JP2004068462A - 機能分離型の橋梁用支承構造および橋梁用ゴムバッファ - Google Patents

機能分離型の橋梁用支承構造および橋梁用ゴムバッファ Download PDF

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Abstract

【課題】機能分離型の橋梁用支持構造において、水平荷重を分担支持するゴムバッファの耐久性を、簡単な構造と容易な施工性をもって向上せしめ得る新たな技術を提供すること。
【解決手段】橋桁等の上部構造物12と橋台や橋脚等の下部構造物10の間に、鉛直荷重を分担支持するすべり沓14と、水平荷重を分担支持するゴムバッファ16を装着せしめると共に、上部構造物12の下部構造物10に対する橋軸方向の相対変位に際してゴムバッファ16に及ぼされる剪断変形方向に対して略直交する圧縮方向の静的な初期荷重を、かかるゴムバッファ16に及ぼしめた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、橋台や橋脚等の下部構造物によって橋桁等の上部構造物をゴム弾性体を介して支承せしめる橋梁用支承構造の技術分野に属し、特に、下部構造物による上部構造物の鉛直荷重の支持機能と水平荷重の支持機能を実質的に分離させた機能分離型の橋梁用支承構造と、それに関連する技術に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、橋梁において橋桁等の上部構造物を橋台や橋脚等の下部構造物によって支持せしめるための支承構造としては、一般に、上部構造物による鉛直荷重と水平荷重を合わせて一つで担う機能集約型の支承構造が採用されていたが、近年では、先の阪神淡路大震災の経験等を踏まえ、災害の防止や軽減等を目的として、上部構造物の鉛直荷重と水平荷重を分担支持せしめるようにした機能分離型の橋梁用支承構造の採用が検討されている。例えば、特開平10−298921号公報や特開平10−298922号公報,特開2000−234308号公報および特開2001−348813号公報等に記載のものが、それである。
【0003】
そして、かかる機能分離型の橋梁用支承構造は、上記公報にも記載されているように、一般に、上部構造物の鉛直荷重を下部構造物に伝達せしめるすべり沓と、上部構造物の水平荷重を下部構造物に伝達せしめるゴムバッファとを、それら上部構造物と下部構造物の間に装着せしめて、上部構造物を下部構造物に対して連結支持せしめた構造をもって実現される。このような橋梁用支承構造においては、上部構造物の鉛直荷重の支持機能と水平荷重の支持機能を、各別に大きな自由度で設計することが可能であることに加えて、ゴムバッファの配設位置の自由度も大きいことから、適当な位置にゴムバッファを設けることにより、上部構造物の下部構造物に対する相対変位の弾性的な制限作用や減衰作用に基づいて、例えば地震時における橋桁の落下等に対しても有効な抑止力を得ることが可能となる等といった点で、それ以前の機能集約型の支承構造に比して耐震性に関して有利であるとされている。
【0004】
ところで、かくの如き機能分離型の橋梁用支承構造においては、基本的に上部構造物による鉛直荷重の全部をすべり沓が担い、鉛直荷重がゴムバッファには及ぼされないものとして、設計される。そして、例えば特開平10−298921号公報や特開2001−348813号公報等に記載されているように、上部構造物と下部構造物の間で水平方向に対向して設けられた取付面間にゴムバッファを装着する場合には、かかる取付面間に側方からゴムバッファを差し入れることが出来るように、ゴムバッファの自由長をかかる取付面間寸法よりも僅かに小さくしておき、ゴムバッファを取付面間に差し入れた後、上下構造物の各取付面にボルト固定することでゴムバッファを装着するようにされる。また、例えば特開2000−234308号公報に記載されているように、上部構造物と下部構造物の鉛直方向の対向面間にゴムバッファを装着する場合には、特別に、ゴムバッファと上下構造物に対する取付面の間に予めスポンジ層を装着しておき、施工の最終工程でゴムバッファをアンカに締め付けて該スポンジ層を押し潰すことでゴムバッファを伸長方向(鉛直方向)に変形させて無負荷状態となるように引き伸ばすようにして装着されることとなる。
【0005】
