す本発明の第2実施例について説明する。
【0023】
この第2実施例は,固定コア17及びプランジャ14の対向端面に,燃料パイプ24を囲む環状凹部30,31を形成し,これら環状凹部30,31に弁ばね27を,これが燃料パイプ24を囲繞するように配置したものであり,図示例では,固定コア17側の環状凹部30は,燃料パイプ24の一端部周面を縮径することにより形成される。その他の構成は前実施例と同様であるので,図3中,前実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
【0024】
この第2実施例によれば,燃料パイプ24により弁ばね27の座屈を防ぐことができ,したがって弁ばね27の安定した戻し作用によりプランジャ14の閉弁応答性を高めることができる。
【0025】
本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,円筒状のケーシングと,弁座及びそれに連なる燃料噴孔を有してケーシングの一端部に固着される弁座部材と,ケーシングの他端に固着される固定コアと,ケーシングの中間部に収容されて固定コアを囲繞するコイルと,コイルに囲繞されるようにケーシングに一体に形成されたガイド筒部に摺動可能に支承され,前記弁座に着座する閉弁位置及び固定コアに吸着される開弁位置間を移動し得るプランジャと,このプランジャを前記閉弁位置に向かって付勢する弁ばねと,固定コアからプランジャに亙り設けられ,プランジャの開閉動作により前記燃料噴孔と連通,遮断されるガス燃料通路とを備えるガス燃料噴射弁において,前記ガス燃料通路を,固定コアにその軸線に沿って固設した燃料パイプと,プランジャにその軸線に沿って穿設した燃料孔とで構成すると共に,その燃料パイプを,その一端部が固定コア及びプランジャ間を跨いで燃料孔に挿入されるように配置したので,ガス燃料を,固定コアに固設された燃料パイプからプランジャの燃料孔に受け渡すことにより,固定コア及びプランジャの間隙15へのガス燃料の侵入を阻止することができ,したがってガス燃料が固定コア及びプランジャの間隙15を経てプランジャ及びガイド筒部の摺動部に侵入することを防ぎ,そのガス燃料に含まれるオイルによるプランジャの摺動抵抗の増加を回避して,プランジャの応答性を高め,常に安定した燃料噴射特性を得ることができる。
【0027】
また本発明の第2の特徴によれば,第1の特徴に加えて,固定コア及びプランジャの対向端面に,燃料パイプを囲む環状凹部を形成し,これら環状凹部に弁ばねを,これが燃料パイプを囲繞するように配置したので,燃料パイプにより弁ばねがの座屈を防ぐことができ,したがって弁ばねの安定した戻し作用によりプランジャの閉弁応答性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る内燃機関用ガス燃料噴射弁の縦断面図
【図2】図1の2部拡大図
【図3】本発明の第2実施例を示す,図2に対応した断面図
【符号の説明】
I・・・・・燃料噴射弁
1・・・・・ケーシング
4・・・・・ガイド筒部
6・・・・・コイル
10・・・・弁座部材
12・・・・弁座
13・・・・燃料噴孔
14・・・・プランジャ
23・・・・ガス燃料通路
24・・・・燃料パイプ
25・・・・燃料孔(縦方向燃料孔)
27・・・・弁ばね
30・・・・固定コア側の環状凹部
31・・・・プランジャ側の環状凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は,主として内燃機関の燃料供給系に使用されるガス燃料噴射弁に関し,特に,円筒状のケーシングと,弁座及びそれに連なる燃料噴孔を有してケーシングの一端部に固着される弁座部材と,ケーシングの他端に固着される固定コアと,ケーシングの中間部に収容されて固定コアを囲繞するコイルと,コイルに囲繞されるようにケーシングに形成されたガイド筒部に摺動可能に支承され,前記弁座に着座する閉弁位置及び固定コアに吸着される開弁位置間を移動し得るプランジャと,このプランジャを前記閉弁位置に向かって付勢する弁ばねと,固定コアからプランジャに亙り設けられ,プランジャの開閉動作により前記燃料噴孔と連通,遮断されるガス燃料通路とを備えるものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝるガス燃料噴射弁は,例えば特開平8−28360号公報に開示されているように,既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ガス燃料タンクからガス燃料噴射弁に供給されるガス燃料にはオイルが含まれており,そのオイルは,コンプレッサによりガス燃料を燃料タンクに高圧充填する際,コンプレッサに与えられた潤滑用のオイルがガス燃料と共に燃料タンクに充填されたものである。