しかしながら、このような構造の機能分離型橋梁用支承構造について、本発明者が更なる実験や検討を加えたところ、aゴムバッファの耐久性に関する点と、b上部構造物の変位に際して及ぼされる弾性的な制限力や減衰力の安定性に関する点、において、何れも、未だ改良すべき余地の存することが明らかとなった。即ち、前者のaの点に関しては、ゴムバッファに対して比較的に早期にゴムと金具の剥離等の損傷が発生する可能性があり、もしもゴムと金具の剥離の発生を放置した場合には、地震等で過大な荷重が及ぼされた際に容易に破断状態となって目的とする作用効果が発揮されなくなるおそれがあると考えられる。また、後者のbの点に関しては、ゴムバッファによって上部構造物に及ぼされる弾性力にバラツキが発生し易く、そのために、目的とする上部構造物の変位に対する弾性的な制限作用が安定して発揮され難く、また設計値を満足させるような施工精度の確保も難しいという点が、問題となると考えられる。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、機能分離型の橋梁用支持構造において、ゴムバッファの耐久性の向上と作用効果の安定性の向上を、簡単な構造と容易な実現性をもって達成せしめ得る新たな技術を提供することにあり、より具体的には、本発明は、機能分離型の新規な橋梁用支承構造と、機能分離型の橋梁用支承構造に用いられる新規な橋梁用ゴムバッファ、更に機能分離型の橋梁用支承構造の新規な施工方法を、それぞれ提供することを、目的とする。
【0007】
【解決手段】
先ず、本発明者は、前述の如き従来技術の問題点について、その発生原因を明らかにするために、多くの実験と検討および検証を行った。その結果、従来構造のゴムバッファには、装着状態下で静的な初期荷重として引張荷重が及ぼされ易いことと、特に橋梁用支持構造においては、上部構造物の橋軸方向の伸縮変位に伴ってゴムバッファに生ぜしめられる弾性歪が、他の産業機械等の分野で用いられる防振装置と大きく異なり、数十センチ以上にも至る極めて大きな歪が、1日や1年といった極めて長い周期で及ぼされるという、橋梁用支持構造において特有の現象が、従来技術の問題点の発生原因となっているという知見を得るに至った。
【0008】
すなわち、前述の如くして上部構造物と下部構造物の間に装着されるゴムバッファにおいては、施工の最終工程で、ゴムバッファを上下構造物の各取付面に対してボルトやナットで締め付けて固定することに伴い、ゴムバッファが、橋軸に対する略直角な方向で伸長変形せしめられることとなり、初期から或る程度の引張変形が及ぼされた状態で装着されることが避けられ難い。要するに、従来構造の機能分離型の橋梁用支承構造においては、ゴムバッファに鉛直荷重が及ぼされないようにするという設計上の基本思想による縛りに加えて、ゴムバッファを装着する際の施工上の理由から、初期状態において略零か若しくは引張方向の荷重が及ぼされて装着されていたのである。そして、この初期の引張荷重が、たとえ僅かなものであっても、機能分離型の橋梁用支承構造におけるゴムバッファにおいては、極めて大きな変形歪が、極めて長い時間に亘って連続的に及ぼされる結果、ゴムと金具の剥離や亀裂等の損傷につながる可能性が大きいものと考えられる。
【0009】
また、ゴムバッファは、それ自体の製造時における歪や、取付面の寸法誤差等に起因して、荷重が零となる付近でばね特性が不安定となったり非線形となり易いと考えられることから、上述の如く、荷重が略零若しくは引張となる状態で装着されたゴムバッファにおいては、特に初期のばね特性が不安定となり易いと考えられる。特に、機能分離型の橋梁用支承構造におけるゴムバッファは、比較的に大型のサイズであることに加えて、現場施工された下部構造物と上部構造物の間に現場で装着されるものであるが故に、上下構造物における取付面の形状や取付面間の寸法等の精度も確保し難く、装着状態下でのゴムバッファの初期的な荷重状態を安定させることが難しいことから、施工現場によってゴムバッファに及ぼされる初期荷重自体も異なったり、偏荷重となって、それがばね特性をより一層不安定とするものと考えられるのである。
【0010】
そして、このような新たな知見に基づいて、前述の如き課題を解決するために為された本発明の第一の態様は、橋台や橋脚等からなる複数の下部構造物によって、それら複数の下部構造物間に跨がって掛け渡される橋桁等からなる上部構造物を支持せしめるに際して、該各下部構造物による該上部構造物の支承部位において採用される機能分離型の橋梁用支承構造であって、前記上部構造物の鉛直荷重を前記下部構造物に伝達せしめるすべり沓と、該上部構造物の水平荷重を前記下部構造物に伝達せしめるゴムバッファとを、それら上部構造物と下部構造物の間に装着せしめて、該上部構造物を該下部構造物に対して連結支持せしめると共に、該上部構造物の該下部構造物に対する橋軸方向の相対変位に際して該ゴムバッファが剪断変形せしめられるようにし、且つ該ゴムバッファに対してかかる剪断変形の方向に略直交する圧縮方向に静的な初期荷重を及ぼしめた機能分離型の橋梁用支承構造を、特徴とする。
【0011】
このような本態様に従う構造とされた橋梁用支承構造にあっては、機能分離型の橋梁用支承構造において鉛直荷重を基本的に分担しないものとして設計されるゴムバッファに対して、敢えて圧縮荷重を初期荷重として及ぼしたのであり、その結果、ゴムバッファにおいて初期の装着状態下および剪断変形状態下で生ぜしめられる引張応力が軽減乃至は回避され得て、剥離や亀裂等の発生が防止されることにより耐久性および信頼性が有利に向上され得るのである。
【0012】
しかも、ゴムバッファに対して圧縮荷重を初期荷重として及ぼしたことにより、装着状態下におけるゴムバッファを、ばね特性等が安定した圧縮領域で、初期状態から作動せしめることが出来るのであり、それ故、ゴムバッファ自体の製造誤差や上下構造物における取付面の施工誤差等に起因するゴムバッファの作動特性への悪影響も軽減乃至は回避され得て、機能分離型の橋梁用支承構造において目的とする特性を一層安定して得ることが可能となるのである。
【0013】
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る橋梁用支承構造において、前記ゴムバッファが、前記下部構造物に固定される下部側取付部材と前記上部構造物に固定される上部側取付部材を、それら両取付部材の対向面間に配された単層構造のゴム弾性体で連結せしめた構造とされていることを、特徴とする。このような本態様においては、ゴムバッファにおける剪断方向(橋軸方向)とそれに直交する圧縮方向のばね比が小さくされることから、ゴムバッファに対して圧縮歪を容易に且つ効率的に及ぼすことが可能となる。
【0014】
また、本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係る橋梁用支承構造において、前記初期荷重によって前記ゴムバッファに及ぼされる圧縮歪が5〜15%となるように、かかる初期荷重を設定したことを、特徴とする。このような本態様においては、ゴムバッファの耐久性の向上や特性の安定化といった初期の圧縮荷重による上述の如き作用効果が、一層有利に発揮され得る。なお、本態様において、圧縮歪が5%よりも小さいと、圧縮荷重に基づく効果が安定して発揮されなくなるおそれがあり、一方、圧縮歪が15%を超えると、圧縮変形に起因する耐久性の低下等が問題となるおそれがある。また、本態様において特に好適には、初期荷重によってゴムバッファに及ぼされる圧縮歪が8〜12%となるように、かかる初期荷重が設定される。
【0015】
また、本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の何れかの態様に係る橋梁用支承構造において、前記下部構造物と前記上部構造物の略水平方向で対向位置せしめられた取付面間に前記ゴムバッファを装着せしめて、該ゴムバッファにおける圧縮方向が前記橋軸に対して直交する略水平方向となるようにしたことを、特徴とする。このような本態様においては、上部構造物の鉛直荷重の支持系に影響を与えることなく、かかる鉛直荷重の支持系から独立して、ゴムバッファに及ぼされる圧縮方向の初期荷重を設定することが出来るのであり、鉛直荷重の支持系への影響を回避しつつ、ゴムバッファに対して一層大きな圧縮荷重を及ぼすことも可能となって、設計自由度も向上され得る。
【0016】
また、本発明の第五の態様は、かかる第四の態様に係る橋梁用支承構造において、前記ゴムバッファにおける前記初期荷重による圧縮反力が相殺されるように、該ゴムバッファの複数対を前記下部構造物と前記上部構造物の間に装着せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、上部構造物の水平荷重の支持系への影響を抑えつつ、ゴムバッファに及ぼされる圧縮方向の初期荷重を設定することが可能となり、鉛直荷重だけでなく水平荷重の支持系への影響も抑えつつ、ゴムバッファに対して一層大きな圧縮荷重を及ぼすことが可能となる。
【0017】
また、本発明の第六の態様は、橋台や橋脚等からなる複数の下部構造物によって、それら複数の下部構造物間に跨がって掛け渡される橋桁等からなる上部構造物を支持せしめるに際して、該各下部構造物による該上部構造物の支承部位において、前記上部構造物の鉛直荷重を前記下部構造物に伝達せしめるすべり沓と併せて採用されて、該上部構造物の水平荷重を前記下部構造物に伝達せしめる機能分離型の橋梁用ゴムバッファであって、前記下部構造物に固定される下部側取付部材と前記上部構造物に固定される上部側取付部材を、それら両取付部材の対向面間に配されたゴム弾性体で連結すると共に、該上部側取付部材と該下部側取付部材を相互に接近する方向に相対変位させて該ゴム弾性体を圧縮変形せしめた状態に保持せしめる圧縮保持手段を設けた機能分離型の橋梁用ゴムバッファを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたゴムバッファにおいては、圧縮保持手段を採用したことで、ゴム弾性体を圧縮せしめたままの状態に保持せしめることが出来ることから、例えば、予め施工された上下構造物の取付面間への組付けや取り外し等も、容易且つ速やかに行うことが出来るのであり、それによって、前述の如き本発明に従う構造とされた機能分離型の橋梁用支承構造が、有利に実現され得ることとなる。