【0004】
ところで,ガス燃料が燃料タンクからガス燃料噴射弁に供給されたとき,それに含まれたオイルが固定コア及びプランジャの間隙を経てプランジャ及びガイド筒部の摺動部に侵入し,そのオイルの粘性抵抗によりプランジャの円滑な摺動が阻害されることがあり,特に,オイルの粘度が高くなる寒冷時にその傾向が強くなる。
【0005】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,燃料タンクから供給された燃料中のオイルがオイルが固定コア及びプランジャ間の間隙からプランジャ及びガイド筒部の摺動部に侵入することを防いでプランジャの応答性を高め,常に安定した燃料噴射特性を発揮し得るようにした前記ガス燃料噴射弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,円筒状のケーシングと,弁座及びそれに連なる燃料噴孔を有してケーシングの一端部に固着される弁座部材と,ケーシングの他端に固着される固定コアと,ケーシングの中間部に収容されて固定コアを囲繞するコイルと,コイルに囲繞されるようにケーシングに一体に形成されたガイド筒部に摺動可能に支承され,前記弁座に着座する閉弁位置及び固定コアに吸着される開弁位置間を移動し得るプランジャと,このプランジャを前記閉弁位置に向かって付勢する弁ばねと,固定コアからプランジャに亙り設けられ,プランジャの開閉動作により前記燃料噴孔と連通,遮断されるガス燃料通路とを備えるガス燃料噴射弁において,前記ガス燃料通路を,固定コアにその軸線に沿って固設した燃料パイプと,プランジャにその軸線に沿って穿設した燃料孔とで構成すると共に,その燃料パイプを,その一端部が固定コア及びプランジャ間を跨いで燃料孔に挿入されるように配置したことを第1の特徴とする。
【0007】
この第1の特徴によれば,ガス燃料は,固定コアに固設された燃料パイプによりプランジャの燃料孔に受け渡されることになるから,固定コア及びプランジャの間隙へのガス燃料の侵入を燃料パイプにより阻止することができる。したがってガス燃料が固定コア及びプランジャの間隙を経てプランジャ及びガイド筒部の摺動部に侵入することを防ぎ,そのガス燃料に含まれるオイルによるプランジャの摺動抵抗の増加を回避することができ,プランジャの応答性を高め,常に安定した燃料噴射特性を得ることができる。
【0008】
また本発明は,第1の特徴に加えて,固定コア及びプランジャの対向端面に,燃料パイプを囲む環状凹部を形成し,これら環状凹部に弁ばねを,これが燃料パイプを囲繞するように配置したことを第2の特徴とする。
【0009】
この第2の特徴によれば,燃料パイプにより弁ばねがの座屈を防ぐことができ,したがって弁ばねの安定した戻し作用によりプランジャの閉弁応答性を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0011】
図1は本発明の第1実施例に係る内燃機関用ガス燃料噴射弁の縦断面図,図2は図1の2部拡大図,図3は本発明の第2実施例を示す,図2に対応した断面図である。
【0012】
先ず,図1及び図2に示す本発明の第1実施例の説明から始める。
【0013】
図1において,内燃機関用ガス燃料噴射弁Iのケーシング1は,有底円筒状の大径収容部2と,この大径収容部2の底部から軸方向外方に突出した小径収容部3と,大径収容部2の底部から軸方向内方に突出して大径収容部2に囲繞されるガイド筒部4とからなっており,大径収容部2には,ボビン5にコイル6を巻装してなるコイル組立体7がOリング8を介して嵌装され,小径収容部3には弁座部材10がOリング11を介して嵌装,固定される。弁座部材10は,その内端面に弁座12が形成され,中心部には弁座12に連なる燃料噴孔13が穿設されている。
【0014】
ガイド筒部4にはプランジャ14が摺動可能に支承される。このプランジャ14の一端面には,前記弁座12に着座可能なゴム製の弁部15が焼き付けられている。このプランジャ14の他端面に,その作動間隙15(図2参照)を存して対向する固定コア17がコイル組立体7の内周面にOリング20を介して嵌装されると共に,この固定コア17に一体に連設されたフランジ部18が大径収容部2の開放端部に嵌合,固定される。固定コア17の,プランジャ14との対向端面には,残留磁気によるプランジャ14の吸着を防ぐべくシリコーンゴムの層22が形成される。またプランジャ14の外周面には,PTFE(フッ素系樹脂)又はDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)よりなる低摩擦被膜32が形成され,これによってプランジャ14及びガイド筒部4間の摺動抵抗の低減が図られる。