【0018】
なお、このような本発明に従う構造とされたゴムバッファにおいては、、前記ゴム弾性体を単層構造とした構成が好適に採用される。また、ゴムバッファにおいて圧縮方向となる上部取付部材と下部取付部材の対向方向におけるゴム弾性体の自由長を、ゴムバッファの支承構造体への装着状態下で静的な初期圧縮荷重が及ぼされた場合に、ゴム弾性体に対して5〜15%の圧縮歪が生ぜしめられるように、上下構造物の取付面間寸法を考慮して設定することが望ましい。更にまた、ゴム弾性体における応力集中を一層有利に軽減するために、上下取付部材の対向面間距離、即ちゴム弾性体の圧縮方向寸法は、ゴム弾性体の全体に亘って略一定とすることが望ましい。
【0019】
また、本発明の第七の態様は、橋台や橋脚等からなる複数の下部構造物によって、それら複数の下部構造物間に跨がって掛け渡される橋桁等からなる上部構造物を支持せしめるために、該各下部構造物による該上部構造物の支承部位において、前記上部構造物の鉛直荷重を前記下部構造物に伝達せしめるすべり沓と、該上部構造物の水平荷重を前記下部構造物に伝達せしめるゴムバッファとを、それら上部構造物と下部構造物の間に装着せしめて、該上部構造物を該下部構造物に対して連結支持せしめることにより機能分離型の橋梁用支承構造を実現するに際して、前記本発明の第六の態様に従う構造とされた橋梁用ゴムバッファを用い、前記圧縮力保持手段で前記ゴム弾性体を圧縮変形せしめた状態下で、該ゴムバッファを前記下部構造物と前記上部構造物において対向位置して設けられた取付面間に差し入れて、その後、該圧縮力保持手段を解除すると共に、かかるゴムバッファの前記上部側取付部材と前記下部側取付部材を該上部構造物と該下部構造物の各取付面にそれぞれ固定するようにした機能分離型の橋梁用支承構造の施工方法を、特徴とする。
【0020】
このような本発明方法に従えば、施工された上下構造物の取付面間にゴムバッファを容易に差し入れることが出来るのであり、かかるゴムバッファを圧縮状態で装着するに際しての作業が容易となることから、例えば本発明の前記第一の態様に従う構造とされた機能分離型の橋梁用支承構造などが、有利に実現可能となる。
【0021】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0022】
先ず、図1〜2には、本発明に従う構造とされたゴムバッファを用いて構成された橋梁用支承構造の一実施形態の全体概略が示されている。かかる支承構造は、下部構造物としての橋台10によって、上部構造物としての主桁12を支承せしめるものであり、かかる支承部位において、橋台10と主桁12の間には、すべり沓14とゴムバッファ16,16が配設されている。
【0023】
より詳細には、橋台10は、鉄筋コンクリート構造とされて、図示しない地盤に支持された基礎上に構築されている。そして、この橋台10を含んで複数の橋脚乃至は橋台が橋軸方向に離隔して複数構築されており、それらの橋台乃至は橋脚間に跨がって、複数の主桁12が掛け渡されて並設状態で配列支持されている。かかる主桁12は、略T字状断面で橋軸方向に延びるプレストレストコンクリート構造とされており、幅広の天板部分が橋幅方向で隣接する別の主桁12と相互に突き合わされて、連結横桁17で固定的に連結されることにより路盤を形成するようになっている。
【0024】
また、橋台10の上部に形成された支持面18には、橋幅方向(図1中の左右方向)に並んで複数の支持台部20が上方に突設されており、これら各支持台部20が主桁12の下端面に対向位置せしめられている。そして、支持台部20の平坦な上端面と主桁12の平坦な下端面の対向面間にすべり沓14が配設されており、このすべり沓14を介して、主桁12の鉛直荷重が橋台10の支持台部20に伝達されて支持されるようになっている。
【0025】
ここにおいて、すべり沓14は、従来から公知の構造のものが何れも採用可能であり、例えば特開平10−298922号公報や特開2001−348813号公報等に記載のすべり沓を利用することも可能であることから、ここでは概略構造だけを説明する。即ち、かかるすべり沓14は、それぞれ平板形状を有するベース板金具22と天板金具24を所定距離を隔てて対向配置せしめて、それらベース板金具22と天板金具24を対向面間に配設された厚肉板形状のゴム弾性板26で弾性的に連結せしめた構造のゴムマウント28が用いられており、このゴムマウント28のベース板金具22が、支持台部20の上端面に載置されて、アンカーボルト29で橋台10に固定されている。一方、主桁12の下端面には、滑動プレート30が重ね合わされてアンカーボルト32で固着されており、この滑動プレート30が、橋台10に設置されたゴムマウント28の天板金具24に対して上方から滑動可能に重ね合わされている。これにより、滑動プレート30の天板金具24に対する滑動によって、温度変化等に起因する主桁12の橋軸方向(図1中の紙面に垂直な方向)でのすべり変位が許容されると共に、ゴム弾性板26の弾性変形に基づいて主桁12における支承点回りの回動変位が許容されるようになっている。
【0026】
さらに、橋台10の支持面18には、橋幅方向において互いに隣り合う支持台部20,20の間に位置して、上方に突出する反力ブロック34が形成されている。この反力ブロック34は、全体として大型の矩形ブロック形状を有しており、鉄筋コンクリート造りで橋台10と一体成形或いは後形成されることにより、橋台10に対して固設されている。そして、各反力ブロック34は、橋台10で支持されて隣接配置された主桁12,12の下部空間内に収容状態で位置せしめられており、反力ブロック34の橋幅方向の両端面36,36が、それぞれ、主桁12の下部の橋幅方向両側面38,38に対して、所定距離を橋幅方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられている。特に、これら反力ブロック34と主桁12の対向面36,38は、橋軸方向に延びる略鉛直な平坦面とされており、その対向面間距離が全体に亘って略一定とされている。
【0027】
そして、橋台10の各反力ブロック34と各主桁12の水平方向での対向面36,38間に、それぞれゴムバッファ16が装着されており、それにより、各主桁12が橋幅方向両側で、一対のゴムバッファ16,16を介して、橋台10(反力ブロック34,34)に対して連結されている。
【0028】
かかるゴムバッファ16は、図2〜4に単品図が示されているように、一対の取付板金具40,40が互いに所定距離を隔てて対向配置されていると共に、それら取付板金具40,40が、対向面間に配設されたゴム弾性体としてのゴムブロック42によって相互に弾性的に連結されている。特に、各取付板金具40は、矩形の平板形状を有しており、幅方向一方向(図4中の上下方向)の両端縁部には、それぞれ、複数(本実施形態では2つ)の挿通孔44,44が形成されている。また、各取付板金具40における幅方向他方向(図4中の左右方向)の両端縁部には、それぞれ、板厚方向一方の側に向かって屈曲して突出し、板幅方向外方に向かって広がるフランジ状部46が一体形成されていると共に、それら各フランジ状部46には、外周縁部に開口する切込溝形状の係止孔48が複数(本実施形態では2つ)形成されている。
【0029】
そして、一対の取付板金具40,40は、全体に亘って略一定の対向面間距離をもって対峙せしめられており、各取付板金具40のフランジ状部44,44が互いに接近する方向に突出せしめられた状態で対向位置せしめられている。また、それら一対の取付板金具40,40の対向面間には、挿通孔42やフランジ状部44が形成された外周縁部までは至らない中央部分の対向面間において、ゴムブロック42が配設されている。このゴムブロック42は、全体がゴム弾性体の単体にからなる単層構造をもって形成されている。特に本実施形態では、全体として矩形ブロック形状を有しており、一対の取付板金具40,40間に跨がって略一定の断面形状で延び、両端面が各取付板金具40,40に対して加硫接着されている。即ち、本実施形態におけるゴムバッファ16は、一対の取付板金具40,40を備えたゴムブロック42の一体加硫成形品にて構成されているのである。
【0030】
さらに、かかるゴムバッファ16には、圧縮保持手段としての締付具50が、一対の取付板金具40,40間に掛け渡された状態で複数(本実施形態では4つ)組み付けられている。かかる締付具50は、長尺の六角ナット構造を有する高ナット52に対して、第一の締付ボルト54と第二の締付ボルト56を螺入せしめることによって形成されており、第一の締付ボルト54と第二の締付ボルト56に対して互いに逆向きのねじ溝が形成されていることによって、それら両締付ボルト54,56の回転を阻止せしめた状態下で高ナット52を回転せしめることにより、該高ナット52に対して第一及び第二の締付ボルト54,56が、相互に軸方向で接近乃至は離隔方向に駆動せしめられるようになっている。
【0031】
そして、かかる締付具50は、第一及び第二の締付ボルト54,56が、一対の取付板金具40,40のフランジ状部46に形成された係止孔48にそれぞれ嵌め込まれることにより、それら一対の取付板金具40,40間に跨がって延びる状態で、ゴムバッファ16に装着されている。また、本実施形態では、第一及び第二の締付ボルト54,56において、ねじ溝が形成されていないヘッド部に近い基端部分58が、矩形断面形状とされており、この基端部分58がフランジ状部46の係止孔48に嵌め込まれていることによって、ゴムバッファ16への装着状態下、各締付ボルト54,56の中心軸回りの回転が阻止されるようになっている。