【0015】
固定コア17には,フランジ部18の外端面中心部から軸方向外方に突出する管状の燃料導入部19が一体に形成されており,この燃料導入部19の根元の外周面に,合成樹脂製のカプラ28がモールド結合され,このカプラ28内には,前記コイル6に連なる接続端子29が配設される。また燃料導入部19には燃料フィルタ21が装着される。
【0016】
図2に示すように,燃料導入部19から前記弁座12に至るガス燃料通路23が固定コア17からプランジャ14に亙り形成される。このガス燃料通路23は,固定コア17にその中心部を貫通するように挿入,固定された燃料パイプ24と,プランジャ14の固定コア17との対向端面に一端を開口するようプランジャ14の中心部に穿設された縦方向燃料孔25と,この縦方向燃料孔25の他端から放射状に延びる複数の横方向燃料孔26とから構成され,その際,燃料パイプ24は,その一端部が固定コア17及びプランジャ14間を跨いで縦方向燃料孔25に挿入されるように配置される。また縦方向燃料孔25には,燃料パイプ24の端面に支承されてプランジャ14を弁座12側に付勢するコイル状の弁ばね27が収容される。
【0017】
再び図1において,燃料導入部19には,高圧のガス燃料を充填した燃料タンクTが減圧弁Rを介して接続され,燃料タンクT内の高圧のガス燃料が所定圧力まで減圧されて供給されるようになっている。
【0018】
次に,この第1実施例の作用について説明する。
【0019】
コイル6を消磁した状態では,プランジャ14が弁ばね27の付勢力をもって弁部15を弁座12に着座するので,ガス燃料通路23及び燃料噴孔13間を遮断している。燃料タンクTから減圧弁Rを通して燃料導入部19に供給されたガス燃料は,ガス燃料通路23に待機させられる。
【0020】
コイル6を通電により励磁すると,固定コア17に生ずる磁力によりプランジャ14が弁部15を弁座12から離座させるので,ガス燃料通路23及び燃料噴孔13間を導通させ,ガス燃料通路23内のガス燃料は,燃料噴孔13から図示しない内燃機関の吸気ポートに向けて噴射される。
【0021】
ところで,上記ガス燃料通路23は,固定コア17に圧入された燃料パイプ24と,プランジャ14の固定コア17との対向端面に開口するようプランジャ14に穿設された縦方向燃料孔25とを備え,上記燃料パイプ24の一端部が固定コア17及びプランジャ14間を通過して縦方向燃料孔25に相対摺動可能に挿入されているので,燃料導入部19に供給されたガス燃料は,固定コア17に固設された燃料パイプ24によりプランジャ14の縦方向燃料孔25に受け渡されることになるから,固定コア17及びプランジャ14の間隙15へのガス燃料の侵入を燃料パイプ24により阻止することができる。かくして,ガス燃料が固定コア17及びプランジャ14の間隙15を経てプランジャ14及びガイド筒部4の摺動部に侵入することを防ぎ,そのガス燃料に含まれるオイルによるプランジャ14の摺動抵抗の増加を回避することができるので,プランジャ14の応答性を高め,常に安定した燃料噴射特性を得ることができる。
【0022】
次に,図3に示す本発明の第2実施例について説明する。
【0023】
この第2実施例は,固定コア17及びプランジャ14の対向端面に,燃料パイプ24を囲む環状凹部30,31を形成し,これら環状凹部30,31に弁ばね27を,これが燃料パイプ24を囲繞するように配置したものであり,図示例では,固定コア17側の環状凹部30は,燃料パイプ24の一端部周面を縮径することにより形成される。その他の構成は前実施例と同様であるので,図3中,前実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
【0024】
この第2実施例によれば,燃料パイプ24により弁ばね27の座屈を防ぐことができ,したがって弁ばね27の安定した戻し作用によりプランジャ14の閉弁応答性を高めることができる。
【0025】