【0032】
すなわち、このような締付具50が組み付けられたゴムバッファ16においては、各締付具50の高ナット52を回動操作して、第一及び第二の締付ボルト54,56をそれぞれ高ナット52に対してねじ込むことにより、それら第一及び第二の締付ボルト54,56のねじ込み力を一対の取付板金具40,40に及ぼしめて、それら一対の取付板金具40,40を相対的に接近方向に締め付けて変位させることが出来るのである。そして、各締付具50で取付板金具40,40を接近方向に締め付けることにより、図5に示されているように、ゴムブロック42を任意の量だけ圧縮変位させると共に、かかる圧縮変形状態に保持せしめることが出来るのである。
【0033】
なお、締付具50における第一及び第二の締付ボルト54,56は、何れも、取付板金具40の係止孔48に対して、該係止孔48の開口部から差し入れおよび抜き出し可能とされている。それ故、高ナット52を、上述の締付操作と反対方向に回動操作し、両締付ボルト54,56を軸方向で離脱方向に変位させて、締付具50の軸方向に及ぼされたゴムブロック42の弾性力(圧縮反力)を解除することにより、高ナット52から締付ボルト54,56を離脱させることなく、締付具50を全体としてゴムバッファ16から容易に取り外すことが可能である。
【0034】
このような構造とされたゴムバッファ16を、前述の如く橋台10の各反力ブロック34と各主桁12の水平方向での対向面36,38間に装着するに際しては、先ず、図6に示されているように、反力ブロック34を備えた橋台10を構築すると共に、かかる橋台10に対して、各主桁12を、すべり沓14を介して支持せしめる。そこにおいて、図6に示されているように、ゴムバッファ16の装着予定部位である反力ブロック34と主桁12の水平方向の対向面36,38には、予め、固定用のナット部材60を、適当なアンカーをとって設けておく。
【0035】
一方、図2〜4に示されている如きゴムバッファ16を、別途に準備する。これらのゴムバッファ16は、ゴムブロック42に対して外力が及ぼされていない状態下での高さ方向(図2中の上下方向)の寸法:hが、それが装着されるべき反力ブロック34と主桁12の対向面36,38間距離:H(図6参照)よりも、所定量だけ大きくなるように設定する。また、かかるゴムバッファ16には、複数の締付具50を装着し、それら締付具50によって取付板金具40,40を接近方向に締め付けることにより、ゴムブロック42に対して圧縮変形を及ぼす。なお、ゴムブロック42に及ぼす圧縮変形量は、ゴムバッファ16の高さ寸法:hが、それが装着される対向面36,38間距離:Hよりも僅かに小さくなるように設定する。
【0036】
そして、図7に示されているように、かかるゴムバッファ16を、複数の締付具50でゴムブロック42を圧縮変形させた状態に保持せしめたまま、前述の如く施工された反力ブロック34と主桁12の対向面36,38間に側方から差し入れる。続いて、ゴムバッファ16の取付板金具40,40に形成された各挿通孔44を、各対向面36,38に設けたナット部材60に位置合わせし、別途準備した固定ボルト62を挿通孔44に挿通させてナット部材60に螺着せしめることにより、ゴムバッファ16を仮止めする。
【0037】
その後、締付具50を操作し、ゴムバッファ16に及ぼされた締付具50による圧縮力を解除せしめて、全ての締付具50をゴムバッファ16から取り外す。続いて、各ナット部材60を締付けて、取付板金具40,40を反力ブロック34と主桁12の各対向面36,38に対して密着状態で固定することにより、ゴムバッファ16の装着作業を完了する。
【0038】
このような施工方法によって構築された橋梁における、図1に示されている如き支承構造においては、主桁12の鉛直荷重がすべり沓14で分担支持される一方、主桁12の温度変化等に伴う主に橋軸方向の水平荷重がゴムバッファ16で分担支持されることとなり、全体として機能分離型の支承構造が実現され得る。そこにおいて、ゴムバッファ16は、反力ブロック34と主桁12の各対向面36,38間の装着スペース:Hよりも大きな自由寸法:hをもって形成されていることから、その装着状態下で、所定量:(H−h)だけゴムブロック42が、圧縮変形せしめられている。なお、ゴムブロック42の圧縮変形方向は、ゴムバッファ16の主たる剪断変形方向となる橋軸に対して略直交する橋幅方向とされている。
【0039】
また、このようにゴムブロック42に対して、装着状態下で初期変形として及ぼされる圧縮変形量は、ゴムブロック42における圧縮歪が、5〜15%となるように設定されることが望ましく、より好適には8〜12%の圧縮歪が設定される。
【0040】
すなわち、かくの如く静的な初期荷重が及ぼされることにより、ゴムブロック42が予め圧縮変形せしめられたゴムバッファ16においては、それが装着される反力ブロック34や主桁12の施工に際しての寸法誤差や、ゴムバッファ16の製造に際しての寸法誤差等があった場合でも、装着状態下においてゴムブロック42に及ぼされる初期的な引張応力が回避され得るのであり、また、温度変化等による主桁12の変位に際してゴムブロック42が剪断変形せしめられた場合でも、ゴムブロック42に発生する引張応力が軽減乃至は回避され得ることとなる。
【0041】
その結果、ゴムブロック42における亀裂の発生や取付板金具40からの剥離等の不具合が、効果的に抑えられ得るのであり、以て、主桁12に対して、目的とする弾性的な変位制限力や減衰力が、効果的に且つ安定して作用せしめられるのである。
【0042】
しかも、ゴムブロック42には、初期荷重として所定量の圧縮荷重が及ぼされていることから、ゴムバッファ16を、ゴムブロック42のばね特性等が安定した圧縮領域で初期状態から作動せしめることが出来るのであり、それによって、ゴムバッファ16による上述の如き目的とする作用が一層効果的に且つ安定して発揮され得ることとなる。
【0043】
また、本実施形態では、ゴムブロック42がゴム弾性体の単層構造をもって形成されていることから、圧縮変形を容易に且つ効率的に及ぼすことが出来るのである。
【0044】
さらに、本実施形態では、締付具50が組み付けられていることにより、ゴムバッファ16単体で、装着面間のスペースよりも小さくなるまで圧縮変形させた状態を保持しつつ、ゴムバッファ16を装着面間に差し入れて装着することが出来ることから、初期状態で圧縮変形せしめられたゴムバッファ16を容易に装着することが出来るのである。また、装着状態にあるゴムバッファ16に対して締付具50を組み付けることにより、ゴムバッファ16を装着状態よりも更なる圧縮状態に保持せしめることが出来ることから、ゴムバッファ16を容易に取り外すことも可能であり、例えばゴムバッファ16の交換等も容易に行うことが出来るのである。
【0045】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であり、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることも、言うまでもない。
【0046】
例えば、ゴムバッファ16に採用される圧縮保持手段は、ゴムブロック42に対して圧縮荷重の作用状態を保持せしめ得ると共に、かかる圧縮荷重の作用を解除することが出来るものであれば良く、その具体的な構造は、何等限定されるものでない。例えば、図8に示されているように、前記実施形態における締付具50に代えて、長尺のボルト64と、それに螺着されるナット66を採用することも可能であり、それによって、より簡単な構造をもって圧縮保持手段が実現され得る。また、圧縮保持手段は、圧縮荷重を解除せしめた後も、ゴムバッファに対して組み付けられたまま、保持されるものであっても良い。
【0047】
また、本発明に係る橋梁用支承構造において採用されるゴムバッファの具体的な構造や、その配設数,配設位置,配設方向などは、支承構造において要求される耐荷重性能や特性等を考慮して、適宜に決定されるものであって、限定されるものでない。そこにおいて、ゴムバッファにおいては、前記実施形態のように、橋台側と橋桁側の装着面が略水平方向で対向位置せしめられた装着構造の他、例えば特開2000−234308号公報に記載されているように、橋台側と橋桁側の装着面が略鉛直方向で対向位置せしめられた装着構造を採用しても良い。なお、ゴムバッファにおいて圧縮荷重の作用方向を水平方向から傾斜させたり、鉛直方向とすると、上部構造物の鉛直荷重の一部をゴムバッファが分担支持することとなるが、ゴムバッファを圧縮変形せしめる程度の鉛直荷重は、すべり沓で支持される上部構造物の荷重に比して極めて小さいことから、殆どの場合、設計上は無視することが可能である。
【0048】
また、本発明が適用される支承構造、即ち橋台や橋桁の具体的構造も、前記実施形態によって、何等、限定されるものでなく、例えば、鋼材で形成された橋台や橋桁を採用した橋梁の支承構造に対しても、本発明に係る支承構造やゴムバッファ等は、前記実施形態と同様に適用可能である。
【0049】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従えば、機能分離型の橋梁用支承構造において、極めて簡単な構造と容易な施工性をもって、ゴムバッファにおける剥離や亀裂等の損傷が効果的に防止されてゴムバッファの耐久性が向上されると共に、ゴムバッファによって発揮される上部構造物に対する弾性的な変位制限作用や減衰作用の向上も図られ得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての橋梁用支承構造の全体概略を示す一部切欠説明図である。