本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,円筒状のケーシングと,弁座及びそれに連なる燃料噴孔を有してケーシングの一端部に固着される弁座部材と,ケーシングの他端に固着される固定コアと,ケーシングの中間部に収容されて固定コアを囲繞するコイルと,コイルに囲繞されるようにケーシングに一体に形成されたガイド筒部に摺動可能に支承され,前記弁座に着座する閉弁位置及び固定コアに吸着される開弁位置間を移動し得るプランジャと,このプランジャを前記閉弁位置に向かって付勢する弁ばねと,固定コアからプランジャに亙り設けられ,プランジャの開閉動作により前記燃料噴孔と連通,遮断されるガス燃料通路とを備えるガス燃料噴射弁において,前記ガス燃料通路を,固定コアにその軸線に沿って固設した燃料パイプと,プランジャにその軸線に沿って穿設した燃料孔とで構成すると共に,その燃料パイプを,その一端部が固定コア及びプランジャ間を跨いで燃料孔に挿入されるように配置したので,ガス燃料を,固定コアに固設された燃料パイプからプランジャの燃料孔に受け渡すことにより,固定コア及びプランジャの間隙15へのガス燃料の侵入を阻止することができ,したがってガス燃料が固定コア及びプランジャの間隙15を経てプランジャ及びガイド筒部の摺動部に侵入することを防ぎ,そのガス燃料に含まれるオイルによるプランジャの摺動抵抗の増加を回避して,プランジャの応答性を高め,常に安定した燃料噴射特性を得ることができる。
【0027】
また本発明の第2の特徴によれば,第1の特徴に加えて,固定コア及びプランジャの対向端面に,燃料パイプを囲む環状凹部を形成し,これら環状凹部に弁ばねを,これが燃料パイプを囲繞するように配置したので,燃料パイプにより弁ばねがの座屈を防ぐことができ,したがって弁ばねの安定した戻し作用によりプランジャの閉弁応答性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る内燃機関用ガス燃料噴射弁の縦断面図
【図2】図1の2部拡大図
【図3】本発明の第2実施例を示す,図2に対応した断面図
【符号の説明】
I・・・・・燃料噴射弁
1・・・・・ケーシング
4・・・・・ガイド筒部
6・・・・・コイル
10・・・・弁座部材
12・・・・弁座
13・・・・燃料噴孔
14・・・・プランジャ
23・・・・ガス燃料通路
24・・・・燃料パイプ
25・・・・燃料孔(縦方向燃料孔)
27・・・・弁ばね
30・・・・固定コア側の環状凹部
31・・・・プランジャ側の環状凹部
Claims (2)
- 円筒状のケーシング(1)と,弁座(12)及びそれに連なる燃料噴孔(13)を有してケーシング(1)の一端部に固着される弁座部材(10)と,ケーシング(1)の他端に固着される固定コア(17)と,ケーシング(1)の中間部に収容されて固定コア(17)を囲繞するコイル(6)と,コイル(6)に囲繞されるようにケーシング(1)に形成されたガイド筒部(4)に摺動可能に支承され,前記弁座(12)に着座する閉弁位置及び固定コア(17)に吸着される開弁位置間を移動し得るプランジャ(14)と,このプランジャ(14)を前記閉弁位置に向かって付勢する弁ばね(27)と,固定コア(17)からプランジャ(14)に亙り設けられ,プランジャ(14)の開閉動作により前記燃料噴孔(13)と連通,遮断されるガス燃料通路(23)とを備えるガス燃料噴射弁において,
前記ガス燃料通路(23)を,固定コア(17)にその軸線に沿って固設した燃料パイプ(24)と,プランジャ(14)にその軸線に沿って穿設した燃料孔(25)とで構成すると共に,その燃料パイプ(24)を,その一端部が固定コア(17)及びプランジャ(14)間を跨いで燃料孔(25)に挿入されるように配置したことを特徴とするガス燃料噴射弁。 - 請求項1記載のガス燃料噴射弁において,
固定コア(17)及びプランジャ(14)の対向端面に,燃料パイプ(24)を囲む環状凹部(30,31)を形成し,これら環状凹部(30,31)に弁ばね(27)を,これが燃料パイプ(24)を囲繞するように配置したことを特徴とするガス燃料噴射弁。
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-
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- 2002-08-05 JP JP2002227432A patent/JP2004068671A/ja not_active Withdrawn
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A761 | Written withdrawal of application |
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