【図2】図1に示された支承構造において採用されているゴムバッファを示す一部切欠正面図である。
【図3】図2に示されたゴムバッファの右側面図である。
【図4】図2におけるIV−IV断面図である。
【図5】図2に示されたゴムバッファの圧縮変形状態を示す正面図である。
【図6】図1に示された支承構造の本発明に従う施工方法の一具体例を説明するために、かかる支承構造の一施工工程を示す説明図である。
【図7】図1に示された支承構造の別の施工工程を示す説明図である。
【図8】図2に示されたゴムバッファにおいて採用され得る圧縮保持手段の別の形態を示す一部切欠正面図である。
【符号の説明】
10 橋台
12 主桁
14 すべり沓
16 ゴムバッファ
34 反力ブロック
40 取付板金具
42 ゴムブロック
48 係止孔
50 締付具
52 高ナット
54 第一の締付ボルト
56 第二の締付ボルト

Claims (8)

  1. 橋台や橋脚等からなる複数の下部構造物によって、それら複数の下部構造物間に跨がって掛け渡される橋桁等からなる上部構造物を支持せしめるに際して、該各下部構造物による該上部構造物の支承部位において採用される機能分離型の橋梁用支承構造であって、
    前記上部構造物の鉛直荷重を前記下部構造物に伝達せしめるすべり沓と、該上部構造物の水平荷重を前記下部構造物に伝達せしめるゴムバッファとを、それら上部構造物と下部構造物の間に装着せしめて、該上部構造物を該下部構造物に対して連結支持せしめると共に、該上部構造物の該下部構造物に対する橋軸方向の相対変位に際して該ゴムバッファが剪断変形せしめられるようにし、且つ該ゴムバッファに対してかかる剪断変形の方向に略直交する圧縮方向に静的な初期荷重を及ぼしめたことを特徴とする機能分離型の橋梁用支承構造。
  2. 前記ゴムバッファが、前記下部構造物に固定される下部側取付部材と前記上部構造物に固定される上部側取付部材を、それら両取付部材の対向面間に配された単層構造のゴム弾性体で連結せしめた構造とされている請求項1に記載の橋梁用支承構造。
  3. 前記初期荷重によって前記ゴムバッファに及ぼされる圧縮歪が5〜15%となるように、かかる初期荷重を設定した請求項1又は2に記載の橋梁用支承構造。
  4. 前記下部構造物と前記上部構造物の略水平方向で対向位置せしめられた取付面間に前記ゴムバッファを装着せしめて、該ゴムバッファにおける圧縮方向が前記橋軸に対して直交する略水平方向となるようにした請求項1乃至3の何れかに記載の橋梁用支承構造。
  5. 前記ゴムバッファにおける前記初期荷重による圧縮反力が相殺されるように、該ゴムバッファの複数対を前記下部構造物と前記上部構造物の間に装着せしめた請求項4に記載の橋梁用支承構造。
  6. 橋台や橋脚等からなる複数の下部構造物によって、それら複数の下部構造物間に跨がって掛け渡される橋桁等からなる上部構造物を支持せしめるに際して、該各下部構造物による該上部構造物の支承部位において、前記上部構造物の鉛直荷重を前記下部構造物に伝達せしめるすべり沓と併せて採用されて、該上部構造物の水平荷重を前記下部構造物に伝達せしめる機能分離型の橋梁用ゴムバッファであって、
    前記下部構造物に固定される下部側取付部材と前記上部構造物に固定される上部側取付部材を、それら両取付部材の対向面間に配されたゴム弾性体で連結すると共に、該上部側取付部材と該下部側取付部材を相互に接近する方向に相対変位させて該ゴム弾性体を圧縮変形せしめた状態に保持せしめる圧縮保持手段を設けたことを特徴とする機能分離型の橋梁用ゴムバッファ。
  7. 前記ゴム弾性体が単層構造である請求項6に記載の橋梁用ゴムバッファ。
  8. 橋台や橋脚等からなる複数の下部構造物によって、それら複数の下部構造物間に跨がって掛け渡される橋桁等からなる上部構造物を支持せしめるために、該各下部構造物による該上部構造物の支承部位において、前記上部構造物の鉛直荷重を前記下部構造物に伝達せしめるすべり沓と、該上部構造物の水平荷重を前記下部構造物に伝達せしめるゴムバッファとを、それら上部構造物と下部構造物の間に装着せしめて、該上部構造物を該下部構造物に対して連結支持せしめることにより機能分離型の橋梁用支承構造を実現するに際して、
    請求項6又は7に記載の橋梁用ゴムバッファを用い、前記圧縮力保持手段で前記ゴム弾性体を圧縮変形せしめた状態下で、該ゴムバッファを前記下部構造物と前記上部構造物において対向位置して設けられた取付面間に差し入れて、その後、該圧縮力保持手段を解除すると共に、かかるゴムバッファの前記上部側取付部材と前記下部側取付部材を該上部構造物と該下部構造物の各取付面にそれぞれ固定することを特徴とする機能分離型の橋梁用支承構造の施工方法。
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